アスカ「ねぇ、シンジ」(191)

エヴァのss

アスカ「ねぇ、シンジ」

シンジ「何?」

アスカ「いい事教えてあげようか?」

シンジ「いいこと?」

アスカ「そう、いいことよ」

アスカ「なんと、あの子が第三新東京に戻って来るんだって」

シンジ「あの子?」

アスカ「霧島マナよ」

シンジ「えっ!?」

アスカ「霧島マナよ。忘れたの?」

シンジ「マナが…」

シンジ「でも、どうしてアスカが知っているのさ」

アスカ「加持さんから聞いたのよ」

シンジ「………よかった…」

シンジ「やっと…やっとマナに会えるんだ…」

アスカ「そういえば、加持さんがもう一つ言ってたんだけど」

アスカ「今日の17時に芦ノ湖の畔に来るってさ」

シンジ「今日!?」

シンジ「急いで支度しなくちゃ!!」

シンジ「教えてくれてありがとう!アスカ」

アスカ「ほら、早く準備しなさいよ、バカシンジ」

シンジ「うん!!」バタバタ

アスカ「………」

アスカ「………」

アスカ「ブッ」

アスカ「アハハハハハ!!」バンバン

アスカ「今日が何の日か忘れているなんて、ほんとバカシンジね」

アスカ「今日はエイプリルフールなのに、見事に騙されたわね」

アスカ「今行ったってあの子に会えるわけが無いのに」

アスカ「アハハハハハ」バンバン





芦ノ湖湖畔

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「ちょっと早かったかな?」

17時

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………何かあったのかな?」

18時

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

20時

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「………」

21時

シンジ「遅いな…どうしたんだろう……

シンジ「もしかしたら何かトラブルがあったのかな?」

シンジ「加持さんなら何か知っているかも」

シンジ「えーっと…携帯携帯…」

シンジ「あった…」ピッ

4月1日 (月) 21:03

シンジ「………」

シンジ「………4月1日………」

シンジ「4月1日……エイプリルフール…」

シンジ「まさか………!?」

シンジ「っ!!」プルルルルル

アスカ「もしもし」

シンジ「ねえ、アスカ、もしかしたら僕を騙し…」

アスカ「あんまバカぁ?やーっと気づいたの?」

シンジ「アスカ…なんでこんな」

アスカ「そんなことはどうでもいいからさ、早く帰って来なさいよ」

アスカ「もうお腹がペコペコで死にそうよ」

シンジ「………」

アスカ「この私を待たせているんだから急いで帰って来なさい!いいわね、バカシンジ」

シンジ「………」ブツッ プープープープー

アスカ「あっ!こら!バカシンジ!!」

アスカ「なんなのよ、もう…」

シンジ「くそっ!!」

シンジ「やっとマナに会えると思ったのに!!」

シンジ「アスカは僕の気持ちを踏みにじったんだ!!」

シンジ「マナと会えるって聞いて凄く嬉しかったのに!!」

シンジ「なのに…アスカは……」

シンジ「うっ…うっ……」ポロポロ

シンジ「マナ……逢いたいよ……逢いに来てくれるって約束したじゃないか……」

シンジ「マナ………」ポロポロ





シンジ「帰るか……」

シンジ「ここにいたってマナと逢えるわけじゃないし…」

シンジ「本当はあまりアスカに会いたくないけど、帰るところがあそこしかないし…」

シンジ「………」トボトボ

シンジ「マナ………」





シンジ「帰るか……」

シンジ「ここにいたってマナと逢えるわけじゃないし…」

シンジ「本当はあまりアスカに会いたくないけど、帰るところがあそこしかないし…」

シンジ「………」トボトボ

シンジ「マナ………」

?「すみません、何か落としましたよ」

シンジ「………」トボトボ

?「あの…このネックレ………」

?「えっ!?……これは…」

?「……………」

?「………シ……ン…ジ……?」

シンジ「!?」バッ

?「シンジ!!!」

シンジ「マナ!!?」

マナ「シンジ!!!逢いたかった!!!」ギュッ

シンジ「…マナ…どうしてここに…」

マナ「シンジに逢いたかったから…」

シンジ「僕もマナに逢いたかった…」

シンジ「でも、戦自の人に見つかったら!」

マナ「大丈夫だよ」

マナ「もう私は戦自に狙われることは無くなったから」

シンジ「どういうこと?」

マナ「あのね…加持さんが色々と裏で手を回してくれたの」

シンジ「加持さんが…?」

マナ「うん…危ない橋も沢山渡ってくれた」

シンジ「でも、どうして…」

マナ「シンジに幸せになって貰いたいからだって言ってたよ」

シンジ「僕が?」

マナ「うん…シンジはこの年で色々と辛い目にあっているから、せめてこの戦いが終わったら幸せになって貰いたいんだって」

シンジ「加持さん…」

マナ「いい人だね、加持さんって」

シンジ「うん…」

シンジ「じゃあ、これからはまたここで暮らせるの?」

マナ「そうだよ!これでいつでもシンジと一緒にいられるね!」

シンジ「よかった!!」

シンジ「そういえば、住むところは決まっているの?」

マナ「ううん、まだ」

マナ「とりあえず今日はホテルに泊まるつもり」

シンジ「それなら、うちに来る?うちって言っても僕の家ではないけど」

マナ「いいの?」

シンジ「ミサトさんなら大歓迎してくれるよ」

マナ「でも…」

シンジ「それに、僕もマナと一緒がいいよ」

マナ「……うん。じゃあ、お願いしてもいいかな?」

シンジ「もちろん!」





シンジ「ただいま」

アスカ「おっそーい!!何時間この私を待たせるのよ」

ミサト「そんな事より、アスカはシンちゃんに謝りなさいよ」

アスカ「どうして私がバカシンジなんかに…」

ミサト「アスカ!謝りなさい」

シンジ「そんなことよりミサトさん。お願いがあるんです」

ミサト「シンちゃんがお願いなんて珍しいわね」

ミサト「何でも言ってごらんなさい」

シンジ「ありがとうございます」

シンジ「じゃあ、ちょっと待ってて下さい」ガチャ

シンジ「とりあえず入って!」

マナ「お、おじゃまします…」

ミサト「えっ…………!?」

アスカ「!?」

ミサト「あ、あなた…霧島マナちゃんよね…?」

マナ「お久しぶりです、葛城さん」

ミサト「ねえ、シンちゃん。一体どういう…」

アスカ「な、な、なんであんたがここにいるのよ!?」

アスカ「ちょっと、バカシンジ!説明しなさいよ!」

シンジ「アスカが言った場所にマナが来たんだよ」

アスカ「は?あれは全くの嘘よ?」

シンジ「うん、そうかもしれない」

シンジ「だけど、マナはそこに来たんだよ」

アスカ「でも!」

ミサト「はいはい、一旦そこで終わり!」

ミサト「それよりも、シンちゃんは私にお願いがあったんじゃないの?」

シンジ「はい。その…」

ミサト「?」

シンジ「今日、マナをこの家に停停めてもいいですか?」

ミサト「マナちゃんを?」

シンジ「お願いします!」

ミサト「いいわよ」

シンジ「ミサトさん!!」

ミサト「別に一日だけなんて言わないで、ずっとここにいてもいいわよ」

マナ「あ、ありがとうございます!」

マナ「だけど、これからずっとだと迷惑じゃ…」

ミサト「いいのよ。子供はそんなこと気にしなくていいの」

ミサト「むしろ、家事とかしてくれると大助かりだわ」

マナ「はい!任せて下さい!」

ミサト「頼んだわよ、マナちゃん」

ミサト「でも、そうすると部屋が足りないわね」

ミサト「私の部屋は機密でいっぱいだし…」

アスカ「ただ汚いだけじゃない」ボソッ

ミサト「アスカと相部屋は?」

アスカ「いや!この私がどうして相部屋なんか!」

ミサト「じゃあ、シンちゃんの部屋…は流石に…」

マナ「いいですよ」

ミサト「えっ?」

マナ「私はシンジの部屋でいいですよ」

マナ「ううん。シンジの部屋がいいです」

ミサト「でも、シンちゃんも一応こう見えても男の子だし…」

マナ「大丈夫です!ね?シンジ!」

シンジ「うん。僕も大丈夫ですよ」

ミサト「……まあ、いいか」

ミサト「じゃあ、マナちゃんはシンちゃんの部屋ってことで」

アスカ「ちょっと待ちなさいよ!!」

シンジ「どうしたの?」

アスカ「あのねえ、あんた達がよくても、私が嫌なの」

シンジ「どうしてアスカが?」

アスカ「別になんだっていいじゃない!」

ミサト「ほらアスカ、我儘言わないの」

アスカ「でも…」

ミサト「それともやっぱりアスカが相部屋になる?」

アスカ「それはいや!」

ミサト「それじゃあ、シンジ君と相部屋で決定」

シンジ「はい」

マナ「分かりました」

アスカ「………」





シンジ「こんなもんかな?」

マナ「ありがとうシンジ」

マナ「ごめんね。私の荷物の整理までさせちゃって」

シンジ「いいんだよ。それよりも、聞きたい事があったんだ」

マナ「?」

シンジ「どうしてマナは今日あそこに来たの?」

マナ「それはね、あそこが私達の思い出の場所だから…」

マナ「あそこで私とシンジがキスしたの覚えてる?」

シンジ「もちろんだよ。忘れるはずが無いじゃないか」

マナ「ありがと」

マナ「それでね、私はシンジと会う前にあそこでシンジとの思い出を思い出したかったの」

マナ「本当は明日シンジと会うつもりだったから」

シンジ「そうなんだ…」

シンジ「それならさ、今日あそこで逢えたのは奇跡的だったんだね」

マナ「うん…私はシンジと逢うことが出来て嬉しかったよ」

シンジ「マナ…」

マナ「ふぁ……」

マナ「ご、ごめんなさい」

シンジ「眠い?」

マナ「うん…ちょっと疲れちゃったから…」

シンジ「それじゃあ、もう寝ようか」

マナ「ごめんね」

シンジ「いいんだよ。話は明日からいつでも出来るんだから」

マナ「うん!」

シンジ「じゃあ、マナは僕のベッドで寝てよ。僕は床に布団でも敷いて寝るからさ」

マナ「駄目だよ!私が間借りさせて貰っている立場なんだから私が下で寝るよ」

シンジ「いいんだよ。僕が下で寝るよ」

マナ「ありがとう…」

シンジ「うん。お休み、マナ」

マナ「お休み」

シンジ「よっ」カチッ

翌日

シンジ「ふぁ…」

マナ「………」スゥスゥ

シンジ「凄く疲れていたんだろうな」

シンジ「朝ごはんでも作ろうかな」ガチャ

マナ「………」スゥスゥ

マナ「……シンジ…」ムニャ





シンジ「起きて、マナ」

マナ「うー」

シンジ「ほら、マナ」ユッサユッサ

マナ「ん~?シンジ~?」

シンジ「そうだよ。もう朝だよ、マナ」

マナ「朝?なんかいい匂いがする…」

シンジ「朝ごはんを作ったからね」

マナ「やったぁ~」

シンジ「早く顔を洗っておいで」

マナ「は~い」

マナ「美味しい!!」

シンジ「そんなことないよ」

シンジ「それよりも、マナの方が料理が上手いじゃないか」

マナ「覚えててくれたんだ」

シンジ「もちろんだよ」

マナ「ありがと。だけど、シンジの料理、私は大好きだよ」

ミサト「そうよ、シンジ君。自信持ちなさいよ」

シンジ「もう…ミサトさんまで」

ミサト「ほら、アスカも何か言いなさいよ」

アスカ「いつも通り不味いわね」

ミサト「アスカ!」

アスカ「まあ、寛容なアスカ様はそれでも食べてあげるんだけどね」

アスカ「感謝して欲しいわね」

シンジ「じゃあ、食べなければいいじゃないか」

アスカ「なーに言っているのよ。この私が餓死でもしたら人類は滅びてしまうわよ」

アスカ「そうならないために私はあんたのご飯を食べてあげるのよ」

マナ「アスカさん!」

シンジ「いいんだよ、マナ。いつものことなんだからさ」

マナ「でも…」

シンジ「僕は大丈夫だよ」

マナ「うん………」

アスカ「あんた、私のことを馬鹿にしてるの?」

シンジ「別にしてないよ」

アスカ「その態度が気に食わないのよ!」

アスカ「このスパイ女が来たとたんデレデレしちゃってさ!」

マナ「!?」ビクッ

シンジ「アスカ!!」

アスカ「どうせこの尻軽女は別に新しい男でも捕まえて汚いことでもしているに決まってるわ」

マナ「そんな…」グスッ

アスカ「ほら、また演技しちゃって!どうせこの演技で何人も誑かしてきたんでしょ?」

マナ「ちがう!そんなことない!!」

アスカ「全く信用出来ないわね。実際にシンジを誑かして昔の仲間……ムサシだっけ?を選んだじゃない!」

アスカ「本当、最低な女ね!」

ミサト「アスカ!!」ガタッ

アスカ「何よ!本当のことで…」

バシッ

シンジ「………」

アスカ「何するのよ!バカシンジ!!」

シンジ「………って」

アスカ「女に手をあげるなんて最低!!このバカシンジ!!クズシンジ!!!」

シンジ「………って」

アスカ「シカトするな!今すぐ土下座して私に謝りなさいよ!!」

シンジ「謝ってって言ってんだろ!!」ギロッ

アスカ「ひっ!!」

シンジ「流石に言っていい事と悪い事があるよ!」

シンジ「僕を罵倒するのは構わないさ!」

シンジ「だけど、マナは関係ないだろ!!」

アスカ「クズシンジのくせに何生意気な…」

シンジ「謝れよ!!」バンッ

アスカ「ひっ!!」

シンジ「まず、マナに謝って」

アスカ「くっ………」

アスカ「」ダッ バタン

ミサト「アスカ!!」

ミサト「とりあえずアスカを追いかけるわ」

ミサト「でも、シンジ君が言ったことは間違ってないわ」

シンジ「…はい」

ミサト「だけど、自分なら何されてもいいって考えは捨てなさいね」

ミサト「シンジ君にだって心はあるんだから」

シンジ「はい…」

ミサト「それと、マナちゃん?」

マナ「……はい」グスッ

ミサト「さっきアスカが言ったことは気にしないで」

ミサト「誰一人としてそんなこと思ってないから」

マナ「……はい」

ミサト「それじゃあ、行ってくるわね」ガチャ

シンジ「……マナ」

シンジ「僕は分かってるから泣かないで」

マナ「うっ…」グスッ

シンジ「マナのことは信じてる。だから顔を上げて?」

マナ「………」スッ

シンジ「マナは僕に逢うために戻って来てくれたんでしょ?」

シンジ「もしもマナが僕の事を想ってくれていなかったらそんなことしないもんね」

シンジ「それに、僕自身もマナを信じてるから大丈夫だよ」

マナ「シンジ…」





シンジ「落ち着いた?」

マナ「うん…」

シンジ「マナは泣いているよりも笑った方がいいよ」

マナ「そう?」

シンジ「うん…」

マナ「どうしたの?」

シンジ「えっとね…」

シンジ「この先アスカと上手くやっていけるのかな?って思ったんだ」

マナ「アスカさんと?」

シンジ「うん。何故だか分からないけど、マナが来てから刺々しいんだ」

シンジ「別にマナが悪いわけではないんだけどさ」

マナ「うん……」

マナ(それって…)

シンジ「どうしたの?難しい顔して」

マナ「ううん、何でもない」

マナ(私はもう譲らない。一度譲ったのに何もしなかったアスカさんは何も言う権利が無いもの)

マナ「もう大丈夫。ねぇ、今からどこか行こうよ」

シンジ「いいよ。何処に行きたい?」

マナ「うーん…何も思いつかないや!」

シンジ「そう?それならとりあえず外に出てから決めようか」

マナ「賛成!」





シンジ「映画とかはどう?」

マナ「いいね!」

シンジ「じゃあ、映画に決定だね」

シンジ「どういうのが見たいの?」

マナ「うーん…恋愛物かな?」

シンジ「ふふっ」

マナ「あっ!今子どもだなとか思ったでしょ!?」

シンジ「そうじゃないよ。予想通りの答えだったからだよ」

マナ「いいじゃん。女の子は恋愛ものが好きって子は多いんだから」

シンジ「そうだろうね。やっぱりマナも女の子なんだなって思ったよ」

マナ「そんなに私って女の子らしくない…?」

シンジ「ううん。そんなことないよ」

シンジ「ただ、マナと過ごした時間って凄く短かったからマナのことで知らないことが多いんだよ」

シンジ「だからマナのことをもっとよく知りたいって思ったんだ」

マナ「私もシンジのことをもっと知りたいな!!」

シンジ「お互い様だね」

シンジ「まあ、とりあえずマナの見たい映画を見ようよ」

マナ「はーい!」

マナ「うーん…これなんかどう?結構気になるかも」

シンジ「いいよ。これにしよう」





マナ「面白かった~!」

シンジ「予想以上に面白かったよ」

シンジ「マナのセンスに拍手かな?」

マナ「えへへ。おだてたって何も出ないからね」

シンジ「おだててなんかないさ。本当に褒めてるんだよ」

マナ「ありがと」

マナ「そろそろ時間も時間だし帰る?」

シンジ「そうだね。帰ろうか」

マナ「うん!」

マナ「シンジ、腕貸して?」

シンジ「えっ?腕?」

シンジ「僕の腕に何か着いてるの?」

マナ「ううん、そんなのじゃなくてね、こうするの」ギュッ

シンジ「マ、マナ!!?」

マナ「ほら、歩くよシンジ」

シンジ「で、でも周りの人がこっちを見てる…」

シンジ「それに、何か柔らかいのが………」ボソッ

マナ「いいの!家に帰るまで離さないからね」

マナ「それとも、私とこうするの嫌?」

シンジ「そ、そうじゃないけど…」

マナ「ならいいじゃない!」

シンジ「う、うん…」





シンジ「ただいま」

マナ「お、お邪魔します…」

シンジ「そこはただいまでいいと思うよ?」

マナ「やっぱりちょっと変な気がしちゃうから…」

シンジ「その気持ちはよく分かるけど、おいおい治していかないとね?」

マナ「うん…」

ミサト「あら、おかえりシンジ君、マナちゃん」

シンジ「アスカは?」

ミサト「暫く洞木さんの家に泊まるみたいね」

シンジ「そうですか」

ミサト「ええ」

ミサト「そんなことよりもお腹減っちゃったわ。何か作ってくれる?」

シンジ「分かりました」

マナ「あっ!私も手伝う!!」

シンジ「ありがとう!助かるよ」

マナ「どういたしまして」






シンジ「お風呂あがったよ」

マナ「私が一番風呂もらっちゃったけどよかったの?」

シンジ「そんなの気にしなくていいよ」

シンジ「それに、どうせミサトさんは最後だからね」

マナ「そうなんだ」

シンジ「そうそう。だからマナは気にしなくていいよ」

シンジ「ついでに言えば、僕も一番風呂じゃなくてもいいしね」

マナ「優しいね、シンジは」

シンジ「そうかな?」

マナ「ええ。シンジって凄く優しい…」

シンジ「そんなことないと思うけど…」

マナ「優しいよ、シンジは。少なくとも私にとっては誰よりも優しいよ」

シンジ「そっか…ありがとう」

翌日

シンジ「今日はどうする?」

マナ「ちょっと行きたいところがあるんだよね」

シンジ「それなら僕も一緒に行くよ」

マナ「やったぁ!!」

シンジ「それで、どこに行きたいの?」

マナ「cdショップだよ」

マナ「今日新譜が出るんだ!」

シンジ「cdショップか…最近行ってないな」

シンジ「じゃあ行こうか」

マナ「うん」ギュッ





マナ「初回盤は…」

マナ「あった!」

シンジ「何のcdなの?」

マナ「dir en greyってバンドのthe unravelingっていうミニアルバムだよ」

マナ「シンジは知ってる?」

シンジ「いや、聞いたことないな…」

シンジ「どんなバンドなの?」

マナ「好き嫌いははっきり別れるけど、凄いバンドだよ」

シンジ「へ~ 今度聴いてみようかな?」

マナ「今度私が貸してあげるよ」

シンジ「ほんと?じゃあマナに甘えちゃおうかな」

マナ「いいよ。いつでも言ってね」

シンジ「そうさせてもらうよ」





シンジ「いっぱい買ったね、マナ」

マナ「ちょっと買い過ぎちゃったかな?」

シンジ「いや、いいと思うけど…何買ったの?」

マナ「えっとね…さっきのやつ以外だと…」

マナ「luna seaの1万枚限定のベストアルバムと、glayのjusticeとguiltyってアルバムだよ」

シンジ「マナってバンドが好きなの?」

マナ「まあね。バンド以外も聴くけど、一番しっくりくるんだよね」

シンジ「なんか以外」

マナ「そう?」

シンジ「浜崎あゆみとか西野カナとかそういうのが好きだと思ってたよ」

マナ「そういうのも聴くけど、やっぱり何かが違うんだよね」

マナ「シンジはどういうのを聴くの?」

シンジ「僕?僕は専らクラシックかな?」

シンジ「元々チェロもやってたしさ」

マナ「すごい!シンジってチェロ弾けるんだ!?」

シンジ「いや、全然上手くないよ」

シンジ「ほんと、ちょっと弾けるぐらいだからさ」

マナ「今度聴かせてよ!」

シンジ「いいけど…ほんと上手くないからね?」

マナ「いいの!楽しみにしてるから!」

シンジ「期待はあまりしないでね」

マナ「やだ」クスクス

シンジ「もう…」クスクス

シンジ「ん?」

マナ「どうしたの?」

シンジ「ミサトさんから電話だ」

シンジ「ちょっと出るね」ピッ

シンジ「もしもし」

ミサト「あっ、シンジ君?」

シンジ「はい。どうしたんです
か?」

ミサト「今日、ちょっち帰れなくなっちゃったから、私のご飯はいらないわ」

シンジ「分かりました。何かあったんですか?」

ミサト「いや、私用でね」

シンジ「あまり飲みすぎないで下さいね」

ミサト「うっ…気を付けるわ」

シンジ「では」ピッ

マナ「なんだって?」

シンジ「今日飲んでくるからご飯はいらないってさ」

シンジ「どうしようか…どっかで食べていく?」

マナ「私はどっちでもいいよ」

シンジ「そう?せっかく外に来たんだし、食べて帰ろうか?」

マナ「私はシンジが一緒ならなんでもいいよ」

シンジ「………」

マナ「あはは!シンジ、顔真っ赤だよ」クスクス

シンジ「不意打ちはズルイよ!」

マナ「照れた?」

シンジ「…うん……」

マナ「シンジったら、可愛いい!!」

シンジ「マナ!!」

マナ「ごめんなさ~い」ケラケラ

シンジ「もう…」

マナ「どこにしようか?」

シンジ「ここなんてどう?」

マナ「お寿司?」

シンジ「うん。マナはお寿司とか大丈夫?」

マナ「お寿司は好きだけど、なんか、ここ高そうだよ」

シンジ「いいんだよ。まだマナが帰って来たお祝いもしてないしさ」

マナ「そんな、気にしなくてもいいのに」

シンジ「いいんだよ。それに、こんな時ぐらいは格好つけさせてよ」

マナ「じゃあ、お願いしてもいいかな?」

シンジ「任せて」





マナ「美味しかった~!!」

マナ「ごちそうさま、シンジ!」

シンジ「どう致しまして」

シンジ「口に合ったかな?」

マナ「うん!特にサーモンが美味しかったね」

シンジ「そうだね。でも、他のも美味しかったな」

マナ「今度、私挑戦してみようかな?」

シンジ「ん?」

マナ「お寿司だよ。私も握れたらいいなって思ったの」

シンジ「寿司を握るのって凄く難しいらしいよ?」

マナ「知ってるよ。だけど、シンジのために頑張ってみようかなってね」

シンジ「ふふっ、楽しみにしてるよ」

マナ「任せて!」





シンジ「ただいま~って誰もいないか」

マナ「ミサトさんは帰って来ないんだもんね?」

シンジ「まあね。アスカも帰って来ないみたいだしね」

マナ「すると、二人きりってことか…」ボソッ

シンジ「何か言った?」

マナ「ううん、何でもないよ」

シンジ「そう?」

マナ「とりあえず、お風呂入っちゃおうよ」

シンジ「マナから入る?」

マナ「一緒に入る?」

シンジ「なっ!?何を言ってるんだよ!!」

マナ「私は大丈夫だよ。シンジなら」

シンジ「だーめ!!お風呂沸かしておくから」

マナ「残念…」

シンジ「ほら、そんな事言ってないで早く準備してよ」

マナ「はーい」





マナ「でね!その人ったらいきなりさ…」

シンジ「あはは!」

シンジ「それはやっちゃダメでしょ」ケラケラ

マナ「だよね~ 本当にこんな人がいるなんて未だに信じられないよ」

シンジ「僕も信じられないよ」

マナ「えー!私のこと信じてくれないの?」

シンジ「信じてるよ」

シンジ「僕がマナのことを忘れたことは無かったよ」

シンジ「それくらいマナは僕の心に食い込んでいたんだよ」

マナ「シンジ…!!」ギュッ

シンジ「あまりくっ付くと…」

マナ「いいの!私はシンジが好きなんだもん!!」

シンジ「そうじゃなくて…胸が当たっています…」

マナ「本当だ!でも気持ちいいでしょ?」

シンジ「それはもちろんだけど、マナはいいの?」

マナ「いいの!!」

シンジ「もう夜も遅いし、布団敷くね?」

マナ「あっ!待って」

シンジ「どうしたの?」

マナ「あのさ…一緒に寝ない?」

シンジ「ちょっと待って!!それって…」

マナ「ううん。そうじゃないよ」

マナ「普通に寝るだけ…」

シンジ「そ、それならいいけど…」

マナ「じゃあ決まり!!」

マナ(ごめんね、シンジ… 私、まだちょっと怖いんだ…)

マナ(だからもう少しだけ…)

シンジ「………」

マナ「シンジ~」ギュッ

マナ「シンジって温かいね」

シンジ「マナもあったかい」

シンジ「人の肌ってこんなに温かいんだ…」

マナ「そうだよ」

シンジ「こうしてるだけでも幸せだな…」

マナ「ええ…」

シンジ「お休み、マナ」

マナ「お休み、シンジ」

翌日

テレビ「4月4日のニュースです」

シンジ「4月4日か~」

マナ「何かあるの?」

シンジ「いや、そうではないんだけど」

シンジ(そういえば…)

マナ「どうしたの?考え込んじゃって」

シンジ「いや、ホントになんでもないよ」

マナ「ふーん…変なの」

シンジ「ホント何でもないって」

マナ「はいはい」

ミサト「ただいまぁ~」ガチャッ

シンジ「お帰りなさい…ってミサトさん!!」

マナ「うわぁ…ベロベロだ…」

シンジ「飲みすぎですよ!!」

ミサト「そんなことないわ。至って普通よ」ヨロヨロ

シンジ「何言ってるんですか!」

シンジ「ほら、水です。飲んでください」

ミサト「ありがとう、シンちゃん。いいお嫁さんになれるわよ」

シンジ「僕は男ですよ!!」

シンジ「飲み終わったら早く寝て下さい!」

ミサト「………」

ミサト「………」バタッ

マナ「ミサトさん!?」

シンジ「大丈夫、寝てるだけだよ」

ミサト「………かじぃ……」zzz

シンジ「しょうがない…部屋まで運ぶか」

マナ「私も手伝うよ」

シンジ「ありがとう。じゃあいくよ?せーの!!」グッ

シンジ「うっ…重い…」

マナ「駄目だよシンジ!そんな事言っちゃ」

シンジ「でも…」

マナ「ちょっとヤバいかも…」

シンジ「あともう少しだから頑張って!」

マナ「う……うん…」

マナ(ごめんなさい、ミサトさん)





マナ「今日、シンジはどうするの?」

シンジ「ちょっと外に行ってくるけどいいかな?」

マナ「うん」

マナ「それなら私も行くよ」

シンジ「……そうだね。一緒に行こう」

シンジ「マナは準備出来てる?」

マナ「少し待ってて。すぐに用意するから」

マナ(今の間はなんだったんだろう…気の所為だよね……)





マナ「シンジも服とかに興味あったんだ?」

シンジ「一応ね。今日は下見だから多分買わないかな」

マナ「それじゃあ、シンジに合いそうな服を探してみるよ」

シンジ「ありがとう。じゃあ、僕も色々見てるからこのフロアにいてね」

マナ「え?う、うん…」

シンジ「それじゃあ!」タッ

マナ「………」

マナ「……どうして?」

マナ「私、何かしちゃったかな…?」

マナ「………」





シンジ「ごめん、お待たせ」

マナ「うん…」

シンジ「どうしたの?」

マナ「な、なんでもない」

シンジ「何か顔色よくないよ?」

マナ「ホント何でもないよ」

シンジ「そう?具合が悪くなったらきちんと言ってね」

マナ「うん…」

マナ(やっぱりシンジは私のことを心配してくれてる…)

マナ(さっきの寒々しさは私の勘違いなのかな…?)

マナ(でも、シンジは私といる時に一人で何処かに行くなんてことは無かった)

マナ(私の勘違いかな?それとも私の事が嫌になっちゃったのかな?)

マナ(凄く胸が苦しいよ…シンジ…)

シンジ「マナ…顔色が…」

マナ「……うん………」フラフラ

シンジ「ちょっとおでこ触るよ」

シンジ「暑っ!!?」

シンジ「凄い熱だよ!!」

マナ「だ…いじ………」バタッ

シンジ「マナ!!」





マナ「うっ………」パチッ

マナ「ここは…」

マナ「さっきまでシンジと一緒に」

??「目が覚めた?」

マナ「誰っ!?」

マナ?「私は貴女。それ以外の何でもないわ」

マナ「えっ!?わ、私…?」

マナ「どうして…」

マナ「ううん!そんなことより、早くシンジの所に戻らないと!!」

マナ?「どうして?」

マナ「えっ?」

マナ?「どうして彼の元に帰らないといけないの?」

マナ「それは、私はシンジのことが好きだから…」

マナ?「本当に?」

マナ「当たり前じゃない!!」

マナ?「本当に何の疑いも無く彼を好きって言えるの?」

マナ「それは…」

マナ?「ほら。彼を信じきれていない」

マナ「私は…」

マナ?「彼じゃないと駄目なの?」

マナ?「彼じゃないといけないの?」

マナ「あたりま…」

マナ?「ムサシでは駄目なの?」

マナ「ムサシ…!」

マナ?「彼では駄目だったの?」

マナ「私は…私は……」

マナ?「どうしてシンジじゃないと駄目なの?」

マナ「それは…」

マナ?「どうしてシンジが好きになったの?」

マナ「!!?」

マナ(私がシンジを好きになった理由…)

マナ(そう…いつでも私の事を気に掛けてくれていた…)

マナ(そして、私の事を最後まで信じてくれたから…)

マナ(そんな些細なことだったけど、私は嬉しかった…)

マナ(本気でシンジを好きになってしまうくらい…)

マナ(忘れてはいなかったけど、埋れかけていた…)

マナ「私の気持ちなんだ」

マナ?「それで、彼のことを信じられるの?」

マナ「私は信じ続ける事ができる!」

マナ「いつでもシンジは私のことを気に掛けてくれたし、再会してからもずっとそうだった!」

マナ「それに、私の命は私を信頼してくれたシンジに与えて貰った!」

マナ「もしここで私がシンジを信頼出来なかったら、私はシンジを愛する資格も失うし、存在理由も失ってしまう」

マナ「今度は私がシンジを信じる番なんだ!!」

マナ?「それが貴女の本当の気持ちなのね?」

マナ「ええ。この気持ちに嘘も偽りも全くないわ」

マナ?「なら……もう貴女は迷わずに彼を信じ続けることができる?」

マナ「約束するわ」

マナ?「そう…それなら…」

マナ?「私はずっと貴女を見てるわ。なぜなら…」

マナ「私は貴女の一部なんだから」





マナ「………」パチッ

マナ「シンジ?」

シンジ「………」スウスウ

マナ「夜通し看病してくれたんだ…」

マナ「ありがとう…シンジ」チュッ

シンジ「……マナ?」

シンジ「目が覚めたんだ!よかった!!」

マナ「ずっと看病してくれていたんだね。ありがとう」

シンジ「いいんだ…マナが元気になってくれれば」

マナ「うん。シンジのおかげで
かなり楽になったよ」

シンジ「よかったね。だけど、今日一日は安静にね?」

マナ「はーい」

シンジ「それじゃあ、僕は何か食べやすいものを作ってくるから、少し待っててね」

マナ「ありがと!」





シンジ「具合はどう?」

マナ「よくなって来たよ」

シンジ「よかったね。お粥作ってきたんだけど、食べれそう?」

マナ「ありがとう。だけどごめんね、手間ばっかりかけさせちゃって」

シンジ「いいんだよ。マナだったら大歓迎だよ」

マナ「もう…シンジったら」

シンジ「あはは!でも、顔色も良くなってきてるし、今日と明日ゆっくり休めば治りそうだね」

マナ「早く治さなきゃだね」

シンジ「そうだね。だから栄養を取らなきゃ」

シンジ「一人で食べれる?」

マナ「うーん…どうだろ」

マナ「出来たらシンジに食べさせてもらいたいな!!」

シンジ「えぇ!?」

マナ「ねえ、いいでしょシンジ?」

シンジ「うっ…」

シンジ「こ、今回だけだよ」

マナ「やったぁ!!」

シンジ「はあ…」

シンジ「じゃあ…はい、あーん」

マナ「あーん」パクッ

マナ「美味しい!!」

シンジ「マナは恥ずかしくないの?」

シンジ「やる方も恥ずかしいよ…」

マナ「全然!むしろ幸せだよ」

シンジ「マナはすごいね」

マナ「シンジが照れ屋なだけだよ」クスクス

シンジ「そうなのかな…?」

マナ「そうだよ」クスクス

マナ「次もちょうだい?」

シンジ「はいはい」





マナ「そういえば…」

シンジ「どうしたの?」

マナ「私昨日お風呂に入ってないじゃん?」

シンジ「そうだね」

シンジ「でも、それはしょうがないんじゃないかな?」

マナ「そうなんだけど…」

マナ「夕べ、かなり汗をかいちゃったみたいだから、気持ち悪いんだよね」

シンジ「うん」

マナ「だから、タオルで身体を拭きたいんだけど、シンジも手伝ってくれる?」

シンジ「うん。う……えっ!?」

シンジ「マナ!それって…」

マナ「うん。私が脱ぐから、シンジが拭いて」

シンジ「それは色々とまずいよ、マナ!」

マナ「だって…気持ちわるいんだもん」

シンジ「でも…」

マナ「お願い、シンジ」

シンジ「う……分かったよ…」

マナ「ありがとう!!」

シンジ「じゃ、じゃあタオルとかを持ってくるね」

シンジ(あくまでもこれはマナの看病。決してそういうことではないんだ)

シンジ(勘違いはダメだ!ちゃんも自分を抑えるんだ)

シンジ(落ち着いて…)トントン

シンジ「入るよ、マナ?」ガチャ

シンジ「………えっ」

シンジ「マナ…どうしてはだ…」

マナ「だって、その方が拭きやすいでしょ?」

シンジ「いや、そうじゃなくって!!」

マナ「いいじゃない。見られて減るものじゃないし」

シンジ「そうじゃなくって!!」

マナ「それにね…相手がシンジだからこうしてるんだよ?」

シンジ「マナ…でも…」

マナ「いいの。私が大丈夫なんだからシンジは気にしないで」

シンジ「……分かったよ」

マナ「じゃあ、お願いね」

シンジ「うん…」





シンジ「背中は終わったよ」

マナ「ありがと」

シンジ「それじゃあ、後は自分で…」

マナ「だ~め」グッ

シンジ「ふぇ!?」

マナ「せっかくだし、前もやってよ」

シンジ「いや!それは!!」

マナ「私ね、こう見えても自分の身体に自信あるんだよ?」

シンジ「何を言ってるんだよ!!」

マナ「私ってスタイル良くないかな…?」

マナ「確かに胸は物足りないかもだけど…」

シンジ「いや、そんな事はないけど…」

マナ「本当!?」

シンジ「う、うん…」

マナ「よかったぁ~!!」

シンジ「で、でもさ…どうして今そんな事を」

マナ「知りたい?」

シンジ「う、うん」

マナ「それはね…」

マナ「こうするから!」グッ ムニュ

シンジ「はうっ」

シンジ「マナ…あたっ、当たって…」

マナ「どうかしら?」

シンジ「柔らか…じゃなくて、駄目だよ!!」

マナ「あっ、もっと優しく…」

ミサト「マナちゃ~ん、具合はど………」ガチャ

ミサト「……………」バタン

シンジ「ミサトさん!これは違うんです!!」

ミサト「ねえ、シンジ君…」

シンジ「は、はい!!」

ミサト「ゴムくらいはつけるのよ」

シンジ「だから、ミサトさん!!」





ミサト「話は分かったわ」

ミサト「要するにシンジ君がマナちゃんを襲おうと…」

シンジ「違いますって!!何を聞いていたんですか!?」

ミサト「冗談よ、冗談」

ミサト「シンジ君はマナちゃんの身体を拭いてあげようとしてあげていたのよね?」

シンジ「そうですよ」

マナ「私がお願いしたんですよ」

ミサト「だけどね、マナちゃん」

マナ「?」

ミサト「普段はガツガツしていなくてもシンジ君も男の子なの。あんなことすると、シンジ君も抑えられなくなってマナちゃんを襲っちゃうかもしれないわよ?」

シンジ「ミ、ミサトさん!!」

マナ「いいですよ」

シンジ「はい!?」

マナ「私はいいですよ。シンジなら」

シンジ「いや、ちょっと…マナ?」

ミサト「駄目よ、マナちゃん」

マナ「でも、私はシンジの事が…」

ミサト「ううん、そうじゃないわ」

ミサト「そういうことをやっちゃ駄目とは言わない」

ミサト「だけどね、貴女を安売りしちゃ駄目」

ミサト「ここって時までしっかりと取って置きなさい」

ミサト「シンジ君を愛し続けることが出来ると思ったならば身体を許せばいいわ」

ミサト「それが明日でも、1年後でも構わない。ただ、安売りだけはしちゃ駄目」

ミサト「これは、女の先輩としてのアドバイスよ」

マナ「分かりました」

マナ「ありがとうございます、ミサトさん」

ミサト「シンジ君も駄目よ、マナちゃんを無理矢理襲っちゃ」

シンジ「そんなことしないですよ!!」

ミサト「まあ、シンジ君にそんな度胸があるとは思えないけどね」ケラケラ

シンジ「そ、それはそうですけれども…」

ミサト「まあ、二人とも若いんだから、楽しい学校生活を送りなさい」

シンジ「そういえば、マナって学校はどうなるんですか?」

ミサト「大丈夫よ。私が転入届けを出しておいたわ」

マナ「あ、ありがとうございます」

ミサト「どう致しまして」ニコッ

シンジ「でも、よくこんなに早く許可が出ましたね」

ミサト「それは、まあ、特務機関の権力ってやつね」

シンジ「それって権力の乱用じゃ…」

ミサト「使えるものは使うべきでしょ?」ニコッ

シンジ「……たまにミサトさんって怖いや…」ボソッ





シンジ「マナ、具合は?」

マナ「かなりよくなったよ」

マナ「多分明日には治ってるんじゃないかな?」

シンジ「それならさ、明日治っていたら何処かに遊びに行こうよ」

マナ「いいの!?」

シンジ「うん。だからさ、今日は早く寝て治さないとね」

マナ「そうだね!」

シンジ「それじゃあ、電気消すよ?」

マナ「ねえ、シンジ」

シンジ「どうしたの?」

マナ「今日も横で寝てくれないかな?」

シンジ「どうして?」

マナ「シンジを感じていたいから…じゃあ駄目?」

シンジ「いいよ」ゴロン

マナ「シンジ…?」

シンジ「うん?」

マナ「さっきミサトさんに色々言われたけど、これくらいならいいよね?」

シンジ「……いいんじゃないかな?」

マナ「うん…」

マナ「おやすみ…シンジ」

翌日

マナ「おはよう!」

シンジ「治ったみたいだね」

マナ「もう元気だよ!!」

シンジ「なら、今日は約束通り出かけようか?」

マナ「ちょっと待って!!」

シンジ「あれ?行かないの?」

マナ「そうじゃないの」

マナ「私、ちょっとシャワー浴びて来ていい?」

マナ「一昨日から入れてないから、このまま外に行くのは嫌なの」

シンジ「そういうことならいいよ。入っておいで」

マナ「ありがとう!急いで出てくるね」

シンジ「ゆっくりでいいよ。別に急ぎでもないしね」

マナ「それでも急ぐの!」シャッ

マナ「あがったよ~」

シンジ「早いね。もっとゆっくりでもよかったのに」

マナ「シンジと出かける時間が少なくなっちゃうからね」

シンジ「そんなに楽しみだった?」

マナ「もちろん!風邪を治しちゃうくらい楽しみだったよ」

シンジ「これは…プレッシャーが凄いね」

シンジ「下手な事したら殺されちゃいそうだよ」

マナ「そんなことしないよ。多分」クスクス

シンジ「多分ってなんだよ、多分って!」

マナ「なんだろうね?」

シンジ「嫌な予感しかしないよ…」

マナ「さあ、どうだろうね?」ニコッ

マナ「それでさ、どこに行くの?」

シンジ「それはね…」

シンジ「芦ノ湖とかどうかなって思うんだけど」

マナ「それって…」

シンジ「初めてのデートの場所だね」

マナ「………」グスッ

シンジ「えっ…どうしたの!?」

シンジ「何か悪いこと言っちゃった?」

マナ「ちがう…」

マナ「シンジが覚えていてくれて嬉しかったんだ…」

シンジ「覚えてるに決まってるよ」

シンジ「だって初めてのデートだったんだよ?」

マナ「私もあれが初めてのデートだよ」

シンジ「お互い初めてだったんだね」

マナ「ええ」

シンジ「それじゃあ、行こうか?」

マナ「うん!」

ロープウェイ内

シンジ「いい景色だね」

マナ「緑が綺麗…」

シンジ「本当だね」

シンジ「そういえば、初めて会った時も緑が綺麗って言ってたよね?」

マナ「言ったね~」

シンジ「ということはさ、マナは植物を育てたりするのは好きだったりするの?」

マナ「好きだよ~」

シンジ「それならさ、今度家でも栽培してみる?」

マナ「楽しそう!!」

シンジ「それにさ、野菜とかを育てれば食べれるしね」

マナ「一石二鳥だね?」

シンジ「そうだね」

マナ「あっ!」

シンジ「どうしたの?」

マナ「もう山頂に着くよ!!」

シンジ「本当だ。降りる準備しないと」

マナ「ん~~~」

マナ「風が気持ちいい!!」

シンジ「いつ来てもいい所だね、ここは」

マナ「人も少ないしね?」

シンジ「そうだね。せっかくいいところでも、人が沢山いると台無しになっちゃったりするからね」

マナ「それにね、人が沢山いるとこういうことも出来ないし」ギュッ

シンジ「うん…」

マナ「しばらくこのままで…」

シンジ「…うん」

芦ノ湖

マナ「ついた~」

マナ「まあ、ここは久しぶりってわけじゃないね」

シンジ「つい最近来たばっかりだからしょうがないさ」

マナ「でも、私たちってこの場所に縁があるよね?」

シンジ「そうだね」

マナ「初めてシンジが私を名前で読んでくれたのはここだし、告白したのもここ、初めてキスしたのもここ。そして」

シンジ「ここでマナと再会も出来た」

マナ「ここって、何か力があるのかな?」

シンジ「そうかもしれないね」

マナ「じゃあ、ここで結婚式あげる?」

シンジ「えっ!?まだ早いよ」

マナ「いいじゃん。結婚式を挙げるのは女の子の夢なんだよ?」

シンジ「とは言っても、僕らはまだ14歳なんだよ?」

マナ「あと4年も無いよ?」

シンジ「4年?」

マナ「そう、4年。シンジが18歳になるのは4年…ううん、3年位だよ?」

シンジ「18歳で結婚したいの?」

マナ「当たり前じゃない!好きな人と早く結婚したいって想うのは当たり前の事だと思うよ?」

シンジ「僕は、まだ実感湧かないよ」

マナ「もしかして、私と結婚する気が…」

シンジ「いや、そうじゃな…」

マナ「えへへ、よかった~」ギュー

シンジ「マナ!い、一応他にも人がいるんだよ!」

マナ「いいの!結婚するんだから」

シンジ「うぅ…恥ずかしい…」

温泉街

シンジ「え~と…どうします?」

マナ「何が?」ニヤニヤ

シンジ「その…温泉だけど…」

マナ「前みたいに一緒に入るの?」

シンジ「そ、それはマナが決めて欲しい…かな」

マナ「今回も一緒に入ろうよ」

シンジ「…………」

シンジ「…………うん……」





マナ「シンジ、居る?」

シンジ「いるよ」

マナ「湯気が凄くて前がよく見えないよ」タタッ

シンジ「あっ!そこに段差が!!」

マナ「えっ!?きゃぁぁ!!」

シンジ「マナ!!」ガシッ

シンジ「あ、危なかった~」

マナ「ありがと、シンジ」

マナ「だけど、ちょっとh」

シンジ「へっ!?」ムニュ

シンジ「わぁぁぁぁぁ!!」バッ

シンジ「ご、ごめん、マナ!!これはわざとじゃ…」

マナ「分かってるから大丈夫だよ」

マナ「夕陽が綺麗ね」

シンジ「ここからの景色ってホント綺麗だね」

シンジ「前に来た時も同じ感じだったよね」

マナ「うん。だけどね、私は今見ている景色の方が綺麗に見えるの」

シンジ「どうして?」

マナ「だって、前に来た時は、シンジといれて嬉しいって思う一方、シンジを騙しているっていう事実が心に重くのしかかっていたの…」

マナ「だけどね、今はちがう。何の重石もなく、心の底からシンジといれて嬉しいと思うの」

マナ「だから、私は今の景色の方が綺麗だと思えるんだよ」

シンジ「マナ…」

マナ「へへ…クサイ事言っちゃった」

シンジ「僕も一つ言える事があるよ」

シンジ「マナのおかげで、僕は今幸せだ」

シンジ「そろそろ上がろうか?」

マナ「そうだね」

シンジ「よいしょ」ザバッ

シンジ「マナ、捕まって」

マナ「え?」

シンジ「また転ぶと危ないからね」

マナ「もうやらないよ!」ギュッ

シンジ「それでも気をつけて。せっかく風邪が治ったのに、今度は怪我したら意味ないから」

マナ「はーい」ザバッ





シンジ「今日はどうだった?」

マナ「とっても楽しかったよ!」

シンジ「喜んでくれてよかったよ」

マナ「そういえば、明後日から学校だよね?」

シンジ「そうだね。4月8日からだからね」

マナ「明日文房具とか、学用品買いたいんだけどいいかな?」

シンジ「いいよ。僕も色々買わなきゃだし、一緒に行こう」

マナ「お願いしま~す」

シンジ「じゃあ、寝ようか?」

マナ「おやすみ」

翌日

マナ「シンジ、買い物に行こ?」

シンジ「そうだね。そろそろ行かないとね」

ミサト「あら、二人で何処に行くの?」

シンジ「明日から学校が始まるので、学用品を買いにです」

ミサト「それなら、はいお小遣い」

マナ「いいんですか?」

ミサト「いいのよ。学用品ぐらい保護者が買ってあげないとね」

マナ「ありがとうございます、ミサトさん」

ミサト「いいのよ。それと、マナちゃん」チョイチョイ

マナ「何でしょうか?」

ミサト「 」

マナ「えっ!?そんなものまで!?」

ミサト「気を遣わないで」

シンジ「マナ、何の話?」

マナ「ヒ・ミ・ツ!!」ニコッ

シンジ「気になるよ」

ミサト「じきに分かるわ」

シンジ「そうですか…」

マナ「楽しみにしててね!」

シンジ「……うん」





マナ「これ可愛い!!」

マナ「どうしよう…どっちがいいと思う?」

シンジ「そうだね…そっちのピンクのシャーペンの方がマナに似合ってる気がするな」

マナ「シンジが言うならこっちにしよ!」

マナ「次はあっちね」タッ

シンジ「僕も探さないとな」ガサッ

シンジ「これなんかいいかも」

マナ「シンジ~これは~?」

シンジ「今行くから、ちょっと待って!」





シンジ「ただいま」

アスカ「遅かったじゃない。この私の昼御飯もほっぽり出すなんていい御身分ね」

シンジ「えっ、アスカ!?どうして」

アスカ「あんたバカァ?明日から学校だから荷物が無いとどうしようもないじゃない」

シンジ「それはそうだけど…」

アスカ「あんた、その泥棒ネコと一緒にいて更に腑抜けになったんじゃない?」

シンジ「マナは関係ないだろ!?」

アスカ「あぁ怖い。流石三馬鹿トリオの一角を担うだけはあるわ」

アスカ「女一人でそこまで強気になるなんて最高のバカね」

シンジ「……行こう、マナ」

マナ「う…うん」

アスカ「………」

アスカ「………」

アスカ「………」ドンッ

アスカ「ふざけるんじゃないわよ…あの淫乱泥棒猫め…」

アスカ「シンジは私のモノよ…他の女に渡してたまるか」

アスカ「………殺す…」

アスカ「そしてシンジを取り戻す」

シンジ「流石にあれは酷すぎるよ」

シンジ「あんなにマナにあたる必要なんかないじゃないか」

マナ「私なら大丈夫だよ。だって嫌われているのは分かってたし」

シンジ「でも、このままだとマナに何があるか…」

マナ「ねえシンジ。もしかして忘れてるの?」

シンジ「何が?」

マナ「私が所属していたところよ」

シンジ「それは…戦自…あっ!」

マナ「そう。戦自の訓練で護身程度は習得してるんだよ」

シンジ「まあ…それなら安全なのかな?ちょっと変な話だけど…」

シンジ「それじゃあ、夕御飯作るね」

マナ「あっ、私も手伝うよ」

シンジ「ありがとう。助かるよ」

マナ「いいんだよ。いつもシンジ一人で作ってるんでしょ?」

シンジ「まあね。アスカもミサトさんも家事はさっぱりだから」

マナ「私は結構自信あるよ?」

シンジ「なら、色々頼んじゃおうかな?」

マナ「いいよ~」

シンジ「それを切っておいてくれる?」

マナ「切り方は?」

シンジ「千切りでおねがい」

マナ「はーい」トントン

シンジ「よっ…」ジュー

マナ「わっ、凄い!」

シンジ「そんなことはないよ」

マナ「いやいや、凄いって!」

シンジ「そんなことないと思うんだけどな」

マナ「いいな~シンジぐらい出来るようになりたいな」

シンジ「今度教えてあげようか?」

マナ「ほんと!?お願い!!」

シンジ「いいよ」

マナ「やった!!」





シンジ「アスカ、ご飯出来たよ」

アスカ「………」ガラガラガラ

アスカ「……トロい」

シンジ「……」

アスカ「………」ガタッ

アスカ「………」パクッ

アスカ「不味い」

アスカ「………」パクッ

アスカ「こっちも不味い」

アスカ「味薄すぎ。しかも肉が無い」

アスカ「ほんと、食べる価値がない料理ね」

アスカ「食べてあげてるだけで、感謝されても足りないぐらいね」

マナ「………………か…」

アスカ「何か言った?」

マナ「……なら……すか…」

アスカ「はあ?何か言いたいならハッキリ言いなさいよ!!」

マナ「シンジの料理に不満があるなら食べなければいいじゃないですか!!」

マナ「せっかくシンジが手間暇かけて一生懸命作ってくれてるのにどうしてそういうこと言うんですか!?」

マナ「せっかくこんなに頑張ってるのに…」

アスカ「あんたに言われる筋合いわないわよ!!」

アスカ「シンジは私のモノ!私の奴隷と言っても勿体無いぐらいよ!」

アスカ「私の所有物にあんたが口出しするな!!」

マナ「……私が馬鹿だった……」

アスカ「やっと分かったのね。分かったならもう口出しするんじゃな…」

マナ「」ギロッ

アスカ「うっ…」

マナ「一度私はあなたにシンジを譲りました…」

マナ「あのままだと私はシンジと幸せになれると思えなかったから…」

マナ「アスカさんならシンジのことを支えてくれると信じてたから…」

マナ「だけど…」

マナ「だけど、そんなのは幻想だった」

マナ「アスカさんはシンジを支えるどころかこき下ろして、挙げ句の果てには奴隷扱い!」

マナ「こうなるのが分かってたなら、あの時に無理にでもシンジを攫って行ったのに!!」

マナ「今はっきり言わせて貰うわ」

マナ「アスカさん…あなたはシンジと一緒にいる資格はない!!」

アスカ「何勝手に言ってるのよ!!ふざけるな!!」

マナ「ふざけてるのはどっちですか!?もう何があってもシンジは譲らない!!」

アスカ「っつ!!!」ヒュッ

マナ「…」パシッ

アスカ「えっ!?」

マナ「あなたじゃ私に勝てないですよ?」

アスカ「くっ…この!!」グッ

マナ「………」バシッ!!

アスカ「痛っ!!」

アスカ「何するのよ!!」

マナ「自業自得です」

マナ「もうあなたはシンジに近づかないで」

アスカ「くっ!!」ダッ

アスカ「」バタンッ

マナ「はあ…はあ…」

シンジ「マナ…」

マナ「シンジ…」ポロッ

マナ「あれ?涙が」

マナ「どうしてだろう…止まらない」ポロポロ

シンジ「マナ…」ギュッ

マナ「うっ…シンジ……うっうっ…」

シンジ「ありがとう…本当にありがとう…マナ」ギュー

マナ「うっ…シンジィ~」グスッ

シンジ「いいんだ…僕はマナがいるだけで幸せだから…」

翌日 am6:00

シンジ「おはようございます」

ミサト「おはようシンちゃん」

シンジ「……アスカは?」

ミサト「先に出て行ったわ」

シンジ「そうですか…」

ミサト「昨日何かあったの?」

シンジ「まあ…色々…」

ガチャ

マナ「おはようございます!!」

シンジ「あっおはよう、マナ」

ミサト「おはよう」

マナ「ねえシンジ、ちょっとお願いがあるんだけど」

シンジ「どうしたの?」

マナ「あのね、今日だけは先に学校に行ってくれる?」

シンジ「えっ?何で?」

マナ「後で分かるよ!」

シンジ「そう?それなら別に良いけど…」

マナ「明日からは一緒に行こうね!」

シンジ「うん」

ミサト「ねえシンちゃん、マナちゃんと楽しく話してるのも良いけど、お腹空いちゃったわ」

シンジ「あっ!!朝御飯作っちゃうので少し待ってください」

ミサト「よろしく~」

学校

トウジ「久しぶりやなセンセ」

ケンスケ「ここんところ碇から連絡が来ないから心配したよ」

シンジ「ごめん、色々忙しかったんだ」

トウジ「っか~!!」

トウジ「どうせ惣流と色んなことしてはったんやろ?」

ケンスケ「で、惣流とはどこまでいったんだ?aか?bか?それとも…」

トウジ「cか!?」

ケンスケ「イヤーンな感じ!!」

シンジ「違うよ!!そんなことはな…」

ヒカリ「鈴原!!もうチャイム鳴ってるでしょ!!早く自分の席に戻りなさい!!」

トウジ「そない細かいこと言わんでも…」

ヒカリ「つべこべいわないで早く!!」

トウジ「へいへい」ガタッ

ヒカリ「起立!礼!着席!」

老教師「え~…本日より転校生がこのクラスに入ります」

老教師「では、入って来なさい」

ガラッ

マナ「霧島マナ…です。よろしくお願いします」

トウジ「よ、よろしゅう!」

老教師「ハイ、宜しく」

老教師「霧島さんの席は…」

老教師「碇君の横の席へ座って下さい」

マナ「本日わたくし霧島マナは、シンジのために午前6時に起きてこの制服を着てまいりました!」

マナ「どう?似合うかしら?」

細かいけど、
16>>省略
26>>シンジ「……停停めても…」→シンジ「………停めても……」
あと、137は訂正します

ヒカリ「起立!礼!着席!」

老教師「え~…本日より転校生がこのクラスに入ります」

老教師「では、入って来なさい」

ガラッ

マナ「霧島マナ…です。よろしくお願いします」

トウジ「よ、よろしゅう!」

老教師「ハイ、宜しく」

老教師「霧島さんの席は…」

老教師「碇君の横の席へ座って下さい」

マナ「はい」スタスタ

シンジ「マナ…」

マナ「…」ニコッ

マナ「本日わたくし霧島マナは、シンジ君のために午前6時に起きてこの制服を着てまいりました!」

マナ「どう?似合うかしら?」

シンジ「うん。よく似合ってるよ」

シンジ「朝一緒に来なかったのはこのためだったんだね」

マナ「ちょっと驚かしたくってね」

シンジ「驚いたよ。まさか昔と全く同じことをしてくるとは思わなかったさ」

マナ「でしょ?」

シンジ「じゃあさ、もしかして、同じクラスになるのも知ってたの?」

マナ「ミサトさんに教えて貰ったからね」

シンジ「なんでミサトさんが…」

マナ「大人の事情だってさ」クスクス

シンジ「あぁ…」クスッ





女子a「霧島さん、また帰って来たんだ?」

女子b「今までどこにいたの?」

女子c「碇君とはどんな関係なの?」

男子a「霧島さん、僕と付き合って下さい!!」

男子b「今彼氏はいるの?」

マユミ「まだ碇君はフリーよね?」

マナ「そんな一気に聞かれても答えられないよ~!!」

トウジ「大変やな」

シンジ「そうだね。あんなに囲まれちゃね…」

トウジ「霧島もそうやけど、センセも大変やで?」

シンジ「どういうこと?」

トウジ「霧島と惣流、ついでに綾波と、女子によるシンジの取り合いが始まるんやないか?」

シンジ「う………」

トウジ「なんや?もう一波乱あったんかい」

シンジ「ま、まあ…」

トウジ「センセ、まあ頑張れや」

シンジ「うん…」





ヒカリ「起立!礼!」

トウジ「なあ、ケンスケ、シンジ。今からゲーセン行かんか?」

ケンスケ「おっ、いいね。丁度やりたいシューティングゲームがあったんだよ」

トウジ「シンジは?」

シンジ「僕は…今日は遠慮しとくよ」

トウジ「なんや、ノリ悪いのう」

シンジ「ごめん…」

マナ「シンジ~早く帰ろうよ!」

シンジ「マナも呼んでるし行くね?」

ケンスケ「くぅ~羨ましすぎる!!」

トウジ「ほな、また明日な」

シンジ「うん。また明日」タッ

シンジ「ずっと質問攻めだったね」

マナ「そうなの。みんな一気に質問して来るから困ったよ」

シンジ「全部の質問に答えてたの?」

マナ「ううん。流石に全部答えてたら日が暮れちゃうよ」クスッ

シンジ「確かにね」

シンジ「どんな質問をされたの?」

マナ「一番多かったのは、何で戻って来たのかだね」

シンジ「でも、本当の事は」

マナ「言えないよね。だから、ある人と一緒にいるためって言ったよ」

シンジ「それって…」

マナ「うん。もうバレバレだね!」

シンジ「明日から学校行きたくないかも…」

マナ「アハハ!ごめんね」

シンジ「マナ…明日、覚悟しておいた方がいいよ」

マナ「はーい」

シンジ「ただいま」

マナ「ただいま~」

シンジ「まだ誰も帰って来てないか」

マナ「でも、アスカさんの靴はあるよ?」

シンジ「本当だ」

シンジ「アスカ~いるんでしょ?」

マナ「何か嫌な予感がする…」

シンジ「そんなこと…」

ガチャ

マナ「えっ?」

アスカ「………」スッ

アスカ「……死になさい」ブンッ

マナ「あ………」

シンジ「マナ!!」ドンッ

アスカ「!?」ザクッ

シンジ「がっ!!」バタッ

シンジ「うわぁぁぁぁ!!!」

マナ「シンジ!!!」

シンジ「うぐぅぅぅ…」

シンジ「大丈夫…大丈夫だから…」

シンジ「だい…じょう……」

マナ「シンジ!返事をして!!シンジ!!」

シンジ「………」

アスカ「あ、あんたが悪いのよ!!私のシンジを奪ったりするから!!」

アスカ「それに靡いたシンジも同罪。こうなって当然よ!」

マナ「許さない…」

アスカ「悪いのはあんた!!悪いのはあんたなのよ!!」

マナ「あなただけは絶対に許さない!!」

アスカ「何よ!私とやる気な…」

マナ「……」バシッ

アスカ「うっ!!」

マナ「絶対に…許さない!!」グッ

アスカ「やめっ!苦し…」

マナ「あなたなんて!!」グッグッ

アスカ「あぁぁ…」

ガチャッ

ミサト「やめなさい!マナちゃん!!アスカ!!」

マナ「!!」

マナ「シンジを助けて下さい!!」

ミサト「マナちゃん何を………えっ!?」

ミサト「シンジ君!?」

マナ「アスカさんに斬られたんです!!早く救急車を!!」

ミサト「わ、分かったわ!!」

ミサト「救急車を回して!!」

黒服「はっ!」

ミサト「それと、アスカを拘束、ネルフ本部に連行!!」

黒服「はっ!」

アスカ「……」

黒服「早く来い!!」

アスカ「………」





マナ「うぅぅぅ……シンジィ…」グスッ

ミサト「マナちゃん…」

マナ「シンジは…シンジは助かりますよね?」

ミサト「大丈夫。ネルフの医療班は優秀だから…」

ミサト「それより、どうしてこんな事に…」

マナ「帰って来たら突然襲われたんです…」

マナ「アスカさんは私を斬ろうとしたんだけど……シンジが…私の身代わりに……」

ミサト「そう…」

ミサト「貴女を庇ったのね、シンジ君は」

マナ「は……い…」グスッ

ミサト「そろそろ手術が終わると思うわ。手術室に行きましょう」

マナ「………」コクッ

手術室前

シャッ

医師「終わりました」

マナ「シンジは!?」

医師「成功です。傷はそこまで深く無かったので、回復次第では一日、二日で退院出来るでしょう」

マナ「よかった…」

医師「彼はまだ眠っていますが、面会は可能です。どうぞお入り下さい」

マナ「あ、ありがとうございました!!」タッ

ピッピッピッ

シンジ「………」

マナ「シンジ………」

シンジ「………」

マナ「どうしてそんな無理するの?」

シンジ「………」

マナ「もしもシンジが 死んじゃってたら、私も生きていく意味なんてないのに…」

シンジ「………」

マナ「だから、お願いだからもう危ないことをしないでよ…」

シンジ「もう、大事な人が死んじゃうのを経験したくないよ…」

シンジ「……ご…めん…」

マナ「シンジ!!」

シンジ「でもね…あの時ああしてなかったら僕は後悔してた」

シンジ「だから…これで良かったんだ」

マナ「バカ…」

シンジ「ごめんね」

マナ「ううん。助けてくれてありがとう」

シンジ「そういえば、あれからどれ位経ってるの?」

マナ「もうお昼だよ。4月9日のね」

シンジ「結構寝てたんだ、僕」

マナ「うん…」

シンジ「あと、気になる事があるんだけど…」

マナ「アスカさんのこと?」

シンジ「……」コクッ

ミサト「それは私から説明するわ」

シンジ「ミサトさん!」

ミサト「シンジ君。よく頑張ったわね」ナデナデ

シンジ「ありがとうございます」

シンジ「それで、アスカは…?」

ミサト「あのね…アスカは…」

ミサト「ドイツへ送り返されることなったわ…」

ミサト「司令の命令でね」

シンジ「そうですか…」

シンジ「僕も見送りに行った方がいいですか?」

ミサト「いや、やめておきなさい」

ミサト「アスカにとって、今一番憎んでるのはシンジ君とマナちゃんだから」

シンジ「………」

シンジ「そうですか…」

シンジ「アスカは、僕の顔なんて二度と見たくないだろうからやめておきます」

ミサト「そうね…」

シンジ「ミサトさん、わざわざ来て下さってありがとうございました」

ミサト「いいのよ。じゃあ、私は仕事に戻るわ」

シンジ「頑張って下さい」

ミサト「ええ」

マナ「シンジ~」

シンジ「何?」

マナ「何か私にして貰いたいことってある?」

シンジ「う~ん…」

シンジ「特に無いかな?」

マナ「そう言わないで、本当になんでも言ってよ!」

シンジ「強いて言うなら…」

マナ「言うなら?」

シンジ「こうやって、僕の話し相手になってくれているだけで十分だよ」

マナ「…ズルイ……」

シンジ「な、何で!?」

マナ「突然そういうこと言うんだもん。ズルイよ」

シンジ「でも、本当の気持ちだし…」

マナ「もう…」





シンジ「そろそろ面会時間終了だね」

マナ「もっと私にいて欲しい?」

シンジ「それは出来ないよ」

マナ「シンジの気持ちを聞いているだけだって!」

マナ「私はまだシンジと一緒にいたいけどな~」

シンジ「それは……僕だってマナに残ってて欲しいけど…」

シンジ「規則で決まってるんだからしょうがないよ」

マナ「う~残念」

マナ「じゃあ、また明日来るね」

マナ「そして、必ず明日退院しようね」

シンジ「善処するよ」

翌日

医師「まあ、これなら退院しても大丈夫でしょう」

マナ「ほんとですか!?」

医師「はい。若いとはいえ、凄まじい回復力だよ」

マナ「やった!!よかったねシンジ!!」

シンジ「う、うん」

マナ「それじゃあ、急いで帰ろうよ!」

シンジ「うん!」





看護婦「お大事に」

シンジ「どうもありがとうございました」ペコッ

看護婦「シンジ君なら、また何時でもきていいからね」

シンジ「は、はぁ…」

マナ「ほら、早く行こうよシンジ」クイクイ

シンジ「わ、分かったから引っ張らないで!!」

看護婦「バイバイ」フリフリ





マナ「シンジ、大丈夫?」

シンジ「ん?あぁ、斬られたところ?」

マナ「うん」

シンジ「今のところは大丈夫だよ」

マナ「もしも何かあったら私に言ってね」

シンジ「そうさせて貰うよ」

マナ「あっ、そうだ!」

シンジ「どうしたの?」

マナ「今日の昼と晩御飯は私が作るよ!」

シンジ「大変じゃない?」

マナ「いつもシンジが作ってくれているんだから、これくらいさせてよ」

シンジ「じゃあ、御言葉に甘えちゃうね」

マナ「まっかせて!!」

マナ「シンジは何が食べたいの?」

シンジ「マナの得意料理は?」

マナ「色々作れるけど、一番ならオムライスかな~?」

シンジ「それなら、マナのオムライスが食べたいな」

マナ「それだけでいいの?」

シンジ「うん。あとはマナに任せるよ」

マナ「それなら、オムライス以外にも色々つくっちゃお!」

シンジ「楽しみにしてるよ」

マナ「私、ちょっと食材買ってくるけどシンジはどうする?」

シンジ「僕も……」

シンジ「ごめん、ちょっと行くところがあった!!」

マナ「そう?それじゃあ、また後でね」

シンジ「………」

シンジ「もう出来てるはず…」タッタッタ





店員「ありがとうございました~」

マナ「う~ ちょっと買い過ぎちゃったかも…」

マナ「頑張って持って帰らないと…」

マナ「よいしょ!」スッ

マナ「えっ!?」

シンジ「持つよ」

マナ「なんでシンジがここに?」

シンジ「僕の用事は終わったからね」

マナ「用事?」

シンジ「それは秘密だよ」

マナ「え~教えてよ~」

シンジ「だ~め」

マナ「ちぇ…」

シンジ「まあまあ」

シンジ「ほら、そっちの荷物も貸して?」

マナ「いいよ。こっちは私が持つよ」

シンジ「そっちも重そうじゃないか。僕が持つよ」スッ

マナ「でも、シンジは傷が…」

シンジ「もう大丈夫」

マナ「ほんと?」

シンジ「もちろん」

マナ「嘘ね」

シンジ「ばれた?」

マナ「当たり前じゃない」

シンジ「でも荷物は…」

マナ「ならこうしようよ」

マナ「取っ手の半分貸して。半分こで持と?」

シンジ「それならいいか。ありがとね、マナ」





マナ「出来たよ~」

シンジ「美味しそう!」

マナ「えへへ、自信作だもん!!」

シンジ「見ただけで食欲が出てきたよ」

マナ「味はどうか確かめてみてよ!」

シンジ「うん。じゃあ、いただきます」

マナ「どうぞ~」

シンジ「………」モグモグ

マナ「……どう?」

シンジ「凄く…」

マナ「凄く?」

シンジ「美味しい!!」

マナ「やった!!!」

シンジ「これならお店出せるって!!」

シンジ「こんな美味しいオムライスはそうそうないよ!!」

マナ「そ、そうかな?」

シンジ「間違いないよ!」

マナ「それならさ」

シンジ「?」

マナ「私とシンジでお店を開けるね!」

シンジ「いや、マナはいけるにしても、僕はそこまで上手くないよ」

マナ「ううん、シンジは私よりも上手いんだから自信持ってよ」

シンジ「う、うん」

マナ「それじゃ、私たちの将来は料理店ね?」

シンジ「なら、僕はもっと修行しないとな」

マナ「私もシンジと頑張る!!」





シンジ「ご馳走様」

マナ「お粗末様」

シンジ「片付けは僕がやっておくよ」

マナ「だ~め!今日は私が最後までやるの!」

シンジ「それくらいいいのに」

マナ「ほら、これは私がやっておくから、お風呂入ってきて」

シンジ「じゃ、お願いね」

シンジ「あっ、その前にちょっと電話してくるね」

マナ「うん?」

シンジ「も…し……んで…」

シンジ「明日…………ど」

シンジ「………す……」

シンジ「じ………ナ……」

シンジ「……い」

シンジ「………し…す」ピッ

マナ「何を話してたの?全然聞こえなかったよ」

シンジ「え?な、なんでもないよ」

シンジ「えっと…今日もミサトさんはご飯いらないかって話しだよ」

マナ「そう…」

シンジ「それじゃ、僕はお風呂入ってくるね」

マナ「うん…」

シンジ「ちょっと不安だよ」

マナ「どうして?」

シンジ「傷に染みたら痛いからね」クスクス

マナ「なら、私が洗ってあげようか?」クスクス

シンジ「それはいいよ!自分でできるからさ!!」

マナ「え~残念」





シンジ「痛てててて」ガチャッ

マナ「やっぱり染みたんだ?」

シンジ「うん…」

シンジ「お風呂に入るのが憂鬱になったよ…」

マナ「だから私が洗ってあげるって言ったのに」

シンジ「それは恥ずかしいよ!」

マナ「お互いの裸は見たことあるじゃない」

シンジ「それとこれとは別だよ」

マナ「だって、同じお風呂じゃん」

シンジ「あれは混浴だから違うの!」

マナ「じゃあ、うちのお風呂も混浴ってことでいいじゃない」

シンジ「それは違うような…」

マナ「あはは!」

シンジ「もう…」

マナ「そろそろ私もお風呂入ってくるね」

シンジ「分かったよ。僕は布団を敷いて待ってるよ」

マナ「よろしくね」

シンジ「ごゆっくりどうぞ」

マナ「は~い」





マナ「あがったよ~」

シンジ「早かったね」

マナ「そうかな?結構ゆっくり入ったつもりだけど」

シンジ「まあ、早いに越したことはないけどね」

マナ「シンジと一緒に居れる時間が増えるとか?」

シンジ「ま、まあ…それもあるかもね」

マナ「あるの!」


シンジ「ごめん、マナ。僕、結構眠くなってきた…」

マナ「朝早くからずっと起きてたもんね?」

シンジ「うん…」

マナ「それじゃ、寝よっか?」

シンジ「ごめんね…」

マナ「ううん…私も実は眠かったの」

シンジ「そう…なんだ…」

マナ「私も朝からずっと起きてたから」

シンジ「僕の…ために?」

マナ「そうだよ。当たり前じゃない!」

シンジ「…そうか………」

シンジ「本当に…優しいね……マナは…」

シンジ「僕は……こんな…子に…好きになって貰え……て幸せ……だよ……」

マナ「えっ?」

シンジ「………」スウスウ

マナ「寝ちゃった…」

マナ「大好きだよ、シンジ」チュッ

4月11日

マナ「ふあぁぁ…」

マナ「おはよ、シンジ」

シンジ「おはよ、マナ」

マナ「あっ、朝ごはん作ってないなんて珍しいね。私が作ろうか?

シンジ「いや、それよりも、今から家を出る準備してくれない?」

マナ「いいけど、どうして?」

シンジ「まあ、いいから」

マナ「うん…」

帝国ホテル

マナ「ここって…」

シンジ「そう。帝国ホテルだよ」

マナ「ど、どうしてこんなところに…」

シンジ「ちょっと待ってて。チェックインしてくるから」

マナ「チェックインって…まだ早いんじゃ…」

シンジ「大丈夫。色々とコネを使ったんだ」

マナ「コネって…」

マナ「全く意味が分からないよ…」

シンジ「まあまあ」

部屋

シンジ「着いたよ。この部屋だ」

マナ「ねえシンジ。説明してよ」

シンジ「そうだね。もうそろそろいいかな?」

マナ「何のことなの?」

シンジ「ねえ、マナ」

マナ「………」

シンジ「今日って何日だか知ってる?」

マナ「今日?」

マナ「今日は…4月11日…」

マナ「あっ…」

マナ「もしかして…」

シンジ「マナ、お誕生日おめでとう!!」

マナ「覚えててくれたの!?」

シンジ「そうだよ。当たり前じゃないか」

マナ「でも…私がシンジに教えたのって…」

マナ「初めて会ってすぐだったはず…」

シンジ「そうだったね」

マナ「あれからずっと覚えててくれたの?」

シンジ「うん」

マナ「………」ウルッ

マナ「凄く…凄く嬉しいよ……」ポロポロ

シンジ「………」ギュッ

シンジ「マナ、…ちょっと僕の顔の方を見てて」

マナ「でも…」

シンジ「いいから…」

マナ「うん…」

シンジ「………」チャッ

マナ「何を…?」

シンジ「少し動かないで」

シンジ「………」

シンジ「………」

シンジ「留まった…」

シンジ「もう動いていいよ」

マナ「何を…」

マナ「これって…」

マナ「ネックレス…それに、私がシンジに…」

シンジ「そう。僕がマナに貰ったネックレスを元にしたんだ…」

シンジ「だけど、石の色は青にしたんだ」

マナ「綺麗…」

シンジ「ホントにこれを貰っても…」

シンジ「いいんだよ。これが僕からの誕生日プレゼントだよ」

マナ「ありがとう!本当にありがとう、シンジ!!」ギュー

シンジ「ねえ、マナ」

シンジ「これからもずっと僕と一緒に生きて欲しい…」

シンジ「どんな時でも離れないでずっと…」

マナ「えっ!?それって…」

シンジ「うん…プロポーズ…」

マナ「シンジ…」グスッ

シンジ「返事はくれるかな?」

マナ「……」

マナ「私は一生ついて行くわ…シンジと共に」

シンジ「良かった…」

シンジ「もう離さないよ、マナ」

マナ「私も絶対に離れない」チュッ



これで終わりです
最後まで読んでくれた方々、ありがとうございました

過去作
シンジ「部活?」
http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/lite/archives/1824658.html
剣心「ここは…どこでござるか?」
http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/lite/archives/1825329.html


そして、最後に…

マナちゃん、誕生日おめでとう!!!!

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