銭形「お前らのことなんか、大嫌いだよ」 (74)

カシャカシャカシャカシャカシャ…

テレンテレンテレンテレンテンテンテーン♪



東京の八月に

    仏は笑う

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八月某日、東京国立博物館


ルパン「今日から一ヶ月ほど、明治の時代に奈良県は法隆寺からはるばる献納された品々が」

次元「この博物館に展示されてるってえ訳かい」

ルパン「そーの通りよ次元ちゃん」ヌフフ

五ェ門「それで、盗みの下見に来たというわけか」

ルパン「その通りよー五ェ門ちゃーん」ニヒヒ

ルパン「どうせ一ヶ月もの間展示してんだ、」

ルパン「とっつぁんの度肝を抜くような仕掛けを考えてやろうじゃないの」ニヒヒ

次元「にしても宮殿みたいな建物だなあ」

次元「普通に住んだほうが価値があるんじゃねえのか?」アキレガオ

ルパン「なんなら外側の建物ごと盗んじまうか?」ニヤニヤ

次元「馬鹿言うんじゃねえよこんなでけえ建物」

次元「たとえ盗めたとしても疲労で一ヶ月は仕事する気が起きねえぜ」

ルパン「まあ仕事しないで楽するために盗むんだけどな」ニヒヒ

次元「ちげえねえや」ハハハ

五ェ門「すばらしい建物だな…」シミジミ

ルパン「まあこんなとこに突っ立てても仕方ねえ、一回宝物を拝ませてもらおうじゃないの」

五ェ門「うむ」

次元「そうだな」

ルパン「お姉ちゃん、大人3人分のチケット頂戴」

受付「はい、3人分で1860円になります」

次元「たっけえなあ」タバコプカー

五ェ門「まあそう言うな、他では見れぬものが見られるのだ」

ルパン「まあそのお宝も、すぐに俺たちのものになるのさ」ニヒヒ

次元「馬鹿野郎!声がでかいんだよ」ガミガミ

五ェ門「おぬしもだがな」

受付「?」ポカーン

次元「はーん、見事に仏像ばっかだなあ」

ルパン「というかここにあるのは仏像だけだぜ」

次元「そうなのか?」

ルパン「ああ」

ルパン「それに、法隆寺の正倉院の宝物が8世紀のものが多いのに対して、」チラチラ

ルパン「この東京博物館の法隆寺宝物館には7世紀の宝物が多く収められているそうだ」チラチラ

次元「ほーそうなのかい」カンシン

次元「って全部この説明プレートに書いてあるじゃねえかよ!」ガミガミ

ルパン「いいじゃないのー読む手間が省けたんだからさー」ニヒヒ


五ェ門「すばらしい品ばかりだ…」カンドウ

別の日、警察署


銭形「今日集まってもらったのは他でもなァーい!」

銭形「近いうちにルパンが盗みに入ると思われる場所が判明したからだァ!」ツクエハバシバシ

ザワザワ…ナンダッテー!ルパンガ!?

銭形「静まれェーい!!」ツクエバンバン

シーン

銭形「まずはこの映像を見てもらいたい」ボタンポチー

-上映開始-

銭形「これは東京都の国立博物館の監視カメラの映像だ」

銭形「ここだァ!」スクリーンバシーン

銭形「ここにルパンが写っておるゥ!」

ザワザワ…ホントダ!ルパンダ!

-上映終了-

銭形「静まれェいと言っておろうがァ!」ツクエドカーン

シーン

警視総監「銭形君」オホン

銭形「おおっと失礼」オホン

銭形「これは東京の国立博物館の監視カメラの映像で、今からおよそ一ヶ月の間法隆寺宝物館が開放される」

銭形「恐らくルパンは、最後の一日まで計画を練り、最終日で盗みに入る!」

銭形「だから最終日に総がかりで警備を行ァう!」

警視総監「それでは他の日に入られてしまうと防ぎようが無いのではないかね?」

銭形「いいえ、ルパンは絶対に最終日にやってきます」キリリ

警視総監「なぜそういいきれる?」

銭形「恐れながらやつ目のことを一番よく知っているのは私であります」キリリ

銭形「私の第六感に従っていただきたい」

銭形「それに、連日で警備をしていると必ず途中でやる気が薄れてしまいます」

銭形「それよりは、来る最終日に向けて全員の英気を養ってほしいのであります」

銭形「その上、警備が大規模なものになるとルパンが警戒をして」

銭形「さらに巧妙な方法で盗みに入るかも知れんのです」

銭形(はっ、つい夢中でしゃべってしまったがなんと失礼なとこを)アセアセ

銭形「そっ、総監殿…その…」ドキドキ

警視総監「銭形君」

銭形「は、はっ!」

警視総監「なるほど、君の言うことももっともだ」フム

警視総監「しかし、そう見せかけておいてルパンが明日にでも侵入してきたらどうする?」

銭形「それは…」タジ…

警視総監「だから、最終日に警備に当たるものとは別に、毎日少人数を警備に当たらせる」

警視総監「これでどうかね?」ニヤリ

銭形「そっ総監殿ォ」ウルッ

銭形「おとこ銭形、感激でありますっ」

警視総監「はっはっは、これからもわれらが怨敵ルパンを捕まえるのに尽力してくれたまえよ?」イソイソ

銭形「ははっ!」サイケイレイ

別の日の夜、ルパンのアジトの庭


次元「ははーん」

次元「この馬鹿でけえ機械で美術館の下まで穴を掘ってここと繋げちまおうって訳かい」

ルパン「その通りだぜ」ニヒヒ

次元「なんだか使い古された手だなあ」

ルパン「まあそう言うなって」

次元「それに、繋げるのはいいとして、どうやって仏像をこの機械の中に入れるんだい」

ルパン「さっきからお前え黙って聞いてりゃこのバケットホイールエスカレーターちゃんのことを」

ルパン「機械機械って」ムキー

次元「ここにバケットホイールエクスカベーターって書いてるけどな」タバコプカー

ルパン「あれ?そうだった?」ニヤニヤ

ルパン「それに、現地の細工は五ェ門に頼んでるよ」

次元「それで奴さんはここに居なかったのか」ナットク

ルパン「あったりめえじゃねえかよ」

ルパン「それ以外に五ェ門が居ない理由なんてねえだろ?」

次元「この間斬鉄剣の手入れしてるときに話しかけたら気が散るって怒って切りかかってきたじゃねえか」オオコワッ

ルパン「そういやそうだったなあ」

次元「あっちのほうが剣が痛むと思うんだけどなあ」ニヤニヤ

ルパン「違えねえや」ニヤニヤ

その頃、東京国立博物館


五ェ門「」ハーックション

五ェ門「どうやらルパンと次元が拙者のことを話しているようだな」ブルッ

五ェ門「さっさと終わらせて帰ろう」ザンテツケンヌキー

五ェ門「キエェーイ!」ズパー

五ェ門「またつまらぬものを…」イヤ

五ェ門「まだ切ってはおらぬのだったな」

五ェ門「さて、帰ろう」スタ

別の日の夜、ルパンのアジト


次元「それにしてもへったくそだなあ」アキレガオ

ルパン「なんだとぉー」

ルパン「このルパン様作の仏像に何を言うかぁー」

次元「だって子供の粘土細工のほうがいくらかうめえじゃねえかよ」

ルパン「立体的なものは苦手なんだよ」

次元「一回粘土に戻してその辺のガキにつくってもらうかい?」ニヤニヤ

ルパン「冗談じゃねえや何時間かけてこれ作ったと思ってんだよ」

次元「下手なくせに時間かけてんじゃねえよ」ニヤニヤ

ルパン「返す言葉もございましぇん」

その頃、東京国立博物館の天井裏


五ェ門「キエェーーーェイ」ズパッズパッ

五ェ門「またつまらぬものを…」

五ェ門「いや、また切っておらぬのであったな」

五ェ門「ルパンの偽仏像が出来ておればもっと早くできておれば今日のうちに」

五ェ門「ここに設置できておったのに…」

五ェ門「まったく…」コマル

五ェ門「帰ろうか」スタ

最終日前日、東京国立博物館の天井裏


次元「だんだん笑えて来たぜ、この仏像の顔」プークスクス

ルパン「もういいってばよぉ」カオマッカ

五ェ門「二人とも、無駄話はそこらへんにしてさっさと作業しろ」

ルパン&次元「「へーい」」

ルパン「この偽物の仏像を、」

次元「」プッ

ルパン「五右衛門が本物の仏像の真上の天井に切れ込みを入れてある円の上に置く」

五ェ門「天井の厚みのぎりぎりまで削っておるから強い衝撃が加わると落ちるから気をつけろよ」

ルパン「了解よー五ェ門ちゃーん」ニヒヒ

ルパン「そして明日、次元が天井裏から衝撃を加えてこの偽仏像を落とす」

次元「」ハナミズブーッ

ルパン「そして天井が本物の仏像の頭に落ちた衝撃で、これまた五ェ門が本物の周りにも丸く切れ込みを入れてるから、」

ルパン「本物が今日掘ってきた地下通路に落ちてくるって寸法よ」

ルパン「本物があった場所には、俺の偽物が鎮座するわけよ」

次元「あっはっは、もう我慢できねえ」ハラカカエ

ルパン「じーげぇーん」ゴゴゴ

ルパン「もう勘弁してくれ」コノトオリ

その頃、警察署


警視総監「ついに今日までルパンは現れなかった」

警視総監「と言う事は、君の予想どおり、明日ルパンは現れるわけだね銭形君」

銭形「はっ」シタリガオ

警視総監「ルパンはどんな手で出てくるか分からん、」

警視総監「十分に警戒して警備に当たってくれたまえ」

銭形「はっ、了解であります」ケイレイ

最終日の深夜、東京国立博物館の天井裏


次元「もうそろそろ始めていいかい?」

トランルパン『おう、いいぜ』ザッ

次元「33番から落とすからな?」

トランルパン『分かってる、もう下に居るぜ』ザッ

トランルパン『最後以外は一緒に落ちてくるなよ?』ザックスクス

次元「そんなお前えみてえなへまはしねえよ」ニヤニヤ

次元「よし、始めるか」

その頃、館内


トラン次元『五ェ門、33番のあたりに人は居ないか?』ザッ

五ェ門「うむ、一番奥まったところだからな、誰もおらぬ」

トラン次元『よし、じゃあ落とすぜ』ザッ

五ェ門「おう」

天井裏


次元「おらっ」33バンノニセモノノマワリノユカフミー

館内


五ェ門「」ビクッ

ドドドドドドドド

ニセモノチンザ

五ェ門「」プッ

地下


ドカッ!

ルパン「おっ、きたきた」

ルパン「よし、そのまま落としてくれ」

トラン次元『了解!』ザッ

フミッフミッ

その頃


銭形「ええェーい!どォーうなっておるのだァ」アタフタ

銭形「急に大きな音がしたと思ってそっちのほうへ行ってみてもなんともなっておらん」

銭形「ルパンは一体何をどうしておるのだァ!」

警官〈五ェ門〉「あっちからまた大きな音が!」

銭形「すぐに向かう!」ダッ

警官〈五ェ門〉(朝になって仏像の顔を見たらとっつぁんは卒倒するな)クス

天井裏


次元「よし、これで最後だな」ドスッ


館内


ドドドドドドドドド

次元「おい!五ェ門、頼むぜ!」

警官〈五ェ門〉「相分かった」アシモトマルクズパー

銭形「待てェーい!」ダダダッ

次元「あばよ、とっつぁん!」バイバイ

地下


次元「よしルパン、出してくれ!」

ルパン「了解よー」ヌフフ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


館内


銭形「」シタミオロシ

銭形「な、なんだこれは!?」ビックリ

銭形「馬鹿でかいパワーショベルの先端が円盤にたくさんついた機械が」

銭形「仏像をショベルの中に乗せて運んでいくぞ!?」シロクロ


地下


ルパン「名づけて仏像観覧車作戦よー」ヌフフ

次元「そのまんまじゃねえかよ」

ルパン「それがいいんじゃないのよー」ヌフフフ


館内


銭形「ま、待てェーい」オリオリ

警視総監「待ちたまえ、銭形君」

銭形「しかし…」オロオロ

警視総監「あんな大きなものに人間が叶うはずがない」

警視総監「君がひき殺されてしまうよ」サトス

銭形「私は命にかけても彼奴目を捕まえて見せると本庁に誓ったのでありますゥ!」アバレ

警視総監「君が命をかけてもあれは止められないよ」

警視総監「それに、次回ルパンが現れたとき、君無しではいささか心細い」

警視総監「こらえてくれるね?」

銭形「そ、総監殿ぉ…」ウルッ

その後、ルパンのアジト


次元「よくよく考えれば、こんなもん盗んでどうするつもりなんだよ」アキレガオ

次元「五ェ門が喜ぶだけだぜ」

五ェ門「美しい…」ウルウル

ルパン「いいじゃないのよ、喜ぶ人がいるんだし」ヌフフ

ルパン「それじゃあ、これだけお客が来てくれたんだからみんなで酒盛りパーティでもしましょうかぁ」ニヒヒ

次元「あ、てめえそれが目的か!?」

次元「まったく、呆れてものも言えねえぜ」アキレガオマックス

ルパン「それじゃあ、この月と仏様に乾杯!」チーン

次元「乾杯」シブシブ


五ェ門「すばらしい…」テンニモノボル

カシャカシャカシャカシャカシャ…

テレンテレンテレンテレンテンテンテーン♪


次元死す!?

   ルパンの目の涙

ルパンのアジト


不二子「ルパぁーンイタリアの宝石店に『雫』と呼ばれる15カラットのダイヤモンドがあるんだけど」スリスリ

不二子「私それがどうしても欲しいの」

不二子「盗んでくれなぁーい?」

ルパン「グフフ、お安い御用だぜ不二子ちゃん」

ルパン「俺様にかかればどんなセキリュティシステムだろうと何の意味も無いということを教えてやるぜ」ニヤリ

不二子「ルパぁーン愛してるわぁ」ニヤリ

五ェ門「大変だ!ルパン!」バン!

ルパン「何だよ五ェ門野暮だなあ」

ルパン「いまいいところなのに」グフフ

五ェ門「そんなこと言っている場合ではない!次元が刑事に捕まった!」 オロオロ

ルパン「何だって!」

ルパン「不二子、悪いがこの話は無しだ」ゴソゴソ

不二子「あら、私のことよりもすぐにつかまってしまうような手下のほうが大事なの?」

ルパン「勿論お前に対する愛情も大切だ」

ルパン「だがな、いまは」クルッ

ルパン「いまは次元という最高の相棒との友情を優先する!」

ルパン「気にくわねえんなら帰ってから次元にでも文句言いやがれ!」ダッ


バンッ!


不二子「…あらそう」シュン

車の中


五ェ門「次元を捕まえた刑事の名前はエリート」イライラ

五ェ門「捕らえた犯人に拷問まがいの尋問をして、最終的に殺してしまったこともあるそうだ」イライラ

五ェ門「拙者たちの事を聞きだそうとするのならば次元の詰問は相当に強いものになるだろう…」イライラ

ルパン「うーんあわてて飛び出してきちゃったけど次元なら大丈夫なんじゃない?」ノホホン

五ェ門「何をのんきなこt…」チラッ

五ェ門「!」

五ェ門(ルパン…口ではあんなことを言っておいても大量の汗が…)

五ェ門「すまない、取り乱した」

ルパン「いいってことよ」ヌフフ

ルパン(それにしても今回ばっかりはちょっとやばいかも知れねえな…)タラ…

数時間前、繁華街


次元(林檎でも買って食うかな)ノンビリ

次元「!」

次元(誰かにつけられてるな…)

次元「まあ適当にまいとくかなぁ…」メンドクサイオーラ

その少し後


次元(しつこいな…)

次元(仕方ねえ、びびらせて追い返すか)ダッ

尾行者「!」ダッ

次元(やっぱり、着いてくるよなあ)ハァ


その少し後、路地裏


次元(ここらで終わりにしとくか)

次元(アジトからもだいぶ離れたしな)マガル

尾行者「!」マガル

次元「おっと!動くんじゃねえぜ」ケンジュウピター

尾行者「それはこちらの科白ですよ」ニヤリ

次元「!!」キョロキョロ

次元(囲まれてる!?)タラ…

次元「どうしてここで曲がると分かった?」キョセイハル

エリート〈尾行者〉「フフフ、刑事の勘、ですよ」

次元(キザな野郎だぜ)ケッ

その少し後、警察署


エリート「あなたが日本の銭形警部ですか、ルパンを追っているという」

銭形「はっ、いかにも自分が銭形であります」

銭形「して、次元大介を捕まえたということですが、何か仲間に関する情報は吐きましたか?」

エリート「あの痩せぎすの男は次元という名前なのか」

銭形「!」ピク

エリート「いや、なかなか話してくれないので、少し強めの尋問をしていたところだ」

銭形「!」ピク

エリート「君も話を聞いてみるかね?」

銭形「はっ、お願いするであります」ケイレイ

取調室


銭形「これは…」

エリート「電気椅子のようなものだよ」

エリート「質問に答えない、或いは明らかに嘘であると思われる答えをすると、電流を流す」

エリート「最初は微弱な電流から始め、段々に電流を強くしていく」

銭形「そんなことをして、死んでしまったらどうするのです!?」キョウガク

エリート「そのときは仕方が無いよ」フルフル

エリート「私の質問に答えなかった罪で死刑というわけさ」ハハハハ

銭形「納得できません!!」ツクエバーン

銭形「そんな非人道的なことは許されることではありません!」フンガイ

銭形「殺してもしかたがないィ?」

銭形「それはあなたこそ死刑になってもおかしくないことではありませんか!」

銭形「それに、さっき捕まえた人間の名前も知りませんでしたが」

銭形「誤って一般人にこんなことをして、あなたはなんとも思わないのですか!」

エリート「君は喧しいな」イライラ

エリート「邪魔されてもつまらん、独房にぶち込んでおけ!」シジ

警官「はっ」

銭形「離せ馬鹿者!」ジタバタ

警官「おとなしくしてください!」

銭形「覚えてろよー!」

エリート「ふう、やっと静かになった」

エリート「それで、何か話す気になったかね?」

次元「てめえに話すことなんざねえよ」ケッ

エリート「」ボタンポチー

次元「!」ビリッ!

エリート「もういい!こいつも独房へほうりこんでおけ!」イライラ

エリート「一番奥のところにな!」マサニゲドウ!

今、奥の独房


次元「なんだあの野郎いてえなあ」ハァー

次元「ルパンの野郎、早く助けにきやがれ」

今、警察署の前


ルパン「五ェ門!このままつっこむぜぇ!」

五ェ門「相分かった!」ミガマエ

ドカーン!

ルパン「次元、今行くぜぇ」

ワラワラ ナニゴトダ! ルパンダ!

五ェ門「この人数を相手取るのは、ちとつらいな」ニヤリ

ルパン「背中は任せるぜ?五ェ門ちゃん」ニヤリ

???「いいわ、ここは任せて先に行きなさい」

ルパン&五ェ門「!?」ナゼオマエガココニ?

???「なぜお前がここにって顔してるけど…」

不二子「仲間の危機を私が助けに来ておかしい?」ニヤ

ルパン「だって手下よりも宝石のほうが大事っていってたじゃねえかよぉ」

不二子「あれはあなたを試したのよ」

ルパン「やーっぱりなそうだとおもってたぜぇ」

五ェ門(二人してうそつきなものだな)フフ

不二子「さあ、早く行って!」シッシッ

ルパン「あんまり無茶はするなよ?」ダッ

不二子「分かってるわよ」

五ェ門「…恩に着る」ダッ

不二子「帰ってきたらちゃんと宝石取ってきてねー!」フリフリ

ルパン「おう!おっかせとけ!」グッ

不二子「さて」フウ

不二子「私、銃の扱いは次元ほどうまくはないけれどあなたたちよりは上手でしてよ?」フフ

ルパン「次元はたぶん独房の一番奥に入れられてるはずだ」タタタ

五ェ門「うむ」タタタ

ルパン「おい兄ちゃん、独房はどっちだ」ジュウムケル

若警官「あ、あっちですっ」ヒィッ

ルパン「ありがとよー」ニヒヒ

バキューン

若警官の頭の横の壁「」パラパラ

若警官「」シッシン

タッタッタッタ


ルパン「おーいじげーん!助けに来たぜー」

オーイココダーハヤクタスケテクレー

横の扉「おいルパンか!わしも出せ!」ガンガン

ルパン「あっれー気のせいかな、とっつぁんの声が聞こえるぜ?」

銭形「わしだー早く出せー!」ガンガン

ルパン「嫌だようるせえし」

銭形「わしはこの警察署の構造をしってるぞー!」ガンガン

ルパン「仕方ねえなあー」アキレ

ルパン「五ェ門、次元の独房をその斬鉄剣で壊してくれ」

ルパン「お前が帰ってくる頃にはこの扉を開けておくからよ」プラプラ

五ェ門「相分かった!」ダッ

銭形「早く開けろよルパン」ガンガン

ルパン「うるせえなあ」ハァ

ルパン「俺は別にとっつぁんを置いていっても良いんだぜ?」

銭形「うるさーい!黙ってさっさと開けんか!」

ルパン「こーれだもんよー」アキレ

五ェ門「ここか!?」ハァハァ

五ェ門「キェェーーイ!」スパーン

五ェ門「無事か次元!?」

次元「ああ、無事だけど遅いぜ」ニッ

五ェ門「無事で何より、遅くなってすまん」ニッ

五ェ門「さあ、帰ろう!」ダッ

次元「応よ!」ダッ

五ェ門「ルパーン!」タタタ

ルパン「おう次元、お帰り」ニッ

次元「応よ、ただいま」ニィ

ルパン「元気だった?」

次元「なにこの非常時に言ってんだよ」

ルパン「全くだ」フフ

銭形「さあ、さっき説明した手順でさっさと逃げるんだな」フン

次元「へえ、とっつぁんが俺たちを助けてくれるたあどういった風の吹き回しで?」

銭形「あんな阿呆につかまって欲しくないだけだ」フン

ルパン「さっさと逃げたいところだが、ちょっと寄り道するぜ」タタタ

五ェ門「なんだこんなときに」イライラ

ルパン「ちょっとだってば」タタタ


エリートの部屋


ルパン「」トビラバーン

エリート「!!」

エリート「なんだ一体!」

ルパン「死刑執行人さ」フフッ

エリート「な、何ッ」アタフタ

五ェ門&次元「「そういうことか」」

ルパン「さあ、さっさと歩けっ」ジュウツキツケ

エリート「分かった、分かったから殺さないでくれ」ヒヤアセ

トビラバーン

ルパン「さあ、この無骨でかっこいい椅子にすわんな」

エリート「い、いやだぁ!これは…」

ルパン「あんたにゃあワイルドが足りないのよー」ヌフフ

エリート「こ、これはただのワイルドな椅子じゃあ…」アタフタ

ルパン「鉄の弾か椅子か」

エリート「ぐっ…分かった、座る、座ります」

次元「さて、ずらかる前に」ボタンポチポチポチポチポチポチポチ

エリート「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁあ」ビリビリ

ルパン「あっ、俺にも押させろよ」

五ェ門「言っている場合ではないぞ、もう時間切れだ」ザワザワ

ルパン「ちっ、仕方ねえなあ」

次元「まって、あとちょっと」ポチポチポチポチポチポチポチ

エリート「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁあああ」ビリビリ

次元「すまねえな、ルパン」

次元「俺のために」

ルパン「それが実は、とっつぁんからのプレゼントなんだな、これが」ニヤ

五ェ門「何?」


少し前


銭形「ルパンよ、ひとつ頼まれちゃあくれないか」

ルパン「いいよ、もうどうせ頼まれてんだ、一つくらい増えてもどうってこたあねえよ」

銭形「終わったら、ロッカールームにあるわしのコートから車のキーをもってってそれで逃げてくれてかまわん」

ルパン「本当かい!?」オドロキ

銭形「ああ、かまわん」キッパリ

銭形「そのかわり…」

ルパン「ってな訳よ」

五ェ門「あの間にそんなことが…」

ルパン「気は済んだか?」

次元「なーに、そんなもんお前たちが助けてくれた時点で済んでるよ」フフ

ルパン「そりゃあ重畳」フフ

五ェ門「さて、ようやく警察署から出られt…」チラ

警察署前


不二子「遅いわよ、ルパン」マッタク

ルパン「おう、おまたせ不二子ちゃん…って」キョロキョロ

ルパン「これ不二子ちゃん一人でやったの?」

ババーン アタリイチメンアビキョウカン

不二子「そうよ」アッケラカーン

次元「おおこええ」

五ェ門「全くだ」ハハハハ

ルパン「さて、とっつぁんの車で帰ろう」

ルパン「俺の車も大破してることだし…」

不二子「」テヘ

不二子「と言うかなんで刑事の車のキーを泥棒のあなたが持ってるの」

ルパン「泥棒らしく盗んだのよ」フフ

ルパン「といいたいところだけど、実際はとっつぁんに助けてもらったのよ」

不二子「あら」

不二子「帰ったらくわしく聞かせて頂戴?」フフ

五ェ門「感謝の気持ちを忘れるなよ」

ルパン「へーい」

警察署のあの椅子の部屋


クルマブーン

銭形「行ったか…」


銭形『そのかわり、エリート刑事をさっき説明した部屋の椅子に座らせておいて欲しいんだよ』

ルパン『なんだい、独房なんかに入れられて腹が立ったかい?』

銭形『ちがうわい』ゼンヒテイ

銭形(このままじゃあ次元が不憫だからなあ)ギフン

ルパン『』サッシタ

ルパン『なんだかんだ、とっつぁんって俺たちのこと大好きだよなあ』ヌフフ

銭形『やかましいわい』プンスカ

タッタッタッタ…

銭形『ほら、来たぞ』

銭形「ふん」

ルパン『なんだかんだ、とっつぁんって俺たちのこと大好きだよなあ』

銭形「お前らのことなんか、大嫌いだよ」フフ

ポチー

                                       Fin

ルパンの劇場版見てむしゃくしゃして書いた
反省はしていない

長編SS(?)は初めてで楽しく書けた


面白かった

銭形にとってルパン達は生きがいなんだろな

>>66>>67
サンクス



ちょっと半角カタカナが多すぎるな
せっかくの雰囲気が台無しになってしまう

>>69
サンクス
参考にさせてもらいます

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