不審者「ふひひ……」女子小学生「ねぇおじちゃん」 (99)

不審者「!?」

女子小学生「おじちゃん、ふしんしゃ?」

不審者「な、何だね君は!?失礼な!」

女子小学生「コートの中裸でしょー、見せて見せてー」ぐいぐい

不審者「あっ、や、やめたまえ!お母さんはどこに居るんだね!?」

女子小学生「……」ぴたっ

不審者「む?」

女子小学生「あのね、おかーさんはお空の上にいるのー」

不審者「なっ……それは、悪い事を聞いたね……じゃあお父さんは?」

女子小学生「おとーさんはお酒飲んで寝ちゃったよー」

不審者「何……こんな小さい子を放って……悪いお父さんだな……」

女子小学生「お父さんは悪くなんかないもん!」

不審者「ああ、悪かった、そんなつもりじゃ……」

女子小学生「今日もいつもみたいにお父さんと裸で遊んだよ!」

不審者「!?」

不審者「そ、それは……お、お風呂で遊んでたのかね?」

女子小学生「んーん、お布団で遊んだよ!」

不審者「……き、君は、その遊び、好きなのかい?」

女子小学生「んー、本当は嫌だけど……でもお父さんが喜ぶ顔が見たいから!」

不審者「なんて事だ……こんないたいけな少女に……許せないっ」

女子小学生「あ、いつも遊んでくれるおねーちゃんだー」

女子高生「ふーん、ふんふーん♪」スタスタ

不審者「ほーら!触って良いんだよぉ!!」ババッ

女子高生「ひっ……い、いやぁーっ!不審者ぁ!!」ダダダッ

不審者「はっ!?し、しまった、つい!」

女子小学生「わー!やっぱり裸だー!裸だ裸だー!」

不審者「や、やめてくれ、騒がないでぇ!」

不審者「はぁ……はぁ……こ、ここまでくれば良いだろ……」

女子小学生「すごいすごーい!さっきのびゅーんってのもう一回やってー!」きゃっきゃ

不審者「い、いや……もう無理……疲れた……」

女子小学生「えー、つまんないー!」

不審者「あ、遊びじゃないんだよ……はあ、はあ……マ、マスク取ろう……」

女子小学生「ねー、おじちゃん!」

不審者「ふぅ……なんだい、お嬢ちゃん」

女子小学生「おちんちん触ってあげよーかー?」

不審者「ふぇっ!?」

女子小学生「さっき触ってって言ってたよねー」

不審者「き、君は自分の言ってる事の意味がわかってるのか!?」

女子小学生「触って欲しくないのー?お父さんも、担任のせんせーも、近所のおじちゃんも、友達のゆうくんのお兄ちゃんもすっごい喜ぶよー?」

不審者「……」

女子小学生「おじちゃん、嬉しくないのー?」

不審者「いいか、よく聞くんだ。そういうことは……好きな人にしかしちゃいけないし、好きな人以外に体を触らせちゃいけないんだよ」

女子小学生「え、じゃあ触っていーよね!おじちゃんの事好きだしー!」

不審者「なっ……」

女子小学生「じゃあ触るねー……ぺっ!」

不審者「え……手に唾……?」

女子小学生「こーやってから触る方が良いって教えてもらったんだー!ひひ、ちょっと汚いけどー」

不審者「……いいか!そんな事、そんな事しちゃいけない!」グイッ

女子小学生「ひゃんっ!」

不審者「君は、君は……」プルプル

女子小学生「えー?なんなのー?」

不審者「……そ、そもそもなんで君は僕のそれを触りたがるんだ!?」

女子小学生「だってだって、おじちゃんのおちんちん、小さくてかわいーんだもん!」

不審者「」

不審者「うるさいうるさい……皆で笑いやがって……大きさじゃねーだろ……そんな事で俺を虐めやがって……」ブツブツ

女子小学生「おじちゃんどーしたのー?元気出してー?」ナデナデ

不審者「はっ……あ、ありがとう、君は優しいね……」

女子小学生「えー?そうかなー」

不審者「ん?」

女子小学生「だって、せんせーは私が悪い子だっていつも言うよー」

女子小学生「こうして体を触るのは良い子にするためだって!」

不審者「……」

女子小学生「だからね、私、色んな人に体触ってもらって良い子になりたいんだー」

不審者「……君は、良い子だよ。本当に」

女子小学生「ほんとー?えへへ、ありがとー」

女子小学生「送ってくれてありがとー」

不審者「はは、良いのだよ」

女子小学生「ねえ、また会えるー?」

不審者「え……一度人に見せちゃったから、次は別の町に……」

女子小学生「会えないの……?」

不審者「……いや、会いに行くよ」

女子小学生「やったぁ!ね、ね!今度は遊ぼうね!」

不審者「あ、あぁ……考えておくよ……」

女子小学生「じゃあねー!」ブンブン

不審者「ああ、またな」フリフリ

女子小学生「ただいまー!」ガチャン バタン

「てめぇ、一体どこほっつき歩いてやがった!こっちに来い!」

「やだぁ!お仕置きやだぁ!」

不審者「……ぐ、ぐぅ……」プルプル

不審者「ただいま……」

不審者「畜生……畜生畜生ッ!」

不審者「あの時服さえ着ていれば、交番に飛び込んだのにっ……!」

不審者「……触ったら……危害を加えたら駄目だろうが!」

不審者「児童相談所に……いや、教師も共犯だと言っていた……恐らく期待は出来ない……」

不審者「……」

俺「俺が助けに来たからもう大丈夫!」

女子小学生「素敵!」チュパチュパ

俺「ふぅ」ドピュ

女教師「みんな、担任の先生はしばらくお休みですからね、その間私が代わりの先生をします!」

女子小学生「先生病気かなー?」コソッ

ゆうくん「どうなんだろー……あ、そういえばね」

女子小学生「?」

ゆうくん「おにーちゃんが、もうあの子を家に呼ぶなって」

女子小学生「えー!どうしてー!?」

女教師「こら、そこ!話をしない!」

ゆうくん「ご、ごめんなさい!……わかんないけど、今度から外で遊ぼ!」

女子小学生「うん……?」

女子小学生「あ、近所のおじちゃんだ!おじちゃーん!」

近所のおじちゃん「ひぃっ……!」ダダダッ

女子小学生「お、おじちゃーん?どうしたのー!」

近所のおじちゃん「く、来るなぁ!来ないでぇ!」ダダダッ

女子小学生「はぁ、はぁ……お、おじちゃん……どうして……」

女子小学生「……私の事……嫌いになったのかな……」ジワッ

女子小学生「ふ……ふえぇん……」ひんひん

不審者「お、おい、どうして泣いているのだね!」

女子小学生「あ……不審者のおじちゃあん!」ひしっ

不審者「わっ!ち、ちょっと、そこにくっつかないでくれ!」

女子小学生「うわーん!私嫌われちゃったよう!」

不審者「な、何を言うんだ!君は誰からも愛されているだろう!?」

女子小学生「だって、だっておじちゃんがぁ……」ひっくひっく

不審者「……」

不審者「……いいかい、お嬢ちゃん」

女子小学生「ひっく、ひっく……ふぇ……?」ぐすっ

不審者「本当に好きでいてくれた人というのはね、何があってもその人を見捨てたり、嫌いになったりしないんだ」

不審者「もし、何かのきっかけで、話さなくなったり、避けられたりしたら……それは、本当はずっと前から好きじゃなかったって事だ」

不審者「だから、そう悲しむ事はない。ただ、その人との今までの楽しかった時間に感謝すればいいのさ」

女子小学生「……よくわかんない」ぐすん

不審者「難しいか……じゃあ、これならわかるかい?」

不審者「私は君を嫌いになるなんて事、絶対にない」

女子小学生「ぐす……うん!それならわかるよー!」

不審者「そうかそうか」ナデナデ

女子小学生「ありがとー!おじちゃん大好きー!」だきっ

不審者「そうだ!今日はお嬢ちゃんにプレゼントがあるんだ!」

女子小学生「えっ、プレゼント!?」

不審者「お嬢ちゃんが気に入るか分からないが……」ゴソゴソ

女子小学生「わー!くまちゃんのお人形だー!」ギュッ

不審者「気に入ってくれたかい?」

女子小学生「うんー!」

不審者「はは、良かったよ。後、お菓子とジュースも買ってきたんだ」ゴソゴソ

女子小学生「すごーい!こんなの食べた事ないー!」キラキラ

不審者「っ……い、いっぱい食べてくれ」

女子小学生「うん!おいしー!」パクパク

不審者「ジュースもあるぞー」

女子小学生「ありがとー!」ゴクゴク


女子小学生「zzz……」

不審者「よし……よく寝ているな」

不審者「さて……」

不審者「……」カチャ キィ……

不審者「……」ソロソロ

父「ぐおぉ……すぴー……」

不審者「くっ……あの子にあんな思いをさせておいて、呑気に寝やがって……!」

不審者「まあいい、地獄を見るのはこれからだ……不審者のやり方でな……!」ヌギヌギ

父「今だっ!!」

不審者「!?」

近所のおじちゃん「うおおぉおぉお!!!」ガシッ

不審者「何ィッ!?」ズデーン

近所のおじちゃん「このっ、このっ!あんな物を見せやがってッ!おかげで不眠症だっ!」ガッガッゴッボキッ

父「おいおいもう辞めとけ!正当防衛じゃなくなるぞ!」

近所のおじちゃん「はぁ、はぁ……」

不審者「げっ、かふっ……なんで……」

父「バカかお前?俺たちが知り合いじゃないとでも思ってたのか?」

父「先生には良い思いをしてもらう代わりに色々便宜を図ってもらってたんだよ」

父「先生とあの淫乱と3Pなんかしょっちゅうだったぜぇ!」

不審者「こ、この鬼畜がぁ……!」

父「はいはい、好きに言ってろ。どうせもうすぐ何も喋りたくなくなるんだ。聞こえるだろ?この音がよ」

不審者「なっ……この音は……」

ウーウーウー

警察「大丈夫ですか!?」

父「ああ、助かった!さっきまで暴れ回ってて……!」

不審者「や、やめろ……捕まえるのは俺じゃなくてこいつだ……」

警察「裸で何を言ってやがるこの変態め!神妙にしろ!」

不審者「ち、違う、こいつはレイプ魔だ!実の娘をレイプしてるんだよ!」

父「ああ、なんということを……絶対に許せません!この男を刑務所から出さないでください!」

警察「勿論です……こんなに怒りを感じたのは初めてですよ!」

不審者「ほ、本当だ、本当なんだっ……!」

警察「はい、もしもし、え!?本当ですか!?」

警察「先ほど公園で眠っている娘さんが無事保護されたそうです!」

父「ああ、それは良かった……はやく会いたいですなあ」ニヤァ

不審者「く……う……うぉぉおおおあああああああ!!!!」

私は彼女を救えないまま警察に捕まった
裁判では、少女に薬を盛り、父親に良からぬ事をしようとした異常者として扱われたが、何も反論する気が起きなかった
露出家として活動していた報いなのか……数多くの余罪を追求され、長い、長い懲役が課されてしまった
刑務所の中でただ虚しい時間を過ごす中、彼女の事だけが気にかかる
彼女はどうしているのだろう

ー10年後

看守「今日で出所か」

不審者「はい、お世話になりました」

看守「ふん……」ガチャン


不審者「ふぅ……田舎の母さん、迎えに来てないな……」

不審者「はは、帰る所もない、誰も知り合いが居ない……どうすればいいのだ、私は……」

不審者「ん?あれは……」

不審者「……これ」スッ

不審者「俺があの子にあげた……ぬいぐるみ……」

「おーじちゃんっ!」

私の背中に何か柔らかな、暖かな重みのある物が被さって来た
首に、細く白い腕が絡まる。花のような香りがふわりと漂う。
「ずっと、ずっと待ってたんだからね」
目の前で組まれた手が震えている。首元に何か温かい物がかかり、流れた。
私は、そっと、その手に自分の手を重ねた。

終わり

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