海未「あれから一年……」 (43)


海未「そんな!穂乃果が絡んでこないなんて!」

穂乃果「変な海未ちゃん」

の続きです。全部酉違いますがw

二個目はあまり関係ないのでスルーしても大丈夫です。

あいからわらず短いと思います。


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「はい!今日の練習はここまで!」

8月3日、夏休みに入ってすぐのこの日
亜里沙と雪穂を加えた新生スクールアイドルグループでの練習はいつもより早く終わりました。

「今日は早いにゃー!」

「今日は穂乃果の誕生日だもの。当たり前よ。」

真姫が言います。
そう、今日は穂乃果の誕生日。久しぶりに、みんなが集まるんです。

μ'sの、みんなが!


…………………………………

『穂乃果!誕生日おめでとう!!』

パーンッ!クラッカーの音がなり響きます。
ここは穂乃果の家。その一室をお借りして、みんなでお祝いです

「みんなありがとう!!」

穂乃果は嬉しそう、なんて。当然ですね。

「穂乃果も大きくなったわねぇ」

「むぅー!私絵里ちゃんと一個しか違わないよ!」

「あはは、ごめんなさい」

「でも、もうそんなにたつのね。早いわ……」

「そうだねぇ……」

やっぱりこのメンバー、μ'sのみんなといると落ち着きますね。




今日は穂乃果の誕生日……

けど私達にとっては、また別の……
大切な記念日でもあるんですーーーーー

まだ絵里や希、にこがいて……私達がμ'sだった頃のお話……

ーーーーー

「はい!今日はここまで!」

絵里がそう言うと、皆はいつも疲れて屋上の床にたおれこみます。

「はぁー今日も疲れたー!」

「なにいってるのよ。今日はいつもの半分しかやってないわよ?」

「それはそうだけどー……あれ?皆は?」

でも、今日は違います。
穂乃果に見つかる前に素早く部室に移動して、"準備"を始めます。
絵里は時間稼ぎ役です。


部室を飾り付けして、料理を用意して、プレゼントも用意して……
あとは穂乃果を呼ぶだけです。

………

ガチャッ。部室の扉が開いて……

『穂乃果!誕生日おめでとう!!』

パーンッ!この日もクラッカーでした。

「え?え?何々!?」

突然のことで焦る穂乃果。これはもしかすると……

「穂乃果ちゃん、今日誕生日でしょ?だからお祝い!」

「あ!そっか!」

やっぱり。忘れてたみたいですね…


その後も穂乃果の誕生パーティーは楽しく、賑かに進みます
でも……

「海未ちゃんどうしたの?元気ないみたいだけど…」

ことりに聞かれます。そう見えるでしょうか?

「いえ…別に、大丈夫です……」

「もしかして…ううん。もしかしなくても、あの事だよね?」

あの事……そうです。私はずっと、その事を考えていました。

「いつやるの?」

「今……でないことは確かです……」

「言うなら早くしないと…パーティー終わっちゃうよ?」

「み、皆の前でなんて恥ずかしすぎます!」

「皆知ってるから大丈夫だと思うけどなぁ……」

そんな!それは困ります!


「二人とも、なに話してるの?」

ほ…穂乃果!?

「海未ちゃんがぁー穂乃果ちゃんに言いたいことが……」

「な!なんでもありませんよ!?」

もう、ことりってば……急いでことりの口を塞ぎます。

「そう?」

「ええ!もちろん!」

ごまかせ……ましたか?

「むぅー海未ちゃんのヘタレー」

「ヘタレとはなんですか!」

「言うなら早い方がいいと思うよ?」

「わかってます!……わかってますけど……」

「けど?」

「は…恥ずかしいんです……その……」

「こくはく?」

「ひいっ!」

そう、私は決めたのです

今日、穂乃果に告白すると………


結局、そのあとも何度かチャンスはあったものの……

「うーみーちゃーん………」

「すみません…すみません…」

やっぱり、言えませんでした…

………………

「それじゃあ、そろそろ暗くなるから帰りましょうか。」

絵里が言います。
すると皆、片付けを始めて……

あっという間に、帰る態勢でした。

「それじゃあまた明日ね」

「ばいばーい!」

散っていきます。そして……

「海未ちゃん!がんばってね!」

そういってことりは……最後まで気を使ってくれて…

部室には、私と穂乃果の二人きりになりました。

「じゃあ、帰ろうか」

「っ、そうですね……」

…………………………


いつもと同じ帰り道……でも、いつもよりはるかに遠く感じます。

ふと、穂乃果が

「嬉しいなぁ……」

「へ!?な、何がですか?」

「去年まではさ、海未ちゃんとことりちゃんと…あとは雪穂とかくらいで過ごすことが多かったでしょ?」

「あぁ……そういえばそうですね」

「あいや!それも十分過ぎるくらい嬉しかったよ!?」

ふふ、こういうところは穂乃果ですね。

「別に、嬉しくなかったかな?なんて思ってませんよ、ふふ。」

「えへへ……ああして大人数で祝ってもらうことなんてあんまりなかったから…」

「えぇ…私も楽しみです」

「楽しみにしててよ!」

なんていう、いつものように他愛もない話をしていると、最後の分かれ道まで来ました。

「じゃあ海未ちゃん、また明日ね!」

「あ……はい……」

手を、振ります……





あぁ…帰ってしまう……

だめです……ちゃんと言わなくては!

「穂乃果!!」

「え?何?」

やった!……あとはとりあえず穂乃果の家に……告白はそれからで……

(穂乃果の家に寄っても構いませんか?)
「す……好きです!穂乃果のことが!!」

何をいっているんですか!私は!?

焦りすぎたせいか、全然違うことを言ってました。

「ずっとずっと前から……穂乃果のこと……」

でも、もう止められません。

何一つ上手くやれない不甲斐なさや自己嫌悪、恥ずかしさ……
いろんな感情で頭の中がぐちゃぐちゃになって……

「うっ……」

少し、涙ぐんで

「う……海未ちゃん……?」

穂乃果に呼ばれたのすら、気がつかないくらい……



そして……

「ま、また明日!学校で!」

逃げました。
いや、逃げようとしました。でも……

「海未ちゃん待って!」

ガシッ。捕まってしまいました。

「離してください!」

今穂乃果の顔を見たら、感情が押さえられなくなる……

「返事!聞かないの?」

そんなこと、言わないでください…

「叶うとは…思っていませんから……」

そう、叶うわけがない。だから、気持ちを伝えるだけ……最初からそう決めていました。







「海未ちゃん!」

普段より大きい声で呼ばれました。

「好き!」

「え……?」

今……なんて?好き?
本気で幻聴かと思いました。でも……

「聞こえなかった?私も!海未ちゃんが好き!!」

「え……うそ……?」

あまりのことで、素っ頓狂になってしまいました

「もう!嘘な訳ないでしょ!」

そういって穂乃果は、力一杯抱き締めてきました。


「穂乃果から言いたかったのに……ずるいよ……」

「ほ……穂乃果……」

そのあとのことは……よく覚えていません。

二人とも、涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、外だというのに人目を憚らずに抱き合って………

確かあのときも私の家に泊まったんでしたっけ……



思い出すと私、泣いてばかりですね……

ーーーーーーー


「アイドル部の活動の方はどうなの?順調?」

にこが言います。

「もちろん!雪穂と亜里沙ちゃんが入って、上手くやってるよ!」

「楽しいにゃー!」

「にこはいつもそれですねぇ……つい二週間前だって話したじゃないですか」

「何度だって聞くわよ!それに最近は絵里がいないことが多かったし」

「お姉ちゃん大学が忙しいみたいで……」

「ごめんなさいね……」

「べぇつにいいわよー」

こういう会話を聞くと、やはりもう大学生なんだなと改めて感じます。





穂乃果も、同じことを思ったようで

「三人とも…もう大学生なんだねぇ」

「なーにいってんのー!当たり前でしょー」

「そんなことより……海未ちゃん、穂乃果ちゃんとはその後どうなん?」

あ…希、バカっ

「穂乃果たちはラブラブだよー!この間もキッ………」

油断もすきもありません……!

「もごもご……」

「きっ?なぁにー?きになるやん♪」

「そ…そんなことはどうでもいいのです!」

「え……海未ちゃん……どうでもいいの……?」

「え、あ、その……言葉の文です!」

危ない危ない……穂乃果の泣き顔は危険です……

「の、希はどうなんです!?絵里とは!!」

ここは反撃に出ますっ!


「へっ!?う……うちらは…なぁ?」

「そ、そうよ!普通よ!にこはどうなの!?」

「へっ!?にこぉ?」

「知ってるのよ?ツバサと付き合ってるの……」

「うわぁぁぁぁ黙りなさいえりっ!」

「えぇ!?」

「ソウダッタノォ!?」

「知らなかったよー!」

ふぅ……話題を変えられました……

それにしても、にこはツバサと……知りませんでした……


「でも一番気になるのは……」

チラッ。絵里が凛と真姫を見ます。

「一番新しい二人よね?」

「ウヴェェ!?」

「ど、どうしてしってるにゃ!?」

「亜里沙から……ね?」

「あーりーさー……」

「え!あ!その……」

「しゃー!」

「すみませんんん!!」


そんなことを話していると、いつの間にか真っ暗になってしまいました。

「そろそろ、お開きかな?」

めずらしく穂乃果が言います

「そうね、もう真っ暗。」

「次はことりの誕生日ね」

「わぁー、嬉しいなぁ」

皆、いそいそと帰りの支度を始めて……

「じゃあ、また今度ね」

「ほななー」

「海未とお幸せにねー」

終わってみると、あっという間でしたね……


………………………………

希「いやー盛り上がったなぁ♪」

にこ「全員集まったのは三ヶ月ぶりくらいだものね」

雪穂「皆忙しいのにごめんね?」

絵里「いいのよ♪それに今日はにこの秘密も知れたし……」ニヤニヤ

にこ「あんたねぇー!!」

亜里沙「あれ?雪穂、家に戻らなくていいの?」

雪穂「え?あー、まぁ、私も空気を読んだんだよ」

真姫「どういうこと?」

凛「真姫ちゃん!皆!海未ちゃんがいないにゃ!!」

真姫「あぁ、なるほどね」

ことり「凛ちゃん、気にしなくて大丈夫だよ?」

花陽「うん。たぶん、海未ちゃんは……」

………………………………


ガラガラッ
穂乃果が店の扉を閉めます。

「ふー、楽しかったぁ!」

完全に油断しています……今です!

「ほーのかっ!」

ギュッ。不意打ちで後ろから穂乃果を抱き締めました

「ほわっ!海未ちゃん!?」

ふふ、ドッキリ成功です♪

「ビックリしましたか?」

「全然気がつかなかったよー」




「穂乃果、今日がなんの日か覚えてますか?」

「もちろん!穂乃果の誕生日!」

あぁ……やっぱりです……

「もう!それもそうですが違います!」

「あはは、冗談冗談。」

「まったく……」

覚えていてくれました。…やっぱり嬉しいですね

「あれから……もう1年たったんだね……」

「はい…長いようで、短かったです」

「海未ちゃんから抱き締めてくれるなんて、初めてじゃない?えへへ」

「そ」


「そうですか?」

「そうだよー」


言われてみると、そうかもしれません。
こうして後から抱き締めるのなんてほんとに……

穂乃果って可愛いですね

「海未ちゃん…………」

穂乃果?どうしたんでしょう、目を瞑って……
あ、そういうことですか。

「穂乃果、誕生日おめでとうございます……」

「ありがと……ん………」

何度しても慣れませんね、これは……


………………………

「海未ちゃん、今日泊まっていかない?」

「え?いいんですか?」

「もちろん!…海未ちゃんがよければ…だけど…」

穂乃果ってば。何をいってるですか?

「いいに決まってるじゃないですか。寧ろ喜んで」

「やったー!」

ギュー!穂乃果が飛びついて来ます

「もう、穂乃果ってば」

「えへへー、海未ちゃん♪」

「ふふ、穂乃果」

「海未ちゃん」

「穂乃果」

「海未ちゃん!」

「穂乃果」


ミスった


………………………

「海未ちゃん、今日泊まっていかない?」

「え?いいんですか?」

「もちろん!…海未ちゃんがよければ…だけど…」

穂乃果ってば。何をいってるですか?

「いいに決まってるじゃないですか。寧ろ喜んで」

「やったー!」

ギュー!穂乃果が飛びついて来ます

「もう、穂乃果ってば」

「えへへー、海未ちゃん♪」

「ふふ、穂乃果」

「海未ちゃん」

「穂乃果」

「海未ちゃん!」

「穂乃果!」

チュッ
今日は私も、穂乃果に目一杯甘えようかな、なんて思いました。


ガラガラッ
玄関の、開く音……

「お姉ちゃん、ただい…………」

「………」

「………」

「………」

三人とも、声もも発せず、しばらくの沈黙。

「ご……ごゆっくり!」

ピシャッ!

ドアが、勢いよくしまって……

「ほ……穂乃果……?」

「あ、あはは……は……」

とても…気まずかったです……




おしまい


おまけ1 お風呂

「海未ちゃん!お風呂入ろうよ!」

「お……おふっ!?」

いつもの私なら、断るのでしょうが……

「は……は、は、はいりましょう!」

ことりが私を差し置いて穂乃果と入ったんです。ここで入らねば!

……………………

チャポン……

「……………」

私は無言で湯船に浸かっていました。
湯船の外では穂乃果が頭を洗っています。

チラッ
穂乃果を見やります

……やっぱり……穂乃果って……

「結構大きいんですね……」

「ふぇ!?な、なにいってるの海未ちゃん!!」

「だって!二センチしか変わらないんですよ!?なんですこの差は!」

「し、知らないよ!」

なんだか、言ってて空しくなります

「もういいです!私が穂乃果の背中を流します!」

「何でそうなるの!?」


「いいから黙って流されててください!」

「え…えぇー……」

…………

ゴシッゴシッ

穂乃果の背中を流すだなんて、何年ぶりでしょうか。

「穂乃果って…綺麗ですね」

「う、海未ちゃんどうしたの?今日なんか変だよ?」

耳まで赤くなった穂乃果が言います。
ほんとに可愛いですね……

「そんなことありませんよ?ただちょっと正直なだけです」

「もぅ……海未ちゃんの、ばか……」

まっかっか。まるで茹で蛸、ですね。
今なら……もしかすると……

もにゅっ
穂乃果の胸に手を伸ばしてみます。

「わひゃぁ!?う……海未ちゃん!?」

「大丈夫、大丈夫ですから」

「うぇ…じぇんじぇん大丈夫じゃにゃいぃ……」

あぁ……可愛いです穂乃果……

そうです、私は完全にのぼせあがっていました。

「どんな感じですか?穂乃果…?」

「う…海未ひゃん……ほんとにぃ……だめだってぇ…」

穂乃果が涙目なのも気に止めず攻め続けます。

「ほのかー」

「ひぅ……うみちゃん……」

一線をこえる……その直前ーーー

カラカラッ
お風呂の扉が……

「お姉ちゃん、着替え持ってき忘れて………」

一瞬、冷静になって……

「す……すみませんでしたァ!!」

凄まじい、デジャヴです…


その後、穂乃果にこっぴどく叱られたのは別のはなし……

おまけ1 お風呂 おわり






おまけ2 おやすみ

「それじゃあ、寝よっか。」

穂乃果が言います。

「もう、遅いですからね……」

ベッドに潜って、電気を消します。

同じ、ひとつのベッドで………


「ねぇ海未ちゃーん、こっち向いてよぉ」

まったく穂乃果は……

「向かい合って、何するかわかりませんよ?」

「えぇー?海未ちゃんこわーい」

ふざけてますね。私は本気なんですよ?

「試してみますか?」

「海未ちゃんになら私……何されてもいいよ?」

穂乃果は……その言葉の危険性をわかってませんね。

クルッ
穂乃果の方を向きます

「えへへー、海未ちゃーん」

ギュー
いつものように抱きついてくる穂乃果。

「ふぇ?海未ちゃん?」

グイッ
それを少し、強引にはがして……


馬乗りの形に持っていきます

「海未ちゃん……?」

こうして見る穂乃果は…
嗜虐心を煽るというか……罪な顔です…

「いったでしょう?」

「あ…うみちゃ…ん……」

今度のは長く。穂乃果が息を出来ないくらい強くしました。

「……………んっ……はっ海未ちゃん激し…あっ」

「んっ……………」

逃げる穂乃果を、逃がさずに、捕まえます。
それを何度か繰り返して……

「はぁっ……ん……海未ちゃん……んっ……」

最後には抵抗も出来ないくらい、そのくらい強くしました

「うみちゃぁん………」

あぁ……やってしまった……
穂乃果の顔は真っ赤で…目は蕩けてて……

「ね?……いったでしょう?…」

私も息を切らしながらそういいました。

「えへへ……思ってた以上だった……」

それでもキスだけ、というあたり……やっぱり私はヘタレでしょうか?

……………………



「えへへ、これはこれでなんか、恥ずかしいかも……」

結局、後から抱き締めるような体勢になりました。

「私は好きですよ?この体勢は」

「穂乃果も……嫌いじゃない……」

「穂乃果ももう、十八才ですか……」

「えへへ、海未ちゃんより年上だよ?」

「ふふ、今年もあなたに振り回されるのが楽しみです……なんて」

「むぅー、なにそれー」

「そのままの意味です」

そう、そのままの意味。
今年も私を目一杯振り回して、みたことのない場所へ、みたことのないステージへ……連れていってください……

「穂乃果。」

「なに?」

「おやすみなさい……大好きです」チュッ


おまけ2 おやすみ おわり


はい!このお話はここで終わりです。

みてくださった方ありがとうございました!

次は前いった通り八月中にりんまきを一本書きますので、見かけましたらよろしくです。

( ´-`)。oO(穂乃果ちゃん誕生日おめでとう

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