P「肝試しをしよう」【ミリマスSS】 (125)

P「まだまだ残暑ですし」

小鳥「そう言うと思ってあらかじめアイドルたちによるお化け屋敷を用意しておきました!」

P「さすが小鳥さん仕事が早い!」

小鳥「有能事務員ですから!」

「「あはははははは!」」

P「……ふぅ、まあこの企画を提案したのは俺な訳ですが」

小鳥「とりあえずテストプレイに行ってらっしゃい」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409324324

P「しかし、驚かせるアイドルは決めたけど、怖がらせ方は各人に任せたからなぁ……正直俺もどう驚かされるのか予想できないんですよね……麗花さんとか麗花さんとか」

小鳥『そうなんですか?』

カツッ……カツッ……

P「しかし、病院ってだけで独特な雰囲気ですね……これ、ちゃんとお祓いとかしてるんですよね?」

小鳥『それは大丈夫です、ちゃんと道明寺さんという方にお祓いしてもらいました』

P「そうですか?それならいいんですけど」

カツッ……カツッ……

小鳥『あ、そういえばプロデューサーさん、こんな話を聞いたんですけど』

P「なんですか?」

小鳥『なんで……本物のゆ……れ……でた…………いで』

P「あれっ……小鳥さん?小鳥さん……」

ブツッ

P「切れた……うわっ、圏外だ……ここ、電波悪いのかな」

カツッ……カツッ……

P「小鳥さん、なんて言おうとしたんだろう……本物の……幽霊?」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

P「ほらほらほらほらここで足音だよ俺知ってるぞどうせこれもアイドルが俺を驚かせようとしてんだろ」

クルッ

P「さあ、誰だ……」




昴「寂しいよ…………お兄ちゃん、どこ?」

P「俺がお兄ちゃんになるぞ、昴!」ダキッ

昴「ひゃぁっ!?」



昴「驚かないのか?」

P「そんな怖くなかった」

昴「……ていうか、いきなり抱きついてくるなよ!」

P「あまりにも昴が可愛くて」

昴「……か、かわいい?」

P「パジャマ、大きな熊のぬいぐるみ、普段とのギャップ、そして『お兄ちゃん』」

P「全てが組み合わさって……そう、最高だ」

昴「やめっ、なんか恥ずかしい……から」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

P「昴は、誰がどんな驚かし方をしてくるのか知ってるのか?」

昴「まあ、二人くらいなら……」

P「へぇ、誰だ?」

昴「静香」

P「どんな驚かし方してくんの?」

ギギ……ギギ……

昴「それは、会ってからのお楽しみ……かな」

P「もったいぶるなよ」

昴「あ、この部屋入ってみようぜ」

P「なんかあるのか?」

昴「いや、でもほら、なんとなく?」

P「そうだな」

ガチャ

P「はい、昴お先にどうぞ」

昴「オレから?」

P「レディーファーストだよ」

昴「えっと……じゃあ」

ガチャ

昴「……え?」

昴『プロデューサー?』

P「ふぅ……後は、ドアが開かないようにもたれかかって」

ドンドン

昴『あ、ああ開かない!?プロデューサー!プロデューサー!!』

ドンドンドンドン

P「まあ、さっきまで怖がってたのに露骨に部屋に入ろうって誘うとか、確実に部屋の中で何かあるんだろうな」

ガタン

昴『ひぅっ!』

P「あ、なんか始まったっぽい」




静香『ほら……もう、逃がさない』

昴『ひゃああぁっ!』

静香『……昴さん?』



ガチャ

P「静香、お疲れさん」

静香「あ、プロデューサーさん」

昴「プロデューサーっ!なんで入ってきてくれないんだよ!」

P「違うんだよ!お前が入った瞬間急にドアが閉まって……開けようとしたんだが開かなかったんだよ」

静香「嘘ですね」

P「そうだな」

昴「プロデューサーの意地悪~っ!」

P「しかし……外から聞いてたけど、流石の演技力だったな」

静香「そうですか」

P「こうして見ると、やつれた感じのメイクもすごく出来がいいし」

静香「メイク?していませんけど」

P「え?……じゃあ、どうやってそんなやつれた顔を」

静香「少し役作りを」

P「役作り?何したんだ」

静香「今日でうどん禁、ちょうど一週間なんです」

P「知らねえよ!」

P「静香もやる事はすんだし、一緒にこの病院回んないか?」

静香「いえ、私は帰っておうどんを食べますから」

P「そっか、じゃあまた劇場でな」

静香「はい、お疲れ様でした」

昴「あ、じゃあオレも帰る」

P「昴は俺と一緒に回るぞ」

支援だよ

>>1
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/g8aE7xk.jpg
http://i.imgur.com/ppdbNye.png

>>4
永吉昴(15) Da
http://i.imgur.com/zJ6YbqD.jpg
http://i.imgur.com/cg1pNdK.jpg

>>11
最上静香(14) Vo
http://i.imgur.com/dKwUhQI.jpg
http://i.imgur.com/ofitwLf.jpg

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

P「で、お前の知ってるあと一人って?」

昴「千鶴さん」

P「今度は素直だな」

昴「うーん、でも、今考えるとあれって怖がらせてるのか?……なんか違う気がする」ブツブツ

P「どうした?」

昴「いや、なんでもない」

P「じゃあとりあえず千鶴の所連れてって」

昴「まあいいけど……」

  ~~  

昴「……」キョロキョロ

P「お、すばるん怖がりか?」

昴「い、いや……ていうか、誰だってこんな所苦手だろ」

P「まあ、確かに」

昴「ほら、なんか嫌な空気だし……」

P「人の息づかいみたいなのするしな」

昴「そうそう……え?」

P「おいっ!昴後ろ後ろ!」

昴「へっ!?」

P「何もないぞ」

  ~~  

P「ごめんって」

昴「バカ」

P「反省してるから」

昴「もう知らない」

P「……そうだな、後は俺一人でいくから昴はもう帰ってもいいぞ」

昴「え」

P「俺といるとまたイジられるかも知れないしな」

昴「……プロデューサーと一緒に行く」

P「ほう」

昴(こんなに暗くてブキミな所を一人で帰るなんて……無理だって)

昴「ほ、ほら、さっさと一周して帰ろうぜ!」

P「そうだな、ゆっくり楽しもうぜ」

昴「プロデューサー!」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

昴「えっと、ここらへんに……いた」

昴「あの、ドアの前に仁王立ちしてるのが千鶴さん」

P「え、隠れるとかなんとかしてないのか」

昴「うん」

P「……これ、どうやって怖がれって」

昴「オレにも分かんない」

P「……とりあえず行こうか」

昴「……そうだな」

P「おーい、千鶴ー」




千鶴「ここから先はVIP患者用の病室ですわ!庶民は立ち入り禁止ですわよ!」

P「せめて怖いこと言えよ!」

千鶴「あらプロデューサー」

P「『あら』じゃねえよ、『あら』じゃ……」


>>23
二階堂千鶴(21) Vi
http://i.imgur.com/yoZKuxm.jpg
http://i.imgur.com/nWvUzuv.jpg

昴「……ずっと思ってたんだけど……それ、何なんだ?」

千鶴「分かりませんの?ここに勤めていた看護婦の幽霊ですわ」

P「どこの世界にそんなドヤ顔で元気一杯な幽霊がいるんだよ」

千鶴「私の隠しきれないセレブ力が出てきてしまったようですわね……」

P「お前は何を言っているんだ」

P「で、俺らは入っちゃダメなの?」

千鶴「だめですわ、ここはVIP専用ですもの」

P「つまり、VIPならいいんだな」

千鶴「?……そうなりますわね」

P「ふむ……お、携帯の電波入ってる」

昴「どうしたんだ?プロデューサー、いきなり」

P「けーたいとりだしぽぱぴぷぺー♪」

プルルルルル……プルルルルル……

P「あ、もしもし?」

千鶴「……なんでプロデューサーはいきなり電話を始めたんですの?」ヒソヒソ

昴「……オレにも分かんない」ヒソヒソ

P「ん、そうそう……あ、じゃあよろしく」

スッ

千鶴「なんですの?……電話?話せばいいんですの?」

P「そう」

千鶴「もしもし?」

伊織「あら、看護婦の幽霊さん?」

千鶴「えっ」

伊織『そこにいる人の良さそうな朴念仁は、何のオーラも感じないけど、このスーパーアイドル伊織ちゃんのプロデューサーよ?』

千鶴「……まあ、知ってますわ」

伊織『この超VIPの伊織ちゃんのプロデューサーよ?VIPに決まってるじゃない!』

千鶴「……そうですの?」

伊織『それじゃあ頑張ってね、VIP専用看護婦さん♪』

千鶴「ぐぬぬ……」

千鶴「………………入っていいですわよ」

P「お、いいのか?」

昴「オレは?」

千鶴「……昴もよろしくてよ」

昴「お、ラッキー」

P「それじゃ」

ガチャ

P「……まあ、入ったからどうって言うわけでもないんだけどさ」

昴「だよなぁ」

ガチャ

P「じゃ、特に面白いこともなかったしもう行くな」

千鶴「……行くんですの?」

P「もう誰も来ないだろうしVIP病室で休んでていいんじゃないか?看護婦さん♪」

千鶴「むぐぐぐ……」

P「あ、ところでVIPって何の略か知ってるか?」

千鶴「知りませんわ」

P「あっそう、じゃ」

千鶴「何で今聞いたんですの!?」

昴「じゃーなー、また明日ー」

千鶴「また明日ですわ……じゃなく」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

千鶴「あ……行ってしまいましたわね……本当に、二人は何をしに来たんですの?」

千鶴「……VIPルームで休んで帰りましょう」

ガチャ

千鶴「ふぅ……」

ガタッ

千鶴「……?いま、音が……」

クルッ

千鶴「な、なな何も……無いですわね……」

ドサッ

千鶴「ひゃぁぁっ!」

>>27
水瀬伊織(15) Vo
http://i.imgur.com/ZSWCNsC.jpg
http://i.imgur.com/bkoMwCq.jpg

翼「あ~、間違って翼ちゃん人形落としちゃった~……回収回収っと」

ストッ

翼「……あれ?千鶴さん?」

>>34
伊吹翼(14) Vi
http://i.imgur.com/Cqx97BY.jpg
http://i.imgur.com/et2mQB7.jpg

翼ちゃん人形カワイイ

P「で、これからどうする?」

昴「オレに聞かれても」

P「とりあえず、二階に上がるか?」

昴「階段はあっちだったよな」

  ~~  

P「しかし、誰も来ない」

昴「誰も驚かせに来ない……のは、このままでいいか」

P「うーん、誰を選んだんだっけ……」

ガタン

P「あ、次のアイドルが来たぞ」

昴「ん?誰もいないけど……」

ドサッ

昴「え?」

P「うおっ!」

昴「…………あ、顔」

P「……目があった」

昴「…………」

P「…………」

昴「ぎゃああっ!」

P「……うわっ、すげえなこれ……めちゃくちゃリアルだ」

昴「ププププロデューサー!どどどどうしよう……」

P「落ち着け昴、人形だ」

昴「へ?」

P「おーい、出てこーい」

ストッ

翼「も~、プロデューサーさんはもっと怖がってよ~」

P「残念ながらこういうのには慣れてんだ」

翼「ちえーっ、つまんな~い」

昴「…………」パクパク

翼「えっと……昴くんは」

P「予想以上のビビりだったことが証明されただけだ、気にするな」

翼「へ~、おもしろーいっ」

昴「面白くない!」

P「あ、戻ってきた」

P「しかしこれ、すげぇな……」

翼「えへへ、作ってもらっちゃった!名付けて翼ちゃん二号!」

昴「えっと……そんな名前でいいのか?」

P「すげえリアル……これ、お化け屋敷が終わったら欲しいな……」

翼「いいよ~?でも、貰って何するの?」

P「まあまあまあまあ」

昴「ところで、翼はどこから来たんだ?」

翼「天井のあそこから」

昴「……暗くて気づかなかったけど、よく見たら穴が空いてたんだな」

翼「そうそう、あそこから落とすの♪」

P「移動は?」

翼「こう、翼ちゃん人形を抱えて、こんな感じで~」

P「……うおう、いい感じにお尻が強調されて……けしからん写真が欲しい」

昴「ヘンタイ」ボソッ

P「」のヮの

翼「じゃ~、また後で♪」

昴「……またオレたち驚かされるのか?」

翼「ダメぇ?」

P「どんとこい」

翼「やったぁ!」

昴「えっ、ちょっ……」

  ~~  

ゴソゴソ

翼「つーぎっはどっこにー、いこっかな~♪」

???「あ、その表情いいですね!一枚撮らせてください!」

翼「……誰かいた?……気のせいだよね~?」

  ~~  

P「翼は可愛いなぁ」

昴「……」ジトーッ

P「昴はビビりだなぁ」

昴「そんなことないってば!」

ギャーッ!

P「……おかしい、いるはずの無いアイドルの悲鳴が聞こえる」

昴「……行く?」

P「行くしかないだろ」

響「じじじ自分カンペキだから、怖いのもぜ、全然へーきだぞ!」

可奈「こ、怖い時には歌いましょう!らーらららー♪」

P「……なんでお前らいるの?」

響「プロデューサー?本物の?」

P「おう、プロちゃん二号とかじゃない本物だ」

可奈「うわーん!怖かったよぉ!」ギュッ

P「よーしよしよし」

昴「えっと……そんなに怖かったのか?」

響「うさぎの幽霊を見たんだ……きっとあれは動物実験で死んじゃったうさぎの幽霊なんだぞ……」

可奈「ピンクで……あうぅ……」ジワッ

P「ところで、お前ら二人はなんでここにいるんだ?」

響「自分は、ピヨ子から忘れ物をとってきて欲しいって頼まれて……」

可奈「小鳥さんが、志保ちゃんが迷ってるから迎えに行ってあげて、って……」

P「なるほど、全部小鳥さんのせいか」

>>45
我那覇響(16) Da
http://i.imgur.com/F6Morjl.jpg
http://i.imgur.com/0v2OITk.jpg

矢吹可奈(14) Vo
http://i.imgur.com/tOHYqBG.jpg
http://i.imgur.com/Pey7tnK.jpg

P「……で、途中で出会ったと」

響「で、でも、さっきは二人とも違うのを見てるんだぞ……」

可奈「これってやっぱり、ほ、ほんとうの幽霊……おばけなーんてなーいさ♪」

P「ピンクの固まりとうさぎの幽霊ねぇ……」

昴「オレ、一人思い当たる子がいるんだけど」

P「奇遇だな、俺もだよ」

昴「二人で呼ぶ?」

P「いいぜ」

せーのっ

「「杏奈ー!出てこい!」」




杏奈「…………うさうさ」ヌッ

響「でたーっ!」

P「よく見ろ、人だ」


可奈「はれっ!?杏奈ちゃん!?」

P「しかし、全く気配を感じなかった」

杏奈「スニーキング、ミッション…………得意、だから」

響「うぅ……全然気づかなかったぞ……」

P「他に誰か見てないか?」

杏奈「亜利沙さん……こし、ぬかしてた」

P「……あー、早く回収しに行かなきゃ」

昴「で、二人はどうするんだ?」

響「自分はピヨ子の忘れ物を……」

可奈「志保ちゃんを……」

P「あー、全部俺がやっとくから二人は帰れ帰れ」

響「でも、自分たちどうやって出るのか分かんないぞ」

P「そうだな……杏奈、頼んでいいか?二人を出口まで連れて行って欲しいんだが」

杏奈「……うん」

P「後は任せろ」

響「うん……あっ、そういえばこんなの見つけたんだった!プロデューサーにあげるぞ」

昴「なんだこれ?バインダーに挟んであるけど」

P「うーん、これはカルテか?随分古そうな……いや、これは作り物だな」

可奈「どうして分かるんですか?」

P「患者の名前、『野々原茜』ってなってる」

杏奈「……え?」

P「何々?『イベント準備中に高所から転落、足首の捻挫以外に目立った外傷は無し』だってさ」

杏奈「……細かい」

P「ま、この古びたカルテは俺がもらっておくよ」

昴「これ、誰が作ったんだろう」

p「さあな」

杏奈「……じゃあ、行こ」

可奈「うんっ!」

響「三人なら何も怖くないぞ!」

P「帰る間ずっと歌っていればきっと幽霊もでないだろ」

可奈「そうですか?それなら♪」

響「う……で、でも、それで幽霊がでないなら」

P「生半可な幽霊なら近づいただけで一発除霊だろ」

可奈「へ?」

  ~~  

おいかけて~♪
にげるふり~をして~♪

P「可奈よどうしてそれを選んだ」

昴「この曲だとなんか悪いことでもあるのか?」

P「いや、ないけど……まあ可奈は春香のこと大好きだし仕方ないか」

昴「へぇ、そうなのか」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

P「とりあえず志保でも探しに行くか……」

昴「小鳥さんの忘れ物は?」

P「自業自得だ、放っておこう」

  ~~  

昴「……あれ、足音しない?」

P「……確かに、あっちの方から聞こえてくるな」

昴「……誰だろ」

昴「志保か、幽霊役か……とりあえず行ってみるか」

P「多分この辺から聞こえてきたと思うんだが」

昴「もうどっか行っちゃった後なんじゃないか?」

カツッ……カツッ
キュッ……キュッ

P「……なあ昴」

昴「どうした?」

P「目の前にいかにも怪しそうな扉があるんだけど」

昴「……うわっ、本当だ……『キケン!立ち入り禁止』って」

P「ご丁寧にkeep outのテープまで貼ってある」

昴「なんつーか……浮いてるよな」

P「一周回って面白さすら感じる」

P「で、どうする?」

昴「何が?」

P「入る?入らない?」

昴「……志保もいなさそうだし、ここは放っておいて次の場所に行こうぜ」

P「そうだな」

ガタッ

P「あ、ドア開いた」




海美「入ってよ!」

P「怪しすぎるんだよ!」

昴「おう、海美」

海美「あ、すばるんやっほー」



P「で、お前はそれ何のコスプレ?」

海美「コスプレじゃないよ!看護婦さんの幽霊だよ!」

昴「えっと、その注射器は」

海美「どう?似合ってる?お注射の時間ですよー、なんてねっ♪」

昴「いや、その緑色……」

P「俺がぶっといの注射してやるよ」

海美「?」

昴「何言ってんの?」

P「海美ー、一緒に来ないか?」

海美「うーん、いや、私はここでのんびりしとくよー」

P「そっか、残念だ」

海美「じゃー、また後でねー」

P「後でな」

昴「……後?」

海美「あ、後で思い出した、プロデューサーちょっと待ってて」ゴソゴソ

P「どしたどした」

海美「あ、あったこれだ……琴葉さんがこの部屋に忘れものしていっちゃって」

昴「うわっ……なんか不安になる色だな、この薬」

P「ん、分かったよ、会ったら渡しておく」

海美「よろしくっ!」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

昴「なあ、プロデューサー」

P「なんだ?昴」

昴「肝試しってなんだっけ」

P「……さあな」

P「えっと……昴に静香、千鶴に杏奈、海美と琴葉と……あとは誰だっけ」

昴「驚かす役の人?」

P「そうそう、麗花と……未来と朋花だな」

昴「あ、朋花もいるんだ」

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

???「わっ!」

昴「っ!」ギュッ

P「お、未来と……朋花もか」

未来「でへへ、怖かったですか?」

P「すごくこわかったぞー」

未来「やったーっ!」

P「ところで昴」

昴「……何?」

P「そろそろ俺の服の裾を握りしめるの止めてもいいんじゃないか?」

昴「え?……あっ!」

朋花「うふふふ~、昴さんは怖がりさんなんですね~♪」

昴「違うって!これは別に……」

P「昴は怖がりだなぁ」ナデナデ

未来「えへへー、怖くない、怖くなーい♪」

昴「」プクーッ

P「……しかし、お前ら違和感ありすぎだろ」

琴葉「そうですか~?」

P「考えてみろ、その服装を病院で見たことあるか?」

未来「えっ?だってこの服装、亜美ちゃんと真美ちゃんに『肝試しならこれっしょ~』って」

P「完全に騙されて……いや、騙されたわけではないか、シチュエーションがおかしいだけで」

未来「間違ってましたか?プロデューサーさん……しょぼーん……」

P「いやいや、間違ってるわけじゃないぞ?二人ともすっごく怖いからな」

未来「そうですか?やったぁ♪」

朋花「ありがとうございます~♪」

P(かわいい)

朋花「二人は、これからどこへ~?」

P「このまま進んでいこうと思ってる」

朋花「そうですか……琴葉さんには気を付けてくださいね~」

昴「琴葉?」

朋花「お薬を…………あら、持っちゃってますか~……」

P「薬?この薬のことか?」

朋花「注意を怠らずに……としか言えませんけど~」

P「ん、まあ気を付けるよ」

朋花「プロデューサーさんには、元気な姿でいて欲しいですから♪」

昴「なんだそれ」

P「というか、そんなに心配なら、お前ら二人も来るか?」

未来「私は……怖いのは、ちよっと……」

朋花「私がいても、足枷にしかなりませんから~」

P「朋花は、よく分からないことを言うなぁ……じゃ、また劇場でな」

未来「はいっ!」

朋花「ご無事で~……」

P「あ、また何か落ちてる……さっきのカルテと似た感じだけど……書いてることが違うな」

昴「それには何て書いてあるんだ?」

P「『宮尾美也、寝ているところを倒れていると誤認され搬送。途中で目を覚ましたため帰ってもらった』……だとよ」

昴「……それなら、別にカルテにしなくてもよかったんじゃないか?」

P「ネタがなかったんだろ」

>>74
琴葉神出鬼没だな・・・・

>>66
高坂海美(16) Da
http://i.imgur.com/f7P54AC.jpg
http://i.imgur.com/CB5Rj54.jpg

>>72
春日未来(14) Vo
http://i.imgur.com/MUrfD6d.jpg
http://i.imgur.com/CVyYPhL.jpg

>>73
天空橋朋花(15) Vo
http://i.imgur.com/3L1Y5HU.jpg
http://i.imgur.com/5h7YvHU.jpg

カツッ……カツッ……
キュッ……キュッ……

昴「なぁ、プロデューサー」

P「聞くな」

昴「オレたち、後戻りしたりとかしてないよな」

P「……気にするな」

昴「……なんでさっきのドアがまたあるんだ?」

P「放っとけ、ほらいくぞ」

ガチャ

海美「無視しないでよ!」

P「だからあからさま過ぎるんだよ!」

海美「ほら、入って入って」

P「ったく……」

昴「海美はどうやってここまで来たんだ?」

海美「こう……」

ガタッ……ガタガタガタッ……ギー

海美「隠し通路がいっぱい!」

昴「へー、すげぇ」

P「……それに、どうやったら俺たちのいるところにピンポイントで来れるんだよ」

海美「そのカルテ」

P「カルテ?」

海美「なんと、そのカルテには発信器が」

バキッ

海美「あーっ!」

昴「……いや、それは折られても仕方ないと思う」

海美「ちぇーっ」

海美「ごほん、それじゃー改めて」



海美「右のお注射にする?左のお注射にする?……それとも、どっちも?」

P「断る」

海美「ケチーっ!」

P「何とでも言え」


海美「つまーんなーい」

P「もっと怖がらせ方を考えろよ……自分で考えたのか?それ」

海美「ううん、莉緒ねぇが『これなら男もイチコロよ』って」

P「肝試しで男をイチコロにする必要はあるのか?」

昴「こう、イチコロにして、最後にぐわーっ、て?」

P「昴の言っていることが分からない」

海美「ていうわけで、はい」

昴「またお薬?」

海美「琴葉さんに会ったら渡してあげて♪」

P「琴葉はどれだけ忘れ物してるんだよ」

海美「さあ?」

海美「じゃーねーっ!」

昴「お、おう……」

P「おう、もう会わないように願ってるよ」

海美「うわっ、ヒドい!」

P「……と、言って別れた三十秒後」

海美「久しぶり!」

昴「えっと、二度あることは……ってヤツ?」

P「知らん」

海美「うーん、もう話すことなくなってきたんだけど」

P「三回も会ってりゃそうなるだろ」

海美「というわけで、早速お薬たーいむ!」

昴「だから、どれだけ持ってるんだよ!?」

P「……俺、もう持てないぞ?」

海美「はい、袋貸してあげる」

P「わー、うみみはよういがいーなー」

海美「褒められた!」

P「褒めてない」

海美「今度こそ、じゃーねー」

昴「三度あることは?」

P「もうない、と信じたいな」

  ~~  

P「……はたまた三十秒」

昴「もう、このドアにも慣れてきた」

P「よし、開けよう」

昴「あれ、今度は開けんの?」

P「逆ドッキリだよ、こっちから突撃してやる」

ガチャ

P「よう海美!さあお薬を……く、れ?」

麗花「あれ、プロデューサーさん?」

ガチャ

P「…………」

昴「…………」

P「……逃げるか」

昴「……そうだな」

タッタッタッ

麗花「プロデューサーさんに昴ちゃーん♪手術の時間ですよー♪」

昴「捕まったらどうなっちゃうんだろう……」

P「知らん!走るぞ」

麗花「うふふー、痛くしませんからー……ただ、ちょっと腕を増やしてあげちゃうだけですよ~」

昴「……あれ、でもよく考えたら、これってただの肝試しなんだし、麗花さんも脅かすだけなんじゃ」

P「……お前は、麗花さんが俺たちをただ捕まえるだけで終わる、という確信はあるんだな?」

昴「……ゴメン」

麗花「逃げてもムダですよー、私の体力は二億ですからー」

昴「どこの世界の二億なんだよ!」

P「ツッコむのは後だ!」

  ~~  

ゼハー……ゼハー……

P「……撒いたか?」

昴「……多分」

志保「…………どうしてプロデューサーさんと昴さんはそんなに息を切らしてるんでしょうか」

「「志保だ!」」

志保「……私ですけど」

P「俺たちは志保を探してたんだ」

志保「……はぁ」

昴「見つかったし帰ろうぜ」

P「そうだな」

志保「ちょっ、ちょっと待ってください」

P「どうした?」

志保「まだ、私以外にもう一人、この病院のなかにいるんです」

昴「……え、まだいるのか?」

志保「そもそも私が来たのは、小鳥さんに『可奈ちゃんが肝試し会場で迷ってるみたいだから探してきて』……と言われて」

昴「……あれ?」

P「……ほうほう」

志保「私のことはいいので、可奈を探してください……きっと、今頃は腰を抜かして泣いているはずですから」

P「……うん、まあ確かに泣いてたな」

志保「え?」

P「可奈なら響・杏奈の二人と一緒に帰ったぞ」

志保「……ここにいるのは可奈一人って聞いてたんですけど」

P「お前は小鳥さんに騙されたんだ」

志保「……つまり、整理すると、小鳥さんが私と可奈にそれぞれ『相手が迷っている』と嘘をついてこの場所に来るように仕向けた、ということですか」

P「まあ大体そうだな」

志保「……意味が分からないです、どうしてそんなことをする必要があるんですか」

P「十中八九愉快犯だ、理解する必要はない……でしょう?小鳥さん」

昴「誰に向かって言ってるんだ?」

P「この近くにもあるであろう録音カメラ」

志保「それでは、私はもうここにいる意味もないので帰ります」

P「そうだな、俺たちも帰るとするか」

昴「帰ったらお風呂に入るかな」

P「あ、俺も一緒に入る」

志保「……はぁ?」

P「志保も入るか?」

志保「…………それ、本気で言ってるんですか?」

P「ごめんなさい」

P「後は、麗花さんに見つからないように……」

ガチャ

麗花「呼びました?」

P「うわああああ!」

昴「……どうして、部屋の中にいるんだ」

麗花「実はここ……」

ズッ……ギギー

麗花「じゃじゃーん♪隠し通路です!」

P「なんでそれを……」

麗花「海美ちゃんが教えてくれました♪」

P「海美!後でじっくり説教だ!」

志保「……一体なんなんですか」

P「よし、志保、逃げるぞ」

志保「別に、麗花さんに会っても何もないと思いますが」

麗花「あっ、志保ちゃんも!安心してください、一人二本ずつ腕を使えば、十分手術できますから♪」

志保「え、えっと……麗花、さん?」

P「……逃げるぞ」

麗花「そうだっ、三人で一つの体になっちゃいましょう!きっと三面六臂の大活躍です!」

P「よし、この部屋に隠れてやり過ごすぞ!」

ガチャ

昴「…………っ!?」

P「静かにしろ、昴!」

麗花『むぅ、逃げられちゃいましたぁ……手術したかったなぁ』

スタスタ

P「なんだあの手術中毒」

志保「あ、あの、プロデューサーさん」

P「どうした、志保まで……」




琴葉「プロデューサーさん、どこに行っていたんですか?」

P「……やあ、琴葉」


>>89
北上麗花(20)Da
http://i.imgur.com/D6w7juF.jpg
http://i.imgur.com/6RZPe37.jpg

>>91
北沢志保(14)Vi
http://i.imgur.com/zS2qKB9.jpg
http://i.imgur.com/Aa85Bfk.jpg

琴葉「プロデューサーさん、ダメですよ、プロデューサーさん以外の人をここにつれてきちゃ」

昴「……オレたち?」

志保「……琴葉さん、どうしたんですか」

琴葉「プロデューサーさんは重病人なんですから面会遮絶なのに人と接したら意味がないじゃないですかああプロデューサーさんを消毒しなきゃ大丈夫ですよプロデューサーさん私が看病してずっとずーっとお世話してあげますからプロデューサーさんと一生二人っきりでずった一緒ですよねえ二人ともどうしてここにいるのどうしてプロデューサーさんは病気なのにプロデューサーさんに気を使わせちゃダメでしょほら二人とも病室から出て後は全部私に任せてねえねえねえねえねえねえ早く早く早く早く早く早く……………………ほら!」

志保「っ!」

昴「うぅ……」

ユラァ

琴葉「あら?お薬、飲んでないんですかぁ?……いけないですよ、プロデューサーさん」

P「お、おい……琴葉?」

琴葉「ほら、プロデューサーさん……早く飲んでください…………すぐ、楽になりますから……私だけを見るように」

昴「琴葉!」

琴葉「うるさいですね……プロデューサーさんは病人なんですから、静かにしてくれませんか?」

志保「琴葉さん……」

琴葉「二人とも、出てって!」

昴「」ビクッ

志保「……嫌です」

志保「プロデューサーさんは琴葉さんだけのものなんかじゃありません」

琴葉「……へぇ、そうなんですか」

昴「そ、そうだ!渡さないからな!」

琴葉「…………二人も私の邪魔をするんですね……………………うふふ」

琴葉「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…………許さない」

琴葉「私だけのプロデューサーさんを奪おうなんて許さない、許さない、許さない……許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない」



琴葉「…………殺してでも、奪い取る」シャキッ

P「琴葉!……飲む、飲むから……昴と志保のことは見逃してくれ」

琴葉「そうですか?……それなら、早く飲んでください」

昴「プロデューサー!」

P「……大丈夫だ、俺は」

志保「…………琴葉さん、どうして」

琴葉「理由なんて、ありませんよ?」

P「よし……じゃあ、飲むぞ」

琴葉「さあ……」

シャキン……シャキン……

P「」パクッ

昴「プロデューサー!」

志保「プロデューサーさん!」

P「…………甘っ、ケミカルに甘いぞこれ」ポリッ

琴葉「まあ、それアメリカのお菓子ですから」

P「……え?」

昴「……は?」

志保「…………どういうこと?」

>>100
田中琴葉(18)Vo
http://i.imgur.com/Sr2xMRT.jpg
http://i.imgur.com/B8gYsfU.jpg

琴葉「ふふっ、こんなに本気の演技、久しぶりです」

P「…………おいおいおいおい、マジかよ」

昴「……今の、演技だったのか」

琴葉「引退したとはいえ、演劇部部長の力はまだまだ衰えていませんでしたね」

志保「……………………」

琴葉「志保ちゃんの演技も、凄く上手かったです」

P「志保のも演技だったのか……」

志保「………………ハイ、全部演技です」

昴「志保、棒読みになってる」

P「全く……今日一で肝が冷えた」

琴葉「肝試しになりましたか?」

P「あぁ、物凄く」ポリポリ

昴「……演技がリアルすぎて、まだ琴葉のことが信用できない」

琴葉「そうですか?…………本気ですから」

昴「」ゾクッ

琴葉「なーんて……昴ちゃん?」

昴「プロデューサー……」ギューッ

志保「……昴さん、怖がりだったんですね」

P「あ、志保も食べるか?」ポリポリ

志保「……遠慮します」

琴葉「あ、一つ貰えますか?」

P「おう」

琴葉「…………うーん、私はそんなにこの味、好きじゃないですね……恵美とか、好きそうかも」

P「お土産に持ってくか」

琴葉「そうですね」

志保「……よく食べられますね」

昴「……でも、そしたらどうして朋花はあんなこと言ったんだ?」

琴葉「朋花ちゃんですか?それは……」

ガチャ

朋花「私も協力者ですから~」

P「くぅ……」

朋花「お疲れさまでした~」

琴葉「朋花ちゃんこそ、お疲れさま」

朋花「そうですか~?」

P「完全に騙されたよ」

昴「……朋花も演技、うまいなぁ」

朋花「子豚ちゃんたちのために、レッスンは欠かせませんから~」

志保「……どうせなら、私も演じる側に」

昴「何か言ったか?」

志保「いえ、何も」

P「さて、それじゃあ大団円ということで、帰るか」

志保「大団円……なんですか?本当に」

琴葉「ふぅ、帰ったらお風呂に入りたいですね……この部屋、結構埃っぽくて」

昴「分かる分かる、この病院、そんなに掃除してなさそうなんだよなぁ」

P「じゃあ皆でお風呂入るか」

琴葉「え?」

朋花「入りますか~?」

琴葉「ダメですよ、入るならプロデューサーさん以外の皆で入りましょうね」

P「じゃあ覗く」

昴「バカ」

P「あはははは」

昴「ったく、プロデューサーは……」

P「とりあえず部屋を出て、と」

ガチャ

麗花「あれ、人がいっぱい、えーっと、いち、に、さん、し、ご……手は六本ありますからみーんな同時に手術できちゃいますね♪」

P「……で、これは誰が協力してるんだ?」

琴葉「……」

昴「……」

志保「……」

朋花「……」

P「逃げるぞ!」

「「「「はいっ!」」」」

【おしまい】

【おまけ】

亜利沙「小鳥さんに『怖がるアイドルちゃんたちがいっぱいいる』って言われて来てみたんですけど……」

亜利沙「どうして誰もいないんですか!」

ガタンッ

亜利沙「っ!?誰ですか!?」

翼ちゃん二号「やぁ」

亜利沙「きゃあああああああっ!」バタッ

翼「うーん、翼ちゃん二号がまた落ちちゃった~……」

ゴソゴソ……スタッ

翼「回収回収~♪……あれっ、亜利沙さん?」

【おまけおしまい】

終わりだよ~(o・∇・o)

昴は怖がり。異論は認める

乙でした

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