冬馬「ちっ…また、あんたか…」女P「また、会ったね」 (20)

『出会い』

テレビ局


冬馬「あんただな…」


女P「ん?」


冬馬「あんた確か…765プロの、プロデューサーだったよな」


女P「いきなりその態度はないと思うよ」


冬馬「ふんっ…俺は、961プロ所属の、天ヶ瀬冬馬だ」


女P「ふ~ん、そっか…なるほど…」


冬馬「……な、何だよ…」


女P「ううん、何でもないよ」


冬馬「……とにかく、あんた達のプロダクションなんかに、絶対負けねぇからな」


冬馬「宣戦布告、と受けとってもらっていいぜ。じゃあな」


女P「…………」

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『Fランク』


オーディション会場


冬馬「ふん、また会ったな」


女P「あ、久しぶり」


冬馬「あんた達のアイドルじゃ、俺の足元にも及ばないぜ」


女P「そうね…」


女P「………」


冬馬「……な、何だよ、そんなあからさまに落ち込んでんじゃねーよ…」


冬馬「……ふん、せいぜい、正々堂々と、俺を追っかけて来るこったな」


冬馬「実力が同じになれば、競い合ってやるよ」


冬馬「あばよ」



女P「……騙されやすい人。」


女P「あと、ツンデレ」

『Eランク』


オーディション会場


冬馬「……また、会ったな…よく会うな…」


女P「会いに来てるんじゃないの?」


冬馬「ばっ!!ちげぇーよ!んなわけねぇだろ!!」


冬馬「……ふん、何とか、首の皮一枚でアイドルランク、上がったらしいな」


女P「冬馬くんが?」


冬馬「ちげぇよ!お前の所のだよ!!」



冬馬「何で敵のプロダクションにギリギリ合格の報告しなきゃなんねぇんだよ!」


女P「あぁ、私か。まぁ、危なかったかな」


冬馬「ふん、その様子じゃ、次のランクアップは難しいぜ」


女P「そうだよね。どうすればいいかな?」


冬馬「そうだな…見た所、ダンスが…って何で俺がお前に教えないといけないんだよ!」


冬馬「あぁ、もういい!!じゃあな!」


女P(楽しい)

『Dランク』


冬馬「ちっ…またあんたか…」


女P「機嫌悪いね?せっかく私の所のアイドルがランクアップしたのに」


冬馬「喜ぶのはあんたの所だけだろ!俺は敵プロダクションだ!」


女P「何かあったのかな?」


冬馬「………別に、何もねーよ…」


女P「なんかあるんだね。人付き合いとか?」


冬馬「話が噛み合ってねぇ!しかも何で悩みが分かったんだ!」


冬馬「ってしまった!言っちまった!!」


女P「相談にならのるよ」


冬馬「余計な事はしなくていい!じゃあな!!」


女P「人付き合いか…もしかして、グループ活動するとか?」

『Cランク』


冬馬「げっ……また、かよ…」


女P「木魚だったっけ?ユニット名?」


冬馬「木星だ!しかも、ジュピターだ!!」


女P「英語にすりゃカッコいい考えだね」


冬馬「ほっとけ!」


女P「前の人付き合いって、ユニットのこと?」


冬馬「……そうだよ…」


女P「そっかー…まぁ、悩んでるなら聞くよ、相談」


冬馬「別にいいよ…しかも、あんた敵だろ」


女P「敵というか、ライバルかな」


冬馬「……ライバル、ね…」


女P「ライバルというか、おちょくれる人かな」


冬馬「結局馬鹿にしてんじゃねぇか!少し感心した時間返せ!」


女P「へぇ、感心したんだ」


冬馬「うっ……うっせぇ!じゃあな!」


女P「あれなら、大丈夫だと思うんだけどなぁ」

『Bランク』


冬馬「やっぱ居たか…あんた…」


女P「あ、いつもの人…」


冬馬「俺のこと覚えてるのかよ…」


女P「鬼ヶ島みたいな名前みたいだけど違うのは覚えてるような覚えてないような」


冬馬「色々と覚えてねぇじゃねぇか!!」


翔太「あ、冬馬くん、この人がいつも言ってる765プロの人?」


冬馬「いっ、いつも何て言ってないだろ!!」


北斗「そうかな…?30分に一回は、その話題を持ち掛けてるじゃないか」


冬馬「そんな覚え無ぇよ!!」


女P「はじめまして、ジュピターの御手洗翔太くん、伊集院北斗さん」


冬馬「なっ…なんで俺以外は覚えてんだよ!くそっ!」


冬馬「もう行くぞ!あばよ!」


翔太「あっ、冬馬くーん!……もう、じゃあね、お姉さん」


北斗「今度はゆっくりと……チャオ☆」


女P「………」


女P「あれなら、大丈夫でしょ」

『Aランク』


冬馬「……よぉ」


女P「やぁ」


冬馬「ついに、あんた達の所と闘う事になるとはな…」


冬馬「これも、運命か……」


女P「……闘いたくない?」


冬馬「ふんっ、そんな訳ないだろ」


冬馬「アイドルでの勝負だったら、手加減無用だ」


冬馬「それに、あんた達は、社長から聞いたが裏で色々と悪行働いてるらしいしな」


冬馬「そんなあんたらに、絶対に負けねぇ!!」


冬馬「ジュピターじゃなくても、1人だけで勝ってやるよ!」


冬馬「見てろよ……!」


女P「…………」

『トップアイドル』


冬馬「………完敗、だ」


冬馬「俺は……まだまだアイドルとして、未熟だったんだな…」


女P「……冬馬くんは、強いよ」


女P「あとは、支えてくれてる人をよく見ることだよ」


女P「悪い人なのか、いい人なのかを」


冬馬「………………」










冬馬「ジュピター解散……か」


翔太「……ねぇ、冬馬くん」


翔太「961プロは辞めちゃったけど…ジュピターは辞めずに、他のプロダクションで続けない?」


翔太「結構好きなんだ、ジュピター」


北斗「俺も、左に同じ」


冬馬「………お前達…」





女P「悪い人に会ったけど、いい人もいたね、冬馬くん」

『はじめの一歩』


レストラン



冬馬「……呼び出して、悪かったな」


女P「いいよ、ハンバーグセットで」


冬馬「奢らせる気まんまんかよ…」


女P「相談ってなにかな?」


冬馬「……前に、俺たちが、315プロに移るのは話したよな」


女P「まぁね」


冬馬「……あんた、確か765プロにプロデューサー実習で来たのに、トップアイドル作ったらしいな」


女P「ばれたか」


冬馬「実習でトップアイドルって……」


女P「それ聞きたかったの?」


冬馬「いや……その……」


冬馬「……む、無理な話だとはわかってるがよ…」


冬馬「実習が終わったら、うちに来てくれないか!?」


女P「冬馬くんはメロンソーダとカレーライスでいい?」


冬馬「話の途中でメニュー頼んでんじゃねぇよ!!!」







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