男「よぅ」不良娘「またあんたかよ・・・」(642)

いもある日の川原

不良娘「今日は何しにきたの?」

男「彼女に振られちまってな」

不良娘「いもしないのに」

男「なんで知ってるし」

不良娘「出会いのない職場でなにいってんの」

男「カフェの店長じゃやっぱ無理かな」

不良娘「バイトでも入ってくれば別じゃないの?」

男「んー・・・」じー

不良娘「な、なんだよ」

男「うちでバイトしない?」

不良娘「話聞いてた?」

男「聞いてたから誘ったんだけど」

不良娘「ていうか・・・あんたのことよく知らないし」

男「俺もよく知らん」

不良娘「そんなやつ雇うなよ!」

男「けどバイトに面接に来る子なんてそんなもんだろ?性格とかもろもろ知ってるわけじゃないんだし」

不良娘「いや・・・そうだけど」

男「それになんだかんだで知った顔だしな」

不良娘「・・・・」

ーーーー

不良娘「あの男と知り合って三ヶ月・・・」

不良娘「偶然あの場で小説を読んでたのがきっかけだったけど・・・」

不良娘「あたしみたいなやつに声をかける時点で変わってるんだが・・・」

不良娘「バイトか・・・」

不良娘「探してたとこだし・・・丁度いいか」



弟(ね、姉ちゃんが一人でブツブツ言ってる・・・大丈夫かな・・・)

翌日ぅ

不良娘「ちわーっす」

男「おう、待ってたぜ看板娘」

不良娘「勝手に決めるなよ。ていうか看板娘になるつもりなんかねぇぞ」

男「いやぁ、ふむふむ」じー

不良娘「な、なに・・・」

男「程よい肉付きにモデルのような美形・・・あんたほんとに高校生?」

不良娘「いきなりセクハラかよ」

男「悪い悪い。そうじゃなくて、うちで働いてくれたら君目当てで来る客とか増えそうだなとおもってな」

不良娘「あたし目当てで来る奴なんてきっといないよ」

男「そうー?結構モテそうなのに」

不良娘「ヤンキー崩れみたいなのには絡まれるけどな。制服貰える?着替えたいんだけど」

男「ああ、悪いな。はいこれ」

ーーーーー
男「まさかほんとにバイトに来てくれるとはな、案外義理堅い性格なのかもしれんな」

不良娘「おい!!なんだこれ!!ふざけてんのか!?」

男「おぉぉ、か、可愛い」

不良娘「可愛いじゃねぇよ!!メイド服ってふざけてんのか!?」

男「いいじゃん別に。地味でもっさい服よか、可愛い方が君もいいでしょー?」

不良娘「あのなぁ・・・」

チャリン

男「いらっしゃいませー」

あ、どうも
って!?!?

不良娘「・・・・っ!!」

不良娘「い、い、いらっ・・・ひゃい、ませ・・・っ!」

か、可愛い・・・

ーーーーー

男「よかったじゃんー一日目は好評だったぜー」

不良娘「もうやだ・・・なにか大切なものを失った気がする」

男「羞恥心を捨てたな」

不良娘「やかましいわ!」

不良娘(こんな奴のもとで働くのかよ・・・はぁ・・・)

不良娘(・・・・けど制服は・・・・可愛いかも)

なんやかんやで
偶然知り合った男の元で働くことになったが・・・
これをきっかけにあたしの人生は変わっていくことになるとは

まだ知らなかった

学校にて

幼馴染「やっほー不良娘ちゃん」

不良娘「ああ、おはよう」

幼馴染「どしたの?今日はいつになく元気ないね」

不良娘「まぁ・・・疲れたというかなんというか」

幼馴染「不良娘ちゃんいつも疲れたぜ、みたいな顔してるじゃん」

不良娘「本人前にして失礼すぎるだろ」

幼馴染「幼馴染みって間柄だからこそだよっ!」

不良娘「親しき間にも礼儀ありって言葉知ってるか・・・」

幼馴染「なにそれ?親戚さんが言ってたの??」

不良娘(大丈夫なの・・・このポンコツ)

男2「よう二人とも。今日も可愛いね」

幼馴染「男2くんやっほー、相変わらず今日も軟派だねぇ」

男2「ほんとのこと言ってるだけだよー」

不良娘(この男は、口を開けば可愛いだのなんだのだな)

男2「夏休みの合コン考えといてくれたー?」

幼馴染「それがまだ予定決まってなくてさー。なんとも言えないんだよねぇ」

男2「早く決めてくれよーみんな楽しみに待ってるんだよー」

幼馴染「あはは、そのうちね?」



不良娘「お前そんな約束したの・・・?」

幼馴染「男2くんがしつこいだけだよ。私は一度もOK出してないんだけどね」

不良娘「けどお前彼氏ほしいとか言ってなかったか?」

幼馴染「それはギャルちゃんだと思うよ。私は・・・うーん」

不良娘「あたしも欲しいとか思ったことないからな」

幼馴染「不良娘ちゃんは一人で事足りちゃうしね。男の子も逃げ出す強さだし♪」

不良娘「普通に失礼な奴だな」

幼馴染「んー・・・不良娘ちゃんみたいな彼氏なら欲しいかも♪」

不良娘「性転換するつもりはねぇよ」

幼馴染「おおっ!じゃあ女の子でいるつもりではあるんだね!?」

不良娘「今さら男として生きるって方がおかしいだろ!」

幼馴染「そりゃそうだけど、けどやっぱり女の子としての喜びも経験したいんでしょー?」

不良娘「・・・・しらねぇよそんなの」

ーーーー放課後ーーーー

不良娘「終業式終わったか・・・明日から毎日なにしよう・・・」

モブ「あ、あの・・・」

不良娘「ん?なに?」

モブ「あの・・・不良娘さん、今お一人ですか??」

不良娘「・・・・二人に見えるか?」

モブ「あ、いえ!そんなつもりで聞いたわけじゃ。その夏休みとか暇な日ってありますか?」

不良娘(あ、なるほど・・・)

モブ「もしよかったら・・・」

不良娘「悪い、夏休みは親戚の手伝いでほとんど暇じゃないんだ」

不良娘「誘うなら他の奴を誘ってやってくれ」

モブ「そ、そうですよね・・・すみません」
トボトボ

不良娘(悪いな・・・)

幼馴染「不良娘ちゃん容赦ないなぁ」

不良娘「観てたのかよ」

幼馴染「バッサリ斬ってたね」

不良娘「ハッキリ言ってやった方が本人のためだろ。それに半分本当だしな」

幼馴染「親戚の家にいくのー?」

不良娘「まぁ・・・似たようなもんだ」

幼馴染「そっかぁ・・・不良娘ちゃんと遊びたかったのになぁ」

不良娘「別に夏休み中ずっと向こうにいるわけないだろ」

幼馴染「じゃあいる間は遊ぼっ」

不良娘「気が向いたらな」

喫茶店だお


チャリン

不良娘「ちーっす」

男「やっほー」

不良娘「ガラガラだなオイ」

男「夏休みに入れば学生がちょくちょく来てくれるんだけどねぇ」

不良娘「え、嘘でしょ」

男「ちょくちょくだよ。そんないつも来るわけじゃないよ」

不良娘(マジかよ・・・さすがにメイド姿は見られたくないぞ・・・)

男「大丈夫大丈夫。多分不良娘ちゃんって気づかないよ?」

不良娘「そういう問題かよ・・・」

チャリン
不良娘「いらっしゃいませ~」

幼馴染「こんにちは~・・・」

不良娘・幼馴染「・・・」


開始二分
早速バレた

ーーーーー

幼馴染「ふーん、親戚の家じゃなくてバイトだったんだー?」

不良娘「そういうことだ」

男「はい、ジュース」

幼馴染「ありがとうございます♪」

不良娘「ありがと・ ・・」

幼馴染「ふーん・・・店長さんもいい人そうだしねぇ」

不良娘「いや、あいつとはなんもないぞ」

幼馴染「年上の方なのに『あいつ』と呼び合う仲!?」

不良娘「曲解するな」

幼馴染「それに・・・」チラッ

不良娘「み、みるな・・・」

男「メイド服似合ってるでしょ♪」

幼馴染「凄く」

不良娘「やめてくれ」

男「二人揃って着たらいいかも知れないな」

幼馴染「私も着ちゃっていいんですか!?」

男「いいよーいいよー」

不良娘「おいばか。やめろ」

男「ほらほら」

幼馴染「やっふー」


不良娘(なんだこれ・・・)

ーーーー

幼馴染「あははは、楽しかった~」

不良娘「なんでお前まで着替えてたんだよ」

幼馴染「え~なんか楽しそうだったし」

不良娘「お前なぁ・・・」

幼馴染「それに着てみたかったしね♪それに店長さんいい人そうだったね」

不良娘「どうだかな」

幼馴染「ふーん・・・不良娘ちゃんが男の人と一緒にいること自体レアなのに」

不良娘「そんなことねぇだろ」

幼馴染「そんなことあるよ。男の人を寄せ付けすらしてなかったんだもん」

幼馴染「ねぇ、どういうきっかけで知り合ったの??」

不良娘「・・・いつか話すよ」

翌日

男「ふぁぁ・・眠いなぁ」

幼馴染「チラッ」

男「お?幼馴染ちゃん??だっけ?」

幼馴染「ちゃんと覚えていてくれてたんですね。感心感心」

男「今日は不良娘ちゃんは休みだよ」

幼馴染「いえいえ、今日は男さんに会いに来たんです」

男「女子高生がわざわざ会いに来てくれるなんて嬉しいね」

幼馴染「男さんって、成人なさってるんですか?」

男「したばっかだよ。まだガキんちょって感じが抜けないね」

幼馴染「そんなことないですよっ。高校生から見たらとても魅力的ですし」

幼馴染「ところで奥さんは、いらっしゃるんですか?」

男「結婚なんてまだまだ先よ」

幼馴染「じ、じゃあ、愛人さんは」

男「嫁がいないのに愛人がいたら大変だよ」

幼馴染「恋人ですね♪」

男「いたら、今頃デートでもしてるさ♪」

幼馴染「いないんですか??勿体ないなー」

男「幼馴染ちゃんこそ彼氏いないのー??」

幼馴染「んー・・高校入ってからは全然ですねー。中学の頃は結構いましたけど」

男「清楚な見た目とは裏腹に中々したたかだね」

幼馴染「けど、チューどころか、手を繋いだこともないんですけどね」

男「身持ちは固いのね」

幼馴染「多分・・・恋をしたことがないからだと思います」

男「ほぅ・・・それなのに付き合ってたの??」

幼馴染「恋愛をするのは自由ですしね。けど私の悪い癖なんですよね」

幼馴染「好きな人でもないのに・・・付き合って。期待させて相手を怒らせるとかよくありましたし」

男「まぁ、付き合う以上男は期待するよね」

幼馴染「私もきっと、付き合えばこの人のことを好きになるかもしれないって、甘い考えがあったから良くないんですよね」

幼馴染「けど、男の子ってみんな同じで。エッチなことばかり要求してきて・・・」

男「それが嫌で毎回別れちゃうと」

幼馴染「私はそういうことはしたくないんですけど。そうもいかないみたいなんですよね」

男「だから高校では付き合ってる人はいない・・・ということか」

幼馴染「それもあるんですけど。不良娘ちゃんと一度大喧嘩しちゃったことがありましてね」

男「不良娘ちゃんと!?」

幼馴染「私がそんなことばかりしてるから・・・自分をもっと大切にしろって」

幼馴染「そのときは思春期だったから、愛に飢えてたのかな・・・誰かからの好意がこの上なく気持ちよくて」

幼馴染「好意を向けられることが愛おなんだって思い込んでいたんですよ」

幼馴染「けど複数の好意を同時に受けていて・・・結局どの人の好意が本音なのかって区別がつかなくなっていったんです」

男「そこで不良娘ちゃんと激突したのか」

幼馴染「結果的には自分に向けられる好意が一過性のものだったってわかって、どうでもよくなっちゃいました」

幼馴染「でも、おかげで不良娘ちゃんから向けられる好意は今も変わらないですよ♪」

男「そうか・・・そこではじめて本当の意味で友達になれたのかな」

幼馴染「お互い幼馴染みでいてあんな喧嘩したの初めてでしたし。それからも会うたびに睨みあってましたよ?」

男「冷戦状態が続いてたのか・・・」

幼馴染「けど・・・ある日をきっかけに・・・どうしてここまで私のことを気にするんだろって」

幼馴染「わけわからなくなって、喧嘩途中で私が抱きついて大泣きしちゃったんです」

男「それで急に仲良く?」

幼馴染「元々仲は良かったんですよー?それ以降この人はずっと私を気にしてくれるって思ったんです」

う男「幼馴染ちゃんは不良娘ちゃんのことが大好きなんだね」

幼馴染「えへへへ、まぁそんなとこです」

幼馴染「それじゃあ、また学校帰りに寄りますね♪」

男「夏休みなのに大変だねぇ」

幼馴染「友達の手伝いみたいなもので」

男「今日は昼から夕方まで不良娘ちゃんいるから」

幼馴染「わざわざ情報ありがとうございます♪ではでは」パタパタ

う男「幼馴染ちゃんは不良娘ちゃんのことが大好きなんだね」

幼馴染「えへへへ、まぁそんなとこです」

幼馴染「それじゃあ、また学校帰りに寄りますね♪」

男「夏休みなのに大変だねぇ」

幼馴染「友達の手伝いみたいなもので」

男「今日は昼から夕方まで不良娘ちゃんいるから」

幼馴染「わざわざ情報ありがとうございます♪ではでは」パタパタ

不良娘「こんにちはー」

男「おはよー、朝幼馴染ちゃんが来てたよ」

不良娘「何しに来たんだあいつ」

男「なにやら不良娘ちゃんのことをすごく誉めてたよ」

不良娘「なにいってるんだか・・・」

男「いいじゃないか、いい幼馴染みじゃん」

男「俺にはもういないからなぁ」

不良娘「もういない?」

男「あー、なんでもない。気にしないでくれ」

男「さぁて仕事仕事」

不良娘(・・・もういないってどういうこと??)

ーーー

不良娘「ありがとうございました~」

男「よっしゃ一息入れよっか」

不良娘「あ、うん」

男「いやぁ不良娘ちゃんが入ってくれたおかげで回転率上がってやりやすくなったよ」

不良娘「客も少ないしね」

男「そう言うなよ。これでも増えたほうなんだよー」

不良娘「そういえば一人暮らしなの?」

男「まぁね、自由にできるけど人間味ななくなっていきそうで。一人はやだねぇ」

不良娘「気楽そうで良さそうなのに」

男「そんなことはないさ、結構寂しいもんよ?」

不良娘「別にさみしいなら実家に帰るなりなんなりすればいいのに」

男「ははは、そうもいかんさ」

不良娘「だったら我慢だな」

男「不良娘ちゃんが遊びに来てくれるなら寂しくもないけどな」

不良娘「バイトで来てるし」

男「バイトと遊びに来るのとじゃ違うよ」

幼馴染「そんなところへ幼馴染ちゃんとうじょー」

不良娘「またきたのか」

幼馴染「また来たのかとはなによー。おきゃくさまだぞー」

男「おう、いらっしゃい幼馴染ちゃん」

幼馴染「えへへ、男さんはわかってる~♪」

不良娘「なにしにきたんだよ」

幼馴染「それがねー男2くんがしつこくてね」

幼馴染「不良娘ちゃんにいわれてから、ハッキリ断ったんだけどね」

不良娘「それであたしに相談に?」

幼馴染「そう思ってたんだけど良く考えたら不良娘ちゃんのメイドさんが見たかっただけだったよ♪」

不良娘「お前大丈夫か」

幼馴染「私は平気だよー?男2くんに何かされたわけじゃないしー」

不良娘「お前の頭のほうだよ!!」

幼馴染「私はいつもどおりだぞー」

男「それでその男2ってやつにしつこくされてるのはわかったけどどうするのー?」

幼馴染「それなんだよねぇ。今のところは何もないけど、これ以上しつこくされるのは嫌かなぁ」

不良娘「あたしがなんかいったおけばいいのか?」

幼馴染「それよりも、私に彼氏がいるって思わせればいいかなって」

不良娘「ずいぶんの手の込んだ策だな・・」

男「ほうそれで彼氏を作るの?」

幼馴染「その役を男さんにやってもらおっかなあーと」

男「俺に?俺じゃ年の差で怪しまれない?」

不良娘「幼馴染みとかいって誤魔化すとか?」

幼馴染「いっそのこと不良娘ちゃんが男装するとか」

不良娘「おいこら」

男「やってる価値はあるんじゃないか?」

不良娘「え」

数分後


不良娘「・・・・」

男「うん、いけるな」

幼馴染「え、普通にかっこいいんだけど」

不良娘「ただのチャラ男じゃねぇかよ・・・」

幼馴染「そんなことないよ!すごいよ!かっこいいよ!もういっそのこと付き合おう!!」

不良娘「どさくさに紛れてなに言ってやがる」

男「ただ、その立派なものどうにかしねぇとな」

不良娘・幼馴染「HENTAI」

男「指摘しただけだよ!!なんでさーー!!!」

実践


幼馴染「不良娘ちゃん・・・歩き辛くない?」ギュッ

不良娘「腕組まれて歩くとかないからちょっとだけ」

幼馴染「結局おっぱいはどうしたの?」

不良娘「おっ・・・。さらしまいてなんとか胸板っぽくしといたよ」

幼馴染「なんかごめんね」

不良娘「別に。あいつもしつこいしなんとかしねぇとストーカーになりそうだったしな」

幼馴染「えへへ、私モテモテだから」

不良娘「ああ、そうだな」

幼馴染「冗談なんだから笑ってよー!!」

コソコソ

男「お似合いのカップルだけど・・・どこかぎこちないな」

男「もうちょっと笑顔とか見せなきゃ」

ピピピッ



ブーブー
幼馴染「ん?」

幼馴染「ほうほう、なるほど」

不良娘「どうした?」

幼馴染「不良くぅん、今日はぁ~、家で二人っきりになりたいなぁ」

不良娘(なんちゅう気持ち悪い芝居だよ・・・)

不良娘「へ、へぇ・・・なんで家に??」

幼馴染「もぉ・・・女の子の口から言わせないの~☆」



男「よっしゃよっしゃいい感じや」

男2「幼馴染じゃーん」

男「ほうあれが例の男か、いかにもチャラチャラしてそうなけしからん奴っぽそうだな」

男2「合コンの件返事くれよーって・・・誰そいつ」

幼馴染「ごめんねぇ男2くん。合コンのことカレに相談したら。俺が直接ことわってやるって言ってくれたの♪」

不良娘「っんん」(声低くしねぇと)

不良娘「あーそういうわけだからさ、こいつに手ぇ出さねぇでくれる?一応俺の女なんだわ」

男「演技うめぇなぁ、いかにもチンピラって感じだな」

男2「しらねぇよそんなもん。大体俺が先にこいつのこと狙ってたんだし」

不良娘「知らねぇよんなもん。ていう俺に先に越されたってことはお前がのろまなだけだろ」

男2「ぁんだとてめ、もっかい言ってみろや」

幼馴染(ちょちょっと不良娘ちゃん!喧嘩はまずいよ!穏便に済ませなきゃ!)

不良娘「弱ぇくせに粋がんなよ」

男2「んだとごらぁぁ!!」バキッ!

男「!!」

不良娘「痛くもねぇよ!!」バキィ!!

男2「ごぁっ!!」

不良娘「おまけだ!!」バキャァァ!!

男2「ぐぁぁっ!!んなろぉ!!」

幼馴染「二人ともやめて!!男2くんごめんね。私にはちゃんと彼氏がいるの

幼馴染「君とは付き合えないし、私君のこと好きじゃないから」

幼馴染「そういうことだからごめんなさい」

男2「ま、まてよ!!勝手なこと抜かして逃げる気かよ!」

不良娘「うざってぇな遠回しに断ってるのに気づかねぇお前の残念な頭が悪いんだろうが」

男2「てめぇに聞いちゃいねぇよ!」

幼馴染「ホントに無理だから・・・ばいばい」タッタッタッ

幼馴染「はぁ・・・はぁ、逃げてきちゃったね」

不良娘「ああ、ていうか大丈夫かアレ」

幼馴染「あれ以上やったら男2くん本気だして不良娘ちゃん怪我しそうだったし」

幼馴染「怪我はよくない」

不良娘「最初にあんなこと頼んでおいて今さら怪我とか」

幼馴染「だって、いざそうなるのはやっぱり嫌だよ」

不良娘「それにあたしがあんなのにやられるわけないだろ」

幼馴染「そうだけど・・」

男「まぁまぁ、ひとまず相手にはその気はないって伝えただけでも良しとしようぜ」

幼馴染「良しなんですかねぇ」

男「なーになんかあったら今度は俺が仲裁に入るよ」

不良娘「学校起こったらどうすんだよ・・・」

男「呼んでいただければ向かいますとも姫」

幼馴染「あははは、ありがとうございます。機会があれば♪」

男「いつでもお待ちしておりますぜ」

不良娘「調子のいいことを」


幼馴染「わざわざ送り迎えまでありがとうございます」

男「いいってことよ、一人で帰すのもね」

幼馴染「ふふふ、男さんは優しいんですね」

男「お人好しなだけさ」

幼馴染「特別に今度デートに誘うことを許可するぞ♪」

男「ははっ、ありがたき幸せ」

幼馴染「あははは、もう、ノリが良いなぁ。いつでも誘ってくださいね♪」タッタッタッ


男「しっかし、今後カレがどうしてくるかねぇ」

不良娘「どうだろうな、もういっそのことあんたがあいつの彼氏になったら?」

男「そういうこと言うかね」

男「ていうかそれじゃ彼女が男を取っ替え引っ替えする悪女になっちまうぞ」

不良娘「あんたと付き合えばあんた一筋になるだろうしー」

男「ははん、妬いてるな」

不良娘「はははっ、んなわけ」

不良娘「ていうかどこまで付いてくる気だよ」

男「あ、悪い悪い。彼女だけ送り迎えするわけにもいかないと思って」

男「さすがに家までついてきたら悪いな」

不良娘「いや別にそんなことはないけど、逆にあんたに悪いし」

男「俺は別に暇だからいいんよー」

不良娘「豪語するようなことじゃねぇよ・・・」

不良娘「んじゃ、家あそこだから」

男「おう、お疲れさん」

不良娘「ん・・・」

男「不良娘ちゃん」


不良娘「ん?」

男「バイトいつもありがとうな。またよろしくな」

不良娘「・・・ん・・こちらこそ」

男「んじゃ、またなー」




不良娘「・・・」

不良娘「またな・・・か」クスッ

ーーーー


不良娘「んーー・・・」

男「おつかれさん。一息入れるか」

不良娘「あ。ありがとう」

男「どうよ?バイト慣れた?」

不良娘「なれたって言えば慣れたかな」

不良娘「思いの外学生が多いわけじゃないし」

男「むしろ年配連中ばっかだなら相手しやすいでしょ?」

男「みんな、不良娘ちゃんのこと誉めてたよ」

不良娘「普通に接客してるだけなのにな」

男「見た目と違って真面目なところがみんなに受けたんだと思うよ」

不良娘「仕事だしね。そこら辺は割りきってやってるよ」

不良娘(ま、実際嫌な気はしないし)

男「接客も笑顔で対応してるし、声のトーンも上がってるし」

不良娘「気のせい気のせい」

男「普段もそれくらいでやれば更に魅力上がるのになぁ」

不良娘「営業スマイルだよ営業スマイル」

男(そのわりには結構楽しそうにやってるんだよな)

不良娘「♪~」

不良娘「ありがとうございました~」

不良娘「ふぅ・・・終わった」

男「お疲れさん不良娘ちゃん。もう上がっていいよ」

不良娘「あ、うん。片付け終わってから」

男「いいよいいよ、今日頑張ってたし。そんなもん後で俺がやっとくよ」

不良娘「いや、それはだめだろ。ちゃんとやるから」


男「ったく、変なとこで律儀というか・・・」

男「ま、真面目で良いことなんだけどさ」

帰り道

ぶるーん

不良娘「別に送ってくれなくてもいいんだけど」

男「いや、結構暗いし危ないからさ」

男「歩いて帰るのもしんどいっしょ」

不良娘「そうでもないけど」

男「ま、いいのいいの」

不良娘「はぁ・・・」

男「そういえばさ、不良娘ちゃんは幼馴染ちゃんとは古いんだよね?」

不良娘「ま、幼馴染みだしね」

男「幼馴染ちゃんの好きなものとかわかる?」

不良娘「あいつの?うーん・・・なんだろう。ていうかなんで急に?」

男「いやぁプレゼント何がいいのかなって」

男「この前聞いたんだけど誕生日近いって話でさ」

不良娘「どうだろう、あいつんち金持ちだから物とかは大抵手には入るからな」

男「え?そうなん?」

不良娘「まぁね、父親が実業家ですごいらしいよ」

男「そうかぁ、じゃあ下手なものは贈れないってことか」

不良娘「逆に言えば気持ちのこもったものなら良いんじゃない?」

不良娘「あいつの両親家にはほとんどいないらしいし」

男「そいつは良くないな」

不良娘「代わりに執事やらメイドやらいるみたいで、本物の金持ちみたいだし」

不良娘「生活は不自由なくても愛情は全然って感じかな」

男「なるほどね、参考になったよありがとう」

不良娘「どういたしまして」


ガチャ

不良娘「じゃあここだから」

男「おうよ、またお願いね」

不良娘「ん・・・」


男(家っていうか・・・随分オンボロな寮みたいだったけど・・・不良娘ちゃん生活どうしてんだろ)

不良娘「ただいまー」

弟「おかえり姉ちゃん。今日も遅かったね」

不良娘「あー、ちょっとね。バイト始めたからさ」

弟「バイト?大丈夫??父ちゃんにバレたら」

不良娘「大丈夫だから、どうせあいつは帰ってこねぇよ」

不良娘「帰ってきて金の無心してきても誰がやるかよ」

弟「けど・・少し前だって姉ちゃんのことボコボコにして」

不良娘「もうやられねぇよ。あんなクズなんかに」

不良娘「それにあんたがバイトのことバラさなきゃ大丈夫よ」

弟「うん、絶対に言わないけど・・・」

不良娘「そんなことより、ご飯作るよ」

弟「うん!ボクも手伝うよ!」

不良娘「もぐもぐ」

PLPL

不良娘「はいもしもし」

幼馴染『やっほっほー』

不良娘「なんだお前か、で?なんかよう?」

幼馴染『つれない言い方だなぁ。来週さーヒマー?』

不良娘「ひまっちゃひまだけど・・・」

幼馴染『じゃさじゃさ!海にいこうよー!弟くんも誘ってさー』

不良娘「海?」

幼馴染『お金なら心配ないよー。うちの別荘でプライベートビーチがあるからさー』

不良娘「いや・・・そこまでしてもらうわけにもいかねぇし」

不良娘「金ならバイトで蓄えもあるし」

幼馴染『そんな気にしなさんなー。私たちの仲じゃんかー』

不良娘「親しきあいだにも礼儀ありって・・・これ前にも言ったな・・」

幼馴染『いいからさ~息抜きもいるし、弟くんだってせっかくの夏休み、どこもいけないなんて可哀想じゃん』

不良娘「それは・・・」

幼馴染『大丈夫だよ。数日くらい気晴らししたってバチ当たらないよ?』

不良娘「・・・・」

弟「??姉ちゃん??」



ーーーーーーー

不良娘「で、なんであんたもいるんだ」

男「幼馴染ちゃんには誘われてさ~」

幼馴染「オトコノヒトがいるとイロイロと融通が利くかなぁって♪」

幼馴染「それにそれに、おつかれの男さんを私たちで癒してあげようかなって」

男「いつでも来てください!」

不良娘「しねぇよ!アホか!!」

幼馴染「もうー冗談だよー。けど男の人いると色々と頼れるし。こうして車だって出してくれてるんだよ?」

不良娘「まぁ・・・・それは」

幼馴染「弟くんだって、私たちだけじゃつまらないじゃない?」

弟「へぇ、ダイビングできるの??」

男「あの辺だと確かできたはずだよ」

弟「やりたい!やりたい!」

幼馴染「ほらほら弟くんもすっかり乗り気だよ」

不良娘「ったく」



ーーーー

ガヤガヤ



男「ほぅ・・・やってるやってる」

不良娘「すごい数だな」

弟「場所とりとか無理だよ。こんなのー」

幼馴染「大丈夫大丈夫。私たちはこっちだよー」

男「別荘だって、言ってたけどどんなんだろ」

不良娘「行けばわかるよ」


ーーーーー

どどーん

別荘にて


男「こりゃすごいわ」

幼馴染「プライベートビーチですから好きなだけ遊べますし、ここにある施設は好きなだけ使ってくださいね」

不良娘「相変わらずすげぇな」

幼馴染「あれからサウナとプレイルームが増えたよ」

不良娘「さらに増やしたのかい・・」

弟「すっげぇぇぇ、ウォーターベットだ!!」

男「カウンターには・・・ひぇぇ揃いすぎだろ」

幼馴染「今夜はバーベキューでやりながら花火でもしようー」

男「ていうかここにある食材使っちゃっていいの?」

幼馴染「そのために用意しましたから~」

弟「やっほーい!!」
ザッパーン

男「海も結構広いな。ていうかかなり大人数できても余裕アリアリ」

弟「あははは!気持ちいい~。男さんも遊ぼー」

男「おうよ!」


ザバーン

男「いや、あっはははは、中々楽しいなぁ!」



不良娘「子供かあんたは」

幼馴染「いいじゃないー。楽しんでもらえて私は嬉しいよ~」

男「お、おお」

幼馴染「えへへ、どうですか~?私たちも脱ぐとそれなりでしょ~」

不良娘「・・・・・」


男(おいおい、普通にアウトやろ。弟くんいなかったら、完全にアウトだったぞ)

男(凄く可愛いし・・・スタイル良いし)

幼馴染「男さ~ん?声に出して言ってくれないとわかりませんよ~?」

男「二人とも凄くグラマラスです。あ、いや!可愛いぞ!うん!」


不良娘「・・・ヘンタイ」

幼馴染「男さんのエッチ」


男「なんだろ、俺このあと覆面被った殺人鬼に殺されるのかな」

男「こんなオイシイ思いして大丈夫??」

幼馴染「なにいってるんですか~?」

不良娘「ほんと何言ってんだ」

幼馴染「オイシイ思いをするのはこれからですよー?」

不良娘「これから・・・って。いや何言ってんだお前!」

幼馴染「素直な反応で私は結構好意的に捉えたよ?変にクールだぜって気取るよりも」

幼馴染「誉められた方が嬉しいもん」

不良娘「・・・それは」

男「ははは、そりゃ良かった。気持ち悪がられるのが関の山だと思ってたけどな」

幼馴染「とんでもないですよ!むしろ凄く嬉しいですよ」

幼馴染「不良娘ちゃんだって、ほんとは嬉しいんですけど」

不良娘「そんなことないから」

幼馴染「素直じゃないんです」

幼馴染「不良娘ちゃんのこともっとよくみてあげてください」グイグイ

不良娘「ちょ、ちょっと」

男「お、おお」

不良娘「っ・・・・」

幼馴染「こんなに可愛いんですよ?なのに彼氏どころか今まで誰にも触らせたこともないんですよー?」

幼馴染「こんな透き通るような肌で、いつも強気でいるけどどこか女の子らしい弱さもあるような一面!」

不良娘「あ、あのなぁ!!」

幼馴染「あ、ちなみに私も不良娘ちゃんと同じなんですよー。彼氏はまぁいましたけど、手を繋ぐ程度しかないです」

幼馴染「どうですか??今日の夜のお供に二人を・・・」

不良娘「っ!!バカなこと言ってんじゃねぇぞ!!そんなことしねぇからな!!」

幼馴染「もぅ、ノリが悪いなぁ」

男「あははは、気持ちはもらおうかな。そんなことしたら犯罪になっちまうしな」

幼馴染「合意の上なら大丈夫なんですよー?」

男「ありがとな、こんなオヤジ相手に」

幼馴染「まだ二十歳いってない人が何言ってるんですかー」

男「いやぁまぁ、ほら。女子高生からみたら俺なんてオヤジでしょ?」

不良娘「いや、そんなことは・・・」

幼馴染「no!!」

不良娘「・・・・」

幼馴染「お!今不良娘ちゃんデレかけたね!?」

不良娘「デレとは言わねぇだろ」

弟「ねえちゃーんお腹すいたー」

男「弟くん、なんか好きなもん作ってやるぜ」

弟「ほんとー?じゃあ焼きそば食べたいー」

男「よしきた!」

幼馴染「私たちも手伝いますね~」

不良娘「そうだな。できることあるなら言ってくれ」

男「おうよ」


ーーーーー

ガヤガヤ・・・わぁー



不良娘「しかし・・・向こうは騒がしいけど、さすがプライベートビーチ。静かで落ち着く」

不良娘「風も気持ちいいし・・・」
トサ・・・

ササァ・・・

不良娘(あ・・・いいかも。この感じ)

不良娘(ん・・)

不良娘(昔も・・・こんな感じがあったような)

不良娘(木陰で心地いい風で、こんな感じに砂浜で波音聞きながら・・・)

不良娘(こんな風景の中・・・)

不良娘(誰かのそばで寝てたんだっけ・・・)

不良娘(暖かくて・・・安心できるような・・・)

不良娘(そんな感じで・・・)

不良娘「ん・・・ん」

幼馴染「おはよっ。目が覚めた?」

不良娘「あ、ごめん・・・」

幼馴染「いえいえ、どう?私の膝枕」

不良娘「悪かった・・・おかげで熟睡できたよ」

幼馴染「そかそか、ちょっと、複雑かなぁ」

不良娘「変な意味でいったわけじゃないから」

幼馴染「あ、違う違う。そういうことじゃなくてこっちの話」

不良娘「???」

幼馴染「さてと、そろそろ戻ろっ♪」


ジュージュー

男「夕暮れの中のバーベキューってのも中々いいね」

幼馴染「まだまだありますから、沢山食べちゃってくださいねー」

弟「おいひぃぃ」もぐもぐ

不良娘「落ち着いて食べろ。食べながら話すのは行儀悪いぞ」

幼馴染「まぁまぁ、今日くらいは大目に見てあげようよー」

幼馴染「おかわりも沢山あるからねー♪」

弟「やったねー!」

不良娘「全く・・・」もぐもぐ




男「花火終わったらみんな寝ちまったな」

男「こういうとき酒が飲めたらいいんだろうけど・・・・俺呑めねぇしな」

男「ん?」



チャプ・・・

不良娘「ふぅ・・・」

不良娘「なんでこんな夜中にプールなんて入ってるんだろうな」

不良娘「はぁ・・」

バチャバチャ

不良娘「気持ちいい・・・・」

よん男「よぅ、お姫様」

不良娘「!?な、なんで!?」

男「水着姿でプールに行く不良娘ちゃんの姿を見かけたからな」

男「なーにするのかなーと気になってな」

不良娘「落ち着かないから・・・からだ動かして寝つきたかっただけだから」

男「まぁまぁ、不良娘ちゃんビーチでものんびりしてただけだし」

男「そりゃ体も動かしたくなるよな」

不良娘「のんびりしたかったからのんびりしてだけだよ」

不良娘「それに海にきてすることなんてわかんないし」

男「友達と遊んだり楽しんだり、ビーチバレーに釣りに砂お城、ダイビングになんでもござれ。やること盛りだくさんだよ」

不良娘「あんたがやりたいだけだろ・・・」

男「ダイビングはやって来たぜ?弟くんもすごい楽しめたって言ってくれたし」

不良娘「またあいつは・・・」

男「いいじゃんか、楽しめる年のうちに楽しんだ方がいいし。素直なのは子供の特権だ」

不良娘「・・・どうかな」

男「なぁ、不良娘ちゃん」

不良娘「ん?」

男「君は幼馴染ちゃんのこと好き?」

不良娘「な、なに。急に」

男「気になってねー。幼馴染ちゃんのこと邪険にしつつも一緒にいるしさ」

不良娘「別に邪険にしてるわけじゃないけど・・・」

男「幼馴染ちゃん君のこと心配してたよ」

不良娘「そんな心配されるほど見てて危なっかしいかね」

男「彼女はなんていうか、君が唯一心を許せる相手だって」

男「そんな感じだったよ」

不良娘「言い過ぎだよ」

男「それだけ信頼を寄せてるんだよ」

不良娘「信頼されるほどあいつに何かした覚えなんてない」

男「何かしたから信頼するとも限らないよ?」

不良娘「じゃあなに?なにもしてないのに信頼してるの?随分安っぽい信頼だね」

男「おいおい、それは言い過ぎだぞ。一緒に過ごした時間が長いとそういうものって自然と生まれるもんだよ」

不良娘「過ごした時間って・・・」

男「俺には二人のことはわからないけど、彼女の君に対する想いは君が思ってる以上に大きいものなんだよ」

不良娘「そんなの・・・あたしに向けられたって」

不良娘「どうしようもないだろ」

トテトテ



男「あち」

トテトテ



男「あちゃあ・・・怒らせちまったかな」

男「なんとか彼女の心を開かせようと思ったが・・・」

男「難しいなぁ」

男(というよりも・・・何かを抱えてるような感じがして)

男(思ったよりも根深そうだな・・・)

翌日


幼馴染「今日は一般のビーチに遊びに来ちゃった♪」

不良娘「わざわざ混みあってるところに出てこなくても」

幼馴染「だめよ~、ダメダメ」

幼馴染「閉鎖的になっちゃダメなの~もっとオープンワールドにならなきゃ」

幼馴染「ほらほらー、早速」


男「よっしゃー!!そっちにボールいったぞ!」

弟「まかせてー!」

わーきゃー

不良娘「順応はえぇ・・・ていうかナチュラルに観光客と遊んでやがる」

幼馴染「さすがだね、二人とも。もっと社交的にならなきゃさ♪」

あの二人可愛いな・・・

黒髪の子はグラビアアイドルみたいだし
金髪の子はモデルみてぇ・・


幼馴染「あら、やだ。早速ビーチの視線を独り占めしちゃった♪」

不良娘「お前これがやりたかっただけだろ」

あのー
すみません
良かったら僕たちと

幼馴染「ナンパだよ!ナンパ~」

不良娘「・・・」(もうやだ、こいつ・・・)

ーーーーー


幼馴染「いやぁ、いいね!やっぱりまわりに溶け込むのって」

不良娘「何がいいのかさっぱりだわ」

幼馴染「いいじゃんいいじゃん、みんな楽しそうでさー。不良娘ちゃんの照れた顔も」

不良娘「照れてねぇやい」

幼馴染「照れるなよー」つんつん

幼馴染「みんな楽しそうに遊びに来てる。これがいいんじゃんか」

不良娘「賑やかだな」

幼馴染「感想それだけー??」

不良娘「あたしは静かな方がいいの」

不良娘「男が寄ってくるだけじゃねぇかよ」

幼馴染「そのための避け?」

男「よんだー?」

幼馴染「大丈夫ですよー、そのまま遊んでてくださいー」

不良娘「あいつが男避けかい・・・」

幼馴染「冗談だよー。男さんは私が呼びたかっただけだよー。女同士だけだと寂しいもん」

不良娘「別にそんなことは」

男「男だけってのもさみしいよ」

弟「姉ちゃんたちだけだと二人とも木陰にいってのっぺりしてるだけだもん」

男「女の子は遊ぶよりも、その場の雰囲気を楽しみたいって子が多いしな。ましてや高校生にもなると」

弟「男さんが相手してくれなかったらつまらなかったよ」

男「そんなこと、いってあげなさるなよ」

弟「男さんみたいな兄ちゃんいたらなぁ」

男「不良娘ちゃん嫌い?」

弟「嫌いじゃないよ。面倒みてくれるし、姉ちゃんといても楽しいし」

弟「けど、姉ちゃん本音で話さないんだ」

男「本音?」

弟「いつも我慢してるっていうか・・・」

男「んー・・・家ではどんな感じなの?」

弟「家だと普通に会話するよ。あとご飯も作ってくれるし」

男「そうか、結構家庭的なんだね」

弟「だってそうするしかないし」

男「そうするしかない?」

弟「えっと」

不良娘「弟!!余計なこと言うな!」

弟「ね、姉ちゃん」

不良娘「んなこといちいち言わなくていい」

不良娘「・・・」ギロッ

男「ふ、不良娘ちゃん・・・?」

不良娘「あんたも人の事情を一々嗅ぎまわらない方がいいよ」

不良娘「こっちも面倒くさいんだよ」

男「あ、ああ、ごめん。悪かったよ。ていうかそんなつもりはなかったんだけど」

不良娘「だったら、この話しは終わり」スタスタ

男(ひぇぇ・・・おっかねぇ・・・さすが不良の片鱗を垣間見たよ)

それから海から帰ってきて

数日が経った


カフェ

男「・・・はぁ・・・あれから不良娘ちゃんとギクシャクしてるなぁ」

男「立ち入ったこと聞いたのは悪いが、そんなに知られたくないのかなぁ」

友「そう言われると余計に気になるのがあんたの癖だよな」

男「お、久しぶりだな」

友「たまには寄りたかったからな。ていうか俺が顔出さないウチにまた深刻そうなことになってるな」

男「深刻ってわけでもないが・・・っていうかまたって」

友「この前なんて町内会長と喧嘩してどうしよーどうしよーとか言ってたじゃねぇか」

男「あれはお互い譲歩してなんとか収まったしそんなに深刻にしてないぞ」

友「俺、そのことだけに呼び出されたぞコラ」

幼馴染「男さんって根に持つタイプ?」

男「どっから生えた娘っ子よ」

幼馴染「カウンターから生えた幼馴染ちゃん」

友「このかわいこちゃんは?」

幼馴染「ここでアルバイトしてる不良娘ちゃんのマブダチの幼馴染ちゃんです」

幼馴染「以後お見知りおきを」

友「おい、男。この子紹介しろ」

男「やらん。この子は俺のだ」

幼馴染「いやん♪」

友「俺のって・・・相手は女子高生じゃねぇかよ」

男「だからなんだぁ?女子高生だろうが女子中学生だろうが俺のものは俺のもんじゃボケェ」

幼馴染「そこまでドストレートに言われますとちょっと照れますよ」

男「ま、冗談なんだけど」

幼馴染「本気でもいいんですよー」

男「ハハッ」

友「で?その親友の不良娘ちゃんって子が気になると」

幼馴染「無視しないでー」

男「気になるっていうと語弊があるが・・・間違ってるとも言えん」

幼馴染「シクシク」グスン

友「事情がわからないからなんとも言えないけど」

ーーーー


男「しかし、どうしたもんか」

男「バイトとして雇って、少し親しくなれたかなと思ったけど」

男「そう簡単にいかないのが世の常か・・・」

男「それに弟くんの言ってたことも気になるな・・・」

男「いや、まずは仲直りからかねぇ」



幼馴染「えへへー」

不良娘「なんで自分のバイト先に客として来んだよ・・」

幼馴染「良いじゃんかー。こういうのも悪くないよ~」

男「へい、らっしゃい」

幼馴染「えへへー、こんにちはー男さん♪」

不良娘「・・・」

コソコソ
友「ほぅ、あれが例のヤンキーガールか。露骨に嫌がられてるな」


男「はいよー今日のオススメだよー」

幼馴染「えへへ~、いただきまーす」

不良娘「・・いただきます」

幼馴染「そういえば今度の夏祭り不良娘ちゃんは誰といくか決めた~?」

不良娘「夏祭り?なにそれ」

幼馴染「来週あるじゃんかー。毎年地元でやってるお祭りだよー」

不良娘「ほんとそういうイベント好きだな・・・」

幼馴染「ね、ね。誰といくのー??」

不良娘「誰とも行かないから。家で大人しくしてるよ」

幼馴染「そんなのつまんない!弟くんだって行きたがってるよ」

不良娘「弟は友達誘って行ってくるって言ってたよ。出店も回るだろうしある程度は小遣い渡すけど」

幼馴染「不良娘ちゃんはいかないの・・・?」

不良娘「出店高いし、特に行ってもすることないし」

幼馴染「そういうのも醍醐味じゃんか~。たこやき買うのもダメ??」

不良娘「そこまであたしを誘うのに何のメリットが」

幼馴染「不良娘ちゃんと行きたいもん」

不良娘「大体お前には山ほど誘える奴がいるだろ」

幼馴染「不良娘ちゃんほど深い付き合いじゃないし、みんなはみんなで誘う相手もいるみたいだしさ」

不良娘「あたしは遠慮しとくよ、弟と入れ違って帰ってくるってのもありそうだし」

幼馴染「うぅ・・・だけど」

不良娘「誰か違う奴誘いなって」

男「まぁまぁ、無理に誘う必要もないさ。不良娘ちゃんの自由なんだしさ」

男「だろ?」

不良娘「まぁ・・・」

幼馴染「むぅ」

男「ほらほら、ジュースサービスするからさ」

幼馴染「えへへへ」

友(なんで丸め込んでるんだよ)

夏祭り

幼馴染「結局誘えませんでした」

友「まぁ・・そういうこともあるさ」

友(俺を用心棒にするってのもアレだけど)

幼馴染「じゃあ今日はやらしくお願いします♪」

友「やらしくお願いします」

友「浴衣姿がすでにセクシーでやらしいけどね」

幼馴染「いやん♪」

友(中々おいしい役どころじゃないか。男、今度なんか奢ってやるよ)

カフェ

男「やってるねぇ祭り」

不良娘「片付け終わったよ」

男「ああ、ありがとう」

不良娘「ふぅ・・・」

男「なぁ?このあと暇?」

不良娘「なに?別に時間あるけど」

男「まぁちょっと付き合ってよ」

不良娘「???」

ーーーー

男「ごめんごめんお待たせ」

不良娘「そんな待ってないけど」

不良娘「で?あたしを祭りに連れていってどうする」

男「な、なんで祭りだと・・・」

不良娘「なんとなくわかるって」

男「いやぁ・・・せっかくなんだからさ、一年に一回なんだよ」

不良娘「そのわりには幼馴染のとき敢えて引かせてたじゃん」

男「しつこく言うのも逆効果かなと」

男「それに、俺が誘いたかったしさ」

不良娘「・・・・」

男「ダメっすか・・・?」

不良娘「・・・・・はぁ・・・・」

ガヤガヤ

男「おおーすごいな結構人来てるなぁ」

不良娘「この辺じゃこのしか祭りやってないしね」

男「ほらほら、まずは出店回ろうぜ」グイグイ

不良娘「ち、ちょっと」

トコトコ

男「ほらほら見て、綿菓子すげぇな」

不良娘「そんな甘いのよく食べられるね」

男「おいしいじゃんか」モグモグ

男「あっちは焼き鳥やってるよ」

不良娘「見りゃわかるよ」

男「食べようぜー」

不良娘(全く・・・子供かこいつは)

不良娘(それにしても・・・すごい人の入りだな)

不良娘(市外からも来てるらしいけど、ここの祭そんなに大きくないはずなんだけどな)

ままー
あれ買ってよー

もう
さっき綿菓子買ってあげたでしょー

ほしいよー

しょうがないわねぇ

あははははは


不良娘「・・・」

男「よう、お待たせさん」

不良娘「買えたの?」

男「ばっちりね、ついでに焼きそばも♪」

不良娘「よく食べるな・・・って二個も買ってきてるし」

男「一つは不良娘ちゃんのだよ」

不良娘「え?」

不良娘「いや・・・そんなの悪いし」

男「気にするなよ、いつもバイトで感謝してるしさ。それに誘ったのは俺だし」

男「そこんところは考えないとな」

不良娘「別に・・・感謝されるようなことなんて」

男「まぁまぁ、受け取ってちょ」

不良娘「うぇ・・・!?ん・・・ありがと」

男「いえいえ、向こうに高台があったからそこで食べよう」

不良娘「・・・」トコトコ

高台ですよー

男「よっこらせっと」

不良娘「おっさんみたい」

男「おっさんですよーだ」

不良娘「成人したてのやつが何を」

男「不良娘ちゃんたちからおっさん言われたらなにも返せないさ」

不良娘「あんた自身のことはそんなこと思ってないから」

男「そいつはどうもっ」

男「焼きそば旨いなぁ」

不良娘「普通かな」

男「お、不良娘ちゃんは中々舌が肥えてるな」

不良娘「好みの問題じゃない?」

男「かもな♪」

不良娘「・・・・」

不良娘「ねぇ」

男「うん?」

不良娘「あたしに何か話したいことがあったから誘ったんじゃないの?」

男「夏祭りに?」

不良娘「うん・・・・」

男「俺は・・」

男「ただ不良娘ちゃんを誘って、祭りを楽しみたかっただけだよ」

男「他に理由は・・・・」

男「あ」

不良娘「なに?なんか言いたいことでもあったの?」

男「いや、不良娘ちゃんの浴衣姿観たかったなって・・・・」

不良娘「・・・・・」

男「いや、冗談じゃないよ!?本当だぞ」

不良娘「訂正しないのかよ」

男「だって本当のことだもん」

不良娘(全く・・・こっちは家庭のこと言われるのかと思って言い返してやろうと考えてたのに・・・・)

不良娘「あんた馬鹿だろ」

男「そ、そこまで言うかなぁ・・・」

不良娘「自分に嘘つけないタイプだよね」

男「本能に正直って気もするけどな」

不良娘「・・・・」ササッ

男「いや・・そんな離れなくても・・・そこら辺はわきまえてるつもりよ?」

不良娘「冗談だよ」クスッ

男「だ、だよねぇ」

不良娘「大体襲う気だったらすでに襲われてるだろうしね」

男「不良娘ちゃんも結構隙あるよね」

不良娘「ほ、ほっとけ」

男「はははっ」クスッ

不良娘「っ・・・!!」

男(この子はどこまで不器用なんだか)

男(久々に笑ってくれたな)

男「不良娘ちゃんてさ、笑うとすげぇ可愛いよね」

不良娘「は、はぁ?なに言ってんの?」

男「照れるなよー」

不良娘「だ、黙ってろ」

ほんとは
ちゃんと話せばよかったんだろうけど

多分
この人の優しさに甘えたんだうな・・・・

なにも聞かないでいてくれた
そういう素振りすらもみせることなく


不良娘「あ」

弟「姉ちゃん!それに男さん!」

男「よう、弟くん。姉ちゃん借りてたよー」

不良娘「あたしはレンタルビデオかなんかか」

弟「姉ちゃんも来てたんだね。見てみてこれ!こんなに水風船とれたんだよ!!しかもワンコインだけで」

不良娘「よくとれたなこんなに」

ーーーー

不良娘「送ってかなくても良いのに」

男「ま、そんなこと言わずに。小学生と女子高生じゃ夜道は危ないしさ」

弟「姉ちゃん喧嘩クッソ強いから大丈夫だよ」

男「それでもね、お姉ちゃんか弱い乙女なんだよ。今日だってね・・」

不良娘「少し黙ろうか」

男「・・・ガン垂れてるだけなのに凄いね・・・」

弟「・・・・なんか男さんって姉ちゃんと結婚したら尻に敷かれそう」

不良娘・男「!?!?」

男「け、結婚はまだ早いんじゃないかなぁ」

不良娘「大体こいつと付き合ってもいないからな!」

弟「そうなの??もう付き合ってるのかと思った・・・」
男・不良娘「いやいやいやいや」

男「それに、ホラ!不良娘ちゃんの方が俺のことを好きになるなんて多分ないだろうしさ!」

弟「でも姉ちゃん、家で話すときいつも男さんのことが話題に」
不良娘「おいこら!!」
ポコッ

弟「姉ちゃん痛いよ!」

男「そんなゲンコツしなくても・・・」

不良娘「お前は余計なことベラベラ話しすぎなんだ!」

男「ていうか、さっき話・・・」

不良娘「!!」

不良娘「べ、別にそうでもないから。それに話してるのは全部愚痴とかそういうのだから」

男「な、なんか不満とかあった・・・?」ショボン

不良娘「・・・・い、色々だ」

弟(愚痴なんか言ってない癖に)

不良娘「ていうかもう歩いて数百メートルだから、この辺でいい」

男「あらそう?じゃ弟くん、またあそぼーな」

弟「うん!今度野球しようーよ!!」

男「OK!また教えてくれい」

不良娘「遊ぶのもいいけど、ちゃんと宿題やれよ」

弟「わかってるよー・・・」

男「不良娘ちゃん」

不良娘「ん?」

男「また明日っ!」

男「よろしくね!」

不良娘「・・・・ん・・」

不良娘「よろしく・・・」

トコトコ


男「まぁ・・・なんとかギクシャクした状態は解消できた・・・かな?」


ーーーーー

ーーー



カラン


不良娘「いらっしゃいませ~♪一名様ですね、席へご案内致します~♪」

不良娘「♪~」



幼馴染「・・・・」

幼馴染「不良娘ちゃんすごく機嫌良いですけど、何かあったんですか???」

男「いや、特に何かあったわけじゃないけど」

幼馴染「でもでも、あんな不良娘ちゃん初めてですよ!」

男「仕事はあんな感じでやってるけどね」

幼馴染「これは不良娘ちゃんに直接聞くしか」

不良娘「オーダーはいりますー」

男「はいよー。三番テーブルさんのハヤシライス、OKでーす」

不良娘「わかりましたー」

ピト・・・

不良娘「っ!!わっととと」

男「だ、っとと!」

不良娘「ふぅ、危なかった」

男「ご、ごめん。大丈夫?」

不良娘「あ、う、うん。平気だから」

不良娘「・・・・」タッタッタ

男(不良娘ちゃんの手触っちゃったけど・・・あんな反応されるとは、ホントのところまだ警戒されてるんかねぇ)

幼馴染「むむむむぅ」

友(どーせあいつのことだから、嫌われてるのかなぁとか思ってんだろーなぁ)

友(あのヤンキー娘、顔真っ赤だったし・・・嫌ってるより意識してるって感じだな)

ーーーーー

バイト終了

男「やっと片付いたー」

不良娘「お疲れさま」

男「おう、おつかれさん。今日もありがとね」

不良娘「ん・・・」

男「そうだ、今から暇?」

不良娘「なんで?」

男「ちょっとさ、付き合ってよ」

不良娘「??」


ーーーーー

おしゃれなお店

男「ささ、入って入って」

不良娘「う、うん・・」

不良娘(こんな店入ったことないからどうすればいいのか、わからないんだけど・・・)

男「ふぃー、いやぁなんか緊張するなぁ。俺こういう店入ったことないんだよねぇ」

不良娘「あたしも同じだよ。ていうかなんでここに?」

男「ああ、せっかくだから一緒にご飯でもどうかなって」

不良娘「だからってこんな高そうな店・・・」

男「女の子誘ってるんだし、それなりの所じゃないとまずいかなって」

不良娘「あたしがそんなの気にするように見えるわけ?」

男「とんでもない!」

不良娘「ていうか、誘ってもらってるのはあたしなんだから、あんたが店選びに気を遣う必要なんてないって」

男「ちかくのラーメン屋なんて連れてけないよ。「あたしがそんな安いっぽい女だと思うなよ」とか」

不良娘「・・・ふーん。そんな風に見てたんだ」

男「じ、冗談だってば」

不良娘「ちかくのラーメン屋の方が落ち着けたと思うけどね」

男「マジかよ・・・。今からでも場所変えよっか?」

不良娘「いいよ、せっかくあんたが選んでくれたんだから」

不良娘「ここで食べよう」

男「お、おう」

ーーーー
コース料理~

男「ほぇ・・・見映えはとんでもないなぁ」

男「味も中々」パクパク

不良娘「使ってる食材が良いからだろうね」パクパク

男「うちとは大違いだな」モグモグ

不良娘「使ってるものが違うんだから当然だろ」モグモグ

不良娘(けど、こういう味よりウチの店で作ってる味の方が好きだな)

男「だよなぁ・・・仕入れる食材、もうちょっと奮発しようなぁ」

不良娘「今のままでいいじゃん」

男「まぁ・・・いいかなぁ」

不良娘「というかさ、気になってたんだけど」

男「うん?」

不良娘「なんであの店を?」

男「大した理由はないんだけどね」

男「元々俺の母ちゃんがやってた喫茶店だったんだよ」

不良娘「へぇ・・・それを継いだ、って感じなの?」

男「まぁね」

不良娘(ていうことは・・・母親は・・・)

不良娘「・・・」

男「俺もちょくちょく手伝いとかしてたからね。そんなに苦にはならなかったし」

男「不良娘ちゃんという戦力も手に入れたしね♪」

不良娘「余計に出費が増えたんじゃないの?人件費とか」

男「実はむしろ+になってるんだよねぇ」

男「不良娘ちゃんの客引き効果かな?」

不良娘「世の中物好きばっかだよね」

男「いやいや、不良娘ちゃん可愛いから」

不良娘「好かれるようなことも、態度もしたことないし、こんなヤンキーみたいな見た目だよ?」

男「ヤンキー見たいって言うけど、金髪に染めてるだけで化粧はほとんどしてないし、それでもまつ毛ながくて肌白い、つり目だけどパッチリお目目」

男「身体は海でみた通り・・・」不良娘「HENTAI」

男「と、とにかく。基本的には普通の女の子と変わらない。それどころか普通の女の子よりも遥かに可愛いのよ!」

不良娘「そ、そんな力説されても・・・」

男「君は何にでもなれる可能性を持ってるんだよ!アイドルにだって!!」

不良娘「ならねぇよ!というか全部あたしの見た目のことばかりじゃねぇかよ!」

男「性格はだって良い子だって解りきってるし」

不良娘「大して長く付き合ってないのにそんなのわかるかよ」

男「幼馴染ちゃんという秘密兵器があるからね」

不良娘「・・・あいつだってあたしの全部を知ってるわけじゃないし、あたしの醜い部分だって知らないよ」

男「そりゃそうさ。それの人間誰だって見せたくない部分だってあるのは当然だろ」

男「そういう部分だって見せなきゃいけない理由なんてないし、見なきゃその人を知らないなんてこともないと思うよ」

不良娘「すべてを知るわけじゃないでしょ」

男「誰かと仲良くなるのにその人の全てを知る必要があるかい?」

不良娘「・・・・・」

男「俺はただ君と仲良くなりたい。それだけしか理由がないし、そうすることしか術や方法をしらないからさ」

男「だから、相手を知るよりも相手と同じ時間を過ごす」

男「俺はそうするかな」

不良娘「・・・・」

男「人のやることに無駄なことなんてないんだしさ」

男「俺は相手のことを知るという結果よりも、過程を大切にしたいな」

不良娘「過程・・・」

男「ダメ・・・かな?」

不良娘「どうかな・・・でも」

不良娘「悪いことじゃない・・と思う」

男「・・・!」

男「だよね!!」

不良娘「で?あたしの何を知りたいわけ?」

男「それは徐々に知っていくことにするさ」

不良娘「知れると良いね」

男「勿論よ♪」


ーーーーー

男「おはよっ、不良娘ちゃん。今日から学校だな」

不良娘「あ、うん。おはようございます・・・」

男「そんなかしこまらなくても、いつも通りでいいじゃん」

不良娘「いや、だって他人同士だし」

男「冷てぇ!!」

不良娘「冗談」

男「お、おう」

不良娘「んじゃ、またバイトで」

男「おう、頑張っておいでー」

男「・・・」

男「なんだろう、なんか反応良くなったかな」

不良娘「おはよ」

幼馴染「お、おお、おはよう不良娘ちゃん!」

幼馴染「不良娘ちゃんから挨拶してくれるなんて!!」

不良娘「そんなにか」

幼馴染「そんなにだよ!!あれ?なんか不良娘ちゃん雰囲気変わった??」

不良娘「気のせいじゃない?特になにかしたとかないけど」

幼馴染「うぅんん、そうかなぁ・・・」

不良娘「さっさと教室行くぞ」

幼馴染「ほほいのほい」

ーーーーー

下校時間

わいわい

幼馴染「不良娘ちゃーん一緒にかえろー」

不良娘「あ、ごめん。今日はバイトだから無理」

幼馴染「ざんねぇん」

不良娘「明日ならいいよ」

幼馴染「ほんと!?約束約束」

不良娘「あいよ」

ヒソヒソ
不良娘さん変わった??

なんか前より少し話すようになったよね

バイトっすよー


不良娘「ありがとうございましたー♪」

男「さてと、店閉めようか」

不良娘「はいよー」

男「そうだ、不良娘ちゃん明日暇??」

不良娘「いや、明日は幼馴染と出掛ける予定があるから」

男「なんだそうなのか、残念」

不良娘「バイト??他に誰か雇ったら?」

男「いや、違うよ。もしよかったらどっか行かないかなって」

不良娘「店長がバイトを誘うってどうよ」

男「だめっすか?」

不良娘「まぁ・・・悪いとは言わないけど」

不良娘(べつに嫌でも・・ないし)

男「お、それじゃ、今度誘おうかな」

不良娘「予定が空いてたらねー」

男「空いてそうな日に誘うさ」

不良娘(そこまでしなくても、大体は予定空いてるけど黙っておこう)

男「んじゃ、明日幼馴染ちゃんと楽しんで来てね~」

不良娘「ありがと、んじゃおつかれ」
チャリン


男「ふぅ・・・なんだろ、最近妙に彼女のこと気になるな」

友「それは恋心ってやつか」

男「いたのか」

友「いたのさ、友よ」

男「閉店の文字が読めんのかおのれは」

友「ちょっとくらい良いだろ、融通が利かんやつめ」

友「で?あの娘が気になってるのか?」

男「まぁ・・・最初の頃はなんかほっとけないなぁって程度だったんだが」

男「一緒に海に行ったあたりからかなぁ」

友「おい、なんだそれ初耳だぞ」

男「夏に行ったからねぇ」

友「くそ、弾けとんでエクスプロージョンすればいい」

男「つーか、そんなことを言いに来たのか?」

友「ああ、まぁ、用件は別であるんだけどな。最近幼馴染ちゃんとよくデートするんだが」

男「おいこら、てめぇがエクスプロージョンしろよ。大体あの娘は俺のモンじゃ」

友「はいはい、それで実は彼女ストーカーにあってるみたいでな」

男「人の話聞けよボケが、ああ、それって多分前から合コンに誘って来るやつだな。一度不良娘ちゃんが撃退してるんだけどねぇ」

友「やるなあの娘っ子。そうか・・・結構しぶとそうなやつなのか」

男「明日不良娘ちゃんとデートらしいけど、どうする?」

友「あの娘っ子両刀使いかよ・・・ていうかどうするってなにを??」

男「いや、多分幼馴染ちゃんに誘われたんだと思うぞ。そりゃ明日のことだよ、二人だけで放って置くわけにもいかないだろ」

友「うむぅ、しかし男二人が女の子二人を尾けるってのも絵面的にまずくないか?」

男「尾けるっていうか・・・まぁ危ないことがないか見守るってことにしとこう。うむ、そうしよう」

友「言い聞かせるな。まぁ俺も気になるから、どうしようか考えてはいたが・・・・尾行か」

男「その言い方だとストーカーと変わらないね」

友「世間ではそれを同じと言うんだよ」

男「違う!!見守り隊んだ!!」

友「なんだその隊・・・」

そして


幼馴染「えへへー不良娘ちゃーん」

不良娘「そんな大声で呼ばなくても聞こえて・・・ちょ、そんなくっつかなくても」

幼馴染「いいじゃんいいじゃんー、不良娘ちゃんいつになくお洒落だねぇ」

不良娘「そうでもないけど」

幼馴染「なんかかっこいいよねー。それでいて可愛い」

不良娘「わかったから、腕を組むな!変な風に思われる」

幼馴染「美少女が二人イチャイチャしてるだけだよー?」




コソコソ
男「さすがだな、自分で美少女言っちゃうか」

友「素晴らしい百合だな」

男「もうあの二人がくっつくだけでいいんじゃないか?」

友「しかし、認めてしまったら俺らお役御免だな」

男「お、動きがあるぞ」



幼馴染「ねぇねぇ、あそこのゲーセン寄ろっ♪」

不良娘「買い物しろよ買い物を」

幼馴染「えっへへへ♪」

幼馴染「不良娘ちゃーんこれ取って~」

不良娘「クレーンゲームかよ・・・てかあたしの話聞けよ」

幼馴染「あ、マキブだよマキブ~」

不良娘「ナニソレ」

幼馴染「知らないの~?弟くんが大好きだって言ってたよー」

不良娘「そもそもゲーセンなんてあたし来ねぇし・・・」

幼馴染「見た目通りとはいかないねぇ」

不良娘「ほっとけ、で?お前はこのゲームが好きなの?」

幼馴染「うーん・・・私は家でAC派かな♪ニュータイプよりレイヴンだね♪」

不良娘「もう、さっぱりわかんねぇ」




男「コノシュンカンヲマッテイタンダー!!」がちゃがちゃ

友「こっち来んなボケぇぇ!」

幼馴染「ほらほら、最後はプリだよ♪」

不良娘「プリクラか・・・写真写り悪いけど大丈夫か?」

幼馴染「そんなの気にしなくていいよー」

幼馴染「大体みんな詐欺って可愛くなれるから」

不良娘「今黒い発言が聞こえたけど、流しておこう」

不良娘「へぇ・・・色々ありすぎてよくわからないけど」

幼馴染「機種によって加工が変わるからねぇ、これがいいかな」

幼馴染「ホラホラ撮るよー」

不良娘「はいはい」





男「おいこら俺がはみ出てるじゃねぇかよ!!」

友「だから近すぎだって言っただろう!?離れながら調節しろよ」

幼馴染「えへへ♪こうしてこうして」

不良娘「あたしそんな目でかくねぇぞ」

幼馴染「なんか宇宙人みたい」

不良娘「お前なんか動物みたいになってるぞ」

幼馴染「元々私達のお目目が大きいんだよー」

不良娘「あたしはつり目だからそうでもないと思うよ」

幼馴染「つり目って言われると細いイメージしがちだけど不良娘ちゃんパッチリお目目だからね」

幼馴染「化粧しなくても、変わらないし」

不良娘「そもそもほとんどしないからね」

幼馴染「うぅー嫌味かこのやろー」

不良娘「どの口が言うか」

幼馴染「私だってノーメイクじゃないもん」


幼馴染「良いよなぁ不良娘ちゃんは」

幼馴染「お人形さんみたいな綺麗な顔で、睫毛長いし、目はつり目なのにパッチリしてるし」

不良娘「あたしはあんたの方が羨ましいよ」

幼馴染「えっ?」

不良娘「綺麗な黒髪でまっすぐでストレート。目もタレ目で、分かりやすいくらいの女の子という見た目」

不良娘「それが羨ましい」

幼馴染「不良娘ちゃん・・・」

不良娘「けどあたしはこれでいい、この見た目が性格と合ってるからな」

不良娘「だからそれでいいんだよ」

幼馴染「ぁぁあ、もう不良娘ちゃんが彼氏だったらなぁ」

不良娘「ばーか」

幼馴染「むぅぅ、だって不良娘ちゃんとだったら私お付き合いできるよ?」

不良娘「あたしの気持ちは無視かい」

幼馴染「私じゃ嫌?」

不良娘「・・・・」




友「見てごらん、男。綺麗な百合の花だ」

男「綺麗だな、そうだ。お互いに幼馴染ちゃんと不良娘ちゃんへ買っていってあげよう」

友「ナイスだぜ」

不良娘「あたしも・・・女なんだけど」

幼馴染「え」

不良娘「だから・・・あたしも女だから」

不良娘「お前はあたしに甘えたいみたいだけど」

不良娘「あたしも女だから・・・無理だってば」

幼馴染「・・・・」

幼馴染「あ、あははははは!!冗談だってばー。もう不良娘ちゃんってば本気で答えちゃうんだもん」

幼馴染「わかってるよ~。不良娘ちゃんも男の人に抱き締められたいんだもんね」

不良娘「や、そういうことじゃ!」

幼馴染「やっぱり、男さん?かな」

不良娘「っ!!!あいつは関係ないから!」

幼馴染「わ、凄いムキになってる」

不良娘「なってない!!」

幼馴染「えへへー、やっぱり不良娘ちゃんも恋する乙女だね」

不良娘「しちゃいねぇよ」

幼馴染「照れなくてもいいじゃんー」

不良娘「・・・・先にかえるかな」

幼馴染「あぁん、ごめんごめんってば!まってよーん」



友「おいおい、二人を見失っちゃ意味ねぇだろ!」

男「おかしいなぁ・・・この服屋を通ったはずなんだけど・・・」キョロキョロ

ーーーー

幼馴染「えへへー今日は楽しかったなー。うへへへぇ♪」

不良娘「笑い方気持ち悪いぞ」

幼馴染「いつものことじゃんー。なんていうか、いつもと違う不良娘ちゃんが見れてよかったよー」

不良娘「普段通りにしてただけなのにな」

幼馴染「不良娘ちゃんと歩いてるとなんか、大人の女性とただの学生って感じに見えちゃうけどね」

不良娘「あたしも学生なんだけどな」

幼馴染「かっこいいもん不良娘ちゃん」

幼馴染「ほんとに不良娘ちゃんが男の子だったら、異性として私ずっと好きでいたかも」

幼馴染「多分片想いで終わっちゃうと思うけどね、えへへ」

不良娘「どうだかな」

幼馴染「えへへ、でも今日一緒にいて、やっぱり不良娘ちゃんも女の子なんだなって」

幼馴染「すごく思ったよ」

不良娘「・・・・」

幼馴染「んじゃ、私はこっちだから、帰り道は気を付けてね~」

不良娘「お前もな」

幼馴染「私はもう家から近いもん。大丈夫大丈夫~」

不良娘「またな」

幼馴染「うんっ♪ばいばいっ」タッタッタ

不良娘「・・・あたしも女・・・か」

トコトコ

不良娘(そういえば、幼馴染は可愛らしい私服だったな・・・)

不良娘(男はああいうのがやっぱり好きなのかな・・・)

不良娘(あの人も・・・)

不良娘(って、なに考えてんだ。別にあいつは関係ないだろ)

不良娘(そう、関係ないんだ)

トコトコ

ガシッ

不良娘「っ!?んーっ!!」

不良娘(なんだこいつ!!くそっ夜で暗がりだからよく見えない!)
ジタバタ

ガサガサ

不良娘「っ!!っ!!」(だ、だめだ!声が出せないっ!!)
お前が邪魔しなければ
グィィ

不良娘「っ・・・かぁ・・・」(く、苦しい・・・だ、誰か・・・)

不良娘(助け・・・・て)
グィィ

バキッ!

な、なんだこいつ!!
バキッ!!ボコッ!!

不良娘「か、かはっ・・がはっ!!」

不良娘「はぁ・・・う、う・・」(頭がジーンとして・・・意識が・・・)

っ!!!っん!!!

不良娘(何か聞こえるけど・・・よくわからない・・・ん・・・)


ーーーーー

ーーー

ーーー

不良娘「ん・・ここは」

ガチャ

男「よう、大丈夫かい?」

不良娘「あ、ああ。ちょっと頭が痛い」

男「ほらほら、起き上がらないで、寝てなきゃ」

不良娘「うん・・・。ていうかなんであんたが?」

男「たまたま通りかかってな、っていうのは嘘で、幼馴染ちゃんとのデートを離れて見てたんだよ」

男「彼女ストーカーにあってるって話があったからさ」

不良娘「そうだったんだ」

不良娘「それであたしに矛先か」

男「いや、単なる事故ってのもあるしさっ!そ、そこはその」

不良娘「いいよ、気を使わなくても。大体何があったか察しはついてるから」

男「・・・すまない、一人で帰すわけにもいかないから、家につくまで見てたんだけど」

不良娘「あんたの方がストーカーっぽいな」

男「いや、無事に家につければそれで良かったんだよっ!」

不良娘「冗談だってば」

不良娘「その、助けてくれてありがと・・・」

男「俺は大したことなんかしてないよ」

男「どうする?家に帰る?」

不良娘「まぁ・・・弟もいるしね」

男「あー・・・それなんだけど、弟くんは幼馴染ちゃんの家に預かってもらってて」

不良娘「え、なんで」

男「まぁ・・・事情も事情だったしさ、幼馴染ちゃんに説明して」

不良娘「で、預かってもらったと」

男「かなり強く打ったみたいだったから、多分頭痛は少し続くだろうし」

男「そのままにして家に帰すわけにもいかなかったしさ」

不良娘「そこまでしてくれなくても・・・」

男「何かあったら心配だしさ」

男「どうしてもうちに帰りたいって言うなら送ってくしさ」

不良娘「・・・・」

男「・・・家に帰りたくない?」

不良娘「あんまり・・」

男「そっか、じゃ、しばらくここにいていいよ」

男「弟くんも幼馴染ちゃんがしばらく預かるって言ってたしさ」

不良娘「そこまではしてくれなくていいから、ていうか、悪いし」

男「気にしなくていいって、俺たちだって二人が好きだし、心配だからこうしてるんだしさ」

不良娘「・・・・けど」

男「大丈夫、多少甘えたってバチなんか当たらないさ」

不良娘「・・・」

ーーーー

男「はいよ、晩飯持ってきたよ」

不良娘「ああ、ありがとう」

男「口にあうかわからないけどね」

不良娘「いつもまかない出してくれてるじゃん」

男「おいしいかは別問題じゃん」

不良娘「口に合わない・・・ってことはないから」

男「そかそか♪」

不良娘「・・・」もぐもぐ

男「♪~」

不良娘「な、なに・・・」

男「ん?」

不良娘「いや、あんまジロジロ見ないでほしいんだけど・・・」

男「あはは、ごめんごめん。食事してるとこ見られるのは良い気はしないもんな」

男「んじゃ、お風呂沸かしとくから、食べ終わったらそこのテーブルに置いといてよ」

不良娘「あ、う、うん・・・」

男「んじゃ、お風呂沸いたら呼ぶねー」

不良娘「あり・・・がと」

男「ん?」

不良娘「な、なんでもないっ!」

\\お風呂沸いた//

不良娘「はー・・・」パチャ

不良娘「なんでこんなことになってるんだか・・・」

不良娘「ていうか、あたしが先でいいのか」

不良娘(なんか・・・調子狂うな)

不良娘「んー・・・気持ちいい」

男「不良娘ちゃんー?」

不良娘「はい?」

男「バスタオル置いとくから使ってねー着替えも適当に使って良いよー」

不良娘「あ、ありがとう」

不良娘「んな、気を使わなくても・・・」

不良娘「・・・・」

不良娘「覗かれるかと思った・・・」

男「ふひひひ」

不良娘「おい!」

男「冗談だってば、んじゃ、ごゆっくりー」

不良娘「くそっ・・・馬鹿にしやがって・・・」

不良娘「・・・」

不良娘(それとなく覗くチャンスあったのに。ヘタレめ)

ーーーーー
ーーー

就寝

不良娘「・・・」

不良娘「・・・・・・」

不良娘「落ち着かねぇぇぇ!!!」

不良娘(なんで緊張してんだよ・・・別にあいつと一緒に寝てるとかそんなんじゃないんだから)

不良娘「あたしも大概臆病だな・・」

不良娘「・・・飲み物でも飲も・・・」

トコトコ

お店

男「ふぅー・・・平静を装ったけど」

男「女の子家に泊めてて落ち着くはずがねぇ・・・」

男「どうしよ、どうしよ、自然な感じで泊めれたかなぁ」

男「ちょっと強引すぎやしなかったかねぇ」

不良娘「こんな遅くになにやってんの」

男「お、おお、不良娘ちゃん起きてたんだ」

男「なんか落ち着かなくてな」

不良娘「見ればわかるよ。ていうかいつもそうじゃん」

男「俺そんな落ち着いてないか」

不良娘「いつも素のままってことでしょ」

男「誉められてるのかねぇ」

不良娘「悪いことじゃないでしょ」

男「そんな不良娘ちゃんはなんでまたこんな遅くに?」

不良娘「喉が乾いたから水でも飲もうと」

男「あいよ、ホットミルクとか飲む?良く眠れるよ」

不良娘「水でもいいから、そんな気を使わなくても」(あたしが落ち着かないこと見透かしてるのかこいつ)


ーーーーー

男「はいよ」

不良娘「ああ、ありがとう」

男「ふぅ・・・落ち着くねぇ」

不良娘「・・・・」

不良娘「いつも一人だよね」

男「うん?俺かい?」

男「まぁ、結婚してるわけじゃないしな。恋人もいねぇし」

不良娘「寂しくないの?」

男「うーん・・・寂しいってことはないけど、っていうかバカにされてる?」

不良娘「そういう意味で言った訳じゃないから。素直に寂しくないのかなって」

男「たまに退屈だなって思うときはあるけど、みんな遊びに来てくれるし」

男「それに不良娘ちゃんがバイトに来てくれるから寂しくはないよ」

不良娘「あたし?」

男「仕事しててもさ、お客さん来てくれないと一人でいる時も多いしさ。不良娘ちゃんが来てくれたおかげで一人でいることがなくなったし」

男「俺はなんだかんだで今の状態を楽しんでるかな」

不良娘「そっか・・・」

男「それに看板娘のおかげで客入りも増えたしね♪」

不良娘「・・・・」

男「あははは、決して不良娘ちゃんに頼りきりにしてるって訳じゃないぜ。」

不良娘「そっか・・・あたしちゃんと役に立ててたんだ・・」

男「え?あ、う、うん。そりゃあもう大助かりだよ」

不良娘「・・・よかった」

男「・・・」

男「ちょっと昔話でもしていい?」

不良娘「うん?いいけど・・・」

男「俺がまだ学生だった頃なんだけどな」

男「母親が病気で入院しててさ、親父が元々この店をやってて、母ちゃんの分も働いてたんだ」

男「俺にとって親父はどちらかというと近所の陽気な兄ちゃんって感じだったな」

男「母ちゃんが病気で死んじまってからも一人で切り盛りしてて学費とかバカにならないのに俺を高校に行かせるとか言ってさ」

男「俺も高校入る前から親父の手伝いとかで店に出てたんだよ」

男「高校に入ってからは、店の手伝いしながら、他のとこでもバイトしてさ、親父にばれてぶん殴られたよ。お前は学校のことだけやってればいいってさ」

不良娘「過激な父親だな。でもいい人じゃん」

男「けど無理しすぎたのかね。ぶっ倒れちまってさ、親父も入院することになってさ」

男「そのころだったかな、丁度あいつが引っ越してきたのは」

不良娘「あいつ?」

男「小さいときによく遊んだ女の子でね。俺の幼馴染み」

男「明るくて、行動的で、素直なくせに強がりなやつでさ」

男「昔と変わってなくてびっくりしたよ」

男「なんとなくかな・・・不良娘ちゃんが似てたんだ」

不良娘「話を聞く限り真逆のタイプだろ」

男「ははは、外向きはね。なんていうのかな本質というか、内に秘めてるものかな」

男「内面的なものはすごくにてると思うんだ」

不良娘「あたしの内面って・・・」

男「強がるっていうか、明るさの中に本当の弱い自分を隠してるっていうのかな」

不良娘「・・・・」

男「悪くとらえないでね、変な意味で言ってるわけじゃないからさ」

男「なんていうか、自分の弱い部分を絶対に見せようとしなかったところ」

男「でも本当は、女の子としての弱さをちゃんと持ってるところ」

男「俺がきみのことを見透かしてるって思うかもしれないけど」

男「俺は見透かすというよりも、どうすれば不良娘ちゃんが安心してくれるかとか、落ち着いてくれるかとか」

男「そんなことしか考えてないからさ」

男「ただ不安を無くしておきたいだけなんだ」

不良娘「・・・・」

男「まぁ・・・俺相手じゃ、安心はできないかもしれないけどさ、少なくとも君が落ち着けるようには配慮するからさ」

男「弱音とかって思わないで、辛いこととかあれば声に出してもいいと思うよ」

不良娘「・・・」

不良娘「不安・・っていうよりも」

不良娘「いいのかなって」

不良娘「ここまでしてくれる意味なんてないのに」

不良娘「まるでうちの事情を知ってるかのようでさ・・・」

男「どういう事情かなんて知らないよ」

男「超能力者でもなければ、君の心をよめるわけでもない。どこにでもいるただの男だよ」

不良娘「ほんと・・・変なやつ」

不良娘「でも・・・その優しさはすごく嬉しかった」

男「・・・お人好しなだけさ」

男「それ以外になにもできない奴だからね」

不良娘(そんなこと・・・ないのに)

男「そろそろ寝ようか」

不良娘「そうだね・・・今日はありがと」

男「気にすることないさ。俺のほうこそありがとうな」

不良娘「う、うん・・・」(なんであんたが言うんだよ)

不良娘「・・・・」

不良娘(・・・おやすみなさい、男さん・・・)

ガチャ


ーーーーーー

翌日
ちゅんちゅん

不良娘「・・・あの人に迷惑はかけられないな・・・」

不良娘「まぁ・・元よりそんなつもりないけど」

不良娘(でも・・・うちのことはいつか知られてしまう)

不良娘(・・・そうなる前にバイトやめたほうがいいかな)

不良娘(・・・これ以上関わったら・・・辛くなるのはあたしの方だな・・)

不良娘「・・・・」

トコトコ

ガチャ
不良娘「?開いてる?」

不良娘「っ!!まさか!」

不良娘「っ!!」
タッタッタッ

不良娘「くそっ!」
ガサガサガサガサ

不良娘「ない・・・通帳とカードが・・・全部ない・・」

???「相変わらず、糞みてぇな金しかねぇなオイ」

不良娘「・・・・どこにやった」

???「ぁあ?なにをだ?」

不良娘「通帳とカードどうしたんだよ!!あれがないと学費も家賃どころか食事すらできなくなるんだぞ!弟の口座にまで手をつけやがって!」

???「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!ゴミみてぇな金くらいでガタガタ抜かすんじゃねぇよ!誰のおかげでここにいられると思ってんだ?ぁあ!?」

不良娘「てめぇのせいで、ここの生活だってできないような状態なんだぞ!!借金に借金につくって、あげく子供の金にまで手をつけやがって!!」

父親「てめーのガキのもんは親のもんなんだよ!てめぇらが今生きてるのも全部俺のおかげだろうが!!金稼いでるかと思えば、食費に金使いすぎなんだよ!ゴミでもあさって食ってろや!!」バキィ!!

不良娘「ゴフッ!!くぁ・・・お前の世話になんかなってねぇだろうが・・・!!」

も不良娘「生活どころか・・食うものにすら不自由していたあたしらにてめーは何をしてくれたんだ!?借金だけつくって、金だけ持って消えただけのてめぇなんか親でもなんでもねぇよ!」

父親「この糞ガキがぁあ!!てめーの親は俺なんだよ!!俺がお前らをどうしようが俺の自由で決まるんだよ!!!なにも知らねぇガキが楯突いてんじゃねぇわ!!」バキッ!ボコッ!ガキィン!!ベキィ!!

不良娘「かっ・・・がはっ、ごふっ!!ぐっがぁぁっ」

父親「ちっ、まぁいい。やりすぎたら売り物にならなくなるしな。てめーくらい風俗にでも売り飛ばせばそれなりの金にはなるだろ」

不良娘「っ!!」

父親「ヤの家系に売り飛ばしてもそれなりにはなるだろうし、弟は臓器のいくつか売れば、金になるだろうしな」

父親「ちったぁマシに役立つだろう」

不良娘「お・・おまえ!!自分が何しようとしてんのか・・・わかってん・・・のか!!」

父親「使い道のねぇてめーらをマシな運用方法を考えてるだけだろうが。頭使えよ頭」

不良娘「お前は・・・人間じゃねぇ・・!!」

父親「人間だよれっきとしたな」

父親「そんでもって、てめぇにも俺と同じ血が半分流れてるんだよ、弟にもなぁ!!」

不良娘「・・・っ!!!!」

父親「じゃあな、次会うときは売り飛ばすからな」

ガチャン

不良娘「はぁ・・・はぁ、くっぅ・・くっそぅ・・・」

不良娘「うぅ・・」

ーーーー
男「おかしいなぁ、こんなこと一度もなかったのに」

幼馴染「連絡つきませんか?」

男「うん・・・どうしたんだろうか」

幼馴染「私が家まで行きましょうか?」

男「そうしてくれると助かるかな。ごめんね幼馴染ちゃん」

幼馴染「いえいえ、男さんのためならどんなことでもできちゃちますよ♪」

男「な、なんだって・・・」ゴクリ

幼馴染「むふふ、スカートが風で捲れちゃうなんてハプニングも」

男「今日は水色だな」

幼馴染「黒でしたー」

男「予想の斜め上でしたー」

幼馴染「冗談は置いといて、いってきますねー」

男「・・・」

男「どうしたんだろうな・・・」

男(何もなければいいんだが・・・)


ピンポーン

幼馴染「不良娘ちゃーん?いるー?」

幼馴染「留守かなぁ・・・」

幼馴染「弟くんは預かってるから問題ないけど・・・不良娘ちゃんの方は何かあったのかな・・・」

不良娘「お前・・・」

幼馴染「もう・・心配したんだ・・・」

幼馴染「ど、どうしたの!?傷だらけじゃない!!」

不良娘「なんでもないから・・・階段で転んだだけだ」

幼馴染「待って!」グイ

不良娘「うぁ・・・」

幼馴染「あ、ご、ごめんね。というか腕折れてるよね!?それ折れてるよね!?」

不良娘「折れてねぇよ・・・ちょっと打撲が酷いだけだ」

幼馴染「とにかく部屋で話そう」

ーーー

幼馴染「何があったの?」

不良娘「・・・言ったところで何かが解決するわけじゃねぇだろ」

幼馴染「あの人が帰ってきたんだね・・・」

不良娘「別に今に始まったことじゃないからな、あいつが帰ってきて殴るなんて」

幼馴染「殴られたなんて傷じゃないよ!!これもこれも、これも!!」

不良娘「・・・・」

幼馴染「不良娘ちゃん・・・もうやめようよ。お金のことなら私がなんとかできるから」

幼馴染「あの人に好き勝手させるなんて」

不良娘「そんなんじゃねぇよ、あいつの元から離れたって。結局あたしら二人で生きていかなきゃなんないし」

不良娘「そもそも・・・あいつの借金返したところで、また作ってくるだろうし」

幼馴染「両親に頼んで養子にしてもらえるよう頼んでみるから!」

不良娘「無理だろ。ただでさえあたしらみたいな奴を嫌ってるのに」

幼馴染「・・・・」

不良娘「ごめん。別にお前の両親のこと悪く言うつもりはなかったから」

幼馴染「ううん・・・私の方こそごめんね・・・」

不良娘「弟は・・・どうしてる」

幼馴染「・・元気にしてるよ。楽しそうにしてくれてて使用人の方とも仲良くしてくれてるし」

不良娘「そっか・・・」

不良娘「身体の傷なんて、ほっとけば治る」

不良娘「最悪、水商売でもやるさ」

幼馴染「そんなの絶対だめ!!そんなことしたら・・・」

不良娘「落ち着けって、最悪の場合だよ。あたしの身体一つで弟が生きていけるなら安いもんだよ」

不良娘「あたしが我慢すればそれでいい話だから」

幼馴染「そんなこと言わないで!そんなこと絶対させない」

幼馴染「不良娘ちゃんが我慢しなきゃいけない理由なんかないのに!!」

不良娘「あたしは大丈夫、死ぬわけじゃないんだから」

不良娘「弟の生活のためにも、死ぬわけにはいかない」

幼馴染「まだ心も身体も未発達なのに・・・そんなことしたら心が壊れちゃうよ」

不良娘「なんでお前が泣いてるんだよ。あたし一人どうということはないって」

それから月日がすぎ


幼馴染「いらっしゃいませー」

幼馴染「オーダーはいりまーす」

男「あいよー」

ーーーー

男「今日もありがとうね、幼馴染ちゃん」

幼馴染「いえいえ、これくらいしか私にはできませんから♪」


チャリン

友「よう」

男「なんだお前か」

友「客に向かってなんちゅうやつだ」

幼馴染「いらっしゃいませ、友さん♪ご注文伺いますよっ」

友「幼馴染ちゃんきゃわわわ」

男「店員に対して、異常な好意を向けるのはやめてください。不愉快極まりないです」

友「注文しようとしてるのになんて店長だよ・・」

幼馴染「まぁまぁ、友さんも大切なお客様ですから大事にしないとだめですよー♪」

ーーーー

男「ありがとう、幼馴染ちゃん。今日も助かったよ」

幼馴染「いえいえ、私にはこれくらいのことしかできないので」

幼馴染「なにか困ったことがあったら、なんでも相談してくださいね♪」

男「おう、ありがとね」

友「幼馴染ちゃんは俺が送ってくよ」

幼馴染「ありがとうございますっ。お言葉に甘えちゃおっかな」

友「ついでに俺にも甘えていいんだぜ」

男「従業員にそのようなサービスを強要しないでください。至極迷惑です」

友「今は業務外でしょぉ!!」

幼馴染「じゃあ、お疲れさまでしたー」フリフリ

男「おう、お疲れ!不良む・・・」

幼馴染「!!」

男「っとと、お疲れ、幼馴染ちゃん」

ーーーー


ーーー

男(ったく、大馬鹿野郎・・・)

男(不良娘ちゃんの名前だして、幼馴染ちゃんを戸惑わせてどうすんだよ)

男(・・・)

男(不良娘ちゃん・・・どこにいるんだよ・・・)

帰り道ー

友「ったく、男の奴。彼女と幼馴染ちゃんを間違えるなんて」

幼馴染「仕方ないですよ。男さんも不良娘ちゃんに戻ってきてほしいというのも本心ですし」

幼馴染「あれから、不良娘ちゃんと連絡取れないですし・・・」

友「学校は?」

幼馴染「学校にも来てないんです・・・」

幼馴染「先生は連絡を受けてるみたいで、個人的に授業を受けさせてもらってるみたいで」

友「そうか・・・家にも行けない感じ?」

幼馴染「はい・・」

ーーーーー

友「せっかく誘ってやったのに、なんだよシケタ面しやがって」

男「そんなことないって・・・ただ」

友「心配なのはわかるけど、本人はちゃんと学校にも行けてるみたいだぞ」

男「幼馴染ちゃんから話は聞いてるよ。けど・・・何をしてるかまではわからないみたいなんだ。バイトにも急に来なくなった理由も」

友「事情か」

男「うむ・・・何か抱えてるような気もしたんだが、何を抱えてるのか・・・」


「そういったことはしていないので!!」

「良いだろ!?アフターくらいこの世界じゃ当たり前だぞ」

男「なんだなんだ?」

友「喧嘩か?」


「くっ!!」

「おら!こいよ!!!」

ガシッ
友「ちょっと兄さん。女の子が嫌がってるんだからその辺にしとけよ」

「ぁあ!?うるせぇよ!!」
ブンッ

「きゃっ!」
ガシッ

男「っとと、大丈夫!?」

「あ、ありがとうございま・・・」

男・友「!!」

「!!!」



男「不良・・・娘ちゃん・・・?」

不良娘「あ、・・・え」

男「な、なんでホステスの格好なんか・・・」

友「それに・・・アフターって」

不良娘「・・・・」

不良娘「あー・・・バレたか」

不良娘「ホントは黙って、気づかない内に消えるはずだったのに」

不良娘「ほんとタイミング最悪だよね、あんた」

友「っ!あのなぁ!こいつは君のことを心配して!」

不良娘「あんたが勝手にしてたことでしょ?してくれなんて頼んだ覚えもないし」

男「不良娘ちゃん・・・」

友「ていうか・・・せめてバイトに来ないにしても一言連絡くらい」

不良娘「大体・・・こっちの方が時給良いし、バイトでバックレる奴なんて腐るほどいるよ」

友「っ・・・!」

男「そうか・・・元気にしてくれてたなら、それでいいんだ」

男「もう、戻ってくる気はない・・?」

不良娘「聞くまでもないでしょ・・・」

男「・・・・わかった」

男「行くぞ、友」

友「お、おい!男!!」

ーーーーー


ーー

不良娘「いらっしゃいませー」

不良娘「○○さん、指名ですね、わかりましたー」

不良娘「そうなんですかぁー」

何してるんだろ・・・・
気持ち悪い作り笑いして
やりたくないことやって

不良娘(っ・・・ロッカーが荒らされて・・)

「あたしの客取りやがって、生意気なんだよ!」

「ガキだからチヤホヤされてるのが気に入らねぇんだよ」

別に欲しくもないものを手にいれて
勝手に周りから妬まれる


一番見られたくない人に

このことを見られて・・・

不良娘「あんたが勝手にしてたことでしょ?してくれなんて頼んだ覚えもないし」

思ってもない言葉を吐いてしまった・・・


不良娘「・・・」

不良娘「寒い・・・雪・・か」

もう・・・どれだけ
バイトをしただろうか・・・

してもしても、あいつが作ってくる借金が減るわけでもないのに

不良娘「っとと・・・体がなんか軽い・・・」

不良娘「最近・・・食欲なかったからかな」

不良娘「食べないと・・・だめだな」

ドサッ


不良娘(おいおい・・・こんなとこで寝たら・・やばいだろ・・・)

不良娘(って言っても・・・体が言うことを聞いてくれない・・・)

不良娘(お腹・・・空いたなぁ・・・)

不良娘(男さんのご飯・・)

不良娘(また・・・食べた・・・い)

・・・・・
・・・


ーー

ーーーーー


不良娘(暖かい・・・)

不良娘(あれかな・・・あたしあそこで野垂れ死んだのかな・・・)

不良娘(けど・・・あたしは天国なんていけるとも思わないし)

不良娘(じゃあ・・・生きてる?)

不良娘(なんだろう・・・前にもこんな感じがあったような)

不良娘(いつ・・・だっけ)





不良娘「ん・・・」

不良娘「・・・ここは」

不良娘「なんでまた・・・このベッドに・・・?」

男「よう、大丈夫?」

不良娘「・・・男さ・・・ん」

不良娘「っ・・・・」
プイッ

男「そんな、そっぽ向かなくても」

不良娘「なんのつもりだよ・・・そのまま、放っておけばよかったろ・・・」

不良娘「怒りはあっても・・・助ける必要なんか・・・あんたには」

男「怒ってなんてないさ」

男「って言ったら嘘になるかな」

不良娘「・・・・」

男「怒ってるというより、寂しかったっていった方が正しいのかな」

男「せっかく少しは不良娘ちゃんのことわかってきたかなって」

男「思えたのに、やっぱり根深くあるものをわかってはいなかったのかなって」

不良娘「・・・・」

男「不良娘ちゃんがどんな気持ちで今まで生活してきたのか」

男「どんな現実の中で生きてきたのか」

男「全然わかってなかったんだなって」

男「ごめんね」

不良娘「・・・・あんたが謝ることなんてないじゃん・・・」

男「ははは、俺は・・・なんだろう、不良娘ちゃんの気持ちを汲み取れてる気でいたからさ」

男「だからこれはその事に対しての謝罪の分さ」

不良娘「・・・・男さん・・・」

男「うん?」

不良娘「ごめん・・・」

男「不良娘ちゃん・・・?」

不良娘「助けてもらった恩があるのに」

不良娘「あんな・・・仇で返すようなことして」

男「気にしてないよ。君がちゃんと生活出来さえすれば」

不良娘「・・・・」

男「生活、苦しいんでしょ・・・?」

不良娘「・・・・」コクン

男「なんとなく、察しはついてるから」

男「キャバクラにも連絡は入れておいたよ」

男「もう、あんなところで働かなくていいから」

不良娘「でも・・・それじゃ・・生活できないし・・」

男「どっちにしろ、そんな体じゃ無理だよ。食事もろくに取れていなかったせいで免疫力が弱くなってる」

男「そのせいでヒドイ高熱だし」

男「とにかく今はなにも考えなくていいから」

男「ゆっくり休んでほしい」

不良娘「・・ごめん・・・なさい・・・あと」

不良娘「ありがとう・・・」

男「いえいえ、食事持ってくるね」

バタン

男「ほらほら、あーん」

不良娘「い、いいよ・・・自分で出来るから・・・」

男「そんなこと言わずに、ほらほらー」

男「体動かすのも辛いでしょ?甘えられるときは一杯甘えなさいな」

不良娘「・・・バカにしてる・・・」

男「してないよ、ほらほら」

不良娘「・・・」

不良娘「あ、・・・あーん」
パク

不良娘「・・・・」もぐもぐ

男「どう?」

不良娘「おいしい・・・です」

男「おうそうかそうかよかったよー」

不良娘「・・・絶対バカにしてる」

男「してないってば」

ナデナデ

不良娘「んっ・・・」

男「素直に嬉しいだけだよ」

男「またこうやって不良娘ちゃんと話したり、ご飯を食べたり出来て」

不良娘「・・・なんで撫でるの・・・」

男「うん?いや、なんとなく?」

男「触れてみたいって思ったからかな」

不良娘「触れる・・・」

男「っと・・・すまんすまん、セクハラだな、こりゃ」

不良娘「あたしが・・・不快に思ったら成立だね・・」

男「ご、ごめんなさい、う、訴えないでほしいです・・」

不良娘「ばか・・・そんなことするわけ」

不良娘「・・・」

不良娘「ねぇ、男さん」

男「は、はい!!な、なんでしょう」

不良娘「もう少し・・・うぬぼれてもいいんじゃない?」

男「うぬぼれ・・・?」

不良娘「まぁ・・・自惚れは言い過ぎかもしれないけど」

不良娘「自分が他人から好意的に思われることも・・・」

不良娘「認識してもいいんじゃ・・・」

男「いや、認識っていうか。他人からの好意ってのはわかる人のはわかるんだよ」

男「だけどさ、本当に自分が想う人の好意ってのは案外わからないものよ?」

不良娘「・・・」

不良娘「そんなに・・・さ、わかりづらい・・・?」

男「えっ・・・」

不良娘「・・・・」

男「いや・・・その・・・」

不良娘「頭だって・・・撫でられてさ・・・」

男「うん・・・」

不良娘「あたし・・・嫌がる素振り・・・見せた・・・?」

男「・・・・」

不良娘「・・・・」

不良娘「ほんとはさ・・・」

不良娘「あんなところ見られて」

不良娘「悪い印象与えたんじゃないかって・・」

男「あんなところ・・・・」

男「あ・・・」


不良娘「見た目からしたら・・・やってても、不思議じゃないでしょ・・・?」

不良娘「はっきりいってしまえばさ・・・・結局見た目通りだった・・・」

不良娘「それまでのこと・・・ってなるよね」

男「・・・・」

不良娘「・・・・」




男「たしかに」

不良娘「ん・・・?」

男「見た目だけなら、そういう風に移るかな」

不良娘「・・・・」

男「だけど、俺は君を知っている」

不良娘「・・・?」

男「君という『人』を知ってる」

男「大事なのは・・・それじゃないかな?」

不良娘「・・・・」

男「人の印象は見た目で決まってしまうけどさ」

男「でも、その人の人格は関わった中で知るわけじゃんか」

男「だから、俺は君があそこたでバイトをしてるのも、すごく気になったし」

男「理由だって聞きたいって思ったさ」

不良娘「・・・・じゃあ」

不良娘「なんで・・・あの時聞かなかったの・・・?」

男「え?だって・・・」

男「君が望んでいなかったからだよ?」




男「知られたくないから、あの場にいた。俺には話さなかった」

男「だから、あんな嘘だってついたんでしょ?」

不良娘「・・・気づいてたんだ」

男「あの場では本当かなって少し思ったけどね」

男「けど、本当のことを言えるほど器用な子じゃないし」

不良娘「・・・ほっとけ」

男「それに普段のバイト姿を思い出したら、演技だったんじゃないかと、ね」

不良娘「確かに・・・バイトのときは・・・」

不良娘「少し演技をしてる部分もあるけど・・」

不良娘「でも・・・楽しいって、感じなかったことは一度もないよ・・・」

不良娘「こういうことをするのも・・・悪くないなって」

男「そう言ってもらえると、一緒に働けて良かったって思えるよ」

不良娘「ねぇ・・」

男「うん?」

不良娘「・・・・」

男「どうした?」

不良娘「ううん・・・なんでもない」

不良娘「ただ・・・」

不良娘「ちょっとだけでいいから・・」

男「うん」

不良娘「一緒に・・・・いてほしい」

男「・・・・」

男「ああ、わかったよ」


キュッ・・・
ーーーー

ーー

ーーーーー

もう
これで最後に・・・


お別れだから・・・・

少しだけ・・・

ワガママ・・・させてほしい


ーーーー

ーー

ちゅんちゅん



男「はっ!」

男「寝てしまってたか・・・」

男「ていうか・・・さっきの夢・・・」

男「ん」


男「不良娘ちゃん・・・?」

ーーーー

不良娘「はぁはぁ・・・」

ガサッ

不良娘「結構辛いな・・・体もつかな」

ガチャ

不良娘「たしか・・・この辺に」ゴソゴソ

不良娘「あった・・・まだ手をつけてないみたいだな・・・」

不良娘「!!」

父親「やっと戻ってきやがったか、店から逃げ出したとか言うから帰ってきたら」

父親「まだ金を隠し持ってやがるとはなぁ」

不良娘「や、やめろ・・・これだけは・・・これだけは絶対に渡さない!」

父親「うるせぇ寄越せ」

バキッ!

不良娘「くぁ!」
ドサッ

父親「ちっ、面倒かけさせやがって」

不良娘「か、返せ・・・弟の・・・弟の大事な金なんだよ・・・」

父親「知らねぇよあんな糞ガキ、大体本当の弟でもないのに、気持ち悪ぃんだよ」

不良娘「ぐっぅ・・・おまえ・・・!」

ガチャ
弟「うわぁぁああ!!!」
ガシッ

父親「うぉっ!なんだくそ!!離れろ糞ガキがぁ!!」

弟「姉ちゃんの大事な金!!返せぇ!!」

父親「このガキがぁぁ!!」バキィィ!!

弟「っ!!」ドサッ

父親「誰のおかげで生活出来てるとおもってんだ!?拾われてきた分際で一丁前に意見してんじゃねぇぞ!!」バキッ!ボコッ!ゴキッ!ガキッ!

不良娘「や、やめろ!!殺す気か!!」ガシッ

父親「うざってぇ!!」

不良娘「ぐぁっ!!」

弟「・・・」ピクピク

父親「あ?反応してねぇ、ちょっとこずいたくらいでくたばりやがった」

父親「情けねぇガキだなぁ!」

不良娘「お、弟・・・!?」

不良娘「弟!!」

弟「・・・」

父親「始末しとけよ」

不良娘「勝手に殺すな!お前は人間じゃない・・・」

父親「なんとでもほざいてろ現実ってのはこんなもじゃねえんだよ」

父親「生きていくにはなぁ、他人を潰してでものしあがるもんなんだよ」

不良娘「お前の借金は自業自得だろうが・・・ギャンブルに女に、自分の欲望満たすためのツケだろう」

父親「そうだよ、そのツケってのは次のやつ、つまりお前らに回るようになってんだよ」

父親「それがてめぇらの義務だ」

不良娘「勝手な理論を並び立てんじゃねぇ!てめぇのケツもふけねぇような奴が人生語るんじゃねぇ!!」

父親「誰のお陰で生活できてるか考えてからモノ言いなガキが」

不良娘「このやろう・・・」

父親「ったく・・・胸くそわりぃ」

男「・・・‐」

父親「あ?誰だてめぇ」

男「不良娘ちゃんの知り合いってとこですね」

不良娘「・・・」(この声・・・男さん・・・?)

父親「あ?もしかして、あいつの男か?」

男「そんないいもんじゃないですよ、まぁまぁそんなことはいいじゃないですか」

男「外で話を聞いてたんで、彼女と親しい自分としちゃ、なんとかしたいと思ってましてね」

父親「回りくでぇな、用件言え」

男「そうかい、じゃあ」

男「あんたから、あるものを買ってやるよ」

父親「あるものだぁ?何を寄越せっていうだ?」

男「わかんないかなぁ、あんたの借金と交換してやるって言ってんだよ」

男「何かなんて野暮なこと聞くなよ」

父親「ほぅ・・・なるほどな、お前が肩代わりするってのか」

男「で?金額は?」

父親「お前みたいなガキに払えるとも思えねぇがな、2000万だ」

男「いけますね、ギリギリですが」

父親「ははっ、ガキの癖に金もってやがるな、いいだろう売ってやるよ」

男「あいよ、で、売ってもらう・・・」

父親「待てよ、金が先だ」

男「せっかちな男だねぇ、はいよ小切手だよ」

父親「はははっ、で?何を買いたいんだよ?」

男「この家だよ、世帯主を俺にしたいんでね」

父親「なるほどな、あー、あとこいつらの面倒はてめぇが見ろよ、世帯主さんよ」

男「もちろんそのつもりですよ、ではでは」

トコトコ

男「!!」

不良娘「男・・・さん」

男「大丈夫だな・・・気絶してるだけだよ」

弟「ん・・・・」

男「とにかく家に行こう。ここは売り払うから」

不良娘「え・・・?」

カフェ

男「なんとか骨に異常はなくて良かったよ、今は静かに寝てるよ」

不良娘「・・・・」

男「ごめんね、なんか・・・勝手なことして」

不良娘「・・・ほんとだよ」

不良娘「あんたには・・・・一番迷惑かけたくなかったのに・・・」

男「・・・・ごめん」

不良娘「どうして・・・どうしてそこまでしてくれるの・・


不良娘「あたしなんて・・・・ただのバイトじゃん・・・」

不良娘「なんで・・・・」

男「俺の幼馴染みと約束したから・・」

不良娘「え?」

男「俺は昔、親が病気で二人とも死んだって話したろ?」

不良娘「うん・・・」

男「そのあと、幼馴染みも支えてくれたんだけどさ」

男「迷惑かけて、二人でバカやって、楽しかったけど」

男「元気だったあいつも、あんな簡単に病気で死んじゃうんだなって」

男「何も助けてやれなかったのに、それでもあいつは俺のことを最後まで心配しててくれたんだ」

男「最後にあいつは、『これから男くんのことは助けてあげられないから、今度は男くんが本当に大切だと思う人を』」

男「助けてあげてってそう言ってたんだよ」

不良娘「・・・・本当に、大切な人」

男「だからさ・・・その」

男「俺にとって・・・君は」

不良娘「・・・・」

男「えっと・・・」

男「・・・」

不良娘「・・・・」

不良娘「ねぇ」

男「うん?」

不良娘「大切って、何なんだろうね」

男「不良娘ちゃん・・・?」

不良娘「男さんは・・・あたしがあいつのこと好き?だって聞いたよね?」

男「幼馴染ちゃん・・・のこと?」

不良娘「うん・・・。あたしにとってあいつってどんな存在なのかずっと考えてたけど」

不良娘「信頼だとか、気が合うからだとか」

不良娘「あたしが一緒に今までいた理由はそんなことじゃなかったんだ」

不良娘「ずっと今まで今まで一緒にいたから」

不良娘「それが当たり前になってたんだって」

不良娘「人間・・・それが当たり前になるとさ、それがどんな存在だったのかって」

不良娘「失わないとわからないものなんだなって」

不良娘「あたしがこんなに突き放しても、あいつは味方でいてくれたから」

不良娘「だからかな・・・・どんな存在なのか実感できないって」

男「・・・・」

不良娘「けどさ」

不良娘「ここで働いて・・・まだ日はそんなに経ってないのにさ」

不良娘「いざ、やめるって考えてたら。なんていうか・・・自分の中身がなにもなくなったような・・・・空っぽになった感覚になって」

不良娘「自分っていうものがわからなくなった・・・」

男「・・・・・」

不良娘「あたしにとって・・・そんなに時間は経ってないのに、あいつとの付き合いに比べたら、僅かなのに」

不良娘「なぜだか・・・何か失った気になって」

不良娘「なんでかなって・・・考えても考えても」

男「不良娘ちゃん・・・もういいよ」

男「・・・俺が悪かったよ・・・変なこと言ってごめん」

不良娘「違う・・・最後まで聞いて」

男「・・・」

不良娘「あたしが考えても、ずっと脳裏に浮かんできたのは」

不良娘「男さんと過ごしたことばっかだった・・・」

不良娘「男さんとの思い出しか出てこなかったんだよ・・・」

男「・・・・」

不良娘「どれだけ考えても・・・何をしようとしても、その思い出が焼き付いて離れないし」

不良娘「どうすればいいのか・・・あたしには分からなかった・・・」

不良娘「忘れることしかできないから・・・考えないようにしても、目をつぶっても・・・思い出してしまって」

不良娘「・・・・どうすればいいのか・・・わかんなかった・・・・」

男「・・・・・」

男(彼女の気持ちは本物だ・・・生半可なものじゃない)

男(俺が思っているよりも遥かに・・・・・)

男(おそらくこの子は・・・今まで異性に興味すら持ったことがなかったのだろう)

男(好きになるとか、恋をするとか・・・そんな単純なものじゃない・・・)

男(この子の気持ちは・・・一体・・・)

男「・・・・」

不良娘「男・・・さん?」

男「あ、不良娘ちゃん?」

不良娘「・・・なんで抱き締めるの?」

男「へ?・・・・あ、いや!ご、ごめんごめん!」

不良娘「・・・・」

男「俺もさ・・・うまく言葉では説明できないんだ」

男「君がどう想ってくれるのか・・・おれ自身が君をどうしてあげたいのか」

男「具体的なことは考えられないけれど」

男「なんていうかな・・・」

不良娘「・・・・」

男「君を放っておいたら、俺は後悔するんじゃないかなって」

男「そう思えて仕方ないんだ」

不良娘「後悔・・・?」

男「俺にとって不良娘ちゃんも弟くんも大切な人で、知り合いや友人っていう風には思えないんだ」

男「家族・・・っていうのは烏滸がましいけど、でもそれに近い。ただの他人って枠ではもう計れないくらい」

男「俺にとっては・・・」

不良娘「・・・男・・さん」

男「ははは・・・変な話になっちゃったね、弟くんの様子みてくるから」

男「不良娘ちゃんはシャワーでも浴びてきて・・・」

不良娘「ねぇ・・・」

男「うん?」

不良娘「その先は・・?」

男「へ?」

不良娘「その先は・・・言ってくれない・・・の?」

男「不良娘ちゃん・・・」

不良娘「あたしは・・・あなたの言葉が聞きたい」

不良娘「自分じゃ・・どう表現していいのか」

不良娘「方法が・・・わからないから」

不良娘「わがままかも・・・しれないけど」

不良娘「男さんの・・・言葉を聞けば」

不良娘「きっとわかると思うから」

男「・・・不良娘ちゃん」

男「・・・・・」

不良娘「・・・・・」








不良娘「ん・・・・」





ーーーーーーー

ーーーーー


チャリン
幼馴染「こんばんはー・・・・」

・・・・

幼馴染「男さん・・・?いませんか?」

トコトコ

幼馴染「男さん?」

男「ああ、幼馴染ちゃん」

不良娘「すう・・・すう」


幼馴染「不良娘ちゃん・・・大丈夫ですか?」

男「ああ、大丈夫だよ。よく眠ってるだけだから」

幼馴染「酷かったん・・・ですよね」

男「あんな劣悪な環境で育って、心が歪まなかったのが不思議なくらいだよ」

男「幼馴染ちゃんは彼女の境遇を?」

幼馴染「幼馴染みですからね・・・ずっと知ってたのですけど」

幼馴染「何も出来ないでいたんです」

男「・・・そんなことはないさ、彼女だって君の存在がどれだけ心を支えていたことか」

幼馴染「私は・・・そんな存在じゃ・・・」

男「彼女・・・口では言わなかったけど。付き合いが長いからこそ信頼関係も生まれるってことを無意識のうちに理解してたみたいだよ」

男「だから・・・俺に対する気持ちにも混乱していたんだって」

幼馴染「男さん・・・」

男「幼馴染ちゃんも、彼女が傷ついていく姿を見ているしかできないって思ってるだろうけど」

男「そんなことはないよ。俺以上に・・・いや、俺よりもよっぽど彼女理解者なんだよ」

男「俺は受け止めるくらいのことしか出来ない・・・からさ」

幼馴染「・・・・・」

男「今日はうちに泊まってくれると良いんだけど」

幼馴染「え?」

男「彼女のそばにいてあげてほしいんだ」

男「俺じゃ・・・役目に合ってないような気がして」

幼馴染「そんなことないですよ」

幼馴染「それにきっと・・・彼女が今求めているのは」

不良娘「すう・・・ん・・・」

男「分相応・・・ってことばかり考えてたんだけどな・・・」

幼馴染「きっと・・・彼女なら関係ないって。そういうと思いますよ」

男「そう言ってくれると良いな」

それから月日が過ぎて


男「本当にいいの?」

幼馴染「ええしばらくの間、弟くんを預かろうかと。友さんにもなついてくれてるみたいですし」

友「そーら」シュッ

弟「ほいっと」バシッ


幼馴染「仲良くキャッチボールばかりやってますよ」

男「あいつらしいな」

不良娘「気を使わせてるみたいであまりいい気はしないけど」

幼馴染「いいよー、それにお姉ちゃんに会いたくなったらいつでも戻っていいんだよーって言ってあるから」

男「お姉ちゃん想いのいい弟くんだからね」

不良娘「どうかな?」

男(あれから、不良娘ちゃんはあの父親から戸籍を外し、俺の家に住んでいる)

男(売ったアパートのお金から彼女の弟くんの生活費と学費に充てられることになり)

男(学費も学生支援を利用することでなんとか通うことができている)

男(バイトにも復帰してくれるようになり、普段の生活の中でも時折笑顔を見せてくれるようになり、全体的に少し明るくなった気がするかな?)

男「んーーっ、今日も疲れたなー」

不良娘「お疲れ様、御風呂湧いてるから、あと洗濯物も取り込んでたたんでおいたよ」

男「あ、ごめんね。色々やってくれて」

不良娘「ういうい」


男(なんか家政婦みたいだな・・・・)

御風呂

男「ふー・・・気持ちいい」

男「なんか・・・嫁さんみたいな感じだな」

男「不良娘ちゃんが俺の嫁さんな・・・本当だったら良いのにな」

男「年離れてるしな、あははは、何を言ってるんだろか」

不良娘「男・・・さん?」

男「おおっ、不良娘ちゃん?どうかした??」

不良娘「いや・・・その、背中流そうかと思って」

男「はい?」

不良娘「いや・・・その、えっと・・・」

男「ちょちょ、ちょ、ちょっと待って!いやそれはマズイでしょ!」

男「そ、そんなことしなくたっていいからさ!不良娘ちゃんは後でゆっくり入ってよ」

不良娘「えっと、もう服ぬいじゃったから・・・入りたいんだけど」

男「・・・・・・・・」

男(・・・まじかよ・・・下手すりゃ俺、犯罪者になっちゃうぞ)

ゴシゴシ

男「・・・」

不良娘「痒いところ・・・とかある・・・?」

男「いや、だ、大丈夫だよ」

不良娘「ちから加減とか・・・」

男「全然平気よ。ちょうどよくて気持ちいいよ」

不良娘「そっか・・・」


男「・・・・」

不良娘「・・・・」ゴシゴシ

じゃばー

男「あ、ありがとう不良娘ちゃん。もういいよ」

不良娘「あ、うん・・・・じゃあ・・・あたしは上がるね」

男「へ?いやいや俺が上がるよ!湯船にも十分浸かったし!不良娘ちゃんが入ってよ」

不良娘「あ、あたしはいいよ。男さんの背中を流しに来ただけだから・・・」

男「そんな!悪いよ!そんだけのために・・・わわっ」

不良娘「きゃっ・・・!」

ドサッ

男「ててて・・・ご、ごめん」

不良娘「う、ううん・・・」

男「っ・・・!!ごごごご、ごめん!!いやそんなつもりじゃ」

不良娘「わ、わかってるから・・・そんな慌てないで」

男「・・・・」

不良娘「・・ ・・」

男「・・・・あのさ、もし良かったら」

不良娘「・・・?」

ちゃぷ・・

男「狭く・・・ない?」

不良娘「う・・・うん、平気・・・」

男「・・・・ははは、こんなこと初めてだからさ、どうすればいいのかわからなくて・・・ははは」

不良娘「うん・・・あたしも・・・同じ」

男「けど・・・・これで大丈夫かな」

不良娘「うん?」

男「俺が君を引き取って、生活して・・・確かにあのままほっておくなんて出来なかったけど」

男「俺が今度は・・・二人に悪影響を与えるなんてことも・・・あるんじゃないかなって」

男「少し考える時があってさ」

男「とくに多感な時期だし・・・」

不良娘「・・・・あたしさ・・・」

男「ん?」

不良娘「最初にここでバイト始めたとき、あんたの影響だけは絶対に受けないだろうなって」

不良娘「思ってたんだ」

男「ははは・・・」

不良娘「だって・・性格も真逆だし、あたしには真似出来ないと思ったし」

不良娘「何より、男さんという人がわからなかったから」

不良娘「あたしも・・・外側しか見ていなかったからかな」

男「そんなこと・・・」

不良娘「図太くて、陽気なのも・・・本当は凄く繊細な部分を隠すためだったのかなって」

不良娘「一緒に過ごしていくうちに気づいていったよ・・・」

男「・・・俺は見たまんまの奴だよ」

不良娘「だったら・・・あたしのことなんて・・・今すぐでも本能むき出しで襲うでしょ?」

不良娘「そうしないのは・・ 誰よりも人を気遣って大切にしようとしてるから・・・」

不良娘「だと思ってる・・・」

男「俺は・・・そんな大層な男じゃないよ?」

男「俺も人間で・・・男だからさ・・・」

男「君に・・・・嫌われたくなかったから・・・」

不良娘「・・・」ギュッ

男「っ・・・不良娘ちゃん・・」

不良娘「それは・・・前にも話したじゃん・・・」

男「ごめんね・・・」



男「本当は・・・・君に」

男「好かれたくて・・・」


不良娘「・・・・」

不良娘「馬鹿・・・ 」

不良娘「そうやって言ってくれた方が・・・・わかりやすいのに・・・」

男「臆病者だからさ・・・遠回りしないと、勇気を奮い立たせられないんだよ・・・」ギュッ

不良娘「んっ・・・」

男「気持ちを伝えたらさ・・・・君がどこかへ行ってしまうんじゃないかって・・・」

男「大切な人がまたいなくなるのなんて・・・」

男「君を失って・・・立ち直れるほど、メンタル強くないからさ」

不良娘「・・・大丈夫だから・・・」

不良娘「あなたが・・・あたしを必要としてくれる限り・・・ずっといるから」

不良娘「だから・・・・」

不良娘「隣に・・いさせて欲しい・・・」

男「不良娘ちゃん・・・」

ベッドにて・・・


不良娘「・・・」

男「ずっと見つめてくれるんだね」クスッ

不良娘「今は・・・ただ見てたいだけ・・・」

男「俺も・・・・なんだろうな、君を抱きたいって気持ちより」

男「そばで抱き締めていたいって気持ちの方が強いかな」

不良娘「・・・いつでも抱いていいよ・・・」

男「不良娘ちゃん・・・そんなこと言っちゃだめだよ・・・」

不良娘「男さんだけだから・・・」

不良娘「それに・・・普段じゃ・・・こんなこと恥ずかしくて死ぬ・・・」

男「二人っきりの時じゃないと俺も恥ずかしくて恥ずかしくて・・・」

不良娘「だから・・・・二人の時は・・・」

不良娘「・・・・甘えるから・・・甘えさせて・・・」

不良娘「男さんも・・・甘えてほしい」

男「俺も甘えると、すごい要求になりそうだけどね」

不良娘「応えられる範囲で・・・がんばるから・・・」

不良娘「・・・あんまり無茶なことは・・・」

男「だ、大丈夫大丈夫。そんなことしないから」

男「ちゃんと・・・俺も優しくしたいから」ナデナデ

不良娘「んっ・・・」

男「頭撫でられるの好きだよね・・・」

不良娘「・・・なんでだろうね、男さん・・・だから?」

男「それだと嬉しいかな」クスッ

不良娘「んっ・・・・気持ちいい・・・」

休業

男「よしっと・・・不良娘ちゃん、準備できたー?」
ガチャ

不良娘「へ?きゃっ!!」
バッ

男「おっととごめんごめん!普段から一緒にいるからついうっかり」

不良娘「ノックする癖をつけろよ」

男「ごめんごめん」(珍しくピンクの下着だったな・・・)

不良娘「ったく・・・」(はぁ・・・可愛い系の下着に変えてみたのに・・・脱がされる前にも見られたら意味ないじゃん・・・)



男(ホテルでも予約入れとこうかな・・・)

不良娘「準備出来たよ」

男「よし、じゃあ行こうか」

不良娘「どこいくの?」

男「目的地は決めてないんだけどね、まぁドライブしながら買い物したり、食事したりしようかな」

不良娘「わかった」

男(やっぱり、大人っぽいよな・・・不良娘ちゃん)

不良娘「ん?なに?」

男「いやっ、なんでもないよ」

不良娘「・・・?」

なでなで

不良娘「っ!な、撫でなくていいからっ」

男「撫でると大人しくなるし」

不良娘「ど」

ぶるるーん

男「ふぅ」

不良娘(風が気持ちいい・・・)

不良娘(男さんの運転、二人っきりなのは初めてだな・・・)

不良娘(結構一緒にいるのに、ちゃんとデートするのも初めてだし)

不良娘(・・・あたしのこといつも気遣ってくれて・・・口説くようなこと言うくせに)

不良娘(手を出すようなことはしてこなかったな・・・)

不良娘(・・・結果あたしが押し掛けるみたいになったど・・・)

男「うん?どうかした??さっきからずっとこっちを見てるけど」

>>305は無しでお願いします(´Д`)

不良娘「うん・・・」

キュッ

男「不良娘ちゃん??」

不良娘「・・・」ぎゅう・・・

男「不良娘ちゃん!う、運転中だから・・・!」

男「手を握ってくれるのは嬉しいけど・・」

不良娘「ご、ごめん・・・でも、その・・・触れていたくて・・・」

男「不良娘ちゃん」

不良娘「こんな気持ち・・・初めてだから・・・」

不良娘「どう抑えればいいのかわからなくて・・・」

男「・・・」

ぶるるーん
がたん

不良娘「・・・?男さん??」

男「今からでも家でのんびりする?」

不良娘「あ、ごめん・・・怒ってる・・・?」

男「へ?いや、ちがうよ!そうじゃないよ」

男「いや・・・その、不良娘ちゃんも少しでも俺と触れてる時間が欲しいなら」

男「家で二人で寄り添ってる方がいいかなって・・・」

不良娘「・・・」

不良娘「触れあう時間は・・・確かに欲しいけど」

不良娘「でも、デートはちゃんとしたい・・」

男「ははは、難しいな」

不良娘「ううん、ちゃんと我慢するから・・・」

不良娘「運転以外のときは甘えるけど」

男「そのときは俺も甘えるよ」

不良娘「・・・」クスッ

買い物

男「そういえば、新しいカップ欲しかったな」

不良娘「お店」

買い物

男「そういえば、新しいカップ欲しかったな」

不良娘「お店用?」

男「そそ。お店の雰囲気も変えようかなって」

不良娘「今ファミレスっぽいもんね」

男「それはそれでいいんだよね。夕方あたりから、ちょっとジャズ風の落ち着いた感じで」

男「なんていうのかな。なんかバーみたいなそんな感じにしてみようかなって」

>>314はなしで

不良娘「へぇ・・・なんか良さそうだね」

男「不良娘ちゃんもメイド服からちょっと大人な感じのウェイトレスみたいにしてさ」

不良娘「大人な感じねぇ」

男「元々大人っぽいし似合いそうかなって」

不良娘「ベースになる制服着てみないとなんとも言えないかな」

男「用いはしてあるからあとは不良娘ちゃんに着てもらって、調節してくかな」

不良娘「わかった」

男「ちなみにスリットが中々エロいのよ」

不良娘「・・・・なんでそういう服着せたがるの」

服屋
不良娘「♪~」

男「ほう、中々・・・」

不良娘「うーん・・・こっちにしようかな・・・けどな」

不良娘(あんまり似合わないかな)

男「不良娘ちゃんって格好いいというか、クールな服装が多いよね」

不良娘「そうかな・・・」

男「ほわわんとした服装は着ないイメージかな」

不良娘「あたしがゆるゆる系とか着てたらゲシュタルト崩壊起こすでしょ」

男「そうかなぁ。ほわほわした服装とかも合いそうなんだけどな」

不良娘「そうかなぁ・・・」

夕方

男「んっー・・・あっという間だったなー」

不良娘「ほんとだね。色々買い出しとかもできたし」

男「良かった良かった」

男(不良娘ちゃんとちゃんとデートできたしな)

不良娘「なんかあっという間だったけど、今日はすごく楽しかった」

不良娘「時間が過ぎるのがこんなに早く感じたのは初めてかも・・・」

男「俺も同じかな?今が幸せだからもっとほしいって望んじゃうからかな」

不良娘「あたしでいいの?」

男「俺は君が良い・・・」

不良娘「・・・・あたしも・・・」

不良娘「でも・・・不安にもなるんだ」

男「不安に?」

不良娘「こんなに幸せでいいのかなって」

不良娘「今までの生活があたしたちにとって当たり前だったから」

不良娘「こんな誰かに支えてもらって」

不良娘「誰かの支えになることが」

男「不良娘ちゃん・・・」

不良娘「ここまで、幸せだと・・・不安にもなるんだ」

男「大丈夫だよ、不良娘ちゃん」

不良娘「ん?」

男「もう、不良娘ちゃんが不安に思うようなこともないし」

男「不安に感じるならさ、それはきっと今まで辛かったことへの御褒美だと思ったらいいさ」

不良娘「随分と大きな御褒美だね」

男「これからもだよ」

不良娘「・・・ありがとう」

不良娘「これから、どうやってお礼していけばいいかわからないから・・・」

男「そんな風に思わなくたっていいんだってば」

不良娘「うん・・・」

男「不良娘ちゃんは責任感が強いから、そんな風に思っちゃうかもしれないけど」

男「俺はほんとに、そばにいてくれるだけでいいんだ」

男「隣で笑ってさえいてくれたら・・・それで」

不良娘「ありがとう・・・」

不良娘「・・・・」

不良娘「・・・・・好き・・・」
キュッ
男「俺も・・・君が好きだよ」

不良娘「・・・like?」

男「loveのほうかな?」

不良娘「ふふふ」

男「すっかり、デレデレだよね」クスッ

不良娘「嫌?」

男「ううん。もっと好きになったよ」

不良娘「じゃあ・・・もっと好きになって」

男「もちろん」


ーーーーー

ーーー

不良娘「ん・・・」

男「不良娘ちゃん・・・」ナデナデ

不良娘「すぅ・・・すぅ」

男「・・・幸せ・・・か」

男「幼馴染みと似てる・・・いや」

男「違うな。俺はきっと自分と重ね合わせていたんだろうな」

男「自分の殻を作って、本当の自分を守っていた」

男「そういうところに惹かれたのかな?」

不良娘「んっ・・・ふぅ・・男・・・さん」

男「ん?」

不良娘「すぅ・・・隣に・・・・いて・・・すぅ」

男「大丈夫だよ。ずっといるから」

男「・・・おやすみ、不良娘ちゃん」

ーーーーーーー

ーーーーー

キーンコーンカーン

幼馴染「ふふーん」

不良娘「おはよう」

幼馴染「おっ!おはよう不良娘ちゃ・・・ってどしたのその髪!?!?」

不良娘「な、なんだよ・・・」

幼馴染「く、黒染め!?」

不良娘「地毛に戻しただけだよ。若干焦げ茶っぽいだろ」

幼馴染「ホントだ・・・え、でもどうしたの!?!?」

不良娘「いや・・・染め続けるのも髪痛むし、もう染めるような年でもないし」

幼馴染「おおおお!いいねいいね!そっちの方が可愛いよー!」
ダキッ

不良娘「だ、抱きつかなくていいから」

幼馴染「これ男さんの好み?」

不良娘「そ、そういうのじゃないから!」

幼馴染(不良娘ちゃんがどんどん乙女になってる!!)

ガヤガヤ

あれ誰??

すげぇ可愛いけど転校生???


幼馴染「すっかり釘付けだね」ヒソヒソ

不良娘「ていうか・・・地毛に戻したのになんで目立ってるの」ヒソヒソ

幼馴染「え、だって普通に可愛いし」

幼馴染「雰囲気がね、大人っぽい上に清純の香りがするんだ」

不良娘「なんかよくわからないけど・・・周りの連中はこれがいいのか」

幼馴染ちゃーん
っと隣はだれ?

幼馴染「やっほーん、誰って不良娘ちゃんだよ」

マジかよ!?髪染めやめたの!?

普通にかわいいじゃん
ねぇねぇ、今度デートしねぇ?

不良娘「しねぇよ」

不良娘(どいつもこいつも・・・散々邪見にしてたくせに)

ーーーーー

―――

不良娘「はぁ…」

お願いします付き合ってください!!

不良娘「すみません。お付き合いするつもりはないんで」

トコトコ

幼馴染「うわぁ…露骨に嫌そうな顔してる」

不良娘「幼馴染、さっさといくぞ」

幼馴染「へ?あ、うんっ」

トコトコ

――――

幼馴染「まぁまぁ…落ち着いて…とは言わないけど」

幼馴染「そんなにイライラしなくても」

不良娘「正直そこまで気にはしてないけど…」

不良娘「ただ…今更手のひら返すみたいに態度を露骨に変えてくるから」

幼馴染「まぁ…元が不良娘ちゃんは美人さんだから。髪戻したら雰囲気一気に変わったもんね」

不良娘「また染めようかな」

幼馴染「だめだめ!!今のままがいいの!!」

不良娘「な、なんだよ…」

幼馴染「今の乙女してる不良娘ちゃんのほうがいいの!!」

幼馴染「男さんの熱い心で氷の心だった不良娘ちゃんが恋に目覚めて、女の子になる」

不良娘「なにそれ…」

幼馴染「氷が溶かされて本来の不良娘ちゃんに戻ったのが嬉しいの」

不良娘「お前が知ってるあたしはあのままだったろ」

幼馴染「だから今は新鮮な不良娘ちゃんが見れて嬉しい。これが本当の不良娘ちゃんなんだなって」

不良娘「調子の良い奴だ」

幼馴染「ふふふっ!そういう割には私にはいつもどおりに接してくれる不良娘ちゃんきゃわわ♪」

不良娘「ったく…」(お前もいつもどおりに接してくれるけどね…)

ーーーー
夜のお店


男「ふむふむ、いいねこの感じ。静かなジャズを流しながら、少し暗がりを強調して、コジャレたバーの完成だな」

不良娘「なにしてるの」

男「いや、ちょっとムーディーな感じにしてみたんだよ。どう?」

不良娘「まぁ・・・良いんじゃない?静かなのは好きだし」

男「でしょ?お客もそういう人だけを集めようかなって」

不良娘「常連とか?」

男「そうそう。昼間とかに宣伝してさ」

不良娘「売り上げも上がりそうだし、あたしも手伝うよ」

男「未成年者に夜のお仕事なんてねぇ・・・」

不良娘「むっ・・・」

不良娘「・・・ベッドまで連れ込んだクセに」

男「っ!!!!!」

男「あ、いや・・・あの」

不良娘「・・・・」ジーッ

男「あ、ははははは」

不良娘「とにかく、手伝うっていったら手伝うからね」

男「あ、はい・・・」

不良娘「さすがにメイド服はアレだし」

男「ちゃんとしたウェイトレスの衣装買わないとね」

不良娘「じゃあ、また買い出しいこっか」

男「そうだね」

不良娘「んじゃまた予定決めておいてよ」(ナチュラルにデート約束だな・・・)

ーーー

幼馴染「あ、弟くーん、おかえりー」

弟「ただいま、幼姉ちゃん」

幼馴染「今日のご飯は大好きなハンバーグ・・・」

幼馴染「ど、どうしたの!?服泥だらけだよ!?」

弟「これくらい平気だよ。今日学校でホース使ってふざけてたら、びちゃびちゃになってさー」

幼馴染「そ、そうなの??とにかく、風邪引いちゃうといけないからお風呂入ろう」

弟「はーい」

大浴場

弟「はやく洗わないとっ」

ガラガラ
幼馴染「弟くん?洗ってあげるから」

メイド「お嬢様そのような仕事は私どもに任せていただければ」

幼馴染「メイドさんたちは洗濯と服の用意をしていただければ結構ですよ」

幼馴染「弟くーん」

弟「っ!い、いいよ幼姉ちゃん!!一人で体くらい洗えるよ!!」

幼馴染「もうそんなこと言わないで、ちゃんと汚れを落とさないとだめだよー。お姉ちゃんもついでに一緒に入れるしさー」

弟「い、いいよー!一人でできるよー!」
ギュッ

幼馴染「へへへ、捕まえた~」

弟「お、幼姉ちゃんっ!!」
ジタバタ

幼馴染「もう・・・恥ずかしがらなくても、お姉ちゃんの裸くらい不良娘ちゃんと対して変わらないって思えば・・・」

弟「っ・・・!!」


幼馴染「え・・・ど、どうしたの・・・?この傷・・」

弟「ちょ、ちょっとこけただけだよ!」

幼馴染「弟くん!よく見せて!」

弟「大したことないってば!」

幼馴染「いいから見せなさい!!!」

弟「っ!!」

幼馴染「・・・・ひどい・・・痣も出来てる・・・」

弟「だ、大丈夫だよ・・・」

幼馴染「弟くん、正直に答えて」

弟「・・・」

幼馴染「何があったの?」

弟「・・・・・」

弟「ほんとに・・・何もないよ」

幼馴染「弟くん・・・」

弟「ほんとに・・・ただこけただけなんだよ」

幼馴染「弟くん・・・」ギュッ

弟「っつ・・・!」

幼馴染「あ、ご、ごめんね!・・・どこが痛いの?」

弟「だ、大丈夫・・・。ねぇ、幼姉ちゃん・・・」

幼馴染「なに?」

弟「・・・姉ちゃんには・・絶対に言わないでね」

幼馴染「・・・弟くん・・」

弟「姉ちゃんに・・・・心配かけたくない」

弟「姉ちゃん・・・あの家から解放されて・・・男さんと一緒でいっぱい笑ってくれるようになったから」

弟「だから・・・」

弟「また、前の姉ちゃんに戻ってほしくない・・・」

幼馴染「・・・・」

弟「今の姉ちゃんが一番好きだから」

幼馴染「わかった。二人だけの秘密、約束するね」

弟「うん・・・ありがとう、幼姉ちゃん」

幼馴染「・・・・」



ーーーーー

ーーーーー

友「なるほど・・そんなことが」

幼馴染「どうしたらいいのか・・・」

幼馴染「不良娘ちゃんに伝えないわけにもいかないし、でも弟くんとの約束も守ってあげたい」

友「わかった。こいつは俺に任せてくれ。それとなく男に伝えるよ」

幼馴染「すみません・・・私一人でどうすればいいのかわからなくて」

友「いいよ、相談してきてくれてありがとね。大丈夫、きっと解決できるよ」

幼馴染「はいっ・・・そうですね!」

ーーーー

おめぇまた学校来たのかよ
学校に来るだけの金もねぇくせに、なんでくんだよ


弟「・・・・」

先生「ん?こら!なにしてるの!」

ちっ!行こうぜ
おうー

タッタッタ

弟「先生・・・」

先生「大丈夫?・・・凄い傷ね・・。保健室に行きましょう」

弟「これくらい平気だよ」

先生「アザになってるしダメよ、ちゃんとお医者さまにも見せないと」

弟「いいよ!そんなの!迷惑かかっちゃう」

先生「とにかく保健室にはいきますよ!」

トコトコ



少女「・・・・」

保健室

弟「いっ・・・」

先生「やっぱり痛いのね。ちゃんと手当てしないと」

弟「傷はほっておけば治るよ」

先生「だめよ。ちゃんと手当てしないと、治るものも治らなくなっちゃうのよ?」

先生「けれど・・・今までこんなことなかったのに、どうして急に」

弟「うちが貧乏なのがバレたからかな」

先生「そんなの関係ないわよ。貧しくてもお金持ちでも子供は変わらないわよ」

弟「でも・・・」

先生「みんなはそうはいかない?」

弟「うん・・・」

先生「弟くんは貧乏だからみんなから嫌煙される?」

弟「わかんない・・・」

弟「でも、それが理由なんじゃない・・・と思う」

先生「・・・・」

弟「・・・・先生、保健室で寝てもいい?」

先生「いいわよ。次の授業は無理に出なくてもいいから。弟くんが落ち着くまで、少し休んでなさい」

弟「うん・・ありがと、先生」

先生「何かあったらすぐに先生のところに来なさい」

弟「うん」

ガラガラ


弟「・・・・」

ガラガラ

弟「ん?先生かな・・・」

少女「・・・」じっー

弟「???誰??」

少女「弟くん・・・?だよね」

弟「そうだけど・・・きみは??」

少女「少女だよ。覚えてない?」

弟「全然わかんない」

少女「そっか・・・でもいいや。体大丈夫??」

弟「少し痛いけど大丈夫」

弟「寝てれば治るよ」

少女「みんなひどいよね。なんで弟くんのことこんなにするんだろ」

弟「知らないよ」

少女「わたしは知ってるよ」

弟「え?」

少女「きっと、弟くんがみんなと違うからだよ」

弟「え?どういうこと??」

少女「みんなとは違う何かがあるからだよ」

少女「そろそろいくね!授業始まっちゃうし」

弟「え?ちょっと!!」

ガラガラ

タッタッタ

弟「・・・・」

弟「みんなとは違うって・・・どういうこと?」


ーーーーー

学校帰り

トコトコ
弟「・・・」

お前の姉ちゃんヤンキーなんだろ?
ふーぞくで働いてんだろ?
エロいことやって金稼いでる汚いやつだよ

弟「っ!!!姉ちゃんはそんなことやってない!!」

なんだこのやろう!!
ほんとのことだろうがー!!

弟「姉ちゃんに謝れ!!!姉ちゃんはそんなことして金を稼ぐなんてやってない!!!」

バキッバコッ!!

わーわーわー

弟「いてて・・・」

トボトボ

うぅうー
いたいよー
かあちゃーん
うわぁーん

弟「はぁはぁ・・・膝抉れてる・・・」

不良娘「弟・・・」

弟「!!ね、姉ちゃん!なんで!?」

不良娘「学校でどんな様子か気になったんだよ」

不良娘「・・・・」

弟「っ・・・なんでもない!喧給食のプリンの取り合いで喧嘩しただけだよ!」

公園

不良娘「ほら、見せな」

弟「いてて・・」

不良娘「消毒しないと、急場凌ぎだから。明日病院行くよ」

弟「・・・・」

不良娘「弟」

弟「姉ちゃん・・・髪染めるのやめたんだね」

不良娘「・・・金かかるし、髪が痛む」

弟「すごいね・・・男さん。姉ちゃんをここまで変えちゃうなんて」

不良娘「弟・・・?」

弟「姉ちゃんはさ、男さんのこと好きなんだよね」

不良娘「・・・・何?急に」

弟「僕がいると・・・邪魔になっちゃうじゃん」

不良娘「あたしはそんなこと思ったことない」

弟「でも、姉ちゃん、どんどんバイトの時間増やして・・・僕の生活費だって払いながら、男さんに立て替えてもらったお金まで作ってるんでしょ!?」

弟「・・・・・見てるとわかるよ・・・」

不良娘「・・・弟、あたしがあんたの面倒を見るのは当然なんだよ」

不良娘「家族で、姉弟で、あたしにとって、唯一の肉親なんだよ」

不良娘「あんたがあたしの、拠り所なの」

不良娘「気を使う気持ちはわかる」

不良娘「でも、あたしにとっての唯一なんだよ」

不良娘「他の何にも変えられないし、お金にも変えられない」

弟「・・・・」

不良娘「これは男さんにも変えられない」

不良娘「もしあの人があんたを蔑ろにするようなら、縁を切ってでもあんたのそばにいる」

不良娘「これはあの人でも踏み込めない、あたしとあんたとの絆なのよ」

弟「姉ちゃん・・・・」

不良娘「幼馴染のところに預けて、あんたを一人にしてるのは悪い・・・」

不良娘「少しでも生活環境が良くなるなら、その中で生活してほしい」

弟「生活なんていいよ」

弟「ただ、姉ちゃんと話したい」

弟「姉ちゃんの迷惑になりたくない・・・・でも」

弟「姉ちゃんと一緒にいたい・・・」

不良娘「弟・・・」

弟「でも我慢する。一番見たいのは姉ちゃんの笑ってる顔が一番好き」

不良娘「っ・・・」

弟「ちっちゃい頃は一杯笑ってくれたけど、学校いくようになって、全然わらってくれなくなって」

弟「いつの間にか不良みたいなイメージがついて・・・仕事で一杯一杯になって、笑顔なんてなくなってた」

弟「でも・・・男さんと会ってからはまた笑ってくれるようになって、大好きな姉ちゃんが戻ってきたみたいで嬉しかった」

不良娘「・・・・」

弟「僕、姉ちゃん大好きだよ。いつもがんばってくれて、お仕事大変だけど」

弟「僕のために頑張ってくれて・・・だから、姉ちゃんが笑ってくれるようにしたい」

弟「姉ちゃんのために僕の出来ることもしたいんだ」

不良娘「っ!!」ギュッ

弟「ね、姉ちゃん!?」

不良娘「ごめんね・・・」

不良娘「我慢なんてしなくていいから」

不良娘「弟がしたいこと、思ってること、全部姉ちゃんにぶつけて」

不良娘「弟が我慢することなんてないからね・・・」

弟「ぅうぅう・・ね、ねぇちゃぁん・・・・」

不良娘「あんたはあたしの・・大切な弟なんだから・・・」

弟「ぅうぅぅ・・・」



ーーーーー



不良娘「いらっしゃいませー♪」

不良娘「オーダーお願いしまーす!」

男「あいよ!」

男(不良娘ちゃん、最近やけに頑張るな。何かあったのかな)

不良娘「お待たせいたしましたー」


ーーーーー

不良娘「よし」
トコトコ

男「内装はこんな感じだな」

男「不良娘ちゃん?今日はもういいよ。初日くらい俺一人でなんとでもなるから」

不良娘「いいよ、あたしにもやらせてよ」

男「俺は助かるけど・・・今日だって朝からずっとやってるし。先週からずっとこの調子じゃないか」

不良娘「そんな柔な体じゃないから。たかが一週間程度をフルで働いてるだけじゃん」

男「一週間も連続でやってるんだよ?さすがにまずいってば」

不良娘「このくらい昔何度かやったこともあるし」

男「なにか急な入り用でもあるのか?だったら相談に乗るから・・・」

不良娘「そんなんじゃないから」

男「生活費の面なら心配しなくてもいいから、なんなら、学費ももう少し支援するし」
不良娘「いいって言ってんだろ!!」

男「・・・・」

不良娘「っ・・・ごめん・・・」

男「不良娘ちゃん・・・?なんかあった?」

不良娘「・・・・」

男「最近、仕事はいつも以上に頑張ってるのは目に見えてもわかるし、伝わってくる。ただ、なんていうか、楽しくやってくれてるのかなって」

男「最近考えるんだ」

不良娘「・・・・」



男「少し前は、自然な笑顔も多かったし、楽しんでくれてるのがわかったけど。最近は心在らずってのに近いのかな」

男「俺の勘だから、違ったらごめんね」

不良娘「大丈夫。男さんが心配するようなことはないから」

不良娘「ただ、あたし自身でなんとかしていきたいだけ」

不良娘「それだけなんだ」

公園


弟「いてて・・・・」



少女「・・・」チラッ

弟「あ、保健室の・・・」

少女「覚えてたんだ。」

弟「うん、なんとなく、わすれられなかったよ」

少女「また怪我してるね・・・」

弟「けど、大分痛みには慣れてきたかな。」

少女「この前はやり返してたよね?なんで?」

弟「それは・・・」

男「弟くーん」

弟「あ、男さん・・・」

男「よう、公園で何してたんだ?」

弟「あ、実は・・・」(あれ?)

キョロキョロ

男「うん?どうしたの??」

弟「あ、ううん、なんでもないよ!」(さっきの女の子がいない・・・?)

男「それにしても、またエライ派手にやったな」

弟「実は50m走の練習してて、スタートダッシュでいつもこけちゃうんだ」

男「そうなのか、俺もガキの頃は走るの苦手だったかな」

弟「男さんがー??スポーツとか凄そうに見えるのに」

男「スポーツはてんでダメだよ。運動自体は苦手じゃないけどさ」

弟「そうなんだ、せっかくだから早く走るコツとか教えてもらおうと思ったのに」

男「早く走るコツか・・・うーん」

男「よし、なら朝早くから一緒に特訓するか?」

弟「朝早く??どれくらい??」

男「五時とかそれくらいから」

弟「早いよー」

男「じゃあ、6時にするか」

弟「それくらいなら、でも寝ぼけてるかも」

男「ははは、からだ動かせばスッキリするさ」

ーーーーー


トコトコ
不良娘「・・・・」


幼馴染「ん?不良娘ちゃん??どうしたの?うちの前で」

不良娘「あ、いや。弟の様子を見に・・・」

幼馴染「弟くん??元気にしてるよ~。ちょっと待っててねすぐ呼んでくるから」

不良娘「いや、呼ばなくていいよ」

幼馴染「そう?」

不良娘「最近どうかっていうか、どうしてるのか聞きたくてな」

幼馴染「最近・・・」

不良娘「なにか変わったこととか・・・ない?」

幼馴染「大丈夫だよ」

幼馴染「いつも通り元気にしてるよ」

不良娘「そっか、それなら良かった」

幼馴染「うんうん。また一緒に男さんのところに遊びに行くね」

不良娘「わかったよ、また来るよ」
トコトコ

幼馴染「・・・」(やっぱりちゃんと話すべきだったかな・・・)



不良娘「・・・・」

男「・・・」

男「お疲れ」コト

不良娘「あ、うん・・・ありがと」

男「お疲れぎみだな?それとも考え事かな?」

不良娘「気にしないで。大丈夫だから」

男「そうは見えないけどな」

不良娘「・・・・」

男「弟くんのことか?」

不良娘「・・・・・」

不良娘「弟がさ・・・」

男「うん?」

不良娘「言ったんだ。あたしに笑っててほしいって」

男「・・・・」

不良娘「やさぐれて、何もかどうでもよくなってるように周りからは見えてたみたいだけど」

不良娘「あたしはどうでも良いなんて思ったことないし、自暴自棄になったこともない」

不良娘「弟以外からはそんな風に思われてさ」

不良娘「でも・・・あたし自身は弟の生活、借金を返すことで必死で」

不良娘「本当は高校もやめて働くことに集中しようかと思ったこともあるけど」

不良娘「あの糞男のためにやめるのも癪だったし、就職先の幅を広げるためにも通い続けることにしてた」

男「それは間違っちゃいないよ。誰かのために自分の人生を投げうるなんてする必要はない」

男「不良娘ちゃんはただ弟くんと普通の生活を送りたかっただけじゃないか」

男「それをやろうとしてた。ただそれだけだ」

男「誰もその邪魔をする権利なんかないさ」

不良娘「・・・・男さんはあたしたちを助けてくれた」

男「俺はなにもしちゃいないよ。ただ手助けを少ししただけで二人が切り開いていってる」

男「俺にできるのは精々そんなことくらいだよ」

不良娘「あたしたちにとっては・・・・救いだったよ」

男「そんな大袈裟なものじゃないよ。そうしたかった気持ちが強かったんだ」

男「前に言ったろ?ほっとけなかったって」

不良娘「・・・うん」

男「弟くんとちゃんとこっちで暮らそう?弟くんだって望んでることだし、不良娘ちゃんだって弟くんと一緒にいたいって思ってるだよね」

不良娘「それは・・・」

男「気を使うことなんてないから。多少は幼馴染ちゃんのところより贅沢はできないかもしれないけどさ」

男「最低限のことは出来るからさ」

不良娘「優しいね・・ほんと・・・・」

男「ははは、これが優しさなら幼馴染ちゃんは聖人君子だな」

不良娘「あいつにも感謝してる。あたしたち姉弟に付き合ってくれてるし」

男「ほんとだな、彼女は一生大切にしないとな」

不良娘「そうだね」

男「よし、落ち着いたらおやすみ。俺もそろそろ寝るからさ」
不良娘「ねぇ・・・・」

男「うん?」

不良娘「部屋に行っていい・・?」

男「え・・・不良娘ちゃん?」

不良娘「一緒にいたい」

ーーーーー

男「今日はなんかあった?」

不良娘「ううん・・・・ないけど」

男「けど?」

不良娘「・・・・言わせんな・・・ばか」

男「ちょっと強き出たね」クスッ

不良娘「・・・」ギュッ

男「なぁ、不良娘ちゃん」

不良娘「うん・・・?」

男「これからどうする?」

不良娘「これから?」

男「高校卒業後」

不良娘「・・・弟と暮らしながら、バイトで食いつなぐかな」

不良娘「就活しようにも・・・スーツも買えないしね」

男「不良娘ちゃんさえ良ければ、うちにずっといても俺は構わないよ?」

不良娘「それは断る」

男「え?」

不良娘「それじゃ、ずっとあなたに甘えっぱなしになるから・・・」

不良娘「あたしは・・・・嫌だ」

男「・・・・」

男「じゃあ、言い方を変えるよ」

不良娘「え?」

男「俺のそばにいてくれ」

不良娘「なにそれ、プロポーズのつもり?」

男「いや、それはさすがに早いか」

男「というかまぁ・・・俺たちの関係ってさ」

不良娘「うん」

男「恋人同士?」

不良娘「なんで聞くの」

男「不良娘ちゃんの意思確認?」

不良娘「さらに聞き返すな」

男「どう・・・かな?」

不良娘「・・・」

不良娘「迷惑かけるかもよ?」

男「むしろそれがいい」

不良娘「ドM?」

男「軽いSです」

不良娘「あたし相手には両方だよね」

男「不良娘ちゃんって結構M寄りだよね」

不良娘「なにいってんの」

男「ツンデレ?」

不良娘「ツンなんてどこにあった?」

男「じゃあデレデレってことだよね」

不良娘「勝手にして」

男「あー、もうつれないなぁ」

不良娘「もう寝るから」

男「不良娘ちゃん・・・」ギュゥ

不良娘「っ・・・ちょっ・・・やめっ・・・」

男「俺は恋人だって思ってるよ・・・?」

不良娘「っ・・・んっ・・・」

不良娘「だめっ・・・・あたしが・・・その気になるからっ!・・・」

男「ごめんごめん、イタズラが過ぎたね・・・」

不良娘「・・・」

男「でもさっきの言葉は本音だよ」

男「世間から見たらバイトの女の子に手を出した男だけどさ」

不良娘「・・・けどあたしたちを助けてくれた」

不良娘「好意を向けられるだけのことしてるだから、あたしが好きになろうと」

不良娘「男さんがあたしを想ってくれるのなんて関係ない」

不良娘「大事なのはお互いの気持ちの方向でしょ?」

不良娘「・・・・正直、あなたに見捨てられたら、多分もう誰も好きになれないと思う」

男「わざわざ一緒にいたいと思った女の子を手離すほどクールじゃないよ」

不良娘「そんなのクールでもなんでもない」

男「確かにね」クスッ

不良娘「・・・・」

不良娘「我慢とかしてない?」

男「へ?」

不良娘「いや、だってまぁ・・・女との交流だってあるわけだし」

男「あー・・・そりゃ俺も男だしね・・・」

男「なんていうか・・・我慢してないとは言えないかな」

不良娘「・・・・」ススッ

男「ふ、不良娘ちゃん!?」

不良娘「じっとしてて・・」

不良娘「・・・あたしで満足できるかわかんないけど・・・」

不良娘「頑張って・・・みるから・・・だから」

男「不良娘ちゃん・・やめてくれ、俺はそんなつもりじゃ」

不良娘「男さんの気持ちを満足させてあげたいってだけじゃない」

男「え?」

不良娘「・・・・気持ちだけでいるのじゃなくて、体感できることも大切だと思うから」

不良娘「だからその・・・・」

不良娘「好きな人に・・・触れてもらいたい・・・って」

不良娘「っ・・・・」

サササッ

不良娘「っあっ・・・」

不良娘「っん・・・んぁっ、ん・・」

男「はぁ・・・はぁ・・・」

不良娘「キス・・・今までで一番・・激しい・・・」

男「ありがとう・・・不良娘ちゃん」

男「俺も結構我慢してたから・・・かなり強引になるかも・・・」

不良娘「いいよ・・・満足するまで触れてほしい・・・」

不良娘「あたしも・・・・男さんをたくさん欲しい・・・・」

男「不良娘ちゃん・・・っ」

不良娘「ぁああっ・・・」



ーーーーーーー

男「・・・んっ」

不良娘「すぅ・・・・すぅ」

男「あ・・そうか、昨日俺は不良娘ちゃんと」

男「・・・・」

ナデナデ
不良娘「ん・・・んぁ・・・すぅ」

男「これからも・・弟くんと不良娘ちゃんは守っていくよ」

男「俺にできる・・・俺が一番したいことのひとつとして・・・」

ーーーーーー
弟「幼姉ちゃーん」

弟「あれ・・どこだろ、広すぎてまだ覚えられないなぁ」

トコトコ


幼馴染「うん・・・だから」

幼馴染「弟くんの面倒ちゃんと見てあげたいの」

弟(幼姉ちゃん・・・?電話かな??)

幼馴染「弟くんの今後のことも含めて・・・うん」

幼馴染「・・・すぐに返事をしてくれなくて大丈夫・・」

幼馴染「私もできる限りのことはしてあげたいから。今の弟くんの現状を変えるためにも弟くんと一緒に海外に渡りたいの」


弟「!!!!!!!」

幼馴染「うん・・・・ごめんね。じゃあまたね・・・」ガチャ

幼馴染(確かに・・・今のままじゃ弟くんが荒んじゃう)

幼馴染(本当は不良娘ちゃんと一緒にいることが一番だけど・・・)

幼馴染(世間は二人を受け入れてくれない・・)

幼馴染(このままでいいはずがないもの・・・・)

ギィ

幼馴染「っ!!お、弟くん!?聞いてたの・・?」

弟「・・・・海外って・・どういうこと・・・?」

ーーーーーー
不良娘「・・・」ピッ

不良娘(考えが甘かった・・・)

不良娘(家族を・・・弟を守るために自分を捨ててまでやってた仕事のせいで自分達の居場所がなくなろうとしてる)

不良娘(確かに男さんから離れてた間水商売に手を出して食いつないでたから自分がどう言われようともなんとも思わなかったけど)

不良娘(弟が学校で集団的に暴行される・・・)

不良娘(弟をそんな目に遭わせるなんて・・)

不良娘「最低のクズ姉だな・・・あたしは」

不良娘(弟を守るためにも・・・環境を変える・・・か)

不良娘「・・ ・・」




男「・・・・・」


ーーーーー

ーーーーー


弟「・・・・」


幼馴染『今すぐって話じゃないのよ、弟くんの意思が大事だから』

幼馴染『もし、行きたくないならそれでも良いから』


弟(みんな気遣ってくれてるからだよね・・・僕が周りからいじめられなくなれば・・・・)

少女「難しいよね?自分の周りを変えるなんて」

弟「っ!!君はこの前の・・・」

少女「周りが変わるなんて・・・簡単なことじゃないでも」

少女「実は変わりやすいものでもあるのよ」

弟「変わりやすい・・・?」

少女「集合した共通意識は卑怯なほど変わりやすし」

少女「一人が唱えればそれにつられるように」

弟(・・・なんだろう前にも感じたけどどこか親近感があるような・・・)

弟(僕はどこかでこの子と間違いなく会ってる・・・でもどこで??)

不良娘「弟、おはよう」

弟「あ、姉ちゃん!おはよ」

不良娘「一緒に学校いくよ」

弟「う、うん!」

弟「あれ・・・?」キョロキョロ

不良娘「?どした?」

弟「あ、ううん、なんでもないよ」

幼馴染「お待たせーごめんね二人ともー」

幼馴染「ささ、お姉ちゃんたち二人と手を繋いで行こっかー」ギュッ

弟「へ、あ、うん」

友「現状はどうやっても変えられん。問題はどう周りと向き合っていくかしかない」

男「そりゃ・・・簡単に変わればそうしてるさ」

男「一人一人は同じ弱者なのにな」

友「集団生活のなかで生まれる共通意識」

友「空気とも言うらしいが、俺は意識だと思うね」

男「俺は心理学者じゃないからそういうことはわからんな」

男「けど、突出した個は時に集団に勝るときもある」

男「俺は実際に目の前で見たことがある」

友「確かに弟くんは周りの子と比べるとかなり素直な性格だな」

友「環境が人を変えるなんてことよくあるけど、あれだけの環境で純粋に成長できたのは、不良娘ちゃんの影響か」

男「いい手本がいたからだろうか・・・彼の本質かはわからんな」

男「大切なのは今をどう生きているか」



男「お前はどうするんだ?幼馴染ちゃんが向こうに渡ることになったら」

友「連絡のやり取りはするさ、会えなくなるのは寂しいけどな」

弟「あ、ありがと」

幼馴染「うんうん、もっとお姉ちゃんたちに頼りなさい」

不良娘「帰りも迎えに来るから」

弟「い、いいよ、そこまでしなくても」

不良娘「あたしがそうしたいの。文句ある?」

弟「う、ううん・・・・」

不良娘「じゃ、・・・しっかりやりなよ」

弟「うん」


トコトコ

幼馴染「大丈夫・・・かな」

不良娘「・・・・・」

学校

幼馴染「不良娘ちゃんはどうしたい?」

不良娘「あたし?」

幼馴染「やっぱり二人の意思を尊重したいから・・・海外に行かないにしても転校は視野に入れないと・・・」

不良娘「そこまで考えてくれなくていいよ、あたしと弟二人で県外に引っ越すことも視野にいれてるから」

幼馴染「でも・・・お金だってかかるし、私と弟だけなら全然大丈夫だよ」

不良娘「・・・家族と離れたら余計に荒むと思うし」

幼馴染「あ・・・それは・・」

幼馴染「・・・・」

>>417
訂正
幼馴染「でも・・・お金だってかかるし、私と弟くんだけなら全然大丈夫だよ」

幼馴染「でもそうなったら、男さんと・・・・」

不良娘「・・・・」

不良娘(離れることになる・・・か)

不良娘「あたしはいいよ、元々ただのバイトだから、あの人には悪いけどちゃんとやめるって話せばわかる人だと思うし」

幼馴染(けど、それは二人の関係に言及したことじゃないよね・・・)

幼馴染(自分の気持ちを捨てるの・・・・?それでいいの・・・?)

不良娘「お金は・・・まぁ、少しだけならなんとかなるだろうし」

ーーーーー
トイレ

おら!
おめぇがひとりでやれよ!

バシャーン

弟「いてっ」

はははは
おめぇがわるいんだからな
俺らに逆らうからこうなんだよ!!

弟「姉ちゃんの悪口を言ったクズが・・・!」

うるせぇ!!
バキィ

弟「ぐぁっ!」

弟「いててて・・・」

キーンコーンカーン
弟「やばい・・・次の授業始まっちゃう!はやく掃除しなきゃ」

でさー
そいつが生意気でさ
姉貴がフーゾクとかエロいことやってるのにさー

DQN「ほぅ、そいつの姉ちゃんの写真とかねぇのかよ?」

ないよー
けどなんかスカート短いし
細かったよー

DQN「へぇ・・・どうするよ?」

DQN2「いいんじゃね?水商売やってるようや奴だし夜道に襲うとかさ」

DQN「何人か集めりゃいいじゃね?弟餌にすりゃ誘き出せそうだし」

DQN2「とりあえずどんな女か探ろうぜ」


ーーーーー


弟「あ、姉ちゃん、幼姉ちゃん」

幼馴染「やっほー弟くん」

不良娘「迎えにきたぞ」

弟「わざわざ良かったのに」

幼馴染「もう、そんなこと言っちゃだめだぞ」

不良娘「あたしらがいれば、帰りの時くらいは他の連中も手出し出来ないだろ」

幼馴染「今日はどうだったー?」

弟「いつも通りだよー」

不良娘「傷が大分減ってきたな」

弟「連中も飽きてきたんじゃないかな。今じゃ一部だけだし」

幼馴染(けど、なにがそんなに気に入らないのかな)

幼馴染(なんで弟くんに拘るの・・ ?)

不良娘「相手にしないことに越したことはないけど、ほんとにヤバイとき姉ちゃんに言いなよ」

弟「うんー」

DQN「結構いい女じゃねぇか」

DQN2「片方は姉貴の方の友達って感じだな」

DQN2「どうするよ?今やるか?」

DQN「いや、もう少し様子見ようぜ。弟を一人にしてからうまいこと誘い込んだ方が良いじゃねぇか」

DQN2「二人とも頂こうぜ?」

DQN「ったりめーだ」

弟「姉ちゃん」

不良娘「なに?」

幼馴染「弟くん?」

弟「最近気になることがあるんだ」

不良娘「気になること?」

弟「うん・・」

幼馴染「もしかして・・」

不良娘(また集団で何かやられたのか・・・?)

弟「最近変わった女の子と会うんだ」

幼馴染「変わった・・・女の子??」

弟「うん・・・よく見るんだけど、その子のことよく知らなくて」

弟「ボクが殴られたり蹴られたりした時によく会うんだ」

不良娘「そいつもあんたを殴ってくる奴と共犯?」

弟「ううん。そんな感じは全くしない」

幼馴染「その子はどういう子なのかな??」

弟「よくわからないけど・・・なんか不思議な感じ」

弟「一緒にいると家にいるときみたいな感じがする」

幼馴染「それは不思議だね」

不良娘「その子の特徴は?」

弟「えっと、髪は少し長いかな」

弟「あと片方に髪の毛を縛ってたよ」

幼馴染(サイドポニーかな)

弟「初めて会ったときも不思議だったし」

幼馴染「私たちも会ったことあるかな?」

弟「うーん・・・誰かが来ると気が付いたらいなくなってるかな」

不良娘(いなくなってる・・・?)

弟「でも・・・僕は他の子とは違うとか、色々言ってた」

幼馴染「そりゃあ弟くんは弟くんだもんね」

不良娘(・・・・・)

ーーーー

不良娘(・・・・)

男「どうしたの?浮かない顔してさ」

不良娘「あ、ううん。なんでもない」

男「なんでもある顔だったけど?」

不良娘「弟のことで少し」

男「二人で引っ越すとか考えてなかった?」

不良娘「それは無理かな・・経済状況がきついし」

不良娘「それにここで引っ越したら、それこそ男さんの恩を仇で返しちゃうし」

男「恩着せるために助けた訳じゃないよ。前にも言ったろ?」

不良娘「まぁ・・・好意だって今ならわかるけど」

男「まぁ・・・俺の欲を言うとどこにも行ってほしくない・・・かな」

不良娘「・・・・そう」

男「悪い・・・引っ越し辛くなった?」

不良娘「そんな気ないから」

不良娘(離れたら・・・あたしがもたないだろうし)

男「俺を必要としてくれるならどこでも行くよ?」

不良娘「そんなことしなくていいから、そもそも離れないし」

男「一緒にいてくれるの?嬉しいね」

不良娘「まぁ・・・それがあたしの欲だから」

不良娘「・・・」

男「わがまま言ってくれるようになったね」
ギュッ
不良娘「あっ・・・ん・・・」

不良娘「わがまま聞いてくれてありがと・・・」

男「君のわがままは俺の欲にも繋がるからね」

不良娘「なんか不純っぽく聞こえるんだけど」

男「嫌?」

不良娘「・・・・その言い方ずるい・・・」

男「不良娘ちゃんの言葉で聞きたいからさ」

不良娘「知ってるくせに・・・」

男「悪い悪い」

男「けど弟くんの件なんと解決しないとな」

不良娘「学校内のことでは手を出せないからね」

男「校外か・・・・」

不良娘「今更なんだけどさ・・・ほんとあたしがそばにいていいの?」

男「本当に今更だな」

不良娘「弟の件もあるし・・・」

男「弟くんが不良娘ちゃんにとって唯一の家族なんだろ?家族を想うのはごく当たり前のことだよ」

男「お互いに意思を尊重し合えることなんて家族でも中々できないことなんだから」

不良娘「弟と守るのがあたしや義務だし・・・したいことだから」

男「俺から見たら不良娘ちゃんの動機は後者だと思うけどな」

不良娘「曖昧で欲を出しすぎてる気もするけどね」

男「そんなの気にしちゃダメだよ。そういう欲は大人になっても失っちゃいけない大切なものだからさ」

>>438訂正
不良娘「弟を守るのが・・・あたしの義務だし・・・したいことだから」

男「所帯を持ったら・・・守らなければならないという義務感や責任感なんかで生きていくことがほとんどで」

男「実際に守っていきたいとハッキリ思える人って中々いないんだよ」

不良娘「精神的にもまだ成長しきれない部分があるからなんだろうね」

男「社会に揉まれて疲れきった中年にもあることだからね」

不良娘「現実・・・か」

男「けどさ・・どんな状況でも、子供を愛し、寄り添った人を愛して、守っていきたいと
思えた瞬間」

男「その人は本当の意味で彼らと家族になれるときなんじゃないかな」

男「決して多くはないけれど、それは誰にでも持ち得る、愛情という名の欲だと思う」

不良娘「愛情という欲・・・?」

男「愛も欲の一つだと思うからさ。そうしたいった思いがなければ生まれない感情じゃない?」

不良娘「・・・・」

男「だからさ・・・俺が君に対する言動も、全部その欲からくるものだから」

男「不安に感じる余地を与えないようにはしてるつもりかな」

男「俺の欲の行き着く先は・・・」

不良娘「そこまで言わなくてもわかるよ」

不良娘「ありがと・・・・」

男「不良娘ちゃん・・・」

ギュッ

不良娘「あたしに欲をぶつけてくれるほど、気持ちが強いってことなのは・・・・苦しくなるほどわかるから」

男「そこまで重荷に感じさせたのはなんか申し訳ないな」

不良娘「ううん、あたし自身が気持ちを抑えきれなくて、苦しいというか・・・」

不良娘「二人っきりで・・・こうやってくっついてるときなんか・・・ほんと・・その」

男「うん・・・わかるよ」

不良娘「・・・・」(そっか・・・ほんとにあたしは)

不良娘(どうしようもないくらい・・・この人のことが好きなんだ・・・)

不良娘(この人と一緒にいたい・・・離れたくない・・・)

不良娘(きっとそう望めば・・・隣にいるために努力すれば一緒にいられるかもしれない)

不良娘(本当の意味で・・・結ばれる・・・かもしれない)

不良娘(でも・・・そうなったとき・・・弟は・・・)

不良娘「・・・・」

男「不良娘ちゃん・・・?」

不良娘(選べない・・・どちらかをなんて)

男「大丈夫?」

不良娘「え、あ・・・うん・・・」

男「ボーッとしてたからどうかしたのかなって」

不良娘(弟判断力は子供じゃない。あたしのことを気遣うようなことするだろうし・・・)

ーーーーー
学校にて

不良娘「・・・・」

幼馴染「不良娘ちゃん?」

不良娘「・・・・」

幼馴染「不良娘ちゃん!!」

不良娘「あ、ああ。幼馴染か」

幼馴染「ねぇ・・・大丈夫?無理してない?」

不良娘「大丈夫。ボーッとしてただけだから」

幼馴染「それが珍しいから心配なんだよ」

幼馴染「弟くんのこと?」

不良娘「あいつは大丈夫だよ。何かあってホントにやばくなったら絶対に言えって言ってあるから」

幼馴染「そうだね、私も注意深く弟くんのこと見てるね」

不良娘「というか、ホントはあたしが一緒にいるべきだし、やっぱり弟をこっちに戻すべきだな」

幼馴染「私のことは気にしないで、弟くんの気持ちを尊重したいけど・・・」

不良娘「最悪、ここから離れることにもなるか」

幼馴染「それはだめ!!どうしても迷惑をかけられないからって気を使うならせめて私のところに来て!」

不良娘「それもしたくない。迷惑がどうこうとかじゃないんだ」

幼馴染「じゃあ・・・どうして?」

不良娘「あたし自身の責任かもね」

幼馴染「一人じゃ重すぎるよ、そんなの・・・」

不良娘「けど十分甘えさせてもらったし、迷惑もかけた」

不良娘「これ以上はあたしの責任でも負えないし」

幼馴染「男さんはなんて・・・?」

不良娘「・・・・」

幼馴染「離れたくないんでしょ?」

不良娘「・・・・」

幼馴染「好きな人と離れたくない、そんなの当たり前だよ」

不良娘「あたしにはその当たり前のことも今までできなかった」
ツカツカ

幼馴染「あっ・・・」

幼馴染「不良娘ちゃん・・・」

ーーーー

でよ
弟のいじめてるやつの
姉貴が良い女なんだってよ

男2「へぇ、つまりそいつを誘きだしていただくってことか」

まぁな
所詮女だし力づくで無理矢理輪わそうぜ

男2「良いのか?サツにチクられたら終わりじゃん?」

できねぇくらいめちゃくちゃにすりゃよくね?


男2(欲はわかるが・・・やり方が下手くそだな)

男2(まぁ・・・どんな女か久々に食ってみるか)

帰り道

弟「あ、ねえーちゃーん」

不良娘「迎えにきたよ」

幼馴染「今日も一緒にかえろー」

不良娘「あとで男さんも合流するって言ってたから」

幼馴染「あ、私たちお邪魔かな?」

弟「かな?」

不良娘「そんなんじゃないから、バカ言ってないで帰るぞ」

幼馴染「素直じゃないねぇ」

弟「いつもの姉ちゃんだね」

幼馴染「それでねー」

弟「ほぇー」

不良娘「・・・」

不良娘(・・・後ろに二人・・・いや、三人か)

不良娘(前には誰もいないな)

幼馴染「不良娘ちゃん??どうしたの?」

不良娘「幼馴染、あたしが合図したら弟と前に逃げろ」

幼馴染「え?」

弟「姉ちゃん??」

不良娘「いいか、絶対に振り替えるなよ。なりふり構わず逃げろ」

幼馴染「一体何言ってるの?なんの・・・」

不良娘「尾けられてる。三人程度に」

幼馴染「だ、大丈夫だよ!それっぽっち」

不良娘「いや、うちの学校でも結構やばそうな奴だ」

幼馴染「うちの学校の!?」

不良娘「とにかく逃げろ!あたし一人なら撒けるけどお前たち連れてたら逃げ切れない」

弟「でも!!姉ちゃん!!」

不良娘「っ!!」

不良娘「走れ!!」

幼馴染「っ・・・!!」

弟「ね、姉ちゃぁあん!!!」
タッタッタ

ちっ!
逃がすかよ!!

不良娘「お前らはあたしに用があるだろ?」

あの女も頂くつもりだったけど、お前がまさかうちの弟が虐めてるガキの姉貴だったとはな

まぁこっちは三人
てめぇ一人でどうにかできるわけねぇだろ

不良娘「・・・そうか、そういうことだったのか」

不良娘「弟の・・・」

ーーーーー

幼馴染「はぁはぁはぁ・・・」
ピピピ

幼馴染「は、はやく・・早く知らせなきゃ・・・!!」

弟「くっ!」
タッタッタ

幼馴染「だめ!!弟くん!!いっちゃだめ!!」

弟「放して!!姉ちゃんが!!姉ちゃんが!!!」

幼馴染「落ち着いて!!」

友「あら?二人してどうしたの??」

幼馴染「友さぁん・・・!!」

友「なっ、どどどうしたの!?」

幼馴染「不良娘ちゃんが・・・!!」

友「!!」

ーーーーーー

ーーー


不良娘「はぁはぁ・・・」

ちょ、ちょっと待ってくれ!!

俺たちが悪かった!!

不良娘「・・・てめぇらがどうとか許すとかそういうことじゃねぇんだよ・・・」

不良娘「てめぇの弟のやったことの責任をとるのがてめぇらのすることだろ・・・」

だ、だから悪かったって・・・

不良娘「謝んのはあたしにじゃなくて・・・あたしの弟に謝れ!!!!」
バキィィ

ぐほぁあ!!!

不良娘「はぁー・・・はぁ・・・こんなやつらのために・・・あいつが」

不良娘(どれだけ惨めな思いをさせられたのか・・・)

不良娘「っ!!!!」

ひぃぃ!!!!

「だめっ!!!」



不良娘「っ!!?」

不良娘「はぁ・・・はぁ・・・今の声・・・」


ガキィン!!

不良娘「っぁ・・!?」

男2「ったく手間取らせやがって」

男2「俺がこんな形で出てくる羽目になるとは思ってなかったけど」

男2「やられてるところを助けにはいるって計画がダメになったじゃねぇか」

不良娘「あ・・う・・・」

男2「まぁいいこっちこい。この影の路地裏なら誰にも見られねぇだろし・・・」

不良娘(だめだ・・・後頭部を強打させられて・・・意識が保てない)

不良娘(こんなやつに・ ・・)

不良娘(男さ・・・ん、ごめ・・・んね・・・)

ーーーーー


ーーーー



「ごめんね」

「ありがとう」

なんでお礼・・・?
なんかしたっけ?

「私を『あたし』のままでいさせてくれて・・・」


あたしのままで?
なにいってるんだ・・・


でもどこか懐かしい感じがするような・・・


誰だっけ




誰??

いや違うな

ーーーーー


不良娘「ん・・・」

男「気がついた?」

不良娘「ここは・・・」

男「病院だよ、出血がひどかったからね」

不良娘「あたしは・・・」

男「無茶しすぎだよ。幼馴染ちゃんと弟くんを逃がすために囮になるなんて」

不良娘(逃げ切れたのか・・・)

不良娘(そっか・・・)

不良娘「二人は・・・?」

男「無事だよ。ていうか君が逃がしてくれたんだろ?大丈夫だよ」

男「友もついてるし」

不良娘「そっか・・・」

不良娘「・・・・」

男「今は自分のことだけを考えな、ゆっくり休んで元気な不良娘ちゃんを見たいからさ」

不良娘「・・・なれるかな」

男「不良娘ちゃん?」

不良娘「もうあたし・・元に戻れないかも・・・」

男「どうしたの?」

不良娘「男さんだって・・・見たんでしょ・・・?」

男「けど・・・君の意思とは関係なかったものだし、それに何もされてなかったよ?」

不良娘「・・・」

不良娘「違う・・・そうじゃないんだ」

男「え?」

不良娘「あのとき・・・」

不良娘「目先の怒りで何も考えることができなくて」

不良娘「気づいたら相手もあたしも血まみれになりながらも殴り続けてたし・・・」

不良娘「自分がやったことだって気づいくまできっとあんな状態だったんだと思うと・・・」

男「・・・・不良娘ちゃん」

不良娘「あれがいつか弟に向かうんじゃないかって・・・・」

不良娘「・・・・蛙の子は蛙だな・・・」

不良娘「結局あたしにはあいつの血が流れてるんだよ・・・」

不良娘「暴力をまるで空気を吸うかのように普通にやってしまう」

男「・・・・・」

男「じゃあ君はなんのために弟くんを今まで守っていたんだい?」

不良娘「・・・・」

男「血の繋がりのない彼を弟として大切に守ってきたのは」

男「惰性でもなければ、義務でもない。自分にとって本当の家族だからじゃないの?」

不良娘「それは・・・・」

男「弟くん・・・すごく心配してたよ?君にもしものことがあったら自分のせいだって、すごく辛そうだった」

男「だから動こうとしたんじゃないのか?」

不良娘「あたしのは・・・ただの怒りだよ・・・」

男「その怒りの元はどこからきたものかな」

不良娘「・・・・」

男「人の痛みがわかる君が、血縁上の父親と同じわけがない」

男「その痛みを知ってるからこそ自分の振るった拳の痛さを理解できてるんじゃないかな」

不良娘「でも・・・あたしは・・・」

不良娘「あいつと同じ・・・拳を・・・弟を守る言い訳にして使ったっ・・・!」

不良娘「憎しみさえ覚えるあいつと同じ暴力を・・・人を守るために・・・」

男「そんな小さな優しい手があの人と同じな訳あるか」

男「その手は人の手を握り返すためにあるんだよ」

不良娘「人の手・・・?」

男「俺が今握ってる手は誰かを傷つけるものでもなければ、憎しみにかられるものじゃない」

男「誰かと共に歩いていくために繋ぐ」

男「君がいつか・・・・新しい命を抱き締めるために」

不良娘「・・・」

不良娘「あたしの手を握り返してくれる手は・・・?」

男「君と共に・・・歩いてくれる人?」

不良娘「・・・・」コク



男「今握り返してる手じゃダメかな?」

不良娘「・・・!」

男「言ったろ?君の側にいるって」

不良娘「・・・ホント・・バカだね・・・」クスッ

男「馬鹿なのは筋金入りだ」クスッ

不良娘「・・・あたしね・・・男さんから離れて暮らそうって」

不良娘「少し考えてたんだ・・・」

男「・・・・」

不良娘「今だってこうやって心配かけるようなことしてさ・・・」

不良娘「ホント・・・バカだよね・・・」

男「似た者同士ってことじゃないかな?」

不良娘「・・・どういう意味・・・」グイ

男「あ、そんな強く握り返さなくても・・・あはは」

不良娘「冗談・・・」クスッ

男「あ、はははは」


不良娘「・・・すぅー・・・」

不良娘「わかった」

男「うん?」

不良娘「もう・・・遠慮とかそういうのはやめる」

不良娘「我が儘もする・・・」

不良娘「それから・・・何があっても、あなたを信じる・・・」

男「不良娘ちゃん・・・」

不良娘「ずっとそばで、支えられるように・・・あたしも自分と向き合っていく」

不良娘「だから・・・男さんも気を使わないで」

男「わかったよ・・・」クスッ

男「君を守るだけじゃなくて、甘えたり、頼ったりもする」

男「君にだけはどんなことも話すよ」

不良娘「うん・・・ありがと」

男「だから辛いことがあったら二人で悩んだり、解決方法を探していこう」

不良娘「うん・・・」

ーーーー

幼馴染「・・・不良娘ちゃん・・・」

友「幼馴染ちゃん!弟君は送ってきたよ」

幼馴染「すみません、友さん」

友「気にしなくて良いよ、それで二人は?」

幼馴染「それが・・・」


トコトコ


幼馴染「あ、男さん、不良娘ちゃん・・・」

男「幼馴染ちゃんそれに・・・」

不良娘「幼馴染・・・」

幼馴染「不良娘ちゃん・・・あの・・・」

不良娘「・・・・」

幼馴染「・・・・・」

不良娘「弟を・・・・」

不良娘「守ってくれてありがとう・・・」

幼馴染「っ・・不良娘ちゃん・・・」

不良娘「幼馴染がいてくれなかったら・・・あたしは自分どころか、弟も守れなかったから」

不良娘「ありがとう・・・」

幼馴染「うぅ・・・ごめんなさい・・・不良娘ちゃん・・・」

不良娘「謝んないでよ・・・」ギュゥ・ ・・

幼馴染「ぅぅうっ・・-ぅう」

ーーーーー

男「そうかやっぱり幼馴染ちゃんのところで」

友「今回の件で決心したらしい。弟くんも自分一人で生きていけるようになりたいって言ってたしな」

男「そいつは寂しいな、一緒に暮らすくらいわけないんだけどなぁ」

友「不良娘ちゃんが弟くんのやりたいようにさせるって言ってたしな。本人も寂しがってはいるけど」

男「弟くんが自分からやりたいって言い出したことを尊重してあげたのか」

男(そうか・・・)

友「それと・・・最近よくない噂が流れてるらしくてな」

男「噂?」

ーーーーー

幼馴染「そういえば、犯人の顔は見たの・・・?」

不良娘「いや、後ろから殴られてハッキリ見えなかったんだよ」

不良娘(声もボヤけてたし・・ていうか、前にも似たようなことがあったな)

幼馴染「まだ無理しないでね、弟くんも心配してたから」

不良娘「弟の方は色々と面倒かけてごめん」

幼馴染「ううん。私も二人の力になりたいから。どうせ二人は海外から戻ってこないし・・・」

不良娘(幼馴染の両親・・・か)

不良娘(よく考えたら幼馴染もあたしたちと似た環境なんだよな・・・)

不良娘(金持ちで家政婦が何人もいるけど、親との交流はほとんどない・・)

幼馴染「でも最近は家政婦さんと弟くんとで楽しくしてるよ~」

幼馴染「たまに友さんにもデートとか誘ってもらってるかな?」

不良娘「そっかそいつは何よりだな」

幼馴染「それでー?その後男さんとはどうなってるのー??」ニヤニヤ

不良娘「べ、別に普通なんだけど」

幼馴染「甘えてる不良娘ちゃんも見てみたいなぁー」

不良娘「今の環境の時点でかなり甘えさせてもらってるから」

幼馴染「そうじゃなくてさー、もう10回くらいは経験あるんでしょ??」

不良娘「絶対教えない」(あの人結構チキンだからまだ三回くらいしかしてないし・・・)

幼馴染「おやっ?なんだか不満そうな表情、もっと少ないのかな」

幼馴染せんぱーい
相談があるですけどいいですかー??

幼馴染「んー?私にまかせなさーい。で?どんな相談??」

不良娘「んじゃ、あたしは外すね」

あ、不良娘先輩にも聞いてもらいたいんです

不良娘「あたしも?」

幼馴染(なんの相談かな)

食堂にて


幼馴染「友達の人付き合い??」

そうなんですよ
今その子が先輩たちと同学年の人にアタックかけようとしてるんすけど

幼馴染「けど???」

その人があまり良いと思わなくて・・・

不良娘「はっきり言えば?」

あたしは正直あんま好きじゃないっす
けどその先輩のこと好きみたいで

幼馴染「うーん・・その子と話してみないと結論は出せないかな」

下校時間

幼馴染「確かこのクラスだっけ?」

不良娘「らしいけど」


センパーい

男2「よう、他に女子も誘ってんだけどお前も来るか?」

えー、二人でデートしたいですよぅ


男2「そう言うなって全員でいけば盛り上がるって」


幼馴染「例の先輩ってもしかして・・・」

不良娘「だろうな・・・」

不良娘(最近幼馴染にちょっかいかけてないと思ったら、後輩にてを出してたわけね)

てゆーか先輩この前も女の子と遊んでたら怪我したって言ってたじゃないですかー

もしかして浮気がばれて修羅場になったとかー??

男2「ま、そんなとこだけど上手いこと丸め込んどいたわ」

不良娘(・・・しかし何か引っかかるな・・・)

不良娘(たかが一度振られただけで簡単に諦めるような人間とも思えないし)

幼馴染「どうしよう不良娘ちゃん」

不良娘「あの様子じゃ、あたしらじゃどうにも手出しできっこないな」

幼馴染「けどあの会話からして男2くんは結構マズそうだよ」

不良娘「だからって今ここでそいつは良くないよなんて言ってもなにもならないだろ」

不良娘「様子見・・から始めても方法を模索することはできる」

幼馴染「確かにそうだけど・・・」

不良娘(ただでさえ、あたしらがあいつに関与するのはマズイ)

不良娘「前の件もあるから慎重に越したことはないだろ」

幼馴染「・・・」

不良娘「ん?どうかした?」

幼馴染「あ、いや、不良娘ちゃんなんだか妙に落ち着いてるなぁって」

不良娘「は?」

幼馴染「いやね、前も落ち着いてたけどなんていうか、興味がないとかそんな風に見えたから」

幼馴染「けど今は解決するために冷静に考えてるって感じに見えるかな」

不良娘「・・・聞く限り前のあたしはまるで無気力って感じだな」

幼馴染「あ、いやそんなことはなくてね!」

不良娘(いや、実際そんな感じだったと思う)

不良娘(自分でも思う。人の事に首を突っ込むようになったなって・・)

不良娘(誰かさんの影響を受けすぎたかな・・こりゃあ・・・・)

ーーーー
店にて

男「ぶえぇっくしょん!!」

友「きったねぇな、客の前で何やってんだよ」

男「ふふん、美少女が俺の噂でもしてんだな」

友「おめでたいオツムで何よりですわ」

友「そういや不良娘ちゃんは大丈夫なのか?」

男「最近は気を使うことなんてほとんどないよ」

男「言いたいことも言ってくれるし、遠慮がなくなった分荒っぽいけどな」

友「それもそうだが、前に話した例の件だ」

友「彼女は一度狙われたんだろ?万が一ということもあるだろうし」

男「何かあったら何でも連絡するとは言ってきてるし、町内会にスパイを派遣してるから」

男「町内の範囲はほとんど網羅してるも同然。もし仮に不良娘ちゃんが連絡する間もなく誘拐されても俺に連絡が入ってくるように配置してっから」

友「そういう人脈だけは広いよな」

男「幼馴染ちゃんの水着写真あげるって言ったら簡単に乗ってくれたよ」

友「張った押すぞ」

ーーーーー

その夜

男「なるほど、そんなことが」

不良娘「あの男が何してようがどうでもいいんだけど、一応幼馴染の後輩だし」

不良娘「相談に乗った以上は何もしないわけにもいかないし」

男「幼馴染ちゃんはどうするって言ってるの?」

不良娘「とりあえず、その子と話すきっかけを探ってる」

男「あんまりその男とは関わらないほうがいいかもな。前のこともあるし」

不良娘「噂で聞いたんだけどまだ幼馴染のこと狙ってるって話を聞いたって一部の人間も言ってたし」

男(幼馴染ちゃんか・・・・)

ーーーーー

友「ったく男の野郎もなんちゅうことしやがるんだか」

幼馴染「私の水着姿でみんな守ってくれるなら構いませんよ♪」

友「女の子がそんなこと言うもんじゃないの」

友「ていうか見られたくないし・・・」

幼馴染「ふふふ、友さんにはまだそういうところ見せたことないですもんね」

友「君がちゃんと卒業してそれでも俺のことを好きでいてくれたらかな?」

幼馴染「私結構自信ありますよ?」

友「そんなに身体すごいの・・・?」

幼馴染「そっちじゃないです」ペチッ

友「わかってますとも」

友「俺も君を好きでいる自信あるよ?」

幼馴染「友さんずっと、私と弟くんのこと助けてくれたり、支えてくれたりで」

幼馴染「私も何かしなくちゃって・・・」

友「幼馴染ちゃん、俺は君に何か見返りを求めたり、これからそんなこと望むつもりなんかない」

友「たださ・・・自分を尊重してくれるだけでいいんだ」

幼馴染「え?」

友「自分を大切にして・・その片隅に俺の存在があるだけで」

友「それだけで俺は十分だよ」

幼馴染「・・・・」

友「かっこつけた言い方なんだけどさ、もっと言うと少しだけ俺のことも考えてくれってことになるのかな」

友「こういうとカッコ悪いな」

幼馴染「私はそんなの嫌」

友「っ・・・あ、あはは結構きついこと言うねぇ」

幼馴染「私は・・・」

幼馴染「少しだけなんて・・嫌です」

友「幼馴染ちゃん・・・?」

幼馴染「友さんと知り合えて・・・一緒にいた時間も少ないかもしれないです」

幼馴染「でも・・・時を重ねた出会いが、想いを上回るなんて思わない!」

幼馴染「私は友さんに・・・一緒に明日を歩きたいです・・・」

幼馴染「自分に素直でいたい・・・想いのままに誰かを見ていたいんです・・」

友「幼馴染・・・ちゃん」




幼馴染「友さんが・・・好きです・・・大好きなんです」

幼馴染「毎日ずっと・・・友さんの声を想像しちゃうんです・・・」

幼馴染「楽しくて・・・優しくて・・・私のことも不良娘ちゃんのことも助けてくれて」

幼馴染「ずっとあなたのことを考えてしまうんです・・・」

幼馴染「すこしだけなんて・・・そんなの・・・・無理・・です」

友「・・・・・」

幼馴染「ごめんなさい・・・普段はこんな風じゃないのに」

幼馴染「もっとドライな付き合いを想像してましたよね・・・」

幼馴染「でも・・・好きな人相手には・・・私」

ギュッ

幼馴染「ふぁ・・・っ!?と、友さん・・・?」

友「ごめん、俺の方がどうかしてたよ」

友「君にそこまで想われてたなんて・・・想像もしてなかったから」

友「だからあんな弱気なこと言ってしまったけど」

友「ほんとは君に一番に想われたい・・・!」

友「君に愛されたいって・・」

幼馴染「今は私の一番は友さんですよ・・・?」

幼馴染「私・・・すごくねちっこいですよ・・・?嫉妬深いし・・・ものすごく面倒くさい女ですよ・・・?」

友「俺はそうは思わなかった。それで良いじゃない」

幼馴染「友・・さぁ・・ん」

ナデナデ
友「ほらほら、そんな泣かないの。可愛いもお顔が台無しだよ」

>>507
訂正
友「ほらほら、そんなに泣かないの。可愛いお顔が台無しだよ」

幼馴染「ん・・・・」

ギュッ

友「幼馴染ちゃん??」

幼馴染「ギューッて・・抱き締め返してください・・・」

友「え、あ、こ、こう?」ギュゥッ・・・

幼馴染「んん・・気持ちいい・・・」

友「・・・飢えてる?」

幼馴染「愛情・・・?」

友「まぁ・・・・」

幼馴染「かもしれませんね・・・でもそれだけで友さんを求めたりはしませんよ?」

友「ご両親は帰ってきたりとかは?」

幼馴染「全然ないですよ。家に帰ってきても会話もないですし・・・」

友「幼馴染ちゃんから話したりとかは?」

幼馴染「話しかけても生返事ばかりですね」

友「そっか・・・」

幼馴染「でも今は弟くんとメイドさんたちのおかげて楽しくは過ごせています」

友(それで満足できてるとも思えないけど・・・)

友(この子の現状も今のままで良いわけがない・・・)

友(男・・・お前はどうやって不良娘ちゃんを救ったんだ・・・?)

友(彼女気持ちに付け入るつもりなんてさらさらない・・・)

友(俺だってできることなら、今すぐにでも彼女を抱きたい)

友(けど彼女が求めているものは・・・そういうことじゃないんだ)

友(触れあうだけの関係なんて俺も望まないし、そんなことをしてしまったら彼女は二度と愛情を感じることができなくなってしまう)

友(俺にできることは・・・)

ーーーーー
学校にて

幼馴染「・・・・」ソワソワ

不良娘「幼馴染ー、例の件だけど」

幼馴染「ふぇ?なにかな」

不良娘「どうかした?なんか落ち着かないみたいだけど」

幼馴染「あー・・・い、いつものことだよー。あはははは」

不良娘「自分で言うか?普通・・・」

幼馴染「男2君のことだっけ?」

不良娘「ちょっと色々噂から聞き集めたけど、どうもあたしらが想像していた以上に曲者らしい」

幼馴染「そんなに・・・酷いの?」

不良娘「ああ・・・」

不良娘「お前にこっぴどく振られてから、色んな女子に手を出しまくってるらしい」

不良娘「それがまぁ・・・結構いきすぎてて」

幼馴染「どういうこと・・・?」

不良娘「単なる噂なんだがな」

不良娘「昔幼馴染にちょっかいをかける前にも、妊娠させたこともあるとか・・・」

幼馴染「・・・」

不良娘「これは単なる噂でしかないから真偽は不明だし、いくらなんでもそこまで出来るような奴にも見えないし」

不良娘「ただ彼氏持ちから寝取った揚げ句、彼氏を袋叩きにしたってこともあったらしい」

不良娘「・・・・聞いた話はこんなところだな」

幼馴染「そっか・・・けどよく集められたね」

不良娘「一人でいたことが多かったからな、おかげで聞き耳だけは他人よりも自信があるよ」

幼馴染「不良娘ちゃんに情報集めてもらうなんてね」

幼馴染「なんだか逆転しちゃってるね」

不良娘「嫌だったか?」

幼馴染「ううん。なんだかごめんね」

不良娘「なんかあった? 」

幼馴染「そんな風に見えちゃう?」

不良娘「明らかにおかしいからな」

幼馴染「・・・友さんとお付き合いすることになったんだ」

不良娘「ほぅ・・・」

不良娘「でも、嬉しそうではなさそうだな」

幼馴染「ううん、そんなことはないよ」

幼馴染「むしろ・・・気持ちを表現できないほど嬉しい・・・」

不良娘「・・・・」

不良娘「落ち着かないのはそれが原因・・・?」

幼馴染「なの・・・かな」

不良娘「人間って言うのはそういう造りになってるからな」

不良娘「ましてや、あたしたち女は感情の生き物だから」

不良娘「そういう気持ちはわからなくはないよ」

幼馴染「そんな風に言っちゃうかなぁ」

不良娘「でもあたしは別に嫌だなんて思わないよ」

不良娘「自分自身を否定したって何も始まらないし」

不良娘「それでも理解してくれる人もいるから」

幼馴染「・・・・」

不良娘「お前の選んだ人だってそうじゃないの?」

幼馴染「だからかな・・?私でいいのかなって考えちゃうのは」

不良娘「考えるよりも信じてみたら?」

幼馴染「え?」

不良娘「考えすぎて何もできずに後悔するよりも、自分の気持ちに向かって素直になったほうがいいんじゃない?」

幼馴染「私の気持ちに?」

不良娘「あたしはその気持ち、信じて良いと思うよ」

幼馴染「・・・」

幼馴染「わかった、自分を信じてみるよ」

不良娘(お前だって・・・幸せになる権利があるんだ)

不良娘(家系なんて関係ない・・・お前という個人そのものに決められたものなんてあってたまるか)

ーーーーー
幼馴染「ん・・・あれって」

不良娘「ん?」


男2「でよー、その女がさー」
しつこくないー?そいつー

男2「一回抱いたくらいで彼女面すんのやめてほしいんだよなぁ。くどいんだよー」

今度振ってやればー?
そいつのいる前であたしらといちゃつけばいいじゃんー


幼馴染「・・・」

不良娘「ゲスが・・・」

幼馴染「もしかして今のってあの後輩ちゃんのことだよね・・・」

不良娘「だろうな・・・」

幼馴染「ひどい・・・どうしてあんなこと平気で言えるの・・・?」

不良娘「そういう連中なんだよ」

不良娘「あたしら外野が何を言ってもきっと変わらない」

不良娘「自分のことしか考えられない。そういう人間なんだよ」

幼馴染「・・・」

幼馴染(人を好きになるって・・・そういうことじゃないのに・・・)

幼馴染(その人のことしか考えられないのに・・・どうして他の人にも手を出せるの?)

幼馴染(意味がわからないよ・・・)

男2「ん?」

男2「よう!幼馴染じゃんー」

幼馴染「あ・・・男2君・・・」

男2「元気してたかー?」

幼馴染「あはは・・・君は相変わらずそう・・・だね」

男2「どういう意味だよそれ。まぁいいやー今度さどっか行こうぜ。デートしようデート」

ちょっとー
あたし放置してそんな奴とデートの約束すんのー?

男2「また今度相手してやっからー。なぁなぁ、どうよ?」


不良娘「お前・・・」

幼馴染「ごめんね、男2君。君とはお付き合いもするつもりはないし、お付き合いしてない人とデートをする気もないの」

男2「んじゃさ、付き合おうぜ?前にも愛の告白したじゃん。あんなに仲良かったんだしさ」

幼馴染「君とはお付き合いするつもりはないって言ったよね?それは君の人となりと・・・・」

幼馴染「今お付き合いしてる人がいるから」

男2「は?初耳なんだけど」

幼馴染「だって誰にも言ってないし・・・まだお付き合いして数日しか経ってないから」

男2「この学校のやつなの?」

幼馴染「違うよ、私よりも年上だから」

男2「年上って大学か社会人じゃん、そんなやつやめとけって」

幼馴染「その人はきちんと恋人のお付き合いとと友人関係を別けている人だからとても誠実だよ。君のようにいろんな女の子にちょっかいをかけるような人じゃないし」

男2「いやいや、どうせあれだろ?幼馴染の見た目を目的としてる奴だってば」

男2「大体おかしいだろ?そんな良い年した奴が女子高生に手出すとかただのクズじゃん」

不良娘「お前!!!」

バシッ

男2「がっ・・・なっ!」

幼馴染「・・・・」

不良娘(幼・・・馴染が殴った・・?)

幼馴染「彼は私に手なんて一度も出してなんかいない・・・」

幼馴染「それどころか・・・いつだって私をどうこうすることができたのに」

幼馴染「私のことを気遣って・・・大切にしてくれた」

幼馴染「何も知らないのに・・・勝手なこと言わないで」

男2「はぁ?お前だって俺のことなんか知ってるのかよ?」

幼馴染「聞いたよ、いろんな女の子から。彼氏のいる女の子にばかり手を出してるんだってね・・・?」

幼馴染「悪趣味だねぇ・・・人の彼女を寝とって興奮するなんて・・とんだ変態さんだね」

男2「誰がいってんだよそんなこと?そんな根拠もねぇこと言われてもな・・・」

幼馴染「Aちゃんとはビデオで録画して彼氏に送りつけたんだってね?ほとんど無理矢理に近い感じで、Bちゃんは彼氏の前で行為に及んだとか・・・あ、そうそうCちゃんはもっとすごいことしたんだってねー」

男2「は、はぁ?なんのことだよ。大体そいつらのことなんて」

幼馴染「三人から直接聞いたよ。君に捨てられたって」

幼馴染「それに嫌でも勝手に君がよく武勇伝をベラベラ喋ってたしね」

幼馴染「そんなこと聞かされても1ミクロも興味ないし・・・あーそういう人間なんだって自分から宣伝してるようなものだったし」

男2「・・・・」

幼馴染「あ、そもそも君、見た目からして好みじゃないから」

幼馴染「そういうチャラそうなの一番好きじゃないし」

あんたさ、さっきからなんなの?男2が誰と付き合おうが別れようが関係ないじゃん

幼馴染「そうだね、だけど私が彼と付き合うかどうかも私の勝手だよね?」

幼馴染「ついていく女の子も女の子だけどさ・・・」

幼馴染「平気でそんなこと出来る君が一番おかしいよ」

幼馴染「じゃあね」


ーーーーー


不良娘「・・・・」

幼馴染「・・・・・」

不良娘(気まずい・・・)

不良娘「・・・あ」

幼馴染「・・・・っ」

幼馴染「あ・・・うぅ・・・」

不良娘「お、おい!?だ、大丈夫か」

幼馴染「あ、う、うん・・・ごめんね不良娘ちゃん」

幼馴染「もう・・・・やだ・・・」

幼馴染「誰かの好き嫌いとか・・・・関わりたくない」

幼馴染「自分のことで一杯一杯なのに・・・」

幼馴染「人のことまでなんとかしようなんて無理だよ・・」

不良娘「・・・・」

不良娘「あたしも・・・もう関わらない方が良いと思う」

不良娘「あいつだってあそこまで言われれば大人しくなるだろうし」

幼馴染「・・・どうかな・・・」

不良娘「・・・」

不良娘「ウジウジすんなよ・・・」

幼馴染「っ・・」

不良娘「あたしまで見てるとしんどくなるだろ・・・」

不良娘「お前のそんなとこ・・・見たくねぇよ」

幼馴染「・・・・ごめんね・・」

幼馴染「うぅぅ・・・っぇく・・・」

不良娘「幼馴染・・・」ギュッ

幼馴染「不良娘ちゃん・・・」ギュッ

不良娘「友さんに・・・抱き締めてもらえ」

不良娘「受け止めてもらえ」

不良娘「全力で甘えさせてもらえ」

幼馴染「・ ・・・・うんっ・・・!」

ーーーーー

男「なるほどね・・・結構こっぴどくやったのね」

不良娘「止めなかったあたしも悪いけどさ」

不良娘「あんな幼馴染・・・初めて見たよ」

男(彼女も不良娘ちゃんと同じだ・・・・愛情を受けずに育ったから・・・)

男(他人からの愛され方がわからないでいる)

男(自分も人を好きなったことがないから・・・不安定なんだろうな・・・)

不良娘「ねぇ・・・?」

男「うん?どうかした?」

不良娘「あたしにはさ・・・・・何が出来ると思う?」

男「不良娘ちゃん・・・?」

不良娘「あいつに対して何が出来るのかなって・・・・考えても思い付かないんだ・・・」

不良娘「どうしようもないくらい見てられないのに・・・」

不良娘「でも・・・何も考え付かない・・・」

男「・・・・」

不良娘「・・・ねぇ?聞いてる・・・?」

男「あ・・・いや」

男「・・・不良娘ちゃん、変わったよね」

不良娘「それ・・・幼馴染にも言われたんだけど」

男「だろうね」

不良娘「あたしは真面目に・・・」

男「それだよ。俺が言ったことは」

不良娘「え・・・?」

男「前に言ったよね。愛も欲だって」

男「今不良娘ちゃんが彼女のために何かしたいっていうのも全部その願望から来ているものじゃない?」

不良娘「・・・」

男「俺としてはちょっと嬉しいかな」

不良娘「え?」

男「素直にそういうことを言えるようになってくれてさ」

不良娘「どこかの誰かさんに色々と教え込まれたからねー」ジトー

男「誤解を招きそうなんだけど・・・」

不良娘「本当のことだし、今更何言ってんのさ」

男「誤解される相手もいないしね」クスッ

スッ・・・・

不良娘「あっ・・・」
グイッ

不良娘「今日は・・・強引だね・・・」

男「嫌だった?」

不良娘「まさか」クスッ

男「すごい素直になったよねホント」

不良娘「あなたの前だけだし・・・」

男「そいつは尚嬉しいね」
ギュッ

ーーーーー

幼馴染「うん・・・ごめんなさい、今日は友達の家に泊まります・・」

ピッ

幼馴染「はぁ・・・どうしよう」

幼馴染(最近弟君が私の様子が変だって気づき始めてるし)

幼馴染(浮き沈んだ気分を見せたくないし・・・)

幼馴染(かといって、これはこれで心配かけちゃってるよね)

幼馴染(もっとメンタル自信あったんだけどなぁ・・・)

幼馴染(・・・・逢いたい・・)


あれ
幼馴染じゃね?

一人じゃんあいつ

カラオケでも誘ってこうぜ

お前連れ込んで何すんだよ?
勢いで・・・ってのも良いだろ?

幼馴染「はぁ・・・」
トボトボ

よう!幼馴染ー
なにしてんだよ??

幼馴染「え?あ、えっと寄り道・・みたいな?」

今からカラオケ行こうと思ってんだけどさー

どうよ?いかね?

幼馴染(あまり絡んだことない人たちなんだよね・・・しかも向こうは三人)

幼馴染(かなり抵抗あるんだけど・・・)

幼馴染「あー・・・その、ごめんね寄り道っていっても家の門限もうすぐだからさ。今から帰ろうかなって・・・」

気にすることないって!
なぁなぁいこうぜ!

グイッ
幼馴染「え、ちょっと・・・!」

友「やぁ幼馴染ちゃん」

幼馴染「っ!!」

誰??
幼馴染の知り合い?

友「悪いね迎えが遅くなって」

友「あー悪いね君ら、実は彼女のご両親から迎えに行ってほしいって頼まれてさ」

友「さっきまで連絡を取ってたんだよ」

そうなのか?幼馴染

幼馴染「うんっ、そうなの!ごめんねホント」

友「んじゃ行こうか」

ーーーーー

友「・・・」

友(まずいな・・・良くない場面だったかな)

幼馴染「・・・・」

友「あ、幼馴染・・・ちゃん?」

幼馴染「っ・・・」

幼馴染「ごめんなさい・・・・」

友「謝ることなんてないよ、何も男の子と遊ぶのが悪いなんて言わないしさ」

友「まぁ・・・個人的にはいい気はしなかったけど」

幼馴染「違うんです・・・彼らとは遊ぶつもりはなかったんです」

幼馴染「そのことにたいして謝ったのではないんです・・・」

友「と・・・いうと?」

幼馴染「友さんに迷惑しかかけてなくて...」

友「気にしすぎだよ。むしろおれにはこれくらい...」

幼馴染「もう嫌なんです!!」

友「?」

幼馴染「好きな人に....自分の嫌なところを見られるのが....嫌なんです...」

友「自惚れるなよ、小娘が」

幼馴染「え...」

友「この俺が今更、好きになった女の子の見せたくない部分を見て嫌になると思うなよ」

友「それも含めて君だろ?俺が見ているのは君自身であって、君の外面じゃない」

友「俺が欲したのは君の気持ち。君の身体だけが目当てならとっくに捨ててるよ」

友「でもそうはしてない。それは俺が幼馴染ちゃんの本質に惚れ込んでるからだよ」

友「他者を気遣い、思いやることができる。他者の悲しみや苦しみも分かち合うことができる」

友「そんな君だったから俺は惚れたんだよ?」

友「大切な友達とその家族を支えているなんて、誰にでもできることじゃないよ」

友「誰かを思うことどこが嫌な部分なんだよ?」

幼馴染「友さん...」

ギュッ

友「どんなことでもいい...辛いのなら俺にぶつけてほしい。君の全部をちゃんと受け止めたい」

幼馴染「友さぁん...私...私...えっぐ...」

友「大丈夫だから、落ち着いてゆっくりでいいから...」

友「落ち着いたら送ってくよ」

幼馴染「友さん、今日友達の家に泊まるとメイドさんたちには伝えましたので...」

友「え、そうなの??まいったな...」

幼馴染「...」

幼馴染「友さん...」

友「うん??」

幼馴染「友さんさえよければ...その」

幼馴染「今日泊めてくれませんか...?」

友「....え?」

ーーーーー

ガチャ

幼馴染「お邪魔しまーす」

友「そんな広くないけどくつろいでね」

幼馴染「ほぇ...綺麗ですね~ 」

友「汚い部屋を想像した?」

幼馴染「ちょっとだけ♪」

幼馴染(でも男性の部屋って初めてかも)

友「お風呂先に入る??」

幼馴染「友さんの後でいいですよっ」

友「お客さん優先だよ」

ーーーーーー

友「こ↑こ↓」
友「入って、どうぞ」
幼馴染「はぇ~すっごい大きい」
って言うのかと思った

ーーーーー
幼馴染「あ、友さんなに飲んでるんですかー?」

友「男からもらったワインだよ。ちょっと飲む?」

幼馴染「お?女の子を酔わせて襲っちゃう気ですかー?」

友「俺犯罪者になっちゃうよ」

幼馴染「ふふふ、合意の上なら大丈夫なんですよー?」グィ

幼馴染「結構おいしいですね」

友「ほぅ、将来は酒飲みになりそうだね」

友「でも、もうだめです。飲ませすぎたら俺がいったメイドさんたちに怒られる」

幼馴染「えーー...バレなきゃ大丈夫ですよー」

友「ダメだっての!」

幼馴染「えへへへ、くださいよー」

友「こ、こら!離れなさい!!」

幼馴染「むふふ、離れませぇーん、幼馴染は友さんから離れないもーん」

友「い、いくら付き合ってるからって、こんな勢いにかませてはダメだからっ!」

幼馴染「ふふふ...離れませんよー...離れ...ませんから...」

友「っ!...幼馴染ちゃん...?」

幼馴染「....ずっと...あなたと...一緒にいたい...から」

幼馴染「だから...離れたくない...」

幼馴染「ずっと抱き締めていてほしい...です」

友「........幼馴染ちゃん」

幼馴染「きっと...お父さんとお母さんは..友さんとの交際を反対すると思います... 」

幼馴染「でも私は一緒にいたい...」

幼馴染「家を捨てでも...友さんに抱き締められたい...」

友「幼馴染ちゃん...そこまでして...」

幼馴染「友さんは...私に愛をくださった初めての人なんです...!」

幼馴染「本当に心から人を好きになったのは初めてなんです」

幼馴染「家に帰っても、学校にいても、友さんのことばかり思い出して...考えて...心が苦しいんです...」

幼馴染「抱き締めてほしい......愛して...ほしいです...」

友「幼馴染ちゃん...」
チュッ

幼馴染「あ...ん...んっ...」

幼馴染「はぁ...はぁ...」

幼馴染「やっと...キス....してくれましたね」

友「本当はもっと...ちゃんとした場面でそうしたかったんだけどなぁ...」

友「幼馴染ちゃんが俺を想ってくれるように、俺も君を愛したくて仕方ないんだよ...」

友「でも、俺の欲望をただぶつけるなんて我慢ならない。それだけは絶対に嫌なんだ...」

友「本当の意味で大切にしたい....ちゃんと愛したい」

幼馴染「私はそんな風に今更思いませんよ?」

幼馴染「私が信じているのは…友さん気持ち」

幼馴染「私に友さんを受け入れさせてください…」

友「幼馴染ちゃん…」

スッ

ーーーーー

ギシギシ……

ぁぁっ!!

友さぁん!!


もっと……もっとして…

友さんが…満足するまで…



抱き続けてください………

ギシギシ… 


ーーーーー

幼馴染「ん………」

ゴソゴソ

友「………」


友「幼馴染ちゃん…」

ピピッ

友「ん?誰からだ??」

幼馴染ちゃんのこと頼んだぞ

友「お前に心配されなくてもそうするよ」
ピピッ

友「はぁ……こりゃご両親説得するのに骨折れそうだな」

>>569
名前つけ忘れてました


不良娘「後輩と連絡取れない?」

はい!!あの人はやめときなよって散々言ったのにそれ以降連絡が取れないんですよ!

不良娘「……」(男2も学校には出てきてないみたいだし……)

不良娘(もしかして、監禁とか…?いくらなんでもそんなことはありえないとは思うが)

不良娘「あたしも周りから聞いてみるよ。あとお前はもう関わるな」

な、なんでですか!?友達の一大事なのに

不良娘「お前経由であの男のことがバレたってなったら矛先はお前にも向くかもしれないし。そうなったら助けられる保証もないから」

不良娘「これ以上は下手な動きをするな」

男『なるほど、それで他に手がかりは?』

不良娘「全く……あまりにも情報が少なすぎる」

男『こっにはこっちで当たってみるよ。案外収穫あったりすることもあるから』

男『あと不良娘ちゃん』

不良娘「うん?」

男『無茶だけはするなよ。君に何かあったら俺正気で入られる自信がないから』

不良娘「あなたが発狂しない程度には自衛するよ。あと…」

不良娘「………心配してくれてありがと…」

男『おうよ!』

ピッ

幼馴染「不良娘ちゃん!!」タッタッタッ

不良娘「おはよ、随分と遅い登校だな。もう昼だぞ」

幼馴染「あははは…私も不良ちゃんになっちゃったかな」クスッ

不良娘「あたしはヤンキーじゃないよ」クスッ

ーーーーー

幼馴染「連絡が取れないんだよね?」

不良娘「うん、ケータイは全く。メールも返事なし」

幼馴染「自宅の方は??」

不良娘「留守電に繋がるだけだってさ」

幼馴染「一度自宅訪問とかして様子見に行ったほうがいいかな」

不良娘「様子だけでも見に行くべきだろうか…」

ピピッ

幼馴染「あ、ごめんね。友さんからだ」

不良娘(しかし…仮に奴の影響であっても、ここまで露骨なやり方やるだろうか?)

不良娘(口説き落としてからずっと連れ込み続けるってのでもいつか周りから気づかれるだろうし…)

不良娘(単なる欲望のままに行動してるとしたらどうしようもないが)

幼馴染「わかりました。それじゃ」ピッ

幼馴染「ちょっと今日は早く帰るね」

不良娘「デート?」

幼馴染「違うよー。友さんからちょっと急ぎの用がでね」

不良娘「わかったよ、こっちはあたしでなんとかしとくよ」

幼馴染「ホントは一緒になんとかしたいし、不良娘ちゃん無理しちゃうから心配だし」

不良娘「お前ほどドジ踏まないよ」

ーーーー

不良娘「聞いた話だと家はこの辺らしいが…」

男「よう!ヤンキーガール」

不良娘「………えーっとあの角曲がったあたりだっけ」

男「おいこら!シカトするなよ!」

不良娘「………何?ていうかこんなとこで何してんの?」

男「ひどいなぁー…今日朝帰りは迎えに行くねって行ったのに、あとケータイにも送ったのに」

不良娘「あ、ほんとだ。てかあたしがここにいるってよくわかったね」

男「不良娘ちゃんいませんかー?って校内放送流したら後輩っぽい子が教えてくれたよ」

不良娘「人の学校で何勝手なことしてんだよ!」

男「冗談だよ、まぁ後輩ちゃんから教えてもらえたのは事実だけど」

不良娘「あたしから手を退けって言ったからな」

男「一人でそういうことしないって約束したのに」

不良娘「いや……まぁ。女には色々あるのー…」

男「誤魔化すの下手くそになったねー」

不良娘「やかましいわ!」

ーーーー

不良娘「ここか」

男「見た感じは普通の家みたいだけどね」

ったくなんであたしがあいつのために探し回らなきゃなんないのよ
家に帰らないのだってあいつの自己責任でしょ!?

ちょっとやめなって母さん周りの連中に聞かれたらまた変な噂立てられるって

知ったこっちゃないわよ、こっちはジジィ共の相手してるときに好き放題遊びやがって
産むんじゃなかったわホント


男「……」(こりゃ後輩の子も帰りたくなくなるわ…)

男(擁護するつもりはないけど、こんな家庭じゃ……)

男(…家庭…)

不良娘「……」

不良娘「行こう…」ツカツカ

男「あ、ああ…」

ーーーー

幼馴染「友さん」

友「やぁ、てか幼馴染ちゃん一人??不良娘ちゃんは??」

幼馴染「今日は一人で帰ってきちゃいました」

友「ったく言ってくれれば迎えに行ったのに」

幼馴染「それくらい大丈夫ですよ。それでお話というのは??」

友「ああ、知り合いから聞いた話なんだけど最近女子高生のバイトの話を聞いてね」

幼馴染「アルバイトの話??ですか??」

友「表向きはバイトだけどその内容がちょっとね」

幼馴染「表向きですか…?」

友「一時期その…不良娘ちゃんがさ、そういうバイトというかさ」

幼馴染「それは…あのときは不良娘ちゃんに他に選択肢が」

友「あーいや、そういうことじゃないんだ。彼女を責めるつもりじゃない。それに似たようなことなんだけどもっと質が悪いものなんだよ」

幼馴染「どういうことなんですか?」

友「女子高生だけを集めて客とデートさせるって話聞いたことある?」

幼馴染「学校の子が何人か話してるのを聞いたことはありますけど…」

友「まぁなんていうかさ、そういう交際を利用して金儲けしたいがためにやってる連中がいるんだよ」

友「客だけじゃなくて女の子たちも食い物にするような」

幼馴染「……」

友「ごめん、聞いてて気分のいいものじゃないよね。ただその店にもしかしたら探してる後輩の子が出入りしてるかもしれないんだ」

幼馴染「なるほど……でもどうして彼女が??」

友「あくまでまだ可能性の話なんだけどね」

ーーーー
男「結局手がかりはなしか…」

不良娘「…」

男(まいったな…昔を思い出させちゃったかな)

不良娘「今更気にしてないよ」

男「え?」

不良娘「あんなことくらいじゃ動じないから」

不良娘「もうこれ以上ないくらい底まで見てるし、それにあの件がなければ…」

男「うん?」

不良娘「あなたに会えなかったから」

男「不良娘ちゃん…」

不良娘「あいつに…………あの男に感謝する気なんてサラサラないけど」

不良娘「あの一件があったから本当に信じられる人と会えたんだし」

男「俺、ちゃんと不良娘ちゃんの信じられる男になれてるかな」

不良娘「あたしにとって、あなた以上に信じられる男なんて…………いないから」

男「………」

ーーーーー
都心部市街地

友「このあたりだな」

幼馴染「見た感じはさほど変わったところはないですけど。女子高生をちらほら見ますね」

友「この中の子たちもそうなのかはわからないけど、どうやって情報集めるかだな。場所もわからないし」

幼馴染「私が潜入しま…友「却下」

幼馴染「うぅ…だめなんですか…?」

友「だめに決まってるだろ。もしものことがあったらお互いに一生後悔するよ」

友「君を危険な目に合わせてまで今すぐ知る必要もないよ」

幼馴染「でも後輩ちゃんはそうじゃないですよ」

友「それでもダメだよ」

ーーーー
PLPL
不良娘「もしもし、そっちは何か掴めた?」

幼馴染『後輩ちゃんが出入りしてるかもしれないっていうお店を探してるんだけど中々見つからなくて』

不良娘「店?」

幼馴染『なんていうか、女子高生が男の人とデートするっていうか…』

不良娘「金をもらって交際するみたいなやつだな」

不良娘(あたしも似たようなことやってたけど…)

幼馴染『ごめんね…なんかその…』

不良娘「気にすんな。今更昔のことでウジウジするつもりはないから」

不良娘「それで?」

幼馴染『後輩ちゃんが出入りしてるかどうか確かめるためにどうしようかと話してて』

不良娘「自分が潜入するなんてふざけたこと言ったわけじゃないだろ」

幼馴染『そこで他に模索案がないかなって』

不良娘「……却下されたのか」

幼馴染『………不良娘ちゃんたちと相談しようかなって!』

不良娘(なんも誤魔化せてねぇよ…。)

不良娘「とりあえず明日話し合おう。こっちも今日は不作だったし」

幼馴染『わかった。そっちは大丈夫だった?』

不良娘「こっちも大した問題はなかったよ、まぁ強いて言えば家庭にも問題があるってことだな」

幼馴染『家庭に問題?』

不良娘「それはまた明日話すよ。じゃ」ピッ

男「二人はなんて?」

不良娘「出入りしてる店がわかったらしいよ。明日その件で集まって話そうかと」

男「まったく金に困ってるならウチにバイトで来れば良いのに」

不良娘「……あんたは女子高生が好きなだけでしょ」

男「あ、ふ、不良娘ちゃん~そんな怖い顔しないでよー」

不良娘「いつもこんな顔で悪かったね」

男「じょ、冗談だってば…困ってればそりゃどこかちゃんとしたとこ紹介くらいはするけどさ」

不良娘「わかってるよ。ばーか」クスッ

ーーーー

ーーー


誰がお前なんか…


くっぅ!!……や、やだっ


やめ………て……!!


男………


ーーーーー

ーーーー
ガバッ
不良娘「っっっ!!!!!!」

不良娘「はぁ…はぁはぁ……ぅっ…はっー…」

不良娘「ゆ、夢……?」

不良娘(ボヤケてたからわからないけど、感触は妙に生々しかった……)

不良娘(断片的でよくわからない……)

不良娘(でもあれは確実に……この人以外の男に…)

不良娘(無理矢理………)

男「ん……不良娘…ちゃん…?」

不良娘「あ………ごめん…起こしちゃった?」

男「いや……それよりすごい汗だけど…大丈夫…?」

不良娘「あ…うん。なんか嫌な夢見ただけ…」

男「夢…?」

不良娘「気にしないで…昔の夢をちょっと見ただけだから」ササッ

不良娘(………何度か襲われかけたこともあったけど、今回の夢で見たものは…)

不良娘(記憶にない場面だった……あれは何…?)

ーーーー翌日
あ、おにいさんたちー
ちょっといい?

男·友「あい?」

ちょっと今月のノルマ厳しくてさー
どう?一回お散歩するとか、なんならホテル行ってもいいし

男(さっそくかかったか、しかしここまでハッキリ言うもんなんだな)

友(初対面の男二人相手にこうも出てくるってやっぱこの街全体にも浸透してるかもしれんな)

男「いやぁ、さすがにホテルとかは直すぎないか?」

友「そうだなぁお散歩くらいならOKよ」

ほんとにぃー?ありがとー
二人だから二人分料金貰うけど大丈夫?

男「いいよいいよ」

公園

ありがとねーお兄さんたち
おっさんとか大学生相手してっからさー
会う=ヤるってのになって嫌になってたんだよね
まぁ金になるからやってんだけどさ

男「へぇ大学生まで利用してるのか。めずらしいな」

友「まぁ、風俗で初体験捨てるみたいな感じで今はJK相手にって大学生もいるみたいだよ」

ほんと、それそれ
そりゃおっさん臭いのも嫌だけどさ
女に、しかも女子高生に幻想抱きすぎな男相手にすんのも疲れるのよね

友「可愛い見た目して中々言うね」

聞いてよ!
この前なんか生クリーム体に塗ってプレイしたいって奴いたんだよ!?
てめーの女にでもやってろよ、流石に引くわ!!

男「こらこら、幻想抱くわけじゃないけど昼間っからその声のトーンで話すもんじゃないよ」

友「他の子たちもかなりきわどいことやらされたとかあるの?」

あるんじゃない?なんか好きな芸能人に似てるからその人との擬似プレイしたいとか

男「やっぱ結構バイトしてる子の数は多いの?」

あたしが知ってる限りだと
5人くらいかな、みんなある人の紹介で来てる人ばっかだし

友「ある人??」

そ、
あたしは友達からの紹介で始めたけど
周りはその人かららしいよー。友達に話聞いてみようかー?

男「ああ、頼めるかな?」

いいよー、ちょっと時間かかるかもしれないから
お兄さんたちの連絡先教えてくれるー?

ーーーーー

男「これが手がかりか」

友「こんなのがビジネスとして成り立ってるなんて世も末だな」

男「女の子を……あんまり言いたくはないが食い物にするようなやり方なんてな…」

男(………)

夜、店にて…

不良娘「ん?店のほうで灯りが…



男「………」

男(彼女たちは後輩ちゃんを助けたがっている)

男(同じ学校の人間だし、接点も少なからずあった上にその友達から頼まれているらしいし…)

男(家庭環境も……)

男(似すぎてるな……だからこそ。本当は関わらせたくないのかもしれんな)



不良娘「どうしたの…?」

男「ありゃ起こしちゃった?」

不良娘「ううん、違うよ。ベッドの隣が空いてて気になったから」

男「それは寂しいという合図?」

不良娘「どうかな」

男「………なぁ不良娘ちゃん」

不良娘「……うん?」

男「今回の件どうするつもりかな?」

不良娘「今回のって……後輩のこと?」

男「……君は反対するかもしれないけど」

男「この件から手を退いてほしい……と俺は思ってる」

不良娘「………」

不良娘「あたしが…信用できない…?」

男「そうじゃないよ。ただ心配なだけだ」

男「一度関わってるから、それをもう見たくない」

不良娘「あたしが…またそうなるって…」

不良娘「そう思ってるの?」

男「…!!そうは言ってないよ」

男「もう関わらせたくないんだよ」

男「ただそれだけなんだ」

不良娘「わかるよ。言いたいことは」

不良娘「でも…ほっておけない。あいつは多分それでも助けようとするから」

男「……」

男「彼女にも止めさせるさ。君たちが関わるようなことじゃ…」

不良娘「そうじゃないんだってば!!」


男「不良娘ちゃん…?」

不良娘「関わってほしくない…そんなのはわかってるよ…あたしだって」

不良娘「何かあたしにだって出来ることが有るって…」

不良娘「自分の出来ることを見つけたい…」

不良娘「役に立ちたい!!」

男「………」

男(……そうだよな、君ならそう言うと思ってたよ)

男(誰かから必要とされる…それも自分にとって大切な人から)

男(嬉しいな…でも……だからこそ)

男「………」

男「足手まといになるんだよ」

不良娘「っ……!!」

男「女の子を食い物にしてるような連中を相手取ってるんだ」

男「逆に君たちが連中に取り込まれる可能性だってないとは言い切れない」

不良娘「あたしたちがそうなるって……」

不良娘「本気で…言ってるの…?」

男「ああ」

不良娘「………」

男「今まで情報を探ってくれたことは感謝するよ。だからもう関わるな。これ以上は邪魔だ」

不良娘「…わかった…」

不良娘「もう関わらない…」

不良娘「あんただけは違うって…」

不良娘「信じてたのに…」

タッタッタッタ

ーーーーー

一月後

チャリン
男「へいらっしゃい」

幼馴染「こんにちは」

男「幼馴染ちゃん!久しぶりだね、ささ、入って入って」

幼馴染「いえ、今日は遊びに来たわけじゃないんです」

男「そうなの??」

幼馴染「男さんに伝えたいことがあって…」

ーーー
一ヵ月後

チャリン
男「へいらっしゃい」

幼馴染「こんにちは」

男「幼馴染ちゃん!久しぶりだね、ささ、入って入って」

幼馴染「いえ、今日は遊びに来たわけじゃないんです」

男「そうなの??」

幼馴染「男さんに伝えたいことがあって…」

幼馴染「不良娘ちゃんが…学校辞めました」

男「………」

幼馴染「何も言わないんですね…」

男「君が何を言いに来たのかもわかるよ」

男「非は俺にある。彼女はきっと…」

幼馴染「いえ!それを言いに来たんじゃないんです!彼女、あの店に入るようになったんです!」

男「なっ…!」

男「なんで!?手を引くって…約束したのに!!」

幼馴染「なんとしても…男さんの役に立ちたい」

幼馴染「たったそれだけなんですきっと…」

男「……」

男(俺が一番避けたかったことなのに…)

男(そこまでして君は…)


ーーーーー

ーーーーー

不良娘(内部はマジックミラーで向こう側は見えないか…)

不良娘(何人か鏡越しに半脱ぎを見せびらかしてる様は異常を通り越して滑稽だな)

不良娘(ホントにこういうビジネスをやってるんだな…)

不良娘(はぁ……また金髪に染めるなんて思ってもなかったのに)

不良娘「ねぇ…後輩って子さがしてるんだけどさ」

あーあの子?
あの子ならしばらく来てないけど

不良娘「いつ頃から来てないかわかる?」

んー…最後に見たの二週前くらいだからなぁ
あーねぇねぇ
あのチビの子知ってるよねー?
あの子どうしたか知らないー?

不良娘(えらい呼ばれ方してるな…)

あの子今
どっかの学生と一緒に店出て以来帰ってきてないんだって

不良娘「帰ってきてない…?」

らしいよー
なんか昔の彼氏なのか知らないけど
その学生に連れてかれたとか

不良娘「そいつの風貌とかわかる?」

確か金の短髪で両耳にピアス開けてたかな
チャラそうな格好してたけど
あれ、大分女には振られてそうだったね

不良娘「なるほど」(やっぱり、男2か…)

あ、でも
他に一人サングラスかけてた男も一緒だったって聞いたね

新人のぱつきんちゃーん
指名入ったけどー

不良娘「え、あたし…?」

やったじゃん
ちょっと良さげな人っぽかったよ

まぁ嫌なら軽く散歩するだけで終わりでもいいからさ

不良娘(知らない男散歩か……)

ーーーーー

ーーーーー
不良娘「まさかあんたとはね…」

友「心配しなくても男には言わないよ」

不良娘「別に…もうあの人とは何でもないし」

友「その髪の毛弄る癖、男ソックリだな」

不良娘「………なに?あの男に影響されたから同じとか言いたいわけ?」

友「そうは言ってないよ」

友「アイツが突き放したのは君が今ここにいないようにするためであって、こうなることを望んでたわけじゃないよ」

不良娘「………」

友「別に責めるつもりじゃないよ」

友「君が今こうしているのも理由があるわけだし、その理由も察しがつく」

友「男も男で頑固な馬鹿野郎だから、不良娘ちゃんの考えや、主張を聞いても、自分でなんとかしようとかするヤツだから」

友(常に安全…というか元気でいてほしいっていうのかな、何事もなくあって欲しいと思うからなんだろうが…)

友「言葉で言うのも大切なんだけど、そういうときはさ」

友「ぶん殴ってやればいいよ」

不良娘「…はぁ?」

友「多分今のアイツには不良娘ちゃんの鉄拳が一番効くと思うんだよねー」

友(それか君の涙だろうな)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月23日 (火) 22:58:47   ID: hhXUpUpH

見てますんで続きはよお願いします!

2 :  SS好きの774さん   2015年03月20日 (金) 01:29:53   ID: _JEOtGsc

続きがきになります。新しいスレで続きおおおお

3 :  SS好きの774さん   2015年03月23日 (月) 03:35:57   ID: DnfS_0XP

続きを下さい

4 :  SS好きの774さん   2015年05月31日 (日) 10:32:46   ID: -PKyVfrm

続きを( ;∀;)

5 :  SS好きの774さん   2015年07月01日 (水) 21:27:50   ID: eE-AesVk

早く続きを下さい>_<

6 :  SS好きの774さん   2015年07月02日 (木) 22:43:54   ID: 0oX_FNO1

続きを...お願いします...!!

7 :  SS好きの774さん   2015年07月06日 (月) 18:52:08   ID: lL6q2SWC

続きをーーー!!!

8 :  SS好きの774さん   2015年08月13日 (木) 18:02:27   ID: PBuRkfU1

続きがきになるです

9 :  SS好きの774さん   2015年08月28日 (金) 19:02:05   ID: 1dGQeOYy

フラグ残して終わりあがってぇ

10 :  SS好きの774さん   2015年10月28日 (水) 14:37:27   ID: 1akVMS1W

小説としてガチで売れそうな感じと言うか続きが気になるーーーーーー

11 :  SS好きの774さん   2015年11月17日 (火) 02:37:50   ID: xl1A27-j

え?おわり?

12 :  SS好きの774さん   2015年11月20日 (金) 04:43:14   ID: OzZmxu6f

早く続きを!!
お願いします

13 :  SS好きの774さん   2015年11月24日 (火) 01:31:14   ID: aBfUf8UY

このSSに限った事ではないけど、一括表示ではなく、ページ風にしてほしい
一番下に移動するボタンが広告と被って不便

14 :  SS好きの774さん   2016年04月09日 (土) 17:22:08   ID: zNXkyGVC

続きをぉぉぉぉ

15 :  SS好きの774さん   2016年06月22日 (水) 01:07:18   ID: ARTunPDu

続きたのむ…

16 :  SS好きの774さん   2016年08月19日 (金) 03:16:01   ID: v2KTgBTR

続きを…凄く気になる!
あと幼なじみちゃんのエロをもっと…!

17 :  SS好きの774さん   2016年10月26日 (水) 07:19:14   ID: 5mYc9jmX

やっぱり、他の男にやられてたのか、、、、、くっくやしい!

18 :  SS好きの774さん   2017年08月22日 (火) 19:07:29   ID: qXCQEa1Y

↑まあ、まだ断言できないけど高確率で男2にやられてるよね。恐らく囮になってDQNボコした後にかな
NTRモノの良さは同人誌だからいいのであって、オリキャラ相手だと正直ないわ

19 :  SS好きの774さん   2017年08月24日 (木) 01:41:18   ID: uq4-Ms8S

男2死すべし

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