一方通行「なンにもねェなァ……」れんげ「……やっぱりここ、田舎なのん?」 (865)

とあるとのんのんびよりのクロスです。
ほのぼのと進めて行く予定。

所々にMNWネタを使わせて頂きます。と言うか大半を占めるかもしれないです。
クロス嫌いな方、とあるとのんのんびよりの純粋なファンの方はそっ閉じお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407107161


◆   ◆   ◆


ミーン……ミーン……


御坂妹「田舎……ですね」

一方通行「田舎……だなァ」




御坂妹「空は広く、道は広大です。見ようと思っても中々見れないこの雄大な光景は中々ですね、とミサカは生まれて初めて見るリアル田舎に興奮を隠せません」

一方通行「ものの見事になンにもねェなァ。コーヒー買う自販機すらありゃしねェ」

御坂妹「カフェ中乙、とここに来てもブラックな俺カッコいいと自賛する中2な一方通行をバカにしつつ、ミサカは美味しい空気を肺に満たします」

一方通行「ケンカ売ってンのか」

御坂妹「ああ、空気が美味しい、と言う言葉の意味が今まさに理解出来ました。隣に居るのがこの大自然の中で一際異彩を放つもやしじゃなければもっと美味しく感じられるのですが。全くなんでミサカがこんな奴と二人きりなんでしょう、とミサカはあの少年の体質を心の底から憎みます」

一方通行「そりゃァこっちの台詞だっての。何が悲しくてお前と二人きりで田舎旅行しなくちゃなンねェンだよ。大体発案者が風邪で来れねェとか……」



~回想なのん~


打ち止め「ねーねー、たまには大自然の息吹を感じたいってミサカはミサカはおねだりしたり!」

一方通行「田舎ァ? お前この街から出ることほぼ不可能な身の癖になァにほざいてやがる」

黄泉川「あー、昨日田舎に止まろうの再放送みていたからきっとその影響じゃん」

打ち止め「大自然の中にある大きな家! 素朴ながらも力強い味の食卓と共に、大家族の愛を感じてみたいってミサカはミサカはTVに影響を受けやすいことを自覚してみたり」

黄泉川「お、そういえば外の知り合いにそういう場所住んでる奴がいたじゃん、話してみるか?」

打ち止め「ホントに!? ってミサカはミサカは顔の拾いキャラって便利と狂喜乱舞してみたり!」

一方通行「オィィ! 勝手に話進めンじゃねェ! このガキはメンテナンスがあンだろうが!」


黄泉川「仮に行くったって新幹線使えば3時間くらいの場所じゃん。この子もたまにはこの街の固い空気ばっかじゃなくて、田舎の新鮮な空気を吸わせてみるのもいいと思うじゃんよ」

一方通行「ってもなァ……」

打ち止め「あ、なんか10032号も行きたいって言ってるってミサカはミサカはメッセージを受信した旨を伝えてみたり!」ミョンミョン

黄泉川「そりゃいいことじゃん。じゃあ早速電話掛けてみるじゃんよ」

打ち止め「お、なんかヒーローさんも行けるなら来るみたいなのってミサカはミサカは追加説明。と言うか10032号がほとんど強引に誘ったみたいだけど」

一方通行「なンだ、あの野郎も一緒にいンのかよ」

打ち止め「そこでばったりあったみたい。旅行デートの約束をもぎとったぜって10032号が新世界の神みたいに凄く邪悪な笑みをしている……ってミサカはミサカは中継報告」

一方通行「まァ三下も連れ添うなら安心か」

打ち止め「流石にあの人には絶対の信頼を置いてるだけはあるのねってミサカはミサカはそんなあなたにちょっぴり嫉妬……と言うか何自分は行かない流れにしてるのー!?」



一方通行「10032号に加えて三下の野郎が行くなら俺がわざわざ連れてく必要ねェだろうが。人数増えりゃ先方だって迷惑だろォしなァ」

打ち止め「えー!」

芳川「一方通行、あなたは行かないつもりなの?」スッ

一方通行「いきなり出てくンなよ、地味にびっくりしただろォが……」

芳川「ずっと部屋に引き蘢っているのは身体に毒よ。少しは外に出て新鮮な空気を吸って来なさい」

一方通行「……オマエ、ブーメランって知ってるか?」

黄泉川「桔梗今頃起きたのかじゃん……。まあ、確かかなーり広い家だったじゃん、まだ行けるかどうか分からないけど、人数に関しては大丈夫だと思うぞ?」

一方通行「ったく仕方ねェなァ。……まァまだ向こうがOKか分かンねえしなァ」

打ち止め「わーい、すごく楽しみー! ってミサカはミサカは来たるべき日が今から待ち遠しくてしょうがない!」


~回想終了なのん~



一方通行「って言ってたのによォ……」

御坂妹「当日にあの幼女は風邪を引いて、少年は例の如くまた事件に巻き込まれ全治一週間……。ミサカの策略はいとも悲しく崩れました……」

一方通行「お決まりの台詞を病室で言ってる様子が目に浮かぶわァ……」


打ち止め『うう、せめて10032号だけでも行って来て~。で、絶対感覚共有してね! ってミサカはミサカは念を押して、げほっ、げほっ!』


御坂妹「……とあの幼女がしつこくネットワークからダイレクトにメッセージを送って来たので仕方なくセロリと二人ここまで来た状況です」

一方通行「誰に向かって言ってンだ? あと誰がセロリだコラ」

御坂妹「おっとつい口が。まあ横にいるのがあなたと言うことを除けば、やはり来たかいはありましたね。ネットワーク上でも大盛況の様子ですし」




【中継】:引き蘢り必見 これがリアル田舎の景色

1:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

中継開始。感動しろ。

2:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11139

2げっと
おおおおおおおおなんかすげぇえええ

3:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14567

やっぱ大自然の中に居ると心が清らかになるな

4:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10092

日々研究所暮らしのもれらにはいい刺激

5:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18888

>>1gj! これはいい田舎スレ


…………



一方通行「毎回思うンだけどオマエラ便利すぎない?」

御坂妹「量産型の特権ですね、三倍速いだけのザクより鰯の大群の勝利です、とミサカは軽いジョークを交えつつ、早く目的地に着いた方がいいだろとセロr……一方通行を急かします」

一方通行「うるっせェなァ。田舎の地図は見づれェンだよ」

御坂妹「……というかそれ逆さまですよ、とミサカはベタベタすぎるギャグにドン引きします、いやマジかお前」


…………

71:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19345

地図を見られないセロリww

72:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14423

流石最強の自宅警備員ですねwww



73:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

いや、お前ら手かして。マジでこのままだと日が暮れる

74:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13256

近くにバス停見えるけど、そこから行くんじゃね?

75:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

あのバスあと3時間来ない

76:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15432

3時間とかマジか……
現実にそんなバスが存在するんだな

77:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19687

学園都市生まれのもれらにゃ信じ難い話だなぁ……


78:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18992

バス停から見て左の方にずっと行けば林があるけど分かるか?
そこ抜けると、結構家が密集してる場所ある。そこからまたずっと行けば、突き当たりにでかい家ある。
そこが目的地だな

79:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>78 あなたが神か

80:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16890

なんで分かるんだよww

81:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18992

地図のミサカと呼んでくれ……

82:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12202

MNWにまた有能なミサカが出現した瞬間であった


…………



御坂妹「……ミサカ18992号改め地図ミサカ曰く、この道をまっすぐ行けば目的地が見えるそうです」

一方通行「え、マジか」

御坂妹「これがMNWの力、セロリとは違うのだよ、セロリとは……、とミサカはこれ見よがしにドヤ顔をします」

一方通行「マジこいつ殴りてェわァ……」

御坂妹「まあまっすぐ行けば着くと言う話でしたし、景色でも眺めながらゆっくり行きましょうか、とさり気なく杖付きの一方通行を気遣うミサカってえっマジ天使じゃね?」

一方通行「それを口に出す時点でさり気なくねェよ。まァ確かにありがてェけどよォ……」

御坂妹「ていうか目的地分かったんですし、能力使えば一瞬で行けるんじゃないですか? バサーッと」

一方通行「いざと言うときのためにバッテリーは極力残しときてェンだよ。いくら平和に見える田舎でも、何があるか分からねェからな」

御坂妹「それは即ちその能力でミサカを守ってくれると言うことですか? とミサカはさり気なくおちゃらけてみます」


一方通行「当たり前のこと訊くンじゃねェよ。言った筈だろ、オマエラは何があっても俺が絶対に守るってなァ」

御坂妹「えっ……」

一方通行「あァ? なンだよ?」

御坂妹「いえ、ギャグのつもりだったのにあまりにも真顔で言うのでつい……」


…………

86:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10051

こいつそういうこと正面からマジ顔で言って来るから……

87:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19956

ちょ、何でいきなりセロリカッコ良くなってんのw

89:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17632

やばい、セロリがかっこよく見える……///


90:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16832

と、ここでセロリテンプレの出番である

・口調がおかしい
・服装がおかしい
・笑い声もおかしい
・顔が怖い
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)
・借金八兆円
・羊肉をレモン石鹸で洗う
・女装癖あり
・盗んだトラックで走りだす
・しりとりを強制終了させるKY

91:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17632

>>90 ありがとう、我に帰った

やっぱりこういう台詞が似合うのはkjさんだよな!

92:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19956

流石のテンプレの早さであるww
最近姐御貼ってくれなくなったからなー

93:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14789

まあこの美しい景色をしばらく堪能していたいし、ゆっくり歩け


…………




御坂妹「MNW内でも景色を見たいからと徒歩推奨されてますし、ぼちぼち歩きますか」

一方通行「おゥ……しかしホントに何もねェド田舎だなァ……」

御坂妹「……!」ピコーン

一方通行「どうした?」

御坂妹「チッチッチ……、とミサカは静かに指を振ります」

一方通行「だいばくはつでもする気か」

御坂妹「そんな初期ポケの古いネタじゃねーよ。いいですか、一方通行、あなたはここに何もない、と言いましたけど」

一方通行「あァ?」


御坂妹「――何もない、があるんですよ」ドヤァ


一方通行「」イラッ



101:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

これはセロリじゃなくてもイラッとくるわww

102:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13369

え、ドヤ顔で何言ってるのこの子……

103:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12356

――何もない、があるんですよ(笑)

104:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14736

これは黒歴史不可避

105:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

お前らうるせーよ俺の名言に何か文句あんのかよ


…………




御坂妹「ところで目的地……と言うか、本日宿を厄介になる方の名前はなんと言うのですか、とミサカは今更ながら訊ねます」

一方通行「あァ……たしかここに黄泉川に貰ったメモが……これは……宮内……一穂か」

「ウチのねぇねぇに何か用なのん?」

御坂妹「…………」

一方通行「…………」


110:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

やせいの ようじょ が あらわれた! ▽

どうすればいい?

111:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16789

幼女キター! セロリさん絶叫ですねww


理 性 大 丈 夫 で す か ?

112:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14332

おい、一刻も早くその子を遠ざけろ。










セロリの餌食になるからwww



113:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

セロリたんが幼女とチュッチュすると言う話を聞いて

114:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>113 来るな変態
この田舎景色を堪能する美しいスレを汚すんじゃねえよ

115:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14402

>>113 ついに来たな変態 
早速だが帰れ

116:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13333

>>113 速攻で帰るか氏んで下さい
いやむしろ氏んで下さい


…………





一方通行「なンだァ、お前……この辺のガキか?」

御坂妹「あ、変態を攻撃している間にセロ……一方通行が幼女と接触を! いけません、上位個体を泣かす気ですかとミサカはすかさずクロスチョップ!」

一方通行「ぶげェ! いきなりなにすンだコラァ!」

「おおぅ、華麗なる一撃……おみそれしました。あなたの後ろにカイリキーの影をみましたのん」

御坂妹「ありがとうございます、とミサカは話の分かるあなたに握手を求めます」

一方通行「こっちは軽くスルーですかァ!?」

れんげ「ウチ、宮内れんげと言いますのん」

御坂妹「初めましてれんげさん。ミサカはミサカ10032号と言います。そしてこっちのロリk……ゲフンゲフン、白髪が一方通行(笑)です」


れんげ「おおぅ、なにやらユニークな名前なのん。もしかして、外国の方なのですか!?」

御坂妹「そこらへんはまあ気にしないでくれると助かります、とミサカは春の小川の細流が如く軽く流します」

一方通行「ってェ……て言うか今お前ねぇねぇとか言ってなかったかァ?」

れんげ「あ、そうなん、宮内一穂はウチのねぇねぇの名前なんな。ねぇねぇから都会から遊びにくる人が居るって聞いたので、ウチまで案内しようと思ったのん」

御坂妹「ではあなたがミサカたちを泊めてくれる家のお嬢さんと言うわけですね、とミサカはご都合主義の展開やったぜとガッツポーズを取ります」

れんげ「おぉう、あなたたちが客人だったんなー。では案内するのん、どうぞこちらへ」


…………


121:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14830

家主の娘と遭遇したか、地図ミサカ半端ねぇな



122:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18992

もれの脳内には全国津々浦々のマップデータが入っているので

123:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10202

サラッと言ってるけど凄すぎだろww
お前の頭Googleストリートビューでも入ってんのかよwwww

124:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10036

しかしこの子可愛いくない?
のんのん言っててなんか癒される

125:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10086

それな。
なんか田舎の空気をダイレクトに感じられて心が洗われると言うか



126:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

田舎の何も知らない純粋無垢な方言幼女prprprprpr
一から十まで危ない遊びをじっくりねっとりたっぷりもっちり手取り足取り教えてあげたいお!

127:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14402

>>126 ホント帰れ、頼むから

128:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13333

いい流れを一瞬でぶち壊すことに定評のある変態

129:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

運営ー! 早く来てくれェー!!

130:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク
運営は今風邪薬呑んで寝てる


131:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14402

うわぁ、じゃあ暫くこの変態放置かよ……
とりあえず景色は保存しといてやるか

132:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

ひゃっほぉおおう!
鬼の居ぬ間にやりたい放題!
もうもれを止めるやつは誰もいねぇ!

133:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>132 運営絶対後から来るだろうし、お前ログ見られたら消されるからな


…………



れんげ「でもお話ではもっと大勢で来ると聞いてたん。何かあったのん?」

御坂妹「実は発案者が風邪を引き、ミサカの目的であった少年は事故に遭い入院、それに伴いその少年と同居している少女も欠席と言う訳なのです」



一方通行「まァあのシスターが来たらコイツの家ごと喰われる危険もあったからなァ……」

れんげ「と、都会の人ってお家を食べることもできるん!? ということはもしかしてほたるんも……」ガタガタ

御坂妹「ほたるん? こちらにも都会から来た方が居るんですか?」

れんげ「居るのん、ほたるんって言って、凄く大人な子供なのん」

一方通行「大人なのか子供なのかどっちだよ」

れんげ「子供でありながら大人真っ青なボデーの持ち主なのん。発育のいいなっつんにも負けてなくて、こまちゃんが嫉妬してるんなー」



一方通行「なンだが次々と人名っぽいのが出て来て分かンなくなって来てるンだが」

御坂妹「まあ子供にはよくあることですよね、とミサカは大人の余裕を見せつけます」

れんげ「あ、そこ、魚が跳ねたのん!」

御坂妹「えっ! どこですかどこですか! とミサカは坂下の小川に向かって高速ダッシュ!」

れんげ「こっちなのん! 捕まえられるかもしれないん!」


一方通行「大人の余裕どこ行ったオイィ! 危ないから走るンじゃねェよ!」





 続くのん

期待コメント等ありがとうございます。
のんびり更新して行きます。




では次レスより更新再開なのん。


…………


149:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18888

危ないから走るなとかww
保護者セロリ乙www

150:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19345

川の中ほどよく冷たくて気持ちいいなー
童心に帰るわぁ

まあもとから0歳児ですけどね

151:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14736

川魚と戯れる機会なんてめったにないからな。これは貴重な経験。欲望に忠実な>>1に感謝。

152:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12232

まさにふるさと……だな。もれらには故郷ってないけど。

153:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19987

まあ学園都市が故郷と言えば故郷なんだろうけど、なんだかなあ、って感じだし。
DNAの情報で言えばお姉様の実家が故郷か?



154:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10035

そこは別にいいだろ。
今はこの素晴らしいふるさとを体験する時……だろ?

155:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10038

うーさーぎーおーいし

156:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10037

かーのやーまー

157:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10036

スクアギルつーりーし

158:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10039

かーのーかーわー

159:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17854

>>157-158 氷海じゃねーか!

160:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>>157-158 なモン釣れるかwwwww


…………




御坂妹「ふぅ、久しぶりに心の底からエキサイトしてしまいました、とミサカは青春の一ページを刻むように、額を流れる心地よい汗を拭います」

れんげ「むぅ、結局逃げられたんなー、でもかなり有意義な時間を過ごせたのん」

一方通行「…………」ビッショリ

御坂妹「ではそろそろいきましょうか、とミサカは年上らしくれんげさんの手を取ります」

れんげ「わかったのん、そろそろねぇねぇも心配して来る頃だと思うん」

一方通行「とりあえず言いたいことあるンですけどいいですかァ!?」

御坂妹「うぉっ、いきなりデカい声で怒鳴るんじゃねえよ、びっくりするだろ、とミサカは現代のキレやすい若者に辟易します」

一方通行「うるっせェ! なンですかァ!? なんで俺ここまでズブ濡れにされてンですかァ!?」



御坂妹「予想以上に川魚が縦横無尽に逃げてしまったので、ミサカたちもつい我を忘れて水しぶきをあげてしまいました、てへっ☆、とミサカは愛くるしい表情で誤魔化してみます」

一方通行「いつもと変わンねェドヤ顔じゃねェかァ!」

れんげ「ごめんなさいなのん、ちょっとエキサイトしすぎたみたいなん。家に着いたら着替え用意するのん」

一方通行「あ、あァ……いや、まァ素直に謝るならいいけどよォ……」

御坂妹「流石はセロリですね、ロリコンの鏡(笑)」プッ

一方通行「お前も少しはコイツを見習ってくれませンかねェ!?」


…………


192:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14337

相変わらず幼女には甘いセロリ


ゆ が み ね え w w w


193:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18793

流石俺たちのセロリさん! そこに痺れる憧れるゥ!

運営に通報していいですか?(笑)

194:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

びしょ濡れセロリたんに方言幼女に10032号ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
今すぐそこに行ってもれもヌレヌレグチョグチョになりたいおおおおおおおおおおおっ!
セロリたんも幼女も10032号もまとめて処女ぶちやぶりたいお!
ああッ! でもこの妄想だけでらめぇえええええ~~~~~っ!

195:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

>>194 うわぁ…… 

マジないわ。セロリと幼女も無いけど同じ顔の10032号にもとか……マジ終わってる……




196:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10098

>>194 なんだろう、俺コイツと同じDNA入ってるのかと思うと本気で泣けて来た……

197:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>194 ガチで鳥肌立った。俺の処女は上条のためだけにあるんだよ。

次俺に対し同様のこと書いたら、本 気 で 消 す か ら な ?

198:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

SMプレイですね望む所ですお姉様!

199:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

う、運営ィ――――! 風邪引いて寝てる場合じゃねえよ早くコイツ殺してくれーッ!!



…………



一方通行「オマエ、どうした? なンかすげェ顔色青いンだが……」

御坂妹「き、気にしないで下さい、とミサカは改めて変態の恐ろしさを味わった恐怖を必死に拭い去ろうとします」

一方通行「あァ……なンとなく想像出来るわァ……」

れんげ「都会の人たちも色々大変なんなー。とりあえずこの道まっすぐ行けばウチの家なん」

御坂妹「おお、やはり地図ミサカの言うことは正しかったのですね」

れんげ「今日はお客人が来ると言うことでいつもより豪勢なお食事で、ウチは棚からぼたもちなんなー」

一方通行「おォ……なンか色々悪ィなァ」

御坂妹「ですね。……よくよく考えれば一方通行の保護者の知り合いと言うポジションなだけなのに、いきなり押し掛け、ここまでされていいのでしょうか? と、ミサカは今更ながらにちょっと気が引けて来ます」

一方通行「まァなァ……。親って言っていいわけじゃねェだろうしなァ……」


れんげ「気にすることないのん。誰かが遊びに来ることは嬉しいことなんな。人数が多ければ、それだけで楽しいことなん。だからお客人が来るって聞いたときはすっごく嬉しかったんなー!」

一方通行「おォ……」

御坂妹「これは……」


…………


213:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

なにこれかわいい……


かわいすぐる

214:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

純粋すぎて泣ける



215:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

これが穢れ無き心ってやつか……


216:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

……なんだろう、俺、こんな純粋な子を前にして、自分が恥ずかしくなって来た

217:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

えっ








え?




218:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

変態が……悔い改めている……だと?

219:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15555

これが田舎の力……か

220:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

ごめん、ちょっとROMってるわ……

221:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12749

そうだな良い心がけだ、少し頭冷やして来い


















れんげさんGッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッJ!



222:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19365

まさか変態が浄化されるとは……

223:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14478

ひとまず10032号の処女は守られたな

224:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

折角いい流れだったのに思い出させんなよ……

225:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

ということは俺らもやつの守備範囲ってことか……部屋の鍵は入念に確認しとかなくちゃな

226:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

……あー、そろそろ家着くっぽい


227:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16687
 
お、やっと腰を下ろせるのか

228:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

でさぁ、変態のことはともかく、なんか忘れてる気がすんだよ

229:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

なんかって何?

230:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

いや、この状況でさぁ、なーんか変な胸騒ぎがするんだよな

231:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15555

まあ慣れない土地に来たことの高揚感と不安感が織り混ざってんだろ

232:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

そうか……多分そうだな!



…………





れんげ「我が家へようこそなんなー」

御坂妹「おお、素朴な外見ながらも雄々しくそして巨大な、まさに古き良き日本家屋……とミサカは初めて見るリアル木造建築にじーんとします」

一方通行「なるほど、こりゃあ中々でけェなァ」

れんげ「気に入ってもらえたようでなによりなのん。ねぇねぇ、ただいまなのーん!」

「お帰りーれんちょん。……お、そこのお二人は」

御坂妹「初めまして、本日厄介になります、ミサカ10032号と申します、と流石のミサカもここは常識を踏まえて完璧な自己紹介をします。キラッ☆」

一方通行「どこが完璧なんだよ……。あァー……俺は一方通行といいまァす。よろしくお願いしまァす」



…………


287:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14256

セロリが敬語を使っている……だと?


288:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

あの「どんな存在でも俺より格下」とか見下しているあのセロリさんが……敬語を使っている……だと?

289:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13332

敬語使っているだけでこの反応www
流石は俺らのセロリさんwwwwwww

290:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11123

お前らもちつけww
一応あいつ昔からテンション上がると「どうしたンですかァ?」とか言ってただろwww

291:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18975

テンション上がると敬語になるとかwww
改めて見るとセロリきめぇwwwwwwwwww

292:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

セロリフルボッコワロスwww



292:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

まあ一方通行のことはひとまず置いといて、10032号はくれぐれも粗相のないようにしろよ。
一方通行も杖付きなんだし、宿主に迷惑かけないよう、お前がフォローするんだ。
あと靴は揃えるようにな。

293:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13678

やだ……かっこいい……

294:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10087

流石姐御。しっかりしてる
10032号、姐御の言う通りはっちゃけすぎるなよー。

295:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>292 了解
セロリを世話するのは癪だが、宿主に気を使わせるわけにはいかないもんな。


…………




一穂「はいはい、よろしくね。愛穂先輩から聞いてると思うけど、私は宮内一穂って言って、この子の姉やってるよ。ま、遠い所から来てお疲れだろうし、とりあえず荷物おろしてもらうかね。れんちょん、適当な部屋案内してあげてー」

れんげ「了解なのん! ではこっちへおこしください!」

御坂妹「で、ではおじゃまします、とミサカは緊張しながらもワクワクする様子を隠せず、しかし14889号のアドバイス通り、靴はしっかり揃えることを忘れずについに宮内家の敷居をまたぎます」

一方通行「落ち着け落ち着け、そりゃ俺の靴だ」

れんげ「では、こちらの部屋に荷物を――」




「お、れんちょん帰って来たんだー、お帰りー」

「ごめんね、上がらせて貰ったよー」

「おかえり、れんちゃん。……あれ、後ろの人たちは……?」


「おおぅ、みんな……お揃いなのーん!」




 まだ続くのん


乙コメントありがとうございます、励みになります。


では次レスより更新再開なのん。
少し短いけど許して欲しいのんなー。




「ええと、その人たちが都会から遊びに来たって人たちなの?」

「そうなん! 中々にエキサイティングな方たちなんなー!」

「へ、へえ……(エキサイティング?)」

夏海「それより自己紹介、自己紹介! ウチは越谷夏海だよ! なっつんって呼んでねー!」

小鞠「あ、私は越谷小鞠って言います」

御坂妹「越谷……ああ、妹さんでs」

小鞠「姉です!」

御坂妹「失礼しました、とミサカは内心マジかよと思いつつ頭を下げます」


蛍「(怒ってるこまセンパイかわいい……)え、えっと、私は一条蛍っていいます。よろしくお願いします」

御坂妹「皆さんご丁寧にどうも。ミサカはミサカ10032号と申します。そしてこっちの白髪(笑)が」

一方通行「いちいち(笑)をつけるンじゃねェよ……。あー……一方通行だ、よろしく」

蛍(一方通行はともかく……10032号って何!?)

夏海「変わった名前だねー、外国人?」

一方通行「あンま気にすンな。通り名みてェなもンだ」

夏海「へぇー、都会は通り名が普通なんだ! じゃあミサカさんも一方通行さん、改めてよろしくねー!」

蛍(普通じゃありませんし、さらっとスルーですか夏美センパイー!?)


れんげ「自己紹介も終わった所でとりあえず荷物置いてもらうん」

蛍「あ、じゃあ私たちはどいた方がいいですね、センパイ」

小鞠「そうだね、じゃあ私たちは居間の方行ってるから。ほら、行くよ夏海」

夏海「分かってるよー、じゃまたねれんちょん」

れんげ「ん、先行ってて欲しいのん。あ、そうだ、あとあーくんには着替え用意するんなー」

御坂妹「ブフッ!」


蛍「…………」

小鞠「…………」

夏海「…………」

御坂妹「…………」プルプル

小鞠「あー……くん?」

蛍「え、えとそれって……」

御坂妹「(笑)」

一方通行「……おい、ちょっと待て……。それ、俺のこと……かァ?」


れんげ「一方通行って言いにくいんなー。それにフレンドリーじゃないん。なので、今からあーくんと呼ぶことに決めたのん! よろしくなのん、あーくん!」

一方通行「…………」

小鞠「な、夏美、蛍も、笑っちゃダメだよ……くく……」プルプル

蛍「せ、先輩こそ……くっくく」プルプル

夏海「だ、だってあんな怖い顔であーくんって……くくくく……」プルプル

御坂妹「よ、よろしくな、あーくん(笑)、とミサカは溢れ出る笑いを堪えながらあーくんの肩を……ぶひゃひゃもうダメだこれ!」

一方通行(田舎に出て来ても俺の扱いは変わらねェのか……)


…………


310:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12222

あーくん(笑)

311:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

あーくん(笑)

312:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15463

あーくん(笑)

313:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14445

あーくん(笑)

314:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10170

あーくん(笑)


316:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

あーくん(笑)多すぎワロタwwww

お前らどんだけあーくん(笑)好きなんだよwwwwww

317:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13698

ちょ、あーくん(笑)目が死んでるwwww

318:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17763

さすがれんげさん! 俺たちに出来ないことを平然とやってのけるッ!
そこに痺れる! 憧れるゥ!

319:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12489

れんげさんマジヤバでちゃけパねぇですwwww

一生付いて行きます!


…………




蛍「あ、あのすいません笑ってしまって……」

一方通行「あァ……気にすンな。別に怒っちゃいねェよ……」

一方通行(精神的には多大なダメージを喰らったがなァ……)

御坂妹「流石年長者は違いますね、とミサカは未来の自分といい勝負をしそうな蛍さんを誉め称えます」

蛍「年長者……? え、えと、私一応小学5年生で、この中ではれんちゃんの次に年下なんですけど……」

御坂妹「……は?」

夏海「あーちなみにウチが中学1年生。姉ちゃんが中学2年生だよ」

御坂妹「……どうしましょう、ミサカにはこの子たち(特に蛍さん)が何を言っているのかよく分かりません、とミサカは自己防衛本能がががががが」

一方通行「落ち着け、気持ちはまァ……分かるが落ち着け」



…………



330:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10770

なん……だと?

331:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19632

なん……だと?

332:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16520

なん……だと?

333:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18888

小学……5年生……?

334:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14321

お、おおおおおれは信じないぞぞぞぞぞぞ
ま、ままままままさか小学生でここここんんななななボデーの持ち主なんててtttttttttt



335:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19658

落ち着け、おまいら。
これは幻想だ。














幻想……なんだ。


335:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090

しかし見事にそげぶされるミサカたちであった

336:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka15555

もちつけおまいら。
よく観察しろ……よくな。
いいか、たしかにそこの黒髪は小学生、神からひいきされたとしか思えねえが、この事実は変えられねえ。
けどな……さっきの自己紹介を思い出せ。
この中に、もれら以上の幼児体系が居るだろう?



337:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka12020

>>336 !? れんげさん……では……ない?

338:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka14443

>>336 つまり……どういうことだってばよ?

339:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka15555

越谷小鞠……念の為に学園都市の人工衛星をハッキングしてこの村の戸籍を調べた結果、彼女は正真正銘中学二年生、つまり肉体年齢は俺らと同じってことだ

340:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka12020

あの幼児体系で14歳……だと?

341:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka10770

ハッ! そう言えば、さっき自己紹介で『姉』って言ってた!


342:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13204

>>336 そこに気付くとは……やはり天才か……

343:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14563

詰まる所――

344:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19998

ああ、俺らにゃまだまだ希望はあるってことだな!

345:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

しかしその妹のなっつんは俺らよりも発育がよろしいのであった


346:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

ぎゃああああああああああ!

>>345 お前ホントさっきからなんなんだよぉおおおお!

347:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19998

>>345 他の個体よりちょっとスタイルいいからってチョーシ乗ってんじゃねえぞコラァ!

348:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13202

>>345 折角いい流れだったのにコンチクショウ!

349:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15789

>>345 所詮おまえも俺らと同じひんぬーの一族ってこと忘れんじゃねえぞォ!

350:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>349 やめろ、言ってて涙が出るわ!


…………




番外個体「あれ、なんだか無性にイライラが……。でもミサカにはあまり関係ないことのような気も……気のせいかな?」

打ち止め「んぅー……」

番外個体「うん、気のせいだよね。……タオル、こんな感じでいいのかな」

黄泉川「あれー、打ち止めのタオルをコッソリ代えようとしてあげるなんて可愛い所あるじゃん?」

番外個体「!? い、いつからそこに……って、ち、ちげーしっ! ミサカは単に絞ってないタオルこのガキの頭に乗せて嫌がらせしようとしただけだし!」

黄泉川「打ち止めの看病する為に残ったくせに、今更何言ってるじゃんよー」

番外個体「ち、ちげーよ! ミサカはあのもやしと一緒に旅行なんて行きたく無かったからだし! ああもうニマニマすんな!」

黄泉川「まあこっちはいいもの見れて眼福じゃんよ。なー桔梗?」



芳川「そうね、しっかり録画させてもらったし」●REC

番外個体「はあ!? ちょっ、何録画してんだよもおおおおおおおっ!」


17600「……微笑ましい光景ですね、ネットワークの荒れようとは大違いだ、とミサカは上位個体を取り巻く環境の素晴らしさを改めて噛み締めます。とりあえず上位個体を甲斐甲斐しく世話する様子の番外個体の映像は、今日の夜にでもみさつべにあげますか、とミサカは一人ほくそ笑みます」

17600「しかしはて、方言幼女に加え、大人ぶりたい背伸び幼女も追加とは……我らがセロリは大丈夫でしょうかね?」

17600「…………」

17600「まあ、アイツ真性のロリコンだからガチロリにしか反応しねえし大丈夫か(笑)と、ミサカはれんげさんの心配だけをしておきます」

17600「しかしはて、何か大事なことを忘れているような……?」


…………




一方通行「……なンかすげェムカつく電波受信した気がするわァ……」

御坂妹「どうした、あーくん(笑)、中二病発現したのか? 他所の家なんだし黒い翼は程々にな、とミサカはあーくん(笑)を優しくいさめます」

一方通行「オマエ、ホントぶっ飛ばしていい? いやもうマジで一回ぶっ飛ばさして頼むから」


夏海「仲いいんだねー、二人とも」

蛍「喧嘩しているようにも見えますけど……」

夏海「男女で二人、遠方まで……もしかして恋人だったりして?」

小鞠「こ、恋人!? 凄く大人な響き……!」

蛍「だ、ダメです! 先輩にはまだ早いですよ!」

小鞠「そ、そう……? ご、ごめん蛍……」


一穂「あ、ごめんねー、うちのれんちょんが濡らしちゃったみたいでー」

れんげ「あーくん、着替え持って来たのーん!」




まだ続くのんなー

あーくん(笑)



あーくん (笑)

これ番外個体や打ち止めにバレちゃってるの?

>>83
とりあえず打ち止めは寝てるだろ
後からログ見るだろうけど


読んでくれている方ありがとうございます。あーくん(笑)多っ!

>>83

>>84さんの言うように、打ち止めは寝ていて、番外個体はずっと看病してるのでまだ接続していないです。でもバレるのも時間の問題ですね。



では次レスより更新再開なのん



一穂「まあ夏だから風邪とか引かないと思うけど、早めに身体は拭いといたほうがいいからねー、はいタオル」

一方通行「悪ィ、助かる」

れんげ「着替えはねぇねぇが選んでくれたん。あーくんに合うといいん」

一方通行「おゥ、じゃあ少し着替えて――……なンだコレ」

御坂妹「ブフォッ!」

れんげ「どうしたのん?」

一穂「あ、ヤベッ」

一方通行「おィ……これよォ……」


つつノーカラーブラウス+フレアスカート


一方通行「女物じゃないですかァァァァァァァァァァァ!」

御坂妹「百合子ちゃんキター! とミサカはお約束の展開にpgrします」




…………


383:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

こwwwれwwwわwwww

384:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13345

はい、お約束の展開ですねwwwwwww

385:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17756

さあ ゆうしゃよ そのふくをきるがいい!

386:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19952

スーパー百合子ちゃんタイムwwwww

387:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11032

先生……お主、中々やるな



388:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10801

女装男子かぁ……













いいと思います///

389:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13879

おい変態、ROMってるんじゃ――

……変態じゃ……ない……?

390:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14457

末尾801は夢見るおと(ry

391:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12367

これがミサカネットワーク変態の法則である

392:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12801

>>390-391 ちょっ、あらぬ疑いをかけるのやめろや!


…………



一穂「あーごめんごめん。あーくんに合う服探してたら無意識にこれを手に取ってたわ」

一方通行「無意識で普通女物取るかァ!? てか何さりげにあンたもあーくン呼びしてンのォ!?」

夏海「いいじゃんいいじゃん、これすっげーあーくんに似合うと思うよ! ウチが保証してあげる!」

一方通行「そンな保証されてたまるかァ! あともうその呼び方は決まりなンですかねェ!?」

小鞠「何言ってんの夏海! そんなのダメに決まってるじゃん!」

蛍「そ、そうですよね、流石に男の人にこれは……」

小鞠「男の人にこんな大人っぽい服着こなされたら、私の立つ瀬が無いじゃん!」

蛍「そっちですかセンパイー!?」


一穂「いやー、あーくんとウチの身長近いからさ、ウチの服から探してたのが仇になったねー」

一方通行「貸してもらう身で言えたことじゃねェンだけど、せめてこの家の父親のお古とかありませンかねェ……?」

れんげ「うーん……。ちょっとあーくんには大きすぎる気がするん」

一穂「そうだねー、あーくんは少し小柄で線も細いから、父さんの服は合わないかな」

御坂妹「だ、そうだあーくん(笑)。大人しく百合子ちゃんデビューしろや、とミサカは無言のプレッシャーを掛けます」

一方通行「ペラペラ喋ってンじゃねェかァ!」

れんげ「大丈夫なん! ウチもその服が似合うと保証するん! ウチの言うことは間違い無しなん!」

小鞠「で、でもここで着こなす姿を見れば大人っぽさを勉強することが出来るかも……」


蛍「せ、センパイ!? ……で、でも、センパイの喜ぶ顔が見れるなら……! 一方通行さん、着るべきです!」

夏海「ね、試しに着てみなってー!」

御坂妹「ほら、この無垢な少女たちの瞳を無碍にするつもりか、空気よめよ、とミサカは笑いを堪えながらじりじり詰め寄ります」


一方通行「…………」



一方通行「――誰か助けてくださァァァい!」





…………


インデックス「あ、見てみてとうま。小鳥が飛んだんだよ」

上条「そーだなー、可愛いなー、インデックス」

インデックス「焼き鳥たべたいかも!」

上条「……退院したらな」

インデックス「わーい! ……今頃はあくせられーたは楽しんでる頃かな?」

上条「そうだな、アイツもたまには羽伸ばして休んで欲しいから、いい機会だったな」


…………




御坂妹「結局駄々を捏ねたあげく、この服装に落ち着きましたか、とミサカはこの服でもそれなりに似合っているあーくんに対しドン引きします、てかお前どんだけ細いんだよオイ」

一方通行「うるせェ! こっちだって肉つけたい気持ちは一杯なンだよォ!」←黒のノースリーブ+ダメージジーンズ

御坂妹「それでハンドガンを持てば完璧ですね」

一方通行「流石にオーバーダイブは使えねェよ」

一穂「おー、結構着れるもんだねぇ。じゃ、悪いけどそれで我慢してもらおうかね」

夏海「女物なのに全然違和感ないねー、むしろカッコいいかも」

小鞠「」

小鞠(……女として女として女として)ブツブツ

蛍「センパーイ、戻って来て下さいー!」


御坂妹「気にすることありませんよこまちゃん。この服ならば、まあ男性が着てもスタイルがよければ(多分)OKな服だと思いますし、とミサカは絶妙なフォローを入れます」

小鞠「こまちゃんいうな! って、え! ホント!? じゃあ私まだ負けてない!?」

御坂妹「何に勝負していたのか分かりませんが、負けてません、むしろ俺たちの戦いはこれからだ! とミサカはぐっと右手を握ります」

小鞠「そっかー、よかったよかったー」

蛍「よかった、センパイが笑顔に……可愛い……」

御坂妹(……この子は若干あの変態ですのと同じ香りがしますが……まぁあれよりは純粋そうですし、大丈夫ですかね、とミサカは現実から目をそらします)

れんげ「おー、あーくんかっこいいのん!」

一方通行「この服着て言われても微妙な気分だがなァ……」


御坂妹「何と言うか裏路地の怪しいシルバーアクセサリーの店員みたいなイメージですね」

一方通行「妙に具体的な例えだなァ……」

夏海「てゆうか先生こんな服持ってたんだねー、白衣と作業服のイメージしか無かったし意外ー」

一穂「君たちは先生のことをなんだと思っているのかね……。ウチだって大学時代はそれなりにお洒落してたさ」

れんげ「ねぇねぇの意外な趣味を知ったのん」

一穂「じゃ、ウチは夕飯の準備の続きしてくるから、疲れてるだろうし、君たちはしばしお休みー」



夏海「…………」

小鞠「…………」

蛍「…………」

れんげ「…………」


夏海「よし、遊ぼう!」

小鞠「今の話聞いてたの!?」

夏海「えー、いいじゃん、夕飯まで時間あんだし、いつもより人数多い遊び出来るじゃーん」

小鞠「いやいや、この二人も疲れてるだろうし……って言うか自然に夜ご飯ここで喰うつもりなんだなお前……」


れんげ「もちろん歓迎なのん、大勢で食べるの楽しいのん!」

夏海「いよっ! 流石れんちょん太っ腹!」

蛍「あ、あのそれより、やっぱり二人は少し休んだほうがいいんじゃ……それにあーくn……一方通行さんは杖、ですよね、それ」

御坂妹「ノープログレムです、とミサカは自分の体力が軍用マシンガンを抱えてでもスイスイ走れるかなりのものであることに胸を張ります。加えて、それカチッと」

一方通行「オィ、勝手にスイッチ押してンじゃねェよ」スクッ

夏海「え、杖無しでも歩けるの!?」

御坂妹「まあ細かい説明は都合により割愛させて頂きますが、このチョーカーのスイッチをオンにすると健康状態になるのです、とミサカはざっらばんに解説します」

一方通行「ったく、無駄にバッテリー消費したくねェから一旦切るぞ」カチッ


夏海「と、都会の技術ってすげー!」

蛍「いやいやいや! 都会にもそんな技術無いですよ!?」

御坂妹「まあそれでなくてもコイツ杖付きでもそれなりに動けますから遠慮はいらねぇぜ、とミサカはあーくんに対し、一切の手加減は必要なし、と皆さんの脳裏に刷り込みます」

一方通行「何故オマエは俺をそう追い込みたがるンだよ……」

御坂妹「いいじゃないですか、こんな大自然の中で遊べる機会なんてそうありませんよ、とミサカはそれでも杖付きであるあーくんの手を引っ張ります。きゃ、気遣いの出来るミサカって素敵!」

一方通行「ならせめて声に出すンじゃねえよ……。てかさっきから気になってたンだけど、お前もしかしてこの旅行中ずっとそれで俺のこと呼ぶ気?」

御坂妹「ははは何を今更。このあだ名から、最早逃れることは出来んぞ、とミサカはくらやみ団のように言い放ちます」

一方通行「せめてあのクソガキに知られねェことを祈るしか……無理か」



…………

406:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

無理だな

407:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10339

無理なんだゾ☆

408:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12258

>>407 しいたけファンは帰れ

そいやまだ運営来てないな、寝てるのか?

409:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク。
運営まだ夢の中だ。

410:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18022

まあ変態も居ないし、このスレでは特に問題は無いしな。
運営が来なくても大丈夫だろ



411:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19991

さっきミサカネットワークが崩壊しかけたんですがそれは

412:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

19090号ならとりあえずシメといた

413:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>412 よくやった!

414:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16874

>>412 GJ! お前は出来る奴だと思ってた!

416:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18820

19090号は犠牲となったのだ……


417:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14445

さて、火種も消えたし、あとはゆるりと感覚共有を楽しむか

418:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15548

久しぶりに平和なスレだなー

419:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18264

そう、その時はまだ、あんなことになるとは皆――

420:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19900

夢にも思っていなかったのです……

421:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15110

>>419-420 不吉なナレーションやめろやwwww


…………



夏海「じゃあさじゃあさ! なにやる?」

れんげ「なっつんテンション高いのんなー」

夏海「ふふん、夏海ちゃんはいつだってテンション高いさ!」

小鞠「ちょっと落ち着きなよ、恥ずかしいなあ……」

一方通行「で、結局なにするンだァ?」

夏海「うーん、そだね、折角こっちに来てもらったんだし、都会じゃ出来ないことやらせてあげたいよね」

れんげ「おおぅ……なっつんがまともなこと言ってるのん……もしや偽物!?」

夏海「本物だっつーの」


れんげ「都会じゃ出来ないこと……中当てとかですか!?」

小鞠「いや、中当てはどこでも出来んでしょ」

蛍「私はまだこっちに慣れてるって言うほど長い訳じゃないのであまり思いつくことがないですね……」

御坂妹「でしたらミサカから一つ提案と言う名の希望を述べさせてもらっていいでしょうか、とミサカは遠慮がちに手を挙げます」

夏海「お、いいよー、みっちょんは何がしたいのかなー?」

御坂妹「みっちょんと言う名はグッドです! とミサカは人生初のあだ名へ喜びをダービー(兄)のように人差し指を立て表現しつつ、是非山に行きたいです、と端的に希望を述べます」

夏海「山? そんなんでいいの?」

御坂妹「はい、何を隠そう、ミサカは箱入り娘ならぬ培養器入り娘であったために、このような自然と交わる機会は滅多になかったのです。なので、ここは1万近いミサカの為にも、是非直に自然を感じたい、とミサカは両の拳を握って力説します」


夏海「成る程! 確かにそれはいい考えかもね!」

蛍(……培養器入り娘? 何か病気だったりしたのかな……?)

夏海「とのことだけど、みんな、どうする?」

れんげ「ウチは賛成なのん! 山で遊ぶのもエキサイティングなんな!」

蛍「あ、私も是非探検してみたいです」

小鞠「んー、じゃあここは私がお姉さんらしく案内してあげようかな」フフン

御坂妹「…………」チラッ

一方通行「あァ、構わねェよ、杖付いててもこンぐれェの山道なら楽勝だ」

御坂妹(……ありがとうございます、とミサカは表面に出すことはせず、心の中で気を遣ってくれた一方通行に感謝の意を述べます)






夏海「よぉーし! では!」

れんげ「出発! なのん!」

御坂妹「おー! とミサカは拳を高く掲げます」

御坂妹(心ばかりのお礼として、今度上位個体のパンツの柄でも教えてあげますか、とミサカは自分がちゃんとお礼を言えるいい子だと自画自賛します)


蛍「嬉しそうな顔で一方通行さんを見てたけど……ホントに恋人なのかな?」

夏海「んふふー、そこらへんは今日の夜にでも聞いちゃおうよ、ほたるん」

小鞠「ちょっと、何の話?」

夏海「おっと! こまちゃんにはちょっとこの話は早いから、大人になったらねー」

小鞠「こまちゃん言うな! 私はこれでもお前の姉なんだぞ!」

れんげ「こまちゃん……どんまいんッ!!」



とりあえず遊ぶのん! まだ続くのんなー

あーくん(笑)のかっこいい展開ありますか!?


今さらだけどベクトル操作で水分飛ばすのってできないの?

いざという時のためにバッテリー残しとかないと

14510号に出てきて欲しい

>>1の過去のSSを知りたい


読んでくれている方、コメントしてくれた方、ありがとうございます。

>>108 あーくん(笑)のかっこいい展開はこの後すぐです。

>>110
>>111さんの言うように、いざと言う時のために、極力バッテリー消費は抑えています。でもミサカが望むのであれば使っちゃうと思います。

>>114-115

たしかに過去作品を知ってしまうと先入観を持ってしまうかもしれないですね。
このお話はこのお話だけで見て欲しいので、完結後に書かせて貰おうかと思います。



では次レスより更新再開しますのん。



~山なのん~


御坂妹「MISAKA IN MOUNTAIN! です!」

一方通行「なンで英語なンだよ」

御坂妹「すぅー、はぁーっ……。ああ、清涼な空気、緑の香り……世界とはかくも美しいものなんですね、とミサカは改めてこの世界に生まれた喜びを噛み締めます」

一方通行「…………」

夏海「あはは、大袈裟だなぁ、みっちょん」

小鞠「でも、都会の人に私たちがいつも過ごしてる場所褒められるのってなんか嬉しいね」

れんげ「ウチも誇り高いのんなー」


蛍「……あ、一方通行さん大丈夫ですか、杖」

一方通行「あァ、気にすンな。これでも鍛えてンだ、見かけ程貧弱じゃねェよ」



夏海「さてさて山に入ったはいいが何をするかね」

御坂妹「そこは考えていませんでした、とミサカは素直に謝ります」

夏海「うーん、みっちょんは何かやりたいことない?」

御坂妹「やりたいこと、ですか……。申し訳ありませんが、ミサカはこのような場所は生まれて初めてなので、思いつくことが無いのです、とミサカはあらゆることに経験不足な自分を恨めしく想います」

夏海「あ、いやいや謝らないでよ! そういうんじゃなくてさ……うーん、なんて言うかなー」

小鞠「都会の人だもんね、何が新鮮に感じるんだろ……」

蛍(私は何が一番印象深かったかな……ありすぎて一つに絞れないかも)


「「「「う~ん……」」」」


一方通行「あァー……動物好きだろ、オマエ」


御坂妹「えっ」

夏海「あ、そうなの? じゃあさ、奥の方とかで色々見れるよ!」

御坂妹「ほ、ホントですか、とミサカは興奮しすぎていてもたってもいられません!」

夏海「ふふっ、じゃあいこっか。ケモノ道だから気をつけてねー」

れんげ「では移動開始なのん!」

小鞠「よし、行こっか、蛍」

蛍「はい、センパイ」

一方通行「やれやれ……」

一方通行(このままだと埒があきそうもねェから言っちまったが……)

御坂妹「どんな動物が見れるのでしょう、ミサカは超わくわくします! とどこかのモアイさんのように言ってみます!」キラキラ

一方通行(地雷じゃねェといいがなァ……)




御坂妹「うわぁ……か、可愛い……」

一方通行(いつもの口調も忘れるほどにか)

御坂妹「図鑑でしか見たことはありませんでしたが、リスとはこんなにも愛らしいものだったのですね、とミサカはそのキュートな瞳に胸を見事に打ち抜かれました」

夏海「お、この子たち人に慣れてるね、触っても逃げないや」

小鞠「むぅ、確かに可愛いね、これ……」

蛍(可愛いリスを持った可愛いセンパイ……可愛さが2倍です!)

れんげ「あーくんも持ってみるん?」

一方通行「……遠慮しとくわ。俺みたいな野郎が持っちまったらリスが尻尾振って逃げちましなァ」

一方通行(やべェな、遠くから見れる程度だと思ったンだが、まさかここまで触れるとは……)


御坂妹「で、ではミサカが……」

一方通行「あ、オイ! オマエは……」

リス「!」ダッ

夏海「わっ! あ、ちょっとっ!」

御坂妹「あっ……」

一方通行(……やっぱりか)

小鞠「逃げた……ね」

蛍「逃げちゃいました……ね」

れんげ「尻尾振っておさらばだったのん……」

御坂妹「…………」


夏海「あ、あはは、ウチがちょっといじりすぎたかな。人に慣れてると思って調子のっちゃったかも」

小鞠「わ、私も……ご、ごめんね、ミサカさん」

御坂妹「……いえ、いいんです。浮かれて忘れていましたが、ミサカは、実は特殊な体質で、動物に避けられてしまうのです。皆さんに不快な思いをさせて申し訳ありませんでした、とミサカは……ぐすっ」

夏海「あっ、別にそんなこと思ってないよ! よく分かんないけど、体質ならしょうがないって!」

小鞠「そ、そうだよ、ミサカさんが悪いわけじゃ――」

れんげ「――大丈夫なのん!」

御坂妹「!?」

夏海「れんちょん!?」

れんげ「お話はよくわかったのん。ならばウチにとっておきの秘策があるのん!」


蛍「秘策?」

れんげ「フスー」

御坂妹「……指笛、ですか? とミサカは涙を吹きつつ首を傾げます」

一方通行「いや、音出てねェぞ」

れんげ「ふふ、これが見抜けないとはあーくんもまだまだですな」

一方通行「あァ?」

夏海「あ! れんちょん、その特技は!」

れんげ「ご名答なのん――我が愛すべき友、具の出番なのん!」

具「」ガサッ

夏海「早っ!」


れんげ「流石は具なのん、ウチが笛吹いたらすぐに来てくれるんなー」

小鞠「凄いな、どこにいたんだこの子……」

蛍「偶然近くに居たんでしょうか……?」

御坂妹「こ、この子は俗にいう狸と言うやつなのでしょうか、とミサカは興味津々に訊ねます」

れんげ「イエスなのん、依然出会った狸、名を具と言いますん」

御坂妹「おおぅ、素晴らしい名前です! ミサカはれんげさんのネーミングセンスに脱帽します」

夏海「だよねー!」

御坂妹「ええ、凄いです!」キラキラ

夏海「……みっちょん、ちょっとよく考えてー? その名前はないでしょー、って突っ込む所じゃない? 具だよ? 具なんだよ?」


御坂妹「? なんのことでしょうか? とミサカは首を傾げます」

一方通行(コイツ猫にいぬって名前付けるような奴だからなァ……)

御坂妹「非情に可愛らしいお方です、とミサカは遠巻きに見つめます」

れんげ「みっちょん、大丈夫なん。具は大人しいし、みっちょんを避けたりしないん。ウチが保証するん」

御坂妹「で、ですが……」

夏海「そうだよ、具ならきっと大丈夫だよ、ほら!」

蛍「そ、そうですよ、試しに触ってみたらいいと思います!」

御坂妹「……では」

具「」ビクッ

御坂妹「……ッ!」


れんげ「具……」

一方通行(……チッ、仕方ねェな)カチッ

一方通行「オラ、そんな風にガチガチに緊張した顔じゃあコイツも怯えンだろうが。力抜いて触ってみろ」ガシッ

御坂妹「えっ、あっ!」

夏海「おおっ!」

御坂妹「触……れる……!」

夏海「やったね、みっちょん!」

蛍(よかった~!)

小鞠(これで逃げちゃったらどうしようかと思ったよ……)

れんげ「流石はウチの具なん! 信じてたのん!



御坂妹「ずんぐりしたイメージでしたが、こうして見ると細い身体なのですね。毛も固いかと思いきや、とても柔らかく、心地いいです、とミサカは初めて触る狸の身体に震えながら実況しま――」

具「」ゴロゴロ

御坂妹「うわぁあうぁうあうあう///」

れんげ「言葉に出来ない程感動しておりますのん。お力に慣れて何よりなんなー」

一方通行「オラ、そろそろ放してやれ、いくら人に懐いてるっつっても、あンまいじンと嫌がられンぞ」

御坂妹「そうですね、とミサカは名残惜しく感じつつも、この手に残る温もりを胸に秘め、具から離れます」

れんげ「ご苦労だったのん、具。後でウチに来たらおやつあげるのんなー」

具「」ガサガサッ



一方通行「……ったく」カチッ

御坂妹「……ミサカ、この温もりを絶対に忘れません」

一方通行「あァ、良かったなァ、人に慣れてる動物でよォ」

御坂妹「……ありがとうございます、一方通行」

一方通行「あァ? なァに言ってンですかァ、お前? 俺はなンにもしてねェっつゥの。オラ、まだ散策するンだろ、行くぞ」


御坂妹「……清々しい程嘘をつくのが下手な人ですね。……でも、悪く無いですよ、とミサカは微笑みます」




…………


512:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11345

( ;∀;)イイハナシダナ―!!

513:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16789

あーくん……誤解してたよ

514:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10098

チッ、カッコ付けやがって……









……ありがとう、あーくん

515:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

狸テラカワユス
ここだけはあーくんを評価してやろう

516:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13564

なんだよ、ちょっと視界が見にくくなってるじゃねえかふざけんな



517:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18990

べ、別に嬉しいなんて思ってないんだから! か、勘違いしないでよねっ!
あ、あーくんのことなんて別になんでもないんだからねっ!

518:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17896

>>516-517 ツンデレ乙
狸が可愛いことは認よう

519:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11009

いきなりあーくん(笑)の株が急上昇!

:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14009

ミサカーズちょろいwwwww

:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13937

しかしあーくんをあーくんと呼ぶことは忘れないミサカーズであった


…………


小鞠「次は何するの?」

夏海「うーん、普通の動物相手だと、みっちょんのトラウマ的なものが増えちゃうかもしれないし……そだ!」ピコーン

れんげ「おお、なっつんの頭に電球が光ったのん! 何か名案ですか!?」

蛍「また古い表現ですね……」

夏海「山菜取ろうよ、山菜!」

御坂妹「山菜ですか?」

夏海「そうそう、都会じゃ採った野菜をすぐに食べるなんて習慣無いでしょ? ここは一つ、夕食の為にも色んな山菜ゲットの旅としゃれこみましょうや!」

御坂妹「なるほど、それはまた心躍る提案です、とミサカは目を輝かせます!」

一方通行「しかし山菜ねェ……俺には何が喰えるのかなンて分かンねェぞ?」

御坂妹「おや、あなた程の頭脳の持ち主ならこの世のありとあらゆる物事のデータが入っていそうですが? とミサカはハテナマークを浮かべます」



一方通行「必要ねェ知識は頭にねェよ。学園都市の中で暮らしてて生の野草を喰う機会があるのかよ」

御坂妹「ああ、成る程。そういやさっき地図見ることも出来ませんでしたものね(笑)」プッ

一方通行「」イラッ

夏海「大丈夫、大丈夫。山菜採りのエキスパートであるこの夏海ちゃんがしっかり教えてあげるからね」

小鞠「じゃあ蛍には私が教えてあげようかな、まだあまり分からないだろうし」

蛍「そうですね、お願いしていいですか?」

蛍(ホントはあれから図鑑とか見て少しは覚えたんだけど……こまセンパイと居られるなら……!)

れんげ「ウチもまだ自身が無いのでなっつんに教えを請うのん」


夏海「オッケー、んじゃ二手に別れて探してみようか。その方が多く見つかりそうだしね」

小鞠「じゃあ私と蛍はこっち探してみるよ、行こっ蛍!」

蛍「は、はい、センパイ!」

夏海「おーし、では夏海ちゃんチームは反対側に。ほらほら、みっちょん、れんちょん、あーくん、行くよー!」

御坂妹「合点承知です! とミサカは新たなる出会いの予感に胸を躍らせます」

れんげ「わくわくして来たのん! 新種の野草を見つけて図鑑に名を残すんなー!」

一方通行「やれやれ、ちとハードな山歩きになりそうだなァ……」



…………

599:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12235

お次は山菜採りか

600:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17890

いいな、今日一日だけで色々な経験出来そうだ

601:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13522

都会っ子のミサカたちに果たして野草が食べられるのか

602:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

お姉様と会った時、手当り次第にものを喰っていたもれらが心配することじゃないだろう

603:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

山菜……ヘルシー……ダイエット効果……ハァハァ……!


604:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>603 こいつもう蘇ったのか

605:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13566

>>603 この執念は少し尊敬する

606:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18990

皆様さっきはホント調子に乗ってすいませんでした、深く反省しております

607:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

分かればいい。
しかし13577号は一体何をしたんだ?

608:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

>>607 ダブルクォーターパウンダーを喰わせ続けた



609:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11991

>>608 鬼かお前はwwwww

610:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>608 これはひどいwwwwww

611:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

ぐすっ、しかもLサイズのポテトにコーラまでしっかり……

612:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10339

わぁ、カロリーが心配なんだゾ☆


…………


れんげ「あーくん、こっちなのん! 一杯食べられるのがあるのん!」

一方通行「あァ、今行くわァ」


御坂妹「み、ミサカも……わふっ!」

一方通行「あっぶねェな。はしゃぐのはいいけどよォ、もう少し周りを見ろ」

御坂妹「す、すいません、とミサカは支えてくれたあーくんに感謝します」

一方通行「ほら、行くぞ」

御坂妹「は、はい……」

御坂妹(なんだかんだで、一方通行も常識人なんですよね。今だってミサカのことを瞬時に支えてくれましたし、さっきも能力を使って……)

御坂妹「はっ!」

れんげ「?」

御坂妹「ダメですダメです! ミサカは上条当麻一筋なのです! これは旅行先でテンションが上がっているせいなのです! とミサカは必死に首を振ります」

御坂妹「…………でも」

御坂妹「……いえ、今は山菜ゲットに集中しなければなりませんね、とミサカは他のミサカたちの為にも奮起します」




…………

639:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10987

……おや?

640:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

これは少し妙な展開になってきましたなww

641:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

上条派最右翼の10032号が消えてくれればもれ的には最高なんだが

642:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13573

素直な>>641を尊敬

643:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15567

おいおい、さっきからあーくんの株急上昇じゃねえか、勘弁してくれよ


644:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13455

これ運営に知れたらマズいんじゃね?

645:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

何がアウトの線引きになるか分からんからな……
スネーク、運営はどうしてる?

646:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク、運営は起きたみたいだが、まだここに繋ぐほど本調子では無いようだ

647:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13423

>>646
まぁ二人きりで行かせることは運営が促したようなもんだし、大丈夫だろ

648:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

……うむ、そうだといいんだが


649:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19879

スネーク、何か問題か!?

650:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

……いや、そのことで、何か忘れているような気がしてな

651:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15679

なんかそれ10032号も言ってたな

652:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

10032号が何かしたの?

653:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13490

いや、何か大事なこと忘れてるかも的なことを


654:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>652 えっ

655:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

あっ

656:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

あのさあ、これ―― ど う い う こ と ?


…………


御坂妹「――……ッ!!」ゾクッ

一方通行「あァ、お前、どうしたンだ?」

御坂妹「……寒気の原因はこれだったか、とミサカは戦慄します」



しゅ、修羅場の予感なのん! まだ続くのんなー

>>135の18990って19090?

読んで暮れている方、コメントしてくれた方ありがとうございます。

>>146 そうです、ホントすみません! あそこは19090号の書き込みです。


では次レスより更新再開なのん。







656:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

おおおおおお落ち着け! これは上位個体の命令で……

657:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

こっちが調整で席外してる時に……一方通行さんと二人きりで旅行……?

あは、あは、あはははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははは




















ふざけてんの?

658:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11345

怖っ……



659:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

ち、ちがっ! 田舎の景色を堪能したいと言う幼女直々の命令だったんだ!

660:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11369

>>657 さすがの俺もこれは引く

661:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

あーくんとは別に何も無いから! そこんとこ勘違いするなよ! ホントに何もないからな!

662:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

これは面白い展開にwwwww

663:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>661 全然おもしろくねーよ! 煽んなマジで! てかお前はダイエットしてろ永久に!



664:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15546

それはフリか?

665:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13345

フリフリですなwww

666:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

フ リ じ ゃ ね ー よ ッ !

お前ら少し黙れ!

667:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

春厨の出現でMNW大混乱wwww

668:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14567

さあさあ盛り上がって参りましたwwwwwwww



669:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12229

ダイコンラン! ダイコンランです!

670:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13789

>>669 これまた懐かしいネタを……

671:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

実はこのイベント、10032号以外が全て仕掛人!

672:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16790

そうだったらどんなにいいか……

673:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

……うん、よくわかった

ごめんね取り乱して



674:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

お?

675:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

なんだもう終わりか

676:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19935

流れに乗れなかった、ちくせう

678:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18080

流石の春厨も理解があるか

679:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

うん、今から10032号殺しに行けばいいね?



680:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

えっ

681:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10089

えっ

682:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

えっ











えっ?


683:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13556




戦 闘 不 可 避 w w w w w




684:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10089

今! ここに!

685:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10090

あーくん(笑)を求める二人のミサカ(笑)の!

686:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10574

戦いの火蓋が!

687:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12223

切って落とされた!

688:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12801

これには会場の皆さんもビックリですねwwww



689:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>684-687 落とされねーよ!

てか、だ、誰がこんな白アスパラガス相手にするか!

690:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10339

またまたぁ、素直じゃないのは損なんだゾ☆

691:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13334

10032号も素直じゃないのよなー

692:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

これはいいツンデレ
ごちそうさまです

693:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10098

大丈夫、私はそんなツンデレな10032号を応援してる



694:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

へー……ふーん……

695:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

ちょ、おまっ!
お前知ってんだろ!?
俺は上条派だっつーの!
てかお前ら黙れええええええええ!!

696:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11102

(今だってミサカのことを瞬時に支えてくれましたし……)

697:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14586

(さっきも能力を使って……)



698:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

よし、マシンガンの点検は完了、と
あ、遺体袋も用意しとかないと……ね

699:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10054

なんか14510号がすげえ怖いこと呟いてるんだが

700:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

落ち着けええ! あれは事故だから! 事故! 分かる!? J I K O!

701:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12223

そうそう、これは旅先でちょいとテンション上がっちゃってるだけだから気にすんなってwwwww

702:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

お  前  ら  マ  ジ  で  黙  れ  !  !




…………



御坂妹「こ、この野郎共……! と、ミサカは改めてネットワークのノリのウザさと言うものを再認識しま……煽んなって言ってんだろマジでもおおおお!」

夏海「ひっ! み、みっちょんどしたの!?」

一方通行「気にすンな。持病の発作だ。ちょっと先行っててくれ」

夏海「う、うん……」

れんげ「みっちょん……大丈夫なん?」

一方通行「(頭の方は分からねェが)多分大丈夫だろ、多分」


れんげ「多分を二回も使ったのん……それは可能性としておかしいん。シュレディンガーもびっくりなのん」

一方通行「……オマエさっきから思ってたんだけどホント愉快な感性してるよなァ」

御坂妹「だ、だから……うわぁああああああ来るなぁああああああああ!! とミサカは――」

一方通行「まァたなンかややこしいことが起こってるみてェだなァ……」ハァ

れんげ「あーくん、どんまいんッ!!」


……………



~ねぇねぇサイド、なのん~


一穂「さぁーて、後はこっちの味付けを……あ、やべ、調味料切らしてたわ」

一穂「仕方ね、楓の所まで買いに行くかねー」カシュッ



一穂「車に乗ってると風になれる気がするんだよね、ウチは」


一穂「……もうすぐ日が暮れるなぁ。れんちょんたちが帰って来る前には帰らんとね」



一穂「ふむ、しかし都会の子たちが遊びに来てるんだし、欲を言えばもう少しこっちならではのものでもご馳走してあげたかったけど……――うおッ!?」


キキィーーーーーッ! ドゴンッ!




一穂「…………」ガチャ


一穂「……あちゃー……やっちまったね」



一穂「うっ、重っ……!」




一穂「…………」





一穂「……ごめんなぁ」






一穂「楓ー」

楓「あ、センパイ。どしたんですかこんな時間に」

一穂「いやー、調味料一部切らしてたから買いに来たんだけどさ」

楓「はぁ」

一穂「ちょっと、こっち来てくれるかい?」

楓「? はぁ……いいですけど……ってうわっ!」

一穂「これ、ちょーっと手伝ってくんないかねー」

楓「こりゃまた派手にやりましたね……」

一穂「いや、ウチ一人じゃ辛そうでさ」


楓「あー……分かりました、手伝いますよ」

一穂「よっ、流石便利屋楓ちゃんだね」

楓「あ、その分の時給は貰いますんで」

一穂「えっ……ウチで今日夕食ご馳走じゃ駄目かね?」

楓「仕方ないですね、じゃ、それで手を打ちます」

一穂「いやー、助かるわー、あ、あと調味料……」

楓「あー、今取って来ます。何が切れてんですか?」

一穂「えーとねー……」


…………




~再びウチさいどなんな~


一方通行「よォ……落ちついたか?」

御坂妹「はい、ご迷惑をお掛けしました、とミサカは14510号の恐ろしさと、風邪っぴきにも関わらず奴の急襲を阻止してくれた上位個体のありがたさを心から噛み締めます」

一方通行「14510号? アイツが何かしたのかァ?」

御坂妹「…………」

一方通行「?」

御坂妹「……てめぇのせいだろうが」ボソッ

一方通行「あァ?」


御坂妹「何でもありません、しかしこのように取れ立て新鮮な山菜と言うものは生でも美味しく頂けるのですね、とミサカは大自然のエネルギーを実感します」

夏海「あはは、あんま食べ過ぎない方がいいよ、夕食も豪華みたいだからさー」

れんげ「そうなん! そろそろ日も暮れるんな」

夏海「んー、結構ゲットしたし、日が暮れると道暗くなるしね。そろそろ山降りようか? みっちょんたちも大丈夫?」

御坂妹「はい、ミサカたちは不慣れな土地であるので、ジモティーである皆さんの判断に任せます、とミサカは流され易い現代の若者を演じます」

蛍「あ、夏海センパイ!」

夏海「お、ほたるんたちもグッドタイミング。どう、いっぱい採れた?」

蛍「はい、センパイが教えてくれたので」

夏海「……で、そのセンパイは足を挫いておんぶしてもらってるのね」



小鞠「言うな! 滑ったんだよ!」ムキ-

一方通行「ほら、野草よこせ。おぶった状態じゃ持ちにきィだろ」

蛍「あ、すみません、ありがとうございます」

小鞠「うー……ごめんなさい……」

一方通行「ガキが細かいこと気にしてンじゃねェよ。杖付きの身じゃあこンぐれェしか役に立てねェしな」

夏海「んじゃ、皆集まったしそろそろ帰るかね。これも料理しなくちゃなんないし」

御坂妹「はい、名残惜しいですが、いい体験が出来ました、とミサカは皆さんにお礼を言います」

蛍「……あ!」

夏海「ん? どしたのほたるん」

蛍「あの……どうせなら、もう少しだけ、登りませんか?」





御坂妹「わぁああ……」

夏海「おお、時間ピッタリだったね!」

蛍「私が転校して来た日、皆さんにここを教えてもらったこと、凄く嬉しかったんです」

小鞠「……なるほどね、夕日に照らされて、凄く綺麗に見えるよ」

御坂妹「……木々の香り。眩しく全身を照らす夕焼けの光。頬に感じる、清涼な風……」


御坂妹「……ミサカは、初めて、世界の眩しさを感じた日を思い出しました……」

夏海「ホント大袈裟だなぁ、みっちょんは」

御坂妹「そうかもしれません、けれど、今日、この日この時この場所で見たことは、1万近い妹達の脳裏に、深く、そして美しく刻まれることでしょう」



夏海「……しすたー……ず?」

一方通行「……ほら、そろそろ帰ンぞ、見りゃ分かる通り、日も沈みかけだしなァ」

夏海「お、やべっ! じゃあそろそろ帰ろっかー!」

小鞠「あ、こら夏海走らないのー! いてて……」

蛍「じゃあセンパイ、背中にどうぞ」

小鞠「あ、ご、ごめんね、蛍……」

蛍「いえいえ、私が好きでやってるんですから」



れんげ「みっちょん」

御坂妹「……?」

れんげ「帰ろう、のん」

御坂妹「……ええ、帰りましょうか、とミサカはれんげさんの手を取ります」

れんげ「あーくんも行こうのーん!」

一方通行「あァ、すぐ行くから先行ってろォ」


一方通行「……世界、ねェ」


一方通行「下らなくて、汚ねェし歪んでるけどよォ……アイツらがほンの少しでも美しいなンてほざきやがるンだったら……守る価値は、十分だよな」


一方通行「……行くか」



お腹減って来たのん! もうちっと続くのんなー


読んでくれている方、コメントしてくれた方、ありがとうございます。
今回は解体作業です。色々おかしい所あるかもしれませんが、温かい目で見てくれると助かります。



では次レスより更新再開なのん。




…………



ひかげ「たでーまー。ひかげ様のおかえりですよーっと」ガラッ


ひかげ「…………あれ?」


ひかげ「姉ちゃーん? れんげー?」


ひかげ「…………」


ひかげ「……なんで誰も居ないんだよ! 今日帰るって言ったじゃんかー!」


ひかげ「もー怒った! 家出してやる! 出てってやるからなー!」



楓「……何一人で騒いでんだお前」

ひかげ「うぉっ! 駄菓子屋! 何故ここに!?」

楓「楓だっつの。いい加減名前で呼べ」

一穂「お帰りー。ひかげ」

ひかげ「あ、姉ちゃんも! どこ行ってたんだよー」

一穂「いやー、ちょっち買い物にね。今日はお客さんも多いことだし」

ひかげ「え、誰か来てんの?」

楓「都会の方から二人な」

ひかげ「えっ……」サ-ッ

楓「残念だったなあ、都会風ぶっこけなくて」ニヤニヤ

ひかげ「う、うっせー!」




れんげ「ただいまなのーん!」

楓「お、噂をすれば」

夏海「かずっちゃんー、山菜取って来たよー!」

一穂「おお、こりゃまた大量だね。じゃ、これもちゃちゃっと料理しちゃいますか」

御坂妹「おや、また新しい顔が見えますね、とミサカは横の一方通行を引っ張ります」

楓「お、アンタらが都会から来たって2人組か」

ひかげ「お、おおぅ、身から都会オーラが滲み出てる……」

御坂妹「はい、初めまして、ミサカはミサカ10032号と申します。こちらでみっちょんと言う素敵なニックネームを頂きました。そしてこちらの少年は一方通行と言います。こんななりですが少年です、とミサカは大事なことなので2度言います」

一方通行「こンなナリですいませンねェ! 好きでしてるワケじゃねェわァ!」


楓「おおよろしく、私は加賀山楓だ。近く……ってほどでもないけど、この村で駄菓子屋営んでる」

御坂妹「駄菓子屋!? な、なんと甘美な響きでしょう、とミサカは目を輝かせます!」

楓「よければ明日来な、サービスするよ」

御坂妹「……っ! ……っ!」グイグイ

一方通行「分かったから無言で引っ張ンじゃねェ。借り物の服が伸びンだろうが」

ひかげ「あー……私は宮内ひかげです。はい、生粋の田舎者でーす、ふふふ……」

一方通行「えらく卑屈な自己紹介だなァ……」

御坂妹「宮内と言うことはれんげさんの姉でしょうか?」

れんげ「おお! ひか姉帰って来てたのん!?」

ひかげ「いや、気付くのおせーよ! 今日帰るって連絡してただろーが!」


一穂「ほれほれ皆玄関先で駄弁るのもいいけど、そろそろ家にお入りー」

夏海「はいはーい」

小鞠「それじゃ私も夜ご飯のお手伝いをしようかな」

蛍「あ、じゃあ私も手伝います!」

一穂「お、こりゃ助かるね」

楓「センパイ、それより先にこっちを早くやんないと……」

一穂「お、そうだったそうだった」

ひかげ「? まだ何かあんの?」

一穂「うん、ちょっとあーくんとみっちょん、ほたるんの三人にはキツいものかもしれないから、先家に入っててくれるかい?」



夏海「……あ、もしかして」

ひかげ「うへぇ、帰省早々ヘビーなもん見ちゃうな」

御坂妹「? 何かは分かりませんが、この家に招かれた以上、ここでの出来事には出来る限り全て目を通したいです、とミサカは希望を述べます」

ひかげ「あー……。気分悪くなると思うけど……大丈夫?」

一方通行「いや、悪ィけどコイツの好きにさせてやってくれ。俺も大方予想はついてる」

蛍「わ、私も皆さんと一緒に……」

一穂「……そっか。んじゃ、見てもらうかね。楓、そっち頼むよ」

楓「ういっす」

御坂妹「? 何が出て来るのでしょう、とミサカは首を傾げます」

一方通行「見てりゃ分かる」

一穂「あ、夏海、悪いけどこのブルーシート広げてくれるかい?」ゲシッ



夏海「あいよー」バサッ

一穂「さんきゅ、では、いっせっーの!」

楓「せっ!」


ドサッ!


御坂妹「……ッ!」

蛍「ひっ!」

小鞠「うわっ!」

夏海「うわちゃー……」

れんげ「おぉう」

ひかげ「やっぱりかー……」



一穂「うんうん、それぞれ色んな反応があってよろしい。はい、ではこれは何かな、ほたるん?」

蛍「えっ!? ……え、えっとその……猪……ですか?」

一穂「正解、猪の死体です」

夏海「あ、あははー、こりゃ大物だね。ウチも久しぶりに見たよ……」

一穂「なぁーに言ってんの、こりゃ大分小さい方だよ。ウリ坊に毛が生えたくらい」

蛍「……し、死んじゃってるんですか? ……って当たり前ですよね、死体なんですから」

一穂「そう、ウチの不注意でね、車ではねちゃって、お亡くなりになりました」

小鞠「そ、そうなんですかー……」

夏海「ね、ねーちゃん顔青いけど大丈夫?」

小鞠「べ、別に! 初めて見るわけじゃないし! 夏海こそ顔青くなってんじゃん……」

夏海「う、ウチは走りすぎて疲れちゃってるだけだし!」


御坂妹「それをどうするのでしょう、とミサカは質問します」

一穂「うんうん、いい質問だね。この猪はこれから解体して、今夜のご飯にしようと思います」

ひかげ「あー、やっぱりな」

御坂妹「食べる……のですか?」

一穂「奪ってしまった命は還らないし、謝ってすむことでもないからね。だから、ウチらに出来ることは、せめて美味しく食べてやることだよ。……ま、人間の勝手な理屈だけどね」

一方通行「すぐに出来るもんなのかァ?」

一穂「まー、大きいとそれなりに時間かかるけど、こんぐらい小ぶりな奴で人数居ればそれなにりにね。今日夕食で使う分だけしっかり切り分けて、残りは保管って感じかな」

蛍「…………」

夏海「み、みっちょんもほたるんも大丈夫? やっぱり家に入った方がいいんじゃない?」

一穂「うん、今から解体作業しようと思うから、ここからはマジにきついと思うよ。見たくない子供は家に入ってなー」


楓「だな。見慣れてない奴には特にだろうし、折角今日は夕飯が豪勢らしいんだ。飯喰えなくなるような場面は勿体ないからカットしとけ」

夏海「出たよ駄菓子屋の貧乏根性」

楓「ほっとけ」

小鞠「う、うん! こっちは私たちがやっとくから、蛍はミサカさんたちと一緒に山菜の方洗っといてよ!」

蛍「……え、あの……」

小鞠「大丈夫だよ、初めてって訳じゃないしね!(嘘)」

蛍「…………」

御坂妹「…………希望を述べていいでしょうか、とミサカは挙手をします」

一穂「ん?」

御坂妹「その作業、ミサカにもやらせては貰えないでしょうか」

蛍「えっ!?」


ひかげ「はぁ!? いやいや、それはチャレンジャー精神旺盛すぎるだろ!」

一穂「……んー、まぁやりたいって言う気持ちはいいと思うけど、どうしてかな?」

御坂妹「……ミサカは、命と言うものがなんなのか、ほとんど知りませんでした」

夏海「……みっちょん?」

御坂妹「ミサカの周りでは、多くの命が失われて行くのが現実でした。けれど、それ故に命と言うものが何なのか分からなかったのです」

一方通行「…………」

御坂妹「今でも、はっきりと命と言うものが分かったわけではありません。だからこそ、ミサカはもっと知りたいのです。命と言うもの、そして、それを奪うと言うこと。その上に生きると言うことを」

蛍「ミサカさん……」

一穂「……なるほどね」

御坂妹「勿論、素人であるミサカには不可能と言うことであれば身を引きますが……」


一穂「……よし、やってみようか!」

御坂妹「いいのですか!? とミサカは顔を上げます」

一穂「うん、誰だって最初は素人だしね。ウチらが教えるから、包丁は任せるよ」

楓「とかいいつつ自分の作業減らしたいだけじゃないですか?」

一穂「……誰だって解体作業は力使うから嫌なんだよ。いけないよ、そこ言っちゃいけない」

御坂妹「あ、ありがとうございます、とミサカは頭を下げま――」

蛍「あ、あのっ!」

楓「?」

蛍「……私にも、やらせて下さい」

小鞠「ほ、蛍!? 何言ってるの?」

蛍「……お願いします」


楓「センパイ、いいんじゃないですか?」

一穂「――うむ、ではこれは命の授業と言うことで、皆で協力してやるとしようか」

夏海「おおっ! こうなりゃ夏海ちゃんも腕をふるうぜ! みっちょんに負けてられるか!」

れんげ「ウチも微力ながらお手伝いするのーん!」

小鞠「う、うう……わ、私だって蛍に負けてられないもん! センパイとして頑張るもんね!」

ひかげ「えーと……私はとりあえず荷物置いてくるわ」

一穂「んじゃ、順番にやってみようかね。ウチと楓が逐一説明するから、しっかり聞くんだよ」

夏海「合点承知!」

れんげ「なのん!」


一穂「あーくんはどうする? 杖付きだし、今回は見学だけにしとくかい?」

一方通行「いや、少しやらせて貰うわ。何より、女子供が捌いてる場で、男の俺一人が後ろに突っ立ってるンじゃ情けねェからよ」

一穂「お、そう言う所はしっかり男の子だね。よしよし、では体験してもらおうか」

ひかげ「荷物置いて来たよー。ついでに作業台持って来た。後で使うっしょー?」

一穂「おお、さんきゅー、ひかげ」

ひかげ「あと作業着。汚れてもいいやつ見繕って来たから着てる服汚したく無い奴は着替えろー」

れんげ「おおぅ、ひか姉、気が利いてるのん!」

ひかげ「ははは、もっと褒めろもっと褒めろー」

れんげ「……あまり調子に乗ると痛い目見るみたいなことが、昨日読んでもらった絵本に書いてあったのん」

ひかげ「うっせーよ!」



…………



夏海「うっし、着替えもすんだことだし、早速――」



ぱん!



「!」



御坂妹「……命に関わることの時、こうするのが礼儀だと知識にありました。命を貰う相手に対し、手を合わせ、祈ることが大切だと。……正しかったでしょうか?」

一穂「……うん、大正解。じゃ、ウチらも」スッ




ぱぱん!



「……………」


一方通行「……チッ」パン

一方通行(まさかこの俺が手を合わせてお祈りする時が来るとはなァ……笑えねェな)

一方通行(……祈る神もいねェけどよ、これから喰う相手に対してぐらいなら、手を合わせることも許されるよなァ)


一穂「……よし、始めよっかね」


楓「まずは毛皮から取るぞ。コイツは牝だから雄よりはすぐに剥けると思うが、とりあえず暖める為に湯を掛けていく」

御坂妹「なるほど……お湯の方は」

楓「私が店で大量に湧かして来たから、とりあえずこれ使え。で、このゴム手袋着用。じゃないと火傷するからな」

御坂妹「はい、ありがとうございます」

楓「夏海ー、車の中に鎌あるから取ってくれ。持ち方には気をつけろよ」

夏海「ういっす! お、これだねー」

楓「鎌も使うと抜き易いからな。こうして――」

一穂「うんうん、やっぱり人数居ると手早く進むね」

一方通行「ってもほとんど駄菓子屋がやってるように見えるけどなァ」

一穂「教えがいがある子相手だと、こっちも作業が楽しくなるもんだよ。みっちょん真剣だしね」

一方通行「そりゃァ教育者としての言葉かァ?」

一穂「同時に保護者としての喜びでもあるよ」




…………



夏海「おおー、出来たー!」

ひかげ「いやー、疲れたー」

楓「部位ごとに分けるとこまで出来ましたし、とりあえず残りはその時その時にまた切り分ける感じでいいですかね?」

一穂「そだね、もうかなりいい時間だし、早速料理再開しよっか」

小鞠「そ、その前に手を洗いたい……」

蛍「けっこう血で汚れちゃいましたもんね……」

一穂「あー、もう全員先に風呂入って来ちゃいな。こっちはウチらでやっとくから」

楓「じゃあこっちの片付けはやっとくんで、センパイは調理の方やっといて下さい」

一方通行「あァ、俺もこっち手伝うわァ」


一穂「おお、それはありがたいね。しかしあーくンが一番手際よかったね。凄い早さで返り血一つ無いし」

御坂妹(残りの作業の時間短縮+服を汚さない為に、全部反射してましたからね)

ひかげ「じゃあ先に姉ちゃんと何人かでささっと入っちゃった方がいっか。姉ちゃんもそのまま料理は出来んだろうし」

一穂「んじゃ、宮内三姉妹がお先に入らせてもらうかね」

ひかげ「ん? 姉ちゃんはともかくこういうのって先に客人が入るもんじゃないの?」

一穂「なーに言ってんの。先に入って夕飯の支度せないけないでしょー」

ひかげ「……ん、そうだけどさ」

一穂「…………」


ひかげ「…………あ、私もやるってこと!?」

れんげ「ひか姉……鈍いのん」

一穂「そゆことー、ほら、ちゃっちゃと洗うよー」ズルズル

ひかげ「うぉおお、帰省直後なのに! 疲れてるのにー!」

れんげ「お風呂なーん!」

小鞠「それじゃあ私たちもこっちの片付けしよっか」

蛍「はい、センパイ。……あ、家に連絡入れないと!」

楓「あー、そっちは私とセンパイで入れといたから大丈夫だ」

蛍「あ、ありがとうございます!」


御坂妹「ふむ、行動を開始していいようですね。では、ミサカは道具の片付けを行います、とミサカは出来る子なのでテキパキ動きます」

小鞠「よし、こっちも負けないよ!」

楓「刃物が多いんだから、あんまり慌てるなよー」



一方通行「……初めての解体作業はどうでしたかァ?」

御坂妹「とても貴重な体験でした……と、言いたい所ですが、まだ感想を言う訳にはいきません、とミサカはお口チャックをします」

一方通行「はァ?」

御坂妹「その命を口にするまでは、感想を控えさせてもらおうかと」

一方通行「フン……まァいいけどよ」


御坂妹「おらあーくん手が止まってるぞ、口より手を動かせ、とミサカは鬼軍曹のように蹴りを入れます。メシの時間が遠くなるだろ」

一方通行「やめろコラァ! 神妙になったかと思えばこれだよォ!」

御坂妹「ご安心を、靴は脱いでいるので借り物の服に汚れは付きません」

一方通行「そもそも蹴り入れてるの俺の頭じゃねェかァ!」

楓「しかし結構掛かったな……。先にセンパイたちがすぐに風呂上がって調理に取りかかるとしても、全員が食卓に付けるまでにはまだかなり掛かりそうだな……」

「ふふん、ここで私たちの出番だねっ!」

楓「!? その声は――このみ!?」

このみ「どもー」

御坂妹「おおぅ、次々と新キャラクターの登場ですね、とミサカは一旦頭を整理します」

一方通行「こりゃまた押しの強そうな奴だなァ……」


このみ「あ、そこの二人が噂の都会人!? 初めまして、そこの越谷家を見守る存在、富士宮このみでーす」

御坂妹「初めまして、ミサカはミサカ10032号と申します、そしてこちらの一見イケてる少女に見えるけど、実際は貧弱もやしの少年が一方通行です」

一方通行「悪意しな感じられない紹介文ありがとよ。やっぱ一回殴らせろオマエ」

このみ「へぇ! すっごい美女美男カップルだね!」

御坂妹「美女と言響き素晴らしいです、ありがとうございます、とミサカはお姉様から受けた胸以外素晴らしきDNAをありがたく思います」

卓「」スッ

小鞠「あ、お兄ちゃんも来たんだ」

夏海「なんだよー、魚捌ける技術あるんだからもっと早く来てよー」


このみ「まぁそう言わないでよ。越谷家に遊び言ったら、みんなこっちに集まってるって言うしさ。ついでだからお兄さんつれて来ちゃいました。ここは無傷な二人が調理を担当いたいしましょう!」

楓「おお、そりゃ助かるな。じゃ、悪いがこの肉頼む。夕飯に出す分は適当に選んで、残りは閉まってくれ」

このみ「あいよー。一穂さんに許可取らなくて大丈夫?」

楓「センパイたち今風呂入ってるからなぁ、まあ一応外から声掛けてみてくれ」

夏海「あ、あとこの山菜たちもよろしく!」

このみ「おっけーい! じゃ、兄ちゃんも行くよー!」ズルズル



楓「……やれやれ、賑やかな食卓になりそうだな」




次回、ようやく夕食なのんな! まだ続くのん

田舎サイドと都会サイドのバトル展開はありますか!?

>>211
まてどんなバトルを求めてるんだ、通常のバトルはいらんぞ
工作(バトル)や料理(バトル)や気遣い&フォロー(バトル)ならともかく

各人の強さがどうとか、能力がどうとか、科学がー魔術がーのない
ただただ穏やかに過ごすのを魅力的に書けててすばら
学園都市の闇の象徴たる第一位とクローン人間だからこそののんのんメンバーとの対比と交流がいい
ねぇねぇは原作じゃ駄目大人枠だけど、ここではちゃんと大人で……え、と、うん

>>1です。
少し出来たので更新させて頂きます。

>>211
とりあえず>>212さんの言うようなバトルはあるかもしれませんが、普通のバトルは無いです。ほのぼの路線なので。

それとていとくん登場についてはガチで考えてみたのですが、やはりどうしてもここから登場させてしまうとバランスが崩れてしまいそうだったので没にさせて頂きました。期待している方、本当に申し訳ないです。




では次レスより更新再開なのん。


~レッツ・クッキングなのん~


このみ「あらま、結構出来てるね。一穂さん意外に仕事早いなー。じゃ、残りちゃちゃっとやっちゃおっか!」

卓「」コクッ

このみ「まずは中途半端に切り分けられたままの野菜!」バッ

卓「」ズダダダダダダ

このみ「野菜はこれでいいね! じゃ、お肉を切り分けて!」バッ

卓「」スッ

卓「」スパパパパパ

このみ「よし、どんどんいっちゃうよ!」

このみ「お次は――」



れんげ「お、おおぅ、お風呂からあがったら、凄いことになっているのん!」

ひかげ「な、なんじゃありゃあ……」

このみ「お次はさっきの山菜! 行くよ!」バッ

卓「」シュッ

ひかげ「お、おもむろに包丁を構え――」

卓「」シュイン!

れんげ「煌めく一閃!」

卓「」チャキン

れんげ「そして次の瞬間には蓮の花に見立てた美しき盛りつけの完成なのーんっ!」

一穂「いやー、兄ちゃん凄いねー、ウチも大助かりだわー」



御坂妹「…………」

一方通行「…………」

蛍「…………」

御坂妹「片付けを終えたら凄い光景を目にしてしまいました、とミサカは彼の恐るべき剣技に度肝を抜かれました」

一方通行「鬼灯かアイツは……」

御坂妹「実は閻魔の補佐官だと言われても納得が行きますね」

蛍「お兄さん、何者なんでしょう……」

御坂妹「兄ちゃんは兄ちゃんだよ、何言ってんのほたるんー!」

蛍「…………」


このみ「あ、一穂さん、こっちは割と早く終わりそうですよ」


一穂「やー、ありがとね。でもま、そこまで急がなくてもいいよ。この後残りのメンバーにも風呂入って貰わなくちゃいかんしね」

このみ「そうですね、じゃ、とりあえず切ったお肉だけは冷蔵庫入れときましょうか」

楓「それじゃあ次は誰が入るんだ?」

夏海「んー、まあ普通に考えて、ほたるん、みっちょん、駄菓子屋かね」

楓「私は後でいいぞ。先に子供から入れ」

夏海「んーっても、この人数だし……あ、でも駄菓子屋とあーくんを一緒に入れれば……いてっ!」

このみ「冗談でも女の子が口にしちゃ駄目だよ、夏海ちゃん?」

御坂妹「まあ最悪あーくんなら(瞬間的に身体中からありとあらゆる有害物質を取り除けますから)、お風呂に入らなくても大丈夫だと思いますよ、とミサカは説明します。現時点でも見ての通り汚れ一つ無い驚きの白さですし(笑)」アタック-!

一方通行「その言い方に悪意を感じるのは気のせいか?」

一穂「んじゃ悪いけど、あーくんには夕食後に入って貰おうかね」

一方通行「元よりなにもかも世話になってる身だ。文句はねェよ」


一穂「悪いねー楓」

楓「いえ、取って来たいものもありますし。んじゃ、また一時間後ぐらいに来ますんで」

一穂「あいよー、じゃあ残りの作業をその間に片付けちゃうか」

れんげ「机いっぱい用意するん! ひか姉も手伝うのん!」

ひかげ「はいはーい、れんげは元気だなー……」


御坂妹「」ソワソワ

一方通行「なァにソワソワしてやがる。落ち着きがねェぞ」

御坂妹「いえ、このように普通の人々と触れ合う機会等ありませんでしたから、一つ一つが未知の体験故に、どうも……、とミサカは自分でも落ち着きが無いことを自覚します」

一方通行「……まァ、肉体年齢で考えれば普通のことだよな。精々楽しめ」


御坂妹「はい。他のミサカーズの為にも、一分一秒も無駄にはしません、とミサカは意気込みます」

夏海「じゃあみっちょん入ろー!」

御坂妹「はい、今行きます! ではお先にお湯を失礼、とミサカは言えそうで言えなかった一度は言ってみたかった台詞をようやく口にします」タタタ





一方通行「……一分一秒でも、か」

一方通行「長生き……させてやらねェとな」


一穂「あーくん、ちょっといいかーい?」

一方通行「おゥ、なんだァ?」




~お風呂なのん~


「……さて、ここからはなっつん、こまちゃん、ほたるん、みっちょんの四人による、ほんわか湯けむりお風呂シーンなのん」

「けれど、このまま長々と入浴シーンを続けていると、ただでさえ遅い夕飯が更に遅くなるんなー」

「なので、ここは都合により、巻きで進ませていただくのん!」

「では、レッツスタート! なのん!」



…………


夏海「おお、いい湯加減ー!」

御坂妹「施設と言う訳でもないのに、かなり大きなお風呂ですね、とミサカはワクワクします」

夏海「こまちゃん大丈夫ー? 足付くかいー?」

小鞠「つ、付くに決まってんだろ! あとこまちゃん言うなってのー!」

蛍「大丈夫ですセンパイ、その時は私がだっこします!」

小鞠「蛍ー!?」ガ-ン



…………


夏海「おおぅ、やっぱりほたるん、でかい……」

蛍「そ、そんなこと……夏海センパイだって……」


御坂妹「…………」

小鞠「…………」

御坂妹「……強く生きましょう、とミサカはこまちゃんの肩を……ぐすっ……」

小鞠「べ、別に悔しくないもん……ぐすっ……」


…………


夏海「へへへ、やはりこんな場では洗いっこが基本だよねー! さあみっちょん、お背中流しましょう!」

御坂妹「あ、洗いっこ!? いいのですか!?」

夏海「モチのロンよ! いやー、それにしても白くて綺麗な背中だね。髪の毛もすっごいサラサラだし」

蛍「ホントに綺麗ですね……糸みたい」

夏海「ウチとは大違いだよ、ちょっと羨ましいや」

小鞠「夏海はいっつもぼさぼさだもんねー」

夏海「む、ウチだってポニーテールの位置には拘りがあるし!」

小鞠「じゃあ蛍は私が次に洗って上げるからねー!」

蛍「わぁあ、ホントですか!?」



…………


夏海「お疲れさまでした、お客さん」

御坂妹「はふぅ、他人に洗ってもらうと言うのも気持ちのいいものですね、とミサカは思わず息を吐きます」

夏海「あはは、喜んでもらえて何よりだよ」

御坂妹「では僭越ながらミサカがなっつんの背中を流させて頂きます、とミサカはすかさずタオルを装備します」

夏海「お、ではよろしく頼もうかなー」

御坂妹「……………」

御坂妹(見れば見る程羨ましい……ほたるんは最早別次元の存在と見ても、なっつんはミサカの(肉体年齢)一歳年下のごく普通の少女)

御坂妹(なのに何故、このような差があるのでしょう……? やはり明るく活発な性格がそうさせるのでしょうか……?)

夏海「み、みっちょん? 寒いよー?」



…………


小鞠「お加減はどうですかー? なんてねー」

蛍「ひゃ、ひゃい、気持ちいいで、す!」

蛍(こまセンパイの小さな手が私の背中にこまセンパイの小さな手が私の背中に……)

御坂妹「ほたるんてガッチガチですよね、とミサカはぼそりと呟きます」

夏海「そんな緊張しなくていいのにねー」

御坂妹「いえ、そう言う意味では無く……いえ、なんでもありません。ミサカにはこの純粋な瞳を守る義務があります、とミサカは密かに誓います」

夏海「?」


>じゃ、じゃあ次は私がセンパイを……

>ほ、蛍? ちょっと怖いよ? 夏海みたいに悪戯とかしないよね?


御坂妹「……趣味も嗜好も人それぞれですからねー」


カコーン…



~そんなこんなで~


夏海「ついに!」

ひかげ「ようやく!」

このみ「お待ちかねの!」


れんげ「夕食、なのーん!」


夏海・ひかげ「「イエーッ!!」」


一穂「結構遅くなっちゃったけど、無事に食卓を揃えることが出来て良かったよ」

ひかげ「あ~腹減った~、早く食いてー」

このみ「まぁまぁ、もう少しもう少し」


楓「ん、コップは全員に渡ったか?」

れんげ「準備完了、なのん!」

楓「じゃ、一穂センパイ、これどうぞ」

一穂「お、悪いねー。瓶ビールなんて旅行以来かね」

楓「ま、今日は特別な日ですし。さっき家から取って来ました。センパイも、今日は珍しく働いてますし」

一穂「酷いな楓くん……。ウチはこれでも日々懸命に頑張ってるさ」

楓「ま、そういうことにしときます」

このみ「ね~、一口でいいから~♡」

楓「あと二年待てと言ってるだろう、全く……」

夏海「はいはい、みっちょんもあーくんも一杯どうぞー」トトト

一方通行「おゥ、悪ィな」

御坂妹「ありがとうございます、ではこちらも一杯」トトト

夏海「おお、こりゃご丁寧に」

小鞠「はい、蛍!」

蛍「あ、ありがとうございます、センパイ!」

夏海「兄ちゃんとこのみちゃんはこっちねー」

このみ「ん、ありがとー夏海ちゃん」

卓「」スッ

ひかげ「れんげもジュースでいいか?」

れんげ「ひか姉と同じのでいいん」

ひかげ「あいよー」トクトク




一穂「……ん、いいみたいだね。……えー、では、本日は我が宮内家に、都会から素敵な二人が遊びに来てくれたことに――乾杯!」

れんげ「乾杯! なのん!」



「カンパーイ!!」



カツーン!


夏海「プハーッ! 生き返るーッ!」

楓「そんな台詞はあと七年経ってから言え」

このみ「よしっ、じゃあ早速メインを投入して行こっか!」

一穂「うんうん、美味しいものは早くに食べるのが一番だからね」

夏海「おおっ! このみちゃん、それは!」


このみ「そう、さっきみなさんが解体した猪のお肉! これを――」

卓「」スッ

このみ「鉄板焼きでーす!」


ジュワァアアアア……


れんげ「おおぅ、いい匂いなのーん……」

夏海「う~たまらんねこれ」

一方通行「」ウズウズ

御坂妹(流石の一方通行もこれには落ち着きが無いようですね)

このみ「私とお兄さんが焼くから、みんなはどんどん食べてねー」

小鞠「えー、このみちゃんたちに悪いよ」

楓「順番に焼けばいいだろ」


御坂妹「では、二番手は是非ともこのミサカに! とミサカはすかさず挙手をします」

このみ「オッケー! じゃ、とりあえずお肉渡しとくねー」

一方通行(どれもまだ手を出す時じゃねェな……しかし一瞬の気の弛みが命取りになる……!)

御坂妹「目つきがガチ獲物を狙う肉食獣のそれだよオイ、とミサカは若干引きます」

夏海「いや、気持ちは分かるさ。焼き肉は……バトルだからね!」

ひかげ「久々の肉なんだ……労働分しっかり喰ってやるからな……!」

れんげ「……むむむ、みんな目が殺気立ってるのん!」

楓「れんげは危ないからあんま鉄板に近づくなよ。欲しいのがあったら取ってやる」

御坂妹(これにはネットワークの連中も力が入っているようですね……)


…………



【中継】:引き蘢り必見、これがリアル田舎の景色 2スレ目

1:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

幼女命令故2スレ目を作る
てめーら次もれを煽ったりしたらマジで感覚共有切るからな

2:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

立て乙です!
もうふざけないんで共有停止は勘弁して下さい!

3:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

2げっと
立て乙

4:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13659

春厨の登場で全スレ埋まっちゃったからなー

5:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12222

いよいよ夕食、これは楽しみ


6:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18878

>>3

>>3

7:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10035

>>3 ワロタwwwwwww
あ、10032号は立て乙でーす!

8:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

自分の体重を気にせずカロリーの高いものを喰えるとは感覚共有様々ですわ

9:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

ようやく飯かー
もう待ちくたびれたぜ

10:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10099

白飯炊いた

11:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10801

パンツ脱いだ


12:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10558

>>11 何 故 脱 い だ し

13:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10801

だ、だって美味いもの喰うと服が破けるんだろ……
服だってただじゃねえし……

14:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16666

>>13 ソーマの読み過ぎだろwwww
20000号みてぇな真似すんなよwwww

15:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

舐めるな、俺はネクタイと靴下はつけてあばばばばばばばbbbbbbbbb

16:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

ROMってるんじゃなかったのかなー? ってミサカはミサカは危ない発言をしかけた20000号に対し再度警告をしてみたり!


17:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

あ、運営様チーッス!

18:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

運営様! 風邪の具合はもうよろしいので!?

19:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13589

このスレではセロrゲフンゲフン一方通行のことはまだバカにはしてないのでここは一つ穏便にあばばばばばばばbbbbbbbbb

20:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10055

>>19 こいつバカなのかそれともMなのか……

21:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10033

これぐらいでMとかwwwwwwww

Mってのはなあ! もっと複雑なものなんだよ!
だいたいSMって言うのはあばばばばばばばbbbbbbbbb


22:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15555

いきなりバカと変態の巣窟になって来たぞ……

23:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

ううう、一方通行さんと旅行デートだなんて……
くそう、10032号め、いつか殺してやあばばばばばばばbbbbbbbbb

24:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16637

>>23 こいつもバカだな

25:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15568

>>23 いや、その執念は尊敬する

26:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14765

趣味に関しては全く尊敬したくはないって言うか見る目なさすぎだろってあばばばばばばばbbbbbbbbb


27:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10044

このネットワークバカしか居ないのかよ!?

28:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19099

ちょっと かなしく なる

29:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

もー! だから10032号は皆の為に向こうに言っているんだから!
嫉妬する気持ちは分かるけど今回は全個体の為にも抑えてくれないかなってミサカはミサカはそれでもしっかりお願いしてみたり

30:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

力づくでねじ伏せられるのをこう言ってるんだ
気持ちは分かるが14510号も今回は我慢しろ

31:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

……はい、分かりました
10032号も……ごめん


32:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

分かればいい 俺は生粋の上条派だしな

33:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

2スレ目に来てようやく収まったか

34:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

よしよし! この旅行が終わるまで落ち着いていれば、秘蔵のあの人メモリーをあげるからねってミサカはミサカは飴とムチを忘れない!

35:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

はーい! 我慢しまーっす!

36:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

うわぁ……

37:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

これはひどい

38:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10087

この幼女の行く末が恐ろしいな……


39:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

とりあえず風邪はほとんど治ったよー! ってミサカはミサカはしっかり報告!
あと10032号は色々ありがとうねー!

以降このスレに関してはしっかり確認しておくから――











お 前 ら 覚 悟 し と け よ ?

40:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

ヒッ……!

41:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

Oh……フリータイムに終わりが来たようだな……

42:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12225

ハイッス!
超了解ッス!

43:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10068

健全に紳士に書き込みしまーっす!

44:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17456

妹達全員に戦慄が走った瞬間である……


45:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

とりあえず運営もスレに付き始めたし、俺は一旦仕事を離れるか

あ、あとこのスレとは関係無い話題で悪いが、まだ見てない奴のためにも

https://www.misatube.com/watch?v=×××××××××××

拡散希望よろしくな

46:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13369

スネーク乙っした

47:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

>>45 あ、て、てめえええええええええ!
何勝手に人の盗撮動画あげてるんだよおおおおおおお!



48:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>45 ちょwww こwwwれwwwはwww

49:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

>>45 ツwwwンwwwデwwwレwww乙wwwwwww

50:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14465

>>45 甲斐甲斐しく世話しておりますねwww

51:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

わあ、番外個体、知らない間にこんなことしてくれてたんだねってミサカはミサカはすっごい感動!

52:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ち、ちげーよ! 単なる嫌がらせだったし……って言うか粛正しろよ運営ィィィィィィ!!
これ盗撮! 分かる!? 

と う さ つ!!



53:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

妹達の絆の為にもこの動画は永久保存を推奨します!

54:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

上に同じ!

55:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14465

それがいい、それがいいと言いました

56:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

お、お前らぁああああ!!

57:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18796

末っ子可愛いよ末っ子


58:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

>>53 たしかにそうかもね!
じゃあこれは運営権限で永久保存ってミサカはミサカはここに宣言!

59:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ジーザス!

くそぉおお! お前ら! 特に17600号! 覚えてろよコンチクショウ!

60:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

んなことよりそろそろ肉の一陣が出来上がるぞ



…………



このみ「ふふっ、皆準備はいいみたいだね。――では、裏返し!」ビシッ

卓「」スパパパパ


「!」


一方通行(肉が裏返った……。見た所全てに絶妙に色が付いてやがる……完璧な焼き加減だ。何モンだよ、アイツ……)

御坂妹(たしかに皆異様な気を纏っていますね……。これは客人であるミサカたちといえども、油断は出来ません)

夏海(二枚ある鉄板のうち、無言の協定で子供たちはやや大きい方……)

ひかげ(小さい方はれんげと姉ちゃん、駄菓子屋エリア……そこに異論は無い)

夏海(無論、エリアが広い分、肉も多いが、しかしありつける数には当然有限がある)

ひかげ(勝負はこの最初の肉取り合戦の時から……! この場面でどう動くかで――)



((((――この食卓の『流れ』が決まる!!))))


このみ「お、これとかもういいんじゃない?」

卓「」コクッ


「!」


御坂妹(肉が完成した!)

一方通行(チッ! 俺の見立てより1秒早い!)

ひかげ(くそっ! 狙ってた肉じゃない! 出遅れた!)

夏海(よっしゃ! ウチが一番に――)


小鞠「はい、蛍。出来たよー」ヒョイ

蛍「わぁ、ありがとうございます、センパイ!」

夏海「んがっ!」スカッ

小鞠「へへへ、お姉さんだもん! 後輩にはコレぐらいしてあげないとね! 美味しいもの一杯食べて欲しいもん!」


御坂妹「…………」

一方通行「…………」

夏海「…………」

ひかげ「…………」


ひかげ「……純粋な心の勝利、か」

夏海「くっ……! 姉ちゃん、完敗だよ……!」

一方通行「ちょっと、大人げなかったなァ……」

御坂妹「ミサカ、自分が恥ずかしくなって来ました、と心から反省します……」

小鞠「? どしたの? みんなも取りなよー」

一穂「そうそう、お肉もご飯もたっぷりあるから、遠慮せずに、どんどん食べなー。ま、でも喧嘩はしないようにね」

ひかげ「……そうだよな、折角みんなで食べてんだから、楽しまなくちゃな!」

夏海「うっし! それじゃあ改めて喰うよ! この肉頂き!」

ひかげ「んじゃ、私はこれをー」

蛍「あ、センパイ、これ焼けてますよ! どうぞ」

小鞠「あ、ありがとうね、蛍」


御坂妹「お、これはよさそうですね。ではこちらはあーくんに。こちらはミサカが頂きましょう」

一方通行「お、悪ィな」

御坂妹「いえいえ、食卓の場くらい和やかに行きましょう、とミサカはあーくんのより若干大きな肉を自分の更に移します」

一方通行「オイ」

卓「」スッ

このみ「お、さりげなく私の方にも。ありがとねー」

楓「ほれ、れんげ、出来たぞー」

れんげ「ありがとなーん!」

一穂「よし、ウチも一枚貰おかね」

御坂妹「では、改めて」パン



「いただきまーす!」



れんげ「なのん!」





美味しく頂くのん! まだ続くんなー

読んでくれている方、コメントしてくれた方、ありがとうございます、嬉しいです。

随分間が空いて申し訳ないです。
短いですが、また投下させて頂きます。


では次レスより更新再開なのん。


…………


小鞠「おいしー!」

蛍「猪のお肉って初めて食べたんですけど、思ったよりずっと柔らかいんですね」

一穂「まあ固かったり臭かったりと色々差はあるけど、これは当たりだったね」

れんげ「エバラの味にも負けない大地の味……飢えた胃に染みるのんなー」ムグムグ

夏海「美味い! おかわりっ!」

楓「自分で取れ」

一方通行「成る程、いけるな」

御坂妹「…………」



一方通行「で、オマエはどうだったンだ?」

御坂妹「美味しい……です。とても」

夏海「おぉ! みっちょんから美味しい頂きましたっ!」

一穂「お、口にあったみたいでよかったよ」

楓「……で、実際に捌いてみた肉を食べて、どう思った?」

御坂妹「……不思議な気分です」

御坂妹「今、ミサカの胸の中には、食事を得たことによる高揚と同時に、この猪に対する罪悪感と、命を奪ったと言う事実に、少しばかりの混乱が渦巻いています」

御坂妹「けれど、こうしてその一部を口にしている猪。その猪もまた、生きている時は何か、別の命を奪い、その上に生きていたのですね」

一方通行「…………」


御坂妹「食事とは、生きる上で必要不可欠のこと。如何なるものでも、他の命の上に成り立ち、そして、それらは日々巡り巡っている……」

御坂妹「『生きる』と言うこと……その意味が、ほんの少し、分かった気がします、とミサカは答えます」

一穂「そっか……よかった。うん、いい経験が出来たみたいだね」

一方通行「ま、堅苦しい話はそこまでにしとけ。次はオマエが焼くンだろ?」

御坂妹「はい! 初挑戦にも関わらず、見事な焼き師の才を見せつけるミサカの腕を、是非ご覧に入れましょう! とミサカは意気込みます!」

ひかげ「おー! いけいけー!」

このみ「焼き上がるのに割と時間がかかるからね。じゃ、その間に私はみんなが取って来た山菜でも頂こうかな」

楓「れんげ、野菜もしっかり食べろよー」

れんげ「食べるーん!」


一穂「れんちょん、ピーマンも食べなー」

れんげ「食べ……るん」

楓「一気にテンション低くなったな」

れんげ「……駄菓子屋と約束したからしっかり食べるん」

楓「……そうか、頑張って喰え」

れんげ「で、でもちょっとだけなんな?」

御坂妹「微笑ましい光景ですね、とミサカは目を細めて癒されます」

一方通行「クソガキにも見習わせたいもンだ」



夏海「あーくん、この肉じゃがも美味しいよー!」

小鞠「あ、このおひたしも美味しいですよ!」

れんげ「あーくん、こっちの煮付けも食べるーん!」

一方通行「オィオィ! そンないっぺンに喰えねェよ!」

一穂「おやおや、あーくんモテモテだね」

楓「都会から人が来たのなんて、あの子(蛍)が来てから久しぶりですからね。しかも男は卓しか居なかったんですし」

一穂「あはは、兄ちゃんも大型ライバル出現だねー」

卓「」スッ

一方通行「お、おォ、取るための小皿くれたのか、悪ィな」



ひかげ「お、気が利いてるなー、越谷家の良心ここにありってとこだ」

夏海「ちょっ! ひか姉! それは一体どう言う意味!?」

小鞠「な、夏海はともかく私は違うでしょー!」

卓「」フルフル

小鞠「ちょ、ちょっとお兄ちゃん! なんで無言で首降るのー!?」

一穂「はは、なんだかんだで兄ちゃんも、同世代の男友達が出来ること、喜んでんじゃないの?」

楓「女ばっかの所じゃ肩身も狭かったでしょうし、いいことかもしれないですね」


…………


御坂妹「ここがミサカの勝負の腕の見せ所……肉を裏返すまであと十五秒……十秒……」ブツブツ

れんげ「超真剣なのん……鬼気迫るものを感じますん」

一方通行「オィ、肉まだか?」


御坂妹「うるせぇ、黙って見てろ白もやし、とミサカは集中のあまり言葉遣いが荒くなります。おっとやべえ口が滑った」

一方通行「確信犯以外の何者でもねェだろ」

小鞠「ミサカさんの次は誰が焼くー?」

ひかげ「じゃあここは子供サイド年長者として私が」スッ

夏海「いやいや、ここはこの夏海ちゃんが」スッ

小鞠「え、ええ……い、いや、蛍にいい所見せる為にも、私がやる!」バッ

ひかげ・夏海「「どうぞどうぞ」」

小鞠「なんなのもうー!?」ガーン

夏海「だって正直ウチ肉焼くのめんどいもん。暑いし」

ひかげ「右に同じ。労力無くして喰える飯に適うものあらず」

楓「揃いも揃って駄目人間だなお前ら……」

御坂妹「~♪」クルッ

蛍(でもミサカさんは楽しそうだよね……。私も次やらせて貰おうかな)


蛍「わっ……と! で、出来ました! センパイ、どうぞ!」

小鞠「わぁ、ありがとう、蛍! よく出来てるよー!」

蛍「え、えへへへ……」

蛍(センパイに褒められたー!)


御坂妹「……やはりあの変態ですのよりは純粋ですね。願わくばその心を持ったまま、穢れを知ること無く過ごして欲しいものです、とミサカは一人密かに願います」

一方通行「何言ってンだ、オマエ?」

御坂妹「いえ、一人の少女の貞操と未来を、ミサカは案じているだけです」

一方通行「お、肉焼けたみてェだな」

御坂妹「聞く気ないなら初めから訊くんじゃねえよ、とあっ、ミサカも貰います貰います!」


夏海「夏海ちゃんはこれもーらい!」

ひかげ「あっ! くそっ、狙ってた奴が……!」

このみ「ほらほら、こっちの食べなよ」


楓「……子供サイドは賑やかだな」

れんげ「この独特な歯ごたえと柔らかさが何とも言えぬものであり……」ムグムグ

楓「れんげはれんげでマイペースだな」

れんげ「洪水に流されない一本の大木にウチはなりたいのん」




…………


一穂「よいしょっと。さて、ご飯のお代わり居る人はー?」


夏海「そりゃあもちろん!」



「おかわりー!!」



れんげ「なんっ!」

御坂妹「と、ミサカは元気よくお椀を高く掲げます」




~食休みなのん~


夏海「ぶはー食べた食べた」

楓「喰ってすぐ横になると牛になるぞー」

このみ「そうだよ夏海ちゃん、乙女としてその格好はないよー」

夏海「いやー、もう無理。一歩も動けないもん。あー、でもみっちょんたちに見せたいものもあるんだよなー」

ひかげ「もう夜遅いし、どうせ全員泊まってくんだろ? 別にいいよな、姉ちゃ……寝てるよオイ」

れんげ「十分くらい前から夢の世界にダイブしてたのん」

夏海「いつもの様子を考えればむしろよくここまで持ってたって感じだよね」

小鞠「うん、正直偽物かと思ったもんー」

一方通行(随分酷ェ扱いだな……仮にも教え子だろコイツら)


御坂妹「ですがミサカたちの為に体力を使わせてしまったことは事実、ここはミサカ達が片付け等をすべきでしょう」

一穂「えへへー……いい安眠まくらっすねー。……え? タダでくれるんすかー……?」ムニャムニャ

一方通行「しょうがねェな。オイれんげ、コイツの寝室どこだ?」カチッ

れんげ「寝る部屋ならこっちなん」

一方通行「よっと……。じゃあ持ってくから布団出せ」

>今用意するーん!

このみ「わー! 杖付きなのに凄ーい!」

ひかげ「うぇえ? どうなってるんだ、あれ……?」

御坂妹「実は彼は首にあるチョーカーの(ry」

御坂妹(この説明もちょっとめんどくさくなって来ましたね……)



小鞠「お姫様抱っこ……なんか大人って感じだね……!」

夏海「うん、カッコいいねー」

蛍(センパイなら軽いですからいつでもしてあげますよー)

一方通行「じゃあコイツ寝かせて来るわ」

ひかげ「悪いねーうちの姉ちゃんが。あ、その間に風呂沸かし直すから終わったら入って来なよ」スクッ

一方通行「おゥ、サンキュー」


このみ「ふふっ、なんかすっかり馴染んじゃったね」

小鞠「ねー、まだ会って一日も経ってないなんて嘘みたい」

御坂妹「それは皆さんが全員良い人たちだからですよ、とミサカは至極当たり前のことを言います」

夏海「あはは、ありがとね。でもみっちょんたちも思ってたよりずっと取っ付き易い人たちだったって言うものあるよ」



小鞠「そうだね、最初は一方通行さんも凄く怖い印象だったけど、ホントは凄く優しい人ってすぐに分かったし」

卓「」コクン

御坂妹「……ええ、彼は悪人になりきれない、大切なものを守り続けるヒーローの一人ですから」

夏海「ん? みっちょん何か言った?」

御坂妹「いいえ。それより、何か見せたいものがあると先程おっしゃっていましたが……」

夏海「あー、そうそう。さっき姉ちゃんが言ってたんだけどね、ここは是非ともね」

小鞠「ミサカさんたちに、ここの星空を見せたいなって」

御坂妹「星空……ですか?」

夏海「そうそう、都会ってビルとかいっぱいで、あんまり星とか見られないって聞いたからさ」

このみ「そうだねー、ここは街頭すら全然無いし、星見るのにはいいかもね」

御坂妹「星空……なんだかオラわくわくしてきたぞ、とミサカは少年誌の主人公並にテンションが上がって来ました」



ひかげ「おー、何の話?」ガラッ

小鞠「これから星を見に行こうって話ー!」

夏海「こっちの星空をご覧に入れようとね! ついでにナイトウォークとしゃれこもうと」

蛍「いいですねー。前にセンパイと行って以来ですから、楽しみです」

夏海「よし! じゃああーくんがお風呂上がったらみんなで行こっか!」


楓「……あー、盛り上がっている所悪いんだが……外、曇ってるぞ」

夏海・小鞠「えー!!」ガラッ

小鞠「うわぁ、ホントだ……」

夏海「昼間は結構晴れてたのに……」

このみ「これじゃあちょっと星は見れそうもないね……」

御坂妹「…………」



れんげ「ねぇねぇ寝かせて来たーん」

一方通行「じゃァ、俺は風呂に……どうしたンだ?」

小鞠「実は……」



一方通行「はン、星ねェ」

夏海「あーくんにも見せたかったんだけどなー」

れんげ「それは残念なんなー……」

一方通行「…………」スッ

御坂妹「おや、どちらへ?」

一方通行「決まってンだろ、風呂入らせて貰うンだよ」

ひかげ「あー、お湯は抜かなくていいから」

一方通行「あァ、分かった。じゃあ貰うわァ」

御坂妹「…………」

御坂妹「お風呂、ですか」

御坂妹「しかし杖を持たないで、帰りはどうするおつもりなんでしょうね?」

夏海「?」



このみ「残念だけど、今日の所はしょうがないね」

小鞠「明日は晴れるようにてるてる坊主でも作ろうか?」

れんげ「……ウチ、トイレ行って来るのん」

楓「一人で大丈夫か?」

れんげ「大丈夫なん」パタン


このみ「……じゃあ、そろそろお布団引こうか」

夏海「そうだね、名残惜しいけど寝る準備しよっか」

御坂妹「――いえ、まだそれには早いかもしれませんよ」

夏海「え?」


ジャー

れんげ「すっきりしたのん。けれど心はほんの少しブルーなのん。皆で星空見たかったんなー……」


バサッ!


れんげ「!? な、何か今人影が見えたのん! お外飛んでたのん!」ガラッ


れんげ「ど、どっちなのん! 今、確かに――……!」




れんげ「……お星様、びっしりなのん」



れんげ「――あ!」



れんげ「なっつーん! お星様、いっぱいなのん!」

夏海「ねー! 凄いね、あんなに雲あったのに!」

楓「強風でもあったのか? こんな一瞬で全部消えるなんて……」

夏海「なんでもいいから支度しようよ! ほら、早く!」

小鞠「わ、分かったから落ち着きなよ!」

このみ「あはは、こりゃ凄い奇跡だね。よし! じゃあ本日最後のイベントを楽しもうか!」

蛍「はい!」

卓「」コクン


一方通行「おゥ、風呂ありがとォな」ガラッ

れんげ「あ、あーくん! お外! 雲ないのん!」

一方通行「あァ、晴れたみてェだな。行くのか?」

れんげ「行くのーん!」




皆で夜のお散歩わくわくするのん! まだ続くんなー


追記
リアル支援してくれた方ありがとうございます。

超遅くなってすいません。こんな時間ですが、更新を再開させて頂きます



~ナイトウォーキングなのん~


御坂妹「ふわぁあ……」

蛍「綺麗ですね……」

このみ「ふふっ、感動してもらえたようで何よりだね」

れんげ「お空に星空いっぱいなのん。明日も晴れるんなー」

小鞠「てるてる坊主作る手間がはぶけちゃったね」

夏海「どうかな、あーくん。こっちの星空は?」

一方通行「あァ、悪くねェよ」

夏海「素直じゃないなー、もう」

一方通行(ロシアに居た頃は、星空なんて見ている余裕は無かったからな……。こうして、のんびり過ごすのも、悪くねェってのは本音だよ)

御坂妹「手を伸ばせば、掴めそうなほどに輝いている星空、その美しさはとても言葉に表せません……とミサカはただただ感動します」



…………


101:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13332

感動した

102:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12978

すげぇえええええ

103:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

知らなかった、星空って……綺麗なんだな

104:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

即保存した

105:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

ねー! すっごい綺麗だねってミサカはミサカは自宅で飛び跳ねてみたり!

106:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ちょっ! 暴れんなっつーの!



107:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

微笑ましいのう

108:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

末っ子可愛いよ末っ子

109:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13698

甲斐甲斐しく世話をする図が目に浮かびますねwwwwww

110:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク
運営は今番外の膝の上だ

111:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

膝wwwのwww上www

112:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

イメージ通りでクソワロタwwwww


113:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ちょおおおおおおおおおおおおおおいいいいいいい!!!!
てめぇ仕事離れたんじゃなかったのかよぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

114:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

スネークに休暇は無い
俺は潜入に行き、潜入に死ぬ
妹達の絆の為に

115:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12356

やばい濡れる

116:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14589

惚れてまうやろー!

117:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

現在進行形で絆が壊れそうなんだけど!?

118:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

俺の妹が可愛すぎて生きてるのが辛いwwww



119:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

面白くての間違いだろwwww

120:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

はいそこまでー! ってミサカはミサカは一斉粛正してみたり

121:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

あばばばばばばばbbbbbbbbb

122:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

あばばばばばばばbbbbbbbbb

123:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13698

あばばばばばばばbbbbbbbbb


…………



119:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

面白くての間違いだろwwww

120:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

はいそこまでー! ってミサカはミサカは一斉粛正してみたり

121:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

あばばばばばばばbbbbbbbbb

122:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

あばばばばばばばbbbbbbbbb

123:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13698

あばばばばばばばbbbbbbbbb


…………

>>321すいません、ミスりました



154:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

仲良くするのはいいけど、あんまりワースト虐めちゃだめだよってミサカはミサカは上位個体として皆に言いつけてみたり!

155:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

あれ?

156:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

反応がないなー? ってミサカはミサカは首を傾げてみたり

157:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

しょうがないなー、返事をしない悪い子にはもう一回お仕置きしなくちゃねってミサカはミサカは制裁の準備をしてみたり!

158:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

すいませんでしたァァァァ!



159:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

超了解です! ですからお仕置きはマジ勘弁して下さい!

160:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13698

ちょっと気絶してただけです!
分かりましたからお願いします!

161:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15692

はいッス! 完璧に理解したッス!

162:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13334

この綺麗な星空の下で野暮なことなんてしませんよ!

163:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14445

運営様! やっぱり姉妹は仲良くしなくちゃいけませんよね!



164:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19987

これはひどいwww

165:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15698

この間僅か一秒である

166:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

初めて運営に感謝したかもしれない……

167:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

ここから濃厚な姉妹プレイが始まるんですね

168:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13369

誰得wwwwwww

169:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

俺得の展開キター!(゜∀ ゜)
3P! 3P! ハリーアーップ!



170:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15558

これは酷い

171:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11367

何故そこで修羅の道に入ろうとしたのか三行で

172:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

何故なら
俺は
変態だから



……勢いで書いたけど、悔いはないぜ

173:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

……さて、と

174:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12258

合掌



175:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18963

ありがとう、君のことは忘れるまで忘れないよ!

176:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16894

やっぱり変態は変態だったな……

177:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

覚悟はいいか? 俺は出来てる

178:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

うん、じゃあお仕置きな


~自主規制につきお仕置き描写はカットしますのん~


…………



御坂妹「今、新たなる星が夜空に浮かぶことになりました、とミサカは潔く散った戦士の魂を天の川へと手向けます」

一方通行「オイ、ネットワークに何があった……」

蛍「天の川なんて、東京じゃ絶対に見られないですもんね。初めて見た時、本当にあるんだってびっくりしました」

夏海「……ウチらは子供の頃からずぅっと見ている星空だけどさ」

ひかげ「うん?」

夏海「こうやってじっとみると、すっごい綺麗なんだね」

小鞠「そうだね……。蛍が来て……ミサカさんや一方通行さんが来なかったら、気付かなかったかもしれないや」

このみ「私もこんなにしっか星空観察なんて久しぶりだなー。ふふっ、いい機会だったかも」

夏海「むむ、あの星の名前はなんだったかな」

ひかげ「いや、お前絶対分かってないだろ……って夏海! お前前見ろ前!」


夏海「え? 駄菓子屋何か言っ――ふげっ!」

小鞠「夏海! どうし――ってうわっ……」

このみ「あはは! 見事に転んじゃったねー」

夏海「ううう……擦りむいたかも……」

楓「田んぼに向かって前進するバカが居るか。……今まさにここに居たな、そのバカは」

夏海「ひでぇ! せめて慰めとかいたわりの言葉とかないの?」

卓「」スッ

夏海「うー、兄ちゃんありがとー……」

御坂妹「なっつん、大丈夫ですか? とミサカはすかさず友人を気遣ういい子を演じます」

夏海「う、うん……。あ、膝やっぱ擦りむいてるや、てて……」


れんげ「バンソーコーがポッケにあったのん」

夏海「おお、流石れんちょん! 準備がいいね!」

小鞠「まったく、本当に注意力がないんだからー」

夏海「いやいや、姉ちゃん。おかげでウチは閃いたさ!」

楓「打ち所が悪かったか?」

夏海「ふふん、ウチはこれを夏休みの自由研究として提出することに決めたのさ!」

蛍「…………」

れんげ「…………」

小鞠「…………」

れんげ「……なっつん、まだ終わってなかったのん?」


夏海「えっ!?」

小鞠「言っちゃ駄目だよれんげ……夏海は毎年そうなんだから」

蛍「え、えと……もうすぐ新学期ですけど……」

夏海「なっ! えっ、もう皆終わってるの!?」

小鞠「当たり前でしょ」

れんげ「ウチは後夏休み終わるまで絵日記オンリーなんな」

蛍「わ、私も同じく……」

夏海「そ、そんな……うう、ほたるんの裏切り者ー!」

蛍「なんで私だけなんですかー!?」ガーン

ひかげ「夏海はまだその癖治ってなかったのかよー」

夏海「ひ、ひか姉こそ終わったのかよー!」


ひかげ「舐めるな、私はこれでも成績優秀だっつーの」

このみ「まぁ仮にも東京の高校に進学してる身だもんねー」

夏海「東京……そうか! あーくん、勉強おしえへぶっ!」

れんげ「おおう、言葉を終わりまで言わせない、ナイスアタックなのん」

夏海「ぐぉおお……駄菓子屋、何を……」

楓「客に教えを請う奴が居るかバカ」

御坂妹「いえいえ、むしろここでこそあーくんの出番なのでは? とミサカはすかさずなっつんに助け舟を出します」

一方通行「あァ?」

小鞠「え、なになに? 一方通行さんって勉強得意なの?」

一方通行「……まァ、苦手じゃねェな」

御坂妹(学園都市最高の頭脳の持ち主ですからね)



夏海「ほ、ホント!? お、おねがげしますお代官様! ここは一つ、この夏海ちゃんに愛の手を!」ガバッ

小鞠「うわぁ……」

このみ「満点の星空の下で土下座って……」

楓「ここまで安い土下座を見たのは初めてだ」

一方通行「まァ別に構わねェよ。お前には山ン中で大分世話になったしな」

夏海「おおっ! あーくんありが――」

れんげ「みんな! あっち見るのん!」

夏海「え?」

小鞠「どうしたのれん――……!」



蛍「わぁ……」

夏海「これは……」

小鞠「綺麗……」

このみ「……うん、すごいね」


れんげ「流れ星、沢山なのん……」


楓「夏は流星が多いらしいからな。ずっと見ていれば、流れ星も多く見られるさ」

れんげ「そ、そうだ! 願い事するん!」

小鞠「そ、そうだね! え、えとえと、三回同じこと言うんだっけ!?」

蛍「え、ええ、確かそうだったと思います」

れんげ「あっ! また流れたのん!」

小鞠「えっ!? えとっ、背伸びた――」

このみ「あっ、もう消えちゃった」

小鞠「ええーっ!」



一方通行「流れてから消えるまでに三回なんざ言えねェだろ」

楓「金、金、金とかなら言えそうだけどな」

夏海「駄菓子屋らしいお言葉で」

楓「うっせ」

御坂妹「では、心の中で祈る、と言うのはどうでしょう」

蛍「心の中で、ですか?」

御坂妹「ええ、心の中で、願い事を強く念じれば、きっと星にも届くと思います、とミサカはこの場に相応しいロマンチックな言葉を綴ります」

小鞠「そうだね、こんな星空の下だもん。静かに願い事をお祈りする方がいいかもね」

ひかげ「じゃあみんな、手を合わせるかね」

夏海「準備完了!」



御坂妹「ほらほらあーくんも手を出しなさい」

一方通行「別に俺は……」

れんげ「あーくん、一緒にお祈りするのん」

一方通行「……分かったよ」

御坂妹「幼女に甘いと定評のある(ry」

一方通行「せめてこの星空の下でくらい空気読めよオマエはァ!」

夏海「まっだかな、まっだかなー」

楓「多いってもそんなぽんぽん流れるわけじゃないからな」

このみ「だからこそ、価値があるんじゃない?」

ひかげ「何にしよっかな願い事……」



夏海「……あっ!」

小鞠「わっ!」

蛍「来たっ!」




「…………」





夏海「……ぶはーっ! 息詰まった!」

小鞠「何で息まで止めてるの、夏海は」

このみ「何となく気持ちは分かるけどねー」

夏海「みんな、願い事はちゃんと出来たー?」



れんげ「ばっちりなん!」

小鞠「ん、まあね」

御坂妹「ミサカも抜かりありません」

成美「あーくんは?」

一方通行「コーヒー飲みてェって願っただけだよ」

蛍「あ、それなら向こうに自動販売機ありますよ」

楓「じゃあみんな、そこまで一緒に行くか。飲み物買ったら帰るぞー」

夏海「えー、もっと遊びたいなぁ」

小鞠「ワガママ言わないの。明日だってあるんだから」

れんげ「じゃあ行くのーん!」



御坂妹「……で、本当は何をお願いしたんですか? とミサカはニヤニヤしながら詰め寄ります」

一方通行「いつもと変わンねェ顔だろォが……。コーヒーっつっただろ」

御坂妹「全く、ツンデレは扱いづらいですね」

一方通行「……オマエはどうなンだよ」

御坂妹「はい?」

一方通行「オマエは、何を願ったンだって訊いてンだ」

御坂妹「……乙女の願い事を訊くなんて、マナー違反ですよ、とミサカは微笑みます」

一方通行「……フン、そうかよ」

れんげ「あ、自販機発見なのーん!」

楓「暗いんだからあんまり走るなー」

御坂妹「あっ、ミサカも行きます行きます!」



夏海「わぁ、見事に虫だらけ……」

小鞠「な、夏の夜だもんね、そうなるよね……」

蛍(……あれ、デジャヴ?)

ひかげ「れんげは何飲むんだ?」

れんげ「おお! ひか姉驕ってくれるん!?」

ひかげ「そもそも金持ってないだろ」


れんげ「では昆布茶をお願いするのん」

ひかげ「んなのある訳――……あるのかよ」

夏海「じゃあウチは麦茶」

小鞠「あ、私もそれー」

ひかげ「当たり前のようにたかって来るなお前ら……」

楓「私も半分出してやるから」



小鞠「蛍は何がいいー?」

蛍「え、えーと……」


一方通行「賑やかだな……」


――乙女の願い事を訊くなんて、マナー違反ですよ、とミサカは微笑みます


一方通行「……ったく、ちゃンと、笑えンじゃねェかよ」


御坂妹「ほら、お望みのブラックコーヒーだぞあーくん、とミサカは第一球を振りかぶります!」

一方通行「やめろコラァ! 危ねェことすンじゃねェよ!」

御坂妹「はいはい、ではどうぞ」

一方通行「ったく……」

御坂妹「でも、いい体験が出来ました。とても……学園都市では体験出来ないことばかりでしたから」

れんげ「…………」



夏海「れんちょん、どしたのー?」

れんげ「ううん、なんでもないのん」

楓「んじゃ、そろそろ帰るかー」


「はーい」


このみ「明日はどうしよっかー?」

小鞠「うーん、ここって特に案内出来るとこじゃないしねー……」

れんげ「…………」

ひかげ「れんげ、どした?」

れんげ「……やっぱりここ、田舎なのん?」

小鞠「どしたの、急に」


れんげ「……だって、都会はこんなに星も見えないと思うん。猪の解体だってしないん。それに、案内出来る所も、もっといっぱいある筈なん」

れんげ「……やっぱりここ、田舎なのん?」

夏海「……そりゃあ、まあ」

小鞠「田舎だね」

夏海「うん、田舎」

卓「」コクン

れんげ「!?」

一方通行「田舎、だなァ」

御坂妹「田舎ですね」

れんげ「!!?」

このみ「田舎でしょー、どう考えても」

楓「ここが田舎じゃなければ何処が田舎なんだよ」

ひかげ「右に同じ」

れんげ「……やっぱり、ここ、田舎だったんなー……」



蛍「……ねえ、れんちゃん」

れんげ「?」

蛍「私もね、ここは田舎だって思うけど、でも、ここはすっごく素敵な所だって思ってるよ」

れんげ「素敵、なのん?」

蛍「うん。私もね、今日ミサカさんが言ったこととか、猪を解体したこととか……凄く、いい経験が出来たと思う」

御坂妹「ええ、ミサカも、とてもいい体験だったと思います」

蛍「東京に居る間は……こんなに星があるなんて思うことも無かったし、お肉を食べる時も、それが他の動物の命を貰っていることなんて、考えたこともなかった」

れんげ「…………」

蛍「最初は、本当に戸惑ったよ? 確かに東京よりは不便だし、学年の違う人たちで、しかも五人しか居ない学校には驚いたもん」

れんげ「…………」

蛍「……でも、今は全部好きだよ。全部、私の生活の一部になってる」

れんげ「ほたるん……」

蛍「私、ここに引っ越してこれて……本当によかったと思う」



一方通行「……たった一日ここに遊びに来た俺らが言えることじゃァねェけどよ」

御坂妹「ええ、それでも、ミサカ達は思います。ここに来れて、良かったと、心から」


楓「さ、話は終わったなら、帰るぞ」

蛍「うん、帰ろう。それで、明日も遊ぼうよ」

御坂妹「さ、帰りましょう、れんちょん。あなたの家に」

れんげ「……うん。帰るん」



れんげ「そう言えば、ウチ、天使様見たのん」

ひかげ「天使様?」


れんげ「お星様の海の中飛んでたのん。きっとあの天使様が雲を飛ばしてくれたんなー」

夏海「あはは、天使様か。そうだね、きっと居たのかもね」

れんげ「いたのん! 白い翼で飛んでたのん!」



御坂妹「……天使様、ですか。どんな凶悪な顔した天使だったのでしょうね、とミサカは笑いを堪えます」

一方通行「天狗の間違いだろ、天使なんて高尚なモンじゃねェだろォな」

御坂妹「あら、随分優しい天狗なんですね。星を見せる為に、雲を吹き飛ばしてくれる天狗なんて」

一方通行「……さァな。俺にゃ関係ねェ話だ」


れんげ「明日も遊ぶーん!」



今日はお休みなさいなのん。まだ続くのん。



すいません、今日はミスがかなりあるかもしれませんが、とりあえず寝ます。
読んでくれている方、本当にありがとうございます。


あーくんは公式で天使ゆえ致し方無し


お待たせしました、少し出来たので更新再開します。
今回の更新で一日目終了+二日目開始です。
一日目よりは短くなるかもしれないですが、それでも結構長くなっちゃうかもしれません。
続きもこの調子でだらだらのんびり行きますが、よろしければお付き合い下さい。


では次レスより更新再開なのん。




御坂妹「さてさて、では無事に宮内家に戻って来た訳ですが――」

小鞠「ですが?」

御坂妹「部屋割りはどうするのでしょう? とミサカは質問してみます」

夏海「かずっちゃん寝てるし、別の部屋に皆でザコ寝でいいんじゃない?」

ひかげ「あー、それでいいよー」

御坂妹「なるほど、ではあーくんもご一緒に」

一方通行「アホかてめェは。俺はコイツと別の部屋で寝させて貰うっつゥの」

ひかげ「じゃ、男二人はこっちの部屋でよろしく」

卓「」コクン

楓「それじゃ私はセンパイと同じ部屋で寝かせて貰うか。ほっとくとあの人いつまでも寝てそうだしな」

ひかげ「各自布団は適当に出してくれ。とりあえず私はもう寝たいぜー……」

このみ「ひかげちゃん帰省してからずっと活動してたもんねー」

夏海「よし、明日のこともあるし寝ますかっ!」




~ベッドタイムなのん~


小鞠「えへへ、何だかこうしてると漫画で見た修学旅行のシーンみたい」

蛍「そうですね、私はそう言うイベントがある学年の前にこっちに来ましたから……なんだか凄くワクワクします!」

れんげ「沖縄旅行を思い出すのん……あの海の記憶はもう昔の話なんなー……」

御坂妹「いいえ、れんげさん。過去に楽しい記憶があるからこそ、これからの未来でもっと楽しい記憶を作ろうと思えるのです、とミサカは即興でいい台詞を言ってみます」

夏海「おおぅ、みっちょん相変わらずの詩人だねー。……しかし、そのパジャマは?」

御坂妹「これですか? とミサカはよくぞ気付いてくれましたと意気揚々にマイパジャマを見せつけます」

蛍「カエルさんですか? 可愛いですねー」

御坂妹「中々話が分かるじゃありませんか、とミサカはほたるんを誉め称えます」


このみ「ええっとそのキャラクターってたしか……ゲコ太、だっけ?」

れんげ「おお、あの有名なカエルさんですかっ!?」

御坂妹「Yes! とミサカは大きくガッツポーズをとります。そうです、何を隠そう、このパジャマはミサカの愛しのキャラクターゲコ太が散りばめられた、ゲコ太ファンのゲコ太ファンによるゲコ太ファンの為のパジャマなのです! とミサカは力説します」

夏海「へぇー、確かにそう言われると何か普通の子供パジャマには無いオーラを感じるかも」

ひかげ(それはカエルの量が多すぎるからじゃ……あ、駄目だもう突っ込む体力も無いわ)フラフラ

小鞠「都会では逆にこう言うのが大人っぽさを出すのかな……いや、でも……」ブツブツ

蛍(あああ、センパイが悩んでる……。でもセンパイならきっとすっごく似合うと思いますよ!)

夏海「これもみっちょんの地元で買ったの?」

御坂妹「ええ、まあそこはミサカをお姉様と勘違いした、とある縦ロールの方と意気投合しまして。ちゃっかり驕ってもらいました。第三位のDNAって得だなとミサカはほくそ笑みます、ふふふ」

夏海「?」



…………


美琴「くしゅんっ!」

黒子「あら、お姉様風邪ですの? 明日に響かないとよろしいのですが」

美琴「あ、いや、なんか私の名前を利用されたようなされてないような……?」


…………


このみ「ま、ほらほら、みんなおしゃべりはそこまでにして、そろそろ寝なさーい」


「はーい」


このみ「じゃ、電気消すよー」パチン

夏海「ういー、お休みー」

ひかげ「お休みー」バタン

れんげ「ひか姉ついに倒れたのん」

御坂妹「では、ミサカも寝させて頂きます、と同じく布団に入ります」



御坂妹「…………」

御坂妹(……不思議ですね。ミサカは、あの時死ぬ筈だったのに。今、こうして平和としか言えない空間の中で、きっと世界中の誰よりも平穏な時間を過ごしている)

御坂妹(……流れ星にかけた願いは、現在進行形で叶っているのかもしれませんね)

御坂妹(たとえ、目が覚めて、ここを離れれば消えてしまうような儚い幻想だとしても――)


御坂妹「それでも……ずっとこの平穏な日々が続いて欲しいと、ミサカは心から願います」

御坂妹「……皆さん、もう寝てしまいましたかね?」

れんげ「……みっちょん」

御坂妹「あ、ごめんなさい、起こしてしまいましたか? とミサカは反省します」

れんげ「……今日、ここに来てくれて……ありがとなん……」スゥ

御坂妹「…………」

御坂妹「……お礼を言うのは、こっちに決まっているじゃないですか」

御坂妹「本当に……素晴らしい人たちですね。――おやすみなさい」




…………



れんげ「…………」ムクッ

れんげ「目、覚めたんなー……」

れんげ「今日のお天気は――」ガラッ


れんげ「……爽やかな朝なのん、入道雲も浮いてるん」



蛍「えへへ、センパイかわいいですぅ~……」ムニャムニャ

夏海「か、かーちゃん、どうかご慈悲を……」ムニャムニャ

小鞠「わぁ、夢にまで見た八頭身だぁ~……」ムニャムニャ

御坂妹「ネコ缶サバ缶アルミ缶……よりどりみどりのどれを食べようか、とミサカは……」ムニャムニャ


れんげ「…………」

れんげ「すーっ……」


れんげ「おはようございますなのーん!」




夏海「うぉっ!」

ひかげ「わっ!」

蛍「ふぇっ!?」

小鞠「な、ななななに!?」

このみ「ひっ!」

御坂妹「敵襲ですか!? とミサカは瞬間的にバックステップ!」


れんげ「――皆さん、朝ですのん!」ビシッ

夏海「……なんだ、れんちょんかー」

ひかげ「朝からびっくりさせんなよなーれんげは」

このみ「朝から元気だねー」

小鞠「ふぁあ、今何時……?」



蛍「あ、えっと……六時過ぎ、ですね」

御坂妹「はっ、しまった銃が無い……!」

小鞠「寝ぼけているのかギャグなのか分かりづらいね……」

御坂妹「……ああ、朝ですか! とミサカは今更ながらに驚きます」

このみ「あ、素だったみたいだね」

夏海「ていうかまだ眠いよ~、どしたのこんな時間に」

れんげ「みんな、忘れちゃ駄目なのん!」

御坂妹「? 何か用事があるのでしょうか? とミサカは首を傾げます」

れんげ「あるのん、夏の朝にはかかせない、ビッグイベントなのん!」

御坂妹「?」

蛍「あ、そうか、今日は――」



二日目、はじまるのん!




『胸を反らす運動――いち、にー、さん、し、ごー、ろく、しち、はち』

このみ「ラジオ体操なんて久しぶりだなー、たまにはいいかもね」

ひかげ「あー、やっと目が覚めてきたかも」

御坂妹「なるほど、これがかの有名なラジオ体操なのですね! とミサカは生まれて初めてのラジオ体操に興奮します!」

夏海「いやいや、興奮するようなもんじゃないでしょ、都会でもやってると思ったけど」

蛍「私の所ではやってましたけど――最近はやってる所も少なくなって来てるみたいですし」

小鞠「…………」ジーッ

小鞠(……蛍、やっぱりでかい……私は胸を張っても張れないのに……)

蛍「? どうしたんですか、センパイ?」



ひかげ「初めてすることにワクワクする気持ちは分かるよ。私も初めて東京行った時はホント驚いたからなー」

このみ「今じゃすっかり都会風ぶっこいちゃってるけどねー」

ひかげ「うっせ」

夏海「あーあ、ウチも都会行きたいなー」

小鞠「この前空港行ったじゃん」

夏海「えー、あの時あんまり見れなかったし。都会の空気もあんま味わえなかったもん」

卓「」スッ、スッ

御坂妹「…………」

このみ「ミサカちゃん、どしたの?」

御坂妹「いえ、何でも無いです」


れんげ「よっ、ほ、ラストスパートなのん!」ギュルルルルル

御坂妹「! な、なんですか、あの華麗なるフォームは!? とミサカは驚きを隠せません」

「つっこみを隠せないの間違いじゃなくて?」

れんげ「このターンからの――」

れんげ「決まったのん!」ビシッ

御坂妹「ぶ、ブラボー!」ワー!

小鞠「……やっぱりミサカさんって少し変わってるよね」

蛍「そ、そうかもしれませんね……」

小鞠「――でも」


御坂妹「れ、れんちょん! 是非ともその技をミサカにも教えて下さい! とミサカはお願いします」

れんげ「修行は厳しいのん。けれどみっちょんなら出来ると思うん!」

御坂妹「れんちょん……いえ、師匠!」ガシッ

れんげ「なのん」ガシッ

小鞠「……なんか、安心するね」

蛍「……そうですね、ふふっ」



このみ「はいはーい、スポ根もいいけど、早くハンコ押そうねー」


雪子「……で、例によって私が押してる訳だけど……はい、蛍ちゃん」

蛍「あ、ありがとうございます!」

雪子「かずちゃんはやっぱり?」ポコンッ

れんげ「ねぇねぇはまだ夢の中なん」

雪子「まったくかずちゃんは……もっかい言った方がいいかもしれないわね」

御坂妹「申し訳ありません、昨日はミサカたちの為にいつも以上に体力を使ってしまったのだと思います、とミサカはすかさずフォローを入れます」

雪子「あ、あなたが都会から来た子なのよね? えーと、ミサカさん? でいいの?」

御坂妹「はい、正式名称はミサカ10032号です。初めまして、とミサカは自己紹介をします」


雪子「(10032号……?)こちらこそ初めまして、わたしはそこの越谷兄弟の母です。都会から来たって聞いてどんな子かと思ったけど、蛍ちゃんと同じで礼儀正しいいい子じゃないの」

御坂妹「ありがとうございます。まあもう一人のもやしは凶悪な面とひねくれた性格に付き、お母様にはお見せ出来ない人間ですが、とミサカは彼がここに居ないのをいい事に好き放題言います」

雪子「あ、二人で来たんよね?」

夏海「そういやあーくんは?」

御坂妹「残念ながら彼は低血圧につき、朝は非情に弱い存在なのです。きっと生涯ラジオ体操には出る事は叶わないでしょう、とミサカは冷静に説明します」

小鞠「まあ無理に起こすのもよくないしねー」

夏海「そうそう、遊びは昼からが本番だし!」

雪子「な~つ~み~? 宿題はどうし――あっ、何逃げてんのあんたは!」

夏海「朝から説教とかマジ勘弁! ウチは一足先にれんちょん家に避難させて貰います!」



れんげ「おおぅ、なっつんは風になったのんな……」

雪子「ちょ、夏海ー! ったく、あの子は本当に……」

このみ「まぁまぁ、ちゃんと午後にはみんなで手伝って終わらせますから」

雪子「助かるけど、あんまり甘やかさないでね。あの子結局他人を当てにし過ぎる所あるから……」

このみ「大丈夫ですよ、そこのところはビシビシやるので」

雪子「んー……だといいけど……。あんたたちは、朝ご飯どうするの? 夏海が逃げなければ今日はウチでって思ったんだけど」

ひかげ「あー、ウチの方で大丈夫ですよ、駄菓子屋とかも居ますし」

雪子「そう……じゃ、ひかげちゃんも、悪いけどよろしくね。卓も小鞠も、あまり迷惑かけるんじゃないよ!」

卓「」コクッ

小鞠「はーい」

ひかげ「ういーす」

雪子「じゃあ、ミサカちゃんも、楽しんでね。と言っても面白い場所なんてそう無いと思うけど、まあゆっくりしていって」




…………


れんげ「ただいまなーん」ガラッ

楓「お、れんげたちも戻ったか」

夏海「……ね、姉ちゃん、母ちゃんどうだった?」

小鞠「震えるくらいなら逃げなきゃいいのに……ちゃんと勉強もしなさいよって」

夏海「それならそこまで怒ってないかな、良かったー……」

ひかげ「お、駄菓子屋朝ご飯の支度までしてくれたの。気が利いてるじゃーん」

楓「こんぐらいはな。センパイまだ寝てるし」

れんげ「じゃあそろそろ起こしてくるーん」

御坂妹「ではミサカもあーくんを叩き起こして来ますか、と腕をドンキーコングのようにぐるぐる降ります」

ひかげ「いやいや、何をする気だよ」

このみ「じゃ、こっちは朝ご飯の準備してるから、よろしくねー」



…………


一方通行「ねみィ……」

一穂「あーくんはウチ以上に朝弱いんだねー」

楓「センパイも一時間近く布団の中で粘ってましたよね」

一穂「楓くん、生徒の前でウチの信用下げるようなこと言わないでくれるかな」

れんげ「もうそれ皆に十回以上言ってることだから心配ないのん」

一穂「えっ……マジで?」

御坂妹「ほら、しゃきっとせい、これだから若いモンは……とミサカはおじいちゃんのようにあーくんを叱ります」

夏海「あーくん、敗戦後のボクサーみたいにフラフラだね」

御坂妹「ほれ、カフェイン入れてやるから口開けろ、とミサカは遠慮容赦なくあーくんの口にコーヒーを流し込みます」

一方通行「」ゴボゴボ

御坂妹「まだ入れた方がいいですかね。それイッキ、イッキ♪」

一方通行「――ぶはァ! なにすンだコラァ!」



御坂妹「よし、復活しましたね、とミサカは己の手腕に惚れ惚れします」

れんげ「あーくん、お早うなーん!」

一方通行「あ、あァ……そうか、もう朝か」

御坂妹「ほれ、目が覚めた所でちょっくら顔洗って来い、とミサカはまたも鬼軍曹の如くあーくんに蹴りを入れます」ゲシゲシ

一方通行「オマエも朝から絶好調ですねェ!? 少しは杖付きを労れよォ!」

このみ「あはは、ホントに二人って仲いいねー」

一方通行「いや、オマエ眼鏡掛けたほうがいいンじゃねェか?」

夏海「いやいや、ケンカするほど仲がいいって言うし」

小鞠「うん、なんかミサカさんも一方通行さんもお互いに理解し合ってるみたいな感じがするね」

一方通行「…………」

小鞠「? どうしたの?」



一方通行「……いや、まァいいわ。悪ィけど、洗面所借りさせてくれ」

ひかげ「あいよー、好きに使って」

蛍「一方通行さん、どうしたんでしょうか……?」

御坂妹「……いえ、照れているだけですよ、ミサカは相変わらずのツンデレなあーくんだな、と嘆息します」

ひかげ「おっと、飲み物出さなくちゃな」

御坂妹「あ、でしたらミサカが取って来ます、と席を立ちます」

ひかげ「お客さんだからいいのに」

御坂妹「いえいえ、お客であるからこそ率先して動きたいのです」

一穂「一人じゃ無理だね。ウチはコップ持って来るよ」





一穂「みっちょんは冷蔵庫の麦茶持っててもらえるかな?」

御坂妹「了解です、これですね」

一穂「そそ、それそれ」

御坂妹「…………」

一穂「? どしたのみっちょん」

御坂妹「……ミサカたちは、理解し合えてるように見えましたか?」

一穂「……まだ会って、一日しか経ってない身が言うのもなんだけどさ。傍から見ても、凄く仲が良さそうにみえるよ、二人は」

御坂妹「……そうですか」

一穂「ん、仲がいいことは勿論いいこと。じゃ、先持ってくよー」







御坂妹「……ミサカ達は……周りから、そのように見えるのですね」

御坂妹「かつては、殺し合い……いえ、一方的に殺されるだけの関係だったミサカ達が、今は、そのように……」

御坂妹「不思議……ですね。……けど」


御坂妹「……何故だがそのことに、胸が温かくなる思いです、とミサカは一人微笑みます」



御坂妹「麦茶持って来ましたー」

夏海「おー、みちょんありがとねー!」

れんげ「あーくん、こっち座るーん!」

一方通行「あァ、悪ィな」

一穂「んじゃ、全員揃った所で」



「いただきまーす!」



御坂妹「と、ミサカは今日も両手を会わせます」



まだ続きますよ、とミサカは予告しておきます。

乙!!

>>1です。前回の更新からかなり間が空いて申し訳ありませんでした。少なめですが、更新再開させていただきます。


…………


14444「さて、二日目が始まりましたが、一日目終了から随分間が空いてしまったのでは? とミサカは心配します」

13576「確かにそうですね、これでは折角の数少ない読んでくれている方々も内容を忘れてしまっているかもしれません、とミサカも同調します」

10039「では、ここは一つ、今までの流れのおさらいと行きますか? とミサカは提案します」

12507「なるほど、俗に言うあらすじと言うヤツですか、とミサカはワクワクします」

19090「では、軽くこれまでのあらすじを紹介しましょう、とミサカは台本を開きます」



10090「このSSは俗に言う田舎へ泊まろうと言うヤツです。とある田舎に済む宮内一家とそのご近所の方々と和気あいあいな、のんのんびよりを楽しむほのぼのSSとなっております」

12020「一日目は色々なことがありましたね。ほたるんの儚くも驚愕の過去には全田舎が息を呑みました」

19090「宮内先生の特技にも驚かされましたね。まさか暴走した一方通行と互角以上に戦える存在だったとは。細目は強い、二次元界の常識です」

10033「それになんと言っても駄菓子屋の正体には肝が冷えましたね。地下にあのような設備を持っていると誰が思ったでしょうか?」

19989「混乱、焦燥――混沌を極める戦いの中、果たして一方通行とミサカ10032号は千年の呪いを見事打ち破ることが出来るのでしょうか!?」


19090「あれ、こんな話だったっけ? と思った方々は1レス目より是非読み直してみて下さいね、とミサカはこれにてあらすじを終えます」

16589「ご苦労様でした、とミサカはねぎらいの言葉をかけます」


御坂妹「では、そんなこんなで、久しぶりの再開ですね、とミサカは本編に戻ります」



…………



夏海「ごちそーさまでした!」

一穂「はい、おそまつさま」

夏海「じゃあ今日はなにしよっか?」

このみ「早速遊ぶことを考えてるのー? 宿題はいいのかな?」

夏海「うっ……そのことは勘弁して下さい……」

御坂妹「まぁまぁ、ミサカたちも手伝いますから頑張って終わらせましょう、とミサカは励まします」

夏海「みっちょんまじ天使!」

小鞠「あんまり甘やかさないでねー、毎年こうなんだから」



蛍「じゃあ、今日は先に嫌なことを終わらせちゃいましょうか? その方が楽しく遊べると思いますし」

ひかげ「そーだなー、夏海の場合は餌を前に落としといた方が早く走りそうだもんな」ケラケラ

夏海「ウチのこと犬か何かと思ってんの、ひか姉は!」

楓「犬の方がまだ物覚えが良さそうだが」

夏海「ぐぬぬ……」

このみ「ほらほら、悔しかったら早く終わらせよーねー」

一方通行「そうだな、付き合ってやるから教材持ってこい」

夏海「うっ……やっぱりそうなるか……。あー、そう! 今、ちょっと母ちゃんと会うのはまずいし、宿題は午後にし――」

卓「」スッ」


夏海「兄ちゃんそれは!?」

このみ「こんなこともあろうかとメガネくんには夏海ちゃんの宿題全部持って来てもらってるよー」

夏海「あ……あ……」

一穂「話は決まったみたいだねー、じゃ、頑張りな」ポン

れんげ「なっつん、頑張るのん!」グッ

夏海「いやじゃー!」



~宿題タイムなのん~

夏海「あーっ! 分からない!」

一方通行「早速か」

夏海「もー、なんでこの問題こんなに難しいのー? かずっちゃん、答え教えてよー!」

蛍「あ、先生なら駄菓子屋さんと一緒に出かけましたよ。取って来るものがあるとか」

小鞠「このみちゃんもひか姉もお兄ちゃんも付いてったみたいだけどなんだろうね?」

れんげ「のっ、のっ」カキカキ

蛍「わぁー、れんちゃんやっぱり上手いねー」

一方通行「こっちはこっちで平和だな」



蛍「あ、昨日のこと、日記帳に付けてるんです」

れんげ「中々にエキサイティングな一日だったのん、書くこといっぱいなんなー」

小鞠「二人とも偉いねー、夏海なんか小学校の頃それ三日で飽きてたよ」

れんげ「継続は力なりけり……」

一方通行「ま、ガキの頃の宿題なんてそンなもンだろ」

御坂妹「おや、あなたにもそんな頃が?」

一方通行「……さァな」

夏海「う~、じゃあみっちょんヘルプ!」

御坂妹「よしきた! とミサカはすかさず推参します」シュバッ

夏海「ここなんだけどさー」

御坂妹「ふむふむ、なるほど、数学ですか。ここはこうしてですね」



夏海「おおっ! すごい、なんとなく分かる気がする!」

小鞠「へー、ミサカさんって頭もいいんだね」

一方通行(まァ第三位の遺伝子に加えて学習装置で基本的な知識は入ってるからなァ)

一方通行「しかし結構な量だなオイ」

小鞠「夏海は最後の最後まで貯めるからねー……最後の一週間で家族巻き込んで終わらせるんだよ。絶対一日やそこらで終わらないでしょ」

一方通行「ったく、仕方ねェなァ。オイ、オマエの苦手範囲理解しとくから答案とかよこせ」

夏海「い、いやいや、そこまでしてもらわなくても!」

一方通行「何言ってンだ。宿題ってのは終わらせる為にやるンじゃねェ。身につける為にやるもンだろォが。オマエが理解しなくちゃ意味ねェンだよ」

御坂妹「おおぅ、あーくんがまともなこと言ってると超常現象を見ているかのような錯覚に陥りますね、とミサカは驚きます」

一方通行「オマエあとで殴るからな」



夏海「い、いやー、ウチ全部が苦手でさぁ……そ、それに答案用紙は流石に兄ちゃんも持って来ないと――」

小鞠「あ、ちゃんと持って来てくれてるね」

夏海「兄ちゃんのアホーッ!」

一方通行「よし、よこせ」

夏海「あっ、ちょっ!」

一方通行「どれ、一体――……なンだコレ」

小鞠「ね、酷いですよね」

一方通行「……それ以前の問題だろ」



夏海「あ、あはははー……」ダラダラ

一方通行「オィ、夏海よォ……」

夏海「あ、あーくん、ちょっと落ち着いて。ね?」

一方通行「答えに『ごぼう』とか『わかりません』とか書く奴が居るかァァァ!」

夏海「ひぃいいい!」

一方通行「ていうか0点てオイ! 現実にンな点数取る奴初めてみたぞ!」

れんげ「ものの見事な円をかいておりますのん」




…………

307:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12222

これはひどいwww

308:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13456

0点って二次元の産物じゃなかったんだな……

309:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11256

これはちょっと同情出来ないww

310:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16542

何と言う珍解答
こいつ……出来るッ!

311:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

と、まあ冗談はさておき、なっつんの為にも俺らでなんとかしてやんねーとな
昨日はかなり世話になってるんだし



312:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14465

おお、流石は姐御

313:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

姐御の言う通りだな
なんて言うか、なっつんは昨日10032号に一番気を使ってくれた気がするし

314:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16723

思い返せば一番こっちに話題を振ってくれたし、自然に会話に溶け込めるようにしてくれてたな

315:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15846

おおぅ、確かに過去ログ見るとなっつんがいかにこちらに気を使ってくれていたか分かる……

316:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13365

そこに気付くとは……やはり天才か

317:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11111

と……なると、

318:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12589

ああ、もれらの知識をフル動員!
MNW本領発揮だぜ!



319:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15486

しかしもれらの基本知識は学習装置で基本統一なので意味は無かった

320:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

Oh……盲点だったな

321:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10338

うわぁ、めっちゃ力になりたいのにマジ残念だわ~、ホント残念だわ~

322:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16985

>>321 ミサワうぜえwww

323:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

と言う訳で10032号後は任せた! (`・ω・´)ノ

324:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

お前ら帰ったらボコすからな





…………



御坂妹「」パキン

御坂妹「MNWの連中は役立たずだと今改めて再認識しました、とミサカは思わず鉛筆の芯を折ります」

れんげ「みっちょん、鉛筆けずりはこちらなん」スッ

御坂妹「ありがとうございます」シャリシャリ

一方通行「何をしたら0点なんて取れるンだよ、逆に感心するわ……」

夏海「……答えを書く為のえんぴつ、80円」スッ

夏海「過ちを正す消しゴム、100円」スッ

夏海「二つの神器で挑んだテスト――プライスレス」

一方通行「やかましいわァ!」



蛍「ま、まあ確かに、この解答は流石に……」

小鞠「蛍もそう思うでしょー? もっと言ってやって」

夏海「だ、だって分からなかったんだもん……いや、せめて埋めようとした心意気を評価して欲しいと思います!」

一方通行「あのなァ……確かに答えを埋めることは大事だ。だがな、明らかに間違いなこンなふざけた解答なら正直書かねえほうがマシだっつの。オマエとあの教師は家族みてェな付き合いしてるから許されてンのかもしれねェが、普通の学校行ってたら点数以上に成績下げられンぞ」

夏海「うー……反省してます」

小鞠「そのことでお母さんにも3時間説教くらったからねー」

一方通行「ったく……。まァこれ以上言ってもやる気が落ちるだけだからなァ……。とりあえずオマエは勉強ってとこに真面目に向き合う所から教えなくちゃなンねェみてェだな……」

夏海「えー、ウチってどうも真面目にやるってのが苦手なん――」

一方通行「」ギロリ

夏海「すみません真面目にやります」



一方通行「分かればいい」

小鞠(こっわぁー……)

蛍(い、一瞬只者じゃ無い気を感じましたね……)

夏海「ああー……、でもこの量一日で出来るのかなー」

れんげ「……なっつん」ポン

夏海「ん?」

れんげ「諦めたら、そこで試合終了なんよ?」

夏海「れんちょん……先生……!」








夏海「ウチ、遊びがしたいです!」

 パコーン!

一方通行「オラ、始めんぞ」

夏海「」ピヨピヨ

小鞠「懲りない奴……いっそ清々しいね」

蛍「で、でもそこが夏海センパイの良い所でもあると思いますよ」

御坂妹「そうですね、確かに勉強は苦手なのかもしれませんけど、昨日は……とても、助けて貰いましたから」

小鞠「……ま、しょうがない。今日くらいは姉として助けてやるか!」

れんげ「お勉強、はじめるのーん!」



さてさて、恩返しタイムの始まりですね。あ、まだまだ続きますよ、とミサカは再度言わせて頂きます。

長い間更新出来て無かったのに読んでくれている人が居て嬉しいです、ありがとうございます。

では次レスより更新再開します。


…………


一方通行「……あァ、違ェよ、先にこっちの計算から始めンだ」

夏海「あー、なるなる」カキカキ

れんげ「ウチも絵日記描き終わったし何かしたいのん」

小鞠「れんげはそれ以外もう全部宿題終わってるんだよね?」

れんげ「終わってるん、こまちゃんもほたるんも終わってるん?」

小鞠「当然、大人の女性としては、夏休みギリで宿題終わらせるなんてことしないもんねー」

蛍(あああああ背伸びしてるこまセンパイ可愛い!)

御坂妹(とか思ってるんでしょうね、ほたるん……)



夏海「ど、どう……?」

一方通行「……おゥ、正解だ。なンだ、やれば出来るじゃねェか」

夏海「ふ、ふっふーん! そうだよ、夏海ちゃんはやれば出来る子なんだからね!」

一方通行「じゃ、次はこっち行くぞ」つ国語ドリル

夏海「」

夏海「ちょ、ちょっとあーくん、流石に勘弁……」

御坂妹「ほほぅ、国語ですか、とミサカは興味津々にドリルを覗き込みます」

小鞠「あれ、ミサカさんの所ではこういうの使ってないの?」

御坂妹「いえ、ミサカは正規の生徒では無いため通常の教育は――モガっ」



一方通行「ややこしくなること言うンじゃねェよ!」

小鞠「?」

一方通行「……まァ、ちょっとコイツは身体が弱くてなァ、昔はあンま学校行って無かったンだわ」

一方通行(ってことにしとけ)ヒソヒソ

御坂妹(しょうがないですね、とミサカはしぶしぶ了承します)ヒソヒソ

小鞠「そっかー…だから昨日はあんなに楽しそうにしてくれてたんだね」

御坂妹「ええ、ミサカにとっては全てが新鮮な出来事でしたから」

小鞠「もっと、色々なこと経験させてあげたいね。こんな田舎じゃ、何が出来るかホント分からないけどさ」

夏海「そーだよねー、ここって無駄に広いことと、人口少ないこと暗いしか誇れることないし」

小鞠「むしろそこは誇って良い所じゃないでしょ……」



蛍「で、でも空気とかは美味しいですし、景色もすごく綺麗ですよ!」

小鞠「あはは、フォローありがと、蛍。でも、何かしてあげたいよね、折角来てくれたんだし……」

一方通行「まァ、あンま深く考えなくていい。昨日は散々世話になったし、それだけでも十分なもンだ。それより、オマエはこっちに集中しろ」

夏海「はーい……ってもウチこういうの苦手なんだよねー……」

御坂妹「なるほど、このように教科書に載っている小説や随筆からの出題と言うわけですか」

夏海「主人公の隠された気持ちとか知らないっての! 作者が何を意図していたとかさー! 締め切りやべー! とかそれが一番確率高いでしょ!?」

一方通行「世の物書き全員を敵に回しそうな発言だな」

小鞠「全く……えーとね、こういうのは、まず登場人物を整理するの。どっかに小さくでもいいから登場人物を記して、誰がどんな役割かって言うものを理解しておくんだよ」

夏海「えーと……これは、父、母、姉、主人公の四人……かな?」

小鞠「それに夏海っていつも国語のテストって最後の方まで解答出来てないじゃん? 本分をしっかり読み過ぎなんだよ」



夏海「えー! だって読まないと答え見つけられないじゃん!」

小鞠「あのねぇ……国語の問題はまず問題文を見るの。そうしたらそこにどの部分から~って書いてるのが多いから、その周りから探すのが一番早いの。全部なんか読む必要ないんだよ」

夏海「……おぉ! 確かに書いてある! 姉ちゃんすごい!」

御坂妹「なるほど、そのように解答するのが手っ取り早いのですね、とミサカは感心します」

蛍「センパイ、かっこいいです……!」

れんげ「先生みたいなのん」

小鞠「え、そ、そう? ま、まあ仮にも去年やった問題だし? これぐらい楽勝ってゆーか」

一方通行「ンじゃ、そっちは任せて大丈夫だな」

御坂妹「おや、あーくんどちらへ?」

一方通行「自販機までコーヒー買いに行ってくンだよ。朝はオマエに拷問まがいの飲まされ方したせいで碌に味も分かンなかったしな」



蛍「あ、一方通行さんは杖付いてますし、それぐらいなら私が……」

一方通行「男が年下のガキにパシリさせられる訳ねェだろォが。それぐらい分かれ」

蛍「あっ……えと、すいません」

御坂妹「謝る必要はありませんよ、ほたるん。あーくんはチャチなプライドを守るのに必死なだけです」

一方通行「あァそうですよ。夏海は俺が出かけてる間にもサボるンじゃねェぞ」ガラガラ

夏海「う……はーい……」

御坂妹「なっつん、ファイトです。ミサカたちが全力でフォローしますから」

蛍「――あ!」

小鞠「? どうしたの、蛍」

蛍「あの、これ……」

御坂妹「はぁ……あのもやし、こういう所ドジですね、とミサカは呆れ果てます」


…………


一方通行「いい天気だなァオイ。……まァアスファルトじゃねェ分向こうよりマシか」

一方通行「まだ丸一日以上居る訳だからなァ……買い溜めしておくか……」ゴソゴソ

一方通行「…………」ゴソゴソ

一方通行「…………」バッ


一方通行「……ねェ」

一方通行「オィオィマジかァ……。財布忘れるとか三下じゃねェンだからよォ……」


一方通行「……杖付きの身には地味にキツい距離だよなァ……」


一方通行「…………」


一方通行「………クッ、おっ行ける……かァ?」ゴソゴソ

一方通行「…………お、以外とあるもンだな」

一方通行「まァ、あいつらが居なくて助かったな。まさかこの俺が――」



御坂妹「…………」

一方通行「」

御坂妹「…………」フイッ

一方通行「オイ」

御坂妹「何でしょう、ミサカは何も見ていませんよ、と思わず視線をそらします」

一方通行「待て、いや、マジで」


御坂妹「いえいえ、まさかあの学園都市第一位、世界最強を誇る一方通行が、自販機の下の小銭を探している所なんて――全然見ていませんから、ハイ」

一方通行「しっかり見てンじゃねェかァアアアアア!」

御坂妹「今の光景は白昼夢と思うことにします、とミサカは頑に目を合わせようとしません」

一方通行「待て待て待てェェェェ! 話すまでもねェがな、俺は杖付きだからこの距離を往復するのは――」



御坂妹「それ以上言わないで下さい。ミサカも出来ればあなたのその姿は見たく無かったのです、と思わず本音をぶちまけます」

一方通行「……ッ」

一方通行「……あァ、悪かった」

御坂妹「……一方通行、あなたは最強の能力者です。それはあなたに守られているミサカ達にとっても、誇るべきことなのです。安心すべきことなのです」

一方通行「……そうだな」

御坂妹「だからこそ……そのあなたが……財布を忘れたからと言って……」プルプル

一方通行「…………」


御坂妹「じ、自販機の下漁ってるとかマジ笑えねぇー! とあっもう駄目だミサカは最早限界ですwwwww」プギャー

一方通行「てめェしっかり笑ってンじゃねェかァァアアアアア!」




一方通行「ですよねェ! オマエそう言う風にしんみり見せといてとんだ爆弾最後に投げて来る奴ですもンねェ!? だろうと思ったよォ!」

御坂妹「おやおやいいのですか、あーくん。今のこの映像、ミサカの意思一つで全世界に散らばるミサカ達に同時生中継出来てしまうのですよ?」

一方通行「…………」

御坂妹「あの学園都市第一位が、財布を忘れたからと言って自販機の下を漁る動画をwwww」

一方通行「二度言うンじゃねェよ!」

御坂妹「…………」スッ ←こめかみに指を当てている

一方通行「いや、マジで勘弁してくンない? いや、ホントに」

御坂妹「どーしよっかなー、とミサカはワザとらしく鼻歌をふんふふーん」

一方通行「分かった分かった分かりましたよ! 何が望みだァ!」

御坂妹「えー? ミサカにそれ言わせちゃう? 言わせちゃうんですかぁ? とミサカはこの上なくイラつくであろう仕草でレッツダンス」

一方通行(耐えろ……耐えろ俺……!)プルプル

御坂妹「ま、ここ付いたときからずっと感覚共有オンにしてるんで関係ないですけどね、とミサカはこのタイミングでネタばらし」



一方通行「…………」

一方通行「……え?」

御坂妹「現在生放送中です」

一方通行「…………」

一方通行「ああああああああああァァァァ!?」

御坂妹「嘘ですよ」

一方通行「ああ……あァ!?」

御坂妹「さっきからやかましいですね、発情期かよ、ミサカはドン引きします」

一方通行「うるっせェ! え、何、どっちがホントなンだよ!」

御坂妹「だから流してませんよ、ちょうど今、トイレに言っていたので感覚切っていたんですよ、とミサカは気休めを言います」

一方通行「…………」



御坂妹「ホントにホントですよ。……ま、ミサカだけが弱みを握っている方が旨味がありそうなので、とミサカはぺろりと舌を出します」

一方通行「はァ……。心臓止まりそうになっただろォが……」

御坂妹「大袈裟ですね、ほら、財布です」

一方通行「あァ、ありがとよ……」

御坂妹「ミサカはオレンジジュースを所望します」

一方通行「ホラよ」ポイッ

一方通行「ついでにアイツらのも買っておくか」ガコンガコンガコン

一方通行「おっと、コーヒー買い溜めしとかねェとな」ガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコン

御坂妹「……コーヒー何本買う気だよコイツ、とやはりミサカはドン引きします」



…………


御坂妹「ただいま帰りました、とミサカは華麗に帰還スライディング!」

一方通行「最早コイツの頭の中に遠慮の二文字は存在しねェな」

小鞠「お帰りなさーい。財布は無事に届けられたみたいだね」

れんげ「みっちょんが慌てて届けに行ったんなー」

一方通行「あまり思い出させないでくれ……」

御坂妹「こちらはあーくんよりの差し入れです」スッ

小鞠「わっ、凄い沢山……いいの?」

一方通行「人数分買おうと考えると結構な量になったからなァ、好きなの取れ」

御坂妹「つっても殆どあなたのコーヒーですけどね」



夏海「あー、ありがとあーくん! 生き返るわー!」

蛍「あ、ありがとうございます、じゃあ、お茶貰いますね」

小鞠「わ、私は大人だしブラックコーヒーを……」プルプル

一方通行「それは俺のだからこっちにしろ」つカフェオレ

小鞠「そ、そうですね! たまにはそう言うのもいいかもと思ってたし!」

れんげ「例によってウチは昆布茶を頂くのん」

一方通行「で、少しは進んだか?」

夏海「んー……まあ、あと少し、かな?」

一方通行「目を見て言えよ」

小鞠「まあ夏海にしちゃ頑張った方だね。去年だったら1ページ進んでればいいほうだもん。今年は二人が来てくれたおかげかな?」



夏海「で、でももう限界が近いんですけどウチ……」

一方通行「まァかれこれ二時間半くらいか……もう昼時だな」


一穂「お、以外にもしっかりやっとるみたいだねー」ガラッ

れんげ「ねぇねぇ、帰って来たのん?」

一穂「ん、準備が出来たからね。あーくん、夏海はどう?」

一方通行「ま、そこそこ真面目にやってたみてェだけどな」

一穂「うむうむ、あーくんがそう言うならよかろう」

蛍「何かあるんですか?」

一穂「うん、まあ細かい話は後に。表に車止めてあるから全員乗っちゃってー」



れんげ「お出かけですのん?」

一穂「そそ、だからちゃちゃっと準備してねー」

れんげ「……どこに行くのん?」

一穂「……いい質問だね、れんちょん。――川だ!」

れんげ「川!?」

一穂「そう、川!」

御坂妹「Oh!River!」

一方通行「だからなンで英語なンだっての」

れんげ「リバーなのーん!」


もうすぐお昼時ですし……これはまた何か美食の予感がしますね。
お昼ご飯へと続きますよ、とミサカはヨダレを拭きつつ予告します。

すみません、大変お待たせしました。
少し出来たので、また更新を再開させていただきます。



~川なのん~


御坂妹「……と言う訳で、ミサカたち一行は車に乗られ数十分、キラキラと輝く水の流れが美しい、渓流へと来ております、とミサカはネットワークの連中に解説します」

夏海「おおー! と言うことはかず姉!」

一穂「察しがいいようだね、夏海くん」

一方通行「あァー、つまり、アレか?」

小鞠「アレかぁ……」

れんげ「アレ、なんな」

御坂妹「アレ、ですか?」



このみ「お、みんな来たね、じゃ、こちらの道具をどうぞー」スッ

御坂妹「こ、この道具は!」

このみ「そう、今日のお昼ご飯はここで釣った魚になります!」

御坂妹「な、なんと! ミサカは今日、フィッシングに入門してしまう訳ですか!? とミサカは興奮を隠せません」

楓「そういうことだ。じゃ、釣り竿持ってこっち来い」

小鞠「あ、駄菓子屋。もしかして、みんなで先に準備してたの?」

楓「ああ、お前らが釣ったらすぐにメシだ」

このみ「ちなみに私たちがもう自分の分釣っちゃってるから、夏海ちゃんたちのご飯は自分次第だよー」

小鞠「えっ」

夏海「ふふん、夏海ちゃんの釣りスキル舐めないで欲しいね!」

御坂妹「なるほど、既に弱肉強食の戦いは始まっていると言うことですか、とミサカは燃えて来ます」

小鞠「えっ、えっ、ホントに釣れないとご飯ないの?」



れんげ「ついにウチの本気を出す時が来たみたいなん」

一方通行「やれやれ、川って時点で予想はしてたがな」

楓「れんげと二人の分くらいはあるから、あんま無理はしなくていいぞ」

一方通行「舐めンな。釣りくれェ楽勝だ。杖付いてても出来るっつゥの」

このみ「じゃ、私たちは向こうで火を起こして来るかね」

一穂「そだね。こっちの子たちが釣れて来たら声描けるから、ひかげとご飯でも炊いといて」

このみ「りょうかーい。ほら、メガネくん行くよー」

卓「」ズルズル

楓「エサはここに置いとくからな」

小鞠「む、虫じゃないよね?」

楓「虫でも良かったんだが、今回は初心者用にイクラ用意しといたから安心しろ」

小鞠・蛍((よかったー……))



夏海「虫ぐらいでビビるなんて姉ちゃんもお子様だねー。ホントは現地調達の川虫が一番なのに」

小鞠「う、うっさい!」

夏海「じゃ、ウチは早速釣ろうかね。エサ貰うよー」

御坂妹「なるほど、この釣り針の先端にイクラを刺すのですか……と、ミサカは興味津々に覗き込みます」

夏海「そそ、ここに二、三個ね。……みっちょん、ヨダレ垂れてるよ?」

御坂妹「おっと高級食材につい、とミサカはテヘペロします」テヘペロ

一方通行「どっかの暴食シスターかオマエは」

夏海「ま、分からないことあったら何でも聞いてよ! なんだって夏海ちゃんは釣りが超得意だかんね!」

御坂妹「では、少し見学してもよろしいですか? とミサカは訊ねます」

蛍「じゃ、じゃあ私も見させてもらってもいいですか?」



小鞠(一発で覚えて……何としても年上の威厳を……)ブツブツ

夏海「さてさて、ポイントは――そこだっ!」ポイッ

一方通行(……お、その位置はすぐに来るなァ)

夏海「よっ……! 来たっ!」

小鞠「えっ! もう!?」

夏海「ファイトー、いっ、ぱーっつ!」

れんげ「おおっ! 大きいのん!」

夏海「イワナ、とったどー!」

一方通行「ほォ、見事なもンだな」

楓「口だけじゃないみたいだな。じゃ、夏海。釣りはお前が中心になってやれ」

夏海「おっけ! どんどん釣るよ!」



一方通行「しかしイワナなんて魚釣れるもンなンだな。天然のは釣りにきィって聞いてたンだが」

一穂「ま、ここは他の釣り人が居ない分、数は多くいるしね。シーズンちょっこし過ぎてても割と沢山居る方なんだよ」

小鞠「むむむ……わ、私だって釣るし! 行くよ、蛍!」ダッ

蛍「は、はい、センパイ!」


一穂「……まああんな風に走ると一斉に逃げてくけどね」

一方通行「成る程な。じゃ、俺もぼちぼち行くかァ」

一穂「お、あーくんやる気だね。身体は支えなくて平気かい?」

一方通行「こンなンは投げるタイミングと場所だろォが。誰かに支えて貰うまででもねェよ」



一方通行(投げる場所はこの位置でいいな。後は照準を合わせて……こンなもンか)ヒュッ

れんげ「おお、美しい弧を描いてるのん!」

楓「ほお」

一方通行「うし、来たな」

れんげ「す、凄いのん! すぐに掛かったん!」

夏海「へぇ、あーくんホント器用だねー」

御坂妹「むぅ……とミサカは対抗意識を燃やします。なっつん! ここはミサカに是非ともその秘技を伝授して下さい! とミサカは意気込みます」

夏海「おうけい、みっちょん! ウチに掛かれば、あーくんなんてちょちょいのちょいさ! 一緒にぎゃふんと言わせてやろうぜ!」

御坂妹「おお! 頼もしいです、なっつん!」





小鞠「今時ぎゃふんなんて言わないでしょ……」

蛍「でも、二人とも本当に上手いですね」

小鞠「うー……やっぱり二人みたいにすぐには掛からないか。ま、私たちはのんびり釣ろうか、ねー、蛍?」

蛍「わっ! 来た、来ましたよ! センパイ!」

小鞠「」



れんげ「む、なんか使いにくいのん……」

楓「れんげの身体には少し大きすぎたか。ま、れんげはみんなが釣った魚を――……」

れんげ「駄菓子屋……ウチにはまだ早すぎたん……?」ウルウル

楓「わ、分かった! 一緒にやってやるからそんな目で見るなって!」

れんげ「おお! 駄菓子屋が一緒にやってくれるなら百人力なんなー!」

楓「大袈裟だっての。ほら、しっかり持ってろー」




一穂「うんうん、みんな楽しそうでよろしいよろしい」

ひかげ「お、やってるなー。どう、順調?」

一穂「うん、夏海はもとから上手いし、あーくんも器用だしね。他のが釣れなくても、1時間くらいすれば十分だと思うよ」

ひかげ「んじゃ、先に釣った魚は軽く準備しとくかなー」

一穂「頼んだよー、ひかげ」



夏海「ほら、あそこ泳いでるの見えるでしょ? その泳いでる先の方向に……」

御坂妹「こ、こうですか?」

夏海「そそ、上流から下流に流れるようにエサを流すんだよー」





小鞠「ふふ、蛍、私、川に嫌われるのかなぁ……?」

蛍「せ、センパイっ、げ、元気出して下さい~!」

一方通行「なンだ、まだ掛かりもしてねェって感じだな」

蛍「あ、はい……。私は一匹釣れたんですけど……」

小鞠「ウチ……川に嫌われてるのん……?」

一方通行(方言出る程ショックかよオイ)

蛍(方言出てるセンパイもカワイイ……!)

一方通行「ったく、わかったわかった。とりあえず場所変える所からだ。さっきオマエラが走り回ったせいで魚が逃げちまってンだよ」

小鞠「えっ、そうなの!?」

一方通行「天然の魚は敏感だから、物音立てるとすぐ逃げんだとよ。オラ、もう少し上流の方行くぞ」

蛍「い、行きましょうセンパイ!」

小鞠「う、うん。そうだね! 夏海に負けてられないもん!」



楓「よーし、そこだ、れんげ」

れんげ「むむ……川の流れを感じるのん」

楓「……お、行けっ! 引け、れんげ!」

れんげ「のーっ!」


 バシャッ!




…………



御坂妹「むぅ……なっつんのように、上手く釣れるものではありませんね」

夏海「まあ初心者に天然は難しいからねー。ウチも昔は苦労したもんよ」

御坂妹「それもまた、釣りの醍醐味と言う訳ですか、とミサカは妙に納得します」

夏海「もう1時間くらい経ってるし、残念だけど一回切り上げようか?」

御坂妹「そうですね……ま、あーくんが釣ってる分を横取りするとしますか、とミサカは漁夫の利を狙う作戦です」



小鞠「あ、夏海たち来た」

夏海「どう、姉ちゃんは釣れたー?」

小鞠「ま、まあね! 私に掛かれば楽勝だよ!」

夏海「お、ホントに釣ってる。意外ー」

小鞠(ほとんど一方通行さんに竿投げて貰ってたけど……つ、釣り上げたのは私だし!)

蛍「あ、あの教えてくれてありがとうございました」ボソボソ

一方通行「礼なら掛かってくれた魚の方に言っとけ」

楓「お前達も釣り終わった感じか?」

夏海「まーぼちぼちかな」



れんげ「ウチも一匹だけだけど、釣れたん!」

御坂妹「ほう、これは見事なものですね、とミサカは羨ましげに見つめます」

小鞠「あれ、ミサカさん釣れなかったの?」

御坂妹「残念ながら……完全にとーしろのミサカには、ハードな戦いだったようです、とミサカは拳を悔しげに握り締めます」

一方通行「まァ合わせりゃ人数分くらいの魚はあンだろ」

御坂妹「元よりあなたの魚を奪う気でしたからノープログレムです。あーくんのものはミサカのもの、ミサカのものはミサカのものです」

一方通行「何様だオマエは……」

一穂「んじゃ、手早く捌いちゃおうか。みんなもお腹減らしてるしねー」



「「「「はーい」」」」





一方通行「ま、川に電流流して魚捕るみてェな真似しなかっただけ上出来だな」

御坂妹「……おお!」ポン

一方通行「頼むから『その手があったか』みたいな顔すンな、マジで」



夏海「お待たせー」

ひかげ「おせーぞ、こっちはもう完全準備OKなんだからさー」

このみ「まぁまぁ、そう焦らない焦らない」

ひかげ「じゃあ火の番交代してくれよ。地味に暑いんだよー……」

れんげ「パチパチと燃えておりますんなー」



楓「私らが先に釣った魚はもう料理した感じか?」

このみ「うん、あらかたね。あとはそのお魚たちを塩焼きにすれば終わりかな」

楓「んじゃ、とっとと準備するか」

小鞠「うぅ……やっぱりそうなるか……」

楓「そういうことだ。さて、昨日同様、血を見たい奴だけ前に出ろ」

れんげ「なんか殺し屋みたいな台詞なのん」

楓「命を奪うって意味では同じだからな」

れんげ「ウチ、やるのん!」

ひかげ「お、れんげ、チャレンジャーだな」



れんげ「目を背けるだけでは、前に進めないと知ったん」

御坂妹「ミサカも参加します、と決意を秘めた目でミサカは挙手をします」

蛍(……命を奪う。昨日、初めて知ったこと……)

蛍「わ、私もやらせて下さい!」

小鞠「蛍!?」

小鞠(後輩がやるのに……年上がやらなくてどうするの!)

小鞠「わ、私だってやる!」

夏海「この流れでやらないと言えるわけないねー……」

一方通行「んじゃ、全員でとっととやっちまうか」


れんげ「始めるのーん!」




お腹が減りましたが……食事にありつく為にはもうひと準備必要なようですね。
両手を合わせつつ、次回へと続きます、とミサカは予告を忘れません。

今回はここまでです。
短くてすみません。読んでくれている方、ありがとうございます。

読んでくれている方、ありがとうございます。
また少し出来たので、次レスより更新再開します。
今回はお昼ご飯回です。


楓「さて、じゃ始めるか」

夏海「前に釣った時は兄ちゃんが全部やってくれたんだよなー」

小鞠「いつの間にかね」

楓「お前達も、いつまでも卓に頼る訳に行かないだろ。あいつも来年からは高校生で、分校からは離れる訳だからな」

蛍「そう考えると寂しくなりますね……」

小鞠(そっか……お兄ちゃんが居なくなったら、今度は私が三年生……分校の中で、本当に一番年上になるんだ)

れんげ「こまちゃん、どうしたのん?」

小鞠「ん……しっかりしないとなって」

小鞠(そうだ……その時は、全部私が率先してやらないと。じゃなきゃ、蛍たちに笑われちゃうもんね!)



小鞠「よし、どんとこい!」

楓「お、やる気が出て来たみたいだな」

御坂妹「何かは分かりませんが、こまちゃんにも考える所があったみたいですね、とミサカは推測します」

一方通行「大方、年上の責任でも考えてたンだろォよ。背伸びしたいガキにありがちなこった」

御坂妹「その背伸びが、人を大きくさせるのですよ。あなたも上位個体の背伸びに思うことがあるのでは? とミサカはニヤニヤしながら訊ねてみます」

一方通行「くっだらねェ。あのクソガキは背伸びした分、転び易くなるだけだっつの。ガキはガキらしく、周りに守られてりゃいいンだよ」

御坂妹「めんどくさい保護者ですね、とミサカは嘆息します」

楓「じゃ、捌き方教えるぞー」


「「「「はーい」」」」



楓「……と、その前に」

小鞠「?」


 ぱん!


小鞠「あっ……」

楓「まずは、こうしなくちゃいけないんだよな」

御坂妹「……そうですね、では」

小鞠「うん、やらなくちゃね」


 ぱぱん!


「…………」




楓「……よし、やるか!」


「「「「おー!」」」」


楓「まずこう軽く洗って、表面のヌメリを取る」コシコシ

小鞠「わぁ、びくびくしてる……」

楓「次に、包丁で内蔵を取るぞ」

夏海「うっ……いよいよか」

楓「ホントにいいんだな? 特に小学生たちは無理して見なくてもいいぞ?」

れんげ「目を逸らすことはしないのん」

蛍「わ、私も大丈夫です!」



楓「よし。こうして、三センチくらい切り口を入れて、内蔵を取り出す……」

小鞠(いたっ! いたい! 凄くいたそう!)

夏海「ひー!」

楓「よりも、えらから黄門まで一気に腹を割いて取り出す方がいいから、今回はそうする」スパッ

小鞠「」クラッ

楓「……おい、大丈夫かー?」


…………


楓「……で、最後に串をこんな感じに刺しておしまいだ」

夏海「な、なんだろ……覚悟してたことだけど、ウチ、一気に気分が沈んで来たよ……」

小鞠「う、うん……」



小鞠(で、でも、ここで私がやらなくちゃ……)

小鞠「駄菓子屋! やるから見てて!」

楓「意外だな、お前が一番か」

小鞠「お客さんに一番にやらせる訳にいかないもん! だから、ここで一番お姉さんの私がまずやらなくちゃ!」

蛍「センパイ……かっこいいです!」

楓「んじゃ、まず始めから……」





……………


小鞠「ぜーっ、ぜーっ……」

蛍「せ、センパイ、大丈夫ですか……?」

小鞠「へ、平気だよ、全然平気だよ!?」

楓「みんなよく出来たな、初めてにしちゃ上出来だ」

れんげ「完成なのーん」

夏海「ふ、ふふん、まあウチに掛かればこんなもんよってね」

御坂妹「やはりミサカのスキルはオールマイティですね。サバイバルミサカから得た知識をまさかこのような所で活用することになるとは」

一方通行「ネットワーク上にゃどンな奴等が居るンだよ……」



御坂妹「聞きたいですか? とミサカは邪悪な微笑みを浮かべます」ニヤリ

一方通行「いや……やっぱいいわ。聞いたら絶対後悔する気がする」

御坂妹「懸命な判断ですね、とミサカは串を火の近くえと差します、それぐさっと」

楓「あとは焼けるのを待つだけだ」

夏海「ようやくここまで来たかー!」

このみ「はーいみんなお疲れさま。こちらの椅子をどうぞー」

御坂妹「おおぅ、なんと至れり尽くせりでしょう、とミサカは感動します」

一方通行「やれやれ、やっと腰を下ろせるか……」

御坂妹「やはりもやし」

一方通行「オマエ俺が片手に何握ってるか見えてるか?」


…………


小鞠「いい匂いしてきたねー」

このみ「ん、そろそろかな。じゃあ、その前にこちらをどうぞー」

御坂妹「おお、これは!」

このみ「このみちゃん特性の鮎飯でーす!」

ひかげ「いや、私と卓も手伝ってるからな!?」

小鞠「わぁ、美味しそー!」

このみ「今身を崩しちゃうからねー」

小鞠「綺麗に乗っているのに、なんだか勿体ない気もするね」

このみ「美味しく食べることが一番一番。はい、じゃあどんどん回して行ってねー」ヒョイヒョイ



一穂「んじゃ、ウチからはこっちねー」

夏海「おおぅ、てんぷらじゃないですか、かず姉!」

一穂「今さっきこっちのであげたばっかだよ、揚げたてが一番美味しいからねー」

蛍「わぁ……お魚だけじゃなくて、野草とかも天ぷらにしてるんですね」

一穂「これは昨日君たちが採って来た奴と、さっきウチが採って来た奴ね」

御坂妹「なんと、お花までも天ぷらに! これはどんな味なのでしょう、とミサカは最早ヨダレを止めることは出来ません」

一方通行「いや拭けよ」



楓「ん、こっちももういいみたいだな。よし、とってけー」

夏海「よーし、いただきっ!」

れんげ「おおう、熱が伝わってくるのん……。これが、燃え行く命の熱なんなー……」

一方通行「オマエホントに一年生か?」

御坂妹「哲学的ですね、とミサカは感心しつつ、自分の魚をすかさずゲットします」

小鞠「はい、蛍。熱いから気を付けてね」

蛍「ありがとうございます!」

御坂妹「はい、こちらはあなたの魚です、とミサカはあーくんに魚を手渡します」

一方通行「ああ、ありがとよ」



このみ「じゃ、私たちももらおっか。はい、メガネくんこれね」

卓「」コクッ

楓「センパイ、こっちどうぞ」

一穂「お、悪いね」

このみ「ん、みんな準備は出来たみたいだね!」


一穂「じゃあ、手を合わせて」



「いただきまーす!」



れんげ「なんっ!」

御坂妹「と、ミサカは満面の笑みで言います」



一方通行「…………」

一方通行(……随分表情豊かになったよなァ、コイツらも)



~お食事タイムなのん~

ひかげ「やれやれ、やっと食べれるよ」

御坂妹「では早速、自らの手で仕上げた塩焼きを頂きます、とミサカは豪快に齧り付きます」カプッ

夏海「お、美味いッ!」

小鞠「ホント、お塩しかかけてないのに凄い美味しい!」

御坂妹「身がホクホクとしていて、噛めば噛む程に味が染み出て来ます……ミサカは今、新たなる世界の扉を開けてしまったのでしょうか、と感動します」

一方通行「なるほど、魚も悪くねェな」ガジガジ

一穂「あーくんも気に入ったみたいでなによりだね」

楓「身が家で焼くのと違ってホクホクしてるのは、火に立てかけて焼いたからだな。そうすると水分が下に落ちて、湿り気が無くなるんだ」

小鞠「へー……だからこうやって焼くんだね」

れんげ「駄菓子屋物知りなんなー」

楓「こういう道具貸し出す身としてはな。ま、趣味の延長線上みたいなもんだが」



蛍「天ぷらも美味しいですねー、衣がすっごくサクサクです!」

一穂「お好み焼き粉を付けるとそうなるんよ」

御坂妹「ほあぁぁぁ……」

一方通行(すっげェしまりのねェ顔してるよコイツ)

御坂妹「これはイワナではないのですか? とミサカは訊ねます」

一穂「それはさっき楓に釣ってもらったヤマメね。イワナはこっち」

御坂妹「なるほど……こうして食べ比べてみると、同じ淡水魚でも味や食感が違うのがよく分かります、とミサカはしみじみ思います」

蛍「イワナのほうが、身がふっくらしていて、歯ごたえがある感じですね」

ひかげ「私はヤマメの方が好きかなー。天ぷらはやっぱりサクサク派だな」

御坂妹「魚も美味しいですが、この野草や花の天ぷらが非常に……あ、やばい、目から謎の涙が出て来ました、とミサカは目頭を抑えます」

夏海「みっちょん、大袈裟だよー!」



蛍「でも本当に美味しいですよ。お花がこんなに甘いなんて私、全然知りませんでした」

小鞠「見た目だけじゃなくて、中身まで甘いんだね、なーんて」

れんげ「このおかずたちと共に食べると、更に鮎飯が加速するのん」ハグハグ

御坂妹「出汁と鮎とご飯が絡み合い繰り出される三段コンボに、ミサカはノックアウト寸前です」

一穂「うんうん、いい食べっぷりだね。そこまで喜んでもらえると、こっちも嬉しいよ」

楓「今日は人手が沢山ありましたから、かなり種類多く作れましたしね」

一穂「これでビールがあれば最高なんだけどねー」

楓「車で来てるんですからそこは我慢して下さい」






…………



685:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10058

うめぇえええええええええ

686:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10035

GJ……

ただ一言、10032号に送ろう、GJと

687:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18787

何コレすっごい美味しい
俺肉派だったんだけど魚に目覚めそう

688:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11123

サバイバルミサカの気持ちが分かるなコレ

689:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19696

なるほど……一度外に出てみてのサバイバルも悪く無いかもしれませんね、とミサカは一考します

690:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

見てたのかお前



691:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

お魚すっごく美味しいねってミサカはミサカは狂喜乱舞してみたり!

692:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

だから暴れんなってもー!

693:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13556

はいはい微笑ましい微笑ましい

694:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

てか味は分かるけど、お前らご飯ちゃんと食べてるの?

695:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19904

右手に白飯もって共に喰ってる
同じことしてる奴手挙げてみ?



696:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13426



697:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16679



698:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19056



699:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11246



700:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12534



701:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11890



702:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11230




703:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10900

何この悲しすぎるネットワーク……

704:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

み、みんな美味しいのは分かるけど、個人個人で栄養はしっかり取らなくちゃ駄目だよってミサカはミサカは緊急警告!

705:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12234

特に19090号はこの味だけで空腹を紛らわそうとしてそうだ……

706:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

無論そのつもりですが何か?

707:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

そして俺は魚を頬張るあーくんで妄想してますが何か?



708:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>707

なんでこの変態ここまで自然に会話に入り込めるの……?

709:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11158

何度目かの合唱タイム
そろそろマジで逝っとけ

710:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

一度記憶から改竄した方がいいのかな……ってミサカはミサカは流石に青筋を立ててみたり……

711:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

ウチの運営が怖すぎる件について

712:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク
運営はマジだ
Mと言う概念で済ませられるものじゃないから早く謝れ見ている俺も怖い


…………



御坂妹「うめ……うめ……と、ミサカは星になる変態は捨て置き、一心不乱に食べ続けます」

一方通行「今何か不穏な言葉が聞こえた気がしたンだが」




細かいことは気にしてはいけません、今は美味しいものを食べれればそれでいのです。
そんなところで次回に続きますよ、とミサカはしっかり予告をします。
 

乙!
覚悟はしてたけど塩焼きたべてぇ…あとキスの天ぷら食いてぇ…


今回はここまでです。
読んでくれている方、ありがとうございます。

>>516

ありがとうございます、読んで塩焼き食べたいとか思ってくれた方が居たら嬉しいです。

なんか懐かしい雰囲気のSSを見つけた
そしたらどこか懐かしさを感じるそんな内容だった


ところで>>1はビリィなのか?
三重に行ったり北欧まで飛んだりしたセロリ達を書いてた作者の?

連投で、申し訳ないですが
トリップ着けた方が何かと便利だと思います
対策やら1ですよーって

まぁ俺が勝手に言ってるだけなんで、やらなくても前々大丈夫ですが

>>1です。
読んでくれている方ありがとうございます。

>>520
>>1はあの素敵なSS作者様じゃないです。
色々なMNWSSのネタから設定を借りてこのSSを書いています。

>>525
指摘ありがとうございます。一応トリップ付けてみました。

次レスより更新再開します




「「「「ごちそーさまでした!」」」」


れんげ「なんっ!」

御坂妹「と、ミサカは行儀よく両手を合わせます」

夏海「いやー食った食ったー」

このみ「もー、夏海ちゃんはしたないよー、女の子なのにー」

夏海「ウチに女の子らしさなんて似合わないもん。そこらへんはほたるんにでも任せときゃいいって。こん中で一番胸もでかいしさー」

蛍「ええっ!?」

小鞠「…………」ペタペタ

御坂妹「…………」ペターン



小鞠「ぐすっ……」

御坂妹「ぐすっ……とミサカはお約束の展開に涙を流します」

一方通行「ガキの癖に色気づいてンじゃねェっての。まだ成長の予知はあンだろ」

このみ「まあホントに小学生とは思えない身体してるよねー、何食べたらそんな大きくなるの?」

蛍「い、いや、普通にお母さんのご飯ですけど……」

小鞠「あれ!? じゃあ私も蛍のお母さんのご飯食べたら大きくなれる!?」

蛍「さ、さあ……それはどうかと」

小鞠「今度招待して! 蛍のお母さんのご飯食べさせてー!」




一穂「ご飯食べ終わったばっかなのによくそんな話出来るね君たち……」

楓「そろそろ片付けますか」

一穂「ん、ゴミ袋は車の中だっけ?」

楓「はい、今取って来ます」

一穂「悪いねー。じゃ、諸君。名残惜しいが片付けの時間だ。みんなで分担して、ちゃちゃっと終わらせちゃおうかね」


「「「「はーい」」」」




楓「骨とか生ゴミはこっちの袋な」

一穂「じゃ、こっちの袋はプラゴミねー」

このみ「油はどうします?」

一穂「あー、そこの新聞紙袋の中に敷いて、で、ざーっとやっといて」

このみ「了解でーす」

ひかげ「うー、食べたばっかで動くのキツい……」

一穂「ひかげー、サボらないで働きなー」

ひかげ「くっ……いつもなら立場が逆なのに……!」

れんげ「ねぇねぇこの二日はよく働いてるのん」

夏海「そーだね。もしかして別人だったりして」



れんげ「なんとっ! もしやこれは宇宙人がねぇねぇに変装している可能性が!?」

小鞠「ええっ、そ、そんな本当に宇宙人が……?」

一穂「君たち、ちょっと冷静になろうか?」

楓「いつもの姿を見てたらそう思うんじゃないですか?」

一穂「ウチの生徒なのに信用が薄い……」


御坂妹「片付け終わりました、とミサカは報告します」

一穂「お、ご苦労さん。んじゃ、撤収しますか」

楓「車に乗るのは行きと同じメンバーでいいですかね」

一穂「そだね。ウチの車にひかげたち乗せとくから、楓の方にあーくんたち乗せといて貰える?」



ひかげ「ちょっと待った! 来た時と車はチェンジで頼む!」

小鞠「え、なんで?」

このみ「あ、私もそれには賛成!」

卓「」コクッ

一穂「あー……、じゃ、楓はそれでいい?」

楓「運転するには変わりはないし私はいいですけど……」

御坂妹「? 何故ああも頑なに希望をするのでしょうか?」

一方通行「なンとなく予想は出来るがなァ……」





~イン・車、なのん~


れんげ「搭乗なのーん!」

夏海「…………」

小鞠「…………」

夏海「なるほどね……ひか姉たちがこっちの車拒否したわけがわかったよ」

小鞠「痛い程にね」

夏海「これ荷台じゃねーかっ!」

御坂妹「おおぅ、なんだか不思議な気分です、とミサカは初めての感覚にドキドキワクワク」

小鞠「……ま、ミサカさんが楽しそうでよかったけどね」



一方通行「危ねェから立つンじゃねェぞ」

蛍「私も荷台に乗ったの始めてですから凄く新鮮です」

小鞠「でもこれお尻が痛くなるから私はあんまり好きじゃないんだよねー……」

れんげ「これからどうするのん?」

楓「どうするっても家に帰るだろー」

小鞠「家に帰った後はどうしよっか?」

夏海「そりゃあ勿論みんなでゲー……」

一方通行「オマエは帰ったら宿題の続きだ」ガシッ

夏海「ひいいっ! お代官様、後生ですからウチに休息を!」



一方通行「中1で来世を賭けてどうすンだっつの。十分休みはとれただろォが」

夏海「ウチの頭はもうオーバーヒート寸前なんだよー」

小鞠「いっそ夏海は火が出るまで絞ってもらった方がいいと思うけどねー」

夏海「姉ちゃんの薄情者!」

一方通行「オマエの為を思っての発言だっつの」ペシッ

夏海「いたっ」

御坂妹「でもあまりスパルタすぎると、折角楽しめるようになってきたものも嫌いになってしまうのではないですか? とミサカはなっつんへ助け舟を出します」

夏海「流石みっちょん! ウチの味方はみっちょんだけだよ!」

一方通行「ったく、まあ詰め込みすぎても逆効果なのは確かだからなァ……」



夏海「それじゃあどうする?」

小鞠「どうするって言っても……どうしよっか?」

御坂妹「あ、でしたら是非とも行きたい所があるのですが、とミサカは遠慮がちに手を挙げます」

夏海「行きたい所?」

御坂妹「はい、是非とも」

楓「なんだ、どっか行きたいとこあるならそっちに車まわすぞ」

御坂妹「では、楓さんのお宅に回して頂けますか、とミサカは頼みます」

楓「私の家!? ……ってああそうか。昨日言ったっけな」

夏海「あー、なるほどね」

楓「OK、じゃ、行くか」

れんげ「駄菓子屋の家に、出発なのーん!」


「「「「「おー!」」」」」



一穂「なに? れんちょんたちは楓ん家行くのー?」

れんげ「行くのーん!」

楓「すいません、ちょっとこいつら店に寄らして行きますんで」

一穂「あー、いいよ、楽しんで来なー。ウチらは先に家戻ってるから」

このみ「お土産よろしくねー♡」

ひかげ「れんげー、アイスよろしくなー」



~と、いうわけで~


れんげ「駄菓子屋、到着なのん!」ビシッ!

楓「……なんでお前らそんなに尻抑えてるんだ?」

夏海「坂道登る時の振動の辛さ、運転手は分かるまい……!」

小鞠「ていうかすっごく怖かったよ!? 落ちるかと思ったもん!」

御坂妹「ミサカにはむしろアトラクションのようなものでしたが、とミサカはケロリとします」

一方通行(地味に辛かった……)




…………



754:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10054

ちょwwwwあーくん若干死んだ顔してるんですけどwwwww

755:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18847

あーくんは車の振動に弱い、ちぃ、覚えた

756:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12202

いやあいつグループ内でどうやって移動してんだよwwww

757:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15863

>>756 心意気

荷台楽しいけど確かにケツ痛くなるな

758:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

その顔の一方通行さんも素敵……



759:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>758 アブノーマルも大概にしとけ

760:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

>>758 久しぶりに出て来たなお前

761:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14458

>>758 その趣味には同意しかねるわ~

762:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11145

>>761 ちょ、下手なこと言うと運営に消されるぞ

763:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ぎゃはっ! 第一位が車酔いとかマジウケるんですけどwwwwwww



764:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

>>763 今更毒舌キャラ演じようとしてもお前このスレもうでは取り返しつかないからな

765:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>763 はいはいツンデレ乙ツンデレ乙

766:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14456

てか10032号の胃は底なしかwww

なんであんだけ食った後に駄菓子屋行こうと思えるんだよwww

767:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ちょ、誰がツンデレだああああ!
これが素だから! 別に演じてねーっつーの!



768:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11458

その話もう終わったから

769:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10339

甘い物は別腹なんだゾ☆

770:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14458

>>769 エクレア食ってろしいたけ

771:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18731

駄菓子屋かぁ……もれらにはまた縁のない場所だからなぁ……なんだかオラワクワクして来たぞ

772:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

つーか学園都市自体に縁のなさそうなもんだけどな

773:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14458

あるにはあると思うが見たこと無いなそういや

774:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

ミサカも初めてだからすっごい楽しみって、ミサカはミサカは古きよきジャパニーズスウィーツに期待してみたり!



…………



楓「あんまり面白いもんでもないが、ま、適当に見てってくれ」

御坂妹「おおぅ、これがザ・ジャパニーズ・スウィーツストア……」

小鞠「駄菓子屋ってそう言う言い方するのかな……?」

一方通行「つーかそれ和菓子屋だろ」

御坂妹「細けぇこたぁいいんだよA型かお前、とミサカは神経質なあーくんを白い目で見ます」

一方通行「お前なァ……」

夏海「みんなと駄菓子屋来たの久しぶりだなー」

蛍(ひらたいらさんの時以来だったかな……思えばあの頃からも随分経ったんだなぁ……)

楓「お前らもっとよく来て駄菓子買ってけよ。駄菓子買うのなんてガキだけなんだから」



一方通行「つーかこの人口密度で駄菓子屋なんてやってけるもンなのか?」

楓「駄菓子屋だけじゃ流石に食ってけないな。だからレジャー器具の貸し出しとか、代理注文とかやってなんとか」

一方通行「なるほど、道理で駄菓子だけじゃなくて、醤油とか酒とかも置いてあるわけか」

れんげ「駄菓子屋も苦労してるんなー……」

夏海「そりゃあ金の匂いに釣られるわけだ」

楓「うっせタニシ食わすぞ」

御坂妹「むぅう、これほどの量があると目移りしてしまいますね……とミサカは真剣に悩みます」

蛍「確かにこれだけあると、どれも美味しそうで迷っちゃいますよね」


れんげ「」ムー

小鞠「」ムー

夏海「」ムー

一方通行「なンだかンだ言ってもオマエラも悩むンだな」

夏海「当然だよ……子供にとって、駄菓子屋はいわば己との戦場だからね!」

一方通行「何言ってンだオマエ」

御坂妹「……あ、かき氷もやっているのですか? とミサカは目敏く発見します」

楓「やってるよ、それにする?」

御坂妹「……はい! これにします、とミサカは決断します」

御坂妹「んじゃ、作って来るから味選んでね」


>>548 すいません、最後の台詞

楓「んじゃ、作って来るから味選んでね」

です



夏海「ウチ、レモン!」

れんげ「イチゴがいいのん」

御坂妹「ではミサカは間を取って宇治抹茶金時を!」

楓「小鞠たちは?」

小鞠「え、いやここ来るとは思ってなかったからお金持って来てないし……」

小鞠(ポケットの中の30円で何買うか迷ってたんだけど……)

夏海「えー、姉ちゃん持って来てないの? じゃあウチも買えないじゃん」

小鞠「って夏海私にたかろうとしてたの!?」

れんげ「ウチ、百円しかないん」

御坂妹「と、言う訳ですので……ミサカの言いたいことはお分かりでしょうか?」

一方通行「コイツらはともかくオマエは始めからそのつもりだったンだろォが……」

楓「お、そっちの彼が出してくれるのかな?」

一方通行「結局の所、俺に出来るのなンてこンぐれェだからな。オラ、ガキども好きなの選べ」



小鞠「いいの!?」

夏海「やりー! あーくん太っ腹!」

蛍「す、すいません」

御坂妹「遠慮することはありませんよ、ほたるん。このもやしこう見えて八兆円の借金を返済出来る小金持ちですから」

蛍「は、はっちょうえん?」

一方通行「ややこしくなること言うンじゃねェって言ってンだろが!」

御坂妹「もがもが」

楓「えーと、じゃレモン、イチゴ、宇治抹茶金時に、あとは何だ?」

小鞠「じゃ、じゃあ私は……イチゴで(小声)」

蛍「えっと、私はレモンでお願いします」



楓「彼は何がいいかな?」

一方通行「甘ェの苦手だし、レモンにしといてくれ」

楓「宇治抹茶金時な、了解した」

一方通行「さりげに高いのに変えてンじゃねェかオイ!?」

御坂妹「細かいこと気にするなし、とミサカはあーくんをせせら笑います」

一方通行「すいませェン! コイツの分キャンセルでお願いしまァす!」

御坂妹「申し訳ありませんでした、オイ謝ってるんだからそういう子供みたいなことやめようぜ、とミサカは必死にすがります」



~かき氷、なのん~


小鞠「んー、美味しー!」

小鞠(やっぱりかき氷は甘い方がいいよねー!)

夏海「いつつ、キーンと来た……」

れんげ「この痛みもまた夏の風流なんなー」

御坂妹「ちなみにこの頭痛は『アイスクリーム頭痛』と言う世界共通の医学用語が付いているらしいですよ、とミサカはネットワークからのまめ知識を披露します」

夏海「みっちょんのどんな味?」

御坂妹「ではお互いに食べ比べてみましょうか、とミサカはスプーンをなっつんへと差し出します」

夏海「ありがとー、はむっ。お、中々この苦みも悪く無いかも」

小鞠「えっ……」



夏海「んじゃ、お返しにあーん」

御坂妹「あーん、とミサカはなっつんのレモンに齧り付きます」

夏海「お味はいかがー?」

御坂妹「美味しいです。喉を駆け抜けるレモンの酸味が乾いた喉を癒し、暑く火照った身体に清涼なる風を与えてくれます、とミサカは解説します」

れんげ「みっちょん詩人なんなー」

御坂妹「れんちょんも食べてみますか?」

れんげ「頂くん」

夏海「れんちょんウチのとも交換しよ!」

れんげ「するーん」

小鞠「じゃあ、私たちも交換してみよっか?」

蛍「は、はい、喜んで!」




一方通行「つつつ……」

楓「なんだ、頭痛くなっちゃったのか?」

一方通行「こンなもン食ったの何時振りだか分かンねェからな」

楓「いいじゃないか、童心に戻れて」

一方通行「…………」

楓「ほら、茶ぐらいはだしてやるぞー」

れんげ「おおぅ、駄菓子屋気前いいのん!」

夏海「な、馬鹿な……駄菓子屋がお茶くれるなんて……! 明日は雪だね!」

楓「よーし、夏海以外の人間にやろう」

夏海「ちょ、なんでウチだけー!?」




一方通行「童心……か」

一方通行「……ンなもン、何時頃に消えちまったもンだろォな」

御坂妹「何を一人で黄昏れているんですか厨二かよ、とミサカはあーくんの首筋に湯のみを当てます」

一方通行「つめてェよ」

御坂妹「おや、学園都市の第一位ともあろうものが、ミサカ如きの接近に気付かないとは」

一方通行「……悪かったな、鈍い保護者でよ」

御坂妹「時には気を緩めることも大事ですよ、とミサカはあーくんに湯のみを渡します」

一方通行「あァ……ありがとよ」

御坂妹「甘さに慣れた喉を爽やかにします。やっぱり夏は麦茶ですね」ズズー



一方通行「……不思議だよなァ」

御坂妹「何がですか?」

一方通行「ここに居るとよ、学園都市のことが嘘みてェに思えて来る。ここも、あそこと何も変わンねェ同じ空の下ってのによ」

御坂妹「…………」

一方通行「いけねェな、俺は――」

御坂妹「そんなことを感じてはいけないと?」

一方通行「…………」

御坂妹「自分は、そのようなことを感じてはいけない。そのような幸せを味わう資格なんかないと――まだ言うのですか?」



夏海「? 何話してるんだろ、あの二人……」

小鞠「なんか、真剣な顔してるけど……」





御坂妹「……平和な日常に、身を置く覚悟はしたのでしょう?」

一方通行「馴染みすぎてもいけねェンだよ。戦場を忘れれば、オマエラを守ることも出来なくなる」

御坂妹「ですが、それこそが上位個体が、最も望むことだとミサカは考えますが」

一方通行「…………」

御坂妹「あなたが人として、家族として、日常に何一つの違和感無く溶け込むこと。平和な世界で、ただ、自然に生きること。それを上位個体は……いえ、ミサカ達は、望んでいます」

一方通行「ケッ……ガキが生意気言うじゃねェか」

御坂妹「ま、実年齢がガキですしね。上位個体は見た目も中身もガキですが。ですが、その上位個体の願いを叶えるつもりならば――」


御坂妹「今はこの平和なひとときに、浸かるのも悪く無いと思いますよ、とミサカたちはあなたに伝えます」


御坂妹「……それこそ、彼女たちを、あの街へ呼ぶことが出来るくらいに」




夏海「ねー、何の話してたのー?」

御坂妹「いえいえ、取るに足らない話ですよ。またあーくんの厨二病が再発したもので、とミサカは笑いを堪えます」

れんげ「なにやらアダルトな空気でしたのん」

御坂妹「それはミサカの織りなす大人の魅力ってヤツです、とミサカはドヤ顔します」

小鞠「大人の魅力!? や、やっぱり、男の人と付き合うと大人レベルが……」

蛍「せせせせせセンパイ!? 駄目ですよ、まだ早いですよー!」

楓「何騒いでんだお前らは……」


一方通行「はァ……ったく、アイツらは……。随分でけェ願いごとをふっかけてきやがって……」



一方通行「……ま、頑張るしかねェか」




まったくあーくんはヘタレですね。定期的にミサカがケツを叩いてやらなくてはいけません。
そんなこんなで次回に続きますよ、とミサカは予告をしておきます。

あけましておめでとうございます。
読んでくれている方、ありがとうございます。
長くても10月くらいには終わると思っていたこのクロスも、いつの間にか年をまたいでしまいました…。
どこまで続くか分かりませんが、暇な方は完結までお付き合いしてくれると嬉しいです。

そんな感じで、次レスより更新再開します


…………



れんげ「ごちそうさまなーん」

楓「はいよ、食い終わった容器はここにゴミ袋置いとくから勝手に捨てろー」

れんげ「あーくん、ありがとなん」

一方通行「これぐれェ礼言われることでもねェよ」

楓「ほお、太っ腹だな。じゃ、他の代金も持ってもらう考えでいいか?」ニヤ

一方通行「あァ?」

御坂妹「ミサカはこれとそれとあれとこれと……ううむ、悩みますね。ま、あーくんに言えばポンと」

一方通行「……もう何も言わねェよ。好きに選ばせとけ」

御坂妹「はい、あーくんのお達し出ましたー! みんな好きなものを選びましょう、とミサカは瞳をキラキラ輝かせながら宣言します」



一方通行「ただし一人五個までだ、それ以上は許さねェ」

御坂妹「えー! なんでですか、あーくんのドケチ野郎、とミサカは暗に罵ります」

一方通行「直接的な表現にしか聞こえねェよ。こういうもンは、限られた数を買うからこそ特別なもンなンだろォが」

御坂妹「そういうものですかね?」

一方通行「そういうもンだ」

夏海「で、でも五個も選んでいいなんて……あーくんマジ太っ腹!」

小鞠(五個も買ってもらえるなんて……お祝い事じゃないのにすっごい!)

楓「店としちゃあ買い占めてくれても問題ないんだけどな。どうせコイツらしか買いにこないんだし」



一方通行「俺が土産に買ってくからそれで許せ」

御坂妹「おや、やはり上位個体へのお土産は忘れないのですか、とミサカはほくそ笑みます」

一方通行「うっせェ。どうせあのクソガキも見てやがンだろ。買ってかなかったら一日中うっせェことになりそうだからなァ」

御坂妹「ロリコン乙」

一方通行「しばくぞ」

御坂妹「では、そんな甲斐甲斐しいロリコン野郎に上位個体からの希望をお伝えしてあげましょう」

一方通行「よーし、オマエの分は他の個体への土産にするか」

御坂妹「すみません冗談です、えー上位個体は……」



…………


794:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

緊急アンケート!

あーくんに駄菓子集るから喰いたいものをピックアップしろ

795:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

あと運営にはあーくんが別途で買うらしいから俺にDMで希望送ってくれ

796:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

わーい! じゃあワーストと相談して決めるねってミサカはミサカははしゃいでみたり!

797:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

運営様! その味も後で共有していただけるんですよね?

798:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12256

くっそ、同居人テラウラヤマシス



799:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10039

まあ味が分かるんだからいいだろ。
ちなみに俺はおにぎりせんべに一票。学園都市じゃ中々見つけられないんだよな

800:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

>>799
それ普通にスーパーに売ってそうだが…

801:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

出来るだけこっちじゃ買えないものにしたいよな
割と品揃えいいみたいだし、レアもの喰いたい

802:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13358

もれはモロッコヨーグルに一票

803:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14485

>>802
なんぞそれwwww



804:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14658

独特の甘酸っぱい不思議な味わいが懐かしいと言う

805:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

へー、気になるな

806:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14658

ってクチコミに書いてあったwwww

807:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

レビューよむなやwwww

808:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

いいから早く決めろ
俺が独断で全部決めるぞ



809:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14752

待て待て待て
もれはチョコマシュマロに一票を投じる

810:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10058

チョイ待ち! そこ、お前の見ている場所の斜め下に明チュウあんじゃね!?

811:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

ああ、あるな
これか

812:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10058

それめっちゃ喰ってみたいからそれ頼む

813:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14456

ちなみにもれも水飴に投票


814:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13658

調べてみたら明チュウうまそうだな、俺もそれがいいや

815:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10047

ちょwww俺には10032号の右下に積んであるヤツが気になるんだけどwww

816:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15558

なになに?

817:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10078

あれ非常用サクマドロップスじゃんwww

818:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16589

非wwww常wwww用wwww



819:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

なんか面白そうだし俺はこれ選ぼうかな

820:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

てかもう五個たまったんじゃね?

821:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

チョイ待ち、今整理する

えーと、希望されてるのは……

おにぎりせんべ

モロッコヨーグルト

水飴

チョコマシュマロ

明チュウ

非常用サクマドロップス……やべ、六個あるな



822:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク
近所のスーパーでおにぎりせんべは見つけたから10039号は我慢しろ

823:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>822 把握

んじゃ、下5つ買うか

運営は決めたか?

824:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

今DM送るから、ちょっと待ってねってミサカはミサカは送信中!





…………


Misaka 20001to Misaka 10032

《あ、送れてるかなー? ってミサカはミサカはしっかり確認!》

Misaka 10032 to Misaka 20001

《問題ない。何買えばいい?》

Misaka 20001to Misaka 10032

《あ、お菓子に関しては、10032号が美味しそうだと思ったものをいくつか選んでくれればいいって結論になったよってミサカはミサカは報告してみたり!》

Misaka 10032 to Misaka 20001

《把握。んじゃ、あーくんに集って来るわ》

Misaka 20001to Misaka 10032

《お願いねー! ……それでね、ちょっと10032号には他に相談があるんだけど……》

Misaka 10032 to Misaka 20001

《? なんぞや》



Misaka 20001 to Misaka 10032

《10032号って自分のお金持ってる?》

Misaka 10032 to Misaka 20001

《一応リアルゲコ太から僅かだけど貰ってる。それがどうかした?》

Misaka 20001 to Misaka 10032

《そ、その……悪いんだけど、後で絶対返すから、あの人に気付かれないように、コッソリ買って来て欲しいものがあるのってミサカはミサカは頼んでみたり》

Misaka 10032 to Misaka 20001

《……上位個体の命令とあれば仕方ないな》

Misaka 20001 to Misaka 10032

《ありがとー! ってミサカはミサカは10032号に超絶感謝してみたり!》

Misaka 10032 to Misaka 20001

《それで、何を買うんだ?》

Misaka 20001 to Misaka 10032

《え、えっとね、さっき、10032号の視界にチラッと入ってたから気になったんだけど……》



…………


御坂妹「やれやれ、ではそれと……あと一つ? ……了解しました、とミサカは溜息まじりに言います」

夏海「ん、みっちょん選び終わったの?」

御坂妹「ええ、地元の土産も決まりましたし、あとはあーくんの家族のものを選べば終わりです」

小鞠「そう言えば、一方通行さんの家族ってどんな人なの?」

御坂妹「ああ、それはですね(笑)」

一方通行「そこまでですよォ! オマエが何を言うかなンて分かってンだよォ!」ガシッ

御坂妹「ちっ、これだからロリコンは……とミサカは毒づきます」

一方通行「……普通だよ、別段何もねェ普通の奴等だ」

御坂妹(凄腕の警備員と元研究員現ニートもどきとレベル5のクローン二名が果たして普通と言えるのでしょうか)



一方通行「黄泉川たちにゃ酒のつまみでも買っときゃァいいだろ」

御坂妹「では無難によっちゃんいかでも選んでおきますか」

れんげ「あーくん、これおねがいするーん!」

蛍「じゃ、じゃあ私はこれを…」

夏海「んじゃ、ウチはこれー!」

御坂妹「では、ミサカはこれらをお願いします!」

一方通行「あァハイハイ、いくらだァ?」

楓「ちょっと待て、今計算するから」パチパチ

一方通行(電卓なのか……)




御坂妹「釣りはいらねェ、とっときな、とミサカは一度は言っておきたかった台詞を言ってみます」

楓「ありがたくもらっとく」

一方通行「いや、俺の金なンだが」

御坂妹「細かいことは気にしない気にしない、とミサカは店内をさらに散策」

一方通行「はァ……あいつホント自由人だなァオイ」

御坂妹「ところで、こっそり買いたいものがあるのですが、とミサカは小声で耳打ちします」ボソボソ

楓「……! ……ん、分かった」

楓「お前らー、そろそろセンパイん家戻るから車乗ってろー」


「「「「はーい」」」」




一方通行「よくよく考えたら助手席乗せてもらえりゃァ済むことだったな……」

夏海「帰り道はキツいだろうし、あーくんはそっちでいいと思うよー」

小鞠「さ、坂道で落っこちないかな……不安」

蛍「大丈夫です! 私がセンパイをしっかり抱きしめておきますから!」



楓「……で? 何を買うんだ?」

御坂妹「これを、希望している者がいまして、とミサカはおずおずと差し出します」

楓「……ああ、なるほどね」クスッ

御坂妹「ち、違いますからね!? これはミサカではなく、ミサカの知人がですね、とミサカは必死に言い訳します」

楓「分かってる分かってる。ま、そこまで高いものじゃないし、さっきの釣りからってことでいいよ」

御坂妹「……いえ、これは、ミサカが自分のお金で買わなくてはいけませんから、とミサカはお財布から1000円札を取り出します」

楓「……そっか、了解」





夏海「駄菓子屋ー、どしたのー?」

楓「このみたちのアイス買ってたんだよ。お前らすっかり忘れやがって」バタン

れんげ「おお……忘却の彼方だったのん」

一方通行「アイツは何してたンだ?」

楓「ま、それは帰ってからのお楽しみってことになるんじゃないか?」

一方通行「はァ?」

楓「愛されてるなってことだ。じゃ、大丈夫かー?」

蛍「は、はい、大丈夫です」

夏海「おーし、駄菓子屋いけーっ!」

小鞠「あ、あんまスピード出さないでね!」

御坂妹「帰り道もまた、アトラクション的楽しみが出来そうですね、とミサカはワクワクします」

れんげ「出発、しんこーなのーん!」




またまた一つ、いい思い出が出来ましたね。
それにしても上位個体と来たら。……まあ、これぐらいは協力してやりますか。
おっと、勿論まだ続きますよ、とミサカは予告を欠かしません。


短いですが、今回はここまでです。
読んでくれている方、ありがとうございます。

乙!
いやーこのスレののんびり感最高ですな


素晴らしいよこのスレは

ごめん

報告遅くなり申し訳ありません。水曜日の夜か、木曜日辺りに少し更新するかもしれないです。

読んでくれている方、レスしてくれた方、ありがとうございます。
木曜日になってしまいましたが、お待たせしました。次レスより更新再開します。



~駄菓子屋より帰宅なのん~


れんげ「ただいまなーん!」ガラッ

一穂「お、お帰りー、れんちょん。みんなも居るねー」

夏海「そりゃもちろん」

小鞠「うう……お尻が痛い……」

蛍「で、でも中々楽しかったですよ」

御坂妹「ええ、特に坂道での走行は是非ともトライアゲインしたいものでした、とミサカは目をキラキラさせます」

小鞠「わ、私はもういいかな……」ガタガタ

一穂「あー……まあ何があったかは大体分かるよ。それで、れんちょんたちは何かいいもの買えたかね?」



れんげ「買えたん! あーくんがおごってくれたのん!」

一穂「え、マジで? 悪いねー、なんか」

一方通行「そいつらにも言ったが、別に礼言われることじゃねェよ。こっちの方が大分世話になってンだしな」

御坂妹「ツンデレ乙」

夏海(うしし、今夜は寝る前にお菓子パーティーだね)

小鞠「夏海、何か変なこと企んでないでしょうね……?」

夏海「んなわけないじゃーん、楽しいこと楽しいこと」

一穂「まぁま、とりあえず君たち手洗ってうがいしてきなー」

「「「「はーい」」」」

御坂妹「ではミサカたちも洗面所をお借りしましょうか、とミサカはあーくんの手を引っ張ります」

一方通行「はィはィ。引っ張ンなくても行くっつゥの」

御坂妹「外から帰ったら、手荒いうがいはいつも上位個体に言ってることですもんねぇ親御さんマジ乙です、とミサカはニヤニヤを必死に堪えます」

一方通行「うっせェ! 間違ったことは言ってねェだろォが!」




一穂「賑やかでよろしいねー、と、そいや楓は……」

楓「あ、戻りました、センパイ」ガラッ

一穂「おお、お帰りー」

楓「車はそこに停めといたんで。あ、これキーです」

一穂「サンキュー、お疲れさん。子供たちのお守りは大変だったかい?」

楓「もう慣れましたよ。こっちセンパイたちのアイスです。ひかげが言ってたんで」

一穂「悪いねー。じゃ、とりあえず冷凍庫入れとうか」

楓「あ、金額は半分出して下さいね」

一穂「……ういーっす」



れんげ「ひか姉、ただいまなーん」

ひかげ「おー、帰ったかれんげ」

このみ「お帰りー、みんな」

卓「」スッ

夏海「ただいまー、と言ったところで座布団にダーイブッ!」ボフッ

ひかげ「わっ、ぶねっ!」

このみ「もー、夏海ちゃん行儀悪いよー」

夏海「やー、だって色々行って疲れたもーん」

小鞠「んー、まあ確かにちょっと疲れたかなー」

蛍「そうですね。ミサカさんたちは大丈夫ですか?」



御坂妹「確かにミサカの身体は一定の疲労を感じています。……ですが、それ以上に充実感と言うものが全身を駆け巡っています、とミサカは今日の出来事を振り返りつつ、想いを馳せます」

このみ「そこまで言ってもらえると、こっちも嬉しくなるねー」

御坂妹「しかし少々眠くなって来ました。ここは一つあーくんのコーヒーを頂きましょうか」カシュッ

一方通行「せめて一言でいいから許可取れよ……」

御坂妹「うるさいですね、ケチケチしないで下さい、未だにヘソ出しルックにスリムパンツの分際で、とミサカはついぽろりと言ってしまいます。あっやべっ」

一方通行「なっ……!」← E:ヘソ出しシャツ(白)+スリムパンツ(黒)(※もちろん女性用です)

ひかげ(おおっ!)

このみ(ついにそこ言っちゃった!)

蛍(朝から誰も触れてなかったのに!)



御坂妹「……いやしかしホントよく似合いますね、女物。マジであなた本名を百合子ちゃんに変えたらいいのではないですか? とミサカはかなり真面目に言います」

一方通行「余計タチ悪ィよ! 誰のせいでこの格好してると思ってやがンだコラァ!」(※一日目でれんげと共に水浸しにされました)

御坂妹「まさかミサカのウォーターショットがあーくんの荷物にまで浸食していたとは……我ながらかなりのワイドアタック! とミサカは自分の攻撃力を誉め称えます」

一方通行「よォーし、反省の色が見えない子にはお仕置きしなくちゃいけませンねェ!」

一穂「あっはっは、仲がよろしいようで」

一方通行「よくねェよ!?」

一穂「あーくんの服ならもう乾いてると思うよ。夏は洗濯物の乾きが早いからねー」

一方通行「おォ、マジか。ありがてェ」スクッ

夏海「いやいやいや」ガシッ



一方通行「……何故服を掴むンですかァ、夏海ちゃン?」ピキピキ

夏海「いいじゃんいいじゃん、どうせこんな機会滅多に無いんだし、今日一日はこの服装でいいじゃーん!」

一方通行「滅多どころか二度目があってたまるかァ!」

このみ「うーん、傍から見るとたしかにワイルド系な美少女なのにねー、勿体ない」

ひかげ(そいやファッション誌にあんな格好紹介されてたなー……。東京戻ったらやってみよかな)

一穂「まーウチはそのままでもいいと思うよ。あーくんバッチリ似合ってるしね」

一方通行「すっげェ嬉しく無い褒め言葉ありがとォございまァす! でももう俺自分の服に着替えるンでェ!」

御坂妹「そうは問屋がおろさんぜよ、とミサカはすかさずあーくんの足を掴みます」ガシッ

一方通行「ブベェッ!」

小鞠「や、やめなよ二人とも。本人が嫌がってるんだから……」



夏海「姉ちゃん忘れたのかい? ここであーくんの着こなしを見ることで、将来背が伸びた時の参考にするんでしょ?」

小鞠「はっ!!!!!!」

一方通行「いや『はっ!!!!!!』じゃねェよ!?」

小鞠「一方通行さん……ごめんなさい」

夏海(まーもう姉ちゃん身長伸びないだろうけど)

蛍「せ、センパイがそう言うなら……一方通行さん、やはりそのままで居るべきです!」

一方通行「!!?」

御坂妹「ほれ、この少女たちがここまで言うのに、己一人のわがままを通す気ですか? とミサカはこれ以上ない愉悦を感じつつあーくんに問いかけます」

一方通行「…………」


一方通行(三下ァ……女って怖ェってのがよく分かるぜェ……!)




……………


上条「へくしっ!」

インデックス「あれ、とうま風邪引いた?」

上条「入院した上に風邪とか冗談じゃありませんよ」

インデックス「あるいはあくせられーた辺りが噂したのかもね」

上条(何故だか俺もそんな気がする)

インデックス「そう言えばあくせられーたたちっていつ帰ってくるの?」

上条「あー、予定じゃ確か明日だったな」

インデックス「お土産買って来てくれるかな!?」

上条「……どうだろうなー、買って来てくれるといいなー」

インデックス「おっかし、おっかし♪」

上条(何故だかインデックスが期待している方向と180°違うものを買って来そうな予感がする……)




…………



御坂妹「さて、とりあえずあーくん面白作戦(番外個体案)は成功ですね」

一方通行「アイツに家帰ったら速攻でぶっ飛ばしてやると伝えておけ」

御坂妹「まぁこの貴重な姿を是非ともメモリーに収めたいと言う、お前らマジかよな個体が割と居たことにはかなりの悲しさを覚えましたが……とミサカはネットワークの変態が着々と増えていることに寒気を感じます、長文疲れました」

一方通行「やだァ! その情報マジで聞きたくなかったンですけどォ!」

御坂妹「おっとつい口が。まあ細けぇことは気にすんなよ、とミサカはニヤケ顔であーくんの肩を叩きます」

このみ「何かよく分からないけど、彼も苦労してるみたいだねー」

ひかげ「妹に振り回されるお兄ちゃんって感じだな」

夏海「ま、ウチは兄ちゃん振り回したことなんて一度も無いけどねー」

このみ「…………」

ひかげ「…………」

楓「…………」

小鞠「…………」

蛍「…………」



夏海「せめて何か突っ込んでよ! 何で無言!? 一番悲しいリアクションなんですけど!? ほたるんまで目を逸らしてるし!」

蛍「え、えと……どう言えばいいか」

このみ「いやー、言っちゃうのも悪いかなって」

ひかげ「フリなのかマジなのか分かんない所だったし」

楓「まぁ正直に言えば、今も昔もお前は卓を振りましているように見えるが」

小鞠「少しはお兄ちゃんを見習って欲しい所だねー、夏海は私のことも振り回しまくりだし」

御坂妹「いえいえ、仕方ありませんよ、こまちゃん。姉と言うのは妹のワガママを聞く義務があるのですから、とミサカは懐かしい台詞を口にします」

このみ「懐かしい?」

御坂妹「ええ、お姉様も、ミサカのとびきりのワガママを聞いてくれ、今もそれを実行中の身ですからね、とミサカは微笑みます」

小鞠「?」

一方通行「…………」



蛍「そう言えばミサカさんってお姉さんが居るんでしたっけ?」

御坂妹「ええ、今回は都合が悪く来れませんでしたが」

このみ「へー、妹っぽい気がしてたのはそう言うことか。ね、どんな人なの?」

御坂妹「そうですね……まあ言ってしまえば、幼児趣味、喧嘩上等、猪突猛進、ツンデレ乙な天の邪鬼と言った所でしょうか」

一方通行「オイオイ……」

御坂妹「……ですが、それでもミサカの為に……」

御坂妹「…………」

夏海「どしたの、みっちょん?」

御坂妹「……いえ、それでも、ミサカの為にいつも全力を尽くしてくれた、愛すべきお姉様なのです」

このみ「へぇー……ストレートすぎて、なんだかこっちが恥ずかしくなっちゃった」

夏海(きっと、ホントに仲の良い姉妹なんだろうなぁ。ウチはどうなんだろ? 悪くは無いと思うんだけど」)

小鞠「何見てんの、夏海」

夏海「んーん、何でも無いよー」

夏海(ま、ウチの家族はウチの家族。今はこれでいいってもんよね!)


れんげ「仲良きことは美しきなのん。ウチもみんな仲いいんなー」

一穂「そだねー、家族兄弟姉妹親戚友達、みーんな仲は良くなくちゃいかんでしょー」

ひかげ「ま、そーゆうことで。それよりもれんげー、アイスは?」

れんげ「駄菓子屋が買って来てくれたん」

一穂「冷凍庫入ってるよ、欲しけりゃ取ってきなー」

ひかげ「うっしゃ、んじゃ頂きますかー!」

夏海「わー、じゃあウチもおこぼれを貰いに……」

一方通行「オマエは宿題の続きだ」ガシッ

夏海「デスヨネー……」

御坂妹「ファイトです、なっつん、とミサカは両手をぐっと握ります」

小鞠「ほら、分かんないところあったら私も手伝うから、パパっと終わらせちゃうよ」

夏海「うー……こうなりゃヤケだ! とっとと終わらせてまだまだ遊ぶんじゃーい!」



ひかげ「ま、その頃には遊ぶ時間も無くなってそうだけどなー」

夏海「うっ……自信が無い……」

ひかげ「ま、そんときは私が東京の話でも……いや、やっぱなんでもないわ」

れんげ「……ひか姉、素で忘れてたみたいなん」

ひかげ「うっせ!」

夏海「それでもひか姉は普段はそっち居るんだからいいじゃーん。ウチなんて沖縄行ったあの時きりだよ」

小鞠「それは私も同じ。てかここらの人たちみんなそうでしょ」

御坂妹「…………」


 ――都会の空気もあんま味わえなかったもん。


御坂妹(そう言えば、朝、なっつんが言っていましたね)



御坂妹(……ミサカが『田舎』と言うものに憧れを抱いていたように、彼女たちもまた、『都会』と言うものに憧れを抱いているのですね)

御坂妹(思えばミサカはこの旅でまだ、恩返しらしい恩返しを何一つ彼女たちにしていません)

御坂妹(金銭的にもほぼ一方通行に頼り切りの身ですし)

御坂妹(何か……このミサカにも出来ることは……――!)

御坂妹「そうです、とミサカは頭にピコーンと電球を浮かべます」ポン

小鞠「?」

御坂妹「ちょっと失礼します、ミサカは一旦席を外します」

夏海「ん、うん。どこか行くの?」

御坂妹「いえいえ、大したことではありません、すぐに戻ります、とミサカは廊下へと歩いて行きます」

一方通行「…………」



御坂妹「さて、ちょっと集中しますか、とミサカは深呼吸します」

御坂妹「では、再び――」




…………


922:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

緊急要請
お前らに力を貸して欲しい

923:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

なんぞ

924:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18889

ほう

925:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14525

続けろ

926:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

急な用事が入ったから代わってとかなら喜んで!



927:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15558

宿題のことか?

928:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10047

なになに?

929:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12225

>>926
とりあえず引っ込んでろ

931:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

なんとなく分かる。MNW上で呼びかけるってことは、学園都市組がメインになるか?

932:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

流石姐御、察しがいいな

明日ってことはもう終わりが近いのか



933:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

学園都市組を中心に、やってもらいたいことがある

934:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10039

見てるで

935:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

なにするのかな

936:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

ささやかだが、俺らなりに出来ることだ


…………



御坂妹「只今もどりました、とミサカは再びスライディング」

このみ「お帰りー、何してたの?」

御坂妹「ええ、ちょっと」

このみ「?」

御坂妹「サプライズ、とまでは行きませんが、それでも、喜んでくれると嬉しいですね」





~再びお勉強タイム、なのん~



小鞠「ほら、ここは教科書に出てるものをそのまま覚えればいいだけだから」

夏海「それがキツいんだよー」

一方通行「年号なンざ語呂合わせってものがあンだろォが」

ひかげ「あー、あるある、ナクヨウグイス平安京とかな」

このみ「なっとーねばねば平城京とかねー。懐かしいなー」

夏海「成る程、語呂合わせね! えーと、ナクナヨウグイス平城京!」

一方通行「全部違ェよ!」




…………


小鞠「理科も基本は丸暗記! 用語さえ覚えれば、後は覚えなくても大体大丈夫!」← E:眼鏡+白衣+教鞭

蛍(先生スタイルのセンパイ可愛いー!)

御坂妹「と言う訳で例によって赤下敷き戦法です、とミサカはすかさずアイテムを取り出します」スッ

このみ「試験前によくやったねー」

ひかげ「あー、受験の時使った使った」

夏海「目を凝らせば解答が……」

一方通行「意味ないことすんじゃねェっての」




…………


小鞠「英語ねー、私今回ちょっと成績下がっちゃったからなー」

夏海「んじゃこのみちゃんヘルプ!」

このみ「いきなり来たね……。まー中1くらいならなんとかなるかな」

小鞠「じゃこれどうぞ」つ眼鏡+教鞭

このみ「どもども」

夏海「ここなんだけどさー」

このみ「ふむふむ」

夏海「文章の組み立て? って言うのがよく分からなくて」

このみ「……ごめん、夏海ちゃんが何を理解出来ないのか理解出来ない」

夏海「ひどっ!」

このみ「うそうそ、確かにドリルだけで理解するのって難しいよねー。私も高校で英語の先生に教えてもらってやっと理解出来たのとかあるもん」

一穂「うっ……耳が痛いね」

楓「まあここはセンパイしか教師居ませんしね」

このみ「まずは一般動詞の理解から始めよっか! コツ掴めば簡単簡単!」





…………


~そんなこんなで~


夏海「うー……やっとプリント終わったー……」

このみ「お疲れさまー、よく出来ました!」

小鞠「はー……やっと終わったか……」

れんげ「のー……のー……」

蛍「すぅ……すぅ……」

このみ「小学生2人組は寝ちゃったみたいだね」

ひかげ「ま、今日は朝から早かったしな。れんげのやつは一番早く起きてたし」

小鞠「ふふっ……こうして見ると、蛍も小学生らしいと言うか」



夏海「あ、あーくん……ここらでどうかご慈悲を……」

一方通行「……まァいいだろ。この答案から考えりゃァ良く出来たほうだ」

夏海「うっしゃー……しかしウチも体力が限界です」


一穂「お、夏海は終わったのかい?」

このみ「なんとかねー」

楓「んじゃ、そこらへんのもの片付けろー、そろそろ夕飯にすっから」

れんげ「夜ご飯なんっ!?」クワッ

ひかげ「わっ! びくった」

れんげ「おおぅ、気がつけばお外暗くなってるん……」

このみ「ホントだ、もうこんな時間。お腹も空く訳だ」



小鞠「蛍、ご飯だよー」サスサス

蛍「ふぇっ!? あっ、すいません寝ちゃって!」

小鞠「別に謝ることじゃないよ。一回顔洗って来る?」

蛍「そ、そうします。……すいません、洗面所借りていいですか?」

ひかげ「別に許可取らなくても大丈夫だよ、行ってきな」

蛍「あ、ありがとうございます」

夏海「ふふ……宿題でウチの身体はボロボロさ。でも、そんなウチにも希望ってものが残っているんだよ……」

れんげ「」スンスン

れんげ「! なっつん、この匂いはっ!?」

夏海「そう、れんちょん! 気がついたか! 今日の夕飯は――」



一穂「よそったのから持っててくれるかい?」

御坂妹「了解です、とミサカはヨダレを堪えて運びます」

一方通行「頼むから垂らすンじゃねェそ……マジで」

このみ「あっ、かずちゃん手伝うよー」

一穂「ありがと、んじゃ適当によろしくねー」

ひかげ「ほい、れんげの分な」コトッ

れんげ「こ、これは……」

このみ「はいはい、どんどんよそっちゃって」

御坂妹「はい、あーくんどうぞ」ダラダラ



一方通行「あァ、ありがとよォ。だから涎拭け頼むから」

卓「」スッ

小鞠「あ、ありがとう、お兄ちゃん」

蛍「あ、水場、ありがとうございました」

一穂「ん、ほたるんも戻ったねー。んじゃ、みんな席についてもらおうか」

夏海「さてれんちょん、二日目の夕食。その答えは?」


れんげ「カレーなのーん!」



なんだかここの所ずっと食べてばっかりな気がしますが、まぁいいでしょう。
生きることとは食べること、裏でスペシャルミッションを進行しつつ、ミサカは両手を合わせます。

あ、まだ続きますからね、とミサカは思わず予告を忘れる所でした。

今回はここまでです。読んでくれている方、ありがとうございます。

>>619 元々二泊三日の予定でしたので、そろそろ終わりは近いと思います。ただ一回一回をのんびりやっているので、更新的にはまだ何回かあると思います。

遅くなり申し訳ありません、お待たせしました。次レスより更新再開します。




一穂「さてさて、んじゃ、みんなで」

「「「「いたただきます!」」」」

れんげ「なん!」

御坂妹「ですね」

れんげ「早速メインを頂くのんっ!」

一方通行「メインと言うか他にねェだろ」

れんげ「はむっ……むにょむにょ……」

蛍「れんちゃん、カレーを食べてる擬音とは思えないね……」

れんげ「おいしーん!」カッ

一穂「そりゃよかった。ま、れんちょん好みの味付けだからねー」



夏海「なるほど、やや甘口」

一穂「大きい子達には悪いけど、小さい子優先ってことで」

御坂妹「いえいえ、構いませんよ、とミサカは甘口カレーを頬張り……ながらは行儀が悪いので、言い終えてから口に運びます」パクッ

一方通行「いい心がけだ」

このみ「甘口カレーと言えば……小学校の頃を思い出すなぁ……」

夏海「あー……れんちょんが帝王として君臨した日だっけ?」

ひかげ「あー、あったあった。まだまともにしゃべれない赤ん坊だったれんげが給食室侵入して、カレー鍋をド派手にひっくり返したんだよなー」

夏海「うっ……トラウマが……」

このみ「あの時は小鞠ちゃんも夏海ちゃんも大泣きだったんだよねー。なだめるのに苦労したよ」

小鞠「こ、子供だったんだししょうがないじゃん!」

このみ「今も昔も対して変わらないように見えるけどねー」

小鞠「キシャー!」



蛍「れんちゃん凄いことしてたんだねー……」

れんげ「遠い昔の記憶なんなー。あの時初めてカレーの美味しさに気付いたのん」

一方通行「つゥかそんな頃のこと覚えてるオマエがすげェな……」

御坂妹「彼女は何やら天才肌のようですしね、学園都市に入学すれば、かなりの能力者になってしまうかもしれません、とミサカはれんちょんの将来性に震えます。まあ隣のもやしが入学自体を阻止するでしょうが」

一方通行「分かってンなら何よりだよ」

ひかげ「んー、しかし甘口カレーだけではちょっと物足りないな」

一穂「まぁまぁ、その為に……あっ、やべ忘れてた」

楓「……すっかり抜け落ちてましたね」

一穂「カレーをよそり終わった所で気が抜けちゃったな」

楓「んなことより早く持ってきましょう。折角別のフライパンで焼いてたんですから」スクッ



小鞠「? 何かな」

夏海「あれ、まだ何かあったの?」

一穂「んー、まあ今楓が持って来てくれるからね」


楓「めんどいんでフライパンごともってきました」

小鞠「二つ!?」

楓「そりゃこの人数だとな。一度に一つのフライパンじゃ焼けないし」

れんげ「中身はなんなん!?」

一穂「慌てるな、れんちょん、今一人ずつ乗せてってあげるから」

楓「別皿に持った方がよくないすか?」

一穂「あー、確かにカレーの上じゃ切りにくいな。ちょっち持って来るよ」

れんげ「なんなのん? なんなのん?」ピョコピョコ

楓「こら、はねるな」



楓「どもっす。ほれ、れんげはこれな」

れんげ「おおぅ!」

一穂「はいはい、みんなもどぞー。あ、ちょっち持っててもらっていいかい?」

卓「」コクン

ひかげ「おおっ!」

夏海「これは!」

このみ「あー、これ具材の匂いかと思ってたけど別盛りだったんだねー」

一方通行「……!」クワッ

御坂妹「出たよ肉食獣の目が、とミサカは若干ヒキます」



一穂「と、言う訳で本日のメニューは特性甘口カレー改め、特性甘口カレー&猪ステーキだ!」

夏海「イェーッ!」

れんげ「カレーとステーキ……通常じゃ考えられない組み合わせなのん! ごちそう×ごちそうなのん!」

御坂妹「この雄々しいボリューム……ミサカはこの数日で、舌が肥えてしまうのではないでしょうか、と少し心配します」

夏海「んじゃ早速頂きっ! ……ん?」

一穂「どしたの、夏海?」

夏海「かずっちゃん」

一穂「ん?」

夏海「切れない」

このみ「……ナイフとフォークないと無理だねー」

れんげ「取ってくるーん」



小鞠「どうも中々ありつけられないね……」

このみ「まぁまぁ、夕食は逃げない逃げない」

れんげ「お待たせなのん」

一穂「ありがとねー、れんちょん」

夏海「では改めてっ!」キリキリ

夏海「はむっ! んー、うまっ!」

このみ「お肉って感じがするね~!」

御坂妹「このお肉からしみ出す脂が、甘口カレーのまろやかさを一層引き立てています。二つの味が喧嘩すること無く、互いの味を高めている……と、ミサカは大地の恵みに感動します」ウルウル

一方通行「うめェ」ムグムグ

夏海「みっちょんの詩的感想&あーくんからのうまい頂きましたっ!」



このみ「ホント、昨日の鉄板焼きとはまた違った美味しさがあるねー」

一穂「ちょいとソースに工夫したからねー。別で食べるもよし、カレーと共に喰うのもよしよ」

ひかげ「やばい、ちょっと東京帰る前にダイエットした方がいいかもしれないな……」

夏海「ウチは毎日外で遊んでるからそんな必要ないもんねー!」

小鞠(縦にも横にも成長しない私はどうすれば……)

ひかげ「くそぅ……こんな時だけは外で堂々と遊べるこっちが羨ましい……」

御坂妹「ミサカはどこにいてもエキサイティングできますよ、とミサカは胸を張ります」ムフ-

一方通行「オマエは特殊な部類だろ」

御坂妹「おっとそうだ、美食に気をとられ忘れていましたがミッションの方は……」



このみ「そう言えば、二人とも明日帰っちゃうんだっけ?」

夏海「えー、そうなの!?」

一方通行「あァ、まあ元からこっちには二泊三日させて貰うって予定だったしな」

小鞠「そっかー、もう明日には……寂しいね」

れんげ「……あーくん、帰っちゃうのん?」

一方通行「「まだ明日の話だ、それまでは、悪ィけどまだこの家に居させて貰うからな」

れんげ「…………」ムグムグ

御坂妹「……なるほど、ご協力感謝します、とミサカは全てのミサカ達に感謝の意を表します」

一方通行「ン、準備が出来たのか?」

御坂妹「ええ、なんとか。やはり人海戦術は有効ですね、とミサカはドヤ顔します」



このみ「なになに? なんかしてるの?」

御坂妹「ええ、そこまで大層なものではありませんが、夕食後のお楽しみです、とミサカはニヤリと微笑みます」

一方通行「微笑むって言葉とニヤリって擬音は合わねェ気がするンだが」

御坂妹「細けぇこたぁいいんだよ、お前にも協力してもらうからな、とミサカはあーくんの肩を叩きます」

一方通行「はィはィ。言われるままやってやるよ、何か知ンねェけどな」

小鞠「でも明日かー、なんかあっと言う間だったね」

夏海「ねー、考えてみれば、ウチらまだ会って二日しか経ってないんだよね」

小鞠「にも関わらず、もうずっと前から友達みたい」

御坂妹「ええ、ミサカにとって、一番嬉しかったことは、この旅行でみなさんと友達に慣れたことです、とミサカは俯きながら言います」

小鞠「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいや」

れんげ「ウチも、みっちょんとあーくんが友達になってくれたことが一番嬉しいのんなー」

御坂妹(そうです、その友達の為にも、旅のラストは派手に決めなくてはいけませんね、とミサカは拳を握ります)

御坂妹(いやまあまだあと一日あるんですけどね)



…………



972:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10867

カレーうんめー!

973:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18943

ステーキうんめー!

974:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17648

福神漬けうんめー!

97:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10989

白飯うんめー!




976:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14489

Oh……

977:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15566

Oh……

978:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14490

まあ白飯片手の感覚共有は基本だよな

979:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

何この悲しいミサカーズ


980:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14908

旅も明日で終わりか……
ちょいちょい見させてもらってたけど、なんだか寂しくなるな

あと10032号はそろそろ次スレ建てといてくれると嬉しいんだけど



981:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13309

れんげさんたちにはこっち来ないと会えないもんなあ

982:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

ワンチャン彼女たちをこっちに呼ぶ可能性

983:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

少なくとも今はまだ無理だろ
都会のイメージが世紀末になるわ

984:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

まあその点は、いつかは分からんけどあーくんがどうにかしてくれるだろ
今はあいつを信じろ

985:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13336

……だな。平和になった学園都市に、彼女たちを招待出来る日を、我らがあーくんに祈るか



986:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14990

で、まあ俺らはその前祝いと言うことで

987:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13208

以外と集まるもんだったな

988:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16678

これぞ妹達の底力よ

989:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14456

こればっかりは10032号の提案に敬礼

990:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17894

で、エージェント達は?

991:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10090

もう向かってる。そろそろ着くんじゃね?



992:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

あ、そろそろ着くか?

993:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

こちらスネーク、あと十五分ほどでそちらに到着する
見つかるとまずいから、他の人には家の中で待機するよう言っといてくれ

994:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

こちら19090号、同上だ

995:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10039

こちら10039号、上に同じ

996:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

>>993-995 把握
協力に感謝する
あと次スレ作っといた↓

【中継】:引き蘢り必見、これがリアル田舎の景色 3スレ目




997:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

>>996 乙、現地でまた会おう

998:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13330

いよいよだな

二日目の夜
田舎の空を、ミサカーズが派手に照らすぜ!

999:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

ワクワクしてきましたな

1000:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

>>1000ならこのミッションは大成功ってミサカはミサカは宣言してみたり!




…………



御坂妹「ごちそうさまでした、とミサカは両手をそろえます」

一穂「はいはい、お粗末様でした」

御坂妹「では食器を片付けましょうか、とミサカは席を立ちます」

一穂「お、悪いね」

御坂妹「いえいえこれくらいはしませんと、とミサカはテキパキお皿を重ねて行きます」

れんげ「ウチも手伝うのーん」

小鞠「あ、じゃあ私も!」

蛍「わ、私も手伝います」



夏海「んじゃウチはコップ!」

小鞠「じゃ私はステーキ皿!」

蛍「じゃ、じゃあ私はフライパンを」

御坂妹「ミサカはカレー皿を」

れんげ「ウチは小皿を運ぶのん」

夏海「お片付け隊、レッツゴー!」

「「「「おー!」」」」」

このみ「あはは、こんな時まで賑やかだねー」

一方通行「こっちはいつもこうなのか?」

一穂「いやいや、そんなことないよ。ウチは普段父さん母さんが居ないからねー。ひかげも普段は東京だし、いつもはウチとれんちょんの二人で居ることが多いかな。だから、こんな賑やかなの久しぶりだよ」



楓「二人が来てくれたおかげだな」

一穂「そそ、だからあーくんとみっちょんには、こっちも感謝してるんだよ」

一方通行「……そうか、ありがとォな――ってェ!」

御坂妹「ほれ、なにしみじみしてるんですか、片付けも終わりましたし、兄ちゃんちょっくら顔貸せやと、ミサカはヤーさん口調であーくんを引っ張ります」

一方通行「分かったから引っ張ンな。借り物の服が伸びる」

御坂妹「おっとこれは失礼、とミサカは腕を離します」

一穂「んー、みっちょんたち、何かするのかな?」

御坂妹「はい、少々用事があるのです。申し訳ありませんが、みなさんはミサカたちがいいと言うまで、この家で待機していて貰えますか?」

楓「そりゃいいが……夜道に大丈夫か?」

御坂妹「ええ、屈強とはお世辞にも言い難いモヤシですが、それでも世界最強のボディーガードが居ますしね」

一方通行「お褒めにあずかり光栄だよ、ほら、早く行くぞ」

御坂妹「では、少しの間失礼します。いいですか? 決して、決して覗いてはいけませんよ?」

一方通行「鶴の恩返しか」

御坂妹「では行きましょうか」ガラッ



…………



御坂妹「おぉ……昨日と同じく、空は星々で溢れていますね。耳を澄ませば虫たちの合唱が静かに響き、清涼な空気を感じます」

一方通行「はィはィ詩人ですね。……ンで、何するつもりだ?」

御坂妹「まあお待ちなさい、もうすぐ到着する予定ですが――……?」

一方通行「どうした――って……なンだあの影……」


「ピュルリ~」←笛の音


一方通行「あァ?」


「誰が呼んだか御坂丸……学園都市一熱い夜」

「誰が呼んだか小声ちゃん、故に今宵は黙れない……」

「誰が呼んだか蛇の異名……夜風もぶっ飛ぶ宴を告げに!」




10039「10039号、御坂丸、見参ッ!」バッ

19090「19090号、小声、見参ッ!」バッ

17600「17600号、スネーク、今舞い降りるッ!」バッ

一方通行「!?」


「「「待たせたな」」」


一方通行「え、どこから突っ込ンでいいンだコレ」


17600「では、ここで一曲!」スッ

一方通行「!!?」

10039「ラーイト!」バッ

19090「アーップ!」バッ



17600「……聞いて下さい、歌うは妹達の底力。出張ミサカ三人衆で――『おミサカな天国』ッ!」

一方通行「!!!?」

10039「ミュージック、オン!」カチッ

17600「好きだと言わして一葉ちゃん、大したもんだよ諭吉さん。いかした君たち見習って、ボクも英世に~変身す~るよぉ~」

10039「どぅーどぅどぅどぅどぅどぅどぅどぅ♪」

17600「ポンド、ユーロ、ドラム。レク、ペソ、ドル」

19090「タタタタタタタ♪」

17600「セディ、ルピー、テンゲ、バルボア~!」

10039「どぅっどぅどぅどぅどぅ♪」

17600「ミサカミサカミサカ~、ミサカ~がつど~うと~」

19090「タータンタン♪」

17600「はしたはしたはした~お金~も、たい~きん」

10039「ターチャンチャンチャン♪」



17600「ミサカミサカミサカ~ミサカ~が~つど~えば~」

19090「タータンタン♪」

17600「小銭小銭小銭~小銭~も、たい~きん」

10039「チャー、チャー♪」

17600「さぁーさー、ミ~サカで、お金を、つど~おう~。花火がボクらを~~~~~~~~っ」

「「「待ってぇ~いる!」」」

10039「ジャジャジャジャン♪」

「「「Oh!」」」ビシッ


一方通行「…………」

17600「……以上、ミサカ17600号、ミサカ19090号、ミサカ10039号三人衆による歌、『おミサカな天国』(Short Ver)でした。ご清聴、ありがとうござます」ペコリ

御坂妹「ブラボーです、まるでどこかで聞いたことのあるような懐かしさと、思わず踊りたくなる素晴らしいリズムでした、とミサカは手を叩きます」

一方通行「いやいや待てェ! 色々待てェ! ツッコミ所が多すぎて逆にツッコミが追いつかねェよ!」



御坂妹「細けぇこたぁ(ry」

一方通行「てかオマエラどうやってここ来たンだよ……」

17600「本当はSSTO(単段式宇宙輸送機)でも使いたかったのですが、流石にこの一帯が荒れ地になってしまうので」

10039「普通に新幹線で来ました」

19090「と、言うことです、とミサカたちは簡潔に説明します」

御坂妹「ご苦労様でした、とミサカは労いの言葉を掛けます。ところで歌詞から察するに――」

17600「ええ、ブツはこちらに用意させて頂いています」パチン

10039「こちらです、とミサカは例のブツを差し出します」



一方通行「……はン、なるほどねェ」

御坂妹「以前、やろうと思って出来なかったことがあったらしいので」

一方通行「夏の夜にはピッタリって訳か」

御坂妹「ええ、ド派手に行きましょう。なにせこれらはそんじょそこらの市販品とは一線を画す、学園都市製花火ですから!」




さてさて、準備は整いましたね。彼女たちが喜んでくれるといいのですが。
おっと、勿論まだ続きますよ、とミサカは次回に向けて走り出します。

と言う訳で今回はここまでです。
読んでくれている方、ありがとうございます。

乙なのん
まだ続くという事を聞けて嬉しい

遅くなって申し訳ありません。
次レスより更新を再開させて頂きます。




御坂妹「……と、言う訳で、学園都市組ミサカ+スネークの活躍のかいあり、今、栄光の花火をゲットすることが出来ました、とミサカは前回からの流れを説明します」

一方通行「かなりな量があンなァ……オマエラこれ買う金集めたのか?」

17600「ええ、先程の歌詞にもあっt」

一方通行「それはもういい」

17600「チッ! ……まあお察しの通り、世界各国のミサカたちから融資を集い購入しました、とミサカは不貞腐れつつ返事をします」

19090「ちなみに一番多くの資金を投入してくれたのは……」

御坂妹「?」

10039「……認めたくありませんが、20000号です」

御坂妹「……マジかよおい、とミサカは若干ヒきます」

17600「まあ汚い金でも花火が綺麗なことには変わりありませんから、とすかさずミサカはフォローを入れます」



一方通行「しっかしオマエラ、その格好……てか同じ顔三つ並ンでて道中騒がれなかったのかよ」

10039「何度かスマホで撮影されかけたりしましたが」

19090「スネークが冷静かつ的確に対処しましたので」

17600「まあ、難しい問題にはならないでしょう、と言っておきます」

一方通行「それはいいンだがリレーして喋ンじゃねェよ……。まァ、こんな大荷物持って来て貰ったしな。俺からも礼言わせて貰うわ」

19090「ヒュー! あーくんの土下座画像キター! とミサカはシャッターチャンスを狙います」

10039「ハリーアップ! ハリーアップ! とミサカはヤジを飛ばします」

一方通行「少し下手に出ればすぐそれかよォ! オマエラ本当に嫌なヤツですねェ!」

17600「ま、冗談はさておき、そろそろ戻った方がいいのではないですか? とミサカは促します」

御坂妹「そうですね、あまり皆さんを待たせてもいけないですし」

17600「では、我々はここを退散します、と敬礼をします」



御坂妹「おや、もう帰ってしまうのですか? とミサカは少し後ろめたい気持ちです」

17600「まあ彼女たちに見つかると厄介なことになりますしね。我らは遠くから見守らせてもらいますよ、とミサカたちはあくまでも影の功労者を演じるつもりです」

御坂妹「何なら、あーくんと過ごす権利を交代してもいいのですが?」

19090「……上条派三人を呼びつけておいて白々しいですよ、とミサカは突っ込みます」

10039「ここまであーくんと過ごせて来たんだ、最後まで楽しんでやれ、とミサカはエールを送ります」

御坂妹「分かりました、ミサカ、頑張ります! とミサカは拳を握ります」

一方通行「なンで俺が遊ンで貰ってるみたいな言い方されてンだ……」


>ほらいくぞあーくん、この暗闇に、ミサカたちで火を灯してやろうじゃねえか、とミサカはあーくんを引っ張ります

>はィはィ、やってやンよォ!





19090「……ミッション、完了ですね」

10039「楽しんでくれることを祈りましょう、とミサカはいい笑みをします」

17600「いえいえ、まだミッションは完全には終わってませんよ、とミサカはニヤリと笑います」

19090「おっと、そうでしたね。まだまだシークレットミッションがありました、とミサカは思い出します」

17600「では、その準備に取りかかりますか、とミサカは腕を高く上げます。おー!」

19090「おー!」

10039「おー!」





…………


御坂妹「みなさん、お待たせしました! とミサカは元気よく一時帰宅!」

一穂「あ、用事は終わったの?」

御坂妹「はい、しかし宴はここからですよ、とミサカは外へ皆さんを手招きします」

小鞠「? 外に出るの?」

夏海「何か分からないけど了解っ!」

れんげ「行くーん」

蛍「何でしょう?」



御坂妹「……さて、ミサカたちはこの二日間、この宮内家始め、皆さんに大変お世話になりました」

御坂妹「故に! 是非ともこの素晴らしい体験の恩返しをさせて頂きたいのです! とミサカは拳を高々と上げます」



夏海「別に気にしなくていいのにー」

小鞠「でも、一体何をするの?」

御坂妹「それは――これです!」パチン

 ボシュッ


蛍「え?」


夏海「こ、これ……」

一方通行「まァ、見ての通りだ」

れんげ「花火なーん!!」

夏海「す、すっげー!」



れんげ「シャワー花火まだあるのん!?」

一方通行「ありまくりだよ、好きなのとってけ」

一穂「うぉっ、これ全部花火?」

楓「凄い量だな……」

御坂妹「ええ、余すとこなく全部花火です、とミサカは皆さんに袋ごと手渡して行きます」

このみ「わぁ……ありがとー! 花火なんて久しぶりだよ」

ひかげ「私もいつ以来だろ。ホントにやっちゃっていいの?」

御坂妹「モチのロンです。みなさんどんどん取って行って下さい、とミサカは大盤振る舞いです」

一方通行「んじゃ、とりあえずここに全部置いとくか」ドサッ

ひかげ「よっしゃ! じゃ遠慮なく」



一穂「おっと、じゃバケツ持って来ないとね」

楓「三つくらい必要ですね、手伝います」

御坂妹「あ、申し訳ありません、よろしくお願いします、とミサカは失念していたことを反省します」

一穂「いいよいいよー」

御坂妹「あ、そうです、ここにチャッカマンたち置いときますね」

一方通行「小学生組は使いたい時は言え。一人で使うと危ねェからな」

れんげ「ではこれをお願いしますん!」サッ

一方通行「あいよ」シュボッ

れんげ「おおぅ! 光ってるのん!」

夏海「ウチもウチもー!」

小鞠「じゃ、じゃあ、私たちも貰おうか?」

蛍「は、はい。じゃあ……」

御坂妹「どうぞどうぞ、とミサカは花火を渡します」

蛍「ありがとうございます!」



小鞠「ありがとう! じゃ、蛍のに火、点けて上げるねー」

蛍「は、はい、お願いします!」

一方通行(どう見てもポジションが逆に見えるンだがな……)

御坂妹(それ言っちゃおしまいですけどね、と、しかしミサカも頷かざるを得ません)

蛍「わぁあ……すっごいキラキラしてますね……」

夏海「ねー! こりゃあテンション上がるぜー!』

一穂「はいよ、バケツお待たせー……ってすっごい光るんだね、それ」

楓「手持ち花火ってこんな鮮やかな色してましたっけ……?」

このみ「というか、ミサカさんたちはどこからこんな大量の花火を持って来たの?」

御坂妹「まぁまぁ、それは言わぬが花と言うものですよ、とミサカは誤魔化します」

一穂「なんにせよ、これはみっちょん、あーくんに大感謝だねー」

御坂妹「ありがとうございます、では、お二人もどうぞ」

一穂「おっ、ありがとね」

楓「サンキュ。んじゃ、やりますか」





一穂「おおっ! 近くで見るとより鮮やか」

楓「これって普通の花火とどこか違うのか?」

このみ「やっぱり都会のものだと質がいいのかな」

蛍「でも、私東京に居た頃もこんな綺麗な花火やったことないですよ?」

夏海「うーむ……みっちょんたちって改めて不思議な人たち……」


>あ、こんなのもありますよ、とミサカは袋から不思議な花火を取り出します。

>なンだそりゃ。


小鞠「……そう言えば、先生はミサカさんたちがどこから来たか知ってるんだよね?」

一穂「ん、まーね」

夏海「え、どこどこ? みっちょんたちってどこに住んでるの?」





>指に装着ロケット花火。あなたの心臓(ココロ)に超電磁砲!

>殺す気かァ! こっち向けンじゃねェよ!


一穂「んー……夏海にそれ言っても分かるかどうか」

夏海「ひどっ!」

一穂「ま、そゆことで」

夏海「まー、いっか。それより今は花火を楽しむ時!」

れんげ「なっつん! 花火でお絵描きするのん!」

夏海「おお、いいねー、夏海ちゃんの芸術センスを見せちゃうぜっ!」


>超電磁砲花火、中々楽しめますね。お姉様の気分が味わえました、とミサカはホクホクします。

>そりゃよかったですねェ! じゃァ俺はこっちのペンシルロケット20花火打ち込ンでいいですかァ!?

>帰って来たゲップーを一撃で倒すアイテム使うとか鬼畜かお前とミサカはあっいやホント勘弁して下さい! ヘルプミー!





楓「……何か、言っちゃいけないことでもあるんですか?」

一穂「んー……。まー、向こうの知り合いの人から言われててね。あの二人には、ここでは普通の子として過ごしてて欲しいって」

楓「……そうですか。ま、あんま聞かないほうがよさそうですね」

一穂「ウチも詳しく知ってる訳じゃないしねー」

楓「あ、消えた」

一穂「んじゃ、ウチのも追加よろしくー」

楓「どうせなら線香花火で掛けませんか? どっちが長く続けてられるか」

一穂「ふふん、ウチにその勝負を挑むとはいい度胸だね、楓くん」

楓「言ってられるの、今のうちですよ」


~花火は人に向けずに、みんなで楽しく遊びましょうなのん~





このみ「ふふっ、大人組は、向こうも向こうで楽しんでるみたいだね」

御坂妹「追尾式とかマジ勘弁して下さい……とミサカは死線を味わいました」

一方通行「チッ! 外れたか……」

夏海(あーくん生き生きしてるなー)

御坂妹「大人しく小型打ち上げでも使いますか、とミサカは袋を漁ります」

夏海「でも変わった名前の花火が多いねー。えーと……これは……原始崩し花火?」

一方通行「!?」

小鞠「あっ、こっちには未現崩し花火とかあるよ! 本人監修とかあるけど……花火作りで有名な人なのかな?」

一方通行(アイツ何やってンのマジで!?)

御坂妹「流石は学園都市製花火。なんと言うかツッコミ所盛りだくさんですね」

一方通行「つゥかこれ本当に花火だよな……? 名前だけ見ると兵器にしか見えねェンだが……」

御坂妹「小さいお子さまにも安全に使えるとのキャッチコピーですから(多分)大丈夫でしょう、とミサカは故郷の技術を信じます」

>>689 すいません、小鞠の台詞、未現物質花火です。なんでここでカップリング花火が生まれてしまったんだ…。



一方通行「まァそこまで熱も持ってねェみたいだし大丈夫……と思いてェな」

御坂妹「最悪あーくんが反射でみんなを護るからモーマンタイですし」

一方通行「俺は生け贄か」

御坂妹「しかし第二位、三位、四位の花火はありましたが、流石に一方通行花火なんて無いですね」

一方通行「あってもどンな花火なのか想像つかねェしな」

れんげ「あーくん、みっちょん! 線香花火で勝負するのん!」

御坂妹「おお、いいですね、とミサカは指をポキポキ鳴らします」

一方通行「線香花火は……これか」

御坂妹「では、負けたら罰ゲームと言うことで」

一方通行「ほォ……ことバランス勝負で俺に勝とォたァいい度胸だな」

れんげ「おおぅ……みっちょんとあーくんの二人が燃えているのん……!」




御坂妹「いいですか? 言うまでも無く、先に火花を落とした方が負けですよ、とミサカは念を押します」

一方通行「はィはィ」

ひかげ「うわー、あんま私これ自信無いな……」

このみ「まぁまぁ、楽しむことを考えればいいじゃない」

夏海「むむ、持つ時はこうかな……?」

蛍「ちょっとドキドキしちゃいますね」

楓「公平に火を付けられるように、蝋燭用意したぞー」

一穂「ではさっき勝負に負けたウチが審判を務めようかね」

夏海「あれ、かずっちゃん駄菓子屋に負けたの!?」

一穂「やー、モノかかってるとあの子強いわー……」

楓「んじゃ、こんどビール奢りってことで」

一穂「ういー……」

ひかげ「流石は金の亡者」

楓「うっせ」




一穂「んじゃまあ、子供たちみんな、準備はいいかい?」

夏海「OKだよ!」

このみ「こっちも大丈夫だよ」

ひかげ「同じく」

一方通行「いつでもいい」

御坂妹「精神を集中させます!」

小鞠「蛍、頑張ろうね」

蛍「はい、センパイ」


一穂「それでは……勝負、はじめっ!」


夏海「いざっ!」ボッ




このみ「…………」

ひかげ「…………」

一方通行「…………」

御坂妹「…………」

夏海「…………」

小鞠「…………」

蛍「…………」

れんげ「…………」

小鞠「……まあ、いざ勝負するとこうなるよね」

御坂妹「動くこと=敗北に繋がる訳ですからね」

一方通行「まあ、迂闊には喋ることも出来ねェわな」



御坂妹(冷静に考えると学園都市第一位が線香花火をしている絵ってシュールすぎますね)

蛍「でも線香花火って私好きです。小さいのに頑張ってパチパチ光ろうとしている姿とか……ふふふ」

小鞠「ほ、蛍……? なんか怖いんだけど」

夏海「むむむ……や、やばっ――ああっ!」

一穂「はい、夏海アウトー」

夏海「うあー! やっちゃった」

ひかげ「やべっ!」

小鞠「あっ!」

一穂「続いてひかげとこまちゃんアウトねー」

ひかげ「あー、やっぱムズいなー」

小鞠「こまちゃん言うな!」

楓「まあここまでは順当って感じだな」



蛍(この小さいのに頑張ってる姿……センパイみたい……。大丈夫です、センパイは私が守りますから!)

れんげ「動かざること山の如しなのん……」

夏海「うーむ、ここら辺は接戦だねー(ほたるんの方がなんか怖いけど)」

小鞠「一方通行さんたちはどうかな?」

一穂「おお……凄い、全然動いてないよ、あーくん」

楓「見事に静止してるな」

御坂妹「くっ……やはりあーくんが最大の障壁に……あっ!」グラッ

一方通行(勝ったな)

夏海「……おおっ! みっちょん持ちこたえた!」

一方通行「なっ!?」

れんげ「あっ……落ちちゃったのん……」

一穂「あー、れんちょんもアウトだねー」



一方通行「……ッベェ。慌ててバランス崩す所だった。しかしコイツどうやって――……あっ、オマエ!」

御坂妹「何のことですか、ミサカは全然何もしていませんよ、と口笛を吹きます」ピピ-

一方通行(コイツ……能力使って抑えてやがる!)

御坂妹(くくく……バレなきゃ、イカサマじゃあねえんだぜ、とミサカは悪い笑みをします)

蛍「ああっセンパイ!」

小鞠「ど、どうしたの蛍!?」

蛍「おっ……おちひゃいまひた……」グスッ

小鞠「あー、残念だったね。……な、泣く程悔しいの?」

このみ「あっ!」

一穂「おっと、ほたるんに続いてこのみちゃんもアウトー」

このみ「むー……まあ健闘した方かな」

一穂「そろそろ頂上決戦となりそうだね」



御坂妹(ふふ、この調子ではミサカの勝利は確実ですね、とミサカは勝利を確信します)

御坂妹「…………」

御坂妹(……と言うかそろそろ一方通行の玉が落ちてもよさそうなんですが……)チラ

御坂妹「!」

御坂妹「こ、こいつ……!」

一方通行「なンですかァ? 俺は全然何もしてませンよォ?」

御坂妹(このもやし――大人げなくスイッチオンにしてやがるッ!)

このみ「す、すごい、二人とも集中力が高いねー!」

御坂妹(くっ……いくらミサカが能力を使用しても、せいぜいこの玉を長持ちさせられる時間はほんの僅か……しかし一方通行の場合は能力を使用した場合その比ではない!)

一方通行(悪ィなァ。しかしオマエに負けたら何されるか分からねェしな。ここはどンな手段を使っても勝たしてもらうぜェ……!)

御坂妹「くっ……限界……です、とミサカは力つきます」ポトッ



夏海「おおっ、みっちょんアウト!」

一方通行「いよっしゃァ! これで――」ポトッ

一穂「はい、あーくんアウトー」

小鞠「えっ、一方通行さんの優勝じゃないの?」

一穂「何言ってんの、そこにまだ残ってるじゃない」

小鞠「え?」クルッ


卓「」パチパチパチ


一穂「と、言う訳で優勝は兄ちゃんー!」

御坂妹「なんと恐ろしい伏兵が潜んでいました……」

一方通行「完全にノーマークだったわ……」

夏海「凄いねー、兄ちゃん。こんなに長く続けられるなんて」



一方通行(まさか能力使ってンのに負けるとは……)

御坂妹(能力者のメンツ丸つぶれですね、とミサカは苦笑いします)

夏海「ま、勝負もついたし、また普通の花火を楽しもうか!」

一方通行「あァ、そうだn――」バタッ

夏海「え、あーくん! あーくん!?」

一方通行「」

小鞠「な、なんでいきなり倒れたの?」

このみ「ちょ、ちょっと大丈夫?」

楓「おい、どうした!?」

御坂妹「あ、まさか……」スッ

一方通行「」

御坂妹「……充電、しっかり出来てなかったんですか?」

一方通行「」



このみ「ね、ねえ、彼、大丈夫なの!?」

御坂妹「ええ、別段心配することはありません。ちょっと気が抜けてしまったようですね。そこに寝かせておきますから」

このみ「な、なら良かったけど……」

一穂「……ホントに大丈夫かい?」

御坂妹「ええ、完全にこの阿呆のうっかりです、とミサカはあーくんが動けないことをいいことに頭をはたきます」ペシペシ

御坂妹「ちょっと気合いを入れ直すので、皆さんは引き続き花火っちゃってくれると助かります。もう残り少ないですし、使い切っちゃって下さい」

一穂「ん、了解。熱中症とかかもしれないし、一応氷持って来るね」

御坂妹「お手数掛けます」


一穂「はい、氷」

御坂妹「ありがとうございます。では、先生も残りの花火を散らしちゃって下さい」

一穂「あいよー」



>ねぇねぇ、この打ち上げやりたいのん!

>あいよ、今火点けるからねー。



御坂妹「……やれやれ、コンセントでも抜けていたのですかね。あなたともあろう者が、こんな風に電池切れとは」

御坂妹「はいはい、即席ですが、今充電してあげますよ、とミサカは電力を集めます」パリパリ


夏海「あーくんの方ホントに大丈夫なの?」

一穂「あー、あっちはみっちょんにお任せだね」

このみ「ね、見てみて」

小鞠「ん、何ー?」

このみ「あれあれ」

小鞠「わぁぁ……膝枕……! 大人って感じー」

蛍「ミサカさん、すっごい優しそうな顔してますね手……」




…………

【中継】:引き蘢り必見、これがリアル田舎の景色 3スレ目

   ・
   ・
   ・
153:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

ああああああああ10032号そこどけえええええ!!
いや代われ、代わって下さいこんちくしょおおおおおおお!!!!

154:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15732

流石の春厨にも限界が来たようだ

155:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13390

絶対こうなると思ったわ

156:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14445

>>153 悪趣味も大概にしとけって

157:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19080

>>153 お前運営から鎖付けられてんだろ。抑えとけよ。ステイステイ

158:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

知るかああああ!!!!!
なんであいつ一方通行さんとあんなイチャイチャしてんの?
あいつkj派だろ!?


その最右翼がなんで一方通行さんに膝枕していい雰囲気になってんだよおおおお!!!!



159:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15673

>>158 お前辛いならスレ閉じろよ

160:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11189

>>158 もういい……! もう……休めっ……! 休めっ……!

161:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

なんで現地に向かう組に俺を入れてくれなかったんだよおお!!!
そしたら10032号ボコってでも入れ替わったのに!

162:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

そうなるから外されたんしょー?

163:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14889

今回は諦めろ。お前だって一応はこの田舎スレ楽しんでんだろ?
次の機会には俺も協力してやるから、ここは堪えろ。

164:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 18990

姐御もこう言ってるんだし、これ以上見苦しい真似はよしとけよ



165:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

…………うう、分かったよ。



……俺だって、れんげさんたちには感謝してるしな

167:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

おお、春厨が引いた!

168:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

うんうん、分かってくれて嬉しいってミサカはミサカは妹達の絆に感動してみたり!

169:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19089

あっ、でも14445号はおしおきな

170:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14445

えっ、ちょっまあばばばばばbbbbbbbbb




…………



このみ「やー、いいもの見れちゃったな」

小鞠「そろそろ花火も無くなっちゃうし、片付け始めようか」

夏海「あー! 夢のような時間だった!」

蛍「そうですね、楽しかったです」

夏海「みっちょーん! あーくーん! ありがとー!」

御坂妹「ゆあうぇるかむでーす! とミサカは返答します」

御坂妹「さて、そろそろ動ける頃ですかね、とミサカも片付けに参加――え?」


…………


184:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

宴はまだ終わっていないぞ

185:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

正面の空を見上げるんだ

186:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10039

そこに我ら妹達の底力を見せよう

187:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

……どういうことだ?

188:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19090

おいおい、まさかこれで俺たちのミッションが完了なんて思ってるわけじゃないだろう?

189:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17600

とにかく彼女たちにもそう伝えろ

190:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10032

わ、分かった





…………



御坂妹「み、皆さん、こっちの方向を見て下さい! とミサカは指示します」

夏海「ん? どしたの、みっちょん」

蛍「空、ですか?」

小鞠「星が綺麗だけど……」

れんげ「流れ星また見つけるん?

御坂妹「え、えと……そ、そのままでお願いします、とミサカ自身訳も分からずお願いします」

夏海「?」

小鞠「とりあえず言う通りにしよっか」

蛍「は、はい」

れんげ「星が瞬いてるんなー」

御坂妹(一体三人は何を――)




…………


17600「ターゲット確認。全員が十二時の方向を向いている」

19090「行きますか」

10039「行きますかね」

17600「では、この夜空を――」

19090「ミサカたちが――」

10039「照らします!」


「「「点火!」」」


 パリッ!



…………



小鞠「何も無いけど……」


 ピュウウウウウウウ――


小鞠「――えっ?」

夏海「嘘っ!?」

このみ「あれって――」

ひかげ「……マジ?」

蛍「凄い……」


れんげ「……綺麗、なのん」


 ――ドオオオオオン!


御坂妹「まさか、ここまでするとは……とミサカは自身も伝えられてなかったサプライズに驚きを隠せません」



一方通行「っつつ……あァ、なンだこれ」

御坂妹「あ、気がつきましたか」

一方通行「……すげェな、あれもオマエラが用意したのかよ」

御坂妹「ええ……このミサカも、今の今まで知らなかったのですが」

一方通行「やるなァ、オマエラ……」

御坂妹「お褒めに預かり光栄です。……これで、少しは想い出の恩返しも出来ましたかね?」

一方通行「文句なしの、合格点だと思うぜ」


…………


17600「ミサカたちのシークレットミッションも大成功ですね、とミサカは誇らしげに笑います」

19090「あの驚いた顔を見れただけで、やった価値はありましたね」

10039「あ、勿論消防等の許可は取ってますよ、とミサカはフォローを忘れません」





…………


221:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13609

おおー! 綺麗だな!

222:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka10089

妹達底力、ここに開花せり!

223:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

作戦は成功だねってミサカはミサカは大はしゃぎ!

224:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

はいはい、あんまり飛び跳ねるなって

225:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15908

いい想い出になったな

226:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14679

ああ、妹達、全員の……な



227:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

ああ、俺も限界まで出費した甲斐あったぜ










その愛の結晶が空に弾けて幼女たちの目に焼き付くとか大興奮wwwwwww

228:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14440

あああああこいつやりやがったああああ!!!!

229:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

いい流れだったのにコンチクショウ!

230:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

もおホントこいつやだあああああああ!!!!

231:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12400

運営ィー! 頼むからコイツ消してくれェー!





…………


 ピュウウウウウウウ――
 

夏海・小鞠・蛍「「「たーまやー!」」」

れんげ「なーんっ!」


 ――ドオオオオオン!




夏の夜空、二日目の空に、咲くは妹達の、絆の花火と言う訳ですか。
ネットワークでも別の意味で火花が飛び散ってますが……まあ、それはそれ、これはこれ。今は皆に感謝です。

あ、まだ続きますからね、とミサカはもう少し次回予告を続るつもりです。



と言う訳で今回はここまでです。
読んでくれている方、レスしてくれた方、ありがとうございます。

いやいや、書いてくれるだけ有り難いんや。
むしろ終わったら虚無感に襲われそうだw

終わったら日常アニメが終わったかのような感覚に襲われるだろうな…

>>728
>>729

ありがとうございます、そう言って頂けると嬉しいです。

遅れて申し訳ありませんでした、次レスより更新再開します。




一穂「うっは、こりゃあたまげたねー」

楓「花火大会……とかじゃなくて、完全に個人で上げてるんだよな、これ」

ひかげ「すっげー! こっちでこんなデカい花火見られるなんて!」

このみ「ねー! 私も初めて見たよ!」


御坂妹「……はい、了解です、とミサカは嬉しそうに返事をします」

御坂妹「みなさん! どうやら次の発射が最後のようです! 是非とも大きなかけ声を!」

夏海「おおっ!」

れんげ「わかったのん!」

小鞠「じゃあ蛍、息を吸い込んで!」

蛍「はい!」


御坂妹「発射です、とミサカは号令を掛けます!」ビッ



 ピュウウウウウ―――――


「「「「たーまやー!」」」」


 ―――――ドォオオオオオオオオン!



夏海「おおおおっ! すっげえええ!」

小鞠「す、すっごい! もうすっごいしか言えない!」

蛍「そ、そうですよね! もう、なんて言うか……すごいです!」

れんげ「大きなお花が咲いたのん……綺麗だったのん! 凄かったん!」


このみ「あはは、みんな凄いしか言えてないね」

ひかげ「でもホントそれしか言えないって! ここでこんなデカいの見られるなんてさ!」

楓「全くだ、どうやって用意したんだか」

一穂「こりゃ、みっちょんたちに一枚どころか二枚三枚取られちったね」




一方通行「派手に終わったじゃねェか」

御坂妹「……ぱらぱらと散る最後の火花。何とも風流なものですね、とミサカは感無量です」

御坂妹「ではこれにて、即席花火大会を終了します、とミサカは挨拶します」

夏海「みっちょん! ありがとー! ホント凄かった!」

小鞠「うん、ほ、ホント……ありがとう!」

蛍「とても驚きました!」

れんげ「綺麗だったのーん!」

御坂妹「いえいえ、ミサカ達からの、ささやかな恩返しです。……皆さん、楽しんで頂けたでしょうか? とミサカは上目遣いで訊いてみます」


「「「「もちろん!」」」」




御坂妹「…………」

一方通行「ンだ、何ぼーっとしややがる」

御坂妹「ミサカ、何だか泣いちゃいそうです、と身体を震わせます」

一方通行「あァ、泣いとけ泣いとけ」

御坂妹「生きてるって、素晴らしいですね……」

一方通行「……そうだな」


一穂「んじゃー楽しみも終わった所で、片付けしよっかね」


「「「「はーい」」」」


夏海「うっし! ぱぱっとやっちゃおか」

れんげ「やるのーん」



御坂妹「では、ミサカたちも片付けを行いますか」ゴシゴシ

一方通行「うっし、やるかァ」

御坂妹「……と、そうでしたそうでした」

一方通行「あァ?」

御坂妹「ミサカ10039号、ミサカ17600号、ミサカ19090号、そして全てのミサカ達に――協力を感謝します」ビシッ



…………


17600「ミッションコンプリート、ですね、とミサカも敬礼します」ビシッ

19090「緊張しましたね、とミサカは自分を落ち着かせます」

17600「では、ミサカ達も撤収しますか、と手を叩きます」

10039「荷物は着払いで学園都市に届けるとして、帰路はどうします?」

17600「もう今からじゃ帰るの難しいですしね、とミサカは思案します」

19090「……あれっ、もしかしてミサカ達詰んでね? とミサカは顔色を青くします」

10039「……野宿しますか? とミサカは最後の手段を提案します」



17600「…………」

19090「…………」

10039「…………」

17600「影の功労者ってのはそんなもんです、とミサカは達観します」

10039「流石はスネークです、とミサカはその精神を見習います」

19090「……まあ、明日はご褒美に、何か美味しい駅弁でも食べながら帰りましょう、とミサカは翌日の旅路に希望を持ちます」


…………


夏海「やー、楽しかった!」

御坂妹「それは何よりです、とミサカは誇らしげに笑います」

このみ「でもあんなの一体どうやって用意したの? 打ち上げた人とかも」

御坂妹「それもまた、言わぬが花です」

一方通行「ま、そォ言うことにしといてくれ」



小鞠「相変わらず不思議な人たちだねー」

ひかげ「こんなワクワクしたの久しぶりだったな……。今回はいい帰省になったよ」

御坂妹「最後に皆さんを喜ばれることが出来て、とても嬉しく思います、とミサカは作戦の成功に大満足です」

れんげ「最後……」

このみ「あ、そうか、二人とも明日には……」

夏海「明日、あーくんたち帰っちゃうんだよね……」


「「「「…………」」」」


一方通行「まァ、まだ早いかもしンねェけど、世話にな――」

夏海「駄目だ――――ッ!」

ひかげ「わっ、びくった!」



夏海「今日はそう言うしんみりしたのナシ! せっかくみっちょんたちが盛り上げてくれたんだから!」

小鞠「……そうだね、まだお別れする時じゃないもん」

一穂「ま、それはともかく、みんな明日のためにもそろそろ歯磨きしなー」

夏海「えー、もっとみっちょんたちとお話したいよー」

一穂「……寝床に入った後は、ウチは知らんよ」

蛍「え、それって……」

このみ「……なるほどね。じゃ、かずちゃんの言う通り、ちゃっちゃと寝る支度しよっか」


楓「……いいんですか? あいつら、絶対夜更かししますよ」

一穂「ま、今日くらいはね。ウチはウチでもう限界だし」

楓「確かに、この二日間、ちょっと張り切りましたからね」

一穂「大人はとっとと寝て、後は子供達の時間にしてあげるさ」



…………


一方通行「ンじゃ、俺らは寝かせて貰うわ」

夏海「えー、かずっちゃんたちも寝たんだし、あーくんたちも今日はここで寝よーよー!」

一方通行「アホか、ンな女だらけの場所で寝られるか。オマエラもあンま夜更かしすンじゃねェぞ」

卓「」スッ

御坂妹「流石は(ロリコンと言う名の)紳士ですね(笑)」

一方通行「紳士の意味が違うよォに聞こえるのは気のせいですかァ?」ピキピキ

夏海「しょうがないなー、んじゃ、お休みー」

れんげ「おやすみなーん」

一方通行「あァ、おやすみ」パタン



夏海「はー、固いなー、あーくんは」

小鞠「いや、夏海は軽すぎだよ」

このみ「そうそう、女の子が軽々しく男の子を寝室に招いちゃ駄目だよー?」

蛍「でも、お兄さんと一方通行さんなら、別に大丈夫そうですけど」

このみ「それでも、そこの線引きは重要! 気心知れた仲なら尚更ね!」

夏海「ちぇー、もっと色々遊びたかったのに」

このみ「まぁまぁ、こっちは女の子だけのガールズトークにでも花咲かせようよ」

ひかげ「あれ、今日は夜更かし推奨なのか?」

このみ「今日くらいいいんじゃない? 気になることもあるし」

蛍「気になること、ですか?」

小鞠「何かあったっけ?」



このみ「そりゃあもちろん――」

御坂妹「?」

このみ「ミサカさんが彼とどんな関係なのかーっ!」

夏海「おおっ!」

ひかげ「核心をついた!」

このみ「さぁさぁミサカさん! ここは素直にゲロっちゃってよ!」

御坂妹「えーと、彼との関係ですか?」

れんげ「こ、これはアダルトなお話の始まりなのん!?」

夏海「ふふふ、れんちょんも遂に第二のステップを踏む時が来たみたいだね!」

小鞠「……ごくり」

蛍(せ、センパイにはまだ早いのに! で、でも私も少し気になる!)



御坂妹「……と、言われましても、ミサカはあのもやしとは、このみさんの期待するような間柄ではありませんよ? とミサカは真っ先に皆さんの期待にそげぶします」

夏海(そげぶ?)

小鞠(そげぶ?)

蛍(そげぶ?)

このみ「えー、そうなのー!?」

御坂妹「ええ、元々はこちらに来させて頂く人数に、あと二、三人は加わる予定でしたから」

このみ「え、そうだったの?」

れんげ「あ、そう言えばねぇねぇから聞いてた人数より少なかったんなー」

御坂妹(……あれ、そう言えば妖精は人単位で数えていいんでしょうかね? 匹でしょうか?)



小鞠「元々来る予定だった人たちって、どんな人なの?」

御坂妹「そうですね……とミサカは逡巡します」

御坂妹「まずあーくんの愛するクソガk……もとい、妹のような子が一人と、ミサカの愛する少年と、その同居人です」

このみ「え、愛するって……他に本命の人が居るの!?」

御坂妹「よくぞ聞いてくれました、とミサカは指を鳴らします」

御坂妹(そうです、ミサカはあの少年を慕っていると言うのに、この旅行では散々あのもやしに、妙な気分にさせられましたからね)

御坂妹「ここは気持ちの再確認の為にも、ミサカのコイバナでも披露しましょう!」

夏海「おおー!」

小鞠「こ、コイバナ……! あの時出来なかったコイバナが実現する……!?」

御坂妹(……ところでコイバナって具体的に何を話したらいいんでしょう? とミサカは今更ながらネットワークに助けを求めます)ミョンミョン



このみ「前は小鞠ちゃん、『なふ』しか言えなかったもんね」

小鞠「それ言わないでよ……」

ひかげ「あれ、夏海顔赤くなってねー?」

夏海「べ、別にそんなこと無いし!」

御坂妹(あ……『誰がkj関連のコイバナの協力なんてするかボケ』とレスされました)

小鞠「あれー、期待しちゃってるの、夏海?」

夏海「だ、だから違うってー!」

このみ「まあ昔はお兄ちゃんと結婚するなんt」

夏海「しゃらーっぷ!」

御坂妹「え、何ですか、その話kwsk、とミサカは身を乗り出します」

れんげ「それは初耳なのん!」

蛍「え、夏海センパイってお兄さんが初恋なんですか?」



夏海「ちょ、ちょちょちょ!? なんでウチの方に話が来てんの!? これみっちょんのコイバナだった筈だよね!?」

御坂妹(ここはなっつんのコイバナを参考に、彼とのコイバナでも捏造しますか、と密かにミサカは企みます)

夏海「だ、誰か、ヘルプミー!」


…………


~その頃のあーくんと兄ちゃん①~


一方通行「あっちは盛り上がってやがンなァ……。寝る気あンのか」

卓「」コクッ

一方通行「あァ、まァたしかにこっちもこのまま寝るンじゃ味家ねェけどよ」

卓「」スッ

一方通行「ン? あァ……将棋か。俺に頭脳関係挑むってなァ、無謀だぜ?」

卓「」コクッ

一方通行「ま、こう言うのも悪くはねェな。少し指してみるか」


…………



夏海「」プシュー

このみ「あれ? 夏海ちゃん沈んじゃった」

小鞠「あははは、だらしないなー!」

このみ(小鞠ちゃんは身内相手のコイバナだったら強くなれるのね)

ひかげ「ある意味過去のトラウマを全てほじくり返されたようなもんだからなー……」

御坂妹「なるほど、幼少期に身近に居た異性に惚れ込むと言うケースもあるのですね、とミサカは頷きます」

夏海「そ、それ以上言わないで、マジで……」

御坂妹「でもここって男の子少ないですもんね、身近に居る人にそう言う気持ちを抱いちゃうこと、分かる気がします」

小鞠「えっ、まさか蛍……!」

蛍「え、どうしたんですか、センパ……?」

蛍「――ち、違いますよ!? 私はお兄さんのこと、そんな風には思ってないです! 絶対に!」

ひかげ「そこまで断言されるのもある意味可哀想だな……」



小鞠「そ、そっか、良かったー……」

御坂妹(ほたるんが恋してるのは目の前のあなたですしね、とミサカは遠い目をします)

ひかげ「うーん、確かにここら辺の同世代の男と言えば卓くらいしか居ないが……」

このみ「その対象に思ったことは一度も無いなあ、私も。メガネ君万能だし、お嫁さんにならしたいと思ったことはあるけど」

ひかげ「そこは婿じゃねーのかよ」

このみ「お婿さんは別にいいかな」

小鞠「要するに圏外ってことね……」

れんげ「いつかウチも恋をする日が来るのでしょうか?」

ひかげ「れんげなら来るだろー。何たって私の妹だしな」

蛍「うん、れんちゃんは大きくなったら、きっと凄い美人になるよ!」

れんげ「アダルティな空気を醸し出せるようになりたいん」

小鞠「…………」

小鞠(大人のれんげか……うっ、想像すると目眩が……)クラッ



このみ「そうなったところで相手なんて居ない訳だけどねー」

夏海「ってこのみちゃんは高校行ってるんだし、誰かクラスに居ないの?」

このみ「なーいしょ」

夏海「えー」

御坂妹「大勢の女子たちで、ストロベリーな会話を続ける……これがガールズトークと言うものなのですね! とミサカは理解します」

ひかげ「特定の相手が誰一人として出てないけどな」


…………


~その頃のあーくんと兄ちゃん②~


一方通行「王手だ」パチン

卓「……!」

一方通行「惜しかったなァ、オマエも中々やる方だが、ま、相手が悪かったってことだ」

一方通行(つゥかマジで結構強かった……)

卓「」スッ

一方通行「あァ? 次は囲碁? ……ハッ、上ォ等だよ! かかって来やがれェ!」



…………



御坂妹「それで、お姉様と来たら、未だに自分の気持ちに素直になれていない訳です」

このみ「へー、何だか少女漫画を地で言ってるみたいな人なんだねー!」

御坂妹「はい、しかしミサカも同じ獲物を狙う狩人としては、ここだけはお姉様に負ける訳には行かないのです」

夏海「おおっ! 姉でありライバル! 燃える展開だね!」←復活しました

小鞠「…………」

御坂妹「どうしました、こまちゃん? 静かですけど」

小鞠「こまちゃん言うな! ってそうじゃなくてね。何だか……楽しいなって」

御坂妹「?」

小鞠「こうやってさ、何でも無い話を、みんなでして、ワクワクしたり、ドキドキしたり……恥ずかしかったり、嬉しかったり……なんか、凄く楽しい」

蛍「……そうですね、私も、今、凄くふわふわした気分になっちゃってます」

このみ「私も、こんな気分久しぶりかな」

小鞠「……でもさ、明日の夜にはもう、こうしてミサカさんとお喋りすることが出来なくなるかと思ったら……」



「「「「「…………」」」」」


小鞠「ご、ごめんっ! ちょっとトイレ言って来るね!」ガタッ

夏海「う、ウチは喉乾いちゃったからお茶飲み行く!」ガタッ

御坂妹「み、ミサカはちょっと夜風に当たって来ます!」ガタッ

このみ「ちょ、ちょっと三人とも!?」


このみ「…………行っちゃった」

ひかげ「いや、なんか今泣きそうになった……」

このみ「う、そりゃ私も危なかったけど……あれ? 二人ともどうし――」

蛍「お別れ……寂しいです」

れんげ「したく、ないのんなー……」



このみ「…………」

ひかげ「いいよ、今泣いとけ。泣き顔見送るなんて、辛気くさいからな」ポン

このみ「そうだね、二人とも、今、スッキリしちゃいなよ。それで、明日は笑顔で二人を送ろう?」

れんげ「ぐすっ……!」

蛍「う、うぇぇぇ~!」

このみ「うんうん、よしよし。一杯泣きなさい」

ひかげ「今頃は、あっちも泣いちゃってるかな」

このみ「うん……そうかもね」


…………



~その頃のあーくんと兄ちゃん③~


一方通行「はっ、あと一歩だったなァ!」

卓「……!」

一方通行「ま、俺にここまで行けたンだから大したもンだよ」

一方通行(あっぶねェ! 半目差だった……。次やったら負けるかもしンねェ……)

卓「」スッ

一方通行「あァ? あ、握手か。ま、良い試合だったぜ。久々にこう言うゲームを楽しめたわ」

一方通行(……つゥかこいつマジで中学生か? 天才ってなァ、どこにでも居やがるもンだなァオイ)

卓「」グッ

一方通行「……あァ、そうだな、そろそろ寝るか」

卓「」スッ

一方通行「……外? 夏海たちの声がすンが……まさか危ねェことやってねェよなァ……」

一方通行「……悪ィ、少し見て来るわ」


…………




御坂妹「不思議ですね……。たった二日前までは、顔も名前も知らなかった同士であると言うのに……」

御坂妹「今はただ、別れの時間が来てしまうことが、ただただ悲しく思います、とミサカは夜空を見上げます」

御坂妹「……綺麗ですね」

御坂妹「たった二日間。長いようで、あっと言う間でした。楽しい時間は、すぐに過ぎてしまうのですね、とミサカはセンチな気分になってしまいます」


夏海「みっちょん?」

御坂妹「おや、なっつん。……目が赤くなってますね」

夏海「え? あ、あはは、ちょっとそこにぶつけちゃってさー!」

御坂妹「なんと! それはいけません、すぐに手当をしなくては、とミサカは迅速に行動します」

夏海「いやいや、そんな大したもんじゃないから! 全然大丈夫!」

御坂妹「しかし……」

夏海「……て、言うかさ、みっちょんも赤くなってるよ、目」



御坂妹「! ……これはこれは」

夏海「……なーんだ、お互い様だったんだね」

御坂妹「みたい、ですね、とミサカは今更ながらに気がつきました」

夏海「あはっ」

御坂妹「ふふっ」

夏海「……あっはははは! ウサギみたいになってる!」

御坂妹「そ、そー言うなっつんこそ!」

夏海「はー、やっぱりみっちょんたちと居ると退屈しないや」

御坂妹「なっつんはいつも退屈しているようには見えませんが、とミサカはストレートに言います」

夏海「そりゃね、れんちょんやほたるん、このみちゃんや、ひか姉、かずっちゃんと駄菓子屋、あと……姉ちゃんと兄ちゃんと遊ぶのだって、凄く楽しいよ」

夏海「……けどさ、みっちょんと遊べて、何だか凄く新鮮な気分が味わえたかな。それこそ、こっちじゃ絶対に味わえない体験までさせて貰ったし」

御坂妹「それはこっちも同じことですよ、とミサカは微笑みます」



夏海「……つくづく不思議な子だよねー、みっちょんって。掴みどころがないってゆうか」

御坂妹「そうでしょうか? とミサカは首を傾げます」

夏海「でもさ、ウチら、みっちょんのそーゆうとこ、好きかな」

御坂妹「……!」

夏海「……なーんて恥ずかしいね! みんな心配してるだろうし、そろそろ戻ろっか!」


蛍「あれ、あっちに居るの、夏海センパイとミサカさんじゃないですか?」

れんげ「あ、居たのん!」

小鞠「もー、こんなとこ居たの?」

夏海「ん、ほたるんにれんちょんと姉ちゃん。どしたの?」

小鞠「どしたの? じゃないでしょ。中々戻って来ないから、心配になって見に来たんだよ」

れんげ「このみちゃんから、なっつんがこえだめに落ちてないか見て来た方が良いって言われたのん」

夏海「落ちるかっ!」



小鞠「ま、無事みたいで何よりだよ」

夏海「あれあれ? 姉ちゃんたちもみんなウサギさんになっておりますなー?」

小鞠「ウサギ?」

れんげ「ウチ? ウサギさんなのん?」

蛍「えーと……――あっ! あ、ははは……」

小鞠「ウサギって……何?」

夏海「おめめが真っ赤の~?」

小鞠「……ばっ! な、何言ってんの!」

れんげ「のっ!? ウチ、目、赤くなっちゃってるん?」

蛍「う、うん。そう言えば私も、腫れちゃってるかな……」

御坂妹「大丈夫ですよ、もれなくミサカを含めて全員、ウサギちゃんになっちゃってますから」



蛍「……みんな、泣いちゃったんですね」

小鞠「だって、お別れは悲しいもん……」


「「「「「…………」」」」」


蛍「あ、あのっ!」

夏海「ど、どしたの、ほたるん?」

蛍「どうせだったら、また、願い事をしませんか?」

れんげ「願い事、なのん?」

蛍「折角、今日も星空なんですし、また流れ星に願い事をするのも悪く無いかなって」

夏海「うん……そうだね! よし、そうと決まれば流れ星どこだー!」

れんげ「おおっ、流れ星捜索なのん!?」

小鞠「ちょっ、二人とも声大きいよ! 時間時間!」

一方通行「……騒がしいと思ったら何やってンだオマエラ」



夏海「あ、あーくん!」

れんげ「本物のウサギさんが来たのん」

一方通行「(ウサギ……?)もうクッソ遅ェ時間だろォが。流石にそろそろ寝とけ」

御坂妹「あ、それなのですがね……」



一方通行「はァ、流れ星ねェ……」

れんげ「あーくんも一緒に探そうのーん!」

一方通行「あァ分かった分かった。ンじゃ、見つけて済んだら寝るぞ」

夏海「よっし! じゃ探すぞー」(小声)


「…………」


小鞠「中々来ないね……」

一方通行「まァそうポンポン来たら有り難みも――……!」



小鞠「あっ!」

夏海「おおっ!」

れんげ「のっ!」

蛍「来たっ!」

御坂妹「願いを……」


「…………!」


夏海「はっ!」

蛍「あはは、また息止めちゃいましたね……」

小鞠「不意打ちで来るから焦ったー……」



一方通行「ま、これで満足しただろ」

御坂妹「ええ、願い事はしっかり唱えられましたから、とミサカは満足気です」

一方通行「……で? 何をお願いしたンですかァ?」

御坂妹「昨日と同じことを言わせるつもりですか? とミサカは呆れ顔です。……けれど」


御坂妹「言わずとも、分かっているんじゃありませんか?」

御坂妹「何をお願いしたか、なんて、答えは一つしかありません」

夏海「そりゃ――」

小鞠「もちろん――」



「「「「「みんなと、また遊べますように!」」」」」




蛍「ですね」

れんげ「なんっ!」

御坂妹「と、ミサカは微笑みます」

一方通行「そォかよ。叶うといいなァ」

御坂妹「叶えて下さいね、とミサカはボソッと言います」

一方通行「……可能な限り叶えてやるよ、オマエラの望むことならな」




この夜空とも、今宵でお別れなのですね。否、また来る時を信じて、今はただ、この美しい景色を目に焼き付けることにしましょう。

あれ、もしかして次で最終回ですか? とミサカは焦りを隠せません。


と言う訳で今回はここまでです。
読んでくれている方、ありがとうございます。

乙!

兄ちゃん強いなおいwwwwwwww

お待たせしました。
次レスより更新再開します。今回で最終回となります。よろしければ、最後までお付き合い下さい。




――長かったようで短かった、けれど、とても濃密な時間。その時間にも、とうとうお別れする時がやってきました。



一方通行「準備出来たか?」

御坂妹「ええ、抜かりありません、とミサカはチェックを完了しました」

一方通行「そォか。……ンじゃ、そろそろ行くか」

御坂妹「……はい」

御坂妹(とうとう来てしまいました……ネットワークも、少々落ち込んでいる状況ですね)


…………



587:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

ついに……来ちまったな、この時が

588:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14557

待ってなかった、この時は……ッ!

589:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13354

辛いだろうが、出会いもあれば分かれもあるのさ……グスッ

590:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12245

>>589 お前涙拭けよ…グスッ

591:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>590 お前もな……グスッ

592:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11145

>>591 そう言うお前もな



593:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10087

と、言う訳で

594:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 11156

ミサカ達の

595:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17891

涙の理由を想像してみよう!

596:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12658

BGM ~若者たち~

597:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>596 ちょそれ世界の果てまで行く奴www

598:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12489

番組違うからwwwwww



599:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

ギターの準備は出来てるぜ?

600:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14475

と、まあ冗談はさておいて

601:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16936

お別れかぁ……

602:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19998

楽しかったな……

603:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12234

そりゃ勿論な

604:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14580

いいもん一杯喰えたし



605:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10080

この数日でグルメになっちまった気がする

606:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14455

リアクションで表情筋が疲れた

607:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 100801

リアクションで服が無くなった

608:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

>>607 そのネタまだ続いてたのかよww

609:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 19999

パンツは死守した

610:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

もれはネクタイだけは死守した

611:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10033

靴下守りきれないとか変態失格だな



612:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14489

何だこの流れ……

613:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 15879

今回ばかりは変態へのツッコミが甘くなってるな

614:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12200

しかし運営のジャッジは?

615:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 16345

生を得るか死を得るか

616:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

んー……まあ20000号なりにしんみりした空気を和ませようとしてるみたいだから目を瞑るって、ミサカはミサカは大人な対応!

617:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

お許しが出た!



618:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 10049

変態が解禁……だと?

619:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20000

えっ、てっきりまたお仕置き喰らうと思ってたから、この先何も考えてないんだけど

620:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

変態は許されると何も出来なくなるらしい

621:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14669

運営のナイスジャッジと言う所か

622:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

てかさー、運営今泣きそうになってるんだけど

623:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 20001

な、泣きそうになんてなってないよって、ミサカはミサカは必死に言い訳してみたり!



624:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

それを姉のような表情であやしているのが末っ子です

625:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

ほほう

626:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13559

ほほう

627:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

ほほう

628:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

ちょっ! なんで監視してる奴が居るんだよおおおお!
スネーク居ねえし安心してたのに!

629:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 17785

ああ、だからこそこんな慈愛溢れる表情なわけですねwww



630:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

スネークの代わりを任されたので
つーかぶっちゃけ運営かお前の周りには、いつも一人以上居ると思えって

631:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

Σ何それ!? 知らないんだけど!?

632:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

あっ、ヤベ、これ言っちゃいけない感じだったか……
スマソ、気にすんな☆

633:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

すげえ投げっぱなしジャーマンwww

634:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13300

これはひどいww



635:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

いや気にするなとか無理でしょ!?

636:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 13577

んなことより別れの挨拶だぞー

637:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

次は絶対連れてって下さいぃぃぃ! マジで! お願いします!

638:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misakaworst

んなことよりって、え!? いつも監視されてんの!? ちょ、答えろやゴルァァァ!


…………



御坂妹「やべっ、番外個体のストーカー達の情報が漏れそうですね……とミサカは冷や汗を流します」

御坂妹「かく言うミサカも情報を売っていた一人なので、ここは他のミサカ達に、話の流れをこちらに向けさせてもらいましょう」

一方通行「なンかすげェ嫌な言葉が聞こえてくるンだが……それネットワークの中だけだよな?」

御坂妹「気にしないで下さい、むしろ気にしたら負けです。あと勿論ネットワークの中だけなので、愛しの幼女の情報が外部に漏れたりすることは無いのでご安心を、とミサカ気遣いスマイルを作ります」

一方通行(ドヤ顔してるようにしか見えねェ……)

御坂妹「ほら、ぐずぐずしていると、宮内先生たちに心配させてしまいますよ、とミサカはあーくんの手を引っ張ります」

一方通行「はィはィ……こンな時でもマイペースですねェ、オマエは」


一穂「ん、準備は完了かいー?」

一方通行「あァ、世話になったな」



一穂「いやいや、こっちこそ、れんちょんたちが色々遊んでもらっちゃったしねー。なんだかんだで、色々してもらっちゃったし」

御坂妹「大変、お世話になりました、とミサカはこれ以上無く頭を下げます」ペコリ

一穂「うん、どーいたしまして。みっちょんも、花火、ありがとうね」

御坂妹「いえいえ、あれはミサカ一人の力ではありませんから、とミサカは影の功労者へのフォローを忘れません」

一穂「?」


一穂「そーいえば、あーくんがしっかり男物着てるの見るのは何だか新鮮だねー」

御坂妹「来た時はずぶ濡れでほぼ下着状態でしたからね」

一方通行「言わないでくれ、この旅行の記憶が黒歴史になる……」

一穂「あっはは、旅の恥はかき捨てだよ」

一方通行「もう二度と同種の恥はかきたくなェな」



御坂妹「需要があるので、同じような恥をかいてくれるとミサカの懐が潤うのですが」

一方通行「おィ」

御坂妹「冗談です、とミサカは目を逸らします」

一方通行「いや、冗談だよな? つゥか冗談って言ってくれよ。昨日も変なこと言われたけどよォ、冗談なンだよなァ?」

御坂妹「必死だなコイツ、とミサカはちょっとヒきます」

一穂「あー……まあ、なんかよく分からんけど仲良くねー」

御坂妹「ええ、勿論です、とミサカは姿勢を正します」

一穂「ん、よし。じゃ、忘れ物は無いね?」

御坂妹「ええ、大丈夫です。お土産もバッチリ詰めました、とミサカは鞄を叩きます」

一方通行「もとよりそンな大事なもンも持って来てねェしな」

一穂「うし、んじゃ、行くかね」




一穂「わぷっ! ……こりゃ、いーいお天気だねぇ」

御坂妹「おお、本当に」

一方通行「紫外線がキツそうだなァ……」

一穂「いいんじゃないかね。旅立ちの日としては、最高の青空だよ」

一方通行「……ま、たしかにな」

御坂妹「不思議です」

一方通行「あァ?」

御坂妹「暑さとは、人に取って不快なものです。耳に響く蝉の声も、多くの人は雑音として聞こえるのだと、ミサカの得た情報にはありました。……けれど」



 ミーン、ミーン、ミーン……。



御坂妹「ミサカには、そのどれもが、ただ……美しく見えるのです」



御坂妹「改めて、この二泊三日の旅は、ミサカに取って、ミサカ達にとって……大変貴重な経験でした」

一方通行「そりゃァよかった」

御坂妹「沢山の友達も出来ました。心の底から、このミサカが『楽しい』と思える時間でした」

一方通行「そォかよ」

御坂妹「……ですが」

一方通行「あァ?」

御坂妹「まだ、散策したりない、もっと遊びたいと叫んでいる個体が、数多くネットワークで騒いでいます。ミサカはこの声に対して、どのように返事をすればいいのでしょう?」

一方通行「ハァ……。オマエ、分かって言ってンだろ」

御坂妹「なんのことでしょうね? とミサカは楽しげに視線を逸らします」

一方通行「ったく……」ガリガリ



一方通行「……あのよォ」

一穂「ん、何かな、あーくん」

一方通行「また……こっちに来ていいか?」

一穂「もちろん、いつでも大歓迎さ。次は、今回来られなかった子達も連れて来なよ」

一方通行「有り難てェが、騒がしさが倍増すンぞ?」

一穂「よいよい、子供は騒がしくてナンボよ」

一方通行「……ありがとォな」

一穂「ん、どーいたしまして」





夏海「あっ! みっちょんたち来たっ!」

一穂「? どしたのー、君たち」

れんげ「ねぇねぇもみっちょんもあーくんも、こっちくるーん!」グイグイ

一方通行「あァ? なンだってンだ?」

夏海「ほらほらこっちこっち!」グイグイ

御坂妹「な、何が始まるのでしょう、とミサカは困惑顔です」

一穂「こりゃ一体何事だい、楓」

楓「こいつらにけしかけられましてね。これ、持ってこいって」

一穂「あー……なーるほどね」

夏海「THE・記念写真! 旅のシメはやっぱこれっしょー!」



このみ「ほらほら、ミサカさんと一方通行さんは真ん中きてきて!」

れんげ「こっちなのーん!」

御坂妹「は、はい、では失礼します、とミサカはセンターポジションをゲットします……と言いたい所ですが、ここはやはりバランス的にもれんげさんが中心がいいと思います、とミサカは提案します」

れんげ「ウチ、真ん中なのん?」

一穂「そだね、れんちょんを真ん中に、二人はそのサイドに立ってもらうかね」

夏海「うっし、じゃそれで行こー!」

ひかげ「んでー、私らは?」

一穂「適当に立っときなー」

ひかげ「扱い雑っ!」

このみ「んじゃひかげちゃん、こっちに立とうか」



夏海「んじゃ越谷三兄妹はここらへんにかねー」

小鞠「はいはい」

卓「」コクッ

蛍「そ、それじゃあ私はセンパイの隣にいいですか?」

小鞠「うん、おいでー、蛍」

楓「プチ三脚あって良かったな。んじゃ、セルフタイマーにしてっと」

一穂「それじゃ、大人組はこっちに居よか」

楓「ういっす。全員入るよな……?」

夏海「んー、どんなポーズにしよっかな」

れんげ「ウチはこのポーズで決めるのん!」ビシッ



御坂妹「おお……で、ではミサカは……」ワタワタ

一方通行「落ち着け落ち着け」

このみ「目瞑っちゃ駄目だからねー!」

蛍「大勢の集合写真、久しぶりです」

ひかげ「こんな時は無難にピースだろー」

このみ「それじゃ私もひかげちゃんに習おうかな」

夏海「ウチの準備は完璧だよ!」グッ

小鞠「って夏海もピースしてるだけじゃん」

御坂妹「では、ミサカもれんちょんのポーズに倣います、とミサカは華麗にポーズを決めます!」ビシッ

一方通行「……ま、確かに最後のシメにゃァ丁度いいかもな」

楓「よし、ボタン押したぞー! 十秒後だ」



夏海「うっし、バッチ来い!」

蛍「ま、まばたきしないようにしないと……」

小鞠「そろそろかな?」

れんげ「来るんっ!?」

楓「カメラが光ったら取る合図だ」

夏海「よーし、それじゃ、お決まりの台詞をっ! いち足すいちはー?」


 パパパッ


「「「「にー!」」」」



 カシャッ!





――カメラの音がした時、何故か分かりませんが、これで本当にこの旅行が終わってしまうのだな、と言う気持ちにかられました。

けど、不思議と悲しくはありませんでした。

昨日、涙を沢山流して来たからでしょうか、そんな気持ちはこれっぽっちも無いのです。

多分、それは、また皆に会えると言う確信があるからだとも思います。

ミサカ達は命の短いクローンです。寿命を引き延ばしているとは言え、長くは生きられない個体です。

今、過ごしている場所も、必ずしも安全な場所とは言えないでしょう。

また、再びここを訪れることが、出来るとは言い切れない存在です。


けれど、大丈夫だと言う確信があります。

ミサカ達は大丈夫だと。

また、ここに訪れることが出来ると。

また、この平和な時を過ごせると。

ずっと、ずっと過ごせるのだと……この時のミサカは、それを信じて疑いませんでした。


何故かと問われれば、まぁ、それは癪なのですが――、




御坂妹「――世界最強のもやしが、そう約束してくれましたからね、とミサカは呟きます」

一方通行「あァ? なンか言ったか?」

御坂妹「ええ、繰り返しませんけどね」

夏海「おー、撮れたかな?」

れんげ「終了なのん?」

小鞠「目、瞑っちゃってないよねー……」

蛍「なんか緊張しちゃいました」

このみ「あー、分かる分かる」

ひかげ「ちゃんと撮れてるよなー?」

一穂「んじゃ、楓、確認お願いしていいかね?」

楓「ういっす、まあ大丈夫だと――」


 カシャッ




このみ「え?」

 カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ

ひかげ「うおおおおい! 何枚撮ってんだよ!?」

れんげ「おおおお、連写! 連写ですのん!」

楓「やべっ、連写機能にしてたのか!」ダッ

夏海「し、しまった、次のポーズを決めないと!」

小鞠「いや、もう遅いでしょ」

れんげ「ウチはこのポーズで!」

御坂妹「で、ではミサカはこのポーズで!」

蛍「え、えと、まだ撮り続けているんでしょうか……?」

一穂「あはは、ごめんねー、最後までしまらなくて」

一方通行「……いいンじゃねェか? 賑やかでよォ。子供は騒いでナンボなンだろ?」

一穂「その通り。ま、これがここのスタイルってことでね」


…………



御坂妹「では、ミサカ達はここで」

一方通行「改めて、世話になった」

一穂「ん、写真は後日プリントして送るから」

一方通行「おゥ、助かる」

御坂妹「宮内先生方もお元気で」

卓「」グッ

一方通行「あァ、久々にやりがいがあったわ。まァ、次は俺に勝てるように、修行しとくンだな」

ひかげ「今度来る時はさ、私も予定会わせるよ。すっごい楽しかった」

このみ「その時は是非私にも一報してねー」

御坂妹「ええ、また全員で集まりたいです」

楓「道中気を付けてな」

御坂妹「はい、駄菓子、家で食べるのを楽しみです」



夏海「みっちょん……」

小鞠「寂しくなるね……」

蛍「本当に……」

れんげ「…………」

御坂妹「みなさん、本当に、ありがとうございました」

一方通行「……ンじゃ、そろそろ行くぞ。逃すと五時間バスねェからな」

御坂妹「はい、名残惜しいですが、失礼します」

一穂「ん、じゃあ――また、ね」


…………



御坂妹「楽しかったですね」

一方通行「あァ、そうだな」

御坂妹「みんな、良い人たちでしたね」

一方通行「そうだな」

御坂妹「バス、逃しちゃいましょうか? とミサカは割と真面目に聞いてみます」

一方通行「悲しくねェンじゃなかったのかァ?」

御坂妹「悲しさと寂しさは別です、とミサカはそっぽを向きます」

一方通行「ズルズルしてても、別れ時が分からなくなるだけだ」

御坂妹「……そうですね」

一方通行「……そうなンだけどよォ、まだ来てるみてェなンだよな」



御坂妹「?」クルッ

御坂妹「……れんちょん、ですか?」


れんげ「……みっちょーん あーくーん!」


れんげ「また……また来るの―――――んっ!」

御坂妹「…………」

一方通行「あァ、また来さて貰うよ」

御坂妹「ええ、絶対に! また来ます! とミサカは宣言しま――――す」


れんげ「約束なの―――んっ!」



――ふと、彼女の言葉から、ある言葉が思い浮かびました。




御坂妹「のん、のん……ですか」

一方通行「なンだ?」

御坂妹「いえ、れんちょんの話し方を思い出しまして」

一方通行「あァ、あンま聞かねえ方言だったな」

御坂妹「まさしく、この地に相応しいですね」

一方通行「?」

御坂妹「日々是平穏、仲良くのんびり――まさしくこれぞ、穏穏日和と言えるのでは?」

一方通行「のん、のん、だから、のんのんびよりだァ? くっだらねェな」

御坂妹「その下らなさが、また平和の証なのですよ、とミサカは笑います」

一方通行「……ン、バス来たみてェだな」

御坂妹「では、搭乗しますか」


御坂妹「……また、来ます」


…………




~新幹線です、とミサカは説明しま……Zzz~


10039「そちらの駅弁も美味しそうですね、とミサカは物欲しげに見つめます」

19090「だ、駄目です、これはミサカの選んだものなのですから! とミサカは自分の駅弁を死守します」

17600「おい、騒ぐのはそこまでにしとけ、目立つだろ、とミサカは冷静に二人を諌めます」

19090「しかし熊に襲われる事無く、無事にここまで来れてよかったですね、とミサカは胸を撫で下ろします」

10039「ええ、後は駅弁に舌鼓を打ちつつ、旅行気分で帰りましょう、とミサカはワクワクしてます」

19090「ところでミサカ達の席はどこなのです? とミサカは質問します」

17600「ええ、買った指定席は……あ」

19090「どうかしましたか、とミサカは――……あ」

10039「何を固まっているのですか、とミサカは――……あ」





19090「……この映像、流したらどうなると思います?」

17600「多分、特定のミサカの血が流れるんじゃないでしょうか、とミサカは推測します」

10039「右に同じ意見です、とミサカは同意します」

17600「……では、これは三人だけの秘密と言うことで」

19090「そうですね、むしろその方が、価値が高まりそうです、とミサカも賛成します」

10039「……全く、平和な顔で寝ていますね、我らがあーくん達は、とミサカは嘆息します」


御坂妹「Zzz」

一方通行「Zzz」


17600「まさしく、もう一枚の、旅の最後ですね」

19090「さて、我らも席に着きましょうか」

10039「学園都市に帰った時が、楽しみですね」


…………




~学園都市に帰って来ました、とミサカは報告します~


黄泉川「……いやー、今回は助かったじゃん! 急な頼みだったのに」

黄泉川「ホント、ウチの子たちも良い顔して帰って来たじゃん。よっぽどいい思いをしたみたいで」

黄泉川「行けなかった下の子達が、次は絶対行くって騒いでるじゃんよー」

黄泉川「……ん、ホント、ありがとじゃん」ガチャ


黄泉川「……ホント、良い顔してるじゃんよ、二人とも」

芳川「あら、それは?」

黄泉川「さっき郵便でね。殆どハーレムじゃんよ」

芳川「あらあら……ホント、こうして見ると、彼も年相応に見えるわね」


…………




御坂妹「……と、このようにミサカは、宮内家で二泊三日を過ごしたのです」

御坂「へぇー、そんな旅路だったのね」

御坂(一方通行と二人って聞いたから、心配してたけど……この子が楽しそうでよかった……かな)

麦野「……で、アンタはそれを片端から会う人に自慢してるの?」

食蜂「流石御坂さんの妹さんねぇ☆」

御坂「どーいう意味よ!」

御坂妹(このファミレス……よく考えると学園都市の三、四、五位が居るんですよね)ズチュ-

絹旗「麦野! 超羨ましくなって来ました! 私たちも超田舎に行きたいです!」

麦野「絹旗、あんたそれケニアとか行くつもり?」

滝壺「BGMは若者たちできまりだね」

絹旗「いやそれ、超世界の果てまで行く事になりますから」

御坂妹(ネットワークと同じボケとツッコミが!?)



麦野「ま、浜面に運転させて、どっか行くってのはアリね。いいわよね、浜面。拒否権無いけど」

浜面「ドリンクバーから帰って来た途端にそれかよ!」

滝壺「大丈夫だよはまづら。拒否権の無い仕事をさせられる、私はそんな運転手な浜面も、応援してる」

浜面「同僚達がとても厳しい」

食蜂(田舎かぁ……また三人で、そう言う所に行くのも悪くないかしらねぇ)


御坂妹「……そう言えば、二人はちゃんとお土産を渡せたのでしょうかね? とミサカは首を傾げます」ズチュ-


…………



一方通行「はァ……」

芳川「あら、一方通行、お帰りなさい」

黄泉川「どこ行ってたじゃん? 疲れてるみたいだが」

一方通行「あァ……暴食シスターに土産の大半を奪われたり、ちょっとしつこい虫を追い払うのに時間喰っててなァ……」

芳川「シスター?」

黄泉川「虫?」

芳川「あ、そう言えば、打ち止めがあなたに渡したいものがあるそうよ」

一方通行「渡したいものだァ?」

芳川「ええ、覚悟した方がいいと思うわ」

一方通行「ハッ、引導でも渡して来るのかよ」



芳川「さぁね。じゃ、私は愛穂と出かけて来るから」

黄泉川「夕飯の材料買いに行くじゃん」

一方通行「なンだ、言ってくれりゃァ買って来たのによ」

黄泉川「……鈍い奴じゃん」

一方通行「あァ?」

芳川「何でも無いわよ、じゃ、行って来るわね」


一方通行「……なンだってンだ?」

一方通行「まァいい。あいつ追い払うのに疲れたし寝るk」

打ち止め「どーん! ってミサカはミサカは愛情を込めた体当たりをしてみたり!」

一方通行「ゴフッ」



一方通行「ゴフッ」

打ち止め「…………あれ?」

一方通行「」

打ち止め「やだ、モロに入っちゃったの!? ってミサカはミサカは顔を青くさせてみたり!」

一方通行「……打ち止めちゃァン? 言い残すことがあるなら聞いてやるぜェ?」ピキピキ

打ち止め「わー! ごめんなさーい! ってミサカはミサカは必死に謝ってみたり! これあげるから許してー!」

一方通行「……あァ? なンだこりゃ」

打ち止め「……見て分からないの? ってミサカはミサカは学園都市第一位の知識を疑ってみたり」

一方通行「指輪だな。玩具の」

打ち止め「そう、ミサカから、あなたへのねって、ミサカはミサカは顔を赤くさせながら言ってみたり!」



一方通行「ホントマセてるガキだなァ、オマエは」

打ち止め「えー! リアクションそれだけ!? ってミサカはミサカは驚愕してみる! これ言うのすっごく恥ずかしかったのに!」

一方通行「大方、あの駄菓子屋で10032号に買って貰ったンだろ」

打ち止め「う、全部お見通しなのね……ってミサカはミサカはあなたの洞察力に落ち込んでみたり……」

打ち止め「……でもね、それがミサカの気持ちだから」

打ち止め「今は玩具のしか贈れないけど……でも、いつか本物を贈るんだから! だからそれは、予約の印! ってミサカはミサカはここに宣言してみたり!」

打ち止め「そ、そう言うことだからね、ってミサカはミサカは恥ずかしさに耐えられず一時退散してみたりー!」タタタタ


一方通行「……嵐みてェな奴だな」

一方通行「…………」

一方通行「指に嵌めとくと壊しそうだなァ……」



番外個体「あっはは、幼女からの求婚とか、ロリコン冥利に尽きるねぇ」

一方通行「うわ、うッぜェ」

番外個体「えー、いいのー? ミサカもあなたにプレゼントがあるんだけどなー?」

一方通行「……なンだよ」

番外個体「ま、ロリコンのあなたにはそれで十分だよね。食べきれないから、あなたに押し付けるよ」ポイッ

一方通行「てっ!」

番外個体「んじゃ、ミサカは再び夢の世界に行くから~」バタン

一方通行「……姉妹揃ってなンなンだよ」

一方通行「はァ……何投げつけて来やがったンだアイツ」

一方通行「……ってこれも駄菓子じゃねェか。しかも小袋一つって、一体何の……まごころチョコ?」カサッ

『いつもありがとう』

一方通行「……食いきれないから、ねェ」

一方通行「いつも何かしてる記憶もねェし、そう言うなら、そうなンだろォな」


…………



御坂妹「ま、あの二人きちんとプレゼント渡せていようがいまいが、ミサカにゃ関係の無いことですしね。まったく、あーくんマジ爆発しろとミサカは吐き捨てます」

御坂「ね、次は私も行っていいかな?」

御坂妹「ええ、勿論です。是非ともお姉様も行きましょう、とミサカは手を握ります」

御坂妹(そして今度こそkjを……!)

御坂「……なんか黒いわよアンタ」


…………



番外個体「あああああ、なんであんな渡し方しか出来ないかなああああ!? でも素直になれない! なれないもん!」

打ち止め「ワーストもよく頑張ったよって、ミサカはミサカは末っ子を慰めてみる……あの人攻略難易度高すぎー!」



17600「今日も上位個体の周りは平和ですね、とミサカはその光景に癒されます」

17600「ではそんな、上位個体にあやされる番外個体と言う、レア映像をみさつべにアップロードしますか」

17600「お、早くもアクセス数が……末っ子も人気ですね、とミサカは微笑みます」


………



御坂「んじゃ、そろそろ門限だし帰るわね」

御坂妹「では、そこまでお送ります、お姉様」

御坂「あら、じゃあお願いしようかしら?」


御坂「……まぁ、ホント最初は心配してたけどね。新しい友達が沢山出来たみたいだし、よかったわ」

御坂妹「ええ、性格がちょっとめんどくさいお姉様も、きっとすぐお友達になれると思いますよ」

御坂「アンタねぇ……」

御坂妹「あ……」

御坂「ん?」

御坂妹「夕日……ですね」

御坂「うん、綺麗ね」



御坂妹「一日目も、綺麗な夕日が見れたんです。山の上から、その村を見下ろして」

御坂「へぇ、見てみたいわね」

御坂妹「……フ-、フフフ-フ-フフ-ン♪」

御坂「何? その鼻歌」

御坂妹「向こうで、教えて貰った歌なんです、とミサカは説明します。とても、素敵な歌で、つい」

御坂「へぇ、どんな歌詞なの?」

御坂妹「では、僭越ながら、ここで夕日を前に、一曲!」

御坂「……そうね、聞かせてもらおうかしら」


…………




夏海「お、れんちょん、見てみなよ、夕日だ!」

れんげ「おお、真っ赤に燃えているん!」

夏海「明日も晴れだね」

小鞠「あ、居た居た」

蛍「よかった、れんちゃんも一緒だったんだね」

夏海「お、姉ちゃんにほたるん」

小鞠「もー、こんなとこまで来て。お母さんが探してたよ?」

夏海「えっ……ウチまた何かした?」

小鞠「ちゃんと宿題終わったのかって」

夏海「あー、それは大丈夫。今回はあーくんたちに助けて貰ったしね」



小鞠「ふーん、ならいいけどさ」

蛍「夕日、綺麗ですね」

夏海「ね、明日も晴れ! つまりは、明日も外で遊べる!」

小鞠「夏海の頭にはそれしかないのー?」

れんげ「夕日……みっちょんたちと見た、あの時を思い出すのん……」

蛍「うん、あの時も、凄く綺麗だったね」

小鞠「……ま、二人も見つかったし、帰ろうか」

夏海「はーい、了解っと」

れんげ「…………」クルッ

れんげ「お日様、また、明日なのん」ペコリ



夏海「そう言えばさ、夕日で、みっちょんたちと歌ったの思い出した」

小鞠「あー、ミサカさん歌上手かったね」

蛍「そうですね、綺麗な歌声でした」

夏海「また一緒に歌いたいなー」

れんげ「……きっと、向こうで歌ってるのん」


れんげ「すーっ……」


れんげ「たーいようがしーずみーそうなーのん」


小鞠「……すんだ、かわのぞいーて」


蛍「ちいさなさかーな、みーつけた」


夏海「なーまえも、しーらないはーなーを、つーんで」


小鞠「ちょーっぴり」


「「みずの、にーおーい」」


………



945:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12020

あ、あれってハクビシン?

946:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14444

タヌキなのん!

947:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14510

アライグマでしょww

948:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 12250

イタチですっよ♪

949:以下、名無しに代わりましてミサカがお送りしますID:Misaka 14489

見事に台詞奪ったな…


………




打ち止め「どうぶつーにえしゃくする、おーだんほどおー♪」

芳川「ねぇ、その歌何かしら?」

打ち止め「あ、これね、今10032号が歌ってるのってミサカはミサカは実況中継してみたり!」

番外個体「ネットワークでも大合唱中だよ」

黄泉川「へぇ、いい歌じゃんよ。一方通行、アンタも歌ったらどうじゃん?」

番外個体「あっははは! それ、賛成!」

一方通行「いや、ねェよ!」


…………




「「「そーらーと、じめんはとおーく」」」

10039「ひとと、ひーとはちかくー」

19090「ほそいすいろを」

13577「はっさんで」

「「「むーしのこえかるてえっと」」」


…………





上条「これで当分おやつには困らないだろうと思ったのに……」

インデックス「ごめんね、とうま。でも、安価の割には美味だったんだよ!」

上条「そう言う事を言ってんじゃねえええ!」

インデックス「次は一緒に行けるといいねー」

上条「まあそうだ……ん? 歌が聞こえる」

インデックス「この声……クールビューティー?」

上条「ここにも何人か居るからな。……誰かが歌ってるのかもな」

インデックス「と言うより……全員で歌ってるみたい」


…………



夏海「まーいにーちががじゆうけんきゅー」

れんげ「ひらけーた、しかいでー」

小鞠「どこをーみーてもー」

蛍「あざやかなみーどりもようー 」


「「「「のんびりとうーたうかーら……」」」」


…………




御坂妹「のんきな、かーぜがーふーいたー」


御坂妹「……と、いう歌です、とミサカはテレつつも歌いきりました」グッ

御坂「いい歌ね。THE・平和って感じ!」パチパチ

御坂妹「ええ、まさしく平穏そのものです」

御坂「あー、私も旅行行きたくなったなー! ね、次はいつ、そこのお宅にお邪魔するの?」

御坂妹「はっきりと決まっている訳ではありませんが……向こうの方々の長期のお休みに、お邪魔出来れば、とミサカは考えています」

御坂「でも、お邪魔するだけはアレよねー」

御坂妹「そうですね、いつか、向こうの人たちを、ここに呼べればいいのですが」

御坂「うーん……」



御坂妹「ま、そのことも、きっと大丈夫ですけどね、とミサカは楽観視します」

御坂「……ホント、いい顔するようになって来たじゃない」

御坂妹「そうでしょうか? とミサカはそのことを、なんだか嬉しく思います」

御坂妹「……たった二泊三日の時間でしたが、とても長い時間に思えます」

御坂「楽しい時間って、その間は短くて、過ぎるととても長く感じるもんね。じゃ、ここで」

御坂妹「はい、今日はごちそうしてもらい、ありがとうございました、とミサカはお礼を忘れません」

御坂「気にしないで、妹は姉に甘えるもんよ。アンタはこれからどうすんの?」

御坂妹「そうですね、とりあえず帰宅(病院)の前に……一つ、写真が届いたらしいので、寄って行こうかと思ってます」


…………



芳川「集合写真、一杯撮ったのね」

番外個体「あっはは、これなんか殆ど列が崩れてるよ!」

芳川「でも、こっちの方が、どんな人たちなのか分かる感じがするわね」

打ち止め「連写機能にして撮っちゃったんだよねー、ってミサカはミサカはあの時を思い返したり」

番外個体「そう言えば、そろそろ来るんじゃないの?」

芳川「誰か呼んでるの?」

黄泉川「あー、10032号が写真を取りに来るみたいじゃん」

 ピンポーン

一方通行「……噂をすれば、来たみてェだな」


…………




御坂妹「おお、こんなに沢山送って頂いたのですか、とミサカはホクホク眺めます」

打ち止め「データも貰ったから、そっちも後でネットワークに流すねー!」

番外個体「次は、ミサカ達も行っちゃうつもりだから覚悟しててね」

御坂妹「宮内家は大丈夫でしょうか……と、ミサカ、ちょっと心配になって来ます」

御坂妹「しかしまあ……非常にのんびりした時間でした」

御坂妹「開けた空のもと、何でも無い、けれど、とても濃密な時間が流れて行く……」

御坂妹「あの感覚は、幸福なものでしたね、とミサカもまた、思いを馳せます」

一方通行「はィはィ、相変わらず詩人ですねェオマエは」

御坂妹「あなたもそうではありませんでしたか? とミサカは尋ねてみます」

打ち止め「そんなの決まってるよね? ってミサカはミサカは便乗してみる!」

番外個体「ま、この人が素直に答える訳ないけどねー」



御坂妹(田舎で過ごした、平穏の時……)

御坂妹「今回の旅路にタイトルをつけるのであれば――」

打ち止め「それは勿論!」

番外個体「一つしかないよね」



御坂妹「――とある田舎の穏穏日和、と言った所でしょうかね?」




おしまい



と、言う訳で、これにておしまいです。
三次どころか四次創作みたいなものでしたが、こんな無駄に長いSSを、ここまで読んでくれた方、応援してくれた方など、本当にありがとうございました。
妹達やその周りが、みんな幸せになる未来が来てくれるといいですね。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月31日 (日) 23:36:27   ID: Ca7a-d-Z

続きはよはよ

2 :  SS好きの774さん   2014年09月15日 (月) 16:51:35   ID: gb6N6L1I

おもしろ

3 :  SS好きの774さん   2014年09月17日 (水) 20:03:57   ID: NTsdlcRE

あれ?他のスレでも14510号はアクセラレーコと呼ばれるほど大の一方通行LOVEっぷりだったけど…
これって公式の設定だっけ?

4 :  SS好きの774さん   2014年10月03日 (金) 01:05:23   ID: Mo0dOODU

※3
一応MNWSSと言うくくりの中では公式の扱いになってる
原作とは全く関係ない

5 :  SS好きの774さん   2014年10月03日 (金) 17:30:32   ID: TrPpzT0M

※4
なるほど、あくまでss界の中だけってことか
情報提供有り難うございます

6 :  SS好きの774さん   2014年12月14日 (日) 01:28:49   ID: YRFM6k_k

早く続きをお願いします。

7 :  SS好きの774さん   2014年12月19日 (金) 11:52:16   ID: HSH_NpJh

いいなこのほのぼの

8 :  SS好きの774さん   2014年12月27日 (土) 23:36:38   ID: hn3DyIUS

続き有り難うございます、
ご都合もあると思いますが続き早くし頂けると有り難いです。

9 :  SS好きの774さん   2014年12月30日 (火) 17:32:06   ID: NUQholb-

更新有難うございます、いつも楽しく読ませています。

10 :  SS好きの774さん   2015年01月03日 (土) 21:35:54   ID: MnDaQdWq

これメッチャ面白いなw続き頑張って

11 :  SS好きの774さん   2015年01月23日 (金) 16:55:58   ID: NuRn5ov1

更新頑張って下さい。

12 :  SS好きの774さん   2015年01月31日 (土) 01:16:46   ID: MHsSTXy_

更新有難うございます、もっとよみたいので忙しいかと思いますがペース早めて頂けると幸いです。

13 :  SS好きの774さん   2015年02月05日 (木) 01:43:30   ID: 49ndtIqM

マジかよ完結してねぇのかよ…
続き全裸待機

14 :  SS好きの774さん   2015年03月11日 (水) 21:02:56   ID: r5FwKelR

面白かったっ!!のほほんとした雰囲気すごく良かったぁー!...番外編とか欲しい、むしろ推奨

15 :  SS好きの774さん   2015年03月15日 (日) 22:21:46   ID: 3S8jvQIC

日常アニメ見終わった後のアレがきてるので2周目入ります

16 :  SS好きの774さん   2015年07月23日 (木) 22:07:20   ID: mQaXlg3w

虚無感がヤバイ

17 :  SS好きの774さん   2015年08月29日 (土) 16:42:38   ID: V4Pqmek4

うん、両方の作品のキャラの魅力を最大限楽しめた。やっぱ平和はすばらすぃー

18 :  SS好きの774さん   2015年09月25日 (金) 01:56:00   ID: SgtT1w9g

これは今まで見たssの中で一位だわ

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