可奈「素敵なプレゼント」 (51)


P「可奈~、行くぞ~」

可奈「は~い、運転よろしくお願いします!」

P「今日は現場が結構詰まってるから、頑張ってくれな」

可奈「はい! プロデューサーさん、私、精一杯頑張ってきますね!」

P「おぉ、その意気だ! よし、それじゃあ早速出発しよう」

可奈「はい! お仕事~ どんな現場が待ってるのかな~♪」

P「ははは、いい歌だな」

可奈「本当ですか! えへへ、やったぁ」


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P「最初の現場は番組の収録だぞ」

可奈「テレビですか!?」

P「ローカルだけどな」

可奈「う~! それでも嬉しいです!」

P「まずは地道にコツコツと、な」

可奈「どんな番組なんですか?」

P「バラエティ番組だけど、歌の披露もあるからな」

可奈「歌えるんですか! やったぁ!」

支援だよ

>>1
矢吹可奈(14) Vo
http://i.imgur.com/4aLMFcN.jpg
http://i.imgur.com/0jrfcqV.jpg


――数十分後――

P「おし、着いたぞ」

可奈「ありがとうございます!」

P「じゃあ楽屋行こうか」

可奈「はい!」

P「守衛室で受付して……と、お願いします」

可奈「お願いします!」


P「どうも。ほら可奈、入館証。無くすなよ」

可奈「はい! 首から下げとけば大丈夫ですよね」

P「うん、そうだな」

可奈「えへへ」

P「え~っと楽屋は……っと、ここか」

可奈「わっ、私の名前が貼ってある!」

P「そりゃ可奈の楽屋なんだから当然だろう」


可奈「なんだか嬉しいなぁ……。えへへ、プロデューサーさん! 今日はいつも以上に頑張ります!」

P「そりゃいいけど、意気込みすぎて失敗するなよ?」

可奈「う~、そこは背中を押してくださいよ~……」

P「ははは、悪い悪い。さて、あんまり時間もないしサクッと着替えちゃってくれ」

可奈「あ、はい!」

P「ちょっと挨拶回り行ってくるから。多分15分もあれば戻って来るからな」

可奈「は~い、いってらっしゃい!」

P「おう、じゃな」


がちゃ、ばたん

可奈「ふ~、さて、着替えよ~っと」

ごそごそ

可奈「お着替え~ 衣装に パパ~っと きっがえましょ~♪」

もぞもぞ

可奈「ふ~、着替え完了! もうそろそろ15分だけどプロデューサーさん早く帰ってこないかな~」

こんこん

P「可奈、俺だけど。着替え終わったか?」


可奈「あ、プロデューサーさんの声だ。は~い、終わってます~!」

がちゃ

P「お、バッチリだな。ほれ、台本もらってきたぞ」

可奈「ありがとうございます!」

P「ちゃんと読んどけよ~」

可奈「は~い、じゃあ早速」

ぺらぺらぺらり


P「まぁ、よくあるバラエティーだからそんなに苦労はしないだろうけどな」

可奈「むむむ、それでも油断はできません」

P「ははは、いい心がけだな」

可奈「えへへ、私だって一応アイドルですから!」

P「あぁ、そうだな」

可奈「まだまだ、春香ty……じゃなかった、天海先輩みたいにはなれないですけど」

P「いつかきっとなれるさ、その気持さえ忘れなければな」

可奈「プロデューサーさん……」


こんこん

がちゃ

AD「失礼しまーす、765プロさん、そろそろ収録始まりますのでスタンバイの方よろしくお願いしま~す」

P「はい、分かりました!」

AD「失礼しました~」

ばたん

P「よし、行こうか」

可奈「はい!」

がちゃ、ばたん

てくてく


P「いいか可奈、上手くやってやろうとか思うかもしれないけど、一番大事なのは楽しむことだ

 目一杯楽しんでこい!」

可奈「はい! 行ってきます、プロデューサーさん!」

P「って、可奈! 入館証! 付けっぱだぞ!」

可奈「はれ!? わ、忘れてましたぁ!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~







P「お疲れさん、可奈」

可奈「お疲れ様です、プロデューサーさん! どうでしたか!?」

P「あぁ、良かったぞ」

可奈「本当ですか!? えへへ、嬉しいなぁ」

P「っと。喋ってる時間は無いぞ。次の現場があるからな」

可奈「あ、そうでした」

P「楽屋戻って着替えててくれ。俺は挨拶に行ってくるから」

可奈「あ、はい!」


P「着替えたら楽屋で待っててくれ~」

可奈「は~い!」

すたすた

がちゃ、ばたん

可奈「さて、すぐに着替えなきゃ」

ごそごそ

もぞもぞ

可奈「よし、お着替え終了!」


こんこん

P「着替え終わったか?」

可奈「あ、はい。今行きます!」

がちゃ

ばたん

P「おし、それじゃあ次の現場行くぞ」

可奈「はい!」

すたすた


P「入館証回収するぞ」

可奈「おねがいします」

P「ありがとうございました~」

可奈「ありがとうございました!」

P「よし、次の現場行くぞ」

可奈「次のお仕事はなんですか?」

P「次はレコーディングだ」

可奈「えぇ!?」

P「どうした?」


可奈「ま、まさか新曲!?」

P「あ~、残念だが違う」

可奈「ふぇ?」

P「今度765プロでアルバムを出すからそれ用に何曲か歌ってもらうことになる」

可奈「そ、そうなんですか……!」

P「あぁ、今日は可奈には春香と千早の曲のコーラスで入ってもらう事になる」

可奈「天海先輩と如月先輩の!?」


P「そうだ、大変かもしれないけど可奈なら絶対大丈夫だって信じてるからな」

可奈「プロデューサーさん……。えへへ、私、一所懸命歌います!」

P「あぁ、その方が春香も千早も喜んでくれるさ。おし、車出すぞ~」

可奈「よろしくお願いしま~す!」

がちゃ、がちゃ

ばたたん


P「レコーディングが済んだら飯にしよう」

可奈「おっ昼~ おっ昼~ おっ昼ごは~ん♪」

P「いや、レコーディング終わってからな」

可奈「む~、分かってますよぉ」

P「ならいいんだけど」

可奈「楽しみだなぁ~ お昼ごは~ん♪」

P「飯に気を取られすぎないようにな」

可奈「うっ……はい」

P「ははは。おっと、着いたぞ」

可奈「え、もう!?」

P「近い所選んだからな」


可奈「流石はプロデューサーさん!」

P「よせやい」

可奈「敏腕ですね!」

P「ははは、おだてても何も出ないぞ」

可奈「そんなんじゃ……!」

P「ほれ、中入ろうぜ」

可奈「は~い……」

P「良く出来たら昼飯好きなもんおごってやろう」

可奈「本当ですか!?」

P「あぁ、約束だ」

可奈「よ~し、春香ちゃんと千早さんの為にも頑張るぞ~! お~!」

P「よし、頑張ってこい!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






可奈「ありがとうございました!」

P「お疲れさん」

可奈「プロデューサーさん! お疲れ様です!」

P「うん、よく出来てたじゃないか。エンジニアの皆さんも褒めてくれてたぞ」

可奈「えへへ、嬉しいです!」

P「キラメキ進行形のコーラス、凄く良かったぞ」

可奈「て、照れちゃいますよ~」

P「よし、よく出来てたし、可奈の好きなもんおごってやる」

可奈「わわっ。やったぁ! え~っと、それじゃあ……」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




P「飯食ったら次はインタビューだぞ」

可奈「はい!」

P「ちゃんとした雑誌に載るからな」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





P「次はミニライブだ」

可奈「はい!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





P「次は―――――――」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




P「――――――お疲れさん、可奈」

可奈「あ、プロデューサーさん……。お、お疲れ様です……はぁ」

P「よく頑張ったな、次で最後だ」

可奈「ほ、ホントですか……? お仕事は楽しいですけど、1日でこんなに沢山だと

   流石に疲れちゃいました……」

P「ごめんな、でもこれで最後だし次は多分楽ちんだから」

可奈「楽ちん……?」

P「ほら、車に乗った乗った!」

可奈「え? え? プロデューサーさん?」


P「よーし行くぞ。眠かったら寝ててもいいからな」

可奈「あ、はい……。運転よろしくお願いします」

P「まぁ割とすぐつくから」

可奈「それも調整したんですか?」

P「まぁな」

可奈「すごいなぁ……ふぁ……」

P「眠いか?」

可奈「いえ……少し……疲れて……だいじょ……zzz」

P「……お疲れさん、可奈」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


P「……な……かな……」

可奈「むにゃむにゃ……もうたべられませぇ~ん」

P「お~い、可奈!」

可奈「……はれ!?」

P「起きたか。最後の現場に着いたぞ」

可奈「あ、私寝ちゃってたんですか……すみません」

P「気にするな。あんだけスケジュール詰まってたんだから疲れて眠くもなるさ」


可奈「あれ? 最後の現場って……765プロ劇場?」

P「あぁ、衣装には着替えなくていいぞ」

可奈「え?」

P「それと、裏口じゃなくて普通に入り口から入ってくれ」

可奈「はぁ……分かりました……?」

P「今日は劇場公演は休みだけど、客席はあいてるからな」

可奈「???」

P「まぁ、行けば分かるさ」


可奈「そ、そうですか……」

P「それじゃあ客席で待っててくれ」

可奈「は~い……?」

きぃぃ

可奈「おじゃましま~す……っていうのも変かな? でも、普段は裏口から入るから何だか不思議な感じ」

きょろきょろ

可奈「ホントに誰もいない。お休みなんだし当然か。えっと、客席で待つんだよね」

きぃぃ

可奈「誰もいない劇場の客席って、広いなぁ」


ピンポンパンポーン

可奈「え!?」

アナウンス「本日は、765プロ劇場特別公演にお越しいただきありがとうございます」

可奈「こ、この声……小鳥さん!?」

小鳥「うふふ、可奈ちゃん。今日は貴女の為だけの特別公演よ。前の方に座って、ゆっくり楽しんでいってね」

可奈「特別公演……? 私だけの……?」

小鳥「それでは開演いたします」

ブーーーーーーーーーーーーーー

可奈「あ、電気が……」


???「真っすぐに煌めいて 瞬間に輝くの!」

可奈「この歌……!」

春香「トキメキは自由でしょ? 一緒にさぁ! 全力で楽しんでこう」

可奈「は、春香ちゃ……じゃなかった。天海先輩!」

春香「へへへ、可奈ちゃん誕生日おめでとう!」

可奈「え、えぇぇぇぇぇ!?」

春香「サプライズライブ、行っくよ~!」


可奈「ど、どういう事……?」

P「驚いたか?」

可奈「ぷ、プロデューサーさん……これは一体?」

P「今日誕生日の可奈のために、春香が企画してくれたんだ」

可奈「春香ty……天海先輩が?」

P「あぁ、可奈は後輩だけど、一人のファンとしても自分を支えてくれたから何かしてあげたいって」

可奈「そ、そんな! 私なんて全然……」

P「春香はそうは思ってないさ」

可奈「え?」


春香「キラメキのスピードで 高鳴りにSay Hello」

P「楽しそうだろ?」

可奈「はい……」

P「これが、自分にできる可奈への贈り物なんだって。春香はそう信じてる」

可奈「天海先輩が……」

P「あぁ、だから可奈がこのサプライズライブを楽しむことが、春香の思いに報いる一番の方法だと俺は思う

 それに、そのために今日はあんなにキツキツのスケジュールにしたんだしな」

可奈「プロデューサーさん……。うん、そうですよね! 私、今だけは一人のファンとして

   ”春香ちゃん”を応援します!」

P「あぁ」


可奈「春香ちゃ~ん!」

春香「キラメキのスピードで 高鳴りにSay Hello どこまでも進行形 駆け抜けて」

2人「GO!」

春香「なりたい自分へと 迷わないで行ってみよう 大好きを磨いて」

可奈「き!ら!き!ら!」

春香「掲げたら」

可奈「理想だって飛び越えて!」

春香「一緒に!」

可奈「いつの日か!」

春香「特別になろう!」

2人「絶対!」

可奈「はい!はい!はい!はい!」

じゃ~ん


可奈「春香ちゃ~ん!」

春香「改めて、誕生日おめでとう可奈ちゃん!」

可奈「えへへ、ありがとうございます!」

春香「それと、私のわがままを聞いてくれたプロデューサーさん、本当にありがとうございます!」

P「あんまり頻繁だと困るけど、まぁたまにだったらな」

春香「えへへ。今日は可奈ちゃんの為にケーキも焼いてきたからね」

可奈「え、えぇぇぇぇぇ!?」


春香「ケーキお願いしま~す!」

がらがらがら

志保「どうして私まで……」

あずさ「うふふ、可奈ちゃんお誕生日おめでとう~」

可奈「志保ちゃん!? あずささんも!?」

春香「志保ちゃんはケーキ作りも手伝ってくれたんだよ。すっごく一所懸命作ってくれてたんだ」

志保「ちょっ……天海さん! それは言わないでって……!」

可奈「志保ちゃん……。えへへ、ありがとう!」

志保「ぐっ……ず、ずるいわよその笑顔は……」


あずさ「あらあら、志保ちゃんってば嬉しそうね~」

志保「そ、そんなんじゃ……!」

春香「それじゃあ誕生日の可奈ちゃんのお祝いで~す!」

あずさ「うふふ、準備出来てるわよ~」

志保「…………大丈夫です」

春香「せ~の! ハッピバースデートゥーユー」

あずさ「ハッピバースデートゥーユー」

志保「ハッピバースデーディア」

春香「可奈ちゃ~ん」

あずさ「可奈ちゃ~ん」

志保「かっ、可奈ちゃん……」


春香「ハッピバースデートゥーユー」

あずさ「おめでとう~」

春香「ステージの上だからろうそくは使えないんだけど、後でもう一度事務所でやるからね!」

可奈「…」

春香「ライブはまだ続くから、最後まで楽しんでいってね!」

可奈「……ぐすっ」

春香「え!? か、可奈ちゃん!? ど、どうしたの!?」


可奈「私、こんなに素敵な誕生日プレゼントは始めてで……すごくうれしくって……」

春香「可奈ちゃん……」

可奈「貰ってばっかりだと悪いから、いつか、私がもっともっと沢山お仕事出来るようになったら

   その時は、春香ちゃんの誕生日に私がサプライズライブをプレゼントしても良いですか!?」

春香「勿論だよ! その時を楽しみにしてるからね!」


可奈「春香ちゃん……! えへへ、はい!」

春香「よ~し、それじゃあまだまだ盛り上がっていくからね~!」

可奈「お~!」

春香「それじゃあ次はこの曲だよ――――――!」




おしまい

終わりです。

可奈ちゃん、誕生日おめでとう!
遅くなってごめんね……。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
それではお目汚し失礼しました。

>>3
画像支援ありがとうございました。

乙でした
可奈ちゃんお誕生日おめでとう!

>>36
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/g8aE7xk.jpg
http://i.imgur.com/iH8gSG2.jpg

>>37
天海春香(17) Vo
http://i.imgur.com/IHX9zDJ.jpg
http://i.imgur.com/6vzPszP.jpg

>>42
三浦あずさ(21) Vo
http://i.imgur.com/qPucsuY.jpg
http://i.imgur.com/JvR67ow.jpg

北沢志保(14) Vi
http://i.imgur.com/PD51uPh.jpg
http://i.imgur.com/NFQGnfV.jpg

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