『アイドル研究観察レポート:池袋晶葉』【モバマスSS】 (14)


池袋晶葉

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年齢     14歳

身長     148cm

体重     39kg

B-W-H   75-53-74

誕生日   6月10日

星座     双子座

血液型   B型

利き手   右

出身地   東京

趣味     ロボット製作



職業     アイドル



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408289211



池袋晶葉。

シンデレラガールズプロダクションに所属するアイドルである。

類稀なる工学の才を持ち、14歳の若さにしてロボットの設計、製作、生産などを一人で行う。

アイドルとしての活動を行う一方で、企業への技術提供なども行っている。

元々は自宅に構えた研究室に篭もる生活を行っていたが、偶然からかスカウトを受ける。

ライブでは自作したロボットや発明品、自ら設計した舞台装置などを用いて、

派手なパフォーマンスを行うという独自のスタイルを持つ。

普段の言動からは自信に満ちた姿が伺えるが、

アイドル活動に対しては非常に真摯に取り組んでいる。

常に完璧を追い求める研究者然とした振る舞いの中で、

時折見せる年相応な少女の一面に惹かれるファンは多い。


池袋晶葉は、よく笑う。

「ありがとう、皆!いいライブだったぞ!」

「ヒーローとメカニック、二人合わされば怖いものなし!これからもアタシ達をよろしくねっ!」

特にライブの最中などは笑顔を絶やさない。

ファンの皆に楽しんでもらうことこそが、アイドルとして最も大事なことだと考えているからである。

「お疲れ、光。決まってたじゃないか」

「晶葉のおかげさ!へへっ、晶葉に作ってもらって正解だったよ!」

彼女は14歳のそれだとは思えないほどに大人びた笑みを、時折見せる。

大きな自信と、それを裏付ける弛まぬ努力が、その笑顔の裏に隠れているのかもしれない。

「……どうだ、光とのコンビも中々様になっていただろう」

どんな時も、大胆不敵に。彼女はよく笑う。


だが、彼女が一番の笑顔を見せるのは、

「おおっ!!見たよね晶葉!?やっぱりこのフォームが最高だよ!!」

「ほう……素晴らしい、ああやって変形するとは……!ふふ、何か思いつきそうだ……!!」

日曜日の午前中、かもしれない。


池袋晶葉は、よく悩む。

「おやー……どうしたのでございますか、アキハさん」

「……ん、ライラか。少し考え事があってな」

普段の大人びた性格や理知的な思考から忘れがちだが、彼女は14歳の少女だ。

思い悩み、壁にぶつかることも歳相応に多い。

「どうしたらいいものか……少々困っていてな」

「アキハさん、アイスを食べましょう。アキハさんの分も買ってきていますですよ」

「しかし……いや、ありがとうライラ。今考えても仕方がないな」

そういう時、よく彼女は手を止めて一旦研究を考えないようにする。

仲間達とふれ合い、意見をもらうことで解決する事も多い。


「……そうか!メガホンから火を噴くのが駄目なら、水を噴く機能を付けよう!これなら安全だ!」

「おおー、ライラさんもよいと思いますですよー」

悩む内容も、歳相応であることが多い。

「ふっふっふ……次のトークバトルショー向けて、やってやろうではないか!」


池袋晶葉は、よく憧れる。

『キャハっ♪ナナ、もーっと頑張っちゃいますから、皆もついて来てくださいねーっ♪』

「ふふ……流石はウサミンだな。何度見ても素晴らしい」

「あ、あはは……ナナはとーっても、恥ずかしいんですけど……」

彼女は日々研究を怠らない。

それはロボット製作だけではなく、アイドルに対しても同じ事だ。

「君のアイドルとしての姿勢は、じつに参考になるからな」

「う、嬉しいような……恥ずかしいような……」

「ふふ、褒めているのだよ」

知識も技術も、どんなものだろうと貪欲に掴もうとする。

ロボット製作で培った集中力と熱意は、今もアイドルとして活きている。

「だったら……次のライブ、晶葉ちゃんも一緒にやりましょうよっ!」

「……ほう、それはいいな!ウサミンのライブをすぐ隣で見られるのはいい経験になりそうだ!」

「で、ですからそろそろDVDは……ああっ、最初からにしないでくださいっ!もうナナは十分です~っ!!」

ただし、その集中力と熱意は時々おかしな方向に向く。


池袋晶葉は、よく驚く。

「む、クレープが出来たか。ほら、頼子」

「うん……ありがとう、晶葉ちゃん」

多くの知識を有する天才とは言え、彼女は知らないこともまだ多い。

「むぐ……それでな、頼子」

「……お行儀悪いよ?」

彼女の探究心は、時に周囲を困らせる。

純粋な興味から生じるものであるから、皆も強く咎めたりはしない。

「以前話していたスタジオカメラの話、――に頼んだんだが……可愛くおねだりしても話を聞いてくれなくてな……」

「なあ頼子、何がいけなかったと思う?」

「……あ、晶葉ちゃん?」

彼女の純粋さは、時に失敗を招く。

「流石にそれは、ちょっと……あのね?」

「なっ……!?ど、どうしてそれを早く言ってくれないんだ!!?あぁっ……なんてことをして……っ!!」

けれども、彼女は失敗を恐れない。

「……なるほどな。可愛くおねだりはダメだった訳だが」

失敗は成功の母だ、と身をもって知っているからだ。

「頼子、次はどんな手段がいいと思う?なんとしてもあのカメラは欲しいんだ……!」

「え、えっと……どうしよう……」


池袋晶葉は、よく緊張する。

彼女は自信に満ちた姿をよくファンに見せる。

けれども、それだけが彼女ではない。

「あっれー?どうしたの晶葉ちゃん、らしくないぞっ☆」

「……心か。流石にこの人数の前だと、足がすくんでな……」

元々一人で研究室に篭ってロボット製作ばかりを行ってきた彼女にとって、

表の舞台は、少しばかり華やかしすぎるのかもしれない。

「何言ってんだよ☆若いうちにさっさと挫折しとくもんだぞっ♪はぁとみたいに……って言わせんなよっ☆」

「くくっ……君が自分から言ったんじゃないか。まるでウサミンだな」

「……ありがとう、心。まずは私の気持ちを皆に伝えることが大切だったな!」

しかし、彼女は一人ではない。

「手間かけさせんなっつーの☆でもこれで一件落着☆スウィーティー♪」

時に手を取り合い、時に相対し、そうして笑い合える仲間が、そばにいる。

「……さあ、行くぞ!」

「オッケー☆頭からミスんなよ☆」

助け合いを繰り返して、彼女は成長する。


池袋晶葉は、よく心配される。

「ねぇ……晶葉ちゃん、大丈夫?」

「千鶴か……ああ、大丈夫だ。すこし徹夜しただけさ」

彼女は完璧を追い求める。それはアイドルに対してもロボに対しても、同じことだ。

アイデアが浮かべば研究に没頭し、しばしば夜を忘れる事も多い。

「昨日、いい案を思いついてな……気付けば朝だったよ」

これでも抑えている方だ、と彼女は言う。

以前は翌日にライブを控えていようとも研究にのめり込んだことさえあった。

「今日のレッスンは……あと数時間後か」

追い求める彼女の中の完全なイメージ。

その実現のために、無茶をすることも多い。

「少しでも寝たら?このままだと倒れそう……」

「そういうわけには……うっ」

「ほら……。レッスンまで、ちょっと休もう?」

冷静に彼女を見ていてくれる誰かを、彼女は求めているのかもしれない。

「……すまないな。ありがとう、千鶴」

「だって、心配だったから……ハッ、そ、そういうわけじゃ……」


池袋晶葉は、涙を見せない。

彼女はいつも、強くあろうとする。

「……お疲れ様、晶葉」

「ああ。ありがとう」

それはステージの上であっても、舞台の裏であっても同じことだ。

皆の前では笑っていたい、という気持ちも、あるのかもしれない。

「あんなに多くのファンが来てくれたとはな。驚いたよ」

「それだけ頑張ったってことだろ。晶葉も、俺も」

だからだろうか、彼女はどんな時も笑顔を見せる。

「そうか……いや、そうかもな」

「まだまだ、これからだけどな。もっと大きな舞台だって、沢山ある」

「ふふ、ちゃんと私を連れて行ってくれよ?ここまで来れたのだって、君のおかげなのだから……っ」

けれども、彼女は14歳の少女である。

「晶葉」

「……なんだ。こっちを見るんじゃない」

強がって、背伸びをし続けるけれど、嬉しさを隠し切れないことも多い。

彼女だって、完璧ではないのだから。

「よく頑張ったな。良かったよ」

「ふんっ……今日だけ、だからな……っ」


しかし。

「ひぃっ!?」

「あ……晶葉ちゃん、かわいい……ふふ」

「違う、これはプラズマだ、霊なんているはずが……ひゃぁぁぁっ!?」

「あの子……は、張り切ってる。晶葉ちゃんのこと、好き、みたい」

「だからっ、さっきから誰と話してるんだ小梅っ……あっ、や、やだっ……ひっ!!」


――池袋晶葉は、実はよく泣く。

特に、心霊現象など非科学的なものに、弱い。


――――――――――――――――――――


「まずはこんなもんか……。他には……うーん」


「おい、――。そろそろ仕事の時間じゃないのか」


「……ん。ああ、そうだったな。すまん晶葉」


「おいおい、しっかりしてくれよ?最近ノートに何か書いてばかりだな」


「これか?」


「ああ。何を書いているんだ?」


「これは……」



「まだ内緒、だな」

おわり。

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