タスマニアデビル(希)「我輩はタスマニアデビルである!」
タスマニアデビル(希)「名前は無いが全身白毛で覆われた希少種である!」
タスマニアデビル(希)「ついでに言うと我輩はイジメられている!現在進行形で……」
タスマニアデビルA「オラぁ!!気持ち悪ぃんだよテメェ!」ドカドカバキバキ
タスマニアデビルB「お前なんか仲間じゃねぇよ!タスマニア島から出て行け!」ドカドカバキバキ
タスマニアデビル(希)「痛いンゴ!お前らやめるンゴ……」(ちなみになんj民である)
タスマニアデビルB「黙ってろ!よそ者!」ドカッ
タスマニアデビル(希)「ファ!?」
タスマニアデビル(希)「…………」
タスマニアデビルA「けっ!のびちまったな…」
タスマニアデビルB「面白くねぇな。行こうぜ」
とてとてとてとてとて
タスマニアデビル(希)「ぐっ……あいつらウザいンゴ!我輩何もしてないンゴ!いつか仕返ししてやるンゴ!」むくっ
とてとてとてとてとて
巣
タスマニアデビル(希)「ただいまンゴww」
タスマニアデビル(母)「アンタどうしたの!?そのケガ!」
タスマニアデビル(希)「転んだンゴ…」
タスマニアデビル(母)「それにその喋り方やめなさい!ただでさえアンタは変わった見た目なんだからイジメられるんじゃないかって心配してるのよ?」
タスマニアデビル(希)「うるさいンゴ!!!」
とてとてとてとてとて
タスマニアデビル(母)「待ちなさい!!」
沼
タスマニアデビル(希)「かーもーのーはーしーーー!!!!」
タスマニアデビル(希)「出て来るンゴーーー!!!!!」
しーーーーん……
タスマニアデビル(希)「無視とは良い度胸してるンゴあのヘンテコ生物」
ざぱっ
カモノハシ「なんだよ大声だして……近所迷惑だろ常識的に考えて…」
タスマニアデビル(希)「お前がすぐ出て来ないのが悪いンゴ」
カモノハシ「何の用だよ。今忙しいんだよ」
タスマニアデビル(希)「肉食有袋類最強の我輩を前にして忙しいとは何事ンゴ」
カモノハシ「でもお前タスマニアデビル属最弱じゃん」
タスマニアデビル(希)「うるさいンゴ。お前が哺乳類のくせに卵生の珍獣だってバラすンゴ」
カモノハシ「もうバレてるから。しかもお前も珍獣だろ」
タスマニアデビル(希)「ところで忙しい用事は何だンゴ」
カモノハシ「アニメ見てた」
タスマニアデビル(希)「それは忙しいンゴ。我輩にも見せるンゴ」
カモノハシ「ちっ!しゃあねぇな」ざぷっ
ーーーーーーー
カモノハシ「おらノパソ持って来てやったぞ」
タスマニアデビル(希)「gj」
ーーーーーーーー
タスマニアデビル(希)「ふぅ……やっぱりあずにゃんはカワイインゴ」
カモノハシ「そこは澪だろ常識的に考えて」
タスマニアデビル(希)「常識外れの生き物の常識なんかあてにならないンゴ。1番カワイイのはあずにゃん。2番目は唯。異論は認めないンゴ」
タスマニアデビル(希)「決めたンゴ……」
カモノハシ「円盤買うのか?」
タスマニアデビル(希)「我輩日本に行くンゴ!黄金(アニメ)の国ジパング」
カモノハシ「行ってどうすんだよ」
タスマニアデビル(希)「手始めにギターやるンゴ!」
カモノハシ「手ぇ届かないだろ」
タスマニアデビル(希)「そんでヒット飛ばしてアニメのタイアップ取るンゴ!」
カモノハシ「影響され過ぎだろお前。しかも昔『我輩ドイツ語習うンゴ!』って言ってて結局飽きただろ」
タスマニアデビル(希)「タスマニアデビルで日本に行ってギターやってるヤツいる?いねぇか、ハハッ。いっつあ とぅるー わーるど」
カモノハシ「きめぇ」
タスマニアデビル(希)「どうやって日本に行けばいいンゴ?」
カモノハシ「ぐぐれかす」つノパソ
タスマニアデビル(希)「『タスマニアデビル 日本 行く方法』っと」カタカタ
タスマニアデビル(希)「どう頑張っても合法的に行けそうにないンゴ…ていうか我輩絶滅危惧種で保護対象だったンゴ」
カモノハシ「日本に行っても速攻捕獲されるからあきらめろって」
タスマニアデビル(希)「嫌ンゴ!同種からイジメられてカモノハシと駄弁る生活なんてまっぴらンゴ!!」
カモノハシ「お前がイジメられる理由は希少種にあらず」
タスマニアデビル(希)「イカダで渡るしか無いンゴ…」
カモノハシ「イカダで日本まで行くとか無理に決まってんだろ常識的に考えて。漂流するだけだろ」
タスマニアデビル(希)「シャチのサカマタ親分にイカダ引っ張ってもらうンゴ。サメも荒波も平気ンゴ」
カモノハシ「海最強の支配者シャチがそこまでしてくれるワケないだろ。途中でエサにされるな」
タスマニアデビル(希)「サカマタ親分は前に海外旅行連れってくれるって言ってたンゴ。前にイジメっ子から助けてくれたンゴ!良いシャチンゴ!」
タスマニアデビル(希)「お前も手伝ってくれンゴ!」
カモノハシ「俺は木なんか運べないぞ?」
タスマニアデビル(希)「縄を作って欲しいンゴ!波にさらされても切れない縄を!」
カモノハシ「それはいいけどお前1人じゃ海までマルタ運べないだろ」
タスマニアデビル(希)「うーん……それは何とかするンゴ!」
フクロオオカミ「ワシが手伝おう」
タスマニアデビル(希)「じいちゃん!?」
カモノハシ「あぶねぇぞ爺さん!タスマニア島の連中は爺さんのこと目の敵にしてんだぞ!隠れてなきゃ…」
フクロオオカミ「構わん…どの道ワシが最後のフクロオオカミじゃ。どうせ絶滅する身なら最後にワシとまともに話してくれたお前たちに恩返しせんとな」
カモノハシ「爺さん…」
タスマニアデビル(希)「でも見つかったらじいちゃん……」
フクロオオカミ「心配はいらんよ。マルタを集めればいいんじゃな?」
ーーーーーーーーー
海岸 磯
タスマニアデビル(希)「足場悪いけど、ここなら誰にも見つからないンゴ」
フクロオオカミ「じゃあマルタを集めに行こうか」
タスマニアデビル(希)「ンゴ!」
とてとてとてとて
フクロオオカミ「お前」
タスマニアデビル(希)「ンゴ?」
フクロオオカミ「日本に行けば成功すると本気で思っとるんか?」
タスマニアデビル(希)「わからンゴ…でもタスマニア島じゃイジメられるだけンゴ。カモノハシとじいちゃんくらいしか相手してくれないンゴ。あっちに行けば楽しそうンゴ!仲間に入れてもらえるかもしれないンゴ!」
フクロオオカミ「そうか、頑張りんさい」
タスマニアデビル(希)「言われなくても頑張るンゴ!」
1週間後
フクロオオカミ「完成したのぉ」
タスマニアデビル(希)「じいちゃんとカモノハシが居なしゃ完成すらしなかったンゴ。ありがとうンゴ…」
フクロオオカミ「コラコラ、泣いてどうするんじゃ。まだ成功しとらんじゃろ?大変なんはこれからじゃ」
ざばっ
シャチ「完成したのか?」
タスマニアデビル(希)「あ、サカマタ親分」
フクロオオカミ「シャチ、この子を頼むぞ」
シャチ「日本近海は行ったこともある、任せとけ。それにしても絶滅寸前のフクロオオカミがタスマニアデビルのイカダ作りの手伝いとはな」
フクロオオカミ「ふん、老いぼれの道楽じゃ」
タスマニアデビル(希)「まだ完成してないンゴ!」
フクロオオカミ「ん?もう食料も水も準備できとるじゃろ?」
タスマニアデビル(希)「イカダに旗立てるンゴ!男の船出には必要ンゴ!明後日出発ンゴ!」
シャチ「まぁ、俺はいつでも構わん。ならまた明後日ここに来る」
フクロオオカミ「じゃあ丈夫な棒を探さんとな」
タスマニアデビル(希)「その前に腹減ったンゴ…」
タスマニアデビル(希)「ホヤは美味いンゴ」もちゃもちゃ
フクロオオカミ「肉は食わんのか?」
タスマニアデビル(希)「肉はあんまり好きじゃないンゴ。昔母ちゃんが食わせてくれた肉が友達になったウォンバットの肉だって知った時からトラウマになったンゴ…」
タスマニアデビル(希)「それにじいちゃんも肉食わないンゴ」
フクロオオカミ「ワシは捕まえる体力が無いだけじゃ」
タスマニアデビル(希)「じいちゃん我輩が憎くないンゴ?」
フクロオオカミ「ん?何でじゃ?」
タスマニアデビル(希)「昔タスマニアデビルがじいちゃんに意地悪して森の端に追いやったンゴ。食べ物もほとんど無い所ンゴ」
フクロオオカミ「たしかにタスマニアデビルは嫌いじゃな。でもタスマニアデビルからイジメられてるお前を見て仲間だと思った。勝手な理由じゃ」
フクロオオカミ「でも、実際お前は優しい子じゃ。シャチもカモノハシも友達じゃろ?ただクセがあるだけじゃよ」
タスマニアデビル(希)「じいちゃん……。あ!良いものあげるンゴ!」つ葉っぱ
フクロオオカミ「これは?」
タスマニアデビル(希)「我輩のサインだンゴ!ビッグになったら価値出るンゴ!青山に土地買ってカイエン乗るンゴ!」
フクロオオカミ「ありがとよ…」(何と書いとるんじゃ?…)
タスマニアデビル(希)「じいちゃん!棒探すンゴ!」
タスマニアデビルA「おぉ?しばらく見ねぇと思ったらこんなとこに居やがった」
タスマニアデビルB「ん?フクロオオカミのジジイまで…しかも、ありゃイカダか?」
タスマニアデビルA「ちょうどいいぜwジジイと出来損ないをボコにしてから壊してやろうぜwww」
タスマニアデビル(希)「させないンゴ!!!!」
タスマニアデビルB「うるせぇよ!どけ!クズ!」ドカッ
タスマニアデビル(希)「うぐっ……やめるンゴ…」
フクロオオカミ「やめんか貴様ら!!!!」
タスマニアデビルA「あ?なんだよジジイ!やんのか?」
タスマニアデビル(希)「じいちゃんイジメんなンゴぉぉぉぉ!!!!」
フクロオオカミ「」ガブっ
タスマニアデビルA「!?」
フクロオオカミ「」ガツガツぐちゃぐちゃ
タスマニアデビルA「お……おべっ……かっ……やめ……ごめ…なさ…い」ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ
フクロオオカミ「………」ギロッ
タスマニアデビルB「ひぃぃぃ!!!!」
ガブッ!!!
タスマニアデビルB「あがっ……が……やめ……て……」ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ
フクロオオカミ「ガルルル……」ぐちゃぐちゃガツガツ
タスマニアデビル(希)「じい……ちゃん?……」がたがたぶるぶる
フクロオオカミ「すまんの……旗は立ててやれそうにない……」
フクロオオカミ「よいか?お前はこのことは何も知らない…イカダなんて無い。群の連中にはそう言うんじゃぞ?ワシがどうなったとしても、ワシのことは知らんと言え!いいな!?」
タスマニアデビル(希)「…………」がたがたぶるぶる
フクロオオカミ「」とてとてとてとて
巣
タスマニアデビル(希)「………」
タスマニアデビル(母)「さぁ、行くわよ?」
タスマニアデビル(希)「行くって何処に?」
タスマニアデビル(母)「知らないの?近所の子が殺された事件の犯人のフクロオオカミが捕まったって」
タスマニアデビル(希)「!?」(じいちゃん……)
タスマニアデビル(母)「聴聞会があるから、群の全員で出なきゃいけないらしいわ。早く用意しなさい」
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