【ごちうさ】シャロ「リゼ先輩に振られた…」千夜「よしよし」 (39)

※前回【ごちうさ】ココア「ロゼちゃんに恋愛相談するよ」
【ごちうさ】ココア「ロゼちゃんに恋愛相談するよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407718932/) 
の千夜シャロ側の続きです。

※完全に前回読んでないとダメなやつです。
※ちょっと鬱入ります。


シャロの家


シャロ「千夜ああぁぁぁあ」

千夜「ど、どうしたのシャロちゃん、そんなに泣いて」

シャロ「リゼ先輩に振られたああぁ」ワアァァン

千夜「……そう、勇気を出して、頑張ってきたのね。よしよし」

シャロ「うぅ…千夜ぁ……」ボロボロ

千夜「今日はずっと一緒にいて、慰めてあげるから」

シャロ「……ありがと」グスッ

千夜(……私って、ずるい女ね)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407938119


シャロ「うぅ……グスグス」

千夜「よしよし……リゼちゃんのこと、そんなに好きだったのね」

シャロ「……」コクコク

千夜「大丈夫よ。私は、シャロちゃんから離れないわ」

千夜「シャロちゃんが許す限り、いつまでも一緒にいるから…」

シャロ「千夜…?」

千夜「……今日はもう疲れたでしょ。お風呂沸いてるから、たまには一緒に入りましょう」

シャロ「ん」

お風呂

千夜「シャロちゃんって、すごく綺麗に、可愛く育ったわよね」

シャロ「なにそれ、嫌味? ……どうせ私は発育不良よ」

千夜「そんなつもりで言ったんじゃないわ」

千夜「……シャロちゃんは、昔からとっても綺麗で可愛かった。今は、もっと素敵よ」

千夜「こんなに可愛いシャロちゃんを振るなんて、リゼちゃんも罪な女よね」

シャロ「リゼ先輩の話はやめて」

千夜「あっ…ごめんなさい…」

シャロ「…………」

シャロ宅


シャロ「もう、今日は寝るわ」

千夜「私も一緒に寝ても良い?」

シャロ「ええ。……ありがとうね、千夜」

千夜「あら、別に良いのよ。私が好きでやっていることだし、シャロちゃんに早く元気になってほしいから」

シャロ「でも、こればっかりはさっぱりと諦められるとも思えないし……もし嫌になったら、気にしないでいいからね」

千夜「大丈夫よ。シャロちゃんのためだもの」

おふとん

シャロ「……ねえ千夜。千夜は、私のこと嫌いにならない?」

千夜「どうしたの急に。…何が起きても嫌いになんてならないわ」

シャロ「私……リゼ先輩が失恋すれば、チャンスがあるんじゃないかって、そればっかり考えちゃうのよ」

シャロ「最低よ……私なんて、振られて当然なのよ」

千夜「シャロちゃん、それだけリゼちゃんのことが好きだったってことなのよ」ナデナデ

千夜「好きな人に振り向いてもらいたくてたまらなくて……私も考えたもの」

シャロ「千夜も、好きな人がいたことあるの?」

千夜「ええ。大好きな人……だからこそ、振り向かせる為になんでもできると思ったけれど」

千夜「結局は、その人が振られますようになんて、酷いことを祈ってただけだった」

千夜「けど、大好きだからこそ、やっぱり最終的には、どうにでも幸せになってほしい、って思っちゃうのよね」

シャロ「うん……リゼ先輩が幸せなら…いや、やっぱり辛いけど」

シャロ「でも、諦めるしか、ないわよね」

シャロ「……千夜の好きな人って、結局どうしたの?」

千夜「振られて、落ち込んでたわ。そこに取り入ろうとして……そういうのも、難しいなって思ってるところ」

シャロ「聞く限り、最近の話なのね。……ちょっと寂しい気もするけど、頑張ってね」

シャロ「千夜ならきっと、好きになってもらえるから」

シャロ「……色々あって疲れちゃった。お休み、千夜」

千夜「おやすみなさい、シャロちゃん」

翌日・学校

シャロ「あ、お、おはようございますリゼ先輩!!」

リゼ「」ボーッ

シャロ「せ、先輩?」

リゼ「」ポケーッ

シャロ「……わ、私先に行きますね……」

リゼ「……あ、シャロ、」

リゼ「……行ってしまった」

リゼ(ココアを振る、というのはもう決めたことだが…)

リゼ(緊張して、昨日はろくに眠れなかった)

リゼ(ココアのことを考えると、余計にぼーっと……)

先生「おい、おい天々座。天々座!!」

リゼ(やっぱり私はココアのこと……いや、しかし…)ポワーン

先生「……ダメだこりゃ」

シャロ(リゼ先輩、なんで無視したんだろう…)

シャロ(……当然かな。昨日告白したばかりだし……ちょっと慣れ慣れし過ぎたよね)

シャロ(でも、もし…大切な友達っていうのが建前で、距離を置きたいと思われてたら…)

先生「おい、おい桐間。桐間!!」

シャロ「3xです」

先生「お、おう……」

シャロ(もう、先輩と友達として話すこともできないのかな…?)

放課後


クラスメイト1「桐間さん、来週の日曜に、我が家でお茶会があるのですけれど、せっかくですしご一緒しません?」

クラスメイト2「お忙しいのはわかっておりますゆえ、無理にとは申しませんが…」

シャロ「あら、ごめんなさい。その日も私、お仕事がありまして」

クラスメイト1「そうですか……それは申し訳ありません。そうとは知らず」

クラスメイト2「しかし、さすがです。お仕事に学問に、桐間さんは我が校の誇りと言っても差し支えありません!」

シャロ「そ、そんなことありませんわ」

シャロ(……めんどくさい。先輩と話していたい…どうしてこんなキャラ作っちゃったのかしら)

シャロ(早く帰らなきゃ……リゼ先輩も、そろそろ帰る頃よね)

シャロ「あ、リゼ先輩!」

リゼ「」スヤスヤ

シャロ「リゼ先輩…?」

リゼ「ん、あぁ……すまんシャロ、今日は用事があるんだ。先に帰る」

シャロ「あ……はい、わかりました」

シャロ(迷惑だったかな……付きまといとか思われてたりして)

シャロ(ううん、用事があるのだもの。仕方の無い、ことよね…?)

放課後・バイト帰り

シャロ「うぅ……またこんなに遅くなっちゃった」

シャロ「…仕事してる間は、先輩のこと忘れてられたから良いけど……くたくたよ」

シャロ「今日は集中できなかったし、帰って勉強しなきゃ…」


リゼ「こ、ココア!!」


シャロ「え、今のリゼ先輩の声? ラビットハウスはもうとっくにバータイムじゃ…?」

シャロ「あれはリゼ先輩と、……お姫様抱っこされてるココア…」

リゼ「……い話、……から……たんだ」

シャロ「何話してるのかしら?」

リゼ「私は、ココアのことが心の底から好きなんだって」

シャロ「あ……」

シャロ(そっか、先輩の好きなのって、ココアだったんだ)

シャロ(私は……これ以上見ていちゃいけない気がする)

シャロ(きっと見ていたら、また傷つくことになる)

シャロ(どうしよう…でも、ここで逃げたら、先輩のこと諦められなくなっ)

リゼ「ありがとう、ココア! 大好きだ!」

ちゅっ


シャロ「」

シャロ「…………あれ?」

千夜「シャロちゃん、落ち着いたかしら?」

シャロ「千夜? 私、いつ帰ってきたの?」

シャロ「…! なにこれ、家の中ぐちゃぐちゃじゃない!」

シャロ「ひょっとして泥棒が!?」

千夜「……」フルフル

シャロ「じゃあ誰が……」

シャロ「…………え、ひょっとして……私?」

千夜「シャロちゃん、今日はゆっくり休んで。家の片付けは、私も手伝うから」

シャロ(あ…これ、先輩が来たら紅茶を出すのに使おうって、ちょっと奮発して買ったティーカップ……)

シャロ(もう、原型も留めてない)

シャロ(先輩に飲んでもらいたかった、紅茶の茶葉もバラバラ)

シャロ(プリントとか本も散らばっちゃってる)

シャロ(家の中、いつ先輩が来ても良いようにって、今までしっかり片付けてたんだっけ)

シャロ(みんな、私が壊したんだ)

シャロ(先輩のこと、必死に忘れようとして……)

シャロ「馬鹿みたいね、私」

千夜「シャロちゃん……」


千夜「ねえ、シャロちゃん。今日も一緒に寝ていいかしら?」

シャロ「今日は……一人にさせて。ごめんね、千夜」

千夜「ううん。でも、何かあったら呼んでね。すぐに行くから」

シャロ「うん。ありがと」

千夜「……早まっちゃダメよ?」

シャロ「大丈夫よ。そこまで馬鹿じゃないわ」

千夜「そう? ならいいけど……私のことは、いくら頼ってくれてもいいからね」

千夜(ココアちゃんとリゼちゃんが上手くいったのね)

千夜(シャロちゃん、あんなに暴れるなんて思わなかった)

千夜(……シャロちゃん、大丈夫かしら)

千夜(でも、心配しすぎても嫌がられるわよね…)


シャロ(先輩とココア、きっとこれから付き合うんだろうな)

シャロ(先輩の声、すごく嬉しそうだった)

シャロ(もう、私にできることなんて何も無い)

シャロ(……私、本当にまだ諦めてなかったんだね。笑っちゃうわ)

シャロ「……早まっちゃダメ、か…」

シャロ(私、どうして生きてるんだっけ…?)

シャロ(必死にバイトして、生活費を稼いで、お嬢様だらけの中周りに合わせ続けて)ポロポロ

シャロ(友達と好きな人が付き合い始めて、好きな人に距離を置かれて)ボロボロ

シャロ(好き勝手に暴れて、幼馴染に心配かけて)グスッ グズッ

シャロ(学校に安息はあんまり無い。友達も……みんな、顔合わせづらくなっちゃうなぁ)

シャロ(……もう、良いんじゃないかな。私、疲れちゃった)

シャロ(確か、ロープあったわよね…)

千夜(もう深夜……でも、シャロちゃんが心配で寝れる気がしないわ)

千夜(ひょっとして、本当に早まったことしたり…)

千夜(……いいわ、無理やりでも押しかけましょう。ちょっとくらい嫌われたって、良い)

千夜(なんだか、すごくよくない予感がする)ゾクッ

シャロ(お父さん、お母さん、ごめんなさい)

シャロ(不出来な娘で……ごめんなさい)

シャロ(悔いがあるとすれば、私のために頑張ってくれているお父さんとお母さんに申し訳ないのと……)

シャロ(友達のみんなは、悲しんでくれるかな)

シャロ(先輩のこと、きっと責めるような形になっちゃうんだろうな)

シャロ(ココア。先輩のこと、ちゃんと支えてあげてね。チノちゃんもいるから、きっと大丈夫でしょうけど)

シャロ(それから…)

シャロ(千夜。……私のこと、心から心配してくれたよね)

シャロ(でも、もういいのよ)

シャロ(苦労ばっかりかけてごめんね……私はやっぱり、早まっちゃうような馬鹿だったよ)

シャロ(千夜、今までありがとう)

シャロ(さようなら――)

ガタン

千夜(何の音…?)

千夜「シャロちゃ……!! シャロちゃん!!!」

シャロ「ゥ……ァ…」ブラン

千夜「何してるのシャロちゃん死んじゃう!!」ガシッ

シャロ「うっ……ゲホッゲホッ……はー…はー……」

千夜「ちょっと待ってて、この台に乗って。ロープもすぐ切るから。念のため救急車も呼ぶわ」

シャロ(一瞬だったのに……頭ぼーっとする…)

千夜「シャロちゃん、なんでこんなことしたの」

シャロ「別に…良いじゃない」

千夜「よくない」キッ

シャロ「……もう、なんにもないなって」

千夜「え?」

シャロ「私、生きていてもしょうがないじゃない。なんのために生きてるのよ」

シャロ「楽しいことが全く無いとか、そういうわけじゃないわ」

シャロ「けど、バイトとか、お嬢様との人付き合いとか、無理して、生きるために生きてるじゃない」

シャロ「千夜とか先輩とか、いろんな人に迷惑かけながら」

シャロ「私も、周りの人も、みんなが苦しむだけじゃない」

シャロ「私ね、先輩をココアに……取られてから気づいたんだ」ポロポロ

シャロ「もっと早く死ねばよかったんだって」ニヘラ

パンッ

シャロ「痛っ……千夜?」

千夜「シャロちゃんのお馬鹿!! なんで……なんでそんなこと……」

シャロ「そうよね。千夜も、もう私なんか、呆れて」

千夜「私はシャロちゃんのことが好きなの!」

シャロ「え?」

千夜「シャロちゃんのためならなんだってする! シャロちゃんの分まで働いたって良い!」

千夜「シャロちゃんの本当の姿を知って妙なマネするお嬢様がいたら私も戦う! 迷惑なことなんてなにもない!」

千夜「シャロちゃんに生きていてほしいの!!」ボロボロ

シャロ「な、なんで…そんな」

千夜「小さい頃から、ずっとシャロちゃんのことが好きなのよ。理由なんて…もうわかんない」グスッ

千夜「シャロちゃんが…シャロちゃんが死んじゃったら、私だって死ぬわ」

千夜「お願いシャロちゃん、私のためでもなんでもいい。死ぬなんて言わないで、生きて……私を頼ってよ」

千夜「うっ……うわああぁぁああん」

シャロ「千夜、ちょ、ちょっと」

千夜「ああぁああああぁぁあぁん」

シャロ「……よしよし」

千夜「うあぁぁあああぁん…グスッ」

シャロ「千夜の好きな人って、私だったのね」

千夜「グズグズ」コクッ

シャロ「……ごめんね。私、千夜の気持ちも知らずに……もうほんのちょっと遅かったら、千夜まで死んじゃっていたのね」

シャロ「ごめんね。ありがとう。こんな私のこと、好きになってくれて、ありがとう…」

千夜「うっ、…グスッ、シャロちゃん……」ギュッ

シャロ「私もね……千夜のこと、好きよ。今はまだ、それが恋かはわからないけど」

シャロ「でも、千夜のためなら、私だってなんだってできるわ。……千夜は私にとって、誰より大切な人だもの」

千夜「今は、それで充分すぎるくらいよ……」

千夜「シャロちゃん、大好きよ。愛してる」

シャロ「…ちょっと恥ずかしいわね」

千夜「シャロちゃん、やっぱり可愛い」グスッ

千夜「スゥ…スゥ…」

シャロ「寝ちゃった……泣き疲れたのね」

シャロ「千夜がこんなに感情的になるの、小学生の頃以来かも」

シャロ「ごめんね。ありがとう。これからも、よろしくね」ナデナデ

千夜「んぅ……シャロちゃん……」スヤスヤ

数ヵ月後・公園

シャロ「あ、ねえあれ、リゼ先輩とココアじゃない?」

千夜「あらあら、いちゃついてるみたいね♪ うらやまー」チラッ

シャロ「……な、何よ。こんなところであんなマネ、私はしないわよ」

シャロ「…………うちに帰ったら、ね////」

千夜「わかってるわ、そんなこと」

千夜「シャロちゃん、もうリゼちゃんに未練はないのよね?」

シャロ「完全に無いって言ったら、嘘になるかも。でも……今は、もっと大切で、誰より好きな人がいるもの」

シャロ「ね、千夜……大好き」

ちゅっ

千夜「ん……結局してくれるのね。優しいシャロちゃん」

シャロ「べ、別に……たまになら、こういうのもありよね」




おしまい

お読みいただきありがとうございました。

えらい作るのが難しかったです。千夜シャロは癒されますが、これが癒しになるかは……。
あと、やっぱりシャロちゃんは薄幸の美少女って感じがします。

最近、二次創作に偏って、キャラが崩れすぎてないか不安になります…。


クレイジーサイコチノちゃんのルートはもうとっくにできているんですが、
ヤンデレというかほんとにクレイジーになっちゃったので、こちらを先にしました。


また見かけたとき、よろしければご覧ください。

わかりました、そのようにしてみます。

【ごちうさ】チノ「帰れって言いましたよね?」
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こちらクレイジーサイコチノちゃんでございます。

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