モバP「誠の恋をするものは皆、一目で恋におちる」 (23)

モバマスSS

注意

二次創作

キャラ崩壊あるかも

翻案っぽいなにか



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バラエティ番組 本番前 スタジオ

モバP(この空気、どうすればいいんだよ)トホホ

先輩P「……」ゴゴゴ

プロデューサーA「……」ゴゴゴ

モバP(なにか気の利いた会話でもするか)

モバP「せ、先輩。そろそろ本番始まります」

先輩P「ん、そだな」

モバP「やっぱり本番前の緊張感は慣れませんね」

モバP「きらり、上手くやれますか?」

先輩P「心配するな。なんたってうちのきらりだからな!」

先輩P「どっかの大人しくて個性の欠片もない事務所のアイドルとはわけが違うんだよ」チラ

プロデューサーA「……それはうちの智絵里を指してるんですか?」

プロデューサーA「生憎ですけど智絵里のほうがファンも多いですし、ディレクターさんの受けもいいですよ」

プロデューサーA「どっかの電柱とは比べ物になりませんね」

先輩P「おい、うちのアイドルいま電柱つったか?」

プロデューサーA「誰もそちらのアイドルとは……あ、もしかしてそちらのアイドルが電柱だって自覚がおありなんですか?」

先輩P「喧嘩売ってんだよな? んん?」

プロデューサーA「安売りしてる馬鹿から買い取っただけですよ。誰も売ってません」

モバP(ああ、俺の発言が火種になってしまった……)

モバP(どうしてこの二人はいつも会うたび喧嘩なんてしてるんだろうな)

先輩P「上等だ。ここだとなんだしスタジオの外でろ」

プロデューサーA「いいですよ」

モバP「ほ、本当にもう始まっちゃうので二人共そのへんにしておいたほうが」

先輩P「……へ」

プロデューサーA「ふん」

AD「本番入りまーす!」

――

夜・居酒屋

先輩P「いやー、今日も酒がうまい!」プハァー

モバP「あんまり飲みすぎないでくださいね」

ちひろ「そうですよ。モバPさんこの前酔いつぶれた先輩Pさん運ぶの、すっごく苦労してたんですから」

先輩P「あんだけきらりが目立ってたんだぞ? 笑いを取ってたんだぞ?」

先輩P「そんな日に酒が進まないわけないだろう!」

先輩P「こりゃ、OAの半分以上はきらりが画面に写ってるな」

モバP「まぁ、確かにそのくらいの勢いでしたね」

ちひろ「そんなに目立ってたんですか?」

先輩P「ああ、とんでもないくらいにな」

先輩P「それに比べてあいつのとこのアイドルは……ぷぷ」

モバP「あー……萎縮しちゃって全然でしたね」

先輩P「ふふ、ざまぁみやがれってんだ」

ちひろ「あはは、ざまぁみやがれって……」

先輩P「ま、あのアイドルの子には同情するけどな」

先輩P「バラエティ向けじゃないのにやらされてよ」

モバP「あ、先輩ずっと気になってることがあったんですけど」

先輩P「おう、なんだ」

モバP「なんで先輩ってプロデューサーAさんと仲が悪いんですか?」

先輩P「そのことか」

モバP「元々あんな感じだったんですか?」

先輩P「そうだな。一目見てから俺はあいつのことが嫌いだったな」

先輩P「喋り方がむかつくし、なによりもあの眼鏡がうざい」

ちひろ「眼鏡関係あるんですかね……」

先輩P「それにうちの事務所と向こうの事務所は元来仲が悪いんだよ」

先輩P「なんでもうちの社長と向こうの社長が大学の同級生らしくてな」

先輩P「昔っから仲が悪かったらしい。犬猿の仲ってやつだな。それが今でも続いてるんだよ」

モバP「へー、そんなことが」

先輩P「ん? てかお前この話社長から聞いてなかったのか?」

モバP「はい。ちひろさんは?」

ちひろ「私は聞いてますよ」

先輩P「じゃあ言い忘れていたのかもな」

先輩P「気をつけろよ。向こうのPやアイドルと仲良く喋ったら社長から大目玉だからよ」

モバP「え、そうなんですか?」

先輩P「ああ、だから気をつけろよ」

モバP「そこまで徹底してるんですか……」

モバP「社長がどれだけ嫌っているのかがよくわかりますね」

モバP「でも、大丈夫ですよ。○○プロじゃなくたって他事務所のアイドルと自分から仲良くしようとなんてしませんから」

先輩P「真面目だなお前は」

モバP「他所のタレントにちょっかい出したら後が怖いですから」

先輩P「確かにそうだな」

先輩「ところでちひろちゃん。前々からずっと言おうと思ってたんだけどよ」

ちひろ「なんでしょうか」

先輩P「そのー、ドリンクの件なんだけどもうちょっと安く……」

ちひろ「無理です」ニコ

先輩P「そこを――」

ちひろ「無理ったら無理です」ニッコリ

先輩P「デスヨネー」

ワイワイワイ

× × ×

先輩P「ふー、いい感じに酔いが回ってきたな」ゴクゴク

モバP「先輩まだ飲むんですか?」

先輩P「そりゃ勿論だ」

ちひろ「私もそろそろ限界ですよー」

先輩P「情けねぇなー」

先輩P「あ、情けないで思い出した」

先輩P「お前、生まれてこの方彼女出来たことないんだってな」

モバP「なんですかやぶから棒に」

先輩P「いやー、それを聞いた俺は心配になったんだよ」

モバP「別にいいですよ彼女なんていなくても」

モバP「それに出来たら仕事に支障が出ちゃいますからね」

先輩P「真面目だなー」

ちひろ「……」

モバP「ちひろさん? どうかしたんですか?」

ちひろ「え!? い、いえ。なんでもないですよ」

モバP「そうですか……」

先輩P「まぁ、そうは言っても独り身は寂しいぞ?」

先輩P「てなわけで! 俺の知人がセットした合コンのメンツにお前を加えてやろうと思う!」

モバP「ええ!?」ちひろ「だ、ダメですよそんなの!」

先輩P「……ちひろちゃん。どうしたんだ?」

ちひろ「い、いえ……」

モバP「先輩、待ってくださいよ。俺合コンなんて」

先輩P「遠慮すんなって」

モバP「そういうことじゃ……」

先輩P「何事も経験だぞ? 合コンで女を口説くスキルでも学んで来いよ」

先輩P「んで、それをアイドルスカウトに生かせ」

モバP「……」

モバP(確かにアイドルのスカウトに役立ちそうだ)

ちひろ「モバPさん! 流されちゃダメですよ!」

先輩P「これは先輩命令だ。行け」

ちひろ「ぱ、パワハラです!」

モバP「先輩、俺行きますよ」

先輩P「ほんとか!?」

モバP「ええ、俺アイドルスカウトするの一回も成功したことないですし」

モバP「いい機会なんで勉強してきます」

ちひろ「そ、そんな……」

先輩P「そうかそうか!」

先輩P「よし、じゃあ知り合いに連絡しておくわ」

モバP「よろしくお願いします」

モバP(まぁ、とりあえず行くだけなら問題ないよな)

モバP(別にそこで彼女作ろうってわけじゃないんだし)

―――

一週間後

繁華街

モバP(えっとー、確かここらへんだよな)

知人「君がモバP君?」

モバP「え?」

知人「初めまして。今日は合コンよろしくね」

モバP「ああ、あなたが先輩の……」

知人「ふむふむ。爽やかだけど超イケメンってわけでもない」

知人「合格!」

モバP「あの、なんですか?」

知人「ごめんごめん。いやー、この前の合コンでさ。超イケメンの子に全員女の子取られちゃって嫌な思いしちゃってさ」

モバP「はぁ……」

知人「よし、じゃあ行こっか」

モバP「はい、よろしくお願いします」

モバP(悪い人じゃなさそうだな)

モバP(まぁ、先輩が紹介してくれたんだし大丈夫だとは思ってたけど)

――

居酒屋

知人「みんなー、そろそろ女の子たち来るみたいだからー」

ワイワイワイ

モバP(くっそ緊張するなー)

モバP(合コンってなにすればいいんだ?)

モバP(ただ女の子と仲良く話せばいいのか?)

モバP(だったらうちの事務所の子やちひろさんと喋ってるし)

モバP(おし、行けるぞ!)

知人「モバP君。今日は楽しもうね」

知人「なんたって今日は現役女子大生相手だからね!」

知人「テンション上がっちゃうよー」

モバP「そ、そうですね」

知人「あわよくばお持ち帰り出来るかも……」

モバP「な、何言ってるんですか!」

知人「あはは、聞いた通りのマジメくんだね」

モバP「からかわないでください」

ゾロゾロ

知人「お、どうやら来たみたい」

女子大生「すいませんーお待たせしましたー」

モバP(これが、現役女子大生、か)

モバP(当たり前だけどうちの事務所の子達の方が可愛いなぁ)

モバP(でも、みんなおしゃれにしっかり気を配ってる……)

モバP(ん?)

?「……」

モバP(いや、おかしい。一人だけおかしい人物が混ざってる)

モバP(みんなお化粧ばっちりで服装もきちんとしてるのに)

モバP(一人だけ帽子を深く被ってマスクに丸眼鏡って……)

モバP(しかもジャージ)

モバP(けど、なんだろうなこの感じ)

モバP(服装以外にも周りの子たちとは違う雰囲気を持っているような)

知人「とりあえずみんな座って自己紹介から始めようか」

ハーイ

スタスタ

モバP(よりにもよって真向かいの席か)

?「……」ジー

モバP(なんかめっちゃ見られてるし)

モバP(んー、でもこの子なんか気になるんだよなー)

モバP(なんだろう。なにを感じてるんだ、俺は?)

知人「モバP君、自己紹介君の番だよ」

モバP(あー、なんか。そろそろ気づきそうな気がする)

知人「モバP君?」

モバP「あ!」

ガシャン

モバP「あ、冷た!」

知人「ど、どうしたの?」

モバP「い、いえちょっと、この子お借りします!」ガシ

?「え? わ、わわ!」

タッタッタッタ

知人「どうしたんだろう……」

――

モバP「悪い、わざわざ連れ出して」

?「それは全然平気ですよ」

モバP「ねぇ、眼鏡と帽子とマスク、取ってもらってもいい?」

?「もしかして、気づいちゃいましたか?」

モバP「たぶん」

?「すっごーい! よく気づきましたね」

?「私なら絶対に気づきませんよ」マスク、ボウシ、ヌギヌギ

愛梨「初めまして、十時愛梨です!」

モバP「……」

愛梨「あれ? どうかしましたか、なんか顔が真っ赤ですけど……」

モバP「い、いやぁ、なんでもない」

モバP(なにドキドキしてるんだよ俺)

モバP(可愛い子くらい見慣れてるだろう)

愛梨「もしかして想像してた人と違いました?」

モバP「違ってない違ってない」

愛梨「そうですか!」

愛梨「ところで、どうして私だってわかったんですか?」

愛梨「もしかして私のファンだったりします!?」

愛梨「だとすれば嬉しいなぁ。ふふ」

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