ミサト「緊急事態を宣言します」(70)

冬月「入るぞ、碇」

冬月「!?」

冬月「どうした、碇!大丈夫か!?」

冬月「脈はある、どうやら命に別条はない」

冬月「頭部に裂傷・・・殴打されたか」

冬月「会食中だったようだな・・・相手は間違いなくレイ」

冬月「!?」

冬月「これは!?」

冬月「まずい!」

ピピピッ

冬月「葛城三佐は居るか!?」

ミサト『何か?』

冬月「シークレットコードだ、緊急事態を宣言する」

冬月「綾波レイに第一種緊急事案発生の恐れがある」

ミサト『なんですって!?』

冬月「説明している暇はない!セントラルドグマ全閉鎖!」

冬月「戦闘要員以外の職員を、全て退避させろ!」

ミサト『急ぎ非常警報を発令、警戒態勢を取ります』

ミサト『レイの所在は?』

冬月「わからん・・・まだ外部には出ていないと思うが」

ミサト『全域を捜索します』

冬月「任せる、指揮もそっちで取ってくれ」

ミサト「了解!以降、こちらで引き継ぎます」

ミサト「副司令も一刻も早くこちらに合流を」

冬月『碇が負傷している、救出してからそちらへ向かう』

ミサト「碇司令が!?」

ミサト「日向君、救護班のルート確保!急いで!」

日向「了解しました!」

ミサト「シークレットコード03による、緊急事態を宣言します」

青葉「セントラルドグマの全閉鎖、遂行します」

ミサト「戦闘要員は対人兵装にて待機!他職員は退避区域へ!」

ミサト「リツコに至急、連絡を」

マヤ「了解!」

ミサト「全モニターを監視!レイの居場所を特定して!」

ミサト「いざとなったら、レイと零号機との物理的遮断を図ります」

青葉「第12搬送用エレベーター付近のモニターに障害!」

青葉「エレベーターが動き出しました!」

ミサト「エレベーター内のモニターは?」

青葉「映像、出ます!」

マヤ「い、居た!」

ミサト「エレベーターの電源をカット!」

日向「カット出来ません!」

ミサト「エレベーター付近の区域ごと電源を落として!」

日向「無理です!何故かエレベーターだけ通電されてます!」

ミサト「なんて事なの・・・」

ミサト「あのエレベーターの行き先は?」

青葉「地上の第2物資搬入口になります」

ミサト「レイより地上へ先行出来るルートを検索!」

日向「了解!」

マヤ「で、でもエヴァとの物理接触は避けられた訳ですし」

マヤ「後は地上の情報部に任せればいいのでは?」

ミサト「ま、やれる事はやっておくわ」

ミサト「後悔の種は一つでもなくしておきたいし」

マヤ「わ、分かりました」

ミサト(情報部が戦自と繋がってる可能性もあるしね)

ガーッ

リツコ「レイに第一種緊急事案ですって!?」

ミサト「現在、地上に向かって移動中よ」

ミサト「どこに向かうと思う?」

リツコ「マギに分析させましょう」

ミサト「頼むわね」

日向「検索の結果、先行出来るルートありません!」

ミサト(出来れば内部で処理したかったけど、無理ね)

ミサト「情報部に連絡!レイの確保を最優先で!」

様子見

青葉「情報部長が、司令か副司令の裁可が欲しいと」

ミサト「シークレットコードの条項を読み直せって伝えて!」

青葉「了解です!」

ミサト「まったく、もう」

日向「こんな時まで裁可って・・・お役所ですね、ここも」

ミサト「本当、嫌になるわね」

マヤ「マギの分析出ました」

リツコ「melchiorとbalthasarはシンジ君の所に行くと分析」

リツコ「casperは・・・アスカの所?」

ミサト「どう思う?」

リツコ「こんな事で評決が割れるなんて、判断難しいわね」

ミサト「いずれにせよ2人に連絡を!現在位置を知りたいわ!」

日向「エレベーターが地上出口に到達します!」

ミサト「第2物資搬入口警備兵に連絡!」

ミサト「抵抗する素振りが見られる場合、無理な拘束は控えるように」

マヤ「逃がすんですか!?」

ミサト「残念ながら、うちの警備兵に実戦経験は全くないわ」

ミサト「情報部に任せた方が、まだ事態打開の可能性は高い」

リツコ「へたに銃を使わせるとレイに怪我をさせるかもしれない」

リツコ「ミサトの最大限の配慮よ」

マヤ「・・・あ」

ミサト「いまいち信用出来ない連中だけど、プロだしね」

リツコ「聞かなかった事にしておくわね」

青葉「アスカと連絡取れました」

アスカ『ミサト?何よこれ、シークレットコード03って』

ミサト「アスカ、聞いて」

ミサト「いまからレイが、あなたの所へ向かう可能性があるわ」

アスカ『ファーストが、わたしの所へ?』

青葉「gpsを確認、自宅のようです」

ミサト「そのまま自宅の方が、情報部が合流しやすいか」

アスカ『は?情報部?』

ミサト「そのまま家に居て、情報部が行くまで出掛けちゃダメよ」

ミサト「もしレイが先に来たら、逃げて」

アスカ『ハァ?意味わかんないんだけど』

ミサト「いまのレイは、いつもの彼女とは違うの」

アスカ『だからって、何でファーストから逃げなきゃいけないのよ!』

ミサト「アスカ、お願い・・・言う事を聞いて」

アスカ『う・・・わ、分かったわよ』

ミサト「有難う、アスカ」

アスカ『フ、フン!』

青葉「シンジ君連絡取れてます、まだ学校付近のようです」

シンジ『ミサトさん!これ、どうなってるんですか!?』

ミサト「シンジ君、落ち着いて」

ミサト「今から情報部が、そこへ向かうわ」

ミサト「彼らの指示に従って」

シンジ『何があったんです!?』

ミサト「レイにちょっとね」

シンジ『綾波に!?』

ミサト「少し問題が起きただけ、心配ないわ」

シンジ『心配ないって言ったって!』

ミサト「時間がないの、いい?」

ミサト「レイを見掛けたら、迷わず逃げなさい」

シンジ『逃げる!?』

シンジ『ちょっと、ミサトさん!』

続けてくれ

期待④

期待④

支援
1がんばって

続き気になる
(,,゚д゚) ガンガレ!

日向「エレベーター停止、扉が開きます」

ミサト「セントラルドグマの閉鎖は解除」

ミサト「私も地上に出るわ」

ミサト「日向君、あとお願い」

日向「了解しました」

ミサト「リツコ、ちょっといい?」

リツコ「分かってるわ」

アスカ「ったく、なんなのよ」

アスカ「アタシがファーストから逃げるとか、ふざけんじゃないっつーの!」

アスカ「・・・・・・」

アスカ「バカシンジ!こんな時に限って、何で遅いのよ!」

アスカ「ミサトもミサトよ、ちゃんと何が起こったか言いなさいよ!」

     ・・・カララッ・・・

アスカ「!?」ビクッ

アスカ「し、シンジの部屋から聞こえたわよね」

アスカ「バカシンジ、居るの?」

アスカ「い、居るなら返事しなさいよ」

ガラッ

アスカ「・・・誰も居ない」

アスカ「なによ、気のせいじゃない」





レイ「・・・何が気のせいなの?」

アスカ「!?」

アスカ「ああああ、アンタ!」

レイ「・・・なに?」

アスカ(いつの間に後ろに!?)

アスカ「な、なにじゃない!」

アスカ「アンタどっから入って来てんのよ!」

レイ「・・・玄関で会ったネルフの人達は、ここの鍵を持ってないみたいだったから」

アスカ「なっ!?」

レイ「・・・・・・」

アスカ「そ、そういえば、本部で騒ぎがあったみたいね」

アスカ「アンタ何か知ってる?」

レイ「・・・なにも」

アスカ(くっ、コイツ)

アスカ「アンタが出て来たってだけで、大騒ぎになってんのよ!」

アスカ「しかも、アタシのとこ来て何の用なのよ!?」

レイ「・・・少し話をしたいと思ったの」

アスカ「アンタがアタシに?」

レイ「・・・・・・」コクッ

アスカ「へ、へぇ」

アスカ「珍しい事もあるもんね」

レイ「・・・緊張してるの?」

アスカ「は?」

レイ「・・・震えているから」

アスカ「ふ、震えてなんかないっつーの!」

レイ「・・・汗もかいてるみたい」

アスカ「部屋が暑いからよ!」

ガシッ

アスカ「!?」

レイ「・・・ほら、震えてる」

アスカ(こ、コイツ)

アスカ(人形のくせに、笑ってる)

期待してますどんどんかいて

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*

ミサト「もしレイが先に来たら、逃げて」

ミサト「いまのレイは、いつもの彼女とは違うの」

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*

アスカ(確かに、いつものコイツじゃないわね)

アスカ(scheisse!)

アスカ(このアタシが、こんなのに追い詰められてるってーの!?)

シンジ「はぁ」

シンジ(なんなんだよ、ミサトさん)

シンジ(綾波から逃げるって、訳わかんないよ)

シンジ「・・・綾波に電話しちゃまずいのかな」

ピリリリリリッ

シンジ「うわぁ!?」

シンジ「び、ビックリした・・・誰だよこんな時に」

シンジ「って、アスカ?」

ピッ

シンジ「アスカ、何か用?」

シンジ「今、それどころじゃないんだけど」





レイ『・・・碇君?』

シンジ「その声・・・綾波?」

シンジ「な、なんで綾波がアスカの携帯で?」

レイ『・・・今、碇君の家に居るの』

シンジ「僕の!?」

シンジ「アスカは?アスカはどうしたの!?」

レイ『・・・一緒に居るわ』

シンジ「・・・・・・」ゴクリ

シンジ「無事・・・だよね?」

レイ『・・・なぜそんな事を聞くの?』

シンジ「い、いや、なんとなくさ」

レイ『・・・話があるから、こっちに来て欲しい』

シンジ「いや、でも」

レイ『・・・待ってるから』

シンジ「待って、アスカの声を!」

ツー ツー ツー

シンジ「・・・切れた」

シンジ(どうしよう)

シンジ(ミサトさんからは、待ってるように言われたのに)

シンジ「・・・・・・」

シンジ(ええい!)

シンジ「だ、大丈夫」

シンジ「綾波に限って、変な事なんか起こりっこないよ」

チクッ

シンジ「いつっ!?」

シンジ「なんだろ、虫にでも刺されたのかな?」

シンジ「ま、まあいいや」

シンジ「今は、早く帰らないと」

シンジ(待ってて、アスカ)

シンジ(信じてるよ、綾波)

さて

バターンッ

シンジ「綾波、居るのか!?」

アスカ「アスカは!?」

     ・・・カタン・・・

シンジ「!?」ビクッ

シンジ「い、居るんだろ?」

シンジ「綾波?」

シンジ「アスカ?」

     ・・・ガタッ・・・

シンジ「ひっ!?」

アスカ『シンジ・・・助け・・・』

シンジ「あ、アスカ!?」

シンジ「アスカぁぁぁぁぁ!!!」

ガララッ

シンジ「!?」

シンジ「こ、これは!?」

ガチャッ

ミサト「あーあ」

ミサト「情報部の連中の看護だけでこんな時間って」

リツコ「全員、見事に気絶させられたものよね」

ミサト「あれで普段から威張り散らしてるってんだから」

ミサト「プロが聞いて呆れるっての」

リツコ「まあまあ・・・って、あら?」

ミサト「どうしたの?」

リツコ「シンジ君の靴が」

ミサト「あちゃー」

ミサト「シンちゃん、来ちゃったんだ」

ガラッ

ミサト「ただいまー、なんちって」

シンジ「み、ミサトさん!?」

アスカ「リツコ!?」

リツコ「あらあら、思った通りの状態ね」

シンジ「感心してないで助けて下さい!」

レイ「・・・碇君、行っちゃヤダ」ひっく

アスカ「離れなさいよ、この酔っぱらい!」

シンジ「ミサトさん、これどういう事なんですか!?」

ミサト「いやー、レイってば酒癖悪くてさー」

ミサト「いわゆる絡み酒ってやつ?」

アスカ「何で未成年がお酒なんか飲んでんのよ!」

リツコ「常々、止める様には言ってるんだけどね」

リツコ「どうしても食事中に出しちゃうのよね、碇司令が」

シンジ「父さんが!?」

レイ「・・・ん、膝枕柔らかい」ひっく

アスカ「ちょっと、何とかしてよ!///」

ミサト「それは、ちょっち無理かなー」

シンジ「何でですか!?」

リツコ「無理に引き離そうとすれば、こっちが怪我しかねないわ」

ミサト「事実うちの情報部、みんなノされちゃったのよねー」

シンジ「ど、どれ位で元に戻るんです?」

リツコ「そうね、4・5時間って所かしら」

アスカ「そんなに待てないっつーの!」

アスカ「シークレットコードとか御大層なの出しといて」

アスカ「なーんの準備もしてなかった訳!?」

ミサト「あれは大体が、対外的な対策だから」

ミサト「まあ、酔っぱらいでエヴァに乗られてもっていうのもあるけどねー」

シンジ「は?」

リツコ「司令が未成年に飲酒させた、なんてバレちゃまずいでしょ?」

ミサト「ほら、それを口実に政府とか国連にちょっかい出して欲しくない訳よ」

リツコ「突っ込み所しかない組織の辛い所よね」

シンジ「だ、だからって」

ミサト「だから、あんなに逃げろって言ったじゃない」

アスカ「ぐっ」

ミサト「まあ、シンちゃん達が相手してくれてれば問題ないわ」

リツコ「酔いが醒めるまで、よろしく頼むわね」

アスカ「よろしくって何よ!?」

ミサト「じゃあ、頑張ってねー」

ガララッ

シンジ「ちょ、ミサトさん!?」

レイ「・・・暑くなった、脱いでいい?」ひっく

シンジ「だだだ、ダメに決まってるだろ!?///」

アスカ「・・・何を嬉しそうにしてんの?」

シンジ「してないよ!」

レイ「・・・碇君、脱がせて」ひっく

シンジ「脱がせないから!///」

アスカ「この、バカシンジぃぃぃ!!!」

シンジ「僕のせいじゃないだろ!」

「・・・・・・・・!」

「・・・・・・!」

「・・・・!」

諜報部じゃね

無口な人が酔うと途端に話すようになったりって、
リアルによくある話だな…

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*

ブロォォォォォ

シンジ「・・・んっ」

シンジ「・・・・・・」

シンジ「あれ、車の中?」

加持「お目覚めかい?シンジ君」

シンジ「加持・・・さん?」

加持「どうやら楽しい夢を見ていた様だね」

シンジ「あ、えと」

シンジ「何か覚えてないです」

加持「夢っていうのはそういうものさ」

シンジ「それより僕、どうして」

加持「すまないが眠ってもらったよ」

加持「彼女がどう君の存在を感じ取るか、分からなかったものでね」

シンジ「僕、眠ってたんですか」

加持「意識を無くす前、チクリと感じなかったかい?」

シンジ「あ・・・あれが」

シンジ「はっ!?」

シンジ「そうだ、アスカは!?」

加持「分からない」

シンジ「分からない?」

加持「葛城とりっちゃんが向かってる筈なんだが」

シンジ「連絡無いんですか?」

加持「今の所はね」

加持「無事であればいいんだが」

シンジ「そ、それはどういう!?」

加持「どうもこうも、その通りの意味さ」

レイ「・・・そう」

レイ「・・・碇君は来ないの」

レイ「・・・私から行くしかないのね」

チラッ





レイ「・・・さよなら、惣流・アスカ・ラングレー」

レイ「・・・そして」

レイ「・・・かつて、式波・アスカ・ラングレーだった人」

レイ怖い…

×情報部
○諜報部

黒スーツの方々、失礼おば

ミサト『日向君、碇司令の容体は?』

日向「はい、意識は回復しましたが指揮を取るのは困難かと」

ミサト『・・・そう』

マヤ「あ、あの、アスカは?」

ミサト『・・・・・・』

マヤ「無事なん・・・ですよね?」

ミサト『手遅れだったわ』

マヤ「な、何を言ってるんですか?」

マヤ「だって彼女の元に向かったのって、あのレイですよね?」

リツコ『現時刻を持ってセカンドチルドレンのファイルは抹消となるわ』

リツコ『つまりは、そういう事よ』

マヤ「そ、そんな」

ミサト『警戒態勢をシークレットコードから特1級に移行します』

ミサト『ネルフ本部の閉鎖及び、第3新東京市住民の完全避難』

ミサト『急いで!』

青葉「しかし、完全避難には日本政府への事前通達が必要です」

青葉「何と通達すれば?」

ミサト『使徒が襲来した、と通達すればいいわ』

マヤ「使徒!?」

青葉「そんな嘘がバレたら大問題ですよ?」

ミサト『そうね、嘘なら良かったのにね』

青葉「は?」

ミサト『でも残念ながら、嘘では済まなくなってしまったの』

ヴーッ ヴーッ

シンジ「こ、これって」

加持「どうかしたのかい?」

シンジ「特1級非常時警戒態勢?」

加持「葛城が決断したか・・・遅い位だけどね」

シンジ「市民の避難って、使徒が来た訳でもないのに?」

加持「人はいつまでも人を欺いてはいられない」

加持「嘘で塗り固められた壁を取り払う時が来たという事さ」

シンジ「い、意味が分かりません」

加持「知りたいかい?」

シンジ「え?」

加持「君はエヴァのパイロットだ」

加持「知る権利は十二分にある、と俺は思っているけどね」

シンジ「自分で判断しろと・・・?」

加持「そういう事だ」

シンジ「知ったら、どうなるんです?」

加持「エヴァのパイロットであるだけで既に当事者・・・それは間違いないよ」

加持「でもね」

加持「真実を知らない限り、君はいつまでも傍観者のままだ」

シンジ「・・・・・・」

加持「無理強いはしない、自分で決めるんだ」

シンジ(知ったらどうなるんだろう)

シンジ(また何かに巻き込まれるだけなのかな)

シンジ(それとも・・・)

シンジ「綾波・・・アスカ」

加持「・・・・・・」

シンジ「分かりました」

シンジ「教えて下さい、真実を」

加持「そうか」

加持「それじゃ、君には会わなきゃならない人が居る」

シンジ「会わなきゃならない?」

加持「真実を知る者、真実に近い者と言うべきかな」

シンジ「その人が全てを知っているんですか?」

加持「少なくとも、我々よりは知識を持っているはずさ」

加持(もっとも、人と呼んでいいのか俺には分からないがね)

ミサト「わたしも本部に戻ります」

ミサト「ルートf25から本部に直通するルートを構築して」

日向『すぐに構築します』

ミサト「シンジ君は?」

青葉『現在、車両にて移動中・・・目的地は不明です』

ミサト「いいわ、シンジ君は彼に任せましょう」

ミサト(裏切らないと思うしかない、か)

リツコ「・・・・・・」

日向『ルート出ました』

日向『既にf25地表出口に車両用エレベータ待機させてます』

リツコ「いいの?」

ミサト「何がよ」

リツコ「最悪、本部施設の爆破もあり得る・・・でしょ?」

ミサト「まあね」

ミサト「ただ、それを高みの見物出来る程ハートが強くなくってね」

リツコ「ま、その辺がミサトのいい所よね」

ミサト「それってバカにしてる?」

リツコ「まさか」

リツコ「あなたの美点の一つだと思ってるわよ?」

ミサト「さて、どうだかー」

ミサト「というか、リツコこそ戻る必要ないのよ?」

リツコ「そうはいかないわ」

リツコ「本部施設の爆破はマギを通さないと無理よ」

リツコ「彼女がゴネたら、どうするつもり?」

ミサト「はぁ」

ミサト「お互い貧乏クジってやつ?」

リツコ「ほんと、学生時代からの腐れ縁もここに極まれりね」

シンジ「え?」

加持「この扉の向こうに、君の会うべき人が居る」

シンジ「だってここ、廃墟ですよね?」

加持「監視の及ばない場所っていうのは難しくてね」

加持「特にネルフもゼーレも目の届かない場所となると奇跡に近いという訳さ」

シンジ「ゼーレ・・・何でその名前が出て来るんです?」

加持「会えば分かるよ」

ガチャッ





ギィィィィィッ

カヲル「初めまして、碇シンジ君」

カヲル「会えて嬉しいよ」

シンジ「君は・・・誰?」

シンジ「どうして僕の名前を?」

カヲル「君は有名だから・・・なんて、今更表面的に取り繕っても仕様がないよね」

シンジ「え、あ」

カヲル「僕はね、シンジ君」

カヲル「君と出会う必要があったから、ここに居るんだ」

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