和「コンピューター、咲さんの人間関係サブルーチンにアクセスしてください」 (105)

   Based Upon
  “STAR TREK”
   Created By
 GENE RODDENBERRY


スタトレ知らないとさっぱりな誰特SS
テクノバブルは適当

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409066700


和「咲さん!」

咲「あ、和ちゃん」



和「咲さん…今週の日曜日空いていますか?」

咲「どうして?」

和「実は……良かったら二人で買い物にでも行かないかと思って」

咲「ごめんね和ちゃん…その日は京ちゃんと映画に行く約束してて」

和「」


咲「和ちゃん?」

和「」

咲「あれ? 和ちゃーん? おーい」

咲「あ、京ちゃんと一緒に帰る約束してたんだ、そろそろ行かないと」

咲「じゃあね和ちゃん。また明日!」スタスタスタ

和「」

ピポポ

晴絵『ブリッジより第二ホロデッキ』

咲には京太郎か和しかいないとかいう糞ステマ乙
ころたんとか救ったの咲さんなんだけどな~

和「」

晴絵『副長? おーい、和ー? 返事しろー』

和「あ、ハイっ! なんでしょう! 艦長!」

晴絵『もうすぐランデヴーだ。ブリッジに来てくれ』

和「すぐ行きます!」

和「コンピューター、プログラム終了!」シュゥゥゥゥ

スタスタスタスタスタ……

OP 新スタートレックのテーマ

四角い宇宙…そこは最後のフロンティア。
これは宇宙船U.S.S.アチガ号が24世紀において任務を続行し、
未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、
人類未踏の宇宙に勇敢に航海した物語である



_STAR TREK_
  ACHIGA


Starring
Capt.Harue Akado

Also Starring
Lt Cmdr.Nodoka Halamura

Lieutenant.Ako Atarashi

Lieutenant.Kuro Matsumi

Dr.Arata Sagimori

Lt Cmdr.Yae Kobashiri

Lieutenant.Yuu Matsumi


“Relationships”
 謎の麻雀生命体




晴絵『航星日誌、宇宙歴57823.1。我々は補給の為、U.S.S.センリヤマとのランデヴー座標に到着した』

晴絵『そこで物資を補充した後、星図作成の為、メゲルワ・セクターに向かう予定だ』

U.S.S.アチガ ブリッジ



和「遅れてすみません」

晴絵「予定よりランデブーポイントに到着したんだ。気にするな」

憧「センリヤマ接近中。方位1-1-2、マーク30」

やえ「呼び掛けています」

晴絵「スクリーンへ」

雅枝『よぉー晴絵! 調子はどうや? 奥さんも元気しとっか?』

晴絵「お久しぶりです愛宕艦長」

晴絵「こちらは上々です、灼も元気ですよ。そちらの副長とカウンセラーも相変わらず膝枕中毒ですか?」

竜華『そこは触れんといてください!』

怜『ええやん、見せつけてやろーやー』

雅枝『いつもブリッジではイチャつくのやめろ言うとるやろ…』

セーラ『この前中立ゾーンに物資届けたときの、膝枕を見たロミュラン人の顔が忘れられませんわ』

泉『まったくですわ』

雅枝『まぁ…こっちは新品ののそちらと違って宇宙基地の間をウロウロしとるだけやし』

晴絵「またまたご謙遜を。私もネビュラ級のような大型艦を指揮してみたいものです」

雅枝『いーやいや、こっちなんて近代化改修でようやくワープ9.9が出せるようになった程度や。そっちの9.975が羨ましいわぁー』

雅枝『っといつまでも無駄話しとるわけにもいかんな。さっそく補給作業に入ろか。副長、頼む』

竜華『了解です』

晴絵「よろしくお願いします。転送室、受け入れ態勢に入れ。和、作業の指揮を」

和「了解。新子中尉、一緒に来てください」

憧「了解!」



・・・・・・・・

転送室


和「転送開始」


パァァァァァァァァァァァ(実体化する竜華)


竜華「お邪魔するでー」

和「アチガにようこそ、清水谷中佐」

竜華「アカンわ和ちゃん。そこは『邪魔するんなら帰ってやー』って言わんと」

和「生憎、古代史には興味がありませんので」

竜華「おお、言うようになったなぁ和ちゃん…でももうちょい愛想良くした方がええでー?」

憧「私も言ってるんですけどね」

和「別に愛想で仕事してるわけじゃありませんので」

竜華「わかっとるわかっとる。冗談やから気にせんといて?」

和「いえ…」

竜華「それより補給品の目録持ってきたからパッドで確認してやー」

和「では食堂に行きましょうか」

竜華「相変わらずキレイな艦や。イントレピッド級に来るのいつも楽しみなんやー」

食堂




和「それは第一貨物室に…そちらはデューテリウム貯蔵庫に転送してください」

竜華「他にもコンピューター関係や二次システム関係の予備部品がわんさかあるでー」

和「バイオジェルパックの予備に新型のホロエミッターその他諸々ですか…、それは第二貨物室に」

憧「そういえば宥姉がホロデッキのメンテナンスするって言ってたなぁ」

和「新子中尉、松実機関部長に部品が来たと伝えておいてください」

憧「了解! あ、ホロデッキと言えば、今私の作ったホロノベルが艦内で流行っているんですよー」

竜華「どんなんなん?」

憧「元々は麻雀布教用に作ったんですけどね。主人公は地球のとあるハイスクールの麻雀部に入部して全国大会を目指すっていう…」

竜華「へぇー麻雀! 面白そうやなぁ!」

憧「カディスコット派と3Dチェス派で分かれてる艦内に新しい風を吹き込んでやろーって作ったんですけどねー」

憧「好きな盤上ゲーム聞いたのに、パリシススクエアなんて抜かす脳筋のやつらが…」

和「コホン!」

和「二人共、仕事中ですよ?」

竜華「スマンスマン」

憧「ホント堅いんだから和は」

和「新子中尉?」ギロ

憧「スミマセン…」

晴絵「どう? 進んでる?」

憧「あ、ハルエ」

晴絵「こぉら憧、公の場では『艦長』と呼べと言ってるだろぉ」

憧「わ、ごめんて! 査定に響かせるのは勘弁して!」

晴絵「全く…いつブリッジで呼び捨てにされるかヒヤヒヤものだよ」

憧「それは大丈夫…たぶん」

和「赤土艦長が甘すぎるんですよ」

晴絵「和は私にも厳しすぎるよ」

和「優秀な副長とはそういうものです」

晴絵「違いない」

竜華「赤土艦長!」ビシッ

晴絵「ああ、そう堅くならないで」

竜華「はは…お久しぶりです。そういえば、この前、白水と鶴田に会いましたよ」

晴絵「あの二人に? 本当!?」

竜華「ええ。今度赤土さんに会うって言ったらよろしく言うてましたよ」

和「誰なんです?」

晴絵「私が昔、キュウシュウに勤務してた頃にお世話になった上官の娘さん達なんだ」

憧「へぇ」

和「U.S.S.キュウシュウ? あの艦は確か…」

晴絵「ああ、ウルフ359で沈んだ。13年前にね」

和「あの戦いに参加されていたんですか!?」

憧「知らなかったの? 伊達にレジェンドって呼ばれてないのよ」

晴絵「それはやめい」

晴絵「…あー、それでな。彼女達の親御さんはあの戦いで行方不明になったんだ…私を脱出ポッドに乗せてくれた後でね」

晴絵「その後調査がなされたけど、死んだのかボーグに同化されたのかもわからなかった…」

晴絵「その事を私が御家族に伝えに行ってね、その縁で彼女たちが艦隊アカデミーに入る為の勉強見てやったりしてね」

晴絵「そうかぁ…元気にしてた?」

竜華「元気も元気です。方言が絶好調過ぎるせいで、万能翻訳機を使わないと何言ってるかわからないくらいですよ」

晴絵「ははっ、それはありそうだ。彼女達はいまどこで働いてるの?」

竜華「第480宇宙基地です。早く宇宙艦で勤務したいってボヤいてました」

晴絵「その時は是非うちに来てもらいたいもんだね。じゃ、邪魔したね」

竜華「いえ」

竜華「さてと…じゃあ艦に戻って準備してくるわ。そっちも貨物室の転送準備しといてな。楽しかったで、お二人さん」

和「こちらこそお世話になりました」

憧「転送室まで送りますよ」

竜華「大丈夫や、ウチのにここから直接転送させるから」

憧「じゃあ、今度会ったらゆっくりホロデッキでも行きましょう」

竜華「楽しみにしとるで」

憧「あ、それと」

竜華「ん?」


憧「センリヤマに現れたQの話も聞かせてくださいね」

竜華「ふふ、船Qのことか、ええで。ほな今度な?」ニコッ

竜華「清水谷からセンリヤマ」ピョコン

竜華「1名転送」

パァァァァァァァ……(転送ビームに包まれる竜華)

憧「お元気でー」

憧「さて、準備に取り掛かろうか」

和「……」

和「憧」

憧「何ですか? 副長殿」

和「その…ちょっと相談があるのですが、今日シフト明けにそちらの部屋に行ってもいいでしょうか?」

憧「何? ここじゃ言えないことなの?」

和「個人的な要件なので勤務中に言うのはちょっと…」

憧「はいはいわかったわよ。ついでに一緒にディナーでもどう? 腕を振るってレプリケートするわよ?」

和「では20時に憧の部屋に行きます」



・・・・・・・・・・

晴絵『航星日誌補足。補給作業は無事終わり、我々はメゲルワ・セクターに向けてワープに入る』




やえ「艦長、補給作業完了しました。センリヤマが離れていきます」

セーラ『フネガデルデー』

雅枝『ほな、よい航海を』

晴絵「そちらもお気をつけて」

晴絵「さてと…玄、コースをセット。ワープ6」

玄「コースセット完了です!」

晴絵「発進!」





新子中尉の私室



ピポーポ


憧「どーぞ」


プシュゥゥ


和「お邪魔しますよ、憧」

憧「いらっしゃい。適当に座ってー?」

和「はい」

憧「お酒は? 先週レプリケートした2370年物があるんだけど」

和「結構です」

憧「はーい。お待たせ」コト

和「ラーメンですか、あの娘が好きだった料理ですね」

憧「……まあね」

和「やっぱり忘れられないんですね。連絡は取り合ってないんですか?」

憧「なんていうか…今更ね…時期を逃しちゃったって言うか」

和「あなた達の仲に時期なんて関係ないと思いますが」

憧「私の話より! 何か相談があるんでしょ! あとラーメン伸びちゃうから食べて」

和「そうでした。頂きます」ズルズル

憧「で? 相談って何」

和「憧が作ったホロノベルのことなのですが…」

憧「『キヨスミ麻雀部』のこと? あれがどうかしたの? てか和もプレイしたんだ」

和「ええ。あれの登場人物の宮永咲のことなんですが…」

憧「ああ咲? どう? かわいいでしょ」

憧「あの娘がどうかした?」

和「どうして……」

和「どうして咲さんに彼氏がいるんですか!?」

憧「……」

憧「……は?」

和「どうして咲さんに彼氏がいるんですk」

憧「いや聞こえなかったって意味じゃないから。質問の意図がわからないってことだから」

和「せっかく勇気を出して彼女をデートに誘ったというのに! 須賀君とデートだといって断られてしまいました!」

憧「ああ、ああ…そういうこと…」

憧「ちょっと待って…ちょっと待ってよ…」

憧「あの年頃の子なら彼氏や彼女の一人や二人いるだろうって適当に設定しただけよ…?」

憧「そもそもあのプログラムは恋愛シミュレーションじゃないのよ? 麻雀布教用に作ったのよ?」

憧「っていうか何? デートに誘ったってどういうこと? 相手はコンピューターのサブルーチンよ?」

和「それはわかっています。でも好きになってしまったんです」

憧「あのねえ、咲は一般のホロノベルキャラクターで、EMH(緊急用医療ホログラム)なんかの高度なAIとは違うのよ?」

和「わかっています」

和「そこで相談なんですが…咲さんのプログラムを書き換える許可をください」

和「必要なら私がプログラムを拡張します」

憧「拡張するっていっても限界があるでしょ…彼女はもともとストーリー内の登場人物として設計されてるのよ?」

和「せめて恋人ごっこだけでもいいんです。ひとまずパラメータに変更を加える許可だけでも貰えませんか?」

憧「はぁぁ…原村和のガードはボーグ並み…シールド周波数を解読したのはホログラムとはね」

憧「わかったわ、どうぞ好きなようにプログラムをイジって頂戴」

和「感謝しますよ、憧」

憧「だけど限度があるってことは忘れないでね」

第一ホロデッキ



和「コンピューター、『キヨスミ麻雀部』の登場人物から宮永咲を出してください」

ピーポポ

咲『』シュゥゥゥ

和「彼女のパラメーターを次のように調整してください」

ピポー

和「21世紀初頭の地球のサブカルチャーから…百合ジャンルのアニメ、漫画、小説を好むように調整を」

ピポー

LCARS「調整完了しました」

和「次に彼女のキャラクター相互作用サブルーチンにアクセス」

ピポー

和「彼女を…もっと奥ゆかしく」

ピーポーポポ

LCARS「具体的に言ってください」

和「もっと…複雑に」

ピーポーポポ

LCARS「具体的に言ってください」

和「もっと…周りと接触することに戸惑うような人見知りな性格で、強引に迫られれば断れなくて…」

和「でも自分の中に譲れない部分がある頑固さも持ち合わせつつ、一度仲良くなった相手には気を許すように」

ピーポポ

LCARS「修正完了」

和「次に…咲さんの背丈を低くしてください。そう…3センチ」

咲『』シュゥゥゥ

和「髪を短くしてください」

咲『』シュゥゥゥ

和「いいえ駄目です、好みじゃありません。こんなに短くではなく…角は残るくらいに」

咲『』シュゥゥゥ

和「ええ、良いですね。ああ一つ忘れてました」

和「コンピューター、咲さんの人間関係サブルーチンにアクセスしてください」

ピーポポ

和「彼氏さんを削除」

ピポー

LCARS「修正完了しました」

和「ふふ…」ニヤニヤ

和「初めまして、ミス宮永」

安定のピンク

医療室



憧「や、灼さん。元気ー?」

灼「憧。やっと定期検診に来てくれたの?」

憧「やーごめんごめん、仕事が忙しくてさー。ついつい後回しにね?」

灼「その割には最近憧の作ったホロノベルが人気だって聞いたけど…」

憧「う゛っ。まぁあれよ? それはだいぶ前から作りかけてたやつだからね?」

灼「まぁいいけど…今は宥さんの検診始めるところだからちょっと待ってて欲し…」

宥「憧ちゃんこんにちはー」

憧「宥姉も定期検診サボってたの? 宥姉はいつもワープ・コアのそばから離れたがらないもんねぇ」

宥「だって…服とか脱がなきゃならないかもだし、あたたかくないんだもん…」

灼「宥さん…何度言わせるんですか。一々脱がなくてもバイオスキャンは簡単に終わりますからめんどくさがらずに来てください…」

宥「だってぇ…」

灼「コンピューター、バイオベッドのまわりにレベル1のフォースフィールドを貼って、その中の室温を5度上げて」

ピーポポ

宥「あったかーい」

憧「うーん…いつ見てもテクノロジーの無駄遣いだ…」

憧「にしても待ってるの暇だなぁ。そうだ。コンピューター、緊急用医療ホログラムを起動して」

ピーポポ

憩「緊急事態の概要を述べてくださいよーぅ」シュゥゥゥ

憧「灼さん、EMHに健康診断受けても良いでしょ?」

灼「ちょ、勝手に…まぁ良いけど」

憩「そないなつまらん要件で一々起動せんといてくれるー?。こっちはあくまで緊急用なんやから」

憧「硬いこと言わないでよ、改良されてるんでしょ? はい、医療用トリコーダー」

憩「ホンマ憧ちゃんはしゃーないなー」ピピピ ピピピ

憧「私が作ったホロノベルプレイした?」

憩「ウチは医者や、雀士やない」ピピピ ピピピ

憧「そんなこと言わずやってみればいいのに。ところで灼さん?」

灼「なに?」

憧「ハルエとは上手くいってる?」

灼「ボチボチね。なんでそんなこと聞くの?」ピピピ

憧「いやぁ、職場内結婚ってどういうものなのかなぁって…こんな狭い艦内で他人も沢山いるのに夫婦生活って上手くいくのかなって思ってね」

灼「確かにね、クルーは皆家族みたいなものだし、夫婦と他のクルーの境目があやふやになっちゃう時があるかもしれな…」

灼「だからこそ、お互いを特別だと思える時が一層大切に感じられるのかも」

憧「ふぅーん……灼さんは大人だなぁ……」

灼「夫婦で宇宙艦勤務してる人なんていくらでもいると思…昨日のセンリヤマの清水谷夫妻とかタイタンのライカー夫妻とか」

憧「あ、この前ハルエと飲んだ時聞いたんだけどね?」

憧「ハルエが昔エンタープライズに仕事で行った時、ウィル・ライカーに口説かれたんだって。『私も昔はモテたんだよー』とか言いながらドヤ顔で話してたわ」

灼「コンピューター、タイタンの現在位置は?」

ピーポポ

LCARS「U.S.S.タイタンはここから方位1-2-0・マーク42、10.5光年の位置にいます」

灼「ワープ9で二日半…この艦に残っている光子魚雷の数は?」

LCARS「戦略データへのアクセスはレベル5以上の承認コードが必要です」

灼「サギモリパイアルファ3オメガ」

LCARS「承認しました。現在この艦の魚雷は…」

憧「コラコラコラコラコラコラ。灼さんは医者よ? テロリストじゃないわ」

宥「あはは……憧ちゃんも結婚考えてるの?」

憧「いやいやいや、どうしてそうなるのよ」

宥「あれぇ? でも穏乃ちゃんとは連絡取り合ってないの…?」

憧「もう、何度も言ってるじゃない。しずのことはもう吹っ切ったって」

灼「アカデミーにスカウトされて、サバイバル教官やってるんだよね」

憧「宇宙より山を選んだあいつなんてもういいのよ…和を追って一緒に宇宙に行こうねって約束したのに」

宥「…でも穏乃ちゃんも自分の可能性を広げたかったんだよ」

宥「それに、たとえ地球で働いてても地球も宇宙の一部でしょ?」

宥「穏乃ちゃんは艦隊にいる限り、憧ちゃんと宇宙で働くって夢は消えないと思ってたんじゃないかな」

憧「あの筋肉馬鹿がそんなこと考えているのかな……」

灼「この艦に一緒に乗ってたときはあんなに仲良かったのに…」

宥「憧ちゃんと穏乃ちゃんならまた昔の仲に戻れると思うな」

憧「まぁ…考えておくわ…それよりも」

憧「宥姉こそどうなのよ!」

宥「え? わ、わたし?」

憧「よく亜空間通信してるじゃない。お相手はU.S.S.アーチャーの保安部長じゃないのー?」

宥「ふふ、秘密」

憧「えー! 白状しなさいよー!」

憩「はいはい。ガールズトークで盛り上がってるところ悪いんですけど診察終わったんで出てってなー」ズコズコ

憧「ちょ、ほんと融通きかないんだから」

宥「あったかくない…」

憩「気に入らないなら代わりにEMH Mark.Ⅰでも連れてきいやぁ♪」

第一ホロデッキ



和「コンピューター。『キヨスミ麻雀部』より部室を再現。登場人物は宮永咲のみ出してください」

ピーポポ

咲『』シュゥゥゥゥゥ

和「プログラム開始」

ピーポポ

咲「あ、和ちゃん……こんにちは」

和「咲さん、こんにちは。早速ですが今から時間ありますか?」

咲「え? でも部活が…」

和「確かに部活も大事ですが…それはいつでもできることです」

和「でも二人きりのこの瞬間は今しか訪れないんです。時間力学の基本ですよ?」

咲「え? え?」

和「ちょうど見たい映画があったんです。ゆるゆりの先行公開なんですが興味ありませんか?」

咲「! 興味は…あるけど…」

和「じゃあ行きましょう! 青春は行動あるのみです」グィ

咲「えぇ、ちょっ…!」グィ

・・・・・・・


新子中尉の私室




憧「……」



和『あなた達の仲に時期なんて関係ないと思いますが』

宥『憧ちゃんと穏乃ちゃんならまた昔の仲に戻れると思うな』

灼『この艦に一緒に乗ってたときはあんなに仲良かったのに…』



憧「はぁ……」

憧「……もうっ」

憧「コンピューター、メッセージを作成」

ピポー

憧「記録開始」

ピーポポ

憧「……や、しず。元気? 久しぶりだね、アカデミーで教えるのってどう?」

憧「私の方は上手くやってるわ。私にはやっぱり山より宇宙艦の方が性に合ってるみたい。子供の頃は一緒に吉野を駆け回ってたのにね」

憧「あの頃が随分遠くに感じるわ。まぁ実際500光年は離れてるんだけどね、はは…」

憧「いま手紙を書いてるのは…昔話をする為じゃないの。私たちの間にあったことを精算しなきゃって思ったからで…」

憧「待って、今のおかしいわね…それじゃ何だか…私たち付き合ってて別れたみたい。あ、いや決して嫌ってわけじゃなくて…」

憧「アンタが艦を降りるって言った時、私が一方的に怒って聞く耳持たなかった…」

憧「どうして私がそんなに怒ってたか、それを説明したかったの。ふふ、1年も経ってから言うなって話よね」

憧「でもようやく冷静に考えられるようになったの…このまましずと一生離れ離れなのは嫌だと気づいた」

憧「あの時私は、一緒に和を追いかけて宇宙に行こうって約束したことを引き合いにだしてアンタを引きとめようとしたけど…」

憧「でも本当はもっと単純なの……その、何というか…」

憧「コンピューター、ポーズ」

ピポー

憧「はぁぁぁぁぁ…………」

憧「……」

憧「コンピューター記録再開」

ピーポポ

憧「私、しずが好きだったの」

憧「私たち正式に付き合ってたわけじゃないけど、私は私たちの間にそれくらいの絆があると思ってた」

憧「でもアンタは私と離れ離れになることを簡単に決断した。私にはそれが許せなかった」

憧「はは、自分勝手よね…軽蔑してくれて構わないわ。でも、自分でもどうしようもないの。恋は盲目ってやつね」

憧「言いたかったのはそれだけ。今更仲直りしてくれなんてムシのいいこと言おうとは思わない」

憧「ただアンタに私の本音を伝えたかっただけ。ただの自己満足」

憧「ごめんね。嫌なこと蒸し返しちゃったかも。アンタにはアンタの今の生活がある」

憧「それじゃ、元気でね。しず」

憧「あっ、もうアラサーなんだからいい加減ジャージは卒業しなさいよ」

憧「コンピューター、記録停止」

ピーポポ

憧「……」

憧「何言ってんだろ私……」

憧「コンピューター、メッセージを暗号化してアタラシベータ2に保存」

ピーポポ



第一ホロデッキ



咲「だから私は京綾こそ至高だと思うな!」

和「何を言ってるんですか! いつもそばで見ていてくれる千歳こそ大切ということに気づくべきです!」

咲「だけど一番恋してるって感じがするんだよ! あんなに健気で、でも素直になれなくて…応援したくなっちゃうよ!」

和「既に持っているものの大切さに気づかないなんて愚かだと言わざるを得ません! だいたい、京子には他にもフラグを立ててる相手が…」

咲「どうやら私たち、もっと議論し合う必要がありそうだね」

和「望むところです…とことん話合いましょう!」

咲「じゃあ明日、放課後私の家に来てね! 1期を見ながらじっくり説明してあげるよ!」

和「おや? 部活はいいんですか?」

咲「私も和ちゃんを見習って、時間力学とやらの教えに従うことにするよ」

和「それは良い心がけです」ニヤ

咲「それじゃあまた明日ね!」

和「はい、おやすみなさい」

和「……」

和「…ふふ」

和「コンピューター、プログラム終了」


ピーポポ

シュゥゥゥゥゥ



・・・・・・・・

晴絵『航星日誌、宇宙歴57846.2。我々はメゲルワ・セクターに到着した。これより一週間かけて任務に取り掛かる』





ブリッジ


玄「ワープを解除。メゲルワ・セクターに到着しました」

玄「近くにBクラスの恒星がありますが安全圏を保っています」

晴絵「推力4分の1。早速星図作成に移ろう。和、お願い」

和「憧、一緒に来てください」

憧「了解。さぁーて、新型の天体測定ラボの力を発揮する時が来たようね…って」

しずあこ上手く結ばれてほしいな

    r'ニニ7     
     fトロ,ロ!___       
 ハ´ ̄ヘこ/  ハ
/  〉  |少  / |      
\ \    /| |
 ┌―)))――)))‐―┐      
  ヽ ̄工二二丁 ̄

   〉 ヽ工工/ ;′∬     
  lヽ三三三∫三三\;'

  h.ヽ三∬三三';.三三\';∫   
  └ヽ ヽ三,;'三三∬三;'三\'"
    ヽ |__|烝烝烝烝烝烝|__|

      lj_」ー――――‐U_」

なかなか面白い。期待

なんだっけ最強の敵っぽいやつ
視界とか共有出来てるあのガンツみたいなやつ

憧「待ってください…センサーが何かの物体を複数探知…方位2-1-0、マーク7。広範囲に渡って広がっています」

憧「…!」ピピピ

憧「動きだした! インターセプトコースで接近中!」

やえ「その物体からエネルギーの揺らぎを感知しました!」

晴絵「回避コースを!」

玄「間に合いません!!」

和「防御スクリーン!」



ドォォォォォォォン!!

晴絵「非常警報! 報告!」

やえ「シールド88%!」

憧「シールドに無数の物体が張り付いているようです!」

やえ「一つ一つはまるで麻雀牌のように小さい長方の立方体だ…だが数が多すぎる!」

和「小さい物体が集まって、まるで巨大な影を形成しているようですね」

晴絵「玄! 推力全開で振りきって!」

玄「ダメです! 推進システムダウン!」

バチバチバチバチ!

ウワァァァ!

コンソールガバクハツシタ!!

ハヤクイリョウシツニ!

やえ「第15デッキに亀裂! 艦内プラズマリレーにエネルギー変動! 負傷者多数!」

憧「メインパワー低下! シールドエミッターを通してエネルギーが吸い取られています!」

憧「それに何らかの亜空間信号を放出しているようです!」

やえ「艦長! シールド周波数を調整すれば、エネルギーの流出を止められるかもしれません!」

晴絵「やって!」

やえ「了解」ピッピッピッ

やえ「成功です!」

宥『機関室からブリッジ!』

宥『シールドエミッターからプラズマが逆流して第一EPSコンジットが吹き飛んじゃいました!』

宥『ワープ・コアのオーバーロードを防ぐため物質・反物質インジェクターを停止しているところです!』 

晴絵「補助動力に切り替えて! エネルギーはあとどれくらい持つ?」

無理かもしれんが咲和も結ばれてほしいな

憧「船体の半分が隠れるほどに無数の物体が張り付いたままです。今のままだと1時間も持ちません。それを過ぎれば…」

憧「シールドが消滅し船体が崩壊します……」

晴絵「エンジンに回すエネルギーはある?」

憧「無理です、シールドが消滅します」

晴絵「ブリッジより機関室。メインパワーはいつ回復する?」

宥『現在機関部総出で修理中ですが、ワープ・コアが再びあたたかくなるまで1時間半はかかります…』

晴絵「ワープも無理…インパルスエンジンも無理…まいったなこりゃ」

・・・・・・・・・・



会議室
上級士官会議



灼「負傷者は全員命に別状ありません」

宥「シールド周波の周期に合わせて、船体に張り付いてる物体の転送を試みましたが、一種の生体電気フィールドのせいでロックできませんでした」

晴絵「ちょっと待って、その物体は生物ってこと?」

和「その物体が出している亜空間信号を分析してみましたが…これを見てください」ピピピ

晴絵「これは…! 物体一つ一つが繋がっていて、まるで脳の神経網みたいだな」

灼「おそらくあの麻雀牌ほどの大きさの物体一つ一つが脳細胞で、それらが無数に集まり一つの意識を形成しているんだと思…」

和「ボーグ集合体に少し似ていますね」

憩さんはドクターなのか。デルタ宇宙域から帰った時には地下でたくさん働かされている可能性。


晴絵「知的生命体なのか…でも何故アチガに張り付いたんだろう…」

やえ「不明です。分析の結果、反物質反応にもワープ・プラズマにも、船体に引き寄せられる要素はないようですが」

晴絵「何か目的があったのかもしれないな…」

和「艦長。それも大変気になりますが、今は艦を危険から救う方が先決です」

晴絵「わかってるさ副長。宥、こいつらを船体から引き離す方法は?」

宥「センサーでスキャンしたところによると、この物体は金属の性質を有しているようです…」

宥「ディフレクターを調整してシールドの極性を反転させてEMパルスを流せば、反発力を生み、生命体を傷つけず引き離せると思います」

憧「ただ問題が」

晴絵「なに?」

憧「ディフレクターからパルスを流すだけでエネルギーがギリギリなの」

憧「物体を引き離してもまた引っ付かれるかもしれない。エンジンを動かすエネルギーが残ってないと逃げられないでしょ?」

憧「艦隊の誓いを曲げて、引き離したあと生命体に魚雷を撃ち込めって言うのなら話は別ですけど」

晴絵「本当にそれしかクルーの命を守る手がないのならそうするけど、まだ出来ることはあるだろう? 」

晴絵「ふぅーむ……必要のないデッキからクルーを退避させて生命維持環境制御諸々のエネルギーを回せばインパルスを起動させられないか?」

憧「それもアリだけど、まだ少し足りないわ…ワープ・コアの復旧まで時間を稼ぐにはね」

和「ホロデッキのパワーを流用できませんか? そうすればかなりの推力を稼げます」

憧「そういえば、それできるようになったんだっけ。その手でいきましょう」

晴絵「やえ、光子魚雷を調整してEMパルスを放出できるように改造できないか?」

晴絵「追ってくる物体を少しでも散らして、時間を稼ぎたい。勿論殺さないように」

やえ「設定には細心の注意が必要ですが可能です。お見せしましょう、王者の武器管制を!」

やえ「新子、生命体のデータを寄越してくれ」

憧「了解、やえさん」

晴絵「玄、物体を引き離したらインパルスで逃げ回らないといけない。お前の腕にかかってる。できるか?」

玄「おまかせあれ!」

晴絵「宇宙を漂う金属製の知的生命体か…本来なら世紀の大発見なんだがな」

晴絵「時間がないぞ、作業開始だ。解散!」


・・・・・・・・・

第一ホロデッキ



久「通らばリーチよ!」

優希「げ、また部長のリーチだじぇ!」タン

まこ「ここはおりとくか…」タン

咲「…カン」

咲「もいっこカン」

咲「ツモ…嶺上開花…2000・4000」

久「あちゃぁ、やられたわねぇ」

優希「咲ちゃんはホント強いじぇ!」





憧「なんでプログラムが動いてるの…?」

和「誰かが付けっぱなしにしていったんでしょうか…」

咲「あ、和ちゃん来たんだね! この前は楽しかったよ!」

咲「また遊びにきてほしいな! それで、その…今度は泊まっていってくれたら嬉しいなって//」テレテレ 

和「あー、それは大変魅力的なお誘いなのですが、今はその…緊急の用事がありまして…」

咲「来れないの…?」ウルウル

和「」ズッキューン

和「いえいえ、さぁ行きましょうか」キリ

憧「コンピューター、一時停止」



ピーポポ



和「はっ! 私は何を!?」

憧「勘弁してよねぇ、今は命がかかってるんだから」

和「すみません…私としたことが…さっそくホロデッキリアクターのプラズママニホルドを艦の補助動力にバイパスしましょう」

憧「はいはい、そこの雀卓を開けて? コンソールが入ってるから」

和「了解」

憧「……咲とデートしたの? 聞いたわよ、セーラー服までレプリケートしたって」カチャカチャ

和「ええ」

憧「そう、楽しんでるみたいね」

和「おかげさまで」

憧「この一週間、和が咲を独り占めしてるから麻雀の相手をしてもらいたい他のクルーから苦情がきてるのよねー」

和「なら咲さんより強い新しいキャラを追加したらどうです」

憧「簡単に言ってくれるわね…玄も玄でおもちのお姉さんをつくってくれってうるさいし……」

和「それがお望みなら、フェレンギ人が経営するバーに行くべきですね」

憧「はは、そうね」

憧「さて、あとはプログラムを終了してエネルギーを迂回させるだけ……ん? ちょっと待って…」ピッピッピッ

和「どうしました?」

憧「ホロデッキをつけっぱで出て行ったのは桜子たちみたい。プレイ中に警報が鳴って配置についたのね」

和「ギバード少尉が? しょうがないですね…」

憧「それとは別に、システムに外部からアクセスした形跡がある」

和「どこからアクセスしたか辿れますか?」

憧「待って…」ピッピッピッ

憧「トリコーダーが亜空間信号の残留を探知した…」ピピピ ピピピ


憧「この亜空間周波…どこかで見たような…」ピピピ

憧「そうよ! あの物体が出してた周波数よ!」

和「今張り付いてる物体がホロデッキにアクセスしたというのですか?」

憧「その可能性が大ね」

和「だとしたら何故…あの物体の目的と何か関係が…?」

憧「あれ?」

和「どうしました?」

憧「これ見て」

和「…? 咲さんの手牌? それがどうしました?」

憧「よく見てよ、さっき咲は嶺上開花で和了ったでしょ?」


白29三五九284白白八二四七三


和「! これは…なんの役にもなっていない…? それに妙な理牌の仕方…」

憧「そう。こんなデタラメな数字が並んでるだけなのに和了れるわけがない。なのにプログラムはそのまま進行した」

和「槓子もまったく成立していません。4つの同じ牌が並んでいなければならないのに…」

憧「しかも優希の手牌に白が3つ見えているし。牌の総数が全く合わないわ」

憧「ちょっと待って…アクセス記録をもっと調べてみる……」ピピピ

憧「これ見て!」ピピ

和「これは…!」

憧「…これって何か意味があると思わない?」


ブリッジ




和『原村から艦長』

晴絵「どうぞ」

和『第一ホロデッキに来ていただけませんか? ちょっと気になることが』

晴絵「時間がないんだぞ? 重要なことなのか?」

和『そうです』

晴絵「わかった、すぐ行く」

第一ホロデッキ



晴絵「どうしたんだ? …おいおいこんな時に麻雀やってる場合じゃないだろ…」

憧「いや違うから! 桜子が消し忘れていったの!」

和「それだけじゃなくて、外の生命体がプログラムにアクセスしているようなんです」

晴絵「おいおい、そりゃ本当か?」

和「艦長、これを見てください」


白29三五九284白白八二四七三


晴絵「なんだこれは?」

憧「咲が和了ったときの手牌よ」

晴絵「なんだって? そんな馬鹿な」

憧「こんな手牌にも関わらず、咲がこれで嶺上開花を和了った体でプログラムが進んでいたの」

晴絵「エイリアンがアクセスしたホロデッキでプログラム異常……」

晴絵「それってつまり……エイリアンがプログラムをイジってこの牌を表示したってことか?」

憧「ホロマトリックスに改竄したあとが見つかった。まず間違いない」

和「さらに、センサー記録、言語データベース、星図データベースにアクセスした形跡がありました」

憧「多重アルゴリズム分析にかけたんだけど、その結果がこれ」

憧「コンピューター、咲の手牌を拡大。分析結果を反映させて」

ピポー

白29三五九284白白八二四七三

ピーポポ
シュゥゥゥゥ

【029 359 284】【0082473】

和「白を0と考えて…左三つの数列は、空間座標を表してるのではないかと」

晴絵「!」

憧「もしかして、その座標に何かがあることを伝えたいんじゃないかって思ったんだけど」

晴絵「…かなり突飛な説だな」

晴絵「大体お前たちの言う通りだとしてら、どうしてホロデッキに数字を表示するなんて回りくどい方法を使う?」

晴絵「他に見つかりやすいディスプレイはいくらでもある」

憧「たぶん…この生命体にとっても私たちとのコミュニケーションは手探り状態なのよ」

憧「生命体が艦のコンピューターにアクセスしたとき、メモリバッファで稼働中だったこのプログラムが一番手近で、そこに自分達の体に似た麻雀牌があった」

憧「証拠はないけど、私はそう思う」

和「そんなオカルトありえません。と言いたいところですが、確かめる価値はあるかと」

晴絵「ふむ……で、右側の0082473って方の数字はどういう意味なんだ?」

憧「不明よ」

晴絵「あら」ガク

和「最初は座標までの距離かと思いましたが、アチガの位置から考えると違いました」

憧「咲がカン(亜空間物理)したタイムインデックスを考慮にいれても、この数字が距離であるとは考えにくい」

憧「だから、とりあえずこの座標に何かあるかだけでも確認したいの」

晴絵「艦長よりブリッジ」ピョコン

やえ『どうぞ赤土艦長』

晴絵「周辺に超フェイズスキャンをかけてくれ。今から座標を送るから、そこを重点的にな」

やえ『了解』

晴絵「頼む。今からブリッジに戻る」

晴絵「さて…私たちはどうするべきだと思う?」

和「麻雀牌のリクエストに応じますか」

ブリッジ



晴絵「どうだった?」

やえ「029、マーク359、マーク284の位置に小さな空間の歪みを感知しました。マイクロワームホールのようです」

やえ「位相にズレがあるうえ、Bタイプ恒星からの放射線の影響で今まで探知できなかったようです」

晴絵「ワームホール!?」

憧「ビンゴ!」

晴絵「どこに通じているかはわかる?」

やえ「わかりません…歪みが微小すぎてプローブを送るのも無理ですね。この座標、情報の出所は?」

和「生命体がホロデッキに残していたんです」

やえ「そりゃ本当か!?」

憧「ちょっと待って…そうか…」ピピピ

和「憧?」

憧「さっき手牌を分析にかけたとき、ワームホールの存在は考慮にいれてなかった!」ピピピピピ

憧「やっぱり!」ピピ

晴絵「どうした?」

憧「センサーで調べたらワームホールの位相変動率0.082473…」

晴絵「0082473…それって」

憧「さっきの手牌の数字の意味はこれだったのよ!」

晴絵「生命体がワームホールの座標と一緒に位相変動率もわざわざ教えてくれたっていうのか?」

憧「そう!」

和「しかし何故でしょう」

憧「歪みを……広げて欲しくて私たちに助けを求めているんじゃないかしら?」

晴絵「どういうことだ?」

憧「生命体はあの歪みを通り抜けたいけど、小さすぎて通れないのよ。通り抜けた先が何があるのかはわからないけど、たぶん……」

玄「家に帰りたいんじゃないかな!」

憧「そうそれよ!」

憧「ディフレクターからタキオンパルスを発射すれば、空間の歪みを広げることができます!」

憧「位相のズレがあるからパルスの周波数を修正しないといけないけど」

憧「でもここまで正確な位相変動率がわかっていれば修正値を割り出すのは簡単よ!」

晴絵「憶測は禁物だよ、憧」

憧「でも…!」

晴絵「どう思う? 副長」

和「一応、筋は通っています」

和「ですが、今タキオンパルスを発射すれば歪みを広げることができますが、エネルギーを使いきり、通常エンジンを動かせなくなります」

晴絵「憧の予想が当たってて、広げた歪みに本当に生命体が帰っていけばいいんだが…ふむ」

晴絵「……シャトルを使おう」

和「艦長?」

晴絵「予定通り、EMパルスで物体を引き離すと同時にシャトルを発進させる」

晴絵「シャトルのディフレクターを調整してタキオンパルスを発射して歪みを広げる」

晴絵「生命体がその歪みを通って家に帰ってゆけばハッピーエンド」

晴絵「マイクロワームホールは放っておくと不安定になるから、逆タキオンパルスを発射して歪みを閉じる」

晴絵「でもその予測が間違っていたら……ワープが復活するまで通常エンジンで逃げ続ける」

和「行き当たりばったりですね」

晴絵「でも生き残れる確率は高められるはずだ」

晴絵「玄、シャトルで飛んでくれ! 優秀な機関部長も連れて行け」

玄「おまかせあれ!」

玄「玄よりお姉ちゃん」ピョコン

宥『どうしたの? 玄ちゃん』

玄「至急第二シャトルベイに来て! シャトルのディフレクターを調整して欲しいの!」

宥『了解!』

憧「ホロデッキのエネルギーを迂回完了! シールド16%、消失まで15分」

やえ「第2及び3、6から9、12及び13デッキ、さらに不要なセクションからのクルーの退避を確認」

やえ「必要なシステムを除き、補助動力はすべてディフレクターコントロールとインパルスに回せます」

玄『こちらシャトル・スコヤン。準備完了!』

晴絵「よし…!」

晴絵「艦長より全クルーへ! 総員配置に付け!!」

晴絵「やえ、EMパルスを流せ!」

やえ「了解!」ピピピ



ゴォォォォォォン……



やえ「半数は離れましたがまだ不十分です!」

晴絵「もう一回やって!」

やえ「……」ピピピ



ゴォォォォォ……

やえ「成功です。物体が離れて行きます」

晴絵「今だ! シャトル発艦しろ!」

玄『了解!』

憧「シャトル発艦しました!」

晴絵「インパルス起動! 距離を保ちながら推力4分の1でシャトルについていって!」

憧「生命体がついて来ています! 距離12000…! 11000…! 10000!」

晴絵「やえ、改造魚雷を1発装填」

やえ「装填完了」

晴絵「おさわり禁止って教えてやれ、発射!」



ピキュン!



やえ「やりました。エイリアンの群れが散って動きが鈍っています」

晴絵「今のうちに頼むぞ……玄」

デルタフライヤー型シャトル・スコヤン
コクピット




玄「歪みに接近中! 距離50000キロ!」

ドォォン……

玄「重力波の影響を受けちゃったみたい! 補正中!」ピッピッピッ

宥「玄ちゃん大丈夫…?」

玄「心配ご無用! それよりパルスの発射準備は?」

宥「憧ちゃんからもらった修正値をもとにディフレクターコントロールを調整中…」

宥「タキオンパルス発射準備完了…!」

玄「発射!」

U.S.S.アチガ ブリッジ




憧「松実姉妹がタキオンパルスを発射しました!」

晴絵「歪みは?」

やえ「広がっています!」

和「さて…これで物体が歪みに向かってくれれば」

憧「やった……!」

憧「生命体がコースを変更! 方位0-9-2、マーク3……歪みに向かっています!」

やえ「……」ピッピッピッピッ

やえ「全ての生命体が歪みに吸い込まれました!」

晴絵「アチガよりシャトル! 今だ! 逆タキオンパルスを発射しろ!」

宥『発射します!』



シュゥゥゥゥゥゥゥゥ……



憧「空間の歪みが完全に消滅!」

晴絵「ふうっ 。やったな憧。お前が正しかった」

憧「えへへ、偶然ですよ」

和「そう考えるのが論理的ですね」

憧「論理とは一体」

やえ「機関部から報告です。あと20分でワープ・コアが復旧します」

晴絵「全艦停止。被害状況を報告。シャトルを収容して修理が終わったら星図作成に取り掛かるとしよう」



晴絵『航星日誌補足。ワープ・コアが復旧し、エネルギーが回復した。艦の修理も進み、任務に支障はないだろう』

晴絵『今回遭遇した生命体を詳しく調べる機会が失われたのは残念だが、無事家に帰せたことは喜ばしく思う』


作戦室



ピポーポ

晴絵「入れ」

プシュゥゥゥゥ

和「艦長、艦の修理状況の報告書と今日の分のスキャンデータです。この短時間に60ギガクワッドものデータがとれました」

和「新型の天体測定ラボの性能は上々です」

晴絵「よし、ご苦労様。分析は明日にまわして今日は休め」

和「はい、それでは」

晴絵「あ、聞いたぞ副長」

和「はい?」

晴絵「ホログラムの恋人が出来たとか」

和「職務に支障はきたしてないハズですが?」

晴絵「そのことをとやかく言うつもりはないよ」

晴絵「ただ、たまには生身のクルーにも構ってやらんとあいつら拗ねちゃうぞ?」

晴絵「クルーってのは、艦長なんかより副長の方に本音を言うものなんだからさ」

和「それは…気を付けます」

晴絵「うん。おやすみ」

和「おやすみなさい」


艦内通路



和「これが今日の天体スキャンデータです」

憧「了解、明日一番に分析にまわすわ」

憧「それで? 咲とは上手くいってるの?」

和「ええ順調に愛を育んでいます」

憧「そう…」

和「それより憧はどうなんです?」

憧「え?」

和「穏乃とよりを戻そうとは思わないんですか?」

憧「またその話? 皆してなんなのよもー」

和「皆、憧のことが心配なんですよ。私も含めて」

憧「はいはいありがとう」

和「憧、真面目な話です。私たちの仕事は今回みたく常に危険と隣り合わせです」

和「何かあってからでは遅いんですよ?」

和「艦長からもっとクルーに構ってやれとアドバイスされた副長からの、さりげないアドバイスです」

憧「全然さりげなくないんだけど…てかそんなこと言われたんだ…」

憧「でも、うん。わかってる……ありがと」

和「おやすみなさい」

憧「おやすみ」

新子中尉の私室




憧「……」

憧「コンピューター、アタラシベータ2にアクセス」

ピーポポ

LCARS「アクセス完了」

憧「暗号化され保存された最新のメッセージを開いて」

ピポー

LCARS「送信完了」

憧「……ん」

憧「おやすみ……しず」





 Executive Producers


  RITZ  CHACHANON
  BERMAN   BRAGA








憧「メッセージを送信。宛先は…セクター001、地球、サンフランシスコ、宇宙艦隊アカデミー」

憧「高鴨穏乃のワークステーション」

ピーポポ

LCARS「送信完了」

憧「……ん」

憧「おやすみ……しず」



 Executive Producers


  RITZ  CHACHANON
  BERMAN   BRAGA




なんだかこちゃこちゃしてわかりずらい話でスンマセン

全7シーズンのエピソードのうちの1エピソードを書いた体なので設定が唐突だったり消化不良なのは勘弁

たぶんこの後、しずがレギュラー復帰したり咲がホログラムだと自覚して一波乱ある話があるんだと思う

明日デアゴのヴォイジャー買ってきます

元ネタ知らないけど面白いよ
続けてほしいな

とりあえずhtml化依頼して、もし続きを書いたらまたスレ建てます
読んでくれた方に長寿と繁栄を

>>51
我々はボーグだ。お前達を同化する。抵抗は無意味だ

>>59
ヴォイジャーのドクターがEMHの人権を求めて訴訟を起こしてるから大丈夫…なハズ

majQa'

まさか速報で咲×スタトレのSSを見れるとは…乙!

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