夕張「できましたよ提督!艦娘豊胸装置です!!」 (1000)

提督「なに それ」

夕張「誰の胸囲が72cmですか!!」

提督「俺は言ってないぞ」

夕張「ふふ……ですがまあいいでしょう。私の胸囲が72cmだったのも、今この瞬間までの話」

提督「俺はツッコまないぞ」

夕張「この装置の効果ですか?文字通り使うだけで艦娘の胸囲を思いのままに豊かにしてくれるそんな夢の様な装置です」

提督「俺は聞いてないぞ」

夕張「苦節何ヶ月…夕張、度重なる失敗にもめげず頑張って開発を続けた甲斐がありました」

提督「俺はそんなのの開発指示した覚えないぞ」

夕張「とにかく!私は夢を叶えたんです!これから叶えるんです!この機械によって!!」

提督「ダメだこいつ聞いてねえ」

夕張「…さっきからもしかしてこの装置にご興味ありません?」

提督「正直めっちゃある」

夕張「安心しました」

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提督「っていうかお前何者だよ。すげえな。ゲテモノ開発に関しちゃ明石以上じゃねえか」

夕張「ふっふっふ。もっと褒めていいんですよ」

提督「しかし、巨乳の夕張かー。ちょっと想像しがたいけど、それもまたいいかもな。早速やってみせてくれよ」

夕張「はいわかりました!では!」

夕張「……と、言いたいところな・ん・で・す・が!」

提督「うん?」

夕張「装置は完成したものの、まだこれだけでは使用には不十分なんですよね」

提督「不十分?どういう意味だ?」

夕張「ほら、この装置のここを見てください。メーターがあるでしょう?」

提督「本当だな。車のガソリンメーターみたいのがある。で、今は真っ赤ってことは……」

夕張「お察しの通り、これは現在、燃料が空っぽなんです」

提督「何だそういうことか。今は燃料余ってるし、少しくらいなら帳簿ごまかしとくから使ってもいいぞ」

夕張「いえ。残念ながら使うのはその燃料ではありません。っていうかその燃料でいいならドラム缶輸送の時にでもとっくにくすねてます」

提督「……今のは聞かなかったことにしておこう。なら何を使うんだ?鋼材や弾丸、ボーキが燃料になるとも思えないんだが……」

夕張「はい。それは艦娘の胸の脂肪です」

提督「叩き壊せそんなもん」

スレタイが好感度測定のに似てるんだが…
なんか関係が?

夕張「いやだなぁ。冗談ですよ冗談。炭鉱ジョーク。夕張だけに」

提督「目が笑ってないのと北の将軍様を連想する炭鉱ジョークという言葉に一抹どころではない不安が隠せない俺提督だ」

夕張「とはいえ、それが一番変換効率のよい燃料になるのは確かなんですけどね」

提督「変換……?おい効率ってなんだ変換効率って」

夕張「ええ。つまりこの装置は、艦娘から何かを吸い取って燃料に代え、それを使って艦娘の豊胸に当てることができるんです」

提督「何かってなんだ、何かって。おい、言ってみろ」

夕張「イメージとしてはこうですね。艦娘A、Bがいます」

提督「聞けよ」

夕張「艦娘Aからこの装置でエネルギーを奪い取り」

提督「今奪い取ってって言ったよね」

夕張「そのエネルギーを使って装置を発動し艦娘Bの豊胸に当てる。すると艦娘Bはなんとバストサイズアップ!やったね!」

提督「俺としては艦娘Aの行く末が気になるんだが」

夕張「大丈夫です。死にはしません。多分」

提督「死!!?」

>>7
関係なかとです
開発繋がりってだけで

夕張「あはは、それも冗談ですって。財政破綻ジョーク。夕張だけに」

提督「お前夕張のくせに夕張に喧嘩売ってんのな」

夕張「まあ悪意さえ持ってやらなければそこまで酷いことにはなりませんよ。ええ。悪意さえなければ」

提督「こんな悪魔のアイテム製造しておいて悪意無いと申すかこの娘さんは」

夕張「そうですね…それじゃあ一回試しに使ってみましょうか」

提督「おいマジでやめろばか」

コンコン

夕張「おっ、ちょうど執務室にじっけんだ…もとい誰か来ましたよ?」

提督「誰か知らんが今は来るなーーーー!!」

>>13「失礼します」ガチャッ

RJ

龍驤「なんや?随分騒がしいなぁ」

提督「なんだ龍驤か」

夕張「龍驤さんでしたか」

龍驤「……今、なんかようわからんけどものっそいいや~な感じしたでキミら」

提督「まあ、うん……龍驤なら大丈夫だろ。他の奴らだったらおい逃げろ!ここは危険だ!!って言ってたかもしれんが龍驤なら」

龍驤「…」

夕張「ちぇっ」

提督「おい夕張、残念だったな。誰か他に来ないうちにそれ寄越せ。ぶっ壊すから」

夕張「……甘いですね提督」

提督「うん?」

龍驤「ん?なんや夕張。その卵みたいな形した真っ赤なそれ。またなんか開発したんか?」

夕張「龍驤さん、失礼します」スッ

提督「あっ、馬鹿!夕張!」

夕張「起動っ!!」カッ

龍驤「おわっ!?」





……げる



艦娘豊胸装置は、対象の艦娘の何かを捧げることで豊胸エネルギーを蓄積することが出来ます
今回は龍驤

何を捧げますか?↓

また、安価の下一桁分の豊胸エネルギーが貯まります

ちなみにバストサイズを捧げた場合、等価交換

ピカーーー

龍驤「ひぎゃああああああああ!!?」

提督「龍驤ーーーーーーーー!!」

夕張「…」

龍驤「ああああああああ……あれ?なんともない?」

提督「…」

龍驤「あ、あれ。びっくりしたわー。なんやただのイタズラかい」

龍驤「もー。夕張、アカンでー?いきなりそんなピカーって光るもん人に向けるなんてウチだからええものを真面目な人にやったら怒られるから…」

龍驤「ほら例えば加賀とかだったらこうやって艦爆とか出していきなりどかーんって……てぇ」

龍驤「ウチの艦載機がおらーーーーん!?」

夕張「うーん、龍驤さんの艦載機搭載数を全て捧げてたったの2ですか。思ったより効率悪いですねぇ」

龍驤「捧げ!?どうゆうことやワレェ!!?」

提督「おっ、落ち着け龍驤!気持ちは痛いほどわかるがとりあえず落ち着け!!」

龍驤「ワレこらアホンダラ!ウチの可愛い艦載機らどこやった!?なんぞ申し開きしてみーやああん!?」

夕張「あ、スロットから消えた艦載機の皆さんに関してはご心配なく。みなさん倉庫に戻っていますんで、今後は他の誰かが使ってくれるでしょう」

龍驤「そっかーそれなら一安心ー……っておいゴルァ!!なめとんのかボケアホカスこらぁ!!」

その時の尿意とかでもいいのかな……
提督への好意(例:金剛)とか駆逐艦への執着心(ながもん)みたいな精神的なものでもOK?

夕張「まあまあ聞いてください龍驤さん。これには深い訳が」

龍驤「よーしじっくり聞いたる。そんで聞き終わったらボロ雑巾みたくいてもうたる。それが遺言にならんとええなぁ?」ワナワナ

提督「龍驤、海軍式教育を許可する。が、殺すのは流石にいかんぞ」

提督(艦載機なしでどうするつもりなのかちょっと気になるけど)

夕張「実はこの装置、こうこうこういう効果でして」

龍驤「…」

夕張「あ、そうだ龍驤さんも良かったら使います?」

龍驤「自分、めっちゃええやつやなぁ……」

夕張「これからは一緒に戦いましょう!」

提督「手抜きを疑われる速度レベルで和解した!?」

>>31
捧げるのはなんでもいいです
感情や人間性とかでもOK
ただ殺すのだけはなんやかんや理由つけてお茶濁させてもらいます

なるほど……
RJ「捧げる!人間性を捧げるで!」とかも出来るわけか

龍驤「さーそれじゃあ次は誰のとこ行こかー!赤城や加賀のとことかええなー」

龍驤「あ、でもそういえばさっき二航戦が入渠に行ったの見たで?今なら連中無防備ってことや」

龍驤「新入りの雲龍ってのもスカした態度で生意気やし、ここらでいっぺん海軍式の教育入れとくのありやと思うし」

龍驤「飛鷹隼鷹は酒飲ませて意識朦朧とさせれば楽勝やろなぁ」

提督「ノリノリじゃねえか!」

夕張「人間性は捧げさせてなかったはずなんですが……」

提督「お前が言うのそれ!?」

龍驤「あははははは!!」 ← 搭載数失って実は結構やけっぱち

提督「で、その溜まったエネルギーどうするんだよ」

夕張「できれば満タンになってから使いたいっていうのが本音ですね。どうせなら目指せ一気に爆乳!」

龍驤「ええなぁそれ!いきなりあいつら(空母仲間)抜いてトップとか気分ええわ!きっと歯ぎしりして悔しがるで!」

提督「」

夕張「じゃあ、手始めに>>38のところに行きましょう!」

龍驤「賛成や!」

提督「あっ、ちょっと待てって」

安価ミス

>>41

赤城

食堂

赤城「ふう。カツ丼大盛り、生姜焼き定食、油淋鶏3皿、コーラペットボトル3L。まあこんなものかしら」

赤城「食後のデザートにとんこつラーメン食べて今日の3時のおやつは終わりにしましょう」

赤城「すみません間宮さん、デザートにとんこつラーメン特盛りと餃子5皿にライスお櫃一つを……あら?」

龍驤「やあ赤城、今日も見てて気持ちええ通り越して気持ち悪くなる健啖っぷりやなぁ」

夕張「どうも」

赤城「あら龍驤。それに夕張ちゃん。こんな時間に食堂なんて珍しいわね」

龍驤「…」

夕張「…」

提督「はぁはぁ…おい二人共。いい加減にしろよ。あんな危ない装置は即刻処分だ。早く俺に渡せって…」

赤城「あら、提督も?珍しいですね」

提督「…」

龍驤「どうや?キミィ。今、ここで『あれ』捧げたら、随分助かるんじゃって思ったりせーへんかった?ん?」ボソボソ

夕張「お気づきになりましたか?この装置を有効活用すれば、あんなものやこんなものを捧げることができるんですよ」ボソボソ

提督「ええい悪魔の囁きかお前らは!」

提督「……構わん。やってみろ」

夕張(この反応は本気で困ってたっぽいですねぇ…)

龍驤(赤城の食事はグロ画像って常々主張しとったもんなぁ…)

赤城「あの、話が見えないんですけど…」

夕張「はい、ぽちっと」カッ





……げる







何を捧げますか?↓

曙からツンを取りに行こう!(錯乱)

提督「ああああああああああああああああ!!!!?」

夕張「ふう。これで3ですか。前のと足してこれで胸囲+5。まだまだ道は遠いですね」

提督「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!?!!?!?!?!?!??」

龍驤「せやなぁ。ほな次行こか~」

提督「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!?!!?!?!?!?!??」

赤城「なんだかよくわからないけど……ううん、それにしてもお腹減ったわね。すみません間宮さん。追加で。とりあえずお通しに豚の丸焼き10匹分お願いします」

提督「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!?!?!?!!!?!!?!?!?!?!??」

夕張「提督、ちょっと五月蝿いです」

龍驤「ほんまやわ。いい大人なんやから周りの迷惑も考えなアカンよ?」

提督「どぼじでぞん゙な゙ごどずる゙の゙ぉ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!!!!!!??!?!?!?!?」

夕張「でも、一つ一つは少なくてもこの調子でガンガンやってけば思いのほか早く溜まりそうですね」

龍驤「せやな!目指すはバスト3桁や!よーしこの調子で今度は>>60のとこいくでー!」

夕張「お伴します!」

赤城「もしゃもしゃ……ううんまだなんだか小腹が空くわね……間宮さん、ちょっと鯨獲って来ますで全部お料理にしてください」

提督「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

加賀

加賀「せっかくの赤城さんとのおやつタイムなのに入渠で遅れるとはすみません赤城さん、お待たせしました」

加賀「……あら?何かしらこの状況」

赤城「あ、加賀さん」ムシャムシャ

龍驤「おっ、ええとこに来た」

夕張「全くです」

提督「もうダメだ……おしまいだぁ……」

加賀「提督。それに龍驤さんと夕張さん?なにかしら、私の顔に何か付いていて?」

龍驤「ほいポチッとな」ポチー

加賀「っ!」ビクッ





……げる







何を捧げますか?↓2

加賀「…?」シュルシュル

加賀「……?」チンマリ

加賀「これは…?」

龍驤「おおっ!やったで夕張!7cmも手に入ったで!」

夕張「やりました龍驤さん!これで12cmです!今全部使えば私、なんと84cmですよ!」

龍驤「そーかそーか!うちだって80cmや!ついに大台80cmクラスや!」   ※元のバストサイズは捏造・誇張表現が含まれている場合があります

加賀「えっと…」

龍驤「それにしても…ふふっ」

加賀「龍驤さん?背、伸びました?」

龍驤「ウチよりちっこい加賀ってのもなんや、かわええなぁ」ナデナデ

夕張「駆逐艦みたいです」ナデナデ

加賀「むっ、夕張さんも背が伸びましたか?ですが軽巡が一航戦の私の頭を撫でるなど…」

提督「いや加賀、縮んだのはお前だぞ」

加賀「なんですか提督まで縦に伸びて、皆で私をからかっているのです……えっ?」

提督「提督、もう一度言う。加賀、縮んだ。他、変わらない」ナデナデ

加賀「…」

加賀「…?」キョトン

提督「未だ事態を把握できてないのか…」ナデナデ

龍驤「加賀って昔からそういうとこあったな~。アドリブに弱いって~ゆーか」ナデナデ

夕張「普段しっかりものな加賀さんの意外な一面ですね」ナデナデ

赤城「あら加賀さん急に縮みましたね。かわいい」ナデナデ

提督「逆にこいつはなんでもありか」ナデナデ

夕張「なにげに提督も復活してますね」ナデナデ

提督「お前らを放っておいたら被害が拡大しかねんからな」ナデナデ

加賀「……ところで、何故寄ってたかって私の頭を撫でているのかしら?」

夕張「…」ジーッ

加賀「…?今度はなんなの」

夕張「つかぬことをお伺いいたしますが、加賀さんてバストサイズっていくらなんですか?」

加賀「90のGだけど……それが?」

夕張「大変です龍驤さん!!」

加賀「っ!?」ビクッ

龍驤「なんや!同志夕張!」

夕張「この加賀さん見てください!!」

加賀「何?さっきからなんなの?まったく事態を把握できないのだけど」

夕張「背が縮んだのに胸の大きさがそのまんまなんですよぉおおおおおおおおおおおおお!!!!」ピシャーーーン!!

龍驤「はぁ?まさかそんなわけ……ほんまやああああああああああああああ!!!」ドンガラガッシャーン!!

提督(……いいっ!)

加賀「…」

龍驤「なんやそりゃああああああ!!!なんでウチより背ぇ縮んだのにこんな立派なもん抱えたまんまなんやくおらぁあああ!!」モミモミモミ

加賀「きゃっ…」

龍驤「うおおおおおおおおお!!ふざけんな!ふざっけんなや!ウチらはこんな苦労して、色々かなぐり捨ててまでしてようやくバスト+12cm!こいつは背縮んでも涼しい顔して90やと!Gやと!」モミモミモミ

加賀「やっ…あっ…」モジモジ

龍驤「これで勝ったと思うなやあああああああああああああああああああああ!!!」ダダダダ

夕張「待ってください!!龍驤さん!!」タタタタタ

提督「あっ!待てお前ら!」タタタタ

加賀「…」

加賀「…なんだったの」

赤城「さあ。それよりお腹すきましたね」グー

夕張「落ち着きました?龍驤さん」

龍驤「正直すまんかった。取り乱してもうたわ。あいつらにだけは負けたくなかったんや」

夕張(とっくに完敗してますけどね)

龍驤「…」

夕張「き、気を取り直して>>74のところに行きましょうか」

蒼龍

龍驤「蒼龍のとこかぁ…」

龍驤「…」

夕張「……あの、龍驤さん?」

龍驤「なあ夕張。知っとるか?」

夕張「何をですか?」

龍驤「蒼龍のバストサイズ」ゴゴゴゴゴ

夕張「…気になりますね。ご存知で?」

龍驤「九九艦爆」

夕張「…」

龍驤「はみ出そうであまり艦を揺らさすと発着艦訓練に支障が出るらしいで」

夕張「…」

龍驤「行こうか」

夕張「行きましょう」

ドッグ

蒼龍「ふーんふふーん♪」ザバーン

飛龍「蒼龍ごきげんだねー」

蒼龍「ん。まーねー。ほら、さっきの任務のMVP私だったじゃん?」

飛龍「うんうん」

蒼龍「最近絶好調なんだよねー。この間提督から、そろそろ改二にならないかって声もかかったし?」

蒼龍「街に出かけたらお洒落なカフェ見つけちゃうし、公私ともに充実してる感じが凄いわけ!」

飛龍「えー?蒼龍いいなー。私も早く改二なりたーい」

蒼龍「ふっふっふ……そういうと思ってたよぉ」

飛龍「えっ?」

蒼龍「だからー。提督にお願いして、ね!飛龍と一緒に改二受けれるように、話しを通しちゃったの!」

飛龍「えーーーー!!」

蒼龍「練度は飛龍だって十分足りてるでしょ?だったら、大切な姉妹だもん。強くなるなら一緒に、ね?」

飛龍「蒼龍~~~」ウルウル

蒼龍「まっ!勿論そうなったら普段はライバルだから!一緒に出撃したらMVPの座はそう簡単に渡さないけどね!」

飛龍「ううん!私だって負けない!でも、姉妹として、私はいつだって優しい蒼龍が大好きだよ!」ギュッ

蒼龍「私だって!飛龍のこと、大好き!」ギュッ

ガラッ

龍驤「おうおう仲睦まじいことやな乳増姉妹」

夕張「うわぁ、この二人お風呂で抱き合ってる……」

蒼龍「誰!?」

飛龍「…っ!?」

龍驤「…」

夕張「…」

飛龍「…落ち着いて蒼龍。それは壁よ」

蒼龍「なんだ壁か」

龍驤「その乳ボテくりまわすで」

夕張「今の私、メロン熊(※夕張市のゆるキャラ)みたいな顔してる自信あります」

龍驤「まあええわ。あんたらにはな。ちょーっち報われへん人らのために寄付をお願いしたいんやわ」

蒼龍「寄付?それは別に構わないけど…ここお風呂よ?持ち合わせなんかあるわけないし、後でもいい?」

飛龍「募金?なら私もやるよ?」

龍驤「いいんや。ここがええな。ついでに飛龍もやってくれる言うんならそれは願ったり叶ったりやなぁ、くっくっく」

夕張(この人、悪役笑いが板につくなぁ)

夕張「はい、それではお二人の優しさに感謝して、同時にぽちっといっちゃいましょうー」カッ





……げる







何を捧げますか?
蒼龍↓2
飛龍↓4

蒼龍「は?一体何を…」ヘロヘロ

蒼龍「…!?」ガクッ

蒼龍「何?この、力が抜ける感覚は…あ、あれ……?」

龍驤「ふむ、4cm分か。まあまあやな」

蒼龍「り、龍驤!?アンタ一体何したの…」

龍驤「お前さんの練度、頂いたわ。可哀想になぁ。もう少しで改二やってんのになぁ」

龍驤「ま、もう一回、心入れ替えてやり直し?また練度溜まった頃に来たるわ」

夕張「まるで賽の河原ですね」

蒼龍「ふ、ふざけないでよ!飛龍からも奪ったの!?」

龍驤「いいや?飛龍はレベルそのまんまやで」

蒼龍「そ、そうなの…」ホッ

夕張「おや?今、ホッとしました?」

蒼龍「わ、私は、そりゃあすぐに改二になれなくなったのは残念だけど…」

蒼龍「でも、飛龍がその分活躍してくれるなら、まあ、多少は救いかな」

飛龍「…」

蒼龍「ごめんね飛龍。私、ちょっと遅れて改二になることになっちゃった」

蒼龍「でも、先に行って待ってて。すぐ追いついてみせる。だから、頑張って」

蒼龍「私の分も提督や、鎮守府のみんなに二航戦ここにありっていうのを知らしめてやってよ」

蒼龍「そして、いつか、さ。いつか、戦いが終わったら……」

蒼龍「いつか、静かな海で……」グスッ

飛龍「くっさ。なにこいつ」

蒼龍「えっ」

飛龍「きもっ。何一人で盛り上がっちゃってるの。こいつが私の同型艦?うわ、死にたい」

蒼龍「」

夕張「おお!見てください龍驤さん!なんと飛龍さんから愛情を奪ったことで8cmも増えました!」

龍驤「美しい姉妹愛…いや、友愛やなぁ。感謝するで。お前らのその感情がウチらの力になるんや!クカカカカカカ!!」

夕張「愛ってなんて素晴らしい感情なんでしょう!これで合計+24cmです!一気に倍ですよ!倍!フハハハハ!!」

飛龍「ん。いや、待てよ?っていうかなんで私が死ぬ必要があんのさね。馬鹿馬鹿しい。お前が死ねよ蒼龍」

蒼龍「え、ちょ、ちょちょちょちょっと、待って?飛龍?あんたさっきから何言って…」

パーーーーーン

蒼龍「…」

飛龍「気安く私の名前呼ばないでね?豚女」ニコッ

蒼龍「…」

飛龍「おっと、そろそろ時間かな。それじゃあそろそろあがろーっと」ザバッ

飛龍「ふー。それにしても、ほんとくだらないよね。鎮守府だとか、艦娘だとか。ここの連中くだらない奴らばっかりだし」

蒼龍「…待ってよ」

飛龍「は?邪魔なんだけど。早くどいてよ。爆撃されたいの?」

蒼龍「……訂正して」

飛龍「はぁ?何を?アンタに豚って言ったこと?豚で気に入らないならじゃがいもね。芋くさくてあんたにピッタリよ、芋女」

蒼龍「っ!鎮守府のみんなを馬鹿にしたことよ!」パーン

飛龍「…弱っ」

蒼龍「あっ…」

龍驤「ああ。練度0やから…」

夕張「残念ですねぇ。それじゃあそろそろ次行きましょうか」

龍驤「せやな」

蒼龍「あっ!ちょ、待ちなさ……」

飛龍「こんな奴が私の同型艦ってほんとムカつくー!あと、ビンタしたってことはやり返されても文句言えないわよね?」

蒼龍「ひっ…」

飛龍「……くすっ」



この後滅茶苦茶ボコられた

夕張(これで24cm…私は今72cmですから……夢のバスト100cm台にはまだ4cm足りません)

龍驤(まだ24cmか。うちは68cmやし、夢のバスト100cm台にはまだ8cmも足りんのか)

夕張(早く貯めて、龍驤さんの目標数字に至る前にさっさと使い切っちゃいましょう)

龍驤(夕張の奴はそう考えてるやろうから、一気に8cm貯めてあいつ出し抜かなアカンな)

夕張「二人で100cmになるには28+32cmで60cm必要です。まだまだ足りませんねぇ。のんびり行きましょうか」

龍驤「せやなぁ。のんびり行こか。でも今みたいに複数人同時にやれば効率ええと思うで?それにあの調子だと提督や蒼龍が艦隊に言いふらしたら動きにくくなるやろうし」

夕張「むう…それもそうですねぇ」

龍驤「せやせや」

夕張(くっ。なかなか鋭いところを!私もそれを理解しているから、二人同時なんて甘っちょろいことを言わずに出し抜く気でいたのに!)

龍驤(考えてることが手に取るようにわかるで?夕張ぃ!!)

夕張「いやぁ龍驤さんは流石賢いですねぇ。私、その辺のところ全く考えていませんでした。いやぁ頼りになります!」

龍驤「なんのなんの。こんな夢の様なアイテム開発した夕張に比べればまだまだや」

夕張「あはははは」

龍驤「はっはっは」

夕張「あははははははは」

龍驤「はっはっはっはっは」

夕張「あははははははははははは」

龍驤「はっはっはっはっはっはっは」

夕張「…」

龍驤「…」

夕張「あっ、見てください龍驤さん。あそこに艦娘が」

龍驤「おっ、よっしゃ行くで!」




誰がいた?
>>145
複数可

第六駆逐隊

龍驤「おージャリども~元気にやっとるか~」

電「あっ、龍驤さんなのです!こんにちわ!」

暁「龍驤さん、こんにちわ!!暁はレディーだから大きな声で挨拶するわ!」

夕張「私もいるよ~。こんにちわ、みんな。何してたの?」

雷「夕張さん!ごきげんよう!雷達は遠征から帰ったばかりで今日のお昼からはお休みだから、遊びの相談をしてたの!」

響「夕張さん、こんにちわ。珍しいね。龍驤さんと夕張さんが一緒だなんて」

夕張「え?あー…う、うん。まあねぇ。それにしてもみんな、元気いっぱいだねぇ。私なんかドラム缶運んだ後はいっつも疲れて部屋で寝てるのに」

暁「それでね?だから暁は外出許可を貰ってピクニックに行きたいって言ってたんだけど…」

響「私は部屋でこの間買ったボードゲームがしたい。おやつも買ってあるんだ」

雷「雷は提督の部屋に行っておままごとをやりたいって主張してるわ。提督がお手すきなら一緒に遊んで貰えるかもしれないじゃない!」

電「電はそれはご迷惑だから止めた方がいいと思うのです…それより、この間鳳翔さんに教えてもらったクッキーを作りたいのです」

暁「ピクニック!」

雷「おままごと!」

響「ボードゲーム…」

電「く、クッキーがいいのです…ここは譲れないのです」

龍驤「こらこら、喧嘩はアカンで。飴ちゃんやるから仲良くせな。ほら、ちゃんと順番にな」

雷「えっ?いいんですか!?」キラキラ

電「はわわ、色んな種類があるのです」

響「ハラショー。こいつは力を感じる」

暁「ありがとう龍驤さん!みんな、ちゃんとお礼を言わなきゃダメよ!」

雷「ありがとう龍驤さん!」

電「ありがとうございます龍驤さん!」

響「スパシーバ。ありがとう。感謝する、龍驤さん」

龍驤「うんうん。お前ら礼儀正しいからええ大人になるで」ニコニコ

龍驤「可能性にも満ち溢れとるしなぁ」(低い声で)

龍驤「」カッ






……げる







何を捧げますか?
暁↓2
響↓3
雷↓4
電↓5

暁「ひうっ!?」ビクッ

夕張「ん?どうかした?暁ちゃん」

暁「あ。あう…あううううう……」ガクガク

夕張「…?龍驤さん、暁ちゃんから何奪ったんですか?メーターは2cm動いた程度なので、そこまで価値はなさ気ですけど」

暁「いたっ!いたたたっ!何よこれ!?なによこれ!?」

龍驤「んー?処女」

夕張「ああ」

暁「あああああっ!龍驤さん!夕張さん!助けて!暁、なんだかお、おま……」

暁「……」カーーッ///

暁「お、おま……っ!た、がっ!とっても痛いのっ!」

暁「いやああああああああああああ!!!」

夕張「これって何に奪われてるんでしょうかねぇ」

龍驤「何になんやろなぁ」

暁「はうっ!やだっ!やだやだやだっ!何か!何か入ってきてる!龍驤さん!!夕張さん!!助けて!!」

暁「やだやだやだやだ!!気持ち悪い!ああああああああああっっ!!やだああああああああああああああ!!」

夕張「…」

龍驤「…」

暁「」ビクンッ

暁「…」

暁「…はふぅ」トローン

龍驤「イッたな」

夕張「イきましたね」

暁「あは、あはは、あは……」ダラダラ

龍驤「ヨダレ垂らしとるな」

夕張「気持ちよさそうですねぇ」

響「…」

龍驤「…そういえば響の分でどないや?そこそこメーター増えたか?」

夕張「いえさっぱりです。たった1ですね」

龍驤「そうかぁ…」

響「…」ボーッ

夕張「さっきからぼーっとしてますけど、この子からは何を取ったんですか?」

龍驤「飛龍から愛情貰っただけで8やったから、全ての感情を奪ってみたんやけどなぁ」

夕張「たった1ですか。カスみたいな量ですね。姉妹愛とかそこまででも無かったんでしょうか」

龍驤「いや。余計な感情も吸い取ってしまった可能性もあるな。不純物や」

夕張「なるほど。今後の参考になりますね」

夕張「で、次は雷ちゃんですけど」チラッ

龍驤「…」チラッ

雷(見た目推定年齢34歳)「あら?これ、どうしたのかしら?」バイーン

夕張「」ギリッ

龍驤「」ギリッ

雷「ぁん♡…やだ、雷もしかして太った?服がキツイわ……はふ」ムチムチ

夕張「どこの団地妻ですか」

龍驤「セーラー服着た熟女にしか見えへん」

雷「んぅ……っ♡やだ……夕張ちゃんと龍驤ちゃん。見てたのね♡もう、やだ♡いたんなら声かけてよぉ♡」ムッチーン

雷「雷みたいなおばさんがエッチな声だしてこんなカッコしてるとこなんて…ぅんっ♡見るもんじゃ…ふぅんっ♡…ないわ……あんっ♡…恥ずかしいじゃない♡」パッツーン

龍驤「」

夕張「」

龍驤「アカンこれ。こいつウチらの天敵みたいな生き物に進化しおった」

夕張「こ、これで対価は4cmですか。これはリスクが見合いませんね」

龍驤「せ、せや!電はどこや!?電はどうなっとる!あいつからは向上心を貰ったんや!」

夕張「あっ!そ、そうです!電ちゃんは凄いですよ!あの子からは8cmも手に入りました!」

電「…」グデーン

龍驤「…」

夕張「…」

電「ふう…なのです」ゴロン

雷「あらあら♡どうしたの?電ちゃん。気だるそう…ぁん♡…そうに、寝転がっちゃって♡そんなんじゃ…んっ…ダ・メ・よ♥」ムギュッ

龍驤「…」イラッ

夕張「…」イラッ

電「電、さっきまで美味しいクッキー作って提督に褒めて貰おうって思ってたのですけど」

電「よくよく考えたらそんなもの、市販のクッキーコンビニで買う方が手っ取り早いし美味しいのです」

雷「だから、ダぁ~メ。そんなこと言ったら提督ががっかりするわよ?せっかく提督が遠征でも頑張る電ちゃんを見て、今度の艦隊決戦の支援艦隊に、ってお考えもされてたのに」

電「どうせそんなことやっても危ないだけで電にメリットなんかなんにもないのです。そういうお仕事はやる気と能力のある改二の子とかにやらせればいいのです」プイッ

雷「もうっ…どうしたのよ急にこの子は……しょうがない子ねぇ」ナデナデ

夕張「…」

龍驤「…」

夕張「行きましょうか」

龍驤「せやな」

夕張「これで24+1+2+4+8で、39ですか」

夕張(つまり私が使えば72+39=111cm!スイカップならぬメロンカップじゃない!)

龍驤「おお、結構集まったなぁ。この調子やで~」

龍驤(ウチが使えば68+39=107cm!念願の蒼龍超えや!いや、それどころかあいつより8cmもでかい!)

龍驤(つまりウチが空母最胸!?)

夕張(あのさいしんえーけーじゅんの上3人とか長良型の真ん中二人に勝てる!)

龍驤(これはもう!)

夕張(今すぐ使うしかない!!)

龍驤(問題はどうやってこいつを出し抜くかやけど…)

夕張(問題ない。艦載機のない軽空母なんて!)

龍驤(戦闘になったら勝ち目あらへん!なんとかして裏をかかな…!)

>>218「あー!いた!いましたよ提督!!」

夕張&龍驤「!?」

吹雪

提督「でかした吹雪!」

夕張「しまった!」

吹雪「大人しくお縄につきなさい、お二方!でないと私が…」

龍驤「くっ!夕張!発動や!」

夕張「くっ、やむを得ない!」カッ

吹雪「きゃっ!?」

夕張(不意打ちでダウンさせた後すぐさま使おうと思ったのにとんだ邪魔が!)

龍驤(これぞ天啓や!!)

龍驤「そして隙だらけやで!夕張!」ゲシッ

夕張「くっ!だけどこれは想定済み!耐える!」

龍驤「なっ!」

夕張「ふふふ…残念でしたね龍驤さん!そう簡単に抜け駆けはさせませんよ!」グイッ

龍驤「くっ!離せや!」グググッ

夕張「そっちこそ…!」グググッ

吹雪「あああああああ!!」

提督「吹雪ーーーー!!」






……げる





吹雪の何を捧げますか?↓2

吹雪「あれ……?」

吹雪(真っ暗だ)

吹雪(辺りがいきなり真っ暗になっちゃった)

吹雪(嵐?ううん。そんな音も聞こえない)

吹雪(…っていうか、なんにも聞こえないよ?)

吹雪(さっきまで提督もいたのに、提督の声も聞こえない)

吹雪(一緒に歩く、珍しく大きな足音も)

吹雪(今日は随分慌ててたもんなぁ。普段はそんなに大きな足音は立てないのに)

吹雪(妖精さんがびっくりしたらいけないって。ふふ、優しいとこ、あるんだ。初期艦の私はよーく知ってるもんね)

吹雪(普段一緒に歩く時、歩幅の小さな私に合わせるために、ゆっくり歩いてくれること)

吹雪(甘いモノがあんまり得意じゃないくせに、駆逐艦の子らに合わせて自分が食べたいフリして甘いモノを自分のお金で買ってきてること)

吹雪(誰かが困ってたら、自分のことのように悲しんで、泣いてる子がいたら慌てて飛んできて。ふふ、ほんと軍人らしくないよね)

吹雪「     」

吹雪(…声、出て、ない?)

吹雪「          !!」

吹雪(……だから、ねえ、提督)

吹雪「              !!!」

吹雪(吹雪は今、ここにいます)

吹雪(ここに居て、泣いています。だから……)

吹雪(早く、見つけてください。暗いです。怖いです。寂しいです…)シクシク

本物のクズじゃないか(憤慨)

吹雪「えい…おく…?ろこ…れす…あ…?」

吹雪「あわしは…お…お…れふ…」フラフラ


龍驤「取ったで!!」グイッ

夕張「あっ!」


スポッ

龍驤「ああああー!」

夕張「あっ!待って…」

コッ

コロコロコロ

吹雪「」コツン

吹雪(……え?)



                   _
             ,. . :.:.´.:.:: : : : `: 、

             /: : .:.:.:: : : .:: ,. -‐‐-`ヽ
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           `\::::::::::::::::::::::::::::: . . : : : : /
                \::::::::::::::::::::::::::::::::.: イ
.                 ` ー--- ‐  ´


     <>、       ,ィシ'
       `'゙<>-、_,-vィ'シ
        `゙'コ=し'ヽ
            l,;:i´ l_,l,.-‐、
          ,.-゙'"i´  ,...、:;:ヽ- 、
        l,゙i;;:;;:;;! 〈;,. ゙トー--゙- .,_
       /゙!i;;;;.-'"  `ー'   (;;;;:`-゙'''- 、
       |;/:;;;;;!         ゙'''--、;丶.゙ヽ、
      /;';';;;;;ツ        i ー、  、`;;;j   \
       /i;;;;;;;;;|       iヽ l,.ヽ,. `゙〈,,,,,,,,,,,...__  \
     ./ ゙'''i;;;;!    ゙';, ノ;,.;;l;ノ;,,ヾ,,,.ブ;;' ,,.r.:,==、-、. ヽ
    /   j;;;!   i;,,.;;;;;;;;;;人;;;;;:. l; ;: ,;l.:.:.{ * .} );, ヽ

    /   l;;;;;!  ,.;;-'ニニヾ;;、:;ヽ;;  ヽ, ゙ヽ,:.:`--'.,..//゙  ゙、
   .!     ゙i;;;>'",..--、  ゙i;, l;;゙;::i:;)   ヽ`'ヽ`゙"゙ヽ;::゙i,    l,
   |     / /.:.{ * } ,./,. l;; :;《;.    ゙、 :;:;;;;,. ヾ;;;゙i,.  ゙i,
   |    i |::.:::.:`--'シノ,;'゙ :;l;;::,.      ヽ ゙'';;;;;;,.. ゙i;;;:!.  l
   |    l ;;:゙`-==' ,ィ" '゙  :;゙、;;;:;:,.,   ゙;,`ヽ ゙';;;;;;, l;;:゙i,  ゙!
   .!     `゙゙''''i;;;;:::|      :!;;:'゙;;:;,.   ;: ,ゾ゙''';;;;;;,.じ'゙.;: |
    |       ゙i;;;::|     ,;ri;;:,,,;;;;;;;:;:;:;:;;;/;;゙ ,.-、;;;; :;:;:;:;: .!
    .!:,:,: ;;;;:;,..   i;;;::|     .,/ ヾ:(⌒`-‐'" _,.-'",,._ ヽ,ヽ;:゙:. |
    l;';';';:;;;;;;:;:..   |;;:l,. ,. ,. ,:;/  _,,,..--‐''"´ _,..,へ ヾ-〉;!:,:,:.:.!
     ゙!;;;;::;;;;;;;;;:;:;::;;:;:l;;;:!;;:;:;:;:;/  / ,,;____,,...-''i"  l_,.-‐! ||;:;:;:;,'
      ゙、;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;:l;;:!;;;:::;/  / ,,;/`i  l  ゙!,..-'゙'iY゙i, ゙!;;;;;/
        ゙、;;;,. ゙'';;;;;;;;,. ゙、;;゙!;: l  ,' ;ノ、_ノー‐'^`''"  ,..ィ' l`'l .!;;/
         ヽ:,:,:,:;;;;;;;;;,. l;;;゙i |i_/∠i゙i'"゙i‐┬‐┬'''i"_,ノ"/ .//
         ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;,,`'";ヽ`ヽ, `ヽlヽ~-^ー'^,.-'" .//
         \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ, ゙''ー-‐''"   //

              ゙ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、__,...-‐'",./
             ゙''-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,...-'"
                `゙'''ー------‐‐'''"´



やっぱり人の手には余るモノだった(白目)

吹雪(えっ)




……げよ




吹雪(声が…)




……げよ




吹雪(聞こえる…!)

吹雪「は」何を捧げますか?
↓1
↓2
↓3
↓4
↓5

まな板二人

もうこれ(エンディングが)わかんねえな

吹雪「後ろの処女と龍驤さんと目が見えなくて耳が聴こえないっていう事実と提督との思い出とそこのまな板二つを……」

龍驤「ウチ二回言われとる!?」

提督「えっ!?なんでそのラインナップに俺との思い出入ってんの!?」

吹雪「……げる!!」

たまたま拾った方がまだ信じられるレベル

翌日
執務室

提督「…」

コンコン

提督「入っていいぞ」

ガチャッ

吹雪「失礼します!着任の挨拶に参りました!」

提督「ああ。君が先日ドロップしたという特型駆逐艦の1番艦か」

吹雪「はじめまして、吹雪です。よろしくお願いいたします!」

提督「ああ。これからよろしく頼む。うちの艦隊は大飯ぐらいがたくさん居てな」

提督「中でも某一航戦が腹がパンパンになってもまだ食おうとする巨大ワニみたいなやつで、常に資源がカツカツなんだ」

提督「輸送任務中心になるが、期待しているぞ」

吹雪「はい!…えへへ」

提督「……ん?どうした?吹雪。俺の顔になにか付いているか?」

吹雪「いえ、この鎮守府はちょっと変わってるなーって」

提督「そうか?」

吹雪「ええ!私、うろ覚えですけど他の鎮守府の記憶もあるんです。それが、昨日鎮守府内を案内してもらった時とはちょっと違ってるなーって」

提督「……ドロップ艦にありがちな、前世の記憶ってやつか?まあいい、そこだとどんなだったんだ?」

吹雪「ええ。まず、赤城さんがご飯を一杯食べるところは一緒でも、あんなに苦しそうにしながらご飯食べることはしてませんでした」

提督「……あいつ腹減ってると我慢できないんだよなぁ。お目付け役の加賀は何してたんだ」

吹雪「そうそう、その加賀さんもちっちゃい!他の鎮守府はもっと背が高くて冷たい感じなのに、ここの加賀さんは背がちっちゃくて可愛いです!」

提督「本人は気にしてるから言ってやるなよ。瑞鶴にからかわれてムキムキしてるんだ。最近は胸のサイズで反撃して痛み分けにしてるが」

吹雪「あと、蒼龍さんと飛龍さんの関係も凄いですね。飛龍さんが不良の娘さんみたいになってます」

提督「飛龍はなぁ……あいつあれでもだいぶマシになったんだぞ?いつだったかいきなりグレて、ハリネズミみたいに誰かれ構わず噛み付いてたんだけど」

提督「さっきも言った加賀に〆られてからはある程度おとなしくなったよ」

提督「で、ボコボコにされた飛龍を蒼龍が庇ったのをきっかけに、最近はちょっとずつ心開いてきた」

吹雪「それと何と言っても第六駆逐隊!」

吹雪「雷ちゃんと電ちゃんが、ニートの子供とお母さんみたいでした!」

提督「雷は甘やかすからなぁ…鳳翔さんに諭されて、心を鬼にして叱ること覚えたから、まああいつもおいおいまともな親になるだろう」

吹雪「第六駆逐隊って、そもそも姉妹なんですけど…」

提督「あんな歳の離れた子らが?いやぁないない」

提督「しかし第六駆逐隊は大変だよ。響はいきなり全ての感情がないとか言い出したくせにおやつ見つけるとそこばっか見つめる中二病だし」

提督「暁はあの歳でセックス狂いだし」

提督「雷さん、一人であんな世話のやける3人の世話は難しいだろう」

提督「ま、だからこそプロポーズ受けてくれないかなって期待が持てるんだけど」

吹雪「…」

提督「そんなもんか?まあ、これも個性だよ。どこの艦隊も大所帯なんだ。中には多少の変わり者だって紛れているさ」

吹雪「それもそうですね」

提督「さ、それじゃあ今日はまだ慣れない勤務で疲れているだろう。今日のところはこれであがっていいから、少し休みなさい」

吹雪「ええ。ありがとうございます。あ、でも折角だからちょっといいですか?この時間だと食堂のキッチン、使ってもいいですよね?」

提督「ああ。よく知ってるな。赤城が食べ過ぎるから、こっちで食事管理するためにこの時間間宮さんには休憩してもらってるんだ」

吹雪「じゃあ、ちょっとお料理させてください。食材も自炊したい艦娘用の冷蔵庫ありますよね?」

提督「本当によく勉強してるな。ああ。誰かの食材を勝手に使わなければいいぞ。共有食材用のスペースがあるからそこのを使え」

吹雪「ふふっ。ありがとうございます。良かったら、提督私のカレー食べてくれません?自信あるんです」

提督「ああ、そういうことか。今日の秘書艦は比叡だったな。あいつのカレーを断る良い口実になるから頼むよ」

吹雪「はい!では失礼します!」ニコッ

吹雪「…あ、そうだ」

提督「ん?まだ何かあるのか?」

吹雪「初期艦」

提督「?」

吹雪「提督の初期艦って、誰だったか。提督、覚えていらっしゃいます?」

提督「ああ、そんなことか。当たり前だろ。そうだな、えーと……」

提督「……いや、すまない。忘れてしまったようだ」

吹雪「……いえ。いいんです」クスッ

吹雪「すみません、変なこと聞いてしまって。では、カレーができたらまたお邪魔します」

吹雪「お仕事頑張ってください」


パタン

提督「…ふう」

提督「お仕事って言ってもなぁ。今は資源もないし任務もないし…ちょっと無理して建造するか」

提督「あーNo.030とNo.111埋まらねー!」ガリガリ

グツグツ

吹雪「~♪」トントン

吹雪「と、言うわけで」ニコニコ

吹雪「提督は無事、私の記憶を喪失」サクサク

吹雪「正直うざかったんですよねーなんか下手くそなイケメンアピールして」コッコッコッコ

吹雪「イケメンなら様になったんでしょうけど、ハゲですし、あの人」サクッサクッ

吹雪「いきなり目も耳も機能しなくなった時は焦って不覚にも助けを求めちゃったりしましたけど」ジョキッジョキッ

吹雪「土壇場で正気に戻って良かったです」ニコッ

吹雪「あ、ところで関係無いですけど、昨日庭で干してたまな板が二つなくなったって、知ってました?調理場の妖精さんが騒いでましたよ」

吹雪「まあ、私がすぐに代用品を持ってきたから事なきを得たんですけどね」

吹雪「ねえ?夕張さん」

まな板A「」カチコチ

吹雪「あ、間違えた。まな板Aさん」サクッ

まな板A「ひっ…」ビクッ

吹雪「後ろの処女は……混乱していたとはいえ、随分痛かったですけどね。色んな意味で」サクッ

まな板A「はうっ!」ビクッ

ヒエッ…

吹雪「いやぁ流石。コンパクトボディに充実の重武装を施した実験的まな板です」サクッ

吹雪「裸に剥いてその上で包丁を振るっても傷ひとつ付きません」ニコッ

まな板A(冗談言わないでよ!紙一重で止めてるだけじゃない!)

吹雪「さて、今日はそんなカレーにしよう。冷蔵庫にはなにがあるかなーっと」ゴソゴソ

まな板B「おい!夕張!夕張!」ヒソヒソ

まな板A「り、龍驤さぁ~ん!」

まな板B「情けない声出すなや!まな板としてでも命助かった分まだマシやで!」ヒソヒソ

まな板A「もはや寸前の灯火ですよ~う…」シクシクヒソヒソ

まな板B「諦めたらアカン!確かに全身拘束されて艤装も全部剥ぎ取られてどうしようも無さげやが…」ヒソヒソ

まな板B「……実際どうしようもないなこれ。アカンわ」ボソッ

まな板A「そこで諦めないでくださいよ~!」ブワッ

吹雪「まな板どうしで何を楽しくお喋りしているんです?」

タコ「」ウニュルウニュル

納豆「」グジュグジュ

ウニ「」モゾモゾ

まな板A「あっ…」

まな板B(アカン)

吹雪「今日はシーフードカレーです」

吹雪「ついでに納豆カレーっていうのも面白そうなので、まぜまぜしちゃいましょう」

まな板B「ひえっ…」

吹雪「実験的まな板さんでタコ切りましょう」ポイッ

ベチャッ

まな板A「きゃああああああ!!?まだ生きてる!?やめて吹雪ちゃん!ごめんなさい!本当にごめんなさいもうしませんから!!」

吹雪「あ、でも先に独特なシルエットまな板さんで納豆をひき割りにしなきゃ」ポイッ

グチャッ

まな板B「アカーーーーーーーーン!!関西弁使いの上で納豆ひき割りにしちゃアカーーーーーーーーーン!!!」

まな板A「きゃあああああああ!!タコが!タコが絡みついてくる!!痛い!痒い!痕が残る!吹雪ちゃん!吹雪ちゃん!!」

吹雪「~♪おいしくなーれ、おいしくなーれ♪ああ、このまな板は真っ平らで切りやすいなぁ」トントントン

まな板B「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」ネバネバ

まな板A「龍驤さーーーーーーーーーーーーーーん!!!」

吹雪「次はタコで~。そしてそれが終わったら二つとも使ってウニ~」サクサク

まな板AB「ひええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」

グツグツ

吹雪「ふう。あとは煮込んで完成です」

まな板B「い、生きとる…ウチ、生きとる……!!」

まな板A「ううう…全身吸盤痕だらけだぁ…」シクシク

吹雪「で、これって結局なんだったんですか?」ヒョイッ

まな板AB「…!」

吹雪「なんだかよくわかりませんけど、これのせいでウチの鎮守府はとんでもないことになったみたいですし」

二人「お二人も、流石にただの悪戯であんなこと、しませんよね?」

まな板A「も、勿論よ!」コクコク

まな板B「こ、これにはふか~~い訳があってやな!」コクコク

吹雪「へ~……」

吹雪「…」

グツグツグツ

まな板AB「ゴクリ」

吹雪「…説明、してくれますよね?」ギラリ

吹雪「へえ、それじゃあつまり、この機械を使えば胸が大きくなると」

まな板AB「」コクコクコク

吹雪「…どうやら嘘は吐いていなさそうですね」

龍驤「ち、ちなみに吹雪から吸い取ってからどうなったんや?」ヒソヒソ

夕張「あの子の視力聴力を奪った時点では、変動がありませんでした」ヒソヒソ

龍驤「つまり、あいつの視力聴力にはバストサイズ1cm分の価値もなかったってことやな」ヒソヒソ

夕張「そのようですね」ヒソヒソ

吹雪「全部聞こえていますよ?」ニコッ

まな板AB「「違うんですこいつが!!」」

まな板A「……龍驤さん酷いです!私に責任を押し付けるつもりですか!?」

まな板B「なんやワレゴルァ!!お前も同罪やろが何を今更全部ウチに責任押し付けようとしとるんやダボァ!!」

まな板A「聞いて、吹雪ちゃん!確かに作ったのは私だけど、やり過ぎだって言っていう私の声を無視して暴走したのはこの人なんです!!」

まな板B「おどりゃあすどりゃあ、いてまうどボゲェ!!ちゃうねん吹雪!こいつこそが全部ウチに責任押し付けようとしとる真の邪悪なんや!」

まな板A「吹雪ちゃん!悪の声に騙されないで!!あなたはとても賢い子よ!悪の軽空母龍驤を討って!!どうせ艦載機ないから楽勝だし!」

まな板B「吹雪!アンタは物事の本質をようとらえることができる子や!ウチはよう知っとる!コイツだけは許したらアカン!!今倒さなより多くの人間が犠牲になるで!!」

吹雪「…まあ、いいです。でも、その後色々捧げて、13増えました。メモリは元の39にプラスして52ですね」

夕張&龍驤「!!」

夕張「そ、それだけあれば72+52、124cm……!」

龍驤「68+52、120cmか。夢のようやな…!」

吹雪「とりあえず、それだけあっても分かち合う意思はないんですね」

夕張「ふ、吹雪ちゃん?お姉さんの拘束だけでも、解いてくれない?は、半分エネルギーあげるから」

龍驤「んなっ!?」

吹雪「そうですねぇ…」

夕張「使い方わからないでしょ?ほ、ほら。教えてあげるから」

龍驤「騙されたらアカン!!吹雪!!こいつは胸の為なら人のこと平気で裏切る悪魔のような女や!!」

夕張「そっちだって私から装置を奪おうとしたくせに!あれがなかったら今頃は…」

龍驤「なんや!?」

夕張「なんですか!」

龍驤「なんですかとはなんや!」

夕張「なんですかとはなんやとはなんですか!」

龍驤「なぁ~~んやぁ~~~」(威嚇)

吹雪「はいはいそこまでにしてください」

吹雪「大体、使い方ならわかりますよ。これちゃんと裏に取説書いてるじゃないですか」

夕張「あっ」

龍驤「アホンダラ」

夕張「仕方ないじゃないですか!最近の軍の主流は、誰でも使えてわかりやすいがコンセプトの武器なんですから!!」

吹雪「大体私、そこまで胸にこだわりありません」

夕張&龍驤「!?」

吹雪「胸の膨らみなんて、成長の過程で自然に決まるものですし?」

吹雪「分不相応に大きくても、なんだか不自然じゃないですか」

吹雪「大きいと大きいで苦労も多いようですし」

吹雪「可愛いブラも少なくなるし」

吹雪「年取ったら垂れるって言うし」

吹雪「そもそも急に馬鹿みたいに大きくなったら「あ、豊胸したんだな」って思われるのがオチです」

吹雪「あなた達に、その時に受けるであろう不自然な優しさに鈍感でいられる自信あります?」

龍驤「くっ!なんや唐突に正論を……!」

夕張「耳が痛い耳が痛い耳が痛い」

吹雪「ま、多少。少しずつなら成長したで片付けられるかもしれませんけど」

吹雪「私は少なくとも、成長期が終わってもあなた達並とか、そんなのでもない限り使う気にはなりませんね。つまりもう使う必要はないということです」

龍驤「くっ!的確に抉ってきよるこのジャリ!」

夕張「私達、吹雪ちゃん以下なのかなぁ…流石にそれはないと信じたいけど……」

吹雪「ま、そういうわけですので」

吹雪「あなた達はしばらくまな板としてのお仕事を務めて反省してください」

吹雪「反省の色が見えたら、まな板の任を解いて解放してあげますよ」

吹雪「流石に軍に復帰は……やったことがやったことですので、無理だと思いますけど」

吹雪「その時の心境でどうしてもというなら、私から提督に全部お話します」

吹雪「それでは、カレーができたので私は提督の元へ行きますね」

吹雪「では」


ガチャッ


バタン


龍驤「…」

夕張「…」

龍驤「さて、どうやって脱出するかやな」

夕張「馬鹿な子ですね。あそこまで話して、装置をこの部屋に置いていきました」

龍驤「見た目グロいからなぁ。あいつなんやかんや言って提督によう見られたいんやで。所詮はガキよ」

夕張「葛藤する複雑な乙女心ですよねぇ」

龍驤「吹雪の話しを聞いとった分には、どうやらあの装置のことは艦隊のほとんど気付いとらんみたいやな」

夕張「次にこの部屋に入ってきた艦娘を上手く乗せて、誑かしましょうか」

龍驤「ええな。それ」

コツコツコツ

夕張「とか言ってる間に来ましたよ!」

龍驤「騙しやすそうなやつだったらええなぁ」

ガチャッ



キッチンに入ってきたのは誰?複数可
>>365

摩耶

摩耶「…」キョロキョロ

龍驤(摩耶!?)

夕張(これはまた…キッチンが似合わない人が来ましたね)

龍驤(なんや随分せわしなく辺りキョロキョロしとるな。なんか探しもんか?)

夕張(いえ。そんな感じではありませんね。何か、人目を気にしているような…)

摩耶「よし、大丈夫だな」コソコソ

龍驤(大丈夫って、何がや?あ、はは~ん。さてはつまみ食いやな?)

夕張(いえ、龍驤さん。私見えてきましたよ。これはそういうのではなく、なにか作るつもりです。それも摩耶さん程の豪快な方が人目を避けたがるような……)

摩耶「よっし今のうちに、っと」ゴソゴソ

龍驤(本や!夕張見たか!今アイツ本取り出しおった!胸の谷間から!!)

夕張(流石高雄型重巡洋艦…)

摩耶「えーっと、確かこのページにっと…お、あったあった」

摩耶「卵白35g、グラニュー糖30g、アーモンドパウダー35g、粉糖40g…」ブツブツ

龍驤(なんや!?なんのレシピや!)

夕張(むむ。これはどうやらお菓子っぽいですねぇ…)

摩耶「ああっ!めんどくせぇ!どうして菓子ってやつはこうも数字が厳密に決まってやがるんだ!」

龍驤(なんか荒れだした)

夕張(どうでもいいですけど、私達今思念で会話してません?いえ、ほんとどうでもいいんですけど)

摩耶「いかんいかん。こんなことでキレてちゃ作るもんも作れねえ」ブンブン

龍驤(うーん。声掛けづらいなぁ)

夕張(そうですねぇ。今声掛けたら証拠隠滅とか言ってへし折られちゃいそうです)

摩耶「第一、天龍や木曾のやつに負けてられっかっての。イケメン女子定期茶会3人衆のうち、アタシだけ料理できないなんてことになったら摩耶様の名が泣くぜ」

龍驤(今度は勝手に状況説明しだしたで)

夕張(……軍人として、声に出しての状況整理と報告が癖になっているんだということにしておきましょう)

摩耶「……しっかし、あいつらがまさか菓子作りにまで精通してやがったとはなぁ。天龍のガトーショコラと木曾のフィナンシェ、美味かったなぁ」

龍驤(似合わなっ!)

夕張(あれ?知らないんですか?天龍さんのお菓子すっごい美味しいんですよ。軽巡の間でも密かな人気なんです)

龍驤(そら知らんかったわ)

夕張(まああんまり喋ったら恥ずかしいから秘密にしてくれって言われてるので、軽巡以外はほとんど知らないんですけどね)

龍驤(ならウチ知らんで当たり前やアホ)

摩耶「でもアタシも馬鹿なこと言ったぜ。あいつらに対抗して、実はマカロン作れるなんて見栄張っちまって」

龍驤「…」

摩耶「よりによってマカロンって。作り方さっぱり想像つかねーし調べてみたらくっそめんどくせえみたいじゃねぇか、くそっ!」

夕張「…」

摩耶「しかもあいつら以外への対外的なイメージとしてはマカロン作りなんて恥ずかしくて口に出せねーし、姉貴や鳥海にもこんなこと相談したらからかわれるに決まってるし…」

龍驤「ぶふぉっ!」

夕張「くふっ!」

摩耶「!!誰だ!?」

龍驤(アカン!思わず吹いてもうた!)

夕張(誤魔化してください龍驤さん!)

龍驤(くっ!自分も吹いたやろ!しゃーない!なんとかやったる!)

龍驤「……あー。あー。ウチはまな板の精」

摩耶「あっ!しまった、妖精のこと忘れてた!おい出てきやがれ!ヘタなこと言いふらす気になれねえくらいボコボコにしてやる!」

龍驤「これこれ。乱暴はアカンでそこな艦娘。……えーと、う、ウチは妖精ではない」

摩耶「なにっ!?じゃあ艦娘か!?どこにいやがる!」

龍驤「ここや。ほれ、お前が本乗っけた、まな板」

摩耶「うおっ!?まな板が喋った!?」

龍驤「……」

夕張(装置の影響で、我々は他人にはまな板としか認識されなくなっているようです!)

龍驤(なるほど。吹雪は実行犯だからその影響から免れ、記憶を残したままなんやな)

摩耶「お、おいまな板!お、お、お前どういう存在なんだよ。まさか今までにまな板で殺された食材のおば……幽霊とか言わねえだろうな」ビクビク

龍驤「ちゃうで。いたって善良な精霊の類や。勇猛果敢で強くて格好良くてそれでいて女の子らしさが内に秘められているボーイッシュな艦娘にしかウチの声は聞こえんのやで」

摩耶「なっ…!て、てめ!アタシのどこが女の子らしいってんだよ!」

龍驤「…」

摩耶「ば、馬鹿おま……た、例えそうだとしてもそんなこと言われたらかえって疑っちまうじゃねーか、止めろよそういうこと言うの…」テレテレ

龍驤(ちょろい)

摩耶「そ、それで、そのまな板の精霊とか言うのがなんのようだよ」

摩耶「あ、言っておくけどまだお前のこと完全に信用したわけじゃねーかんな!」

摩耶「ほんとにほんとだぞ!ただ、まな板ごときがこの摩耶様に危害を与えられるはずねーから、戯れに付き合ってるだけだかんな!」

摩耶「ちょ、ちょろいとか思ってんじゃねーぞ!そんなこと思ったらぶっとばすかんな!」

摩耶「ほ、本当だぞ!!」

龍驤(ちょろい)

夕張(ちょろい)

龍驤「えーっと…自分、マカロン作れるようになりたいんやな?」

摩耶「…お、おう」

龍驤「見たところ、レシピはあっても作り方読んで作れる気せーへんって感じ?」

摩耶「お、おう。よくわかったな」

龍驤「まあ無理もないわなぁ。マカロンはプロのパティシエでも作るの難しい、特S級難易度の料理やしなぁ」

摩耶「げっ!ま、マジか!?」  ※嘘です

龍驤「ホンマホンマ。ウチまな板だからよう知っとる」

夕張(自分からまな板連呼するその姿、私、涙を堪え切れません)ホロリ

龍驤(じゃかあしい殺すぞまな板A)

龍驤「せやけどな。上手い方法があるんや。マカロンでも、ラオシャンロンでも、自由自在に作れるスキルが身につくとっときの方法が」

摩耶「へっ?そ、それもマジで?」

龍驤「ああ。そこに置いてある変な丸っこい機械あるやろ?」

摩耶「お?おお。これか。うへ、マジで変な玩具だなこれ」

龍驤「それをウチに向けて、この通りに念じるんや」

龍驤「『龍驤の拘束とまな板としての役割を捧げる』と」

夕張「あっ!ずるい!私の分も捧げてください!夕張の拘束とまな板としての役割!あとこの吸盤痕も!」

摩耶「うお!まだいやがった!…ってか、はぁ?なんだそりゃ。いくらなんでもアタシの料理スキルと関係なさすぎね?」

龍驤(くっ!強引すぎたか!?)

夕張(龍驤さんの馬鹿!アホ!まな板!)

龍驤(黙っとれまな板!お前がいきなり口挟むから余計な疑いもらったんじゃボケ!)

夕張(ぐぬぬぬぬ)

龍驤(ぐぬぬぬぬ)

摩耶「まあいいや。念じるくらいで料理の腕がプロ級になるってんならそれくらい。なんも起こんなくてもデメリットはなさそうだしな)

摩耶「えーっと…んー。こうか?」

夕張&龍驤「!!」スルスルッ

夕張&龍驤(きたっ!!)

夕張&龍驤「「ふっかーつ!!」」

摩耶「うわぁ!?なんだお前ら!?か、艦娘!?見たことないやつらだ!」

夕張「ついでに捧げたから胸囲も…!あ、動いてない」

龍驤「ええわええわ!ウチら縛る拘束なんて価値なかったってことやねん!!ふはははは!!」

摩耶「な、な、な…」

夕張「ありがとうございます摩耶さん。あなたのお陰でようやく縛鎖から解き放たれました。これはほんのばかりのお礼です」カッ

摩耶「な、なんでアタシの名前を…うわっ!?」






……げる





摩耶様の何を捧げますか?↓2

夕張「ふむ。3cm。これで貯金は55cmです。ちなみに、満タンは100cmです」

龍驤「おお、そういえば今まで聞いとらんかったわ。これで半分くらいやな」

摩耶「ねえ!あなたたち!」(意訳:おい!てめえら!)

龍驤「ちなみに何を捧げたんや?」

夕張「それはですね…」

摩耶「あのねぇ!人の話を聞きなさいよ!私に一体何をしたの!?」(意訳:コラ!人の話聞きやがれ!アタシに一体何しやがった!?)

摩耶「って…なにこれ!?私しゃべり方変じゃない!?」(意訳:って…なんだこれ?アタシのしゃべり方変じゃねェ!?)

夕張「摩耶さんのお口の悪さをば少々」

龍驤「なるほどなるほど。まあ、恩人やし酷いことするのは気が引けるわな」

摩耶「えっ!?」(意訳:えっ!?)

夕張「そういうことです。まあ、摩耶さん根はいい人ですから。素直になれなくて年下に怖がられてた分、これからはもっと多くの人に愛されるようになるでしょう」

摩耶「冗談じゃないわよ。許してよ。こんなの私じゃないわ…」(意訳:ふざけんなよ。元に戻せよ。こんなのアタシのガラじゃねぇよ…)

龍驤「ん。ほな、行こかー。マックスの数字聞いたら折角だしそれ目指したくなってきたわ」

摩耶「ねえ。待ってよ。いい加減にしてくれないとお仕置きするわよ」(意訳:おい。待ちやがれよ糞共。いい加減にしやがらねぇとマジぶっ殺すぞ)

摩耶「というより、もう何をしても許すことはないけれど」(意訳:っつーか、今更何してももう許さねェ。アタシをマジでキレさせちまったぜテメェら)

龍驤「なんか、若干口悪かった時より迫力が出てきた気がしてきたんやけど」

夕張「同感です。早く逃げましょう」

摩耶「さようなら。存分に苦しんでから神様の元に召されなさい」(意訳:あばよ糞共。クソッタレの神様によろしくな。苦しんで死ね)

龍驤「グラニュー糖アターック!!」バフッ

摩耶「きゃっ!?なにするのよ!」(意訳:うおっ!?何しやがるぶっ殺すぞ!!)

夕張「アーモンドパウダーアターック!粉糖アターック!」バフッバフッ

摩耶「ちょっ、やだっ!やめてください!」(意訳:ちょっ、オラァ!止めろコラ!ぶっ殺すぞ!!)

夕張&龍驤「「卵白アターック!!」」ベチョッ

摩耶「…」(意訳:…)

摩耶「…」(意訳:…)

摩耶「…」(意訳:…)

摩耶「いwv@ウェy,ー3q:y0ウタリがぐぱrgパレ雨g9れあg!!!!!」(意訳:いwv@ウェy,ー3q:y0ウタリがぐぱrgパレ雨g9れあg!!!!!)

摩耶「殺す!!」(意訳:ぶっ殺す!!)ガバッ

摩耶「…」(意訳:ぶっ殺す…)

摩耶「……あら?」(意訳:ぶっ殺す……あれ?)

摩耶「どこにもいないわ……」(意訳:いねえ……)

夕張「はぁ…はぁ…」

龍驤「ほら何しとるん!遅いで!」

夕張「ひぃ…ちょ、待ってくださいよ。私が足遅いの知ってるでしょ!」

龍驤「同じ高速艦やないけ!そんなん大して変わらんわ!ボサボサしとるとあの巨乳ヤンキーにとって食われる!」

夕張「私の弱点はスプリントよりむしろ長距離なんです…はふぅもうダメ……」

龍驤「……まあ、あいつがぼさっとしとる間になんとか撒いたっぽいな。ひとまずは大丈夫やろ」

夕張「今のうちにあと45cm、貯めないといけませんよね…」

龍驤「それよりも問題は、完全にウチの部隊の艦娘を敵に回したことや」

夕張「確かに…摩耶さん経由で吹雪ちゃんに伝わたら、そこから提督にも知られて、そしたら逃げ場ないですね」

龍驤「……やむをえんな」ボソッ

夕張「何か考えがあるんですか?」

龍驤「……ある」

夕張「それは一体……」

龍驤「協力者や」

夕張「!!」

龍驤「艦娘を抱き込むんや」

ある艦娘の部屋

コンコン

「…?」

コンコンコン

(……誰?)

コンコンコン

「はい。どなたでしょう……」ガラッ

龍驤「やっ。元気しとる?」

夕張「ははは…どうもー」

>>392「…」

時津風

時津風「……誰?時津風になんの用?」

夕張「…」

龍驤「なんや色々疑問あるって顔しとるなぁ。ま、無理もあらへんか。でもそれは、今ちょーっち時間あらへんし、おいおいな…」

時津風「…」

龍驤「…」

夕張「ちょっと、龍驤さん」ヒソヒソ

龍驤「ん?なんや今取り込み中や。ダブルミーニングで」ヒソヒソ

夕張「なんでこの子なんですか」ヒソヒソ

龍驤「…まあ、任しとき。ウチに考えがあんねん」ヒソヒソ

時津風「えーっと…」

夕張「…」

龍驤「取り急ぎ、要件だけ話すわ」

時津風「うん……はっ!ちょっと待って!しれーに知らない人とお話しちゃダメって言われてるんだけど!」

龍驤「その司令からの伝言でやって来たんや」

時津風「えっ?」

龍驤「ウチらはな。超極秘任務を負った隠密艦娘部隊や。ほれ、その証拠に艤装もあるやろ?」

時津風「えーっ!なにそれ、カッコイイ!!」

龍驤「シーッ!静かに!そんでな?ウチら、その任務の性質上、誰にもいる場所とか存在を知られちゃアカンねん」

時津風「そうなんだ。大変だねぇ」

龍驤「でも今回、ちょーっち、ここにいる夕張がヘマしてまってな。一部の艦娘に存在がバレそうになってん」

時津風「それは大変だ!めっ!だよ!夕張!」

夕張「あ、はい。すみません……ごめんなさい……」

時津風「あれ?でも、それじゃあわたしにもバレちゃダメなんじゃ…」

龍驤「あ~…それは、ほら。自分みたいな、あ~…素直で?…あ~…任務に忠実?な子なら?正体をばらして、協力を仰いでもいいことになっとるんよ」

夕張(苦しい。なんて行きあたりばったりな)

時津風「はえ~。そうだったんだぁ……」

龍驤「そんでな。折り入って頼みがあんねん」

時津風「はい!時津風、任務遂行のため、隠密艦娘部隊のお二方のために、出来る限りの協力を致します!」ビシッ

夕張「…」

龍驤「ありがたいわぁ…なら」

龍驤「ウチらのこと、匿ってんか……」

一方その頃工廠

明石「うーん…あははは。作ったはいいものの、どうしようこれ」

あきつ丸「ん?どうかしたでありますか?明石殿」

雲龍「何かしらそれ。真っ赤な石ころ?」

明石「あ。あきつちゃん。雲龍さん」

あきつ丸「ふむ…これはどうやら、明石殿の新作装置でありますな?」

明石「あ、やっぱりわかる?」

あきつ丸「勿論であります。このような変わった物を作り出すのは、この鎮守府では明石殿をおいて他におりますまい」

雲龍「へえ、流石工作艦ですね。で、これは一体何の装置なのですか?」

明石「うーん。はじめに言っておくけど、これ、たまたま設計図があったからなんとなく作ってみたんだからね」

あきつ丸「おや、今回は随分と弱気でありますな。自分はいつも明石殿の発明には度肝を抜かれるので楽しみなのでありますが」

雲龍「設計図があるのなら、明石さんの作品なのでは?」

明石「それもそうなんだけど、私の字じゃないし…でもなぁ。……一応、艦娘豊胸装置っていうんだけど。いくら暇だったからって我ながらくだらないもの作ったわ」

雲龍「…」

あきつ丸「…はぁ。で、あります」

明石「ねー。あんまり実用性もおもしろみもないわよね。うーん、アイディアが貧相っていうか…スランプかなぁ」

あきつ丸「ま、まあたまにはそんな時もあるでありますよ。エジソンも電球の発明までに1万回の失敗をしたと聞くでありますし」

雲龍「まあ、使い道はなさそうですけどそういうのもあるんだっていうことでいいんじゃないでしょうか?」

明石「それもそうか。それじゃあ、これは廃棄ってことで。ゴミ箱にぽーい」ポイッ

あきつ丸「ところでお二方、腹は減りませんか?実は自分、朝から何も食べていなくてぺこぺこであります」

雲龍「そうですね。ご飯食べに行くというならお付き合いいたします」

明石「私も。あんなんでも結構作るのには夢中になっちゃって、結構お腹すいてたんだ」

あきつ丸「では行くであります。今日の日替わり定食は鯖の味噌煮だったはずでありますから…」

明石「あー!それ私すきー!」

雲龍「私は配属されたばかりなのでそれは初めてです」

ワイワイガヤガヤ



「…」

「…」キョロキョロ

「…」ヒョイッ

拾ったのは誰?

安価↓

大鳳「…どうしようとんでもないものを拾ってしまったわ」ギュッ

大鳳「……でも、これ、さっき明石さん捨ててたわよね?」

大鳳「……いらないものなのよね?」

大鳳「ゴ、ゴミなら貰っても構わないわよね?」ソワソワ

大鳳「…あ、あとで部屋に帰ってから使い方を調べましょ」ソソクサ

大鳳「…」ドキドキドキ

大鳳「……♥」

今日はここまでにします
だけど、ひとことだけ言わせてくれ

ちゃうねん

大鳳の部屋

大鳳「なるほど、こういう使い方をするのね。概ね把握したわ」

大鳳「そして今現在はメーターは空っぽ…」

大鳳「これじゃあ使えないわね。残念」

大鳳「…」

大鳳「使うためには、何かを捧げて、その代償に得たエネルギーを豊胸にまわす……のよね?」

大鳳「でもちょっと怖いわ」

大鳳「…」

大鳳(それとも、誰かの何かを代償に豊胸する?でも、そんなこと……)

大鳳「……よし」


誰かのところに行くか、どこにも行かないで自分で何かを捧げるか安価↓

誰かのところに行くならそれを記入

天龍型相部屋

天龍「あー。暑っちぃ。なあ龍田ぁ。冷凍庫のアイス食っていいか?」

龍田「うふふ~。だ~め。天龍ちゃん、さっきもう一個食べたでしょ~」

天龍「そこをなんとかさ~。なあ、頼むよ。今日は朝からクソ暑い中ずっと演習で、ようやく終わったんだよ~」

天龍「たまには自分へのご褒美ってやつで、一日二つアイス食べてもバチ当たんねぇんじゃねぇかな」

龍田「だ~め~。天龍ちゃんがそんなんじゃ、駆逐艦の子らに示しつかないよ~?うふふ~」

天龍「む~!だからあいつらにだけは示し付くよう普段引き締めてんだろー!お前と二人きりで、しかもオフの時くらいいいじゃんかよ~」

龍田「え~?聞こえな~い。あ、私はそういえばまだアイス今日食べてなかったな~。今食べちゃおっかな~」ニコニコ

天龍「なんだそりゃー!ずるいぞ龍田!今日お前ホントに食べてないのか!?知ってんだぞ!お前今日非番だったって!ほんとに今日それが初めてかー!」

龍田「え~今日は初めてだよ~。疑われるなんて心外~。ショック~。……だから心の傷を癒やすためにもちょっと奮発して~っと」ゴソゴソ

龍田「じゃ~ん。ハーゲンダッツ~♥しかも新作だよ~」

天龍「あーーーー!ずりぃ!!いつの間にそんなもん買ってきてやがった!?」

龍田「うふふ~。天龍ちゃん帰ってくるちょっと前で~す」

天龍「なら俺がさっきガリガリくん食う前に言えよな!ずりぃぞ龍田!」

天龍「そーだ!もうすぐ晩飯の時間じゃねーか!アイスなんか食ったら晩飯食えなくなるぞ!禁止だかんな!禁止!」

龍田「パクッー。ん~~~~♪おいひぃ~~~♥」

天龍「ああああ~~~!アイス~!アイスアイスアイス~!!俺にもアイスーーーー!!」ジタバタ

龍田「んふふふ…天龍ちゃんはかわいいなぁ~」ニコニコ

コンコン

天龍「ん?」

龍田「あら~?誰かしら~」

天龍「お~。開いてるぞー。入ってこーい」

大鳳「失礼します」ガチャッ

天龍「えっ?」

龍田「わ~、大鳳ちゃんだ~」

大鳳「ごめんなさいね。何やら取り込み中だったみたいだけど」

龍田「ううん。気にしないで~。ハーゲンダッツ食べる?」

天龍「なんで大鳳さんが俺らんとこに…ん?おい龍田!俺の分ちゃんと残ってんだろうな!…あ、大鳳さんはどーぞ!気にせず食っちゃってください!」

大鳳「お気遣いなく」

龍田「でも、天龍ちゃんが言うとおり珍しいわねぇ。大鳳ちゃんが私達のところにくるなんて、どうかしたの~?」

大鳳「…」

天龍「お、おい龍田。相手は仮にも正規空母に比肩する装甲空母の大鳳さんだぞ?いくらなんでもタメ口ってのは…」ソワソワ

大鳳「あ、そんな、気にしないで。あなた達のほうが古株なんだし……」

龍田(うふふ、下っ端根性の天龍ちゃんもかわいいなぁ~)ニコニコ

天龍「す、すんません!そ、それで、俺らになんか用事、あったッスか?」

大鳳「…」

大鳳(さて)

1.問答無用で装置発動

2.装置のことを説明して、二人に使わせて欲しいと頼み込む

3.装置のことを説明して、どうすればいいと思うか相談する


安価↓

装備制限(なんでも好きなだけ積めるようになる)

2

安価下でお願いします(チッ)

(安価下ということで>>442を採用します)

かくかくしかじか

天龍「へ~」

龍田「すごいわね~」

大鳳「…と、いうわけで、私はその……この装置で、その、恥ずかしながらなのだけれど、豊胸を、その、したいわけなのよ」

大鳳「…」カァァァ///

天龍(真っ赤だ)

龍田(顔真っ赤だわ~)

大鳳「そ、それで……その、ね。あの、そのためには、さっきも言った通り、その、誰かから何かを捧げて貰ってバストサイズに変える必要があるのだけど」

大鳳「だから、その、恥を偲んで、ね。私、お願いしたくて、その、頼りになるというか、あの」

大鳳「く、口が硬そうで、信頼、できそうな、お二人のところに、こ、こうして、来ました」

大鳳「…」

大鳳「ううう…」

天龍(うつむいちまった)

龍田(うつむいちゃったわね~)

かわいい(かわいい)

大鳳「……ごめんなさい。私、どうにかしてたかも。やっぱりこの話は聞なかったことにしてくれるかしら」

天龍「…」

龍田「…」

大鳳「それじゃあ、私はもう部屋に帰るから。貴重な時間を貰ってごめんなさいね」

天龍「ちょっと待った大鳳サン」

龍田「まだ私達、良いとも悪いとも返事をしてないわよ~?」

大鳳「えっ?」

天龍「別に構わねーぜ?」

龍田「ちょっとびっくりしたけどね~」

天龍「何捧げりゃいいんだ?例えばその龍田の食いかけのハーゲンダッツとかでもいいのか?」

大鳳「え?それは……取説には何を捧げてもいいとは書いているけど…」

龍田「あー!天龍ちゃんひどーい!いくら私が意地悪したからってそういう仕返しは陰湿だよ~」

天龍「お前に言われたくねーよ!……ま、それは冗談としてもだ。そりゃあ大切なもんはそうそう捧げるつもりはねーけどよ」

天龍「不要品をリサイクルみたいな感じで変換してけば、俺らは部屋が片付いてハッピー。大鳳サンはコンプレックスの胸が膨らんでハッピー」

天龍「そしたらみんな幸せになって万々歳じゃね?すげえ発明じゃないッスか!」

大鳳「天龍さん…」

龍田「そうね~。いらないものなら幾らでも捧げたって問題ないわよね~。マイナスにはならないんでしょ?あ、そうだ。じゃあ私は天龍ちゃんの眼帯捧げようかしら~」

天龍「おい龍田!それやったら姉妹の縁切るかんな!!絶交だ絶交!!」

龍田「いやんそれは困る~。冗談だよぅ~」

大鳳「二人共…ありがとう。この恩は一生忘れないわ!」

天龍「そんな大げさッスよ!それより龍田、何かいらないもんあったけか」

龍田「そうねぇ……古雑誌はこの間まとめて捨てちゃったばかりだし…」

天龍「昔の服も捨てたり駆逐艦共にやったんだよな。浜風や潮のやつが俺らのガキの頃とサイズピッタリでさ」

大鳳「…」

龍田「そうそう。あの年頃だと、すぐ胸が窮屈になって小さめサイズの服なんかすぐ買い換えなきゃいけなくて大変だったのよね~」

大鳳「…」

天龍「胸のとこがなぁ。もったいねーよなぁ。せっかくかっけー服見っけたって思ったのに胸が主張してバランス狂って決まり悪いでやんの」

大鳳「…」

龍田「プリント柄とかも違う柄みたいになっちゃってね~。懐かしいな~。そのせいで着れる服の種類が同年代の子らより少なくてね~」

大鳳「…」

天龍「あいつらも喜んでたし、あれはいいことしたよな~」

大鳳「…」

龍田「あとは~…あ、冷蔵庫にゼリーあったかも~」

天龍「え~それは後で食いてーなーもっといらねーもんねーの?」

龍田「そうね~……どうせならいらないどころかむしろ邪魔だけど無くせないようなものを捧げたいんだけど~。天龍ちゃんいいアイディアない?」

天龍「むしろ邪魔だけど無くせないものか…おっ!」

大鳳「…」

天龍「閃いた!龍田!この邪魔な胸、ちょっと小さくして貰えるんじゃねぇか!?」

大鳳「えっ?」

龍田「あっ」

龍田「…?ん?」

大鳳「…」

龍田「あ…え…ちょ、て、天龍…ちゃん……?」

大鳳「…」

天龍「ん?どうした?龍田。お前もいつも言ってるだろ。胸が大き過ぎて邪魔だって」

龍田「て、天龍ちゃん。ちょっと。ちょっと待って」オロオロ

天龍「俺もさぁ。常々思ってたんだよ。もっと木曾みてぇにかっけぇ服着てェのに、この胸のせいで男物ほとんど似合わねぇもんで他人にジロジロ見られるし」ウンウン

龍田「あ、あの大鳳ちゃ…大鳳さん?これは違うの。その…えっと…」

天龍「戦いにだって邪魔なだけだろ?だから俺は、この邪魔な胸を小さくして貰いたいね!」

大鳳「…」

龍田「あわあわあわ」

天龍「いやぁ~俺冴えてなぁ。お前もそう思うだろ?龍田」

龍田「…あ、え、えっと…あのね?天龍ちゃん…」

天龍「さ!頼んますよ!思い切って俺らの胸の脂肪、持ってちゃってください!大鳳さん!」

大鳳「……そうね」

龍田「た、大鳳さん!?私はその、ちが……!」

大鳳「そこまで言うのなら……」

龍田「待って!!」

天龍「」ワクワク






……げる





二人の何を捧げますか?
天龍↓2
龍田↓4

大鳳「そじゃあ、龍田さんからは履かなくなった靴を」ニコッ

龍田「ひっ!?」ビクッ

龍田「…」

龍田「…あれ?」キョトン

龍田「……そんなのでいいの?」

大鳳「ええ。そういうの、あります?」

龍田「え、ええ。それなら下駄箱にあったはずだし……うん、確かにいらないわね。はい、どうぞ」

大鳳「ありがとう。……うん。2cm分。まあ、使い古しの靴ならこんなものよね」

龍田「でも、怖かったぁ…私てっきり胸のサイズを取られるんじゃないかって…」

大鳳「フフ。いくら私でも、そんな恩知らずなことしないわよ」

龍田「それはそうだけどぉ……さっき目が怖かったんですもの~…」ヘナヘナ

大鳳「まあ、それくらいの意趣返しはいいでしょう?多分悪気はなかったんだろうけど、コンプレックスをカミングアウトしたその場でそれを刺激してくるんですもの」

龍田「まあ、天龍ちゃんは自業自得~」

天龍「え?俺なんか悪いこと言った?」

大鳳「…ん?」

龍田「そ。めっ!よ!天龍ちゃん!」ポコン

龍田「わ、悪い、すまねぇ…大鳳さんもすんません」ペコリ

大鳳(……んん?)

大鳳(…あれ?誤作動かしら?メーターは…いや、でも動いてるわよね?)

大鳳(龍田さんの靴で2cm、天龍さんの理性で6cm。計8cm。おかしくない…わよね?)

大鳳「て、天龍さん?」

天龍「ところでさっきの続きだけどさぁ、龍田」

龍田「え~?さっき?なんのこと?今お説教されてるのよ天龍ちゃん~」

天龍「いや、それは悪かったって思ってるけどさぁ。それより気になるんだよ教えてくれよ」

龍田「もう。天龍ちゃんしつこい。なに~?」

大鳳(私は天龍さんの変わりなさの方が気になるのだけど…)

天龍「ハーゲンダッツ、俺の分はちゃんとあるんだよなー?」ジトー

龍田「えー…このタイミングでそれ気になっちゃうわけ~?天龍ちゃん、そんなに自制心ない子だったけー」

天龍「いいじゃん気になるんだよ~。ちゃんと俺の分もあるんだろうなー。アイスー。アイスアイスアイスアイスー」ギューッ

龍田「きゃっ!?もう、天龍ちゃん!?大鳳ちゃんまだいるんだよ!?急に抱きついてきたら恥ずかしいじゃな…」

天龍「はふー…あれ、なんだ?龍田。なんかお前今日可愛くね?」

龍田「て、天龍…ちゃん……?」

大鳳「…」

天龍「あー…それにしても今日暑いなー……あ、龍田の手冷てー。気持ちいいな。肌の他のとこも冷たいのか?」ゴソゴソ

龍田「て、天龍ちゃん!?どどどどど、どこに手を入れてるのよ!?」

天龍「あー…冷たくはねーか。でも柔らかくてこれはこれで…」モゾモゾ

龍田「ひゃあああああああああああ!!?」

大鳳「…」

天龍「フー…はふー…」ドタバタ

龍田「やっ!?あんっ!?ちょ、天龍ちゃ…やぅ…んっ…あっ!やめっ!ちょ、大鳳ちゃ…助けっ!」

天龍「そういえば、龍田って甘ったるい口調で喋るよな。もしかしたら嘗めたら甘かったりして。さっきアイス食ってたし…」ペロペロ

龍田「いやああああああっ!!?」

天龍「しょっぱ…でもこれもこれで」ペロペロ

龍田「あっ!ちょっ!私うなじは弱っ…ああああああんんっっ!!」

大鳳「……ああ」

天龍「」ペロペロペロ

龍田「ハーーーーーーフーーーーー!!ヒッッ!」

天龍「ん…龍田…龍田ぁ…」ペロペロペロ

龍田「あっ♥やんっ♥ぅんっ♥も、もう…あっ♥…もうやめ…あっ♥だめ…あっ♥てんりゅ…あっ♥天…あっ♥て…あっ♥あっ♥あっ♥あっ♥」

大鳳「理性ってそういう……」

天龍「可愛いなぁ。龍田ぁ…」ペロペロペロ

龍田「天龍ちゃっっっあーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ♥♥♥♥♥」

大鳳「怖くなって部屋から逃げ出してきてしまったわ」

大鳳「天龍さんにはお仕置きしたつもりだったのに、龍田さんに被害が行ってしまったのも申し訳ないわね」

大鳳「後で謝っておかなくちゃ」

大鳳「……でも、これで8cm分の豊胸効果が貯まったのね」

大鳳「…」

大鳳「私の胸囲が70cmだから…足したら78cm」   ※艦娘のバストサイズはオリジナル設定及び捏造・誇張表現が含まれている場合があります

大鳳「…」

大鳳「このへんで満足しておくべきかしら?」


安価↓
満足する
or
満足しない

ちなみにB70の二次元キャラはサムライスピリッツのリムルルが該当

大鳳「まあ、こんなところよね。これくらいなら普通サイズ。欲をかいてもろくなことにならないわ」

大鳳「それに一夜にして急に爆乳になったなんて、手術したって生暖かい目で見られるだけだろうし…」

大鳳「この装置はあくまでもう私のものだもの。だから、もしいずれ78cmで満足できなくなったら、それからゆっくり育てていってもいいしね」

大鳳「あとは……そうだ。使う前にあの子のところに行こう」





安価↓2

※但し貧乳艦娘のみ

時津風は年相応だろ

大鳳「時津風ちゃんのところに行きましょう」

大鳳「あの子、雲龍さん達と一緒に最近入ってきたばかりだから心配なのよね」

大鳳「雪風ちゃんや天津風ちゃんもいるし、性格も明るくて人懐っこいから馴染めないなんてことはないだろうけど」

大鳳「……むしろ私よりすでに馴染んでる気もしないでもないけど」ボソッ

大鳳「と、とにかく!素直だから卯月ちゃんあたりのイタズラの鴨にされてないか気になるから!」

大鳳「胸を大きくするのは……今日のやることが全て終わってからの方がいいわよね」

大鳳「夕方にいきなり大きくなってきるより、一晩明けてからの方が不自然じゃなさそうだし」

大鳳「ずっ!ずるくなんかありません!……よね?」

大鳳「…はぁ」

大鳳(……なんで独り言呟いてるのかしら私。不安なの?)

大鳳(ううん。……楽しみ過ぎて舞い上がってるのね。我ながらなんていうか…情けないっていうか、子供っぽいっていうか……)

大鳳「…うん。気を取り直して行きましょう!」

>>549
まあ、想定外ではあったが駆逐艦は確かに(一部を除いて)貧乳ではあるし採用

時津風部屋

龍驤「ふー。この部屋、なかなか広くてええなぁ。気に入ったわ」

夕張「そういえば、時津風ちゃん駆逐艦だよね?普通同型艦がいたらまとめて同じ部屋に入れられるものなんだけど」

時津風「ああ。それはですねー」

龍驤「なんや夕張、知らんかったんか?陽炎型はめっちゃ多くてなー。今鎮守府にほんま最近入ったコイツと磯風含めたら、全部で14人もおるんよ」

夕張「はえー!確かにいっぱいいるなーとは思ってたけど、いつの間にかそんなに増えてたんですね~」

時津風「えへへー。はい!凄いでしょー」

龍驤「そんでなー。そこまで大所帯やと提督もさすがに一部屋じゃアカンーって考えてな?こいつら陽炎型は今、7人7人で部屋使っとるんやねん」

夕張「ああ、そういえばそんな話も朝礼の時に出てましたね」

時津風「わたしの他は、今みんなで長距離の輸送任務に出ているんです」

夕張「ああ、それで一人なんだ」

時津風「はい。私と磯風は、まだ練度が低いからって連れて行ってもらえませんでした」

夕張「うーん。確かに、一艦隊は6人構成だし、そうなると今の人数だと部屋のメンバー全員で行くわけにも行かないしねー」

時津風「もう一つの部屋の子らや雪風達は、みんなが帰ってくるまで寂しいだろうから部屋においでよって言ってくれてたんですけど」

時津風「時津風はまだ、この部屋に引っ越してきて日が浅いのでまだダンボールから出していない荷物が残ってたんです」

時津風「だから、ちょうどいいから一人で部屋を使えるこのタイミングで」

夕張「なるほど!荷物を全部出しちゃおうってことか!」

時津風「いえ。それはもう終わったので」

時津風「みんながいない内にこの部屋の時津風の個人スペースをこっそり広げておこうかと」ゴゴゴゴ

龍驤「意外としたたかやな自分!?」

夕張「この子侮れない!?」

龍驤「ちなみに、他のジャリ共が遠征行っとるのはウチは確認済みやで」ヒソヒソ

夕張「なるほど、だからこの部屋を選んだんですね」ヒソヒソ

龍驤「おう。新入りのジャリ一匹なんて手玉に取りやすい部屋、今は他にあらへんからな」ヒソヒソ

夕張「他の陽炎型が帰ってくるまではここで骨休めできるって魂胆ですか。流石です」ヒソヒソ

時津風「まあ、そういうわけで!今は時津風以外この部屋にはいませんので!隠密艦娘部隊のお二方はゆっくりお休みください!」

龍驤「助かるわ~。そんじゃ、お言葉に甘えてちょっち休ませてもらおか」モゾモゾ

夕張「昨日からまな板させられて一睡も出来なかったんで疲れました。夕方になったら起こしてね~」モゾモゾ

時津風「はい!では時津風はここで不知火の机を横にずらす作業をしていますので、何かあったらお声がけください!」

龍驤「あ、誰か来客あってもウチらのことはくれぐれも内密にな」ゴソゴソ

夕張「ベッドで寝てたら怪しまれますね。布団だけ拝借して、クローゼットで寝ましょう」ゴソゴソ

時津風(凄いです、さすが隠密艦娘!常に身を隠す努力を怠らないんですね!)

龍驤「なんでこんな逃亡生活みたいなことせなアカンねん」ヒソヒソ

夕張「仕方ないでしょ!本当に逃亡生活なんですから!」ヒソヒソ

龍驤「ぐぬぬ、どうしてこうなった。……お、このクローゼットの隙間ええ感じやな。内側からは外見えるけど外からは中身よう見えへん」

夕張「人数多いだけだって、ウォークインなんですね。出入り口が二箇所あるのでどちらもちょっとだけ開けておきましょう。いざという時の逃走経路になります」

龍驤「暗くても光辿って出口に行けるからなぁ。あ、時津風~。懐中電灯持っとらん?もしあれば探照灯があるともっと良し」

夕張「あ、龍驤さん。靴下結んで即席の足掛けトラップ作りますんで気を付けてくださいね」

龍驤「ん」

コンコン

時津風「あれ?」

龍驤(誰か来よった!)

夕張(隠れますよ!)

時津風「えーっと…」

龍驤「もう出てええで!ただしウチらのことは秘密や!」ヒソヒソ

時津風「あ…はい!」

時津風「どなたですかー」ガチャッ

大鳳「大鳳よ、時津風ちゃん。こんにちは。……そろそろこんばんはかしらね」

時津風「大鳳さん!こんにちはー!」

大鳳「元気みたいね。部屋に他の子がいなくて寂しくない?来たばかりなのだから、困ったことがあったら我慢せずに誰かに言うのよ?」

時津風「はい!ありがとうございますっ!」

大鳳「ふふ、ちょっと緊張してる?」

時津風「えーっと…はい」

大鳳「無理もないわ。ごめんなさいね、いきなり訪ねてきちゃって。そんなに肩肘張らなくて大丈夫よ」

時津風「うー……」

時津風(ばれないように!ばれないように!頑張れ!時津風!)

龍驤(あいつ緊張しとんな~)

夕張(大鳳さんですか…龍驤さん、あの人は私ら側の人なんじゃ)

龍驤(そうかもしれんけどなぁ。アイツはおとなしそうな顔してとんでもない奴やで?)

夕張(とんでもない、ですか?どこがどんな風に)

龍驤(アイツがこの鎮守府に配属されて以来、ウチの出番よう減ったからなぁ)

夕張(それって逆恨みじゃ……あれ?)

夕張「…」ジーッ

夕張「…龍驤さん、龍驤さん」ツンツン

龍驤「ん?なんや夕張」

夕張「あれ見てください。あの、大鳳さんの胸元の首飾り」

龍驤「首飾り?首飾りがなんやっちゅうね……んん!?」

夕張「……そっくりじゃありません?艦娘豊胸装置に」

龍驤「ホンマや…」

夕張「あ、あれってまさか……」

龍驤「っっっ!!」

大鳳「それじゃあ、1800になったら夕食だから食堂に来るのよ。じゃあ、またその時にね」

時津風「はーい!ありがとうございます!お疲れ様です!」

大鳳「はい。お疲れ様」

バタン

時津風「…ふう」

時津風「やりましたお二方!時津風、無事お二人の存在を隠し通しました!」

龍驤「…あ、あの、あの屁ぇこき空母がぁ…」ユラリ

夕張「…」ユラリ

時津風「あ、あれ……?」

龍驤「やってくれたなぁ。夕張。あいつ、確かに持っとったな?」

夕張「ええ。持っていました。確かに。間違いありません」

龍驤「ってことはなんや、あいつも豊胸する気まんまんやちゅうことやねん」ゴゴゴゴゴ

夕張「ええ。ええ。どうやらそのようですね。涼しい顔してとんでもない女です」ゴゴゴゴゴ

時津風「あのー…」

龍驤「しかもウチらは二人で一つしか持っとらんっちゅーのに、あいつは一人で一個を独り占めやで?限界まで貯めたら+100cmや」

夕張「それをされると、私達が限界まで貯めても勝ち目がありませんね」

龍驤「コイツはめちゃ許せんよなぁ?」

夕張「巨乳は少ないに越したことありませんからね。誰でも彼でも乳揺らされたら、希少価値が下がる」

龍驤「ってことはや。やることは一つや」

夕張「ええ。わかっています。夕張型1番艦軽巡洋艦夕張。やってやりますよ」

龍驤「相手は強敵や。覚悟はええな?ほな、行くで」

夕張「はい。行きましょう。行きましょう。往きましょう!」

龍驤&夕張「大鳳狩りに!」

今日はここまでにします
ちなみに>>1は350035006000600020で一発で大鳳出ますた
みんなも赤城さん旗艦でやったら出ると思うよ!ほら、やってみなよ!今!(ゲス顔)

すみません、今日明日はおやすみです

夕食時
食堂

大鳳「今日の夕食はなにかしら」

大鳳「この匂いは……カレー?いつも通りね」

大鳳「それはいいとして……今日は夢が叶う前祝いで、部屋に帰る前に購買でケーキ勝手行きましょ」

大鳳「どうせお給金もほとんど使わないで貯金してるだけだし……たまの贅沢くらい構わないわよね」

大鳳「~♪」

間宮「大鳳さんごきげんですねー。今日はどうします?」

大鳳「あ、間宮さん、大盛りでお願いします。はい」

間宮「はい、いつもどおりね~。ルーも大盛りよね?」サラサラー

大鳳「ありがとうございます」

大鳳「♥」

大鳳「……さて、どこで食べようかしら。えーっと…あ、あの子の隣が空いているわ」


誰の隣?
安価↓

時津風「えーっと、ご飯食べたら自然な感じで近づいてってー……そしたら……」ブツブツ

大鳳「時津風さん」

時津風「ひゃっ!?」ビクッ

大鳳「あ、ごめんなさい。何か考え事してた?」

時津風「えっ?あっ!あ、あわわわ!大鳳さん!?」

大鳳「ええ。夕飯、忘れずに来たのね。偉いわ。隣いいかしら」

時津風「え、あ、えーっと……ど、どうしよう」オロオロ

大鳳「?」

時津風「あっ、す、すみません!勿論大丈夫!です!」

大鳳「そう。なら失礼して、と」スッ

時津風「…」ジー

大鳳「はむっ」パクッ

大鳳「もぐもぐ…」

大鳳「うん、おいしいわね」

時津風「…」ジー

大鳳「ん?どうかした?」

時津風「はっ!は、はい!大変美味であります!」ビシッ

大鳳(なんで敬礼……)

時津風(あわわわ、不自然だったかなぁ。怪しまれちゃった?でも、大鳳さんのほうからわたしのところに来るなんて想定外だよぉ)

大鳳(何か隠しているのかしら?)モグモグ

時津風(本当はご飯食べてから、わたしが大鳳さんのところに出向いて伝えなきゃいけなかったのに……)

時津風(あ、でも考えようによっては食後に見失っちゃうより今伝えておいた方がいいのか。絶対失敗できないもんね)

時津風(なんとか隠密艦娘のお二人から授かった任務を遂行しないと)

時津風(大鳳さんが鎮守府崩壊の危険がある危険な兵器を勝手に持ち出してる疑いがあるだなんて信じられない話ではあるけど……)

時津風(大鳳さんがそんな危ないものを勝手に持ち出すような人には見えないし、無実を証明するためにも)

時津風(食後、お腹いっぱいになった大鳳さんを、理由を悟らせずに人気のない倉庫に連れてって)

時津風(あとは二人に任せておけば大丈夫。万が一に備えて他の人にばれないようにそこで話しを聞くっていうから、時津風の仕事は大鳳さんを一人で倉庫に連れて行くだけ)

時津風(大丈夫大丈夫!わたしならできる!わたしだって陽炎型十番艦なんだもん!)グッ

大鳳「…ごはん、食べないの?」

時津風「聞いてください大鳳さん!」クワッ

大鳳「はい?」

時津風「実は…」

大鳳「ええ」

時津風「……」

大鳳「実は?」

時津風「えーっと……」

大鳳「ええ」

時津風「……」

大鳳「…」

時津風「しょ、食後何も言わずに時津風と一緒に倉庫まで来ていただけないでしょうか」

大鳳「なんでまた……」

時津風(痛ったったぁ。なんにも上手い誘い方思いつかなかった。これは流石に怪しまれたよね……)

大鳳「まあいいけど」

時津風(でも成功した!)

大鳳(人に聞かれたくない相談でもあるのかしら?)

食後
倉庫

大鳳「それで、どんな用事だったの?」

時津風「えっと、それはですねぇ…」

ガシャンッ

大鳳「!?」

時津風「うわわわ!?いきなり真っ暗に!?」

大鳳「動いちゃ駄目!危ないわ!」

時津風「いったいなにが……」

大鳳「倉庫の照明が消えたんだわ。それも、誰かが人為的に消したようなタイミングね」

時津風「それってもしかして……」

??「ふっふっふっふ」

??「くっくっくっく」

大鳳「誰!?こんなイタズラをして、危ないじゃない!」

??「任務ご苦労、時津風」

??「貴女は随分役に立ってくれたわ。感謝してる」

??「ま、もうちょっちだけ訳に立ってもらうんやけどな」

??「それもそうですね。最後に今までで重要な任務があるのを忘れてましたよ」

時津風「この声は……」

大鳳「どこにいるの!?姿を現しなさい!!」

??「姿?おかしなことを言うやっちゃなぁ」

??「ええ。嗤っちゃいますね。ほらいきますよ?せーの…」

??&??「「げっげっげっげ」」

大鳳「くっ!なんて禍々しい笑い方を!」

時津風「…」

??「ところでー。どや?こんな真っ暗闇じゃ艦載機は飛ばせんやろ?」

??「流石元軽空母。空母の弱点はよく知り尽くしてますね」

??「じゃかーしわボゲェ!今だった立派に軽空母や!!ちょーっち艦載機搭載数がゼロってだけやないか!!」

大鳳「それって空母としては致命的なのじゃ…」

??「おおん!?86台艦載機積めるからって調子こいとんとちゃうでワレ!?可燃性屁~こき式自爆空母の分際がァ!」

大鳳「語弊を招く言い方しないで頂戴!あれは魚雷被弾後に胴体着艦をした戦闘機の衝撃で格納庫内に充満した気化燃料に引火しただけよ!」

??「そんな間抜けな散り様晒した空母が歴戦の空母のウチこと致命的言うなつっとるじゃダボォ!!」

大鳳「ということは貴女艦娘ね!?最終通告よ!即刻明かりを付け直して姿を現しなさい!今ならお説教だけで勘弁してあげるわ!」

??「……聞いたか?夕張。もっかいやるで」

??「ええ、聞きました龍驤さん。やりましょう。せーの」

??&??「「げっげっげっげ」」

大鳳「くっ!馬鹿にして!」

??「ぶっ」

大鳳「!?」

??「アカン、屁ー漏れてもた。ぶっ。ぶー」

??「やだ、龍驤さんこんな狭いところでおならしないでくださいよ。倉庫には可燃物もあるんですよ?」

??「すまんすまん。こんな密閉された空間で屁ーなんかこいてもうたら大惨事に繋がるかもなぁ」

??「さっきおなかへって調理場からふかした芋パクッて食べたからですかねー。ぶー。やだ私も」

??「アカンで夕張ー。屁ーこいたら爆発が…ぶー。ぶっぶっぶー」

??「わー危ないですー。ぶっぶくぶー」

??「ぶりっ」

??「ぶりょりょりょー」

??&??「「ブリブリブリーミチミチミチッ」」

時津風「えーっと、大鳳さん。あの二人は何したいのかなぁ」

大鳳「とりあえず私に痛い目合わされたいっていうのだけは伝わったわ」ワナワナ

龍驤「ほう?ならそれはアンタの勘違いやねぇ」スッ

大鳳「!?」

大鳳(後ろ!?)

龍驤「はっ!声が反響してどっから声が聞こえてきたか掴めんかったやろ!」ガシッ

大鳳「!!」

龍驤「ふはは!手首取ったで!このためにアホジャリ騙してここまでお前連れてきたんや!」

時津風「!?」

龍驤「おーおー裏切られたって顔しとるなぁ。へっへっへ、いい授業料だったやろ。大人になるには騙し騙され、世の中の本質を知らなアカンのや」

時津風「騙したんだなっ!?」

龍驤「はっはー!騙した!?ちゃうわ!お前が勝手に騙されたんや!哀れなやっちゃなぁ!」

時津風「酷い…!許さないから!」

龍驤「ふははは!憎め憎め!その憎悪を喰ってウチはさらにパワーアップするー!」

大鳳「…」

龍驤「さて、大鳳?」ニヤリ

大鳳「なに?」

龍驤「そろそろ遊びは終いや!恐怖せえ!そして己が愚かさと無力を嘆きながら絶望の海に「えい」GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!?」

大鳳「いい?時津風さん。暴漢に手首を掴まれたら、こうやって捻るのよ」ギリギリ

龍驤「~~~~~~~~~ッッッ??!?!?」ペチペチ

大鳳「あと、こうやって降参をアピールしてきて可哀想になっても、絶対に力を緩めちゃ駄目。むしろ折ってやるつもりで力を強めること」ギリギリギリーーッ

龍驤「があああああああああああああああああああ!!」ペチペチペチ

時津風(弱っ!)

大鳳「こういう時のために普段身体も鍛えてるのよね…」ギリギリ

龍驤「おりょれぇ、このガチ空母めェ……」

大鳳「もう一人はどこ!?早く出てきなさい!でないとこの子の手首が大変なことになるわよ!」

龍驤「夕張ー!すまんー!」

時津風「」キョロキョロ

大鳳「…」

龍驤「…」

時津風「…」

大鳳「…」

龍驤「…」

時津風「…」

大鳳「…」

龍驤「…」

時津風「…」

大鳳「…コホン」

龍驤「…」

大鳳「えーっと…」

龍驤「…」

大鳳「その……貴女の手首には気の毒だけれど」

龍驤「待てぇえええええええええい!!待て待て待てぇえええええい!!」

時津風「一片の躊躇もなく相方見捨てて逃げるとか」

龍驤「くぉら夕張ーーーー!!いい加減おふざけも大概にせんと、ガチいてこますでぇええええええええええええ!!!」

大鳳「どうしようかしら、急に不憫になってきたわ」

時津風「大鳳さん!可哀想になっても、絶対に力を緩めちゃ駄目です!むしろ折りましょう!」グッ

龍驤「小さいうちからそんなこと考えとるとろくな大人にならんから!それやったらもう後戻りできひんくなるから!それだけはほんとやめてください!」

大鳳「…」

龍驤「くっそーーー!最初からあんな奴信頼しとらんかったけどさぁ!捕まった時点でこうなるってわかっとったけどさぁ!」

大鳳(愚痴りだしたわ)

龍驤「大体こうなるってわかっとったんねん!自分のことしか考えとらんし!あの糞鈍亀が!だけどこう…さぁ!こう!人間としての最後の情とか!そういうもの発揮してもよくない!?」

時津風(醜い大人だなぁ)

龍驤「あーーーあーーーー!あんな血の代わりに枯葉剤流れてそうな女に情けなんか求めるのも間違ってるけどさーーー!!あーーーもーーー!!最初から知ってたしーーーーー!!」

大鳳「…まあ、そろそろ本気で見苦しいのでとりあえず拘束して提督のところに突き出しましょうか」

時津風「あの、すみません大鳳さん。実はわたしこの二人に騙されて……あとで一から説明します」

大鳳「そうね。ちょっとだけ提督からのお説教は覚悟したほうがいいかもね……でも無事でよかったわ」

夕張「そこまでです」

大鳳「っ!?」

時津風「あ、いた」

龍驤「夕張ちゃん♥ウチは最初から信じとったで!!」

夕張「ふっ。本来ならそんな外道、助ける義理も価値もないんだけど」

夕張「そこのまな板の胸元にぶら下がってる装置にだけは大事な用があるんでね!」ビシッ

大鳳「こ、これは!」

龍驤「あっ、そういえば今ウチが持っとるんやった」

大鳳「暗くてさっきまでよく見えていなかったけれど……」

時津風「えー?なに~?なになに~?」

大鳳(そっくり……いえ、まさにそれそのものだわ)

夕張「ついでに大鳳。貴女が持っているそれも貰おうか。大事そうに首に下げていたのだから、まさか使っていないなんてことはないだろうしねぇ」クックック

大鳳「まさか貴女達も…」

時津風「やい夕張!よくもわたしのこと騙したね!?隠密艦娘なんて嘘っぱちじゃないのさ!」

夕張「嘘を嘘と見抜けないほうが悪いんですー!べー!っだ」

時津風「ぐぬぬぬぬぬ!!」

大鳳「どうでもいいけれど、一応、こっちには人質がいるのよ?……そっちが私達以上に本当にどうでもよさそうだからちょっと言うの憚られるのだけど」

龍驤「夕張。ウチは信じとるから」

夕張「ふん。人質?なにそれ。私には装置と装置置き場のまな板しか見えないんですけど」

龍驤「てめ夕張覚えとれやあとで絶対ボテくりまわす!!」

夕張「ああ。思い出した!私側にはあって、そっち側には無いもののことだったか!」

大鳳「は?」

時津風「……ん?」

夕張「取引よ!」

夕張「この子の命が惜しければ大人しく2人分の装置とついでにそのまな板も私によこせー!!」ビシッ

時津風「えっ……」

大鳳「!」



夕張が指し示したその先にはなんと艦娘が!
誰?↓2

雷「むー!むー!」ジタバタ

大鳳「あれは!」

時津風「雷!!」

夕張「そ♪みんな大好き、雷ちゃん」

大鳳「いつの間に…」

時津風「雷を離せー!離してよーー!」

夕張「いやぁさっき逃げるつもりで倉庫から出たらその場でばったり会って」

夕張「とりあえず即座に拘束して猿轡噛ませて連れてきちゃった」

夕張「で、私の要求はちゃんとわかってるよね?そこの装置置き場に装置二つとも持たせて、こっちまで歩かせてくればOK」

夕張「私側は雷ちゃんを歩かせるから。でも、ゆっくりとだよ。……いいなぁ、これ。映画みたいでしびれる」

大鳳「条件を飲みましょう」

時津風「大鳳さん…」

大鳳「人命には変えられないわ」

夕張「懸命な判断ね」

夕張「ククククク…」

夕張「クハハハハハ…」

夕張「アーーーッハッハッハ!」

龍驤「…」テクテク

雷「…」トボトボ

大鳳「二人共、お互いの陣営までもう少しゆっくり歩いて。いらない緊張を招きかねないわ」

大鳳「ごめんなさい雷さん。でも、我慢して。ここで相手を刺激しては何が起こるかわからないから」

大鳳「そう、ゆっくり。そっちの…龍驤とか言ったわね?貴女もこちら側に合わせなさい」

大鳳「ちょうど真ん中で二人がすれ違うような距離で。そう……」

夕張(…これでちょうど二人共真ん中かぁ)

夕張(ま、大鳳はやっつけられなかったけど戦果としては十分だよね。戦利品は手に入ったし。戦力で負けてる割には被害もほとんど無かったし。B勝利って感じ?)

夕張(これで龍驤さんに貸しもできたし。結果としていいこと尽くめって感じ。いいねぇこれ。私今日はツイてる)

夕張(あとは、龍驤さんがこっちに辿り着いた瞬間にさっき倉庫で見つけた催涙弾を放って混乱の隙に逃亡すれば…と)

大鳳「そう。もう少しよ。二人共、のこり20mくらいね。もういいでしょう、二人共相手に合わせないでいいから自陣に駆け足で戻っていいわよ」

龍驤「…」ギラリ

夕張「…ん?」

龍驤「…」ピタッ

夕張(何やってるんですか龍驤さん。そこで立ち止まって。早く戻ってきてくださいよ)

龍驤「…」ニヤニヤ

夕張(じゃないと、貴女が邪魔になって連中に催涙弾を打て…な…)

龍驤「」ゴソゴソ

夕張「…!」

大鳳「そう、雷さん、よく頑張りました。時津風さん、拘束を解いてあげて」

時津風「大丈夫?雷」シュルシュル

雷「ぷはぁ……ん…ごめんなさい二人共」

龍驤「きししし」ニタァ~

夕張「しまっ…!」

龍驤「」スッ






……げる




装置一つ目(壱号機)に、何を捧げますか?
大鳳↓2
時津風↓3
雷↓4
夕張↓5

装置二つ目(弐号機)に、何を捧げますか?
大鳳↓2
時津風↓3
雷↓4
夕張↓5

龍驤「壱号機は貯金58+14=72。弐号機は貯金8+16=24」

龍驤「これで96cm分の貯金や」

龍驤「けどまぁ…どうせならマックス値が100+100で200cmなんやからー?」

龍驤「とりあえずそこまで貯めるかぁ~」

夕張「…?あれ、私……今まで何を…」ブツブツ

龍驤「クックックック…残念やったなぁ?夕張ィ」

龍驤「アンタの72cmだったバスト…7cmも頂いて」

龍驤「でも安心するんやで?アンタから抉られた分の胸は、ウチがちゃぁ~んともらったるからなぁ」

龍驤「他の連中もどうやら装置の発動のショックで気絶してまったようやし…なんやこれ、装置同士が共鳴して発動時の衝撃が増したんかな?」

龍驤「ま、ええわ。かえって好都合や。今のうちにとんずらさせて貰お」

龍驤「それに……一番目障りだったやつも消えたしなぁ」ニヤニヤ

龍驤「なあ?大鳳」

大鳳「う……ううう……」フラフラ

龍驤「でも、安心し?ウチだけはちゃーんと覚えとる」

龍驤「アンタの存在が失われたんは、装置の発動者たるウチ以外の人間からだけや」

龍驤「目が覚めたあと、絶望するとええ」

龍驤「自分の存在が失われたという絶望……」

龍驤「恐怖……」

龍驤「焦燥……」

龍驤「ゆっくり味わったってや!!」

大鳳「うう…」ヨロヨロ

大鳳「ううん…くっ、やられたわ」

大鳳「はっ!みんな、無事!?」

時津風「ううー…なぁにー?何があったのー?」

雷「ん……」

夕張「これは…あれ?ここどこよ?それに、私……」

大鳳「…」

大鳳「ひとまず、みんな無事みたいね」

時津風「んー…いたた、二人共、無事?うん、無事みたいだね、良かったぁ」

大鳳「ええ。なんとかね。時津風さんも無事で……はないわね。なにかしら。髪の毛がもっさりしてるわよ?これ、もしかしてつむじを奪われた?」

雷「これは……あの時と一緒ね」

大鳳「あの時?雷さん、もしかして以前にも被害に合われたことあるんですか?」

雷「時津風ちゃん、その髪。凄いことになってるわよ」

時津風「えっ!?なになに!?」

大鳳「つむじがね…ないのよ」

雷「ほら。鏡御覧なさい?」

時津風「うわぁ…つむじがなくなってる……」

大鳳「可哀想に…許せないわね」

夕張「…」ボー

雷「私も、さっき持っていたまな板2枚を奪われたわ」

時津風「まな板ですか」

大鳳「それくらいで済んで良かったです……」

夕張「…」

雷「よくわからないこと続きで、頭がショートしそう。でもこの子が犯人なのは間違いないと思うけど。どうする?拘束しておく?」

大鳳「流石艦娘最年長です。そうでした。片割れには逃げられましたが、この艦娘が犯人の一人なのは間違いありません」

大鳳「今すぐ拘束して、仲間についても尋問しなければ。ね?時津風さん。貴女も騙されていたみたいだし…」

時津風「えー?拘束は可哀想ですよ」

大鳳「えっ?」

雷「…」

時津風「そりゃあ、この人は確かに悪いことをしたと思います。もう一人の人も、早く捕まえないと被害が拡大する可能性があることだって」

大鳳「…」

雷「…そうね」

時津風「でも、だからって拘束だなんて。せめて任意同行を頼めないでしょうか?」

大鳳「時津風さん、貴女はあれだけのことをされてまだ怒っていないんですか?騙されて、危害まで加えられて…」

時津風「ね、お願い。雷。雷なら上手く説得してくれるよね?」

雷「……眩しいわね。若いっていうか」

大鳳「…」

時津風「お願いだよ、雷。雷はこの人に人質にされて恨みもあるかも知れないけど…」

時津風「でも、人を恨むのなんて間違ってる。それは、相手がどんな悪人だろうと。だから、お願い」

大鳳「時津風さん。優しすぎるわ……」

雷「ふふっ。いいわ。やれるだけやってみる。どうせ私に望みなんか無いもの。復讐だって望まないわ」

大鳳「望みがないですって!?」

時津風「あ…」

雷「いいのよ。そんな顔しないの、時津風ちゃん」ナデナデ

時津風「…すみません。わたし、雷さんに失礼なこと……」

雷「いいのよ。私は願わない。望まない。復讐も、同情も。ふふ、若い頃はいっぱしに欲しい物や好きな人も人並みにあった記憶があるんだけどね」

雷「誰かが私の身体の上を通りすぎて行く度に…生暖かい湿った潮風に晒されて生きてる内に…いつの間にか欲も、愛も。全部錆びついちゃったから」

雷「だから、時々貴女達みたいにキラキラしてる子のこと、羨ましくなっちゃうな」

雷「でも、それってとても大切なモノだから。守ってあげなくちゃって思うの。貴女は私みたいに枯れた女になっちゃ駄目よ」

時津風「…ありがとうございます」

大鳳「いつの間にどんな人生歩んだんですか」

雷「で、当のお嬢ちゃんはさっきから静かだけれど、どうかしたのかしら?」

大鳳「騙されちゃいけません!この人らは無害と見せかけていきなり豹変して噛み付いてくるタイプです!近づいたら危ないですよ!」

雷「というか……随分お胸が小さくなったわね。これもあの子に奪われたのかしら」

大鳳「…」

大鳳「へっくしっ!」

大鳳「…?」ズズッ

夕張「えーっと…」

雷「…?」

大鳳「言っておきますけれど、雷さんに攻撃したらただじゃおかないから」

夕張「そのー…つかぬことをお伺いいたしますがー…」

大鳳「…へっくし!」

大鳳「……なんだか寒いわね」

夕張「こちら、どこで、私は何者なんでしょうか……」

雷「…」

大鳳「……へ?」

時津風「え?」

夕張「っていうか、うわ!なんですかこれ!?私、なんでこんな身体に重い物付けてるの!?ひゃっ!しかも武器!?」ガチャンッ

大鳳「これは…」

時津風「これってもしかして…」

雷「あらあらまあまあ」

大鳳「ま、まさか…」

夕張「うわーーーん!なんなのこれー!?ここはどこー!?私はだーれーーーー!?」

雷「うーん。嘘を吐いている風でもないし、典型的な記憶喪失ねえ」

大鳳「なんですってえええええええええ!!?」

大鳳「ふざけないでよ!」

大鳳「ここまできて、そんな……」

夕張「?」キョトン

雷「ん…これは、拘束云々とは関係なしに提督のところに連れて行かないといけないわねぇ」

時津風「しれーなんとかしてくれるかなぁ…」

雷「大丈夫よ。あの人を信じましょう?悪いようにはしないわよ」

時津風「そうですねぇ」

大鳳「雷さんも!時津風さんも!なんでそんなにあっさりしているんですか!?」

大鳳「この人は一歩間違えれば鎮守府をめちゃくちゃにしていたんですよ!?あなた達を犠牲にすることで!」

大鳳「二人が甘いというのなら、私が心を鬼にします!そもそもこの人は…」

大鳳「…へっきち!」

大鳳「っ!なんなのよさっきから身体がスースーする……」

大鳳「…」

大鳳「っっっっきゃああああああああああああああああああああああ!!!?」ペタン

雷「それじゃあ時津風ちゃん。悪いけど、司令に先に知らせてきてくれないかしら。私はこの子を連れて後から行くから」

時津風「了解!」ビシッ

大鳳「ま、待って!待って二人とも!私いつのまにか服が…!」

時津風「それじゃあ全速力で行ってきます!」ピューッ

雷「転ばないようにねー」

大鳳「なんで…なんでさっきから無視するんですか」

雷「さて、貴女。えーっと…名前もわからないのよね?」

夕張「…はい」

大鳳「なんで…なんで……」シクシク

雷「そうねぇ。思い出せることは何もないの?その格好、艦娘だと思うのだけれど」

夕張「なにも……なにもおもいだせません」

雷「私でさえ貴女みたいな艦娘を見たことないということは…もしかして新型かしら?」

大鳳「…」

夕張「わかりません……わからないんです……ううう……」

大鳳「…」

大鳳「……そうか」

大鳳「私も、奪われたんだ」

大鳳「あの龍驤っていう艦娘に」

大鳳「服も」

大鳳「私自身さえも」

大鳳「…」

雷「ああ、いいのよ、泣かないで。それじゃあとりあえずうちで一番偉い人のところに連れていくから、そこで今後の身の振り方の話を……」

大鳳「…」

大鳳「…」クルッ

大鳳(今ここにいても、意味が無いわ)

大鳳「でも、覚えていなさい、龍驤」スタスタ

大鳳「いつか必ず取り戻してみせる。奪い返してみせるわ」スタスタ

大鳳「装置を。居場所を。私自身を。……全てを」スタスタ

大鳳「見てなさい!!」ガラッ

提督「おわっ!ひとりでにドアが開いた!?」

大鳳「きゃあああああああああああああああああああああああ!!!!?!?!?!?!?!?」ペタン

雷「あら司令。わざわざ来てくださったんですか?」

大鳳「いやああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

提督「ああ、時津風からなんだか大変らしいって聞いて……とにかくその子が…」

大鳳「見ないでえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」

雷「ええ。どうやら記憶喪失であることに不安を感じているようなので…」

大鳳「見えてないのねえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」

提督「ならまずドック…いや、医療室に……」

大鳳「誰か私を見つけてよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

雷「そうですね。それとなにか暖かいものを……」

大鳳「もうやだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」タタタタタタ

次のメインとなる艦娘安価↓
深海棲艦可

名取了解。今日はここまでにします

おう俺が見てるぞ(ゲス顔)


この大鳳は、『神の不在証明(パーフェクトプラン)』『知られざる英雄(ミスターアンノウン)』が常時発動していると解釈すればいいのか?

>>675
知られざる英雄は別に見えなくなるスキルという訳ではないので悪しからず
神の不在証明の完全上位(なお自力で解くことは出来ない模様)で合ってる

数日後
執務室

提督「というわけで、名取にはこの子の世話係をやってもらうことになった」

夕張「…」

名取「えっと……すみません、どういうわけでしょう」

提督「さっきも説明した通り、この子は艦娘らしいんだがどうやら記憶を失っているらしくてな」

名取「はぁ…」

提督「名前はおろか、自分が今まで何をしていたのかや、どんな存在だったのかさえまったく記憶に無いと来た」

名取「そうなんですか…」

提督「艦娘とは言っても、そんな子を戦わせるのは忍びないだろう?そこでだ」

名取「はい…」

提督「まずはなにはともあれ、この子をうちの鎮守府に慣れさせるのを目指さなくてはならん」

名取「そうですか…」

提督「なにせ記憶を取り戻す手がかりは今のところゼロだからな。長期戦も覚悟しなくてはならないわけだ」

名取「なるほど…」

提督「とはいっても、艦娘には変わりない。記憶さえ取り戻せば我々の重要な戦力になってくれるはずだ。在野に放つわけにもいかない」

名取「ええ…」

提督「それで先の話に戻るが…」

名取「…」

提督「名取。お前をこの子の世話係に任命する」

名取「…なんで私なんですか?」

提督「なんでかって?…そうだなぁ」

提督「この子、記憶も名前もわからないではあるけれど、艤装を調べて貰ったところ、どうも軽巡みたいなんだよ」

明石「まあ、随分変わった軽巡ではあるんだけどね。兵装ガン積み。はっきり言ってこんな艦見たことないわ」

名取「明石さん」

明石「私が調べたんだけどね。だから、姉妹艦からの特定もできないし困っちゃう」

提督「お前を選んだ理由は……まあ、お前の性格なら記憶喪失になってナイーブになっている子を刺激しないだろうと思ったからだ」

提督「この子が一日でも早く我が鎮守府に慣れ、記憶を取り戻せるようにサポートしてやって欲しい」

名取「そ、そんなぁ……私には無理ですよぉ」

夕張「…」

提督「まあそう言うな。世話係のお前がそんなのでは、この子も不安になるだろ」

名取「ふえええ…」

提督「分かったか?分かったなら返事」

名取「…」

提督「名取」

名取「うううー…わかりましたぁ…」

提督「……すまんな。半ば無理やり。だが本当にお前くらいしか思いつかないんだ」

提督「普段ならこういう役割は天龍に任せるんだが、あいつ最近なんか発情しだして誰かれ構わず襲いかかるもんで」

提督「流石にそんな奴に世話任せるわけにもいかんもんでな」

名取「…お話はもういいですか?それじゃあ、もう退室しても大丈夫ですよね?」

提督「ああ。その子に鎮守府を案内してやってくれ。しばらくは演習と出撃時以外はつきっきりでな」

名取「それでも演習と出撃はあるんですね……ほんとに私なんかに務まるのかなぁ」

提督「大丈夫さ。ほら、君も」

夕張「あ。はい、わかりました。えっと…失礼します。提督」

名取「失礼しま~すぅ…」

バタン

提督「…」

明石「…」

提督「…明石、どう思う?」

明石「そうですねぇ…」

提督「我が艦隊の駆逐艦二人を狙った、謎の艦娘二人。その片割れか……」

明石「もう片方は行方を眩ませているんでしたっけ?」

提督「幸か不幸か……彼女が記憶喪失になったことで彼女の我々に対する敵意も消えた」

提督「だが、おかげで彼女らの情報を得ることも不可能だったわけだ」

提督「だからこそ、あの子はあえて自由にさせる。そうすればもう一人もいずれ彼女を取り戻すために姿を現すだろう」

明石「それで名取ちゃんを護衛に?世話係なんて名目を付けて」

提督「名取はああ見えてやる時はやる娘だ。いざという時の爆発力は軽巡でもトップクラスだからな」

提督「まあ、惜しむらくは重大な任務を担っていると知って自然に振る舞えるほど器用ではないところだが…」

提督「それは誰だってそう変わらない。四六時中一緒にいてボロを出せずにいられる名女優など我が艦隊にはいない」

提督「彼女に本当の役目を教えていない理由だよ。酷い上司と思うか?」

明石「そうですね。でも、名取ちゃんなら大丈夫でしょう。なんせ彼女は『あの』名取なんですから」

提督「そうだな。なのでそっちのほうはまあ、それほど心配していない。そっちよりも心配なのは、むしろ別の事柄の方だ」

明石「……それは」

提督「……ああ。何故『艦娘が』我々の鎮守府の艦娘を襲ったのか」

明石「…」

提督「それも、一人は我々の全く知らない艦娘。否。雷さんや時津風の証言によると彼女らはそれぞれを『夕張』『龍驤』と呼び合っていたらしい」

明石「『夕張』と『龍驤』…」

提督「聞いたことがあるか?」

明石「いえ……」

提督「お前もか。実はな、俺も聞いたことがないもので、大本営に問い合わせてみたんだ」ギシッ

明石「…!それで、答えは……!」

提督「そんな艦娘は知らない。の一点張りだ」

明石「馬鹿な!でも、あの子の兵装は確かに艦娘のものでした!」

提督「わかってるさ。俺だってそれくらいの判断は付く」

明石「そんな。ということは……」

提督「……推論を立てた。2つだ」

提督「1つ。彼女らは何らかの事情によって深海棲艦側に付いた艦娘である」

明石「!!」

提督「これなら大本営が存在を秘匿したのにも説明がつく。彼女らは大本営によって造られた最新鋭の艦娘であった」

提督「しかし何らかの問題が生じ、深海棲艦側に彼女らを奪われたんだ。あるいは彼女ら本人の意志による反逆かもしれんがな」

提督「そしてその問題発生の原因が軍のお偉いさんらにとって致命的なものであったのだとすれば…」

明石「二人の存在に関してしらを切るのも当然、ということですか…」

提督「そうだ。そしてもう1つ」

提督「彼女らが大本営から何かの密命を帯びて直々にやってきた艦娘であった可能性」

明石「っ!!」

提督「……時津風が言っていたんだ。彼女らは最初、自らを隠密艦娘部隊を名乗ったと」

明石「で、でも、それは彼女を騙すための詭弁だったんでしょう!?」

提督「そうだったかもしれない。だが、嘘を隠すには真実に嘘を紛れさせるのが効果的だという話しもある」

明石「て、提督は、大本営が我々に危害を加えようとしているとお考えで?」

提督「……滅多なことを言うな。だが、二人の名に対しあえて反応をしなかったということは、何か我々に対し含むものがあるのは確かだろう」

提督「なにかよからぬ事が起こるかもしれない。明石。それとなく注意はしておいて欲しい。大本営の動きにもな」

明石「…」

提督「気を付けてくれよ?あそこの老人どもはネズミみたいに敏感だ。こちらがおかしな動きをしたと判断したら、艦隊の一つや二つ、あっという間に消し飛ぶぞ」

提督「だから、この事は俺達二人だけの秘密だ。危なっかしいことに他の子らを巻き込みたくないんだ」

明石「わ、わかりました……」

提督「…すまないな。本当はお前だって巻き込みたくはないんだが、『夕張』の艤装の検査に携わらせてしまった。もう後戻りはできないと踏んだからな」

明石「…」

提督「それに……ハハ。万が一俺が突然いなくなった時、誰か一人くらいはこのことを知っていてくれないと」

明石「て、提督!?」

提督「ああ、迂闊だったよ。うっかり例の二人のことを、聞いてしまったからな」

提督「大本営に都合の悪い存在を知って、あまつさえ嗅ぎまわるような真似をしてしまった。これは逆鱗の一つや二つ、触れてしまっただろう」

提督「まあ、だからと言ってすぐに露骨な真似はしてこないだろうが……転ばぬ先の杖ってやつだ」

提督「俺が消えても、お前は狼狽えるな。不審がるな。悲しむ素振りくらいはしてもいいが…決して嗅ぎまわるな」

提督「そして他の子らを安心させてやって欲しいんだ。よろしく頼むよ」

明石「提督……」

提督「……そんな顔をするな。あくまでこれは俺の推論にすぎない。ひょっとしたらただの深読みかもしれないんだからな」

明石「ですが……」

提督「……ありがとう。大丈夫さ。俺だってそう簡単にやられたりはしないよ」

提督「向こうが仕掛けて来たなら、逆にこっちが向こうのしっぽを掴むことだってできるかもしれない」

提督「そうしたら今度は大本営の腐敗を表に出すチャンスだ」

提督「人類共通の敵が出現したってのに未だに怪しい権力闘争ごっこしてる馬鹿な連中を、一掃してみせてやる……!!」

明石「…」

明石(そう言って執務室のブラインドに手を差し込み、窓の向こうに広がる海を見つめる提督の目には、悲壮なまでの覚悟が見えました)

明石(嗚呼。提督。どうか無理をなさらないで)

明石(できることなら私も一緒に戦いたい。だけど、あまりに複雑な権力闘争という世界に、私のような一介の艦娘が介入する余地がどこにありましょう)

明石(私には無力を噛み締め、広く、しかしこの国の行く末を背負わせるにはあまりに小さな彼の無事を祈ることしか出来ない)

明石(提督。どうかご無事で。私達艦娘はいつか静かな海を取り戻してみせます)

明石(だけど、その海をあなたに見せられないなんて、まっぴらごめんなんですからね)



※取り越し苦労でした

執務室前廊下

名取「えっと…」

夕張「…」

名取(ど、どうしよう。提督にゴリ押しされて仕方なく請け負っちゃったはいいけれど…)

名取(お世話係ってなにすればいいのー!?)

夕張「…あの」

名取「あっ!はい!ごめんなさい!」

夕張「?何も悪いことしてないじゃない」

名取「えっ?あっ、そうでしたっけ?すみません、ごめんなさい」

夕張「……ところで、私達これから何をするの?」

名取「あっ、そうですねごめんなさい。今考えてます役立たずですみません」

夕張「……名前」

名取「え?」

夕張「お名前、あなたなんて言ったかしら」

名取「あっ、じ、自己紹介もまだでしたっけ。ほんと気が利かなくてすみません」ペコペコ

夕張「……面白い人ね」クスッ

名取(笑われた!?)

名取「えっと…長良型3番艦の名取です。軽巡です。よろしくお願いします」ペコリ

夕張「そう名取って言うんだ」

名取「すみません。なんの面白みもないつまんない自己紹介でほんとすみません」ペコペコ

夕張「…頭下げてばっかりね」

名取「ううう…すみません」

夕張「ほら、また」クスッ

名取「あっ、ごめ…あっ、すみま…じゃなくて、ごめんなさいでもなくて……」

夕張「……いいな。名乗れる名前があって」ボソッ

名取「…」

夕張「……あ。ごめんね。こんなこと言われてもどうしていいかわからないよね」

名取「あ、いえ!そ、そんな!謝らないでください!わ、わわわ私の方こそ……」オロオロ

夕張「ほら」

名取「え?」

夕張「今、私に謝られて困っちゃったでしょ?」

名取「え……」

夕張「謝ることで、相手を困らせちゃったら本末転倒でしょ?だから、謝るの禁止」

名取「…」

夕張「今度謝ったら罰ゲームね。いい?わかった?」

名取「は、はい…」

夕張「ん。よし。……あ、あとついでに敬語も禁止」

名取「えええええええ!?」

夕張「よし、それじゃあ今からスタートね。はいはじめー」

名取「ちょっ!ちょっと待ってください!私まだやるなんて一言も…」

夕張「いいじゃない。見た感じ同年代っぽいし、仲良くしましょ?それとも私と仲良くなるのは嫌?」

名取「あ、いえ。そんなわけじゃ…ごめんなさ…あっ」

夕張「…はぁ」

名取「…あっ、ちが、これは…ごめんなさ…はうううっ!!」

夕張「…ごめんね。馴れ馴れしいこと言って不快にさせちゃった?」

名取「えっ?ち、違います!そうじゃなくて…」

夕張「……ほら。だってまだ敬語」

名取「あっ……ち、違う…もん」

夕張「ん。よし」

名取「…」

夕張「ねえ、名取。私、お腹空いてるんだけど、ここって食堂はあるの?」

名取「う、うん…ある…けど……」

夕張「そう。じゃあ、最初はそこに連れてってくれる?」

名取「う、うん。わか…った。……うん。いいよ」

夕張「そう。良かった。美味しい食堂だといいな」

名取「…それは、保証するよ。うん。間宮さんご飯はすごく美味しいし」

夕張「……あ、でもお金持ってないや。どうしよ」

名取「あ、じゃあ今回は私が出すね。あとで提督さんにある程度のお小遣い出して貰えないかも頼んでみる」

夕張「えっ?ほんと!?名取いい子だわ~」ギュッ

名取「きゃああああ!?ごめんなさい!?」

夕張「おっ。また謝ったな~。これで5回分~」モニュモニュ

名取「きゃあああああああ!?な、なにしてるの!?」

夕張「ん?何って、さっき言ったじゃない。罰ゲーム」

名取「えええええ!?」

夕張「ごめんなさいとか謝ったり、敬語使ったら、一回こうやっておっぱい揉むからね!」

名取「なにそれぇええ!?」

夕張「ん~。名取のおっぱい、おっきくてむっちりしてて、触り心地いいわ~。しっかり鍛えてるね?大きいだけじゃなくて弾力がある」

名取「も~!やめてよ~~~!!」

夕張「よいではないかよいではないか~~」モニュモニュ

名取「も~!意地悪してないで食堂行くよ~!」ズルズル

夕張「おっ!後ろからわしづかみにしてるこの私を引きずったまま歩くとは、名取ほんと凄いね!力強い!」

名取「また…そんなこと言…って~!」ズルズル

夕張「おおおー!しかも結構早いし!凄いな~」

名取(そんなこと言われるの、初めて……)

名取「って、誤魔化されないよ!ほら、立ってよ!自分の足で歩いて!……え~っと」

夕張「……あ~。名前かぁ。私も忘れちゃってるけど、呼ばれる時無いと不便だよね」

名取「…」

夕張「う~ん。そうだな。それじゃあ世を忍ぶ仮の名前…じゃないけど、アダ名でも付けるか」

名取「えっ?」

夕張「あう~む、なんかいい名前ないものか。むむむむむ」モミモミ

名取「自分で付けるんだ…あと、そろそろ胸から手を離してくれないかな」

夕張「そうだなぁ。…あっ、そうだ。名取ってさ、宮城にある名取川から取った名前なんだよね?」

名取「えっ?そ、そうだけど…よく知ってたね」

夕張「だって、軽巡の名前に川の名前が付けられるのは常識でしょう?」

名取「常識…なのかなぁ」

夕張「で、ついでにその辺には名取市ってのがあってさ」

名取「う、うん…」

夕張「そこの名産品って知ってる?」

名取「う、ううん。知らない。でもそれがなんなの?」

夕張「それがねぇ。メロンなわけよ。まるでこっちの名取の胸にたわわに実ってるやつのこと指してるみたいじゃん?」モミモミ

名取「だから揉まないでぇ!」

夕張「私は見ての通り、こんな幼児もびっくりなまな板体型でさぁ」

夕張「こうやって名取のメロンを揉んでると、ご利益にあやかれないかな~なんて思ったりもするわけなんだけど」モミモミ

名取「それなら自分の胸を揉んでよぉ!そっちの方が絶対効果あるよぉ!」

夕張「ついでに名前の方も名取にあやかっておこうかなって。おっぱいも込みで」

夕張「だから、私は今から、メロンね」ニコッ

名取「…え?」

夕張「だ~か~ら!メロン!私のことはメロンちゃんって呼んでくれたまえ!」

名取「メロン……ちゃん?」

夕張「そっ!よくできました!」

名取「…」

夕張「……ん?」

名取「…」プルプル

夕張「~?お~い、名取~?」

名取「…ぷっ」

夕張「!」

名取「ぷっ…くふふふ…」プルプルプル

名取「あはははは!」

夕張「なんで笑う!?」

名取「だ、だって!メロンちゃんって!変な名前!あははは!だめ!ツボに入った!」

夕張「なぬ~!名前じゃなくてあだ名だし!変じゃないし!」

名取「あははは!ご、ごめんメロンちゃん!あははは!あっ、ごめん!」

夕張「むうううう!しかもごめんっつったなー!お仕置きじゃ~~~!!」モミモミモミ

名取「きゃっ!あはは!やめて!ごめんなさい!あっ、また!あは!あははは!参った!参りました!だからやめてメロンちゃん!あははははは!」

夕張「むううううううううう!!!」モミモミモミモミモミモミモミモミモミ

同時刻
???

龍驤「…」コツコツ

龍驤「おっ」

龍驤「おったおった」ニヤリ

龍驤「獲物がなぁ」






龍驤の見つめる先には誰が?安価↓
ついでに何してたか↓3

(安価下で、提督が何かを思い出そうとしていたって感じでいきます)

執務室

提督「うーむ」

提督(あれからまだ大本営からは何も動きが見えない)

提督(同期のうちでも仲の良く信頼できる提督複数人には信頼できる筋から内密に大本営に対する注意を促す文書を送ったが、届くのは早くても明朝になるか)

提督(どいつも今の大本営のやり方には不満を持っている奴らばかりだ。連中と連携が取れれば大本営相手にもなんとか立ちまわることができるかもしれん)

提督(きな臭い動きを見せてみろ。例え俺を殺っとして、それを切っ掛けにあいつらが本格的に動き出すぞ。そうすればドブネズミの尻尾を掴むなんぞあっという間だ)

提督(そうやって安全なところで椅子取りゲーム連中に目にもの見せてやれれば、海軍に革命が起こるぞ)

提督(来るなら来い。俺は絶対にただではやられん。例え殺されようと、敵は全員地獄に道連れにしてやる!)

提督(だが……何かが引っかかるんだよなぁ)

提督「大切な何かを忘れているような気が…」

提督「『夕張』…『龍驤』…『夕張』…『龍驤』…」

提督「うーむ……」

提督「……ん~」

「…」

提督「……やれやれ」

「やぁキミィ。頭抱えてお悩みやねぇ。ハゲ進行するで?」

提督「……来たか。『龍驤』」

龍驤「おっ。ウチのこと覚えてくれとるん?流石提督やなぁキミ」

提督「…覚えて?どういうことだ。俺とお前は初対面なはずだが」

龍驤「あれ。なんかちょっち違う感じか。残念」

提督「時津風と雷さんの報告にあったからな。お前ともう一人が、お互いのことを『夕張』『龍驤』と呼んでいたと」

龍驤「あー。そういえばせやったっけ。なんや愛の力でウチのことだけは覚えとってくれたんかと期待したのに」

提督「……お前は何者だ。聞きたいことは山ほどあるが、さっきから俺のことを旧知の間柄のように話しているが、それも気になるな」

龍驤「ん~……説明が手間掛かりそうでめんどい」

提督「ふざけるな!」

龍驤「真剣やで?手間かけてるウチにこの部屋に艦娘が入ってきたら面倒やからなぁ」

提督「くっ!やはり俺を始末しに来たのか!」

龍驤「いんや。これは実験や」

提督「実験だと!?」

龍驤「今まで艦娘にしか使ってこんかったが…この、艦娘豊胸装置が艦娘以外にも果たして使えるアイテムなのか」スッ

提督「!!それは……!……そうだ!!」

龍驤「感謝するで?ウチはキミの犠牲をもって、更なる高みへ進む」

提督「そうだった!全て思い出したぞ!そうだ!夕張とは!龍驤とは!艦娘豊胸装置とは!!」

龍驤「ほい。ぽちっとな」

提督「待て!りゅうじょ……」






……げる






提督の何を捧げますか?
壱号機↓2
弐号機↓3

ドクン

提督「お…?」

龍驤「おっ、壱号機のいっちゃんは変化あらへんけど、弐号機の錦野旦のほうは8cm分も貯まっとるやん!艦娘以外でも効果あったんやな!」

提督「お、おお…おおおお…」ドクンドクンドクン

提督「な、なんだこれ?力が、すげぇ、漲って…お、おおおおおお!?」

提督「うおおおおおおおおおお……!!」バリバリバリ

提督「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

龍驤「ふふふふふ…」

提督「キシャコオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!」


                       /゙ヽ、
                      /    ゙ヽ、
                  /_,,、---- 、,,_  \
                   /'´        `ヽ、.ヽ
               /           -- ヽ.ヽ
                //              ヽヽ
              ,ィ'   ,r─‐-、 ,、.-'''''''‐ 、    ト、゙i__
            ノト、  、,.ニミrクr ト、r'ニ、ヽ,、,、__,.ィベ!.トヽ

           ///` =レ{   .}`==={.   }r─‐''´   | |ヽヽ
          / | |    ヾニソ´ __ ヽニソ       | | ヽヽ     ←提督
           / | |       (´__´゙二´____, )         /j、   ゙i,
         /|/ィヘ      ゙!L.エエlメ/        //ヽヽ  |
         レ'゙==ヽ      ヾ┴┴ソ,        //y'二ミ彳|ト、
          |= 、 \. \     ノ`ー‐' /|     //彡彡彡ヽ/| |
         ト、 \r==`===ヘ、ヽ-- 'ノ>--イr''"|L彡彡彡シ| || |
           j、 \//ヽ、ヽ、=ミ/ r==⌒ヽ/{三三彡ヽ彡=='"コ|/ j
        j⌒V/ト、`ー─/{  _.二二)  =}l三三彡シ r/ / | /
        /`ヽV/ `ーー┤{  ヽ----、  =}ヽ====彳| ||/ 二.|_/
       /゙ヽ//∠二二ヽL{ (二二二,  ノ}ノ//二、 V レ'二|二ヽ
       /ヽ,//∠二、ヽ / \ (`ー─' ,.イヽ|// 二二l ヽレ'二ド三ヲ
        /ヽ,//∠二、ヽ /|、,. `i====Y三ミ、. ヽレ'´二二ヾレ'r=|\
     /ヽ,//二、ヽ、 /ト、|トレ  /⌒|ト-|二`ヾr=ヽレ'´二二ヾレrヾ´
     ./ヽ/ニヽ,.、-'´ ,ノーァー、_ノ{r'⌒ト-|二二|||_ヽレ'´二二ヾレrヽ
    / /ヽ,,、-''´ '‐‐''゙/´v/,二 トレ''''ト-|二二.j|レ==\ヽノr''二ヾレ'ヽ
   '─''"´      ,、-'´ニヽ/∠ヽ.ト、.ニト-|二ヽハ レ'二`\.゙ヽ、r'(_.\ゝヽ
           ./ニニヽ/∠`ヽj ヽニト-|二 /ミ∧レ' r==、\レ'`iー----'
         /ニヽ,./∠`ヽ/   lニト.|二/ミ/  \´レ' フ´\r'ヽ
          /ゝ'/∠ヽ /    |ニトj-/-/     `''- ,,_´r'´゙ヽ、\
     _,,/フ´∠ヽ_,、-'''´      |ニV//            ̄`゙'''‐--'
     `ー─‐'''"´          /メ/
                     '"´

提督「」

龍驤「うわ。思った以上にキモい」

提督「いやいやいや。なんだこれなんだこれなんなのなにこの姿」

龍驤「あ、意識は普通なんやね」

提督「テメェ!龍驤!!」

龍驤「いやぁ、なんかキミ、さっきから大本営とドンパチするっぽい事言うとったやん?せやけどキミ戦う力あらへんし…」

龍驤「キミに死なれたらウチも悲しいから、大本営くらい余裕のよっちゃんイカでぶっ潰せる力あげようっていうウチの好意やったんやけど」

提督「おーおー確かに今なら大本営くらい余裕でぶっ潰せそうだわいついでに深海棲艦も滅ぼしてそこからさらにグリコのおまけ感覚で現世にこの世の地獄まで顕現できそうだわい」

龍驤「あ、もしかしてなんか危害加えられる思った?まさかぁ。ウチだって鬼やあらへんし、世話になったキミにそんなことせーへんよぉ」ケラケラ

龍驤「あ、でも念じる際によっちゃんイカのこと考えとったから思念が混じってこうなったんは秘密やで?」

提督「それでこの姿かこのオッス オラ ゲドウ マナイタ コンゴトモヨロシク!」

提督「っつーかこの姿になってマジで完全に全部思い出したぞ!おいテメェ!いろんな人に迷惑かけまくりやがって!特に吹雪とかなんか色々抱え込んじまってるじゃねぇか!」

龍驤「思い出したんなら慰めに行ったったらええやん」

提督「こんな姿で行ったら気絶や失禁どころの騒ぎじゃ済まんわ!!」

龍驤「まあ概ね計画通りなんやけどな」

提督「知ってた。あと、大鳳のことも思い出した。ああ、世の中ってこうやって出来てたんだっていうのがアストラルな次元で知覚できるようになった」

龍驤「いやぁ話が早くて助かるわぁ」

提督「いやお前もうどうあっても助からんぞ。こんな姿にしやがって」

龍驤「おっと、そんなこと言うてもええんか?」

提督「んだと?」

龍驤「ウチならキミを元の姿に戻すことも可能なんやで。装置の力を使って、キミに向かって発動された装置の効果を捧げたらしまいや」

提督「もうなんでもありだな…」

龍驤「つまり、元の姿に戻りたかったんならウチの言うことを聞かんとアカンってことや」

提督「何が悲しゅうてそんな分の悪い賭けをせにゃならんのだ。お前に頼むくらいなら他の艦娘、いっそその辺の妖精にでも…」

提督「…」

龍驤「ほう。気付いたみたいやな」

提督「くっそおおおおおおおおおおおお!!!」

龍驤「フハハハハハハハ!!そうや!そんなグロい格好のおっさんに『ねえキミ、ちょっと悪いんだけどこの不気味な真っ赤な顔した装置使って僕を元の姿に戻してよ』なんて言われてみい!」

龍驤「トラウマ抱えて寝こむわ!ってかウチも今結構限界近いし!ちょっとキミ、それ以上近寄らんといて。なんか腐った血の匂いすんねん」

提督「後先考えないで喰っちまうぞお前。物理的に」

提督「…まあいい。いやよくないがどうしようもないので良しとしよう。で、お前の要求はなんだ」

龍驤「わお、その姿で要求とか聞かれると悪魔との取引感バリバリ」

提督「奇遇だな。俺も今悪魔と取引してるぞ。似非関西弁のな」

龍驤「いやまあ、大したことやあらへんのやけどね?」

提督「おう」

龍驤「キミ、その姿のまんまじゃもう提督業やれへんよね?」

提督「おう。なんか気付いたら部下が全員怪物に変わっちまってたりしそうだしな。ついでに提督なんてまどろっこしい真似せんで直接敵倒すわ」

龍驤「いやいや。それはアカンよ、ほら、世の中の摂理的に」

提督「……わかってるって。で、何が言いたいんだよ」

龍驤「んもー。察しとるくせにぃ。でもま、ウチの口から聞きたいってんならそれでもええわ」

提督「…」

龍驤「四の五の言わんとちゃっちゃと提督の座、ウチに譲ってや♥」

今日はここまでにします
やり過ぎるとただの胸糞になるんでゲス可愛いって難しい
力を持たせすぎてるから悪いんだろうけど

食堂

名取「えーっと…どこか空いてる席はないかな」キョロキョロ

夕張「わぁ。今はお昼過ぎだっていうのに、結構混んでるねぇ」モミモミ

名取「今日は出撃がない日だからね。一部の哨戒や遠征に出てる子以外は待機なんだよ」

夕張「へー。それでかぁ」モミモミ

名取「待機時間は行動が制限されるからね。でも食事は禁止されてないから、多くの子がここに集まってスイーツ食べながらお喋りしてるの」

夕張「なるほどなるほど。そういえば今、ちょうど3時のおやつタイムだしね」モミモミ

名取「もう。メロンちゃんいい加減に胸揉むのやめてよぉ…」

夕張「へっへっへ。やーだね。さっきの分のペナルティがまだ貯まってるんですー」モミモミ

名取「ふええ…」

夕張「……ん。わかったわかった。それじゃあこれで今までの分は消化済みってことにしてあげるから。ほら、泣かないの」

名取「泣いてないよぅ。そうじゃなくて、どこに座ろうかなって」

夕張「ん?あー…どうすんの?空いてる席全然ないけど」

名取「うーん。多分みんなもいると思うから、そこに入れて貰おうかなぁ」

夕張「みんな?」

名取「うん。最近私と一緒に、第二艦隊を組んでるみんな」

夕張「名取って第二艦隊だったんだ。ちょっとびっくりした」

名取「うん。ごめんね、第一艦隊じゃなくて」

夕張「いや軽巡だし第二艦隊でも十分凄いっていうか…ん?また謝ったね?」

名取「あっ、いた!みんなだ!」タタタタ

夕張「…」

名取「メロンちゃんもおいでよ!みんなに紹介するから!」クルッ

夕張「あいわかった」ワキワキ








名取以外の第二艦隊のメンバーを決めてください
安価↓1
   ↓2
   ↓3
   ↓4
   ↓5

龍田「はぁ…」

木曾「ん。大丈夫か?龍田。お前最近随分やつれて見えるぞ」

龍田「だってぇ…天龍ちゃん、あの日以来凄いんだもん~…」

木曾「ああ。あの馬鹿が発情期に入ったって話か。お陰で摩耶姐とあいつと俺とでやっていた定期茶会も中止の憂き目だ」

初春「その話は聞いておるぞ?発情した天龍が摩耶に襲いかかって反撃に遭って大破したとのう」

龍田「それで懲りてくれればよかったのに、今度は駆逐の子らを狙って手を出すようになる始末だし~」

鬼怒「それは…パナイね!」

龍田「お陰で各所に謝りに行ったり天龍ちゃん抑えに行ったりで、もう大変~。部屋にいたら部屋にいたで今度は私とシようとしてくるし~」

鬼怒「天龍マジパナイ!」

龍田「まあ天龍ちゃんとエッチするのは別にいいんだけど…色んな子に見境なく襲いかかるのはなんとかして欲しいわ~」

龍田「……私、嫉妬深いのよ?私以外に手出せないように調教しちゃおうかしら」ボソッ

木曾「…」ゾゾゾッ

初春「ま、まあ、ほどほどにの?」

鬼怒「龍田の方がもっとパなかった!」

扶桑「あら?あそこにいるの、名取ちゃんだわ」

木曾「えっ?」

鬼怒「あっ!ほんとだ!名取~!こっちこっちー!」

初春「む?見慣れぬ娘がおるのう」

龍田「ほんとだ~」

名取「お疲れ様ですみなさん!」

扶桑「お疲れ様。提督に呼び出されていたようだけど、なにかあったの?」

木曾「そうだよ。お前呼び出しのアナウンス食らった時死にそうな面してたぞ」

鬼怒「名取、名取!ここ空いてるよ!ここ!」

初春「顔色が随分明るくなっておるということは、悪い知らせではなかったようじゃのう」

龍田「そうね~。どころかむしろ、ちょっと嬉しそう~?」

名取「えへへ…」

木曾「なんだ?何があったか気になるじゃないか。俺達にも教えろよ」

夕張「」ヒョコッ

名取「あ、その前にみんなに紹介したい子がいるんだけど、いいかな?」

扶桑「まあ」

木曾「なんだ、お前のツレか。見ない顔だから誰かと思ったぜ」

初春「うむ。わらわも知らん艦娘じゃのう」

鬼怒「おっ?もしかして新しい仲間?」

夕張「えーっと…ども」

名取「うん。実はこの子なんだけど、さっきの呼び出しで……」

木曾「なるほどな。それで名取が世話役に任命されたってわけか」

名取「うん。そうなんだ…」

初春「ほう、それはまた。大抜擢じゃの」

鬼怒「パナイね!特別任務じゃない!」

名取「うん。でも、そんなに大したこと無いよぉ」

扶桑「そんなことないわ。名取ちゃんみたいに優しい子だから、記憶喪失の、えーと、メロンちゃん、でいいのかしら?も、こうして安心して一緒に行動できるんですから」

夕張「扶桑さん…ありがとうございます。不慣れなお仕事ですけど、精一杯頑張りますね」

龍田「こういうのは普段は天龍ちゃんの役割なんだけどね~。でも今の天龍ちゃんはあれだから~」

木曾「今のアイツ発情期の姉貴共よりヒデェからなぁ」

初春「ぬぅ?あのアニマル二人、もよや本当に動物のごとくに発情期があるのか!?」

鬼怒「球磨型パナイ…」

木曾「あと大井な。あれが一番酷いかもしれん」

鬼怒「球磨型マジ半端ない!」

夕張「……仲いいんだねぇ」

名取「えへへ……。うん。初めはみんな癖があって怖かったけど、慣れたらみんないい人だよ」

木曾「ほう、言うじゃねぇか」

初春「これはまた教育が必要かのう?」

鬼怒「おっ!教育?教育?鬼怒もハッスルしちゃうよ~?」

龍田「うふふふ~。名取ちゃんに八つ当りしちゃおうかしら~」

名取「ふええっ!?」ビクッ

扶桑「こらこら。いじめてあげないの」

夕張「あ、名取ってここでもいじられキャラだったんだ」

名取「ふえええ、扶桑さ~ん」

扶桑「よしよし」ナデナデ

木曾「ちっ。扶桑姐に庇われちゃ手出しできねぇ」

鬼怒「扶桑姐怒ったら怖いよー。マジパナイ」

龍田「あらら~」

初春「まあそんなに怯えるでない。冗談じゃ。冗談」

夕張「…」

扶桑「っと、ところで自己紹介がまだだったわね。みんな、順番に自己紹介するわよ」

名取「あっ、すみませんわざわざ気を利かせて頂いて」

夕張「む?」ピクッ

扶桑「まずは私ね。第二艦隊旗艦の扶桑型超弩級戦艦、扶桑です。よろしくね?」

夕張「あ。はい、よろしくお願いします」

木曾「球磨型5番艦重雷装巡洋艦、木曾だ。自慢じゃねぇがこの艦隊のエースって言われてるぜ」

鬼怒「それ自慢してるよね」

木曾「うっせぇ!次お前だ!自己紹介しろや鬼怒!」

鬼怒「うわーこわーい!神戸生まれの鬼怒だよ。長良型5番艦!名取とは姉妹なんだぞー」

木曾「ったく…」

龍田「龍田だよ~。生まれは佐世保なの~」

木曾「…」

龍田「はい。次初春ちゃん~」

木曾「待て待て待て。ちょっと適当すぎねぇか今の自己紹介は」

龍田「え~?でもぉ」

木曾「でもじゃねぇ!もうちょっとこう…血の通った自己紹介はできねぇのかお前は!」

龍田「も~、しょうがないな~。天龍型軽巡洋艦、2番艦の龍田だよ~。姉がいるんだけど、今危ない子になってるから見かけたら逃げるのよ~」

木曾「それもなんか違う気がするが…」

初春「ではわらわで最後じゃな?初春型駆逐艦、1番艦の初春じゃ。寒いのは得意じゃが暑いのは苦手じゃ。まあ、なんじゃ。記憶喪失ということで大変ではあろうが、これからよしなに頼み申すぞ」

扶桑「困ったことがあったら何でも私達に相談してね。名取ちゃんだけじゃなくて、私達だってもう仲間ですもの」

木曾「任務を仰せつかったのは名取だが、こいつだけじゃ何かと頼りないからな。俺達がサポートしてやるよ」

名取「木曾ちゃんそういうこと言わないでよぉ……」

龍田「まあまあ」

初春「と、まあわらわ達の自己紹介はこのくらいかの。お主は記憶がないのじゃろう?無理に自己紹介などする必要はないぞ」

初春「じゃが、何ぞ言いたいことがあれば、折角ゆえ聞いておこうと思うのじゃが」

鬼怒「早速何かして欲しいこととかあったら協力しちゃうよ!いつもニコニコ、住み良い鎮守府!一人ひとりの仲が良くて明るく笑顔の絶えない楽しい艦娘ライフを送るためにも!」

木曾「早速ブラック臭がしてきたな」

夕張「そうですね…うーん。なら一言」

夕張「改めまして、メロンです。メロンっていうのは、仮の名前です」

夕張「というのも、私、どうやら記憶を無くしちゃってるようで……自分が何者なのかも、今まで内をしてきたのかさえもわかりません」

夕張「正直ちょっと……ううん。凄く心もとないけど。でも、今、こうして名取に会って、良くしてもらって」

夕張「そのお友達のみなさんともお会いさせてもらって。ここでも優しくしてもらって」

夕張「ちょっとだけ……いえ。凄く。凄く凄く凄く。嬉しいです。あったかいです。頼もしいです」

夕張「だから、早く記憶を取り戻して…いつの日か、みなさんと一緒に肩を並べて戦える日が来るのが、楽しみになりました」

夕張「色々ご迷惑をおかけすることになると思いますけど…これから、どうか私と仲良くしてください。よろしくお願いします」ペコリ

夕張「……こんな感じ?」

木曾「ひゅー!やんややんや!」パチパチ

龍田「すごーい!記憶もないのにいきなりこんなことスラスラ言えるなんて、頭いいのね~」パチパチ

鬼怒「一言どころじゃなかった!メロンちゃんパナイ!」パチパチ

初春「これは、記憶を取り戻したら相当やりそうじゃのう。頼もしい限りじゃ」パチパチ

木曾「そしたらウチに配属されたりしてな!そしたら名取はメンバー落ちだ!」

名取「えええ~!?私!?」

木曾「当たり前だろ?メロンのやつ見たところ軽巡っぽいし、そっくりそのままお前の上位互換で入るのが一番バランス的にも自然じゃねぇか」グリグリ

名取「ふえええ。痛いよ木曾ちゃん、ごめんなさい梅干しはやめて~」

夕張「…」ワキワキ

扶桑「こら木曾ちゃん。また名取ちゃんいじめて。駄目よ?仲良くしなきゃ」

初春「扶桑や、放っておけ。これは木曾なりのスキンシップじゃ」

扶桑「もう……相手が嫌がってるスキンシップはスキンシップじゃありませんっ!」

名取「そんなことより誰か助けてください~」

夕張「…」ワキワキワキ

木曾「うりうり~。……ん?どうした?メロン。そんなに手ワキワキさせて」

名取「木曾ちゃんごめんってもう許して~」

夕張「……コホン」

名取「……あっ、メロンちゃん助けて~!」

夕張「名取」ニヤッ

名取「えっ?」

夕張「これで何回謝った?敬語も」

名取「あっ…」

夕張「罰ゲーム」ワキワキ

名取「ちょっ!ええ~!でもあれは不可抗力だよ~~!!」

夕張「問答無用じゃ~~~~~!!」ガバッ

名取「きゃああああああああああああああ!!」

木曾「な、なんだぁ?」

鬼怒「うわぁ。メロンが名取のお乳めっちゃ揉んでる」

龍田「もしかしてこの子もそっち系~?天龍ちゃんよりは乱暴じゃないだけマシだけど~」

夕張「さっき約束したよねぇ?謝ったら罰ゲームでおっぱい揉むって!あと敬語一回でも罰ゲームだって!」モミモミ

名取「で、でも!あれはメロンちゃんにじゃないよ~!」

夕張「誰にとか限定だなんて言ってないし~!」モミモミ

名取「やっ!ちょ、ずるいよ~~~~!!ああああっ!」

扶桑「あらあらあら。どうしようかしら」オロオロ

扶桑「と、とりあえずメロンちゃん?一回落ち着いて。二人が仲いいのはわかったから許してあげてね?」

夕張「扶桑さん!ダメです!そうやって名取を甘やかすからこの子いつまでもビクビクおどおどしてるんですよ!」モミモミ

夕張「ここは心を鬼にして教育を施さないと!」ニヤニヤ

名取「そんなにやけ顔で言っても説得力無いよー!」

木曾「成程、一理ある」

鬼怒「鬼!?鬼って言った!?」

龍田「あらあら」

初春「ぬわー!?おい龍田、何故わらわの視界を隠す!」

扶桑「ど、どうしようかしら木曾ちゃん。名取ちゃんが」オロオロ

木曾「やれやれ。大丈夫さ扶桑姐。名取の奴なら」

鬼怒「まあ、うちだとまれによく見る光景だよね~」

扶桑「え?」

木曾「ああ。あいつは本気で追い詰められたら、な。ほらそろそろ来るぞ?」

鬼怒「木曾ちゃんもやりすぎて何回も返り討ちにあってるもんねぇ」

木曾「うっせぇ!あれは俺もやりすぎたと思って反省してるから本気出してないだけなんだよ!」

鬼怒「くふふふ…ま、そういうことにしておこうか」

鬼怒「ムカつくなぁ……」

扶桑「……あっ」

名取「むーーーっ!もうっ!えいっ!」ガバッ

夕張「おうっ!?」ドサッ

名取「……メロンちゃん」

夕張「お、おおう。流石名取。力強い。まさか攻撃中のこのメロンさんを一発で押し倒すとは」

名取「メロンちゃんって、すぐ調子に乗るよね」ジトー

夕張「そ、そうかなぁ~?メロンさん記憶ないからわっかんな~い」

名取「…はぁ。もういいけど。でもちょっと控えてね?真面目な場面とかもあるんだから」

夕張「ご、ごめんなさい」

名取「…」

夕張「……な、名取さん?」

名取「あ。そうだ」

夕張「な、なんだい名取さん。あとそろそろどけてくれるととても嬉しいんだけど」

名取「今、メロンちゃん『ごめんなさい』って言った」ボソッ

夕張「…」

夕張「…」

夕張「……へっ?」

名取「罰ゲーム」ワキワキ

夕張「…」

夕張「マジで?」

名取「…」コクリ

夕張(目がマジだ!)

夕張「ちょっと待って落ち着いて名取!ほら私の胸なんかまっ平らだし揉んでもなんにも掴めないって面白くもなんともないしやめてとめてやめてとめて」

名取「大丈夫だよメロンちゃん。胸に脂肪なんてなくても、マッサージはできるから」スリスリスリ

夕張「ひゃああああああああああああああああああ!!?」

扶桑「…」

木曾「…ほら、な?」

鬼怒「名取パナイ」

龍田「あらら~」

初春「おい!龍田!どうなっておる!?おい!誰ぞの悲鳴が聞こえておるぞ!おい龍田!よもや敵襲ではあるまいな!」

名取「…」モニュモニュスリスリ

夕張「あっ…!やだっ名取、そこは…はっ♥……あっ…あっ…♥」

発発「龍田!暗いぞ!怖いぞ!龍田~~~!!」ジタバタ

夕張「ああああああああ~~~~♥」」

扶桑「…」

木曾「…ほら、な?」

鬼怒「名取パナイ」

龍田「あらら~」

初春「おい!龍田!どうなっておる!?おい!誰ぞの悲鳴が聞こえておるぞ!おい龍田!よもや敵襲ではあるまいな!」

名取「…」モニュモニュスリスリ

夕張「あっ…!やだっ名取、そこは…はっ♥……あっ…あっ…♥」

初春「龍田!暗いぞ!怖いぞ!龍田~~~!!」ジタバタ

名取「えいっ」コリッ

夕張「ああああああああ~~~~♥」

夕張「はぁ…はぁ…」グッタリ

名取「ぷぅ~…」イジイジ

木曾「な?言ったろ扶桑姐。名取はああ見えてガッツがある奴なんだ」ヒソヒソ

扶桑「ガッツ…ねぇ」

鬼怒「名取のガッツパナイよ。普段はヘタレだけどね」

木曾「やる時はやる女の典型だよ。ま、普段はヘタレだがな」

扶桑「それは普段の戦闘でも頼りになることから知っているけど…」

龍田「もう大丈夫ね~」パッ

初春「ほわぁ!おい龍田!わらわに一体何をする!」

扶桑「…」キョロキョロ

名取「……ぐすっ」

木曾「しかしやるなぁメロンのやつ。名取相手とはいえ、初日でいきなりあれだけのことをするなんざ…」

扶桑「……はぁ」

龍田「お子様は見ちゃいけません。め~っ」

鬼怒「お子!?おこ!?ふん!!?おこのポーズ!」シャキーン

初春「なんじゃと~!わらわは立派なれでぃじゃぞ!?」

名取「うううう…」グスグスッ

木曾「気に入った!おもしれえ奴じゃねえか!はっはっはっは!!」

初春「こらーーー!何を笑っておる!おい!龍田!龍田ーーー!!」

鬼怒「おこのポーズ!激おこのポーズ!激おこぷんぷん丸のポーーーーズッ!!」シャキーン シャキーン シャキジャキキーン!

名取「ううううう~…ふえええええ…」ポロポロ

木曾「はっはっはっはっは!ハーーッハッハッハッハ!!」

扶桑「……ああ。みんなが暴れるから、気が付けば注目の的になってるの」

初春「龍田!龍田ーーー!!龍田のいじわるーーーーー!!!!」ジタバタバタバタ

木曾「ハーーッハッハッハッハ!!ハーーッハッハッハッハァ!!!!」

名取「ふええええーん!ふえええええええええーーーん!!!」シクシクシク

夕張「」ピクピク

鬼怒「そしてこれが最終奥義!げきオコスティックファイナリアリティぷんぷんドリームのポーーーーズ!!」ズバギャギガギョーーーーン!!

扶桑「…はぁ」

扶桑「不幸だわ……」

扶桑「…」

扶桑「……ふふっ」クスッ

時津風「…」ジー

時津風(どうしよう。あの人、悪い人なのに)

時津風(でも、記憶を失って良い人になったのかな?)

時津風(でもでも、記憶が戻ったらまた悪い人に戻っちゃうかもしれないのに…)

時津風(でもでもでも!そんなこと今第二艦隊のみんなに言ったら関係がギクシャクちゃうかもだし、それはあの人が可哀想だし!)

時津風(でも、扶桑さんにだけは言っておいたほうがいいのかなぁ。でも、う~~~ん……)

時津風(うわーーーー!わたしはどうすればいいんだぁああああ!!)

ブツッ

時津風「わっ!?」ビクッ

ゴツッゴツッ

時津風「?」

『うん。通ってるわよね?それじゃあえっと、あ~。あ~。マイクチェック1、2……。よしっと』

時津風「?」

『ぴんぽんぱんぽ~~~ん。館内放送をお伝えしま~す』

時津風「あ、なんだ館内放送か」

『先ほど提督から緊急のメールが届きました。これより我々に、重大なお知らせがあるとのことです。つきまして、待機中の艦娘のみなさんは大至急ブリーフィングルームへ集合のこと』

時津風「えっ?」

『繰り返します。待機中の艦娘の皆さんは、大至急ブリーフィングルームへ集合とのこと。これより提督から、重要なお知らせがあるとのことです』

『なお、哨戒中の艦娘の皆さんは通常業務を全うされたし。連絡は追って、各自姉妹艦より説明を受けるべし』

『わかりました?ついでに遠征中の子らへは、ミーティング終了後に電報で知らせることになっています』

『っていうか私も何も聞いてないんですけれど!提督!?重大なお知らせってなんですかーーー!?いい加減執務室の鍵を開けてくださーーーい!!』

『ってわけでみんな集合次第始めるらしいのでちゃっちゃと集合ーー!駆け足ーーー!!』

ブツッ

時津風「…」

ザワザワザワ

時津風「お知らせって、なんだろう…」

雷「時津風ちゃん」

時津風「あ、雷。今の聞いた?」

雷「ええ。なんだか胸騒ぎがするわ。早く行きましょう」

時津風「う、うん…」

雷「……嫌なものよね。私のこういう時の勘は、得てして当たるから」

雷「今度こそ取り越し苦労であってくれればいいのだけど……」

赤城「…」

加賀「赤城さん、どう思われます?」

赤城「さあ……なんでしょう。でも、助かるわ。お腹が空いて苦しいの。何か気が紛れるようなことがあってくれればありがたいです」

加賀「……過食症、治りませんね」

赤城「そうね。でも、かえって腹八分目の量を計算して食べれるようになったから、健康には良かったのかもね」クスッ

加賀「…ポジティブですね。でも無理に笑わないでください。私まで悲しくなってしまうわ」

赤城「……ありがとう。加賀さんは優しいわね」ナデナデ

加賀「撫でないで…いえ、いいです。なんでもありません」

赤城「ふふ…可愛いわ。加賀さん」ナデナデ

赤城「…」

赤城(なにかしら、この嫌な感じ)

赤城(何事もなければいいのだけど……)

蒼龍「重大なお知らせだって。何だと思う?飛龍」

飛龍「知らないってば。いちいち付き纏わないでって言ってるでしょ」

蒼龍「でも、私がいないと飛龍すぐ誰かに喧嘩売っちゃうんだもん」

飛龍「ちっ…!アンタを最初にぶちのめすよっ!弱っちいくせに!」

蒼龍「……良かったね、飛龍。改二になれて」

飛龍「はぁ!?なんでアンタが嬉しそうなのさっ!私に殴られた時の傷が増えただけだって言うのに!」

蒼龍「それでも、私は飛龍の改二姿が見れて嬉しいから……」

飛龍「きもっ!自分を殴るやつの力が強くなって喜ぶとか、分かってたけど真性のマゾだわコイツ。あー殺したい」

蒼龍「…」ジワッ

飛龍「ま、いずれ本当に殺すつもりではあるけどさ。姉妹だからってだけでいつまでもアンタみたいな雑魚に寄生されちゃいい迷惑だし」

蒼龍「…っ!」ゴシゴシ

飛龍「なに潤んでんのさ。あーキモイキモイ。早くどっか行けよ。なんでほんとこんなにコイツムカつくんだろ」

蒼龍「…」

飛龍「事故に見せかけて殺すにはどこの海域がいいんだろうな…」ブツブツ

蒼龍「…飛龍。私を殺す話はいいけど、今はブリーフィングルームに行きましょ?怒られちゃうわよ。それは嫌でしょ?」

飛龍「……ちっ。わかってるわよ。いちいち指図すんなこの屑」ドカッ

蒼龍「っ!げほっ!」

飛龍「」スタスタ

蒼龍「あっ、待って…」ヨロッ

蒼龍「…」

蒼龍「…っ!」グスッ

蒼龍「ひっぐっ!」グスッ

蒼龍「うう……」ゴシゴシ

蒼龍「…」フラフラ

電「あーめんどくさいのです。電部屋に帰って寝ててもいいですか?どうせ提督優しいから処分なんかしないのです」

響「それは駄目だ。ブリーフィングも任務だからね。電。その発言は評価に関わる」

電「もー。響ちゃん真面目過ぎなのです。どうせ駆逐艦の電達がなにしても戦艦はおろか軽巡にもなれないのですよ?」

響「電。駆逐艦には駆逐艦の果たすべき任務がある。そして任務をこなす意思のない艦娘は存在価値がない。そんなに休みたいなら今ここで永遠の休暇を与えてあげるけど」

電「ごめんなさい。行くのです。だからその兵装はしまってください。……響ちゃん、ほんとにキリングマシーンになっちゃったんですね。電は寂しいのです」

響「艦娘に余計な感情など必要ない。さあ、早く行くよ。雷は時津風を連れて行くと言っていたから、我々3人で行動だ」

暁「あーもうっ!彼氏とメールしてる最中だったのにー!まだ次に会う約束してないんですけど!」

電「暁ちゃん、それ何人目の彼氏なのです?」

暁「失礼ね!まだ7人目よ!同い年3人に年上2人!あと年下2人!」

電「…七股かけてまだ全員現在進行形ってのが末恐ろしいのです」

暁「ふふん。だって艦娘やってる暁の体力に見合う男なんかそうそういないんだからしょうがないじゃない」

電「前に彼氏さんの一人とお話した時、暁ちゃんと夜の営みをすると貪り食われそうで怖いと震えていたのです」

暁「だーかーらー!貧弱なそいつが悪いんだってば!一晩にたった7回絞りとっただけで悲鳴あげて気絶しちゃうなんて、なってないわ!」

電「……どうしてこうなっちゃったんでしょう。いつだったか、暁ちゃんが処女を失ってからその快楽に溺れてしまたのは……もう遠い昔のようなのです」

響「二人共。そろそろ口を慎め。命令に従って駆け足だ。行くよ!」

天龍「おっ!摩耶さん!」

摩耶「きゃっ!天龍さん!?」(意訳:げっ!天龍!?)

天龍「なあ摩耶さん。これからブリーフィングルーム行くとこか?終わったら俺と一発シケこまねぇ?」

摩耶「黙りなさいな気色悪い!お馬鹿なこと言ってないで早くブリーフィングに行くわよ!」(意訳:うるせぇよ気色わりい!馬鹿言ってねぇでとっととブリーフィング行くぞオラ!)

天龍「うーん。言葉遣いが丁寧な摩耶さんもいいなぁ。なんつーか、ギャップ萌え?」

摩耶「またお仕置きされたいの?」(意訳:またぶっ飛ばされてぇのか?)

天龍「うわわ!わかった!わかったから!いくら俺でも仕事中に変な真似はしねぇって!でも考えておいてくれよな!」

摩耶「もうなんなのよこの子……ほら、急ぐわよ。遅刻しちゃったらお説教されちゃうわ」(意訳:もう何なんだよコイツ……ほらとっとと行くぞ。遅刻したら大目玉食らっちまう)

吹雪「……提督?」ピクッ

吹雪「…」

吹雪(……なんだろう、何か)

吹雪(なにか、予感がする。とてつもないことが起こるような……)

吹雪(何かが、決定的に、致命的に変わってしまうような、そんな恐ろしい予感が……)

吹雪「…」

吹雪「……とにかく、急ごう。なにか、凄く、凄く嫌な予感がする」タタタタタ

ブリーフィングルーム

ザワザワザワ

鬼怒「一体何があるんだろうね~」

龍田「ね~。こんなの初めてだわ~」

初春「ふむ…さては大規模作戦……あるいは敵の何か良からぬ動きでも捉えたか」

木曾「だとしたら腕が鳴るな。俺達第二艦隊の力の見せどころじゃねぇか」

名取「はわわ、怖いよぉ木曾ちゃーん…」

夕張「…」

扶桑「メロンちゃん」

夕張「あ、扶桑さんおかえりなさい」

扶桑「点呼報告を終えて来たわ。大丈夫?不安じゃない?」

夕張「正直、不安がないって言えば嘘になりますけど……でも、大丈夫です」

夕張「これだけ艦娘が集まっていると壮観ですね。もし深海棲艦が何か大変なことを企んでいるのだとしても、ここにいるみんなが力を合わせれば、なんとかなりますって」

夕張「なーんて、楽観視しすぎですかね?」

扶桑「……私は嫌な予感がしているわ。これまでにないくらい。……せめていつもの不幸くらいで済んでくれればいいのだけれど」

夕張「それって……」

霧島「はーい、みなさん静粛に!オホン!この度は、急な召集にも関わらず迅速にお集まりありがとうございます!改めて皆さんの練度の高さに心強さを覚えます!」

霧島「申し遅れました!今回のブリーフィング、実はまだ提督がいらっしゃっておりません!少々遅れて見えられるとのことで、それまで私霧島が皆さんの統率を仰せつかっております!」

ザワザワザワ

霧島「はい静粛に!静粛に!お気持ちはわかります!私も正直何がなんやら!!」

ザワザワザワ

霧島「ああもうっ!発言は順番に!挙手で!挙手でお願いします!私もわからないことだらけなんで」納得の行く回答をできる自信はありませんが!」

長門「提督は今どちらにおられるのだ?」スッ

霧島「現在執務室だそうです!でも、鍵を掛けられて、部屋に入ることができません!」

陸奥「あらあら。何をやってるのかしら?」

金剛「Hey霧島ー。何故霧島が招集の音頭を取ることになったデスカー?」スッ

霧島「金剛お姉さま!提督から私のメールに着信があったんです。急な報告があるからみんなを急いで集めてくれって」

霧島「何故私になのかはわかりません!もしかしたらある程度年長者でメールチェックが早いっていうだけの理由かも!」

赤城「では、このブリーフィングの趣旨も聞かされていないのかしら?」スッ

霧島「面目ありません!提督からはとにかく急いで集めろとだけお達しをいただき、後はナシのつぶてで!」ヒーン

千歳「困りましたね。となると後は提督に出てきていただかないとどうにも……」

千代田「お姉…どうなってるのかなぁ」

武蔵「ふむ…私が行って執務室の扉をこじ開けてこようか?」

隼鷹「アンタが言うと洒落じゃ済まなさそうだからやめとけ」

加賀「そうね。提督にも何か考えがあるのかもしれないわ」

潮「愛宕さん、なんだか怖いです…」

愛宕「大丈夫よ、潮ちゃん」ナデナデ

浜風「…高雄さん」ギュッ

高雄「心配しないでいいわ。浜風」ナデナデ

あきつ丸「さて、それでは提督殿がいらっしゃるまでここで『休め』でありますかな」

ビスマルク「急いで集めさせた割に自分が遅れるなんて弛んでるわね」

伊19「これで肩透かしの要件だったらお仕置きなのね~」

阿賀野「く~…」

能代「阿賀野姉ぇ!阿賀野姉ぇ!ここで寝ちゃダメだってばぁ!」ユサユサ

矢矧「本当にこの人は大物というか…」

雲龍「……いつまで待てばいいのかしら」

バターーン

「「「「!!」」」」

「いやぁごめんごめん!遅れてもうた!」

時津風「えっ…?」

雷「あら?あの子…」

吹雪「…!あの人は……!!」

夕張「…」

龍驤「いや~ほんますまんなぁ。堪忍堪忍やで。ちょーっち引き継ぎに手間取ってなぁ」

龍田「…あれぇ~?」

龍驤「ん~……。おお!!ほとんど揃っとる揃っとる!うんうん!何名かおらんけどそいつらは哨戒や遠征中やな?ならこれで今動ける子は全員って感じか」

霧島「…」パクパク

龍驤「ん?どないしたんや霧島。そないな、鳩が豆鉄砲食ろうたみたいな顔してからに」

霧島「あ、あ、あ……」パクパク

龍驤「あー?あー…アンパン?」

天龍「いやアンタ誰だよ」

龍驤「……おお!」ポン

龍驤「せやったせやった。すまんすまん。みんなウチのことは忘れとったんやったなぁ」

龍驤「ほな自己紹介せんと…なぁ」ニヤリ

龍驤「ウチの名は龍驤」

明石「!!」

龍驤「今日からここの鎮守府の新提督や」

龍驤「ま、仲良くしたってな~」ニコッ

今日はここまでにします
察しのいい人は今後の名取の役割にある程度気付いたかもしれん
どうかな?

1時間後
食堂

ザワザワ

龍田「は~。びっくりした~」

木曾「まったくだ。まさか提督…いや、あいつは元か。元提督が胃潰瘍で倒れ入院とはな」

鬼怒「急性胃潰瘍だっけ?びっくりだね。マジパナイ!」

初春「まあ、何かと気苦労の多い男じゃったからのう。最近は髪にも来とったし」

名取「提督さん、さっきまであんなに元気そうだったのに……」

木曾「大本営がすぐさまたまたま余っていた提督候補を寄越したって話だったな。無能な連中にしちゃ上出来な話だ」

扶桑「……そうね。上出来過ぎるくらいにね」

夕張「扶桑さん?」

扶桑「…」

鬼怒「扶桑ねー?どしたの~?」

扶桑「……ハッ!ごめんなさい、ぼうっとしてたわ」

木曾「おいおい勘弁してくれよ。扶桑姐まで体調悪いとか言い出さないでくれよ?」ケラケラ

鬼怒「提督が倒れて扶桑姐にまで倒れられたら、うちの鎮守府マジヤバイもんね」ケラケラ

扶桑「ごめんなさい、私は大丈夫だから……」

龍田「…」ジー

初春「ふむ…」

名取「?」

夕張「……うーん」

書き込みてすと

できた…なんだったんださっきのは
ごめんなさい今日はもう心折れますた

木曾「で、お前らはどう思った?」ニヤッ

鬼怒「え?なになに?なにが?」

木曾「何がって、察しわりいなぁ。新提督のことだよ。新提督」

鬼怒「ああ、龍驤提督?可愛いよね。鬼怒たちと同年代くらい?話合いそう。木曾ちゃんは?」

木曾「俺は気に入ったぜ。「これからはバンバン出撃して深海棲艦をぶっ倒すでー!」って所信証明が特にな」

鬼怒「確かに、私ら第二艦隊も今後忙しくなりそうだよね」

龍田「…」

木曾「龍田、お前はどう思った?」

龍田「そうね~。今は天龍ちゃんがアレだから、正直男の人が鎮守府から居なくなってくれるのは嬉しいけど~」

鬼怒「そういえば、龍田ちゃん天龍と提督が二人きりなるのだけは死守してたもんね」

龍田「だって天龍ちゃんが男の人に穢されるなんて我慢できないんだもん」プゥー

木曾「ハッ。あいつに据え膳食う度胸があったとは思えんが」

初春「じゃが押し倒されて食われる可能性は十分にあったからのう」

龍田「そうそう!そこー!気になってたのそこー!」

木曾「ああ、言われてみればな…。で、肝心の龍驤提督への第一印象はどんな感じよ」

龍田「うーん。保留かなー。まだまだ全然わかんないことだらけだし~」

木曾「なんだそりゃ。つまらん」

鬼怒「初春ちゃんはどう思う?」

初春「わらわも同意見じゃ。まだ見極めるには尚早じゃろう」

木曾「なんだお前もかよ。慎重派っつーか」

鬼怒「親しみやすくていい感じの子だったけどなぁ」

木曾「名取はどうだ?」

名取「ふえっ!?」

木曾「……なんでそこで驚く。さてはまたぼーっとしてやがったな!?」グリグリ

名取「いたたたた!ごめんなさい木曾ちゃん!許してよー!」

木曾「うるせえ!許してほしかったらつべこべ言わず新提督への印象語りやがれー!」グリグリ

名取「そ、そんなこと言われても!はじめて会ったばっかりだし私にはなんとも…」

木曾「がーー!お前もか名取ー!ぱっと見の印象くらい語れんのかお前らは!」グリグリグリー

名取「ふええええええ!」

初春「これこれ、木曾や。その程度のことで怒るでない。初めて会った人間の本質など早々わかるものでは…」

扶桑「……私はあまりいい印象ではなかったわ。彼女」

鬼怒「……え?」

龍田「…」

初春「……はっきり言うのう」

木曾「ふ、扶桑姐?」

名取「め、珍しいですね。扶桑さんが誰かのことをそんな風に言うの…」

扶桑「…」

木曾「ま、まったくだぜ。扶桑姐ともあろう人がさ。第一印象で人の、ましてや上司のことそんな…」

鬼怒「うん。パナイびっくりした」

初春「なんぞ理由はあるのかえ?」

扶桑「そうね。これはあくまで私の想像であって、もしかしたら勘違いかもしれない」

扶桑「だから、本当は龍驤提督がとても素晴らしい人格者で、私の印象が間違っているっていう可能性もあるってことを念頭に入れてね?」

木曾「あ、ああ…」

龍田「…なにがあったの~?」

扶桑「……視線をね、感じたのよ」

龍田「…なるほどねぇ」

木曾「し、視線?」

扶桑「ええ。ブリーフィングでは各艦隊ごとに整列して提督のお話を聞いたでしょ?それで、旗艦の私は先頭に立っていたわよね」

木曾「ああ。確かにそうだったな」

扶桑「それで、提督がどんな人か、私も一刻でも早く見極めようと、所信表明の間彼女の表情や仕草をじっと観察していたの」

鬼怒「それでそれで?」

扶桑「一度だけ、目が合ったの」

初春「……ほう。それが理由と申すか。一体どんな目つきであったというんじゃ?」

扶桑「ただただ恐ろしい、憎しみに満ちた目をしていたわ」

扶桑「あれは目的のためならどんな犠牲も厭わない。そんな人の顔よ」

鬼怒「憎悪…嘘。あんなに面白おかしい軽い感じの人だったのに」

木曾「若くして提督の座に着いた女だ。修羅場の一つや二つ、乗り越えてるんだろ」

木曾「もしかしたら、深海棲艦をバンバン倒す、ってのもその辺の憎悪が根っこにあったりしてな」

初春「成る程のう。深海棲艦に対する憎しみを糧に出世し、彼奴らを倒せる立場まで成り上がった口か。このご時世それなりによくある話じゃ」

龍田「私も実はその目線、感じたかも~。やっぱり気のせいじゃなかったんだ~」

木曾「龍田もか!」

鬼怒「ってことは、これは本格的に提督復讐鬼説が現実味を帯びてきたかも!?」

扶桑「……ふたりとも、言っておくくけれどこれはあくまで仮設、ううん。ただの想像なのよ?」

扶桑「あんまりみだらにそういう話、他の子にしちゃダメよ。特に青葉ちゃん」

木曾「わかってるって扶桑姐。特に青葉にはな」

鬼怒「誰にも言わないってば。特に青葉さんには絶対」

扶桑「そ。でも、仮に彼女が深海棲艦への復讐を目的にこの鎮守府に着任したのなら」

名取「し、したのなら?」

扶桑「……作戦の過程で、今後は今まで以上に危険なことをさせられるかもしれない」

名取「っ!」ビクッ」

扶桑「落ち着いて。名取ちゃん。あくまで仮定の話。でも、そうだったとしたら」

木曾「上等だ。と言いたいところだが……犠牲が出る可能性があるって言いたいのか?」

扶桑「……あるいは。でも、それだけは許すわけにはいかないわ」

扶桑「大丈夫。どんなことがあろうと、みんなはこの私、扶桑型超弩級戦艦扶桑が守ります」

扶桑「でも、提督の人間性の本質が見えるまで、彼女へ全幅の信頼を置くのはまだ少し待って欲しいの」

扶桑「そして各自、自分の身は最低限守れるよう今まで以上に気を引き締めて任務に当たること」

扶桑「これは第二艦隊旗艦としての通達です。不安にさせてしまったらごめんなさい。でも念のため。ね?」

木曾「…了解だ」

鬼怒「りょ、了解です!扶桑姐!」

初春「あいわかった。我らが旗艦殿は頼りになるのう」

龍田「運は悪いけどね~」

扶桑「龍田ちゃんそれは言わないで……」

鬼怒「あははは!」

扶桑「はぁ…いまいち決まらないわ。不幸だわ……」

夕張「…」

名取「メロンちゃん?どうかしたの?」

夕張「いや…あの提督なんだけど」

名取「うん。なんだかすごい話になっちゃったけど、本当はどんな人なんだろうね」

木曾「おっ。そういえばお前にはまだ聞いてなかったな」

木曾「さっきの扶桑姐の話のあとじゃ印象だいぶ変わるだろうが、お前はあいつにどんな印象だった?」

鬼怒「あ、まだ聞くんだ」

夕張「…私は」

夕張「…」

夕張「なんだろう、少し、懐かしい感じがする」

木曾「なんだそりゃ」

名取「懐かしい?もしかして知り合いとか?」

夕張「ううん。それはわからないけど…」

初春「ほう、それならば僥倖ではないか!もしやメロンの過去を知る人物やもしれぬぞ?」

鬼怒「今明かされる衝撃の真実!……とかなったらパないね。青葉さんが躍動しちゃう」

扶桑「一度提督に会いに行ってみる?」

夕張「…いえ。いいです」

木曾「ん?どうしてだ?」

夕張「私も、視線とかそういうのは気付かなかったけど、あの提督に対してあまりいい印象を持てなかったから……」

龍田「…」

夕張「もし知り合いだったとしても、それは、あまりいい関係の知り合いじゃなかったかも」

扶桑「そう。ならすぐに無理に会いに行くこともないわ」

木曾「なんだよ、せっかく記憶の手がかりになりそうなのに」

扶桑「木曾ちゃんそう言わないの。でも、メロンちゃん?覚えておいて」

扶桑「貴女が艦娘であり、彼女が提督な限り、いつまでも顔を合わせないでいることは不可能だわ」

扶桑「だから、覚悟が決まったのなら……そう遠くない時期に、彼女に一度会ってみるべきだと思うの」

扶桑「大丈夫。その時は私も一緒に行ってあげるから」

木曾「俺も一緒に行くぜ。色々と気になることがあるからな」

鬼怒「鬼怒も鬼怒も!」

初春「二人が行くならわらわも行かねば収集が付かなくなるでの」

龍田「なら私も寂しいから一緒に付いてく~。仲間はずれは嫌だもん。ね?名取ちゃん」

名取「あ、えっ?」

木曾「なんだよ名取。お前は一緒に来ないのか?」

名取「あ、えっと…」

鬼怒「前任提督にお世話係任命されたんでしょー。ちゃんと最後までお世話しなきゃ」

龍田「そういえば、まだその任務解任されてないわよね~。こういう場合ってどうなるの?」

初春「現提督に解任されん限りそのままじゃろう」

木曾「ってことは、お前には最後までメロンの世話をする義務があるってわけだ」

名取「…」

夕張「……名取」

名取「メロンちゃん?」

夕張「……私、その、記憶を失ってからさ。いろいろと不自由して。お陰でいろいろ大変な状況でもあるんだけど」

名取「…」

夕張「でも、前の提督さんに名取を宛てがって貰って、第二艦隊のみんなとも知り合いになって」

名取「……うん」

夕張「今は、すっごく楽しくて。正直、この時間がいつまでも続いて欲しいってくらい幸せでさ」

名取「…」

夕張「記憶を取り戻すのが、少し、怖いくらいなんだよね。実は。たはは」

名取「メロンちゃん……」

夕張「でも、今わかった。それじゃ駄目だ。私は自分を取り戻さなきゃ」

名取「!」

夕張「一刻も早く私は私を取り戻して、艦娘として戦えるようになって」

夕張「そしてみんなと一緒に戦うんだ。守られてばっかりじゃなくて、今度はみんなの背中を守れるようになるために」

名取「…」

夕張「だから、私は行くよ。提督のとこに」

名取「…」

木曾「おっ!覚悟決まったか?」

夕張「うん。それで、さ。みんなにもお願いがあるんだけど」

鬼怒「なになに?いいよなんでも聞いちゃうよ?」

夕張「あ、あはは。やっぱその…なんかちょっと緊張するっていうか。なんでお言葉に甘えて付いてきて欲しいかなーって」

初春「なんじゃそんなことか」

木曾「嫌だって言っても付いてくぜ」

龍田「これで不発だったら格好悪いわ~」

鬼怒「それは言わないで!」

扶桑「勿論一緒に行かせてもらうわ。よろしくねメロンちゃん」

夕張「ごめんねみんな~」ペコペコ

名取「…」

夕張「で、名取」ギュッ

名取「な、なぁに?」

夕張「……私は、名取が来てくれたら、勇気出せると思うの。だからお願い」

夕張「名取も来てくれる?」

名取「…」

名取「うん」

同時刻
執務室

龍驤「ふーい。疲れた~」

提督「…どういうつもりだ」

龍驤「おっ、提督ー…じゃなかった、元提督。キミ、ちょっと風呂入った方がええよ。なんか腐臭する」

提督「おい。龍驤。答えろ」

龍驤「どういうつもりって、そりゃそんな姿なっちゃったキミの代わりにお仕事引き継いであげたんやろ。感謝して欲しいくらいやわ」

提督「……白々しい。俺を元に戻せばそれで済む話じゃないか。そうじゃなくて、俺が聞きたいのはお前の目的だ」

龍驤「そりゃあキミ。ウチの目的はこの胸を豊胸することや。覚えとる?この執務室で、キミと夕張がウチに教えてくれたんやで」

提督「馬鹿な。豊胸のためだと?本当にそんなくだらない理由で我が鎮守府をここまで掻き回したというのか!」

龍驤「ほう…豊胸がくだらない」ピクッ

龍驤「豊胸がくだらない」

龍驤「ふふふふ…豊胸がくだらない…とはなぁ」

龍驤「くだらない…くだらない…くだら……」

龍驤「くだらないねぇ……」

龍驤「クククク…くだらない……」

龍驤「アッハッハッハッハ!!!!」

龍驤「あんま戯けたことほざいとると、次は言葉でも奪ったるで」

提督「……俺にはお前がわからん。どうしてこうなった?龍驤」

龍驤「ウチにとっては必然や。これだけの状況になってまだわからん言うならもうキミにわかって欲しいとは言わんわ」

提督「そもそも何故だ?豊胸とお前が提督に着任することとなんの関連性がある?」

龍驤「さあね。直接の関係はないかもねー」

提督「豊胸をしたいだけならわざわざこんな回りくどいことをする必然性がない」

龍驤「せやなー、そのとおりやなー」

提督「いや、そもそも本当にお前の目的は豊胸なのか?」

龍驤「だからそうやって何度も言っとるやん。さっきから深読みし過ぎやでキミ」

提督「なら何故お前が提督になどなりたがった!?」

龍驤「……もうヒントはさっきの会話の中で言ったわ。それで十分やろ」

提督「ヒント?今ヒントと言ったな!?答えではなく、ヒントと!それは一体どういう…」

コンコン

提督「!」

龍驤「……喋りすぎたわ。ほれ、とっとと姿消しーや。艦娘に今のキミの姿見て正気でおられる子がどんだけおるか知らんで」

提督「くっ…!だが必ずまた後で話を聞かせてもらうぞ!」スーッ

龍驤「…」

龍驤「……誰やー」



誰が来た?(複数可。ただし第二艦隊と夕張は全員セット)
>>880

長門・大和

長門「長門型1番艦戦艦長門だ。呼び出しに応じ、二人参じた」

大和「大和型1番艦戦艦大和です。提督、私達をお呼びになったご用件は一体なんでしょうか?」

龍驤「おっ、来たか。第一艦隊のツートップお二人さん。ま、廊下に突っ立っとらんと部屋入りい」

長門「失礼する」ガチャッ

大和「失礼します」

龍驤「んー。……妹共に隠れてあんま目立たんけど、やっぱコイツラも立派なもん持っとるな~」

長門「…提督?」

龍驤「おおすまんすまん。用件やったか。早速で悪いんやけどな。キミら栄光の第一艦隊に、出撃任務を与えたかったんや」

大和「出撃、ですか?」

龍驤「そうそう。出撃任務。今入渠しとる子はおらんな?」

長門「万全だ。新提督体制での初任務か。腕がなるな」

龍驤「そうそう、その意気やで」ニコニコ

大和「了解しました提督。それで出撃先はどこになりますか?」

龍驤「んー…」

龍驤「ポートワイン」

長門「ポートワイン?ポートワイン沖海域のことか?」

大和「!」

龍驤「せや。そのポートワイン沖やで」

長門「あそこは…だが、すでにあの海域での戦闘は既に終戦を迎えている。敵が再度現れたという情報は無いと記憶しているが」

大和「ええ。それにあの海域は…」

龍驤「ああええよええよ。皆まで言わんと全部把握しとる。あそこで行われた戦いはそれはもう激しかったそうやなぁ」

長門「…」

大和「…」

龍驤「それでもや。キミら第一艦隊にはポートワイン沖の哨戒を頼みたい」

龍驤「未確認ながら、またあの海域で深海棲艦出没の可能性を示唆する情報が入ったんや。あの時の残党かもしれへん」

長門「成る程。そういうことか。初任務にしては提督も中々厳しい任務を言い渡してくれたものだ」

龍驤「不満か?」

長門「愚問だな。逆に腕がなるというもの。ビッグセブンの力、存分に見せてやろう」

大和「私も出撃してよろしいので?」

龍驤「かまへんかまへん。好きなだけ鋼材弾薬食ってかまへん」

大和「聞きました長門さん!」

長門「ああ。今度の提督は太っ腹だな」

龍驤「はっはっはー。誰がイカ腹幼児体型やねん」

龍驤「ま、そういうわけやから。準備整い次第ちゃっちゃと行ってな、よろしく頼むでー」

長門「了解した!長門、出る!」

大和「大和、出撃します!」

スタスタスタ

龍驤「んー」

龍驤「…」

龍驤「……げる」ボソッ

パタン






……げる






長門。大和の何を捧げますか?
壱号機
長門↓2
大和↓3

弐号機
長門↓4
大和↓5

長門「さて、大和。早速他の第一艦隊メンバーに招集をかけねば」

大和「ええ。そうですね。ところで、ちょっと気になったんですが」

長門「ん?なんだ」

大和「私、今回の任務で恐らくケッコンカッコカリできる練度になるんですけど」

長門「む?そうか、そこまで上がったか」

大和「ええ。それで、こういう時、提督が女性の方だとどうなるのかなーって。いえ、指輪を貰えるかは別の話ですけど」

長門「カッコカリなのだから気にする必要はなかろう」

大和「それもそうかなぁ」

長門「ハッハッハ!お前そういうの気にするような可愛いところあったのか」バシバシ

大和「痛いです痛いです。背中叩かないでください長門さんってば」

長門「なんだこの程度で痛いと言っているのか?大和型の名が泣くぞ」

大和「ぷぅ。そんなこと言われても痛いものは痛いですもん」

長門「ククク。すまんすまん。しかし本当にそんな体たらくでケッコンンカッコカリできる練度か?」

大和「疑わないでくださいよ。だってこの間妖精さんと練度を測定したらそんな結果が…」

長門「ほう。なら丁度いい。出撃前に最終チェックだ。今から妖精のところに行って練度を測って貰おうじゃないか」

大和「えー」

長門「いいじゃないか、倉庫から装備を取ってくるついでだ。ものの数分もかかるまい」スタスタ

大和「わかりましたよぉ」スタスタ

妖精「練度1ですね」

大和「」

長門「…」

妖精「練度1です。言い換えるとレベル1です」

長門「おい」

大和「ちょっと待って下さい。何かの間違いでは?」

妖精「そんなこと言われても練度1は1です。あれおかしいな、最近大型建造なんかしてないのに」

大和「だって私さっきまで練度98って!!」

妖精「でも今は1です」

大和「なんでですかぁあああああ!!?」

長門「落ち着け大和!」グイッ

大和「これが落ち着いていられますかーーー!」ブンッ

長門「おわぁあ!?」ガシャーン

大和「あ、ごめんなさい」

長門「いてて…おい妖精。この長門を軽く投げ飛ばしたぞこいつ。本当に練度1なのか?」

大和「あ…そうですよ!第一艦隊旗艦の長門さんが練度1の私にあんなに簡単に投げ飛ばされるわけないじゃないですか!」

大和「きっと何かの間違いですって!」

妖精「いやそう言われても間違ってないものは間違ってないですし」

妖精「っていうかそこの一般人、大丈夫ですか?」

長門「なに?」

大和「え?一般人?あらやだ、ここは民間人の方は立入禁止ですよ…って」

長門「…?どこにもいないぞ?」

妖精「いやあなたですよあなた」

長門「…は?」

妖精「艦娘のファンの方ですか?そんなに凝った偽装のコスプレまでしちゃて。陸奥さんのファンかな?」

大和「いやいやいや」

長門「おい妖精。この長門、あまりそういう類の冗談は好きではない。いくらイタズラ好きとはいえ限度があるぞ」

妖精「こっちだって仕事でいるんですからあんまりたち悪いと憲兵呼びますよ?」

大和「ちょっとちょっとちょっと。待って下さい妖精さん」

妖精「どういたしました?大和さん」

大和「いや、だって。長門さん」

妖精「ああ。長門さんでしたか」

妖精「退役した」

大和「…え?」

長門「あ?」

大和「え?長門さん、退役…?」

長門「待て待て待て。私は退役した覚えなんてないぞ?」

妖精「そうなんですか?でも退役したって話は通ってますよ?ほらその証拠の書類もここに」

長門「…」

大和「ええええええええ!?」

長門「どういうことだ…!」

妖精「ああ、それで納得いきました。レベル1の大和さんでも一般人の長門さんなら軽く吹っ飛ばせますよね」

妖精「っていうか普通、一般人が艦娘に吹っ飛ばされたら大怪我負いますよね。無傷とかどんな鍛え方してたらそうなるんですか」

大和「そ、そんな…長門さんが、退役…」フラフラ

大和「…」ズルッ

長門「お、おい大和…」

大和「しょんなぁ…私の目標の人だったのにぃ…」ウルウル

長門「ど、どうすればいいのだ。提督に出撃任務を仰せつかっているというのに…」

妖精「もう生身で行けばいいんじゃないです?艦娘としての戦闘力失っても長門さんならいいとこまでいけるかも」

妖精「あ、でも一般人戦場に出したら怒られるか。あ、じゃあたまたまその海域で遠泳してたってことにして」

長門「いろんな意味でふざけるなよお前!?」

大和「あううう…」ズルズル

長門「や、大和ー。いい加減帰ってこいー」

妖精「…なんか大和さんの服、ずれてません?」

長門「今はそんなことどうでもいいだろ。それ…より…」

長門「おい大和、しっかりしろ。服が大変なことになってきてるぞ」

大和「長門しゃぁ~ん…」ゴトッ

大和「」

長門「」

妖精「あ。パッドが」

妖精「…うーん。これは、大和さんのバストに対してちょっと大きすぎますね」

妖精「隙間ができちゃって落っこちちゃったんじゃないでしょうか」

大和「ふみゃあああああああああああああああああああああああ!!!!」

長門「とっ!とにかく!出撃!出撃だ!!第一艦隊を招集しろ!!あと陸奥と武蔵もだ!おいそこの暇そうな妖精!お前ら呼んで来い!!走れ!」

大和「にゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

長門「大和もいい加減泣き止め!パッドのことはその…黙っててやるから」

青葉「青葉見ちゃいました!」

大和「ふぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」バキッ

青葉「ヘブシ」

妖精「流石練度1でも大和型」

長門「青葉ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

大和「にゃぎゃあああああああああああああああああ!!」ジタバタ

長門「うおっ!?おい大和、暴れるな!ええい今の私じゃ手に負えん!」

長門「陸奥ーーーーーー!!!大和ーーーーーーーーーーーー!!早く来てくれーーーーーーーーー!!」

執務室

龍驤「これで壱号機は貯金73。弐号機は貯金42。まだまだ足りへんなぁ」

龍驤「ま、ポートワイン沖への出撃も命じたし、こっちの方は全然ゆっくりでもかまへんのやけど」

龍驤「でも、どうせならちゃっちゃと貯めたいわな」

コンコン

龍驤「ほな、次の生贄も来たことやし。そろそろ本腰入れて装置の方も貯めるとしますかね」ニヤッ

龍驤「はーい。誰やー」

扶桑「失礼します。第二艦隊旗艦扶桑。並びに第二艦隊以下全員です」

龍驤「」ピクッ

扶桑「提督にお話があって参りました」

龍驤「ほうほう」

扶桑「あの、今お時間を頂いてもよろしいでしょうか?」

龍驤「ええで。ちょうどええ。みんな入ったってや、どうぞ」

龍驤「…」






……げる






第二艦隊の何を捧げますか?
壱号機のみ
扶桑↓1
木曾↓2
鬼怒↓3
龍田↓4
初春↓5
名取↓6

で、今日はここまで

第二艦隊が執務室へ入る少し前
食堂

艦娘二人を書いてください(駆逐艦、軽巡限定)
↓1
↓2

川内「あー眠いよ~。那珂ちゃーん」グデーン

那珂「川内ちゃん眠そうだねぇ。大丈夫?夜までまだまだ時間あるよ?」

川内「早く夜にならないかなー」

那珂「那珂ちゃんほんとはあんまり夜更かしは関心しないけどなー。美容に悪いよ?」

川内「だってしょうがないじゃん。夜戦こそ私の生きがい。夜戦できなかったら死んじゃうよ」

那珂「川内ちゃんが暴れるたんびに神通ちゃんがみんなのとこ行って謝ってるんだけどねー」

川内「ぶー。それ言ったら那珂だって部屋の中で歌の練習して隣から壁ドンくらったりしてるじゃーん」

那珂「那珂ちゃんはアイドルだから、歌のお稽古は欠かせないもん。だからそれはふかこーりょくだよ」

川内「なにそれずるい」

那珂「えっへっへ」

川内「あー本格的に眠くなってきちゃった。部屋に帰ろうかな」

那珂「駄目だよ川内ちゃん。神通ちゃんが戻ってきたら今日は3人で遊びに行こうって話してたでしょ」

川内「そうだけどさー。どうせ神通ちゃんの訓練が終わるのって夕方過ぎでしょー?それまでには起きてくるから」

那珂「駄目ー。そしたら那珂ちゃん一人になっちゃうじゃん。つまんないもん」

川内「艦隊のアイドルなんだから他の子とお話してなよ…」

川内「まあいいや。じゃあなんか面白い話してよ。そしたら気が紛れるかも」

那珂「面白いお話?」

川内「そーそー。面白い話。なんでもいいよ。新しい提督の話とか、元提督の話でも」

川内「早速噂話とか出てない?うち女の子ばっかだからそういう話みんな好きだし、那珂ちゃんそういうのに強いじゃない」

那珂「うーん、そうだねぇ。確かにアイドルの那珂ちゃんは嗜みとして当然ゴシップには詳しいよ。任せてよ!」

川内(アイドルってゴシップの種にされることはあっても本人が詳しいとは限らないよね)

那珂「今が旬のネタ、いろいろあるよ?」

那珂「目新しいとこなら、新提督復讐鬼説とか、大和さんが度重なる青葉さんの狼藉についにキレて海軍式教育を施したとか」

那珂「長門さん退役の真相は、自分が艦娘の艤装より素手で戦ったほうが強いって気付いたからとか」

那珂「あとは定番。暁ちゃんの新しい彼氏がどんな人とか、雷さんの昔の恋人が今は元帥だとか」

川内「うーん。どれもなんか浪漫に欠けるなぁ」

那珂「ゴシップに浪漫求めないでよ…」

川内「もっとこうさ。バーン!ガツーン!ヒュードロドロ~みたいなネタないの?」

川内「例えば陸奥さんの第三砲塔近くで血まみれの真っ赤な女が踊り狂ってたとか」

川内「満潮がモササウルスを見つけて追い掛け回したとか」

川内「隼鷹さんが軍艦になりたくなかったようって夜な夜なお酒飲んで啜り泣いてるのを妖精が見ちゃったとか、そんな感じの」

那珂「いやに具体的だね」

那珂「あっ!そういえばさっき、そんな感じのオカルト話聞いたことあったような気がする!」

川内「えっ、なになに!?どんなどんな!?」

那珂「倉庫にね、出るって。ヒュードロドロ」

川内「おーー!そういうの待ってました!出るって、何が?幽霊?」

那珂「うん。多分ね。掃除当番の駆逐艦の子らが次々聞いてるんだって」

那珂「倉庫の奥の、艦載機がまとめて置いてある区画ね。そこで啜り泣く女の人の声」

川内「いいね!いいね!」

那珂「その声はね。たまにしか聞こえないし聞こえても微かで凄く聞き取りづらいみたいなんだけど」

那珂「話しかけるように、私に気づいて。とか、寂しいよう、とか、悲しそうな声でそんな感じのことを繰り返してるみたいなの」

川内「ひゃー!艦載機置き場!」

那珂「しかも時には肩とか手を触られたり、掴まれたりする感覚まであるって!」

川内「うわー!こわー!」

那珂「それで何人かの駆逐艦の子はトラウマなっちゃって倉庫掃除ボイコットしたりとかしてるみたい」

川内「へー。ここ数日でそんなことなってたんだ」

川内「面白いね。じゃあ行こうか、那珂ちゃん」

那珂「えっ?」

川内「」ワクワク

那珂(あ。駄目だ。こんな時間なのに夜戦モード入っちゃってる。倉庫暗いからかな?)

川内「噂の幽霊話。これで正体突き止めたら、私達二水戦の株もきっと上がるよ?」

川内「特に幽霊退治に成功なんて言ったら、トラウマなっちゃった駆逐艦の子には滅茶苦茶感謝されるだろうし」

川内「そしたら那珂ちゃんはスーパースターだ!」

那珂「!」

川内「まだ神通ちゃんが戻ってくるまでは時間あるよね?だから、ちょっとだけ様子見に行こう?」

川内「どうせ神通ちゃんはお化け話なんて死ぬほど嫌がって絶対付いてきてくれないし、行くなら今のうちだよ」

那珂「す、すーぱーすたー…」ゴクリ

那珂「行く!!」

川内「よっし決まり!神通ちゃんには一応倉庫言ってるってメール打っとこう!」

那珂「イエー!そうと決まればダーッシュだよ!川内ちゃん!」タッタカター

川内「イヤー!」タッタカター

倉庫

大鳳「ううう…」シクシク

大鳳「艦載機の妖精さん達にも気づいてもらえないなんて…」

大鳳「掃除係の子が来て話しかけようにも、姿が見えていないからか全然気づいてもらえないし」

大鳳「たまに少しだけ聞こえてるように見えるけど、幽霊だと思われて怖がられちゃう」

大鳳「ショックだったのはあの時服も奪われたから自分の部屋に戻ってせめて着替えだけでもと思って行ったら」

大鳳「私の部屋が無くなっていたことね」

大鳳「誰かの服を盗むのも申し訳なくて、かと言って見えないからといって全裸で鎮守府をうろつき回る勇気も出ず」

大鳳「倉庫に引き篭もって、どうしてもお腹が空いた時だけは食堂のところに行ってお料理をつまみ食いさせてもらう日々」

大鳳「まだあれから数日だというのに、もう何ヶ月もこうしている気分ね」

大鳳「……はぁ」

大鳳「……ひとりごと、増えちゃったな」

大鳳「…」ギュッ

大鳳「寂しい、な」

大鳳「…」グスッ

大鳳「寒い。ひもじい。寂しい。怖い。……復讐を誓ってこの体たらく。龍驤にも夕張にも出会えず、こんなところで泣きはらす日々」

大鳳「数日前まで栄光の第一艦隊エースだった大鳳ともあろう者が、惨めね」ジワッ

大鳳「…」

大鳳「うう~…」シクシク

大鳳「…」ウトウト

大鳳(……泣き疲れたわ。眠くなってきちゃった)

大鳳(このまま少し眠ろうかしら…)

大鳳(……お腹空いたわ。起きたら、また申し訳ないけれどつまみ食いに行かせて貰いましょう)

大鳳(そうしたら少しだけ食堂を覗いて、あの二人を探して、駄目だったらまたこの部屋に戻って…)

ガチャッ…キイイイ

大鳳「…」

大鳳(また誰か来たのかしら?)

大鳳(……でも、どうせまた駆逐艦の子か出撃前の誰かよね)

大鳳(どうせ怖がられるだけだし、無駄に騒がれるくらいなら、いっそこのまま眠ってやり過ごしてしまおうかしら)

大鳳(……ふふ。なんだか、段々負け犬根性が染み付いてきたのかしらね。試す前からこんな簡単に諦めるなんて)

大鳳(でも、もう疲れてきたわ。誰にも気付いて貰えないことがこんなに悲しいなんて……)

川内「おっばけーーーー!!出てこーーーーーーーい!!!」

那珂「出てこないと那珂ちゃん歌っちゃうよーーーー!!出てきたら歌ってあげるよーーーーー!!」

大鳳「っ!?」ビクッ

大鳳「川内型!?」

大鳳(この二人なら接触しても大丈夫かもしれないわ!!怖いものなんか無さそうだし!!)

川内「……うーん。返事がないなぁ」

那珂「そうだねー。どうする?帰る?」

川内「噂は所詮噂かー。つまんないなー。やっぱり夜戦もが面白いよ。帰ろ」

大鳳「待って!っていうか諦め早すぎない!?」

那珂「そういえばお化けが出るのって艦載機置き場だっけ?」

川内「そうだっけ。なら一応そこまで行ってみる?」

那珂「あ、待って。明かりは点けないで。探照灯で照らしたほうがムード出るから」ゴオオオオ

川内「わかったー」ゴオオオオオ

大鳳「きゃあああ!?眩しい!?ムード無いわよそれ!!」

那珂「おっばけーおっばけーおばけおばけーー♪」

川内「夜戦ー夜戦ーやせやせ夜戦ー♪」

大鳳「なんの歌よ!?くっ、話しかけても探照灯の音と歌で全然聞こえてないわこの二人!」

大鳳「なんとか私の存在を気付かせないと…」

大鳳「…」

大鳳「身体に触ってみましょう」

大鳳「まずは肩を叩いて」トントン

那珂「おばけーおばーーけーおばっけー♪オバケ?オウイェイオバケ チェケラ♪」

川内「夜戦ーーーーやーーせーーんーーーー夜戦ーは木ーを切るー♪」

大鳳「くっ、駄目だわ!この二人既に目的が気持よく歌うことに変わってる!」

大鳳「もっとダイレクトにわかりやすく私の存在を伝える方法…」

大鳳「…!」

大鳳「確か倉庫には、武器の個数確認用に紙とペンが置いてあったはず!」

大鳳「それを使えばさすがにこの二人だって…!」

大鳳「あったわ!」

大鳳「」カキカキ

大鳳「これならどう!?」サッ

  た す け て  

那珂「ひっ!?」ビクッ

川内「おおう!?」ビクッ

大鳳「私の馬鹿ーーー!!いきなりこんなこと書いた紙が目の前に浮かんできたら誰だって怖がるじゃないーーーーー!!」

那珂「せ、川内ちゃんこれって」ヒソヒソ

川内「う、うん那珂ちゃん…」ヒソヒソ

大鳳「終わった。終わったわ私の馬鹿…いくらこの二人でもこんな怪奇現象見せられたらさすがに…」シクシク

大鳳「こんな千載一遇のチャンスを逃すなんて…ああこんなだから軍艦時代もまともな活躍できないで沈んだのよ」

大鳳「運だって悪いし…巡ってきたチャンスもまともに活かせないし…」シクシク

那珂「未知との遭遇!!」キラキラ

川内「怪奇ファイル!!」キラキラ

大鳳「…へ?」

那珂「やったよ川内ちゃん!番組的に大成功!」

川内「やったね那珂ちゃん!視聴率が増えるよ!」

那珂「あ、怖がっといた方がいいかな?アイドル的に」

川内「その辺は編集でどうにでもなるよ」

那珂「そっか。じゃあ…」

大鳳「」ポカーン

那珂「幽霊さん、あなたはどんな人?青葉ちゃんじゃないけど、ちょっと取材していいですか?」

那珂「えいっ、那珂ちゃんスマイル☆」ニコッ

再び執務室

扶桑「失礼します提督」ガチャッ

龍驤「ん」

木曾「邪魔するぜ」

鬼怒「さっき第一艦隊の二人とすれ違ったけど、なにかあるんですか?」

龍驤「おお木曾と鬼怒か。ああ、第一艦隊には出撃任務を与えたところや」

龍田「出撃任務~?あらあら、早速新提督体制の始動ですか~」

初春「やる気があって結構なことじゃのう」

龍驤「んー。まあなぁ。ちょっちポートワイン沖で確かめたいことがあってなぁ」

木曾「っ!なんだと!?」

扶桑「ポートワイン沖?あそこは…」

龍驤「ん。皆まで言わんとええで。ウチもあそこでの戦いの顛末はようく知っとる」

初春「…」

龍驤「下手したらキミら以上になぁ」

龍田「?」

鬼怒「あれ?名取とメロンちゃんは?おーい、早くおいでよー」

龍驤「ん?どないした?」

木曾「おい名取、メロン。早く入って来いよ」

名取「それが、メロンちゃんが…」

初春「なんじゃ、ここに来て緊張したか?」

夕張「ちょっと待って、名取……」

扶桑「あらごめんなさい提督。ちょっと待ってくださいます?」スタスタ

龍驤「まあええけど…第二艦隊はあと名取だけやったよな?なんや二人くらいおるような声が」

扶桑「ほら、メロンちゃん。怖いのはわかるけど、今行かなかったら後でもっと行きづらくなるわよ」

夕張「わ、わかりました…ねえ名取。一緒に入ってくれる?できたら、手、つないで…」

名取「う、うん。わかった…」ギュッ

龍驤「…?」

扶桑「お待たせいたしました、提督」

名取「失礼します。提督…」

夕張「し、失礼します…」オドオド

龍驤「!」

木曾「おせーよ」

龍驤「そいつは…」

初春「司令官よ。やはりお主、メロンのことをご存知かや?」

鬼怒「メロンちゃんは記憶を失っちゃってるんだよ。あ、メロンちゃんっていうのはアダ名だよ」

龍田「それで、前任の提督が名取ちゃんにお世話係を任せたんだよ~」

名取「あ、あの。それでメロンちゃんが提督ともしかしたらお知り合いだったかもしれないと言うので…」

龍驤「…成る程」

扶桑「メロンちゃん、どうかしら?提督にお会いして、何か感じるものはない?」

夕張「…ごめんなさい扶桑さん。私には、わからない。でも、やっぱりなんだか懐かしいような……」

龍驤「…成る程。成る程。成る程。こういう風になっとったんか」ニヤリ

木曾「どうだ?新提督さんよ。メロンはこう言ってるが、あんたの方はこいつに覚えがないか?」

龍驤「…」

龍驤「ああ。覚えがあるで。そいつのことはようく知っとる」

名取「!」

夕張「……!!」

初春「当たりじゃったか!」

木曾「聞いたかメロン!やったな!」

鬼怒「良かったね、メロンちゃん!」

龍田「それで、メロンちゃんはどんな子だったの~?いや、その前に本当のお名前はな~に?」

龍驤「まあ落ち着きーや皆の衆」

龍驤「それよりウチは、記憶を失ったその子がキミらの中でどんな感じでそんな溶けこんどったのかを知りたい」

木曾「もったいぶりやがって。はは。けどその口ぶりだと結構仲が良かったみてえだな」

鬼怒「メロンちゃんいい子だよ~。あっという間に私達に馴染んだもんね!」

初春「うむ。記憶を失って尚明朗快活な娘じゃ。生来の気質であろう」

龍田「素直だし気遣いもできるいい子だよ~」

名取「私をいじってくるのだけはちょっと控えて欲しいですけど…」

木曾「それはお前が自信なさげにしてっからわりいんだよ」モミモミ

名取「きゃぁ!?木曾ちゃんまで!」

木曾「はっはっは。こうやって名取の乳揉んでよく遊んでるぜ。なあ?メロン」

夕張「…」ジッ

龍驤「ほうほう。それはそれは。安心したわ。記憶を失っても全然変わってないところもあるんやねぇ」ニヤニヤ

扶桑「……提督?」

龍驤「…ええで。キミら。そいつの本当の名前を教えたる」

龍驤「そいつの真の名前は夕張」ゴソゴソ

夕張「…っ!」ゾクッ

龍驤「夕張型1番艦軽巡洋艦…」スッ

夕張「……!」

木曾「ん?なんだその趣味の悪い首飾りは…」

夕張(よくわからないけど…嫌な感じがする!!)

夕張「みんな!!!逃げて!!!!」

名取「え?メロンちゃ…」

龍驤「夕張や」






龍驤「捧げる」






名取「え?て、提督さん…?一体何を…」

木曾「うあああああああああああああああああああああああ!!!」

夕張「…!」

名取「き、木曾ちゃん!?」

木曾「なんら!?なにらおおっら!?目ら見えねぇ!まっふらら!」(なんだ!?何が起こった!?目が見えねえ!真っ暗だ!)

木曾「いあ…おえれれるのら?ひほえへえ…らりも…」(いや…声出てるのか?聞こえねえ…何も…)

名取「木曾ちゃん!木曾ちゃん!?どうしたの!」ユサユサ

龍驤「ああ、名取。揺すっても無駄よ木曾は今なーんも感じん身体になってもうたから」

夕張「どういうこと…!?」

龍驤「簡単な事や。木曾にはウチのためにその五感全てを捧げてもらった」

名取「…え?」

夕張「なんてこと…!」

龍驤「それだけじゃないで?ほら他の連中見てみい」

夕張「!」

鬼怒「…」ボー

名取「き、鬼怒…ちゃん?」

龍驤「鬼怒からは欲を全部貰った」

龍驤「人間が欲望を全て失ったらどうなると思う?あれがしたい、これがしたい。そういうのが全部失われたら」

鬼怒「…」ペタン

龍驤「廃人になるんやで」

夕張「……!」

名取「いやああああああああああああああ!!!」

初春「貴様ぁあああああああ!!」ジャキッ

龍驤「おっと。初春か。アンタからはスロット制限を捧げてもらったんやったかな」

初春「面妖な術を使いおって!どういうことじゃ!?貴様一体何者じゃ!」

龍驤「ウチはキミらの提督や。ほれ、気付いとらんのか?今のキミ、なんでも装備できるんやで?」

初春「たわけが。訳のわからぬことを抜け抜けと!」

龍驤「わかっとらんなぁ。今のキミなら駆逐艦の豆鉄砲やなくて戦艦の主砲や艦載機だって装備できるんに」

龍驤「ほれ、試してみ?そこに46cm砲があるやろ?キミのためにわざわざ用意しといたんやで。実験のために」

初春「……馬鹿な。確かに使い方がわかる。じゃが、わらわを甘く見過ぎじゃ!それならそうとありがたく貴様を撃つのに使わせて貰うだけじゃ!」

初春「これで…貴様…を…!」ガコッ

初春「…っ!ぐぅぅうっ!?」フラッ

龍驤「はっはっは!ほれ、どこに砲身向けとるんや!ウチはこっちやで!」

初春「こ…の…!なんたる重量!」

龍驤「使い方わかって、装備できても使いこなせないんならスロットの無駄やなぁ。そんなのもわからんとは所詮ジャリやな」

龍驤「ついでに提督権限や。ほれ、あと19個くらい46cm砲積んどくか?」

龍驤「言っとくけどキミに拒否権無いで。装備手伝ったれ妖精共。初春に全部で大和砲20門や」

妖精A「聞いた?提督の命令だって」ヒョコッ

妖精B「初春ちゃんに46cm砲20門装備だって?」ヒョコッ

初春「ひっ!」

妖精C「初春ちゃんに20個だって」ヒョコッ

妖精D「早く付けてあげなきゃ」ヒョコッ

初春「よ、よせっ!」

妖精E「付けてあげなきゃ」ワラワラ

妖精F「初春ちゃんにあと46cm砲19門」ワラワラ

初春「や、やめんか!これ!よせ!やめろ!おい!止めんか!おい!」

妖精G「急がなきゃ。提督命令だ」カチャカチャ

妖精H「急がなきゃ。初春ちゃんに残り大和砲19門」カチャカチャ

初春「がぁっ!や、止め…がはっ…重…」

妖精達「「急がなきゃ。急がなきゃ。初春ちゃんに大和砲20門」」カチャカチャ

初春「あああああああああああ!!!」

名取「初春ちゃん!初春ちゃん!」

夕張「名取!やばい、気を失ってる!このままじゃ早く助けないと圧死する!」

名取「で、でも私達の力じゃ46cm砲なんて…そうだ扶桑さん!」

夕張「扶桑さん!扶桑さん助けて!このままじゃ初春が!!」

扶桑「…えー?」ダラー

名取「…ふ、扶桑…さん?」

夕張「…」

龍驤「はっはっはー。扶桑だらしないなぁ。こんな緊急時にそないな緩みきった顔でよだれなんか垂らしおって」

扶桑「んー?あ、クレヨンだ~」ヒョイッ

扶桑「~♪」カキカキ

名取「扶桑さん!扶桑さん!遊んでる場合じゃないですよ!このままじゃ初春ちゃんが!」

扶桑「は~つ~は~るちゃ~ん?はつはるちゃんってだぁれ~?ふーちゃんわかんなぁ~い」ニコニコ

名取「いい加減にしてください扶桑さん!そんなことしてる場合じゃ!!!」

扶桑「うぇ…おねえちゃんこわい…」ジワッ

名取「え…」

扶桑「うわ~~~~~ん!おねえちゃんがふーちゃんのこといじめるの~~~~!!!」ビエエエエ

龍驤「おーかわいそうにな~。ほれ扶桑、飴ちゃん食べるか~?」

扶桑「わ~~~~!」パアアア

扶桑「あめさんもらったーーー!」ピョンピョン

扶桑「いじわるするおねえちゃんたちはきらーい!あっかんべー!」ベー

扶桑「やさしいおねえさんありがとーー」ギューッ

龍驤「…アカンちょっとイラつく。主にウチの飛行甲板に当たる胸部装甲」

名取「そ、そんな…」

夕張「…!知性を奪ったのね!?」

龍驤「ふっふっふ。ご名答や」

名取「そんな…どうしよう」

夕張「このままじゃ初春ちゃん死んじゃう。名取、こうなったら私達だけでも装備をどかそう」

夕張「龍田も手伝える?大丈夫だったら手伝って…」

龍田「…」グイッ

ガシャーン

夕張「…」

龍田「…これで大丈夫~?」

夕張「あ、ありがと…」

名取「た、龍田ちゃんそんなに力あったっけ?46cm砲をまとめて放り投げるなんて…」

龍田「うん~。なんだか力が溢れるっていうか、有り余っちゃって~」

名取「と、とにかく初春ちゃんを介抱しないと」

夕張「これやばいよ。急いでドッグに運ばないと。一分一秒を争う」

龍田「私が行く~?今なら島風ちゃんより速く動ける気がする~」

名取「お願いできる?でも、どうして急に…」

夕張「リミッター…!」

龍驤「流石夕張や。その通り。龍田からは無意識に制限してる身体能力の限界…リミッターを奪った」

龍驤「ウチもたまにはいいことするやろ?」

夕張「ふざけないで。それはつまり、龍田に常に自分の限界以上の力で行動することを強いているってことでもあるじゃない」

夕張「そうなった場合、龍田の身体への負担は計り知れないわ……!」

龍驤「ああー…まあ?言われてみればそういう見方もあるわなぁ」

名取「龍田ちゃん!」

龍田「……大丈夫だよ~。でも、今はそのおかげで初春ちゃんを急いでドックに連れてけるんだし~」

龍田「初春ちゃん大丈夫?今すぐドックに連れてくから、頑張るんだよ~」

龍驤「おっと、勝手なことされちゃーちょっち困るなぁ」

夕張「邪魔する気!?言っておくけど、ここは私と名取が通さないわよ」

名取「み、みんなを元に戻してください!」

龍驤「…ん~?」ジーッ

龍驤「……おっかしいなぁ」

名取「な、なんですか!?」

龍驤「いやだって、名取からは髪の毛貰ったはずなんやけどなぁ」

名取「髪!?」

夕張「アンタ何がしたいのよ…!」

名取「っ!?」チリチリッ

夕張「名取!」

龍驤「おっ、ようやっと効果きおったか!やぁ装置が壊れたんかとハラハラしたわ」

名取「い、いやあああああ!?髪が!先から縮んでってる!?」

夕張「アンタ名取にまで!髪は女の命って言ってねぇ!…って、あれ?」

名取「ああああ…えっ?」

龍驤「ん…?あれ、なんでや?髪の毛の長さ三分の1くらいで進行が止まった?」

龍驤「…おお!そこで装置が満タンになったんか!いやぁ良かったなぁ名取!キミだけは被害少のうて済んだで!」

名取「嬉しくありません!!」

龍驤「でもそのショートカットも似合っとるよ?」

夕張「アンタはぁああああああああああ!!!」

龍驤「なんや。なんで怒っとるん夕張」

夕張「当たり前でしょうが!!ぶっとばしてやるわ!!」

龍驤「ふん。記憶失って邪魔者が消えたと思ったら、ウザさ増してウチの前に立ちはだかるとはね」

龍驤「でも、そのおかげさんでいいこと思いついたで。夕張」

夕張「その名で私を呼ぶな!!!」

龍驤「夕張。お前には選択肢をやろう」

夕張「やめろぉおおおお!!!私に語りかけるな!!!」

龍驤「ふふ。聞く耳持たんのか。ならしゃーない。嫌でも話聞きたくなるようにしたる」ゴソゴソ

夕張「黙んなさいよ!!それ以上そのイラつく口で喋りかけるな!!私はアンタの言葉なんかに絶対耳を……」

龍驤「今回は特別……弐号機からアンタに返すで。元のバストサイズ…」スッ

龍驤「5cm分や!!」

カッ

夕張「えっ…」ポヨッ

名取「メ、メロン…ちゃん……?」

夕張「む、胸が…」

夕張「私の胸が膨らんだ!?」

龍驤「せやで!それが夕張!キミの元のバストサイズ、70cmや!!!」

夕張「…」モミモミ

夕張「……少しだけ」

夕張「本当にほんの少しだけだけど……」

夕張「凸がある……」




次スレへ続く

まあ今日はまだやるんですけどね

次スレ
夕張「できましたよ提督!艦娘豊胸装置2個目です!!」 - SSまとめ速報
(ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409744056/)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月05日 (金) 11:57:58   ID: OI-BXnwj

テスト

2 :  SS好きの774さん   2017年10月07日 (土) 01:09:58   ID: 3aTLp3ce

暁の処女を氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね!!!!!!!!!!!!!

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