穂乃果「私は、希ちゃんの笑顔が大好きだから」 (340)

\前回のラブライブ!/

希『ひょんなことから穂乃果ちゃんのおうちで働くことになったウチ!』

希『突然のことで驚いていたけど、穂乃果ちゃんの家族は暖かく迎えてくれた』

希『家族でご飯食べたり、お風呂に入ったり、テレビを見たり…』

希『この数日の出来事はウチの宝物!』

前スレ
希「穂むらで働くことになった」
希「穂むらで働くことになった」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1405/14056/1405655259.html)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408612640

~のぞホーム~

希「ふ~んふふふ~ん♪」カリカリ

希「…よし、書けたっ」

希「あとはポストに投函すればオーケーやねっ!」ギュッ

希「あ、はよ用意して学校行かへんと」ゴソゴソ

希「…そういえば、郵便局の近くって…」

~穂むら~

穂乃果「よいしょっと」ドサッ

穂乃果「ふぅ…疲れたぁ…」

ほのママ「ありがと。助かったわ」

穂乃果「ううん、これくらいのお手伝いならいつでも言ってよ」

ほのママ「ふふん?」

穂乃果「なに…その顔」

ほのママ「あんた、希ちゃんが帰ってから、しっかりやるようになったなぁ…と思って」

穂乃果「そうかな…そんなことないよ?」

ほのママ「あら、せっかく褒めてるのに」

ほのママ「ま、いいわ。今日も練習あるんでしょ? 頑張りなさいよ」

穂乃果「ありがとっ!」

ほのママ「ほら、早くカバン取りに行く!」

穂乃果「わわわっ」バタバタ

~ほのルーム~

穂乃果「よし、準備完了!」

穂乃果「…」チラッ

穂乃果「もうすぐラブライブ…」

穂乃果「頑張るぞーっ!」ピョンッ

雪穂「お姉ちゃんうるさい!」

穂乃果「あ…あはは、ごめんごめん」

雪穂「もう…」

雪穂「がんばってね、お姉ちゃん」

穂乃果「ありがと!」

ほのママ「あ、穂乃果。表の植木に水やってってくれる? それくらいのお手伝いもいいでしょ」ヒョコッ

穂乃果「…はい」

・・・。

穂乃果「うー…さむさむ」

穂乃果「花の水やりくらい自分でやればいいのに…お母さんってば…」ブゥ

穂乃果「ほーら、お水だよ~」バシャッ


『だーれだっ』ワシッ


穂乃果「ひゃああっ!!?」バッ

希「おはよっ、穂乃果ちゃん。ちょっと成長したんやない?」

穂乃果「希ちゃん! おっはよー!!」ダキッ

希「おっと…ふふっ」ナデナデ

穂乃果「今日はどうしたの?」

希「郵便局に行く用事があったから、そのついでに来てみたんよ。久しぶりにお母さんたちに挨拶もしようかなって」

穂乃果「そっか! じゃあ入って入って!」

希「うんっ」

~穂むら~

ほのママ「久しぶりね希ちゃん」

希「ふふふっ、二週間ぶりですね」

穂乃果「そだったけ?」

希「前に遊びに来て以来やからね」

穂乃果「そっかぁ。アレからそんなに経つんだねぇ」

ほのママ「そんなにって…たった二週間じゃないの」

穂乃果「えー? 二週間って大きいと思うんだけどなぁ…」

雪穂「あれ、まだお姉ちゃんいたの? あっ」

雪穂「希さん!」タタタッ

希「おはよう、雪穂ちゃん」

雪穂「おはようございます! お久しぶりですねー」

希「久しぶりと言っても、二週間くらいやで?」

雪穂「えっ、ほんと?」

ほのママ「ほんとほんと」

雪穂「そんなもんだったの…」

穂乃果(私と同じこと言ってる…やっぱり姉妹なんだね…)ヨヨヨ

穂乃果「…あ! 希ちゃん、時間! もう八時過ぎてる!!」

希「え? あっ!」

穂乃果「ほら、いこっ!」ギュッ

希「うん! すみません、また帰りに寄らせてもらいます!」

ほのママ「分かったわ。そうだ、ご飯食べてく?」

希「いいんですか? ありがとうございますっ」

穂乃果「ほーら、のぞみちゃーん!」グイッ

希「わ、そんな引っ張らんといて~!」タタタッ

~二年教室~

穂乃果「ギリギリセーフ! おはようっ!」ズザー

海未「おはようございます」

ことり「おはよう穂乃果ちゃんっ」

穂乃果「遅刻するかと思ったよ…」

海未「また寝坊ですか? まったく穂乃果は…」ブツブツ

穂乃果「ち、違うよぉ! 希ちゃんとお喋りしてたら遅くなっちゃったんだ」

ことり「希ちゃん?」

穂乃果「うん。今日の朝ね、希ちゃんがうちに遊びに来たんだよ」

海未「希が…朝からですか?」

穂乃果「うん。遊びにっていうか、郵便局に行ったついでに寄ったんだって」

ことり「そうなんだぁ」

海未「まったく…仲が良いのはいいですが、それで遅刻なんてやめてくださいね? ラブライブも近いんですから」

穂乃果「…うん、そうだね」

ことり「もうすぐラブライブ…」

海未「ええ…やっとここまで来たんです、最後までしっかり頑張りましょうっ!」

ことほの『うんっ!』

海未「もちろん、遅刻や寝坊はNGですからね、穂乃果」

穂乃果「は、はぁい…」

~昼休み~

絵里「そういえば、どうして今日は遅刻ギリギリだったの?」

希「ああ…実はね、朝、穂乃果ちゃんのおうちに寄ってたんよ」

絵里「また?」

希「うん…またって、なんで?」

絵里「いや、最近よく行ってるなぁ…と思って」

希「うーん…もしかしたら、自分のおうちみたいなイメージ付いちゃったんかもしれへんね」クスッ

絵里「それはまた…随分と」

希「?」

絵里「羨ましいわね…」

希「えりち…来たいん? 穂乃果ちゃんのおうち」

絵里「そ、そういう意味じゃないのよ!?」アタフタ

絵里「そうじゃなくて、友達の家族…それもご両親と仲良くなれるっていうのがね、いいなぁって思ったの」

希「ああ…なるほど。友達のおうちに遊びに行くのとか、苦手やもんね」

絵里「苦手っていうか…なんだか気を遣っちゃうのよね。やっぱり親御さんだし」

希「それはウチも一緒やで? いくら面識のあった穂乃果ちゃんのご両親だとしても、ね」

希「でも、やっぱり穂乃果ちゃんの家族なんやなぁ…って思った。みんな優しくてあったかくて、おかげでウチもすぐに溶け込めたんよ」

絵里「なるほどねぇ…じゃあもう本当の両親みたいなものなんじゃない?」

希「っ…」

絵里「ぁ…ごめんなさい、失言だったわね…」

希「ううん、ええんよ」

絵里「ごめんね希…」

希「気にせんといて? それに、そうでもないし」

絵里「…え?」

希「実はね、最近…」ボソボソ

絵里「…!」

絵里「…本当に? よかったじゃない!」パアッ

希「うん!」ニコリ

・・・。

穂乃果「ふあぁ…よく寝たぁ…」ノビー

海未「穂乃果」

穂乃果「…は、はい」ビクッ

海未「ノートは見せませんからね」

穂乃果「そんなぁーー!!」

海未「授業中に寝てしまうあなたが悪いんです。ことりも見せてはダメですよ」

ことり「う、うん…」

穂乃果「」ガックリ

ことり「ま…まあまあ穂乃果ちゃん! お昼ご飯食べて気分直そ?」

穂乃果「大丈夫! 気分は朝から絶好調だからねっ」

ことり「何かいいことでもあったの?」

穂乃果「ふっふっふ…聞いちゃう? 聞いちゃうの?」ニヤニヤ

ことり「聞かせて~」

海未「な、なんなんですか…」ヒクッ

穂乃果「実はね、今日、希ちゃんがうちでご飯食べるんだよ~!」

海未「…」

ことり「…」

ことうみ『それだけ(ですか)?』

穂乃果「うんっ」ニコニコ

海未「…本当、希に懐いてるんですね」

穂乃果「そんなペットみたいに言わないでよぅ」ブー

ことり「でも、実際…」ボソボソ

海未「ええ…かなり幼くなっていますよね、希に甘えるときの穂乃果」ボソボソ

ことり「だよねぇ…」ボソボソ

穂乃果「?」

~練習終わって帰り道~

穂乃果「それじゃあまた明日っ」フリフリ

希「おつかれさま~」フリフリ

絵里「ええ、明日も遅刻しないでよ?」

のぞほの『はーい』パタパタ

絵里「それじゃあ私たちも行きましょうか」

海未「あの…暇でしたら、どこかに寄って行きませんか? ことりも一緒に」

絵里「それは構わないけど…」

ことり「もう少し向こうならハンバーガーショップに寄れたけど…この近くでって…」

絵里「それなら、私が知ってるカフェでもいい? 穂むらは嫌でしょう」

海未「ありがとうございます。では、そこにしましょう」

~ほのホーム。居間~

穂乃果「ただいま!」

希「お久しぶりです、お父さん」ペコリ

ほのパパ「…」ウム

雪穂「おかえり」

穂乃果「…お父さん、サボり?」

ほのパパ「…」チガウチガウ

雪穂「一通り終わったから休憩中だよ」

穂乃果「それもそっか。お店、お客さんいなかったしね」

雪穂「お母さんが戻って来たらご飯だし、先にお風呂入ったら?」

穂乃果「うん、そうするよ。希ちゃんも行こうっ」

希「…だめ」

穂乃果「えー、なんで?」

希「だってほら、ウチ、着替え持ってないやん」

穂乃果「私の服貸してあげるよぅ」

希「穂乃果ちゃんの服やと、ここがキツいからなぁ…」ポヨン

穂乃果「くっ…」

ほのパパ「…」

雪穂「お父さん」

ほのパパ「!」ビクッ

ほのママ「おとーさん、二名様ご案内したからお願いね。雪穂も手伝って!」ガラッ

雪穂「はーい。ほら、お風呂入っちゃってよ」パタパタ

穂乃果「…はーい」

ほのパパ「…」ヨイコラセ

希「あ…お手伝いします!」

ほのパパ「…」オウ

穂乃果「…私、ひとり?」ポツーン

いまはここまで
夜、時間がとれたら投下します!

読んでくださってありがとうございました

~近くのカフェ~

ことり「こんなお店があったんだねぇ」

海未「シックな雰囲気が素敵ですね」

絵里「私のお気に入りなの。いいお店でしょ?」

ことり「だねっ」

絵里「…それで、何かあったの?」

海未「穂乃果と希のことなのですが…」

絵里「希、よく話してるわよ、穂乃果のこと。そのことかしら?」

海未「ええ…」

海未「最近、穂乃果が希に甘えているところをよく見るのですが…私にはそれが目に余るように思えて…」

絵里「そう? 私には、そこまで酷いとも思えないけど」

海未「だって、いくら優しいとは言え、希は穂乃果の姉ではないんですよ? やるにも限度があります」

海未「私が口出しすることではないのですが、やはり希に迷惑をかけているのではと…」

ことり「海未ちゃんは…穂乃果ちゃんに、希ちゃんに甘えるのをやめさせたいの?」

海未「そこまで言うつもりはありませんが…」

絵里「海未は、希が一人暮らしの理由…知ってるわよね?」

海未「ご両親の仕事の都合で別居…でしたよね」

絵里「そうよ。…ねえ、ことり。一人暮らしは寂しいと思わない? 私ならきっと寂しいと思うわ」

ことり「…きっと、すっごく寂しいと思うな。お母さんが出張に行っちゃって、誰もいないおうちに帰るのって、すっごく悲しいもん。おかえりも、おはようも、いってらっしゃいも無いなんて…寂しいよ…」

ことり「あっ…だから、希ちゃんが家族の温もりに憧れるのはおかしくない…そういうこと?」

絵里「ご名答よ。一人暮らしを始めたのは高校一年生からだと思うけど、希だって女の子だもの。誰もいない家に帰るのは、とっても寂しくて辛かったんじゃないかしらね」

海未「だから穂乃果が甘えるのは、むしろ嬉しいことだと? 迷惑ではないと言うのですか?」

絵里「まあそういうことね。しかも一人っ子だし、姉妹というものにも憧れがあったのかもね」

絵里「希、とても楽しそうに話してくれたわ。穂むらで働いていたときに、穂乃果と雪穂ちゃんに勉強を教えてあげたって。穂乃果の髪を整えてあげたことも言ってたわね」

絵里「だから穂乃果が希を姉のように慕って甘えているのは、むしろ希にとっては本望じゃないかって思うの」

絵里「ふふっ…全部、私の想像でしかないんだけどね」

海未「…」

絵里「昼休みに希と話したことなんだけど、やっぱり友達の家族と仲良くなるのって難しいわよね。気を遣っちゃうし」

ことり「たしかにそうだね…お友達みたいな関係でもダメだし、失礼のないようにしなくちゃいけないもんね」

絵里「私はそれを周りの人すべてに対して行なってしまう癖があるから…」

絵里「だから今まで、人と向き合って受け入れることがうまく出来なかったのよね…」

ことり(生徒会長時代の絵里ちゃんだ)

絵里「希は希で、小さなころから転校続きで友達ともすぐに別れることを理解していた」

絵里「別れるのが怖くて友達と呼べる人を作れず、だから希を受け入れてくれる人もいなかった」

絵里「今年になって、やっとμ'sという仲間が出来たけれど、まだ少し寂しさは残っていたんじゃないかしら」

絵里「友達や仲間では埋められない、一番大きな部分がね」

海未「それが家族のいない寂しさ…ですか?」

絵里「そういうこと。だから、心から受け入れて包み込んでくれた穂乃果やその家族は、希にとって、とても大きかったんだと思うわ。最後に残っていた寂しさを埋めてしまえるくらいね」

絵里「穂乃果はたぶん無意識なんでしょうけど、むしろそれがうまく作用してるんじゃないかしら。ほら、妹が姉に甘えるのって、甘えようと思って出来ることじゃないでしょ? 持ち前の暖かさと、壁を感じさせない無邪気さのおかげなのかもね」

ことり「そうだね…穂乃果ちゃんはそういう人だもんね。ちょっとした壁みたいなものも、気づいたらその中に入ってきちゃってるんだ」

海未「そして穂乃果のご家族も、同じように暖かい人ばかりですし。希も戸惑ったでしょうね…目に浮かびます」クスッ

海未「忘れていました…私も同じように一人でいたところを、穂乃果に救われたんです。もう何年も前の話ですけどね」

ことり「うみちゃーん、私も一緒にいたのにぃ…」

海未「も、もちろんことりもですよ! あなたにも救われたんです!」

ことり「そーお? えへへっ♪」

絵里「私もそう。穂乃果のおかげで自分に素直になれた…もちろん希の支えがあってこそなんだけど」

絵里「だからね、海未もそんなにトゲトゲしなくてもいいんじゃない? 誰だって、甘えられる対象がいるのは嬉しいものよ」

ことり「うんうんっ! 優しくもぎゅーってされると、とっても幸せな気持ちになれるよね~」ニコニコ

海未「そういうものなのでしょうか…一人っ子の私には、よくわかりませんね」

絵里「…本当に、幸せなのよ?なんなら私に甘えても…」

海未「遠慮、します…恥ずかしい…///」

絵里「あら残念」クスッ

ことり「で、絵里ちゃんは誰に甘えてるの?」

絵里「えっ」

海未「そうですね。希と穂乃果の話は納得できたので、今はむしろそちらのほうが気になります」ジロリ

ことり「教えて欲しいな~♪」

絵里「え、あの…そのっ…」アタフタ

ことり「えーりちゃーんっ」

海未「絵里っ」

絵里「ぅ、うぅ…ロ…」

ことうみ『ロ?』

絵里「ロシアの…おばあさまよ。いつも、ロシアに帰ったら…甘えさせていただいているの…///」

ことうみ『…』

絵里「な、なんなのよぉ…/// あ、あんまり見ないでっ!」

ことり「絵里ちゃんかわいいっ!!」

絵里「うえぇっ!?」びくっ

海未「い、いまのは…私も、少しドキッとしました…///」

絵里(だ…だれかたすけて…///)

ことり「ね、ね、絵里ちゃんっ!」ズイッ

絵里「な…なによ…///」

ことり「私、絵里ちゃんに甘えたいなぁ~」

絵里「え、ええ…いいわよ?」

ことり「じゃあお言葉に甘えてっ」モギュー

絵里「ゎ、わぁ…」

ことり「なでて?」

絵里「え、ええ…」ナデ ナデナデ

ことり「んふふっ」スリスリ

海未(そこはかとなく楽しそうですね…)

ことり「おねえちゃーん♪」

絵里「お、おねっ…!?」

ことり「ケーキ食べさせてっ」

絵里「た、食べさせるの!?」

ことり「いや…?」

絵里「わ…かった、ほら、あ…あーん」

ことり「あーんっ」パクッ

ことり「おいしい!」ニコッ

絵里「そう? よかったわ」ナデナデ

海未(…あれ、私、除け者ですか?)ショボーン

絵里「ふふっ…海未もおいでっ」

海未「!」

ことり「一緒に甘えよ?」

海未「うぅ…ぅぅうっ…そ、園田海未…いきますっ!」ガバッ

キャッ モーウミッタラハシャギスギヨー

コトリ モウスコシワタシニモスペースヲアケテクダサイ!

エリチャンハワタサナイモーン エヘヘッ

アハハハッ

今日はここまで!
あんまり投下できなくてごめんなさい

前スレを読んでくれてる人がいてくださってとても嬉しいです

前スレに負けないよう、今度も頑張りたいと思います!

よろしくおねがいします

>>29

歳の離れた姉がいらっしゃるということで、訂正でございます
すみません
指摘ありがとうございます


海未「忘れていました…私も同じように一人でいたところを、穂乃果に救われたんです。もう何年も前の話ですけどね」

ことり「うみちゃーん、私も一緒にいたのにぃ…」

海未「も、もちろんことりもですよ! あなたにも救われたんです!」

ことり「そーお? えへへっ♪」

絵里「私もそう。穂乃果のおかげで自分に素直になれた…もちろん希の支えがあってこそなんだけど」

絵里「だからね、海未もそんなにトゲトゲしなくてもいいんじゃない? 誰だって、甘えられる対象がいるのは嬉しいものよ」

ことり「うんうんっ! 優しくもぎゅーってされると、とっても幸せな気持ちになれるよね~」ニコニコ

海未「私にも姉がいますが…歳も離れているので、あまり甘えたという記憶はありませんね…」

絵里「…本当に、幸せなのよ?なんなら私に甘えても…」

海未「遠慮、します…恥ずかしい…///」

絵里「あら残念」クスッ

では投下していきます

~ほのホーム。リビング~

穂乃果「今日はごちそう?」

ほのママ「え、なんで?」ジュー

穂乃果「希ちゃんが来てるんだもん」

ほのママ「ああなるほど、でも残念でした。いつも通りの我が家のメニューよ」ジュー

穂乃果「そっかぁ…」

雪穂「お姉ちゃん、なに期待してたの…」

穂乃果「いやぁ…私、なんだかお寿司食べたくって」

ほのママ「雪穂、希ちゃん! 穂乃果の奢りでお寿司とるわよー」

雪穂「やったねっ!」

希「いいですね!」

穂乃果「」

ほのママ「あの店の特上にしましょっか~」

雪穂「ごちになります、お姉ちゃん」ペコリ

希「あ、あの…お母さん? さすがにそれは…」アタフタ

ほのママ「や…やあねぇ希ちゃんたら! こんなの冗談よ冗談! あははは」アセアセ

穂乃果(絶対冗談じゃなかった)

希「あ、あははは…」

穂乃果「私の家族が私へ辛く当たります…」ウルウル

希「まあ、仲良しでいいやん?」ナデナデ

穂乃果「…そうだね」

希「ふふん」ニコリ

・・・。

ほのママ「さて、料理が出揃いましたよみなさん」ドドン

ほのパパ「…」ビール

ほのママ「はいはい」ガタッ

雪穂「またビール? さっきも飲んでたじゃん…」

ほのパパ「…」オネガイ

雪穂「今日はこれだけだよー?」

ほのパパ「…」ヨシ

ほのママ「たまには私もチューハイ飲もうかしら」

穂乃果「私もひとくち!」

ほのママ「だーめ」ビシッ

穂乃果「いったー!?」

ほのママ「お酒はハタチになるまでお預けです」

穂乃果「くぅっ…」

希「ふふふ」ニコニコ

穂乃果「ん、どしたの?」

希「やっぱり、良いなぁ…って思って」

穂乃果「あははっ! そっか!」ニパッ

穂乃果「それじゃあ、せーのっ!」パチッ

みんな『いただきまーす!』

希「やっぱりお母さんのご飯は美味しいです!」モグモグ

ほのママ「ほんと? よかったわ、たくさん食べてね」

希「ありがとうございますっ」モグモグ

穂乃果「…ねえ、希ちゃん」

希「?」

穂乃果「どうしてお母さんとお父さんに話すときは、普段のエセ関西弁じゃないの?」

希「エセって…」

希「…そりゃあ、目上の人にはちゃんとした言葉遣いやないと、失礼になってしまうやん」

穂乃果「そんな遠慮しなくてもいいのに…」

希「遠慮じゃなくて、礼儀の話やで? 目上の方にはちゃんとしないとね」

ほのママ「まあ、それが希ちゃんの性分なんでしょ。あんたも少しは見習ったら?」

穂乃果「私も敬語くらいちゃんと使えますよー」

雪穂「お姉ちゃんが…?」

穂乃果「お店でもちゃんとしてるじゃん!」

ほのママ「あ…それもそうね」

雪穂「印象になかったね」

穂乃果「ひどい…」

希「ふふふ」ニコニコ

ほのパパ「…」ヒック

・・・。

『ごちそうさまでした!』

希「そっちのお皿かしてくれる?」カチャカチャ

穂乃果「はーい」

希「お母さん、お手伝いします」

ほのママ「いいのよ。穂乃果と一緒にテレビでも見てて?」

希「でも…」

ほのママ「今日はお客さんなんだから、ね?」

希「…ありがとうございます」ペコリ

ほのママ「それはこっちのセリフね」

ほのママ「いつも穂乃果がお世話になってるわね、ありがとう」

希「いえ…もう妹みたいなものですからっ」

ほのママ「じゃあ、希ちゃんは私の娘みたいなものね」ニコリ

希「ふふふっ」

・・・。

穂乃果「…」ポケー

希「…ん」

穂乃果「…zzZ」

希「穂乃果ちゃん、こたつで寝たら風邪ひくで?」ユサユサ

穂乃果「うにゅ…zzZ」

希「もう…」

雪穂「おねーちゃーん、ほら起きるー」ユサユサ

穂乃果「にゅぅ…」

雪穂「ダメだ…完全に寝てる」

希「困ったなぁ。ラブライブも近いのに、ここで風邪ひかれたら…」

雪穂「うーむ…何か起こす手はありませんかね…」ムムム

ほのママ「みんなアイス食べるー?」

穂乃果「食べる!!」ガバッ

のぞゆき『…』

ほのママ「バニラとイチゴとチョコのみっつよー」

穂乃果「イチゴ!」

ほのママ「言うと思ったわよ」

穂乃果「んふふ」モグモグ

穂乃果「あまー」パアッ

のぞゆき『…納得いかない』

穂乃果「? ほい、あーん」

希「えっ!?」

穂乃果「はやくー」

希「あ、あー…む」パクッ

希「ふふっ…おいしい」

穂乃果「でしょ?」

雪穂(いいなぁ希さん…)

穂乃果「ゆきほも、あーん」

雪穂「い、いいの?」

穂乃果「はやく!」

雪穂「あーむ」パク

雪穂「…まあまあだね」

穂乃果「なにおぅ!?」

雪穂「ありがと、お姉ちゃん」

穂乃果「もうあげないよ?」

雪穂「いいよ別に…」

雪穂(お姉ちゃんのバカ…)プイッ

希「ふふん」ニコニコ

・・・。

希「今日はごちそうさまでした」ペコリ

ほのママ「いいのよ。今度は泊りにおいで」

希「はい、ありがとうございます」

穂乃果「そのときは私の部屋で寝るんだよ」

希「わかってるよー」

雪穂「気をつけて帰ってくださいね」

希「うん、ありがとうね、雪穂ちゃん」

ほのパパ「…」スッ

希「ぇ…これ、ほむまん…」

ほのパパ「…」

ほのママ「まさか消費期限切れたのじゃないでしょうねぇ?」

ほのパパ「!?」

ほのママ「冗談よ」

希「こんなに…いいんですか?」

ほのパパ「…」グッ

希「ありがとうございます…うれしいな…」

雪穂「お姉ちゃんみたいにたくさん食べて、虫歯にならないでくださいね?」

希「ホノカチャン…」

穂乃果「い、いつの話してるの!?」

雪穂「へへーん」

穂乃果「もー」

希「それじゃあ…」ペコリ

穂乃果「…あ、私、送っていくよ」

希「ええよ、もう遅いし」

穂乃果「いいからいいから! お母さん、ちょっといってくるね~」

希「も、もー!」

ほのママ「あんまり遅くならないようにねー! また明日も学校なんだから」

穂乃果「はーい。ほら、いこ?」

希「もう…じゃあしっかりお願いするで?」ニコリ

穂乃果「うんっ!」

・・・。

希「ほんまによかったのに」

穂乃果「こんな夜遅くに女の子ひとりは怖いでしょ?」

希「まあそやけど、穂乃果ちゃんだって女の子やん?」

穂乃果「私は大丈夫! 防犯ブザー持ってきた」バーン

希「そうなん…」

穂乃果「ね、希ちゃん」

希「?」

穂乃果「今度は私が遊びに行っていい?」

希「うん、いつでも歓迎やで」

穂乃果「やった! お泊りだー!」

希「えっ。泊り!?」

穂乃果「ぁ…だめ…?」

希「だ、ダメやないけど…恥ずかしいやん…また一緒にお風呂とか言うんやろ?」

穂乃果「もちろんだよ! そのほうが楽しいしっ」

希「いや、ウチが…もう。わかった…来週でいい?」

穂乃果「うんっ!」

希「…もうここでいいよ、穂乃果ちゃんも帰り?」

穂乃果「ん、わかった。それじゃあまた明日ね~」

希「遅刻したらあかんよー」フリフリ

穂乃果「はーい」たたたっ

穂乃果(ふんふ~ん♪ 希ちゃんちにお泊りだっ!)

~数日後。穂むら~

ガラガラッ

ほのママ「いらっしゃいませ」

女性「すみません、お座敷、よろしいですか?」

ほのママ「ええ、こちらへどうぞ」

女性「ありがとうございます」ニコリ

ほのママ「…」

ほのママ(初めて見るお客さん…まあ、常連さんばっかりだからそう思うだけよね)

ほのママ「雪穂、注文もらってきて」

雪穂「はーい」パタパタ

雪穂(ずいぶんと綺麗な人だったなぁ…)

~穂むら。座敷~

女性「ここが穂むら…」

女性「聞いてたとおりの綺麗なお店ねぇ」ニコニコ

雪穂「ご注文はよろしいでしょうか?」

女性「あ、はい。えっと…」パラパラ

雪穂「お悩みですか?」

女性「あ、ええっと、どれも美味しそうで…」アタフタ

雪穂「でしたら、穂むら饅頭はいかがですか? うちの看板メニューなんです」

女性「それじゃあ、この穂むら饅頭と…あと、宇治抹茶を」

雪穂「かしこまりました」

女性「…あ、あの」

雪穂「まだご注文で?」

女性「いえ…その…」

女性「高坂穂乃果さんは…いらっしゃいますか…?」

雪穂「えっ…あ、い…いえ、姉はまだ学校に…」

雪穂(お姉ちゃんを知ってる…?)

女性「ぁ…そ、そうですよね、まだ六時だし…部活がありますよね。 ごめんなさい」

雪穂「えっと…姉に御用でしょうか?」

女性「いえ…いいんです。ありがとうございます」

雪穂「は、はあ…」

雪穂(なんなんだろ…この人)

・・・。

穂乃果「ただいまっ」ガラッ

ほのママ「おかえり、あんたも手伝いなさいよ」

穂乃果「えー…練習で疲れてヘトヘトだよ…」

ほのママ「そんなんでヘトヘトになってたらライブなんて出来ないでしょ」

穂乃果「それくらい頑張ってるってことなの!」

ほのママ「ったく…」

穂乃果「希ちゃんのおうちにお泊りするの、明後日の土曜日に決まったよ」

ほのママ「分かったわ。朝から?」

穂乃果「んーん、午前は練習があるから、終わったらそのまま行くよ」

ほのママ「了解。それじゃ、お風呂入ってお皿だしといてくれる? 店番は勘弁してあげるから」

穂乃果「やたっ!」てててっ

雪穂「あ、お姉ちゃん。おかえり」

穂乃果「ただいまー」

雪穂「ねえ…お姉ちゃん」

穂乃果「?」

雪穂「大人の、綺麗な女の人に知り合いっている?」

穂乃果「えっ…いないよ」

雪穂「そっ…か、ならいいの」

穂乃果「? うん」

雪穂(じゃああの人、なんなんだろ…)

雪穂(学校の先生…じゃないよね。まだ学校ある時間だし)

雪穂(でも、誰かと似てたんだよなぁ…)

雪穂(誰だか分かんないけど)

雪穂(…あ、お姉ちゃんに用があるんじゃなかったっけ)

ほのママ「雪穂」

雪穂「あ、うん。ほむまんと宇治抹茶だって」

ほのママ「はいよ」

雪穂(お姉ちゃんお風呂いっちゃったか…ごめんなさい、お客さん)

・・・。

女性「とても美味しかったです、ごちそうさまでした」

ほのママ「ありがとうございます。よろしければ、またいらしてください」

女性「ありがとうございます、また必ず」ペコリ

ほのママ「ありがとうございましたー」

雪穂「…珍しいお客さんだったね」

ほのママ「びっくりだわ。常連さんでもあんなこと言わないのに」

雪穂「よっぽど美味しかったのかな…」

ほのママ「ふむ…まさか雑誌の記者とか?」

雪穂「それは違うと思うよ? お姉ちゃんいないかって聞いてきたし」

ほのママ「そうなの? 穂乃果の知り合い…でもなさそうよねぇ」

雪穂「お姉ちゃんも知らないって言ってたし。わかんないな」

ほのママ「ま、どうせライブのときにお世話になったとかそんなところでしょ」

ほのママ「それでさ雪穂。あの人…」

雪穂「うん。やっぱり誰かに似てるよね」

ほのママ「誰に似てるんだろうねぇ」

雪穂「わかんない…」

ゆきママ『うーむ』

~ほのルーム~

穂乃果「えー? ホントに知らないよぅ」

雪穂「でもさぁ、お姉ちゃんのこと知ってるみたいな感じだったよ?」

穂乃果「ううむ…顔を見れば分かるかも…?」

雪穂「特徴…といえば、タレ目…かなぁ…」

穂乃果「そんなんじゃ分かんないよー!」

雪穂「むぅ…まあ、また来るって言ってたし」

穂乃果「いったい誰なんだろ…」

雪穂「ま…まさか、ストーカー!?」

穂乃果「ちょっ!? や、やめてよ雪穂ー!」ビクッ

雪穂「だってほら…お姉ちゃん、スクールアイドルだし…」

穂乃果「で、でもなんでうちが分かるの…?」

雪穂「ストーカーはどこまでも追ってくるから…家なんてすぐバレちゃうんだよ」

穂乃果「でもさ…その、ストーカーが、わざわざ店に入ってまで私のこと…」

雪穂「それもそっか…絵里さんや海未さんならまだしも、お姉ちゃんなんて見ても得しないしね」ナットク

穂乃果「えっ…ひどくない?」

雪穂「ラブライブも近いんだし、とにかく気をつけなよ」

穂乃果「雪穂がお姉ちゃんを心配してくれるなんてっ」ギュッ

雪穂「ちょっ…な、なにすんのさ!」グイッ

穂乃果「姉妹のスキンシップでしょー?」スリスリ

雪穂「ったく…///」

穂乃果「いつもありがとね、雪穂」

雪穂「…うん」

今日はここまで
読んでくださってありがとうございました
また、指摘等どうぞよろしくお願いいたします
SID読んでないんです…すみません

~早朝。のぞホーム~

希「ふんふん~♪」パラッ

希「…」ムム

希「…ふふっ」クスッ

希「あははっ」パラ

希「…ふう。さてと、いつまでも雑誌読んでないで、早く学校行こうっと」ガタッ

希「あっ。そういえば、便せん…もうなくなったんやっけ…」

希「買いに行かなきゃやなぁ」

希「あそこの雑貨屋さんは…ちょっと早いし、コンビニでいいや」

希「よし、いってきます!」ガチャ

~学校~

穂乃果「うぅ…さむさむっ」ブルッ

穂乃果(ちょっと早く出過ぎたかなぁ…)テクテク

穂乃果「…ん?」

「…」

穂乃果(校門に…希ちゃん?)

穂乃果(学校を見上げてる…何かあったのかな?)

穂乃果「おーい」

女性「! あ、はいっ!?」ビクッ

穂乃果「あ…あれっ」

穂乃果(希ちゃん…じゃ、ない…)

穂乃果(ぱっと見、希ちゃんだと思ったのに…)

女性「…えっと…?」

穂乃果(あ…な、何か言わなくちゃ!)

穂乃果「え、えと、あの…学校になにか御用ですか?」

女性「あ、いえ…その…」アタフタ

穂乃果「?」

穂乃果(うわぁ…よく見たら綺麗な人だなぁ…)

穂乃果(タレ目がチャームポイントって感じかな? それで希ちゃんと間違えたのかな)ジーッ

女性「あ、あの…?」

穂乃果「あっ! す、すみません」

女性「いえ…私こそすみません。まるで不審者みたいですよね…」

穂乃果「そ、そんなことは…」

女性「ぁ…ッ!!」ビクッ

穂乃果「?」

女性「す、すみません! 失礼します」タッタッタッ

穂乃果「あ…」

穂乃果(なんだったんだろ…)







『ほーのかちゃんっ』





穂乃果「っ!」バッ

スカッ

希「あら…避けられてしもうたね」

穂乃果「もう、希ちゃん!」

希「あはは、おはよう穂乃果ちゃん」

穂乃果「もー…」

穂乃果「…」クルッ

希「どうかしたん?」

穂乃果「ん…さっきまでここに女の人がいたの」

希「女の人?」

穂乃果「タレ目が印象的な、綺麗な人だったよ」

希「ふーむ…まるでウチみたいやね?」クルンッ

穂乃果「そうだねっ!」にこり

希「…ごめん、ツッコんでほしかった…///」

穂乃果「?」キョトン

穂乃果(ホントのことなのに)

~部室~

ガチャ

穂乃果「おはよー…あれ、一番乗りだ」

希「ほんまやね」

穂乃果「やっぱり早く出過ぎちゃったかぁ…」

希「そういえばそうやね。なんかあったん?」

穂乃果「ん…特に理由はないんだけどね。なんだか朝の空気を吸いたいなーと思って」

希「それで三十分も早く来たん?」

穂乃果「うん。希ちゃんは?」

希「ウチは便せんを買いに行ってたんよ。近くのコンビニやけどね」

穂乃果「誰かにお手紙?」

希「実は最近文通しててなぁ…ふふふっ」ニコニコ

穂乃果「そ、んな…希ちゃんが男の人と…文通…!?」ガックリ

希「ちょっと待って穂乃果ちゃん。誰も男の人となんて言ってへんよ?」

穂乃果「じゃあ…」

希「また今度教えてあげる」

穂乃果「えー!?」

希「まだなーいしょっ」

穂乃果「むぅ…」

希「不貞腐れんといてよ穂乃果ちゃん。ほら、ここおいで?」ポンポン

穂乃果「希ちゃんの膝に?」

希「おひさまがあったかいよ。みんな来るまで、ちょっと日向ぼっこしよ?」

穂乃果「うんっ」

穂乃果「じ、じゃあ…」

希「いらっしゃーい」

穂乃果(『まさかこっち向いて座るとは思わんかったよ…』って思ってるんだろうなぁ、希ちゃん)ニヤニヤ

穂乃果「わあ、ほんとだねぇ。あったかーい」モギュー

希「そうやろ?」ナデナデ

穂乃果(あれ、いつもなら恥ずかしいって言うはずなのに…)

希「ふふん、穂乃果ちゃん…ウチを恥ずかしがらせようと思ったやろ」

穂乃果「」ビクッ

希「でも無駄やでー? お姉ちゃんモードのウチには通用しないの」ナデナデ

穂乃果「ちぇー…」

希「悪いこと考えた妹には罰をあげんとねぇ…?」ナデナデ

穂乃果「な、なにするの…?」

希「んー…そうやね」


――じゃあみんなが来るまで、このままでいよっか

穂乃果「ふぁ…」

穂乃果(耳元で囁かれたら…なんだかふわーってしてきた…)ポワー

穂乃果(希ちゃん…いい匂い…)ギュッ

希「気持ちいい?」ナデナデ

穂乃果「んぅ…もっとぉ…」

希「こら、変な声ださんといてー」クスッ

穂乃果「ぽかぽかしてきもちい…」ムニ

希「ちょ、ちょっとどこに顔うずめてるの!?」

穂乃果「しりませーん…」

希「ったくぅ…ま、いいか…いまさらやし」

穂乃果「うんー」

・・・。

凛「…」コソコソ

花陽「ほわぁぁ…///」

真姫「ドアに耳なんて当てて、なにしてるのよ」カミノケクルクル

凛「にゃっ!?」ビクーン

花陽「ぴゃあっ!」

真姫「…なに? 早く入りなさいよ」

凛「いまね、中で希ちゃんと穂乃果ちゃんが…」

真姫「…え?」

凛「ふ、ふた…ふたりで…!!」

花陽「きゃーっ///」

真姫「…うそぉ」コソコソ



希『穂乃果ちゃん、顔真っ赤やで?』

穂乃果『希ちゃんのせいだよぉ…』

希『ふふ、可愛いなぁ』

穂乃果『や…やめてってばぁ…!』

真姫「…ほんとだ」ソッ

凛「こ、これっ…そういうことだよねっ!」

真姫「いや…でも、ねぇ…?」

花陽「き、禁断…禁断のッ…!!」

真姫「いや、落ち着いて花陽」

凛「でも…ソウイウコトにしか聞こえないにゃ…!」


希『ふふふ』

穂乃果『んぁっ…』



凛「ぁ、ぁゎゎゎゎゎ…///」カァァァッ

花陽「はわわわっ…///」ドキドキ

真姫「ま、まさか…嘘でしょ…!?」ドキドキ

凛「お…音だけってのが逆に…」

花陽「想像が…っ!」

真姫「ま、まだ慌てるような時間じゃ…な、ないわよ…うん」アタフタ



穂乃果『もっと、もっとして…?』


まきりんぱな『!!』

希『うん、いっぱい気持ちよくしてあげる』


まきりんぱな『!!!!』

真姫「こ、これは…」ゴクリ

凛「やっぱり禁断の…」

花陽「だよねぇっ…!!」


穂乃果『あ…それきもちぃ…』

希『穂乃果ちゃんはここが弱いんやなぁ』

穂乃果『ぁ…ぅ、変な声でちゃうよ…』

希『それだけ、きもちいってことなんやろ?』

穂乃果『う、うん…』

希『こことか、どう?』

穂乃果『ぁぅ…んっ…』


真姫(こ、これはぁぁぁ…っ!!)

凛()プシュー

花陽「ふおぉぉぉ…////」



希『ちょっと待ってな穂乃果ちゃん』

穂乃果『ん、うん…?』


まきりんぱな『?』



希『そろそろ入ったら? …真姫ちゃんに花陽ちゃんに凛ちゃん』

穂乃果『へ…?』


まきりんぱな『…』

バレテタネ

ウン

イミワカンナイ

とりあえずここまで!
夜中に時間が作れたらまた

のんたんひなたぼっこの
人?
乙です

・・・。

真姫「日向ぼっこぉ!?」

希「せやでー」

穂乃果「とっても気持ちいいんだぁ…」ポケー

凛「じゃあ、その態勢は…?」

希「ふたりでこうすると、もっとあったかくてきもちいいんよ」

真姫「あの…穂乃果が変な声出てたのは…」

穂乃果「き、聞いてたの…? 恥ずかしいなぁ…///」

希「頭なでてあげるとね、穂乃果ちゃん、気持ちいいんやって。ほら、こんなふうに」ナデナデ

穂乃果「ぁう…んんっ…の、のぞみちゃーん…」ビクビク

希「な?」

真姫「な? じゃないわよっ!!」

穂乃果「ぅぁぁっ…ん、ぃやぁ…」ビクッ

真姫(穂乃果もなんて声出してるのよ…)ガックリ

花陽「ぴゃぁ…///」

凛「穂乃果ちゃん…ほんとに気持ちよさそう…」

真姫(そのセリフはアウトよ凛!!)

希「凛ちゃんもやりたい?」

凛「…うん」コクリ

穂乃果「じゃあ私どくね」ヨイショ

希「ほら、おいでー」パッ

凛「お、おじゃまします…」トスッ

凛「ほわぁ…」ギュッ

希「な? 気持ちいいやろー」ナデナデ

凛「これは…いいにゃあ…」ポケー

穂乃果「だよねだよねっ!」

凛「でも穂乃果ちゃんみたいな声は出ないけど」

穂乃果「えー」

真姫「それが普通よ!」

花陽「り、りんちゃん!」

凛「…ぅえ?」

花陽「わ…わたしも…したいなあ、なんて…」

真姫(もう何も言わないわよ、もう!!)

希「ええよー」

凛「もうちょっとやりたかったけど…どうぞかよちん」サッ

希「いらっしゃいませ~」パッ

花陽「ほわぁ…」ギュッ

希「おお、花陽ちゃんはやわらかいなぁ」ナデナデ

花陽「っ…///」

凛「聞き捨てならないにゃ!」

希「ま、仕方ないやん?」

のぞぱな『』ポヨーン

凛「」ストーン

凛「ひどい!!」

凛「穂乃果ちゃんもそう思わない!?」

穂乃果「え、別に私はあんまり気にしてないかなぁ」

凛「ああぁあぁぁんまりにゃあぁぁぁあああー!!!」

希「あんまり騒いだらあかんよー」

凛「うえぇん…まきちゃーん…」

真姫「ちょっと、抱きつかないでよ!」

凛「まきちゃーん!」ギュー

真姫「ったくぅ…!」ポンポン

花陽「くぅ…すぅ…」

希「あ、花陽ちゃん起きよ」ポンポン

花陽「んみゃ…ぁ…ごめんなさぃ…」ノソノソ

希「さ、おいで真姫ちゃん」

真姫「うえぇっ!? な、なんで私まで…!」

希「さっきから羨ましそうにちらちら見てたやん」

真姫「見てなんかないわよぉっ!!」

凛「まあまあ真姫ちゃん」ガシッ

穂乃果「いいからいいから」ガシッ

真姫「うぇっ!? うえぇぇぇ…」

・・・。

真姫「ふにゃぁ…」ポカポカ

希「ふふん」ナデナデ

真姫「きもちぃ…」ギュウゥ

希「そんなきつく抱き締められたら苦しいやん」

真姫「ごめん…ん…」キュッ

希「うん、いい感じ」ナデナデ

真姫「ねむたくなってきたわ…」

希「穂乃果ちゃんも言ってたなぁ」

穂乃果「だってほんとに気持ちいいんだもん!」

真姫「そうよねー…」ポワポワ

希「ふふふ、寝ちゃいそう?」

真姫「それもいいかも…」

ほのりんぱな『まきちゃん』

真姫「…はっ!」

真姫「ま、まあまあねっ!!」ガバッ

希「そっか」クスッ

真姫「くっ…なんて魔力なの…///」

希(お気に召してもらえたみたいやね)ニコリ

穂乃果「また私やるー」ギュー

希「はいはい」

ガチャ

絵里「おはよ…って、なにしてるのよ」

希「あ、えりち。おはよう」

穂乃果「のぞみちゃんと日向ぼっこだよぉ…」ポヤー

絵里「日向ぼっこぉ…?」

希「えりちもくる? めっちゃ気持ちいいよ」

絵里「えっ…いや、遠慮しておくわ…」

希「そう?」

穂乃果「zzZ」

~放課後。練習~

海未「ワン、ツー、スリー、フォー…」パンパン

穂乃果「はっ…はっ…」タタンッ

穂乃果(それにしても…あの朝の人、なんだったのかなぁ)

穂乃果(学校を見上げてた、よね…)

穂乃果(そしたら、なんだかいきなりビックリして帰っちゃうし…)

穂乃果(もしかして…雪穂の言ってたタレ目の綺麗な人って…)

海未「穂乃果、遅れてます!」

穂乃果「あ…ご、ごめん!」

穂乃果「…あれ?」

穂乃果(校門…また、あの人だ!)

穂乃果(えっ…こっち見てる?)

海未「穂乃果!」

穂乃果「あ、ごっ…ごめんなさいぃっ!!」

・・・。

穂乃果「はあ…はぁっ…」ぜーぜー

海未「たるんでいますよ、穂乃果。あたたかくて心地よいのも分かりますが、練習中はしっかり…」

穂乃果「違うんだよ、海未ちゃん…」

海未「え?」

穂乃果「あそこ…校門のところ」

海未「校門…?」

海未「…誰もいませんが」

穂乃果「えっ!?」ばっ

穂乃果「ほんとだ…さっきはいたのに」

海未「どういうことですか?」

穂乃果「ん…あのね、さっき、こっちをじーっと見てる人がいたんだよ。それが気になっちゃって…」

海未「なんだか不気味ですね…」

真姫「なにそれ、ストーカー?」

花陽「ひぅっ…!?」ビクンッ

真姫「…冗談よ、怖がらないで」

花陽「ぅ、うぅっ…」ビクビク

穂乃果「なーんか…違う感じなんだよね」

花陽「違う?」

穂乃果「ストーカーって感じの視線じゃないんだよ。なんていうか、見学してる、みたいな」

真姫「なにそれ…意味わかんないんだけど」

穂乃果「とにかく、そんな感じがするの。怖い人なんかじゃないよ」

海未「また穂乃果は根拠のないことを…」

穂乃果「ほんとだよ!」

海未「わかりました…もうこの話は終わり。練習に戻りましょう」

花陽「い、いいのぉ…? ストーカーだったら…」

海未「穂乃果は、目だけはいいですから」

真姫「どういうこと?」

海未「言った通りの意味ですよ」

まきぱな『ふむぅ…』

まきぱな(どういうことなの?)

~練習終わり~

絵里「今週は土曜日だけ練習、日曜日はお休みよ」

絵里「ラブライブまでひと月もない。全力を入れていくわよ!」

みんな『はい!』

穂乃果「希ちゃん、今日はバイト?」

希「そうやで。今日は放課後の練習ないし、学校が終わったら神田明神まで一緒に帰ろっか」

穂乃果「うんっ!」

にこ「まーた二人でお帰り?」

希「にこっちも一緒に帰る?」

にこ「遠慮しとくわ。夕飯の買い物しなくちゃいけないし」

希「そっか…残念やなぁ」

にこ「そういうタラシみたいな発言やめたほうがいいわよ」ジト

希「本心なんやけど」

にこ「…あっそ」プイッ

希「?」

今日はここまで
読んでくださってありがとうございました!

>>88
自分はその人ではありませんが、自分もそのSSは好きですよ~

今日の分を投稿していきます

~穂むら~

穂乃果「ただいまー」ガラッ

ほのママ「おかえり。穂乃果、帰って早々悪いんだけど、店番やってくれない?」

穂乃果「いいけど、どうしたの?」

ほのママ「ちょっとたくさん注文入っちゃって…だから、お願い!」

穂乃果「わかった、任せて! お母さんもファイトだよっ!」

ほのママ「がんばるわー」

・・・。

客「穂乃果ちゃんはえらいねえ、いつもお手伝いして」

穂乃果「これくらい普通ですよ~」

客「ま、がんばりなさいね」

穂乃果「ありがとうございました!」

穂乃果「ふふん、褒められちゃった~」

雪穂「はいはいよかったねー」

ガラガラ

穂乃果「! いらっしゃいませ…あっ!」

女性「こんにちは」

穂乃果「あ、あなたは…今朝の…!」

女性「ぁ…あなただったの…ふふっ。やっとお会いできましたね」ニコリ

穂乃果「ゆ、ゆきほ!」

女性「こんにちは、また来てしまいました」

雪穂「お、お姉ちゃん…この人だよ、お姉ちゃんのこと聞いてきたの」ボソボソ

穂乃果「やっぱり、そうだったんだ…」

女性「お座敷、よろしいですか?」

穂乃果「は…は、はい! こちらへどうぞ!」

~穂むら。座敷~

女性「綺麗なお店ですね」

女性「まさに日本の風情…といった趣き深い雰囲気、私、とても好きです」

穂乃果「あ、ありがとうございます…」ぺこり

女性「ずっと来てみたかったんです、このお店。そしてあなたにお会いしたかった」

穂乃果「私に、ですか…?」

女性「少しお時間よろしいですか? 高坂穂乃果さん」

穂乃果「…!」ちらっ

雪穂「…」こくり

穂乃果「…わかりました」

女性「ありがとう、高坂穂乃果さん」

・・・。

雪穂「穂むら饅頭と宇治抹茶になります」コトッ

女性「ありがとうございます」

雪穂「ごゆっくりどうぞ」ペコリ

女性「いただきますね」パク

穂乃果「は、はい…」

女性「…おいしいですね、このお饅頭」

女性「老舗和菓子屋さんの名に恥じない、素晴らしいお菓子だと思います」

穂乃果「…あ、あの…」

女性「あ…す、すみません、あまりに美味しくて…おほん」

女性「私は…あなたに会うために、ここへ来ました。少し遠くからね」

穂乃果「ど、どうして私に…?」

女性「娘に聞いたんです。あなたのことを」

穂乃果「娘さん…ですか…」

女性「はい。音ノ木坂に通っているんですが、あなたにとてもお世話になったと聞いて…母親として、お礼を言いたくて…」

女性「娘と仲良くしていただいて、本当にありがとうございました」ペコリ

穂乃果「い、いえ、そんな…」

穂乃果「って、ま…待ってください!」

女性「…?」

穂乃果「わ、私…その娘さんが誰なのか…」

女性「あ、あら…そういえば言ってなかったですね。あ、あはは…」

穂乃果(この人…ちょっと天然さんなのかな…)

穂乃果(でも、やっぱり似てるんだよね…希ちゃんと)

穂乃果(…あれ?)

女性「申し遅れました…」ぺこり

穂乃果(娘さん…って、もしかして…!!)

穂乃果(タレ目が印象的で、綺麗な女性の娘さん…)

穂乃果(まさか、まさか…!)






女性「私…東條と申します。東條希の母、ですね」




~神田明神~

ゴッ

希「きゃっ…! な、なんや…すごい風やなぁ」

希「あーっ! せっかく集めた落ち葉がぁ…」

希「最初からやり直しやん…」サッサッ

ガサガサ

希「もうすぐ郵便回収の時間や…」

希「バイトの途中やけど…これを逃すと明日になっちゃうし」

希「すみません、少し外していいですか? 郵便局までなんですが…」

イイヨー イッテオイデー

希「すみません、ありがとうございますっ」タタッ

~穂むら~

のぞママ「希から、あなたにはとてもお世話になったと聞きました。なので、そのお礼を言いたくてここへ来たんで

す」

穂乃果「希…ちゃんの、お母さん…」

のぞママ「ええ。この目とか、似てると思いません?」

穂乃果「あ…」

のぞママ「ね?」にこり

穂乃果「そっくりですね…希ちゃんと」

穂乃果(本当に、そっくり…)

穂乃果(やっぱり、朝のは見間違いなんかじゃなかったんだ…)

穂乃果(…あれ? じゃあ、なんで朝、おかあさんは逃げたの…?)

穂乃果(学校まで見に来てるなんてバレたら恥ずかしいから、とか…)

穂乃果(むぅ…)

穂乃果「でも、私…そんなたいしたことなんて…」

のぞママ「そんなことありません!」

のぞママ「希から、このお店で働いた数日間のことを聞きました。とても楽しそうに話してくれたんですよ?」

のぞママ「あなたのこと、あなたのご家族のこと、学校のお友達のことも」

のぞママ「今まで聞いたことがないくらい、楽しそうで、幸せそうな声で話してくれたんですよ」

穂乃果「希ちゃんが…そんなことを…」

のぞママ「ええ。いままで、希は友達が出来たことがありませんでしたから…私、本当に嬉しくて…」

穂乃果(希ちゃん…)

のぞママ「今まで私たちの都合で我慢させてばかりだったあの子が、本当に楽しそうに、嬉しそうに友達の話をして

くれたんです」

のぞママ「希が笑顔になれたのは、あなたと、お友達のおかげです」

のぞママ「希が寂しさを忘れられたのは、あなたと、あなたのご家族のおかげです」

のぞママ「本当に…ありがとうございました」

穂乃果「希ちゃんが、言っていたんですか? 私たちのこと…」

のぞママ「ええ、電話だったんですけど、笑顔なのがとても伝わって来て…」

穂乃果(…電話…?)

穂乃果「電話って…」

のぞママ「希と…会って話したわけじゃないんです」

穂乃果「…!」

穂乃果(あって…ない…?)

穂乃果「あって…ないんですか…!?」

のぞママ「…ええ」

穂乃果「なんで…どうしてですか?」

のぞママ「…校門から、屋上で頑張るあの子が見られました。何をしているのかはよく分からなかったんですけれどね」

のぞママ「でも、それで充分なんです。元気なあの子の姿を見られて、私は満足なんです」

穂乃果「そんなの…そんなの、そんなのおかしいですよ!」

穂乃果「希ちゃんはおかあさんに会いたいはずですよ! どうして満足だなんて…」

のぞママ「それは分かっています…でも、もう時間がないんですよ」

のぞママ「…私、七時までに…ここを出て帰らなくちゃいけないんです」

穂乃果「そんな…」

穂乃果(いま…六時半…! 時間がない!)

穂乃果「待って…少しだけ待っててください! すぐ、すぐに希ちゃんを呼んできますから!!」ガタッ

のぞママ「待って! そんなこと、しないで…わたし、あの子にどんな顔をして会えば…」

のぞママ「悲しませてばかりだった希に…やっと笑顔になれた希に、今更私がなんて言ってあげたら…わからないんですよ!」

穂乃果「そんなのッ…!」バッ

のぞママ「穂乃果さんっ!」

穂乃果(ダメだよ希ちゃんのお母さん…会わなきゃ、会って話さなきゃ…!)タタタッ

穂乃果(会って、話したいこと…いっぱいあるはずだもん!!)

穂乃果(だから、お願い…待っててくださいっ…!)

~郵便局~

希「ふう…間に合ったかな」

希「出来る限り、早く投函したいもんね」

ビュオオオッ

希「きゃっ!?」パッ

ハラ…

希「あっ、手紙が…!」

パサッ…

希「…汚れちゃった…」

希「このままなんて、出されへんなぁ…」

希「書き直さんと、ダメやね」ションボリ

希「…はよ帰らんと、神主さんに怒られちゃう」

希「もう…風で飛ばされて、落ちた先が水たまりなんて…」

希「今日のウチはついてへんなぁ…」トボトボ

のぞみちゃーん!

希「ん?」クルッ

穂乃果「のぞみちゃん!」ガシッ

希「…穂乃果、ちゃん?」

穂乃果「の、ぞみ…ちゃん…」ハアハア

希「ど、どうしたん、そんな息切らして!」

穂乃果「お願い、私と…来て…!」

希「えっ…穂乃果ちゃん…?」

穂乃果「お願いだから! 会わなきゃ、会って話さなきゃ…!」

希「ど…どういう、ことなん…?」

穂乃果「お母さんが、希ちゃんのお母さんが来てるんだよ!!」

希「……………えっ」

・・・。

希(そんな…そんな、嘘やろ…?)

希(お母さんが、なんで?)

希(なんでいきなり…)

希(そんな…いきなり言われたって、困るやん…)

希(一人暮らしが始まったのは高校に入学してからやから…丸三年会ってないんや…)

希(ど、どうしよ…なんて話せば…)

希(なんて言おう…久しぶり? 会いたかった? )

希(ああん、なんも思い浮かばへん…)

希(巫女さんの格好で会ったら、びっくりするかなぁ)

希(…抱きしめて、くれるかな…)

希(おっきくなったでしょ? って、聞いてみたい…)

希(まったく整理が追いつかないよ…どうしたらいいん…?)

希(穂乃果ちゃん…ウチ、どうしたらいいん?)

希(おかあさん…)ぎゅっ

~穂むら~

ガラガラッ

希「おかあさんっ…!!」

穂乃果「はあっ…はぁっ…」

ほのママ「…おかえり、ふたりとも」

穂乃果「お、おかあさん…は? 希ちゃんの…おかあさんは…」

ほのママ「…これ、希ちゃんにって渡されたわ」スッ

希「…これ…手紙…?」

ほのママ「ごめんなさいって…そう言ってた」

穂乃果「それっ…て…」

希「…………おかあさん…」

穂乃果「そんな…帰っちゃったの…?」ドサッ

穂乃果「ごめん、ごめん希ちゃん…」

穂乃果「会わせて、あげられなかった…ごめんなさい…」

希「ほのかちゃん…」ギュウッ

穂乃果「のぞ…みちゃ…」ポロポロ

希「どうして穂乃果ちゃんが泣くん? 大丈夫、泣かないでよ」ナデナデ

穂乃果「でも…わたしっ…」

希「いいの」

穂乃果「でもっ…」

希「どうせ会っても…なんて言えばいいか分からなかったもん」

穂乃果「のぞみちゃん…」ギュウッ

希「…ありがとね、穂乃果ちゃん」

希「ウチの母が迷惑かけて、ごめんな…」

穂乃果「…あっ!」

穂乃果「まだ…まだ走れば間に合うかも…」ダッ

希「もういいから」ガシッ

穂乃果「でも…!」

ほのママ「やめなさい、穂乃果」

穂乃果「なんで!? …だって、親子なんだよ! 会って話したいことだって、いっぱい…いっぱいあるはずだよ!!」

ほのママ「あんたが無理に頑張っても空回りするだけよ。頭冷やしなさい」

穂乃果「ねえ、のぞみちゃん…会いたくないの? ねえ…ねえっ…」

希「これでいいんや」ギュウッ

穂乃果「のぞ…みちゃん…ぅぅあぁぁぁっ」ポロポロ

穂乃果「ごめんっ…ごめんね…ッ…!」

希「…」ナデナデ

今日はここまで!
読んでくださってありがとうございました

こんばんは
本日の分を投下していきます

~ほのルーム~

穂乃果「…のぞみちゃん」

『色々とごめんな、穂乃果ちゃん』

『ごめん、今日はもう帰るね』

『明日は泊りに来るんやろ? だから、帰って部屋を掃除しないと』

『…それじゃ、また明日』

穂乃果「…」

穂乃果(明日…私、どんな顔して会えばいいの…?)

穂乃果(せっかくおかあさんと会えるチャンスだったのに…)

穂乃果(私がもっと早く気づいてたら…そうすれば、会えたはずなのに…)

穂乃果(希ちゃん…すごく悲しそうな顔してた)

穂乃果(やっぱり会いたかったんだ…そりゃそうだよ、お母さんなんだもん)

穂乃果(なのに…どうしてお母さんは、希ちゃんと会おうとしてあげなかったの…?)

コンコン

穂乃果「ん…」

ほのママ「ご飯出来てるって、何度呼べば来るの?」

穂乃果「…食べたくない」

ほのママ「はぁ…あのね、あんたが悩んだって仕方ないことなのよ?」

穂乃果「私がもっと早く気づけば、希ちゃんはおかあさんと会えたんだよ…私のせいだよ…」

ほのママ「…とにかく、ご飯は食べなさい」

穂乃果「…」

~居間~

穂乃果「いただきます」パチッ

穂乃果「…」モグモグ

穂乃果「…おいしい」モグモグ

穂乃果(お父さんとお母さんはお菓子作り…雪穂は店番…)

穂乃果(誰もいないご飯って、こんなに寂しいんだ…)

穂乃果(希ちゃんもずっと、寂しかったんだろうなぁ…)

穂乃果(誰もおかえりって言ってくれない家に帰って…)

穂乃果(一人でご飯作って、一人で食べて…)

穂乃果(一人で寝るんだ…)

穂乃果(そんなの、誰だって…寂しいに決まってるよ…)

穂乃果(…希ちゃんのお母さんは…知ってるの…?)

穂乃果(希ちゃんが寂しい思いをしてたって…)

穂乃果(わかってるのかな…)

・・・。

穂乃果「zzZ」

雪穂「ふう…」

ほのママ「穂乃果は? ご飯食べてた?」

雪穂「うん。ご飯食べて寝ちゃったみたい。よっぽど疲れてたんだろうね」

ほのママ「ま、そうでしょうね。それより、風邪ひかなきゃいいんだけど…」

雪穂「そだね、毛布かぶせてあげなきゃ」

ほのママ「お父さんもご飯食べといて? 今日は夜通しになるわよー」

ほのパパ「…」はいよ

・・・。

穂乃果「zzZ」

ほのパパ「…」

ガタッ

ほのパパ「…」イタダキマス

ほのパパ「…」モグモグ

ほのパパ「…」ウマイ

ほのパパ「…」モグモグ

ほのパパ「…」

穂乃果「zzZ」ブルッ

ほのパパ「…」

ほのパパ「…」バサッ

ほのパパ「…」ポンポン

穂乃果「zzZ」スヤスヤ

ほのパパ「…」ニッ

・・・。

穂乃果「寝ちゃった…」ポヤー

穂乃果(あれ…毛布…)

穂乃果(誰かかけてくれたのかな…)

ガラッ

ほのママ「あら、起きたの?」

穂乃果「…おかーさん…」

ほのママ「なんか飲む?」

穂乃果「…うん」

ほのママ「ココアでよかった?」コトッ

穂乃果「ありがと…」ゴク

穂乃果「…ココアなんてあったんだね」

ほのママ「もらい物よ」

穂乃果「そっか…」

ほのママ「…穂乃果さ、なに怒ってんの?」

穂乃果「ぇ…」

ほのママ「あれからずっとよ? なに怒ってるのよ」

穂乃果「怒ってなんかないよ…落ち込んでるだけ」

ほのママ「ふうん…じゃあなんで落ち込んでるの?」

穂乃果「…希ちゃんと、おかあさんを会わせてあげられなかったから…」

穂乃果「会わせてあげられるはずだったのに…」

ほのママ「…会わせたい一心で飛び出したの?」

穂乃果「う、うん」

ほのママ「ほんとにィ?」

穂乃果「えっ」

ほのママ「あんたが飛び出して行ったの、二人を会わせるためってだけのようには見えなかったけど」

穂乃果「なに言ってるの…?」

ほのママ「友達のために行動出来るのは、あんたの良いところだと思うわ。でも、それが本当に友達のことだけを思っての行動か、考えたことある?」

穂乃果「…どういうこと?」

ほのママ「だから、ただ怒りに身を任せただけじゃないのかって言ってんの」

穂乃果「そんなことないよ!!」ガタッ

穂乃果「私が何に怒ってるって言うの!?」

穂乃果「私は、本当に希ちゃんとおかあさんを会わせてあげたかったから…!」

ほのママ「落ち着きなさい、穂乃果」

穂乃果「…ごめん」

ほのママ「なに話してたかは知らないけど、あんた、希ちゃんのおかあさんに対して怒ってたでしょ?」

ほのママ「ここまで来たなら会うべきだ、それが普通だ、って…希ちゃんのおかあさんの気持ちも考えずにね」

ほのママ「希ちゃんのおかあさん、何か言ってなかった? 私に手紙を渡したとき、あの人、泣いてたわよ。泣いてごめんなさい、ごめんなさいって何度も何度も…」

穂乃果「…」

ほのママ「どう?」

穂乃果「…私、怒ってたみたい。何も考えてなかった」

ほのママ「友達のために行動できるのは立派なこと。だけど今日のあんたは間違ってたわね」

穂乃果「じゃあ…どうすればよかったの?」

ほのママ「さあ、私には分からないわね」

穂乃果「えー…」

ほのママ「希ちゃんのお母さん、なんて言ってた?」

穂乃果「…どんな顔をして会えばいいかわからないって言ってた」

穂乃果「今まで寂しい思いをさせて、今更なんて言って会えばいいのか分からないって」

ほのママ「なるほどね…それで穂乃果はキレたわけだ」

穂乃果「…うん」

穂乃果「…そんなのおかしい、とにかく会わせなきゃ…って。まるで子供だね…」

ほのママ「まったくその通りだわ。バカみたい」

穂乃果「うぅ…」

ほのママ「でも、気づけただけあんたは大人なんだから」

穂乃果「…そうかな」

ほのママ「なんだ…分かってるんなら話さなきゃ良かったわ」

穂乃果「えっ…な、なんのこと…?」

ほのママ「さっきも言ったでしょ? 『あんたが無理に頑張っても空回りするだけよ』ってね」

穂乃果「う、うん…」

ほのママ「そこまで気づいたんなら、あとは自分で解決しなさい」

ほのママ「誰のために、なんのために行動するか。しっかり考えること、わかった?」

穂乃果「は、はい…」

ほのママ「じゃ、私、まだ仕事残ってるから」スッ

ほのママ「…あ、忘れてたけど、またバカみたいに希ちゃんに謝って困らせるんじゃないよ?」

穂乃果「わ、わかってるよ…」

ほのママ「そ。ならいいけど」パタパタ

穂乃果「…」

穂乃果「なんのために…か」

穂乃果(…ありがと、お母さん)

~翌日。ほのルーム~

穂乃果(昨日の私はバカだったよね…)

穂乃果(もしあのまま会わせられたとしても…たぶん、誰もいい思いなんてしなかったんだ。お母さんはそう言ってたんだよね?)

穂乃果(でも、もう大丈夫)

穂乃果(私は…希ちゃんと、希ちゃんのおかあさんを気持ちよく再会させてあげたい。そこに希ちゃんのお父さんを入れてもいい)

穂乃果(希ちゃんの家族が、笑顔でまた会えるようにしてあげたいんだ)

穂乃果(でも、そのためには…どうすればいいのかな?)

穂乃果(なにをすれば、二人とも笑顔で再会出来るのかな…)

穂乃果(それを考えるためにも、希ちゃんとお話しなきゃ!)

コンコン

穂乃果「ん、はーい」

ガチャ

雪穂「おはよ、お姉ちゃん。ご飯だよ」

穂乃果「おはよう雪穂。わかった」

雪穂「…」じーっ

穂乃果「どしたの?」

雪穂「…もう大丈夫なんだね」

穂乃果「…はい、昨日は失礼しました」

雪穂「ううん、むしろその方がいいと思うよ。お姉ちゃん、一度悩み始めると長いしウジウジしてるし」

穂乃果「そ、そんなに?」

雪穂「そうだよ。めんどくさいったらないんだから」

穂乃果「あぅぅ…」

雪穂「それで希さんに嫌な思いさせたら許さないからね?」

穂乃果「うん…もう、大丈夫だから」

雪穂「なら、よし」ニッ

雪穂「そういえば、今日なんだよね? お泊り」

穂乃果「そうだよー」

雪穂「なんかずるいな。お姉ちゃんだけ」

穂乃果「えへへっ」

雪穂「…ほら、ご飯行くよ」

穂乃果「うんっ!」

~居間~

穂乃果「せーのっ」

みんな『いただきまーす』

穂乃果「うーん、うまい!」モグモグ

ほのママ「そりゃどうも」クスッ

穂乃果「なに?」

ほのママ「別になんでもー? ちょっと、ほっぺたに米粒ついてるよ」

穂乃果「おっと…」

ほのパパ「…」フッ

雪穂「元気になってよかったね、お姉ちゃん」

ほのパパ「…」ウム

穂乃果「あ…昨日、毛布かけてくれたのってお父さん?」

ほのパパ「…」グッ

穂乃果「ありがとねっ!」ニコリ

ほのパパ「…」オウヨ

穂乃果「お母さんも、ありがと!」

ほのママ「わかったから、静かに食べなさい」モグモグ

穂乃果「はいっ!」

本日はここまで!
読んでくださってありがとうございました

昨日は投稿出来ずすみませんでした

こんばんわ
本日の分を投下していきます

~学校~

希「…あ」

穂乃果「あ」

希「おはよ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん…おはよう、希ちゃん。今日も早いね」

希「あったかいから、また日向ぼっこしよかなって思って」

穂乃果「実は私も」クスッ

希「じゃあ、また一緒に日向ぼっこしよっか」ニコリ

穂乃果「うん」

希「…」スッ

穂乃果「…」ギュッ

~部室~

穂乃果「よいしょっ…と」ドサッ

希「おっきなカバンやね」

穂乃果「お泊りだもん。気合い入れてきたんだよ!」エッヘン

希「なに入ってるん?」

穂乃果「着替えとか遊ぶものとかいっぱい!」

希「それは楽しみやなぁ」ニコリ

穂乃果(…やっぱり、ダメだ)ズキッ

穂乃果(やっぱり、ひとこと謝らないと気が済まない!)

穂乃果「…」ギュッ

希「穂乃果ちゃん? どしたん…」

穂乃果「…ごめんなさい」

希「…穂乃果ちゃんは悪くないよ」

穂乃果「ううん…私、間違ってたの」

希「間違ってた?」

穂乃果「うん。昨日、私は希ちゃんのことも、希ちゃんのお母さんのことも考えずに行動しようとしてたから」

希「それが間違いなん?」

穂乃果「うん。だから、そのためのごめんなさいなの」

希「…そっか」ナデナデ

穂乃果「そのことだけ、謝らないと気が済まなかったんだ」

希「ありがとう、でいいんかな?」

穂乃果「何も言わなくていいんだよ」

希「…うん」ナデナデ

穂乃果「さ、希ちゃん! イスに座って!」バッ

希「え…あ、はい」トスッ

穂乃果「いきまーす!」ピョンッ

希「きゃわっ!?」ガタンッ

穂乃果「おおぉ…危なかった!」

希「も、もう…二人ともイスから落ちるとこやったで!? 気をつけんと…」

穂乃果「えへへ、ごめーん」スリスリ

希「さっきまでと比べて、ずいぶんと緊張感のないごめんなさいやね?」

穂乃果「さっきの話はおしまいだもん」ギュー

希「…そうやね」クスッ

穂乃果「それではよろしくお願いします」

希「はーい」ナデナデ

穂乃果「あぅ…」ビクッ

~部室の外~

にこ「もう大丈夫そうね、あの二人」

絵里「そうみたい」クスッ

にこ「笑い事?」

絵里「そういうわけじゃないけど…安心したら…ね。ふふふっ」

にこ「まあね…ったく、昨日いきなり電話がきた時はびっくりしたわよ」

絵里「そうね、本当に驚いたわ…」

にこ「あの希が泣くなんて、考えられなかったわよ」

絵里「それほどの事情だったってことよね…」

にこ「その母親も母親よ。なに逃げてんのって話よ」

絵里「色々思うところもあるんだろうけどね…」


にこ「それにしても穂乃果のこと心配しすぎじゃない? どうせ互いが互いに罪悪感感じてんだろうなって思ったわ」

絵里「あ、それ私も。あの二人、変なところで似てるから…分かり易いのよね」

にこ「ま、昨日の件は、あのお人好したちにはむしろいい薬だったんじゃない? 母親のことは別として」

絵里「そうね…互いを気遣いすぎるのも、少し問題よね」

にこ「それでも翌日には仲良く日向ぼっこしてるような奴らだけどね」

絵里「でも、穂乃果はちゃんと、自分の気持ちも添えて謝ってたじゃない。希もそれを受け入れたんだし、一応、一件落着?」

にこ「それでケジメつけた…ってことかしらね。割り切るのが早いのかなんなのか…」

絵里「…ま、私たちにも出来ることはしてあげましょ? フォローとか、協力とか」

にこ「協力? なに、絵里も希の母親に会わせたいの?」

絵里「当然よ。もちろん、笑顔で再会してほしいけどね」

にこ「ふん…絵里もお人好しじゃないの」

絵里「にこもでしょ?」

にこ「…ま、そうかもね」クスッ

短いですが今日はここまで!
どうもありがとうございました

こんにちは
少しだけ投稿していきます

~練習終了。部室~

穂乃果「さ、遊びに行こう!」

希「うんっ」

真姫「そういえば、穂乃果は希の家に泊まるんだったわね」

穂乃果「うん! ずっと楽しみにしてたんだよね~」

真姫「子供みたい」

穂乃果「なにおぅ!?」

真姫「ふん」

凛「まーきちゃーん?」ガバッ

真姫「な、なによ!?」

凛「実は羨ましいんでしょ~? 凛には全部まるっとお見通しにゃー!」ギュー

穂乃果「そうだったの?」

真姫「う、うらやましくなんかないわよぉ!」

凛「じゃあ今日、真姫ちゃんちでお泊りする!」

真姫「オコトワリシマス」

凛「かよちんも来るでしょ?」

花陽「い、いいの…かな?」

凛「いいよいいよ!」

真姫「なんで凛が答えるのよ! …もう、わかったわよ…泊めてあげる」

りんぱな『まきちゃーん』ぎゅー

真姫「ちょ、…はなれて!」

りんぱな『やーだー♪』

穂乃果「やっぱりお泊りって楽しいよねっ!」

りんぱな『うんー!』

真姫「…そうね」クスッ

凛「それじゃあ用意しなきゃだから、先に帰るねー!」

花陽「おつかれさまでしたっ」

真姫「それじゃ、また」

穂乃果「ばいばーい」フリフリ

希「ウチらは…どこかにおでかけして、そこでお昼ご飯でいいかな?」

穂乃果「うん」

希「晩ご飯のお買い物もして帰ろうな~」

穂乃果「あ、もしかして希ちゃんの手料理!?」

希「前にも約束してたし、せっかくお泊りに来てくれるんやもん。頑張っちゃうよ~」

穂乃果「楽しみが増えたよ!」パアッ

希「あんまり得意やないから…期待はせんといてよ?」オロオロ

穂乃果「大丈夫だよ! 希ちゃんだもん」

希「意味わからんよ…」

絵里「楽しそうね、二人とも」クスッ

穂乃果「たのしいもーん」エヘヘ

にこ「なんなの? このお泊りブーム」

希「おでかけなら一緒に来てもええよ?」

絵里「どうしようかしら…」

にこ「遠慮しとくわ」キッパリ

絵里「ぇ」

にこ「せっかくのお泊りなんでしょ? なら二人で行けばいいわ」

穂乃果「そっかー、ならまたみんなでおでかしようね!」

にこ「ええ」

絵里「…」シュン

にこ「絵里、あんた暇?」

絵里「そうね!」パアッ

にこ「絵里ちゃんにぃ~、にこに似合う可愛いお洋服…選んでほしいなぁ~?」キャルンッ

絵里「ハラショー! とびっきりのを選んであげるわ」ニコリ

海未(ちょっと寂しかったのですね、絵里…)

にこ(いい笑顔しちゃって…)

ことり「私たちも着いて行っていーい?」ギュッ

海未「こ、ことり?!」

にこ「いいわよー」

絵里「それなら、お昼ごはんも食べましょ? パスタの美味しいお店があるの」

ことり「わーい楽しみっ!」

海未「…では、行きましょうか」

絵里「それじゃあね、ふたりとも」

のぞほの『うん~』

絵里「穂乃果」

穂乃果「?」

絵里「…希のこと、よろしくね」ウィンク

穂乃果「! …うん」

希「えりち…逆やないん?」

絵里「残念ながら逆じゃないのよ」クスッ

バタン

穂乃果(絵里ちゃん…)

ソレゾレガ スーキナコトデガンバレールナラー♪

穂乃果「ん…メール?」

絵里【私とにこは穂乃果に協力するわ。希のこと、なんでも相談してね】

穂乃果(絵里ちゃん…にこちゃんも、ありがとう)ギュッ

希「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「あ、うん! いまいくよー」パタパタ

それから私と希ちゃんは、ショッピングモールで遊びまわった

お洋服を見たり、ゲームセンターに行ったり、お昼ごはんを食べたり

笑顔の希ちゃんを見て、私ももっと笑顔になるのでした

~スーパーマーケット~

穂乃果「ふっふふーん♪」ニコニコ

希「上機嫌やね?」

穂乃果「だってだって~! 希ちゃん、すっごく笑顔なんだもん! なんだか私も嬉しくなっちゃって…えへへっ」

希「そりゃあ…楽しかったんやから、笑顔やないと」

穂乃果「えへへっ! 希ちゃんかわいい~」モギュ

希「あ、あんまり大声で言わんといて…周りに人いるんやから…///」

穂乃果「あれれ? 今はお姉ちゃんモードじゃないんだー?」スリスリ

希「も、もー!」

穂乃果「あはははっ」

希「あんまりイジワルするんやったら、今日のご飯はピーマンの肉詰めにするよ!」

穂乃果「ごめんなさい」ペッコリン

希「まったく…」

・・・。

希「むむむ…このお肉と、あのお肉…どっちがいいかな」

穂乃果「どっちでもいいんじゃないの?」

希「安いのがいいやん?」

穂乃果「そりゃそうだね」

希「…でも、せっかく穂乃果ちゃんが来てくれるんやし、奮発しちゃおっ!」

穂乃果「おおー! なに作ってくれるの?」

希「おもてなしの料理じゃないけど…肉じゃがとか、好き?」

穂乃果「うん!」

希「じゃあ牛肉買わんとね」

穂乃果「牛肉? 豚肉じゃなくて?」

希「うちの肉じゃがは関西風なんよ~」

穂乃果「なるほど…」

穂乃果(…だからエセ関西弁なのかな?)

希「ほかに食べたいのある?」

穂乃果「お味噌汁がほしいな…」

希「はーい」

穂乃果「…あ、あとお菓子!」

希「…そのカバンにもたくさん入ってるんと違う?」

穂乃果「はい」

希「じゃあダメ」

穂乃果「お願いだよお姉ちゃーん!」ギュッ

希「こんなときだけ妹モードはずるいよー…」グヌヌ

穂乃果「お姉ちゃん…」ウルウル

希「くっ…上目遣いは卑怯や…! わかった、好きなの選んでおいで…」

穂乃果「わーい!」テテテッ

希「高校生の喜び方じゃないよ…それ」

希「…もう本当の妹やね」クスッ


~帰り道~

穂乃果「楽しかったねー」

希「そうやね。穂乃果ちゃんに似合うパジャマも買えたし」

穂乃果「ほんとに、買ってもらっちゃってよかったの? 雪穂の分まで…なんだか悪いよぅ」

希「いいの。お姉ちゃんから妹へのプレゼントやん」

穂乃果「でも…」

希「安かったし、気にしたらあかんよ! ほら、帰ったら着て見せて?」

穂乃果「う、うん…ありがとう」

希「実はね、妹がいたらしてあげたかったことなの。服買ってあげたり、宿題教えてあげたりね」

希「宿題はこの前やったから、今回はお洋服…って感じで。ありがとう、ウチの夢は叶ったよ」

穂乃果「じゃあ…今度、私がお姉ちゃんにしたいこと、するね」

希「ほんまに? 楽しみにしてる」ギュッ

穂乃果「わっ…希ちゃんからぎゅってしてくれるの、初めてじゃない?」

希「そうかな? ふふふっ」ギュー

穂乃果「楽しみにしててね。絶対にびっくりさせてあげるから」ギュッ

希「ありがとー♪」

穂乃果「あ、そうだ! それなら~」スチャッ

希「ケータイ?」

穂乃果「うん。もうひとりの妹も呼ぼうと思って!」

希「ああ…ウチも片腕が寂しかったところだったんよね」クスッ

prrr

雪穂「…」カリカリ

雪穂「む…ここわかんないな…」

雪穂「また希さんに教えてもらおっか…あ、だめだ。今日はお姉ちゃんと遊んでるんだ…」

雪穂「いいなぁ…」

雪穂「私だって息抜きとかしたいぃ…」

ダッテパーティー オワラナイー♪

雪穂「電話…お姉ちゃんから?」

pi!

雪穂「はいはい。どうしたの?」

穂乃果『ね、いま暇してたよね?』

雪穂「は? いや、いきなりなに?」

穂乃果『二人のお姉ちゃんからの命令だよ! すぐに荷物整えて神田明神に集合!』

雪穂「え? なに? どういうこと?」

穂乃果『雪穂さ。今朝、お泊りのこと、いいなぁって言ってたでしょ?』

雪穂「あ…ああ、うん…まあ。それがどうしたの?」

穂乃果『誘わなくてごめんね…雪穂もお泊り、来ない?』

雪穂「…!」

穂乃果『どうかな? 希ちゃんも来てほしいって言ってるんだけど…』

雪穂「すぐ行く!!」

とりあえずここまで!
どうもありがとうございました

また夜に時間が出来たら

こんばんは
本日の分を投稿していきます

~のぞホーム~

ガチャ

穂乃果「いちばんのり~」パタパタ

雪穂「お邪魔します…に、にばんのり」パタパタ

希「遠慮せんと上がって~」

穂乃果「…」チラッ

雪穂「…」コクッ

希「ふたりとも?」

ほのゆき『おかえりっ!』

希「…ただいま」

穂乃果「よーし、早速家捜しするよっ!」タタタッ

希「ちょっと!?」

穂乃果「ふむふむ…やっぱり殺風景なリビングだね」

雪穂「いきなり失礼な…」

希「ご飯のときくらいしかいないからね。あとはずっと部屋にこもってるんよ」

穂乃果「ふーん…」

希「さて、穂乃果ちゃんに雪穂ちゃん」

ほのゆき『はい!』

希「お風呂とご飯、どっちがいい?」

穂乃果「お風呂!」

希「ん、雪穂ちゃんもお風呂でええかな?」

雪穂「はい、全然オーケーです!」

希「じゃあ先にお風呂洗うわね」

雪穂「あ…それなら、私が…」

希「お客さまはごゆっくりしててくださいな~」

穂乃果「そうだよゆきほー」

雪穂「お姉ちゃんはくつろぎすぎ! いいからお風呂掃除するよ! ちょっとでも楽させてあげないと!」グイグイ

穂乃果「うえぇ…」ノソノソ

スポンジツカッテ ホラ!

ハーイ…

ウワッ! アワトバサナイデヨ!

ゴ、ゴメーン

希「…ふふふっ。なら、ウチもご飯の用意だけしとこっ」クスクス

~風呂~

カポーン

のぞほのゆき『ふぁぁ…』チャプ

穂乃果「あったか~…」

雪穂「きもちいい…」

希「お風呂に浸かるのは久々やなぁ…」

ほのゆき『えっ!?』

希「一人暮らしやとね、お風呂よりシャワーの方が楽なんよ」

雪穂「なるほど…」

穂乃果「でも、ちゃんとお風呂入った方が気持ちいいよ?」

希「それはそうなんやけどね。ささっと終わらせちゃおうって思ってしまうの」

穂乃果「私はお風呂に浸かる方が好きなんだけどなぁ…」

雪穂「お姉ちゃんも私も、長風呂しちゃうもんね」

穂乃果「うん。たまに逆上せちゃうけど」

雪穂「それは入りすぎ…」

希「それにしても、あれやね」

ほのゆき『?』

希「三人で入ると…さすがに狭いなぁ」ポヨ

ほのゆき『…』イラッ

希「ああ…胸が押されて苦しいわ~」

穂乃果「…」バッ

雪穂「…」ザバッ

希「ほ、穂乃果ちゃん? 雪穂ちゃん? うん、落ち着こう。冗談やん、な!?」

穂乃果「冗談でも…」ゴゴゴゴ

雪穂「言っていいことと悪いことがありますよね…」ゴゴゴゴ

希「う、ウチが悪かったから、ね? ちょっと冗談言いたかっただけなんです! だから落ち着いて…」

ほのゆき『いられるかーっ!』ガバァッ



希「ひっ…や、ぁ…あーっ!!」


希「なーんて」ニヤリ

希「そう簡単にやられると思っとるん~?」



ほのゆき『!?』



希「ふ…っひひひひっ!!」ワキワキ



ほのゆき『』



希「穂乃果ちゃんはなかなかやねんけどなぁ…」

希「雪穂ちゃんは…うん、これからがファイトやで!」



ほのゆき『』チーン

・・・。

雪穂「痛くありませんか?」ゴシゴシ

希「もうちょっと強くても大丈夫やでー」

雪穂「はーい」グッグッ

希「おお、いい感じ~」

雪穂「ふふっ」

穂乃果(…楽しそう)

雪穂「希さん…スタイルいいですね…」

希「なーに、そんな意外やった?」

雪穂「正直…はい。μ'sでスタイルが良いって言ったら、絵里さんや真姫さんのイメージが強くて…」

希「まあ、確かにその通りやね。ウチもえりちや真姫ちゃんのスタイルは羨ましいと思うもん」

雪穂「…こんなもの持っておきながら…」

希「これだけはウチの自慢やもーん」ドヤッ

雪穂「くっ…羨ましい…」

穂乃果「でも、希ちゃん、顔はふっくらしてるよね」

希「微妙に気にしてるとこ突いてくるね…穂乃果ちゃん」

雪穂「でも、特に秀でたところのないお姉ちゃんに比べたら…気にするとことなんてないですよ」

穂乃果「私に厳しい…」

雪穂「愛ゆえにだよ」

穂乃果「厳しい愛です…」

希「ふふふ、あははっ」ニコニコ


希「次はウチが穂乃果ちゃんを洗ってあげよう」

穂乃果「結構です」

希「なんでー?」

穂乃果「希ちゃんにやってもらったら、絶対わしわしされる未来が見えるからです」

希「そんなことせーへんよー? ふっくらしてるとか根に持ってへんから~」ワキワキ

穂乃果「もう手が動いてるよ! というか根に持ってたんだね…ごめんなさい」

希「おっと…謝ったってやめへんよ?」サッ

穂乃果「ぬぅぅう…」ガックリ

雪穂「わしわしって、なに?」

穂乃果「…あ、雪穂! 雪穂が希ちゃんに洗ってもらえばいいんだよっ」

雪穂「え、あ、うん?」

希(妹を売るほど嫌やったんか…まあ、そうよね、うん)

希「さあおいで。希お姉ちゃんが綺麗にしてあげよう」

雪穂「お、おね…!?」

希「さあどうぞどうぞ」

雪穂「あ、あの…私、スポンジ使わないんです…」

希「なるほど。お肌に優しいんやね」

雪穂「すみません…」

希「ううん、こっちの方が好都合やし」ボソッ

希「それなら手でボディソープを泡立たせて、そのまま背中洗えばいいね」

雪穂「は、恥ずかしい…けど、せっかくなのでお願いします…」

希「はーい♪」アワアワ

穂乃果(どうしよう)

穂乃果(このままだと私の妹がわしわしされてしまう…)

穂乃果(私が売ったんだ…ああ、雪穂、ダメなお姉ちゃんを許しておくれ…)

希「ほないくで~」ワキワキ

雪穂「は、はいっ」キンチョー

希「あんまり緊張しないで?」

雪穂「す、すみません…」

希「そうや! その緊張をなくしてあげる」

雪穂「えっ」

希「ウチに任せて~」

雪穂「は、はあ…」

穂乃果(ああ…雪穂が、雪穂の慎ましいアレが…)

穂乃果(希ちゃんにわしわしされてしまうっ…!!)

穂乃果(私のせいで…)

穂乃果(そんなの…そんなのっ…)

希「力抜いてな~」

雪穂「はいっ」





穂乃果「だ、だめーっ!」ガバッ





雪穂「お姉ちゃん!?」

希(そう来るのは分かってたよ!)

希「そやっ!」ワシッ

穂乃果「ひゃあぁあぁああっ!!」

希「このまま全身洗ってあーげるっ♪」ワシャワシャ

穂乃果「ひ、ひえぇぇぇええええっ…///」アワアワ




雪穂「…私は?」

・・・。

カポーン

穂乃果「そういえば、希ちゃんとお風呂はいるの久々だねー」

希「働いてたときは、よく入ってたね」

穂乃果「あのときは楽しかったなぁ…」シミジミ

雪穂「そう言えば、あのとき私にもお姉ちゃんができたーって浮かれてたよね…」

希「そんなこと言ってたん?」クスッ

穂乃果「や、やめてよ雪穂…///」

希「そういえば、ウチを誘った理由って…ほんとに一人暮らしだったからってだけなん?」

穂乃果「そういうわけじゃないけど…」

希「海未ちゃんやことりちゃんでもよかったんと違う? ほら、幼馴染やし、頼みやすかったんじゃないの?」

穂乃果「そ、それは…そのぉ…」アセアセ

穂乃果「…ゆ、ゆきほー」

雪穂「はあ…」

希「?」

雪穂「さんざん言ってますけど…お姉ちゃんが欲しかったみたいなんです」

穂乃果「ああぁぁぁ恥ずかしいよおおぉぉぉぉ!!」バシャバシャ

希「それやったら、えりちでもよかったんと違う?」

穂乃果「ぅぁわぁああぁあああ」バシャバシャ

雪穂「私も後から聞いたんですが…」

穂乃果「ぎょええぇぇぇっ」

雪穂「お姉ちゃんうるさい! 響くんだから静かにしてよ!!」

穂乃果「だってぇ…」

希「えっと?」

雪穂「あ、はい。絵里さんはお姉ちゃんってイメージじゃないらしいんです」

希「そうなん? ウチから見たら、お姉ちゃんってイメージなんやけどなぁ。ほら、亜里沙ちゃんだっているんやし」

穂乃果「それはそうなんだけど…」

穂乃果「うーん…なんていうかね、絵里ちゃんはお姉ちゃんじゃなくて、頼れる先輩って感じなの」

雪穂「だそうで、とにかく希さんがいいとの一点張りだったんです」

希「そ、そんなにウチが良かったん? うわ、なんかすっごい照れる…///」カアッ

穂乃果「私は恥ずかしいよぉぉー!!!」

雪穂「うるさい」

穂乃果「はい…」

希「で、でも…そんなにウチってお姉ちゃんのイメージあるんかなぁ…」

穂乃果「うん」

希「そうなんや…あ、あは、あははは…///」

穂乃果「だってほら…優しいし面倒見がいいし、ぎゅってすると落ち着くし、色々やわらかいし」ギュー

希「ほ、ほのかちゃん…///」

穂乃果「いい匂い…」スンスン

希「ちょ、ちょっと…///」ズビシッ

穂乃果「いたっ!?」

雪穂「やりすぎ」

穂乃果「すみません…」

希「ふふふ、雪穂ちゃんには勝てないみたいやね、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「愛の厳しい妹ですから…」

希「ウチも厳しくしよーかなー?」

穂乃果「それだけはぁぁぁ!」ヒシッ

希「冗談やん♪」ナデナデ

穂乃果「ううぅぅぅ…」

希「雪穂ちゃんが厳しい妹なら、ウチは甘いお姉ちゃんでいてあげる」

穂乃果「ありがとうございますぅぅ…」ウルウル

希「…でも、二人の仲には勝てないかなぁ」クスッ

雪穂「勝てちゃうかもですよ? 例えば、私がお姉ちゃんに愛想尽かしちゃうとか」

穂乃果「そ、そんなぁ…ゆきほぉ!」ギュッ

雪穂「な…なんっ…!? なにさ! ///」

穂乃果「雪穂はお姉ちゃんが大好きになーる…雪穂はお姉ちゃんが大好きになーる…」ナデナデ

雪穂「…なにしてんの」

穂乃果「え…さ、催眠術?」

雪穂「…あっそ」

穂乃果「あ、にやけてる」

雪穂「あわわっ…も、もう見ないでよ…!」アタフタ

希「ふふ、あははっ。やっぱり仲良し姉妹やね、二人とも」ニコリ

穂乃果「む…」チラッ

雪穂「ん…」チラッ

ほのゆき『…あはっ』

ほのゆき『希ちゃん(さん)もだよ!』ギュッ

希「…あはは! ありがとっ」ニコリ

本日はここまで!
どうもありがとうございました

すいません
本日は更新できません

こんばんは
今から投稿いたします
遅くなってマジすみませんでした…

~お風呂あがってリビング~

雪穂「あ、あの…これ…」プルプル

穂乃果「おー! 雪穂似合ってるよ!」パチパチ

希「やっぱり水色を選んで大正解やったね!」

穂乃果「私はもちろんオレンジ!」

希「ウチはバイオレット~」

雪穂「いや、そうじゃなくて…!」

のぞほの『?』

雪穂「なんで私のパジャマまであるんですか?!」

希「お姉ちゃんから、妹たちへのプレゼントやん」ニコリ

雪穂「…いもうと…」

希「穂乃果ちゃんはウチの妹やろ?」

穂乃果「うんっ」

希「だったら、その妹の雪穂ちゃんもウチの妹やん!」ギュッ

雪穂「…」

希「嫌やった…?」

雪穂「い…いえ…ちょっとびっくりしちゃって…言葉を失ってました…///」

穂乃果「照れてる?」

雪穂「お、お姉ちゃんうるさい!」

穂乃果「ひどい…」

希「ウチな…妹が出来たら、お揃いのパジャマとか着てみたかったん。だから、いま…とっても嬉しいんよ?」ナデナデ

雪穂「そうですね…えへへ…」ニコッ

穂乃果「私も仲間に入れてよー!」ガバッ

雪穂「うわっ!」

希「きゃっ…」

穂乃果「えへへっ…はい、笑ってー!」スチャッ

希「写真撮るの?」

穂乃果「せっかくお揃いなんだもん!」

雪穂「お、ぅ…」ピース

希「ふふっ」ピース

穂乃果「はい、ちーず!」

ピロリーン

・・・。

穂乃果「せーのっ」

みんな『いただきまーす!』

雪穂「うわっ、これ美味しい!」

希「ほんまに? よかったぁ」

雪穂「牛肉に新たな可能性を感じたよ…」

穂乃果「伊達にエセ関西弁喋ってないね!」

希「次それ言ったらわしわしな」チラッ

穂乃果「!?」

希「この肉じゃがとおうどんさんは、よく作るの。自分で作れる、数少ないウチの好きな味やからね…」

穂乃果「好きな味?」

希「うんっ」モグ

雪穂「それより、うどん作れるんですか!? すごい!」

希「明日のお昼に作ってあげよーか?」

雪穂「食べたいです!」

穂乃果「太るなぁ」

雪穂「…」ギロッ

穂乃果「に、肉じゃがおいしー」モグモグ

希「ああもう、急いで食べるからほっぺたに飛んでるよ」フキフキ

穂乃果「おおぅ…」

雪穂「だらしない…」

穂乃果「雪穂だってほっぺた」

雪穂「ふえっ!?」バッ

穂乃果「うそだよ~ん」テヘペロ

雪穂「お姉ちゃん!」

穂乃果「お姉ちゃんをバカにしたからだよー!」

雪穂「もー!」

希「あ、それだ」

ほのゆき『?』

希「雪穂ちゃんの喋り方やん」

雪穂「え…ぅえ、えっと…失礼が…ありましたか…?」オロオロ

希「違うんよ。その喋り方、穂乃果ちゃんにだけやん?」

雪穂「は、はぁ…」

希「ウチにもそれで話してほしいんやけどなー」

雪穂「そ、そんな…さすがにそれはダメですよ!」

希「なんで? ウチ、もっと雪穂ちゃんと仲良くなりたいんやけど…」

雪穂「の、のぞみさん…」

希「ダメかな?」

雪穂「だめ…って、わけじゃないんですけどぉ…」モジモジ

穂乃果「いいじゃーん! おっきなお姉ちゃんなんだよー?」

雪穂「う、うぅ…」

雪穂「こ、これで…いいかな? 希さん…///」

希「うんっ!」ニコリ


みんな『ごちそうさまでしたー!』

穂乃果「ゆきほーお茶ー」

雪穂「先にお皿片付けてからだよ」

穂乃果「おちゃ~」

希「ま、いいやん」

雪穂「希さんはお姉ちゃんを甘やかしすぎ!」

希「ふふん。お姉ちゃんはね、妹には甘いもんなんやで?」

雪穂「そうかなぁ…」

希「穂乃果ちゃんだって、雪穂ちゃんには優しいやろ?」

雪穂「優しいのと甘いのは違う気が…」

希「細かいことは言いっこなしやん?」ナデナデ

雪穂「ひゃっ…!?」

希「おや、嫌やった?」

雪穂「い、いえ…びっくりしただけだから…」

希「そっか」ニコリ

穂乃果「zzZ」

雪穂「お姉ちゃん…寝ちゃってるね」

希「毛布、かぶせといてあげよっか」バサッ

穂乃果「zzZ」

希「ふふっ…」ナデナデ

希「…ねえ、雪穂ちゃん」

雪穂「はぃ…な、なに?」

希「昨日…穂乃果ちゃん、落ち込んでなかった?」

雪穂「……」

雪穂「すっごい暗かったよ」

希「……そっか…傷つけちゃったかな…」

雪穂「……むしろ、お姉ちゃんこそ希さんを傷つけたって思ってたんじゃないかな」

希「そんなこと…」

雪穂「…希さん、強がってない?」

希「…そう…見える?」

雪穂「当たり前でしょ? だって希さんも、お姉ちゃん…なんだから」

希「…ありがとね」

穂乃果「…」モゾ

希「えりち…亜里沙ちゃんのお姉さんには教えてたんやけど…最近ね、ウチ…おかあさんと文通してたんよ」

雪穂「文通…」

穂乃果(そっか…それで便せんを…)

希「本当は会うのが一番なんやけど…会いに行くための一歩が、なかなか踏み出せなくて」

希「だから手紙ってかたちで…色々お話ししてたの」

希「スクールアイドルしてるってことは恥ずかしくてまだ話せてないんやけど…友達のこととか、穂むらでお世話になったこととか、楽しかったことをたくさん…たくさん書き連ねてね」

希「会うのが怖いから、せめて手紙で…って、そう思ってた」

希「あの日、おかあさんから手紙、もらったの」

希「あれにね、ごめんなさいって書いてたんよ」

希「顔を合わせてお話しできなくてごめんなさい…って」

希「いままで寂しい思いをさせてばっかりで、ごめんなさいって」

希「許してって…」

希「…なに、考えてるんだろうね。そんなの…どうだっていいのに…」

希「穂乃果ちゃんに引っ張られて、あの手紙読んで、気づいたの…」

希「やっぱり…私…会いたかったっ…」フルフル

希「あいたい…おかあさんっ…」

希「私だってそう…会いたいのに、会いに行く決心ができなくて…」

希「おかあさんのこと…ひどいなんて言えないよねっ…」

希「わたしだって…わたしだって同じなのに…っ…ぅ…」

穂乃果「希ちゃん…」

雪穂「おねえちゃん」

希「お、おきたん?」

希「ごめんね…穂乃果ちゃん…」

希「私の事情に巻き込んで…ごめんね…」

穂乃果「…希ちゃん」ギュッ

希「ご、ごめんね…柄にもなく泣いちゃって…」ゴシゴシ



穂乃果「…泣きたいときは泣いてもいいよ。私が一緒にいるから」ギュウッ

穂乃果「私も雪穂もいる。ひとりじゃないんだよ…ね?」

雪穂「うん。私たちが一緒だから…」

希「ほの、かちゃん…ゆきほ…ちゃん…」

希「…」ポロポロ

希「ぅ…っ、ぅぅ…」ポロポロ

雪穂「…」ギュッ

穂乃果「…」ナデナデ

希「ぅ…ぁ、うぁぁぁぁっ…!!」ボロボロ

・・・。

希「…ごめん、みっともないところ、見せちゃって」ゴシゴシ

穂乃果「言ったでしょ? 泣いてもいいよって…だから、みっともなくなんてないよ」

希「…ありがとう穂乃果ちゃん。雪穂ちゃんもね」

雪穂「…ううん」ニコリ

穂乃果「…あ、そうだ!」

穂乃果「今日は一緒に寝ようよ。雪穂も!」

雪穂「うん、いい案だね」

希「え、な…なに、いきなり…」

穂乃果「三人でぎゅってすれば、寂しくなんてないよ」

希「…そう、かな…」

穂乃果「そうなの!」

雪穂「もちろん希さんのベッドだからね? そうじゃないと意味ないし」

穂乃果「さすが我が妹! お姉ちゃんの言いたいこと分かってるぅ~」グリグリ

雪穂「や、やめてよもう!」

希「…そうやね。ありがとう、二人とも」ニコリ

穂乃果「お姉ちゃんに笑顔が戻ったし、さっそくお茶だよ! 帰りに買ったケーキとね!」

雪穂「…あ、その前に…希さん。お願いがあるんだけど…」

希「なーに? お姉ちゃんになんでもお願いしてみたまえ」

雪穂「勉強見てくれませんか…」ドゲザ

希「…」

穂乃果「…ぶふっ」

希「…ぷっ、ふ…ふふっ…」

のぞほの『あははははっ』

雪穂「えっ…え!?」

穂乃果「雪穂ってば…あはははっ」

雪穂「え、なんか…ごめん…?」

希「ええんよ、ほら、ちゃちゃっと終わらせて、ゆっくりお茶でもしよっ」

雪穂「あ…じゃ、じゃあすぐに!」バタバタ

希「慌てんでいいよ」

穂乃果(希ちゃんの本心が聞けて、よかった…)

穂乃果(きっと、大丈夫…)

穂乃果(その思いがあれば、希ちゃんとおかあさんは必ず会える!!)

穂乃果(私が会わせてあげるんだから!)グッ

穂乃果(ファイトだよ! 穂乃果っ!)

本日はここまで!
どうもありがとうございました

明日も更新できると思います
おやすみなさい

ごめんなさい、今日はパソコンの調子が悪いみたいでネットに繋げず、更新は出来ません

もし復旧すれば更新できるのですが…すみませんでした

こんばんは
少しですが、本日の分を投下いたします

・・・。

希「…ちょっと、狭くない?」

穂乃果「希ちゃんが悪いんだよ」

雪穂「全くもってその通りだね」

希「やっぱり布団だそうか…?」

穂乃果「それはダメ! 一緒に寝るって約束したじゃん」

希「でも…さすがに三人は苦しいよ?」

穂乃果「それはそれで堪能させてもらうから大丈夫」ムニ

希「ど、どこに顔をうずめてるんかなぁ…///」

穂乃果「え? 胸だけど」

雪穂「言わんでいい」

穂乃果「失礼しました」

希「雪穂ちゃんは…なにしてるん?」

雪穂「希さんを抱き枕にしてます」

希(ウチ、遊ばれてるんかなぁ…)

雪穂「…希さん」

希「ん?」

雪穂「もともとはお姉ちゃんだけだったのに…私まで呼んでいただいて、ありがとうございました」

希「…いいんよ。雪穂ちゃんと仲良くなりたかったから、ちょうどいい機会かなって思ったんや」

雪穂「…私、ちょっとお姉ちゃんがずるいなって思ってたんだよね。私も…希さんと仲良くなりたかったから…」

希「ほんま? ありがとー」ナデナデ

雪穂「ふふっ」

乃果「よしよし、私もなでてあげよう」ナデナデ

雪穂「な、なにいきなり!」

穂乃果「照れない照れない」

雪穂「照れてない!」グイッ

穂乃果「まったくぅ…恥ずかしがり屋さんなんだから」

雪穂「恥ずかしがってないってば!」

穂乃果「はいはい、雪穂は可愛いねぇ」ナデナデ

雪穂「くっ…///」

希「落ち着いて二人とも。そろそろ静かにしないと、迷惑になってまうよ?」

ほのゆき『はーい…』

希(…それでも、雪穂ちゃんが本当に大好きなのは穂乃果ちゃんなんね)クスッ

雪穂「すぅ…くぅ…」

希「すー…すー…」

穂乃果(…明日から…考えなくちゃいけないな)

穂乃果(希ちゃんとおかあさんを、どうやって会わせてあげるか)

穂乃果(…絶対、笑顔で会わせてあげるからね)

穂乃果(だから…ずっと笑っててよ、希ちゃん)

~翌日~

穂乃果「…むぁ」

希「ん…おはよ、穂乃果ちゃん」カミノケトトノエチュウ

穂乃果「のぞみ…ちゃん」

希「うん?」

穂乃果「…」ムニ

希「ほ、ほのはひゃん…なに、なんなん? ほっぺはひっふぁらんといへー」

穂乃果「…うん、やっぱり希ちゃんには笑顔が似合うね。私、大好きだよ」

希「ふぇっ…///」

穂乃果「ふふっ…おはよ」パッ

希「う、うん…おは、おはよう…///」

穂乃果「ほら、朝ごはん作るの手伝うよ。いこっ?」スッ

希「うん…///」ギュッ

穂乃果「雪穂も起きてよー」ユサユサ

雪穂「んー…」

穂乃果「…ん?」

穂乃果「この写真…」

希「…ああ。それはね、ウチが小さい時、両親と撮った写真。ウチの宝物なんよ」

穂乃果「…ふふっ。希ちゃん、笑ってる」

希「うん…そうやね」

穂乃果「じゃあ、希ちゃんもこんな顔になればいいんだよ」

希「ふふふ…そんな時が来たらね」パタパタ

穂乃果「…そうだね」

お泊り二日目…

私たちは特に遊びに行くことはなく、のんびりした時間を過ごしました

私が冗談を言って、雪穂が厳しい愛をぶつけて、希ちゃんが笑う…

とても幸せで、楽しい時間でした

穂乃果「…そろそろ、帰らなきゃだね」

雪穂「ん…そだね」

希「そっか…また、寂しくなるかなぁ」

穂乃果「大丈夫だよ…明日も学校で会えるし、またうちに来ればいいよ」

希「うん…いつもありがとう」

雪穂「こちらこそ、いつもありがとうございます」ペコリ

希「ふたりも、いつでも遊びのおいで」

ほのゆき『うん!』

穂乃果「よし、最後にもう一枚記念写真だ!」

雪穂「また?」

穂乃果「楽しい写真は何枚あってもいいでしょ?」

雪穂「…そうだね」クスッ

希「なら、ウチのカメラ使おっか」ゴソゴソ

穂乃果「おお、いいカメラ!」

希「そんないいものでもないよ?」

穂乃果「そうなの?」

希「さ、タイマーセット完了! いくで~」タタタッ

ほのゆき『はーい」

希「はいちーずっ」ギュッ

ほのゆき『ちーず!』

パシャッ

本日はここまで
ありがとうございました

次の更新はまた週末になりそうです
お待たせして申し訳ありません

お待たせいたしました
もうしばらくしたら更新しますね

~数日後。昼休み・部室~

ガチャ

絵里「あら、もう来てたのね」

穂乃果「うん…やっぱり、早く話したくて」

にこ「焦る気持ちはわかるけど…急いだって何も変わらないわよ?」

穂乃果「そうなんだけどね…なんだか、いてもたってもいられなくて」

にこ「…ま、それもそうよね」

穂乃果「…じゃあ、始めよっか」

…あのお泊まりから数日後。

私は『希ちゃんとおかあさんの笑顔で再会大作戦』を進めるため、絵里ちゃんとにこちゃんにメールをしたのです。

【お昼休み、お弁当を食べながらでいいから、相談にのってほしいんだ】

ただ…希ちゃんにはバレないように。

それだけをお願いして、二人に集まってもらったの。


絵里「それで何か考えはあるの? 協力するとは言ったけど、何もなければ力の貸しようがないわよ?」

穂乃果「それなんだよねぇ…あはは」

にこ「はあぁぁ…まさか何の考えもなく呼んだわけ?」

穂乃果「はい…」

にこ「問題外ね。帰る」

穂乃果「ちょ、ちょっと待ってよぉ! あの、一応考えてるんだよ!」

絵里「本当?」

にこ「なら聞かせなさいよ」

穂乃果「えっとね…とにかく、私は希ちゃんとおかあさんを会わせてあげたいんだ」

穂乃果「もちろん笑顔でね」

穂乃果「もし叶うなら、そこにおとうさんも入れてあげたいと思ってるんだけど…」

にこ「…そんなことは分かってるの!」

穂乃果「えっ!?」

にこ「具体的な対策を聞かせろって言ってるのよ。たとえば、電話かなにかで説得して連れてくるとか!」

穂乃果「おお…にこちゃんさすが!」

にこ「さすがじゃないわよ…」

絵里「まあ、それがわからなかったから私たちを呼んだんでしょ? 少し、案を出し合ってみましょうか」

穂乃果「お願いします…」

そうして私たちは色々案を出し合って考えてみたの。

私が会って説得するとか。

にこちゃんの言ったとおり、電話で話し合うとか。

やっぱり、そういうかたちになっちゃうんだよね…

実はこの案は私も考えてた…けど、それには致命的な穴があるんだ。

…連絡するための、会うための手段がない。

にこ「それじゃあ説得のしようもないじゃない…」

絵里「希に聞ければと思ったけど、それじゃあ意味がないものね」

穂乃果「うん…」

穂乃果「それに、再会するタイミングってのも必要だと思うんだよ」

にこ「確かにムードは大切ね…」

穂乃果「うん…でも、私…」

絵里「時間も、いつまでもあるわけじゃないしね…」

穂乃果「そうだね…」

もうすぐラブライブがある。

ということは、希ちゃんたちはここを卒業しちゃうってことなんだ。

それまでには…会わせてあげたい。

穂乃果「…」

キーンコーンカーン

絵里「…続きは明日にしましょう? 大丈夫、きっといい案が見つかるわ」

穂乃果「うん…」

にこ「なに落ち込んでるのよ。穂乃果には頼れる仲間がいるのよ? 問題ないわ、すぐに何か思い浮かぶわよ」ポンポン

穂乃果「えへへ…二人とも、ありがとね」ニコリ

にこ「ん」フン

絵里「ふふ…それじゃ、またあとでね」

穂乃果「うん」

…大丈夫、きっと見つかる

見つかるよね…?

~放課後。生徒会室~

穂乃果「もう分かんないよぉ…」グデー

海未「穂乃果が言い始めたことでしょう? やるったらやる、はどうしたんですか」

穂乃果「だって何も思い浮かばないんだもん…」

ことり「じゃあ…また穂むらにご招待してみるとか?」

穂乃果「招待する手段がないんだよぅ…」

海未「…それではいくら案を考えたって意味がないじゃないですか」

穂乃果「うえぇん…」

海未「諦めて希から連絡先を聞いてはどうですか?」

穂乃果「希ちゃんには秘密にしたいし…」

ことり「まずは連絡手段をゲットするところから考えなきゃだめかなぁ」

穂乃果「そうだよねぇ…」

海未「…とりあえず、話しながらでもいいので、作業を始めませんか?」

ことり「そうだね、色々やることが溜まってるもんね」

穂乃果「はーい…」

カリカリ

カリカリ

ソレデサー…

デハコウイウノハ…

デモデモ、ソレダト…

・・・・・
・・・・
・・・



ガチャ

希「がんばってるー?」

穂乃果「希ちゃん!」ガタッ

海未「希…練習はどうしたんですか?」

希「休憩中なんよ。だから差し入れ持ってきたん!」

ことり「ほんとぉ? ありがとっ」

希「はい、海未ちゃんは炭酸ダメやったよね」

海未「はい…わざわざすみません」

希「ううん、 ウチらも先輩から差し入れとか貰ったし」

穂乃果「ありがとぉぉぉ…」ギュー

希「よきにはからえ~」ナデナデ

穂乃果「ははーっ」フカブカ

海未「…では、少し休憩にしましょうか」

ことり「うんっ♪ それじゃあお菓子だすね~」

穂乃果「希ちゃんも食べてってよ!」

希「で、でも…練習あるし」

穂乃果「ちょっとくらい大丈夫だよっ」

海未「せっかくですし、少しくらいいいでしょう?」

希「む…まあ、海未ちゃんのお許しがあるなら」

穂乃果「やった! それじゃあ私のジュース、半分こしよっか」

希「あ、ウチは備え付けのお茶で…」

穂乃果「ことりちゃーん、コップ出してあげてっ」

ことり「は~い」カチャ

希「いいの?」

穂乃果「もちろんっ」

希「ふふ…ありがとね」

穂乃果「こちらこそ~」

海未「ふう…さすがに卒業式も近いとなると、仕事が山積みですね」

ことり「そうだね…しかもこんなにためちゃって…」

穂乃果「ダラけきってるねぇ…」

海未「誰のせいですか、誰の」

希「前の会長さんはしっかりしてたから、今ほどダラけた空気はなかったなぁ」

海未「前の会長…絵里ですね」

穂乃果「…ダラけてるのって私のせい?」

希「そんなことないよ。穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんの生徒会ってだけやからね」

穂乃果「んー…」

海未「それぞれの特色があるということ。穂乃果は穂乃果のままでいいんですよ」

穂乃果「はあ…」

ことり「私は穂乃果ちゃんの生徒会、好きだよ? みんなで一緒にいられるしっ」

穂乃果「ありがとうことりちゃーん」ギュー

ことり「えへへ~」ギュー

希「ま、ダラけてるのは本当やけど」

穂乃果「くっ…」ガックリ

海未「ですよね」

ことり「うん…」

希「でもやるときはやってるんやから、大丈夫。立派な生徒会やで」

穂乃果「うん…」

希「不満?」

穂乃果「ちょっとね…」

希「悩んでこその生徒会長なんよ。えりちも悩んで悩んで悩んで…それでも頑張ったんやから」

希「そのえりちが生徒会を託したんやから、胸張って頑張り!」

穂乃果「うん!」

海未「では休憩は終わりにして、きっちりと仕事を始めますよ」

ことほの『はーい!』

希「んじゃ、ウチも屋上にもどるねー」

穂乃果「ありがとね!」

希「うんっ」

バタン

穂乃果「…よし、頑張るぞい!」

海未「ぞい?」

穂乃果「なんか最近流行ってるみたい」

海未「は、はぁ…」

ことり「今日も一日頑張るぞいっ! てやつだね♪」

穂乃果「そうそう! がんばるぞーい! 海未ちゃんもほら!」

海未「え、ええ…っ」

海未「…が、がんばる…ぞい…///」

・・・。

ゾーイ

ゾゾーイ

ナニソレーフフフッ

希「…見事な穂乃果ちゃん色の生徒会やね、ほんとに」クスッ

~ほのルーム~

穂乃果「どうするかなぁ…」

コンコン

穂乃果「ん、はーい」

雪穂「マンガ返しに来たよ」

穂乃果「ゆきほぉ…」グスグス

雪穂「えっ…なに」

カクカクシカジカ

雪穂「なるほどね…希さんとおかあさんを会わせたいと」

穂乃果「うん…でも、どうやって説得しようかなって思って…」

穂乃果「呼ぶ手段も連絡する手段もないし」

雪穂「…そういえば、呼ぶ手段もだけど、会わせるきっかけは? きっかけがないと会えないとか言ってたじゃん」

穂乃果「それもなんだよねぇ。あんまり考える時間もないし…」

雪穂「そっか、もうちょっとしたら三月…ラブライブと卒業式だもんね」

穂乃果「三月かぁ…」

雪穂「もうすぐだね待ちに待ったラブライブ」

穂乃果「うん…ラブライブ、かぁ。本当に出れるんだよ、私」

雪穂「応援してる。ちゃんと見に行くからね、頑張ってね」

穂乃果「入場するのにチケット必要なんだっけ?」

雪穂「そのはず。またネットで調べとくよ」

穂乃果「うん」

雪穂「何度も言うけど…頑張ってね、お姉ちゃん」

穂乃果「ありがと、頑張る」

雪穂「お母さんたちも行くって言ってたからさ」

穂乃果「ほんと? ありがとー! なおさら頑張らないとねっ」ギュー

雪穂「苦しいよお姉ちゃん…」グイ

穂乃果「はあ…希ちゃんのおかあさんたちも呼べたらなぁ…」

雪穂「ああ、そうだね……ん?」

穂乃果「そしたら希ちゃんの晴れ舞台を見せてあげられるのに…」

雪穂「…」

穂乃果「…あれ?」

雪穂「…それじゃん」

穂乃果「あー…」




















穂乃果「あーーーーーーーーーーーー!!!!!」


















雪穂「うるさっ!!」

穂乃果「それだ、それだよ雪穂!!!」

穂乃果「希ちゃんのおかあさん…ラブライブに招待すればいいんだよっ!!!」

雪穂「ど、どうやって招待するのさ? 住所も番号も判らないんでしょ?」

穂乃果「あとは連絡手段だけ…でも、一歩前進だよっ!」

雪穂「…うん、そうだね」

雪穂「それじゃあ私は部屋に戻るから」

穂乃果「うん…ありがとう!」

穂乃果「あ、ふたりに電話しないと!」

pipipi

prrrrr…

・・・。

絵里『ハラショー! なんで思いつかなかったのかしら…』

穂乃果「だよねだよねっ!」

にこ『そうと決まれば、あとは説得だけね。でも…』

穂乃果「うん、そこが一番大きな問題なんだよね…」

にこ『やっぱり希に聞くしかないんじゃない?』

絵里『でも、知られたくないんでしょう?』

にこ『じゃあ希のケータイ覗くとか』

穂乃果「それはひどいよにこちゃん!」

にこ『冗談よ…本気で言うわけないでしょ』

穂乃果「う、うん…」

絵里『ふむ…』


その日は結局、決まりませんでした。

でも数日後…

全てが動き出したのです。

それはラブライブをあと少しというところに控えた、ある土曜日のことでした

今日はここまで
ありがとうございました
また明日更新できると思います

12時頃から投下予定です

~屋上~

海未「ワン、ツー、スリー…」パンパン

穂乃果「はっ…はっ…」タタッ タンッ

もうすぐ、ラブライブだ

希ちゃんのご両親を招待したいけど…まだ手段は見つからない

はやくしないと、もうひと月もないのに焦りだけが募っていく

希ちゃんのケータイをのぞく? ダメだよ、そんなこと出来ない

諦めるしか、ないの…?


穂乃果『じゃあ…今度、私がお姉ちゃんにしたいこと、するね』


…そうだ、諦められるわけがない

私がしたいんだ

私が希ちゃんと、おかあさんを会わせてあげたいんだ!

それだけじゃない

待ちに待ったラブライブなんだもん…みんなに喜んでもらいたい!

家族にも友達にも見ず知らずの誰かにも

みんなが楽しめるステージにしたいんだ

穂乃果「…っ!」ババッ

ダンッ


海未「今のはいい感じでしたよ、みんな!」

花陽「やった!」

真姫「ふう…」

にこ「ふふん、やっとにこのレベルにまで追いついたわね?」

凛「そのセリフ前に聞いたにゃ」

にこ「うるさいわよ!」

希「あはは、これなら調整も間に合うんやない?」

絵里「ええ…完成に近づいたって感じね!」

ことり「やったね穂乃果ちゃんっ!」

穂乃果「…」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「…やっとここまで来たね、みんな!!」

ことり「うんっ」

真姫「ふん…」

凛「にゃはっ!」

海未「ええ」

絵里「…うん」

にこ「そうね…」

花陽「はいっ」

希「……そうやね」


穂乃果「よーし、あともう一回…いくぞーっ!」


みんな『おーっ!』

・・・。

穂乃果「すぅ…すぅ…」

希「休憩になったとたん寝ちゃったね」

絵里「そっとしておいてあげましょ? 最近、夜遅くまで頑張ってるみたいだから」

希「なにしてるん?」

絵里「さあ、なんでしょうね?」クスッ

希「むぅ…ウチには教えてくれへんのー?」

絵里「ええ、教えてあげないわ」

希「ひどいなぁ…ふふふっ」


希「…ふふ」ナデナデ

穂乃果「んみゅ…zzZ」モゾ

希「おつかれさま、穂乃果ちゃん」

穂乃果「のぞみちゃん…」

希「ん…」

穂乃果「わたしにまかせて…zzZ」

希「どんな寝言なん…ふふふっ」

希「お任せいたします、穂乃果ちゃんっ」ニコリ

~帰り道~

穂乃果「はあ~っ…!」ノビー

海未「よく眠っていましたね」

穂乃果「あ、あはは…あったかくて…」

ことり「ほんとにあったかいよねっ」

穂乃果「お昼寝が捗っちゃうよ~」

ことり「うんうん!」

海未「いけませんよ二人とも。昼寝ばかりしていては、夜に眠れなくなりますよ?」

穂乃果「大丈夫~」

ことり「わたしも~」

海未「まったくもう…」

穂乃果「だって私、お風呂はいってベッドに飛び込んだらすぐ寝れちゃうんだもん」

ことり「だよね~! 私も一緒♪」

海未「私は無理です…昼寝をしたぶんだけ、夜が遅くなってしまうのです。ふたりがうらやましい…」

穂乃果「あ! じゃあ、三人で寝たらいいんじゃない? すぐ眠れる私たちに挟まれたら、きっと海未ちゃんもイチコロだよ!」

海未「え、遠慮しておきます…///」

ことり「残念だね…」

穂乃果「うん…」
 
穂乃果「あ、それじゃまた明日!」タタッ

ことり「うんっ! また明日!」

海未「ごきげんよう、また明日。寝坊してはいけませんよ?」

穂乃果「わかってるー♪」

タタタッ

~穂むら~

穂乃果「ただいまー!」ガララッ

ほのママ「あ、おかえり。いきなりで悪いけど郵便受け見て来てー。こっち手が離せなくて」

穂乃果「ん…はーい」

穂乃果「むぅ…それくらいお母さんが見ればいいのに…」

カチャッ

穂乃果「朝刊もとってないし…もう」ゴソゴソ

穂乃果「さて、戻ろ」パサッ

穂乃果「何か落ちた……手紙?」

穂乃果「誰宛だろ…」ヒョイ

穂乃果「…高坂…穂乃果様…」

穂乃果「私に?」


穂乃果「差出人は…」クルッ

穂乃果「とう…じょう…?」

穂乃果「の、ののの…のぞ…の」

穂乃果「希ちゃんのおかあさん!!?」

穂乃果「ゆ、雪穂! ゆきほゆきほー!!」バタバタバタ

~ゆきほルーム~

穂乃果「ゆきほー!」バーン

雪穂「うわっ!? な、なに…いきなり! ノックくらい…」

穂乃果「こ、こここここのこのここここっ」ガタガタガタガタ

雪穂「お…おちついて…」

穂乃果「こっ…この、この手紙見てっ!!!」バッ

雪穂「う、うん…?」パサッ

雪穂「あ、あわわわわわわわ……」

雪穂「こ…これ、これ!」

穂乃果「どどどどどおどおどどうしよおおぉぉ……」

雪穂「どどどどどうするうったってえぇぇぇ…」

・・・。

雪穂「これ、つまりそういうことだよね?」

穂乃果「…うん、希ちゃんのおかあさんからの手紙」

雪穂「願ってもなかった連絡手段…どうするの?」

穂乃果「もちろん行ってくる!」

穂乃果「手紙で説得なんてやってる時間もないし、直接会って話したほうがいいもん!」

雪穂「そうだね、そういうと思ってた」

雪穂「じゃあこれを持って行ってよ」スッ

穂乃果「こ、これって…!」

雪穂「買うの忘れてたでしょ」

穂乃果「ゆきほ…」ウルウル

雪穂「ほら、早く行かないと夜になっちゃうよ。結構遠いんでしょ、お金足りる?」

穂乃果「…うん、大丈夫…ごめん、私のために…」

雪穂「なに言ってんの、希さんのために決まってんじゃん!」

雪穂「お姉ちゃんのお姉ちゃんは…私のお姉ちゃん…なんだから」ニコッ

穂乃果「…ありがとう。行ってくるね」

雪穂「お母さんたちには適当に誤魔化しとくから…絶対に説得しといでよ!」

穂乃果「まかせて! やるったらやるもんっ! いってきます!」ダッ

雪穂「…いってらっしゃい。頑張ってね」

~電車~

タタン タタン

希ちゃんのおかあさんが、私宛に送ってくれた手紙

…中は、読まない

だって読んだら…きっと、また暴走しちゃう

それだけはダメなんだ

それに、きっと私の望む答えはここには書かれていないから

穂乃果「まだまだ遠そうだなぁ…」

穂乃果「…おなかへった」クゥゥ…

穂乃果「そういえばご飯も食べずに出てきちゃったしぃ…」

穂乃果「くっ…我慢、我慢だよ私! あっちについたらコンビニへ直行だ!」

~某県。某駅~

アリアトヤシター

穂乃果「コンビニおにぎり…花陽ちゃんが見たらなんて言うだろう」クスッ

穂乃果「よし、いただきます!」

穂乃果「もごもご…」モグモグ

穂乃果(あ、場所確認しないと)

穂乃果「えっふぉ…ここが、ほほらから…」モシャモシャ

穂乃果「…あれ?」ゴクン

穂乃果「わかんない…」

穂乃果「ま、まずいよね? どうしよう!」バタバタ

穂乃果「えっと、えっと…ケータイのマップ!」カチカチ

穂乃果「手紙の裏の住所を打ち込んで…」

穂乃果「よし出た! …んん? あれ?」

穂乃果「……地図の見方が分かりません」

prrrr

雪穂『お姉ちゃん!? どうしたの!』

穂乃果「ゆ゙ぎぼぉ゙ぉ゙…」グスグス

雪穂『お姉ちゃん…なに、なにがあったの?』

穂乃果「迷っちゃったよぉぉぉ…」

雪穂『…バカ』

穂乃果「ひどーい!」

雪穂『いま駅? 近くにタクシーないの?』

穂乃果「…たくさんとまってる」グスッ

雪穂『じゃあ運転手さんに聞けばいいじゃん』

穂乃果「……ああっ!! なるほど、さすが雪穂だ!」

雪穂『ったく…かっこよく飛び出して結局これか…』

穂乃果「ご、ごめんごめん…こんどこそ、いってきます」

雪穂『…はいよ』

pi

穂乃果「さて…えっと、あのタクシーでいいかな」

穂乃果「すみませーん」パタパタ

運転手「ご利用ですか?」

穂乃果「あ、いえ…道をお尋ねしたいのですが、あの、この住所まで行きたいんですけど…どうやって行けばいいんですか?」

運転手「申し訳ございません、ご乗車になられないのでしたら…」

穂乃果「えっ、あ…」

穂乃果(お金…)パッ

【残金:2803円】

穂乃果「ぁ…う、そ、そうですか…ごめんなさい」トボトボ

穂乃果「ちょっとくらい教えてくれたって……でも、お仕事だもんね、仕方ないよね…」

穂乃果「交番もないし…」

穂乃果「これって絶対絶命? いやだよー!!」



「……高坂、穂乃果さん?」



穂乃果「えっ……」クルッ


「こんにちは…お久しぶりです」


穂乃果「あ、あ…ぁ……の、のぞ」




穂乃果「希ちゃんのおかあさん!!」




のぞママ「は、はい…希の母です…」オズオズ

~東條家~

のぞママ「どうされたんです? こんなところまで…」

穂乃果「…ぇっと、その…」

…大丈夫、私は決めたはずでしょ?

なんのために、誰のためにって…ずっと考えて、決めたんだよ

だからここまで来たんだ

大丈夫…大丈夫!

穂乃果「今日は…おかあさんにお話があって参りました!」

のぞママ「っ…ええ、そうではないかと思っていました」

のぞママ「あの日…帰ったことを怒っているんですよね? 希へ勝手な手紙を渡して、会わずに帰ったことを」

穂乃果「いいえ、怒ってはいません」

のぞママ「えっ…」

穂乃果「…といえば嘘になりますが、今日は別のことでお話があったんです」

のぞママ「べつの、こと…?」

穂乃果「まずはこの手紙…中は読んでいませんので、お返しさせていただきます」

のぞママ「…これ、私が…先日のお詫びに送った…」

穂乃果「…はい、そうだろうと思って読みませんでした」

穂乃果「私が聞きたいのは『ごめんなさい』じゃないんです。たった一つの答え…『はい』という返事だけなんです」

穂乃果「お願いします」

穂乃果「希ちゃんに会ってあげてください」

のぞママ「……でも、それは」

穂乃果「本心を、心からの気持ちを聞かせてください。会いたくはないのですか?」

のぞママ「……言ったでしょう? 会って、なんと言えばいいか分からないって」

穂乃果「『会いたい。けど会いに行くための理由がわからない』…そう言っているように私には思えました」

のぞママ「理由…そうかもしれませんね」

穂乃果「娘に会うことに、理由が必要なんですか? 会いたいから会うってだけではいけないんですか?」

のぞママ「……あなたに何がわかるの?」

穂乃果「……」

のぞママ「私は、私たちは、あの子にいつもいつも我慢させてばかりでした」

のぞママ「小さな頃から転校ばかり、友達を作る時間さえなく移ることだってありました」

のぞママ「いままで希から全てを奪ってばかりだった私たちが、いまさらどうやってあの子に顔向けしろと言うんですか!」

のぞママ「会いたいわよ…もちろん。会って抱きしめたいわよ! だって、だって娘ですもの! たった一人の娘ですもの…」

のぞママ「会いたくないわけがない…!」

のぞママ「でも、怖いんです…」

のぞママ「会いたいと思っているのは私たちだけで、希は…そうとは限らないんだから…」

穂乃果「そんなことないです」

のぞママ「どうして、そう言いきれるの?」

穂乃果「だって私は…」

穂乃果「私は希ちゃんの後輩で、友達で、仲間で……妹ですから!」

のぞママ「いも、うと…? 何を言って…」

穂乃果「妹は、お姉ちゃんのことなら何でも分かるんですよ? 口に出さなくたって」

のぞママ「そ、そんなの…あなたの推測に過ぎないじゃないですか…」

穂乃果「いいえ…希ちゃんはおかあさんが、おとうさんが大好きです」

穂乃果「写真がありましたから。おかあさんとおとうさんで撮った、宝物の写真が」

のぞママ「……」

のぞママ「本当、なの…? 本当に希が…」

穂乃果「はい!」

のぞママ「……でも私は…」

穂乃果「きっかけ、ですか…?」

穂乃果「でしたら……これに来てくださいませんか?」スッ

のぞママ「これって…チケット…?」

穂乃果「はい。ラブライブ…全国のスクールアイドルによるイベントの入場券です」

穂乃果「これに私が招待した…ということでは、いけませんか? そこに希ちゃんがいたとしても、ただの偶然です」

のぞママ「ラブ、ライブ…スクールアイドルの…」

穂乃果「それは来ていただければ分かります……だから、だから…!」バッ

穂乃果「だから、お願いします!! 希ちゃんに会いに来てあげてください!!」ガバッ

のぞママ「ど、土下座なんて…そんな、やめてください!」

穂乃果「お願いです、娘さんを、希ちゃんを見てあげてください!! これが最後なんです…これを逃したら、きっと…」

穂乃果「本当に、お互いに会う勇気が出せなくなっちゃうかもしれないんです!!」

のぞママ「っ……」

穂乃果「お願い、します」

のぞママ「……」

のぞママ「…わかりました」

穂乃果「!」バッ

のぞママ「主人と話してから…になりますが…」

穂乃果「ありがとうございます、ありがとうございますっ!!」

のぞママ「それはこちらのセリフです…ありがとうございます」

のぞママ「希のために…ここまで来てくれたのね」ギュッ

のぞママ「穂乃果さん…あなたは、どうして希のためにここまでしてくれるの?」

穂乃果「さっきも言いましたけど、希ちゃんは…私のお姉ちゃんなんです」

のぞママ「お姉ちゃん…」

穂乃果「はいっ! 大好きなお姉ちゃんのためなら、なんだってしちゃうんです! それが妹ってものですから…えへへ」

のぞママ「…ふ、ふふふっ…」

穂乃果「ふえっ、ええっ!?」

のぞママ「あはははっ…やっぱりあなた、変わった人ですね」

穂乃果「そ、そうですか…」

のぞママ「希の手紙にも書いていました…」

のぞママ「太陽みたいにいつも明るくて、誰よりも元気いっぱいで、そのくせ脆くて、でも優しい優しい女の子だって」

のぞママ「…あの子が、あなたに惹かれた理由が分かりました。これからも、希をよろしくお願いしますね」

穂乃果「…はい!!」

穂乃果「…それじゃあ、私はこの辺で…」

クゥゥ

穂乃果「はぅっ…///」

のぞママ「…お腹空いてるの?」

穂乃果「え、あ、あはは…安心したらなんだかお腹が…」

穂乃果(お昼がおにぎり一個じゃ足りないか…)

のぞママ「お昼の残りでよければ、食べますか?」

穂乃果「ええっ!?」

のぞママ「肉じゃがなんですが…」

穂乃果「…是非とも」

・・・。

のぞママ「どうぞ、熱いので気をつけてくださいね」コト

穂乃果「…いただきます」パチッ

穂乃果「あむ…」モグモグ

穂乃果(これって…!!)

のぞママ「あの…お口にあいましたか?」

穂乃果「…はい、とっても美味しいです」

のぞママ「そう、よかったわ…関西風だから、どうかと思って…」

穂乃果「美味しい…ほんとに美味しいです」ポロポロ

のぞママ「穂乃果さん…?」

穂乃果「あ、あれ? あまりの美味しさに、な…涙でてきちゃったのかな…」

のぞママ「そ、そんな…もしかして嫌いでしたか!?」

穂乃果「違うんです…本当に美味しくて、美味しくて…」

だってその味は

希ちゃんが好きだって言ってた味だから

そっか…

おかあさんの味だったんだね

・・・。

穂乃果「送ってくださって、本当にありがとうございました」

のぞママ「…こちらこそありがとう、穂乃果さん」

穂乃果「また、ぜひうちへお越しください! 穂むら饅頭、おまけしちゃいますよ?」

のぞママ「ほんと? 嬉しいわ…私、あのお饅頭大好きになっちゃって」

穂乃果「ふふっ、うちの名物ですからねっ」

のぞママ「…あの…」

穂乃果「なんですか?」ニコリ

のぞママ「あなたは、本当に優しいのね…お人好しと言ってもいいくらい」

穂乃果「あ、あはは…」

のぞママ「先ほど、私は『どうして希のためにここまでしてくれるのか』って聞きましたよね」

のぞママ「…断られるとは思わなかったの? もし私が、うちの事情に口を出すなって怒って追い返したら…」

穂乃果「…それでも、私は話を聞いてくれるまで粘ったと思います」

穂乃果「もともと、何度だって何時間だって頭を下げるつもりでしたから」

のぞママ「どうしてなの…? 私には、あんな理由じゃ納得が出来ないわ」

のぞママ「ただの先輩後輩というだけでは…ないとしか思えないの」

穂乃果「だから何度も言ったじゃないですか」
 
穂乃果「大好きなお姉ちゃんのためなら、妹はなんだってするんです!」

穂乃果「泣きたい時なら、一緒にいてあげます。幸せな時は、一緒に笑います」

穂乃果「だからお姉ちゃんが会いたいなら、会わせてあげるんです」

のぞママ「……ふふっ」

のぞママ「やっぱり、あなたは変な子ね…穂乃果ちゃん」

穂乃果「えぇっ!?」

・・・。

それからの日々は、本当に過ぎるのが早かったなって…今更に思います

ラブライブが近づくにつれて、練習もどんどんハードになっていきました

でも私たちは挫けることなく歌って、踊って、がんばって

μ'sを解散させるという、大きな決断をして

みんなで涙を流して

笑いあって

そうして……

ラブライブまであと三日

私はひとり、神田明神で星を眺めているのでした

えへへ…しょうじきに言うと、緊張して寝付けなかったんだけどね

三日前から寝付けないなんて、人生ではじめてかも

穂乃果「…」

綺麗な星空です

…凛ちゃんじゃないよ? もちろん凛ちゃんも可愛いけど

そうじゃなくて、星の空

真夜中だから、近所のおうちはみんなまっくら

だからこんなに星が綺麗に見えるんだ…

穂乃果「…綺麗だなぁ」

ふとそんな風に言葉をこぼすと

「そうやね」

と、後ろから声をかけられたのです

私はくるりと振り返って、確認するまでもなく確信していたその名前を口にしました

穂乃果「…希ちゃん」

希「身体、冷えちゃうよ」

そう言って希ちゃんは、私に缶コーヒーのを手渡してくれました

暖かい…いま買って来てくれたのかな?

穂乃果「ありがとう希ちゃん」

希「どういたしまして」

お礼を言ってから、私は受け取った缶コーヒーのプルを開けて、ひとくち

穂乃果「希ちゃんも眠れないの?」

希「ふふ…わかる?」

穂乃果「もちろんだよ」

希「自分でもびっくりや…まだ三日も前なのに、こんなに緊張して。なかなか寝付けないから、お散歩してたん」

希「夜も眠れないなんて、よっぽどやね」

クスリと笑って希ちゃんは手を差し出してくれます

私も同じように笑って、希ちゃんの手を握りました

穂乃果「…一緒なら寝れるかもしれないよ?」

希「…いまから? もう夜中よ?」

穂乃果「こっそり部屋まで入っちゃえば問題ないかなって」

希「朝になったらバレて怒られちゃうやん」

穂乃果「希ちゃんなら大丈夫だよ」

希「ふふ、自分でもそう思ってしまえるのが不思議やなぁ」

穂乃果「もううちの家族みたいなもんだからね」

希「ありがとう」

にこりと笑って、また希ちゃんは空を見上げました

つられるように私も空を見上げ、コーヒーを口に含みます

穂乃果「…頑張ろうね」

希「うん」

穂乃果「終わったら…泣いちゃうかのな」

希「そうかもしれんね」

穂乃果「終わらないでほしいね…」

希「…そうやね」

穂乃果「終わったら…みんなも、卒業しちゃうんだね…」

希「…うん」

穂乃果「卒業しないでって言うのは…ずるいよね…」

希「…みんなで決めたやろ?」

穂乃果「うん………」

穂乃果「すぅー…」








穂乃果「最後まで絶対泣くもんかーーーーー!!!」





希「きゃっ!?」ビクッ

穂乃果「はぁー…えへへ。すっきりした」

希「も、もう…夜中に…」

穂乃果「ご、ごめんなさーい…」

希「…最後まで、か」

穂乃果「うん」

希「ウチも、泣かないようにしないとね!」

穂乃果「強くなったね希ちゃん!」

希「もともと強い女の子やからねっ」

穂乃果「ふふっ…そうだね」

希「…そろそろ帰ろ? 寒くなってきたし」

穂乃果「…うん」

希「それじゃあ穂乃果ちゃん…また明日」

穂乃果「…また明日」

この言葉を言えるのも、あと数日しかない

私はそのことを考えないようにするしか出来ませんでした



そしてラブライブ当日

私たちの最後のステージは

まだ実感はないけど…

大成功に終わった

・・・。

穂乃果「希ちゃん、こっちこっち!」

希「な、なに…どこにつれてくんよ…!」

穂乃果「いいからいいから!」

ライブが終了して、私は希ちゃんをつれて廊下を駆けていました

たったひとつの目的のために

希「は、速いよ穂乃果ちゃん…!」

穂乃果「あ、ご…ごめん…」

とにかく速くって思っていたら、私は希ちゃんを強く引っ張りすぎちゃったみたい

希ちゃんの悲鳴にも似た声で我に返った私は、すぐに手を離して振り返りました

希「はあ、はあ…」

ライブが終わって、まだ息も整っていない状態で引っ張ってきたから…

希ちゃんは肩で息をしながら聞いてきました

希「この先に、なにがあるの…?」

穂乃果「ないしょ」

希「ないしょ…って、教えてくれへんの…?」

穂乃果「すぐ分かるから、それなら最後まで秘密にしたいなって」

希「なに…なんなの…?」

希ちゃんは不安なようでした

私がなにを隠しているのか、分かり兼ねているみたい…まあ仕方ないよね

穂乃果「じゃあ、ゆっくり行こう?」

私が手を差し伸べると

希「教えて、くれないんやね…」

希ちゃんはくすりと笑って

希「まあ…穂乃果ちゃんを信じて悪いことはないし」

優しく、握り返してくれました

穂乃果「ありがとう」

希「μ'sの九人が集まれたのも、穂むらで働かせてもらったことも、ラブライブに出場できたことも、全部穂乃果ちゃんについて行ったから出来たことやし…」

希「だから、また信じてついて行くよ」

穂乃果「うんっ!」

そして私たちは、ゆっくりと廊下を歩きました

衣装もそのまま、汗もそのままで

でも、私の心は緊張で溢れていました

今日は緊張ばっかりだなぁ

ふふっ…

私が希ちゃんをつれて行こうとしていたのは、観客席の端っこ

そこで待つ人たちのもとへ

穂乃果「…お待たせ、希ちゃん」

希「え…きゃっ!」

私はひとことそう言うと、軽く希ちゃんの背中を押し出しました

希「……ぁ」


『希』


希「ぁ…あ、ぁ…っ…」ポロポロ

希「おかあ、さんっ……おとうさんっ……」ダッ

のぞママ「希! のぞみ、希っ…」ギュッ

のぞパパ「…」ギュウ

希「ぅ、うぅぅっ…あいたかった、会いたかった……おとうさんっ、おかあさん!」

のぞママ「ごめんなさい、ごめんね希…私、わたしは…」

希「わたしこそ、私こそごめんなさいっ…」

希「会いたかったのに、会いたいって言えなくて……」

のぞパパ「…」ナデナデ

のぞママ「ふふっ…大きくなったわね。それに、こんな可愛い衣装も…ステージ、見てたわよ? とっても輝いていたわ」

希「っ、ぅ…くっ…ぅあぁああぁん…あぁぁぁぁあっ」ポロポロ

のぞママ「お疲れさま…よくがんばったわね」ニコリ

のぞパパ「…」フフ

希「ぅああぁん、ぁぁあぁぁん!!」

のぞママ「あらあら…見ない間にこんな泣き虫さんになっちゃったの?」ナデナデ

希「ぅ、うぅ…ふふっ…へへへ…」ゴシゴシ

希「ぐずっ…き、来てくれて、ありがとう…でも、どうして? 私…スクールアイドルのこと、話してないのに…」

のぞママ「あの子が教えてくれたよ」

希「え…!」クルッ

希「いない…もしかして、穂乃果ちゃんが…?」

のぞママ「そう…わざわざ私のところまで来てね。親に会いたくない子どもはいないって、怒られちゃった」

希「穂乃果ちゃん…」

のぞママ「本当にバカだったわ…ごめんなさい、私たち、あなたのことを何もわかっていなかった」

のぞママ「ごめんなさい…今までつらい思いをさせて、本当にごめんなさい」

希「…ううん、いいの。つらいこともあったけど…今は二人に会えて、とっても幸せだから」ニコリ

のぞママ「希…」

のぞパパ「…」

希「ねえ、一緒に来てほしいの。 ふたりに、私の大切な人たちを紹介したいから…」

のぞママ「…ええ」

のぞパパ「…」コクッ

希「えへへっ」

~翌日。夜・高坂家~

のぞママ「本日は、どうもありがとうございます」

ほのママ「いえいえ、どうぞゆっくりして行ってくださいね」

のぞママ「ありがとうございます」

ほのパパ「…」

のぞパパ「…」

ガシッ!

ほのパパ「…」ニヤリ

のぞパパ「…」フフン

穂乃果「おお…なんか意気投合って感じだね」

雪穂「ほんとだね…」

希「…ありがとね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「なんのことかなー」

希「白々しいなぁ…ふふふっ。ウチの知らんところで、色々暗躍してたらしいやん? 既にえりちから聞いてるんよ」

穂乃果「なんだ…言っちゃったんだ、絵里ちゃん…」

希「雪穂ちゃんも、ありがとね」

雪穂「ううん…私も、希さんには笑っててほしかったから」

希「…ありがとう」

穂乃果「もういいよぉ…私こそ、勝手なことしちゃったしね」

穂乃果「それより、昨日は家族で楽しめた? 三人で川の字で寝たんだよね!」

希「う、うん…あはは///」

希「…やっぱり、穂乃果ちゃんを信じて良かった。穂乃果ちゃんのおかげで両親に会うことができたもん…ありがとう。何度言っても足りないね」

希「雪穂ちゃんもありがとう」

穂乃果「もー! 希ちゃんしつこい! それよりほら、今日はごちそうだよ? 私も手伝ったんだから!」

雪穂「ちょっと! 私だって手伝ったんだから、手柄を独り占めしないでよお姉ちゃん!」

希「ふふ、それは楽しみやね」

ほのママ「じゃあ、そろそろ始めましょうか」

ほのパパ「…」ウム

ほのママ「みなさんお酒は大丈夫ですか?」

のぞママ「ええ」

のぞパパ「…」ハイ

穂乃果「私たちはジュースね!」

雪穂「ありがと」

希「ありがとう♪」

穂乃果「それでは…」

希「ラブライブ優勝と!」

穂乃果「希ちゃん家族の再会を祝して!」

『かんぱーい!』カチャン

・・・・・・


大人's『zzZ』

(雪穂はお風呂)

穂乃果「みんな寝るとは…」

希「ごめんね、うちの両親まで…」

穂乃果「ううん、それだけ楽しかったんだもん。それに、色々あって疲れたんだろうし」

希「…ねえ、ぎゅってしてもええかな?」

穂乃果「大歓迎です!」

希「…ありがとう」ギュッ

希「本当にありがとう…穂乃果ちゃんには感謝しっぱなしやね」

穂乃果「…私は、自分がやりたかったから…それだけだよ。お礼なんていらないの」ギュウ

希「でも、ウチのためなんやろ?」

穂乃果「…うん」

希「どうして?」

穂乃果「え?」

希「ウチは、海未ちゃんやことりちゃんみたいに、昔から穂乃果ちゃんと仲が良かったわけじゃないやん」

希「なのに、どうしてそこまでウチのためにしてくれるん?」

穂乃果「希ちゃんはμ'sの仲間で、学校の先輩で、お友達で、私のお姉ちゃんだから…それじゃダメ?」

希「そ、そんなん…そんな理由だけで、ウチのために…? 信じられへんよ…」

穂乃果「ふふん。本当の理由、教えてあげよっか?」

希「教えてほしい…かな」

穂乃果「じゃあ、ご褒美くれたら…教えてあげる。もうそれが理由みたいなもんなんだけどね…」テヘヘ

希「ご褒美?」

穂乃果「うん。今までで一番の、最高の笑顔…私にちょうだい?」

希「…笑顔?」

穂乃果「うん! だってね…」


穂乃果「私は、希ちゃんの笑顔が大好きだから」

その日、私がもらった希ちゃんの笑顔は宝物です

きっとおとうさんやおかあさんも見たことがない、私だけの笑顔なの

それだけで…なんだか希ちゃんを独り占めできたような気がして、ちょっとだけ優越感なのです

えへへっ

あ、そうそう

あれからも希ちゃんはご両親と電話したり、メールしたり、文通したりで連絡を取り合ってるみたい

私にもその話はよくしてくれて、今ではそれが日課みたいになっています

楽しそうに話してくれる希ちゃんを見てるだけで、私も楽しい!

本当によかったね、希ちゃん

おとうさんとおかあさんは帰っちゃったけど、もう寂しくないからだいじょうぶって希ちゃんは言っていました

笑ってたから、きっと本心なんだよね

これはラブライブが終わる日までのお話

それが終われば、やってくるのは卒業

三年生のみんなとのお別れが、ゆっくりと近づいているのです

希「おはよう、穂乃果ちゃん」

穂乃果「おはよ、希ちゃん」


この挨拶が出来るのも、あと数日


希「また明日、穂乃果ちゃん」

穂乃果「また明日ね、希ちゃん」


このお別れが出来るのも、あと数日


…でも、卒業したって私たちは繋がってる

おとうさんやおかあさんと会えたみたいに、私たちもまた会えるんだよ

どんなに離れていても、心は繋がってるんだから



ねえ、また笑ってみせて?

ウチはいつも笑顔やよ?

私だけの笑顔が見たいの!

ふふ…はいはいっ!



おしまい

本日も読んでくださって、ありがとうございました!

前作に続き、今回も読んでいただいた方には感謝を申し上げる次第です
今回から読んでいただいた方にも感謝です
またどこかでお会いできたら幸いでございます

ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  希ちゃん可愛い   2014年09月04日 (木) 06:09:27   ID: USr8xGCG

この人が書いてるの凄く良い
続き楽しい

2 :  SS好きの774さん   2014年09月11日 (木) 04:28:33   ID: 0Nt_d6Bh

優しい世界

3 :  SS好きの774さん   2014年09月12日 (金) 00:01:26   ID: mTcY4wrn

前作に引き続き、雰囲気、作風ともに凄く好きです!
続き楽しみです!

4 :  SS好きの774さん   2014年09月15日 (月) 15:07:57   ID: w-nlun9e

最高です。もうヤバイ、感動です
うまく言い表せない、

5 :  SS好きの774さん   2014年09月15日 (月) 22:07:32   ID: mTZSO1jp

最高です

6 :  SS好きの774さん   2014年09月16日 (火) 00:23:03   ID: 6Hf5O-iS

涙腺に来るなー。
最高だわ。

7 :  SS好きの774さん   2014年09月21日 (日) 15:32:30   ID: jZcDriGL

お疲れ様です。良い話でした。

8 :  SS好きの774さん   2014年09月23日 (火) 20:05:39   ID: 8ryxTUZV

ありがとうございます!ありがとうございます!
素晴らしい作品でした。なんか泣いてしまったw
よければまた良作を期待してます♪ お疲れ様です。

9 :  SS好きの774さん   2015年05月07日 (木) 00:06:06   ID: DP1Eocdw

今更読んだけど最高でした。
のんちゃんと穂乃果ちゃんの組み合わせって
こんなに素晴らしいものだったんだね。

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