男「エロ漫画みたいな特殊能力?」(48)

師匠「そうだ。そんな能力を持った奴らを倒すのがお前の役目だ!!」

男「……目が覚めたら知らないおっさんに訳の分からない話をされていた」
男「俺はすぐさま帰り道を探すべきなのだろう」

師匠「怖がるな! お前ならきっとやれる!!」

男「はっ……!? 夢、だったのか……?」

<いやぁぁぁぁぁっ!!

男「この悲鳴は!! 妹の声だ!!」

 男は布団をはねのけ、妹の部屋と急いだ。
 扉を勢い良く開き、妹の姿を探す。

男「な、なんだ!?」

 妹はエロ触手に囚われていた。

妹「いやぁぁぁぁぁっ!!」

触手 うねうねうね

男「ま、まさかあの夢でおっさんが言っていたようにエロ漫画みたいな能力を持つ者がいるのか!?」

触手 うねうねうね

男「か、考える事が違う! 俺の馬鹿! もう知らない!」

男「今俺が考えるべきは妹の貞操を守る事だけだーっ!!」

 男はエロ触手へと飛びかかった。
 
男「へぶ」

 エロ触手は中でも太い触手で男を払い除けた。

男「くっそー! 強い!!」

男「強すぎる……!! このままじゃ……」

男「そうか! 戦うんじゃあない! 妹から注意を逸らせば良いだけの事!!」

 男はおもむろにズボンとパンツを脱ぎ捨てた。

男「触手ー! お前に俺の尻の穴を貫けるか!?」

 尻肉を両手で掻き分け、肛門を見せ付ける。
 しかし触手は妹の体をまさぐり続けている。

男「女しか相手に出来ないなんて情けない触手だ! 悔しかったら俺を犯してみろ!!」

 その後も男は挑発繰り返し、やがて……。

男「来た……!!」

男「うっ……」

 それから数時間、触手は男を犯し続けた。

男「酷い目にあったぜ……」

妹「お兄ちゃん……私なんかの為に……」

男「気にするな。兄として当然の事をしたまでさ」

妹「……お尻、大丈夫?」

男「ああ、媚薬入り粘液でたっぷり解されたから、大丈夫だ。
  それよりも妹よ、触手はどこへ行った?」

妹「分からない……でも、この家から出て行ったみたい」

男(このままあの触手を放っておいたら大変な事になる……)

妹「お兄ちゃんまさか、あの怪物を追いかけるの!?」

男「い、いや……取りあえず風呂に入ってくる」

 男は風呂で考えた。
 あの怪物はどこから現れたのか、そしてどこへ向かったのか。
 自分に何が出来るのか。

男「う……なんだ急に眠気が……」

 襲い来る眠気に耐え切れず男の意識は途切れた。

師匠「初戦は敗退か」

男「はっ!? 謎のおっさん!」

師匠「俺の名は師匠! ちゃーんと名札に書いてあるだろう!」

男「意味が分からないが、師匠と呼ぼう……あんたは一体……」

師匠「奴らと戦い続ければいずれ分かるだろう……」

男「戦い続けるって……俺に何が出来ると言うのか!!」

師匠「気づいていないのか! お前の身に宿った特殊能力に!」

男「な、ないぃー!? 俺にも特殊能力が使えると言うのか!?」

師匠「ああ、その特殊能力は……っと、その前にそろそろ前を覚まさないと溺れて死ぬぞ!!」

男「そ、そうだった、俺は風呂で急に眠ってしまって……」

 師匠が男の目の前で手を叩いた。

男「はっ!? ごほっ、げほっ」
男「夢……だったのか……? いや、ただの夢ではない気がする……」

風呂の扉 ガラッ

妹「お、お兄ちゃん! 大変だよ! あの怪物が今度は幼馴染の幼ちゃんの家に!」

男「なにぃぃ!? 俺と同い年ではなく、妹と同い年の幼馴染の家に怪物だと!!」
男「行くぞ! 俺にも何か出来るかも知れない!」

幼「いやぁァァァ!!」

触手 うじゅるうじゅる

男「大量の媚薬入り粘液を身体から滲ませている……。妹を置いて来て正解だったな」
男「幸いまだ幼には触れていない模様……。今助けてやるからな! 幼!」

幼「お、男さん!?」

男(し、しかし、助けると言っても……どうすれば……!!)

 その時、男の脳裏に夢で聴いた師匠の言葉が過ぎった。

男(エロ漫画みたいな特殊能力……)

男「そうか! 奴はその特殊能力の元に現れた!」
男「ならばあの触手は何者かが変身している、あるいは操っている物! 俺は後者と見た!」
男「俺を犯した事を考えると、変身している可能性は低い……」

男(と、言う事は操っている奴さえ倒せば良い……その為にはまずはここから幼と共に脱出する!)

 男は走り出した。
 そして幼を抱きしめると窓をぶち破り庭へとダイブ!

男「怪我はないか?」

幼「怪我は外科、ではないのですか?」

男「ええい! そんな文字にしないと伝わり難いネタはどうでも良い!」
男「ここからはお前一人で逃げろ! 捕らわれる前に俺がどうにかする!」

幼「どうにかって、どうするんですか! あんな気持ちの悪い怪物!」

男「説明している暇はない! 幸い奴は頭が悪く、届きもしない触手を二階から伸ばしては引っ込めして困っている」
男「今の内に逃げるんだ!」

幼「分かりました……無理はしないでくださいね」

男「ああっ!」

男(とは言え、一体どこの誰があの触手を操っているのだ……!!」

< シコシコシコシコシコ

男「この肉棒をしごく音はどこから……!?」

電柱 <シコシコシコシコシコ

男(見るからに怪しい男が双眼鏡を片手に下半身露出して自慰に耽っている……)

男「お前かぁぁ!!」

 ガシぃぃぃ!! ぼかぁァァァァ!

怪「ぶぎゃぁぁ!!」

男「お前が触手を操っているのかぁ!? おい!!」

怪「ぐぬぅ……触手! 戻ってこいつを犯せ!!」

男(やはりこいつが触手を……!!)

怪「な、殴るなら殴れよ! いくら俺を蹴ろうが殴ろうが、俺を止める事は出来ない!」
怪「触手による犯罪は立証出来ないからな! 殺しでもしない限り、俺は止まらない!」

男「くっ……」
男(確かにこいつの言う通りだ……どうする……!!)

怪「な、なにをやってる! 早く戻って来い!!」

男(どうやら思った通りには動かせない様だな……言葉には耳を傾けるらしいが、本能のままに動いているらしい)
男(……どうなるか分からないが、試してみるか)

怪「な、なにをする! 放せ!!」

男「うるさい黙れ!」

 ボカ

 男は触手が居る幼の部屋へと怪しい男を連れて行った。
 そして触手の前に放り投げる。

男「おい触手! お前はこんなもやしの様な奴に良いように使われて悔しくないのか!!」

触手 うねうね

怪「なに!?」

男「お前がこいつを犯せば、お前は自由になれるぞ! 自由にどこへでも行って誰だって襲えるんだ!」

触手 ぴたっ

男「そうだろう!? お前はこいつが憎いはずだ! さあ! 犯してしまえ!!」

触手 うじゅるるるるー!

怪「ひ、ひぃ! ま、待て! 落ち着け! 誰のおかげでお前はここに、ぎえええええ!!」

 怪しい男は触手に徹底的に犯された。

 怪しい男が白目を剥き、うわ言をつぶやくしかなくなった頃。

男「触手が消えた……? だと」

怪「あ……うう……もう嫌だ……もう出ない……」

男「……そういえばここ、幼馴染の部屋だよな。……片づけるのは俺か?」

 窓ガラスは割れている上に廃人と化した怪しい男の回りには触手の体液が水たまりを作っている。

男「めんどくせーなー……」

?「片付けてあげましょうか?」

男「誰だ!?」

女「私の名前は女! その怪しい男と同じくエロ漫画みたいな特殊能力の持ち主!」

男「な、なにぃぃ!?」

男(この女、一体何を企んでいるんだ……!?)

女「私は別に何も企んじゃあいないわ」

男「なに!?」

女「交渉をしに来たの」

男「交渉だと……?」

女「ええ。私が二日前から追っていた触手男を倒した貴方と交渉がしたい」

男「……」

女「この惨状を綺麗に元通りにしてあげる」

男「何を言っているんだ! そんな事誰にだって時間と労力さえかければ出来るぞ!?」

女「私は一瞬で」

男「……」

女「その代わり、貴方には協力してもらいたいの。エロ漫画的能力で悪事を働くやつを懲らしめるね」

男「懲らしめる……?」

女「そう。こいつらを放っておいても良いの?」

男「それは……」

女「駄目。絶対に許されない。そう思わない?」

男「あ、ああ……だけど、今回は偶然退治出来たが、俺には何の能力も……」

女「さあ? 貴方の能力が一体どの様なものかは分からないけど、この男を倒したのは実力。偶然じゃあないわ」

男「……」

女「どうする? このまま貴方の回りの女の子がエロ漫画能力で犯されるのを黙って見てる? それとも……」

男「分かったよ。俺に何が出来るのかは分からないけど、協力する」

女「ありがとう」

男「……で、これはどうするんだ?」

女「約束通り、元に戻すわ」

男「元にって……こいつはまた触手を使うんじゃないのか?」

女「大丈夫。ここまでされればもう能力は失っているはず」

男「そうか……まあ良いさ。今度はアンタも居るし、また現れたらぶっ飛ばすだけだな」

女「そういう事。じゃあ見せてあげる。私の能力――セーブとロード」

男「セーブとロード……?」

 女の前に三枚の長方形が浮かび上がった。

女「ファイル1のデータをロード!!」

男「うっ、眩しい!!」

女「……目をあけてごらんなさい」

男「ぬ……!? 全て元通りになっている!? 怪しい男もいない!?」

女「私の能力、大体分かったでしょう?」

男「セーブしたところまで戻る……いや、待て。俺の記憶は? 何一つ抜け落ちていないぞ!?」

女「限定的にセーブしたの。貴方の妹とこの家に住む女の子、それとこの周囲の物質だけセーブしロードした」

男「なるほど……。って事はあいつらの記憶は?」

女「触手に襲われる以前のまま。……急に時間が過ぎて混乱しているかも知れないけど、恐怖体験を覚えているよりましでしょ」


 その晩、男は中々寝付けずにいた。

男(能力か……)

男(一体これから俺はどうなってしまうんだ)

男(安請け合いで協力する事になったが……俺に何が出来る?)

男(……)

男(俺にも何か能力があれば良いんだけどな……)


 翌朝、男は不安を抱えつつも学校へ向かった。

男「な、なにをしているんだ!!」

教師「何って、指導に決まっているだろう!」

茶髪「アンッアアアんっ」

 教師がクラスメートを校門前で立ちバックで犯していた。

教師「こいつは何度も注意したにも関わらず髪を染めたままにしていたからなぁぁ!!」

 パンっパンっパンっ
 教師が腰を打ち付ける度に茶髪は嬌声を上げた。
 それを登校してきた生徒達は素通りしていく。

男「何が起きているんだ!? まさかエロ漫画能力!?」

教師「なにィ!?」

茶髪「アウッ」

男(やっぱりか! エロ漫画能力と言った途端茶髪を放り捨てた!!)

教師「何故知っている!? 俺の特殊教員免許の事を!!」

男(そ、それがこいつの能力名か!!)

男(どうする……能力以外は普通の中年だ……だが……
  だが、ここで殴れば騒ぎになる……教師が茶髪を犯すのは自然な事でも、生徒が教師を殴るのは異常!
  そう思わせるのがこいつの能力だろう! どうする……!!)

教師「ふっ、まあ良い。何故お前に俺の能力が効かないのかは分からないが、何も出来ないだろう!」

男「くっ……やはりそうか……」

教師「俺を止めるには暴力しかないだろうが、それは犯罪だ! 分かっているなぁ! 男ぉ!?」

男(くそっ……! 女さんは俺が戦う時はきっと駆けつけると言っていたが……)

女「昨日の今日で新たな敵を見つけるなんて、さすがね」

男「女さん!!」

教師「ちっ、仲間がいやがったか……」

女「……残念ながら、そこに倒れている茶髪の子は救えないけど、ここからは思いっきり戦って構わないわ」

女「セーブファイル1に現状を保存!!」

教師「何やら俺を倒すつもりでいるようだな……」

男「よし! これでこいつを殴ろうが殺そうが自由だ!!」

教師「ぶべあっ!!」

男「よっし! 思った通り、能力以外は雑魚! このままボコボコだーあぁ!!」

教師「ぶぐっ! き、貴様、男ー!! 先生に向かって何をする!!」

男「うるせぇ! てめぇこそ教師の癖に生徒を犯して良いと思っているのか!!」

教師「ごはああぁ!!」

 教師、地面に倒れる。

男「へっ、このまま後はタコ殴りにすりゃあ終わりか!」

女「……能力が効かない相手には手も足も出ないみたいね」

男「……そういや、どうして俺だけ違和感を覚えたんだ?」

女「それがアナタの能力じゃあない? さしずめ【読者】とでも名付けようかしら」

男「読者……?」

女「ええ。本を開く様に能力者と遭遇し、読手の様にストーリーの外にいて、本を閉じる様に惨劇に幕を下ろす!」

男「読者、か……」

教師「何が読者だ……! 引き込んでやるぞぉぉお!!」

教師「【特殊教員免許】発動! 特別指導をはじめる!!」

教師「保健体育の実習だァァァッ!! 男子共集まれェェェェッ!!」

男「な、何をするつもりだ!?」

女「気をつけて! あいつの能力にはまだ何か隠されている!!」

 教師の叫びを聞いてか男子生徒がわらわらと集まってくる。

教師「その女を犯せぇ!! これは授業だァァァァァァッ! 遠慮はいらないぞーーー!!」

男子a「まじかよ……」

男子b「あんな美人とやれるのか……」

男子c「先生ありがとう……」

男「くそっ! 女! 早く逃げるんだ!!」

女「その必要はないわ。私の能力を忘れたの?」

 女はカバンから取り出したナイフで近づいて来た生徒を刺した。

女「セーブしてあるから、殺したって良いの」

男「そ、そうか……」

教師「ふ、ふふ。そう来るのは予想済みだ。実習その2だ! 男の妹も犯して良いぞぉぉぉぉぉ!!」

男「なにぃ!?」

女「その前にアナタを殺して能力を解除する……!」

教師「おっと!」

 教師は手近な生徒を掴んで盾とした。

教師「こいつはお前が能力を発動した後に登校して来た生徒だ!」

教師「つまり、こいつを殺せばお前の能力でも復元出来ないんだ!!」

男「なんだって……!! お、女ぁ! どうすれば良い!?」

女「……どうしようかしら」

男「とりあえず、俺は妹を助けに行くぞ!」

女「そうね……。ここは何とかするわっ!」

 男は校舎へと駆け出した。

教師「何とか? 一体何が出来るというのだ? はっははっ!」

女(この教師を見つけた時点のデータをロードする?
  いや……万が一この教師が私の能力の弱点に気が付いているのなら、それは不味いわ。
  セーブとロードを発現する時に現れるデータファイルは物理的に破壊出来る! それが私の弱点……!!)

*データファイルとは、初登場時に女の前に浮かび上がった三枚の長方形の事である。

教師「んーーっ? どうしたんだ!?」

女(一度逃げて、安全な場所でロードを……!)

教師「この数の生徒から逃げられると思ったのか!?」

女「くっ! 呆気なく捕まってしまったわ……」

教師「ふふふ、さあ……強姦を始めようじゃないかッッッ!!」

男子a「えへへえひひひええ」

男子b「んふっーんふっー」

男子c「さあ……脱ぎ脱ぎのお時間だよぉ……」

女「くっ、この、やめっ、やめなさいっ!」

男子a「僕たちの授業に協力してください」

男子b「未来ある若者の為にその体を! んふっー!」

男子c「大人しく脱ぎ脱ぎしようねぇ……」

女「くっ……」

男「うおぉぉおぉぉぉんっ!!」

 ドガァ

教師「ごばぁっ!?」

男「もう一発食らっとけ! と言うか数え切れないくらい食らっとけ!!」

 がしィィ!! ボカぁぁっ!!

教師「へぶあっ、ごふっ、あごあぁ!!」

男子a「お、男ぉ!? お前、先生になんてことを!!」

男「こんな奴はぁぁ!! 教師なんかじゃねぇぇ!!」

 ボガーンっ!!

女「お、男! アナタ、妹さんは!? 校舎内にはセーブを掛けていないから、元通りには出来ないわよ!?」

男「いや……それがさ……」

幼「妹ちゃんなら、大丈夫です。私の力で守ってますから」

女「貴女は……?」

男「こいつは近所に住んでる幼馴染だ」

男「幼が、妹は絶対に大丈夫だから、戻れって……」

女「確か、力と言っていたわね……エロ漫画能力なのかしら?」

幼「はい。私のエロ漫画的能力は……男さん、鼻をしっかり塞いでいてください」

男「あ、ああ……?」

幼「いきます! 【薔薇の世界】!!
  私の能力はこの薔薇の香りを嗅いだ男性を強制的に淫乱属性付きの同性愛者に変容させます!
  ほらほら、見てください!」

男子a「お前って良く見ると……可愛いな……」

男子b「そんな……恥ずかしい……」

男子c「いい尻してるぜ!」

 幼の能力により、教師が集めた男子生徒達は怪しい空気を漂わせ始めた。

幼「さらに……! 性の対象を限定出来ます! 【欲情対象】を教師に変更! です!!」

男子a「先生……先生……」

男子b「僕たちに個人指導してください……」

男子c「はぁはぁ」

教師「う……うう……? あの男め、何度も殴りやがって……。ん?
    お前ら、どうしたんだ!? こらっ! 離れろ! 気持ち悪い!
    性行為の実習はどうした!? 早くあの女を!!」

男子abc「女だなんて! 汚らわしい!! 僕たちは先生と初体験したいです!!」

教師「な……なんだと……!?」

 こうして、教師は数人の男子に尻レイプされたのであった……。

幼「ふふ……素敵な光景です……」

男「幼……お前……腐女子だったのか!?」

幼「え、あ、いや……その……」

女「まあまあ。良いじゃない。おかげで助かったわけだし……」

男「そうだけどさ……。男の俺としては恐ろしすぎる能力者が身近にいるのは、なんつーか、なー」


 教師の尻が裂け、全身を白濁液に包まれてから、女は能力で元に戻した。
 教師の餌食となった女生徒はすぐに病院に運ばれ、教師は警察に捕まる事になった。
 こうして、【特殊教員免許】の能力者を打ち破った男達であった……。

 その晩……

<んっ……あっ……あふっ……

男(妹の部屋からいやらしい声が……まあ、あいつも年頃だしな。自慰の一つもするだろう……)

 数時間後……

男(それにしては長すぎる……。少し様子を見てくるか)

 キィ……

男(誰もいない……、考え過ぎか。妹に気づかれる前に退散だ)

 しかし、その晩、妹のいやらしい声が止むことはなかったのであった……。

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