喜多見柚「すーぱーのばー!」 (23)



柚「わー」

P「?」

柚「…」アー

P「…」

P「…なにしてるんだ?」

柚「んあっ?」

P(んあって)

柚「あっPサン?へへー。星みてる!」

P「おう。それはまあ…見れば分かるし、知ってる」

柚「あー。分かっちゃうかー」ヘヘー

P「うん」

柚「うんうんっ。へへ」

柚「んしょ…あーぅ…んへへ」ダラーン

P(だからってそんなふうに精一杯見上げなくても)クス


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P「はい、缶コーヒー。あったかいの」

柚「おっアリガトー。しょっと」がば

柚「えと、甘いの?」

P「甘いのだよ」パコ

柚「おー」

柚「へへ。Pサン分かってるなー」

P「おー」ズズ…

柚「んぅ…よいしょ」パコ

柚「こくこく。へへーうまー」

柚「夜だと外だと寒いから、おいしいねっ」ニパ

P「うん。そうだな」



・・・・・


柚「……」ンア

P「?」

柚「…ぁー…んあー」

P(…星を見上げるうちにだんだん口が開くんだな)オモシロイ

柚「わ」

P「ん?」

柚「Pサンいまの!いまのみたっ流れ星っほら!ぴかって!」ぺちぺち

P「いて、いてて。いやごめん、さっきは柚のこと見てたから見逃した」

柚「えー!もー!なんで見逃すのーっ」

P「いやだから」

柚「?…」ハッ

柚「あわっ」

P「ん?」

柚「も、もー!ぺちぺち!」

P「いてて。な、なんだよ」


柚「も、もー……。はふ…」

柚「ま、まあいいや。まだたくさん一緒に観れるよね。だって」

P「うん」

柚「りゅーせーぐん!」

P「流星群な」

柚「すーぱーのばあ!」

P「それ違う。あと上向きながら言ってるから言い方すごく子どもっぽいぞ」

柚「コーヒー飲んでるから大人だよ!」ペカー

P「おー。そうだな。甘いのだけど」



・・・・・


柚「…」ンアー

柚「…あっ。いままた流れたっ」がばっ

柚「…えと、」チラ

P「うん。いまのはちゃんと観た」

柚「ン!うんっ。へへっ」ニパ

柚「えへへ。一緒に観れた♪きれいだねー」パタパタ

P「そうだな」



・・・・・


柚「…」ワー

柚「アタシがいつもいる街だと…星って、こんな風にたくさん観れないから…なんだか楽しいナー」ぷらぷら

P「遠いところまで泊まりがけの仕事だったけど、こんな風にいいこともあったな」

柚「うんっ。へへーまぁまぁ、アタシはPサンが一緒ならべつにどこでも――」

P「あ、いま流れた」

柚「えぇっ。み、見逃したカモ…ぴ、Pサンだけずるかもっ」

P「いやずるいもなにもないだろ」

柚「それにいませっかく可愛いこと言おうとしてたのにーっ」ムスー

P(自分で可愛いって言うのか)

P「…どうせからかうつもりだったんじゃないのか?」

柚「ン?んー。てへー♪どーでしょっ」ニヘコロ

P(笑ってごまかされた。まあいいか)カワイイ



・・・・・


柚「ふふん」

柚「いーもん。流れ星がなくたって、星たくさんだもん♪」

P「変わった拗ね方だな」

柚「すーぱーのばー!」

P「気に入ったのか?」

柚「ちょーしんせー♪あのちょーしんせー♪」

P「スーパーノヴァの意味分かって言ってたのか」

柚「あっいま柚のことバカにしたでしょ!」

P「してないよ」

柚「ならいいやっ」


柚「まうぉーいずおーばー♪」

P(『Supernova』だ…何気にいろいろ知ってるな…)

P「…柚って英語のテストあんまり得意じゃない?」

柚「あれっ。ど、どーしてばれたのカナっ」

P「いや…発音的になんとなく…それはべつに上向いてるからとかじゃなかったか…」

柚「あ、あってればいいの!すーぱーのばー!」

P「お、おー。いやだからべつに今日みてるのはスーパーノヴァではないけどな」クス



・・・・・


P「…」ボー…

P(…ちゃんと星観るのなんていつ以来かな。…ん?いやそれこそまえに柚と観たとき以来か…。…大体なんでも柚とやってそうだな、俺)クス

柚(?)

柚(Pサンなんだか楽しそうだ。へへ)ニヨニヨ

P「?」

P「…おれのこと見てるけどおれはべつに流れ星じゃないぞ」

柚「はぅあ。し、知ってるよ!そういうことじゃないの!というか先にニヨニヨしてたのはPサンの方でしょー!もー!」

P「いてて。な、なんだよー」



・・・・・


柚「…」モー

柚「…。へへ。流れ星も、すーぱーのばーもだけど」

P「ん?」

柚「星ってきれいだけど、たくさんだから、見つけてもらえるのはすぐ消えちゃうのだけなんだよね」

P「…ん」

P「うん、まあ、そうなのかな」

柚「うんっ」


柚「んと、だから」

柚「Pサン、柚のことは見失わないようにね?」

P「べつに柚も流れ星じゃないだろう」

柚「そ、それはどうだけどっ」エトッ

P「すーぱーのばでもないだろ。出会ってからちゃんとまだいまだって輝いてる」ポフ

柚「んう」ペフ

ナデナデ

柚「んー…くすぐったいよー…。へへ、それにPサン、それちょっと恥ずかしいカモ」ニヘ

P(言わせたくせに)

柚「…てへー」

P「……うん」








なでなで


P「大丈夫だよ。星みたいに遠くにいるわけじゃないし」

柚「うん」

P「うん」

P「ほら。もう寒くなって来たしホテルに戻ろう。みんなも待ってる」

柚「うん」

柚「へへ、Pサン付いて来てくれてアリガトー」

P「連れて来て、だ。さり気なく柚が俺の保護者みたいな言い回しはやめてください」

柚「てへ?♪」テヘペロ

P「ごまかされないぞ」ペチ

柚「ふにっ」


柚「…」ニヘヘ

柚「でもでもっこれからも柚は、」

P「ん?」

柚「うんっ。Pサンに連れてもらうより、Pサンに柚に付き合って欲しいなって!だめかな?」

P「…」

P「……いや、べつに」

柚「あ、Pサンいまによってした」

P「してない」

柚「したー!」

P「してな」

柚「ホテルまでよーいどん!」

P「なっ、おいずるいぞ!」

柚「えっへへ!」



たたっ


柚「ほらーPサンはやくっ!」くるん

柚「ずっと近くにいてくれるんでしょっ?だから早く、柚に付いて来よ?」ニパッ

P「…近くにとはべつに言っては…」

P「…ないけど、まあ、…うん」

P「…その方が俺もいいし。うん」

柚「ンー?」

P「あー…分かったって!…ほら早く走らないとすぐ追いつくぞ!」

柚「わーい。きゃー逃げろー♪へへっ♪」

P「…」ハァ

P「…はいはい。ちゃんと付いて行くよ」

柚「ン!へへー、ちゃんとPサンが付いて来れるように、じゃあ柚もーっとぺかーってしよーっ!」

P「おーがんばれ…って聞こえてるのかよ。あーもーすぐ追いついてやる」

柚「えっへへーにげるっ♪ほらはやく♪」




・・・・おしまい

おわりん

以前にも紹介したことのあるandymori『CITY LIGHTS』、それとELLEGARDENの『Supernova』から一部歌詞を引いてます。
柚に英語をひらがなで言わせたら可愛いかなと思っただけ。ありがとうございました

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柚合同誌ホームページhttp://aquilno.net/html/C86_yuzu.htm

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