友人「ボクの秘密……教えてあげる」男「秘密……?」(32)

── 駅前

男「よう!」

友人「やぁ!」

男「なんか最近、だんだんお前と会う回数が増えてきたよな」

友人「そうだね」

男「俺たちインターネット上でたまたま知り合った仲だけど」

男「なぁ~んか妙に気が合うんだよな」

男「はっきりいって同じ高校の連中とつるんでるより、お前といる方が楽しいぜ!」

友人「ボクもだよ!」

男「とはいえ、お互い彼女の一人も作らなきゃいけねー年だけどな。ハハ……」

男「ま、寂しい野郎同士、今日も楽しくやろうぜ!」

友人「……うん」

男「いやぁ~、野郎二人のカラオケってのもたまにはいいもんだな!」

友人「そうだね!」

男「女の子がいたら絶対歌えないような、アホ歌を歌いまくっちまった」

男「てか、お前って声たけーよな! 声変わりおそくね?」

友人「……」

男「んじゃ、そろそろ解散すっか!」

男「またなんかあったら、気軽に連絡してくれな!」

友人「……ま、待ってくれ!」

男「ん?」

友人「今日……これから、ボクの家に来られるかい?」

男「ん~、まぁ大丈夫だけど」

友人「じゃあ、ぜひ来てくれ! ……話したいことがあるんだ!」

男「おう」

── 友人宅

男「おじゃましまぁ~す」

男「今日、家族の人とかはいねえの?」

友人「うん……平気」

友人「今日はお父さんもお母さんも、帰ってこないんだ」

男「へぇ~、だったらオナニーし放題じゃん!」

男「俺なんか、親いない時はすっげー声出してオナるしよ!」

男「で、窓開いてて青ざめる……とか何度かやったな」

友人「……」

男「なに赤くなってんだよ!」

友人「ご、ごめんごめん! ボクの部屋に案内するよ!」

── 友人の部屋

男「へぇ~、すげえキレイにしてんじゃん! 俺の部屋とは大違いだ!」

男「なんか女の部屋みたいだな!」

友人「……」

男「あ、いや、わりぃ!」

友人「ううん、いいんだ」

男「ところで、話ってなんだ? けっこうシリアスな話なんだろ、多分」

友人「うん……」

友人「ボクたち、知り合ってもう半年ぐらい経つけど……」

友人「ずっと君に内緒にしてたことがあるんだ」

友人「だから今日は、ボクの秘密……教えてあげる」

男「秘密……?」

友人「これを外せば、すぐ分かってくれると思う」ゴソゴソ…

友人「よいしょっと」ゴソッ…

男(なんか胸の辺りから取り出したけど……あれはコルセットか?)

男(なんでコイツ、そんなものつけてたんだ……?)

友人「……」ボインッ

男「うわっ!(胸が大きくなった!)」

友人「これでもう……分かっただろう?」

男「そういうことだったのか!」

友人「ごめん……。ボク、君のことをだましてたんだ」

友人「インターネットで知り合った時からずっと……」

男「お前……」

男「すげえ胸筋だな!」

友人「え!?」

男「ちょっとさわってみてもいいか?」

友人「え!? あ、いいけど……減るもんじゃないし」

男「どれどれ」ツンツン…

友人「あっ……」

男「へぇ、いい筋肉は柔らかいっていうけど、すげえ柔らかいな!」ツンツン…

男「俺もたまに筋トレしてんだけど、胸の筋肉ってなかなかつかねーんだよな!」

男「こりゃ、たしかにすごい秘密だな」モミッ…

友人「んあっ……!」ビクッ

男「お前ってけっこう華奢だし女顔だけど、意外と普段鍛えたりしてんの?」モミモミ…

友人「あ、あっ……いや……してない」

男「へぇ~、じゃあどうやってこんなに胸筋つけたんだ?」モミモミ…

友人「んんっ……! 自然と……ふ、膨らんで、きて……んっ!」

男「自然と? じゃあやっぱり生まれもっての素質ってことか」モミモミ…

友人「んあっ……あっ!」ビクッ

男「俺なんて両親とも運動オンチだしよ、うらやましいったらねえよ」モミモミ…

友人「あ、ああ……あ……」

男「ん、なんだこりゃ」コリコリ…

友人「ひぁっ! そ、そこは、ボクの乳首……」

男「あ、わりぃ」コリコリ…

友人「いいよ、君なら……あんっ!」ビクッ

友人(あぁ……気持ちよかった……。こんなの初めてだ……)ハァハァ…

男「なんか、すっげえ息切らしてるけど、大丈夫か?」

友人「うん、ありがとう……」

友人「さて、これだけさわれば、もう分かっただろう? ボクの秘密」

男「ああ……分かった! お前は胸筋を隠してたってことがな!」

友人「ち、ちがうよ! なんでそうなるんだよ!」

男「なんでって……それ以外にどんな答えがあるんだよ」

友人「……!」

友人(なんてにぶい奴だ! こうなったら意地でも分からせてやる!)

友人「だったら……こうすればいいんだろ!」ズルッ…

男「!?」

男(いきなりズボンとパンツ脱ぎやがった! なにしてんだコイツ!?)

男(てか、あのパンツ……女物っぽくね?)

男(俺の知らないファッションの一種かもしれないけど)

友人「ほら、見てごらんよ」

男「見てごらんって……」チラッ

男「!」

男(あれ!? コイツ、男なのにチンコついてなくね!? どういうことだよ!?)

友人「ね? もう分かったでしょ?」

男「……」ジーッ

友人「あ、あまり凝視しないでよ! 恥ずかしいから……!」モジッ…

男(どこについてんだ……チンコ)

男(あ、もしかして! 俺にチンコを探せっていってんのか、コイツ!)

男(ウォーリーを探せみたく!)

男(つまり、ボクの秘密のチンコはどこにあるか当ててみろ、っていう挑戦状か!)

男(俺もガキの頃にはよく、友達とチンコの見せ合いをしてたけど……)

男(まさか、高校生にもなって、こんなことするはめになるとは思わなかった)

男(えぇ~っと、どこにあるんだろう?)ジロジロ…

友人「まだ見るの……? そろそろしまいたいんだけど……」

男「お、穴がある!」

男(はは~ん、さてはこの中にチンコがあるんだな?)

男「なぁ……この穴、開いちゃってもいいか?」

友人「えっ!?」

男「よいしょっと」グイッ

友人「あっ……」クパァ…

男「う~ん……」ジロジロ…

男(中にチンコらしき物体は見当たらない……もっと奥にあるのかもしれないな)

友人(広げられた上に、観察されちゃうなんて……! こんなっ……!)

男「なぁ、指突っ込んでもいいか?」

友人「ええっ!?」

友人「さ、さすがにそれは……」

男「だってここまできて、諦めるなんてのもイヤだしさ」

男「ま、デリケートな部分だろうし、あまり乱暴にはしねえからよ」

男(チンコはどこかな~と)クチュッ…

友人「んっ……」

男「へぇ、けっこう指が入るんだな、この穴」クチュクチュ…

友人「ああっ、あっ!」ビクッ

男「ゲ、やめといた方がよかったか?」

友人「ううん、いい! もっと! もっとやって! お願いだから!」

男「分かった、じゃあ再開するぞ」クチュクチュ…

友人「あっ……ああっ……!」ビクビクッ

男(どこにあるんだ、チンコは……)クチュクチュ…

男(いくらいじり回しても、それっぽいのは見当たらねえ……)クチュクチュ…

男(そういや昔、なんかのマンガだったかで読んだけど)クチュクチュ…

男(チンコを体に隠したから股を蹴られても平気、って技があったっけ)クチュクチュ…

男(多分あれをやってるんだろうけど)クチュクチュ…

男(こんな完璧に隠せるもんなのか? 俺も教えてもらおうかな……)クチュクチュ…

友人「ん、ああっ……! うっ! はっ、あぁっ……!」

男「……」

男(なんか俺、コイツの声や仕草に──)

男(いや、気のせいだ! 気のせいに決まってる! んなことあるわけねえ!)

友人「ボク……たくさん……ほじくられ、ちゃった……」ハァハァ…

男(指にいっぱい液体らしきものがついた……)トロ…

男(小便でもなければ、ザーメンでもない……なんだこりゃ)トロ…

友人「す、すごかったよ……」ハァハァ…

男(なんだろう……。コイツを見ているとなんか俺、おかしくなりそうだ!)

男(ここらでこの遊びはやめといた方がいい気もするけど──)

男(俺はまだコイツのチンコを見つけてないし、途中で諦めたら男がすたる!)

男(あ、そうだ!)

男(もしかして、磁石みたいに同じチンコが近づいたらくっついてくるのかも!)

男「なぁ……この穴にチンコ入れていいか?」

友人「!」

友人「いいよ……!」

友人「ここまできたらボクだって、もう……」

男「よ~し、絶対に見つけてみせるからな! お前の秘密ってやつを!」ズルッ…

友人(あ、あれが……中に入るのか……)ドキドキ…

男「えぇ~っと、なかなか狙いが定まらないな」

友人「お、落ちついて……ボクは逃げないから……」

男「よし……やっと狙いが定まった!」

男「じゃ、入れるぞ」ズプ…

友人「んあっ! ……あ、あ、あっ!」

男「おお、入る入る」ズププ…

友人「うあ、あっ……あぁ……! す、すごいぃ……すごいよぉ!」

男(穴の中を目視できないから、あとは俺のチンコの感覚で探すしかないか)

男「動かすけど、いいか?」

友人「うん……お願い……!」

男(チンコはどこだ~?)ズプッズプッ…

友人「いいよぉ……しゅごくいいよぉ……!」

男(どこだ~?)ズプッズプッ…

友人「ひああっ! そんなにされたら、ボク壊れちゃうよぉ!」

男「あ、わりい。やめとくか?」

友人「ダメぇ……やめないでえっ……! もっとぉ……」

男「どっちだよ」ズプッズプッ…

友人「ああっ! うああっ! ひぁぁぁんっ!」

男(しかし、こうやってコイツのチンコ探してたら……)ズプッズプッ…

男(これ、出ちゃうぞ! さすがにそれはヤバイよなぁ……一度引きぬくか)ズッ…

友人「なんで抜こうとするのぉ……出してよぉ……」

友人「お願いっ……」

男「……分かった、出すぞ」ズプッ…

友人「うんっ……!」

男「ん……」ビュルッ

男「んああっ! んあああああっ!」ビュルルルルッ

友人「ひあぁっ! あ、ありがと、うっ……! しゅごいぃぃ……」

男(結局、チンコは見つからずじまい……)

男(だったらコイツの秘密ってなんだったんだろう? ……ま、いっか!)

男「今度はもっと激しくするぞ!」

友人「うんっ!」

──
────

────────

父「──で、その時できたのが、お前なんだ」

少年「ふ~ん」

少年「つまり、ぼくのお母さんは……」

父「ああ、あれ以来女装をし、女言葉を使うようになり、俺も女として扱っているが──」

父「男なんだ」

少年「そうだったんだ……」

父「母さんから妊娠したっていわれた時は本当に驚いたよ」

父「まだ高校生だったし、それ以上に男が子供を産めるなんて知らなかったからな」

少年「それじゃ、お父さんは男であるお母さんと体を交えて、ぼくを作って」

少年「結婚までしたんだから……」

父「そう、お前の考えているとおりだ」

父「あの時、母さんを男と知っていながら欲情してしまった父さんは──」

父「ホモだったんだ」

少年「そうだったんだ……」

父「俺もあの時までは、普通に女の子に恋をしたりしてたんだがな」

父「母さんの魅力に、すっかり狂わされてしまったよ」

父「まぁ、後悔はしちゃいないけどな」

父「お前ももうすぐ中学校に上がるし、そろそろ話してもいい頃だと思ったんだが……」

父「どうだ、ショックか?」

少年「ショックじゃないといえばウソになるけど……」

少年「ぼく、お母さんが色々と特異な体質を持つ男だって分かっても大好きだし」

少年「たとえホモでも、お父さんのことも大好きだよ!」

父「そうか……父さんは嬉しいぞ!」

父「ちなみに、お前は好きな子とかいるのか?」

少年「うん……同じクラスで、クラス委員をやってる女の子が好き」

父「そうか……がんばれよ!」

母「あら、二人だけで何を話してるの?」

少年「なんでもないよ! ぼくとお父さんだけの内緒話さ!」

母「内緒話? そういうのはよくないわよ」

父「そういうなって。父と息子でしか話せないこともあるのさ」

母「まぁ、あなたまでそんなこというの?」

母「でも……男同士でなきゃ話せないこともあるんでしょうね」

父&少年「……」

母「それよりご飯できたから、みんなで食べましょ」

父「お、食べよう食べよう!」

少年「ぼく、お父さんもお母さんも大好き!」





END

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