女「モテたい」 妹「お姉ちゃんじゃ無理だよ」 (16)

女「なんでそんなこと言うの」ジワッ

妹「お姉ちゃん、モテてどうするの?」

女「えっ、えーとね.....」

女「その、漫画みたいな.....」

妹「.......はぁ」

妹「お姉ちゃん、もう高校生だよ?.....漫画みたいな...なんて、ありえないからね」

姉「そうだぞ、女.....」

女「........姉さん、いたんだ」

姉「ひどいな、最初からいたぞ」


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姉「私も昔はそういうのに憧れてたんだがな、今年でもう二十歳.....」

姉「いい加減、現実を知ったよ」

女「大変だったんだね」

姉「そんなことない、私には愛する女がいるからな」

姉「女がいれば、別にモテなくてもそれほど気にならなかったな」

女「姉さん.....」

兄「......俺も同じ意見だな、女よ」

女「兄さん、いたんだ」

兄「何を言うか、最初からいたじゃないか」

姉「私と同意見って.....あんた、滅茶苦茶モテてたじゃない」

兄「そっちじゃない、愛する女がどうのこうの....というところ」

姉「ああ、そう」

兄「ああ、女よ......俺はお前のためなら、命すら惜しくないよ」

女「なんでいきなりそんな話に」

妹「頭おかしいからでしょ」

兄「ふむ、なかなかの罵倒具合だな.....」

妹「(ていうか、姉さんは結構モテてたような.....)」

妹「(何でお姉ちゃんには隠すのかな....)」

弟「.....姉ちゃん、モテていいことなんかねえからな」

女「弟、いたんだ」

弟「ひどいな、最初からいただろ」

女「.....弟、それは贅沢っていうものだよ」

姉「そうだぞウンコ」

弟「誰がウンコだ.......あのな」

弟「毎日毎日、まわりの女共にギャーギャー言われてみろ」

弟「ホント、うぜえから.....いや、マジで」

兄「ああ、ほんとにな...」

女「いいなぁ......」

妹「いや、本当に迷惑だからね」

女「羨ましい.....」

男「......女、双子の兄である俺から言わせてもらうとな」

女「男、いたんだ」

男「何言ってやがる、最初からいたぜ」

兄「おう、不良.....いたのか」

男「当たり前だろ.....ってか、不良じゃねえよ」

弟「何言ってんだよ兄ちゃん、学校ではすっごいガラ悪いじゃんか」

男「あれはな.....まあ、いろいろあるんだよ」

姉「......で、何を言わせてもらうって?」

男「ああ、だからな....」

男「別にモテなくてもいいじゃねえか」

女「......えっ?」

男「たとえ女がモテなくたって、俺たちがいるぞ」

妹「うんうん」

女「いや、そういう問題じゃなくて.....」

女「......はぁ、そうだよね」

女「モテるとかは、また今度考える....」

女「今はもう眠たいし、寝るよ」

姉「ああ、そうしな」

兄「寝不足しないようにな」

妹「また明日ね」

弟「姉ちゃん、おやすみー」

男「おやすみ、女」

女「うん、おやすみなさい」ガチャ

女「......」スタスタ

妹「.......」

姉「.......」

兄「.......行ったか」

弟「.......うん」

男「.......そうみたいだな」

妹姉兄弟男「........」











妹「さて、今日のお姉ちゃん会議を始めるよ」

姉「女に近づくクズはいたか?」

弟「今日はいなかったみたいだね」

兄「うむ、俺も盗聴器から聞いていたが......今日は友達と話している感じだったな」

男「つーか、女に近づくなんて百年早いんだよ、あいつら」

姉「あんた、最近大活躍ね」

男「まあな、俺のガラが悪いといい牽制になる」

弟「俺も、姉ちゃん紹介してって言われたら、全員シバいてるよ」

妹「へぇ、弟やるじゃん......ていうかさ」

妹「姉さん、なんでお姉ちゃんに隠してるの?」

姉「ああ、女が不安にならないようにな.....」

妹「そっか....姉さんもいろいろ考えてるんだね」

姉「当たり前だろ、私の世界で一番愛する人だ....」

兄「俺のほうが愛しているけどな」

男「何言ってんだ、俺が......って」

男「また喧嘩が始まっちまうぞ」

弟「そうだね、この話はとりあえずおいとこう」

妹「はぁ、今日もお姉ちゃん....可愛かったなあ......」

兄「ああ、ありゃ人間国宝だな」

姉「......」スッ

姉「これ、なんだと思う?」

弟「ん、ハブラシ.....?」

姉「捨ててあった、女のハブラシだよ」

妹兄弟男「なにっ!!!!!」

兄「よこせ」

姉「無理」

妹「言い値で買う」

姉「それも無理」

男「ちっ、今日は姉さんの物か....」

姉「ふふん、残念だったね」

弟「ああ、いいなぁ.....」

姉「そうだろうそうだろう.......ああ、私の女......」スリスリ

妹「........それより、お姉ちゃんモテたいんだってね」

兄「ああ、俺たちがいるのにな......」

姉「本当はモテてるって知ったら.....女、どう思うかな」

男「女のために、こういうことは......」

弟「.......でも、ダメだよそれは」

男「......ああ、そうだな」

男「女を取られるぐらいなら、死んだほうがマシだ」

妹「その分、私たちが幸せにしてあげなきゃね」

兄「ああ、そうだな」

弟「世界で一番大切な姉ちゃん」

姉「これかもずっと一緒にいようね」

男「愛してる、俺たちの.....」

妹「お姉ちゃん」




父「俺も、女に近づく野郎はブチのめすぞ」

母「私も、同意見ね」

妹「......いたんだ、お父さんたち」

父母「ひどいな」




女「モテたい」 妹「お姉ちゃんじゃ無理だよ」 終わり

これにて完結です。

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