男「いざ尋常に」 女「勝負!」 (232)

先に書いた

女「でりゃ」

の派生作品です。上記作品に出てきた男友が主人公かつ、だいたい一年前ぐらいのお話。

読まなくてもいいように書くつもりだけど、プロットなしの行き当たりばったりになるだろうから。うん、期待すんな


女「でりゃ」
女「でりゃ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406613105/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407084929

俺は女が苦手だ。最初にあったのは五歳の頃、同じ剣道を教えてるおじさんが連れてきて、許嫁だと言った。

その頃、意味は分からなかったが、子供ながらに友達なのだろうと思っていた。

そんな中、お互い立ち会うことになり、まざまざと力の差を見せつけられることになる。手も足も出なかった。

ぼそりと親父が女は天才だなと言った一言が、嫌に耳に残った。

それからは、何ふり構わず剣道に打ち込んだ。それでも、女は壁として立ちはだかった。それは、今もだ。

朝の道場は静かなものだ。ブレそうになる精神(こころ)の筋を伸ばすにはちょうどいい。眼前に目標を定め、想像を打つ。

けれど、その想像はいつも上に行き、一度も勝つことができない。

男「…ふぅ」

出るのはため息だけ、何をしても越えられないならいっそ。とも最近は思うようになった。

でも俺にはコレしかない。やり続けるしか、ないんだ。

その後、身体を洗い朝食を済ませ朝練に向かう。

朝方の気温は肌寒く、自転車で向かう時に撫でる風は冷たいが、道場の練習で熱が帯びた身体にはちょうどいい。

学校について、真っ直ぐ部室に来ると、先輩方が準備しているところだった。

先輩「お、男。いつも通りだな」

男「うっす、手伝いますか」

先輩「おう、面縛るの手伝ってくれ」

いつもよくしてくれる先輩に手招きされて、準備を手伝う。

竹刀がぶつかり合う音が心地よいと思うのは、たぶん俺ぐらいのものだろう。

子供の頃から聞き慣れているせいか、自分には良い音にしか聞こえない。

そんなことを考えながら、俺には先輩と戦う余裕があった。それもそうだ、ここにいる大半は、俺の家の道場で剣道を習ってきた人達ばかり、クセも何もお互い知っている。

先輩「やぁっ!」

だから、先輩がはやると半歩多く踏み込むのを利用し、俺は胴体を薙いだ。

一本という言葉が聞こえ、お互い定位置戻り礼をする。

先輩「いや~、やっぱりもうちょっと我慢しなきゃダメだな~」

男「先輩、気が早いとこありますからね」

先輩「だなぁ、師範にはいっつも注意されてんだけど直らんのよなぁ」

やれやれと先輩は首を振りながら、悔しそうにしていた。

その気持ちは、俺にはよくわかる。俺が女に抱いてる気持ちと、同じものだろうから。

さてここまで、おいらは寝る!

ほんじゃ再開

学校での生活は退屈なものだ。竹刀とはいえ、真剣なピリピリとしたやり取りに慣れてしまうと、穏やかな日々がどこか色褪せて見える。

男友「退屈そうだな」

男「今頃来たのか」

男友「おう、寝坊した」

悪びれるような様子もなく、欠伸をしながら隣の席に着く。

男友「次の時限、何?」

男「数学」

男友「じゃあまたゆっくり寝れるな」

こんな調子だが、成績はそこそこをキープしている。まぁ、出来がいいのだろう。

女友「…男友」

男友「うぉう、ビックリした」

女友「昼休み、話があるから…、逃げないでね?」

男友「あ~、わ~ったよ」

凄みを効かせて話だけを済ませた女友に逆らえない様子で、男友は頭を掻いている。

男友「わりとマジで怒ってるなぁ」

男「しっかり怒ってくれるだけマシだろう? それにお前が遅刻しなければ良いだけだ」

男友「睡眠と娯楽は大事だろ?」

男「お前なぁ…」

こうやって俺の日常は過ぎていく。

部活も終わり、家に帰ると、見慣れたワゴンが家の前に置かれていた。

男「(おじさんのワゴンだな、この時間に来るのは珍しい)」

そんなことを考えながら、自転車を起き家の中に入る。

見慣れない履き物が二つ、一つはおじさんのだろうが、もう一つは誰のだろう。

とりあえず、客人が来ているのだし、邪魔にならないよう自分の部屋に静かに入る。

男「(着替えて、様子を見て居間に行こう)」

恐らく酒盛りでもしているのだろうが、あまり巻き込まれたくはないものだ。

そう考えながら、ジャージとシャツを脱ぎ捨てる。

女「いるのか、おと、こ」

男「せめてロックしてくれないか?」

女「す、すまない」

ドンと勢いよく襖が閉められる。やれやれ、パンツを脱ぐ前で助かった。

女「申し訳なかった」

襖越しに謝罪。

男「男が裸で見られて困ることはそこまでない。気にするな」

生真面目な女をとりあえずフォローする。

男「それで、どうしたんだ?」

女「いや、こちらに顔を出さないからどうしたのかと」

男「ジャージ姿で伺う訳にはいかないだろう。着替えてから向かうつもりだった」

女「そうだったのか、悪いことをした。父が待っているから、来てくれると助かる」

男「わかった」

待っている、か。一体何の用だろうか。

よし、今はここまで、ご飯の準備してくる

言い訳はしない、ゲームしてた

さて書こう

女父「いや~、男君久しぶり。また大きくなったな!」

男「どうも、ご無沙汰しておりました」

女父「うんうん、堅苦しいのもなんだ。座って座って」

父「いや、ここあんたん家じゃないから」

女父「そういえばそうだった。はっはっはっ!」

おじさんは相変わらずの様子で酔っぱらっていた。

男「それでお話というのは?」

女父「いやぁ、いつ正式に女を娶ってくれるのかと思ってさ」

男&女「」

父「どうした。藪から過ぎて二人が固まってしまったじゃないか」

女父「そんな突拍子もないかぁ? ちゃんと許嫁として話して、今まで家族ぐるみでお付き合いしてだなぁ…」

父「…ふぅ、男、女ちゃんと部屋に行きなさい。少々介抱が必要そうだからな」

男「わかった…。行こう」

女「あぁ、申し訳ない」

ばつが悪そうに、女は後ろについてくる。

部屋で二人きりになったからといって、別段することはない。

許嫁と言っても、親が決めたことで、今時代じゃ意志はあくまで当人達にある。

おじさんに悪い印象はない、ただこういう時が面倒で仕方がなかった。

女「また、父が暴走してしまったな」

男「いつものことだ、慣れたよ」

会話は続かない。いつものことだが、女と何を話していいか、わからないというのもある。

女「男は、許嫁の話をどう思っているんだ?」

男「まさか、お前の口からそんな言葉が出るとはな」

女「そんなことはどうでもいい、質問に答えろ」

男「今のところ、お前がとかじゃなくて、結婚自体そのものが考えられない。剣道の腕も…、親父を越えられていない未熟者には早い話だ」

半ば嘘でもある。結婚がどうのじゃなく、それ自体に興味はなく、親父を越えたからってするという話でもない。

女のことは、と聞かれれば弱る。少なくとも女は美女のカテゴリには入る。喋らなければ、街ゆく男が少なくとも一人は振り返るだろう。

そんな人間と許嫁となれば、心も弾むだろう。しかし、俺はこの生真面目な性格が得意ではなく、剣道で立ちふさがる壁である以上、そんな目で見る余裕はない。

そういうことで、俺もうつつ抜かす余裕はまったくない。

女「そうか」

男「お前はどうなんだ?」

思春期の男らしく、聞き出してみる。

女「私も、そこまでのことを考えるのは難しいところだ」

とだけ、ぶっきらぼうに言った後、そのまま黙ってしまった。

女も勝手に決められたことだし、乗り気ではないのだろう。

女「なぁ、男」

男「なんだ?」

女「望まないのであれば、父にはっきりといってやって欲しい」

男「あぁ、わかった」

望まないなら、か。確かにこのままちゅうぶらりんとするのは、良いことではない。

近い内、どうするか親父にでも相談するとしよう。

男友「…いや、なんでそんな話の相談を俺にした」

男「肝心な親父が講演の手伝いに行ったからな」

男友「正直好きにすればとしか、こっちはさ、言えないだろ」
男「だよな」

男友「ただまぁ、はっきりしてやんないと、女も身動きできないだろうってのはある」

言う通りではある。だからこそ困っているのだから。

男友「結局、お前にとって女ってどんな存在よ」

男「越えるべき壁、かな」

男友「じゃなくて」

男友「女のことは、好きなのか嫌いなのかってことさ」

男「そうだな、なんというか苦手意識はある。しかし、好きか嫌いかは…わからない」

男友「ふ~ん。好きでも嫌いでもないのか」

女との付き合いも、剣道を抜かせばほとんどない。いや、親達なりに気を利かせて二人きりになることは多かったが、あまり会話はなかった。

男友「そうだな、女が何好きとか、知らないのか?」

男「これといってないな」

男友「じゃあ女が嫌いなことは?」

男「曲がったことは怒るな」

こう聞かれると、俺はあまり女のことを、知らない。

男友「だから結論でねぇんじゃないか?」

俺の心を見透かしたかのようなタイミングで、男友は核心をついてくる。

男友「まず、親父さんに相談すんじゃなくて、女と話す機会を作ってみたらどうだ?」

男「…ありがとう」

男友「相談されたから答えただけだ、気にすんな」

そうやってけらけらと男友は笑った。

さて、少しネタまとめるから小休止。

まだ読んでくれてる人はいるんかねぇ。

さて、やるかぁ

眠くなったら本日分終了です

男「(しかしいざあって何を話せばいいんだ?)」

男友と別れ、そのまま自宅に帰って、自分の部屋にこもっていた。

女は、確かに特殊な存在だった。悪く言えば自分のために用意された異性。もちろん、俺はそんな風に思ったことはないし、立ちはだかる壁として見ていた。

女は魅力的な異性であるのは確かだが、そんな風に意識したことはなく、むしろ、小学生ぐらいはクラスの子に一目惚れしていたぐらいだ。

そんなこともあって、女に関することは本当はよく知らない。

男「(学校も同じで部活も同じ、接点は多いようであまりない)」

昨日今日の付き合いではないのに、そういう状態にあることを、今更ながら驚く。

男「なんというか、罪悪感がするな」

やはりこんな許嫁よりも、女が好む異性と付き合う方がいいのではないだろうか。

男「…いかん。男友がやる前に結論を出すなと言っていたか」

そうだな、何にせよ行動だ。携帯の連絡先に女の番号があるのを確認し、コールする。

女『…もしもし?』

不機嫌そうというか、怪訝な様子の声が聞こえた。

男「俺だ」

女『どうした?』

男「なんてことはないんだが、会って話をしたくなってな」

この雰囲気で、来てくれるとは思えないが、とりあえず聞く。

女『…、今すぐは無理だ。2時間後でも、構わないか?』

男「」

女『どうした。それではマズいのか?』

男「いや、なんでもない。じゃあ2時間後にそちらに行けばいいか?」

女『私がそちらに行く、構わないな!?』

何故か拒否させない感じで、頷くしかなかった。

男「ふぅ」

呼び出した後、どう待てばいいかわからず、とりあえず茶菓子やらいろいろ準備してみたり、汗臭いかもしれないと、風呂に入ったりしているうちに、予定の時間になっていた。

男「(落ち着かないな)」

なにせ、男友と話して好きか嫌いかもわからず、それを確かめるために呼び出したのだから、妙な緊張がある。

そう考えていると呼び鈴が鳴り、一気に緊張が跳ね上がった。

自室を出て、玄関に迎えにいくと。

男「」

女「お邪魔するぞ…、どうした?」

男「なんでもない、あがってくれ」

本当に他愛のないことだ。普段会う時は袴やジャージが多いのに、今回に限って私服姿なのに驚いてしまった。

男「(そりゃあ普段は、そういう装いだよな)」

こちらに来る時は軽い手合わせする事が多いから、動きやすい格好というだけのことだ。

女「どうしてこんなに茶菓子があるんだ?」

男「人をあまり招いたことがなくてな、待ってる間準備してたらこうなった」

女「そ、そうか。うん、私は嬉しいぞ」

うん、喜んでくれたのなら良かった。

女「しかし、今回はどんな気まぐれだ? 普段は話しもしないだろう?」

男「先日の、女の親父さんの件がらみだよ」

女「そ、そうか。それで、どうするんだ?」

男「どうするも何も、俺は女を実はよく知らないという結論に至った」

女「」

男「失礼なことを言っているのはわかってる。別に女を無視していたとかそんなんではなく、剣道を通してしか、お前を知らないと思ったんだ」

女「そ、そうか」

男「俺なりに親父さんの件は、女を知ってから出そうと思ってはいる。ただ、そもそも女が嫌なら――」

女「それは私が口出すことではない。武家に生きる者として、もらい手が意見するのはあってはならないからな」

はっきりとした発言に、それ以上のことは言えなかった。

その後にしたのは、本当にただ話しただけ。好きなアーティストだとか、好きな食べ物とか、そんなことを聞いた。

そしてそのどれもが、俺には知らないことだった。

知っているのはそう、仕合う際のあの鋭い眼差しぐらいもの。

男「(さて、覚えてる内に、女の好きなものでもメモしておこう)」

なんとなく変態チックだが、知り合った期間を埋めるにはこうするしかないだろうと、意味もなく自分に言い訳しながら、この日は終わった。

よし眠い。続きはまた明日や。



ちなみに考えてた方向とは違う感じに物語が進んでて楽しい。

設定通りに進むより、設定ごちゃまぜのカオスの方が、物語に生が吹き込まれたみたいで好き。

じゃあ寝る。

期待待機

>>41
期待待機しても今日は仕事だから、書くとしても11時過ぎ。まったりしていて欲しい



とにかく早く仕事終われ~、女の設定固めたいんじゃ~

パソコンの次は、冷蔵庫の冷凍庫がイかれたか。熱中症で死ねと申すのかね?

まぁ、なんだか疲れたから執筆でも進めるよ…

女「はぁ……」

薄々気づいていたことだけど、自分はやはり異性として見られてはいなかったらしい。それでも、男が自分のことを知ろうとしてくれたことは、大きな一歩ではある。

女「(…今まで女らしいことをしなかった私も悪いか)」

今日はできるだけ、女らしい姿で行ってみたが、驚いていたもののそれに触れてはこなかった。

男が自分に興味を持ってくれたことは、今の関係を変えるのには良い機会になる。本当にだらだらと、この状況が続くのは互いに良くはないのだから。

本音を言えば、今時許嫁というのは私にも古風な話だと思っている。だが、同時に男の家が古くからの名主であり、剣に身を置く者としては、この立場は誉れだとも思う。

それに男の剣の冴えも私を魅了させる。真っ直ぐ、そして鋭い太刀筋と、それを生かす技量は仕合いの最中も惚れ惚れとする。

女父は、彼はお前と違い天才ではないが、丹念に技を身につけ、昇華する能力は誰にも追い付けない域にいる。そう話していた。

だから、男に対して恐れもある。私はまだ男に勝つことが出来る。しかし、いつの日か追い越された、その時、私は見向きもされなくなるのではないかと。

女「(何を考えてるんだ、私は)」

そもそも私そのものに興味がないことは、昔からわかっていた。だから、ただ話をしたいと言われて、どこか嬉しく勝手に浮かれて、2時間の間アレコレ悩んで。

女「だから、違う!」

いけない、思わず叫んでしまった。

女父「どうした~?」

女「…なんでもありません。それと、出来ればノックしてから入っていただけませんか。私も女性です」

女父「ぬ、悪い」

女「ただ時と場をわきまえず、大きな声出してしまい、申し訳ありません」

女父「うんわかった、じゃあおやすみね」

女「はい、おやすみなさい」

女父が出て行き、離れたのを感じてから一息吐く。

この許嫁のことに悩んでも仕方がないことは、わかっている。決めるのは男であり、いくら親しいとはいえ、家の関係から見れば対等ではない私はそれに従うしかないのだから。

女「(ただ…)」

そんなことを抜きにして、今日は男と話すことができたことは、楽しかった。

次が浮かばなくなったから、もちとネタ詰めてくる

う~ん

男友「おっと、女さん。どうも」

女「貴男は…、男とよく話されてる方か」

男友「わかってるなら話が早いな、ちょいとだけ時間くれる?」

放課後、部活に向かおうとしていたところを、男がよく話している人に呼び掛けられた。

何か話があるようで、人通りの少ない階段踊り場までついていく。

男友「付き合ってもらって悪いね」

女「こんなところで何の話だ?」

敵意がないのはわかるが、さすがに警戒心が沸く。

男友「うん、男と女さんの関係についてさ」

女「許嫁なのは公認だが?」

男友「いやさぁ、そうじゃなくて、あのバカ昨日お見合いみたいなことしたんだろ?」

女「…あいつが話したのか」

男友「そう、たださ。あいつ、女さん以外にそういう付き合いしたことなくて、あぁなったらしいんだ。許してやってよ」

女「別に…、それに貴男が謝ることではないだろう?」

何というか、お節介なヤツだな。

男友「ないね。個人的にお二人はお似合いだと思うし、だから勝手にやってる」

女「…構わないが、あいつは私に興味はないぞ?」

男友「……あいつは、ね。女さんはどうなのさ」

おちゃらけて話していたのが一転、真剣な眼差しで聞いてくる。

女「聞いてどうする? 私がどうこう決められる訳じゃない」

男友「決められなくても、決めさせることはできるだろ?」

ニヤリと、男友は笑う。

女「バカ言うな、そういうことをするのは、正々堂々ではないではないか」

男友「ふ~ん、聞きたいんだけど、女さんは男嫌いなの?」

女「それは…」

嫌いではない、でも好きと純粋に言うのは難しい気がした。

男友「はっきりしないんだったら、いっそちゃんと付き合ってみたら?」

女「な、何をそんなお試しみたいなことを!」

男友「女さんは、今の状態、はっきりさせたくないの?」

女「それは…、そうなんだが」

男友「このままじゃ進展しないのは、もうわかってることじゃないの?」

ずけずけと、人の痛いところをついてくる。

女「なんだ、貴男が手伝うとでも言うのか?」

男友「うん、女さんがその気なら手伝わせてくんないって話さ」

青天の霹靂とでもいおうか、奇妙な助っ人がそちらからやってきた。

女「……いいのか?」

男友「良いも悪いもないって。じゃ、了承ってことで今後はよろしくね」

それと連絡先と言ってメアドを渡して去っていった。

男友「それでお前、今後はどうするんよ」

男「なにせこういうことは不慣れだからな。何かいいアドバイスはないか?」

男友「そうだなぁ、まぁ、こういう時に恋のなんちゃら情報に頼るべきかね」

そう言いながら、男友は携帯を取りだして、何か調べ物をしているようだ。

男「男性もそういうのを調べる時代になったんだな」

男友「それは人によるんじゃね。と、調べてる時にメルマガとか止めてくれよな…、そうだな。これによると、ひとまず公園歩いて話題を振れって書いてあるな」

男「それはこの間の、お前がいったお見合いの延長にならないか?」

男友「かもしれんけど、いきなり遊園地にデートでもするつもりか?」

男「まぁ、まだそういうことが決まった訳じゃないからな」

男友「なら、今度の土日にでも外引っ張り出して歩いて話してみれば? それと…、やべぇ、母さんから早よ帰れメールだ。あとはだな、その時にうま~く喫茶店とかファミレスに寄って、うま~く話題振ってみろ。それじゃあな!」

男「付き合わせて悪かった、また明日な」

走り去っていく男友を見ながら、聞いたアドバイス通りになるか、不安な自分がいた。

よし、眠いのでここまで。

なんか男友がトリッキーな立ち回りしてるけど、大丈夫だろうか

男も男友も今回と前回の話見る限り
アドバイスは的確なのに自分の事になるとまったくダメな典型だなww
つづき楽しみ

>>58
類友というヤツです。静と動の違いはあるけどね。


続きはまた11時ぐらいかなぁ。

さて書くぞ~

今更だけど、前作の比べイチャイチャ感は多分ないよね

男「しかし、やはりデートだよなこれは」

最寄りのそこそこ広い公園に行かないかと誘ったところ、二つ返事で了承を貰い、待っている。

何だかんだで、女と今後どうするかということで、話をするようになり、当然異性として意識するようになってしまった。

前までは越えるべき壁だったが、よくわからなくなり、少し腑抜けた気がする。

女「待たせたか?」

男「」

女「…どうしたんだ?」

男「いや、何でもない」

考えていたところを話しかけられ、驚いたのもあるが、異性としての意識しだしたところに、年頃らしい着飾った装いを見て、また言葉を失っていた。

男「(俺は今まで本当に女と居たのだろうか)」

女「どうした考え込んで、具合でも、悪いのか?」

男「…気にするな、少し歩こう」

この公園は整備が行き届いていることもあり、ウォーキングロードに植えられたら様々な花を見ることができる。

自分達と同じ様にデートをしているであろう男女がちらほらと見える。

女「なぁ、男」

男「どうした?」

女「なんで今になって、私を知りたいなんて、思ったんだ? いくら父の発言があったとはいえ、前からも言ってはいただろう」

小説形式か、珍しい

男「さて、な」

自分でも答えられず、言葉を濁す。

好きか嫌いかもわからないから、女を知ろうとした。それは間違いはない。

ただ、自分の中で本当にそうなのかという疑問もある。

女「まぁ、言いたくないのなら構わないのだが…。」

男「深い理由はない。ただ、そろそろそういうことも考えなければなと、言うだけさ」

女「…そうか」

強めの風が、自分達の間に流れ、少し目をすぼめる。

女「話には聞いていたが、良い場所だな」

男「あぁ、良い気分だ」

女「花の香りもほのかにして、眺めもいい。そこそこ人がいるのも納得できる」

女が、空気を味わうように軽く深呼吸を始める。

女「なんだか、今までこんなことをしていなかった気がする」

男「俺もだ」

遊ぶ機会はあったように思うが、そうしている余裕があるなら竹刀を振っていた記憶しかない。

女もそうだろう。技を磨くにはそれ相応の時間は対価になるのだから。

>>64
みたいね。ここによくあるタイプ書き方やったことないから、よくわからないだけなんだけど

また草木を揺らす強い風がながれ、少しした後大きな雨粒が降り注ぎ始めた。

男「あそこの屋根のあるベンチに行こう」

女「わかった」

駆け足で、少し丘になったところの中央にある休憩所のようなところに入る。

さっきまでいた人達も、目について避難場所に行ったのか、誰もいなくなってしまった。

男「少し濡れただろう。これを使うと良い」

ポケットに入れていたハンカチを女に手渡す。

女「すまないな」

雨は止みそうにはない。ますます本降りになっているのか、雨足が強まり、雨音がこの場所を支配している。

女「良い天気だったのにな。最近はよくコロコロと変わる」
男「そうだな…、そこにでも座ろうか」
女「あぁ、そうしよう」

中央にテーブルがありその左右に一つずつ長椅子が置かれていて、お互い対面する形で座った。

座ってしばらくしたが、話題が見つからずお互い沈黙する。

男「(男友が、困った時だけこのメールを見ろと言っていたな)」

恐らく今がその時だろう。携帯をこっそり取り出して見てみる。

『俺は女さんのこと知らんから、良くあるアドバイス書いておくぞ

1、話題がないなら服装を褒めてみよう

2、気難しい相手でも意識的に笑うんだ

3、相手も何を聞いてわからないのかもしれない。ちょっと自分のことも話そう

4、甘いものが嫌いな女子はいない。ご馳走するんだ

5、更にダメなら、好きって言って付き合っちゃえば?


追伸、5は付き合うのが面倒になった俺の個人的意見です』

最後はともかくとして、こういうことに疎い自分には助かる内容だ。

男「女」

女「どうした?」

男「普段見ないからかもしれないが、良い私服だな」

女「」

褒めたつもりなのだが、女が固まってしまった。

男「な、何か変なことだったか?」

女「い、いや、そんなこと言われると思ってなかったから驚いただけだ。ありがとう」

うん、これは悪くない反応で良いだろう。

男「女はわりとお洒落をするのか? この間もなかなか良い格好をしていた」フフッ

女「」

意識的に笑いも織り交ぜてみたが、さっき以上にまた女が固まってしまっている。

男「…具合でも悪いのか?」

女「ち、違う。気づいてないかもしれないが、あまり笑わないお前が笑ったから驚いたんだ」

男「そんなに笑っていないとは思うんだが」

女「いや、私が見慣れていないだけだ、気にするな」

少しあたふたする女を見て、可愛らしさを感じていた。

ちょち小休止

この二人はこのまま恋愛に発展するんかな?

男「あんまり笑っていなかったかな。そうだ、俺について聞きたいことはないか?」

女「え」

男「こちらから聞いてばかりだからな、女が俺に聞きたいことはないのか?」

少し考えるような仕草をした後。

女「…そうだな、聞きたいことがあるようで、思いつかなかった」

男「そんなものか…」

女「うん、出来れば男から自分がどうなのか聞きたい。あまり、話すのは得意ではないからな」

男「そうだな、俺もそこまで得意ではないんだが…。剣道一つでやってきて、それ以外に取り柄はない。文武両道を目指しているが、科学は苦手だ」

女「そうか、私は英語が苦手だな」

男「そうなのか。後は、そうだな。食べ物は魚が好きだな、特に寿司やヒラメなんかの白身の刺身」

女「肉は苦手なのか?」

男「苦手ではないけれど、率先しては食べないな」

なんというか、今更ながらようやっと会話をしている気がする。

男「女の好きな食べ物は鶏肉の煮込みだったか」

女「そうだ、母が良く作っていてな。家の味だ」

男「そうか、少しうらやましいな」

女「あぁ…、そのすまない」

男「気にしなくていい、母がいないことは、事実だからな」

俺が中学を入る前だったか、両親は離婚した。母は飛び出すように消え、今は行方しれずだ。

原因が何かはわからない。父に問いただしたこともないし、男女の間のことは、子とは言え口出しするのは気が引けた。

両親を恨んだことはない。ただ、そのことは胸のしこりのように、わだかまりがあるのは確かだ。

女「男、不躾で申し訳ないが」

男「うん?」

女「やはり、そのことは引きずっているのか」

男「全くないと言えば嘘だろう。今はどこにいるかも気になってはいても、連絡先さえわからない」

女「そうか…、教えてくれてありがとう」

男「礼を言われることではないさ」

女「そうか…」

男「雨も止みそうだな。どこか喫茶店でもあったら、何か飲んでいこう」

女「あぁ、わかった」

晴れ間から射す光で虹ができていた。ただ、今の俺にはそれが褪せて見えてしまった。

きりもいいので本日はここまで

しかし、ちょっとイチャイチャさせるつもりがシリアスな感じに、どうしてこうなった

古き時代のツンデレ感がある
気がする、支援

>>81
古風と言えば古風なツンデレかも、最近のは全面に好き好きオーラが出てるし



今日は、ちょっと呑みたい気分だから書くとしたら何時だろ

酒も入ってテンションよくわかんないけど、私は元気です

じゃなくて書きます。はい

男「ふぅ…」

剣道部の活動も終わり、片付けなんかを済ませていたら日も沈んでこんな時間か。

先輩「おぉ、男まだいたのか」

男「先輩こそ、忘れ物ですか」

先輩「何、部室の電気が点いてるから、消し忘れか見にな。お前が最後か?」

男「えぇ、ちょっと練習もしてましたから」

偉いよなぁホントと、先輩は大げさに感心した様子で言う。

男「先輩はどうしたんです? 先に出ましたよね」

先輩「何、女ちゃんと会ったから、世間話してたのさ。なんでもデーとしたんだろ」

男「デートとは程遠いですよ。親が決めた許嫁として、本当にお互いこのままでいいか、ちょっと話し合ってるだけです」

先輩「ふ~ん、じゃあさ2人がダメと結論したら、俺と女ちゃん付き合ってもいい?」

予想してなかった発言に、固まってしまう。

先輩「どうしたよ、そりゃあ今はダメなのはわかってるぜ。けど、2人が付き合わないとなったら別に問題ないだろ」

男「いえ、そういう訳ではないのですが、ただ驚いただけですよ」

先輩「驚くことでもないぜ、女ちゃんは美人系の類だし、お前とのこと知らないヤツがそこそこ告白してるみたいだしな」

男「そうなのですか」

それにしては、誰かと付き合ったという話は聞かない。

先輩「ま、大抵先約がいるからお断りするとすっぱり言われるみたいだけどな」

先約、つまり許嫁としての俺のことだろう。

男「しかし、よく女のことを知ってますね」

先輩「女ちゃんの噂はそこそこ流れてるぜ? 知り合いだから聞くと気になるというはあるけどな」

男「そんなものですか」

先輩「そんなもんだ」

いつものように軽快に笑う先輩とは裏腹に、俺は何故か焦燥感がこみ上げていた。

男「なぁ、女」

女「なんだ?」

先輩の話を聞いて、しばらくした後、たまたま部活の帰りが同じだった女と一緒にいた。

男「お前の話を耳にしたんだが、かなり、モテるのだろう?」

女「…なんだ急に」

男「変な聞き方で悪いのだが、その中に俺よりいい異性はいなかったのか?」

女「お前よりいいかどうかの判断は難しいが、少なくとも私とって魅力のあるヤツはいなかった」

ときっぱり答えた。

男「お前にとってか」

女「そうだ、真剣だとわかるヤツもいたが、大抵は軽薄な連中にしか見えなかった」

男「じゃあ、その真剣なヤツとは何故?」

女「言っただろう、だとしても私には魅力ではなかったんだ。真剣な思いに敬意を示し、丁重にお断りはしたがな」

軽薄なヤツにはどう、と聞こうかと思ったが、そのままバッサリと切り捨てたのが目に見えた。

女「…それが気になったのか?」

男「いや、俺が許嫁であることで、やむなく断らなければならなかったのかと、思ってな」

女「それとは話が違うな。そもそも本当に付き合いたいと思う相手がいたら、家の縁を切ってでもその相手と私はいるだろう」

女ならそうするだろうなと、納得してしまう俺がいた。

女「ところでその話は誰に聞いたんだ?」

男「あぁ、先輩だが」

女「あの人か…」

何故か嫌そうな顔をした。

男「先輩と何かあったのか」

女「…、男だから話すが、前からずっと言い寄られているんだ」

男「え?」

女「先輩も、そういう付き合っている訳でないのは知っているだろうが、私と男の家の関係も知っているはずなんだがな。よくわからん人だよ」

俺の家と女の家は、ただ親との間が仲がいいというわけではない。自分の家がいわゆる流派の本家であり、女の家はその分家にあたる。

だから女は許嫁は俺が決めろと言っているのがそれが事情であり、同じ流派の人間がその跡目の許嫁を付き合おうとすれば、関係する者から白い目で見られる。

先輩が女に気があったことも、確かに驚きではあったが、先日の話はこの関係が解消されたらという前提だった。

だが、今の話ではそんなことお構いなしのようだし、一体何を考えているのか。

女「もとより、私は先輩が好かない」

男「どうしてだ、サッパリとしていて、勉強も出来る。下級生を中心にモテているとも聞くぞ」

そういうことじゃないと、女は首を振る。

女「あの人は、他の告白してきたヤツとは違う。どこか薄気味悪さがある」

男「それはどういうことだ?」

女「はっきりとはわからない。ただ、何か違う気がするだけだ」

男「そうか」

女「あぁ、男」

何か思い出したように、女は言う。

女「明日から休みだが、また会って話すのだろう」

男「あ、あぁ、そのつもりだ」

女「いつも誘ってもらって悪いからな、明後日は私の家で過ごさないか?」

男「」

女「どうした。それ以外の方がいいのか?」

女からそんな提案がされるとは思わず、何を言えばいいか一瞬わからなくなる。

男「いや、そうではない。なら明後日、女の家で会おう」

女「あぁ、よろしく頼む」

少しだけ微笑んだその顔が、何故か目を離すことが出来なかった。

さて小休止。

一時間しても書き込みなければ寝落ちです


しかし、いつになったらこの二人はイチャイチャするんだ?

案の定寝てしまったよ…

今日は何時に書けるかなぁ。



あと、ラストまで頭で起こしたけど、目立ったイチャイチャは多分ない。

女「いや待て、お前だけじゃなかったのか」

明日、男と会う時のファッションのアドバイザーとして、ショッピングモールで男友と会う約束をしていたのだが。

「ほ~っ、聞いたとおりの美人さんだね」

「…初めまして」

男友「男の好みは知ってるけど、ファッションセンスがある訳じゃないから女友に来てもらって、どこからか聞きつけた女友Bを付いてきた」

女友B「わたしゃオマケかい」

男友「呼んだ覚えもないのにいる時点でな」

女友B「しか~し、なんだかんだでライブとかで衣装考える私が一番役に立つと思うよ~?」

男友「男は派手な格好嫌いだから、むしろ戦力外」

女友B「うぅ、女友ちゃん。男友がイジメる~」

女友「大丈夫、後で僕が叱っておく」

男友「俺が悪いのか…、まぁ、2人は追々説明して、まずは店行こうぜ」

女「あ、あぁ、そうだな」

かしましさに圧倒されながら、男が言うように店に向かうことにした。

女「出来れば静かに買いたかったのだが」

二人には聞こえないように、話しかける。

男友「だろうとは思ったんだけど、俺が女に協力してる事実、誰も知らないだろ?」

女「…そういうことか」

男友「そういうこと。俺も男通して家の話きいてるし、下手なことになったら困るだろ」

相談しているのが男友だから、少し麻痺していたが、男女が昼間にここで買い物してたらそう見えてしまうな。

男友「あと、ぶっちゃけ俺がハズい。女もんの服売ってる店に入るとか、どんな罰ゲームだよ」

女「今後考慮する」

女友「何話してるんだい?」

男友「うひゃい。抱きついていきなり耳元で話しかけるなよ」

女友「君が驚くだろうと思ってね」

なんというか、この男友と女友はすごく仲がいいのか。

そう考えていると、左肩を軽くつつかれる。

女友B「女ちゃん、女友は男にベタぼれだから、あんまりひっつかない方がいいよ?」

と、ぼそりと言われる。

女「そうなのか、悪いことをした」

女友B「男はどうなんかは知らないけどねぇ。昔から幼なじみだから、居るの当たり前っていう感じがするかなぁ」

女「しかし、そうだとしてもかなり仲むつまじい二人だな」
女友B「だよね」

そういって二人を見ながらクスクス笑う女友Bに釣られ、私もほほえむ。

>>101訂正。前作とごっちゃになったな。

女友B「女ちゃん、女友は男友にベタぼれだから、あんまりひっつかない方がいいよ?」

と、ぼそりと言われる。

女「そうなのか、悪いことをした」

女友B「男友はどうなんかは知らないけどねぇ。昔から幼なじみだから、居るの当たり前っていう感じがするかなぁ」

女「しかし、そうだとしてもかなり仲むつまじい二人だな」
女友B「だよね」

そういって二人を見ながらクスクス笑う女友Bに釣られ、私もほほえむ。

女友B「お、やっぱり笑うと可愛いね女ちゃん」

女「か、かわいい?」

女友B「おろ、そう言われるのはいや?」

女「…違う、あまり可愛いと言われたことが無くてな」

なるほどね~と、女友Bは両手をたたきながら。

女友B「どっちかというとカッコいいとか言われちゃう感じ?」

女「あぁ、あまり嬉しいものではないぞ」

女友B「じゃあ、可愛いは嬉しかったんだ」

女「想像に任せる」
気恥ずかしくて、少し顔を背けてしまう。

男友「お~い、二人とも何やってるんだ、店着いたぞ?」

女「あ、すまん今行く」

男友「じゃあ、俺は外で待ってるわ」

女友「…男君の好みを知ってるのは男友なんだから、一緒に入るんだ」

男友「ちょ、それは勘弁、引きずるなぁ!」

ジタバタ暴れる男友を抑えながら、女友が中に入っていく。

幼なじみ、か。まるで自分達とは真逆だなと、寂しさが心の中を流れていった。

さて、これからシャワーと飯だ

そしてなんで前作のこの二人が、イチャイチャしとるんやろかね

ふむ、期待
イチャイチャは軽く後日談形式でも良いのよ
前作の二人は、女友からのアプローチはこんなもんじゃなかった? 朝から馬乗りしてたし

>>106
基本的に前作の女は


二人きりになる

前作の男が異性と仲良くしている


とスキンシップが多量になります。



さて書くか

女友B「それでだね、女ちゃん。予算はいくらなのだい?」

女「これぐらいだな」

女友「ん、これなら大抵は揃えられそうだね」

女友B「なかなか良い予算…、報酬はフードコートのパフェでよろしく!」

確かに協力してもらうだし、それぐらいは出さないとダメか。

男友「女友B~、そうすぐたかるなよ」

女「構わない、皆にご足労頂いてるのは確かだからな」

女友B「きっまえ良い~! こりゃこっちも気合い入れんとね」

男友「ホントゲンキンなヤツだなお前は」

女友B「わかりやすくていいじゃん? んで、男というヤツはどんなのが好みなん?」

男「そうだなぁ、ちらっと言ったけど、派手なのは間違いなく嫌いだな」

女友「ん、フリルやアクセサリーがあるより、シンプルな着こなしがいいってことだね」

その話を聞いて、女性陣が私をジッと見てくる。

>>109訂正。まぁここらで男は出てこないからわかるとは思うんだけど


女友B「きっまえ良い~! こりゃこっちも気合い入れんとね」

男友「ホントゲンキンなヤツだなお前は」

女友B「わかりやすくていいじゃん? んで、男というヤツはどんなのが好みなん?」

男友「そうだなぁ、ちらっと言ったけど、派手なのは間違いなく嫌いだな」

女友「ん、フリルやアクセサリーがあるより、シンプルな着こなしがいいってことだね」

アドバイスを聞いて、女性陣は私をジッと見てくる。

女友「女さんは基本何でも映えそうだから、シンプルは難しい」ボソボソッ

女友B「あまりシンプル過ぎると、お姉さん系になりそうだしなぁ」ボソボソッ

すごいまじめな顔で検討しているようだが、やはり難しいのだろうか。

男友「恥ずかしいから早く決めてくれ…」

女友&女友B「男友は黙って(ほしい)」

男友「へい」

これまたすごい剣幕で言われ、男友は固まる。

女友「男友、男君はなにかこういう服装の時に、よく反応していたとかはないかな」

男友「う~ん、とりあえず長めのスカートに反応してた気がする」

女友B「色とかわかりそう?」

男友「色、色ねぇ。ベージュとかクリーム、かなぁ。とりあえず派手な色はないな」

女友B「ふむ、証拠は少ないけど、この中見て回ればあるはずね」

なんの犯人を見つける気なんだろうか。

男友「じゃあ俺はで――」

女友「男友、見覚えがあるもの教えてね」

男友「出してくれ~もういやじゃ~離せ~」

女「…今日は終始こんな感じか」

疲れそうだが、楽しそうな日にはなりそうだ。

女「流石に疲れたな」

男友「……」グッタリ

女「男友もある意味疲れたか」

男友「服屋怖い、もうやだ」

あの後、五軒ほどいろいろな店により、ファッションのコーディネートをしてもらった。

そしてゆっくりしようということで、フードコートに立ち寄り、今二人は食べたいものを探しているところだ。

女「しかし、紙袋二つ分か、かなり買ったな」

男友「俺は見てないけど、予算てか今後大丈夫か?」

女「あぁ、基本買い物は余りしないし、小遣いがだいぶ貯まっていたからこんな機会がないと使わん」

男友「欲がないな」

女「我々武道をやる者の欲は、その道を極めることだからな」

男友「なるほどね」

ただ、今はそれとは違う欲があったことを、ちゃんと自覚した。

女「なぁ、興味本位で聞くが、女友のことをどう思ってるんだ?」

男友「…ずいぶん急だな」

女「女友Bから幼なじみというのは聞いた。ただ、それにしても仲むつまじく見えたものだからな」

そう聞いて、男友は軽く息を吐いた。

男友「……好きだよ。けどあいつは俺のことを家族だと思ってるだろうからな」

女「家族?」

男友「詳しくは本人から、と言いたいけど、女さんなら問題ないか。あいつは、天涯孤独の身で、遠縁の小母さんが今保護者になっていただいてる。うちも家族ぐるみで付き合いあったみたいで、昔からずっと一緒、お互い良く遊んでたよ」

女「…そうだったのか」

思ったより重い事情で申し訳ない気分になる。

男友「まぁ、女友と仲良くなればいずれ知ることだし、誰が悪いという話しでもないからね」

女「そういってくれると助かる」

男友「それで、なんでそれが気になったの?」

女「…私も男とは五歳ぐらいに会った。そういう意味では私達の関係も幼なじみではあるんだ」

そう、許嫁という前に、男とは幼なじみだった。

いつから、それを忘れたのだろう。

女「二人が仲良くしているのを見ていて、自分達にもそんな時期があったはずなのに、どうしてか思い出せないんだ」

男友「そんなもん なのかね」

女「すぐに思い出せるのは、いつも魅せられる男の剣捌き。それ以外にはなかった、最近までは」

男友「最近まではってことは何か思い出したの?」

女「いや、特にこれという思い出があるわけじゃないんだ。ただ、あいつと話すなんて他愛のないことが、楽しかった」

そう、ふと思い出して開いたノートに書いてあるような思いを、今言葉にする。

女「そう私は、あいつが好きだったんだ。それを今更になって思い出した」

さて、小休止。

ようやっと女の方は好きだと自覚してくれますたよっと

あとはラストまで突っ走るだけだねぇ

男友「そっか、実ればいいなぁ」

女「おいおい、協力するといってきたのは貴男だろう。そんな他人行儀は困るぞ」

男友「あ、悪い。別にそういうつもり…、ん?」

女「どうした?」

男友「いや、なんか見覚えある人がこっち見たような…、気のせいかな」

自分も気になって後ろを振り向いたが、見知った顔はいなかった。

女「他人の空似というやつかな?」

男友「かな~? しかし、どこで会った人かな。同い年前後なぐらいだったけど」

女「まぁ、他のクラスとかそこらへんだろう」

男友「そうだな。まぁ、気にしても仕方ないんだけどっと、あの二人まだ選んでんのか?」

男友は二人を捜すように、周りを見渡す。

男友「まだ、パフェのとこで悩んでるくさいな」

女「二人が騒がしくなるから、まだのんびり選ばせる方がいいだろう」

男友「それもそうか。じゃあゆっくりしよう」

男友が体を伸ばしているのを見て、自分も軽く欠伸をした。

慌ただしい一日だったが、久し振りに充実感が体を満たしていた。

あの後三人と一緒に夕食を食べて帰路につく。

すっかり夜になってしまった。

携帯が震えていることに気付き、鞄から取り出して電話に出る。

女父『まだ友達といるのか~』

女「解散して帰っているところです」

女父『バス停からか?』

女「えぇ、ただまぁ迎えは不要ですからね、お父さん」

女父『早く帰ってきなさいよ~、それじゃ!』

父なりの優しさだろう、時折うっとうしく思うことはあるけれど。

道路沿いの道から、自分の家から近道になる小道に入る。

右手には少し大きな丘のようになっていて、木々が生えている。左手はちょっとした畑が2~3m下にあり、簡素なガードレールがついてる。道幅はぎりぎり二台分の自動車が通れるぐらいだ。

朝方と夕方は学生の通勤路になっているが、それ以外はあまり人が通っているところを見たことはない。

街灯がまばらにしかないというのも、人があまり通りたがらない理由かもしれない。

自分は夜空が綺麗に見えるポイントだから、わりと好んで通っている。父には女の子がそんな道なんて危ないと咎められたが。

女「(そうだ、男に何時くるのか確認しなければ)」

男の電話番号を呼び出し、通話ボタンを押す。

男「…どうした?」

女「何、明日何時に来るのかと思ってな」

男「昼過ぎぐらいだな、行く時は事前に連絡すればいいんだろう?」

他愛のない会話が続き、それを楽しんでいる時、背後からガサリと物音がした。

女「!?」

誰かを理解する時間はなかったが、急速に近づくその影を見て、後ろに飛ぶことはできた。

しかし、左腕の上部に、線のような何かがなぞるような感触がして、ぬるぬると生ぬるい何かが流れ出てきた。

女「ぐぅ…!」

理解した時には強烈に線でなぞられた、いや斬られた場所から痛みがはしる。

男『どうしたんだ?!』

呼び掛けてくる男に、反応している余裕はなかった。

刃物をもっているその影は、明らかに何か武道に関わることを習っている動きだからだ。

視線を外すことはできないが、紙袋や鞄を畑に投げ捨て、あいた右手で傷口を抑える。

女「目的は、何だ?」

影は答えない、ただ殺意がある。

影の攻撃をスレスレで避け続ける。相手の獲物は、間違いなく刀だ。

女「(この動き、まさか?)」

馴染みのある足さばきと、斬りつける動作それらは男の流派の動きだ。

しかし、いったい何故、理由が思いつかない。

わかるのはこのままでは自分が殺されてしまうと言うことだ。

「てめぇ、何してやがった!」

声を驚き視線だけ後ろにやると、いつの間にか車が一台あり。

女父「うちの娘に何しやがる!」

私が血塗れなのに気づいたのだろう。見たことのないほど、激昂した表情で影を睨みつけ、今にも飛びかかろうとしている。

影は一瞬躊躇した後、そのまま林の中に消えていく。

女父「待てぇ!!」

女「待ってください、相手は刀を持ってしかも心得があります。いくらお父さんでも、危ない…!」

女父「すまない、頭に血が回った。どこを斬られた?」

女「幸い左腕だけです。く、出血がややヒドいです」

少し安心して、その場に座り込む。

女父「警戒は怠るな、まだ居るかもしれん」

女「はい…」

父さんが服を裂いて、簡易な応急処置を施してくれた。

ふと、いつの間にか落とした携帯に気付き、拾う。落とした衝撃か通話は切れていて、男からの着信がいくつもあった。

よし、寝る。


続きはまた明日

女父「女は友人達と遊び、その帰り道に襲われた」

父「して、命の方は?」

女父「幸い左腕(さわん)上部を斬りつけられただけで、問題はない」

父「…良かった、本当に。そして流石だな、夜闇の中での奇襲で、軽い切り傷で抑えるとは」

女父「あいつは天才だからな。一瞬の殺意を感じ取ったのだろう」

女父がやってきて、女に起きたことを説明しにきた。

命に別状なかったのを、今は少しだけ喜ぶ。

女父「ただ、問題なのはお前の流派に、つまり我々の門下に関わる人間が襲ったという事実だ」

父「わかっている。女さんが見間違えたり、嘘を言う人間でもないからな。」

女父「ここを抜かすと、直系の分派は二つだったな。今言った中で恨みがあり、名うてのヤツはいないのか?」

父「いない。そもそも刀は誰も持てない。何か盗難届が出ていないか、警察にいる門下の者に頼んでいる」

女父「それが最善か。何にしても、草の根かき分けても探し出し、俺の刀の錆びに…!」

父「落ち着け」

静かに興奮し始める女父を、父がなだめる。

女父「…すまん」

父「気持ちは私も同じだ。女さんは私にとっても、娘と言って間違いはない。今回の相手を逃す気はない、ここの名主の面子ではなく、私自身のプライドにかけて」

女父「それが、お前の教え子の誰かだとしてもか」

父「教え子なら、尚更のこと。その責を私は負わねばならない」

女父「ありがとう、本当にありがとう。うぐ、ぐ」

女父が、泣いている姿は初めてで、横に黙って座っている俺は動揺する。

父「泣くな。まだ何も終わってない。それに男も動揺するだろう」

女父「す、すまん」

父「何にせよ、表沙汰、警察沙汰に出来ない案件。お前も慎重に動け、もしお前に恨みがある相手なら、次はそちらだろう」

女父「それなら望むところだ」

父「ふぅ…、頭を冷やせと言うに。男」

男「はい」

懐から財布を取り出し、いくつかのお札を渡してきた。

父「私はしばらく女父の頭を冷やさせる。お前は女さんに会って、安心させてやれ」

男「護衛は?」

父「それは抜かりない。くれぐれも、バカな真似はよせ」

男「…承知しました」

そのまま居間を出て、自室に戻り樫の木でできた木刀を取りだして、布袋に入れて家を出た。

女「男、か」

病院の隅の個室に、女は入院していた。

外には警備を頼まれた私服の警察官がいて、子供の頃道場で見たことのある二人だった。

相手も俺がわかっていて、そのまま病室に入れてもらえた。

女「…無様だな」

男「生きているだけ儲けものというだろう?」

いつも威厳ある態度の女が、しおらしくなっていた。

女「そうだな」

男「傷はまだ痛むか」

女「鎮静剤であまり痛みはない。頭はボンヤリしているがな…」

男「…そうか」

どこか、中空を見るような視線が定まってはいない。

しおらしさと、その状態が女をおぼろげな印象にさせている。

女「…来てくれて、ありがとう」

男「当たり前だろう」

女「…それは、許嫁、だからか」

男「…どうした?」

寂しそうに言われ、聞き返す。

女「私が、許嫁でなければ、お前は心配しないのかと思ってな」

男「…少し、眠れ」

女「答えが聞きたいんだ。私は、お前が好きだ」

男「え」

女「気付かないか、そうだな。私も気付いたのは本当に最近だ」

自傷するように女は笑う。

女「鎮静剤のせいだな、こんなことを言うのは。忘れてくれ、それを決める権利は私にはない」

男「卑怯なことを言うぞ」

女「なん、だ」

男「この件が片づいたら、許嫁の件も決着をつけよう」

女「…わかった」

少しずつ、女がうつらうつらとし始めたのを見て、病室を出ようとし。

男「女」

女「ん…」

男「一つだけ、言っておくことがある。俺はお前が許嫁だから来たんじゃない。お前だから来たんだ」

女「そ……か」

静かな寝息が聞こえ、俺は病室を後にした。

さて小休止。

ぶっちゃけ刀とかナイフでそこそこ斬られた時に、鎮静剤程度で痛みは抑えられるのだろうか

当てもなく町を歩く、時間はそろそろ夕方になろうとしている。

男「(そろそろ、事件のあった場所に向かうか)」

ただの通り魔なら、騒ぎになっていない今、もう一度おなじように同じ場所で相手を待っているかもしれない。そう考えて、聞いた場所に足を進めた。

例の小道の入り口に足を踏み入れようとしたその時だった。

男友「よぉ、だいぶ待ったぜ?」

男「なんでいる?」

男友「女さんにお前が仇討ちしようとか考えてるから、止めてくれって言われてな」

男「な!?」

この事は外に漏れないよう父が手を回している。いや、何よりも女から聞いたというのは、どういうことなのか。

男友「まぁ、いろいろ疑問なのは確かだよな。行く間に説明するわ」

そういって、小道に先に入っていく。

男友「どうした、行こうぜ?」

男「あ、あぁ」

俺は急いで、男友のそばに駆け寄った。

途中、男友が俺達のためにいろいろしていてくれることを知った。

例のアドバイスメールも、女が俺に対して気にしてることをもとに送ってきていたりなんかだ。

男「どおりで的確なわけだ」

男友「人の色恋沙汰なんて、本当は知らぬ存ぜぬってのがいいんだろうけどな。個人的に見ても、二人はお似合いだと思ったし、このまま消化不良で別れたらもったいないと思ったわけさ」

男「…ありがとう」

男友「それに、今回のことは俺にも責任はある」

男「どういうことだ?」

申し訳ない顔をした後、男は。

男友じゃないの?

男友「昨日、こんな事が起きる前に、女と買い物に行ったんだ」

男「…まさかあの買い物袋は、それか?」

男友「そう。まぁ、お前の好みは知ってるけど、ファッションセンスはないから、俺の女友達も連れていって見繕ってもらった。あれはお前のために準備したもんだ」

女も女性なのだなと思っていたが、まさかそんな理由だったとは思わなかった。

>>145
うん、>>144の下は

○申し訳ない顔をした後、男友は。
×申し訳ない顔をした後、男は。

です。やっぱり携帯見づらいな、見直してるつもりがなってねぇ。

男友「だってのに、こんな事態だろ。笑えやしねぇ」

男「お前の責任ではない」

男友「だとしても女さんは、いや女はもう俺の友達だ。友達がこんな真似されて、黙ってるぐらいなら友達なんざいらねぇ」

固く拳を握りしめ、怒りに満ちたように男友は震える。

男「だが…、今回の相手はだな」

男友「聞いてる、同門のヤツかもしれねぇんだろ?」

男「悪いが、鍛錬もしてないお前では、太刀打ちはできない」

そういうと、男友はニヤリと笑い。

男友「確かに鍛えてはない、だが、実践に関してはお前より数をこなしてる」

男「どういうことだ?」

男友「自慢にもならねぇよ。中学時代、いろいろあって火の粉払ってたってだけさ。刀の経験はないけど、鉄パイプやら金属バットやらとは素手で何度かやりあってる。試してみるか?」

男友は人差し指をこちらに向け、挑発するように人差し指をクイックイッと曲げる。

男「いいだろう。実力がないと判断したら、帰ってもらうぞ」

布袋から木刀を引き抜き、構える。

男友「いいね、ここんとここういうの無かったから、血がたぎるわ」

男友もGパンからの後ろポケットから布を破り、それを両手に巻いた。

男「慣れてるな」

男友「だからそうだっていったろ」

準備が終わった男友が、構えた。

男「(ほう…)」

構えた男友が一回り大きく感じられる。素手の間合いしかないはずが、まるで槍を持つ相手と対峙しているようだ。

元々運動神経があるのは、学校での体育の授業などでわかっていたが、さっきの言葉は伊達ではないのはわからされた。

男「世間は、狭いのか広いのかわからんな」

男友「みてぇだな」

男友も俺の何かを感じ取ってるのだろう。微動だにせず、こちらを観察している。

男「――でゃあ!」

上段より下段に木刀を流し。

男友「うらぁ!」

男友がギリギリで右に避け、拳が頭部を狙って放たれるのを見てから、かわし。

男「はぁ!」

返す刀で、胴を狙い。

男友「なめんな!」

木刀は、左手で柄の部分を抑えられ、止まった。

男友「これじゃ実力不足か?」

とまた不敵に笑った。

男「まったく、恐ろしいヤツだ。心得があり、そして武器を持つ相手に、ここまで立ち回れる人間が何人いるのやら」

男友「そりゃあしりゃあしねぇけど。ふぅ、流石に冷や汗が出たな」

お互い、ゆっくりと離れた。

男「相手は真剣だ、まずいと思ったら逃げてくれ」

男友「気が向いたらな」

といつもの人懐っこい笑顔に、男友は戻っていた。

さて、夕食作るから再び消えるでや。


ちなみに前作の女の運動神経もいいのは、そういう火の粉を払ってた男を止めるために、いろいろやったからです

要約すると愛です。

了解
細かいことで突っ込んで悪かった

>>155
ま~、ええんでない?

投稿する前に間違いないかチェックしながら見逃す私が悪いし ^q^

男友「んで、二人とも例のヤツがここに現れると思ってるの?」

男「武道家としての勘、だな」

夕方になり、大地は朱色に染まっていく。

男「少なくとも、女は囮だ。いくら女が天才でも、あの状況で撃退したり、逃げ切るのは不可能だったろう」

男友「みたいだな。警護のおっさんに聞いたら、発見が遅かったら失血死と聞いたぜ」

男「トドメを刺さなかったのかはわからない。ただ、犯人に奇妙なことが一つあった」

男友「というと?」

男「どうやら女父が女にどこにいるか電話していたらしい。そして終わったあとすぐに俺に電話してきている、その最中に斬られた」

男友「隙をつく為なら…、そうか、それなら女の親父さんの電話の時でいいな」

男「…、確証はない。だが通り魔をするだけなら、そんな危険な橋は渡らないだろう」

それと、女が普段使ってる道で狙い、林に逃げ込んで誰にも見つからなかったこと。地理勘があり、俺か女の周辺にいる人物、そんな気がする。

男友「おっと、母さんからのメールか。休みだってのに早く帰れっていうってことは、なんか勘づいてるなぁ」

男「無理せずに帰ってもいいんだぞ?」

男友「ここまで来て、帰れるかっての。とりあえずテキト~に返しておくか」

男「ふむ…、おっと俺にも何かきたな…」

携帯を取り出し、メールを見る。

男友「誰からよ?」

男「父からだ。同じように早く帰ってこいと」

男友「流石にそっちは気付いてるよな」

男「いつまでも待っているわけにはいかないか。危険だが手分けしよう」

男友「あ~、こっから二手に別れて、この道の両端にそれぞれいくってことか?」

俺は頷き。

男「見つけたら、互いの番号に1コールする。マズければずっとかけっぱなしにすること」

男友「あとはそれもできなきゃ全力で逃げろ、だろ?」

男「お前の強さはわかったが、やはり巣でだからな」

男友「無鉄砲でここにきたって訳でもって無いんだけど、まぁ、いいや。じゃあ、また会おうぜ」

そのまま背を向けて手を挙げ振りながら道の端へと向かっていくのを見届けて。

男「居るのだろう。こうやって人払いもしてやったんだ、出てこい」

ガサリと林の奥から現れたのは、先輩だった。

先輩「ふぅん、いつから?」

男「いつも何も、獣のような気配を出され続けたらすぐ気付きます。犯人と確信したのは今し方。父から、先輩の父上から刀がないと申告があったと報告がありました」

先輩「ち、親父も余計なことをしやがる」

男「何故とお聞きするのは、場所を変えてからにします。友人…、友達を巻き込みたくはないのでね」

先輩「かまやしねぇぜ。じゃあ近くにある神社にでも行くか」

油断ない様子で、背を向けて先輩は、男友とは反対方向に歩いていく。俺は静かについていった。

石段を登りきり、鳥居をくぐって中に入る。

先輩も手に布袋を持っている。あれが、女を斬った真剣だろう。

男「なぜ、こんな事を?」

先輩「手にはいんねぇものをぶち壊して、何が悪い?」

朱色に映える神社の光景のせいか、目の前にいる人間が人とは思えない。

眼もどこか焦点があわず、触れれば切れる凶器のような視線。

男「手に入らない? 女がですか?」

先輩「それもあるし、テメェ等は俺の前を邪魔しやがる。本当に強いのは、俺なんだよ」

布袋から真剣を取り出し、こちらに向けてくる。

先輩「抜けよ。真剣なら負けねぇからよ」

男「生憎なのですがね」

自分も布袋から木刀を抜き出し。

男「貴男程度に真剣を用いるなど、道場の面目が潰れます」

先輩「とことん、舐めてやがるな」

男「これでも敬意を払った上なのですが、仕方ありません」

静かに構え、全身を相手に集中し、無意識で全体を把握する。

先輩「ほんっと、気にくわないヤツ。お前から、ぶった斬ってやれば良かった」

男「おかしな話ですね」

先輩「なぁにがだよ」

男「不意を付いた癖に、女を真っ二つに出来なかったと聞いてますからね」

クスリと、笑ってみせる。

先輩「――は、もう、我慢できねぇや」

鈍い朱色が混ざる銀色の筋が視界に迫る。体を反転し、その筋の線から外れ、背後を取る。

刹那、何かが先輩の腰から飛び出して来るのが見え、更に左に跳躍する。

飛んでいったそれは、スコンと音を立てて刺さり、ナイフであることが確認できた。

先輩「あぁ、避(よ)けやがったか、めんどくせぇ」

男「なかなか良い手段ですね、真剣に気を取られがちな状況でこの小細工。紙一重でしたよ」

先輩「うるせぇ、耳障りだしゃべんな」

もう一本、どこかに仕込んでいたナイフを取りだして投げつけると同時に、突撃してくる。

ナイフを木刀で受け止め、迫ってきた刃をその受け止めたナイフを鍔の要領で抑える。

先輩「ちぃっ」

男「先輩、忘れたんですか。我々の流派は実践主義で、戦場格闘技とも言える」

先輩を思い切り蹴りつけ、無理やり距離を取る。

男「だから、先輩のやった待ち伏せも、ナイフ投げも、悪いとは思わない。例えそれが″剣術だけでは敵わないから″という理由でも情けないとも思わない。ただ――」

先輩「うるせええええええ!」

本当に残念なのは。

男「――貴男はあまりにも心が弱すぎた」

感情に支配された、その剣の太刀筋はもう受け止める必要もなく。

ナイフを抜き取った木刀で、撫でるように腹部を滑らせた。

先輩「がはっ!」

ほとんど自分でつけた体の勢いそのままのダメージを胴に受け、先輩は転がる。

男「まだやりますか」

先輩「がふっ、ごほごふっ」

男「まさか、先輩ほどの人間が、この程度。ということはないですよね」

先輩「なめ…、ごほっ、や…って」

死神になれそうな悪意の視線でこちらを見てくるが、身動きはとれないようだ。

男「興醒めですね、私はこれで去りますよ」

背を向け、鳥居をくぐり神社から出ようとする。

先輩「ふざけんなああああ!」

その怒声で振り返ると、もう構えもなにもなく、ただ刀を振り下ろすために、先輩は突っ込んできた。

「ふざけてんのはてめぇだ!」

茂みになっていた場所から男が飛び出してきて、先輩をそのまま殴りつけてぶっ飛ばし、木の幹に側面からぶつかった先輩はそのままずるずると落ちた。

>>171の訂正

男「興醒めですね、私はこれで去りますよ」

背を向け、鳥居をくぐり神社から出ようとする。

先輩「ふざけんなああああ!」

その怒声で振り返ると、もう構えもなにもなく、ただ刀を振り下ろすために、先輩は突っ込んできた。

「ふざけてんのはてめぇだ!」

茂みになっていた場所から男友が飛び出してきて、先輩をそのまま殴りつけてぶっ飛ばし、木の幹に側面からぶつかってそのままずるずると落ちた。

俺屍やっててこんな時間だよ。悪いけど寝る


俺屍って面白い?

>>174
システムの理解ができるかどうかで面白いかどうか決まるね(製作者がそう言ってるし)

自分は育てたキャラが宿命とはいえ亡くなっていくのが嫌になって、一回封印した。




さて今日はいつ書けるかなぁ

俺には難しそうだな
待ってる

>>176
今日は仕事で、まぁ、いつも通り夜に始めるだろうから気楽にね


今日か明日かには終わる予定で、ちまちま後日談書いて終いかな。


次は何書こうかなぁ。前作のクラスメート(女)が主人公の構成できてるけど、いったん前作から離れて女騎士とかアンドロイドものとかにしようかなぁ。


さて、昼休みも終わるし戻ろう。

仕事頑張れよ!

>>178
なんか久し振りにそんなこと言われたなぁ。

とりあえずちょこちょこと書いていく

男「遅かったな」

男友「ん~、わりと早く着いて潜んでたんだけど、立ち入る隙もなくてな。傍観してた、すまん」

男「そうか。何にせよ決着は付いた。問題はない」

男友「それで、そいつどうするん?」

男「然るべき処置は、しなければならないからな」

携帯を取り出し、その然るべき処置をする人間にコールする。

父「…終わったか」

男「あぁ、例の現場近い稲荷神社だ。早めに頼む」

必要なことだけ伝え、通話を切る。

男友「おいおい、あん時フードコート見たヤツじゃねぇか。尾(つ)けてたのか」

男「どういうことだ?」

男友「買い物終わって、二人で話せる機会があったから、女はお前が本当に好きか根ほり葉ほりした時に、見た覚えのやつがこっち見ててな。そいつだった」

聞いてやがったんだなとボヤきながら、先輩の側に落ちていた刀を男友は拾う。

男友は持った刀をジッと見た後。

男友「まずい、引き込まれる。お前が処理頼む」

と刀を見ないように、手渡してきた。

男「引き込まれるだろう? それが刀、真剣の恐ろしさだ」

男友「なんだろ、変な世界に入り込む気分だったわ」

男「先輩の刀は銘はないとはいえ、名刀の域にある。優れた刀ほど人を選び、選ばれなかった人間は、刀に翻弄される」

投げ捨てられた鞘を拾い、本来あるべき姿に戻す。

男友「妖刀ってやつか」

男「持つ人間の弱さがそれを生む。刀は確かに人を斬る、戦場での補助武器だ。故に名刀であればあるほど、斬れる。平時はそれが仇となり、人の心にこれで人を斬ったら、という思いを起こさせる」
男友「…場所も相まって、下手なホラーよりこええな」

男「その恐怖、いや、畏怖を刀を所持する人間は持たなければならない。だからこそ、持てる人間は限られる」

もっとも、先輩はそれに選ばれた人間ではないのだが。

男「先輩のそばにこれがなければ、こんな事は起こらなかったかもしれない」

男友「…どうだろうな、確かそいつ○○って名前だろ?」

男「そうだ」

男友「そいつが下級生メインに、異性を泣かせてるって話があったからな」

男「あまり噂を聞かないからな、知らなかった」

前々から軽い印象はあったが…。

男友「チラッと二人の聞こえてたところから察するに、女に惚れてたのはマジだろうし」

男「まぁ、そうだろうな」

男友「宙ぶらりんな関係とはいえ、お前がいて、女は手に入らない。その虚しさを埋めるために、コイツにとってどうでもいい異性をとっかえひっかえしてた。そんなところかね」

男「…、だろうな」

そして、俺が先輩についてわかっていたこと。剣の道に立ちはだかる壁、それが俺だった。

色恋沙汰にも、剣の道でも俺は邪魔者だった。

それが、今回の事件の、答えにはならない答えだろう。

男「さて、そろそろ父達が来るだろう。関わってると知れたら面倒をかける、早く行け」

男友「ここまでして他人のふりとか、それは俺じゃねぇなぁ」

男「まったく…」

男友「それに女に会いにいって警備の奴らに見られてんだから、今更無意味だって」

男「…かもしれんな」

木刀を布袋に仕舞い、父達の到着を待つことにした。

よし、飯食ってくる~

女「話は聞いた、無事終わったそうだな」

男「あぁ、傷の方はどうだ」

女「完治までに二週間だそうだ、幸い筋や神経にダメージはなかった。退院は明後日になるがな」

フフフと、前までは見せなかった自然な笑みを、女は浮かべるようになった。

男「そうか、学校には盲腸ということで話がついてるらしいから、話を合わせて欲しいとのことだった」

女「それぐらいしか、体(てい)の良い嘘はないだろうからな。まぁ、そう聞かれることもあるまいさ」

男「先輩は、街を去った。二度と会うこともないだろうな」

女「そうか」

興味がない様子で女は流す。

女「それで男」

男「なんだ?」

女「今日はそんな報告をしに、ここへきたのではないだろう?」

心を見透かしているように、真っ直ぐな眼差しで俺をとらえたまま、そう言った。

男「完治までは二週間だったな」

女「あぁ、その通りだ」

男「では、一ヶ月後、貴殿に仕合を申し込みたい」

女「……あぁ、わかった」

寂しいような、嬉しいような、何とも言い難い表情で、女は承諾した。

男「出来うる限り、治療に専念して、剣術の勘を取り戻すことだな」

女「安心しろ、柔な鍛え方はしていない。楽しみにしている」

そう言いながら差し出した右手を握り、固く握手した。

男友「そんな重要なやつの審判が俺ってだめじゃねぇか?」

男「ここまで関わったんだ、最後まで付き合え」

女「あぁ、それに私達を見てきた男友だからこそ、頼みたい」

男「そう言われたら断れないけど、変な審判したとか、キレないでくれよなぁ」

一ヶ月後、完治し勘が戻った女を自分の道場に招いた。

道場は完全に貸切、ここにいるのは俺と女、男友だけだ。

>>191
ええい、またミスか。訂正分。


男友「そんな重要なやつの審判が俺ってだめじゃねぇか?」

男「ここまで関わったんだ、最後まで付き合え」

女「あぁ、それに私達を見てきた男友だからこそ、頼みたい」
男友「そう言われたら断れないけど、変な審判したとか、キレないでくれよなぁ」

一ヶ月後、完治し勘が戻った女を自分の道場に招いた。

道場は完全に貸切、ここにいるのは俺と女、男友だけだ。

男友「じゃあまぁ、準備は出来てんだろ。とりあえず、礼!」

言葉に従い、お互いに頭を下げる。

男友「んで確か、構え!」

竹刀を静かに互いに構えて、集中する。

男「女」

女「なんだ」

男「お前に勝ったら、プロポーズさせてもらう」

女「望むところだ」

男友「…、ま、いいけどね。始め!」

男友が上げた右手を振り落とした。

男「いざ尋常に」

女「勝負!」


糸冬



ほい、本編終了。

まぁ、なんだかんだ不器用な二人はいちゃいちゃするより、こうやってしかわかりあえんわけです。


後は、本編に諸事情でいれなかったシーンとか、後日談ぶち込んで、それのネタがなくなったら本当に終わりです

>>78の後

男「女はこういう店に良く来るのか」

とりあえず近くにあった小洒落た喫茶店の前まできた。

女「いや、あまりない」

男「…食べ物なのか、飲み物なのか、わからないメニューが出ているな」

女「私もほとんどわからないな」

男「すまない、出来ればほかの店がいいな」

女「私もだ。よく行く和菓子を売っている店が近くのはずだ。そこに行こう」

男「あぁ、そうしよう」



ここまで考えて、冗長になるとカットされました

>>94の後

女「そうだ、美味い蕎麦屋が近くにある。遅くまでやっているし行かないか?」

男「そうだな、腹も空いた」

女「そうとなれば決まりだな。そこのたぬき蕎麦が美味しいんだ、是非食べて欲しい」

男「そうか、それは楽しみだ」


冗長でカット2、ていうかこの時自分が腹減ってた上に、この後本編に関わることもなかった。

あれ、本編いちゃいちゃ出来てないの、これが原因?

>>113と平行してた二人の行動


女友「このアップルパイは捨てがたい」ブツブツッ

女友B「(あ~、女友ちゃん選ぶのに時間かかるタイプか)」

女友「しかし、ここはこのシェフの気紛れパフェという冒険も」ブツブツッ

女友B「女友ちゃん、まだ時間かかりそう?」

女友「あ、すまない。どうも選ぶことが慣れてなくて、それに目移りしてしまって」

女友B「さいですか~。まぁ、二人待たせてるし、早めにね」

女友「すまない」


これは元々書く予定はなかったシーン。登場しなくても、視点近くにいるキャラがどう行動してるかイメージすると書きやすいから起こしておいただけ。


そもそも、男と女の交互の視点移動しか考えてなかったし

>>120の後

先輩「やっぱり、あいつがいいのかよ…!」

苛立ちで、電柱を思いっきり殴る。

先輩「もうだめだ、男はもう許せねぇ」

感情にまかせたまま、身体は突き動かされていく。黒い黒いそれは生き物のように、彼を支配していくようだ。

先輩「あれが、家のあそこにあったよな」

彼自身の記憶もどこか曖昧で、それを手に入れるために行動したのは覚えている。

先輩「鍵はここだな」

ただ、どうやって家に戻ったのか、どう移動したか、そんなところが、心と同じく記憶がちぐはぐ。

先輩「手に入らないなら、壊して良いよな?」

誰にと言えば自分に、その言葉は向けられて。

先輩「さて、行くか」

刀を手にしたことからか、ちぐはぐなそれらは一つに纏められて。

先輩「誰が強いのかってこと、教えてやんねぇと」

都合のいいことだけ、思うようになってしまった。


視点移動の兼ね合いアンド、バレバレだけど犯人後で出ましょうということで先輩の貴重な登場シーンがカットに。

>>139の後


男友「すまねぇ、俺のせいだ…」

女「貴男が気にすることではない。誰もこんな事、想像しない」

男友「誰がやったんだ。女さんの代わりにぶん殴ってやるよ」

女「それは難しいな、我々と同門か、分派の人間。少なくとも刀を使うこと、剣術の覚えがある相手だ」

少しその発言に驚いたように。

男友「知ってるヤツだってのか?」

女「わからない。ただ、身体の捌きは少なくとも身内の連中だった」

男友「なんか面倒な事件なんだな」

女「あぁ、出来れば関わらせるつもりはなかったんだが、男がな」

男友「あいつが?」

女「来たときにわかった。あいつは敵討ちをするつもりなんだと。出来れば、手助けしてやって欲しい」

男友「止めなくていいのか?」

女「言って、止めるようなヤツじゃない…」

男友「わ~ったよ。行ってくる。けどどにいるかな」

女「…、私が襲われた現場だろう。場所は外の警備に、また、眠気が」

男「なるほどね、ゆっくり寝とけ」

慌てて飛び出す男友を見送り、そのまま闇に落ちた。


冗長カット3、どうせ会うんだし、いらんよねってことで

>>141の、現場に向かう途中


男「(父からメールか)」

携帯を取り出して、中身を読んでみるとと。

男「まさか、あの人、なのか?」

俺は動揺を隠せなかった。



短いしわざとらしいのでカット。

没シーンはこんなところ。細かくいうといろいろあるけども、男友が誰々からメールきたとか、なんとか情報によるとという発言はだいたい嘘だったりとか。母さんメールだけが本当。

後は、男友が神社に居たのも、メールで男に先輩を誘い出すからと送り、いったん離れて、背後からひっそり追跡してたからとかそんな感じ(どうせ出てくるんだろと大半思ってたろうから書く必要ないとカット)。


さて、次は後日談だな

2人らしい終わりかただな
ただもう少し、2人が惹かれあっていく過程が欲しかったかも
後日談に期待。2人がキャラ崩壊するぐらいイチャイチャする?ww

間違えた方向性

男「男友、俺は気づいたぞ」

男友「何がよ」

男「俺はこの方異性との関わりが薄かった」

男友「みてぇだな」

男「だから異性のことがよくわからず、女とのこともこんなに面倒なことになり、あんな事態も招いた」

男友「それは気にするなよ」

男「だから、俺は異性と接することにする」

男友「は?」

男「実は機会に恵まれて下駄箱に今日体育館裏で話があると」

男友「やめろ、間違っても行くな」

男「なぜだ?」

男友「昔風に言うと、それは恋文だ」

男「知ってるぞ?」

男友「はぁ?」

男「今までも許嫁がいるからと断ってきた」

男友「じゃあなんで…」

男「断るが、異性を知りたいので友人になって欲しいと言おうと思ってな」

男友「無自覚なゲス野郎ってすげえなぁ」

男「ゲスか?」

男友「期待を持たせる時点で十分ゲス野郎」

男「…そうか」

男友「(後で女に緊急会議しなきゃだめだな)」

>>202
多分いちゃいちゃ関係なしに暴走すると思う。


二人が思い合う過程自体は不足してると思う。

ただ好きなのは自覚したけど、今はどっちかって言うと剣士同士の友情に近いから、作品的には正しいとは思ってる

どうしたんだコイツ

男「いよ~っす。男友」

男友「」

男「どうした?」

男友「誰だテメェ」

男「記憶喪失にでもなったのかな、男友君」

男友「口調が変わりすぎだろ」

男「あぁ、これはだな、異性と話す機会があり、もっとフランクに話せと言われたんだ、んだぜ」

男友「無理すんな」

男「しかし、これで異性の経験を積んで、女のことをわかってやれるようにだな」

男友「今のままで十分だろ」

男「そうは思えん」

男友「他の女の子と仲良くしてたら女も気分良くないだろ?」

男「そういうものか?」

男友「そういうことなの。ていうかそういう知識は幼稚園で止まってるのかお前」

男「少なくとも側にいた異性は女だけだった、道場にもいるにはいたが、年齢差があったからな」

男友「ともかくだ。異性と仲良くするんじゃなくて、女と仲良くしろ」

男「具体的には」

男友「今日、手でもつないで帰れ」

男「まだプロポーズもできてな――」

男友「実質婚約前なだけだから、問題、ない」

男「…はい」

掴み取れ

男「というアドバイスをもらった」

女「そう聞かされた後に、繋ぐ気にはなれないな」

男「何故ゆえ?!」

女「男、お前が私とよりよい関係を築きたいと言うから、異性と話すことは許可した」

男「そうだ」

女「その結果がこれだというなら、もう話すな」

男「だ、ダメなのか」

女「…正直気分が良いものではないし、役に立ってもいないんじゃな」

男「とりあえず堅苦しい話し方はやめろって言われたぜ」

女「少し、お前が嫌いになりそうだ」

男「どうしてだ!」

女「私のためにいろいろ考えてくれるのは嬉しい。ただ、あまりに自分本位というか、ちゃんと考えてない」

男「すまなかったな」

女「そんなに凹むな、わかってくれればいい」ギュッ

男「お、女?」

女「聞かされてお前からされるのは癪だが、自分でやる分には問題ない」

男「そ、そうか」

女「しばらく離さないから、そのつもりでな」

男「わかった」

ある種の柔軟性

男「どうもっと」

男友「堅苦しい口調は止めたのか」

男「何だかんだでな、皆もこの方が話しやすいみたいだ」

男友「まぁ、悪いことじゃないし、良いんじゃないか?」

男「そうだな、いろいろ教えてもらっている、ナンパの方法とか」

男友「お前が今どこに向かおうとしているかが知りたいよ」

男「その会話のノリで女を口説いて見ようと思って」

男友「口説いた相手を更に口説くのかいな」

男「なんか、そういう刺激も必要なんだろう?」

男友「倦怠期ならな」

男「倦怠期ではないが二人の間に、風を吹かしたい」

男友「まぁ、頑張れ」

寝ちゃったよおい。

とりあえず今日で後日談終わらせて完結するぞ~

夜にだけどな

舞ってる

>>213
舞うのは大変だろうから、静かに待ってて欲しいんだぜ


ちなみに次の作品は変わり種な女騎士にしたよ。

後でタイトル教えろください

全裸待機

>>215
まだ決まってもないからのう。後日談書き終えるまでに考えとく

>>216
夏だといえ風邪引くからパンツは履きなさい




それに、エロ展開はないし。

敵の敵は…

女「男が暴走している」

男友「知ってる」

女「まさかと思うがお前がそそのかして?」

男友「メリットあると思う?」

女「ないな」

男友「誰かの悪影響を受けたみたいなんだが、とんとわからないんだよなぁ」

女「そういえば、私以外にも異性の友達ができたと喜んで話していた…時があった」プルプルッ

男友「心中お察しします。そいつっぽいけど、なんか特徴言ってなかった?」

女「その人間も私と男の関係を知っていて、話さない方がいいと口止めされたらしい」

男友「もろ話されてるけどな」

女「その異性自体も男友達が多いようで、すごい格好だったと言っていたな」

男友「へぇ、どんなやつら?」

女「確かモヒカンだったり、髪が緑だったり、トゲトゲの首輪をしてたり」

男友「特定した、説教してくる」シュタタタタタッ

女「え? あ、おいどこに…、行ってしまった」

お土産屋のキーホルダー的な好意

男友「何さらしとるんじゃワレ」

女友B「だってあの洋服大作戦以来、混ぜてくれないじゃん!」

男友「それ自体も呼んでないっつ~の。まぁ、助かったのは認めるけど」

女友B「だから今後も私がいれば助かるよ!」

男友「困らせてる時点で問題だからね?」

女友B「う、困らせた? 誰を?」

男友「主に女。オプションで俺」

女友B「だって男が女性との経験を深めて、女との付き合いに役立てたいっていうから、フレンドリーに話してみたらとか、ナンパ教本をバンドのメンバー持ってたから渡しただけなのに」

男友「女性経験が女しかないヤツに渡すような本じゃねぇ…」

女友B「え? マジで? そこそこあの人の告白相談とかされてたから、てっきり数は多いのかと。変な話するなぁとは思ってたけど」

男友「……OK、女友Bは悪くねぇわ。詫びだ、何飲む?」

女友B「バヤリ○スのオレンジお願い」

中高の夏休み終わりみたいな男さん

男友「とりあえず、男がしゃべりと態度が柔らかくなった程度にとどまって良かったな」

女「部活中はその変化が激しいがな」

男友「らしいな。あとそれで、そちらの進展は?」

女「一緒に帰って手を繋ぐぐらいだ」

男友「(そのアドバイスは忠実に守ってるのか)」

女「しかしまぁ、私はこれでいいんだがな」

男友「キスしたくないの?」

女「ストレートに聞くな、お前も」

男友「今時古風に婚約前までしないって決めてんなら良いんだけどさ」

女「まぁ、それに近いかな。あの仕合の判定が引き分けだった以上、男はプロポーズできないのだからな」

男友「素人目だからあってるかもわかんね~のに」

女「建て前はそれぐらいにしておけ、この話を聞いてるヤツはいない」

ばれて~ら

男友「何の話やら」

女「あの時、私の面の方がわずかに早かったのは確信していた。審判をしたお前が私を見る目からしても、ありありとな」

男友「…」

女「けど、お前は引き分けを宣言した。だから私もそれに従ったわけだ」

男友「イャア、ソリャシロウトメデスカラ」

女「男の返し刃を防ぐような身体能力と動体視力を持つヤツが、わからないはずがない」

男友「……別に見たまんまいってもよかったんだろうけど、二人の関係を考えたらってやつ」

女「フフ、ひどいヤツだ。まぁ、私としてもキスに関しては、ヤツが私に勝つまではお預けだ」

男友「長い道のりだなぁ」

女「なぁに、ヤツなら必ず越えるさ」

男友「ノロケいただきました~」

女「茶化すな馬鹿者」

今はこれでいい

男「ようやっと暖かくなるなぁ」

女「そうだな」

男「今年中にはお前に勝って、プロポーズしてやるからな」

女「楽しみにしてる」スッ

男「おう」ギュッ

女「今は手を繋ぐことだけ許可してやろう」

男「それ以上は、望んでない…、したいけど」

女「フフ、勝てたら望むようにしてやる」

男「そ、それが目的で頑張る訳じゃなくてな」

女「わかっている。だが、褒美がなければやる気はでないものだろう?」

男「う、うむ」

女「だから今は」チュッ

男「…い、今頬に」

女「これで勘弁しろ。私の許嫁」

男「…おう!」



本当に糸冬

後日談終了。この作品もこれにて完成です


もともとこの後日談、前作の男の口調と今作の男の口調違わねえ? とお気付きの方のためのものだったり

前作の時点で、女を知って軟派になったという設定はあったのだけれど、それを補完するシーンもなかったりして、ちょうど良い機会と言うことで。


ちなみに今作男友が男どついてないのは、目の前でいちゃこらされてイライラされてないからですb



んで、次回作のタイトルは決まり次第ここに書きます。決まらなかったよ…

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