【アイマス】律子「間抜けな誘拐犯」【お芝居】 (26)

ここに出てくるアイドルたちの職業はアイドルではありません。

キャラが犯罪を犯すので、注意。

どこかの廃屋

律子「誘拐なんて止めなさい。今この縄を解いてくれれば許してあげるわよ」

響「ふふっ、交渉しても無駄だぞ。自分たちは完璧だからな!」

律子「じゃあ目隠しだけでも外してくれない?」

春香「駄目です。人質は黙っててください。この拳銃が見えませんか?」

律子「見えないけど?」

春香「・・・・・・うん」

響「・・・まあ、そういう意見もあるね」

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響「あ!そうだ、目隠しだけじゃなくて、口も塞げって『Dカップ』が言ってた!」

春香「そういえば、そうだったね・・・。今からでも間に合うよ!『GNH』、ガムテープとか持ってない?」

響「うーん・・・、『Pヘッド』の持ってきた鞄にあるかも」

春香「ええと・・・、あ!あったよ!」

響「でかしたぞ、春香!」

春香「うん!!」

律子「『春香』っていう娘にコードネームは無いの?」

響「・・・しまった!!」

春香「まあいいよ!ガムテープで口を塞ごう!」

響「よし、これで体は縄で縛ったし、目は見えないし、しゃべることも出来ないぞ!」

春香「あ、そうだ。この人の眼鏡、どこ置いたっけ?」

響「ここにあるよ。何に使うの?」

春香「目隠しの、黒い布の上から眼鏡をかけると・・・・・・・?」

響「アッハッハ!!!変なの!!!」ガナハー!

律子(子供か!)

走行中の車内

prrrrrr
千早「・・・」

P「春香、電話に出ない?」

千早「はい・・・、何かあったのでしょうか」

P「問題が起こったら向こうから電話するだろうし、気が付いてないだけかもな」

千早「『春閣下』と『GNH』だけで残したのは軽率でしたかね?」

P「千早は悪気なく毒を吐くよな」ハハッ

千早「千早ではなく、『Dカップ』です。この車も盗聴されているかもしれないんですよ?」

P(ひいき目に見てもBカップが現界だろ・・・)

千早「それにしても、すんなり身代金を受け取れましたね」

P「まあ向こうも大企業だからな。金で何とかなるなら、妥協出来るんだろ」

千早「妥協と言っても数億円はありますけどね・・・。

   このお金、4人で山分けするんですよね?」

P「ああ、平等に4等分だ」

千早「もし私たちが財産共有したら、取り分は倍ですよね・・・」

P「共有って、結婚でもするつもりか?」

千早「・・・・・・」

P「何か返事しろよ・・・」

P「千早は、春香とデキてるのかと思ってたよ」

千早「確かに、そういう感情を抱いた時期もありますが、今は違います」

P「でも、あいつとは俺なんかよりずっと長い付き合いだろ?まずはそっちを清算するんだな」

千早「・・・・・・今、私たちには数億円の資金があるんですよ?」

P「・・・そうだな。あいつらと縁を切って逃亡することも可能だ」

千早「・・・今の発言は忘れてください」

P「ああ、俺たちが逃げればあいつらは『ただ』犯罪者になっただけで終わってしまう」

千早「はい・・・・・・」

春香「イントロクーーーーイズ!!!」ハルーン!

響「いえーーー!!」ガナハー!

春香「デーーーン、デッデーーーー、デッデーー、デッデッデーーー」

響「うーん、分からないぞ・・・」

春香「正解は『AC/DC』の『Dirty Deeds Done Dirt Chiap』でしたー!」

響「『D4C』なんて、女子の出す曲じゃないぞ!!」

律子「デンデンデンデン!テレレレン!」

響「人質が何かモゴモゴ言ってるね」

春香「もしかしたら、何かの曲のイントロかも」

響「人質が参加できる訳が無いぞ?」

春香「そうだよね。答え合わせするには口のガムテープを剥がさなきゃいけないもんね」

響「そうだよ。もし口の上手い人だったら、交渉を持ちかけてくるかもしれないもん」

春香「うん、『Dカップ』たちが帰ってくるまで、人質はほおっておけばいいんだもんね」

響「・・・」

春香「・・・」

響「・・・気になる」

春香「さっきのイントロ何だろう・・・」

響「一旦ガムテープ剥がす?」

春香「その提案を待ってたよ!!」

春香「では、正解をどうぞ!」ベリッ

律子「『MEGARE!!!』」

響「ああ成る程!」

春香「では、再び口をふさごう」

律子「待ちなさい、このままだと貴女たち大変な事になるわよ」

響「・・・」

春香「・・・どういう事ですか?」

律子「貴女たちの他に、身代金を受け取りに行く仲間がいるのよね?二人」

春香「よく分かりましたね」

律子「その二人、男女の組なんでしょ?」

響「ど、どうして分かったの!?」

律子「『Pヘッド』と『Dカップ』なんてあだ名は男と女よ」

響「なるほど・・・。それで、何が大変な事なの?」

律子「その二人、貴女たちを裏切って逃げるわよ」

春香「そんなことあり得ませんよ!」

律子「貴方たちの事は知らないけど、このパターンは2回目と4回目と同じなのよね」

響「パターン?2回目?何の事?」

律子「ほら、私って大企業の社長でしょ?こういうように誘拐される事、よくあるのよ。これ6回目」

春香「それは大変ですね・・・」

律子「で、その内2回目と4回目では男と女がお金を持って逃げたのよ」

春香「だからって私たちも同じな訳ではないですよね?」

律子「だったらもう戻ってきてもおかしくない時間でしょ?

   人間、お金を持つと変わるのよ。因みにこれは1回目の首謀者の言葉ね」

春香「・・・・・・」

響「そうだ、二人に連絡とってみようよ」

春香「そ、そうだね!」

走行中の車内

prrrr
P「電話、鳴ってるぞ」

千早「いいんです」

P「良くないだろ・・・。早く出ろ」

prrrrr
千早「今春香の声を聞きたくありません」

P「ハァ・・・」ブロロロ、キッ

P「ほら、俺が出るから、電話貸せよ」

千早「・・・」prrrブツッ

P「おい、切るなよ」

千早「せっかく二人きりだから・・・」

P「春香の気持ちも考えろ。落ち着いてからでいいだろ?」

廃屋

春香「切られちゃった・・・」

律子「ね?言ったとおりでしょ?」

春香「ま、まだ分からないよ!!」

響「でも、わざわざ切らなくててもいいと思う・・・」

律子「今頃ハネムーンかしらね」

春香「そんなの千早ちゃんに限ってあり得ないよ!!!」

律子「へえ、貴女が狙ってたのは女の方だったのね」

春香「悪い?」

律子「ポニーテールの貴女は、どうなの?」

響「じ、自分は別に、普通だし・・・」

律子「『普通』に男の方が好きなのね?」

響「そ、そういう訳じゃ・・・、ない、よ・・・」

春香「あれ?どうして響ちゃんの髪型が分かるの!?」

律子「明るい所では、黒い布は透けやすいのよ」

響「うわー、顔も見られちゃったぞ!」

律子「さて、春香さんと響さんは、これからどうするの?」

春香「うう・・・、『これ』で貴女の口をふさいでもいいんだよ!」チャッ

律子「いいの?誘拐の上に、殺しまでやったら無期懲役確定よ?最悪死刑かも」

響「つ、捕まらないから、大丈夫だぞ!」

律子「そうかしら?一緒に犯罪を犯した仲間を残していくのは

   貴方たちに罪を押し付けるつもりだからじゃないの?」

春香「そ、そんなこと・・・」

律子「かと言って、顔を見られてしまった私を解放するわけにもいかないわ」

響「うん・・・」

律子「ねえ、復讐しない?」

律子「恐らく、ここにいない二人の思惑は今日明日中に

   貴方たちが警察に自供しても捕まらない国に逃げる事よ」

響「つまり、今ならまだ間に合うって事?」

律子「そう。だから、貴方達のどちらかが、今すぐ自首するとか何とか言えば二人は説得に戻ってくるわ。

   そうなったら、二人の関係を問いただせばいいのよ」

春香「でも、素直に話すかどうか分からないよ?」

律子「拳銃は持ってるんでしょ?脅せばいいじゃない」

響「仲間を銃で脅すなんて!」

律子「お金を持ってない方が、持ってる方を疑うのは自然な心理だし、

   本当の仲間かどうかも分からないわよ?」

春香「・・・」

春香「メール、出してみるね。プロデューサーさんの方に」

響「春香!」

春香「だって、不安なんだもん・・・」

律子「あ、そうだ。協力するからこの縄解いてよ。

   向こうには男がいるんだから、こっちは3人の方がいいでしょ?」

響「春香、どうする?」

春香「じゃあ、縄を解いた人質をおとりにして、

   背後からそれぞれが一人ずつ、拳銃を向けよう」

響「本気・・・なんだね?」

春香「フフ、響ちゃんもプロデューサーさんが心配なんでしょ?」

響「うん・・・」

30分後、廃屋

P「二人とも!どういうことだ!」

律子「私に聞かないでくださいよ?」

千早「ちょっと待って下さい、見張っているはずの二人が見当たりません。

   それに、人質に何の拘束もありません!何があったんでしょうか!?」

春香「それは、こういうことだよ、千早ちゃん」チャキッ

響「プロデューサーも、動かないでね。自分たち、本気で撃つ気だから」チャキッ

P「お、お前ら・・・」

春香「二人は、どういう関係なの?」

千早「ただ、身代金を受け取りにいっただけよ!」

響「ホント?プロデューサー」

P「・・・・・・帰り道で、千早に結婚しようと言われた」

春香「千早ちゃん!!裏切ったね!!!」

千早「こ、これは、違うの!!」

春香「うるさい!!」パァン!!

千早「あ・・・」バタッ

律子「あらら、撃っちゃった・・・」

響「春香・・・、千早・・・」

P「響、お前は落ち着けよ?拳銃をこっちに渡せ」

響「う、うん・・・。自分は人を撃ちたくないぞ・・・」

P「よし、いい子だ。じゃあ・・・」パアン!!

響「ぷ、ぷろ・・・」ガクッ

春香「プロデューサーさん、どうして響ちゃんを撃ったんですか・・・」

P「お前が言えた義理か?」パアン!!

春香「うあっ・・・」バタッ

律子「プロデューサー・・・」

P「律子・・・」

律子「上手くやりましたね!!」

P「ああ、警察はこの後、未知の犯人を追い続けるだろう」

律子「ええ、身代金は全部返ってきましたね!」

P「俺らの金だ。税金なんかで減らしてたまるか」

律子「これで6回成功ですね!」

P「ああ、帰るぞ。律子」

fin



元ネタは「30minutes」の「間抜けな誘拐犯」です。
コメディかと思いきやブラックなので、好み別れるかもしれません。

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