絵里「愛をこめて贈りましょう」 (57)

絵里「慌てないで聞いてほしいの。今日は8月3日よね」

希「うん」

絵里「で、私は1ヶ月くらい前からプレゼントを考えてたわけよ」

にこ「そうね。あんたこれでもかってくらい下調べしてたし」

絵里「で、結局当日を迎えたでしょ?」

希「うん」

絵里「……誕生日プレゼント、決まってないの」

にこ「予想できてたわ」

希「えりちヘタレやもん」

絵里「ひどい」

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絵里「だから2人とも、プレゼントは何にした?」

にこ「下調べはどうしたのよ」

絵里「いや、2人と被ったら大変だから」

希「ウチは普通にストラップやね。穂乃果ちゃんイチゴ好きって言ってたからイチゴの」

絵里「へー、にこは?」

にこ「クッキー」

絵里「手作り!?」

にこ「ええ、その方が安いし量作れるから」

絵里「なるほど」

希「えりちは今、何も持ってないん?」

絵里「一応あるにはあるんだけど……このかばんに、たくさんの中から選んだやつが数個」

にこ「見せてみなさい」

絵里「えーっと……この通り」

にこ「あー……」

希「わわっ、全部似たようなラッピングされてる」

絵里「そうなのよ。だから何が何かわからなくて」

にこ「数個って言ったけど、これどう見ても十数個よね」

絵里「あら? そう?」

希「全部渡したら?」

絵里「それはきっと穂乃果が遠慮しちゃうわ」

にこ「そういうとこはわかってるのね」

絵里「ええ」

希「でもこれからもう少ししたら、穂乃果ちゃんのおうちで誕生日パーティやろ? 間に合う?」

絵里「そうなのよねぇ……たぶんこういう細長いのはお菓子だと思うのよ」

にこ「腐らないやつよね」

絵里「その辺は抜かりないわ!」

希「プレゼント選びも抜かりなくしてほしかったなぁ」

絵里「痛いところを……」

にこ「痛いところしかないでしょ」

絵里「ええっ」

希「えりち、どれにするかだけでも決めといたら?」

絵里「そうね……じゃあこれにする!」

にこ「1番小さいのでいいわけ?」

絵里「ほら、大きい箱と小さい箱だったら、小さい方がいいものが入ってるって相場が決まってるじゃない」

希「えりち……」

にこ「なんで童話基準で行くのよ……」

絵里「え? 違う?」

希「まあ大丈夫じゃない? えりちがくれるものだったら、穂乃果ちゃんは何でも喜びそうやん」

にこ「そうね。たとえドングリとかでも大切にしそうね」

絵里「それはないわよ」

希「お、久しぶりにまともな……」

絵里「お花とかならまだしも」

にこ「あんまり変わらないじゃないの!」

絵里「ええっ!?」

希「うーん、えりちって学校のこととか関わってないと、途端に抜けるなぁ」

絵里「えー? そうかしら?」

にこ「……そろそろ行くわよ」

絵里「え、ちょっと、何で目をそらしたの!?」




穂乃果「今日は穂乃果のために集まってくれてありがとう! 乾杯!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん待って」

海未「まだ誰もグラスを持ってませんよ」

穂乃果「えへへー、ちょっと張り切りすぎちゃったかも」

絵里「穂乃果、口についてる」

穂乃果「どこどこ?」

絵里「仕方ないわね……はい、とれた」

穂乃果「ありがとう絵里ちゃん」

絵里「どういたしまして」

雪穂「み、みんなまだ料理に手を付けてもいないのに……」

亜里沙「ハラショー……」

花陽「穂乃果ちゃんらしいね」

真姫「ていうか何を食べたのよ」

凛「あ、から揚げが1つなくなってるにゃー!」

にこ「全部食べられる前に食べるわよ」

希「そうやね」

穂乃果「じゃあもう1回、かんぱーい!」







希「うーん、おいしかったぁ!」

にこ「かなりの量だったわね……穂乃果のお母さんに感謝しないと」

真姫「そうね」

海未「実は私も手伝ったんですよ?」

ことり「私もちょっとだけ」

雪穂「私も」

絵里「穂乃果は?」

穂乃果「お部屋で寝てました……」

花陽「ふふっ」

海未「どれを作ったかわかりますか?」

亜里沙「……おそらくサラダですね!」

海未「おお、正解です」

凛「すごーい! 亜里沙ちゃん何でわかったの?」

亜里沙「えーっと……実は適当に言ったんです」

ことり「なーんだ、びっくりしちゃった」

真姫「次は誰の当てるの?」

穂乃果「そういうゲームなの? じゃあ穂乃果は雪穂のを当てちゃうぞー」

雪穂「お姉ちゃんにわかるの?」

穂乃果「今日は誕生日だし、運もいいはずだよ!」

花陽「も、元から運頼みなんだぁ……」

雪穂「普通に当てらんないの?」

穂乃果「雪穂っぽい料理かぁ」

雪穂「私らしい料理って何?」

穂乃果「頑張って痩せようとしてる料理かな」

雪穂「うるさーい!」

希「ふふっ、穂乃果ちゃんそれ料理になってないよ」

穂乃果「そうだね」

海未「2人は相変わらずですね」

ことり「うんっ」

真姫「あ、そうだ。プレゼントはどうするの?」

絵里「」

にこ「ケーキ食べた後でもいいんじゃない?」

希「そうやね」

穂乃果「ケーキ!」

雪穂「ケーキ……」

凛「あー、2人とも同じ反応してるにゃー」

雪穂「しまった」

亜里沙「仲いいんだね」

穂乃果「仲いいよ!」

雪穂「や、やめてよお姉ちゃん」

希「あらあら照れちゃって、かわいいなぁ」

ことり「じゃあ私がケーキとってくるね」

雪穂「あ、私も」

亜里沙「私も手伝います!」

穂乃果「穂乃果はちょっとトイレ」

にこ「……よし」

凛「絵里ちゃん」

絵里「何?」

にこ「穂乃果とはどこまで行ったのよ」

絵里「え? どこまでって?」

希「ほら、デートとか……」

絵里「ああ、秋葉原くらいかしら。1番遠いところは」

海未「……こういう人でしたね」

花陽「あはは……」

絵里「え? 何?」

にこ「ほら、あんたが鈍すぎたから穂乃果とくっつけるのに時間かかったじゃない」

希「結局ウチらがサポートしてやっとやったもん」

絵里「ああ、そんなこともあったわね」

真姫「だから私たち、2人がどうなってるのか興味あるのよ」

海未「幼馴染の恋人ですからね」

ことり「あ、始まったね」

凛「ことりちゃん、ケーキはどうしたの?」

ことり「2人に頼んできたからだ丈夫だよっ。それより2人の近況はどんな感じなの?」

絵里「近況……そうね。特に変わってないわ」

花陽「変わってない、って?」

絵里「一緒にご飯食べたり、一緒にテレビ見たり」

海未「……それって泊りですか?」

絵里「うん」

にこ「なんか予想以上に進んでるわね……」

希「でもえりち、そこから先が鈍いからなぁ」

絵里「?」

凛「そういえば何で2人には教えないの?」

海未「2人とも惚気るのは聞きたくないのではないかと思いまして」

にこ「まあこれだけくっついてるからね。家でも知らないうちにイチャイチャしてるのよ」

絵里「そんなことないわよ?」

真姫「じゃあ2人きりの時、お互いが離れてる時間はどのくらい?」

絵里「……ないかも」

花陽「す、すごい……」

凛「ずっとくっついてるの?」

絵里「そうなるわね」

ことり「もう絵里ちゃんがプレゼントでいいんじゃないかなぁ」

真姫「そうね。どうせ絵里のことだからプレゼント選べなかったんでしょ?」

絵里「ぎくっ」

海未「こんなに大きなカバンを持ってきて……決めきれなかったもの全部持ってきたんですか?」

希「海未ちゃんの言う通り、なんでもバレバレやね」

絵里「本当ね……」

穂乃果「ただいまー。何話してたの?」

凛「絵里ちゃんの惚気話だにゃー」

穂乃果「うーん、でも最近はくっついてないよね?」

絵里「そうね……あんまり時間なかったし」

花陽「えっ、それでも……?」


今日はここまで
毎回誕生日スレが誕生日に終わらない

雪穂「ケーキ持ってきました」

亜里沙「おいしそう……」

穂乃果「わー! すごい!」

ことり「ふふっ、切り分けるね」

海未「えーっと……何等分ですか?」

亜里沙「11等分……」

雪穂「分けにくっ!」

真姫「穂乃果は誕生日だから2つ食べたら?」

穂乃果「えっ、いいの?」

にこ「いいんじゃない? その方が分けやすいし」

花陽「うん」

凛「そうだね」

雪穂「みなさんがいいならそれで……」

亜里沙「うんうん」

ことり「よかったね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん!」

海未「では決まりですね」

希「じゃあ切り分けよっか」

絵里「え、何で私には聞かないの」

にこ「だってあんた穂乃果にべったりじゃない。話聞いてたの?」

絵里「穂乃果を通じて」

希「なにそれスピリチュアルやん」

ことり「あ、そうだ。私からのプレゼントは……はい」

穂乃果「え? これって……」

ことり「穂乃果ちゃん、かわいいフォークが欲しいって言ってたでしょ? だからプレゼント」

穂乃果「うわぁ……これ穂乃果が欲しかったやつだ!」

穂乃果「ありがとうことりちゃん!」

ことり「ふふっ、絵里ちゃんの分もあるよ」

絵里「わーい」

絵里「……え?」

希「えりちは穂乃果ちゃんとセットやから」

花陽「そうだねぇ」

にこ「じゃあ私もついでに……はい、クッキーよ」

穂乃果「わぁ、大きい!」

にこ「絵里と2人で食べなさい。雪穂ちゃんにはこっち」

雪穂「えっ、いいんですか?」

にこ「ええ。そっちの方が上手くできたから」

雪穂「ありがとうございます……って、え?」

穂乃果「……ほんとだ」

にこ「穂乃果や絵里なら見た目気にしないだろうと思って」

穂乃果「す、するよー!」

絵里「するわよー」

にこ「イチャイチャしてたら何食べてるかなんて気にしないでしょ」

穂乃果「……ちょっとはします!」

希「ふふ、やっぱり」

凛「じゃあ凛たちも渡すにゃー!」

花陽「そうだね」

真姫「ええ」

ことり「3人は一緒のもの買ったの?」

真姫「ちょっと高かったからね」

穂乃果「えっ、何だろう……ドキドキしてきた!」

凛「代表して凛が渡します。お誕生日おめでとう穂乃果ちゃん」

花陽「おめでとう」

真姫「おめでとう」

穂乃果「ありがとう! 開けてみていいかな?」

花陽「いいよぉ」

穂乃果「……これって」

真姫「写真立てよ」

穂乃果「で、でもここ、ラインストーンでμ'sって書いてるよ……?」

凛「凛たちが作ったんだよ」

花陽「真姫ちゃんもすっごく頑張ってくれて」

真姫「は、花陽っ!」

花陽「あ、内緒だったね。ごめんね真姫ちゃん」

穂乃果「うぅ……大切にするね!」

真姫「ちょ、泣かないでよ」

凛「絵里ちゃんとの写真はもう1つの方の写真立てに入れてほしいにゃ」

絵里「やっぱりあるんだ」

凛「応援してるよ!」

絵里「何を」

にこ「あんたヘタレなんだから言わなくてもわかるでしょ」

絵里「ぐぬぬ」


ここまで
ちょっと時間なかった


遅れた
こっちは明日の昼更新になります

雪穂「じゃあ私たちからも……」

亜里沙「そうだね」

穂乃果「え? 2人も?」

亜里沙「はい!」

雪穂「誕生日なんだから、はいこれ」

穂乃果「丸い……」

亜里沙「四角いのにしようかとも悩みました」

希「え、そこなん?」

穂乃果「開けてみていい?」

雪穂「どうぞ」

穂乃果「……おお! すごい!」

絵里「掛け時計?」

雪穂「お姉ちゃんはいつも時間にルーズだから……絵里さんもそう思いませんか?」

絵里「ああ、たまにね。最近は私が時間管理してるようなものだけど」

穂乃果「そうだねぇ」

ことり「よ、予想以上だよ……」

海未「絵里が首から掛け時計をぶら下げておけばいいんじゃないですか?」

絵里「ええっ!? 結構重いわよ、これ」

亜里沙「今度はもっと軽いの探してくるね!」

絵里「違う! そういう意味じゃない!」

海未「では私も渡してしまいましょう」

希「じゃあウチも」

ことり「そうだね」

真姫「これで全員……」

絵里「……」

真姫「じゃないわね。うん」

穂乃果「2人は何をプレゼントしてくれるのかなー?」

海未「私からはこれ、リストバンドです」

希「ウチからはストラップやで」

穂乃果「ありがとう2人とも!」

海未「いえいえ」

希「ふふ、喜んでくれてうれしいよ」

穂乃果「こういうカラフルなリストバンド、前から欲しかったんだよねぇ。今のと交代で使おっと」

穂乃果「ストラップは携帯につけようかなー。ふふふ」

花陽「ケーキは私が切り分けるね」

凛「かよちん頑張ってね」

希「12等分やで」

亜里沙「あ! この時計を下に敷けば……」

絵里「亜里沙、すごくいい考えね。でも落ち着いて、これはプレゼントだから」

亜里沙「そうだった」

穂乃果「……」

海未「あなた今、下に敷こうとしましたよね」

穂乃果「そ、そんなわけないでしょ海未ちゃん! 途中で気づいて辞めたよ!」

雪穂「やめたのは褒めてあげる」

にこ「穂乃果……不憫ね」




穂乃果「ふー……おいしかったぁ」

海未「そうですね」

花陽「……あ、クラッカー落ちてる」

凛「……」

真姫「あ」

雪穂「え?」

凛「く、クラッカー鳴らそうと思って置いてたの、忘れてたにゃー……」

真姫「……しまった」

にこ「別にいいんじゃないの? 穂乃果とかびっくりしそうだし」

穂乃果「しないよぉ。するなら絵里ちゃんだよ」

絵里「えっ」

亜里沙「なるほど……」

希「あー、確かに」

絵里「……そうかしら。やられないとわからないかも」

凛「……」

絵里「用意しなくていいです」

希「それじゃ、ウチらは帰ろっか」

絵里「え」

海未「そうですね。ここから2人で」

雪穂「亜里沙、今日泊めて」

亜里沙「もうすでに許可はとってあるよ!」

絵里「えっ」

ことり「じゃあ頑張ってね、絵里ちゃん」

にこ「また明日、学校でね」

希「えりち、頑張ってな」

花陽「応援してるよぉ」

凛「クラッカーは持って変えるにゃ」

真姫「そうね」

雪穂「あ、お姉ちゃん。お父さんが呼んでる」

穂乃果「はーい」

穂乃果「あれ? お父さんとお母さん、どこ行くの?」

絵里「え」

穂乃果「ちょっと用事で出てくる? うん、わかった……」

穂乃果「ああ、1時間くらい?」

絵里「……」

海未「だ、そうですよ」

絵里「そ、そうね。大丈夫よ。がんばるわ」

にこ「目の焦点が定まってないわよ」

穂乃果「……みんな行っちゃったね」

絵里「……そうね」

穂乃果「穂乃果の部屋、来る?」

絵里「ええ」

穂乃果「絵里ちゃん、そのカバン何?」

絵里「こ、これは後でのお楽しみよ」

穂乃果「そうなんだぁ」

絵里「……どうしよう」

穂乃果「え?」

絵里「ううん、なんでもない」

穂乃果「……絵里ちゃん!」

絵里「わ、どうしたの急に。抱き着いて来たりして」

穂乃果「……絵里ちゃんなんだかドキドキしてない?」

絵里「ぎくっ」

穂乃果「やっぱり」

絵里「あはは、バレちゃった?」

穂乃果「うん、絵里ちゃんバレバレ」

絵里「そうね。隠してても仕方ないし、話すわ」

穂乃果「ど、どうしたの……? 正座なんかして……」

穂乃果「まさか別れ話!?」

絵里「ないない」

穂乃果「だよねー」

絵里「実はね、穂乃果の誕生日プレゼントを選ぶのにとっても苦労したの」

穂乃果「うん」

絵里「それでね、とりあえず穂乃果が喜びそうなものを買ってきたの」

穂乃果「それがそのカバンの中身?」

絵里「そういうことよ」

穂乃果「なるほど……どれかを引き当てればいいってわけだね」

絵里「え、違っ……」

穂乃果「よーし、いくよー!」

絵里「……まあ楽しそうだしいいか」

穂乃果「あ、穂乃果はこのちっちゃいのにする」

絵里「小さいのでいいの?」

穂乃果「うん。大きいのと小さいのだったら、小さい方がいいもの入ってそうだから」

絵里「うんうん、やっぱりね」

穂乃果「わ、他にもいっぱい入ってるね……12個くらい?」

絵里「そのくらいなのね……ああ、開けてみて」

穂乃果「絵里ちゃん何が入ってるか知らないの?」

絵里「あはは……忘れちゃって。似たような包装だから」

穂乃果「そうだねぇ」

絵里「でもそれはなんとなく覚えてるわ。大切なものだった気が……」

穂乃果「……箱だね」

絵里「それも開けてみて」

穂乃果「あ、何だろう……」



穂乃果「……指輪?」



絵里「え」

穂乃果「つ、つまり……そういうこと?」

絵里「……ああ、そうね」

穂乃果「大切なものって、そういうこと?」

絵里「うん」

穂乃果「……」

穂乃果「絵里ちゃんが積極的になってくれた……!」

絵里「ほら、前に穂乃果がアクセサリーほしいって言ってたじゃない」

穂乃果「」

絵里「それ、ここの近くでしか売ってない限定品なのよね。数も少しだけだったし……まあただのアクセサリーで……」

穂乃果「……」

絵里「……あれ? 穂乃果……穂乃果さん?」

穂乃果「絵里ちゃん、久しぶりに穂乃果は怒ったよ」

絵里「え、ええっ!? 何で!?」

穂乃果「絵里ちゃんのプレゼントは絵里ちゃん自身になってもらいます」

絵里「ど、どういう意味ですか」

穂乃果「はい、リボンつけたよ」

絵里「ほ、穂乃果さん? 目が怖いです」

穂乃果「よし、絵里ちゃん。今日は1日穂乃果のプレゼントになってもらいます」

絵里「それってどういう……」

穂乃果「ヘタレの絵里ちゃんにはお仕置きです!」

絵里「わ、ちょっと穂乃果!? 何で服を脱がすの!?」



パァン!



絵里「わひゃぅっ!?」

希「ウチらが帰ったと思ったら大間違いやで!」

凛「ドッキリ大成功だにゃー!」

ことり「絵里ちゃんのことだから結局何もプレゼントできてな……」

絵里「」

穂乃果「」

海未「!?」

真姫「ねぇちょっと、私まだクラッカー鳴らして……」

絵里「」

穂乃果「」

真姫「……」

ことり「お邪魔しましたー……」

絵里「ちょ、まっ……誤解! 誤解よ!」

花陽「ど、ドキドキしちゃった……」

にこ「雪穂ちゃんたちは先に行かせててよかったわね……」

絵里「ドア閉めないで!」

絵里「ああ……足音が去っていく」

穂乃果「絵里ちゃん」

絵里「なに?」

穂乃果「続き、しよっか」

絵里「ほ、穂乃果、落ち着いて。クールダウンよ」

穂乃果「絵里ちゃん。抵抗はいけません」

絵里「穂乃果、どうしたのよ急に」

穂乃果「もう我慢ならない。2日も絵里ちゃんに抱き着いてなかったんだよ……」

絵里「ええ、それは大変だけど……」

穂乃果「だから今日こそは素肌でアタックします」

絵里「穂乃果待って、ストップ! ストーップ!」

穂乃果「もう、絵里ちゃんどうしたの」

絵里「まだお風呂入ってない」

穂乃果「なるほど」

にこ「って違うでしょ!」

絵里「うわぁ!?」

穂乃果「あれ? みんないたの?」

希「そうやで。凛ちゃんとか海未ちゃんとか真姫ちゃんとかには刺激が強いと思って帰らせたけど……」

ことり「……もうヘタレってレベルじゃないんだね」

花陽「絵里ちゃん……」

絵里「ことりと花陽の視線が1番傷つくんだけど」

にこ「何よ、気を遣って2人きりにしてあげたって言うのに」

穂乃果「なるほど」

絵里「へー」

希「えりち、気付いてなかったんや……」

にこ「で、お風呂はどうするわけ」

絵里「何が?」

にこ「何がじゃないわよ何がじゃ」

希「えりちから誘ったのに」

絵里「ああ、お風呂ね」

穂乃果「いつもよく入ってるからね」

花陽「!?」

ことり「ど、どこが越えちゃいけないラインなのかわからないよぉ……」

絵里「私たちの中ではこれが普通なのよ」

穂乃果「うん」

希「くっ……価値観の共有が出来てる辺りがもうどうしようもない」

にこ「本当ね」

絵里「ていうかこれじゃいつもと変わらないわ!」

穂乃果「ほんとだ」

希「いつもこんなことしてるん?」

絵里「そんなところ」

にこ「何やってんのよ……」

穂乃果「でも穂乃果は絵里ちゃんと一緒にいられるだけでしあわせー」

絵里「私もよ」

花陽「なるほど……」

ことり「ふむふむ」

にこ「何メモしてるの?」

ことり「あとで海未ちゃんたちに話す用に」

希「ああ、それはいるなぁ」

絵里「えっ」

にこ「そういえばプレゼント、結局どうしたの?」

穂乃果「あ」

絵里「こ、こらにこ! それは……」

穂乃果「そうだったねぇ……絵里ちゃんがプレゼントなんだった」

絵里「穂乃果、待って」

穂乃果「プレゼントはしゃべっちゃダメなんだよ」

絵里「じ、実家へ帰らせていただきますっ!」

希「えりちストップ」

絵里「た、助けて!」

にこ「何をそんなに怖がってるのよ」

絵里「き、キスは……」

ことり「?」

絵里「キスは……その、心の準備が……!」

穂乃果「ええっ!? そ、それは穂乃果もしないよぉ!」

にこ「え」

絵里「あ、そ、そうだったの? 強制するからてっきりそういうことかと……」

穂乃果「違うよ、穂乃果だってそういうのは……大切にしたいし」

希「花陽ちゃんどう思う?」

花陽「う、初々しい……?」

絵里「なーんだ。それなら安心ね」

穂乃果「じゃあ穂乃果たち、お風呂入って来るけど、みんなはどうする?」

希「実家に帰らせていただきます」

にこ「まったく進展ないじゃない」

ことり「私たちも失礼しまーす」

花陽「そうだねっ」

絵里「また明日ね」

穂乃果「ばいばーい」






にこ「ま、あの2人はあんな感じが1番似合ってるってわけね」

希「そうやね」

花陽「でも絵里ちゃん、着替えとか持ってきてたのかなぁ?」

ことり「え? あのカバンに入ってたように見えたけど……」

にこ「え、そうなの?」

希「えりち、元から泊まる気満々やったんや……」

花陽「というかあの2人にとってはそれが普通だったんじゃ……」

ことり「それで進展なし……?」

にこ「……カバンの中に盗聴器でも仕込む?」

希「うん。真面目に検討しよか……」



     おわり


更新途中間開いてすまん
ほの誕ssおわり
結局3日過ぎた

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