あんこ喰う騎士「勇者たちが全滅……。こいつは困ったな……」モソモソ (29)

騎士「戦士は炎の四天王と相打ち」

騎士「魔法使いは水の四天王に勝ったけど魔力が切れて死亡」

騎士「僧侶は土の四天王とそれに操られていたゾンビの魂と自分の魂を昇天させ、」

騎士「勇者は雷の四天王とぶつかりあった結果消失……」

騎士「困った……」モソモソ












騎士「魔王が死なないと田舎に帰れねぇ……」モソモソ

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騎士「……」

ペラッ

『騎士へ

魔王城での勤めご苦労さま。
元気にしとるかい。
ばあちゃんは元気にしとるよ。

そろそろ夏になるけど、今年は盆には帰って来れそうかい?
魔王城での勤めが大変なのも分かるけど、ばあちゃんは騎士の元気な顔が一目みたか。

あんたがいつ帰ってきてもいいように騎士が大好きなあんころもち毎日こさえておるから、いつでん帰っておいで。

ばあちゃんより』

騎士「安心してくればあちゃん。今年こそは帰ってくるぜ」モソモソ

ゴソゴソ

騎士「それにしても流石ばあちゃん。俺のマイブームを察して粒あんの饅頭送ってくるとは……」モソモソ

騎士「さて、行動開始するか」

ー炎の灯る大きなお国(エンドレスカントリー)ー



騎士「まったく……、炎の四天王と戦士の戦った激戦跡地にシルバニアファミリーみたいな名称付けやがって」モソモソ

騎士「さてはて、どこかなぁ……」キョロキョロ

騎士「あっ、あれか」

ゴックン

騎士「はじめまーしてー♪はじめまーしてー♪」ザッザッ

騎士「戦士さーん♪」ザッ

戦士「」ハッコツ

騎士「戦士の癖に骨みたいになってやがる!あ、骨になってんのか」

騎士「筋肉やら臓器やらもダイエットしたら落ちるものなのかねぇ……」

騎士「まぁ、それは置いといて。取り敢えずまた蘇生(リバウンド)してもらうで」

ガサゴソ

騎士「あったあった」

騎士「ばあちゃん特製『弐拾弐型蘇生あんこ』」

騎士「たあんとお食べ」グイッ

戦士「」

ベチャ

カッ

騎士「眩しっ!」

騎士「て、なるほど光はしないのな」

「……う、うーん……」

騎士「お、無事成功したようやな」

「こ、ここはいったい………」

「俺、死んだはずじゃ……」

騎士「やっほー!」

「ッ!」ビクッ

「誰だ貴様!」

騎士「騎士だけど」

「あ、うん……」

騎士「取り敢えずこれでも羽織っとけば?」ポイッ

「バスタオル……?」

騎士「乙πやらいろいろと丸見えだぜ」

「なっ!///」

騎士「それはともかくとして、戦死していた戦士よ」

戦士「……なんだ」グルグル

騎士「なんか聞きたいことはある?」

戦士「お前が俺を蘇らせたんだな?」

騎士「いっえーす」

戦士「お前は何者だ。鎧の形状から見るに魔王軍の者のように見えるが」

騎士「魔王の護衛騎士団の団長だけど」

戦士「なっ!ならなぜ俺を蘇らせた……、俺はお前たちの敵だぞ」

騎士「魔王殺すため?」

戦士「」

騎士「他に何か聞きたいことある?」

戦士「ハッ!」

戦士「魔王を殺すとか言ったな」

騎士「いっえーす」

戦士「反乱を起こし自分が魔王になる気か?それとも人間側に寝返ったのか」

騎士「田舎のばあちゃんの家に帰るためだ」モソモソ

戦士「」

騎士「他に何かある?」

戦士「……」

騎士「よし、じゃ次に行こー!」モソモソ

テクテク

戦士「ところで……」

騎士「なに?」モソモソ

戦士「お前が俺を蘇生したのか?」

騎士「まあ、一応そえなるな」

戦士「蘇生魔法でも使えるのか?」

騎士「いや、戦士を蘇生したのは正確には俺じゃなくてばあちゃんのあんこだ」

戦士「あんこ?」

騎士「ほれ」ポイッ

戦士「……饅頭」

騎士「中身はこし餡。取り敢えず食ってみろ」

戦士「……」ジー

騎士「毒は入ってないぞ」ヒョイ

カジリ

戦士「あ」

騎士「な?」ポイッ

戦士「わ、わかった……」パシッ

戦士(こ、これは……!関節キスというやつか……!?)

騎士「まだ疑ってんのか?」ジー

戦士「いただきます!」モグッ

戦士「う、うまい……!それに体の奥底から力が湧いてくるようだ……!!」

騎士「ばあちゃんの作るあんこには特別な力がある。戦士を蘇生させたのもそのあんこを応用して作ったものだ」

戦士「あんこスゲエ!」

騎士「だろ?」

戦士「なんか食べてたら体が熱くなってきたぜ……」

騎士「ん?」

戦士「ふう……」パラッ

騎士「え、なぜにタオル外しての!?」

戦士「だって体がバカみたいに暑いだ……」ハァハァ

騎士(しまった……。このあんこ魔力耐性低いやつにはかなり別の方向の効果も現れるんだっけ……)

戦士「騎士ぃ……、なんか体が……、暑い……よっ……ぅん……」パタッ

パラッ

騎士「饅頭袋に手紙が」ヒョイ

『PS:早口ひ孫の顔が見たい』

騎士「ばあちゃん!?」

戦士「騎士ぃ……」ガシッ

騎士「ちょ、待て、まだ会って10分程度しか経ってない奴とお前はやるのか!?あれか、ビッチクビか!!」

戦士「俺はまだ処女だぁ……」グイッ

騎士「あ、そうなんだ。て、尚更だろ!もっと体を大事にしろよ!!」

戦士「1度死んでますしぃ……」グイイイ

騎士「落ち着け落ち着け!」

戦士「それではいただきまぁす……」

騎士「『玖拾肆型睡眠導入あんこ』」ソイッ

戦士「!?」モゴモゴ

戦士「」フラッ

ドサッ

騎士「取り敢えず宿に戦士を運んで行こう。話しはそれからだな」

ー宿ー


支配人「こんちゃーす」

騎士「予約してた者だけど」

支配人「確認いたしやしたー。こちらどぅーぞー」

テクテク

支配人「お荷物お持ちしましょかー」

戦士「zzz........」

騎士「お前らの希望を物扱いするなよ」

支配人「失礼しやしたー」

チン

支配人「お部屋は24階の2407号室でぇすー。突き当たって右の方へお進みくださいー」

騎士「部屋まで持って行ってくれねぇの?」

支配人「……」クイッ

吸血鬼「どおした。まだチェックアウトが終わってないぞ!受け付けに来い、従業員を出せ、さあ、ハリー、ハリー!!」

騎士「クロムウェル解除される前に行ってこい」

支配人「また別の方でサービスさせてもらいやすー、では」スタコラサッサ

<オマエハイヌカ?バケモノカ?

<イイエ、シハイニンデス

<ヤハリニンゲンハスバラシイ!クロムウェルカイジョ!

騎士「……アディオス、支配人」

チン

ガチャ

騎士「小奇麗な部屋だな」ポイッ

戦士「」ドサッ

騎士「寝るか」ゴソゴソ

戦士「責任とれよな!」ガバッ

騎士「急に起きるのな。後、今のところは手は出してないからな」

戦士「この部屋……。ここが初めての俺が女になるところか……」

騎士「なわけねーだろ」ペシッ

戦士「あいたっ」

騎士「取り敢えず一旦落ち着け」

戦士「すーはー」

騎士「そしてこのあんこを食え」グイッ

戦士「もごもご」

騎士「『陸拾型精神安定あんこ』のお味はどうだい」

戦士「そういえば、勇者たちはどうなったんだ?ここにはいないようだが」

騎士「切り替え早いね」

戦士「説明してもらおうか」

騎士「分かってるよ。一から十那由他まで教えてやるよ」

戦士「もう少し大雑把でも構わないんだが」

騎士「なら一から十兆まできっちり」

戦士「確かに単位だけ見ればかなり大雑把になってるように見えるがそれでも多いぞ」

騎士「気にすんな」

騎士「かくかく」

戦士「ふむふむ」

騎士「しかじか」

戦士「ふむふむ」

騎士「おっけー?」

戦士「だいたいは……」

戦士「そっか……、魔王の元にたどり着く前にみんな死んじゃったのか……」

騎士「勇者だけはまだ分からないけどな」

戦士「……なぁ、あんたじゃ魔王は殺せないのか?」

騎士「勿論殺れる」

戦士「へぇ……」

戦士「……」

戦士「は?」

騎士「まあ、4秒程度……」

戦士「え、なにそれ」

騎士「を十分の一にした早さで殺れる」

戦士「何そのクソチート」

騎士「ばあちゃんのあんこパワー舐めんなよ」

戦士「あんこスゲエ!」

戦士「まってよ、ならお前が魔王殺れば良くないか?」

騎士「馬鹿か」

戦士「なっ」

騎士「俺が魔王殺したら俺が魔王にならないといけなくなって本末転倒じゃん?」

戦士「なるほどな」

騎士「さて、あらかた説明も終わったし取り敢えず今日はもう寝ろ。明日は早いからな」

戦士「分かった」

騎士「お休みー」

戦士「お休み……」

カチッ

モゾモゾ

騎士「zzz........」

戦士「……」ジー

騎士「zzz........」

戦士「……」ジー

チュッ

戦士「……///」

戦士「……」ガバッ

騎士「zzz........」

戦士「zzz........」ギュー

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー

騎士「……」パチ

ガバッ

騎士「もう少しでエターナルになる夢を見た……」

戦士「zzz........」ギュー

騎士「なんでくっついんてんだ……」

戦士「……しょんなぁ……もぉ……そんな大きな……そぉせぇじは食べれないよぉ……zzz........」ムニャムニャ

騎士「ソーセージもいいがあんこも食べろよ」モソモソ

カチッ

騎士「さて、朝ごはんでも作るか」

取り敢えずエターナル阻止

明日から本格的に再開しますので寝させて下さい

おやすみなさい

戦士「うーん……」ゴロ

ゴン

戦士「いたっ!」パチ

騎士「起きたか戦士」

戦士「お、おう……」ポケー

騎士「飯並べておくから顔洗ってこい」

戦士「ふぁーい……」ノソノソ

パシャパシャ

戦士「ふぅ……」スッキリ

戦士「……」

戦士「俺半裸じゃん!?」

<キガエハソコラヘンニアルカラナー

戦士「うっかり抱きつく前に脱いじゃってたのか……」

騎士「ん、着替えてきたか」

戦士「なんか装備ごと無駄に綺麗になってんだけど」

騎士「『拾捌型洗浄あんこ』に浸しておいたからな。キレイになってるのは当たり前だ」

戦士「新品以上に鎧が輝いているんだが……」

騎士「ばあちゃんのあんこ舐めんなよ」

戦士「まずあんこ本来の使い方じゃねぇだろ!」

騎士「朝からうるさい奴だ……。並べてるから早く飯食え」モソモソ

戦士「またあんこ食ってる……」カタン

戦士「!?」

騎士「どうした?」

戦士「最初から分かっていたつもりだったけど……!」

騎士「なんだ、不満でもあるのか?」

戦士「……この茶碗のものは?」

騎士「お米に似た形のあんこのご飯」

戦士「……このパンの中身は?」

騎士「粒あん」

戦士「……サラダに使われてる野菜は?」

騎士「ソラマメ、インゲン、エンドウ」

戦士「……このスープの中身は?」

騎士「ぜんざいのあまり汁」

戦士「……この飲み物は?」

騎士「牛乳(あんこ入り)」

戦士「……」

騎士「何か嫌いなものでもあったのか?」

戦士「嫌いもなにもほとんどあんこじゃねぇかっ!!」

騎士「それが何か問題でもあったのか?」

戦士「」

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