ミカサ「…………ただいま、エレン」(62)

※原作のネタバレを多大に含むため、原作10巻まで未読の方はご注意ください。

ミカサ・アッカーマン。
歴代でも類を見ない逸材との評価が高い、彼女の強さの秘密を解き明かす。

なんやかんやで大型巨人と接敵し、エレン大ピンチの巻。


エレン「ぐ、ぁ、あ………」

アルミン「巨人化が、解けた………!?」

大型巨人「―――――!!」ズズン

ユミル「っくそがぁああ! あの大型が相手じゃあ、エレンでもどうにもならねえのかよ!!」バシュッ!

ジャン「やべぇ! あの巨人、エレンごと壁をぶち破るつもりだぞ!!」

アニ「あのデカブツを壁から引き剥がせッ!! ッグゥ、また蒸気がッ!!」バシュッ

ライナー「壁に、エレンにッ近づかせるな! エレンだけでも、誰か退避させるんだぁあああああああああああ!!」バシュ!

サシャ「だめですっ、私じゃあ間に合いませんッ!!」バシュッ!!

クリスタ「あ、ああ、え、エレン、が………逃げて、エレン!! 逃げてぇえええええ!!」

ミカサ「…………ッ!!」バシュッ!!

アルミン「ッ、ミカサ!?」

ミカサ「エレン、しっかりして!!」タタッ

エレン「ちく、しょ………こんな、ところで………」ガク、ガクガク

大型巨人「…………」ズズン

エレン「ッ、オレに構うなミカサッ! おまえだけでも、逃げろ………」

ミカサ「バカ言わないで! 今、一緒に………」プシュン

ミカサ「え……あぁ………」プシュップシュッ プシュシュシュゥゥゥウウゥプスン、プスン

大型巨人「…………」ズズン

ミカサ「…………ガス、切れ?」プシュ……

ミカサ(こ、これじゃあ………逃げることもできない……!?)ゾッ

アルミン「ッ、誰かぁああああ! 巨人を引きつけてくれぇえええ!! エレンが! ミカサがっ!!」

クリスタ「このままじゃ、二人が―――――二人がっ!!」ポロポロ

このまま………?

ミカサ(このまま………死ぬ?)

エレン「走れ、ミカサ! 俺に付き合う、ことは……ねえ! 生き延びろ!」グ、グググ

エレン「足止めぐらいは、してみせるっ……!!」ググググ

ミカサ「い、いやだ………」ガタガタ

大型巨人「………」ズズズズズ

エレン「んなこと言ってる場合か! 早く行けよッ!! 行けったら!!」ググッ

ミカサ「いやだぁあああああああああ!!」ポロポロ

エレン「!? ミ、ミカサ?」

ミカサ(私が死ぬのはいい………エレンを守れて死ねるなら本望!!)

ミカサ(だけど、このままじゃ守れない。私が死んで、エレンはどうなるの?)

ミカサ(エレンが………死ぬ?)

ミカサ(そんなのは嫌だ………逃げる? 無理 なら どうする)

ミカサ(どうすればいい!?)





エレン『――――戦わなければ、勝てない』

ミカサ(たた、かう………)ピクッ

エレン『駆逐してやる!! 一匹残らず!!』

ミカサ(そうだ。エレンは、いつも教えてくれた)

エレン『確かにここまで人類は敗北してきた。それは巨人に対して無知だったからだ』
エレン『巨人に対して物量戦は意味がない。負けはしたが、戦いで得た情報は確実に次の希望に繋がる』

ミカサ(いつも、私に与えてくれたじゃないか……!!)

エレン『早く帰ろうぜ。オレ達の家に』

ミカサ(私の居場所を)

エレン『それで? 勝てないと思うから諦めるのか?』

ミカサ(闘う意味を)

エレン『俺たちは何十万の犠牲で得た戦術の発達を放棄して、大人しく巨人の餌になるのか』
エレン『俺は巨人を一匹残らず駆逐して、狭い壁の中から出る。まだ人類は本当に敗北したわけじゃない』

ミカサ(覚悟を、決意を、勇気を!!)

ジャン「ちっくしょおおおおお!! てめえ、離れろッ! 離れろよッ! ミカサに近づくんじゃねえッ! こっちに来い!!」バシュッ、ザシュッ!

コニー「てめえの相手は俺たちだ! 二人のところへは行かせねええええええええッ!!」ザシュッ!

大型巨人「…………」ズズン

アルミン「だ、だめだ……見向きもしてない……蒸気で近づくこともできない……」ガタガタ

サシャ「み、ミカサぁ……もう、パァン欲しいなんて言わないから……逃げてぐだざいよォオオオオオオッ!!」ブワッ

クリスタ「ッ!!」ダッ

ユミル「!? バカ、やめろクリスタッ! もう間に合わねえッ!!」ガシッ

クリスタ「は、離して! 離してユミルッ! 二人が、ミカサがッ、エレンがぁああああああっ!!」ポロポロ

ミカサ母『この印は、私達一族が受け継がなきゃいけないものなの』

ミカサ(お母さん………)

ミカサ母『ミカサも自分の子供ができた時には』

ミカサ(……ごめんなさい。その約束はもう、果たせない。だけど……エレンだけは)

ミカサ母『――――この印を伝えるんだよ?』

ミカサ(大事な家族を、守るから、だから――――!!)

ミカサ「……もうこれで終わってもいい……」


ミカサ「……だから ありったけを」


              カッ!!!!


大型巨人「!?」エッ!?

エレン「!?」ファッ!?

アルミン「!?」ヒョッ!?

………
……


アルミン・アルレルトは後に、この時の様子をこう語っている。


アルミン「あの大型巨人が倒された時のお話ですよね。はい、僕はそれを目の前で見てました」

アルミン「ああ、壁の向こう側からも見えたんですか………ええ、あれは彼女の髪ですよ」

アルミン「思い出すだけでおぞまし……いえ、恐ろしい……」ブルブル

アルミン「目測だとおよそ13kmかなァ……」ガタガタ


……
………

※あのテーマ曲(テーレレーデン! デン! デン!! デーレデン! デン! デン!! デーレデン! デン! デン!!)


大型巨人「ッ!?」ナニガナンダカワカラナイ

エレン「ミ、ミカ………サ………!?」オソルオソル

アルミン「ミカサ………さん………?」キョドリマクリ








ミカサ「来いよ……壁は壊したくない……」ゴゴゴゴゴゴゴ……

………
……


アルミン「東洋に伝わる念能力………念というものらしいです。彼女は、それを自分の母親から、幼い頃に念字で入墨を刻まれ、その概要を教わっていたらしいですが」

アルミン「……念とは体から溢れ出す生命エネルギーを用いる技術の事を指すそうです」

アルミン「彼女の念能力は、自身の身体能力の強化。それを更に強化するための念字(ネンジ)と呼ばれる特殊な印が、彼女の体には施されていた」

アルミン「無意識のうちに訓練兵団時代から使っていたんでしょうね。あの異常なまでの好成績と腹筋はそれが原因でしょう」

アルミン「詳しいことは僕にもわかりません。だけど、その後の調査によって念能力にはルールがあることが判明しました」

アルミン「あらかじめ制約(ルール)を決めて、それを遵守すると心に誓う。その制約が厳しいほど、念能力は爆発的な威力を発揮する……」

アルミン「ただ一人だけの家族であるエレンに――――もう二度と愛されなくてもいいという覚悟と決意によって、彼女の身体は爆発的な成長を遂げました」

アルミン「彼女にとっては死よりも辛い決意でしょう」

アルミン「もちろんあれだけの強化は、相応のリスクを伴う………その結末は、後でお話します」

アルミン「え? 彼女の外見的な変化ですか? そりゃあもうなんというか―――――そうですねェ、比較を用いさせていただきますと」




アルミン「マッチョとしか言いようがありませんでしたね」


……
………

※ミス。
×アルミン「え? 彼女の外見的な変化ですか? そりゃあもうなんというか―――――そうですねェ、比較を用いさせていただきますと」
○アルミン「え? 彼女の外見的な変化ですか? そりゃあもうなんというか―――――そうですねェ」

ミカサ「this way(こっちだ)……follow me(ついてこい)……」ゴゴゴゴゴゴゴ……

大型巨人「~~~~~~~~~~~ッッッ!?」ガタガタガタガタガタ


エレン「」
アルミン「」
クリスタ「」
ユミル「」
コニー「」
サシャ「」
ライナー「」
ジャン(可憐だ………)ボッキーン


………
……


アルミン「ただでさえ筋肉質だった彼女が、もうガチムチですよ。顔だけは元のままなのに、それ以外はもうムッキムキで」

アルミン「しかもズボンがはちきれて短パンみたいになってました」

アルミン「は? もしアレと戦えと言われたら? バカ言わないでください。僕はこれでも巨人退治のエキスパートですよ?」

アルミン「アレは化物ですから。巨人じゃないですから。巨人と戦うのが兵士ですから。化物退治は専門外です。ヘルシング機関にでも依頼してください」

アルミン「体の穴と言う穴から汁を垂れ流しながら『だぢげでぐでぇーーーー!!?』って叫んで逃げるに決まってるじゃあないですか」

アルミン「誰だってそーする。僕だってそーする。鷹の団のグリフィスだってそーします」


……
………

エレン「」マダホーシンジョウタイ

アルミン「デブ!? イナ! ヨクシボリコマレタ トテツモナク キョダイナ! キンニク!!!」クワッ

クリスタ「ブクブクブクブクブク………」ガタガタガタガタガタ

ユミル「ギャークリスターーー!!? シッカリシローーーー!!」ユッサユッサ

サシャ「ズ、ズルイデス ミカサ!! ソンナ イイカラダニ ナッチャッテ!! ワタシニ カクレテ オイシイモノ タベテタンデショウ!! ワタシニモ パァンヲ!!」フンス

コニー「ンナコトイッテルバアイカーー!!? クリスカ、キヲシッカリモテーー!!」ユッサユッサ

ライナー「アワフイテイテモ テンシダ……ケッコンシヨ」ポヤンポヤン

ジャン「ミカサミカサミカサミカサ………ウッ」ドピュルルルルルルル

………
……



アルミン「まぁさておき……そう、この事件がきっかけです。僕も個人的には賛成です。例外的にという条件付ですが調査兵団には、念能力の習得を推奨すべきです」

アルミン「あんなものを見ちゃったからには………」

アルミン「あはは、やっぱり信じられませんか」

アルミン「素手で巨人を殺す人間がいるなんて」


……
………


大型巨人「~~~~~~~ッッッ!!」アシヲフリアゲ

サシャ「!? ふ、踏み潰す気ですかッ!? ミ、ミカサ、早く逃げ――――」

サシャ「くっ、今のうちにエレンだけでもぉぉおおおおっ!!」バシュシュッ!

エレン「!? さ、サシャ!? は、離せよ、まだ、ミカサが! ミカサがァアアアアア!!」

大型巨人「―――――!!」モウオソイ!! フリオロス!!

ミカサ「…………」キィィィイイイィイイイィ……

エレン「ミカサァッ! よけろぉおおおお――――!!」


………
……



アルミン「巨人と人間の最大の違いは、言うまでも無くそのサイズ。そのパワーはまさに圧倒的」

アルミン「しかも巨人は弱点であるうなじを切り取らなければ死なない上に、再生能力まである」

アルミン「故に我々人類は立体起動装置を使って速度と高度を得、超硬質ブレードでうなじを一瞬で切り取る……そんな戦法を編み出しました」

アルミン「真正面から戦うなんて愚の極地でしょうね」フフッ

アルミン「ええ、ご存じの通り、装置を使っても叩き落とされたり、噛み千切られたりする人間が大半です」

アルミン「え? 立体起動装置を使わずに、どうやってあの大型巨人を殺したか?」

アルミン「殺されるかと思ったかですって? ミカサ……さんが……?」キョトン

アルミン「…………ん~」

アルミン「やはりアナタ達はワカっていない」キリッ

アルミン「ミカサ・アッカーマンという化物を」

アルミン「そりゃ普通なら巨人に潰されて終わりでしょう。ですが、これはミカサさんのハナシでしょ」プギャー!!


……
………



           ボ!!!

大型巨人「~~~~~~~!?」エッ!?

ミカサ「…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ……


エレン「コレハゲンジツナノカ……?」ブルブル
アルミン「ソウカ、ボクハ ユメヲ ミテイルンダ」ガタガタ
クリスタ「ゴポボォォーーーー!?!?」ビクンビクンビクン
ユミル「クリスタァァーーーー!?!」アワワワワ
コニー「エイセイヘイハマダカー!?」アタフタ
サシャ「チ、チノアワヲフイテ!? ケイレンシテマスヨォーーー!?」ウオウサオウ
ライナー「トクニリユウノナイ ボウリョクガ オオガタキョジンヲ オソウ!!」ホッコリ
ジャン「ミカサァアアアアアア!! ナンテミリョクテキナダイキョウキンナンダァアアアアア、ウウッ!」ドッピュルルルルンルルン


………
……


アルミン「砕いたんですよ。いや、千切ったっていうべきなのかな……拳のひと振りで、大型巨人の足先から膝まで持って行きました」

ミカサ「………これが、大型巨人?」ゴゴゴゴゴゴゴ……

大型巨人「!!!?!?」ナニガオコッテルトイウンデス……


          怨


ミカサ「脆そうだぜ…………」ゴゴゴゴゴゴゴ……

大型巨人「~~~~~~~~~~ッ!?!?!」ガタガタブルブル



………
……



アルミン「その後は逆の足が屠られました。続いて膝から股関節、次は胴体と、流れるように順番に………こう、なんて言ったらいいんですかねェ」

アルミン「ハハ……ダルマ落としってあるでしょう。ホラ、よく子供が遊ぶアレですよ」

アルミン「あのときミカサ………さんが取った戦法が、そのダルマ落としです」

アルミン「巨人の再生能力を遥かに上回る速度で、己の拳足をもって、巨人を足先から砕いていく」

アルミン「御察しの通りです。そう――――削り取られた分だけ、巨人の体長が縮みます。うなじが、近づきますよね」

アルミン「え? ……ああ、貴方も聞いたんですか。そうです、哭いたんですよ、あの大型巨人が……まるで赤ん坊みたいに。殴られて……蹴られて……引き千切られて……」

アルミン「そりゃ恐怖で叫びもするでしょうよ、なにせ………自分の心臓にナイフが刻一刻と近づいてくるのを、見ているようなものですから」

アルミン「きっと逃げようとしたんでしょうね―――――残った手を振り回して、威嚇して、はじき飛ばそうとして」

アルミン「ミカサ……さんも受け攻め色々予想していたんでしょうが」



アルミン「大型巨人のその行動は、明らかに悪手でした」



……
………


          ガシュッ!!!!


ミカサ「まずいな………ゲテモノは美味と相場が決まってるもんだが……」バリッ、ボリッボリッ

大型巨人「■■■■■■■■■■■!?!?!!!!!?」ギャーーーーーーーーッス!?



エレン「ソ、ソンナ……キョ、キョジンヲ……」ガタガタ
アルミン「……クッテル……!!」ブルブル
クリスタ「ウボルェェェエエエボボボボボボ」ショワワワワワ……
コニー「ナ、ナンノオトダ……ッテ ウワァアアアアア!?」ガビーン
サシャ「ク、クリスタァァアアアア!? コンナトコロデオモラシナンテダメデスヨォ!?」アワワワワ
ユミル「クリスタ、クリスタァァァアアア!! ッテオイ コラァ ライナァ!? テメェ ナニシテ ヤガルゥゥゥゥウウウ!?」プジャケルナァァアアアア!!
ライナー「テンシノオショウスイ マジウメェ ケッコンシヨ」ジュルルン、ズビズバ
ジャン「ミカサァァァアアア!! ソンナモノヨリ オレノ ミルクイリ フランクフルト ノホウガ ウマイゾォォオオオオ!!」ビュルッビュルルルルンッビュルルッ

………
……



アルミン「喰ったんですよ。巨人の打ち下ろした拳を、その強健な顎で噛み砕いて!!」

アルミン「にわかには信じられないですよね? 目の当たりにした僕だって信じられなかった」

アルミン「でも、本当に目を疑うような光景を見たのは、その直後でした」

アルミン「大型巨人の胴体が、半ばまで千切られたころですかね………」

アルミン「あまりの恐怖で正常な判断力を失っていたんでしょうね」

アルミン「大型巨人が反撃に出た――――いえ、移ろうとしました」

アルミン「残った武器である、歯を………噛み付こうとしたんです」

アルミン「ええ、そうです…………そうですよね、あなたも見えていたはずです」

アルミン「大型巨人は飛んだんじゃあない。飛ばされたんです」


……
………



             ボッ!!!!


………
……


アルミン「蹴り上げたんですよ……アゴを。こう、上空に。もうムチャクチャですわ」

アルミン「既に全長の半分以下になってたとはいえ、それでも20メートルはある巨人を、空高く」

アルミン「1キロメートルは飛んでたかなァ………ハハ」


……
………

大型巨人「」オソラガタカーイ

ミカサ「人間の私の経験から見て、今のおまえに足りないものがある」ゴゴゴゴゴゴゴ……



ミカサ「危 機 感 だ」ドヤァ


        キュボッ!!!!!!!!!!!


瞬間、ミカサさんは四足獣の如く身を丸め、

既に女性のウエスト程の太さはある鋼の大腿部が、更に倍ほどに膨れ上がった。

………
……


アルミン「続いて、ミカサさんも飛びました」

アルミン「ハイ、間違いありません。彼女は立体起動装置を使っていません。ガスは完全に切れていたんです」

アルミン「ええ。無論、僕に目視できたはずもない。僕には彼女の姿が消えたようにしか見えませんでした」

アルミン「他の人も多分そうだったでしょう。ただ……聞こえたんです」

アルミン「遥か上空で、何かが爆散するような音が」

アルミン「僕たちが見上げた時、もう全てが終わっていました」


……
………


大型巨人(そんなっ……! バカなっ……! バカなっ……!)

大型巨人(常識外なっ……! ありえないっ……!)

大型巨人(どうして……! こんなことがっ……!)

大型巨人(どうして……こんな……あってはならない……! 原作的に……!)

大型巨人(ネタバレ……そんなチャチなものじゃあない……)

大型巨人(崩壊っ……原作崩壊っ……理不尽っ……理不尽すぎるっ……)

大型巨人(こんな理不尽な暴力に襲われる役目は別にいるはずだ……)ギリッ

大型巨人(ふざけるなっ……無効だっ……こんな展開っ……)ポロポロ

大型巨人(こんなことがっ……この僕にあっていいはずがないっ……)ポロポロ

大型巨人(こ ん な こ と が っ … … !)グニャ~





ミカサ「おまえ、もしかしてまだ、自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」

大型巨人「\(^o^)/」



        グ シ ャ ッ


………
……


※ここからエンディングになります

 とりあえずgood end(ご都合主義)をば

(それから)




ミカサ「…………」ゴゴゴゴゴゴゴ………

エレン「ミ、ミカサ………」オソルオソル

ミカサ「………言われた通り、ちゃんと戦ったよ」クルッ

ミカサ「―――――エレン……」ゴゴゴゴゴゴ……

エレン「ッ~~~~~~~!!」ガタガタガタガタ

エレン(間近で見ると……なんというデカさ! なんという筋密度!)ブルブル

エレン(しかもなんなんだ、この言いようもない威圧感! この悪寒!)ビクビク

エレン(極寒の猛吹雪の中、素っ裸で立っているみてえだ……)ガクガク

エレン(これが本当にあのミカサなのか………)ガタガタ

ミカサ「エレンを、守れたよ……これからは、もっと多くの巨人を、駆逐できる………だけど」ゴゴゴ……

ミカサ「……フ、フフ……見てよ、エレン。私の身体、まるで筋肉の塊………おばけみたいだ……」ゴゴゴ……

アルミン(い、いや、それは元からじゃ……)

エレン「ミ………ミカサ? どういうことだよ………まさか、元に戻れないのか?!」ピタッ

アルミン「えっ!? み、ミカサ……さん!? エレンの言うことは本当なの!?」

ミカサ「………(コクン)」ゴゴゴ………

エレン「そんな………」

ミカサ「ほ、本当は、こんな姿、見られたく、なかった……エレンに、だけ、は……」ポロッ

エレン「ミカサ………?」

ミカサ「ッ(ゴシゴシ)……こんなんじゃもう、エレンと一緒には、いられないっ………!!」ゴゴゴゴ……

エレン「ミカサ……何を……言ってるんだよ……」ブルブル

ミカサ「いい……無理しなくても……エレン、そんなに震えてる」ゴゴゴ……

エレン「違う……これは……」ブルブルブルブル

ミカサ「私は……化物になってしまった……こんなに、怖がられて……」ゴゴゴ……

ミカサ「もうエレンとは、一緒にいられない………」ゴゴゴ……

エレン「おい、いいかげんにしろよ………何を……何を言ってるんだよ………」ブルブルブルブル

ミカサ(もう、家族だなんて、言えないっ……!!)

ミカサ(私が一緒にいたら、エレンを不幸にしてしまう!!)

ミカサ(だから―――――)

ミカサ「もう………行くね、エレン………」クルッ

エレン「!? どこに行くんだよ、ミカサ!」

ミカサ「ウォールマリア……シガンシナ区」

アルミン「!? み、ミカサさん! まさか、君は………」ガタガタ

エレン「待てよ、ミカサ………」ブルブル

ミカサ「だから、いい。無理しなくて………怖いんでしょう? 私が……」ゴゴゴ……

エレン「………って」ブルブル

ミカサ「大丈夫……巨人は、私が駆逐する。もう、エレンは、戦わなくてもいい……」ゴゴゴ……

エレン「待てっつってんだろうがァ、ミカサァァアアアアアアアアアアアアア!!」

ミカサ「!?」ビクッ

アルミン「え、エレン!?」ビクッ

エレン「オレが、震えてるのはなァ、ミカサ………怖いからじゃあない……」ブルブルブルブル

エレン「オレは今―――――おまえの勝手な言い草に、メチャクチャ頭に来てるんだッ!!」

エレン(何時からだ……ミカサの後ろ姿を追うようになったのは………?)

   (対人格闘戦でミカサが差し出した手を、間をおかずとれるようになったのは?)

   (そんなんじゃねえだろ! オレが守りたいと思った、家族ってのは!!)

   (勝利しがたい理不尽にこそ、全身全霊で臨む!!)



エレン「おまえが自分を化物だっていうんなら、オレだってそうだ! 巨人になれるオレはなんだってんだ!?」

ミカサ「だ、だけど……私はもう、元の姿には、戻れない……こんな、姿……」

エレン「そんなことは誰が決めたッ!!」

エレン「オレが巨人だとわかった時も、おまえはオレを守ってくれたじゃないか!!」

エレン「誰がなんて言おうと関係ない! 怖がられようと、迫害されようと! この事実だけは変わらない!!」

エレン「オレとおまえは家族だッ!!! ずっと元の姿に戻れなかろうと、知ったことじゃねえッ! オレの家族でいろよッ!!」

ミカサ「…………」ゴゴゴ……




アルミン「………(あれ、僕もういなくていいんじゃね? 邪魔じゃね? 空気読めてなくね?)」

アルミン「………(いつもそうだよ。二人は。僕だって幼馴染なのに。二人ばっかり仲良くしてさ)」

アルミン「………(そのくせ僕の胃にダメージばかり与えて……)」

アルミン「………(………いいや、もう。離れて見てよう)」

アルミン「………この、鈍感すぎる幼馴染二人を」ボソッ

ミカサ「………嬉しいよ、エレン」ゴゴゴ……

エレン「ミカサ………だったら!!」

ミカサ「その言葉だけで、報われる……だから、さよなら」ゴゴゴ……

エレン「ッ、ミカサ!?」

ミカサ「エレンの言うとおり、その事実だけでいい………私は、私は化物だ………化物は、人間とは暮らせないよ……」ゴゴゴ……

エレン「これでいいって、こんな理不尽な終わりで良いって、ミカサァ!! おまえ、心の底から、本当にそう言えるのかよッ!!」ギリッ!!

ミカサ「ッ…………」ゴゴゴ……

ミカサ(エレン………)

ミカサ「…………そう、だ」ゴゴゴ……




エレン「ああ、そうかよ……けどな――――」

エレン(ああ、そうだ。だけど――――)


エレン「だったら、なんで泣いてるんだよ、ミカサ」



ミカサ「………え?」ポロポロ

ミカサ(え………どうして、私は)

ミカサ「………っ!!」ポロポロ

ミカサ(……覚悟したのに、決意したのに……)

ミカサ(感情を抑制できない……)

ミカサ「あ、あぁ………」ポロポロ

ミカサ(駄目だ………)

エレン「いつだっておまえはオレのそばにいたじゃねえか! 弟か息子みたいに扱いやがって!」

エレン(そうだ、いつだってオレの傍には、ミカサがいた!)


ミカサ『――――どうして、泣いてるの?』




エレン「こっちの都合や感情なんか知ったことじゃねえって風に!!」

エレン(オレを支えてくれた!!)


ミカサ『――――もうこれ以上、家族を失いたくない』




エレン「勝手なんだよ、おまえは!!」

エレン(オレの傍にいてくれたのは、いつだっておまえなんだ!!)

エレン「今度は、勝手にいなくなるのかよ!! 答えろ! ミカサァ!!」

ミカサ「…………っ」ポロポロ

エレン「てめえは良くっても、オレは駄目だってのか」

エレン「ミカサがオレを守るのは許される、だけどオレがミカサを守りたいと思うのは、そんなにいけないことだってのかッ!!」

ミカサ「――――ッ!」ビクッ




ミカサ『――――私はあなたを……守る!』


エレン(オレを――――守ってくれた!!)

エレン「なんでだ、なんで分かってくれねえんだ、ミカサ!!」

エレン「オレは、おまえとずっと一緒にいたいんだよ!! いなくなったら、悲しいんだよッ!!」ポロポロ

エレン「オレと、オレと一緒にいろよ、ミカサ! 他ならぬおまえが! オレから、大事な家族を奪わないでくれよ!!」ポロポロ

ミカサ「……それでも、駄目だ」ポロポロ

エレン「どうしてだ!! なんで、なんでッ!!」ポロポロ

ミカサ「分かるんだ……自分の身体だから、感覚で分かる。どうしようもない……もう、私は元の身体に戻れない……」ポロポロ

ミカサ「エレンは、優しいから………無理してる、だけだ………」ポロポロ

ミカサ「いつかきっと、私が嫌いになる………疎ましく思う………それは、それだけは耐えられない……」ポロポロ

ミカサ「だから………その前に、綺麗な思い出だけを、残して行きたい……」ポロポロ


エレン「…………いいぜ」アタマガシッ

ミカサ「っ!?」ビクッ

エレン「おまえが、その身体じゃあオレに愛されないって、愛されることがないって思うんなら―――――!!」イケメンフェイス

ミカサ「え、エレン、何を――――」テレテレ

エレン「まずは―――――その理不尽(げんそう)を覆す!!」ズギュゥゥン!!!

ミカサ「!?」ブチュゥゥゥウウウ

>>46 はミス。

エレン「ッ、このわからず屋が!!」ガシッ

ミカサ「ッ!? え、エレン!?」ギョッ

エレン「…………いいぜ」アタマガシッ

ミカサ「っ!?」ビクッ

エレン「おまえが、その身体じゃあオレに愛されないって、愛されることがないって思うんなら―――――!!」イケメンフェイス

ミカサ「え、エレン、何を――――」テレテレ

エレン「まずは―――――その理不尽(げんそう)を覆す!!」ズギュゥゥン!!!

ミカサ「!?」ブチュゥゥゥウウウ

エレン「ミカサァアアアアアアアアアアアアア!! 好きだぁああああああああああああああああああ!!」ブチュウウウウウウウ

アルミン「や、やったッ!!」シビレルアコガレルッ!

クリスタ「ブゲロォォオオオオ!?」ゲロロロロロロ

ユミル「ワタシノテンシガゲロハイターーーー!?」ガーン!?

サシャ「ウッワ、パァンガマザッテルジャアナイデスカッ!! モッタイナイデス!!」ズジュルズビビビ

ライナー「アッコラサシャヒトリジメスンナ!! オレニモワケロ!! ケッコンシヨ」ブジュルズルルル

コニー「ウゲロロロロォオオ!?」モライゲロォォオオオオオ!!

ジャン「ウッハァァァァン、キスサレテ カオマッカニシテル ミカサノ レアガオ カァイイヨォォオオン!! ntrレテ イッキュゥゥゥゥン!!」ビュルルルルドピュドププププン


………
……




アルミン「その後の調査で分かったことは、エレンは………他人の念能力を消し去るという念能力を持っていたこと」


……
………


ミカサ「え………なん、で」

ミカサ「私の………身体、元に………」ワナワナ

エレン「オレは、おまえが好きだ、ミカサ」

ミカサ「エ、レン………?」

エレン「もう、守られるだけなんかじゃない。オレを弟や息子みたいに扱わせやしないぜ」

ミカサ「………っ!!」ポロポロ

ミカサ「そんな、ことっ……ないっ……」グスッ

ミカサ「私は、いつだって守られてた……エレンに、まもって、貰ってた……」ポロポロ

ミカサ「そんなエレンが、大好きで……」ポロポロ

ミカサ「離れたくなくて……心配で……」ポロポロ

ミカサ「わた、私、私は………」ポロポロ

エレン「ミカサ」ギュッ

ミカサ「エレン………」ダキッ


………
……




アルミン「除念………というらしいですね」

アルミン「もう二度と家族を失わないという覚悟」

アルミン「例え元の姿に戻れなくても、ミカサを生涯愛し続けるという決意」

アルミン「エレンの覚悟と決意によって、彼の念能力が目覚めた」

アルミン「その能力によってミカサはかつての己の身体を取り戻した………僕は、そう思っています」

アルミン「エレンは今度こそ、守れたんだと、そう信じたいんです」

アルミン「彼は家族を、愛を、ミカサを………取り戻したんだと」


……
………




エレン「おかえり、ミカサ」

ミカサ「…………ただいま、エレン」


<終劇の巨人>

(おまけ1)


ライナー(俺は……昔は兵士として……兄貴として扱われていた……)

ライナー(あの時代は良かった……だが……あの嘘予告が俺の全てを狂わせた……)ギリッ

ライナー(来る日も来る日も特に理由のない暴力に襲われ……ネタキャラ扱い……)ワナワナ……

ライナー(いいじゃないかっ……このスレぐらいっ……俺じゃなくったってっ……そうだ)ククク……

ライナー(壊されるのが……俺じゃなくて良かった……!!)ニヤリ

大型巨人(こいつ……直接脳内に……!?)

ksk

(おまけ2)



アルミン「え? 僕は念能力を使えるかって?」

アルミン「ええ、使えますよ。系統は強化系です」

アルミン「意外……ですか? そうかもしれませんね」

アルミン「だけど、僕にとっては最高の能力ですよ」

アルミン「―――――胃を強化することで、もう胃薬の必要も無くなりましたからね」ドヤァ


エレン(イラッ)
ミカサ(イラッ)

続いてbadend風味(筋肉の行方)を投下。
大体>>47 の続き

アルミン「や、やった!! …………ってエェェエエエエエ!!?!」

ミカサ「え………なん、で」

ミカサ「私の………身体、元に………」ワナワナ

エレン「オレは、おまえが好きだ、ミカサ」ゴゴゴゴ………

ミカサ「えっ」

アルミン「えっ」

クリスタ「アイェェェエエエエ!? ナンデ!? エレン、ナンデ!?!」ブシュゥゥゥウウウウ!!

ユミル「コンドハ カラダジュウノ アナトイウアナカラ ケツエキガ フキダシテ キタァァァァアアア!? モ、モウヤダァァコンナノワタシノテンシジャネェェエエエ!!」ウワァァァアアン!!

ジャン「」

サシャ「ウワァアアアアア!? ジャンガシンデマスゥゥゥウウウウ!?」ガビーン!?

コニー「!? コ、コカンガマッカニ!? コ、コノバカ……ヌキスギタンダ……」ムチャシヤガッテ……

ライナー「(コノスキニ テンシカッサラッテ ケッコンシヨ)」

………
……



アルミン「あ、すいません間違えましたァん。その後の調査で分かったことは、エレンは………他人の念能力を盗むという念能力を持っていたこと」


……
………


アルミン「エ、エレン!? そ、その姿は――――!?」

エレン「――――アルミン」アタマガシッ

アルミン「!!!?」ガクガクブルブル

エレン「………エレンさん、だろう……?」サンヲツケロヨデコスケヤロウ……ズズズズズ

アルミン「は、はは、はいでしゅ………」ジョボボボボボボ

ミカサ「エ、レン………?」オドオド

エレン「ミカサ………」ゴゴゴゴ………

アルミン(!? まずい、ミカサ! 『さん』をつけるのを忘れて……!?)」

エレン「『旦那様』………だろ?」ゴゴゴゴゴ………

ミカサ「ッ~~~~~~~だ、旦那、様……////////」キュンキュンキュンキュン

アルミン「」

ライナー「(オッシャ天使ゲットォォオオオオ!! 結婚しよぉぉおおおおお!!)」

エレン「もう、守られるだけなんかじゃない。オレを弟や息子みたいに扱わせやしないぜ」ゴゴゴゴ………

ミカサ「………っ う、うれしい……////」ポロポロ

アルミン(なんという説得力)

エレン「お前の体もこれで元通りの、美しい腹筋を取り戻した……なんの障害もないだろう?」ゴゴゴ……

ミカサ「そっ、そんなこと//// エレ、だ、旦那様だって、すごい腹筋////」ジュン

アルミン(知らねえよ)

エレン「ミカサ」ギュッ……

ミカサ「エ、エレ……旦那様……///(やだ、なんて逞しい上腕二頭筋/// ぬ、濡れてきた……///)」ダキッ

アルミン(あ、ダメだわーこれもう落ちてるわーメスの顔してるわー)


………
……


アルミン「なんかもう僕にもよくわかりませんが」

アルミン「とりあえずいいんじゃないっスかねェ~~~~~?」

アルミン「彼は家族を、愛を、ミカサを………ああもうめんどくせえ」


……
………



エレン「this way(こっちだ)………follow me(ついてこい)……」ゴゴゴゴゴ……

ミカサ「………うん///」



その後二人は連れ立って、ラブホテル街へと消えていった。


アルミン(やってられっかボケ。帰って監禁してるアニを犯ってからふて寝しよう……)


<筋肉の巨人> badend

ゴンさんネタは今更な感があるけれど、ついカッとなってやった。

初投下で緊張したけれど「今後二度とスレ投下ができなくてもいい」という覚悟と決意の前ではなんてことはなかった。

ダブルブリッドを彷彿させるレスがあって胸がキュンッッッ!

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