ゲンドウ「久しぶりだな、冬月。」(57)

冬月「なんだね、ここは。真っ暗じゃないか。」

冬月「顔!?ロボットか!?」ペラペラ

リツコ「探しても載ってないわよ。」

冬月「何故だ。」

リツコ「人の作り出した究極の凡用人型決戦兵器、人造人間エヴァンゲリオン。その初号機よ。建造は極秘裏に行われた。我々人類、最後の切り札よ。」

冬月「これも碇の仕事か」

ゲンドウ「…そうだ。」

冬月「碇…!!」

ゲンドウ「久しぶりだな、冬月。」

冬月「何の真似だ。こんなところまでおびき寄せおって。」

ゲンドウ「出撃。」

ミサト「出撃!?零号機は凍結中でしょ!?まさか、初号機を使うつもりなの?」

リツコ「他に道は無いわ。」

ミサト「ちょっと、レイはまだ動かせないでしょ!?パイロットがいないわよ!」

リツコ「さっき届いたわ」

ミサト「マジなの!?」

リツコ「副司令。」

冬月「何だね。」

リツコ「あなたが乗るのよ。」

冬月「なに?」

ミサト「でも、綾波レイでさえ、evaとシンクロするのに7ヶ月もかかったんでしょ?今来たばかりの副司令にはとても無理よ!」

リツコ「座っていればいいわ。それ以上は望みません。」

ミサト「しかし!」

リツコ「今は使徒撃退が最優先事項です。」

リツコ「そのためには誰であれ僅かでもevaとシンクロ可能と思われる人間を乗せるしか、方法は無いわ。たとえ副司令でもね。分かっているはずよ、葛城一尉。」

冬月「おい碇!無茶だぞ。俺にこれに乗れと言うのか。」

ゲンドウ「そうだ。」

冬月「無理を言うな、碇。乗れる人間は、他にもいる筈だ。考え直せ。」

ゲンドウ「乗るなら早くしろ」

リツコ「副司令、時間がありません。」

ミサト「乗ってください。」

冬月「俺は断るぞ。こんなものに乗れるわけ無かろう。碇、お前が一番分かっている筈だ!」

ミサト「副司令、逃げてはいけません!碇司令から、何より、自分から。」

冬月「そうは言うが、無理だ!エヴァにはシンクロというものがあってだな…子供のほうが」

ゲンドウ「青葉二尉、レイを起こせ。」

青葉「いいっスよ。でもあれ、使えるんスか?」

ゲンドウ「死んでいるわけではない。」

青葉「了解です。」

ゲンドウ「レイ」

レイ「はい」

ゲンドウ「予備が使えなくなった。もう一度だ。」

レイ「はい」

リツコ「初号機のシステムをレイに書き直して、再起動!」

マヤ「了解、現作業を中断、再起動に入ります。」

冬月(碇め、何を考えている…?)

レイ「くっ・・・!はぁっ、はぁっ!」

ミサト「危ない!!」

作業員a「エヴァが動いた!?どういうことだ!?」

作業員b「右腕の拘束具を引きちぎっています!」

リツコ「まさか、あり得ないわ!エントリープラグも挿入していないのよ!?動くはず無いわ!」

ミサト「インターフェイスも無しに反応している?というより、守ったの?副司令を!…いける!」

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

冬月「…仕方あるまい。こいつに乗せろ。」


作業員x「エントリープラグ注水。」

冬月「がぼはぁっ!おい、碇!がぼがぼ。なんだ、がぼっこれは!ごばぁっ!」

リツコ「大丈夫、肺がlclで満たされれば、直接血液に酸素を取り込んでくれます。すぐに慣れるでしょう。」

冬月「あまり気分のいいものではないな。」

ミサト「我慢してください!」

冬月「ああ…」

マヤ「双方向回線、開きます。 シンクロ率、2000%。まだまだ上昇します!」

リツコ「すごい…」

マヤ「ハーモニクス、すべて正常値。暴走、ありません。」

リツコ「こんなのってあるのかしら」

ミサト「ウソでしょ…」

リツコ「いけるわ!」

ミサト「・・・発進準備!!」

a「第一拘束具、除去。同じく、第二拘束具を除去。 」

a「一番から十五番までの安全装置を解除。」

b「解除確認。現在、初号機の状況フリー。」

c「外部電源、充電完了。」

d「外部電源接続、問題なし。」

マヤ「了解、エヴァ初号機、射出口へ!」

マヤ「進路クリアー、オールグリーン。」

リツコ「準備完了!」

ミサト「了解。構いませんね?」

ゲンドウ「勿論だ。使徒を倒さぬ限り、我々に未来はない。」

ミサト「発進!!」

ドーン!

冬月「思ったより揺れるな…。碇は何を考えているのだろうか」

バッ!

ミサト「いいですか、副司令。」

冬月「ああ、構わんよ」

ミサト「最終安全装置、解除!エヴァンゲリオン初号機、リフトオフ!!」

リツコ「副司令。今は歩くことだけを、考えてください。」

冬月「わかった。」

冬月(歩く…)

ズーン!

リツコ「歩いた!!」

冬月「…」

コケッ

冬月「わぁ!何だ、一体。」

ミサト「副司令、しっかりして!早く、早く起き上がってください!」

冬月「最近腰が痛くてな…」ヨッコイセ

ミサト「何とか立て直したわ…」

冬月「あれが…使徒か。」

ビーーム

冬月「何だと!?」

ミサト「副司令よけて下さい!」

冬月「㈱↑※♪♀?χ%←⑳’&?!」

マヤ「頭蓋前部に亀裂発生!」

リツコ「装甲が、もう、持たない!」

青葉「頭部破損、損害不明。」

マヤ「制御神経が次々と断線していきます!」

日向「パイロット、反応ありません!」

ミサト「副司令!」

青葉「初号機、完全に沈黙。」

日向「あ~あ」

青葉「ポテチ食う?」

日向「手がべたべたになるからいいや」

ミサト「ここまでね…。作戦中止、パイロット保護を最優先!プラグを強制射出して!」

マヤ「駄目です、完全に制御不能です!」

リツコ「何ですって!?」

マヤ「先輩、今度新しくオープンしたケーキ屋が凄く美味しいらしいんですけど…。」

リツコ「知ってるわ。ちょうど今日の朝買ってきたの。『けぇきの新東京』でしょ?あそこの店、噂じゃ碇司令の息子がやってるらしいわ。」

ミサト「ウソでしょ!?」

ゲンドウ「本当だ。」ニヤリ

マヤ「へー意外でs…あ、エヴァ再起動しました。」

青葉「ほう」パリポリ

ミサト「まさか!!」

リツコ「暴走?あ、これがそのケーキよ」

日向「勝ちましたね…。あ、そういえば、『アイロンマン3』みました?」

青葉「見た見た。あれスゲーよな。たかだかアイロンがよ」

マヤ「私、まだ見てないんだから言わないでください!」

青葉「あ、ごめんごめん。」

リツコ「あら、勝ったみたいね。…私もまだ『アイロンマン』見てないわ。マヤ、今度行かない?」

マヤ「いいですね…」

日向「パイロットの生存を確認。」

リツコ「機体回収班、急いで!…明日の午後開いてる?」

マヤ「はい、大丈夫です。」

ミサト「パイロット保護を最優先に!…なぁ~に、『アイロンマン』って~」

リツコ「知らないの?あのアイロンが戦うやつよ。コマーシャルでやってるわ。」

ミサト「興味ないもんね~」

ゲンドウ「エヴァ×アイロンのような映画だ」

青葉「あ、司令も見られたんですか。」

ゲンドウ「ああ。面白かった」ニヤリ

作業員『パイロット、病棟に移送しました!』

ミサト「分かったわ。これにて作戦終了。御苦労さま。」

ゼーレa「使徒再来か、あまりに唐突だな。」

さようの人「十五年前と同じだよ。災いは何の前触れも無く訪れるものだ。」

ゼーレb「幸いともいえる。我々の先行投資が無駄にならなかった点に於いてはな。」

ゼーレa「そいつはまだ分からんよ、役に立たなければ無駄と同じだ。」

さようの人「左様。今や周知の事実となってしまった使徒の処置、情報操作、ネルフの運用は全て適切かつ迅速に処理してもらわんと困るよ。」

ゲンドウ「その件に関しては既に対処済みです。ご安心を。」

ゼーレb「ま、その通りだな。」

ゼーレc「しかし碇君、ネルフとエヴァ、もう少しうまく使えんのかね。」

さようの人「零号機に引き続き君らが初陣で壊した初号機の修理代、国が一つ傾くよ。」

ゼーレb「聞けばあのオモチャは副司令に与えたそうではないか。」

ゼーレa「人、時間、そして金。司令・副司令と、一体いくら使ったら気が済むのかね。」

ゼーレb「それに君の仕事はこれだけではあるまい。人類補完計画、これこそが君の急務だ。」

さようの人「左様。この計画こそが、この絶望的状況下における、唯一の希望なのだ。我々のね。」

キール「いずれにせよ、使徒再来における計画スケジュールの遅延は認められん。予算については、一考しよう。」

ゼーレa「では、後は委員会の仕事だ。」

さようの人「碇君、ご苦労だったな。」

キール「碇、後戻りは出来んぞ。」

ゲンドウ「分かっている。」

ミサト「やっぱクーラーは人類の至宝、まさに科学の勝利ね!」

リツコ「副司令が気付いたそうよ。」

ミサト「で、容態はどうなの?」

リツコ「外傷は無し。少し記憶に混乱が見えるそうだけど。」

ミサト「まさか、精神汚染じゃ・・・!」

リツコ「その心配は無いそうよ。」

ミサト「そう、そうよねぇ~、いっきなりアレだったもんねぇ~。」

リツコ「無理も無いわ。脳神経にかなりの負担がかかったもの。」

ミサト「ココロ、の間違いじゃないの?」

ミサト「evaとこの街が完全に稼動すれば、いけるかもしれない。」

リツコ「使徒に勝つつもり?相変らず楽天的ね。」

ミサト「あら、希望的観測は人が生きていくための必需品よ♪」

リツコ「そうね。あなたのそういうところ、助かるわ。」

ミサト「じゃっ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

リツコ「いいのね、同居ではなくて。」

青葉「司令たちには、お互いに居ない生活が当たり前なんですよ。」

リツコ「むしろ、一緒に居る方が不自然、なのね。」

ミサト「一人でですか!?」

係「そうだ。副司令の個室はこの先の第六ブロックになる。問題はなかろう。」

冬月「わかった。御苦労だったな。」

ミサト「それでいいのですか、副司令。」

碇シンジ「なに、構わんよ。ここに来る前から一人だ。一人暮らしには慣れとるよ。」

ミサト(孤独死でもされたらたまったもんじゃないわね…)

ミサト「いいわ、副司令は私が引き取ります。」

冬月「何を言っているのかね!?」

リツコ「何ですって!?」

ミサト「だから、副司令はあたしんところへ引き取ることにしたから。上の許可も取ったし。…心配しなくても、ご老人に手ぇ出したりしないわよ。」

リツコ「当たり前じゃないのっ!全く何考えてるの!あなたって人は…」

ミサト「相変らずジョークの通じない奴・・・。」

リツコ「あきれたわ」

――ミサトさんのお車

ミサト「さぁ~ってぇ、今夜はパーッとやらなきゃね!」

冬月「…何をかね。」

ミサト「もちろん、新たなる同居人の歓迎会ですよ、副司令。」

冬月「…そうか。なんだか…照れくさいような気もするな。」

ミサト「すまないけど~、ちょ~っち寄り道しますよ。」

冬月「ほぅ、どこへかね。」

ミサト「んふん。イ・イ・ト・コ・ロ。」

――あの高いところ

冬月「…何だか、寂しい街だな。」

ミサト「時間だわ。」

冬月「おぉ。ビルが生えていく…。凄いな。」

ミサト「これが、使徒迎撃専用要塞都市、第三新東京市。私たちの、街です。そして、副司令が守った街。」

冬月「…美しい街だ。」

ミサト「副司令のお荷物はもう届いてると思います。実は、あたしも先日この街に引っ越して来たばっかりでして…。さ、お入り下さい。」

冬月「そうか。では邪魔するぞ。」

ミサト「副司令、ここはあなたの家ですよ?」

冬月「…ああ、すまないな。…ただいま。」

ミサト「お帰りなさい。」

ミサト「ま~、ちょ~っち散らかってるけど、気にしないで、ゆっくりくつろいでくださいね~。」

グチャァァァァ

冬月「葛城君、これが…『ちょっち』、かね。」

ミサト「す~いませ~ん。食べ物を冷蔵庫に入れておいてくださ~い」

冬月「ああ、わかった。」

冬月「やれやれ」

ガチャッ

冬月「…氷、つまみ、ビール…一体どんな生活をしているんだ。…まぁ業務に支障がなければ構わんがな…」

冬月「おや、葛城三佐、あちらの冷蔵庫は何かね。」

ミサト「ああ、そっちは関係ありません。まだ寝てると思いますから。」

冬月「…食材が寝るのかね。」

ミサト「ぷっは~っ!く~っ!やっぱ人生、このときのために生きてるようなもんよねぇ~!」

ミサト「おや?食べないんですか?けっこううまいですよ、インスタントだけど。」

冬月「…いや、こういう食事に慣れないものでな」

ミサト「駄目よぉ~好き嫌いしちゃぁ!」

冬月「…ああ、すまんな。しかし、落ち着かん部屋だな。」

ミサト「暇を見つけて片付けます…」シュン

冬月「…まあよい。」

冬月「ここでは毎日こういう生活なのかね。」

ミサト「お恥ずかしながら…」

冬月「…もうよい、明日から、料理は作ろう。」

ミサト「い、いいんですか!?」

冬月「ああ、なに、構わんよ。」

ミサト「じゃ、お願いしちゃいます~!」

ミサト「さて…と。お風呂、沸きましたから先お入りください。風呂は命の洗濯よ!」

冬月「ではお言葉に甘えるとするかね。」

ガラッ

冬月「風呂は命の洗濯…か」ヌギヌギ

冬月「上手いことを言うもんだな」ヌギヌギ

冬月「今日は疲れたな。しっかり洗濯しよう」フルチン

ガララッ

ペンペン「クワッ!」

冬月「なんだ!?」ドタバタ

冬月「か、葛城三佐!!」ドタバタガラッ

ミサト「な、何でしょうか…」

冬月「風呂に鳥が侵入している!」

ミサト「ああ彼ぇ?新種の温泉ペンギンです。名前はペンペン。もう一人の同居人です。」

冬月「ああ、そうか…驚いたぞ。心臓が止まるかと思った。」

ミサト「ごめんなさい…。それより、あの、冬月副司令、その、全裸…。」

冬月「なに!?…あっ」

冬月「す…すまない…。その、これはだな」

冬月「…失礼」

ピシャ

冬月(どうやら、悪い人ではないようだ。)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ミサト「そう、あんな目にあってるのよ?また乗ってくれるかどうか・・・。」

リツコ「副司令のメンテナンスもあなたの仕事でしょう?」

ミサト「怖いのよ、どう触れたらいいのか、分からなくて。」

リツコ「もう泣き言?自分から引き取るって、大見栄きったんじゃない。」

ミサト「うっさい!」

ミサト(あの時、私は副司令を自分の動く便利な言うことを何でも聞く道具として見ていた。リツコと同じか…。あの使徒を倒したというのに、嬉しくないのね。)

――予告――

新たな生活を、状況に流されるまま送る副司令に、友人が生まれるはずも無かった。
だが、エヴァのパイロットである事実は、彼を老人会(※1)の人気者にする。
次回、「鳴らない、電話(※2)」。この次も、サービスしちゃうわよんっ!

※1…さいきん冬月は好んで老人会へ行っている。
※2…老人会の友達は、携帯電話の操作が分からないようだ。

ミサト「はい、もしもし…。…何だリツコかぁ~。」

リツコ「どう?彼氏とはうまく行ってる?」

ミサト「彼?ああ、副司令ね。相変らずよ。…未だに誰からも電話はかかってこないのよね…。 」

リツコ「電話?」

ミサト「必須アイテムだから、ずいぶん前にiphone渡したんだけどね、自分で使ったり、誰からもかかってきた様子、無いのよ。副司令、ひょっとして友達いないんじゃないかしら。」

リツコ「副司令が使い方がわからないだけかもしれないわね。」

ミサト「あ~なるほど~。じゃ、後で教えてあげるわ。じゃあね。」

ユキオおじいちゃん「ギュゥゥゥ~ン、ドドドドドドドドッ、ドゥァァァ~ン!!…何じゃ、会長さんや。」

ウメおばあちゃん「昨日のプリント、とどけてくれたかの?」

ユキオ「いや、それが留守みたいでの。はっはっは!ギュィィィ~ン、ドゥァ~ン!」

ウメ「あんた、奥山さんと仲よいじゃろう。もう二週間も顔を見せんと言うのに、心配じゃないのかね。」

ユキオ「はっはっは!大けがでもしたんじゃろ!」

ウメ「ええっ!?例の怪獣の事件でかい。ラジオじゃ一人もいなかったって言っとったがの…。」

ユキオ「はっはっは、まさか!鷹ノ巣山の爆心地、見たじゃろ!入間や小松だけじゃなく、三沢や九州の部隊まで出動してたんじゃ!!!絶対、10人や20人じゃ済まんぞ。死人だって…。はっはっはっはっは!おやユウゾウ!」

奥山ユウゾウ「ここに来る人も、随分減ったのう。」

ユキオ「はっはっは!疎開じゃ疎開!みんな引っ越しじゃ!はっはっは!街中で戦なんかされちゃたまらんわい!はっはっは!!!」

ユウゾウ「よろこんどるのはお前だけじゃろうな、ユキオ。」

ユキオ「はっはっはっはっはっは!!!!!まあな!!!ユウゾウはどした!?こないだの騒ぎで巻き添え食らったか?はっはっは!」

ユウゾウ「妹(70)がの…」

ユキオ「あの東洋のシンデレラとも呼ばれた!!はっはっは!」

ユウゾウ「瓦礫の下敷きになっての、命は助かったんじゃが、入れ歯がなくなってしもうたんじゃ。あのロボットのパイロットは、ほんにヘボじゃなあ!」

マツおばあちゃん「のう、冬月さんや」

冬月「何だ?」

マツ「あんたが、あのロボットのパイロットいうのは本当かいな?」

冬月「まあそうだ。」

一同「なんじゃと!?」

マツ「たまげたわい」

サキおばあちゃん「どうやって選ばれたんじゃ?」

トシおばあちゃん「試験はあったんかい?」

冬月「碇の奴が一方的にな…。」

マツ「操縦席って、どんなんじゃ?」

冬月「すまんな。そう言うのは、秘密なんだ。」

ユキオ「なんじゃ、そりゃ!はっはっはっはっは!」


ヒロおばあちゃん「ロボットは何て名前じゃ」

冬月「『エヴァ』という…おっと、喋りすぎてしまったな」

ユキオ「必殺技はなんじゃ!?」

冬月「…え、暴走…か?」

一同「な~んじゃそりゃ!!」

何だコレはwww

それにしても副司令ぞんざいに扱われてるな

>>37
弁解するわけじゃないけど、副司令嫌いじゃないですよww

アナウンス『ただいま、東海地方を中心とした、関東、中部の全域に特別非常事態宣言が発令されました。速やかに指定のシェルターに避難してください。繰り返しお伝えいたします』

一同「何じゃ!?」

prrrrr
冬月「あいふぉんが鳴っているが…どうやって出るのだ?こうか?違うな。こうか?おお、こうだ。」

レイ『副司令。非常召集です。』

冬月「おお、すまんな。」

pi

冬月「行くか…」

冬月「またせたな、碇。」

青葉「目標を光学で捕捉、領海内に侵入しました。…おい日向、光学って何だっけ」

日向「お前な…よく二尉になれたな。」

ゲンドウ「総員、第一種戦闘配置。」

青葉「了解、対空迎激戦、用意!」

日向「第三新東京市、戦闘形態に移行します。…青葉!そっちのスイッチじゃないって!」

青葉「すまんすまん」

マヤ「もう何してるんですか。…中央ブロック、収容開始。」

日向「バカ!そっちはエヴァライトアップボタンだって!」

青葉「あれ」

マヤ「中央ブロック、及び第一から第七管区までの収容完了。」

青葉「政府、及び関係各省への通達、終了。」

日向「おい!防衛省への連絡は!?」

青葉「やべ!」

マヤ「目標は、依然侵攻中。 現在、対空迎撃システム稼働率は48%。」

ミサト「非戦闘員及び民間人は?」

青葉「既に退避完了との報告が入っています。」

ミサト「碇司令の居ぬ間に、第四の使徒襲来。意外と早かったわね。」

ゲンドウ「いるんだが」

日向「前は15年のブランク。今回はたったの三週間ですからねえ。」

ミサト「こっちの都合はお構い無し、か。女性に嫌われるタイプね。」

青葉「委員会から再び、エヴァンゲリオンの出動要請が来ています。」

ミサト「うるさいやつらね、言われなくても出撃させるわよ。」

ミサト「副司令?出撃、よろしいですね?」

冬月「ああ。」

リツコ「よろしくって?敵のa.t.フィールドを中和しつつ、パレットの一斉射。練習通り、大丈夫ですね。」

冬月「わかった。行くz」

ミサト「発進!!!!!!」

冬月「目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ…か。」

ミサト「作戦通り、よろしいですね、副司令。」

冬月「任せたまえ。」

ドゥルルルルッルルル

リツコ「馬鹿、爆煙で敵が見えない!」

冬月「赤木博士。上司に向かって馬鹿とは…感心できn…ぎゃあああああああああああああああああああああ」

シュピーン!


―――一方の老人会の友達は

ウメ「やっぱり避難所は落ち着かんのー」

ユキオ「わしも若いころじゃったら避難所を抜け出したんじゃがな、なんせこの歳じゃからな!はっはっは!!」

ユウゾウ「そうかい」

ミサト「副司令、大丈夫ですか!?」

冬月「ああ…何とかな。」

ミサト「予備のライフルを出すわ、受け取って!」

冬月「わ、わかった!」

シュピーン!

冬月「何だと!?」

青葉「アンビリーバブルケーブル、断線!」(真面目な顔で)

日向「ちょwww笑わせんなwwww」

マヤ「作戦中ですよwwww」

ミサト「だめよ~wwwふざけちゃwww」

マヤ「フィールド、0.2%ダウン!」

日向「エヴァ、内蔵電源に切り替わりました!!」

青葉「内蔵電源?それとも内臓?」

日向「あー確かに。エヴァって人造人間だし、『内臓』でもおかしくはないよね。」

マヤ「先輩は『内蔵』だと思います?それとも『内臓』だと思いますか?」

リツコ「…難しい問題ね」

ミサト「あたしは『内蔵』派ね~。」

日向「語り合ってる間に、初号機、活動限界まであと3分!」

ミサト「マジ!?」

ミサト「…じゃあ、エヴァは一旦回収!回収ルートは34番。山の東側に後退してください!」

冬月(逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。逃げてはいかん。)

日向「プログレッシブナイフ、装備!…僕は『内臓』派ですね」

ミサト「副司令!命令よ!退却してください!…いやいや『内蔵』でしょ。」

冬月「階級的には、私のほうが上だっ…!」

ミサト「…くっ…。…だってそーでしょ、『内臓』じゃ無いわよぉ。」

青葉「内臓じゃないぞう!ってわけかwww」

日向「ちょwwwwだれうまwwww」

マヤ「たいしてうまくないwwwありがち」

青葉「あっそう。」

マヤ「あっ、勝ってる」

日向「あ、本当だ」

ミサト「めでたしめでたしってわけね。」

リツコ「設計図的には『内蔵』電源ね」

                 つづく

――予告――

エヴァの電源は『内蔵』か『内臓』か。
二つの意見で割れるネルフ。
困惑する副司令。そしてついに碇司令が口を開いた。
次回、「内蔵と内臓のはざまで」。この次も、サービス、サービスぅ!

http://uploda.cc/img/img516a5fb95ecd7.png

保守

マヤ「『内蔵』が正しいんですか…。」

ミサト「それがいちばんしっくりくるわ。」

ゲンドウ「…認めん」

一同「へ?」

ゲンドウ「『内臓』電源だ」

すいません今日はもう休みます。つづきはまた明日。
お楽しみに~

やっぱ似たような事考える人いるんやなww
いつか書こうと思ってたけど、やめとく。
おもろいから頑張ってねー。時々遊びに来るよー。

再開します

ミサト「しかし、司令!こちらの仕様書では、『内蔵』であると明記されています。」

ゲンドウ「変更だ。その仕様書を『内臓』に変更しろ」

リツコ「無茶です。仕様書の変更には委員会の許可が…」

ゲンドウ「老人どもには私から説明する。仕様書の変更、急げ。」

青葉「了解!」カタカタ

冬月「…俺はいつエヴァから出たらいいんだね」

冬月「内臓でも内蔵でもいいじゃないか…」

冬月「ふざけおって…。」

冬月「碇。聞こえるか、碇。」

エヴァアナウンス『仕様書変更及び基本ソフト整備のため、エヴァシステムを一時的にシャットダウンします。』

冬月「何だと!?」

冬月「出せ!ここから出せ!」ドンドン

冬月「はぁはぁ…」

冬月「真っ暗だ…」

冬月「…碇め」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ゲンドウ「仕様書の変更の件は。」

マヤ「順調です。あと30分もあれば書き換え完了します。」

青葉「暇だ~」

日向「ホントにな。」

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