男「ちょっとまって」幼馴染み「え?」 (74)


過去作

店員「はい、コーヒー」男「ありがとうございます」

男「何の願いを叶えようか?」


今回も拙いssでちょっと長編です

また読んでくれると嬉しいです



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408107579


男「なんでお前朝から俺の部屋にいて俺の漫画読んでんの?」

幼馴染み「それはほら、幼馴染みだし」

男「世の中の幼馴染みが全て部屋に来るとしたら不法侵入の罪が増えるだろ」

幼馴染み「それはおいといて」

男「さらっと法に触れる行為をおくな。おい、俺の漫画もテキトーに置くな。元に戻せおい」

幼馴染み「男、神経質すぎ」

男「俺の漫画だから、そりゃ神経質になるわ」

男「で、何しにきたんだよ。まあ、どうせ窓から入ってきたんだろうけど。隣だし」

幼馴染み「いや?ちゃんと玄関から入ってきたよ。いいお母様でした」

男「なんで勝手に部屋に入れるんだよ母さん…………」


幼馴染み「あと、起こしに。昨日遅刻したじゃん男」

男「まだ六時なんだけど…………」

幼馴染み「昨日も来たんだけど、結局起きなかったから」

男「昨日も来たのかよ!」

幼馴染み「いいお母様でした」

男「マジ母さん何してんの…………」

幼馴染み「いいお父様でした」

男「父さんにも会ったのかよ…………」

幼馴染み「あ、そうだ、朝練」

男「そういえば幼馴染み朝練あったな。ほら、行ってこい」

幼馴染み「男は行かないの?」

男「ねぇよ。文化部の特権だわ」


幼馴染み「男って天文部だよね。幽霊部員が大量の」

男「ああ、大量だがちゃんと来てる後輩もいるぞ」

幼馴染み「そういえば夏行くんだよね。星見に」

男「後輩とな。お前は連れてかねーぞ」

幼馴染み「えー、行きたーい」

男「天文部入れ。てか夏は大会で忙しいだろ、そっち頑張れ」

幼馴染み「はーい」

男「朝練行ってこい、遅刻するぞ。俺は寝る」

幼馴染み「一緒に行こ?」

男「嫌だよ。メリットがねぇわ」

幼馴染み「宿題、今日はやってないんでしょ。見せたげる」

男「待っててください。準備してきます」


――――学校

幼馴染み「じゃねー」

男「おう、またあとでな」

男「さってと、部室にでも行くかな」

男(邪魔がない場所っていったらそこしか思い浮かばないし)

男(あ、でも後輩がいたら困るな)

男(まあ、こんな朝っぱらからいないだろ)


――――天文部部室

男「なんでだよ…………」

後輩「おはようございます!先輩!」

男「なんでいるの?後輩」

後輩「いやー、ほとんどここで宿題をやってるんですよ。朝から」

男「同じ考えだったとは」

後輩「あ、先輩も宿題をしにきたんですか?」

男「まあな、友達にノート借りたから写させてもらうだけだけど」

後輩「あ、先輩ダメですよ。ちゃんと宿題やらないと」

男「後輩には言われたくないな」

後輩「今日だけは先輩も同じです」

男「そうだった」


後輩「そういえば先輩」

男「ん?なんだ?」

後輩「今日って、部活ありますよね」

男「ああ、うん、あるよ。今度の夏休みにどこ行くか決めなきゃだからさ」

後輩「でも、今日は先輩、生徒会ですよね」

男「……あ!そうだった、今日生徒会じゃん……。やっべ忘れてた」

後輩「だから私、部室で待ってるんで」

男「いや、別の日にしてもいいけど」

後輩「いやですよめんどくさい」

男「ですよね。うん、ごめんね」

後輩「大丈夫ですよ。先輩の事はもう慣れたんで」

男「なんか変な気分」

後輩「じゃ、宿題やりましょうよ。先輩」

男「そうだな。さっさと終わらせよう」


男「終わったー」

後輩「えー、早いです先輩」

男「そりゃ、写すだけだし」

後輩「ちょっと、先輩手伝ってくださいよ」

男「まあ、少しくらいならな」

後輩「英語ですけど…………」

男「英語なら超得意だから余裕」

後輩「ほんとですか?」

男「代わりに歴史とかダメダメだけど」

後輩「暗記教科不得意なんですね」

男「そういうことかな?」


後輩「終わったー」

男「もうこんな時間か」

後輩「ありがとうございます!今日のはほんとにやばかったです」

男「うん。すっげー量だった」

後輩「そろそろ私も行きますね」

男「あ、ちょっと待って。俺も荷物片付けるから」

後輩「じゃ、先輩。また放課後に!」

男「あっ、ちょ、待っ」

男「行っちゃったよ…………」


――――教室

男「おはよう」

友「よっす」

女「おはよう、男くん」

友「幼馴染みに起こしてもらったんか?」

男「情報はえぇ」

友「おっ、ホントだった」

女「実際に聞くと引くね」

友「俺でもちょっと引く」

男「…………うぅ」

幼馴染み「おはよー!」

男「うあああああ!」

幼馴染み「え、な、なに。どうしたの」

友「いやべつに」

女「なにもないよ」

幼馴染み「なんでみんなよそよそしいの!?」


――――放課後、生徒会室

男「こんにちは」

会長「今日は書記か。悪いね、今日はちょっと多いから君に負担をかける」

男「大丈夫です。会長こそ、女性なんですから、体調管理に気をつけてくださいね」

会長「ありがとう」

男「こんなルールが出来たせいで、会長は毎日働いてるじゃないですか」

会長「私は生徒会長なんだから、皆より働かなければならない。それに、私も会計とか副会長に助けられているからな。大丈夫だ」

男「でも……体調が悪いときは言ってくださいね。俺が代わりますから」

会長「…………書記には毎回助けられているな。ありがとう」

男「いいえ、他の奴は内申目当てですから、その分頑張らないと」


男「終わりました」

会長「お疲れ様、あとは私の方でやっておくから、先に行ってもいいよ」

男「あとはって、まだ結構あるじゃないですか。その書類貸してください」

会長「…………君は本当に優しいな。はい」

男「ありがとうございます。これからも余計な遠慮はしなくていいですよ」

会長「ありがとう。すまないね」

男「いえ。これでもまだ会長の方が多く働いていますから、大丈夫です」

会長「あと少しだから、頑張ってくれ」

男「はい!」


会長「ふぅ、終わったかな」

男「こっちも終わりました」

会長「ありがとう。今日は少し遅くなってしまったな」

男「大丈夫です」

会長「いや、今日は天文部があるのだろう?」

男「あー、はい。今からです」

会長「次は出来るだけ早く終わらせようか」

男「え!いや、そんな」

会長「大丈夫だ。先生に少し言っておく」

男「…………ありがとうございます」

会長「別に、負担ではないよ。君が気にすることはない。というより、君の方が負担だろう」

男「…………」

会長「私の負担を和らげるために君の負担が増えるのは私が困る。君には負担ではない範囲でやってほしいんだ」

会長「いいね?」

男「はい、分かりました」


ガチャ

男「ありがとうございました」

バタン

後輩「先輩、お疲れ様です」

男「え、後輩?もしかして待ってた?ごめん」

後輩「いえ、さっき来たとこなので。今日は遅いなーと思いつつ」

男「そっか、ごめんね」

後輩「じゃ、部室、行きましょう!」ガシッ

男「えっ、ちょ、ちょっと。腕引っ張らないで!」


今日はここまでにします

明日の夜にまた載せていきます

見てくれると嬉しいです






21:00から載せていきます

よければ見ていってください


――――天文部部室

男「この山とかいいかな」

後輩「いいかもですねー」

男「それともこっちか……?」

後輩「…………先輩」

男「ん?何?」

後輩「これって、今決めるべきなんですか?」

男「んー、まあ出来るだけ早くかな」

後輩「でも、行くのって夏休みですよね?」

男「うん」

後輩「今、六月ですよね?」

男「うん」

後輩「まだ決めなくてもいいじゃないですか」

男「まあ、そうなんだけど。遠いところだと泊まりになるから、その時は宿とか決めなきゃいけないし、あと展望台とか予約制のところがあるからさ」

後輩「でも、それって六月じゃなくてもいいじゃないですか」

男「…………うーん、まあ」

後輩「今日はまだいいですよね」

男「後輩はあれか。今日はサボりたいのか」

後輩「ぶっちゃけそうです」

男「……ま、しょうがないよな。俺も今日遅くなっちゃったし」

男「今日はいつも通りでいいよ」

後輩「やったー!」


後輩「ちょっと先輩聞いてくださいよー」

男「そこまでいつも通りにする必要はないんだけど」

後輩「えー、でもいつも話は違いますよ」

男「話の始めと結論はいつも一緒になるよな」

後輩「そーでしたっけ」

男「そうだよ」

後輩「なんですか。もしかして、内心話の中身ないなとか思ってたんですか?」

男「うん」

後輩「即肯定しちゃった」

男「いやー、もう全て同じ結論てのがね」

後輩「先輩なんてもう嫌いです」

男「はいはい」

後輩「ついに流されるように」


後輩「先輩、ちょっとそっち行ってもいいですか?」

男「あれ、俺の事嫌いじゃないの?」

後輩「人の揚げ足をとるのが好きなんですか?」

男「うん」

後輩「やな性格ですねほんと」

男「そう?」

後輩「まあいいですけど」ガタッ

男「うん?そっち行くって言ったけど、別に隣じゃなくても。てか、なんでこっちに」

後輩「先輩は性格ちょっと嫌ですけど、近くにいると落ち着くんです」

男「性格悪いかな?あと、落ち着くって初めて言われたけど、喜んでいいのか……」

後輩「やっぱり、落ち着きます」

男「んー、まあ落ち着くならいいや」

後輩「ふふ、せんぱーい」ギュッ

男「なんで腕を掴む痛い痛い」

後輩「ふふっ」

男「俺が落ち着かないっ!」


――――校門前

男「あ、幼馴染み?」

幼馴染み「やっほー。一緒に帰ろ」

男「ちょうど良かったな」

幼馴染み「今日さー、そっち行ってもいい?」

男「え、幼馴染みの親いなかったっけ、今日」

幼馴染み「いるにはいるけど、今日久しぶりに妹ちゃん帰って来るんでしょ?」

男「あ、あー。そういやそうだ」

幼馴染み「妹ちゃんの料理食べたいからさ」

男「んー。分かったわ」

幼馴染み「じゃ、私先に帰って準備して来るから」

男「了解」


男「ただいま」

妹「お帰り、お兄ちゃん」

男「おう、妹。もう帰ってきたの?」

妹「うん。今日部活なかったから」

男「寮では上手くやれてるか?」

妹「うん。すぐ友達になれたし、寮の管理人さんも優しいから。今日も外出届を受理してくれたんだ」

男「そういえば、女子高ていえば汚いってネットで噂になってるんだけど」

妹「あんなに汚くないよ。私の学校は頭いいとこだから大丈夫」

男「まあ、たまには家に帰ってこいよ」

妹「今日は忘れ物取りに来ただけだから。次に帰ってくるのは夏休みかな」

男「そっか。あ、今日幼馴染み来るから」

妹「幼馴染みさん来るの?分かった」

男「まあ、すぐ来ると思うけどな」

ガチャ

幼馴染み「お邪魔しまーす」

男「ほら」

妹「幼馴染みさん。お久しぶりです」

幼馴染み「妹ちゃん、久しぶり。大丈夫だったかな」

妹「はい、大丈夫ですよ。食材は足りますし、ちょっと時間がかかるだけです」

男「手伝おうか?」

妹「大丈夫大丈夫、一人分ならすぐ終わるから」

幼馴染み「私も手伝おうか?」

妹「大丈夫ですっ!絶対待っててくださいっ!」


幼馴染み「美味しい!」

妹「ありがとうございます」

男「うん、うまい」

妹「ありがとう、お兄ちゃん」

幼馴染み「男のより美味しいよ」

妹「いやいや、まだお兄ちゃんには負けますよ」

男「まあな」

幼馴染み「威張らないでよ。早起きも出来ないのに」

男「いやいや、お前も料理出来ないだろ」

幼馴染み「くっ…………」

妹「え、お兄ちゃん遅刻したの?」

男「鋭いな妹。昨日しちゃった」

幼馴染み「今日は私が起こしたから大丈夫だった」

妹「え、幼馴染みさんに起こしてもらったの?」

男「…………うん」

妹「…………すいません、幼馴染みさん」

幼馴染み「男、罰としてコンビニでアイス買ってきて。三人分」

男「…………なんも言い返せねぇ。いいよ、買ってくるよ」

幼馴染み「ハーゲンダッツね」

男「ちくしょー」


幼馴染み「さて、男がいないね」

妹「どうかしたんですか?」

幼馴染み「ちょっと妹ちゃんに相談があります」

妹「はい」

幼馴染み「実は私、男のことが好きなんだけど、どうにかして男を振り向かせたい」

妹「はい」

幼馴染み「あれ?驚かないの?」

妹「分かりますよそのくらい」

幼馴染み「えー。ちょっとショック」

妹「で、振り向かせたいって何を」

幼馴染み「それを妹ちゃんに考えて欲しいの」

妹「はぁ、まあいいですけど」

幼馴染み「ほんと?やった!どんな方法があるかな」

妹「まあ、大体の定番として――――」


男「ほい、クッキー」

幼馴染み「ありがとー」

男「妹は、バニラでよかった?」

妹「なんでもいいよ。全部好きだし」

男「お、よかった」

幼馴染み「うまい」

男「食うのがはえーよ。俺らまだ食ってないだろうが」

妹「美味しいですね」

男「妹もかよ。まあいいけど」

幼馴染み「男は何味?」

男「ストロベリー」


幼馴染み「じゃ、私帰るね」

男「隣だけどな。また月曜日」

幼馴染み「うん」

妹「ありがとうございました」

幼馴染み「うん、こちらこそありがとう」

男「じゃあな」

幼馴染み「じゃあね」

ガチャ

バタン

男「さてと、親の分作るか」

妹「お兄ちゃんも手伝ってね」

男「うん、いいよ」

妹「お兄ちゃんの料理久しぶりだな」

男「まあそうだな。妹、なんかいるか?」

妹「何なら作れる?」

男「妹が作れないものでも何でも」


幼馴染み「さて」

幼馴染み「男を振り向かせるために」

幼馴染み「月曜日から頑張ろう」

幼馴染み「妹ちゃんに聞いたし」

幼馴染み「やろう!」


――――学校

「いつも笑顔作戦」

男「おはよ」

友「よっ。宿題やった?」

男「ああ。またか」

友「すまんね」

幼馴染み「おはよー」ニコッ

幼馴染み(笑顔はだれでも可愛く見えて、一気に距離を縮めることができるらしい)

幼馴染み(自分の笑顔に自信を持つこと!)

友「おー」

男「幼馴染み、なんで笑ってんの?」

幼馴染み「別にー。なんでもないよ」ニコッ

男「怖っ」

幼馴染み「えっ」


――――昼休み

「ギャップ作戦」

男「あー、昼だ」

友「昼だな」

幼馴染み「お弁当作ってきたんだけど、食べない?」

幼馴染み(お弁当を作ってくるといういつもと違う日常)

幼馴染み(そして女子力が高いと言われる手作り弁当!)

幼馴染み(ギャップ萌えという言葉があるから間違いない!)

幼馴染み(この作戦は成功するはず!)

男「あー……俺はいいや。作ったのあるし、友食べたら?」

幼馴染み「え」

友「おーマジで、ありがとう。俺いつも購買だから助かるわ」

幼馴染み「え」

友「んじゃ、この卵焼きを」パク

友「」バタ

幼馴染み「え」

男「よし、保健室行こうか。友、すまん」


「ボディタッチ作戦」

男「お、友。戻ってきたんだな」

友「なんか気付いたら保健室にいたんだ」

幼馴染み「ねー男」トン

幼馴染み(男子はさりげないボディタッチに勘違いするという)

幼馴染み(一番成功率が高いらしい)

男「ん?なに?」

幼馴染み(あれ、いつもどおり)

幼馴染み「あ……いや、なんでもないよ」

男「え?はぁ、変な奴だな」

幼馴染み「ごめん……」

幼馴染み(変な奴て言われた……)

幼馴染み(うぅ…………なんかすごいショックだ)


――――放課後

「押してダメなら引いてみな作戦」

幼馴染み(今日は月曜日、部活が休みでよかった)

幼馴染み(ということで男を尾行しよう)

幼馴染み(今はまだ教室だ)

幼馴染み(って男、私を探さないの?いつも一緒に帰ってるじゃん!月曜日だと!)

男「委員長、なんか手伝うことある?」

委員長「あ、副長くん。あの、少し職員室に持っていくものがありますけど」

男「手伝うよ。重そうだし」

委員長「……ありがとうございます。では、こっちの半分をお願いできますか?」

男「任せて」

幼馴染み(くっ、男、委員長の好感度を上げている!)

幼馴染み(私は男の好感度上げることも出来ないし、しかも友の好感度も下げたかもしれないのに)


――――職員室

委員長「ありがとうごさいました、副長くん」

男「いやいや」

委員長「では、また明日」

男「うん、また明日」

幼馴染み in ダンボール(職員室前でいいダンボールが見つかった)

幼馴染み(男のやつ、委員長といい雰囲気になっちゃってる……)

男「さてと、部活行くか」

幼馴染み(この後男は天文部部室へ行く)

幼馴染み(そこでは後輩ちゃんが待ってるはずだ)

幼馴染み(ライバルが多いなぁ)

会長「おや、書記か?」

男「あれ、会長じゃないですか」

幼馴染み(…………ライバルが多いなぁ)

男「どうしてここに」

会長「仕事が終わったから先生に報告をしにきたんだ」

男「今日は確か会計ですよね」

会長「会計は来なかったよ」

男「えっ?な、何でですか!?」

会長「それは私にも分からないが、きっと面倒なのだろう」

男「そ、それじゃあダメじゃないですか。会長の仕事量が」

会長「今日は一人で出来る量だったから大丈夫だ。しかし、これからは……」

男「また今日みたいなことがあったら言ってくださいよ。手伝いますから」

会長「…………ありがとう」

幼馴染み(うわ、なんか重要なこと聞いちゃったよ)


――――天文部部室

男「こんにちは」

後輩「こんにちはっす!せんぱ――」

幼馴染み(うん?こっち見て――)

後輩「先輩、ちょっと待っててください。すぐですから」ダッ

幼馴染み(ぎゃっ!バレちゃった!)

幼馴染み(うわこっちくるよ助けて)

後輩「…………誰ですか?ダンボールに身を隠すなんてバレバレですよ」

幼馴染み「…………」ダラダラ

後輩「…………ねぇ?」

幼馴染み「…………はい」

後輩「入部希望者ですか?それともストーカー?もしやスネーク?」

幼馴染み「…………」

後輩「ま、どれでもいいですけど」


後輩「先輩に、近づかないで下さいね」


幼馴染み「っ!」ビクッ

幼馴染み(怖っ、殺気が)

後輩「せんぱーい、すいませーん」

男「ん、ああ。別に」

後輩「せんぱーい」ギュッ

男「待って!まてまて!なになになに!?なんで抱きつく!?」

後輩「いえーい」

幼馴染み(…………負けた)


幼馴染み「…………」

男「お、あれ?なんで幼馴染みいんの?まさか待ってた?」

幼馴染み「…………ううん」

男「?ま、いいや。サンキュな。じゃ帰ろうぜ」

幼馴染み「うん…………」

幼馴染み(男を落とそう、と思っていたのに、すっかりテンションが落ちてしまった)

幼馴染み(私になんの反応も示さないのに、周りの人には優しくする)

幼馴染み(委員長さんの荷物を持ってやり、生徒会長を気遣い、後輩ちゃんにボディタッチ作戦を成功させられ)

幼馴染み「男は、私のことをどう思ってるのかな…………」

男「え?」

幼馴染み(え?…………あ、え!?嘘、声に出てた!?)

男「なんでいきなりそんな」

幼馴染み「い、いやいや!なんもないっ!」

男「…………?」


――――幼馴染みの部屋

幼馴染み「はぁ…………」

幼馴染み「男にとって、私はどうでもいいのかな」

幼馴染み「全然わかんない」

幼馴染み「考えれば考えるほど、頭の中がこんがらがってくる」


幼馴染み「私は、男の一番になりたい」


幼馴染み「でも、そんなの…………絶対むり…………」

幼馴染み「もう…………だめだ」バタ

幼馴染み「…………ベッド、気持ちー」

幼馴染み「頭が…………クラクラする」

幼馴染み「あぁ…………風邪かな」


――――学校

男「幼馴染みが休み?」

友「なんでお前隣なのに知らないの?」

女「風邪だって言ってた」

男「珍しいこともあるもんだな」

友「俺、風邪ひいたことないな」

男「あー、まあ、バカは風邪をひかないとかいうからな」

友「俺をバカって言ってる?」

男「えっ、違うのか?」

友「認めねぇよ!簡単にバカとか言うな!」

女「いやぁ、友はバカだと思うよ」

友「みんなしてひでぇ」


――――放課後

男「幼馴染みのお見舞い行くか」

女「ごめんね、今日は部活があって行けなくて」

男「いいよいいよ。むしろ大人数で行ったら逆に迷惑かもな」

友「じゃ、よろしくな」

男「おう。そっちも頑張れよ」

女「うん」

友「当然!」

女「そっちも、風邪ひかないようにね」

男「はいはい」


すいません。ほん怖見るんで終わります

また明日も同じ時間くらいから始めます

また見てくれると嬉しいです





こんばんは。また載せていきます。

よろしければ見ていってください。




――――幼馴染みの家

ピンポーン

幼馴染み「…………誰か来た」ゴホッ

幼馴染み「けど…………動けない」

男「幼馴染みー、いるかー?」

幼馴染み「男…………だ」ゴホッ

幼馴染み「よ……いしょっ……と」

幼馴染み「はぁ……はぁ……」ゴホッ

幼馴染み「男……」ガチャ

男「よ、おみまって、大丈夫かよっ!?」

幼馴染み「う……ん。も……無理」クラッ

男「うおっ、危ねっ!倒れるとかっ!重病じゃねえかおい!」ガシッ

男「とっ、とりあえず部屋に!」

男「おっ、おじゃましまーす!」


幼馴染み「…………ん」

男「お、気がついたか?」

幼馴染み「…………男?」ゴホッ

男「おう。お見舞い」

幼馴染み「…………ありがとう」

男「風邪、酷そうだな。さっきもいきなり意識失って倒れてきた」

幼馴染み「…………ごめん」ゴホッ

男「なんか食べたか?」

幼馴染み「…………ううん」

男「そりゃ倒れるわ。キッチン借りるな。なんか作るから」

幼馴染み「…………うん」

男「あ、あとこれ。ポカリ持ってきたから、少しずつ飲めよ」

幼馴染み「…………うん」ゴホッ


男「ほい、お粥」

幼馴染み「…………ありがとう」

男「スプーンこれでいいよな?」

幼馴染み「…………うん」ゴホッ

男「ちょっと熱いから冷ましてから食べろよ」

幼馴染み「…………ふー、ふー」パク

男「どうだ?」

幼馴染み「…………おいしい」

男「そっか、よかった。じゃ、食べたらすぐに寝ろよ。また明日も来るから」

幼馴染み「あ…………待って」ガシッ

男「うおっ。な、何?」

幼馴染み「…………寂しい」

男「…………そっか。じゃ、食べ終わったら食器片付けるから、それまで待っとく」

幼馴染み「…………」パク

男「そんな一気に食べるなよ?」

幼馴染み「…………うん」パク


幼馴染み「…………」

男「ん、寝ちゃったか」

男「じゃ、俺も帰るかな」

男「ちゃんと治せよ」

男「お前がいないと、なんか、変だからな」

男「じゃ」

バタン


幼馴染み「…………今言っても遅いよ……」



――――翌々日

幼馴染み「男が風邪で休み!?」

友「なんで隣なのにお前ら知らねぇんだ?」

女「多分、幼馴染みの風邪が移ったんじゃない?昨日からだったし」

幼馴染み「しょーがない、お見舞い行こうか」

友「いや、俺今日も部活だから」

女「私も」

幼馴染み「奇跡的に私だけ部活休み……」

友「行ってこい」

女「行った方がいいよ」

幼馴染み「うん」


――――放課後

幼馴染み「じゃ、行ってくる!」

友「行ってこい」

女「あの二人、まだくっつかないの?」

友「男がアレだから」

女「なるほど。でも、今日くらいから幼馴染みが動くんじゃないかな」

友「そう?」

女「まあ、お見舞いされたらお礼がしたいから」

友「女子の感情分かんね」


男「ゴホッゴホッ」ピピピピ

男「嘘、四十度って、ひでぇ」ゴホッ

男「うあー、頭クラクラする」

男「はぁ、はぁ。熱い」ゴホッ

男「昨日より酷くなってるような…………」

男「はぁ…………」ゴホッ

ピンポーン

男「……今度は、だれ」ゴホッ

男「はぁ……はぁ……」

ガチャ

幼馴染み「あ、男。大丈夫?」

男「…………どうぞ」


男「ちょっと……俺寝るから」ゴホッ

幼馴染み「え、客人待たせて寝るの」

男「お見舞いはもう昨日で充分だよ…………」ゴホッ

幼馴染み「昨日?昨日は私も休んだけど」

男「あー、まあとりあえず……俺はだいじょ」ゴホッゴホッ

幼馴染み「いやいや、風邪酷いじゃん。ダメダメ、なんか食べたの?」

男「いや、なんも…………あっ、いや、食べた食べた」ゴホッ

幼馴染み「嘘でしょ。今、なんもって言ったじゃん。キッチン借りるね」

男「いや!大丈夫!だいじょ」ゴホッ

幼馴染み「大丈夫じゃない。ちゃんと食べなきゃ」


幼馴染み「…………はい」

男「…………予想通りだよ。何この血の池地獄」

幼馴染み「…………お粥」

男「何を入れたんだ。てか、お前俺を殺す気か?」ゴホッ

幼馴染み「…………ちょっと失敗しちゃった」

男「ちょっとどころじゃねぇ…………まあ食べるよ」ゴホッ

幼馴染み「え!いやいや、捨てるよ」

男「ただし、この失敗を忘れるなよ。これから料理、教えてやるから」ゴホッ

幼馴染み「!……ありがとう!」

男「ったく…………」パク

男「うっ」バタ

幼馴染み「あれ、寝ちゃった」

幼馴染み「ベッドに運ぶか」


男「…………」

幼馴染み「気絶したように寝てる」

幼馴染み「…………ごめんね、男」

幼馴染み「今日のことで、また悪い印象を与えたかな」

幼馴染み「私は、男にとっての、一番になりたいんだ」

幼馴染み「どうやったら、一番になれるかな?」

幼馴染み「分からないよ」

幼馴染み「…………なんて」

幼馴染み「じゃあね男」

幼馴染み「早く、良くなって」


――――翌日

男「まだ熱あるし」ゴホッ

男「うあー、また今日も休むのか」

男「これで三日連続じゃん……」

男「あっ!やべ、今日生徒会…………」

男「会長に、メールしとこ」

男「すいません、会長」


――――夕方

男「咳、なくなってきたな」

男「でも熱はあるんだけど…………」

男「はー、もう夕方か。家で寝るだけだと時間が早く経つ」

ピンポーン

男「あれ、誰か来た」

男「幼馴染みかな。だったら、またあの地獄を見るのか…………なんか嫌だな」

ガチャ

会長「元気そうだな、男」

男「あ、え?会長さん?」

会長「少し心配になってな。風邪で三日も休むのは珍しいから」

男「え!ありがとうございます」

会長「それと説教をしにきた」

男「えっ」


会長「書記は前に言ったな。私に、体調管理をしろと」

男「そんな偉そうに言ってないですけど、まあ言いました」

会長「今日は私が言うべきだな」

男「……はい」

会長「反省しているか?」

男「……はい」

会長「ならばいい。君は少し忘れっぽいが、なんでも出来るし優しい奴だ。また来週から元気に登校しなよ?」

男「っ……はい!ありがとうございます!」

会長「ところで、君はなにか食べたのか?少しくらいなら作ってやれるが」

男「え!いいんですか!?食べます食べます!」

会長「そ、そうか。じゃあ、お粥でいいかな。って、もう治ってるかもしれんが」

男「大丈夫です!あ、場所教えるので、キッチン行きましょう!」

会長「……君は本当に病人なのか?少し怪しいんだが……」


会長「はい、お粥。少し熱いだろうから、冷ましてからな」

男「ありがとうございます!うまっ!」パク

会長「ふむ……君の部屋は案外片付いているな」

男「そうですか?あんまり掃除してないですけど」パク

会長「私には弟がいるんだが、もう少し汚いかな」

男「え、会長に兄弟いたんですか」パク

会長「弟と妹が一人ずついるよ。君にはいないのか?」

男「いえ、妹が一人います」パク

会長「へぇ、意外だな。君は一人っ子だと思ってたが」

男「そうですか?」パク

会長「それで、君の妹さんはどこへ?」

男「妹は全寮制の女子高に行ってます。寮に憧れてたみたいで。会長の弟や妹は」

会長「弟は中二で、妹は中一だ。丁度思春期だから、部屋が汚いのかもね」

男「あー、それはあると思いますよ。俺は高校に入ってから綺麗にし始めたんで」

会長「そういうものなのか」

男「俺の場合は、ですけど」


会長「今日は安静にしてなよ」

男「はい!ありがとうございます!」

会長「では、また来週にな」

男「はい!」

ガチャ

バタン

男「…………ふー」

男「寝よ」


――――夜

男「…………」

コンコン

男「ん?窓?」

幼馴染み「…………」コンコン

男「えっ、幼馴染み?なんで」

ガラッ

幼馴染み「ごめんね。いきなり来ちゃって」

男「いや、まあ慣れてるからいいんだけど。なんで?」

幼馴染み「いやー、ちょっと、暇だから」

男「……はぁ」


幼馴染み「いや、ほんとなんだって!」

男「嘘つけ。この漫画は来週発売だからまだ並んでねぇよ」

幼馴染み「えー……でもなぁ」

男「見間違いだ見間違い」

幼馴染み「…………」

男「……で?」

幼馴染み「え?」

男「そろそろ教えろよ。なんで来たのか。暇とか嘘だろ」

幼馴染み「っ…………うん」

男「なんか目的あんだろ?」

幼馴染み「…………うん」


幼馴染み「男ってさ、私の事、どう思ってるの?」

男「……は?」

幼馴染み「どう?」

男「どうって、幼馴染みだろ」

幼馴染み「それ以上はないの?」

男「それ以上って……」

幼馴染み「私はさ……男が……好きなんだ」

男「えっ!ちょっ」

幼馴染み「まだ」

男「!」

幼馴染み「好きだけど、男からするとまだそのレベルにいってないでしょ」

男「…………」

幼馴染み「ちょっと油断してた私。委員長さんと、後輩ちゃんと、生徒会長さんと、同じレベル」

幼馴染み「私だけ幼い頃から知り合いだったから、一歩リードしてるかと思ってたけど、全然そんなことなかった」

幼馴染み「私は男にとって、やっぱりその程度なのかな」


幼馴染み「こんだけで悩むなんて、変だよね」

幼馴染み「でも、私にとって大きい問題だよ」

幼馴染み「男」


幼馴染み「男にとって、私は一番かな?」



男「…………ふー」


男「そんなの当然だろ」


幼馴染み(あ…………)


男「何年一緒にいると思ってんだよ」


幼馴染み(やっぱり…………)


男「委員長よりも」


幼馴染み(なんだ…………)


男「後輩よりも」


幼馴染み(そうか…………)


男「会長よりも」


幼馴染み(……そっ……か……)


男「幼馴染みが一番に」


男「決まってる」








幼馴染み「今、嘘ついたね」






男「っ!なん」

幼馴染み「私ね、妹ちゃんに聞いたんだ」

幼馴染み「男が嘘をついてるのをどう見破るか」

幼馴染み「妹ちゃんの言う通りだよ」

幼馴染み「私に、嘘を言えば喜ぶと」


幼馴染み「思った?」ダッ


ガラッ

男「――お、幼馴染みっ!まっ」



幼馴染み「来ないでっ!」



男「っ!…………」


男「…………すまん」



幼馴染み「作戦成功だね!」

幼馴染み「これで男は私のことを意識するし、私に申し訳ないと思ってるはず」

幼馴染み「まあ、あそこで嘘ついてなかったらそれはそれでラッキーだけど」

幼馴染み「じゃ、明日から本格的に攻めて行こうかな」

幼馴染み「ふふふっ」


幼馴染み「前まで遠くにいた男が、近くに思える」


幼馴染み「とっても面白いよ」


――――月曜日

男「幼馴染み…………」

幼馴染み「おはよ」

男「また、俺の部屋に」

男「…………まあ、今日は何も言えないな」

幼馴染み「なんかいうことある?」

男「…………あの時嘘ついて、ごめ」

幼馴染み「なんてね」ダキッ

男「っ!え、なん」///

幼馴染み「うん、今は近くに思える」

男「そ、そりゃ当然だろ!な、なんで、か、顔近い」///

幼馴染み「普通のヒロインだったら、あのまま諦めるか、男が謝る展開だよね。さっきも男、謝ろうとしてたし」

男「え?え?」///

幼馴染み「でもやっぱり私に普通は似合わない」

幼馴染み「私、これから男の一番になれるように頑張るから」

幼馴染み「ぜーったい、一番になる!」


幼馴染み「だから、それまでよろしくね、男!」


男「!……わ、分かったよ」

男「と、と、とりあえずはな、離して、恥ずい」///

幼馴染み「はいはい」

幼馴染み「それじゃ、学校行こっ!」






ありがとうございました。

ちょっとラストの方が下手ですが

これから頑張っていきたいです。

次回も読んで頂けると嬉しいです。







長編てほど長編じゃなかったですね

すいません


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月14日 (日) 10:14:28   ID: ajTHAarl

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