モバP「アイドルに嫌われろ......ですか?」(105)


ゆっくり書いていくきます。

安価は3 or 4回募集します。




――社長室――

コンコンコン

社長「入りたまえ」

ガチャ

モバp「失礼します」

スタスタ

モバp「早速なんですが、お電話でおっしゃっていた『話』とは、どのような内容でしょうか?」

社長「..........」

モバp「......社長?」

社長「.........はっきり言おう。君を『クビ』にすることにした」

モバp「...........え?」

モバp「な、何を言って――」 アセアセ

社長「君の職務態度や仕事での成果は眼を見張るものがある。だが一方で問題もある」

モバp「........問題?」

社長「そう、問題。君の事務所は他にプロデューサーは何人いるかね?」

モバp「......私一人です」

社長「あんなに大人数いるのにプロデューサー一人というのはおかしいと思ってな、前にアイドル自身不便に思ってないか聞いてみたんだ。」

社長「反応をまとめると『モバpが頑張ってくれているから』とか『モバpを信じてるから』という意見だった」

モバp(みんな.......)

社長「そこが問題なんだ」

モバp「どこらへんが問題なんですか?」

社長「アイドルが君に依存しているところだよ」

モバp「.......は?」

社長「いつか君も手が回らなくなり、新pを雇うことになると思う、そのときアイドルは新pに付いて行くと思うかね?」

モバp「行くと思いまs――」

社長「私は思わん。だから今回『クビ』にすることにした。」

モバp「なっ――」

社長「これは決定事項だ!! あの事務所には新pを10人ほど雇ってこれまでよりもしっかりプロデュースしてもらうつもりだ。君が居ては新pにアイドルが付いて行かないだろう」

社長「心配するな。退職金はたんまり出そう」

モバp「」 サー ←血の気が引く

社長「あ、そうそう。あと君、アイドルから『嫌われて』から事務所を出でくように。依存されては困るからな」

社長「しっかり頼むよ。期限は2週間以内でな。はははははははは」

――事務所――

ガチャ

ちひろ「あ、プロデューサーさんおかえりなさい。みんなそれぞれ現場に.....って顔色悪いですよ?」

モバp「............」

バターン

ちひろ「え? え? プロデューサーさん!? しっかりしてください!! プロデューサーさーーーーん!!!」

気が滅入ったせいかここから先はあんまり覚えてない。

なんとかして仮眠室まで運んでもらい少ししたら落ち着いた。

ちひろさんに何があったかを話した。愕然としていた様子だった。

『みんなには、話さないでほしい』と伝え、ちひろさんには『今日のところは帰って休んでください』と言われた。

書類だけ持ち事務所を後にした。

――モバp宅――

モバp「...........ははは『クビ』かぁ」

モバp「あんなに頑張ったのになぁ.....裏目に出るなんて」 ポロポロ

モバp「ははははは、........なんでだろうなぁ」ポロポロ

モバp「『嫌われろ』か..............zzz.....zzz」


翌日から俺は行動に出た。

ちひろさんには全部話してあるので、知らないふりをしてくれると言っていた。

――事務所――

ちひろ「プロデューサーさん......顔色が悪いですよ?」

モバp「.........大丈夫です」

ちひろ「本当にやるんですか?」

モバp「.......みんなのためです。やりましょう」

ちひろ「プロデューサーさん.......」

ガチャ

ちひろ「あ、>>9。おかえりなさい」

幸子

ちひろ「あ、幸子ちゃん.....おかえりなさい」

幸子「可愛いボクが帰って来ましたよ!」

モバp「あぁ、おつk.......幸子.....話がある」

幸子「可愛いボクに二人っきりでお話ですか?まぁ、プロデューサーさんとなら別にいいですけどね♪」

モバp「....先にミーティングルームに行っててくれ」

幸子「分かりました。可愛いボクを待たせたらダメですよ?」スタスタ

モバp「.....お茶入れてから行く」

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幸子「遅いですよ!プロデューサーさん!!」

幸子「こんなに可愛いボクを待たせたからには何かしてもらいますよ?」 スリスリ

モバp「......れろ」

幸子「え?今なんて――」

モバp「........離れろって言ったんだ」 ボソッ

幸子「ご、ごめんなさい」 ゾクッ

モバp「そうゆうとこなんだよなぁ......俺がお前を嫌いなところ」

幸子「え?」 アセアセ

モバp「はっきり言うと、お前のこと心底嫌いなんだよね」

幸子「え?え?」

モバp「キャラ作りっていうやつ?あれ本当にイライラする」

幸子「ボクはそんなつもりで――」 ウルッ

モバp「そうそう、社長にお願いしてお前の担当外してもらうことにしたから」

幸子「え?あ、じょ、冗談ですよね?」 ポロポロ

モバp「嘘じゃない、やっと外れることができた。2週間後には新しいプロデューサーがつくことになる」

幸子「.....やっと?」 ポロポロ

モバp「そうだ、やっとだ。始めから嫌だったが仕方なくやってた」

幸子「......じゃあ何でボクのことスカウトしたんですか?」 ボロボロ

モバp「...........」

幸子「なにか言ってくださいよ!!」 ボロボロ

モバp「.......っっ!」 ギリギリ

モバp「.....目に........ついたからだ......たまたま」

幸子「.....ボクに可愛いといってくれたのも嘘なんですか?」 ボロボロ

モバp「.....そうだ」

幸子「......ボクを騙してたってことですか?」 ボロボロ

モバp「.............そうだ」

幸子「!!!.........そう....ですか...」 ボロボロ

モバp「.......アイドルが楽しいなら新しく来るプロデューサーと仲良くしろ」

モバp「.............言いたかったのはこれだけだ」

モバp「.....分かったら遅いから帰れ」

幸子「っっ!! 言われなくても帰りますよ!!!」

バンッ

ちひろ「幸子ちゃん!?」

幸子「...........うわぁぁぁぁぁぁあぁん」 ボロボロ

幸子「今までボクは....プロデューサーさんに騙されてたみたいです」 ボロボロ

幸子「もうあんな人嫌いです!!うわぁぁぁぁぁぁん」 ボロボロ

ちひろ「......とりあえず車で話しましょう......家まで送って行くわ」

ガチャ

ブロロロロロロロ.....

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.. ….ブロロロロロ

ガチャ

ちひろ(まだミーティングルームの電気ついてる)

ガチャ

ちひろ「只今戻りました.....」

...ウ ...メン

ちひろ(何か聞こえる...ミーティングルームからだわ)

ソー....

「すまん、幸子......許してくれ」 ボロボロ

「ごめん......ごめん....」 ボロボロ

ちひろ「」

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『嫌われる』ことを始めてからプロデューサーさんは、事務所にいる時間が少しずつ減っていった。

夜、疲れた様子で帰ってきては手当たり次第に『嫌われる』ことを繰り返していた。

もちろん事務所でもプロデューサーさんが酷いことを言ってくると、うっすらではあったが噂が流れるようになっていた。

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モバp「あと、一週間しかない....」

ちひろ「やっぱりやめましょうよ!こんなこと!!」

モバp「すみませんちひろさん、ここまで来たらもう戻れないんですよ。ははは.....」

ちひろ「そんなことはないと思いm――」

モバp「>>○○、話がある」

ちひろ「プロデューサーさん!!」

ごめん安価ミス
>>26

藍子

モバp「藍子、話がある」

ちひろ「プロデューサーさん!!」

藍子「ちょうどよかったです。私も聞きたいことあります」

モバp「......じゃあミーティングルームに――」

藍子「ここで話をしましょう。ここにいるみんなにも関係があることです」

モバp「.....そうだな」

藍子「最近事務所のみんなに悪口言って泣かせてるっていうのは本当なんですか?」

モバp「........本当だ」

ちひろ「.......」

藍子「っっ!! 何でそんなことするんですか!!」

モバp「......本心だ」

藍子「本心ってなんですか?」

モバp「嫌いになったんだよみんなのこと」

藍子「!!!」

モバp「社長から上の席に枠があるから来ないかって誘いが来たんだ」

モバp「だから今までの鬱憤を晴らしてからそっちに行こうと思ってね」

凛「......ねぇ?それ本気で言ってるの?」

モバp「ん?本気本気。」

凛「.....じゃあ今まで仕事うまくいったら、褒めてくれたり、送り迎えとか、何気ない話とかは―――」

モバp「仕事モードのお世辞、実際面倒なんだy――」

凛「っっっ!!!」

バシッ

凛「ッ私は!! プロデューサーの上っ面だけを信じて.......ここまでやってきたってこと?」 ポロポロ

モバp「........っ........そうだな」

凛「!!!」 ダダダッ

ガチャ

ちひろ「凛ちゃん!!」 ガタッ

バッ

ちひろ「なっ...」

モバp「どこに行くんですか?この際だからあなたにも言いたいことあるんで、勝手にどっか行かないでくださいよ」

まゆ「.....まゆが行きますよぉ」

モバp「コラ、勝手に行くなっt――」

まゆ「.....楽しいですか?まゆ達のことからかって」 ギロッ

モバp「っっ.....!!」 ビクッ

スタスタ ガチャ

拓海「....おい」

モバp「ん?」

拓海「さっきの話しの上っ面だけだったってのは、嘘じゃねぇんだな?」

モバp「.........そうだ、もちろんお前の時m――」

拓海「....んのクソ野郎!!!」 ドゴォ

モバp「グフッ」

ガッシャーン

拓海「テメェを信じてた連中はこれからどうしてけばいいんだよ!!」 ムナグラ ツカム

拓海「これから誰に付いて行けばいいんだよ!!」

モバp「新pが大勢くるからそれに付いて行けば――」

拓海「....もういい、呆れた」 パッ

ドサッ ドサドサ ←本棚から本が落ちる

拓海「もう二度とアタシ達の前に顔出すんじゃねぇ!!」

ガチャ

藍子「もうプロデューサーさんを信じられません」 ポロポロ

ガチャ

早苗「ほーら、ちびっ子は見ちゃいけないよ。おねぇさんがお家に送ってあげるからねー」

ゾロゾロ

早苗「.....犯罪じゃないけど人としては最低だね」 ボソッ

ちひろ「.............」

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その場にいたアイドル数十名は、泣いたり混乱している様子のまま大人組に連れて行かれるように事務所から出て行ってしまった。

事務所には、私とプロデューサーさんだけになった。

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・・・・・・・

ちひろ「.....プロデューサーさん、大丈夫ですか?」

モバp「......ちょっと待って下さい」

ちひろ「.....はい」

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モバp「....予定よりも早く終わりました....ははは」

ちひろ「..........」

モバp「......みんなを.....よろしくお願いします」 フカブカ

ちひろ「.....はい」

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次の日に私はアイドル全員に電話をかけては、『これからも一緒に頑張ろう』と声をかけた。

生半可な返事も多かったが、3日ほどたったところでほぼ全員から『アイドルを続ける』といった返事をもらえた。

プロデューサーさんは、あの日以来まだ連絡もないし、事務所にもきていない。

4日後には新pが10人もこの事務所に来ると連絡は入っていたが、事務仕事、送り迎え、あいさつ、営業などプロデューサーさんの穴を埋めるので精一杯で気が回らなかった。

2日前には新pのための机が大量に運ばれてきてようやく、事務仕事に戻れると少し安心した。

明日は新pが来るのだが、何も準備してなかった。正直焦っていた。

研修必要なのだろうか?仕事先への挨拶は?など考え始めた時にはもう夜も深かった。

そんな時――

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――事務所――

ガチャ

ちひろ「えとー......明日13時には来るから......まずはあいさつ回り?.....いや、アイドルと顔合わせして...」

???「お疲れ様です」 コト...

ちひろ「...あっ、ごめんなさい気が付かな.....プ....プロデューサーさん!?」

モバp「最後の挨拶に来ました」

ちひろ「え?.......あ、そっか。そうでしたね......」

モバp「すいません、急に来なくなってしまって」

ちひろ「.....まったくです。連絡くらい入れてください!!」

モバp「本当にすいません。手が回らなくて....」

ちひろ「手が回らないって何かしてたんですか?」

モバp「新pを前もって集めて軽く研修と仕事先への挨拶回りをしておきました」

モバp「仕事先で『今度は男のグループも作ったのか?』なんて言われてしまって、ははは...」

モバp「あと、これなんですけど、比較的簡単な仕事の書類まとめておいたんで、新p達に渡してください」ドサ

ちひろ(すごい量!?)

モバp「ちひろさんも明日早いはずですよね! 書類片付けちゃいましょう!!」

ちひろ(直前までちゃんとあの子たちのこと考えててくれてたんだ.....)

モバp「結構溜まってる....よし、やるぞー!!」 ガリガリガリガリ

ちひろ「....はい」 グス

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モバp「やっと半分か....ちひろさんそっちはどうです......あれ?」

ちひろ「....zzz.....zzz....zzz」

モバp「......仕方ないか、疲れがたまってたんだろう」

モバp「さて.....と」 ゴソゴソ

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「...ん.......ひろさん........ちひろさん!」 ユサユサ

ちひろ「はっ....ここは仮眠室?え?朝!?」ガバッ

凛「今日新p来るんでしょ?」

ちひろ「!!! そうよ、今何時!!?」

凛「まだ9時だよ」

ちひろ「え?9時?.....凛ちゃんずいぶん早く来たのね」

凛「そ...掃除くらい手伝おと思って」

ちひろ「じゃあさっさとやってお風呂にでも行きまs.......あっ」

ちひろ(あんなにあった書類全部片付いてる.....)

ちひろ(プロデューサーさんの机.....何もなくなってる......)

ちひろ「...........」

凛「どうしたの?」

ちひろ「あ、いや何でもないの。さ!掃除掃除!!」

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卯月「うぅ.....なんか緊張してきちゃった」

未央「しまむー心配し過ぎだよっ!!」

拓海「ったく、なんでアタシまで来なきゃいけねぇんだよ」 ボソッ

美世「ほらほら文句言わない」

ワイワイ ガヤガヤ

ちひろ「やっぱり初の顔合わせだから全員呼んだけど、多すぎるわね....」

ちひろ「まぁ、仕方ない.....のかな?」

ガチャ

新p「こんちわー」 チャラチャラ

ゾロゾロ ワイワイ

アイドル(......!?)

ちひろ(あれ? これは.....)

※新pは複数人なんですが『新p(2)』とか『新2』とかじゃ分かりにくいので『新p』で統一します。複数であることは変わりません。

新p「おい、あれ本物の渋凛じゃん」 コソコソ

凛「は?」

新p「うわマジだ、あとでサインもらおうぜ」コソコソ

新p「気合入れて髪染めてきてよかったわ」コソコソ

ちひろ「あ、あの!モバpさんの言ってた新pはあなた方で間違いありませんよね?」

新p「そうっすよ、モバpさんから仕事の説明は受けてるんでさっさと担当アイドル教えて下さいよ」

ちひろ(あかん・・・)

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このあと、どうにか自己紹介をお互いにしてしばらく自由にアイドルたちと話してもらい担当は後日お伝えします、と伝えてプロデューサーさんからもらった簡単な仕事の書類を渡して新pの一日目は終わり、ゾロゾロと帰っていった。

アイドルからは非難轟々。香水が臭い、タバコを遠慮無く吸う、目つきがいやらしい、ボディタッチが多い、髪の毛の色が明るすぎる、生理的に無理などマナーから見た目まで全否定に近い意見もあった。

新p達には改めてプロデューサーをするにあたっての注意と改善をお願いする連絡を入れておいた。

悪い意味で興奮状態のアイドルたちには『仕事はしっかりやってくれると思うよ!だからお願い!!』と一応新pを弁護してなんとかその場は収まった。

後日新pには、担当アイドルを教え頑張ってくださいと伝えたところ『一喜一憂』していた。

アイドルからはぶつくさと文句を言われることも多くなった。

しかし、私も急に書類が増えて実際手に終えてなかった。

そんなパンク寸前の時に事件が起きた。

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ちひろ「.........ふう、まだこんなにあるのね」 ガリガリガリ

ちひろ(プロデューサーさんがいたら......いやいやもうそうやって現実逃避をするのはやめ――)

prrrrrrrrr prrrrrrrrrrr

ちひろ「.......っと、電話電話」

ちひろ「大変お待たせいたしました、こちらシンデレラガールズプロダクs......あ、いつもご無沙汰しております」

ちひろ「今回はどういった御用k――え?あ、はいうちの者です」

ちひろ「はい......はい.....え?......は、はい、はいわかりましたすぐお伺いします。ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」

ちひろ「はい....はいはい........では失礼します」

プー プー ガチャ

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ブロロロロロ ガチャ

ちひろ「すいません、遅くなりました」 スタスタ

ちひろ「ご迷惑をお掛けして申し訳足りません」 フカブカ

お得意先「いえ、こちらこそ連日仕事を入れてしまって――」

ちひろ「え?連日?」

お得意先「はい、最近4日程スタジオを使って、cm、pv、雑誌の撮影、などやってました」

ちひろ「.....そう....ですか」

----------------------

ガチャ

ちひろ「大丈夫?」

卯月「あ、ちひろさん」

加蓮「あ.....ごめんね。また迷惑かけちゃった....」

ちひろ「そんなこと言わないで。スケジュール管理ができてなかったこっちが悪いの。ごめんなさい」

加蓮「うぅ.....どうしてこうなちゃったんだろう....」

ちひろ「......とりあえず今は休んでて」

ちひろ(新pがいない) キョロキョロ

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加蓮ちゃんは連日におよぶ仕事の連続で休む暇もなく活動をした結果、案の定高熱を出してスタジオで倒れてしまったらしい。

新pからの報告がないから仕事は入っていないと思っていたが、現地集合、現地解散という事をしてたらしい。

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ちひろ(加蓮ちゃんも寝たし、新pを探しに行かなくちゃ...)

スタスタ

「...ナイ.........アンタタチ......」

ちひろ「ん?あの部屋から何かすごい声が.....この声って」

ちひろ「.........やっぱり凛ちゃんだわ」 ダダダッ

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凛「アンタ達が何も考えないで、たくさん仕事入れ過ぎたから加蓮が――」

新p「知るかよ!! あれくらいの量の仕事で――」

凛「4日もスタジオ篭ってたら私達でも.....」

新p「あーもー面倒くさいな!」

バシッ

ガチャ

凛「!!!......ったい......」

新p「あ」

新p「ん?」

奈緒「ちひろさん....」

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その場はから新pを追い出したところで凛ちゃんの緊張の糸が途切れたのか泣きだしてしまった。

新p達を連れて、監督さんに謝罪をした。『こちらにも非がある。元気になったらまた頑張って欲しい』と言っていただけた。

この場にいた新p達3人には、日をおいて話しがあるので連絡があるまで自宅謹慎を伝えた。

加蓮ちゃんを家に送り、事務所に戻るも負の連鎖は止まらず、他の仕事先でも、態度が悪い、ちゃんと話し合ってから仕事に来てるのか?、アイドルが時間になっても間に合わない、モバpはどうした?など、新pの独壇場のせいで誰も意思疎通ができていなかった。

私は数日悩んだ挙句、新p全員『プロデューサー研修教育団体』に送り出す、事実上の解雇を言い渡した。

新しいプロデューサーを探す間、プロダクションを一時休業ししようと相談すると、アイドルたちは『それはしたくない』と言った。

そこで上がった案は『自己プロデュース』というプロデューサーが要らないという案だった。

心配はあったが、何人か経験者もいたのでやり方などを教わり、しばらくその方法でやっていくことになった。

結果的に自己プロデュースはうまく言った。しかし、それぞれがそれぞれの仕事を取ってしまったため、ソロでの活動が中心になってしまった。

そんな状態のまま、半年が経とうとした11月初め

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ちひろ「はーい、皆さんいますか?」

ちひろ「これから重大発表をします!!」

美嘉「重大発表?★」

ちひろ「そう、重大発表!!」

ちひろ「前々から12月のクリスマスの日、あと今月からクリスマスまであまり仕事を受けないようにと言いましたよね?」

奏「言ってたね。それで何かやるの?」

ちひろ「フフフ....察しがいいわね。実は12月24日に○○ドームでのプロダクション全員参加のライブを予定しておりまーす!!」

「「「「おおおおお!!!」」」」

ちひろ「とは言ってもまだあるってことぐらいしか分かってないんだけど――」

まゆ「分かってないってどうゆうことですかぁ?」

ちひろ「1週間前くらいに○○社さんから連絡が入って『そろそろライブの用意お願いしますね?』って」

まゆ「何でしょうねぇ?」

ちひろ「ま、まぁかなり大掛かりのライブになると思うから気合入れて行きましょう!!」

星花「それで、わたくし達は何の曲を練習すればいいのでしょうか?」

ちひろ「あ」

「「「「え?」」」」

ちひろ「......まだ何も決まってないや」

「「「「えええええええええええええ」」」」

唯「どどどうすんの!?」

ちひろ「い、今から考えm――」

prrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrr

ちひろ「もしもし、こちらシンデレラガ....あぁ!!お世話になってます」

ちひろ「突然で申し訳ないんですけど、ライブの件で打ち合わせに伺いたのですが......え?」

ちひろ「来なくていい?え?そ、それはどうゆうことですか?.......はい.......はい....え?....赤いノート?.....今探してみます!!」

ガタッ

凛「どうしたの?」

ちひろ「ちょっと待って」 ガサゴソ

ガサゴソ ガサゴソ

ちひろ「あ、あった.....こんなのなかったよね....」

凛「なにそれ?赤いノート?」

ちひろ「これ.....プロデューサーさんの字だ」

ちひろ「すいません、お待たせいたしました。ありました......はい.....はい」

ちひろ「では、会場の下見の際に....はい....よろしくお願いします....はい....では失礼します....」

ガチャ

楓「それで....そのノートは何なんですか?」

ちひろ「ちょっと待ってください」 ガサゴソ

愛梨「ちょっとノート借りますね?」

ペラペラ ペラペラ

千秋「ステージの立ち位置?曲?なんですかこれは?」

ちひろ「あ、あった!!」

幸子「もう一冊赤いノートですか?」

ちひろ「こっちがパート1みたいです」

みく「表紙に12月コンサート打ち合わせって書いてあるにゃ」

「「「「「おおおおおおおおおお」」」」」

蘭子「封印されし片割れ、いざ解かん!!(そっちも見てみましょうよ!!)」

「あ、新しい衣装! カワイイー☆」 「バイオリンを弾かせて頂けるのですか?」 「みく、お魚食べるコーナーだって」 「無理にゃー」

ワイワイ ガヤガヤ ギャーギャー

ちひろ「ふぅ....プロデューサーさん....助かりました....よいしょっと」 ムックリ

ガンッ  ボトッ

ちひろ「っっっ!! いったー.....ん?引き出しの下になんかある」

モゾモゾ

ちひろ「.....これってプロデューサーさんの手帳?引き出しの奥にでも引っかかってたのかな?」

ちひろ「.....見ちゃえ!.....失礼しまーす」

ペラペラ

ペラペラ

ちひろ「...........」

李衣菜「これがあればライブの練習もできますね!ねぇ、ちひろさ.....ん?」

紗枝「ど、どうしはりました?何で泣いてはるんですか?」

のあ「.......それは......pの」

ちひろ「.....................」 ポロポロ

ちひろ「.....グスッ....びんなにばなさなきゃいけばいことばあるの(みんなに話さなきゃいけないことがあるの)」

志乃「.......それはプロデューサーさんこと?」

ちひろ「はぃ.....」ブー ←鼻をかむ

藍子「でも....プロデューサーさんはみんなに酷いこと言って上も席に行くって自分で.....」

周子「確かにそうだよね。あの時そう言ってたし....」

ザワザワ ドヨドヨ

ちひろ「聞いて!!」

「「「「「 」」」」」ビクッ

ちひろ「実は............プロデューサーさんは上には行ってないの.....」

「「「「「え?」」」」」

ちひろ「.....『みんなには言わないで』って言ってたけど.......」

ちひろ「............」

ちひろ「プロデューサーさんは..............『クビ』にされたの」 ズビッ


――え?

ちひろ「社長から直々に言われたって.....その時に最後に言われたのらしいの」

ちひろ「『新pが行くが君に未練があるとアイドルたちが着いて行かないかもしれないから嫌われてから事務所を出てくように』って」 ブワァ

ちひろ「だから...........みんなにあんなことを..........」 ポロポロ

幸子「う、嘘ですよね!!ビックリさせないでくださいよ!!」

ちひろ「幸子ちゃん.....これを」 スッ

幸子「手帳....ですか?....日記?なんですかこれ?」

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4月☓○日----

何がいけなかったか分からないが事務所を『クビ』にされた。

底なし沼に落ちたような気分だ。何がいけなかったんだ....

社長から言われたことをやるべきか悩んでる。でもそんなことどうでもいいや

今日は寝ることにする


4月◇◯日----

とうとう気持ちの整理がつかないまま、幸子を傷つけてしまった。

ごめん、ごめん.......許されないことだ....ただもう後には戻れない。

もうやるしかないんだ...

4月☓◇日----

結果的に事務所に残ってた全員に一気に話してしまうことになった。

泣いてる子もいた、こんなことがやりたいんじゃない.....

もっと....違った......

あとは俺にできることをやって事務所からいなくなることしかできない。

ちひろさんにも迷惑をかけたままいなくなる訳にはいかない。

明日からは残せるものを残す。

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幸子「.......こんなの嘘.....うぅ.....」 ポロポロ

凛「私酷いことしちゃった.......ごめん.......プロデューサー」 ポロポロ

美優「そうゆう....ことなんだ....」 ポロポロ

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話さないでと言われてたが、話してよかったと思う。

みんな思い思い泣いた。

一段落して落ち着いた頃、『このライブを成功させてプロデューサーに思いを届けよう』と目標を作り久しぶりに事務所全体がまとまった気がした。プロデューサーさんがいた時みたいに....

そこからのみんなは凄かった。

ステージ構成を考えたレッスンもいつもより気合が入り、弱音を吐かずお互いに意識し合い頑張っていた。

杏ちゃんですら「飴さえあれば....ぐぬぬ買ってくる」と言って、出て行ったっきりいなくなることもなく、
唯ちゃんばりにでかいペロペロキャンディをたくさん買い込んですぐに戻ってきた。

衣装も決まり、いよいよ大詰めのリハーサルも無事に終え、残すは本番のみ。

チケットも完売御礼。25日もライブやってくれと言った声も少なくないくらいだった。

リハーサル中に○○社の企画してくれた人が挨拶にきてくれた。

企画担当「いやーびっくりしましたよ!突然モバpさん来たと思ったら12月のライブのことできましたーなんて言うから」

企画担当「そっから毎日ずっとミーティングの連続で1週間以内に全部決めちゃうんだもんあの人。本当にすごい人ですよあの人は」

と、面白おかしく話してくれた。改めて凄さを実感した。全く顔を見せなかったあの1週間はこれだったのか。


日が変わりライブ当日。外はホワイトクリスマス。雪が降っていた。

外を歩く人もまばらなのに対して、ドーム内は1階席、2階席含めてぎっしりと人が入っていた。

日が暮れ始める夕方4時。外はより一層寒くなる中ライブは始まった。

歌の間に、トークや、ちょっとしたサプライズ、コーナーも含めて大盛況のうち6時間に及ぶライブは終わろうとしていた。

アンコールにも答え全員で最後の1曲を歌い終え、今度こそ本当に幕を閉じた。




―――かに思えた。

―――楽屋―――

「「「「「プロデューサーを見た!!?」」」」」

夕美「らしき人を見たってだけで、本人かどうかは分からないよ」

美波「それでいつその『らしき人』を見かけたの?」

夕美「ライブ中に客席に花びら混じりのバスーカ打ち込む時あったでしょ?」

夕美「私あれ結構ステージから遠いとこに行って打ってたの」

夕美「そしたら出口の近くのところの警備員さんと並んでスーツ着た人がいて、ぱっと見だけど似てたような気がしたの」

凛「.......探そう」

奈緒「ちょっと凛それ本気で言ってるの!?」

凛「今しかない....これを逃したら.....」 ダダダッ

奈緒「うそぉ!?ちょっと!!凛!!」ダダダッ

まゆ「まゆも探しに行ってきますねぇ」 ダダダッ

楓「....見つけたら今日はおごり.....うふふ」 スタスタ

ありす「私も着いて行きます」 トトト

ちひろ「えぇ!?ちょっとみんな......まったく」

ちひろ「探すなら上着くらい着なさ---------い!!!!!」 ドドドドドドド

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凛「ハァ......ハァ......まだライブも終わったばっかりだからいるとしたらそんな遠くには行ってないはずなのに」

奈緒「おーい!!凛!!」 ダダダ

凛「奈緒!?」

奈緒「今みんなで探してるの!いるとしたらすぐに見つかるはず」

加蓮「ちょ....ふたりとも.....早すぎ....」 ハァ...ハァ....

凛「加蓮!? 大丈夫なの?」

加蓮「大丈夫だけど....息だけ整えさせて.....」

prrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrr

奈緒「電話だ....もしもし!?見つかった?......うん......うん分かった」 ピッ

加蓮「見つかったの!?」

奈緒「ううん、会場内にアナウンスかけて見たけど誰も来ないってちひろさんが....」

加蓮「そっか....」

凛「早く見つけないとそのうち遠くに行っちゃう....」

加蓮「じゃあ手分けして探そう!!」

加蓮「じゃあ、私はこっちを探すから、奈緒はあっち!凛は――」

凛「? 加蓮?」

加蓮「あれって......プロデューサー.......じゃない?」

奈緒「ん?どこどこ!?」 キョロキョロ

加蓮「あれだよ!? 階段の踊場!! 向こうに歩いて行ってるの!!」

凛「あ.......っっ!!!」 ダダダッ

奈緒「り、凛!!」

ダダダッ

凛(プロデューサー........プロデューサー!......プロデューサー!!やっと見つけた!!)

ダダダダッ

凛「........すぅ」

凛「プロデューs―――」 ズルッ

???「ん?」 クルッ

凛「え?」

凛(なに!?......私、雪で滑って――)

???「っっ!!」バッ

ガシッ

凛(.....ダメ.......勢いが)

???「凛!!つかまってr―――」

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――!!....ん!!しっかりして!!凛!!

凛「......ぅん.....あ、あぁぁ......うそ......うそうそうそ」

奈緒「ぅ.....そでしょ!!」

ピポパ

奈緒「大至急救急車お願いします!!場所は―――」

加蓮「...........こんなのって」 ボロボロ

凛「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

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奈緒ちゃんから連絡をもらって駆けつけた時には、救急車に担架で運ばれる血だらけの人と血だらけになってその場で泣きじゃくっている凛ちゃんの姿があった。

凛ちゃんは幸いかすり傷程度の怪我ですんだ。

問題は血だらけの人。プロデューサーさんで間違いなかった。意識はなかった。

私はプロデューサーさんに付き添い救急車に乗り込んだ。

一応凛ちゃんもそのまま別の救急車で運んでもらって、検査を受けることに。

プロデューサーさんはそのまま集中治療室に運び込まれた。

近くの椅子に座って待っていると凛ちゃんが診察室から出てきた。

レントゲンも異常なし、怪我は本当にかすり傷だけだった。

出てくるなりその場にペタリと座り込んでしまった。

慌てて椅子に誘導して『プロデューサーさんならきっと大丈夫だから』と声をかけることしかできなかった。

少しすると年少組と一部の大人組を除いたアイドルたちが病院に駆けつけてきた。

プロデューサーさんが集中治療室から出てきたのはそれから2時間後だった。

出てきた医師にプロデューサーさんの容態を聞いたところその場では『一命は取り留めたでしょう....』としか返事は帰って来なかった。

その日は帰るように言われた。後日改めて病院に行き容態を聞きに行った。

擦り傷、切り傷、骨折、打撲、捻挫、などの怪我をしているとのこと。しかし重要なのはここからだった。

幸い背骨や脊髄には異常がなかったがコンクリートに叩きつけられた時、頭を強く打ち付けてしまったらしい。

そちらの方が重症らしく、いわゆる昏睡状態に陥ってるらしい。

ぜひ、事務所の子たちにも会わせてあげて、話しかけたり、手を握るなどの刺激を与えてくださいとのこと。

次の日から暇を見つけて何人かで来ては、話しかけたりしたものの回復はせず、いつも悲しそうな顔をして帰っていく、そんなやり取りが何回あっただろうか....。

3ヶ月が過ぎ医師から植物状態であると言い渡された。

それからも毎日来れる子が来ては、刺激を与えて帰るを繰り返してたおかげか、最悪のケースは避けられたらしい。

しかし意識を回復することはなく1年が過ぎ、半年が過ぎ、また冬が過ぎまた春がきた。

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ちひろ「春一番ですねぇ」 ガラガラ

凛「いやまだ春には寒いって」 チョキチョキ

ちひろ「そうは言っても4月ですし」

凛「まぁそうだけど.....よしっと」 コトン

ちひろ「カーネーションとチューリップ。まさに春ですね。いつもお花ありがとうね凛ちゃん」

凛「ううん、家花屋だから大丈夫」

ちひろ「それにしても進路、大学行かなくてよかったの?」

凛「うん、アイドルの仕事に専念したいし、いいの」 ペラ

ちひろ「本人が納得してるならいいんですけど」


ちひろ「そういえば凛ちゃん最近本好きになりましたよね、よく読んでるというか」

凛「病院だとできることも限られてるしね、いつの間にか癖になっちゃって」 ペラ

ちひろ「ふぅん....」

ビュウ

ちひろ「春一番!!......ふぇ....っふ.....ふぇっくしょーん!!」 ズビッ

凛「くしゃみくらい静かにしてよ」

ちひろ「仕方ないじゃないですか、出ちゃったんだから」

凛「ちひろさんも年取ったなぁ...」 ゴニョゴニョ

ちひろ「」ギロッ

凛「」

ちひろ「それにしても桜も満開。この個室からだとよく見えるんですねぇ今度お酒でも持ち込んで――」

ブエックション!! アー チクショウ!!

ちひろ「凛ちゃんさすがに今のくしゃみは女の子としてどうかと思います―――よ?」クルッ

凛「違うよ!私がこんなくしゃみするわけ――」

凛「え?」

ちひろ「ん?」

モバp「は?」

ちひろ「プ....プロデューサーさん?」

モバp「お、おはようございます?」

凛「プ..プロ.....プロデューサー?」

凛「プロデューサーだよね....生きてるんだよね」 ペタペタ

モバp「何言って...って顔をベタベタ触るな......んん? 凛急に大人っぽく――」

凛「よかった.....よかった....う....うぅ....うわぁぁぁぁぁぁん」 ギュウ

モバp「あれ? 凛? あれ?あれ?」

モバp(嫌われたはずなんだけどなぁ? なんでだ?)

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――リハビリ室――

モバp「ぐぬぬ.....ハァ....ハァ....歩行訓練バカにするべからず」 ギシッ ギシッ

かな子「プロデューサーさん!行って帰ってこれたら手作りお菓子がありますよ!!」

杏「どれ.....ペロッ....これは青酸カリ........ウマイナ」モグモグモグ

モバp「ぐっ....病院内の.....しかもこんなところでお茶会なんでできるか!!...ハァ」 ギシッ ギシッ

かな子「許可は取ってありますよ」

モバp「....なんで許可がおりるんだよ!.....ハァ....ハァ」 ギシッ ギシッ

清良「私が許可しました、あ、ホント美味しいこれ」 モグモグ

モバp「....ぐぬぬ....ハァ.....ハァ...」

奏「仕方ないなぁ、もう」トトト

奏「ほらプロデューサーここまでこれたらご褒美にキスしてあげる♪」

モバp「......ハァ....ハァ.....俺はあっちでお茶会する」クルッ

奏「えぇ!? ちょと! 冗談だってば!!」

――リハビリ室外――

院長「信じられない回復力ですね」

ちひろ「みるみる元気になっちゃいました」

ちひろ「それにしても、うちのアイドルがこうも病院内にいるとお邪魔じゃないですか?」

院長「いえ、『アナタのところ』のアイドルがいると患者さんが笑顔になります。こちらとしてもありがたいですよ」

ちひろ「そ、そうですか....」

院長「で・す・が・、夜にモバpさんの部屋に忍び込もうとするのだけはきつく言っといてください」

ちひろ「.....はい」

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プロデューサーさんには事のあらましを始めから話して今の状況を伝えた。

始めは『ドッキリは困りますよー』とか言ってたプロデューサーさんも成長した凛ちゃんを見て『...マジすか?』と状況を飲み込んでくれたようだ。

回復の知らせを聞いて雪崩のように来る成長したアイドルに驚いてた様子だったが、杏ちゃんを見た時だけ『杏は変わらないな』と笑っていた。本人は飴を投げつけた。

リハビリも驚異的な速度で回復して2ヶ月後には退院した。

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――病院前――

モバp「それじゃお世話になりました」 フカブカ

清良「私も短い間でしたがお世話になりました」フカブカ

院長「清良ちゃんは、モバp君が良くなるまでって契約だったのが残念だ.....仕事なくなったらまた来なさい」

清良「はい♪ その時が来たらお世話になります!」

院長「さてモバp君!退院おめでとう。そういえばお願いがあるんだけど」

モバp「はい?」

院長「定期健診に来るときにアイドルも何人か連れてきてくれないか?患者さん達が喜ぶんだ」

モバp「ははは、分かりました、それでは」

スタスタ

モバp「おまたせ」ガチャ

ちひろ「もういいんですか?」

モバp「はい、大丈夫です」

美世「ようやく進化したあたしのドライビングテクニックを見せる時が――」

モバp「普通に頼む」

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――居酒屋――

モバp「わざわざお店借りることなかったんじゃないですか?」

ちひろ「いいんですよこうゆう時くらいは」

ちひろ「それじゃあみんなグラス持った?未成年はジュース持って」

ちひろ「それじゃ!プロデューサーさん退院おめでとう!かんぱーい!!」

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ちひろ「そうそう、プロデューサーさん仕事はどうするんですか?」

モバp「考えてなかったですね」

ちひろ「ふっふっふ、それならいいとこありますよ♪」

モバp「え?本当ですか!?」

ちひろ「うちの会社に来てください」 グビグビ

モバp「ん?会社?事務所ですよね?」

ちひろ「んや、私の会社です」

モバp「はい? シンデレラガールズプロダクションはどうなったんですか?」

ちひろ「なくなりました」 グビグビ

モバp「え?潰れたんですか?」

ちひろ「『な・ぜ・か』なくなりました、社長もろとも」

「「「「.......」」」」」 ニンマリ

モバp「」 ゾクッ

モバp「」 ゾクッ

ちひろ「それで私が会社作るって言ったらみんなそのままそっくり来てくれたって感じです」 グビグビ

ちひろ「それでどうするんですか! 来るんですか!来ないんですか!!」

モバp「......」

モバp「定時には帰れるんでしょうね?」

ちひろ「よぉーし!!プロデューサーさんが帰ってきたぞー!!カンパーイ」


――おしまい――

安価3 or 4回の予定だったけど、ストーリー思いついたのでそのまま完結までしちゃいました。
ごめんなさい。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年02月22日 (土) 21:47:21   ID: LqKLHdsI

泣いた

2 :  SS好きの774さん   2014年03月27日 (木) 05:24:25   ID: -P88yCmV

泣いた

3 :  SS好きの774さん   2014年08月27日 (水) 22:49:12   ID: cOFUuSyc

マジないた

4 :  SS好きの774さん   2014年09月15日 (月) 01:27:40   ID: yxjSdJZ4

モバPがCV加瀬亮で脳内再生余裕

5 :  SS好きの774さん   2014年09月28日 (日) 21:56:39   ID: Fif0Lq4T

一年たっても変わらず見舞いに来てくれる凛の愛の深さに泣いた

6 :  SS好きの774さん   2014年12月22日 (月) 15:52:22   ID: A_30CgMQ

こんなに時間たっているのに泣いた

7 :  SS好きの774さん   2015年10月14日 (水) 23:19:19   ID: LTcreHvJ

これ大好き

8 :  SS好きの774さん   2016年02月14日 (日) 22:07:28   ID: gA4eeV1Z

泣いちゃうよな

9 :  SS好きの774さん   2016年03月26日 (土) 13:04:04   ID: RPmSM6n4

これは本当に泣ける

10 :  SS好きの774さん   2016年06月05日 (日) 12:58:40   ID: wD6mcIwj

素晴らしい作品だった。べ、別に泣いてなんかないんだからね!?
(´;ω;`)目から水が…

11 :  SS好きの774さん   2016年10月31日 (月) 21:14:01   ID: SXd8Y_Z9

やべ、棚からぼた餅が…

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