シャーク「何やってんだドルべ」 ドルべ「受験勉強だ」 (62)

シャーク「じゅ、受験・・・」

ドルべ「私もこうして中学生で居る身の上、いい高校、いい大学そして一流企業に就職するべきだと思っている」

シャーク「そうか・・・」

アリト「は?学校って中学だけじゃねえのかよ!」

ギラグ「初耳だぜドルべ!」

ドルべ「君たちも遊んでばかり居ないで勉強をしろ」

ドルべ「・・・」カリカリ

アリト「なあナッシュ、高校って何があるんだ」

シャーク「そりゃ・・・俺にも解らねえ未知の領域だ」

ドルべ「・・・」カリカリ

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ドルべ「あ、そうだ。ミザエル」

ミザエル「どうした」

ドルべ「その顔の模様は校則違反だ。ギラグは制服を改造してるそれに髪型も」

ドルべ「それとアリトとナッシュはその髪型は派手すぎる。中学生らしい髪型にした方がいい」

ドルべ「ベクター・・・は今は居ないが彼は少し不登校気味だ」

シャーク「俺達で酷いなら遊馬はどうなんだドルべ!」

アリト「そうだ!そうだ!」

ドルべ「彼には私は再三忠告しておいた。一向に直してくれんがな」

ドルべ「みんな生徒手帳に目を通してみろ。君たちはあまりにも中学生にしてはおかしい」

シャーク「ったくああ言い出したら聞きもしねえ」

アリト「髪型なんて普通だろ俺たち」

ミザエル「全くだドルべは少々毒されている」

ギラグ「こう人生ってのはもっとふんわり生きなきゃな」

アリト「だろ!俺もそれが一番だって思ってんだよ!」

ミザエル「そういえばドルべは今度生徒会長に立候補するとか言ってたな」

シャーク「生徒会長!?」

アリト「何だよ生徒会長って」

シャーク「生徒の中で一番偉い存在」

アリト「番長みたいなもんだろ?」

シャーク「ああ」

アリト「ふーん・・・セイトカイチョーか」

遊馬「かっとビングだー!!俺ー!!!!」

ギラグ「シーッ」

遊馬「何だよ朝っぱらから元気ねえぞ」

シャーク「遊馬、あれ見ろ」

遊馬「ドルべじゃねえか」

ミザエル「ああやってずっと参考書は見てるんだ」

遊馬「おいドルべ!」

ドルべ「・・・」

遊馬「なあ!」

ドルべ「・・・」

遊馬「おーいドルべ」

ドルべ「すまない遊馬。少し黙ってくれ」

遊馬「お、おう」

ドルべ「遊馬、小鳥、鉄男。その髪型はあまりにも中学生らしくない。先生方に注意される前にちゃんとするんだ」

ドルべ「髪は前髪がかからないように整髪量も使わない。それに小鳥はスカートが短すぎる」

ドルべ「あと朝から大声を出すのは他者への迷惑に伝わるぞ」

アリト「セイトカイチョーってのは生徒の中で一番偉いだったよな」

アリト「てことは俺がセイトカイチョーになればこの校則とかいうの変えられるんじゃねえのか」

ギラグ「おう、そりゃいいな。どうすりゃいい」

アリト「デュエルだろ!」

ギラグ「デュエル?俺たちはバリアンだぜ?生身の人間相手にやっちゃヤバいだろ」

アリト「じゃあ・・・俺が今のセイトカイチョーと張り合うには」

ギラグ「生徒の中で一番偉いって事はデュエルが強いか」

アリト「腕っ節が強いかだよな」

ギラグ「じゃあ腕っ節でいくか!」

アリト「だよな!ちょっとセイトカイチョーとやり合ってくるぜ!」

ギラグ「頑張って来いよ」

アリト「うおおおおおお熱くなってきたぜ!!!」

遊馬「けど参るよなドルべの奴は」

徳之助「俺なんてその口癖直せって言うわれたウラ!」

委員長「けどドルべ君の言うことも最もです。とどのつまり僕たち学生は」

タイチ「大変だ大変だ!!」

遊馬「どうしたタイチ!?」

タイチ「アリトがやっちまったんだよ!生徒会長ぶん殴ったんだ!!」

遊馬「な、何だってー!?」

鉄男「マジかよ」

遊馬「アリトォ!!」

小鳥「あ、遊馬!」

ドルべ「この度は多大なご迷惑を」

校長「頭を上げなさいドルべくん」

先生「しかーしいきなり殴りかかるなんて言語道断なノーネ」

ドルべ「それはアリトに言い聞かせます。それで生徒会長の容体は」

校長「壁にめり込みはしたが全治6日というところかな。さすがはデュエリストですな先生」

先生「セニョールアリトには一週間の停学処分ナノーネ」

アリト「何だよていがくって」

ドルべ「頭を下げろアリト!」

校長「言いですかアリトくんデュエリストは決して暴力を振るってはいけません」

校長「この手を喧嘩に使った瞬間デュエリストとして終わりなのですよ」

アリト「え?マジで」

先生「校長先生の仰る通りナノーネ!この一週間しっかり反省をするべきナノーネ!!」

ドルべ「解りました」

先生「セニョールアリト、ここで道を踏み外してはダメナノーネ」

ドルべ「はい!失礼します校長先生、先生」

アリト「学校休めんのかよ!?」

シャーク「そうだ。俺も何度か停学食らってるからな」

ギラグ「けど悪い事しちまったよな生徒会長には」

アリト「ああ殴り返してくるかと思ったら一発で」

アリト「謝りに行くか」

ドルべ「・・・」

アリト「けどあの先生いい人だったぜ。真っ直ぐ俺の目見てよ」

シャーク「あの先公は数少ねえワルの理解者だからな感謝しとけよアリト」

ドルべ「・・・」

アリト「俺も勉強して先生にでもなってやろうかな」

遊馬「あ、それいいな!」

ドルべ「理解者・・・先生・・・」

遊馬「右京先生みたいな先生の言うことなら俺も校則破らねえぜ」

シャーク「まあほとんどの大人って奴は俺ら半端者を色眼鏡で見るけどな」

ドルべ「なるほど・・・彼らを更生させる手段が閃いた」

璃緒「どうしたのドルべこんな所に呼び出して」

ドルべ「メラグ、君は成績も優秀でそして我らの中で一番の優等生だ」

璃緒「何が言いたいの」

ドルべ「教師にならないか。そしてナッシュやアリトら不真面目な者を更生させるんだ!」

璃緒「・・・15歳じゃ教師に」

ドルべ「いや私はもう立派な大人だ。バリアン年齢で言えば」

璃緒「でもこの肉体はどう見ても中学生よそれに教員免許がないと」

ドルべ「教員免許!?この私としたことが・・・不覚」

ドルべ「最低でもあと7年ほどかかる・・・7年間も彼らをほっておいたら・・・」

ドルべ「ナッシュ、アリト、ギラグが闇の住人になってしまう・・・」

璃緒「まあ凌牙にしてもアリト、ギラグもそのうち大人に」

ドルべ「ダメなんだ・・・今からやらねば・・・くっ・・・大人になれさえできれば!」

V「話は聞かせてもらったぞ」

ドルべ「だ、誰だ」

V「トーマスの兄と言えば解るはずだ」

璃緒「Ⅳのお兄さん・・・」

ドルべ「大人になれる方法が」

V「ああ。少し待っててくれ」

V「もしもし・・・ああ、被験者が見つかった。解った」

V「この住所に行ってくれ、奴は君たちの力になってくれるはずだ」

ドルべ「ありがとう。だが何故、我々を」

V「何れ解るさ何れな」

「Vちゃーん!サボっちゃダメでしょ!」

V「あ、はい」

ドルべ「行こうメラグ!」

璃緒「はあ・・・」

ドルべ「天城・・・」

璃緒「ここって」

ドルべ「天城カイトの家か」ピンポーン

ハルト「はーい!あれ?璃緒さんと鮫の友達?」

ドルべ「ああ、天城カイトは」

ハルト「ちょっと待ってて!兄さーん!」

カイト「Vから連絡は受けている。ついて来い」

ドルべ「すまないな天城カイト」

カイト「気にするな。Vの頼みそしてミザエルの友、遊馬の友の妹の頼みなら」

璃緒「何か相変わらず凌牙に対してはキツいですわ」

カイト「奴とは根本的に合わん、デュエリストとしては一流だがな」

カイト「最悪死ぬかもしれんがいいな・・・いやバリアンのバカげたタフさなら死なないか」

ドルべ「・・・」

カイト「さあ入れ」

ドルべ「このカプセルに」

カイト「それと服は脱いでおけ」

ドルべ「・・・」スルスル

カイト「こうしてVや家族以外と話すのは久しぶりだ」

璃緒「遊馬から聞いてたけどまさか無職じゃ」

ドルべ「無職!?」

カイト「ああ」

璃緒「でも貴方は頭脳明晰でこのような機械まで発明しているのにどうして」

カイト「何も勉強ができるからと言って働く必要がない。子孫繁栄もハルトに託す」

カイト「俺は一人の科学者として生きるつもりだ」

ドルべ「この男・・・」

カイト「さっさと入れ」

璃緒「あっちを向いてくださるかしら?」

カイト「俺はオボミの裸を見ているから今さ女の裸なんぞ」

璃緒「いいから!」

カイト「兄と同じで気の強さは変わらんな」

ドルべ「我々が大人になる理由は聞かないのか」

カイト「それ相応の悩みがあるんだろ。一々聞くな」

ドルべ「天城カイト、物のついでに一つ頼みがある」

ドルべ「教員免許を偽造してくれないか」

カイト「偽造ぐらい容易い。さあスイッチを押すぞ」

ドルべ「ナッシュ、アリト、ギラグ・・・必ずや更生させるから待っててくれ」

ドルべ「このニュードルべ誕生を!」

カイト「オービタル!スイッチだ!!」

オービタル「カシコマリ!」

カイト「後は三分ほど待てば完成だ」

カイト「次は偽造か」

カイト「成る程これがこうなって・・・」

オービタル「カイト様!」

カイト「できたな」

ドルべ「うーん」

オボミ「カガミ」

ドルべ「はっ!?この凛々しい男は」

オービタル「オマエダヨ眼鏡」

璃緒「私は・・・胸が大きくなってる・・・凄い!」

オボミ「フク!フク!」

璃緒「き、きつい」

ドルべ「すまなかった天城カイト」

カイト「ああ、受け取れ!」

カイト「教師は最も精神的に参ると言われている。そしてお前達が相手にするのは遊馬や凌牙みたいな奴だ」

カイト「まあ精々頑張って奴らを更生させてみろ」

ドルべ「頑張らせてもらうよ。君も早く仕事を見つけてくれ!」

ドルべ「し、しまった!」

璃緒「どうしたのドルべ」

ドルべ「この姿のまま帰れない・・・不覚だ」

璃緒「そんな難しく考えなくても凌牙達に説明して」

ドルべ「説明したら彼らは私たちを完全に馬鹿にする生徒になる」

璃緒「ならデュエルで押さえつければ」

ドルべ「我らバリアン七皇同士がデュエルをすればどうなるか忘れたのか」

璃緒「千日戦争・・・」

ドルべ「そうだ。お互いの力が均衡しあって世界の崩壊にも繋がる」

璃緒「ならどうすれば」

ドルべ「しばらく身を隠そう。そして我ら新任教員が学園に姿を現す」

璃緒「でも凌牙たち大丈夫かしら私達が居ない間」

ドルべ「そういう時のためにミザエルに全てを託している」

ドルべ「先ずは新居を探そう・・・あ、だが私達は人間年齢15歳だから同居はダメだ」

ドルべ「男女が同じで屋根の下で住むのはあまりには不埒すぎるからな」

一週間後

アリト「イテッ!何だよこの人参!?」

ギラグ「だから言ったろ!こういう時は」

シャーク「璃緒!何で起こして」

ミザエル「メラグもドルべもいない。それとナッシュ、服が逆さまだ」

アリト「ドルべもメラグも口うるせえ奴だけど居ねえと・・・な?」

ギラグ「ああ・・・」

ベクター「あ~あ!ドルべとメラグが居なきゃ全然ダメだなァ~」

ベクター「ま、リーダーのナッシュって奴がまるで全然ダメだもんな・・・あ、おはようナッシュ!居たんだ」

シャーク「てめえベクター!!!」

ミザエル「よせナッシュ」

ベクター「おーおーすっかり纏め役だねェ~?いい子だよなミザちゃん!」

ミザエル「貴様!そこを動くな!!」

アリト「なあお前どこ行ってたんだ?探してたんだぜ」

ベクター「野暮用よ。俺の今日から学校行かせてもらうぜ」

ギラグ「珍しいなお前が」

ベクター「クククよからぬ事が起こりそうだからな」

アリト「やっと学校だぜ」

遊馬「お、久しぶりだなアリト」

アリト「よっ!」

ベクター「ジャジャーン!」

遊馬「ベクター!?」

ベクター「なあ遊馬、面白い事が起こるぜ今からな」

遊馬「面白え事?」

タイチ「大変だ!!!」

鉄男「どうしたタイチ!?」

タイチ「あ、新しい先生が来たんだよ!!」

遊馬「何だ新しい先生か」

タイチ「二人だよ二人!」

徳之助「タイチは騙されやすいウラ。この時期に新しい先生なんて」

タイチ「一人は知的そうなイケメンで」

セイ「えっ!?」

サチ「イケメン!?」

タイチ「もう一人は足が長くて巨乳で」

委員長「美脚ですか!?」

アリト「ま、行ってみようぜ遊馬」

遊馬「だな!鉄男は」

鉄男「俺は璃緒さん一筋だ。そんな女教師に現を抜かさん」

遊馬「押すなって!」

アリト「ふーん、あれが新しい先生か」

ギラグ「何やってんだお前ら」

アリト「よぉギラグ!新しい先生だよ新しい先生」

シャーク「新しい先生?」

委員長「はい!」

ギラグ「なーんか見たことあるツラだよなナッシュ。あっちはメラグにこっちはドルべそっくりだ」

シャーク「そうか?世の中には似たツラの奴が三人居るって言うしな。それに」

シャーク「ドルべにしては凛々しすぎる、璃緒にしては色っぽすぎる」

アリト「だよな!ま、いい先生だったら万々歳だぜ」

ベクター「ナッシュは相変わらず鈍いなァ、さすがは天下のシャークさんだぜ!」

シャーク「何だと?てめえはいつもいつも俺の勘に障るようなこと言いやがって」

ベクター「んー?怒ったのかナッシュ?俺って一応後輩だぜ?ムキになるなよ変なアダ名のシャーク先輩」

シャーク「てめえベクター!もう許さねえ!!」

ベクター「おっと」サッ

シャーク「ぐわっ」

ベクター「ハハハ!コケんなよナッシュ!じゃあな」

シャーク「ベクターアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

遊馬「シ、シャーク・・・前」

シャーク「あ?」

ドルべ「(ナッシュ・・・)」

璃緒「(凌牙・・・)」

右京「ダメだろ廊下で暴れちゃ!」

遊馬「ごめん先生、どうしても新しい先生が見たくてさ」

右京「まったく・・・すみませんねお二人とも」

ドルべ「いえ元気があって大変いいかと」

右京「ほら教室に戻るぞ」

遊馬「帰ろうぜアリト、委員長」

アリト「そうすっか」

ギラグ「しっかりしろナッシュ」

シャーク「チッ!許さねえぞベクター」

右京「というわけで今日より赴任された」

ドルべ「鈴木一郎です」

璃緒「佐藤花子です」

ドルべ「なるほどここが一年生のクラス、遊馬のクラスか」

ドルべ「見たところ普通のクラス・・・」

遊馬「何か取っ付きにくそうだよな」

アリト「真面目な匂いがプンプンするぜ」

Ⅲ「ほら先生達がこっち見てるよ」

ドルべ「遊馬もアリトも1時間目が始まってるというのに教科書も出していない」

ドルべ「これは更生させるしかないな」

右京「それでは自己紹介を」

ドルべ「あ、はい」

ドルべ「えーっと・・・鈴木です」

遊馬「それさっき聞いたよ!何かもっとさ面白え事言えよ!」

アリト「使ってるデッキは?」

ドルべ「光」

璃緒「ドルべ」

ドルべ「い、いかん!インフェルニティです」

遊馬「へえインフェルニティか」

サチ「彼女とかいらっしゃらないのですか?」

ドルべ「そんなの関係ないでしょ」

右京「鈴木先生はある有名進学塾からやって来られたんだ!ですよね先生?」

ドルべ「ええまあ」

Ⅲ「どんな塾ですか?」

ドルべ「・・・え、LDSです」

遊馬「何だそりゃ?」

Ⅲ「Ⅳ兄様が4日間ほど通ってたところさ。すぐやめたけどね」

ドルべ「嘘が自然と出てくる。練習しておいて良かった」

ドルべ「だが彼らの態度はどうにも中学生に相応しくない」

ドルべ「他に質問は」

アリト「早く次行こうぜ次」

ドルべ「・・・」

璃緒「じゃあそこの君」

ドルべ「何故だ何故メラグのターンではこんなに手を上げる生徒が多いんだ」

遊馬「何かいもシャークそっくりだけど関係あんの?」

璃緒「あり得ないわ。次」

アリト「俺はアリト!こっちは隣の席もⅢ」

璃緒「そう・・・次」

委員長「え、あ・・・ハハッ」

璃緒「次」

アンナ「俺よりおっぱい大きいからって調子に乗るなよ!」

ドルべ「何となく見えてきたぞこのクラスの中心人物が・・・遊馬を筆頭にアリトが居て」

鉄男「すっげえ璃緒さんに似てる・・・匂いも璃緒さんそのものだ」

ドルべ「男子は遊馬、アリト、Ⅲ、鉄男、委員長、タイチ、ベクター」

ドルべ「女子は小鳥、キャット、アンナ、セイ、サチ」

ドルべ「つまり彼らを真面目で健全な優等生に仕立てあげればこのクラスを制する事が可能」

ドルべ「先生、私に一つ提案が」

右京「?」

ドルべ「ここで皆さんに提案です。えーあと一週間すれば学期末テストが到来します。なので」

ドルべ「デュエルは全面禁止。デッキは我々が預かります」

遊馬「何だと!?ふざけんじゃねえ!!!」

アリト「鬼かてめえら!!」

ドルべ「フッ・・・生徒のためならば鬼にでも悪魔でもなろう」

遊馬「鬼!」

アリト「ドン・サウザンド以下の畜生外道だぜ!」

ドルべ「な・・・バカな・・・ドラマならここで彼らは言うことを聞くはずなのに」

璃緒「お黙りなさい。これは決定事項いいですね」

遊馬「そんなの関係ねぇ!!俺とデュエルだ!」

璃緒「・・・凍らすよ」

アリト「うっ・・・何だよこの強烈な威圧感は・・・」

ベクター「おいおいマジかよ・・・」

ドルべ「味方である私でさえ慄くこのドス黒い威圧感はまさにバリアンの中でもたどり着けるかどうかと言われてる伝説の」

璃緒「デッキ」

アリト「くっ・・・心がビビって手が勝手に」

ベクター「ほらよ受け取りな!」

遊馬「負けねえ!俺は絶対に負けねえ!!」

遊馬「かっとビングダァー!!!俺ェ!!!」

小鳥「遊馬!遊馬!」

遊馬「ハッ!俺は」

鉄男「気絶してたんだよお前」

遊馬「俺のデッキがねえ」

アリト「あの女教師が取っちまったんだよ」

遊馬「クソォ!」

アリト「返して欲しけりゃ今度のテストで全教科30点以上だとよ」

Ⅲ「一週間の我慢だよ遊馬。30点ぐらい簡単だよね?」

遊馬「0点・・・俺は0点しか取った事がねえんだ」

鉄男「忘れたのかよ前回の中間テストでの遊馬とアリトのあの散々な結果を」

アリト「へっ国語は2点だぜ。拳って漢字があってよ」

遊馬「うおおおおおおおおおおおおお!!!」

遊馬「テストなんかじゃかっとビングできねえよ!!」

「僕はドグマガイを召喚!!」

アリト「おお!」

「俺はフィールドのトークン二体を生贄にネオスを召喚!」

ミザエル「・・・」ポチッ

アリト「あ、てめえミザエル!今いいところだったじゃねえかよ!」

ミザエル「アニメなんか見てないで勉強しろ勉強」

アリト「めんどくせえな・・・えーっとフォーミュラーシンクロンとスターダストドラゴンにより召喚されるモンスターはどれか」

Aシューティング・スター・ドラゴン
Bニトロウォリアー
Cインフェルニティ・デス・ドラゴン
Dクリムゾン・ブレーダー

アリト「・・・Bだな」

ミザエル「ちゃんと問題を読め!ギラグを見てみろ」

ギラグ「織田信長のエースモンスターは大将軍紫炎っと」

アリト「うるせえなミザエルは次は国語か。機○帝ワイゼル・・・漢字か」

アリト「知らねえからパス。社会なら」

アリト「何々・・・チームサティスファクションのリーダーは誰か」

A鬼柳京介
B万丈目準
Cティラノ剣山
Dプラシド

アリト「Aはリーダーってツラじゃねえよな。Cだなゴツいし」

ミザエル「ハズレだ」

アリト「何だよこれ!引っかけじゃねえか!!」

遊馬「アアアアアアアアアアアアア」

明里「うるさい!アンタさっきから奇声ばっかあげて」

遊馬「だってデッキ奪われたんだぜ?あり得ねえよ!」

明里「それだってテストで30点以上なんでしょ?取ればいいじゃん!」

遊馬「それが出来たら苦労しねえよ・・・気晴らしにテレビでも見るか」

「おい」

「ん?」

「デュエルしろよ」

遊馬「デュエルウウウウウウウウウウウ」

一馬「おう遊馬!苦労してるみたいだな」

遊馬「あ、父ちゃん」

一馬「テストもデュエルと一緒だろ?お前はカードの効果を覚えられるだろ?」

遊馬「うん」

一馬「なら簡単じゃねえか遊馬!テストでもかっとビングだろ!」

遊馬「・・・そうか!解ったよ父ちゃん!」

遊馬「待ってろよ俺のデッキ!必ず取り戻してやるからな!」

ドルべ「これで彼らも真面目に取り込むだろう。よかった誰一人道を外れずにすむ」

璃緒「でもドルべまさかこれからずっとこの姿で居る気?」

ドルべ「大丈夫だ元に戻ればいい」

ドルべ「大人に変化できるのなら元のサイズだって」

璃緒「そう」

ドルべ「このテストが終えた時に彼らはこう思うだろう。真面目にしなければデッキを奪われると」

ドルべ「成績を上げた次は髪型と服装を正す」

ドルべ「そしてその次は」

璃緒「終わりが無いわね。じゃあねドルべ」

ドルべ「メラグ・・・最近冷たいな」

ドルべ「・・・年頃と言う奴か」

一週間後

アリト「ヘッヘッヘ・・・完璧だぜ」

遊馬「おはようアリト・・・」

アリト「今日からだぜ・・・始まるんだ・・・」

遊馬「ああ・・・」

アリト「やってやろうぜ遊馬・・・」

遊馬「そうだなアリト・・・」

ドルべ「では始め!」

遊馬「あ、この問題!やった事があるぜ!」

ドルべ「これなら30点以上は取れるだろ」

ベクター「~♪」

ドルべ「どうしたんだベクターのやつ」

ベクター「先生!先生!」

ドルべ「どうしたベクター・・・いや真月くん」

ベクター「もう終わっちゃったんですけどいいですか!?」

ドルべ「まあ終わったのなら」

ベクター「ありがとうございます!ドルべ先生」

ドルべ「ああ」

ベクター「ブフッ・・・フハハハハ!!」

遊馬「うるさいぞベクター!」

ベクター「悪りいな遊馬!あんまりにも面白くてよォ・・・プフッ。じゃあねドルべ先生」

アリト「さっきからドルべドルべってあいつ気が狂ったんじゃねえか」

ドルべ「何ということだ・・・まさか厄介なあいつに・・・」

璃緒「ベクターにバレたって」

ドルべ「ああ。奴ははっきり私にドルべと」

璃緒「何て事を・・・」

ドルべ「どうするメラグ」

璃緒「・・・」

ベクター「だーいじょうぶだよドルべ先生~」

ドルべ「な、ベクター!」

ベクター「まさか大人になっちまうなんてなァ」

ドルべ「何故私たちだと」

ベクター「お前らバカじゃねーの?俺はなムカつく奴らの性格も癖も全部ここに入ってんだよ!」

ベクター「お前さ一番賢いと思ってんだろ?頭の良し悪しじゃ無いこともあるんだぜ~」

璃緒「・・・私たちを強請る気?」

ベクター「強請る?俺は別に強請る気ねーよ!それにこのままのメラグの方は美人だからいいけどな」

璃緒「び、美人って」

ベクター「なーんちゃってな!さっさと用事済ませて家に帰ってやれば?ナッシュがお前らの帰り待ってんぜ?」

ベクター「情けねえよなナッシュもよォ!ま、情けねえまんまじゃ張り合いねえからつまんねえけどな」

ベクター「じゃあねドルべ先生、メラグ先生。あれ?佐藤と鈴木だっけ?フフフッ・・・ブフッ」

ドルべ「己・・・ベクターめ」

ドルべ「ナッシュが我々の帰りを待っているか」

璃緒「・・・」

ドルべ「・・・個性」

璃緒「え?」

ドルべ「大人の目線で彼らを見て一つ解っていた事がある。彼らは実に個性豊かな者達だ」

璃緒「ええ」

ドルべ「アリトはすぐに熱くなるが実直で素直な所があるギラグは大雑把だが割と小まめなところも」

ドルべ「ミザエルは頑固だが生真面目、ベクターは悪戯好きだがほんの少し優しさがある」

璃緒「そして凌牙は不器用だけどリーダーとして兄として優しさに満ち溢れている」

ドルべ「他のみんなもそうだ遊馬達も。私は長い人生で彼らほど個性的な友と出会った事はない」

ドルべ「思えばまだまだ子供、今押さえつけるよりも大人になる過程で多くの事を学びそして成長していく」

璃緒「ドルべ」

ドルべ「帰ろう我々の居るべき場所へ」

校長「それはまた唐突な」

ドルべ「短い間でしたがお世話になりました」

璃緒「お世話になりました」

ドルべ「これは生徒達のデッキです」

璃緒「それにテストです」

先生「これは凄いノーネ!」

ドルべ「この学校の子供達はみんなやればできる子ばかりです」

璃緒「だから落ちこぼれだからと言って」

先生「切り捨てる事はしないノーネ」

校長「そうです。彼らはまだまだ芽の段階、成長していく事で彼らはそれぞれの花を咲かせるのですよ」

ドルべ「はい、それでは失礼します」

璃緒「失礼します」

校長「行ってしまいましたな。いやまた明日には元気な顔で登校してくるでしょう」

先生「理由は聞かないノーネ。セニョールドルべ、セニョーラ璃緒」

先生「君達が最初にここに来た時から私たちは知ってたノーネ」

校長「しかし偽造はいただけませんがね!」

先生「時期が来たらみっちり叱りつけるノーネ」

カイト「知らん、そんなのことは俺の管轄外だ」

ドルべ「元には戻せないのか」

カイト「諦めろ」

フェイカー「これこれカイトそうイジワルするもんじゃない」

カイト「あ、父さん」

フェイカー「元通りにするのだろ?任せなさい」

璃緒「ありがとうございますわオジ様」

フェイカー「・・・カイト」

カイト「どうした父さん」

フェイカー「この子はお前のこれか」

カイト「父さんそういう冗談はやめてくれ」

ハルト「違うよこの人は鮫の双子の妹の璃緒さんだよ」

フェイカー「なんと!?あの神代凌牙の双子の妹!?」

フェイカー「兄は鮫で妹はまるで人魚・・・カイトは父さん似だから安心しなさい」

カイト「・・・つまり俺も何年かすればそんな髪型に・・・」

ドルべ「あのそろそろ私達を」

フェイカー「うむ、そうだったな。こっちに来なさい」

シャーク「明日はテストが帰ってくるな」

アリト「やべえよな・・・自信あるかナッシュ?」

シャーク「ねえよ。ギラグは」

ギラグ「無いに決まってんだろ!」

シャーク「・・・」

ドルべ「ただいま」

ミザエル「ドルべ!?お前!」

シャーク「どこ行ってたんだ!ドルべ!」

ドルべ「いや少しな」

璃緒「臭っ!ちょっとこの部屋」

ミザエル「奴らが散らかして・・・」

ドルべ「みんな手伝ってくれ。どうして私が目を離すとこうなるんだ・・・」

アリト「まあ頑張れよ。遊馬ん家行ってくるぜ」

璃緒「待ちなさい」

ベクター「おっと手が滑って水が」ジョボ

ベクター「あ~あ!ナッシュがこんなとこに水置いとくから・・・相変わらずナッシュって・・・ま、言わなくても解るよな」

シャーク「てめえ!そこ動くんじゃねえ!」

ドルべ「ふぅ・・・やれやれ」

アリト「えーっとこうなってんだな」

ドルべ「アリト、もうすぐ君が楽しみにしてるアニメがやるぞ。ヒーローがデュエルするあの」

アリト「勉強してんだ邪魔すんなよ」

ドルべ「まさか思いのほか点数が良かった。いやよすぎたんだ・・・」

璃緒「遊馬も勉強に目覚めてずっと参考書開いてるんだとか」

ベクター「いいじゃねえか!面白いぜーあいつらいじるの」

ベクター「にしても先生になった結果優等生のドルべとメラグが補習ってか!笑えるぜ~」

シャーク「見つけたぞベクター!絶対に逃がさねえ!!」

ベクター「怖い怖い。あいつ何とかしてくれよ~鈴木先生いやドルべ先生ってか?」

シャーク「ベクターアアアアアアアア!!!」

ベクター「来いよナッシュ!捕まえてみろよ!」

ミザエル「アリトは少しおかしくなったがこれでみんな元通りだな」

ギラグ「よくねーよ!アリトがあんなんじゃ俺どうすんだよ!」

ドルべ「心配はいらない。私に任せろ」

璃緒「どこ行くのドルべ」

ドルべ「私たちの人間としての年齢は若い。今は勉強せずになるべく楽しもうと思う、アリトのように」

ミザエル「な、何をする気だ」

ドルべ「弾けるんだ!手始めに髪型を派手にしてみる、驚くと思うぞ私の変貌に」

璃緒「どんな髪型にする気かしら」

ギラグ「そういやあいつパンチパーマが似合うかとか何とか言ってたぜ」

ミザエル「パンチパーマ!?よせ!やめるんだ!!ドルべ!!!」

ドルべ「弾けるぞ!今ここにニュードルべが誕生する!」


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1 :  SS好きの774さん   2015年02月04日 (水) 17:26:56   ID: 2hfdhkWQ

だか奴は…弾けた

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