絵里「インターネットなんてあんまりしないけど」


絵里「結構面白い画像や動画ってあるのね」


絵里「っと、気付いたらもうこんな時間なの？」


絵里「そろそろ寝なきゃ……」


絵里「………あら？なにかしら、これ」

絵里「えーっと………『穂乃果「日曜日の午後」』？穂乃果？」


絵里「気になるわね」ｶﾁｯ


絵里「どうやら穂乃果が書いている日記みたいね」


絵里「なんで台本形式なのかしら？」


絵里「それにこの「SS」ってどういう意味なのかしら？」

絵里「………」ｶﾁｯ


絵里「ふふっ、穂乃果とことりったら……」


絵里「………ふぅ」


絵里「結構楽しめたわ。穂乃果が書いたようには見えなかったけど」


絵里「………あら？他にもあるわね」

絵里「海未が書いたみたいね」


絵里「…………」ｶﾁｯ


絵里「…………え？」


絵里「ええっ！ええっー！？」


絵里「海未って生えてるの！？」

絵里「それよりもこんな大事な事ネットに書いてていいの！？」


絵里「………海未って大事な所で抜けてるから、もしかしたら……」


絵里「ああ、心配だわ」


絵里「電話しましょう！今すぐこの日記を削除させなきゃ！」


ﾌﾟﾙﾙ………


絵里「繋がらない……」


絵里「明日、朝一で伝えなきゃ……！」

――――――――――――――――


ﾁｭﾝﾁｭﾝ


絵里「このジャム美味しいわね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


絵里「目玉焼きもとっても美味しいわ」


絵里「ふぅ……美味しかったわ」


絵里「今日も一日頑張るわよ」

――――――――――――――――


絵里「おはよう海未」


海未「おはようございます」


絵里「今日も練習頑張りましょう」


海未「そうですね。頑張りましょう」


絵里「あら………？」


海未「どうしました？」


絵里「なにか………忘れてるような…」

――――――――――――――――


絵里「ちょっと、希。人のおかずとらないの」


希「えー。だってこんなに美味しそうなんやもん」


希「それにこのピーマンの肉詰めだって、食べて―って言ってるし」


絵里「もう……なら希のその玉子焼きもらうわよ」ﾋｮｲ


希「ああー！ウチの玉子焼きぃ……」


絵里「ふふっ、おいし♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

――――――――――――――――


絵里「さあて、放課後ね」


絵里「今日は午後の練習はないから、どうしましょう」


絵里「希はにことじゃれてるし…」


絵里「うーん……そう、ねぇ」


絵里「穂乃果たちにちょっかいかけようかな」

――――――――――――――――


ｶﾞﾗｶﾞﾗ


絵里「どう穂乃果、生徒会は順調？」


絵里「あら海未だけなの？」


海未「絵里じゃないですか。穂乃果に用ですか？」


絵里「いえ、用事って訳じゃないけど……。暇だったからね」


海未「穂乃果でしたら事務作業は嫌だと駄々をこねていたので」


海未「ことりと一緒に各教室を回って雑務をしてもらいます」

海未「そして私は穂乃果とことりの分の事務作業を……」


絵里「あはは……大変そうね」


海未「いえ、もう慣れましたよ……」


海未「何年穂乃果の幼馴染務めてると思っているんですか…」


絵里(海未の目のハイライトが……)


絵里(な、何か話題をそらさないと……！)

絵里「そ、そうねぇ、最近涼しくなったわね！」


海未「え、あ、そうですね」


海未「おかげで最近(庭に生える雑草を)抜くのが楽で助かります」


絵里「え？」


海未「暑いと抜くのにも大変ですから」ﾆｯｺﾘ


絵里「…………」


絵里(あああああああああああああああああああああああ！！！！！)

絵里(そうだったわ。日記の事言わなきゃ！)


海未「どうしましたか？」


絵里「え、えと……ね。海未？」


海未「はい？」


絵里「その、今の話インターネットの日記に書いた…？」


海未「………？はい、そうですね。そういう日常をブログに――――」

絵里「ダメよ！そんなプライベートな事！」


海未「えっ、いけないのですか？」


絵里「そうよ！抜いたなんて事書いて、破廉恥だわ！」


海未「破廉恥！？抜いただけですよ！？」


絵里「だからそんな事言わないで！」

海未「意味が解りません！自然現象ですよ！？」


海未「抜かないと困るんです！」


絵里「確かに！確かにそうだけど！」


絵里「いえ、私は知らないけど！抜かないと大変ってのは本で知ってるわ！」

海未「なら理解してください！」


絵里「そう……ね。ごめんなさい。なんだか熱くなってしまったわ」


海未「いえ、私もつい声を……」


絵里「とにかく、危ないから個人情報を書かないように、ね？」


海未「は、はい……」


絵里「最悪、μ'sの存続にもかかわるわ」

海未「…………えっ？」


海未「あの、絵里？その……(雑草を)抜くこととμ'sに何の関係が…？」


絵里「そんな事をアイドルが公言してたらいけないじゃない」


海未「そうなのですか……？」


海未(アイドルが雑草抜きをする事がそんなにいけない事なのでしょうか……？)

海未「でも、穂乃果もしてますよ？」


絵里「………え？」


海未「ですから、穂乃果も家で抜いてますよ？」


絵里「な、ななな……！？」


絵里「穂乃果にも生えてるの！？」


海未「もちろんです。穂乃果(の家にも)生えてますよ」


海未「絵里も穂乃果の家に行った時に(裏庭の雑草を)見ましたよね？」

絵里「見てないわよ！見せつけるモノでもないでしょう！？」


海未「確かに人様に見せつけるような物ではありませんが……」


海未「どうしたのですか？今日は少し変ですよ？」


絵里「その……今日一日で私の人生観が……」


海未「そんな大袈裟すぎですよ」

海未「そういえば、穂乃果ったらめんどくさいって言ってですね」


海未「雪穂に抜いてもらったんですよ」


海未「まったく穂乃果も穂乃果ですが、雪穂も甘いんですから」


絵里「え、その……雪穂が抜いたの……？」


海未「はい。そう聞いてます。すごく嫌な顔されていたそうですが」

絵里「なんてことなの……」ｸﾗｯ


海未「ちょ、絵里！？大丈夫ですか！？」ﾀﾞｷｯ


絵里「なんだか……眩暈がして」


海未「大丈夫ですか？保健室に行きますか？」


絵里「いえ、大丈夫よ。……大丈夫」

絵里「………海未はどうなの？」


海未「なにがですか…？」


絵里「その、大変って言ってたじゃない？もし、私が手伝ったら……嬉しい？」


海未「そうですね……ひとりでするよりはとても楽ですし」


海未「きっと嬉しいと思います」

絵里「そのね…もし、もしなんだけど、抜かなかった場合どうなるの？」


海未「抜かなかった場合ですか？そうですね…」


海未「頻繁に抜いてますのでよくわかりませんが、伸びて邪魔になると思います」


絵里「本で読んだ通りなのね……」


海未「………？」

絵里「あの…ね。もし、よかったら私にも手伝わせてくれるかしら」


絵里「海未には色々お世話になってるんだし……」


海未「そんな…世話になっているのは私の方です」


海未「むしろ私が手伝いたいくらいです」


絵里「ふふっ、ありがとう。……でも私には生えてないから」


海未「そうなんですか？」


海未(そういえば絵里はマンションでしたね。ああ、いいですねマンション…！)

海未(ところで、こう顔を近づけてわかったのですが)


海未(どうして絵里は先ほどから少し頬を赤らめているのでしょうか？)


海未(やはり風邪……でしょうか…？)


絵里「さっそくだけど、手伝うわね」


海未「え？手伝うってここは学校で――――」


ｻﾜｻﾜ


海未「ひゃっ！？」ﾋﾞｸｯ

海未「え、絵里！？ど、どこを触って――――」


絵里「んっ……」ﾁｭ-


海未「！？」


海未「んっ……んー……！？」

絵里「ぷはっ………」


海未「え、えり……！？///」


絵里「大丈夫よ。心配しないで……」


絵里「実践は初めてだけど、本で何度かイメージトレーニングはしてるから」ｻﾜｻﾜ


海未「え、えりっ……何か……んっ…勘違い…」ﾌﾙﾌﾙ

絵里「海未……」ｻﾜｻﾜ


海未「ひゃあ！？い、いけません！そこはダメです！」


絵里「さっき手伝ってくれると嬉しいって言ってたじゃない」ｻﾜｻﾜ


海未「あっ……だ、ダメ……っ！///」


海未「もう……んっ……あ、ああ……っ///」

絵里「………」ｻﾜｻﾜ


絵里「……………あら？」


海未「や、め……あ、ああっ………ああっ……！」


海未「…………っ！」ﾋﾞｸﾝ


海未「はぁ………はぁ……///」


絵里「あの、海未…？ないんだけど…？」


海未「な……ない…？……なにが、ですか？」

絵里「………ちん」


海未「よく…聞こえません……もう少し大きな声でお願いします」


絵里「………お【自主規制】ん///」


海未「…………………………」


絵里「………」


海未「すー………はー……」


海未「当たり前です！！！」




おしまい