にこ「とりとめのない話」 (225)

にこ「にっこにっこにー」

にこ「って海未だけなのね」

海未「こんにちは、にこ」

にこ「何やってんの?」

海未「思いついた詩をまとめているんです」

にこ「見てていい?」

海未「ダメです」

にこ「なんでよ」

海未「恥ずかしいですから」

にこ「そう…」

海未「そうです」

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にこ「そこだっ!」

海未「覗きこもうとしないでください!」

にこ「ちぇー、残念」

海未「完成するまで我慢してくださいよ」

にこ「わかったわよ…」

海未「ところでにこは何をしに来たんですか?」

にこ「勉強よ」

海未「…は?」

にこ「勉強」

海未「もう一度お願いします」

にこ「勉強って言ってるでしょ!」

海未「にこが…、勉強!?」

にこ「そんな顔で見ないでくれる?」

海未「すみません」

にこ「私だって勉強くらいするわよ」

海未「だったら何故赤点を取るのですか?」

にこ「それは…今まで勉強したことなかったから」

海未「やっぱりしたことないんじゃないですか」

にこ「ぐっ…。でもこれからはしっかりやるわ」

海未「それはいいことです」

海未「ですが、どういう風の吹き回しですか?」

にこ「私が勉強しちゃいけないっていうの?」

海未「そんなことはありませんが、気になって」

にこ「誰にも言わない?」

海未「ええ、言いませんよ」

にこ「…あいつらに置いていかれたくないの」

海未「希と絵里ですか」

にこ「そう」

海未「置いていくも何も、そんなつもりはないと思いますが」

にこ「なんていうか、迷惑かけたくないのよ」

海未「迷惑、ですか?」

にこ「私が勉強できないからって、希と絵里は私の勉強を見てくれるでしょう?」

海未「そうですね」

にこ「だけどその最中にふざけちゃって、手を止めるの」

にこ「せっかく私のために時間を割いてくれてるのに」

にこ「二人ともそれを咎めるだけで怒らないの」

海未「二人は優しいですからね」

にこ「そんな自分が情けなく思えて」

海未「にこ…」

にこ「それだけよ」

海未「にこは立派なのですね」

にこ「立派なんかじゃないわ」

海未「気づくことはできても、なかなか行動に移すことはできませんから」

海未「だからにこは立派ですよ」

にこ「…褒めても何も出ないわよ」

海未「本心ですから」

にこ「あーあ、らしくもなく真面目になっちゃったわ」

海未「たまにはいいじゃないですか」

にこ「アイドルはみんなの前では常に笑顔でいなきゃいけないのよ」

海未「…」ナデナデ

にこ「ちょっ、撫でないでよぉ!!」

海未「たまには良いじゃないですか」

にこ「普通先輩を撫でる?」

海未「違います、そっちじゃありません」

にこ「じゃあなによ?」

海未「たまには笑顔じゃなくてもいいじゃないですか」

にこ「ダメよ、にこはアイドル」

海未「アイドルだって人間です」

海未「泣いたり、悩んだりすることもあります」

海未「それでいいじゃないですか」

にこ「けどそんなの、きっとファンは望んでないわ」

海未「かもしれないですね」

海未「けど、私たちは仲間です」

にこ「海未…」

海未「だから、もっと頼ってください」

海未「だから、もっと弱いところを見せてください」

海未「私たちは頼りないですか?」

にこ「ううん、そんなことない…」

海未「ふふっ、分かればいいんです」

海未「さぁ、いつまでそんな顔してるんですか?」

にこ「はぁ!?あんたが頼れって!」

海未「あ、ファンの方ですよ」

にこ「にっこにっこにー♪」

にこ「って誰もいないじゃない!!」

海未「やっぱりにこは明るい表情の方が似合いますよ」

にこ「海未…、ありがと」

海未「いえいえ、お気になさらずに」

にこ「海未はなんとなくお姉ちゃんっぽいわよね」

海未「そうでしょうか」

にこ「きっと穂乃果のせいね」

海未「ふふっ、そうですね」

にこ「手間のかかる妹って感じ?」

海未「だけどやるときはやる、立派な妹です」

にこ「結局妹なのね」

海未「冗談ですよ」

にこ「海未は一人っ子なんだっけ」

海未「いえ、姉がいますよ」

にこ「初耳ね」

海未「私が小さい頃に嫁いでいきましたから」

海未「だから一人っ子みたいなものですよ」

にこ「あまり妹って感じがしないわね」

海未「よく言われます」

海未「にこは長女なんですよね」

にこ「そうよ。お姉ちゃんっぽいでしょ」

海未「どうでしょう」

にこ「なによ、それ」

海未「希や凛にからかわれてますし」

海未「他の三年生と比べると…」

にこ「小さくて悪かったわね!」

海未「まだ何も言ってないですが」

にこ「言わんとしてることはなんとなくわかるわよ」

海未「それでも、頼りになる先輩ですよ」

海未「きっと誰よりも大人なんでしょうね、にこは」

にこ「ふふ、でしょー♪」

海未「そういうところがなければ、ですけどね」

にこ「重い雰囲気って好きじゃないのよね」

海未「そうですね、せっかく二人きりなのですから」

にこ「そういえば海未と二人きりって珍しいかも」

海未「初めてかもしれないですね」

にこ「大人っぽいイメージあったけど、割とお茶目なのね」

海未「話してみないとわからないものですよね」

にこ「ちなみに私はどうだった?」

海未「見た目通りです」

にこ「…喧嘩売ってる?」

海未「冗談です」

にこ「…なんとなくあんたのことがわかってきたわ」

海未「それは良かったです」

にこ「あんたも肩肘張らずにたまには甘えなさいよ」

海未「別に肩肘張っているつもりはありませんが」

にこ「けど毎日練習やお稽古で疲れてるでしょ?」

海未「それは、そうですが…」

にこ「泣き言くらいなら聞いてあげられるから」

海未「しかし、愚痴を零すのは心身の弱さを…」

海未「いえ、お言葉に甘えさせていただきます」

にこ「それでいいのよ」

海未「何故姉ではなく私が、と思ったことが何度か」

にこ「μ ’sに入ったのは海未の意思でも、家出のお稽古は海未の望んだことじゃないものね…」

>>13 修正

にこ「μ ’sに入ったのは海未の意思でも、家出のお稽古は海未の望んだことじゃないものね…」





にこ「μ ’sに入ったのは海未の意思でも、家でのお稽古は海未の望んだことじゃないものね…」

海未「ええ、昔は姉のことを憎んだりもしました」

海未「ですが今では、姉に感謝しているんです」

にこ「どうして?」

海未「きっとそのおかげで、私はここにいるんです」

海未「素敵な幼馴染が二人もいて」

海未「μ ’sを結成して」

海未「素敵な仲間と出会えて」

海未「ひとつの道をみんなで走って」

海未「だから、これで良かったんです」

にこ「海未ぃ…」ギュッ

海未「にこ、泣かないでくださいよ」

にこ「私も、海未たちと出会えて良かった…」

海未「…」ギュッ

にこ「あんたたちがいなかったら…、きっと私は諦めてた」

海未「ですが部活動は続けていたんですよね?」

にこ「形だけはね…」

にこ「きっと、心のどこかでは諦めてたんだと思う」

にこ「喜びも悲しみも、分かち合える仲間がいないのはこんなにつらいことなのかって」

にこ「そう思ってた」

にこ「希には、悪いけどね…」

にこ「だけど、続けてて良かった」

にこ「こんなに素敵な仲間と巡り会えたんだもの…」

にこ「海未、ありがとう…」

海未「…みーんな、にこのことが大好きですよ」

にこ「…知ってる」

海未「やっと本心を見せてくれましたね」

にこ「…あっ!」

海未「ふふっ、頼ってくれて嬉しかったですよ」

にこ「まったく、あんたには叶わないわね…」

海未「私も弱音を吐かせてもらいましたから」

にこ「あれで弱音なの?」

海未「心配事なんて、穂乃果を見ていたら吹っ飛んでしまいますから」

にこ「穂乃果の存在は大きいわね」

海未「穂乃果がいるからこうなれたんですよ、きっと」

にこ「穂乃果に伝えてあげたら喜ぶんじゃない?」

海未「恥ずかしいので嫌です」

海未「けど、きっといつかは」

にこ「私もいずれはそうなれるように頑張らなきゃね」

海未「にこは全世界の心の支えにならなくてはいけないですから」

海未「道は長いですよ」

にこ「だけどきっと諦められずに頑張れるわよ」

にこ「だってこんなに素敵な仲間がいるんだもの」

海未「ふふっ、そうですよね」

にこ「まずは余裕ぶってるそこの海未ちゃんから虜にしちゃおうかしら?」

海未「もうなってますよ?」

にこ「!?」ドキッ

にこ「うっ、うぅ…」

海未「私に勝とうなんてにこには早いですよ♪」

にこ「はぁ、あんたには勝てる気がしないわよ…」

海未「それよりにこ、勉強しなくていいんですか?」

にこ「ああ、そう言えばそうね…」

海未「分からないところがあったら聞いてくださいね」

にこ「3年生の勉強なんてわかるの?」

海未「今のは決まり文句みたいなものですよ」

にこ「つまりわからないのね…」

にこ「どうしようかしら…」

海未「わからないなら絵里や希に頼りましょう」

にこ「それだけは嫌よ」

海未「なら自力で頑張って、絵里や希を驚かせるしかないですね?」

にこ「よぉーし、やってやろうじゃない!!」

海未「そのイキですよ、にこ!」

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

にこ「あー…」

海未「知らない間にだいぶ話し込んでいたんですね」

にこ「せっかくやる気だったのになぁ」

海未「そのやる気は今日だけですか?」

にこ「まさか!これから毎日バリバリ勉強して次のテストでは1位を取ってやるわ!」

海未「今の1位は絵里でしたっけ?」

にこ「やっぱり50位以内…」

海未「ダメですよ、約束しましたからね」

にこ「うぅ、わかったわよ!やってやろうじゃないの!!」

海未「ふふっ、応援してますから」

にこ「さっ、それじゃあ帰りましょうか!」

海未「ええ、先輩♪」

というわけでうみにこ篇は終わりです。

スレタイはにこですが、珍しいかもしれない組み合わせのとりとめのない話を書いていきます。

本日も20時あたりから更新を始めたいと思います。

組み合わせについては私の主観で決めさせていただいておりますので、ご了承下さい。
また、書きためもないので組み合わせによっては投稿時間に差が出るかもしれません。

それでは始めたいと思います。

今回はのんぱなです。

花陽「希ちゃん?」

希「おっ、花陽ちゃん。いらっしゃいー」

花陽「こんにちはー」

希「もうちょっとで終わるから待ってな」

花陽「あ、用があってここに来たわけじゃないから急がなくても大丈夫だよ?」

希「けどせっかく二人きりなんやから、カード広げっぱなしってのも悪いやろ?」

花陽「そんなことないよぉ」

希「まぁまぁ、うちがそう思ってるだけやから」

花陽「…今希ちゃんは何を占ってるの?」

希「次のテストの答え!」

花陽「えっ、ええぇ!?そんなのダメだよぉ!」

希「なーんて、嘘よ♪」

花陽「ううっ、びっくりしちゃったよぉ…」

希「でも実は『希ちゃんならやりかねないかも』って思ってたりしてー?」

花陽「ごっ、ごめんなさい…」

希「って本当に思ってたん?」

花陽「違うの!その、そういうことできたら便利だなーって思っただけで!!」

希「あはは、そんなに焦らんくてもいいやん」

花陽「あの、本当に思ってないからね!?」

希「そんなことでうちは怒らんよー」

花陽「だから違うんだってばぁ…」

希「あー、ごめんごめん。ちょっと意地悪しすぎちゃったかなぁ」

花陽「許さないよ…」

希「でもそれはー?」

花陽「うふふっ、嘘だよ♪」

希「あははっ、やっぱりなぁ」

花陽「希ちゃんはなんでもお見通しだねっ」

希「花陽ちゃんって怒る前に泣くタイプやもんなぁ」

花陽「な、なんで知ってるの?」

希「見てたらわかるんよ」

希「花陽ちゃんは心優しい子やからね」

花陽「希ちゃん…」

希「…やからわしわしし放題やー!!」

花陽「ひっ…」

希「なーんて、冗談よ」

希「少しは緊張ほぐれたんやない?」

花陽「…へ?」

希「三年生と二人きりは緊張する、とか思ってそうやったからね」

希「うちからのちょっとしたサプライズや」

花陽「希ちゃん…」

希「あ、もちろんわしわしさせてくれてもええんよ?」

花陽「それはごめんなさい…」

花陽「それで、希ちゃんは何を占ってるの?」

希「気になる?」

花陽「うん…!」

希「μ ’sのこれからについて、よ」

花陽「μ ’sのこれから…?」

希「そう」

花陽「それで、なんて?」

希「占うのやめたから結果はわかんないよ」

花陽「ええ、なんでぇ!?」

希「だって花陽ちゃん、すっごく良い顔してたから」

花陽「私の顔…?」

希「たとえどんなにつらいことがあっても乗り越えられる、そう思ったから」

希「どんな結果が出てもうちらには関係ないんよ」

希「この9人やったら、どんな高い壁も乗り越えていける」

希「やろ?」

花陽「…うん!」

花陽「こんなに胸張って、アイドルができる日が来るなんて…、思わなかった、なぁ…」

希「たまたまこの9人が集まって、いつの間にかここまで来てたんよね」

希「心から楽しいって思える高校生活だったな」

希「三年生でこんなに良い思い出が出来るなんて」

花陽「…」ギュッ

希「花陽ちゃんは寂しがり屋やなぁ…」ナデナデ

花陽「えへへ、ごめんね」

花陽「けど、せっかく会えたのに」

花陽「せっかく仲良くなれたのに」

花陽「すぐに離れ離れになっちゃうなんてやだな…」

花陽「…もっと一緒にいたいよ」

希「それはうちも一緒よ」

希「けど、卒業してもうちらのこと忘れるわけやない」

希「思い出だって、残ってる」

希「やから、今は笑ってよう?」

希「こんなとこにこっちに見られたら怒られてしまうよ」

花陽「…うん、そうだね」ニコッ

希「さっ、湿っぽい話はやめにしてもっと楽しい話しよっか!」

花陽「そう、だね…!!」

希「花陽ちゃんお米大好きなんよね?」

花陽「うん!朝も昼も夜も、三食お米食べないとパワー出ないの!」

希「お米について熱く語る花陽ちゃんを見てみたいなー」

花陽「そ、そんなことしないよぉ!」

希「ちなみにアイドルとお米、どっちが好き?」

花陽「えっと…、うーんと…。もう少し時間もらっていいかな?」

希「今のでなんとなーくお米について熱く語る花陽ちゃんの想像ついたわ…」

希「でもダイエットの時、相当無理したんやない?」

花陽「無理なんてもんじゃないよ!!」

花陽「お茶碗一杯、それにおかわり禁止だなんて…、私には苦行すぎたよ…!!」

希「ちなみに普段はどれくらいご飯食べるの?」

花陽「丼大盛りかなぁ?練習で疲れたときは三杯くらいおかわりするときもあるよ!」

花陽「炊きたての柔らかご飯も美味しいんだけど、少し固めに炊いたご飯も噛みごたえがあってすごく美味しいんだぁ」

希「そう、なんや」

花陽「っは!…ごめんね」

花陽「好きなものについて聞かれると、どうしても夢中になっちゃって…」

希「けどそれくらい打ち込めるってすごいことやと思うよ」

希「好きこそものの上手なれ」

希「きっと花陽ちゃんは素敵なアイドルになるんやろうなぁ」

花陽「希ちゃん…」

希「それとも農家さんかな?」

花陽「あ、それもいいかも…」

希「本気…?」

花陽「えへへ、どうだろう」

希「うちは今まで真剣に打ち込めるものなんてなくて」

希「のらりくらりと生きてきた人間やから、ちょっと羨ましいな」

花陽「だけど、μ ’sに出会えて変わったんだよね!」

希「…うん」

希「って、また湿っぽい話になってるやん」

花陽「けど私はこういうのも嫌いじゃないよ?」

花陽「こうやって希ちゃんが色々話してくれると、仲良くなれたんだなぁって」

花陽「私は希ちゃんと同じ場所に立ててるんだなぁって思うから」

希「花陽ちゃん…、やっぱいい子やね」

花陽「そんなことないよ!」

希「あるよ」

花陽「ないよぉ」

希「あるよぉ」

花陽「ないよ…」

希「ないよ」

花陽「あるよ!」

希「おっ、引っかかったぁ!!」

花陽「はっ!」

希「ふっ、ふふふふっ」

花陽「希ちゃんって大人っぽいイメージあったけど」

花陽「そんな顔して笑うんだねぇ」

希「へ、変だった?」

花陽「ううん、可愛いよ」

希「うぅっ…」カァッ

希「あんまり年上をからかっちゃいかんよ…」

花陽「本心だよ?」

希「花陽ちゃんは天然たらしやね…」

花陽「えぇっ!?」

希「守りたくなる小動物系かと思ったら…、案外ありかもしれんなぁ」

花陽「もー、希ちゃあん」

希「本当にからかいがいのある子やなあ」

花陽「希ちゃんには叶わないよ…」

希「わかればいいんよ♪」

花陽「…ねえ、希ちゃん」

希「んー?」

花陽「今度一緒に遊びに行こっ」

希「いきなりどうしたん?」

花陽「ダメ、かな」

希「そんなことないけど…」

花陽「私ね、もっと積極的になろうって決めたの」

花陽「今日話して、希ちゃんのことを良く知らないんだなって」

花陽「もっと知りたいなって」

花陽「変、かな…」

希「んーん、嬉しいよ」

希「うち、ずっと友達らしい友達なんか出来たことなかったから」

希「こうやって、誰かに思われてることがすごく嬉しい」

希「家族と一緒にご飯食べたこともなかったし」

希「きっとうちはこのまま一人なんやって思ってた」

花陽「希ちゃん…」

希「うちな、焼肉が好きって言ってるけど」

希「別に焼肉が特別好きなわけやないんよ」

希「お鍋だって、バーベキューだって、なんだっていい」

希「ただ誰かと、私のことを思ってくれる人と一緒に過ごしたいって」

希「ただそれだけなの」

花陽「希ちゃん…」

希「だから今、すっごく嬉しいよ…」

花陽「私もね、希ちゃんのこと知れてすっごく嬉しいよ」

希「えへへ、後輩に格好悪いところ見せちゃったなぁ…」

花陽「もう、私は希ちゃんの後輩じゃないよ」

希「…え?」

花陽「友達、だよねっ」

希「そう、やね…。ごめんな…」

花陽「こういう時はありがとう、だよ♪」

希「ん、ありがと…」

希「花陽ちゃんは本当に強い子やね…」

花陽「そんなことないよぉ」

希「芯の強い、しっかりした子だって絵里ちも褒めてたよぉ?」

花陽「え、絵里ちゃんが!?」

希「んー?随分嬉しそうやなぁ。うちに褒められるのは不服やったんー?」

花陽「あ、えっと、そういうわけじゃ…!!」

希「あはは、わかってるってば」

花陽「希ちゃんってからかうとき、すっごくイキイキしてるよね」

希「あー、こうやって軽口言い合える仲って憧れやったんよ」

希「やからついついからかいすぎてしまうのかな?」

希「ちなみにわしわしもスキンシップのうちやからね?」

希「別にうちが趣味でやってるとか、そういうんじゃないんよ?本当に」

希「信じて、くれるよねぇ…?」

花陽「し、信じるからやめてぇ!!」

希「冗談冗談」

花陽「希ちゃんのいたずらは私には刺激が強過ぎるよぉ…」

希「…ねえ、花陽ちゃん」

花陽「どうしたの?希ちゃん」

希「ふふっ、呼んだだけー」

花陽「そっかぁ…」

希「こうして名前で呼べる仲って素敵やなぁ」

花陽「μ ’sに入って、希ちゃんのやりたい事がどんどん叶っていくね!」

希「まさかうちがここまでお世話になるなんて思ってなかったなぁ」

花陽「もし明日から東條さんって呼ばれるようになったらどうする?」

希「…」ジワッ

花陽「じょ、冗談だよぉ…」

希「小泉さん…」

花陽「…」ジワッ

希「…やめよっか」

花陽「うん…」

希「それにしても今日はいっぱい喋ったよね」

花陽「二人きりなんて初めてだったもんね」

希「大丈夫?喋り忘れたこととかない?」

花陽「そんな、これから会えなくなるわけじゃないんだから」

希「…」

花陽「もう引っかからないよ!」

希「えー、残念」

花陽「それに、会えなくなっても私が会いにいくから!」

希「今の、プロポーズ…?」

花陽「…えっ?」カァッ

花陽「違うの!そういうのじゃなくて!!」

希「あはは、わかってるってば」

希「本当に飽きないなぁ」

希「ところで、テスト勉強は進んでる?」

花陽「っは!」

希「テスト勉強しようと部室に来たけどうちがいたからすっかり忘れてた、ってところかなぁ」

花陽「当たり…、です…」

希「でも花陽ちゃんって前に凛ちゃんに勉強教えてなかったっけ?」

花陽「それは、そうなんだけど…」

花陽「苦手な教科の範囲が広くて今回はそんな余裕無さそうなの…」

希「じゃあお礼にうちが教えてあげる!」

花陽「ええっ、希ちゃんの勉強は?」

希「鉛筆転がしとけばほとんど正解やから平気よ♪」

花陽「そんなのだめだよぉ!!」

希「嘘々♪ちゃんと勉強してるって!」

希「今回はにこっちが泣きついてこないみたいやからね」

希「きっと一人で勉強頑張ってるんやろうね」クスッ

花陽「にこちゃんのこと、信頼してるんだね」

希「一度決めたことは最後までやりきる子やからね」

希「それににこっちは、誰よりも強いから」

花陽「ふふっ、本当に仲良いんだね」

希「にこっちにそんなこと言ったら怒られるよ?」

花陽「素直じゃないもんね♪」

希「花陽ちゃんも言うようになったなぁ」

花陽「希ちゃんのおかげかな?」

希「おっ、言ったなぁー?」

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

希「っと。さっ、帰ろっか、花陽ちゃん」

花陽「…」

希「花陽ちゃん?」

花陽「…手出して、希ちゃん」

希「んー?」

花陽「…」ギュッ

希「…あははっ、案外大胆なんやね」カァッ

花陽「希ちゃんのこと、もっと知りたいから…」

希「ね、帰り寄り道してかない?」

花陽「うん、大丈夫だよ」

希「一緒にご飯食べよっか♪」

花陽「うんっ♪」

そんなこんなでのんぱなのとりとめのない話は終わりです。

普段からかってる希がからかわれたり、普段からかわれてる花陽が割とお姉さんだったり。
そんなお話でした。

>>39 修正

花陽「希ちゃんには叶わないよ…」



花陽「希ちゃんには敵わないよ…」


本日も読んでくださりありがとうございました。

今日も始めます。

今回はえりりんです。

凛「うーん、うーん…」

絵里「ほら、唸ってるだけじゃ進まないわよ?」

凛「やっぱり凛には勉強なんか無理だよぉー…」

絵里「凛の勉強嫌いは筋金入りね…」

凛「にこちゃんには負けるにゃ」

絵里「どっちもどっちだと思うわよ?」

凛「流石の凛も勉強が苦手だからって教科書反対に持ったりしないよー」

絵里「はぁ…」

凛「なんでため息つくのぉ!?」

絵里「勉強がしたくないからってご飯が空飛んでるって言ったのは誰?」

凛「…なんで知ってるの?」

絵里「真姫から聞いたわよ」

凛「むむ…、絵里ちゃんはチョコが好き…」

絵里「騙されないからね?」

凛「流石絵里ちゃん、手強いにゃ…」

絵里「なんで騙されると思ったのよ」

凛「…」

絵里「なんで何も言わないの?」

凛「ねえ、絵里ちゃん」

絵里「なに?」

凛「おやすみ…」

絵里「ちょっと凛?寝たらダメだってば!」

凛「うぅ、鬼ぃ…」

絵里「凛が勉強見てほしいって言ってきたんでしょ?」

絵里「私は頼まれたことをしてるだけよ」

凛「じゃあもうやめ」

絵里「ダメよ。このままだときっとやらないだろうから」

凛「じゃあ休憩しようよぉ」

絵里「そうね、ちょっとだけなら」

凛「やったぁー!!」

絵里「ふふっ、途端に元気になっちゃって」

凛「絵里ちゃんのことだから」

凛「認められないわぁ」

凛「って言われるかと思ったにゃあ…」

絵里「なにそれ、私の真似?」

凛「あっ、えっと…、その…」

凛「ごめんなさい!!」

絵里「いやね、怒ってないわよ」

凛「ほんと?」

絵里「ほんとよ」

凛「ほんとにほんと?」

絵里「ほんとのほんとよ」

凛「ほんとのほんとのほんと?」

絵里「しつこい!」

凛「やっぱり怒ってる!!」

絵里「…凛はいたずらが好きね」

凛「希ちゃんほどでもないと思うけどにゃ」

絵里「どっちもどっちよ」

凛「あれ、さっきもこんな会話しなかったっけ?」

絵里「そうね、したわね…」

凛「なんで?意味わかんない!」

絵里「…ふふっ」

凛「あっ、笑った!」

絵里「いきなり真似するなんて反則よぉ…」

凛「ネタは鮮度が大事なんだよ?」

絵里「芸人さんみたいなこと言うのね」

凛「いやぁ、それほどでも」

絵里「褒めてないわよ?」

絵里「それにしても凛ってモノマネ好きよね」

凛「うーん、そうでもないよ?」

絵里「けどよく真似してるわよね」

絵里「それに割と似てるし」

凛「えへへっ、そんなことないよぉ」

絵里「今のは…ことり?」

凛「正解にゃ!」

絵里「凛はみんなのことよく見てるのね」

凛「そう、かなぁ」

絵里「うん、いい事だと思うわよ」ナデナデ

凛「撫でないで!」

絵里「今のは真姫ね」

絵里「…」ナデナデ

凛「ねぇ、絵里ちゃん、そろそろ…」///

絵里「あっ、ごめんなさい」パッ

絵里「凛ってなんだか妹みたいで、ついね」

凛「凛って亜里沙ちゃんに似てるの?」

絵里「ううん、そういうわけじゃないんだけど」

絵里「なんていうか、甘えさせてあげたいっていうか」

凛「うーん、よくわかんないにゃ」

絵里「自分の事だものね」

凛「絵里ちゃんはお姉ちゃんっぽいって言われるよね!」

絵里「ふふっ、そうね」

凛「頼りがいがあるもんね!」

絵里「あら、ありがと」クスッ

凛「凛は一人っ子だから、絵里ちゃんみたいなお姉ちゃんが羨ましいなー」

絵里「そう?」

凛「だって勉強教えてもらえそうだし、朝起こしてくれそうだし」

絵里「流石にそこまで面倒見ないわよ?」

凛「あと、美人だもんね!」

絵里「…」///

凛「あー、赤くなってるぅー」

絵里「もうっ!」ボスンッ

凛「痛いにゃー…」

絵里「からかわないの」

凛「はぁーい」

凛「でも、絵里ちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しいって思うのは本当だよ?」

絵里「どうして?」

凛「凛に持ってないものをたくさん持ってるから、かな!」

絵里「なによそれ」クスッ

凛「だって、長くて綺麗な髪してるし」

凛「胸だって大きいし…」

凛「すっごく美人だし!」

凛「とにかく、すごく女の子っぽいの!」

絵里「凛…」

凛「かよちんや真姫ちゃんに背中押してもらったけどね」

凛「みんなを見てると怖いんだ」

凛「ちゃんと女の子らしくできてるかな?」

凛「ちゃんと可愛くできてるかな?」

凛「…なーんてね、えへへっ」

絵里「もう、馬鹿ね」ギュッ

凛「わっ、絵里ちゃん!?」

絵里「私たちの中で、凛が一番女の子よ」

凛「…そんなことないよ」

絵里「そうやって悩んで」

絵里「どうすれば女の子らしいか考えて」

絵里「そうなるために必死で努力して」

絵里「ね?すごく女の子じゃない」

絵里「今の凛はきっとお姫様に憧れてる女の子なのよ」

絵里「もっと素敵になりたいなって思ってる、可愛い可愛い女の子」

絵里「私だったらきっと諦めてると思うもの」

絵里「だから自信持って?ね?」

凛「絵里ちゃん…」ギュッ

凛「ねぇ、絵里ちゃん」

絵里「んー、どうしたの?」

凛「…はらしょーってなに?」

絵里「…なんでこのタイミングで聞くの?」

凛「絵里ちゃんのこと、もっと知りたいなぁって思って。えへへっ」

絵里「なるほどね…」

絵里「自由というか、凛らしいというか…」

凛「ねえねえ、教えてよぉ」

絵里「はいはい、急かさなくても教えてあげるわよ」

絵里「ハラショーって言うのはロシア語で『良い』だとか『素晴らしい』だとかの意味を持つ言葉ね」

絵里「英語で言うと『good』が近いかしら?」

絵里「『わかった』だとか『了解』と言ったOKに近い意味でも使われるけどね」

絵里「どう?わかった?」

凛「ハラショー!」

絵里「ふふっ、そんな感じよ」

絵里「ちなみにロシア語は強弱アクセントだから日本語のような高低アクセントとは」

凛「…」

絵里「あっ、ごめんなさい。もういいわよね」

凛「ねえ、絵里ちゃんはロシアにいたんだよね?」

絵里「ええ、生まれは日本だけどロシアで暮らしていた時期もあったわ」

凛「だから日本語が上手なんだね!」

絵里「上手って…。これでも日本人ですもの」

絵里「それにどちらかといえば日本語の方が得意よ?」

絵里「ロシア語なんて日常会話くらいしか出来ないもの」

凛「じゃあ何か喋ってみてほしいにゃ!」

絵里「仕方ないわね」クスッ

絵里「 меня зовут Эли 」

凛「おー、すごいにゃー!!」

絵里「ちなみに今のは『私の名前は絵里です』って言ったのよ」

凛「英語だけでも苦戦してる凛にはロシア語なんて喋れる気がしないよぉ…」

絵里「まぁ無理に勉強しようとしなくてもいいわよ」

凛「じゃあ英語も」

絵里「テストの勉強はしっかりしましょうね」

凛「…はーい」

凛「絵里ちゃんはすごく頭良いよね」

絵里「そんなことないと思うけど…。それでも結構努力はしたと思うわ」

凛「良いなぁ。それだけ頭が良かったら悩みだってすぐに解決できそう!」

絵里「ふふっ、勉強ができるのと頭の回転の早さは関係ないわよ?」

凛「にこちゃんを見てたらなんとなく納得したにゃ…」

絵里「あの子もアイドルへの情熱をもう少し勉学へ向けてくれたらねぇ…」

凛「…それは想像できないよ」

絵里「ええ、なんだか気持ち悪いわね…」

絵里「けど、にこの情熱があったからこそきっと私たちがこうしてここにいるのよね」

凛「うん、にこちゃんには感謝だね!」

凛「最初はね、絵里ちゃんのことすっごく怖い先輩だと思ってたんだ」

絵里「それは…」

凛「屋上で無理矢理背中押されたこと、凛覚えてるんだからねー?」

絵里「あ、あれはあなたたちの身体が硬かったからで!」

凛「けど、今では絵里ちゃんも大切な仲間だもんねっ」ニコッ

凛「今の絵里ちゃんのこと、凛は大好きだよ!!」

絵里「…ありがと、凛」

絵里「ちなみに昔の私は?」

凛「怖いからあんまり近づきたくないにゃ!」

絵里「相変わらず素直ね」

絵里「けどそういうところも凛の魅力よね…」

凛「…希ちゃんの言ってた通りにゃ!!」

絵里「希の言ってた通り?一体何を言われたの?」

凛「『気ぃ抜いたら絵里ちの褒められすぎて骨抜きになってるかもね?』って!」

絵里「しないわよ!ていうか骨抜きって…」

凛「…あっ、今のなし!」カァッ

絵里「もう、そんなに慌てなくていいじゃないの。私は思ったことを言ってるだけだもの」クスッ

凛「けど、恥ずかしいよ…」

絵里「そうやって褒められて照れるところも、すごく女の子っぽくて可愛いと思うわよ?」

凛「…もっ、もぉー!!からかわないでよぉ!!」

絵里「あははっ、ごめんごめん♪」

絵里「けど、本心よ?」

凛「絵里ちゃんはそうやって女の子を口説いてるんだね…!!」

絵里「ひっ、人聞きの悪いこと言わないでよ!!」

凛「けど凛見ちゃったもんね!絵里ちゃんが告白されてるところ!」

絵里「あっ、あれは違うの!私がなにかしたわけじゃなくてあっちから」

凛「なーんて、わかってるにゃ♪」

凛「絵里ちゃんはそんなに軽い気持ちで女の子を口説かないもんね?」

絵里「そうそう、…ってそもそも口説かないわよ!!」

凛「えへへっ、さっきの仕返しにゃ」

絵里「まったく、ユニットを組んでから輪をかけていたずら好きになったわね」

絵里「希のせいかしら…?」

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

絵里「ってもうこんな時間!?」

絵里「結局ほとんど勉強してないじゃない…」

凛「絵里ちゃんとのお喋りが楽しくてついつい時間を忘れてたにゃ」

絵里「まったく、調子良いんだから…」

凛「真姫ちゃんにもよく言われるよー」

絵里「でしょうね…。ねぇ、凛」

凛「どうしたの?」

絵里「暇なら家、泊まりにこない?」

凛「…いいの?」

絵里「ええ、もっと凛のこと知りたいし」

凛「うんっ、行くにゃ!」

絵里「それに、可愛い妹の勉強も見てあげなきゃねっ♪」

凛「うっ、鬼ぃ…」

絵里「何か言った?」

凛「ううんっ、なんでもない!」

凛「さっ、かーえろっ!お姉ちゃんっ♪」グイッ

絵里「わっ、引っ張らないでよぉー!」

そんなわけでえりりんも終わり。

お姉さんポジションなまとめ役、絵里ちと元気なみんなの妹キャラ、凛ちゃんのとりとめのない話でした。

読んでくださりありがとうございました。

三日ぶりの更新です。

今回はことまきです。
G'sで絡んでたとか聞こえない聞こえない。

ことり「それでね?その時の穂乃果ちゃんが本当に面白くてー」

真姫「はぁ…」

ことり「あっ、ごめんね?つまらなかったかな…」ショボン

真姫「いや、その話前にも聞いたわよ」

ことり「あれ?そうだっけ?」

真姫「そうよ…」

ことり「あはは、ごめんねぇ」

真姫「いや、別にいいけど」

真姫「それにしても…」

ことり「…どうしたの?」

真姫「あなたってしっかりしてるようで抜けてるわよねぇ」

ことり「うん、実はよく言われるんだぁ」

真姫「怒ったりしないの?」

ことり「私もそう思ってるから怒るようなことはない…、かな?」

真姫「ま、怒るところ想像できないしね」

ことり「でもでも、普段怒らない人が怒ると怖いって言うよね」

真姫「よく聞くけど本当かしら?」

ことり「普段にこにこしてる人がいきなり怒り出したら怖いよね」

真姫「いきなり怒り出す人は別の意味で怖いわね」

ことり「えっとぉ…、そうじゃなくてぇ」

真姫「わかってるわよ。希がいきなり怒ったら…って話よね?」

ことり「希ちゃんのことじゃないけどそんな感じ!」

真姫「なら逆に、普段から怒ってる人はそのうち怖くなくなるのかしら」

ことり「毎日見てるうちに慣れちゃうかもね?」

真姫「けど、海未はいつ怒っても怖いわよ」

ことり「あはは…」

真姫「あ、今の内緒だからね」

ことり「うん、わかってますっ」

真姫「…それよりあなた、気付いてる?」

ことり「んー?どうしたの?」

真姫「さっきから穂乃果と海未の話ばっかりしてる」

ことり「そう…、かな?」

真姫「そうよ。あの二人のことどれだけ好きなのよ…」

ことり「えへへっ、二人とも大切な幼馴染だから」

真姫「幼馴染ねぇ。私にはいないから分からないわ」

ことり「あ、もしかして羨ましいの?」

真姫「ちがっ!別にそんなんじゃなくて!!」

ことり「真姫ちゃんも大切な友達だよ?」ニコッ

真姫「いきなり何よ、意味わかんない…///」

ことり「赤くなってるぅー」ニコニコ

真姫「からかわないで!!」

ことり「はぁーいっ♪」

ことり「でも真姫ちゃんも、凛ちゃんや花陽ちゃんとすっごく仲良さそうだよ?」

真姫「別に、腐れ縁みたいなものよ…」

ことり「でも大切な友達だもんねっ」

真姫「そうね…。あの子達は初めて出来た友達だから」

ことり「ふふっ、素直になったね♪」

真姫「…バカにしてるの?」

ことり「そんなことないよぉー。可愛いなって」

真姫「…不服だわ」

ことり「…私ね、穂乃果ちゃんと海未ちゃんに出会ってなかったら、きっともっと卑屈な性格になってたと思うんだ」

真姫「…なに?」

ことり「ちょっとした昔話、かな?」

ことり「穂乃果ちゃんが私を引っ張ってくれて、海未ちゃんが私に勇気をくれて」

ことり「穂乃果ちゃんや海未ちゃんがいたから、今の私があると思うの」

ことり「ううん、きっとそう」

ことり「それくらい大切な友達なんだ」

ことり「だから自然と二人の話になっちゃうのかもっ♪」

真姫「結局そこに行き着くのね」

ことり「ふふっ、ごめんね?」

真姫「いや、なんとなく分かってたからいいわよ」

ことり「良かったぁ」

真姫「…少し不思議ね」

ことり「んー?何が?」

真姫「幼馴染って言っても、結局は他人でしょ?」

真姫「そんなに大きな存在になり得るのはなんでかなって」

ことり「真姫ちゃんにとってμ ’sはどんな存在?」

真姫「いきなりなによ?」

ことり「いいから教えて?」

真姫「…大切な存在よ」

ことり「うん、私もそう思うな♪」

真姫「何が言いたいの?」

ことり「じゃあ、μ ’sのメンバーのことは?」

真姫「そんなの大切に決まって…、あっ…」

ことり「きっといつ出会ったとかとか、そんなの関係ないんだと思うな」

ことり「大切なのは、その人達と過ごす時間だと思うから♪」

真姫「…そうね、その通りだわ」

真姫「ま、だとしても穂乃果と海未の幼馴染なんてごめんだけどね」

ことり「えー?すっごく楽しいよ?」

真姫「そこにいるのがあなただから、きっと意味があるのよ」

ことり「もう、真姫ちゃんったら///」

真姫「ふふっ、仕返しよ」

ことり「じゃあ私も仕返しに真姫ちゃんをわしわしちゃおうかな?」

真姫「や、やめてよ…」

ことり「うーそっ♪」

真姫「…ねえ」

ことり「どうしたの?」

真姫「あなたはなんでもにこにこ引き受けるけど、いやだって思ったりしないの?」

ことり「うーん、思わないかな?」

真姫「なんで?」

ことり「それがきっと、私のやるべきことだから」

ことり「任されるってことは頼られてるって証拠だよ」

真姫「たとえそれが押し付けだとしても?」

ことり「それもきっと、私の力になると思うから」ニコッ

真姫「はぁ、変わってるわね」

ことり「そうかな?」

真姫「けど、あなたらしいわね」

真姫「なんだか質問ばかりで悪いわね」

ことり「それだけ私に興味を持ってくれてるんだよねっ」

真姫「変な言い方しないでよ」

ことり「えへっ、ごめんごめん」

真姫「あなたといると、自分のペースが分からなくなるわ」

ことり「…褒められてるのかな?」

真姫「マイペースなのは悪いことじゃないと思うわよ」

真姫「そりゃ海未も敵わないはずだわ」ボソッ

ことり「んー?」

真姫「なんでもないわよ」

ことり「私からも質問いいかな?」

真姫「いいわよ」

ことり「真姫ちゃんはどうして音乃木坂に入ったの?」

真姫「また突拍子もない質問ね」

ことり「そう、かな?」

真姫「ま、確かに廃校寸前の高校に入るお嬢様なんて物好きな話よね」

真姫「それとも私なんていない方が良かったかしら?」クスッ

ことり「そんなこと!」

真姫「ふふっ、言ってみただけよ」

ことり「もう…」

真姫「確かにそうよね。別に私だって来たくて来たわけじゃないわ」

ことり「…」

真姫「もちろん今は入って良かったと思ってるけど」

真姫「私はね、敷かれたレールの上を走ってるだけなのよ」

真姫「親の言いつけで音乃木坂に入って」

真姫「親の言いつけで医学部に入って」

真姫「親の言いつけでお医者さんになって」

真姫「親の言いつけで病院を継いで」

真姫「今まで親の言いなりになって生きてきたの」

真姫「私には自分なんてない」

真姫「きっとこれからも」

ことり「それは違うよ」

真姫「…ことり?」

ことり「真姫ちゃんがμ ’sに入ったのは親の言いつけ?」

真姫「…違う」

ことり「真姫ちゃんがピアノを弾いてるのも親の言いつけ?」

真姫「違う」

ことり「真姫ちゃんが私たちと友達になったのも」

真姫「違う!」

ことり「ほら、真姫ちゃんはちゃんとここにいるよ?」

ことり「自分を表現することが苦手な、不器用な女の子が」ニコッ

真姫「…っ」

真姫「はぁ、本当に敵わないわね…」

ことり「だから、そんなに悲しいこと言わないで?」ギュッ

真姫「ことり…」

ことり「自分がないなんて、そんなこと言っちゃダメだよ…」

真姫「…そうね、どうかしてたわ、私」

真姫「μ ’sを続けてるのだって、ピアノを弾いてるのだって、全部私の意志」

真姫「パパなんかに負けないぞって思ってたのに、弱気になっちゃったかも」

真姫「ありがと、ことり」ニコッ

ことり「…うん、良い笑顔だねっ」

真姫「ふふっ、なによそれ」

ことり「真姫ちゃん、最近凄く良い顔するようになったよね」

真姫「きっとことりのおかげね」

ことり「ふぇっ!?///」

真姫「赤くなっちゃって」ニヤニヤ

ことり「真姫ちゃんも、やっと名前で呼んでくれたね」

真姫「…あっ///」

ことり「…」

真姫「…」

ことり「えっと…」

真姫「…うん」

ことり「元気?」

真姫「…ふふっ」

ことり「えっ!?なんで笑うの?」

真姫「言葉に詰まったからってそれはないでしょ…。ふふっ、ふふふ…」プルプル

ことり「そ、そんなに笑わないでよぉ…」

真姫「ごめんごめん、やっぱりことりって抜けてるわね」

ことり「…うん、自分でもそう思ったよぉ…」

真姫「だから穂乃果や海未の幼馴染でいられたのかもね」

ことり「どういうこと?」

真姫「考えてもみなさいよ」

真姫「もしもあなたじゃなくて私が幼馴染だったら」

ことり「穂乃果ちゃん、死んじゃうかも…」

真姫「…何を想像したかは聞かないでおいてあげるわ」

真姫「とにかく、穂乃果と海未とことりが幼馴染なのは最初から決められてたってこと!!」

ことり「だったら」

真姫「ん?」

ことり「だったら真姫ちゃんがここでみんなに出会ったのも最初から決められてたことだねっ」ニコッ

真姫「…っ///」

ことり「?どうしたの?」

真姫「なんでもないっ!!」プイッ

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

ことり「もうこんな時間になっちゃった」

真姫「結局何もできなかったわね」

ことり「ううん、そんなことないよ」

真姫「どうせ『真姫ちゃんのこと知れた』とか言うんでしょ?」

ことり「すごーい、なんでわかったの!?」

真姫「ことりの考えることくらいわかるわよ」

真姫「だって私達、仲間なんでしょ?」

ことり「…うんっ♪」

真姫「さっ、帰りましょうか」

ことり「じゃあ手を繋いで仲良く帰りましょーっ♪」ギュッ

真姫「はっ、はぁっ!?別にそんなことしなくても」

ことり「仲間なのに…、ダメ?」

真姫「はぁ…、本当にことりには敵わないわね…」ギュッ

そんなこんなでことまきのとりとめのない話も終わり。

あんまり絡みがないけどこの組み合わせは良いと思います(小並感)

そんなわけで本日も更新していきます。

今回はほののぞ。

希「―っと、こんなもんかな?」

希「穂乃果ちゃん、そっちはどう?」

穂乃果「うん、こっちも終わりそう!」

希「手伝おか?」

穂乃果「ううん、大丈夫!」

穂乃果「それよりもごめんね?」

穂乃果「生徒会の仕事手伝わせちゃって…」

希「泣きついてきたときは何かと思ったよー」

穂乃果「うっ…。だって頼れる人が希ちゃんしかいなかったから…」

希「ことりちゃんと海未ちゃんは?」

穂乃果「ことりちゃんは手伝ってくれるかもしれないけど…」

穂乃果「絶対に海未ちゃんに伝わっちゃうもん…」

希「ははぁ…、怒られるのが嫌でうちのとこに来たんやね」

穂乃果「うっ、ごめんなさい…」

希「いいんよ。これも元生徒会役員としての務めやし」

希「それに、頼ってくれて実はちょっぴり嬉しかったりするんよ?」ニコッ

穂乃果「希ちゃん…」

希「でもうちのクラスにも怒ると怖い元生徒会長がおるしなぁ」

希「もしうっかり口を滑らそうもんなら…」

穂乃果「言わないでぇ!!なんでもするからぁ!!」

希「んー?なんでも?」

穂乃果「私にできることなら…」

希「うーん、なにしてもらおうか悩むなぁ」

穂乃果「お手柔らかにお願いします…」

希「じゃあわしわし!!」

穂乃果「それくらいなら…!!」

希「はいつもしてるから」

希「焼肉おごってもらおうかなっ♪」

穂乃果「えぇぇぇぇ!!!???」

希「なんでもしてくれるんよね?」

穂乃果「うぅっ…、わかったよ…」

穂乃果「お金足りるかな…、しばらくはパン抜きかぁ…」

穂乃果「けど怒られるよりマシだよね、はぁ…」

希「なーんて、嘘よ♪」

穂乃果「うっ、心臓に悪いよぉ!!」

穂乃果「死んじゃうかと思ったぁ…」

希「あはは、ごめんごめん」

希「ふふっ、でもパン食べられないだけで死んじゃうなんて大袈裟と違う?」

穂乃果「だって!パン食べないと元気出ないんだもん!」

穂乃果「希ちゃんも焼肉食べられなくなったらつらいでしょ!?」

希「うーん、別にうちは毎日焼肉食べてるわけやないし平気かな?」

穂乃果「って、そりゃそうだよね、たはは…」

希「それにいくら若いからって焼肉ばっかり食べてたら胃もたれしてしまうよ」

穂乃果「とっ、とにかく!パンを食べられないと私はつらいの!」

希「はいはい、わかってるって♪」

希「んー、それならうち、穂乃果ちゃんのこともっと知りたいな」

穂乃果「私のこと?」

希「この前部室で花陽ちゃんと二人きりになってな」

希「色んなこと話したんよ」

希「うちが今まで知らなかったこと、いっぱい知れて、もっと仲良くなれた気がしたん」

希「だから穂乃果ちゃんのことももっと知りたいな…、なーんて」

穂乃果「希ちゃん…」

希「ダメ、かな?」

穂乃果「ううん、そんなことないよ!!」

穂乃果「私ももっと希ちゃんと仲良くなりたいし」ニコッ

希「そっか、良かったぁ」

穂乃果「うーん、私のことかぁ」

希「うん、なんでもいいから話して?」

穂乃果「それじゃあ…」

穂乃果「私の名前は高坂穂乃果です!」

穂乃果「音乃木坂学院に通う高校二年です!」

穂乃果「実家は和菓子屋で、たまに家のお手伝いもしてます!」

穂乃果「好きな食べ物はいちごで、嫌いな食べ物はピーマン!!」

希「…」ジトー

穂乃果「…どうかな?」

希「うち、それ全部知ってる…」

穂乃果「そうだよねぇ、あはは…」

希「このままだと本当に焼肉おごってもらっちゃうよぉー」ニヤニヤ

穂乃果「ひぃっ、勘弁してぇ!」

穂乃果「でも難しいよぉ」

希「ならうちから質問した方がいいかな?」

穂乃果「あ、それなら大丈夫!ガンガン答えちゃうよ!」

希「穂乃果ちゃんは家だとどんな感じなの?」

穂乃果「え?えーっと…」

穂乃果「家ではしっかりしてるよ!」

穂乃果「家のお手伝いもしっかりするし、部屋だって片付いてるし!」

穂乃果「流石はお姉ちゃんって感じかな!」

希「それ、嘘よね?」

穂乃果「うん…」

希「そんなに見栄張らんでもいいんよ?」

穂乃果「だって恥ずかしいんだもん!!」

希「でもそんなところも穂乃果ちゃんらしいのかな?」

希「嘘が苦手で、面白そうなことに正面からぶつかっていって」

希「明るくて元気で、人を惹き付ける何かを持ってる」

希「そんな穂乃果ちゃんやから、きっと今のμ ’sがあるんやね」ニコッ

穂乃果「希ちゃん、褒めすぎだよぉ…」

希「けど本当のことよ?」

希「うち、穂乃果ちゃんと友達になれて良かったなぁ」

穂乃果「そんなの私だって一緒だよ!」

穂乃果「絶対みんな、この九人で良かったって思ってるよ!」ニコッ

希「あはは、そうやね」ニコッ

希「いやー、穂乃果ちゃんは見てて飽きないなぁ」

穂乃果「もー、どういう意味?」

希「そのまんまの意味よ♪」

穂乃果「…って、あー!!」

希「なになに?どうしたん?」

穂乃果「私のことなんにも話せてないよ!!」

希「あはは、知ろう知ろうとして知るもんでもないんかなって思っちゃって」

希「うちら友達なんやろ?」

希「なら時間をかけて」

穂乃果「…っ」ギュッ

希「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「もっともっと時間があれば、それでも良かったのかもしれないけど」

穂乃果「三年生のみんなはもうすぐ卒業しちゃうから…」

穂乃果「できればいっぱいいっぱい色んなこと知っておきたいなって」

穂乃果「えへへ、ごめんね。変なこと言って」

希「んーん、そんなことない」ギュッ

希「穂乃果ちゃんの気持ち、すっごく嬉しいよ」

希「けど、これだけは覚えておいてな」

希「卒業したって、私たちの絆は消えるわけじゃないよ」

希「私たちはずっと友達だから」

穂乃果「…うん」

希「…あはは、年取ると涙もろくなってしまってダメやね」

穂乃果「ふふっ、ほとんど年変わんないでしょ」

希「これでも一応先輩なんよ?」

穂乃果「それに希ちゃんが年って言うならうちのお母さんなんかもっと」

希「穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん、やめとく…」

希「そうした方がええね」ニコッ

穂乃果「でもこのまま何も教えられなかったら焼肉奢らなくちゃ…」

希「だからそれは冗談やってばぁ!」

穂乃果「ねえ、なにか聞きたいこと言ってよ!!」

希「そんなにぱっと思い浮かぶことなんて…」

希「…そうや」

穂乃果「あ、なになに!?」

希「穂乃果ちゃんの家族のこと教えて?」

穂乃果「私の、家族?」

希「穂乃果ちゃんってすごく真っ直ぐな子やから、きっと暖かい家族に囲まれて育ったんやろうなって思ってね」

穂乃果「うーん…、そうだなぁ」

穂乃果「それじゃあまずはお父さんからね!」

穂乃果「うちのお父さんね、全然喋んないんだ」

希「そう言えばアイドル研究部を取材した時もビデオに映りたがらなかったね」

穂乃果「あははっ、照れ屋なんだよ」

希「けど仕事一筋って感じ?格好いいやん」

穂乃果「でもこれはお母さんから聞いた話なんだけどね…」

穂乃果「μ ’sのPVを見ては感動で涙を流してるらしいよ」

希「あははっ、そうなん?」

希「可愛らしいお父さんやね」

穂乃果「うー…、なんだか恥ずかしいよ…」

穂乃果「それからお母さん…、は知ってるよね」

希「うん、まさに穂乃果ちゃんのお母さんって感じやねっ♪」

穂乃果「えー、それどういう意味ー?」

希「すっごく明るくて元気なお母さんやん?なんか似てるなーって思うよ?」

穂乃果「そうかなー?」

希「それに色々応援してくれてるよね」

穂乃果「うん、そうだね」

穂乃果「本当に頭が上がりません…」

希「母は強し、やね」ニヤニヤ

穂乃果「そうそう、そういえばお母さんも音乃木坂の生徒会長だったんだよ!」

希「ということは雪穂ちゃんも…?」

穂乃果「あはは、そうかも♪」

穂乃果「…で、妹の雪穂…、は説明しなくてもいいよね」

希「μ ’sのこと応援してくれてるんよね」

穂乃果「うーん、どうかなぁ?」

穂乃果「μ ’sを見てると心配になる、とか放っておけない、とか色々ひどいんだよ?」

希「けどそれだけμ ’sのこと見てくれてるってことよ?」

穂乃果「そう、なのかな…」

希「穂乃果ちゃんは、愛されてるね」

穂乃果「えー?毎日叱られてばっかりだよ?」

希「すっごくあたたかい家族に囲まれて、何気ないことで笑ったり、泣いたり」

希「感情を共有できるって素敵なことやと思うよ」

穂乃果「希ちゃん…」

穂乃果「希ちゃんの家族は?」

希「…」

穂乃果「希ちゃんの家族はどんな感じなの?」

希「…うちはね、家族との想い出がないんよ」

希「家に帰っても一人」

希「お休みの日だって両親は働き詰めで」

希「転校を繰り返してるから友達なんて出来ないし」

希「だから、穂乃果ちゃんの家族が、すっごく羨ましいな…」

穂乃果「希ちゃん…」

希「…けど、素敵な友達に会えたから」

希「うちって本当に幸せやな」ニコッ

穂乃果「…うん」

希「もう、そんな暗い顔せんとってよー」

穂乃果「…そうだ!!」

希「わっ!?びっくりしたぁ…」

希「いきなりどうしたんよ?」

穂乃果「ちょっと待ってて!!」

穂乃果『もしもし、お母さん?』

穂乃果『今日友達連れて帰るから!』

穂乃果『晩御飯一緒に食べるの!』

穂乃果『あ、焼肉がいいなぁ』

穂乃果『できればピーマンは抜きで…』

穂乃果『…うん、ありがと』

穂乃果「というわけだよ、希ちゃん!!」

希「…?」

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

穂乃果「さっ、一緒に帰ろっか!!」ギュッ

希「え?どういうこと?」

穂乃果「希ちゃんは今日、私の家で晩御飯を食べるの!!」

穂乃果「今日暇だよね!」

希「暇、やけど…。そんな急に押しかけたら」

穂乃果「ないなら作っちゃおうよ!!」

希「…え?」

穂乃果「家族との思い出がないなら、これから作っちゃお?」

穂乃果「本当の家族みたいにはいかないけど」

穂乃果「あたたかさなら絶対に負けないから!!」ギュッ

希「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「今から希ちゃんは私のお姉ちゃんだよ!!」

穂乃果「さっ、帰ろう、お姉ちゃん!!」

希「…うん、穂乃果」ギュッ

そんなわけでほののぞも終わりです。

家族の暖かさを知らないのんたんが高坂家のあたたかさに触れて、家族との思い出を築けたらいいなと思いましたまる

久方ぶりの更新でございます。

本日はうみぱな。

海未「ふぅ…」

海未「…」キョロキョロ

海未「…」ゴクリ

海未「…」スーハー

海未「みんなのハート、打ち抜くぞぉー!!」

海未「ラブアローシュートォ!」

海未「バァーンッ♪」

海未「…」

海未「…花陽、そこにいるのでしょう?


花陽「…」

海未「は、な、よ?」

花陽「…はい」

花陽「海未ちゃん、こんにちはー…」

海未「忘れてください」

花陽「へっ?なんのことぉ?私はなにも見てないよぉ?」

海未「さっきの私はどうでした?」

花陽「アイドルっぽくて可愛かったよ」

海未「やっぱり見てるじゃないですかぁ!!」ガシッ

花陽「ご、ごめんなさいぃ!!」

海未「忘れてくださいお願いします…」

花陽「そ、そんなに頼まなくても誰にも言わないよ…?」

海未「…恩に着ます」

海未「こうして花陽に恥ずかしいところを見られるのは二回目ですね…」

花陽「恥ずかしいって思ってるんだ…」ボソッ

海未「なにか?」ニコッ

花陽「なななな、なんでもないよぉ!?」

海未「そうですか」

花陽「…ねえ、海未ちゃん」

海未「はい」

花陽「さっきの、そんなに恥ずかしいかな?」

海未「当たり前です…」

海未「今だって顔から火が出そうなくらい恥ずかしいんですよ…?」

花陽「私は…、可愛いと思うよ?」ニコッ

海未「な、ななな、いきなりなにを…///」

花陽「海未ちゃんはもっと自分に自信を持つべきだと思うなぁ」

花陽「…なんて私が言えたことじゃないよね、えへへ」

海未「…いえ、花陽は可愛いですよ」

花陽「…うん、ありがと」

花陽「海未ちゃんも可愛いよ?」

海未「そんなこと…」

花陽「アイドルとしての努力って言うのかな」

花陽「海未ちゃんはすごくひたむきに頑張ってるって思うな」ニコッ

海未「私は、その…アイドルとして人前に立つことが恥ずかしいですから…」

海未「もしも私のせいでみんなに迷惑をかけてしまったらと思うと…」

花陽「うん、その気持ちわかるよ」

花陽「私も人前に立つの、すっごく恥ずかしいもん」

花陽「海未ちゃんと私って結構似てるのかな」

海未「ふふっ…、そうですね」

海未「もしかしたらステージでの自分は、普段自分がなりたがっている自分なのかもしれませんね」

海未「いつも笑顔で、キラキラしてて…」

海未「人の視線を自然に引き付けるような、そんな人に憧れているんでしょうか」

花陽「ねえ、海未ちゃん」

海未「どうしました?」

花陽「それって…、穂乃果ちゃんのこと?」

海未「考えてみれば、そうかもしれませんね」

海未「私は穂乃果に憧れているのかもしれません」

海未「いつもひたむきで、面白そうなことに全力で向かっていく」

花陽「…なかなかできることじゃないもんね」

海未「いつもは隣にいるからこそ、その存在がたまに遠く感じてしまいます」

海未「穂乃果はもう私とは違うところへ」

花陽「そんなこと、ないと思うな…」

花陽「海未ちゃんがいるから、きっと今の穂乃果ちゃんがいるんだよ」

花陽「海未ちゃんがいるから、穂乃果ちゃんが安心して前を向いていられるんだよ」

花陽「穂乃果ちゃんが二人いたら…どうかな?」

海未「…頭が痛いです」

花陽「海未ちゃんは海未ちゃん。穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん」

花陽「穂乃果ちゃんは繋いだ手を離すような人じゃないよ」ニコッ

海未「ふふっ、そうですね」

海未「だから私が、ここにいられる」

海未「引かれた手を離さないように、私も輝かないといけませんね」

花陽「うんっ♪」

海未「花陽も言うようになりましたね」

花陽「あっ、ごめん…」

海未「いえ、別に怒っているわけではないのですが…」

花陽「そう、なの?」

海未「私ってそんなに怒りっぽいイメージですかね…」

花陽「そ、そういうわけじゃないよ…?」

花陽「ただ、凛ちゃんから海未ちゃんの話を聞いてると…」

海未「ああ、凛は私のこと嫌いなんですね…」

花陽「違うってばあ!!」

海未「確かに凛や穂乃果には厳しすぎたかもしれません…」

海未「これからはもう少し優しく…、無理ですね」

花陽「無理なのぉ!?」

海未「絵里や真姫に止められるとは思えません…」

花陽「あはは、確かに…」

海未「だから私が止めるしかないんです…!!」

花陽「そんなに抱え込んじゃダメだよぉ…」

花陽「それに凛ちゃん、海未ちゃんのこと嫌いだなんて言ってないよ?」

海未「そ、そうなのですか!?」パァ

花陽「ふふっ、嬉しそうだね」

海未「てっきり普段から叱りすぎたせいで嫌われたのかと…」

花陽「凛ちゃんはそんな簡単に友達のこと嫌いにならないよぉ」

海未「それで、凛は私のことをなんと…?」

花陽「厳しいしよく怒るけど、優しい先輩だって言ってたよ?」

海未「そのようなことを凛が…」

花陽「海未ちゃんはなんで凛ちゃんに怒るの?」

海未「それは、凛のことを考えて…」

花陽「だよね?しっかり伝わってるよ」ニコッ

海未「…良かったです」

花陽「…海未ちゃんって面白いね」

海未「なにかおかしかったですか?」

花陽「表情がコロコロ変わるんだもん」

花陽「初めはクールな先輩だと思ってたからビックリしちゃったよぉ」

海未「そんなに意外でしょうか」

海未「私だって年頃の女子高生なのですが…」

花陽「うーん…、あっ!」

海未「どうしたのですか?」

花陽「弓道のせい…、かなぁ?」

海未「…なるほど」

花陽「心当たりあるの?」

海未「弓を構えている園田先輩は凛としていて素敵だ、と言うことが書いてある手紙をよくいただきます…」

花陽「海未ちゃん、それってラブレターじゃ…」

海未「いえ、そんなはずは…」

花陽「…」ジー

海未「ですよね…」

海未「ですが私は、あくまでもファンレターとして…」

花陽「なら私も海未ちゃんにお手紙書こうかな?」

海未「そもそも花陽はμ ’sのメンバーじゃないですか」

花陽「うん、今はね」

花陽「だけど前は穂乃果ちゃんやことりちゃん、海未ちゃんに憧れてた後輩だったから…」

花陽「あ、今でも憧れてるのは変わらないよ?」

海未「思えば最初は三人だったのが随分と大所帯になりましたね…」

花陽「ただ憧れてただけのアイドルになってるなんて、本当に夢みたい…」

花陽「…あの時みんなが誘ってくれなかったらきっと私は自信が持てないままで…」

花陽「なにも変わらないまま過ごしていたんじゃないかな」

花陽「だから…、誘ってくれてありがとう」ニコッ

海未「いえ、お礼を言うのはこちらの方ですよ」

海未「花陽がいてくれたから、こうして私たちがここにいるんです」

花陽「私が…?」

海未「μ ’sの初めてのライブ、覚えていますか?」

花陽「うん、放課後に講堂で…。みんな可愛かったなぁ…」

海未「…ありがとうございます」

海未「あの時、花陽が見に来てくれなかったら、きっとμ ’sはあのまま終わっていました」

海未「頑張った意味なんてなかった」

海未「きっとそう思って廃校の件も諦めたと思います」

海未「花陽が来てくれたから、私たちは胸を張ってライブをすることができたんです」

海未「だから、ありがとうございます」

花陽「…えへへ、なんだか照れちゃうね」

花陽「誰がかけてもμ ’sじゃない」

花陽「きっと一人一人の行動の積み重ねが今のμ ’sを作ってきたんだよね」

海未「ええ、そうですよ」

海未「やって良かった。この9人でよかった」

海未「私はそう言って胸を張れます」

花陽「…私もだよ」

海未「花陽がμ ’sのことをしっかり考えてくれていて安心しました」

花陽「きっとみんなしっかり考えてると思うよ?」

海未「いえ、それはそうなのですが…」

海未「凛や真姫の性格を考えるとどうしても…」

花陽「もう、そんなこと言ったらダメだよぉ…」

海未「…きっと時期部長は花陽ですね」

花陽「…ええええええ!?」

海未「何をそんなに驚いているのですか?」

花陽「だって、部長だなんて、そんな…」

海未「こればかりはにこが決めることですから私の想像なのですけどね」

海未「花陽以上の適任はいないと思いますよ?」

花陽「凛ちゃんや真姫ちゃんは…!!」

海未「凛はリーダーでしょう?」

海未「それに真姫が積極的に仕事を引き受けるとは思えませんし…」

花陽「…私なんかでいいのかなぁ」

海未「花陽が良いと思ってるんですよ、私は」

花陽「…覚悟、しておくね…」

花陽「多分驚いちゃうと思うけど…」

海未「花陽は自分に自信の持てない自分から卒業したんですよね?」

海未「ならきっと、大丈夫ですよ」

花陽「…うん」

海未「いつだって、一人じゃない」

海未「仲間がいるじゃないですか」

花陽「そう、だよね…!!」

花陽「支えてくれる、大切な仲間がいる…」

花陽「あ、でももしも私が部長に推薦されなかったら恥ずかしいね」クスッ

海未「でしたら花陽を部長にするべきだと私が推薦しておきますね」ニコッ

花陽「うっ、それはそれでやだなぁ…」

海未「冗談ですよ」クスッ

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

海未「だいぶ話し込んでしまいましたね」

花陽「今日はありがとうね」

花陽「なんだか、すごく勇気をもらえた気がするなぁ」

海未「こちらこそありがとうございます」

海未「花陽の気持ちが聞けてうれしかったですよ」ニコッ

海未「それに、自分の気持ちに素直になれた気がします」

花陽「それは良かったぁ」ニコッ

海未「やはり花陽は笑顔が似合いますね」

花陽「いっ、いきなりどうしたの!?」

海未「いえ、思ったことを口にしただけなのですが…」

花陽「…海未ちゃんはファンの人とお喋りしない方がいいかもしれないね…」

海未「えっ?どういうことですか?」

花陽「ううん、なんでもないよ?さっ、帰ろっ?」

海未「ちょっと待ってくださいよ!」

>>144

途中で投稿してしまいました

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

海未「だいぶ話し込んでしまいましたね」

花陽「今日はありがとうね」

花陽「なんだか、すごく勇気をもらえた気がするなぁ」

海未「こちらこそありがとうございます」

海未「花陽の気持ちが聞けてうれしかったですよ」ニコッ

海未「それに、自分の気持ちに素直になれた気がします」

花陽「それは良かったぁ」ニコッ

海未「やはり花陽は笑顔が似合いますね」

花陽「いっ、いきなりどうしたの!?」

海未「いえ、思ったことを口にしただけなのですが…」

花陽「…海未ちゃんはファンの人とお喋りしない方がいいかもしれないね…」

海未「えっ?どういうことですか?」

花陽「ううん、なんでもないよ?さっ、帰ろっ?」

海未「ちょっと待ってくださいよ!」

海未「花陽!はなよぉー!!」

そんなわけでうみぱなも終わりです。

恥ずかしがり屋だとか、接し方は違えど相手の事を思いやる気持ちだとか、案外この二人は似た者同士だと思います。
海未ちゃんもだけど実はぱなよも天然たらし、というか守ってあげたくなるような、そんな素質を持ってると思う。
結果虜になっちゃうっていうね!

本日も更新始めます。

今回はことりん。

ことり「うーん、こうかなぁ…?」

ことり「やっぱりこう?」

ことり「わかんないよぉー…」

ことり「うぅ…どうしよう…」

凛「わぁーっ!!」

ことり「ぴぃーっ!!」

ことり「…って凛ちゃあん…」

凛「えへへっ、いたずら成功っ♪」

ことり「びっくりしたぁ…」

凛「ごめんごめん、ことりちゃんが1人でいるからチャンスかなぁって…」

凛「ところでなにしてるの?」

ことり「あ、うん。次のライブの衣装考えてるんだけど…」

凛「本当に!?見せて見せて!」

ことり「見せてあげたいのは山々なんだけど…」

凛「どうしたの?」

ことり「実は…何も出来てなくて…」

凛「スランプってやつかにゃ?」

ことり「そうみたい…」

凛「凛に何か手伝えることがあったら言ってね?」

ことり「うん、ありがと…」ニコッ

凛「…」ドキッ

凛「…ことりちゃんの笑顔って」

ことり「どうしたの?」

凛「癒されるにゃあ…」

ことり「…えっ///」

凛「って、お仕事の邪魔しちゃった」

凛「ごめんね?」

ことり「ううん、そんな邪魔だなんて…」

ことり「…そうだ!!」

凛「どうしたの?」

ことり「凛ちゃん、私とお話してくれない?」

凛「え?うん、良いけど…」

凛「邪魔にならないかな?」

ことり「きっと会話の中から衣装のヒントが見つかると思うんだぁ」

ことり「だから、ね?」

凛「うん、凛で良ければ!」

凛「でもどんな話すればいいのかにゃ?」

ことり「うふふ、いつもどおりでいいよぉ」

凛「いつもどおりいつもどおり…」

ことり「そんなに難しく考えなくて大丈夫だよ?」

ことり「そういえば今日は花陽ちゃんはどうしたの?」

凛「かよちんはテストのお勉強するって帰っちゃった」

ことり「凛ちゃんは?」

凛「…」

ことり「あ、あはは…」

凛「こ、ことりちゃんだって!!」

ことり「私はさっき終わらせたから…」

凛「…後で勉強教えて欲しいにゃ…」

ことり「私で良ければ♪」

凛「そういえばことりちゃんも今日は1人だね?」

ことり「うん、海未ちゃんが穂乃果ちゃんの勉強見るって張り切っちゃって…」

凛「穂乃果ちゃん…、ご愁傷様にゃ…」

ことり「あはは、海未ちゃんも穂乃果ちゃんのことを思って厳しくしてるんだよぉ…」

凛「海未ちゃんって穂乃果ちゃんのお母さんみたいだよね」

ことり「ふふっ、それだけ大事に思われてるんだよ♪」

ことり「少し、羨ましいなぁ…」

凛「…ことりちゃん?どうしたの?」

ことり「あのね、穂乃果ちゃんと海未ちゃんはお腹の中にいる頃から幼馴染みだったんだって」

凛「でもことりちゃんも幼馴染みなんだよね?」

ことり「うん、そうなんだけど…」

ことり「やっぱり2人の絆には勝てないなぁって」

凛「…」

凛「きっといつ出会ったとかとか、そんなの関係ないんだと思うな」

凛「大切なのは、その人達と過ごす時間だと思うから」

ことり「…それって」

凛「真姫ちゃんに聞いたんだぁ」

凛「ことりちゃんに元気づけられたって」

ことり「ふふっ…」

凛「なんで笑うのぉー!?」

ことり「ごめんね?凛ちゃん」

ことり「私、焦ってたみたい」

ことり「自分の言ったこと忘れて、いつの間にか悪い方向に考えちゃってたみたい」

ことり「凛ちゃん、ありがと」ニコッ

凛「い、いいよ///」

凛「それにしても…」

ことり「うん」

凛「なんだか2人きりって新鮮だね」

ことり「あはは、そうかもね」

凛「ことりちゃんの周りには穂乃果ちゃんや海未ちゃんがいて」

ことり「凛ちゃんの周りには花陽ちゃんや真姫ちゃんがいて」

凛「たまに一人でいると寂しくなっちゃうにゃあ」

ことり「うん、なんとなくわかるかも…」

ことり「当たり前の存在って言うのかな?」

ことり「いつも隣にいるのが当然だと思ってたけど」

ことり「そうじゃないんだよね」

凛「…」

ことり「…」

凛「もー!!!」

ことり「ぴぃっ!!」

凛「ことりちゃん真面目すぎだよぉ!!」

凛「もっと適当に生きようよ!!」

凛「行き当たりばったりの人生も楽しいよ!!」

ことり「凛ちゃん…」

凛「今が楽しければ凛はそれでいいと思うな」

ことり「なんだかおじさんみたいなこと言うね♪」

凛「に゛ゃ゛っ゛!?」

ことり「けど元気でたよ、ありがと♪」

凛「うぅ…、女子高生に向かっておじさんはあんまりだよぉ…」

ことり「あっ、ごめんね…?」

凛「なーんてにゃ♪」

ことり「もぉ、凛ちゃぁん…」

凛「えへへっ」

ことり「けど、そうだよね…。今を精一杯楽しまなきゃね!」

ことり「後悔なんてしたくないもんね!!」

ことり「じゃあ早速、後悔しないためにふりふりのスカートを凛ちゃんに履いてもらいます!!」

凛「なんでそうなるのぉ!?」

ことり「それはぁ…」

凛「それは…?」

ことり「私が、見たいから?」

凛「だと思ったにゃ…」

ことり「ダメ、かなぁ…」ウルウル

凛「り、凛は海未ちゃんとは違うから泣き落としなんて効かな…」

ことり「凛ちゃん、お願いっ…」ウルウル

凛「…うん」

ことり「わぁい♪」

凛「…はっ!?」

ことり「約束だよ♪」

凛「うぅ、ことりちゃんには敵わないにゃ…」

ことり「凛ちゃん、どんどん可愛くなっていくね♪」

凛「そ、そんなことないよぉ…」

ことり「そんなことあるよぉ♪」

ことり「スカート姿もすごく可愛いし」

凛「なんだか照れるよ」テレテレ

凛「ことりちゃんは褒め上手だね…」

ことり「うふふ、私は思ったことを言ってるだけだよ?」

凛「…あ」

ことり「どうしたの?」

凛「凛知ってるよ?こういうのを『おんなたらし』って言うんだよね!」

ことり「…えぇっ!?」

凛「希ちゃんが言ってたから間違いないにゃっ!」

ことり「そんなつもりないのにぃ…」

凛「けど、嬉しかったにゃ♪」

凛「みんなが背中を押してくれたから胸を張ってスカートを履けるようになったし」

凛「それに、女の子らしいって言ってくれるし…」

凛「凛はもう昔の凛とは違うんだって胸張って言えるよ!」

ことり「うん♪」

凛「μ ’sに入って、凛は変わることが出来たんだぁ」

凛「なんだかお姫様になった気分にゃっ♪」

ことり「…あっ!!」

凛「どうしたの?」

ことり「閃いちゃったかも♪」

ことり「次の衣装はー♪」

凛「…」ゴクリ

ことり「可愛いー♪」

凛「…」ゴクリ

ことり「ふりふりのぉー♪」

凛「…」ゴクリ

ことり「ド・レ・ス♪」

凛「…確かにそれなら次の曲にぴったりかもしれないね!」

凛「けど海未ちゃんが嫌がるんじゃないかにゃ…?」

ことり「大丈夫だよぉ♪海未ちゃんはなんだかんだ言って着てくれる優しい子だもん♪」

ことり「それに一人だけスカートが長いのも目立っちゃうよ?」

ことり「あっ、それとも海未ちゃんは目立ちたいのかなぁ」ニコニコ

凛「ことりちゃん、すごい悪い顔してるにゃ…」

ことり「ちなみに凛ちゃんはふりふりのドレスって着たことある?」

凛「ウエディングドレスならあるよ!」

ことり「あっ、あの時の…。じゃあそれに負けないくらい可愛いドレスにしないとね♪」

凛「…うん♪」

ことり「…凛ちゃん、本当に変わったね♪」

凛「そう、かにゃあ…?」

ことり「前の凛ちゃんだったら絶対に嫌がってたもん」

凛「…あはは、そうかもしれないにゃ」

ことり「やっぱり希ちゃんが言ったみたいに、μ ’sって奇跡なのかもしれないね♪」

ことり「さて、それじゃあ可愛い衣装を作るために凛ちゃんにはー♪」

凛「凛には?」

ことり「私の着せ替え人形になってもらいまーす♪」

凛「ええええええ!?」

ことり「やっぱりそっちの方が衣装も想像しやすいと思うの。だから…」

凛「でも、それはまだ恥ずかしいかも…」

ことり「凛ちゃん、手伝ってくれるって言ったのになぁ…」

ことり「うぅ、このままじゃ衣装できないかもしれないよぉ」チラッ

ことり「どうしようかなぁ…」チラッ

凛「ううぅぅぅ!!わかったよぉ…!!」

ことり「さすが凛ちゃん♪」

凛「海未ちゃんの気持ちがわかった気がするにゃ…」ボソッ

ことり「んー?」

凛「あ、なんでもないよ!?」

ことり「うーん、凛ちゃんに何着せようかなぁ、迷っちゃうなぁ♪」

ことり「やっぱりまずは元気っぽさを…」

ことり「いやいや、ここはあえて妖艷な雰囲気を…」

凛「り、凛は衣装作りの手伝いをするだけだからね!」

ことり「わかってるよぉ♪」ニコニコ

凛「その顔、絶対分かってないにゃー!!」

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

ことり「さて、それじゃあ私の家行こっか!!」

凛「今からやるのぉ!?」

ことり「思い立ったら吉日。早くしないと忘れちゃうよ♪」

凛「こうなったら凛も腹を括るにゃ…」

ことり「さすが凛ちゃん♪」

凛「もう泣き落としされるのは嫌だもん…」

ことり「そんなことしないよぉー♪」

凛「うっ、嘘だにゃぁー!!」

ことり「そんなこと言う子にはお仕置きだよぉ?」

ことり「お着替え終わった後は一緒にご飯食べて、一緒にお風呂入って、一緒のベッドで寝ようね♪」

凛「えっ!?えっ!?」

ことり「それじゃ、れっつごー!!」

凛「ちょっ、ちょっと待ってぇー!!」ズルズル

そんなわけでことりんも終わりです。

普段は人を振り回す凛ちゃんもことりちゃんには敵わない気がします。
ことりちゃんは恐らくμ ’s内最強クラス。
人心掌握の技術はのんたんと良い勝負しそう。

本日も更新始めます。

今回はほのまき。
メジャーかマイナーかで言ったらどっちでもない印象。

真姫「…」

穂乃果「真姫ちゃん、お願い!!」

真姫「…」

穂乃果「このとおり、おねがいします!!」

真姫「…後輩に頭下げて、あなたにはプライドってもんがないわけ?」

穂乃果「私にだってプライドくらいあるよぉ!!」

真姫「だったら頭あげなさいよ…」

穂乃果「それとこれとは別なの!!」

穂乃果「ねぇー、お願いだよぉー!!」

真姫「大体…」

穂乃果「なに?」

真姫「なんで私があなたの勉強見なきゃいけないのよ!!」

穂乃果「私が全然勉強してなかったから、かな…」

真姫「いや、それはわかってるわよ」

穂乃果「だったら…」

真姫「私が聞きたいのはそういうことじゃなくて」

穂乃果「どういうこと?」

真姫「なんで後輩の私に頼むのかって話」

穂乃果「だって頼めそうな人が真姫ちゃんしかいないから…」

真姫「海未は?」

穂乃果「怒ると怖いもん…」

真姫「あなたが怒らせるようなことするのが悪いんでしょ…」

真姫「私も今怒りそうよ」

穂乃果「ひぃっ!」

真姫「…嘘よ」

真姫「それじゃあことりは?」

穂乃果「ことりちゃんは優しく教えてくれるんだけど…」

真姫「だったら良いじゃない」

穂乃果「お菓子を食べ始めちゃうと集中力が切れちゃって」

真姫「それはことりのせいじゃないわね」

穂乃果「だってことりちゃんの作るお菓子ってすごく美味しいんだよ!?」

真姫「知ってるわよ。私も食べたことあるし」

穂乃果「ほら、仕方ないでしょ!?」

真姫「開き直らないの」ボスンッ

穂乃果「痛いよぉ…」

真姫「二年生がダメなら三年生に頼めばいいじゃない」

真姫「ほら、絵里とか」

穂乃果「うん、絵里ちゃんもすごく丁寧に教えてくれるんだけど…」

真姫「けど?」

穂乃果「何言ってるかよくわからないって言うか…」

真姫「ああ、根本から頭の出来が違うのね…」

穂乃果「むっ、ひどいよぉ!」

真姫「海未やことりとは違って穂乃果への教え方を知らないから、説明が難しい…ってことよね」

穂乃果「そう!そうなんだよね!!」

真姫「それに加えて最近は甘いしね」

真姫「勉強にならないのが容易に想像できるわ…」

真姫「だったら希は?」

穂乃果「希ちゃんにはこの前生徒会のお仕事手伝ってもらっちゃったし、頼みにくいって言うか…」

真姫「後輩相手に勉強教えてって頼むのも十分頼みにくいと思うんだけど」

穂乃果「ほら、真姫ちゃんは先輩ってぽいし」

真姫「はぁ?なによそれ」

穂乃果「頼りがいがあるから、かな?」

真姫「意味わかんない///」

穂乃果「あ、赤くなったぁ!」

真姫「調子に乗らないで!」ボスンッ

穂乃果「あうぅ…」

真姫「それならにこちゃん…は問題外ね…」

真姫「あなたたち二人が真面目に机に向かってる姿が想像できないわ」

穂乃果「そんなことないよ!」

穂乃果「にこちゃんはわかんないけど私はやるときはやるんだから」

真姫「その結果がこれでしょ?」

穂乃果「ぐぬぬぬぬ…」

穂乃果「なんで真姫ちゃんはそんなに嫌がるの?」

真姫「だって、私は教えるとかそういうガラじゃ」

穂乃果「あー、もしかして教える自信がないとか?」

穂乃果「そっかぁ、真姫ちゃんにもわからないことってあるんだぁ」

真姫「まぁ、そうね」

穂乃果「えー!なんで乗っかってきてくれないの!?」

真姫「そんなに安い挑発には乗らないわよ」

真姫「そもそも私は一年なんだから2年の勉強がわからないのは当たり前でしょ」

穂乃果「…それもそうか」

真姫「…あなた馬鹿ね」

穂乃果「馬鹿じゃないよ!!」

真姫「まぁわかったわ。仕方ないから勉強見てあげるわよ…」

穂乃果「本当に?やったぁ!!」

真姫「赤点取ると練習出来なくなるものね」

真姫「それどころかエントリー停止」

真姫「ライブを放棄して恥を晒すことになるかもしれないわね」

穂乃果「うぅ、ううう…」シュン

真姫「はぁ…、そうならないように勉強するんでしょ?」

真姫「まったく…、なんであなたがリーダーなのかが時々わからないわ…」

穂乃果「そう…、だよねぇ」

真姫「え?」

穂乃果「私もね、時々思うんだ」

穂乃果「なんで私がリーダーなんだろうって」

真姫「穂乃果…」

穂乃果「みんなは私のこと、リーダーにふさわしいって思ってくれてるみたいだけど」

穂乃果「私にはそれがわからないな、なーんて…」

真姫「あなたもあなたなりに考えることがあるのね」

穂乃果「えへへ、まぁね」

穂乃果「発起人としての責任感かもしれないね」

穂乃果「あ、けどいやいややってるわけじゃないからね!?」

真姫「わかってるわよ」

穂乃果「私はきっと一人じゃ何もできないよ」

穂乃果「みんなに支えられて、私がいるんだ」

穂乃果「μ ’sがなかったら、私はただただダメな子で終わってたかもしれない」

穂乃果「…ってダメなのは変わってないけどね、てへへ」

真姫「…」

穂乃果「こんなこと言い切るのもおかしいけど」

穂乃果「私はみんなに支えてもらわなきゃ生きていける自信がない!!」

真姫「…ふふっ」

穂乃果「あー!!なんで笑うの!?」

真姫「だって…、そんなこと堂々と言われたらおかしくておかしくて…」

穂乃果「そんなに変なこと言ったかなぁ」

真姫「けど…」

穂乃果「どうしたの?」

真姫「だからほっとけないのかもしれないわね」

真姫「そんな穂乃果がいたから、みんなが集まって」

真姫「こんな掛け替えのないグループができたのかな、なんてね」

真姫「案外みんな穂乃果のために集まってたりしてね」

穂乃果「えっ!?そうなのかな…」

真姫「いや、やっぱりそれはないわね」

穂乃果「えぇっ!?」

真姫「けど、穂乃果の真っ直ぐなところ、私は好きよ?」

穂乃果「…真姫ちゃん…」

真姫「なによ?」

穂乃果「…すっごく素直になったねぇ」ナデナデ

真姫「はっ、はぁっ!?そんなんじゃないわよ!!」

真姫「ていうか撫でないで!」

穂乃果「良いではないか良いではないか!!」

真姫「…海未に言うわよ」ボソッ

穂乃果「ごめんなさい」

真姫「…あなたたち仲悪いの?」

穂乃果「そ、そんなことないよぉ!!」

真姫「ま、わかってるけどね」

穂乃果「ただ、ずっと迷惑掛けっぱなしだからたまには楽させてあげたいなぁって…」

真姫「だからって他の人に同じことさせてちゃ意味ないと思うんだけど」

穂乃果「あはは、それはそうなんだけど…」

穂乃果「一人ではどうしようもできないこともありまして…」

真姫「つまり一人じゃやらない、と」

穂乃果「やらないんじゃなくてやれないの!!」

真姫「物は言いようよね…」

穂乃果「だって!!全然わかんないんだもん!!」

真姫「それはあなたが授業中に寝てるからでしょ?」

穂乃果「うぐっ、なんで知ってるのぉ!?」

真姫「海未やことりからいつも聞かされるのよ…」

穂乃果「うぅ、恨むよ二人とも…」

真姫「二人とも穂乃果のことよく見てるわよね」

真姫「さすがは幼馴染みと言ったところかしら」

穂乃果「私は海未ちゃんもことりちゃんも大好きだからね!!」

真姫「…」

穂乃果「あ!もちろん真姫ちゃんも好きだよ!!」ギュー

真姫「ちょっ、ちょっとぉ!?」

穂乃果「恥ずかしがらない恥ずかしがらない♪」

真姫「…ったく」

穂乃果「…なんだか不思議だね」

真姫「なにが?」

穂乃果「真姫ちゃんには1回断られたのに、こうして仲良く出来てるなんて」

真姫「…いきなりなによ」

穂乃果「べっつにー!!思い出しただけー!!」ギュー

真姫「ちょっとぉ!!離してってばぁ!?」

穂乃果「あははっ、ごめんね♪」

真姫「反省してないわね…」

穂乃果「やっぱり嬉しいなって思ってね」

真姫「そ、そう…///」

真姫「穂乃果の笑顔って本当に卑怯だわ…」ボソッ

穂乃果「んー?どうしたの?」

真姫「別になんでもないわ」

真姫「さ、勉強見てあげるから教科書開きなさい」

真姫「数学…で良かったわよね」

穂乃果「おお、覚えててくれたの?」

真姫「いや、そこは嬉しがるところじゃないでしょ…」

穂乃果「いやぁ、真姫ちゃんに覚えててもらえるなんて嬉しいなぁって思って」

真姫「あなたの中で私はなんなのよ…」

穂乃果「んー、我が道をゆく人??」

真姫「あなたにだけは言われたくないわ」

『最終下校時刻となりました』

『校内に残っている生徒は速やかに下校してください』

穂乃果「って、あー!!」

真姫「…終わったわね…」

穂乃果「うぅ、どうしよぉー!!」

真姫「…仕方ないわね、うちくる?」

穂乃果「えっ、いいの!?」

真姫「約束、しちゃったしね…」

穂乃果「わぁい、真姫ちゃんありがとう!!」ニコッ

真姫「…///」

穂乃果「…真姫ちゃん?」

真姫「…やっぱりリーダーは穂乃果じゃなきゃダメかもね」ボソッ

穂乃果「んー?なんて言ったの?」

真姫「別に!!いいからさっさと行くわよ」

穂乃果「あーん、置いてかないでよ真姫ちゃーん!!」

そんなわけでほのまきも終わりです。

真姫ちゃんは穂乃果に振り回されるのが似合ってると思う。
天真爛漫な笑顔に赤面してみたり、悪態をつきながらも心の中では認めてたり。
雑に扱われるのも穂乃果的にはまんざらでもなさそう。

予定通りならば次回の更新が最後になります。

それでは読んでいただきありがとうございました。

穂乃果「私は作詞ができない!作曲もできないし、衣装も作れない!キャラ作りもできない!」

にこ「オイ」

穂乃果「私は助けて貰わないと生きていけない自信がある!!」

>>182を見てこれを思いついた

そんなわけで予定では本日がラスト。

最後はにこえりです。

絵里「あら、にこ。早いわね」

にこ「…」

絵里「にこー?」

にこ「…」

絵里「寝てるの?」

にこ「起きてる…」

絵里「起きてるなら返事くらいしなさいよ」

にこ「…ねえ、絵里」

絵里「どうしたの?」

にこ「なんでテストの最終日って部活があるのかしら」

にこ「普通はテスト終わって、はいさよならーじゃないの?」

絵里「部長のにこが決めたことでしょ…」

にこ「いや、そうなんだけど」

にこ「テストが終わったら気が抜けちゃってね…」

にこ「なんとなく、やるぞ!って気分にならないのよ…」

絵里「だったら練習休みにする?」

にこ「それはいや!」

絵里「どっちよ…」

にこ「みんながきたら多分やる気出ると思うから…」

絵里「そう?ならいいんだけど…」

絵里「にこはなんでそんなに疲れてるの?」

にこ「そんなに疲れてるように見える?」

絵里「ええ…、とっても…」

絵里「…そう、なんとなくわかったわ」

にこ「何がよ」

絵里「どのくらい空欄があったの?」

にこ「全部埋めたわよ…」

絵里「えっ?」

にこ「あんたも海未と同じ反応するのね…」

絵里「海未がどうしたの?」

にこ「ここで勉強してるところを海未に見られてね」

にこ「さっきの絵里と同じ顔してたわ」

絵里「にこが…、勉強?」

にこ「その顔よその顔!!」

にこ「てか反応まで同じなのね…」

絵里「だって、今まで一度も勉強なんてしたことないって」

にこ「言った覚えはないけど…」

絵里「そう…、ごめんなさい…」

にこ「まぁ、似たようなもんだけど」

絵里「一体どういう風の吹き回し?」

にこ「赤点取ってラブライブに出られないなんてバカバカしすぎるじゃない」

にこ「ただそれだけよ」

絵里「にこ…」

にこ「しかし慣れないことするもんじゃないわね…」

にこ「テストが終わったらどっと疲れたわ…」

絵里「それは普段から勉強してないからでしょ?」

絵里「今度から毎日私が勉強教えてあげましょうか?」

にこ「あんた、にこのこと嫌いなの?」

絵里「まさか」

絵里「嫌いだって思ったことはないけど…」

にこ「けど?」

絵里「諦めの悪い子だなって思ったことはあったわ」

絵里「アイドル研究部に誰もいなくなって」

絵里「それでも一人で頑張って」

絵里「立派だなって思うわ」

にこ「そ、そう…」

にこ「ちなみににこはあんたのこと嫌いだったわ」

絵里「…なんとなくわかってたわ」

にこ「なんでもかんでも完璧にこなせて」

にこ「人望もあって」

にこ「加えてその容姿」

にこ「憎たらしいったらありゃしなかったわよ」

にこ「けどま、こうしてμ ’sに入って」

にこ「あんたもにこと変わらない人間だってわかったわ」

絵里「私のことをなんだと思ってたのよ…」

にこ「…仕方ないでしょ、前の絵里はあんなだったんだから」

絵里「それは自分でも思うけどね…」

にこ「ま、いいじゃない」

にこ「今はこうしてあんたのこと、好きになれたし」

にこ「それに絵里のこと、認めてるんだからね…」カァッ

絵里「…にこ、もう一回言って?」

にこ「言わないわよ!!」

絵里「はーぁ、残念♪」

にこ「あんた、本当に良い性格してるわね」

絵里「そう?ふふっ、ありがと」

にこ「褒めてないんだけど」

絵里「わかってるわよ♪」

絵里「それにね、にこ」

にこ「なによ?」

絵里「にこの想いも、気持ちも、一方通行じゃないわよ?」

絵里「私だってにこのことは大好きだし、尊敬してるわ」

にこ「絵里…」

絵里「って、なんだかこれ、恥ずかしいわね」カァッ

にこ「…ま、当然よね!」

にこ「なんたってにこはアイドルなんだもん」

にこ「みんなに愛されるのが普通って言うかぁー?」

絵里「ふふっ、そうね」ニコッ

にこ「流さないでよ」

絵里「もう慣れたわ」

にこ「絵里もやってみたらいいんじゃない?」

にこ「ギャップで人気取れるかもよ?」

にこ「あっ、言っとくけどこのキャラはなしだからね」

絵里「心配しなくてもやらないわよ」

にこ「それはそれでなんか癪ね…」

にこ「…にしても」

絵里「んー?」

にこ「みんな遅いわね」

絵里「気長に待ちましょう」

にこ「そうね」

絵里「…ねこ」

にこ「は?」

絵里「こよ、こ」

にこ「なにがよ」

絵里「しりとりよ」

にこ「なんでいきなり」

絵里「だって暇だもの…」

にこ「…あんたってそんな性格だったかしら」

絵里「私は元々こうだったと思うけど…」

にこ「それにそんなに笑う子だった?」

絵里「えっ、変だったかしら」

にこ「いや、あの堅物生徒会長様はどこに行ったんだろうなって」

絵里「…何よその言い方」

にこ「嫌味だけど」

絵里「いや、わかってるわよ」

絵里「けど、そうねぇ…」

絵里「もしも私が変わったんだとしたら」

絵里「μ ’sのおかげ、でしょうね」

絵里「そしてもちろん」

絵里「にこのおかげ♪」

にこ「は、はぁ!?そんな覚えないんですけど!!」

絵里「ふふっ、直接何かしてもらったわけじゃないんだから当たり前よ」

絵里「貴方達を見てるとね、すっごく楽しい気分になるの」

絵里「そして、どんなことでも受け入れることのできる絆の強さ」

絵里「そんな雰囲気があったから、私はこうなっちゃったのかもね?」

にこ「…私は今のあんたの方が好きよ」

絵里「ふふっ、今日のにこは大胆ねぇ?」クスッ

にこ「…むかつく」

絵里「冗談よ」

絵里「もしかしたら、そんな楽しそうな姿に私は嫉妬してたのかもね」

絵里「私だって頑張ってるのに、どうして上手くいかないんだろうって」

絵里「敵視してる私に頭を下げにきて」

絵里「練習だってつらいはずなのに絶対に手は抜かないし」

絵里「そりゃ嫉妬しちゃうわよ」

絵里「けど、決してその頑張りも無駄じゃなかったのよね」

絵里「きっと、そうじゃなかったら私はμ ’sに」

にこ「はー、やっぱり根本的な部分は変わってないかもね?」

絵里「どういうことよ?」

にこ「難しく考えすぎなのよ」

にこ「今を精一杯輝くためにはどうするか」

にこ「今はそれでいいんじゃない?」

絵里「にこ…」

絵里「なんだかお年寄りみたいね」

にこ「な゛ぁっ!?」

にこ「せっかく人が良いこと言ったのに!!」

絵里「なーんてね、わかってるわよ」

絵里「にこ、ありがと」

にこ「別にこのくらいお安い御用よ」

にこ「なんたって」

絵里「部長だから、でしょ?」

にこ「よくわかってるじゃない♪」

絵里「伊達ににこの友達じゃないわよ♪」

にこ「このにこちゃんの友達でいられること、誇りに思いなさいよね?」ニヤッ

絵里「はいはい」

にこ「卒業したら、私は世界を股に掛けるアイドルに…」

絵里「…」

にこ「ってどうしたのよ」

絵里「…ううん、卒業かって思っただけ」

絵里「…にこは部長として頑張ってるし」

絵里「希だって先輩らしくみんなを包み込んで」

絵里「私は卒業する身として、何もみんなに残せてないんじゃないかって」

にこ「はー…、あんたバカァ?」

絵里「ば、バカとはなによバカとは!」

にこ「だから、重く考え過ぎなんだっての」

にこ「あんたが何も残せてない?そんなわけないじゃない」

にこ「あんたは立派に先輩してるわよ」

にこ「むしろにこよりあんたのほうが…」

にこ「悔しいからこれ以上は言わないけどね」

絵里「にこ…」

にこ「それ以上私の友達を愚弄すんじゃないわよ」

にこ「次は怒るから…」

絵里「…」ギュッ

にこ「はぁ!?なんで泣いてんのよ!!」

絵里「だってぇ、にこが私のことそんな風に思ってくれてたなんて、嬉しくて、嬉しくてぇ…」

にこ「べ、別に普通のことでしょ」

にこ「あんただってにこのこと悪口言ってるやつがいたら怒ってくれるでしょ?」

絵里「…」

にこ「なんで黙るのよ!!」

絵里「…ふふっ」

にこ「たくもー、みんなこんな扱いするんだから…。にこは芸人じゃないっての」

にこ「けど、あんたはそうやってボケっと笑ってた方がいいわよ」

絵里「あー、ひどーい」

絵里「…私達、友達よね」

にこ「いきなりなによ。お金でも借りる気?」

絵里「ち、違うわよ!!ただ、嬉しいなって思って」

にこ「なによ、それ」

絵里「だって、希以外友達のいなかった私がにこと友達になれたのよ?」

絵里「あんなに邪険に扱ってたのに…」

にこ「…なんだか聞いてて悲しくなってきたわ…」

にこ「…けどそれは私も同じよ」

にこ「私も希以外に友達なんてできないと思ってたけど」

にこ「こんなに素敵な友達ができるなんてね?」クスッ

絵里「そうね」クスッ

にこ「そう思うと…希ってすごいわよね」

絵里「…そうね。希には勝てる気がしないわ」

希「呼んだ?」

にこえり『わー!!』

希「もー、傷つくなぁ。人の顔見てそんなに驚いて…」

にこ「いきなり出てきてびっくりしただけよ!!」

絵里「い、いつからいたの!?」

希「んー?ついさっきよ?」

希「なんかお話してたみたいやし、静かにしてた方が良いかなって」

希「ところで二人とも、目真っ赤やけど…」

にこ「…」

絵里「…」

希「なんの話してたん?」

絵里「べ、別になんでもないわよ?」

希「怪しいんだー?」

絵里「本当になんでもないってばぁ!」

にこ「絵里、焦りすぎ」

希「にこっちー?」

にこ「んー。まぁ…、そうねぇ…」

にこ「強いて言うなら」






にこ「とりとめのない話」

そんなわけでμ ’sのとりとめのない話はおしまいです。

絡みのなさそうな子全員書こうと思ったけどそうなると圧倒的ちゅんちゅんなので、どうしようかなぁと。
あとハノケチャンの出番がなくなっちゃいますし。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月09日 (土) 20:04:19   ID: fVHHTCHN

すごい良かった!
逆にメジャーどころの絡みとかも書いて欲しいな(チラっ

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