男「三人麻雀闘牌大会、優勝賞金1000万円だって!?」(52)

男「俺の名前は男、大学生だ」

男「高校の時にひょんなことから知った麻雀、今では時間があれば一日中ずーっとやり続けるぐらいまではまってしまった」

男「でも俺は今までネト麻しかしたことがない。いや、正確に言うならば雀荘で打ったことはあるが、数える程しかない」

男「それに俺が得意なのは三人麻雀、この辺で三麻やってるとこなんか無いんだよな……」

男「と言う訳で、俺は学校が休みの日曜を、家で一人寂しくネト麻をやって過ごしている……。あ、それロンだ」カチッ

男「断トツの一位終了……、やっぱり俺には三麻が向いてるみたいだな。……乙です、と」カタカタ

アカウント名:俺
三人麻雀成績
レート:2256
段位:9段
称号:総てをかっ拐う剛腕

男「ふう……、それにしても腹が減った……。なんかあるか見てくるか」ガタッ

ガチャ

冷蔵庫「カラッポー」

男「……うん、見事に何にもないな。しょーがない、ラーメン作るか」

男「色々具をのっけたいが金がないから何もない。貧乏学生の運命か。バイトのシフト増やそうかな……?」

男「……よし、完成。いただきます」

テレビ「ワイワイ」

男「テレビを見ながら素ラーメンをすする大学生。いかん口に出すと悲しくなる」

男「麻雀で稼げりゃいいんだがなー。大会とかは全部普通の四人麻雀だし、そこで通用するほど俺は強くないし」

男「……もう食べ終わっちゃった。た、足りない……」


男「また三麻やるか……」ギシッ

男「……って、ん? メール……。運営からか」

男「ゴランノスポンサー、株式会社月極共同主催の第一回三人麻雀闘牌大会への招待……、賞金……」



男「い、1000万円!?」

男「う、嘘こけー……。お、俺は騙されないぞー」

男「……なになに? 『二週間後に三人麻雀の日本一を決める大会を、月極ドームにて行います。参加費1000円、優勝賞金1000万円。ベスト27以上の試合は、テレビ放送されます。また、実況にはプロをお呼びする予定です。皆様奮ってご参加ください』……か」

男「で、普通ならこういうのは予選とか有るものだけど、俺は何故かそれは免除される……。まあ日本有数のネト麻サーバー、この『天和』で3ヶ月連続で三麻成績一位を取り続けているからなのかな……?」

男「……こう言ってみると俺って結構凄いんじゃね?」


男「……よーし! やる気になってきたぜ! 待ってろ俺の1000万円!!」

手牌の表記の仕方
萬子:一、九 筒子:①~⑨ 索子:1~9
鳴きは/で区切る 赤は【⑤】のように囲む
ルールは追って説明します

男「で、俺以外にも何人かシードの人が居るみたいだ……」

男「うーん……。俺に直接は関係無いけど、三麻大会の予選も見ておきたいな。勝ち上がってきた人と戦うわけだし。……予選は来週、会場はゴランノスポンサー会館か……。あそこ広いんだよなー」



一週間たちました



実況「さあ始まりました三麻大会予選! 実況には私、解説にはプロ雀師さんに来ていただいています」

プロ「どうも宜しく」

実況「それにしてもすごい人ですねー。手元の資料によると千人ぐらい居るらしいですよ」

プロ「そんなに居るんですか」

実況「そうですね、私としてはこんなに三麻打ちがいるということに驚いていますよ」

プロ「そうですね」

実況「やはり四人麻雀と比べるとあまりメジャーでは無いですからねー。しかし三麻には三麻の良いところがたくさんありますから、この大会を期にもっと競技人工が増えてくれると嬉しいです」

プロ「そうですね」

実況「……もしかして眠いですか?」

プロ「少しですが」

実況「………………」

こんなにレート低いのに三麻得意とかバカだろ

実況「……気を取り直して、実況しようと思います」

プロ「でもこう人が多いとどの卓を解説すればいいのか……」

実況「……そうですね、では今大会での三麻のルール説明をしましょう」

実況「今大会で行われる三人麻雀では、萬子のニから八を抜いた二七種百八枚を使用します。つまり三色同順が無くなります」

実況「また、三人で打つため必然的に北家が居ませんので東南戦では三局ずつの六局となります。北は抜きドラ扱いです」

実況「そして早上がり防止の為にチーができません。そして四人麻雀と比べて点数が高くなる傾向にあるため、持ち点は35000点です」

実況「あとは……親がツモ上がりしても子がツモ上がりしても点数が折半になるのが特徴的ですね。このルールは少し珍しいかもしれません」

プロ「……ふわあ」

実況「そこ、あくびしない!」



男「さて、実戦の雰囲気を見に来たけど……人多いなおい」

取り敢えず以上です

女「そうね」

友「人多いよなー」

男「……何でいるんだ、どうして俺がここにいるって知ってたんだ、いつの間に両脇にたってたんだ」

友「説明よろしく女ちゃん!」

女「私たちが大会に出るから、男の動向は私たちには筒抜け、ついさっきから」

友「以上っ!」

男「怖っ……筒抜けってまじ怖っ……。てか試合は? もう始まってるんじゃないの?」

女「それは大丈夫。私たちの出番はまだまだ先」

男「ふーん……。まあお前らの異常な行動には慣れっこだしなんとなく居るような気がしてたよ」

友「さすがに幼小中高大と一緒だとねー。お互いに思考パターンは読めてくるよなっ」

女「それに、男の動きは全てスーパーマシン『男ウォッチャーバージョン2』三体で私に監視されてるから。ほら、あそこに一体……」

男「きもっ……。なんかムカデっぽいのがうねうね動きながら飛んでる……。ってかお前らの方がもっとキモいけどな……」
女・友「「いやあ」」

男「褒めてません」

男「……まあ、お前らが出てくるとなるとちょっとキツいな……。勝てるかどうかは五分五分だよ」

友「ふっ。男に麻雀教えたのは何を隠そうこの俺達だからな」

女「いつの間にか強くなったよね、男は」ナデナデ

男「うっせー。そして頭を撫でるな」

女「別に恥ずかしがらなくてもいいのに……」

男「恥ずかしがってなんかないぞ」

友「まあまあ、女ちゃんが少し大きいだけで、特別男が小さいってわけじゃ」

男「黙れ!」

女「あれ? まだ気にしてたの身長のこと」

男「はっ? 全然全く気にしてないんですけどっ!?」

女・友((か、かわいい……。これだから男を弄るのは辞められないっ))


係員「整理券番号650番の方ー。はのd卓にお越しくださーい」


女「あ、よばれた」

男「さっさと行ってこいっ!」

女「応援には来てくれないの?」

男「必要ないだろっ」

友「まあ女ちゃんは元プロ候補生だしねえ」




女「さて……」

モブ1「よろしく」

モブ2「よろしくー」

女(雀力5か……ゴミめ)

係員「東南戦を一回打って、純粋な得点トップが次に進めます……」ウンタラカンタラ

女(これなら雀術使わなくても軽ーく勝てるけど……)

女(強そうなやつらへの牽制と、あと男にかっこいいとこ見せたいし……)

女(ちょいと力を解放しようかな――)

係員「……あの、聞いてます?」

女「え? ああ、まあ取り敢えず勝てばいいんでしょ?」

係員「ま、まあそうですが」

モブ1(なにコイツ……)

モブ2(ムカつくー)

モブs((ぶちのめす!))

女「場決めはもう終わってるのねー。じゃあ、ここなら私が起親かな」

モブ1「……何を言って……」

女「牌をめくって、と……。東、やっぱり親だ」

モブ2「えっ……?」


女「じゃあいくよーサイコロ舞われー」

女「ふむふむ。2の2か……。好都合」

女(他家に邪魔されないからフルでイケる。雀術……『天からの一撃』)ゴッ



アカギ「ククク……何か『居る』な……」


咲「ふええ……、私レベルの人が何処かに……」


知流「これって……雀術?いや、ちょっと違う」

傀「…………」


兎「」


鳥「フフフ」


友「いきなり飛ばしやがって……」ビリビリ

男「……女が雀術使ったのかな……。いやー相変わらず凄いなー」ビリビリ



女「天和緑一色、四万八千オール」バタパタパタ

女「和了ってら。なんちゃって」

モブs「「チーン」」

係員「……あ、つ、次の卓へどうぞ」

女「はいはい」

以上です、すいません言い忘れてました能力麻雀です。
こんな無双はこの先なかなか出てこない(ハズ)なので安心してください、でもリアルな闘牌を期待している人は回れ右でお願いします。

また夜にでも更新します

なんか色々居るなぁオイ
でもシルルがいるのは嬉しい

頑張れ

あれ?
阿佐田哲也は?

プロ「…………むっ?」パチッ

実況「あ、目覚めました?」

プロ「もうそれはすっごく覚めた。ほら、あの卓……」

実況「どの卓ですか……、……は!? 東1局で、て、天和と緑一色のダブル役満!? 積み込んでるんじゃあないんですか?」

プロ「全自動卓で? そりゃあ無理だよ」

実況「で、ですよね……。ということは、単純に運ですか」

プロ「さあ……」

プロ(そう、普通は無理。でも女の雀力なら雀術は『禁』レベルまで使えるハズ……)

プロ(……久しぶりね、女)

プロ(私にあのとき勝ちを譲ってプロにならなかった、女……)

プロ(まさかこんなところで会えるなんて)





女「ざっとこんなもんよ」

友「やり過ぎっ」

女「えへっ」

男「それにしても……いきなり『阿佐田流2の2の天和』かよ」

女「あの人のは積み込み、私のはそれを真似た雀術だからちょっと違うけどね」

友「まあ、良い牽制ではあるかもな。俺も今の力に反応したやつを何人か見つけたし」

男「でも女はマークされちゃうんじゃないの?」

女「大丈夫。いくら警戒されたって蹴散らせるから」

男(かっこいー)


係員「整理券番号900番の方ーいのa卓へどうぞー」


友「今度は俺か」

女「こんなところで躓かないでよ」

友「もーまんたい」

男「古っ」




モブ太「しくー」

モブ蔵「よろしく」

友「よろしくねー」

友(起親か……)

友配牌 ②②⑤⑧⑧1155東西西白 ツモ:白 ドラ:白

友(ひゅー! 良いんじゃない良いんじゃない!)タンッ

モブ太(良配牌)タンッ

モブ蔵(まあまあ)タンッ

六順目

友「リーチっ」チャッ

モブ太(うーん)タンッ

モブ蔵(手が延びない……)タンッ
友「……だよなっ! 一発ツモ!」タンッ!

友手牌 ②②⑧⑧1155東西西白白 ツモ:東 ドラ:白

友「リーチ一発ツモ七対子ドラドラ裏2……親倍で12000オール」

モブ太(げっ)

モブ蔵(うわあ)

友「さあ……一本場!」


んで時間がたって予選が終わりました



友「ああっ! つっかれたー!!」

女「ホントにね」

男「お疲れ様……今ここの予選で勝ち上がった人たちと、俺を含む予選シードの人たちで本選を闘うのか」

友「結局予選じゃあ強い人とは当たらなかったな」

女「確かにね、ちょっと拍子抜けかも」

男「なんか二人とも楽勝って感じだな」

友「いやあ……、そもそも予選は21人も上に行けるからさ。あの変な髪型の男とか顎がとんがった男とか」

女「なんかよく迷子になってた嶺上開花使いとかみんな別のブロックだったからね。本選に期待するよ」

ところですっごく気になったんだが…。

なんで宮永 咲が出とるん?

アカギさんや氷の零はわかる。

なんとなくだが…。



帰宅しました


男「今日の試合を見ていて思ったことがある」

男「……俺には対人戦の経験が少なすぎる」

男「果たしていざ本番となったときに本来の力を発揮できるだろうか、いや否である」

友「つー訳で俺たちで一週間後の大会に向けて」

女「男の家で三麻の特打ちをします」

男「よろしく頼みます」

女「そもそもさ、男の家に麻雀牌がない時点で終わってるわよね」

友「うんうん。だから買ってきました麻雀牌!」

男「意外と安いのな」

友「ドンキホーテでサンキュッパ」

女「マットも会わせてお値段たったの五千円!」

男「何から何までありがとうな、次の給料で払うから」

友「良いって良いって! 俺たちが好きでやってることだし」

男「いやでも……」

女「気にしなくて良いの」

男「……わかった。じゃあ早速打つか!」

友「えっ」

男「えっ」

女「それは無いわよ」

男「えっ」

女「まずは三日かけて牌の扱い方を覚えます。話はそれから」

男「」

友「山を崩してチョンボとかなりたくないだろ?」

男「」


男「」


友「まずはずーっと牌を指で擦る!」

男「親指と人差し指が痛い……」スリスリスリスリ

女「今度はひたすらツモ切りの練習!」

男「腕が上がらない……」タンッタンッタンッタンッ

友「はいツモった! 得点申告とともに一瞬で牌を倒す!」

男「ぅ…ぅでが………」バララッ

女「そこで小手返し!」

男「………ぁ………」

友「―――! ―――――!」

男「……………………………………」



そして三日経ちました

男「」

友「へんじがない ただの しかばねのようだ」

女「雀術『復活の呪文』っ」ビシイ

男「ぐはっ……ま……まさか……三日三晩……ね、寝ずに麻雀浸けとは……」ゼエハア

友「でもそのお陰で牌に慣れたっしょ」

男「は……果たして……燕返しまで習得する……必要が……有ったのだろうか……」ゲホッゴホッ

女「相手が使ってくるかもしれないから、そういうときに見抜くために大切なのよ」

男「な、なるほど……」ハアハア

女「…………雀術『超回復強制睡眠』」ビシイ

男「ぐはっ……zzz」

女「これで一日目覚めない代わりに体力は全回復」

友「雀術やべえ!」

女「ちなみに大学の出席日数とかそういうのは雀術の応用で誤魔化してる」

友「雀術ぱねえ!!」

女「私も流石に疲れた……」

友「俺たちも男に付き合って寝てないからな……!」

女「お休み……雀術『超回復強制睡眠』」ズビシイ

女「…………zzz」



友「えっ?」

友「……ちょっ……」



友「俺は……?」

以上で投下終了です 読んでくれている人は乙か、もしくはつまらないでも何でも良いので批評か下さると励みになるのでお願いします







男「雀術のお陰で体力が全回復した……」

女「右に同じ」

友「すげえな雀術……。俺は華麗にスルーされたけど。まあいいし! お前らが爆睡してる間に男の部屋漁ってやったし!」

男「ちょっ……てめえ」

友「ほうほう男君はこういうのが好みですか」ピラッ

女「エロ本やー」

男「……どっから見つけてきたぁこの野郎!」

友「ベッドの下に積まれてましたっ!」

女「どれどれ」

男「見なくていい!」

友「こんな感じ」

男「見せなくていい!」

女「なるほどなるほど……背が高いのが好みと……つまり私ね」

男「うわぁあああああああ」




男「あのなあお前ら……」

友「勝手に漁ってすいませんでした」セイザ

女「悪ノリしすぎました反省してます」セイザ

男「……まあ良いけどさ。俺の練習に付き合わせてるわけだし。でも性に関する事はデリケートな部分なので弄らないでください」

友・女「「善処します」」

男「善処かよ! そこは分かりましたで良いだろっ」

友・女「「約束は出来ません」」

男「ちくしょー」



友「さて、では真面目な本気モードといきましょうか」

男「…………」

女「とりあえず牌の扱いは一通り覚えたようなので」

男「……じゃあようやく実戦か。よしっ! 気合い入れるぞ!」

友・女「「いやそれはまだです」」

男「」ズテッドンガラガッシャン

女「あーあー折角整えといた牌がバラバラに」

男「……何でだよ!」

女「そもそも男の麻雀って、圧倒的な強運で成り立ってるんだよね。もちろん牌効率とかもかなりできてはいるんだけど」

男「……ふむ」

友「で、その強運がどんぐらい凄いかって言うと、ただの運だけで俺の『王の支配』とか女ちゃんの『雀術』に対抗できるレベルなんだよね。……ちょっと判りづらいかな」

女「簡単には言えないんだけど、……うーん。例えば友の支配力って1年かけて鍛えたものなの。だから普通の人に本気を出すと、強制的に他家の配牌を5シャンテンにしたりとか出来るわけ」

友「……で、強者同士の場合はお互いがお互いの力を打ち消すように雀力を打ち出す訳だ。……こんな感じで」ゴゴゴゴゴゴ

女「む……。ていっ」ゴゴゴゴゴゴ

友「……ふう。だから、まあ相手にもよるんだけど、女ちゃんに対しては俺の支配は打ち消されて」

女「逆に私の雀術は……例えば積み込み系統なら友の牌支配に打ち消されて」

友「結果的に普通の麻雀をやってるように見えるって訳だ」

男「……へー」

友「ここで本題なんだけど、……じゃあちょっとここから適当にランダムで牌をとってみて。14枚」

男「……おう」ヒョイヒョイヒョイヒョイ

男「出来たぞ」

女「……捲ってみて?」

男「よし……。ってなんじゃこりゃ」

男手牌 一一一①①①11199白白西

男「配牌テンパイ……しかも三色ホンロウトイトイ確定!?」

男「……有り得ねえだろ幾らなんでも」

友「その『幾らなんでも有り得ない』……を易々とやってのけるのが、男の強運だ」

女「西切りでダブリー仕掛けたら、倍満確定ね」

一区切り入れます

また後で……てか明日からテストなのに何してんだ俺

つーか三暗も確定でツモり四暗じゃねえかこんちきしょーぃ

すんません明日投下します

楽しみに待ってるわ

まーだー?

超ほったらかしにしてしまった……
続き書こうかな

是非書いてくれ

男「いやいや役満テンパイだし」

女「ほんとだ」

友「まあ『余りに手役が大きすぎると一瞬わかんなくなる』……そんなこともあるよな」

男「これで仕切り直し……と」

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