阿笠「わしがトマトになった時の話をしよう。」(45)

コナン「なんじゃそりゃ・・・」

阿笠「そうあれは忘れもしない1週間前のことじゃ。」

平次「随分最近の話やなあ。」

阿笠「わしは無料で食料を増産する方法を考えたのじゃ。」

阿笠「そこでわしが考えたのが食料増産装置じゃ」

コナン「また随分とすごいのを発明したなあ博士は」

阿笠「どうじゃすごいじゃろ」

平次「せやけどじいさんこれどうやって使うんや?」

阿笠「な~に、簡単じゃ。ここにコンドームを置く。」

平次「何でここにコンドームがあるんや。」

阿笠「まあ見ておくがよい。」

阿笠「左の皿にコンドームを置いて、ばなな、と……」

阿笠「このように食料の名前をセットする。」

チャリーン

阿笠「どうじゃ。」

平次「お、右の皿からバナナが出てきた。」

コナン「しかも2本!!」

阿笠「残念なことじゃがコンドームはバナナに変換されたのじゃ。」

平次「なるほど物質を別の物質に変換する装置か……」

コナン「増産というより変換装置だよな。」

阿笠「このライトを新一に当てるとじゃな。こうなるのじゃ。」

チャリーン

平次「工藤はどないしたん?というかどこに行ったんや?」

阿笠「右の皿をよく見るがよい」

平次「バナナの数が4本になっとる。まさか………?」

阿笠「その通りじゃ。」

平次「工藤ッー!!工藤ッー!!」

哀「あら関西の名探偵さんじゃない。何バナナに話かけてるのかしら?」

平次「誰かと思えばちっこい姉ちゃんやないかい。」

哀「バナナに話かけるほど頭がおかしくなったのね。」

平次「ちゃうわ!!工藤がバナナになってん!」

哀「博士………」

阿笠「いやあすまんすまん哀くん。つい出来心でじゃな。」

哀「そういうところが博士の悪いところよ。」

平次「おいおっさん、はよ工藤を元に戻せ!!」

哀「あら博士、自分が元に戻ってるのに彼には話さないのかしら?」

阿笠「そうじゃな……」

平次「じゃあどうやって工藤は元に戻るんや!」

阿笠「とりあえずじゃな………」

元太「こんにちはー!!」

阿笠「あ………、元太くんじゃないか。」

元太「博士、走ってきたらお腹すいてしまったよ。」

哀「あら小嶋くん…」

元太「あ、バナナじゃん。いっただっきまーす!!」

阿笠「あ…元太くん、そのバナナは…」

元太「もう食べてしまってるから博士にはあげないぞ。」ムシャムシャ

平次「あかん!!」

哀「まったく……」

元太「どうしたんだ?」ムシャムシャ

平次「とにかくこのバナナは俺が持っておく。」

元太「え?そのバナナもくれよ!」

平次「あかん!」

哀「小嶋くん、そのバナナ江戸川くんが変化したものよ。」

元太「灰原のやつ何言ってるんだ?」

阿笠「じゃからのう。この機械でコナンはバナナに変えてしまったのじゃ。」

元太「ほう~、コナンがバナナに……。」

平次「そしてお前はそれを食ったんや。」

元太「ぬえええええええええええええ??!!」

平次「してどないするんや?」

阿笠「そのまま排便を待つしかないじゃろう。」

平次「排便っておっさん!!」

阿笠「服部君……」

平次「工藤が食われたんやで?!もう2度と戻れないんやで?!」

阿笠「あの……」

平次「どないしてくれるんや!?」

元太「何か博士たちが言ってること理解できないぞ。」

哀「確かにそうね。一般人には受け入れ難いことだわね」

平次「で!どないするんや?」

阿笠「じゃからわしがトマトになった時の話がここで役に立つんじゃ。」

平次「言ってる意味がようわからへん…」

哀「まあ話してもらえると助かるわ。」

平次「せやせや。それが何故排便になるのか全くわからん。」

元太「コナンがバナナ、バナナがコナン……」ブツブツ

哀「とりあえずこの現状を理解しているのは私と博士くらいでしょうね。」

平次「ちっこい姉ちゃん、これ知ってるのか?」

哀「ええ、今回の件に関しては私も当事者の1人になるわけだし。」

阿笠「うむそうじゃな」

元太「コナンバナナ、バナナコナン……」

平次「じゃあ話してもらおうか。そのトマトの話っつうやつを。」

阿笠「わかった。」

阿笠「あれは突然トマトが食べたくなったときのことじゃった。」

平次「トマトくらいいくらでもあるやろ。」

阿笠「いや、あの時は特別だった。」

阿笠「無性に食べたくなったわしはいいものを捜しておったのじゃ。」

平次「つまりあれか、この装置で玉ネギをトマトに変えたかったんやな?」

阿笠「そうじゃ。」

阿笠「しかしここでわしは重大なミスをしでかしたのじゃ。」

平次「重大なミスってなんや?」

阿笠「さっきわしが新一にやったじゃろう。」

平次「なるほどそう言うことか。」

阿笠「ライトをわしに当ててしまったのじゃ。」

平次「そしておっさんはトマトに変換されたっつうわけやな?」

阿笠「そうじゃ。」

哀「そして私がそれを食べた。」

平次「ちっこい姉ちゃん、おっさんを食っちまったんや?!」

哀「仕方ないでしょ!私だって知らなかったんだから!」

平次「せやかてなして食べてしもうたんや?」

哀「そこに美味しそうなトマトがあったら食べたくなっちゃったのよ。」

哀「私だって長時間の研究でお腹がすいてたのよ……」

平次「つまりあれか。おっさんがトマトになったのをちっこい姉ちゃんが食べてその後……、その後どないしたんや?」

哀「私の尻から出てきた。」

阿笠「そうじゃそれが排便じゃ。」

哀「あのときは私もびっくりしたわ。」

平次「つまりこうか、おっさんは………うんこまみれでちっこい姉ちゃんの尻から………」

哀「西の名探偵さん、ご飯食べてる人もいるから下品な言葉は慎むように。」

元太「コナンバナナウンコ……」ブツブツ

平次「いやあすまんすまん。」

哀「そのことなら安心するといいわ。博士はうんこまみれになってないわ。」

平次「ちっこい姉ちゃんやて言ってるやさかい……」

哀「ん?何か言ったかしら?」

平次「いや何もあらへん。あはははは………」

哀「私の尻の穴からは丸いカプセルが2個出てきたわ。」

平次「丸いカプセルが2個………?」

哀「ええそうよ。」

哀「わたしトイレでしてたんだけど、排卵したみたいな感じがしたわ。」

平次「鳥やないんやでちっこい姉ちゃん。」

哀「確かにそうね。カプセルは綺麗だったわ。しかも出た瞬間の快感は病みつきになるくらいだったわ。」

平次「でも尻から出るんやからトイレでやったんやろ?」

哀「ええそうね。でもそのカプセル、重力無視で浮いてたのよ。」

平次「重力無視で浮く………、またえらいカプセルやのう……。ここは宇宙空間やないのに。」

哀「そして恐る恐るカプセルに手を触れた瞬間、博士が飛び出してきたのよ。」

平次「いや、待て待て話がおかしいやろ。」

哀「何かしら?」

平次「だとしたらもう1個のカプセルはどうなったんや?」

??「もう1個のカプセルから出てきたのがわしじゃよ。」

平次「げ、この声はって……おっさん、いたずらするのはやめなはれ。」

阿笠「イタズラではないんじゃが……。」

阿笠2「わしじゃよ、服部君。」

平次「え?」

元太「博士が2人……」

哀「とうとう姿を現したわね。」

阿笠「こういうことじゃ。」

阿笠2「もう隠れるのはコリゴリじゃ。」

阿笠「すまんのう。」

阿笠2「いやあ、わしが2人になったのが悪いのじゃ。」

哀「最初見たときはびっくりしたわ。」

阿笠「まさかわしが2人になるとは思わなかったからな。」

阿笠2「そうじゃそうじゃ。」

平次「ということは………、工藤は元太の尻から2人になって出てくるということか?」

阿笠「そういうことじゃ。」

元太「俺の尻裂けちゃう………」

哀「小嶋くん大丈夫よ。尻は裂けないわ。だってあなた切れ痔でしょ?裂けるわけないじゃない。」

元太「うん、だけど……」

哀「あの快感は忘れられないわ。」

元太「そんなこと言うけど……」

平次「しかし何で突然そんなこと言いだすんや?」

哀「そうね。西の名探偵さんにいいものを見せてあげるわ。」

平次「いいもの……?」

阿笠「服部君がここに来る前に和葉ちゃんがきてのう。」

平次「まさか………?!」

阿笠「その通りじゃ。」

平次「見当たらないと思ったら、こういうことやったんやな?!」

和葉「平次~、大丈夫よ~。」

平次「和葉!」

和葉2「私も2人になっちゃってるけど平気平気。」

平次「和葉が2人………、何かややこしくなるなあ……」

和葉「私はこの女の子の尻から出てきたみたいなんや。」

平次「そうか。」

和葉2「私は博士の尻から出てきたわ。ほんまもう最悪やわ~。」

平次「なんやて!!」

阿笠「すまんのう服部君。」

和葉「そっちばっかずる~い。私にも構って~」

和葉2「私にも構ってよ~」

哀「そんなこと言うために彼にあったわけじゃないんでしょ。」

和葉「ち」

和葉2「せっかく平次に会えたというのに……」

阿笠「彼女の件は哀くんとメロンパンを1つずつ食べた結果というわけじゃ。」

平次「そういうことか。」

元太「コナンバナナウンコ博士が2人メロンパン」

阿笠2「わしの分のメロンパンがなかったのが悲しかったわい」

哀「それでね、私、博士2人、和葉さん2人の計5人である実験をしたわ。」

平次「ある実験………?」

哀「円谷くんをトマトに変換してトマト2個を5等分したのよ。」

和葉「まさかああなるとは思わなかったわー。」

和葉2「そんなけったいなことあるとは思わへんしー。」

平次「それってまさか………?」

哀「ええそうよ。円谷くんたち出てきてもいいわよ。」

光彦a「こんにちは!」

光彦b「お邪魔します!」

光彦c「僕10人になっちゃいました!」

光彦d「なんでだろうね?」

光彦e「10人になるなんてびっくりです。」

光彦f「ドキドキしちゃいます!」

光彦g「灰原さんの尻から出てきて僕感激です!」

光彦h「僕も灰原さんの尻から出てきたかったよー。」

光彦i「僕なんか博士からだったもんなー。」

光彦j「博士の尻から出てくるなんて恥ですね!」

哀「私たちのせいで円谷君を大量生産してしまったわ。」

和葉2「どうしよう………。」

元太「光彦10人…うんこいっぱい……」ブツブツ

平次「もう意味がわからへん」

阿笠「わははは」

阿笠2「全くの傑作じゃ。」

光彦a「結局僕たちはどうなるんですか?」

光彦b「家に帰れるんでしょうかねえ?」

光彦c「僕が10人になったらパパやママやお姉ちゃんたちはびっくりしますね。」

光彦d「クラスの皆にはどうしましょう。」

光彦e「悩むところですね。」

光彦f「でも10人いるから1人て気がしないですね。」

光彦g「全部僕ですけども。」

光彦h「寂しくないからいいですよね。」

光彦i「でも早く家に帰ってみたい。」

光彦j「うん、帰りたい。」

哀「じゃあ帰るといいわ。」

阿笠「光彦くんたち、帰り道には気をつけるんじゃぞ。」

阿笠2「悪い人にはついていかないようにな。」

和葉「多分大丈夫だと思うけど・・・?」

平次「確かにそうやな………。」

光彦a「じゃあ帰りますね。」

光彦b「ありがとうございました」

光彦c「博士また来ますね。」

光彦d「帰ったら何て言おう。」

光彦e「お邪魔しましたー!」

光彦f「灰原さんまた明日ー」

光彦g「灰原さんの尻からふふふ………」

光彦h「ほら帰りますよ。」

光彦i「お邪魔しましたー」

光彦j「お邪魔しましたー」

平次「ふう……。えらいのが出てきてすぐ帰ったなあ。」

阿笠「もうわしの家の食料がなくなりそうで困ったところじゃ。」

哀「ただでさえあれなのにあんなのが10人もいたら困るわねえ……」

平次「で、結局工藤はどないするんや?」

阿笠「排卵を待つしかないじゃろう。」

阿笠2「それについてはわしも同意見じゃ。」

平次「自作自演やな……」

翌日───

元太「博士……」

阿笠「元太くんどうしたんじゃ?」

元太「昨日尻からカプセル出たんだけどさ、父ちゃんからなんでゴム2個も持ってるんだって怒られた……」

阿笠「なんじゃと!?」

阿笠2「もう2本のバナナがないぞ!」

阿笠「どういうことじゃ?」

阿笠2「わしにはとんと見当がつかん。」

哀の部屋───

哀「やっぱりこのバナナは2本とも江戸川くんだったのね」

哀「アァン……ダメ……江戸川くんの太いの入ってきた……」

哀「腐るギリギリまで私のオモチャになるのよ………アン……」

哀「その時には食べてあげるわ………」






終わり

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