【進撃SS】クリスタとケニー (15)

原作最新巻までのネタバレあり

一部キャラの性格が違います
捏造設定あり



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…私は、生まれる事を望まれていなかった。
母親からは相手にされず一度も愛情を貰えた事はなかった。
他の人からも避けられ同じ年頃の子供たちからも迫害を受けてきた。





ロッド「…はじめまして、ヒストリア。私は君の父親だ」

ヒストリア「…」

それが父親との初めての出会いだった。

ロッド「さあ、今日からは一緒に暮らすぞ」

ヒストリア「…」

母「…」

母は何かに怯えたような顔をしていた。

「…困りますな、レイス卿。このような勝手な真似をされては」

ロッド「!」

ヒストリア「!」

ケニー「壁が破壊された事で不安になりましたかな?」

ケニー「…」グイッ

母「ひっ!!」

ヒストリア「…お母さん!」

母「違う!私はこの子の母ではありません!私とは何の関係もありません!!」

ヒストリア「…」

ケニー「ほう…それは本当ですか?この女もその子もあなたとは関係が無いと?」

ロッド「…」

ヒストリア「…」

ロッド「…仕方ない…この二人は私と何の関係も無い」

ケニー「やはりそうでしたか」チャキッ

母「!?何を…」

ケニー「お前は存在しなかった…屋敷に勤めていたことも無い。誰もお前のことなど知らない」

ヒストリア「あ…お母…さん…」

母「…お前さえ……産まなけ…」ビュッ!!!

ドサッ

ヒストリア「…」

それが母が最後に残した言葉だった

ケニー「…」スチャッ

ヒストリア「…」

私も殺される…なんで?なんで殺されるの?お母さんもなんで殺されたの?どうして私は…望まれていなかったのに産まれてきたの

ロッド「待て」

ヒストリア「!」

ロッド「…ここより遠くの地で慎ましく生きるのであれば見逃してやろう」

ヒストリア「…」

この父親と名乗る男は何を考えているの?

ロッド「君の名は…クリスタ・レンズだ」

ヒストリア「…」

なんだろう…今までになかったものを感じる。
…この訳のわからない、理不尽な状況に…私の中に1つの感情が芽生えた。
…これは…怒りか

ヒストリア「…ふ…」

ロッド「…!」

ヒストリア「ふざけるな!なんで…なんでこんな事にならなきゃいけないの!!」

ロッド「ヒストリア…」

ケニー「…!」

ロッド「…仕方ない事なんだ。私と君には何の関係も無い。遠くの地で慎ましく生きろ」

ヒストリア「…」

ヒストリア「許さない……私をこんな目に遭わせる奴等を……」

ロッド「…!」

ヒストリア「いつか必ず…」ギロッ

ロッド(あれがヒストリア?なんだ…もっとおとなしい娘だった筈では…)

ケニー(…あの目は、怒りに燃えている。理不尽なものに抗おうとする目だ)

ケニー(…あのチビを思い出すな)

ヒストリア「…」ギロッ

ケニー(俺も睨んで来やがった)

ケニー(…くく、面白そうだな)

―――――1年後 開拓地

クリスタ「…」ザッザッザッ

クリスタ(今日の仕事は終わり………早く寝よう)ザッザッ

「…あの子いつも無口で愛想悪いよね」

「なんか怖い感じ」

クリスタ「…」ザッザッ


クリスタ「…」




「よう、クリスタ」

クリスタ「!?」ビクッ

ケニー「久しぶりだな。バンッ!バンッ!」

クリスタ「…」イラッ

ケニー「覚えてるか?」

クリスタ「当たり前よ…失せて、目障り」

ケニー「まあまあ、待てよ」

クリスタ「…」ザッザッ

ケニー「ちっ、シカトかよ」

クリスタ「…ロッド・レイスの命令で見張りにでも来たの?」

ケニー「違うな、個人的興味だ」

クリスタ「…」

ケニー「お前、覚えてるか?あの時レイス卿に言った言葉」

クリスタ「…いつか必ず…復讐してやる」ギロッ

ケニー「ははは、いいねえ!その怒りむき出しの目!」

クリスタ「…」ザッザッ

ケニー「待て待て、シカトして歩くなっての!!」

クリスタ「…」ザッザッ

ケニー「…本気で復讐したいなら…どうだ?俺に弟子入りしてみねぇか?」

クリスタ「…」

クリスタ「は?」

ケニー「言っとくが俺は殺しの…戦闘のプロだ。お前は口じゃ偉そうに言っても体は貧弱だし、訓練兵団なんかで鍛えても強くなれねぇよ。俺の下で鍛えた方が確実だぜ?」

クリスタ「…目的は何?」

ケニー「個人的興味だ」

クリスタ「…」ザッザッ

ケニー「無視すんなっての!!」

クリスタ「あんた…わかってるの?自分がどれだけふざけたこと言ってんのか」

ケニー「俺はただやりたいままに生きてるだけだぜ」

クリスタ「…」

ケニー「…興味あるんだよ、お前みたいな貧弱なガキが世界相手にどこまでやれるかがな」

クリスタ「…」

ケニー「半端な覚悟じゃ俺達やレイス家なんか相手に出来ないぞ、本当に強くなりたいならなりふりかまってる場合じゃないと思うがな」

クリスタ「…」

ケニー「それにな、お前みたいな怒りに溢れた目をした奴に戦闘を覚えさせるのが好きでな、ははは!」

クリスタ「…」

クリスタ「本当に強くなれるの?」

ケニー「ああ、半端ないくらいなれるぜ」

クリスタ「…」

クリスタ「いいわよ、戦いかた教えて」

ケニー「そうそう、そう来なきゃ面白くねぇ!」

クリスタ「…ただし」

クリスタ「もし私が強くなれば…最初に私に殺されるのはあんたかも知れないよ」

ケニー「ははは!見込んだ通り面白い事言うぜ、気に入った!」

クリスタ「…」ギロッ

今日はここまで

面白そうだな

―――――

―――

対人制圧部隊 本拠地


クリスタ「…」

ケニー「こいつはクリスタだ、今日からたまに世話になる。よろしくな」

部下「………」

女部下(金髪)「隊長…小さな女の子連れて帰ってなに考えてるんですか?ロリコンですか?」

ケニー「ちげぇよ、バカ言ってんじゃねぇ」

部下「ヒストリアを連れて帰るなんて…なに考えてるんですか!?レイス卿にでも知られたら…」

ケニー「まあまあ、ただの興味だよ。レイス家や壁教には内緒で頼むぜ」

女部下(金髪)「わかりました、言い触らしておきます」

ケニー「バカ言ってんじゃねぇよ」

クリスタ「…」

ケニー「こいつは復讐の為に強くなりたいみたいでな…こういう人間が好きなんだ。俺の下で鍛えてやろうって思ってよ」

クリスタ「…」

隊長(本当に何考えてるんだこの人は…)

ケニー「っと、その前に片付けなきゃいけねぇ仕事があったな。お前らついてこい」

女部下(金髪)「はっ」

ケニー「おい、お前…ちょっと仕事片付けるまでクリスタの面倒みとけ。子供好きだろ?」

女部下(黒髪)「え、私がですか?」

ケニー「おう。いいこにしてろよクリスタ」

クリスタ「…」ギロッ

ケニー「はっはっは!!」ザッザッ

女部下(黒髪)「…」

クリスタ「…」

女部下(黒髪)「…あの…」

クリスタ「…」

女部下(黒髪)「…貴女があの、レイス家の娘なんだってね?」

クリスタ「…うん」

女部下(黒髪)「…そう」

女部下(黒髪)「辛かったよね……まだそんな小さいのに」

クリスタ「…」

女部下(黒髪)「…本当に復讐しようと考えてるの?」

クリスタ「うん…レイス家や壁教を潰す…そしてこの世界を壊すの」

クリスタ「この私をこんなに追い詰めた世界を許さない…必要あれば[ピーーー]のも躊躇しない」

女部下(黒髪)「…」

女部下(黒髪)「私はね……この世界の為になるんだと信じて、この部隊に所属している。必要があるなら[ピーーー]のも覚悟している」

クリスタ「…」

女部下(黒髪)「でも………その……私、…子供がそういう事に巻き込まれるのだけは嫌なんだ」

クリスタ「…」

女部下(黒髪)「貴女の境遇なら仕方ないのかも知れないし…私にはこんなことを言う資格は無いけれど。子供の内から簡単に…人の命を奪うとか…考えないで」

クリスタ「…」

女部下(黒髪)「…憎しみだけに流されないで」

クリスタ「…」


その時の私にはまだ…その言葉の意味がわからなかった

メ欄にsagaって入れると殺すとか死ねがピーにならなくて済むよ

>>14


ありがとうございます。
ピーになってビックリしました

このSSまとめへのコメント

1 :  平塚   2016年08月18日 (木) 07:28:47   ID: l2hdjoeg

こんなヒストリアが見たかった。

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