男「…かったりぃ」(19)

いつも通り、学校にいき
いつも通り、授業を受け
いつも通り、家に帰り
いつも通り、夕飯を食べ
いつも通り、寝る
我ながらなんてつまらない日々を送っているのだろうと思う
部活に入ろうかと思ったが自分のことだから人間関係に辟易するだろうと思い入るのはやめた
「体を鍛えるなら筋トレで十分だ」そう思い毎日筋トレは欠かしていない
友達と呼べるような人間は全くと言っていいほどいない
別にいじめられているというわけではない
ただ同年代の他人が話してる内容が全くおもしろいとは思えないからだ

昔は今に比べもっと明るく友達もそこそこいた
なんでこんな風になったんだっけな
ああ、そうだ
思い出した
中学の頃、いじめが起こっていた
当時の俺は無駄に正義感がありなにを思ったかその子を助けようとした
結果は散々
クラスの全員俺の敵
担任ははなっからみてみぬふり
いじめられた子の親が不振に思い学校に連絡
急遽、道徳の時話し合い、校長を呼びみんなで話し合い
みんな私はやってない俺はやってないと嘘を並べそのうちの一人がこう言った
「そういえば男君が上靴に落書きをしてるの私みました」
途端にみんな自分がやったこと全部俺に責任転化
助けた奴は不登校になり転校
友達はいなくなりその後三年ずっといじめられ悟った
「友達とはなんて薄っぺらいんだろう」と
そしてわざわざこんな遠いところに一人で暮らしているのか
にしても何でこんな胸糞悪い事を思い出したんだ…
もう寝るか

「もう四時か…」
そろそろ新聞配達の時間だ
急ごう


「はい、じゃあこれ今日のやつ」
先輩からそういわれいつも通り新聞の束を受け取る
「じゃ、いってきますね」
「いってらっしゃい」
先輩の言葉を背に配達所を後にした

「ふぅ…これで終わり…っと」
時計をみるとまだ五時を少しすぎたところだった
辺りが静けさに包まれてとても心地良い
この時間帯は散歩する人ぐらいしかいない
それにすれ違うことなんてめったにない
あの場所にいくか…


立ち入り禁止と書かれたぼろぼろのテープを踏み越え展望台のあるあの場所へと向かう
ここは初めて新聞配達が終わったとき時間が余ってぶらついていたら見つけた場所だ
初めに来たときは立ち入り禁止のテープがあるのに気づかなかったがそれでよかったと今は思う
あの景色を独り占めできるのだから

今日の投下はこれで終わりです
いつもは改行使いまくってるんですが地の文ありだと改行ないほうが良いかなとかおもってます
読みにくかったらごめんなさい

「あーいけないんだー!立ち入り禁止の場所にはいっちゃだめなんですよ!」
「自分のことを棚に上げて何言ってんだよ」
「あ…それもそうでした…」
少女がシュンとした
それにしても表情がころころ変わるな
「ずっと怖い顔してますけど大丈夫ですか?」

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