徐倫「父さんが好きで何が悪いのさ」 (31)

~留置所内食堂にて~


F.F「……」

F.F「ねェ徐倫、ちょっと気になったんだけどさァ」

F.F「あなた、ココに来る前に付き合ってたヤツとかいたの?」

徐倫「………」

徐倫「まぁ、いたけど……」

F.F「フゥ~~ン」

徐倫(変に詮索はしないのね。あたしとしては有難いけど。)

F.F「アナスイのヤツがメンドーでさァ~~」


~~~~~~~~~~~~


アナスイ「オイF.F、徐倫は昔付き合ってたヤツとかいるのか?」

F.F「あたしが知ってるワケねェ~じゃん。」

アナスイ「使えないな!クソッ、だったら早く聞いて来い!」

F.F「自分で聞きに行きゃァいいだろォ~~」

アナスイ「黙れッ!そんなコトをしたらオレが徐倫に嫌われるかも知れないだろッ!」

F.F(いつもそんな風に考えて行動してりゃアいいのに……)

アナスイ「ボケェっとしてないでとっとと行って来い!約束だろうッ!」

F.F「へェ~へェ~」


~~~~~~~~~~~~


徐倫(アイツ……。)

F.F「機嫌悪くしたら、ゴメンね?」

徐倫「別にいいわ、もう昔のコトだし。」

エルメェス「ホー、徐倫にそんなヤツいたのかァ」

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徐倫(イカにもエンリョしなさそーなのが来た……)

エルメェス「ン?テンション低いな……」

エルメェス「女子三人が集まって恋バナしてるんだぞ?」

エルメェス「あんたが主役なんだからパァッーと話してみろって、な?」

F.F「まァーアタシも個人的に気になったから聞いてみたんだけど」

F.F『徐倫に好きなヤツなんているの?もしいたらどんなヤツ?』
 
F.F「てな感じでさァー」

徐倫「………」

徐倫「別に、あの頃は父さんに対してそんなに理解しようとしてなかったから」

徐倫「ココにいんのも半ばアイツのせいだし……」

F.F「そ、そう……」

F.F(まずい……。)

F.F(あたしはてっきりハズカシーことだから話たくないのかと思ってたけど)

F.F(こんなヘヴィな話になるなんて思ってなかった……)

F.F(ゴメん徐倫……ン?)

F.F(あの髪型……)


~隅っこの席~


アナスイ「………」


~~~~~~~


F.F(なんでアイツこんな所にいやがんだァ~~!)

アナスイ「………」


F.F(目立たない様にッ、それでいてしっかりとアタシに存在を主張して来るッ)

F.F(まるで弓矢の用に寸分違わずアタシに突き刺してきやがるッ……)

F.F(アタシ以外の全てに悟られないようにッ、静かに、確実にッ!)

F.F(「それ以上徐倫につらい過去を喋らせるんじゃあないぞッ!」とプレッシャーをかけて来ているッ)


F.F「ゴメン徐倫何かイヤな事思い出させたみたいで……」

徐倫「え?別にアナタが謝る事じゃないでしょ?」

エルメェス「アー、徐倫、ソイツとのコトで聞きたいことがあるんだけどさ……」

F.F(アンタはもう少しエンリョしたらどうなんだァー!)

エルメェス「ずばり聞くぜェー」

徐倫「……?」

エルメェス「ソイツとヤる事はヤったのか?」

徐倫「え?」

F.F(コイツっ!ぶちかましやがったッ!)



アナスイ「………」

アナスイ(ダイバーダウン、食堂の床に潜行させる……)



F.F(ア、アナスイの野郎ォー!こんな人前でD.Dを使うんじゃあないゼッ!)

徐倫「いいえ、全く。コレっぽっちも。」

F.F「え……?」

エルメェス「具体的にどこまで行ったんだ?」

徐倫「キスすらしてないわ。」

エルメェス「なァーんだ、つまんねェーの。」



アナスイ「………」



F.F(や、やッたッ!アナスイがD.Dを解除したッ!)

F.F(今の内にこの話を終わらせるッ!)

F.F(結果的によしッ!過程がどうであろうとアナスイはこの事を知った……)

F.F(徐倫が過去にゲスいヤツと付き合っていた事、徐倫はソイツの事でトラウマを負っている事)

F.F(何より徐倫がソイツとは文字通り『ナニもしてない』という事実ッ!)

F.F(アナスイにとってココまでの収穫があれば十分ッ!)

F.F(この場所を離れつつ話を切り上げ、アナスイと合流するッ)


エルメェス「せっかく徐倫の甘ずっぱァーイ話が聞けると思ったのによォー。」

徐倫「そういうアナタはどうなのよ?」

エルメェス「エ?アタシか?アタシはその……ハハハ。」

徐倫「何か誤魔化してない?」

F.F「アー、じゃああたしはコレで。」

徐倫「もう?ああ、アナスイね……」

エルメェス「アナスイと何かあるのか?」

F.F「まァーそんなトコ、じゃァなァー」




アナスイ「………」

アナスイ(F.F、いい事を聞きだしたじゃあないかァッ!)




エルメェス「アナスイのヤツ、またアンタに何か聞こうとしたのか?」

徐倫「ンー、ああ」

徐倫「あたしが昔誰かと付き合ってたかをF.Fに押し付けたみたい。」

エルメェス「アー、ナルホド。」

徐倫「F.Fの事だし、後半の事は伝えないでくれると思うけどね。」

エルメェス「もしアナスイのヤローに聞かれてたらどうする?」

徐倫「………」

徐倫「本気で鳥肌が立つからやめて……」

エルメェス「………ハハハ」

~「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」にて~



アナスイ「フフフ、ハハハハハ!」

アナスイ「聞いていたかF.F!やはり徐倫はオレと結ばれるべくしてオレと出会ったんだ!」

アナスイ「やはり徐倫はオレの理想とする……」

F.F(長っタラしすぎて途中からぜェーんぜん聞いて無かったけどよォー)

F.F(もしかしてアタシは結構面倒な事をやってしまったんじゃあねェーのかァー?)


アナスイ「よし、この事実からもたらされる喜びを徐倫と共に分かち合おうじゃあないかッ!」

F.F(や、やっぱり……)

アナスイ「今すぐ、今すぐ食堂に行くんだF.F!」

アナスイ「そしてオレと徐倫が結ばれる事をもう一度祝福するんだァッ!」

F.F「ナニを言っているんだオメーはッ!」

~食堂前廊下にて~


アナスイ「♪~♪~♪」

F.F(コイツ、キゲンがいいんで鼻歌なんて歌ってやがる……)

F.F(いかにも『ルンルン気分ですよォ~ン♪』って感じの雰囲気を出しながら軽くスキップまでしてやがるッ……)

アナスイ「………フフフフフ。」

F.F(スキップしながらほくそ笑んでるんじゃアーねェーゼッ!)

F.F(コワイを通り越して単純にキモチワリィーんだよッ、クソッ!)


~食堂前~


アナスイ「さて、到着だな」

F.F(と、とうとう着いてしまったァ~!)

F.F(メンドーごとに巻き込んでゴメンよ徐倫……)



エルメェス「いやー、しかしアンタにそんな過去があるたァーね」

徐倫「別にもう過ぎた事だし、もういいのよ。」


アナスイ(さすがだ徐倫、それでこそ……)


エルメェス「かァー、恋に破れたオンナが言う言葉は違うねェー」

徐倫「それに、もう他に……さ。」カァァ

エルメェス「お、おぉう!?」

エルメェス(徐倫が『恋する女の子』の顔になっている……。)

エルメェス「『他に』って事ァー、もしかして……。」

徐倫「え、ええ……」カァァ


アナスイ(き、来たッ!)


エルメェス「も、もしかしてたァー思うが……」

エルメェス「アナスイ……か?」

徐倫「フツー考えてアイツな訳ないでしょ……」

エルメェス「まァー、そりゃそーだな。」


アナスイ(な、んだと?)


徐倫「結ばれないってーのは分かってるんだけどさぁー」

徐倫「でもさぁー、愛されてるのが分かるって言うかさぁー」


アナスイ(愛されているのが分かるが結ばれない?)

アナスイ(徐倫、もしかしてソイツにまた騙されているんじゃあないか?)

アナスイ「……徐倫!」

アナスイ「徐倫ダメだッ!」

アルメェス「うォっとォ?」

徐倫「ア、アナスイ?」

アナスイ「ダメだ徐倫、ソイツは言葉だけの愛を囁いて君を手篭めにしようとしてるだけだッ!」

F.F(駄目だッ!上げ落としのせいで完全に前が見えなくなっている……)

アナスイ「そんな恋はッ!ダメなんだッ!!悪でしかないんだァッ!!!」


徐倫「な、何よ……」


徐倫「父さんが好きで何が悪いのさッ!」


シイィィーーーン


徐倫「あっ、あぁぁああァァーー」カァァァ

F.F(恥ずかしさのあまり飛び出していってしまった……)


エルメェス「な、なぁF.F」

F.F(このタイミングで話を振るんじゃァねェーぜ……)

エルメェス「徐倫の相手は、承太郎さん、でいいんだよな?」

F.F「……多分ね。」


アナスイ「………」

アナスイ「……」

アナスイ「…」

アナスイ「えっ」


エンポリオ「お、お姉ちゃん、承太郎さんが聞いていたらどうするつもりだったんだ……。」

徐倫「理由はあるんだ、仕方ないんだ。」

徐倫「ジョンガリ・Aの攻撃を受けて海岸にでる為に廊下を走ってたんだけどね?」

徐倫「焦ってたから階段でコケそうになっちゃったのよ」

徐倫「その時さ、父さんが抱きとめてくれたのはいいんだけどさ」

徐倫「そ、そのさ、父さんの手がさ、服のスキマに入り込んでさ」

徐倫「ちょ、直接、あたしの、ム…ムネ……をさ」

徐倫「鷲掴みにされたっていうか、さ」

徐倫「あ、えーっと」

徐倫「その後にホワイト・スネイクに攻撃されて」

徐倫「父さんの記憶DISKとスタンドDISKが出てきたんだ」

徐倫「その時、あたしは何とかしてコレを持っていないと父さんは……って直感で思ったみたいで」

徐倫「スタンドDISKはなんとか取れたんだけど」

徐倫「記憶DISKはストーン・フリーを使わないと取れなかったんだ」

徐倫「壁に当てて、弾き飛ばしたのはいいんだけど」

徐倫「跳ね返ってちょうどあたしの額に入り込んで……」

徐倫「記憶の中の父さんは、あたしと離れていたときも、あたしのことばっかり考えてた。」

徐倫「……赤ちゃんの頃はオムツも取り替えてたみたいでさ……」

徐倫「これだけじゃあ、ないんだけど、」

徐倫「あーっ、と、何が言いたいかって言うとね」

徐倫「仕方ないのよ、うん。」



エンポリオ「お姉ちゃんはそれを僕に言ってどうするつもりなの?」


徐倫「えー、あー」カァァ



~「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」にて~

DISCやで……

(6部本編とは大分世界が違っています)





エンポリオ「とにかく、お姉ちゃんは承太郎さんへの想いをみんなに知られたみたいだけど」

エンポリオ「お姉ちゃんはどうしたいのかが問題なんだ。」

徐倫「どうしたいか?」

エンポリオ「そう、例えば承太郎さんに想いをぶつけたい、とかだよ」

徐倫「え、ええ?」

エンポリオ「何かをしなきゃあいけないのが分かってるのに何もしないのはいけないことだよ。」

エンポリオ「承太郎さんはいつでも面会に来られるみたいだし、お姉ちゃんをいつでも釈放にできるみたいだしね」

徐倫「そう、だよね……。」


~~~~~~~


徐倫(母さんは、あたしが誤認逮捕されて、父さんが駆けつけたときにはもういなかった)

徐倫(元々、あたしの事には興味が無かったみたいで)

徐倫(だから、自分には何も関係無い、見たいに言っていたのが聞こえた。)

徐倫(その後、色々な物を送ってくれたのも父さんだったみたい)

徐倫(面会の時にちょっと聞いただけだけど、母さんは「あたしの面倒を見るつもりはもうない」って)

徐倫(離婚、したみたいだった。)

徐倫(その後、父さんがココを脱出する、と言ってきた。)

徐倫(もしも脱出できた後、どんな風に暮らしていたのか、たまに考えている)

徐倫(父さんと二人っきりで暮らすのか、SPW財団に厄介になるのか)

徐倫(あの時脱出していれば、答えは出ていたんだ。)

徐倫(今の私は、答えを出すのを怖がっている。)

徐倫(有無を言わさずに父さんと引き離されるのか、そんな考えがあるから。)

>>18君は何も見えなくなって後ろに吹っ飛ぶ!)





~食堂では~



アナスイ「親子の恋なんて間違っているッ!そうじゃあないか?え?」

アルメェス「本人達が幸せならそれでいーんじゃあないの?」

アナスイ「愛だけではどうにもならない事があるんだッ!」

F.F「自分で『愛があればどうにでもなる』みたいな事を言ってなかったっけ?」

アナスイ「揚げ足を取るなッ!兎に角、今は徐倫を説得しなければならないッ!」

エルメェス「そーゆー事するから徐倫に嫌われるんだと思うけど」

F.F「人の恋路を邪魔する者は馬に蹴られて何とやら……って言うぜ?」

アナスイ「そうだッ!だから承太郎は馬に蹴られねばならないのだッ!」

エルメェス「あぁ、もうコイツには何を言っても無駄だな……」

アナスイ「徐倫がそそのかされているんだぞッ!お前たちは無視するというのかッ!」

F.F「お前は徐倫の気持ちを無視してるじゃあねぇーか……」

アナスイ「くっ……、オレは一人でも徐倫を説得しに行くぞッ!」



エルメェス「アーア、行っちまった」

F.F「……どうなるかな?」

エルメェス「徐倫の様子だと本気っぽいしね、逆にアナスイが丸め込まれるかもな。」

F.F「むしろラブラブっぷりにアナスイがドン引きしたりして……」

F.F(アタシが原因なのは黙っておくべきだな……)

はっ 腹が空いていくうよぉ~~~っ!!

ご飯ですので少し離脱します

~~~~~~~~



徐倫(何故父さんなんだろうって思う)

徐倫(多分、父さんじゃないといけないんだと思う)

徐倫(私は父さんとずっと一緒にいたいと思う)

徐倫(二人っきりで暮らして行きたいと思う)

徐倫(そのためなら、どんな事でも……)



徐倫「……決めたわ」

エンポリオ「そっか……」

エンポリオ「お姉ちゃんが決めたのなら、僕たちは何も言わないよ。」

徐倫「……ありがとう、エンポリオ。」

徐倫「じゃあ、早く父さんに連絡を……」


アナスイ「待てッ!待つんだ徐倫ッ!」


~~食堂では~~


エルメェス「アナスイのヤツ、いつに無く慌ててなかったか?」

F.F「徐倫自身が自分から好きな人を叫んだんだぜェー?、自分じゃあない名前をさァ」

エルメェス「元々アブないヤツなのは知ってたけどさぁ、さすがにアレは……」

F.F「徐倫に何かするかも知れないなァー」

エルメェス「笑えない冗談だなァー」

F.F「………」

エルメェス「………」




(アナスイ「待てッ!待つんだ徐倫ッ!」)




エルメェス「急いだほうがいいかもね」

F.F「どうしてこうなったんだ……」

本当は気持ち悪いぐらいベッタベタで病んでる徐倫が書きたいだけなんだ 
文章に起こすのが難しいんだ
今日はここまでにします。おやすみなさい。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月20日 (土) 20:26:04   ID: N1NW60n0

なんで今更こんな未完結のssをランキング上位に持ってくるんだ?
いい加減無造作に☆5つ入れないでくれる?

2 :  SS好きの774さん   2015年02月25日 (水) 08:04:19   ID: GgRqoVxO

未完SSは目立つ位置に『未完』ってタグを表示しておいて欲しい

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