P「ゲームの世界に飛ばされた」 (989)

某、空飛ぶ船の上

兵士1「ハルカ隊長!まもなくバロンに着きます!」

春香「あ、は、はーい!」

春香(…なんで隊長?確かに、リーダーはやってはいるけど…)

春香(ここは…おっきな…舞台…?なんで私、こんなトコに…?ていうかこの舞台、空、飛んでる…?)

春香(何より、私の衣装…すっごく重たい…鎧?と、腰に差した剣…本物って言われても信じちゃうくらい、重いよぉ…)

春香(頭のかぶり物も、目のトコにちょっとスキマ空いてるくらいで…息苦しいし、暑い…)

春香(立ってるのが、やっとだよぉ…)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405694138

春香(これって、舞台のお仕事…なのかな?)

春香(…っていっても、台本もないし、どんなお話かわからないなぁ…)

?「…春香、春香!」

春香(…ん?…誰かに、呼ばれた…?)

?「春香、ここだ!」

春香(この声って…プロデューサーさん?)キョロキョロ

P「…ここだ、ここ!」

春香(…私が首から下げているのは…今の私の格好には、似つかわしくないだろうモノ…そこから、声がする…?)

春香(これって『べろちょろ』?やよいにあげたはずなのに…)

春香「というか、プロデューサーさん、べろちょろになっちゃったんですか?」

P「…わからんが…どうやら、そう思う他ないらしいな…すまん…)

春香「なんで謝るんですか?かわいいじゃないですかぁー」

春香「ってことは、これは夢ですね、夢!」

P「…いや…どうやら夢じゃないらしい…というか、謝ったのは…今俺のいる場所が…というか…)

春香「プロデューサーさんの、いる場所…?」

春香(プロデューサーさん、もとい、べろちょろは、私が首から下げていて、今は…胸の…とこ…ろ…に…?)

春香「って、なんでそんなトコにいるんですかああああぁぁ!」

P「わわっ、だ、だから謝ったんだって…!」

兵士1「…隊長?」

春香「あっ?な、なんでもありません!き、気にしないで下さい!」

兵士1「は、はぁ…」

兵士2「やはり、隊長も…」

兵士3「いくら命令とはいえ…」

兵士4「罪もない人々からクリスタルを…」

春香「そ、そういえばプロデューサーさん!」

P「な、なんだ?」

春香「これって、お芝居の仕事か何かなんですかねぇ?」

春香「私、記憶が曖昧で…。台本もないし…」

春香「というか、役者の皆さんが話してる内容を一つも理解できないんです…」

P「あ、ああ…その事についてなんだが、お前は記憶が曖昧なんだな?」

春香「はい…。プロデューサーさんは、何か知ってるんですか?」

P「知ってる、というか、もしかしたら、俺が原因かもしれないんだ…」

春香「え…?どういう事ですか?」

P「ああ、実は…」

ー回想ー

765プロ事務所

P「…よいしょっと」ゴト

千早「ん?プロデューサー、その灰色の箱は、何ですか?」

P「ああ、これはな…」

亜美「あれれ~?これってもしかして~?」

真美「スーファミじゃないッスか?」

春香「スーファミ?」

P「スーパーファミリーコンピュータ。略してスーファミ」

P「もう20年以上も前のゲーム機さ。というか、亜美、真美、よく知ってたなぁ」

亜美「んっふっふ~!この双海姉妹に掛かれば…」

真美「この世にわからないゲーム機なんてないのだよ!兄ちゃん君!」

春香「ホント…遊びの天才だね」

美希「zzz…」

律子「…で?その、昔のゲーム機とやらをどうするつもりですか?プロデューサー殿?」

P「いや、別にサボる為に持って来た訳じゃないからな?最近、皆で遊ぶ事もほとんどなくなってきてるし…皆でできるゲームでも、と…」

亜美「おお~さっすが兄ちゃん!わかってるねぇ~」

真美「これも絆の為…皆の者~宴の準備じゃ~!」

千早「あ、私はゲームとか、あまりやったことがないので…」

P「大丈夫だよ、千早。ちゃんと皆で遊べるゲームを持って来たから…」

亜美「兄ちゃん早く早くぅ~!」

真美「どんなソフトがあるのかな~?」

律子「…もう!」

律子「私、これからやよいと響を迎えに行きますから、あまりハメを外し過ぎないように…!」

P「ああ、わかってる。頼むな、律子」

ガチャ…バタン

春香「なんか、プレステとかと比べるとかわいいねぇ、千早ちゃん?」

千早「ごめんなさい。プレステ…って、どんなのかしら?」

春香「え?」

亜美「え?」

真美「え?」

P「大丈夫だよ。こいつはプレステよりボタンも少ないし…初心者でもできるゲームを持って来たつもりだ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

亜美「…で?持って来たソフトは軒並み全滅…」

真美「残ったのはRPGって…RPGじゃ一人しか遊べないじゃん!」

P「す、すまん…さすがに20年も昔のソフトじゃ、壊れてたりもするか…でも、1年くらい前はちゃんと動いたんだけどなぁ…」

春香「でも、まだ一つだけ試してないソフトがありますよ?」

P「あー春香。このソフトは一人用なんだ…。だから、皆でできないんだよ…」

亜美「もーこの際RPGでも我慢するyo!」

真美「いざ、セット!アーンド…」

亜美、真美「電源オーン!」カチッ

ブン…

テレレレ…

P「…おっ?動いたか?」

春香「あ、きれいな石…」

亜美「レトロですなぁ」

真美「時代を感じさせますなぁ」

千早(ん…)

千早(…耳触りのいい曲ね…)

P「…懐かしいなぁ。このゲームは、歴代RPGゲームの中でも名作中の名作といっても過言ではない、その時代を生きた人なら知らない人はいないという…」

亜美「はいはーい。ウンチ君はいいから…」

真美「さっそく始めようぜー」ポチ

スゥー

春香「…あれ?画面に誰か出てきましたよ?」

P「…ん?こんなキャラ、いたっけか…?」

??「…ふむ、久しぶりじゃのう」

亜美「誰、このじいちゃん?」

真美「某月の民か…隕石じいちゃん?」

??「違う!」

??「わしゃ、アレじゃよ。妖精じゃ」

P「妖精…?」

春香「へ~妖精が出てくるゲームなんですね?」

亜美「違うぞ、はるるん」

千早「……っくっ」プルプル

真美「千早お姉ちゃん、どったの?」

千早「…っ妖精っ…おじいさんのっ……プッ…クスクス…」プルプル

P「…何かが、琴線に触れたらしいな…はは」

春香(未だに、千早ちゃんのツボが理解できないよ…)

真美「…で?じいちゃん何の妖精なのさ?」

妖精「スーファミじゃ」

P「スーファミの…」

P(あれ?今、もしかしてつっこむところか?いや、妖精って自分で言ってる時点で…いやいや、そもそも妖精なんているのか?)

亜美「ゲーム機に妖精が宿るとは…」

真美「世も末ですな…」

P(まあ、確かに古いモノ、使い古したモノなどに妖精の類が宿る事がある、とは聞いた事あるが…)

P(…妖精ってもっとこう、キャピキャピした感じじゃないのか…?)

妖精「そうガッカリするな、我が主よ…」

P(実年齢500歳だけど、外見は美少女、みたいな…)

春香「プロデューサーさんの事じゃないですか?主って…」

P「…え?俺?」

妖精「お主がこのスーファミの持ち主じゃろ?」

P「ええ、まあ…」

妖精「長年、大切に使ってくれたお礼に、主にプレゼントをと思ってな、こうして出て来た訳じゃ」



亜美「じいちゃん、サンタさんだったの?」

妖精「ふん!あの様な低俗な輩と一緒にするでない!」

真美「え?」

春香「サンタクロースって、いい人じゃないんですか?」

P「いや、むしろサンタなんていn…」

真美「兄ちゃん!サンタさんは『い』るんだよ…!」

妖精「嘘じゃ」

皆「え?」

妖精「あやつとは、良き友人じゃ」

春香「あ、あはは…妖精さん、冗談も言うんですね…」

P(なんだこの、イラッとするボケは…)

妖精「話が逸れたが…主にプレゼントを贈らせてもらう。ちなみに、主の望みはわかっておるよ」

P「えっ?そうなんですか?」

P(俺…なんか望みあったっけな?今のままでも充分な気が…)

亜美「いいなー!兄ちゃん、何をお願いしたのさー!」

P「い、いや…お願いなんてした覚えないんだけどな?」




あれ?名前って暗号化されるんじゃなかったっけ?

まあいいか…

半角#以降がトリになる

妖精「みなまで言うな。話が進まんので強引にゆくぞ?」

妖精「破あああぁぁぁーー!」ゴゴゴ

妖精「冥府を彷徨うがいい!くらえ!積尸気冥界波ー!」

ゴオオオォォォーー

春香「わ、わわっ!ひ、引っ張られr…」シュイーン

千早「……くっ」シュイーン

亜美「ぬう…どうやらここまでの様だな…だが、貴様の拳では死n…」シュイーン

真美「ぬわーーーーーーーーーー!」シュイーン

P「な…何が起こった…!」

P(あの妖精が光ったと思ったら、皆が消え……いや)

P(吸い込まれたんだ、スーファミに…こんな事って、あるのか!?)

P「あんた一体、何をしたんだ!」

妖精「…ふむ、順を追って話そう」

妖精「まず、誤解される前に言うておくが、あの娘達は生きておるし、この世界に帰ってくる事もできる」

P(生きているのか…!良かった…!)

P「なんで…」

妖精「こんな事をしたのか…というと、我が主、お主の願いなのじゃ」

P「俺の…願い…?」

おお!ありがとう!

ちなみに…安価の付け方も知らんルーキーでごめん

妖精「あの娘達は今、そこのカセットの世界にいる」

P「……やっぱり、吸い込まれたのか…」

P(信じろ、と言われても、あまりに非現実が過ぎる…けど、俺にも吸い込まれたように見えたんだ、信じるしかない、か)

妖精「ゲーム世界での生死、その他の情報は、現実世界に何も関与しない。つまり、寿命などで死が訪れない限り、ゲーム世界の何かが要因で死ぬ事はないのじゃ」

妖精「だから、そんな顔をするな、主よ…」

P「だからって、いきなりこんな事するなよ!あの娘達は、俺の、いや、皆の大切なアイドル達なんだ!」

妖精「わかっておるよ。アイドルとして忙しい日々を過ごし、お互いすれ違いになった彼女達に、皆で過ごす時間を与えてやりたい。主はそう思ってスーファミをここへ持って来たのじゃろ?」

P「あ……」

P「だ、だが…」

妖精「案ずるな。『ゲームをクリアすれば、現実世界へ帰れる』んじゃぞ?」

妖精「それに、ゲームの世界ではこちらと時間の進み方が違う。ゲームをクリアしたなら、こちらへ帰ってくる時間も多少は選べるぞ」

妖精「主の持って来たゲームソフトで動いたのは、このソフトのみ。だが、このソフトは一人用。そこでわしの力で皆でゲームを楽しめる様にしたんじゃ」

P(…だったら、積尸気冥界波なんて言うなよ…。一応異世界に飛ばす技だけど、思いっきり悪役の技じゃないか…)

妖精「ちなみに、わしゃ蟹座じゃ」

P「知るか!」

妖精「心配か?」

P「当たり前だろ?」

妖精「主をゲームへ送る事もできるぞ?」

P「ほ、本当か?」

妖精「じゃが…生憎、キャストは全てうまっておっての…。主が演じる役がないんじゃ」

妖精「せめて、何か媒体がないと、最悪、ただの石コロを演じる…なんて事もあり得るんじゃ」

P「そ、そんな…」

ガチャ…

やよい「うっうー!戻りましたー!」

響「ただいまだぞー!」

妖精(また、役者が増えたな…)

妖精(…ん?)

妖精(ふむ…あれにするかの…)

妖精「主よ…このゲーム、クリアした事はあるな?」

P「え?ああ、一応…」

P(記憶も曖昧だけどな…)

妖精「ならば、あの娘達の良きアドバイザーとなってやるのだ…!」ゴゴゴ…

P「えっ?」

妖精「…アナザーディメンション!」

ゴオオオォォォー

P「おまっ…蟹座じゃ…ないのk…」シュイーン

やよい「う、うぅ~プロデューサーが…!」

響「消えちゃったぞ…!」

やよい「…ん?あれ?べろちょろもなくなってますー!」

美希「…ふわぁ~」ムクッ

美希「あふう」

美希「もう!皆がうるさくてちょっとだけしか寝れなかったの!」プクー

妖精「!…」ズキューン!

妖精「か、か…」

美希「か?」

妖精「かわいい…///」

美希「んふっ。ありがとうなの!」

某空飛ぶ船の上

P「…と、いう訳なんだ…」

春香「…じゃあ、ここってゲームの世界なんですね…」

P「ああ…」

P「春香。いくつか確認したいんだが…」

P「今、俺達がいるのは、空の上じゃないか?」

春香「え、え~っと…」キョロキョロ

春香「…はい。お伽話に出てくる様な…空飛ぶ船?の上だと思います」

P「やっぱりか…」

P(確かに、『このゲーム』のプロローグは、空飛ぶ船から始まる…と、すると…)

P「春香、もう一ついいか?」

春香「は、はい!」

P「今、春香は、黒い鎧に身を包んでるんじゃないか?」

春香「黒い…かどうかは…何しろ、頭にも重いかぶり物が…」

春香「でも、骨董品なんかである様な、西洋騎士の鎧…だと思います」

P「そうか…で、さっき『隊長』って呼ばれてたよな?」

春香「はい…よくわからないんですけどね…あはは」

P(どうやら春香は、このゲームの主人公にキャストされたみたいだな…他の皆は…)

春香「でも、プロデューサーさん。なんでわかるんですか?」

P「ああ、だって俺が持って来たゲームだしな」

P「そのゲームのオープニングのシーンなんだよ、この場所は」

春香「なるほど~」

春香「あれ?でもプロデューサーさん。やったことあるゲームなら、クリアするのも簡単じゃないですか?」

P「いや、今回はたまたま覚えていたが、所々忘れてる部分もあるだろうな」

P「まあ、ずいぶん昔にやったソフトだしなぁ…」

春香「そうですか…」

P「でも、安心しろ!俺がついているからには、必ず元の世界に帰るからな!」

P「もちろん、皆でな!」

春香「プロデューサーさん…」パァー

春香(プロデューサーさんがそばにいてくれるだけで、すっごく安心できる……)

春香「早く、他の皆も見つけなきゃ、ですね!」

春香(ホントは…もう少しだけ、二人でいたいけど…」



もしかして思ったがFFⅣかかなりやりこんだな
最近ラスボス手前までやったがセーブ全部飛んだんだよなー…
ちなみに安価は>>+○○でできる、○○には数字
例えば>>1こうやれば>>1に安価したことになりその数字のレスに飛ぶよ

>>13>>22
ホント、ありがとう!

おお、ホントにできた!

ちなみに>>1は、ssどころか掲示板に書き込むのもほぼ初めてなんで…どうか生温かい目で見てやって下さい…

P「ああ、他の皆の事なんだが…」

P「あの妖精は、ゲーム内での配役をあらかじめ決めていた様な口ぶりだった」

P「春香、どうやらお前は、この物語の主人公に選ばれた様だ」

春香「主人公?」

P「ああ!皆をまとめる、大切な役だ!」

春香「う~ん…私にできるかな…」

P「そして、他の皆も、おそらくこのゲームの重要なキャラとして、キャスティングされているだろうな…」

春香「と、いうことは…?」

P「ストーリーを進めていけば、どこかで皆に会えるはずだ!」

春香「!」

春香(そうだ…皆も、私みたいに、このゲームの世界のどこかで戸惑っている…)

春香(私には、プロデューサーさんがいてくれたけど…きっと皆は心細いだろうな…)

春香(私が頑張らなくっちゃ…!)

春香「よ~し!天海春香、この役を完璧に演じ切ってみせますよ~!」

P「はは…仕事って訳じゃないからな。別に完璧になりきる必要はないと思うぞ?」

春香「あ…」

春香「で、でも!この役を演じ切る事ができれば、少しでもトップアイドルに近づけるかもしれないじゃないですか?」

P「……」

P「春香はやっぱり、前向きだなぁ…。偉いぞ」

P「…っと」

春香「どうしたんですか?」

P「つい癖で、春香の頭を撫でようとしたが…今の俺はべろちょろなんだったな…はは」

春香「ふふっ。そうですよ?今は私の胸で大人し…く…」

P「あ」

春香「」カァーッ

春香「あうぅ…///」

春香(恥ずかしいよ~!でも、今は他の人もいるし、ここで鎧を脱ぐ事なんてできないし…)

春香「プップロデューサーさん?」

P「あっ?あ、ああ…」

春香「あ、あんまり動かないで下さいね?は、恥ずかしいから…」

P「あ、あああも、もちろん!」

P(忘れていたけど、今俺は春香の胸にいる訳で…)

P(こっ心なしか、あったかくて、柔らかくて、気持ちいいというか…)

P(今にも『ムニュッ』という擬音が聞こえてきそうな…)

P(…じゃないだろ!仮にもプロデューサーの俺が、アイドルに手を出すなんて…)

P(…手?手なんて出してないし、そもそも出す手もない。なら合法?)

P(…違う違う!落ち着け俺ー!)

初めてでこのクオリティなら大したものだ。応援せざるを得ない。
…けど、こういうおもしろいSSを最初でやって人気を博した人が堕ちていく例が多々あるからなぁ……心配。

兵士1「あのー隊長?」

春香「…」

春香「…あっ!は、はい?」

兵士1「大丈夫ですか?さっきから独り言をブツブツと言っておられますが…?」

春香「あ…あはは!だっ大丈夫ですよ、大丈夫。ちょっと考え事を…」

春香(わあ~周りの人の事、すっかり忘れてたぁ~!)

兵士2「やはり隊長も、今回の任務の事を…」

兵士3「我々赤い翼は、誇り高き飛空艇団!か弱いものから略奪など…」

春香「は、はあ…そうですね…」

春香「プロデューサーさぁん…話についていけませんよぉ~」

P「ん~と…今、兵士達は、ついさっき終わった任務について話してるんだ」

P「言葉通り、か弱いもの達から略奪してきたばかりでな…いくら国王の命令とは言え、やっぱり心が痛むよなぁ」

春香「それは…ひどいですね…」

P「だけど今は、兵士達をなだめないとな。全員反逆罪で捕まってしまう」

P「それを止めるのは…春香、お前の役目だ」

春香「うーん…わかりました。やってみます」

>>28
ありがとう!
こんなオレを応援してくれて…

堕ちるって、完走できなかったssのことかな?


>>30
まぁ、似たようなものだね。最初に成功したからこそ
レスがつかなくなったり人気が出なくなってくるとSS書くのを諦めちゃう人がいるから…(´・ω・`)
>>1は諦めずに頑張って欲しい!すごく惹きつけられるから!

>>31
ありがとう。

一応完結させるつもりです。

まあ騙されたと思って、騙されてみてよ。

ちなみに>>1は、FF4の知識は普通。
アイマスは、ssとアニメしか知らないので、キャラメイクはかなりずさん。

兵士4「オレだって、好きでこんな事…」

春香「み、皆さん、やめて下さい!」

兵士2「しかし隊長!」

春香「へ、陛下にも何かお考えがあっての命令なんです」

春香「それに何より、私は皆さんの事が心配です!余計な事を言って、皆さんが反逆罪で囚われてしまったら、皆さんはもちろん…皆さんのご家族は、どうなりますか?」

兵士達「……」

春香「今は…耐えて下さい」

兵士1「隊長…!」

兵士2「ううっ…隊長!」

兵士3「オレ…一生隊長について行きます!」

兵士4「隊長は…天使や…」

兵士5「隊長は命にかえてもオレが守る!」

兵士6「いやオレが!」

兵士7「私が!」

春香「ふふっ。わかってくれて、ありがとうございます!」



春香「…プロデューサーさん?」ヒソヒソ

P「ああ!上出来だよ!さすがは春香だ!」

春香「えへへ~」

兵士8「たっ隊長!魔物が!」

春香「え?」

P(!…そうか…そういえば、ここで初の戦闘だったな…)

P(でも、確か問題はないはず…)

P(主人公は、アレを持ってるはずだ)

春香(うわ…な、何…アレ?お化け屋敷に出てくるような…おっきい一つ目の、怪物)

春香(ど、どうしよ~)アタフタ

春香「プップロデューサーさん!」

P「春香、落ち着け!何か、小物入れみたいなもの、持ってないか?」

P「そこに魔物を追い払うアイテムが入ってると思うんだが…」

春香「こ、小物入れ、ですか?でも、鎧も着てるし、そんなものどこに…」

春香「…あ!」

P、春香「べろちょろ!」

ドガアァァン!

兵士4「ぐわっ!」

兵士1「大丈夫か!」

P「春香、まだか?」

春香「ちょ、ちょっと待って下さいよ~」

春香(いくら皆の注意が怪物に向いているとはいえ…)

春香(こんなトコで脱ぐのは恥ずかしいよ~!)

春香「よいしょ、もうちょっと…」

春香「プロデューサーさん、取れました!」

P「よし!そこに、尖った石のようなモノが入ってるはずだ!」

春香「尖った…石…?」ゴソゴソ

春香「ん…これ…かな?」

春香「プロデューサーさん!赤いのと、青いのがありました!」

P「よし、じゃあ赤い方を怪物に向かって投げるんだ!」





春香「わかりました!」


春香「皆さーん!下がって下さーい!」

兵士3「隊長?」

兵士1「よし、皆、一旦引くぞ!」

兵士達「おおぉぉー!」バタバタ…

春香「いっくよー!」

春香「えーい!」ヒューー

ゴオオオォォォー

魔物「グギャアアァァー」シュー

春香「あ……」

春香(怪物が…跡形も無く…)ブルブル

P「やったぞ!」

兵士6「まだ、来ます!」

バサッバサッ

魔物「キエェェー!」

P「春香、今度は青い方を投げるんだ!」

春香「わ、は、はい!」

春香「怪物さん…」

春香「ごめんなさい!」ヒューー

ピシャァァーン!

魔物「グキェェェーー!」




兵士達「やった!」

兵士達「隊長おぉぉー!お怪我はありませんかー!」

春香「は、はい…だっ大丈夫ですよ…」

春香(腰抜けちゃって、立てないけど…)

P「よくやったな、春香!」

春香「はい…恐かったですけど…」

P「…」

P「ごめんな…オレがこんな姿じゃなければ、お前を危険な目に遭わせないで済むのに…」

P(見守る事しかできない自分が、もどかしい…!)

春香「プロデューサーさん、気にしないで下さい」

春香「だって、プロデューサーさんの助言があったから、こうして助かったんですから…」

P「春香…」

春香(それに…)

春香(プロデューサーさんがそう思ってくれるだけで、私は幸せですから…)



兵士1「隊長!」

春香「あ、はい」

兵士2「お怪我はありませんか?」

春香「はい。皆さんもご無事で良かった…」

兵士3「隊長がご無事で何よりです!」

兵士4「隊長は…天使や…!」

兵士5「隊長にもしもの事があったら…オレは…オレは…っ!」

兵士6「いやオレが!」

兵士7「私が!」

春香「あ、あはは…」

兵士1「しかし、近頃魔物の数が…」

兵士2「確かに、あまりに多過ぎる…」

春香「プロデューサーさん…」

P「こうして物語は、幕を開けた…ってとこかな?」



春香「べろちょろの姿で言っても、締まらないですね…ふふ」

P「う…」



どちらもしってる俺としては面白ければ大丈夫かな
というか普通に面白い

>>37
ありがとう!
褒められれば褒められるほど、疑心暗鬼に陥る>>1です。

ええ、ちょっと穴掘って埋まってきますね。

ミシディアの村



長老「動ける者、怪我の軽い者は、怪我の重い者に付き添うのじゃ!」

長老「その際、重症人ひとりに対し、付き添い人は必ずふたり以上付く事!」

村人達「はい!」

長老「それと、今から白魔道士隊を3つに分ける。交代で治療に当たる事になるゆえ、各自、自分の担当時間を把握しておく事!」

白魔道士隊「わかりました!」

長老「余った男連中は、倒壊した家屋の除去、修理に当たれ!女手は子どもらの保護を!」

男連中「オオォォー!」

女連中「はい!」

長老「最後に、これ以上怪我人を増やさぬ様、皆充分に気をつけてくれ!」

長老「以上!解散!」

村人達「」ゾロゾロ…



長老「…ふう」

長老「一体何を考えておるのか、バロン国王は…」

長老「昨日来た兵士どもは、止むを得ず、といった風じゃったが、侵略に疑問を抱かなくなるのも時間の問題かもしれんな…」

長老「さて…どうしたものか…」

ドドドドドド…

長老「…ん?」



亜美「長老っち~!」…タッタッタッタッ

真美「朝のあいさつ、くらえ~!」タッタッタッタッ

長老「」

亜美「朝マーック!」バキィ

長老「グボォ!」

真美「390えーん!」ドゴォ

長老「ゴハァ!」ガク…



亜美「いや~清々しい朝だねぇ長老っち!」

真美「そんな清々しい朝に…真美達を仲間はずれにして、何をしてるんだい?」

長老「……かと…った…」ヨロッ

亜美「ん~?」



長老「死ぬかと思うたわー!いきなりなんしよるかー!」

長老「全く…少しは加減を…」

真美「長老っちが悪いんだよ!」

長老「む?」

亜美「亜美達を仲間はずれにするから!」

真美「真美達だって、もう立派なオ、ト、ナな女なんだから、皆の手伝いもしちゃうよ?」


長老(…ふむ…)



長老「ダメじゃ」

亜美「なんでさー!」

長老「お主らはまだまだ子ども…身も心も未熟じゃ」

長老「大人の手伝いより先に、まずは己を鍛えるのじゃ!」

真美「む~!真美達だってマホウ、使えるんだよ?」

亜美「根っ子の手も借りたいくらいっしょ?」

長老「ええーい!修行しないと今晩メシ抜きじゃぞ!」

亜美、真美「それはやだー!」

長老「ならば、修行じゃ」

亜美「ちぇーっ!長老っちのケチんぼ!」

真美「いつか目に桃見せてやるかんね!」

タッタッタッタッ…




長老「すまんな…」

長老「お主らは、この村の希望なんじゃよ…」



ミシディアの村はずれ

亜美「ねー真美」

真美「んー?」

亜美「どっちが来ると思う?」

真美「うーん…こう言っちゃなんだけど…」

真美「聖騎士の千早お姉ちゃんは、想像できないな~」

亜美「あはは!でも、暗黒騎士は様になってそう~」

真美「だね~。千早お姉ちゃんに言ったら、ちょー怒られそうだけど」

亜美「やっぱ、はるるんかぁ~」

真美「真美達のリーダーだしね~」

亜美「でも、王道過ぎてつまんないな~」

亜美「あ、他の誰かの可能性もあるよね?」

真美「ん~、だとーなセンで、マコちんとか?」

亜美「そだねぇ…。マコちんくらいかな」

真美「あとは…」




真美「兄ちゃんとか?」

亜美「……」

真美「……」




亜美、真美「……プッ……」



「「あはははは!」」

亜美「ないない、一番あり得ないよ~」

真美「だよねー?」

真美(真美は…)

真美(…兄ちゃんでもいいんだけどな)

真美(てか、兄ちゃんがいい!)

亜美(…兄ちゃんに来て欲しい…とか、真美は考えてるんだろね、きっと…)


亜美「……」

亜美「それにしても…ベタ過ぎだよねぇ~」

亜美「配役としては」

真美「ま、ね。でも…真美達も双子だし、ちかたないね」

真美「逆に、もしも真美のスタート地点が、亜美と離ればなれだったら…とか考えると」



真美「一緒で良かったぁ…って思うよ?」

亜美「ふむ。少しは妹離れしないとですぞ?真美君」

真美「…」

亜美「…」




真美「ねぇ、亜美の話したいコトって、コレじゃないっしょ?」

亜美「!」

真美「…そりゃあ、真美も…恐い、よ?」





真美「近い内に、自分達がギセイになるって、わかってるのは…」





亜美「……」

真美「でもさ、もしかしたら、何か別の方法が見つかるかも…」

亜美「…可能性は、薄いですなぁ…」

真美「真美ね…」

真美「…兄ちゃんなら、なんとかしてくれる、気がする…ような気がする…」

亜美「あはは…信頼してる割には、ずいぶん弱気だねー?」

亜美「そもそも、兄ちゃんはこっち、来てないかもしんないよ?」

真美「ううん、来てるよ…たぶん…おそらく…きっと…」

亜美(亜美だって、兄ちゃんは頼りにしてるけど…)

亜美(真美のキモチは、亜美とは少し違うんだろーなー…)

亜美「ま、なんくるないさー!ってやつだね」

真美「…似てないけどね」



登場人物が軒並み女になるので、原作知らないと登場人物の関係とか、わかりにくいかも…

問題はお爺ちゃんの役が誰かだな

バロン城 白魔法研究室

白魔道士(…すっごい邪魔なんですけど…!)チラ

美希「zzz…」

白魔道士(ミキさんも一応、白魔道士のはずよね?)

白魔道士(ちゃんと研究とか、してるのかしら…?)

美希「…むにゃ…はにぃ」

白魔道士(まったく…)

白魔道士(邪魔だから、起きてもらおうかな)

ポウ…

白魔道士「エスナ!」

シャララーン

美希「…はっ!」ガバッ

美希「」キョロキョロ

美希「?」

美希「あり得ないの!」

白魔道士「」ビクッ

美希「絶対あり得ないの!」スタスタ ガシッ

白魔道士「な、何があり得ないのかしら…?」

美希「こんなにスッキリした目覚めは、初めてなの!」

白魔道士「ああ…私が起こしたのよ、魔法でね」

美希「まほう?」



>>47
配役は、>>1の独自の適性判断と、消去法で決めてます…

パロム、ポロムがあずささんと高音とかだと…さすがにうまく扱えるスキルをまだ持ってないので…

爺さん3人も、なるべく違和感が少なくなるようにがんばる、つもり…


美希「魔法って…悪い魔女が、お姫様をカエルに変身させたりするやつ…?」

白魔道士「カエルにするのは、黒魔法ね」

白魔道士「私が使ったのは、白魔法の『エスナ』よ」

白魔道士「私達白魔道士が研究している白魔法は…」

白魔道士「今私がやったみたいに、寝てる人を起こしたり…」

白魔道士「体の悪いところを治したり…いろいろあるわね」

美希「ふーん…まほうって、ホントにあったんだね」

白魔道士「っていうか、あなたも白魔法の研究者でしょ?」

美希「違うの」

白魔道士「え?」





美希「ミキは、アイドルなの!」





白魔道士(あいどる…?そんな職業、あったかしら…?)

白魔道士(というか…ミキさんってこんな自由なキャラだったっけ?)

白魔道士(もっとおしとやかで、落ちついた人だった気が…)

白魔道士(白魔法だって、『赤い翼』のあの方の為に、一生懸命研究してたと思ったけど…)


白魔道士「ねえ、ミキさんは、赤い翼のあの人の為に白魔法を研究してるのよね?」

美希「ミキ、赤いきつねしか知らないの」

白魔道士(え……?)

白魔道士(赤い…きつね?)

白魔道士(そんな名前の飛空艇団、あったかしら…?)

美希「ねえねえ、それより…」

美希「まほう、見せて欲しいの!」

美希「ミキね、まほうで、キラキラーってなりたいの!」

白魔道士「何言ってるの?白魔法なら、あなたも使えるでしょ?」

美希「そうなの?でもミキ、どうやってやるかわかんないの…」

白魔道士「忘れちゃったの?もう…」

白魔道士「それじゃ、この本を読んで…」

「おーい!ちょっとこっち来てくれー!」

白魔道士「あ、はーい!」

白魔道士「…それじゃ、私はもう行くから…」

白魔道士「ちゃんとこの本、読んでね?」スッ

美希「ありがとうなの!」


美希「じー…」

美希「ふむふむ…」

美希「…」

美希「…」

美希「zzz…」バタ

美希「…」スヤスヤ

美希「…」

美希「…」

美希「…」

美希「…はにぃ…」

美希「…」

美希「…」

美希「…」

美希「…」

美希「…」

美希「…」

美希「」ピクッ

美希「あふう」ムクッ

美希「この気配は…!」






美希「ハニーが近づいて来てるの!」






美希「ハニー!」ダダダダ…

ピヨちゃんは出ますか?
あとその酉は変えた方がいいかと

>>53
予定では、765プロの面子16人 ジュピター 黒ちゃんが登場

というか、それ以外のキャラは知りません

酉変えました

よく考えてみれば、なりすましを防ぐために酉があるのね…

その点自分の酉はバレバレ…

一応ここまでなりすましはありません

バロン王国 造船所

技師「お頭ー!ここ、どうすればいいですか?」

響「え、えーっと…こ、こうすればいいんじゃないか?」

技師「はい!わかりました!」タッタッタッタッ…

響「…ふぅ…」

響(こんなでっかい船の作り方なんて、自分わかんないぞー)

響(ここ、どこなんだろ…)

響(確か、やよいと一緒に事務所に帰ってきて…)

響(プロデューサーがいきなり消えちゃって…)

響(知らないじーちゃんが事務所にいて…)

響(『ゲームの世界』に行ってもらう、とか言われて…)

響(これじゃ、ベタなラノベの展開だぞ…)

響(皆も、この世界にいるんだよな…)

響(皆、どこにいるのかな…)

響(ちょっと、心細いぞ…)シュン…


響「うっ…皆…さみしいよぉ…」グスッ

技師「お、お頭?ど、どうしたんですか?」

響「…なっなんでもないぞー!」ゴシゴシ

響「そっそれより…どうかしたのか?」

技師「もうすぐ、あの船も完成します」

技師「だからお頭に、あの船の名前を決めてもらおうと…」

響「なるほどなー」

響「……」

響「……」

響「よし!」







響「あの子の名前は、『エン太郎』だぞー!」








技師「」

響「よろしくなー、エン太郎?」ナデナデ

技師(世界に誇る飛空艇が…こんな名前でいいのか…?)


ミストの村

??「…ヤヨイ、起きなさい私のかわいいヤヨイ…」

やよい「…ん…んん…」

やよい「…!」ガバッ

??「おはよう、ヤヨイ。起きましたね?」

やよい「…お、おはよう…ございます…」

??「さぁ、顔を洗ってらっしゃい?朝ごはんはできてますよ」

やよい「…わかりましたー」

ガチャ バタン






やよい(ここは…ホントにゲームの世界なんでしょーか?)

やよい(それにあの人…)

やよい(私の…お母さんって…言ってた)

やよい(うぅ…すっごく優しくしてくれるけど…)

やよい(私のお母さんは、やっぱり一人しかいないかなーって)

やよい(それに…)

やよい(皆さんも、きっとどこかにいますよね?)

やよい(ひとりは心細いから…)

やよい(誰かと合流しないと…)







やよい(ごめんなさい、みすとどらごんさん…!)


やよい「うぅ…見たことない生き物がたくさんいますー!」

ゴアァァァー!

ウガァー!

やよい「どうしよう!どっちに行けば…?」キョロキョロ

ドテッ!

やよい「痛たた…」

ゴアァー!ドタドタ…

やよい「あぁ…見つかっちゃいましたぁ!」

ゴアァー!

やよい「やだ…やだよ…!」

ゴアァァァー!

ブンッ!
やよい「助けて……伊織ちゃん!」






ブオォォーー!

やよい「ま、また一体増えて…?」

やよい「……え?」

ゴアァァァー!バタン!

やよい「仲間、割れ…?」

シューー…

フワッ

スタスタ…

ミストドラゴン「ヤヨイ…良かった…!」ギュッ

やよい(みすとどらごんさん、だったんだ…)


やよい「うぅ…ありがとうございますー!」

やよい「それと…」

やよい「…ごめんなさい」

やよい「勝手に、いなくなって…」

ミストドラゴン「いいのです」

ミストドラゴン「こうして、ヤヨイが無事にいてくれれば、それだけで…!」

やよい(あったかい…)

やよい(本当の、お母さんみたい…)





やよい「お母さん…」






ミストドラゴン「!」

ミストドラゴン「やっと…母と呼んでくれましたね…!」ポロポロ…

やよい「お母さんは、お母さんですから!」ギュッ

ミストドラゴン「ふふ…」ナデナデ

やよい(皆さんと、会えるまで…)

やよい(その間だけなら…いいよね?)


トロイア城

あずさ「……」スタスタ

あずさ「…ええと」テクテク

あずさ(ここは…どこかしら~?)


カイポの村

あずさ(ここが…ゲームの世界…?)

あずさ(皆も、どこかにいるのかしらね~?)スタスタ



アガルトの村

あずさ(皆、無事だといいんだけど…)

あずさ(早く帰らないと、お仕事に間に合わないわね)テクテク



ミスリルの村

あずさ(それにしても…)

あずさ(どうも私は、誰かを探さなければいけない気がするんだけど…)



地下水脈

あずさ(私の…娘?)

あずさ(あら~私ったら、まだ結婚もしてないのに…)

あずさ(プロデューサーさんとの娘だなんて…)

あずさ「///」

あずさ「な、何考えてるのかしら、私ったら…!」

ウガァー!

あずさ「きゃっ!」

ウガァー!

あずさ「もう…いけない子…」

あずさ「うふふ…悪い子はお仕置きですよ~?」ゴゴゴゴ…

ウガ?

あずさ「えいっ!」

ピシャァァーーン!

ウゴァァー…バタ

あずさ(ゲームのキャラなら、その目的もあると思うけど…)

あずさ(それが、さっき感じた、私の…娘?と、関係してるのかしらね~?)


あずさ(うん、とりあえずこのスペックなら、やられる心配はなさそうね~)








ミストドラゴンは召喚獣で、母親は人間じゃなかった?

まあ、それはそれとして期待してます。

>>62
あ、そうかも…

まあ、リヴァイアさんも、最初は「わしゃただのジジィじゃ」とか言ってた気がするので…

この世界ではそんな感じの設定って思ってくれたらいいかなーって…


ダムシアン城

アンナ「待ってくださーい!」ダダダダ…

雪歩「ひぃぃ…ゆ、許してくださいぃぃ~!」ダダダダ…

アンナ「いじわるですわ、ユキホ様は…」ガシッ

雪歩「ひゃっ!」

アンナ「私達、将来を誓い合った仲ではありませんか!」

雪歩「わ、私、女の子に興味はないんですぅ~!」ジタバタ

雪歩(真ちゃんにしか、興味ないんですぅ!)

アンナ「…往生際が悪いですわ…」グググ…

雪歩「うぅ…こうなったら…!」ゴゴゴゴ…

アンナ「!」

雪歩「秘技!アナホッテ・ウ・マッテマ・スー!」チャキ!

ザクザクザクザクザクザク…

アンナ「…行かせませんわ!」チャキ!

ザクザクザクザクザク…

雪歩「わ、私の掘りについてこれるなんて…!」

雪歩「…只者じゃないですぅ!


アンナ(お母様…)

ザクザクザクザクザク…

アンナ(アンナはようやく、生涯を添い遂げられる方を見つけました…)

ザクザクザクザクザク…

アンナ(だからどうか、私達をお許しください…!)

ザクザクザクザクザク…

雪歩「しつこいですぅ!」

ザクザクザクザクザク…

雪歩「こうなったら…パワーアップですぅ!」ゴォーー!

アンナ「なっ…体に纏わせていたオーラを…」

アンナ「スコップに纏わせるなんて…」

アンナ「それでこそ、私が認めた方ですわ…!」

ザクザクザクザクザク…

雪歩「ま、負けませんよっ?」

ザクザクザクザクザク…


ファブール城

真「…427…428…」グッグッ

真「…498…499…っ!」ググッ

真「500~!」ドサッ

真「ハァ、ハァ…」

真「やっぱり、今のボクじゃ…」

真「腕立て500回が精いっぱいかぁ~」

真「せっかくゲームの世界に来てるんだから…」

真「早く悪者と闘いたいなぁ~」

コンコン

真「あっ!どーぞー!」

ガチャ

モンク僧「失礼します」

モンク僧「僧長、陛下がお呼びです」

真「はーい」スタスタ…


王の間

真「お呼びですかぁ~?」

王「マコトよ、待っておったぞ」

王「ここのところ、バロン王国に不審な動きが見られる…」

王「どうやら、バロン王国は、各地のクリスタルを集めている様なのじゃ」

王「それも、かなり強引なやり方でな…」

真「ふむふむ…」

真(やーっとそれっぽくなってきたなぁ~)ワクワク

真「じゃあ、ボクがちょっと行って、悪者をこらしめて来ますよ!」

王「ま、待て!」

真「?」


王「それはならん!」

真「え…なんで?」

王「よいか?バロン王国は各地のクリスタルを集めておる…」

王「我が国に伝わる風のクリスタルも…例外ではないだろう」

王「そこでマコトよ、お主はこの城の守備についt…」

真「わっかりましたぁー!」

王「…え?」

真「いや~ワクワクするなぁ!」

王「ちょっと…」

真「早く攻めて来ないかなぁ!」

王「話を…」

真「あっ、じゃあボク、これからちょっと体動かしてきま~す!」タッタッタッタ…




王「あいつ、あんなにせっかちじゃったっけ?」

ミストドラゴンはやっぱやよいか…
レナだっけ?はミストドラゴンを確かお母さんとよんでてミストドラゴンの娘として育ってきたはず…

召喚士はリディアな
母親の召喚獣がミストドラゴンで、それを倒したら母親も死んだ

>>69
リディア

レナは5ですね…

もう、おそらく誰が誰か全部分かった人もいると思いますが…

春香→セシル、美希→ローザ、亜美→パロム、真美→ポロム、あずさ→テラ、やよい→リディア、雪歩→ギルバート、真→ヤン

今日中に全員分の導入終わらせたいと思ったけど、ムリかな…




貴音(…はて?)

貴音(…もう丸一日ほど、時間が過ぎた訳ですが…)

貴音(未だ、夜が明けませんね…)

貴音(それになぜか…心がざわつきます…)

貴音(何か、大切な事に気づけそうな…)

貴音「それにしても…お腹が空きました…」グゥ

月の民「ターカーネーさーまー!」

ダダダダ…

月の民「ハァ、ハァ…」

月の民「ここにいたんスか…」

貴音「…はて?どこかでお会いしましたか…?」

貴音「あ…」

貴音「なるほど、これが『なんぱ』というものですね?」

貴音「わかりました。丁度お腹も空きましたし…」

月の民「…会話が噛み合ってないッス…」

月の民「まあ、あれだけ永い眠りから覚めたばかりなら…」

月の民「記憶が混乱するのも無理ないッスね」

月の民「…とにかく、館に戻ってくださいッス」

貴音「?…わかりました。それで私は、らぁめんが食べたいのですが…」

月の民「らぁめん…ってなんスか?」

月の民「そんなものないッス」

貴音「」シュン…

月の民「…でも、腹減ってるなら、なんか用意するッス!」

貴音「!」パァー


貴音「もぐもぐ…」

貴音「むしゃむしゃ…」

貴音「ごくごく…」プハァ

貴音「もぐもぐ…」

貴音「むしゃむしゃ…」

貴音「ごくごく…」

貴音「ふぅ…」

貴音「ごちそうさまでした」

月の民「1週間分の食料が…1食で…」

月の民「そうとう腹減ってたんスねぇ…」

貴音「ええ、まあ」

貴音「見たことのない食材ばかりでしたが…」

貴音「どれもまこと、美味でした」ペコリ

月の民「じゃ、そろそろ話していいッスか?」

貴音「ええ、どうぞ」

貴音(そういえば、これはなんぱでしたね…)

貴音(食事のお礼に、お話を聞くのが礼儀でしょう)

月の民「どうやら、青き星で不穏な動きがあるみたいッス」

貴音「あおき、ほし」

月の民「もしかしたら、今封印している月の民の…」

貴音「つきの、たみ」

貴音「あの…」

月の民「なんスか?」

貴音「あおきほし、とは、一体…?」

月の民「ああ、記憶が混乱してるんだったッスね」

月の民「青き星、とは…空を見ればわかるッスけど…」

月の民「空に見える、我々の兄弟とも言える星の事ッス」

貴音「…はて?空に見えるのは、月ではありませんか…?」

月の民「なーに言ってるんスかー?」

月の民「今我々がいるのが、月じゃないッスか!」

貴音「!」ガタッ

貴音(なんと…!)

貴音(ここが…月?)

貴音(嗚呼…私はついに…到達したのですね!)

貴音(毎晩、見上げる事しかできなかった…)

貴音(なるほど、気持ちがこんなに高揚してるのも、納得です)

貴音(げぇむの世界、とはいえ…私の本懐は…)

貴音(遂げられた…と言ってもいい)

貴音「なるほど、青き星、とは地球の事だったのですね?」

月の民「ちきゅうってなんスか?まあ、なんかもうわかってもらえてる感じッスけど…」

貴音「…それで。その『青き星』に何が…?」

月の民「ああ、えーっと…」

響がシドってのはあってるよな
765が16人ってことは高木社長もいるのか
気になるのは四天王だが黒い社長がラスボス的位置なのか木星+黒い社長で四天王なのかだな

月の民「タカネ様は、永い眠りについてた訳ッスが…」

月の民「他にも、いまだに眠ってる月の民もいるんス」

貴音「…」

月の民「そいつがまた、とんでもないんス」

月の民「誰よりも深い憎悪を持ってるんスけど…」

月の民「その憎悪を『思念』として遠くに飛ばしてるらしいんス」

月の民「名前が確か…『コトリ』だったかな…?」

貴音「!」

貴音(聞き間違え、でしょうか…)

月の民「今はそいつを、我々の力で封印してるんスが…」

貴音(確かに、ありふれた名前ではありますが…)

月の民「その封印を保つのも、難しくなって来てるんスよー」

月の民「今じゃもう、思念を飛ばして青き星の人間を操って、悪ささせてるらしいッス」

貴音(いえ、765プロのアイドルがこちらへ来ている以上…)

貴音(小鳥もこちらへ来てる可能性は、充分ありますね…)

月の民「…って、タカネ様?」

貴音「お話は、わかりました」

月の民「さっすがタカネ様!」

貴音「どうやら、身内の不祥事のようです」

月の民「……え?」

>>77
響は…シドとリディアで悩みました…

動物好きだし…

でもリディアよりシドの方が性格的に近いと思って…

961勢が出てくるのはもう少し先かな…

貴音「今です、ぱわぁをめておに」
小鳥「いいですとも」

エブラーナ城

兵士「王女!ここは危険です!」バタバタ…

伊織「なんなのよ、なんなのよ!」

伊織「このスーパーアイドル伊織ちゃんが来てあげたんだから…」

伊織「もっとちゃんと歓迎しなさいよね!」

グアァァー!

兵士「危ない!」バッ

グサッ!

兵士「ぐぅ…」バタ

伊織「ひっ…!」

伊織「ちょ、ちょっと…!」

伊織「しっかりしなさいよ…!」

グアァァーー!

伊織「きゃー!来ないでぇっ!」バッ

ボオォォ!

グァァ…バタ

伊織「!」

伊織「今…何か出た…?」

エブラーナ王「イオリよ!」タッタッタッタ…

エブラーナ王妃「私のイオリ!無事で良かった…!」ダキッ

伊織「むぎゅ」

伊織「なっ!こ、今度は何?」

エブラーナ王「イオリよ!この城は魔の者に攻められておる…!」

エブラーナ王「兵もほとんどやられた…」

エブラーナ王「お前は逃げるのだ!」

伊織「そりゃ、逃げるけど…」

伊織「あんた達はどうするのよ?」

エブラーナ王妃「ここは、私達が食い止めます!」

エブラーナ王妃「可愛い我が子を守るためなら、たとえここで朽ち果てようと本望です!」

伊織(我が…子?)

伊織(…)

伊織「…そういう設定なら、逃げられないわね!」

エブラーナ王「イオリ…?」

伊織「安心なさい!」

伊織「このスーパーアイドル伊織ちゃんはなんと…」

伊織「さっき変な力に目覚めたのよ!」ドヤァ



エブラーナ王「変な力…とは、どういうものだ?」

伊織「え?」

伊織「えっと、なんかこう…手からボーって火が…」

エブラーナ王妃「!」

エブラーナ王妃「…あなた!」

エブラーナ王「…ああ!」

エブラーナ王「イオリよ…それは、我がエブラーナ王家一族に伝わる…」

エブラーナ王「秘術、火遁の術だ」

伊織「カトン…?」

エブラーナ王妃「おめでとう、イオリ!」

エブラーナ王妃「これであなたも一人前の忍者よ?」

伊織「に、忍者って…」

エブラーナ王妃「それでも、危険です!」

伊織「なんでよ!」

エブラーナ王「お前は力に目覚めたばかり…」

エブラーナ王「その力では、あの者には通用しないだろう」

伊織「なっ!そんなの、やってみなきゃわからないじゃない!」

エブラーナ王妃「ダメです!あの者は…」

ルビカンテ「我をお呼びかな?王妃殿…?」スゥー

エブラーナ王「貴様は!」

ルビカンテ「王族がこんなところに固まっているとは…」

ルビカンテ「手間が省けたな…」

ルビカンテ「3人まとめてかかってこい!」

エブラーナ王「イオリよ!私の背中に隠れてるんだ!」

伊織「…なに…?あの真っ赤なバケモノは…?」

エブラーナ王「くらえ!火遁の術!」

ゴオオオオォォーーー!

伊織(さっきの私のとは、比べものにならないほど、強力な炎…!)

ルビカンテ「ふっふっふ…」

ルビカンテ「ぬるい、ぬるいぞ…」

ルビカンテ「本物の炎とは…」

ルビカンテ「こういうものを言うのだ!」

ゴアアアアアアアァァァァーー!

エブラーナ王「うああぁーー!」

エブラーナ王妃「あああーー!」

伊織「うっ!」

伊織(熱い…!体が溶けそう…!)

エブラーナの洞窟

伊織「…うっ…!」

家老「!」

伊織「…あ…れ?私、どうし…っつっ!」

家老「お嬢、気がつかれましたか…!」

伊織「あんた、誰?」

家老「わしは、エブラーナ家の家老ですじゃ」

家老「ここは、エブラーナの洞窟…」

家老「城は、魔の手によって堕とされたんじゃ…」

家老「生き残った者は皆、ここで体を休めておりますじゃ…」

伊織「…はっ!」

伊織「あの、赤い悪魔は…?」

家老「ルビカンテなら、バブイルの塔へ帰っていったようですな」

伊織「…そう」

伊織(ゲームの世界って言っても、リアリティあり過ぎじゃない?)

伊織(なによ、このいきなりハードな展開は…!)

伊織(いきなり変なのに襲われて…)

伊織(私の親だって言う人が、私を庇って…)

伊織「…あ」

伊織「王と王妃は、どこにいるのよ?」

伊織(私を庇ってあんなのを受け止めたんだもの…)

伊織(きっと、かなり重症よね…)

家老「……」

伊織「…ちょっと!」

家老「…」

伊織「なんとか言いなさいよ!」

家老「王と、王妃は…」

家老「お嬢を庇って…」

伊織「!」

伊織(な…なによ…それ…!)

伊織「…」

伊織(…所詮、ゲームの世界の話よ…)

伊織「…」

伊織(…だけど…!)

伊織「…」

伊織(こんなの、寝覚めが悪過ぎるじゃない!)

伊織「…」グッ

伊織「…よし!」

伊織「新堂…じゃなかった…えっと」

家老「ジイ、とお呼びくだされ」

伊織「ジイ、皆の傷が治ったら、戦いの準備よ!」

家老「お嬢…!」

伊織「あの、赤い悪魔に見せつけてやるんだから!」

伊織「この、スーパー忍者アイドル伊織ちゃんの恐ろしさを!」

あぁ間違ってた、小鳥さんはゼムスか

高木社長とかはキャラ決まってるのにPだけなくてべろちょろってのが笑えていいな

>>88
確かに…

詰めが甘いなぁ…

辻褄合わせって、難しい…

バロン城 中央通路

千早「……」ガチャン ガチャン

千早「……重いわね」

千早「…………くっ」

千早(あれは…夢ではなかった様ね…)

千早「…」キョロキョロ

千早(まるで、映画の撮影ね…)クスッ

千早「…」

千早(…あら?)

ドドドドドドドド…

美希「ハーーニーー!」

美希「どこなのぉー!」

千早「…」

千早(ちょっと変わった格好してるけれど…)

千早(あの挙動は、美希以外あり得ないわね…)

千早「…」

千早(私の格好も、相当変だけどもね…)

千早(でも、美希はあの場にいなかったような…?)

千早(とにかく、知ってる人を見つける事ができて、安心したわ)

千早「美希!」

>>87
はい。小鳥がゼムスやってくれた方がいろいろ丸く収まりやすいかなと…

それにしても、それぞれのスタート時の温度差がありすぎるな…

でもちーちゃんがあの壁モンスターじゃなくてよかった…他意はナイデスヨ?

まあPは最終的にクリスタルを全部集めて元の世界に戻るための重要人物とか
何か特別な役割を持ってるため今はべろちょろが仮の姿的なとか

美希「ーーん?」ドドドド…

美希「?」ドドドド…

千早「…」

千早(気づいてもらえないみたい…)

千早(ああ、こんな格好してるもの、わかるわけないわね…)

千早(仕方ない…)

兵士1「おい、あれ!」

兵士2「ああ、竜騎士隊隊長のチハヤさんじゃないか」

兵士1「いや~いつ見ても美しい…!」

兵士2「ちょっと、近寄り難いけどな」

兵士1「バーカ、そこがまたいいんじゃないか!」

兵士2「オレは、赤い翼のハルカさんの方が…」

兵士1「お前ベタ過ぎ!」

兵士1「オレみたいな通になるともう…」

兵士2「……あ」

兵士1「あ?」

千早「」バッ!

兵士1「脱いだ!?」

兵士2「やっぱりあの人は、わからん…」

兵士1「うひょー!」

千早(ちょっと恥ずかしいけれど…)

千早「美希!」

美希「あー!千早さんなの!」ドドドド…

千早「何してるの?」

美希「えっとね」

美希「ハニーが魔法で止まらない美希のキラキラなの!」ドドドド…

千早「?」

千早「よくわからないけど、そっちは壁よ」

美希「きゃー!なのぉー!」ドドドド…

千早「……くっ!」ダッ!

フワッ

兵士1「出たー!チハヤ隊長のジャンプ!」

兵士2「…あんなに、高く…!」

美希「ぶつかる~!」ドドドド…

スタッ

千早「…くっ!」ガシッ!

ゴロゴロ…ドサッ

美希「…痛たた…」

美希「は!」

美希「千早さん!」バッ

美希「起きてっ!千早さん!」ユサユサ

千早「……っ!」

千早「…」

千早(まさか、こんなところまで跳躍できるとは思わなかったわ…)

千早(…じゃあ、なんで私は飛ぼうと思ったの…?)

千早(もちろん、美希を助ける為…)

千早(違うわね…)

千早(自分なら助けられるって)

千早(私はあの時、思ったから…)

美希「千早さん!」

千早「…大丈夫よ」

美希「!」

美希「良かったぁー!」ギュ

美希「助けてくれて、ありがとうなの!」

千早「いいえ…仲間が」

千早(困ってる時、助けるのは当然の事よ)

千早「…?」

美希「どうしたの?」

千早「…なんでもないわ」

千早「…」


千早「…あっ!」ズキッ

美希「千早さん、どうしたの?」

千早「ちょっと、足を挫いたみたい…」

美希「えっ?大丈夫?」

千早「…どうやら、歩けそうにないわね」

美希「どうしよう!」オロオロ…

美希(こんな時、真君か響がいたら…って思うの)

美希(何かで冷やした方がいいのかな…?)

『…あなたも使えるでしょ?』

『それじゃ、この本を読んで…』

美希「あ!」

美希(やってみるしかないの!)

美希「えっと、確か…」

美希「…ごにょごにょ…」

千早「…美希?どうしたの?」

美希「ちょっと黙って!」

千早「…」

白魔道士「まったく、どこ行ったのかしらミキさん…」

白魔道士「魔法を教えて欲しいの!とか自分で言い出したくせに…」

キラキラ…

白魔道士「…あら?あの光…」




白魔道士「あれは、治癒魔法の光よね…?」

白魔道士「しかも、なんて強い魔力…!」チラ

白魔道士「あ、あれは…ミキさん!」

美希「すごい…すっごいキラキラしてる…!」キラキラ…!

美希「…えっと…」





美希「痛いの痛いの、飛んでけー!」ナノ!



シャララーン!キラキラ…

千早「あ…!」

千早(暖かい、光…)

千早(すごい…足の痛みが、消えてくわ…)

千早(これって、美希がやってるの…?)

白魔道士(ちょっと!どういう事?)

白魔道士(あれが…魔法教えて?とか言ってた人の魔力!?)

白魔道士(これって、最上位治癒魔法の…ケアルガ…?)

白魔道士(私なんて、ケアルラがやっとなのに…)

白魔道士(…ちょっと、自信無くすわね…)

美希「ハァ、ハァ…」

千早「…すごいわ!完全に治ったみたい…!」

美希「よ、良かったぁ~!」

美希(なんか…疲れたの…)

美希「眠い…の」パタ

千早「美希!」

美希「zzz…」

千早「…あ、寝たのね…」

美希「…むにゃ…」

千早「ふふっ…」

千早(ありがとう、美希)

タッタッタッ…

白魔道士「あ、あの!チハヤ様!」

千早「ん…」チラ

白魔道士「サイン下さい!」

千早「え?」

白魔道士「あ…じゃなくて!そ、その!」

白魔道士「ミキさん、お預かりします!」

千早(…誘拐?)

千早(なんて、こんな堂々としてる訳ないわよね)

千早(それに、イザとなったら)

千早(今の私なら、なんとかなりそうな気がするわ)

千早「それじゃ、お願いしてもいいですか?」

白魔道士「あ、はい!ありがとうございます!」ダキッ

美希「…はにぃ…」

タッタッタッタッ…

千早(お礼を言うのはこちらの方なのに…)

千早(いえ、それより)

千早(美希を担いで走って走っていったわね…)

千早(…結構すごいかも)

千早「さて…と、私はどうしようかしら?」

千早「後で美希の様子を見に行って…」

千早(あら?何か忘れているような…)

千早「あ…鎧」

>>92
千早が壁なら、春香はゴルベーザかなぁ…

カインの報われなさと、千早の不幸パワーが見事にシンクロ…するのか?

でも…千早には幸せになってもらいたい

>>93
あ、実はあんまり先の事は考えてなくって…

Pは今のとこ、物語の傍観者ですかね

何か考えないとな…

バロン王国 上空

兵士1「ハルカ隊長!バロンに着きました!」

春香「ばろん?」

P「さっき教えただろ?今の春香の目的地だよ」

春香「あ~、悪い王様の国ですね?」

P「ば、ばか…」

兵士1「…隊長?」

春香「あ…」

兵士2「隊長…わかります!」

兵士3「オレも、隊長と同じ気持ちです!」

兵士4「うっかりさんな隊長も…天使や…」

兵士5「いっその事、隊長が王様になればいいのに…!」

兵士6「いやオレが!」

兵士7「私が!」

春香「皆さん、今の、内緒にしといて下さいね?」テヘッ

兵士達「もちろんです!」

P「なんか、春香も馴染んできたな…」

P(…さて)

P(いよいよバロンか…)

P(確か、王様に冷たくあしらわれるんだったよな…)

P(春香…へこまなきゃいいが…)



P(そして何よりも)

P(バロンには、味方キャラがいるんだよな!)

P(ええと、白魔道士ローザ、飛空艇技師シド)

P(そして…)

P(竜騎士、カイン)

P(アイドル達に会えるのは嬉しいが…)

P(カイン役のアイドルの事を考えると…)

P(胸が、痛むな…)

P(クソッ、俺が代わってやれれば…)




P(そういえば…)

P(春香には、言っておくべきだな)




P「なあ、春香」

春香「はい?なんですか?」

P「俺がこっちに飛ばされた時の事、話したろ?」

春香「あ…はい」

P「覚えてるか?」

春香「えっと…多分」

P「あの時妖精は…」

P「俺が演じる役は用意してないって、言ったんだ」

春香「…はい。それで、べろちょろになったんですよね?」

P「ああ」

P「それを踏まえた上で聞いてくれ」

春香「はい」

P「ゲームの世界に来て、今までの間に…」

P「俺の声に反応した人間は…春香だけだ」

春香「え?」


やらかしたーーー!

この酉に変えます。

P「俺の声が聞こえてたのは、春香だけだ」

P「と、言いかえてもいい」

春香「ほ、ホントですか?」

P「ああ」

春香「でも、そう言われてみれば…」

春香「兵士の皆さんは、誰もプロデューサーさんと会話してませんね…」

P「まあ、まだ10人足らずの情報だから…」

P「この先、声が聞こえる人間が出てくるかもしれないけどな」

春香「…」

P「だが、ここでさっき言った妖精の言葉だ」

春香「…」

P「演じる役がなかった」

P「つまり、ゲーム世界にとって本当はいるはずの無い人間」

P「イレギュラーなんだ」

P「だから、ゲーム世界のあらゆる者は、俺を認識できない」

P「いるはずない、つまり、いないのと同じだから」

P「こういう推測が立つ」

P「まあほぼ確定だろうな」

P「俺としては、春香達と意思疎通できれば、そんなに大きな問題じゃないがな」

春香「あ…はい…」

春香(プロデューサーさんは、名推理を披露してくれたけど)

春香(私、大変な事に気づいちゃいましたよ…!)

春香(気づいてないんですか…?)

春香(大きな問題ですよ、プロデューサーさん!)





春香(どうしよう…言った方がいいかな?)

春香(でも、言って下手に混乱させるなら)

春香(言わない方がいいよね?)

春香(でも、言わない事で後で後悔するのも…)

春香(いや、そもそも私の勘違いの可能性…)

春香(は無い、よ。それくらいはわかる)

兵士1「間も無く、着陸完了しまーす!」

春香「あ…」

P「そろそろだな、春香!」

春香「は、はい…」

P「どうした、元気ないな」

春香「あ、さっきの話、もう一回整理してたんです…」

P「そうか?…何かあったら言えよ?」

春香「!」

春香「あ、はい…あ、プロデューサーさん!お城ですよ、お城~!」

P「あ、ああ…」

春香(…とりあえず、様子を見よう)

春香(私がしっかりしてれば、問題ないはずだし)

春香(プロデューサーさん、ごめんなさい)

春香(嘘、ついちゃいました)

バロン城 城門

P(春香の様子が、明らかにおかしい…)

P(もともと裏表の無い子だから、わかりやすいんだけど…)

P(この感じ…今までの経験から言うと…)

P(…危険度Bくらいだ…)

春香(せっかく、プロデューサーさんと二人っきりなのに…)スタスタ

春香(気分が重いよ…)スタスタ

春香(何か、明るい話題はないかな…?)スタスタ

ベイガン「お待ちしておりました!」

春香「わぁ!」

春香(し、心臓止まるかと思った…)

P「春香、近衛隊長の『ベイガン』だ」

春香「このえって、なんですか?」ヒソヒソ

P「王様直属って事だよ」

春香「じゃあ、偉い人なんですね?」ヒソヒソ

P「かなりな」

P(そういえば、この国の大臣って見た記憶がないな)

P(もしいないとなると、実質ナンバー2じゃないか?)

ベイガン「で、クリスタルは手に入れたのですかな?」

春香「あ、はい…」キラーン

ベイガン「おお…」

ベイガン「さあ、陛下がお待ちです。ご案内致します」スタスタ

春香(この人、なんか恐い…)





バロン城 中央通路

春香「プロデューサーさん」ヒソヒソ

P「なんだ?」

春香「このかぶり物、もう取ってもいいですか?」

P「俺に断る必要はないと思うぞ」

P「…でも、暑かったろ?」

春香「それはもう…」ファサッ

春香「あー涼しい…」

P(春香の髪の匂いが…それと少し、汗の匂いも…)

P(…って変態か!)



兵士1「あっ…」

兵士2「あれは、ハルカ隊長!」

兵士1「役職はかっこいいのに、守ってあげたくなる可憐さ…」

兵士1「かわいいよなぁ~」

兵士2「お前、チハヤさんはどうしたんだよ!」

兵士1「時間ってのはな、常に流れゆくものなんだ…」

兵士1「人の好みも然り」

兵士2「単に気が多いだけじゃねーか!」

兵士2「ハルカ隊長だけは、渡さないからな…」ボソッ

兵士1「ん?」

兵士2「何でもない!」ガン!

兵士1「痛っ!なんで殴るんだよ!」

兵士2「知らん!」



白魔道士「あ、ハルカ様…」

白魔道士「ミキさん、起こして来た方がいいかしら?」

白魔道士「…まあ、まだ起きないわよねぇ、きっと」



千早「あれは…!」

千早「春…!」

千早「…っと」

千早(誰かと一緒に歩いてるわね…)

千早(とりあえず、様子を見ましょう)


春香「プロデューサーさん、なんか視線を感じます…」

P「うん、こっちでも有名人みたいだな、春香は」

謁見の間前

春香「…」スタスタ

ベイガン「」スタスタ

ベイガン「」ピタッ

春香「うわっわ、わ…」ドテ

春香「いたた…」

P(このお家芸も、久しぶりだな…)

ベイガン「ハルカ殿!」ヌゥゥン!

春香「ひゃあっ!」ビクッ

ベイガン「こちらでしばらくお待ち下さい!」

春香「ひゃ、ひゃい…」

スタスタ ギィ ガチャン

春香「は~…」

春香「プロデューサーさん…」

P「ん?」

春香「私…あの人、ちょっと苦手です…」

P「ベイガンの事か?」

春香「はい…なんか、人間離れしてるというか…」

P「人間じゃないぞ?」

春香「ええ~!?」

P「まあ、今は何もしてこないから、大丈夫だよ」

春香「今は…ですか」


謁見の間

ベイガン「陛下、恐れながら…」

ベイガン「ハルカの奴めが、陛下に不信を抱いている様子です…」

王「本当かねぇ?」

王「さすがは近衛隊長君だ、よくぞ知らせてくれた」

王「だがまあ、こちらとしても…」

王「クリスタルさえ手に入れば、問題ないんだよ~君ぃ」

王「ハルカ君を、呼んで来てくれるかね?」

ベイガン「は!」

王がなんか高木社長のような黒ちゃんのような…
なんか二人を足して割る2したような口調だな…

>>114
まさか、な。

バロン城 造船所

響「エン太郎~!キレイにしてやるからな~?」フキフキ

技師1「親方!掃除なら我々がやりますよ!」

技師2「そうですよ!」

響「大丈夫だぞ!」

響「この子はもう、自分の家族だからな~!」

響「自分がキレイにしてあげたいんだ!」

技師1「親方…!」

技師2「ズレてますね」

響「でも…」

技師1「?」

響「この子は船…だから…」

響「もし具合が悪くなっても、自分じゃ直してあげられないんだ…」

響「だから、その時は頼むな~!」

技師1「はい!もちろんです!」

技師2(なんで飛空艇技師のトップが…)

技師2(飛空艇の修理ができないのか…)

技師1「あっ、じゃあ!」

技師1「簡単な修理だったら、オレが教えましょうか?」

響「ホントか~?助かるぞ~!」

ザワザワ…

技師2「…ん?」

技師2「なんか外が騒がしいな…」

技師2「ちょっとオレ、見てきますね?」

響「うん!わかったぞ!」

タッタッタッタッ…

技師1「…この場合は、ここを…」

響「ふむふむ…」

ガチャ…バタン

技師2「親方、どうやら…」

技師2「赤い翼のハルカ隊長が、戻られたようです」

響「えっ、春香?」

技師1「親方は、ハルカ隊長の事…」

技師1「自分の娘の様に可愛がってますからね~」

技師2「顔を見に行かれたらどうです?」

響「ちょっとまて~!」

響「春香は、自分の娘じゃないぞ!」


技師1「ええ、だから、自分の娘の様に…」

響(あれ?そうだっけ?)

響(自分は、友達のつもりなんだけどなぁ?)

響(っていうか、春香の方が1コ上だし!)

響(こんな世界に来たから…)

響(自分、おかしくなっちゃったのかなぁ…)

技師2「親方?」

技師1「あっ…なんか、混乱させちゃってすみません!」

技師1「親方には…」





技師1「本当の娘さんがいらっしゃいますもんね?」

響「」ガーン

響「うがー!わけわかんないぞー!」ジタバタ

技師1「」キュン

響(15歳で、子持ち…)ガックリ

響「と、とりあえず…行ってくるぞ…」トボトボ…

ガチャ…バタン




技師1「な、なんだ…この気持ち…?」

技師1「親方をもっといじめたい!」

技師2「おまえな…」

技師2(わかるけど…)


謁見の間前

P「そうだ、春香」

春香「は、はい…?」ドキドキ

P「…ん?どうした?」

春香「あ…これから、王様に会うと思うと…」

春香「き、緊張しちゃって…」

P「あ、その事なんだがな…」

P「王様は今…」

P「悪い奴に操られてるからな?」

春香「…」

春香「今言わないで下さいよ…」

春香「もっと緊張してきました…」

P「あと…試したい事が…」

ベイガン「ハルカ殿!!」

春香「ひぎゃっ!」ビクッ!

P「うわっ!」ビクッ!

春香(もうヤダ…この人…)ドキドキ

ベイガン「陛下がお待ちです。こちらへどうぞ」

春香「は、はい…」スタスタ

ギィ…バタン

謁見の間

春香「…」

P(うそ…?)

春香「ぷ、プロデューサーさん!」ヒソヒソ

P「ちょっと待ってくれ、俺も混乱してるんだ…」

P(こういうのも、有りなのか…?)

P(いや、でもバロン王は操られてただけで、最終的には…)

P(あ、そうだ!)

P「春香、試して欲しい事があるんだが…」

春香「はい?」

P「ちょっと耳貸してくれ」

P(どっちかというと、俺を耳に近づけてくれ、だったか?)

P「ごにょごにょ…」

春香「ええ!?そんな事して、いいんですか?」

P「身の危険はないと思う」

P「ただ、どうなるか見てみたいんだ」

春香「プロデューサーさんが、そう言うなら…」

ベイガン「春香殿?」

春香「あっはい!」

春香(もう、慣れちゃった…)

ベイガン「陛下がお待ちですぞ?」

王「いや~ハルカ君、ご苦労だったね~?」

春香「は、はい」





春香「社長さんも、お疲れ様です…」





高木「わざわざあんな辺鄙な所に行ってもらって、すまないねぇ~」

春香(あ…無視された)

P(社長ごと操られてるのか…?)

P(操られてる役を社長が演じているのか…?)

P(どっちも有り得るな…)

高木「…で、クリスタルは?」

春香「!」ドキッ!

春香「あ…」

春香「ありません…」

高木「…」

春香(う…)

春香(表情は変わらない、いつもの穏やかな社長さんだけど…)

春香(怒っちゃった…かな…)

P(さぁ…どうなる…?)

高木「…で」




高木「クリスタルは?」




春香「ひっ…!」

春香(表情が変わらない…)

春香(台詞も、変わらない…)

P(そうか…)

春香「社長さん!どうしちゃったんですか?」

高木「…で、クリスタルは?」

春香「いつも、あんなに優しくて」

春香「皆の、心の支えだったのに!」

高木「…で、クリスタルは?」

P「春香…!」

春香「わた、私…!」

春香「いえ、私達…は…!」グスッ

高木「…で、クリ…スタル…は?」

春香「しゃ、社長…さんっ、グスッ」

春香「元の、社長さんっ…にっヒック」

高木「…で、ク…リス…タ…ルは?」

P「春香、もういい!」

春香「うっ…あ」

P「俺が、悪かった…」

P「渡してくれ…!」

春香「は、い…わかり…ました…」トボトボ…

P(春香…すまない…!)

高木「おお~!なんと素晴らしい…!」

高木「ご苦労だったねぇ~」

高木「もう、下がってくれたまえ」

春香「社長さん…!」

高木「ん?なんだね?」

春香「もう、やめて下さい…!」

春香「こんなの…おかしいですよ…!」

高木「やはり…」

高木「非常に残念だが、私は、君の信頼を得ていないようだね…」

春香「ち、ちが…!」

高木「もう、君には赤い翼は任せられない。君には…」

春香(社長さんの言葉が、頭に入ってこない…)

春香(プロデューサーさんは、操られてるって言ってたけど…)

春香(身近な人が、変わってしまうのが…)

春香(こんなに辛いなんて…)

千早「…春香!」ガチャ!

春香「…ち、千早ちゃん!?」

春香(千早ちゃんだぁ…!)パァー

P(千早…!)

P(このタイミング…そうか…クソッ)

高木「おや?チハヤ君ではないか?」

高木「どうしたね?ハルカ君が心配かね?」

千早「社長?」

千早(どうして社長が、ここに…?)

高木「ふむ」

高木「ならば、君もハルカ君と共に幻獣討伐に向かうといい」

高木「出発は、明日の朝だ」

千早「…?」

千早「春香、社長は何を言っているの?」

春香「えっと…」

高木「さぁ、もう下がりたまえ」

P「春香、行こう」

春香「は、はい」

春香「千早ちゃん、行こう?」

千早「ま、待って、今、プロデューサーの声が…」

春香「後で、説明するから…」

春香「ねっ?」

千早「わ、わかったわ…」チラ

千早(たくさんの人が、巻き込まれているのね)クルッ

スタスタ…

暗黒騎士春香…あの鎧を身に纏った春香が想像できないのにパラディン春香は容易に想像できるってどうなんだろう

バロン城 中央通路

春香「…千早ちゃん!会えて良かった…!」ギュ

千早「春香、そろそろ説明を…」

春香「うっ…ううっ…」

春香「うわあぁぁーーん!」ポロポロ

千早「…」ナデナデ

P「千早」

千早「…プロデューサー?」

千早「どこにいるんですか?」

P「あ…あのな…?」

P「春香の…む、胸のところに…」

千早「は?」

千早「…セクハラですか?」

P「あ、いや…決してそういうのじゃなくてだな…?」

P「あー、春香が泣きやんでからにしようか?」

千早「…そうですね」

千早「じゃあ、美希のところへ行きましょう」

P「!美希もいるのか?」

千早「ええ、たしか、魔法研究所…?だったかしら?」

P「そうなのか!良かった…」

春香「千早ちゃん、ごめん…」

春香「もう、平気」

千早「そう?」

千早(もう少し、このままでも…)

千早(なんてね?)

響「おぉーーい!」ダダダダ…


千早「…あら?」

春香「あ…!」

響「探したぞー!」

P(響…!)

響「おー!千早もいたのかー!」

千早「ええ。我那覇さんも元気そうね」

響「ああ!自分、完璧だからな!」

千早「」クスッ

春香「響ちゃん…」

P(今日ほど、響のこの台詞に癒された日は、ないだろう…)

千早「じゃあ、行きましょうか」



白魔法研究所

白魔道士(なんなの?)

白魔道士(なんなのなの?)

白魔道士(豪華過ぎるでしょ、今日のゲストは!)

白魔道士(ミキさん風に言うと…)

白魔道士「今日のゲストは、ちょっと豪華過ぎるって思うな!」

白魔道士「…」

白魔道士(わ、私、何言ってるのかしら…///)

白魔道士(ああ…ミキさんと出会ってから…)

白魔道士(どんどん私が崩れていく…)

白魔道士(っと、こんな事してる場合じゃなかった!)

白魔道士(お茶っ葉、探さなきゃ…)





>>114
実は、高ちゃんと黒ちゃんの口調がイマイチ掴めなくて…

わかってもらえるか心配だった

>>125
暗黒騎士の方は閣下を想像してもらえれば…

といっても、>>1には、閣下の知識も、閣下を表現する力もないので、ずっとノーマル春香で

春香「…」

千早「…」

響「…」

美希「zzz…」

P(空気、重いよ)

P(3人そろって姦しいんじゃないのか?…って、こんな状況じゃ、無理ないか…)

響(2人共、どうしたんだ?こんな空気、耐えられないぞー!)

響「あ、あのさ…説明…とか、してくれるんでしょ?」

春香「あ…うん…」

春香「でも、美希が起きてからって、プロデューサーさんが…」

響「え?プロデューサーもいるのか?」

春香「あ、その事も…その時話すから…」

響「あ、うん…」

響(春香、元気ないなー)

響「春香、変なカッコしてるね?」エヘヘ

春香「え?な…」

春香(響ちゃん、もしかして元気付けようとしてくれてるのかな…?)

春香(なら…)

春香「響ちゃんだって、相当変だよ?」
クスッ

春香「ね?千早ちゃんも、そう思うでしょ?」

千早「あ、ええ…そうね」

響「あっ、2対1はひきょーだぞー!」プンスカ

響「っていうか、千早だって変だからな?」

千早「そうかしら?重いけど、結構気に入ってるのよ?」

千早「私の、イメージカラーだし」

春香「えへへ、ホントだね、千早ちゃん」

響「そういえば…千早だけずるいぞー!」

千早「諦めるしか、ないと思うわ」

美希「zzz…」

3人「あははは…」

P(やっぱり、仲間っていいな…)

コンコン…ガチャ…

白魔道士「あ、あの!」

白魔道士「お、お茶!入りましたなの!」

3人「え?」

美希「…むにゃ…」

P(そんな、バカな…)

白魔道士(やっちゃったーー!!)



白魔道士(ああー!!なんでこうなるのよ~!)

白魔道士(全部、ミキさんのせいだからねっ!)

3人「…」

美希「zzz…」




響「びっくりしたぁ~!」

響「一瞬、美希かと思ったぞ~!」

白魔道士「……えっ?」

春香「うんうん、モノマネ、上手いですね~!」

白魔道士「あ…そ、そう、ですか?」

千早「よく研究してると思うわ」

白魔道士「べ、別に、けっ研究なんて…!」

響「そ~なのか~?」

響「ここって、美希を研究するとこかと思ったぞ?」

3人「あははは…!」

白魔道士(恥ずかしすぎて、死にたい!)

響「美希といえば…」

千早「ええ」

春香「まだ…起きないね」

美希「zzz…」


白魔道士(あ…)

白魔道士(汚名返上の、チャンス?)

白魔道士「あ、あの~」

白魔道士「私が起こしましょうか?」





>>126
なるほど…

うーん、黒ちゃんは諦めようかな…

でも、ジュピターのネタは絶対にやりたい…

ジュピターなんてほとんど知らないけど

春香「ん~無理だと思いますよ?」

響「うん。美希は、一度寝たら自分から起きるのを待つしかないからな」

千早「…」

千早(もしかして、美希が使った不思議な力…?)

千早(でも、あれは怪我を治すものだと思ったのだけれど)

千早(眠り姫を起こす…)

千早(まるで魔法、ね)

白魔道士「大丈夫です。前に美希を起こしたことがありますから」

響「え?ホント?」

春香「これは…期待ですよ!」

白魔道士「…」

ポワ…

白魔道士「エスナ!」

シャララーン!

美希「!」ガバッ

3人「」ビクッ

美希「また!」

美希「またまほうなの!」

響「美希~はいさ~い!」

春香「おはよう、美希!」

千早「美希…」

美希「あれ?千早さんだけじゃなくて…」

美希「響と春香もいるの」





白魔道士「…じゃあ、私は失礼しますね?」

春香「あ、ありがとうございました~」

響「モノマネの人~またな~!」

白魔道士「うぐ…!」

白魔道士「そ、それでは~」

ガチャ…バタン



響「面白い人だったな~」

春香「あの人、美希のモノマネしてたんだよ?」

美希「へぇ~、じゃあきっと、美希のファンの人なの!」

美希「…それより~」

美希「ミキ、ここにハニーがいるって思うな!」

春香「あ、あはは…さすが美希…」

春香「プロデューサーさん?」

響「…」

響「返事がないぞ~」

春香「寝ちゃったのかなぁ?」ゴソゴソ…

千早「は、春香…!」

響「な、何してるんだ~///」

美希「春香がヘンタイさんなの」

春香「これが…プロデューサーさんだよ」スッ

美希「あれ?それって…」

千早「高槻さんの…」

響「べろちょろじゃないのか?」

春香「ちょっと待って…」

春香「プロデューサーさん、朝ですよ!朝!」ブンブンブンブン

P「…ん」ブンブン

P「な、なんだ?」ブンブン

P「うわ、ちょ、やめて!」ブンブン

高木社長は物腰柔らかいしゃべり方でキミィとかティンときたといえば←

クロちゃんはツンデレの強気な口調でウィとか王者は常に孤独とかいわせれば←

P「は~ひどい目にあった…」

春香「こんな時に寝てるプロデューサーさんが悪いんですよ?」

P「はは…ごめんな?」

美希「ハニー!」バッ

春香「あっ…ちょっと美希!」

美希「会いたかったの!」ギュ

P「お、俺もだよ…」

P「でも、ち、ちょっと苦しい…かな…?」

響「美希ー!プロデューサーが死んじゃうぞー!」

美希「あ…」スッ

美希「ハニー…ごめんなさいなの…」

P「ああ、大丈夫だよ…」

美希「でもね?ミキ、すっごくさみしかったの!」

春香「…」

春香(そう…だよね…)

春香(もう、私だけのプロデューサーさんじゃないんだ…)

春香(私、ずるいよね…)

春香(皆が1人で頑張ってる間…)

春香(ずっとプロデューサーさんを独り占めしてたくせに…)

春香(さみしい、なんて言う権利、ないよね…)

千早「…春香?」

春香「あ…な、なんでもないよ?」

千早「そう?」

千早(なんでもないって顔をには見えないけれど)

P「…じゃあ、これから説明するからな」


>>133の白魔道士が、美希って呼び捨てにしているよ

ほ、ホントはミキさんって呼んだつもりだったんだと思うよ

おい、やよい成長しちまうじゃねーかふざくんな!

冗談はさておきラストのパーティは信号機とやよいおりか

プロデューサーがいるから本来死ぬはずの双子やシドなどは生き延びる可能性が

四天王は普通だったし木星やクロちゃんはどんなキャラ位置なのか…

>>135
ふむ…参考になります!

>>139
やよいは、一応成長しない予定です

信号機ってなんの事かと思ったよ…

そういや、図らずも生っすかの司会3人なのね

>>140
確か、原作でホントに死んじゃうのはテラだけだと思った

仲間が犠牲になるとこが、一番難しい…

>>141
本来いないはずのPがいるから世界が歪み死ぬはずの仲間は死なず生き残るようにすれば解決
いざとなればおのれディケイド!とかゴルゴムの仕業だ!とか言えば(マテ)

FF4アフターってのもあるんだよな
あれに出てないのはテラだけだったはず=双子もシドも生存

>>142
そういうベタな設定は、大好物だけど…

なるべく、原作のストーリーを無視しない方向で

あ、あずささん…

>>143
セシルの息子?が主人公のやつだっけ?

気になるけどやってないなぁ


ジュピターは…少し変わった登場の予定

真っ先にメガース3姉妹を思いついたけど、もっと面白い素材があったので…

メイガス三姉妹?(難聴)

>>147メーガス3姉妹だった…

北斗「冬馬!いくよ!リフレク!」ブゥーン!

冬馬「今だ!おてあらい!俺に魔法を!」

翔太「…」

翔太「ファイア…」ボソ…

3人「デルタアターック!」

P「…という訳なんだ」

皆「…」

春香(美希の胸に抱かれたプロデューサーさんが…)

春香(説明を終えた…)

春香(もう…私の胸に抱く事は…)

春香(ないのかな…?)

千早「…」チラ

千早(…大丈夫かしら)

響「本では読んだことあったけど…」

響「うーん、まさか自分がこういうの体験するとはね…」

P「ん?小説か何かか?」

響「あっ?ふ、普通の小説だぞ?」

P「?」

美希「あふう」

美希「ミキ、よくわかんないの」

美希「でも…」

美希「まほうでキラキラーってなるのは」

美希「とっても楽しかったの!」

美希「それに、ミキはハニーを信じてるから!」

美希「どんな事があっても、ハニーと一緒なら、乗り越えられるって思うな!」

響「自分も頑張るからなー!」

千早「ええ、そうね」

千早「プロデューサー」




千早「私達のプロデュース、お願いできますか?」


>>149
紛らわしくてごめんなさい

>>148はスルーの方向でお願いします

P「ああ!もちろん!」

P(絶対、皆を守ってみせる!)

春香(皆…強いな…)

春香(ダメだ…気持ちが沈んで…)

『負の感情こそ、暗黒騎士の力』

春香(…えっ?)

『されど、負の力に囚われては、もはや暗黒そのもの』

春香(誰…?)

『ゆめゆめ、騎士である意味を忘れるな…』

春香(皆、聞こえてないの…?)

春香(…もう、聞こえないみたい…)

春香(暗…黒?)

美希(春香…暗いの)

美希(春香は、ずるいって思うな…)

美希(…)

美希(でも…)

美希(春香が悲しいと、たぶんハニーも悲しいの…)

美希(ハニーが悲しかったら、ミキはもっともーっと悲しいの…)

美希(…今回だけだよ?春香…)

P「ところで、皆聞いてくれ」

皆「…?」

P「さっき、春香に試してもらったんだが…」

P「どうやら、このゲームのストーリーには、逆らえないらしい」

千早「…どういう事です?」

P「例えば、さっき試したのは…」

春香「…」

P「ある人物に、あるアイテムを渡して話が進んでいく場面で」

P「その人物に、アイテムを渡さなかったんだ」

千早「それで…?」

P「そしたら、その人物はアイテムをよこせと繰り返すだけで…」

春香「やめて!」

皆「…!」

P「…あ、ああ、すまない、春香…」

春香「…あ、ご、ごめんなさい、プロデューサーさん…大きな声出しちゃって…」

春香「すみません、続けて下さい…」

P(クソッ!今のは、完璧に俺のミスだ…)

P(春香、すまない…)

響「自分、なんとなくわかるぞ」

響「よていちょうわ…ってやつだろー?」

P「ああ、まあ、似たような感じだな」

P「それで、ここからが本題なんだが…」

P「おそらく、登場人物も、物語の流れには逆らえない…」

千早「…具体的に」

千早(もったいぶった言い方をするのは)

千早(プロデューサーの悪い癖ね)

P「あ、ああ…明日、春香と千早は旅立つ訳だが…」

響「え?」

美希「そうなの?」

P「本当だ」

P「ここで響と美希が2人についていくと…」

P「物語は進まないだろうな」

P「もしくは、ついていかせまいとする力が働くか…」

美希「ハニーは、どうするの?」

P「俺は…」

P「春香と一緒にいくよ」

春香(…プロデューサーさん…!)

美希(やっぱりなの…)

響「そんな…もう皆とお別れなのか…」ウルッ

P「大丈夫だよ、響」

P「近いうちに、また会える」

美希「ハニー…」

P「なんだ?」

美希「しばらくお別れなんでしょ?」

P「少しの間だけだよ」

美希「じゃあ」

美希「今夜は一緒にいてほしいの」

春香「…!」

春香(ダメ…)

春香(余計な事考えないで、私)

春香「…」グッ

千早「ちょっとそれは…!」

千早(って言っても、あの状態じゃ、問題なんて…)

千早(って…問題って、何!///)

響「み、美希…何言って…///」

P「いや…なんていうか…」チラ

春香(今の私、きっと、ひどい顔してる…!)

春香「あ、あはは…いいんじゃないですかぁー?」

春香「プロデューサーさん、そんなだし」

春香「皆も、いいよね?」

響「あ…うん…」

千早「春香がいいなら、いいわ」

千早(春香…)

P「えっ?ちょ、いいのか?」

美希「…ダメ?」

P「え、あ、いや、ダメじゃない…」

春香「あっ、そろそろ寝る時間じゃないですか?もう外、真っ暗ですよ?」

春香「あ、私、もう寝ますね?それじゃ…」

タッタッタッタッ…

ガチャ…バタン

千早「あ…」

響「い、いいのか…?」

P「美希、いますぐ春香を…」

美希「大丈夫なの!」

美希「はんぶんこ、だから」

バロン城 中央通路

春香「うっ…グスッ」

春香(…私、こんなに弱かったっけ?)

春香(皆に合わせる顔がないよ…)




メイド「あら?ハルカ様?」

春香「ん…?」

メイド「ハルカ様、遅くまでご苦労様です」

春香「はぁ…」

メイド「お部屋は整えてありますので、ごゆっくりおやすみなさいませ」

春香「あ…」

春香「あのっ!」

メイド「はい?」

春香「部屋って、どこでしたっけ…?」



バロン城下町

娘「あっお帰りなさい、お母さん」

響「…」ガックリ

響「ホントにいたのか…」

娘「もう、ご飯できてるよ?」

響「そういえば、お腹空いたぞ!」グゥ

P「千早は、どうするんだ?」

千早「えっと…」

千早「我那覇さん、お世話になってもいいかしら?」

響「も、もちろんだぞー!」

響(って、自分の家じゃないけどな!)

響(あれ?自分の家なのか?)

娘「お母さん、お友達の方もどうぞ?」

千早「お世話になりますね」

響「プロデューサー…」ポロ…

P「大丈夫、すぐ会えるさ!」

千早「それじゃ…」

響「おやすみだぞ…」

P「ああ、おやすみ…」







響お母さんか…アリだな

バロン城下町 ミキの家

美希「ただいまーなの!」

P「…ん?誰もいないみたいだな…」

P(ゲームでは、どうだったっけ?)

P(ローザの家族って、いたかなぁ?)

美希「ハニー」

P「ん?」

美希「ギュってして、いい?」

P「いや、さっきも…」

美希「ミキ、ずっとさみしかったの…」

P「…わかった、いいよ…」

ギュ…

美希「あはっ、ハニー、仔猫みたいにちっちゃいの!」ムギュー

P「うぶっ!」

P(これは…春香よりも…)

美希「しばらくこうしててもいい?」

P「ああ、いいよ」

美希「…」ナデナデ

P「…」

美希「…」

P「…」

美希「…ねえ?ハニー?」

P「なんだ?」

美希「春香の事、どう思う?」

P「い、いきなりだな…」

美希「…」じぃー

P「えっと」

P「大切な、アイドルだよ」

美希「じゃあ、ミキの事は?」

P「…春香と同じ、俺の大切なアイドルさ」

美希(やっぱり、なの…)

美希「春香とミキは、同じ、なんだね…」

美希「…だから」

美希「はんぶんこ」

P「はんぶんこ?」

美希「さっきの春香…おかしかったでしょ?」

P「ああ…」

P(変な気を起こさなきゃいいが…)

P(いや、春香なら大丈夫だ…)

美希「あんなの、春香らしくないの!」

P「そうだな…」

P(確かに、こっちの世界に来てからの春香は…)

P(不安定、というか…)

P(この世界でいろいろあったからだと思うが…)

美希「今までの春香じゃないって、思うな」

P(そうだ、いつも元気で、ちょっとおっちょこちょいだけど)

P(皆の事を一番に考えてる…)

美希「春香は…いつも皆の事考えてるでしょ?」

P「そうなんだよな」

美希「じゃあ、春香の事は、誰が考えるの?」

P「…!」

美希「ミキね?」



美希「それは、ハニーの仕事だって思うな」



P「美希…!」

美希「ミキ、今、たーっくさんの元気をハニーにもらったの!」

美希「だから、同じくらいたーっくさんの元気を、春香にもあげて?」

P「…美希!」

P「…いいのか?」

美希「春香はね、ミキ達のリーダーだから、特別に許してあげるの!」

P「美希…お前…!」

美希「春香のとこに、行ってあげて?」

P「ありがとう!」

美希「えへへ…」モジモジ

美希「ハニー!」

P「ん?」

美希「また…会えるよね?」

P「ああ、もちろんだ!」

P(あ…)

P「美希、すまん…」

美希「?」



P「連れてってくれ」



美希「台無しなの」

>>157
ヒント、毎食サーターアンダギー

バロン城 ハルカの部屋

春香「…」

春香「寝れない…」

春香「…」

春香(…なんで?)

春香(なんで、こんな気持ちになるんだろう…?)

春香(社長さんの事も、美希の事も、プロデューサーさんの事も…)

春香(やだ…!これ以上考えたくないよ…!)

『白は黒に変わり易く』

春香(あ…また…)

『黒は白に変わり難い』

春香(なんだろう…なぞなぞ?)

『昨日の自分に耳を傾けるのだ』

春香「あ…あのっ!」

春香「…」

春香(なんの事を言ってるの?)

春香(でも…)

春香(聞いた事ない声なのに)

春香(なんだか気持ちが落ち着く…)

春香(うん、大丈夫)

春香(私は頑張れる!)

春香(明日、皆に謝らなきゃ…)

ガチャ…

美希「春香ー!」

>>161
やんでや!響は料理作れるぞ!実家は旅館なんやで!(本当かはわからんけど)

春香「!」

春香「…美希?」

春香「…と、プロデューサーさん」

P「春香…」

美希「お届けものなの!」

春香「美希?」

美希「はいっ。ここに、サインを下さいなの!」

春香「あっ…ええと…」

春香「あ、じゃあ…」カキカキ

春香「はい…」

美希「はいっどーぞ?」スッ

P「うわっと!」

春香「あ…」

春香「うん…」スッ

美希「あなたの大事なもの、確かにお届けしましたー!」ナノ!

スタスタ…

春香「美希!」

美希「じゃあ、おやすみなの」

ガチャ…バタン




ハルカの部屋の外

美希「今回だけ…だからね?」

スタスタ…




>>163
妹にしていじめt…

ハルカの部屋

春香(…どうしよう)

P(…えっと)

春香(何か、話さなきゃ…)

P(とりあえず…)

P、春香「「あの…」」

春香「あ…」

P「は、はは…」

春香「ちょっと、ベタでしたね…ふふ」

P「だなぁ…」

P「…気分はどうだ?」

春香「あ、はい…」

春香「もう、大丈夫です」

P「そっか…」

春香「ひょっとして、心配してくれました?」

P「当たり前だろ?俺の大事な…」

春香「アイドルだから?」

P「あ、ああ…」

春香「…」

P「な、なんだよ…」

春香「…わかりました…」

P「そ、そうか」

春香「それより、よく美希が許してくれましたね?」

P「それがな…」





P「…という訳だ」

春香(美希…!)

春香(私、もっとしっかりしなくちゃ!)

春香「プロデューサーさん…」

P「ん?」

春香「ギュってして、いいですか?」

P「俺はペットか何かか?」

春香「今は、そうですね」

P「まったく…どうぞ?」

春香「…」ギュ…

P(にしても、2人して同じ事言うとは…)

P(以外と、思考回路が似てるのかもな)

春香「…」

春香「プロデューサーさん、私…」

P「どうした?」

春香「大事な事を言ってなくて…」

P「大事な事?」

春香「はい」

春香「この世界の人はプロデューサーさんの事、気づかないって話、したじゃないですか?」

P「ああ…したな」

春香「でも、大した事じゃないって、言いましたよね?」

P「うん。春香達に聞こえてれば…」

春香「ダメですよ」

春香「私達がいなかったら、どうするんですか?」

P「あ…?」

春香「私達がいなかったら、誰にも気づかれないんですよ?」

P「…!」

P(なんだ…それ?)

春香「でも、大丈夫!私…いえ、私達が守りますから…」

P(そ…んな…)

P(結局、俺は、自分の力で春香達を守る事も出来ないのか…?)

P(これじゃ、ただの足手まといじゃないか!)

春香「プロデューサーさん…」

P(こんなハズじゃ…)

春香「プロデューサーさん!」ギュッ!

P「モガ!」

春香「聞いて下さい!」

春香「この事に気づいた時、私、迷ったんです」

春香「プロデューサーさんに、言うかどうか…」

春香「言ったら絶対、落ち込むだろうなって、わかってたから…」

P「…」

春香「でも、わかったんです」

春香「私達がプロデューサーさんを守ればいいって…」

P「でも、それじゃただの…」

春香「足手まといなんかじゃ、ありませんよ?」

春香「プロデューサーさんの知識や、判断力にはすっごく助けられてますし…」

春香「何よりも、プロデューサーさんの存在が…」

春香「私達の、心の支えになるんです!」


春香「そうやって、助け合っていけばいいじゃないですか?」

P(そう…か)

P(誰かの弱い部分を、他の誰かが補う…)

P「俺は…全然わかってなかったんだな…」

春香「…でも、気づけたじゃないですか?」

P「春香のおかげだ」

P「ありがとう!」

春香「ふふ…」

春香「ふわぁ…」

P「そろそろ寝るか?」

春香「はい…」

P「おやすみ、春香」

春香「おやすみなさい、プロデューサーさん…」




P(絶対、俺が…いや)

P(皆の力で、もとの世界に帰ろうな!)

P(…でも、もしもの時は…)

ふと、思った

ここを読んでくれてる人の中で、FF4クリアした事ある人はどれ位いるのか?

地の文無しでいく方向なので、キャラが説明口調になり易いし、かと言ってあまり説明に偏向し過ぎも、雰囲気が出ないなぁ、と

ストーリー知らないと、楽しんでもらえてないのかなぁ…

FFⅣは昔に何度かクリアしたことあるアイマスはアニメ何度も視聴済みゲームはSFクリア済みSPパーフェクト・サンで今やよい育成中
楽しませてもらってるから大丈夫

>175->>179
なんか、安心した

というか、元気もらった

ありがとう

超頑張る!

翌日…

ハルカの部屋

春香「…」

春香「…ん…」モゾ…

春香「…」ガバッ

春香「ふわぁ…」

P「春香、おはよう」

春香「あ、おはようございます、プロデューサーさん」

春香「…あれっ?」キョロキョロ

春香「どこにいるんですか?」

P「おいおい、忘れたのか…?」

P「ここだよ」ピョコン

春香「あ…///」

春香(そうだ…忘れてた…)

春香(確か、皆でゲームの中に迷い込んで…)

春香(プロデューサーさんが、べろちょろで…)

春香「…な、何も、ありませんでしたよ…ね?」

P「何が?」

春香「な、なんでも…ないです…」

春香(…ちょっとは、ドキドキしてくれたかな…?)

春香(…)

春香(昨日はいろいろあった…)

春香(でも、皆に元気をもらった…)

春香(プロデューサーさんにも、美希にも…)

春香(大丈夫、私、頑張れる!)

P「春香?」

春香「あ…少し、気合いを入れてました…」

P「そっか…」

P「でも、そろそろ準備しないとな?」

春香「そうですね」

春香「あっ」

P「ん?」

バサッ!

P「うわっ、なんだ?急に暗く…」

春香「…着替えるんで、ちょっとそのままでいて下さいね?」

バロン城 中央広場

春香「千早ちゃん!」タッタッタッタッ…

千早「おはよう、春香」

春香「おはよう、千早ちゃん!」

千早「…」

春香「昨日は、なんかゴメンね…?」

千早「別に、気にしてないわ」

春香「でも、もう大丈夫!」

春香「頑張ろうね!」

千早「ええ」

千早「…」

千早(…誰のお陰なのかしら?)チラ

P「よし、2人共、行くぞ!」




バロン城下町入口

千早「…でね?我那覇さんには娘さんがいて…」スタスタ

春香「へぇー!響ちゃんがお母さんって、なんか新鮮だねぇ」テクテク

P(響がお母さんやってるの、想像すると笑える……ププ)




響「はるかーぁ!ちはやーぁ!」ダダダダ…

娘「お、お母さん、ちょっと…早い…」
ゼェハァ

春香「響ちゃん?」

千早「我那覇さん…と、娘さんも」

響「見送りに来たぞー!」

春香「わあ、ありがとう!」

千早「でも…娘さん、大丈夫?」

響「え?」

娘「ハァ、ハァ…」タッタッタッタッ

ドテッ

響「!」

響「だ、大丈夫かぁー!」ダダダダ…

娘「痛たた…」

娘「…えへっ、転んじゃいましたぁ」

春香「!」

響「ちょっと見せてみろー」

春香(カブった…)

春香(持ちネタが、カブりました、プロデューサーさん…)

P(…次世代の春香、誕生か…)

娘「平気だよ、お母さん」

娘「それより、アレ…」

響「あ、そうだ。これ、あげるぞー!」スッ

千早「…これは?」

娘「ポーションです!」

春香「ぽーしょん?」

娘「はい、怪我したら、使って下さいね?」

P(これは…ありがたいな…)

春香「ありがとう!」

娘「どういたしまして」

千早「いい子ね…」

響「自分の娘だからな!」




「ハルカ様ー!チハヤ様ー!」ダダダダ…

白魔道士「ハァ、ハァ…ま、間に合った…」

美希「zzz…」

春香「あ、モノマネさん!」

響「ものまね士ー!」

千早(美希を担いであのスピードで…)

千早(やはり、只者ではないわ)

白魔道士「も、ものまね士て…」

白魔道士「…ああもう、それでいいです!」

白魔道士「それより、お二人は魔法が使えませんよね?」

春香「あ、たぶん、そう…なのかな?」

P「ああ、春香と千早は、魔法が使えないな」

P(でも、この流れは…)

白魔道士「そこで、お二人に餞別を、と…」

白魔道士「はい、ポーションです!お納め下さい」スッ

春香「あ…」

千早「さっきと、同じものね…」

娘「あっ、私も今、ポーションあげたとこなんですよー!」

白魔道士「あ…」

白魔道士(カブったわ…)ガーン

P(がんばれ、ものまね士)

春香「皆、ありがとう!」ウルッ

千早「大切に、使わせてもらうわ」

響「春香…!千早…!」グスッ

娘「よしよし…」ナデナデ

ものまね士「ご武運を、お祈りしてます…!」

美希「…はにぃ…」ムニャ

P(皆…!)



春香「じゃあ…」チラ

千早「ええ、そろそろ行きますね」

2人「「ありがとうございました!」」

クルッ スタスタ…

響「またあおーなぁー!」ポロポロ

娘「…お母さんったら…」ナデナデ

ものまね士(どうか、ご無事で…!)

美希「…ムニャ…」





バロン平原

春香「…で、どっちに行けばいいんですか?プロデューサーさん」

P「えーっと…」

P「とりあえず、北だ」

春香「き、北って言われても…」

千早「コンパスも何もないので…」

P「そ、そうだな…」

P「あ、じゃあ…」

P「あっちに、バロンの城が見えるだろ?」

春香「はい」

P「その向こうに、山がある」

P「その山を背にして、真っ直ぐ歩いてみようか」

千早(不安だわ)

あ、そういえば、ローザには母がいるみたいだけど、忘れてたので、この世界にはいません

表記がものまね士になったww

ミストの村

やよい「うっうー!大漁ですー!」タッタッタッタッ…

やよい「みすとどらごんさん、こんなに山菜が採れましたよー!」ドサッ

ミストドラゴン「ヤヨイ、ご苦労様です」

ミストドラゴン「お茶を淹れましょうか」

やよい「わぁ!みすとどらごんさんのお茶は…」

やよい「雪歩さんのお茶と同じくらい好きですー!」

ミストドラゴン「ふふ…」

ミストドラゴン「!」

ミストドラゴン(何か…)

ミストドラゴン(悪い予感が…)

やよい「どーしたんですかぁ?」

ミストドラゴン「いえ…さあ、どうぞ?」コト

やよい「うっうー!ありがとうございます!」

やよい「ズズ…」

やよい「…そういえば」

やよい「なんで山には、もやしがないんですかー?」

ミストドラゴン「もやし…?」

やよい「今日は、もやしパーティの日なんですー!」

ミストドラゴン「よくわかりませんが、ヤヨイはそれが好きなのですね?」

やよい「はい!安くて、とってもおいしいんですよ!」

ミストドラゴン「そうですか…いつか、私も食べてみたいですね」


やよい「あ、じゃあ、私、お洗濯して来ちゃいますね?」

ミストドラゴン「ええ…お願いします」

タッタッタッタッ…




ミストドラゴン(この村も、ヤヨイも…)

ミストドラゴン(私が守らねば…)

ミストドラゴン(…)

スタスタ…




ミストドラゴン「ヤヨイ?」

やよい「ふぇ?」ゴシゴシ

ミストドラゴン「少し、出かけてきますね?留守を頼みます」

やよい「どこに行くんですかー?」

ミストドラゴン「ええ…ちょっと…」

ミストドラゴン「『もやし』を採りに…」

やよい「えっ?」

やよい「ほんとーですかぁ?」

やよい「うっうー!今日はもやしパーティですー!」ウキウキ

ミストドラゴン「…」

ミストドラゴン「それでは、行ってきます…」スタスタ…

やよい「行ってらっしゃーい!」




ミストドラゴン「ヤヨイ…必ず私が…」

地下水脈

あずさ「あら?ここ、さっきも…」

あずさ(困ったわね~)

あずさ(出られないわ…)

あずさ(こういう時は確か…)スッ

あずさ(この棒を真っ直ぐ立てて…)

あずさ(えいっ)

パタン

あずさ(こっち、ね?)

スタスタ…

あずさ(この棒、最初から持っていたけど…)チラ

あずさ(なかなか役に立つわね~)スタスタ

あずさ(あら?開けた場所に出たわね…)

ザァー!

あずさ(…滝?)

あずさ(…滝つぼに、何かいるわね?)

ヌッ

あずさ「あら~大きなタコさんねぇ~」

オクトマンモス「zzz…」

あずさ(あのタコさんの奥に、出口があるみたいねぇ)

あずさ(起きないといいけど…)ソーッ

カランッ!

あずさ(あっ!棒が…)

オクトマンモス「…!」ムクッ

あずさ(あ…起きちゃったわね…)

オクトマンモス「…」ギロリ

あずさ(あらあら~)

オクトマンモス「グォー!」ズン!

あずさ(…)

あずさ(…逃げましょ!)タッタッタッタッ…

ダムシアン城 穴の中

アンナ「ズズ…」

アンナ「!」

アンナ「これは…!」

雪歩「ど、どうですか…?」

アンナ「とても、おいしいですわ!」

雪歩「よ、良かったですぅ…」

アンナ「それにしても…」

雪歩「?」

アンナ「このお茶が、これから毎日飲めるなんて…」

アンナ「私は、幸せですわ!」

雪歩「ち、違いますぅー!」

雪歩(毎日飲めるのは、真ちゃんですぅ!)



ザワザワ…

「何?…が攻めて来るって?」

「…の準備だ!急げ!」

アンナ「何やら、上がさわがしいですわね…?」

雪歩「そうですねぇ…?」

ファブール城 マコトの部屋

真「セイッ!セイッ!」

真「ハァ…ハァ…!」

真「もう少し…もう少しで、できそうな気がするんだ…」

真「でも、ここを壊しちゃう訳にはいかないしなぁ…」

真「場所を移動しよう」




ファブール城 兵士詰め所

真「ねぇねぇ、この辺りに、修行できそうな広いい場所、ないかなぁ?」

モンク1「ああ、それなら、ここから西にホブス山があるので…」

モンク1「そこで修行されるのがいいと思います」

真「ありがとう!早速行ってみるよー!」

モンク1「え?まさかお一人で?」

真「そうだけど?」

モンク2「なら、我々も付いて行きます!」

真(めんどくさいなぁ…)

真「じゃあ、キミと、キミ!付いてきてよ」

モンク1「はい!」

モンク2「わかりました!」

真「あとの皆は、留守を頼むね?」

モンク達「はい!」

真「あ、あとね、近いうちに、悪者が攻めて来るみたいなんだ」

モンク達「え…?」

真「それまでには、帰るようにするから」

真「じゃあねー!」ダダダダ…

ビューーン!

モンク1「僧長!」

モンク2「お待ち下さいー!」

タッタッタッタッ…

ホブス山 麓

真「はあぁぁーーー!」

真「破ーー!」ドオン!

ドカァン!

モンク1「あんな大きな岩が…」

モンク2「す、すごい…」

真「…」

真「違う…」

モンク1「え?」

真「もっとだ…!」

真(もっと、強く…)ゴゴゴ…

真(力を貸して、ユリちゃん…!)ゴォーー!




真「覇王ー!」



ボウッ




真「翔吼拳!」



ゴォォォォーー




ズドオオオオオオオオォォォーン!!



グラグラ…



ズズ…



真「できた!」

モンク1「山の形、変わったな…」

モンク2「地割れも、すごいな…」

モンク1「オレ達…」

モンク2「とんでもない人に付いて来たな…」



真「よゆうッチ!」キャピピーン



貴音「暇ですね…」テクテク

貴音「見上げるべき月も、今や足元に…」

貴音「…」

貴音「おや、あれは…」テクテク

貴音「洞窟ですね…」

貴音「あそこに看板が…」

貴音「…はみんぐうぇい?」

貴音「…入ってみましょう」スタスタ…




ハミングウェイ一族の住処

ハミングウェイ1「フンフフーン!」

ハミングウェイ2「フンフフーン!」

ハミングウェイ3「フンフフーン!」

ハミングウェイ4「フンフフーン!」

ハミングウェイ5「フンフフーン!」

貴音「…!」

貴音「め、面妖な…!」

ハミングウェイ6「フンフフーン!」

ハミングウェイ7「フンフフーン!」

ハミングウェイ8「フンフフーン!」

ハミングウェイ9「フンフフーン!」

ハミングウェイ10「フンフフーン!」

貴音(みな、同じ顔…)

貴音(みな、同じめろでぃを口ずさんでいます…)

貴音「これが…はみんぐうぇい…というものでしょうか…」


貴音「おや?あの方だけ、微妙に違うような…」スタスタ…

貴音「あの…」

ネミングウェイ「おや?お名前の変更ですか?」

貴音「…?」

貴音「…はて?名前の、変更ですか?」

ネミングウェイ「ん?」

ネミングウェイ(あれ?質問を質問で返された…?)

ネミングウェイ「お名前の変更…するんですよね?」

貴音「…それが…あなたのお仕事なのですか?」

ネミングウェイ「…」

ネミングウェイ(いや、こっちが先に聞いてるんですけど…)

ネミングウェイ「お名前の…」

貴音「あなたは、名付け親ですか?」

ネミングウェイ(人の話、聞けよ!)

ネミングウェイ「おなm…」

貴音「クスッ…まるで、響のようですね…?」

ネミングウェイ「…」イラッ

貴音「そうですね…私も、響を見習って、名前を付けてみましょうか」


貴音「…はみ蔵」ビシッ

ハミングウェイ1「」ビクッ

貴音「…はみ太郎」ビシッ

ハミングウェイ2「」ビクッ

貴音「…はみ子」ビシッ

ハミングウェイ3「」ビクッ

貴音「…はみ美」ビクッ

ハミングウェイ4「」ビクッ

貴音「…はみ吉」ビシッ

ハミングウェイ5「」ビクッ

ネミングウェイ「…」

ネミングウェイ「…この人、何をしてるの…?」

貴音「…はみ香」ビシッ

ハミングウェイ6「」ビクッ

貴音「…はみ江」ビシッ

ハミングウェイ7「」ビクッ

貴音「…はみ衛門」ビシッ

ハミングウェイ8「」ビクッ

貴音「…はみ助」ビシッ

ハミングウェイ9「」ビクッ

貴音「…」チラ

ハミングウェイ10「」オロオロ…

貴音「」ニコ…

貴音「…はみなんです」ビシッ

ハミングウェイ10「」ビクッ

貴音「…ふう」

貴音「良い仕事をしました」

ネミングウェイ「もうお前帰れ!」

貴音「…」

貴音「どうやら、嫌われてしまったようですね…」トボトボ…

貴音「…ねみの進」ボソッ

ネミングウェイ「黙れ!」

>>188

ものまね士初登場は(確か)FF5だけど、一番最初にものまね士をやり始めたのは、この白魔道士さんだとか…

ミシディアの村はずれ

亜美「…」

真美「…」

長老「…」



亜美「…滅びゆく肉体に、暗黒神の名を刻め…」ゴゴゴ…



長老「!?」

真美「おお~?」ワクワク



亜美「…始原の炎、甦らん…!」ゴゴゴ…



亜美「…フレア!」バッ!


長老「なっ…!」

真美「んっふっふー!そう来たか!」




ーー…シーン…ーー



亜美「…あり?」

長老「ホッ…」

真美「…だめだこりゃ」

亜美「バ、バカな…!」ワナワナ

ゴンッ!

亜美「痛っ!」

長老「…バカはお主じゃ!」

亜美「な、なんでさ~!」

長老「いきなり、そんな高等魔法が使える訳なかろう!」

あれ、更新されない…?

ひょっとして、同一文を複数行書いた、に該当するから?

ん?更新された…

亜美「だってさ~、どうせなら…最強魔法使ってみたいっしょ~?」

長老「お主にはまだ早い!」

真美「あはは!亜美ドンマ~イ」

長老(ま、最強魔法は別にあるんじゃが…)

長老(アレは、もはや失われた魔法…)

長老(…今となっては、使い手もおらんじゃろうな…)



亜美「…ファイア」ボソッ

ボゥッ!

長老「あちちっ!」

長老「なにするんじゃあ!」バタバタ

亜美「ホラ~、こんくらいのマホウなら、らくしょ~だよ?」

長老「人に向けて使うなぁー!」

真美「ケアル!」ポワ…

キラリーン!

長老「!」

真美「アフターケアもばっちりっしょ?」

長老「…」

長老(下等魔法とはいえ、この年齢で使いこなすとは…)

長老「アミ、マミ…お主らの実力はわかった…」

長老「だからこそ、更なる修行が必要じゃ!」

亜美「…」

真美「…」

長老「ふむ、そうじゃな…」

長老「今日は、中級魔法を教えるかの」

亜美「…」チラ

真美「…」コクン

真美「ねぇねぇ長老っち」

長老「なんじゃ?」

真美「それよりも、さ…」




真美「セキカマホウ、教えてよ」




長老「…?」

エブラーナの洞窟

伊織「火遁!」ボウッ!

メラメラ…

伊織「ダメね…」

伊織「この程度じゃ、エブラーナ王の火遁にすら及ばないわ…」

伊織「…はぁ」


兵士1「あちちっ!」

メラメラ…

伊織「…ん?」

兵士2「どうしたんだ?」

兵士1「た、焚き火の火が、椅子に…」

バッシャー!

兵士2「ふぅ…消火用の水が、近くにあって良かったよ」

伊織「…」

伊織「あ…」

伊織「にひひっ!」

伊織「…って事で」

伊織「あの、赤い悪魔を倒すには、水の力が必要よ!」

家老「…」

伊織「私が、水の忍術を使えるようになればいいのよ!」

家老「…ふむ」

伊織「で、どうやったら使えるようになるの?」

家老「エブラーナ王家一族に伝わる、修行がありますじゃ」

伊織「!」

家老「あまりおすすめできませんが…」

家老「今は時間が惜しい」

家老「…少々、荒っぽいですぞ…?」

伊織「…」ゴク…

エブラーナ近海

家老「まずは、水そのものに慣れる事からはじめますぞ!」

伊織「あっぷ…ちょ、わ…わた…ごぼっ」

バシャバシャ…

伊織「…っぷは…お、泳げな…がぼっ」

バシャバシャ…

家老「大丈夫!ちゃんと命綱を付けておりますぞ?」

ーーザァァァ…ーー

家老「ん?」

ーーザァァァァ…ーー

家老「む!前方に津波確認!総員退避じゃあ!」ダッダッダッダ…

伊織「え?ちょ、ちょっ…うぷ…」

ーザァァァァァァ!

伊織「いやあぁぁーーーーー!!」

ザッパーーーーン!!




エブラーナの洞窟 特設室(滝)

家老「時には水の厳しさを、その身に感じる事も大切ですぞ?」

ザアァァァァーー!

伊織「…」

ザアァァァァーー!

伊織「……っ」プルプル

ザアァァァァーー!

伊織「……………!」ガクガク

ザアァァァァーー!

伊織「……っ!痛い痛い!もう無理!」ジタバタ

家老「…まだまだぁ!」グイ

伊織「や、ちょっ…」

ザアァァァァーー!

伊織「痛たたたた!痛い痛い痛いのよ!」

エブラーナの洞窟 特設室(灼熱の部屋)

ゴォォーー!

メラメラ…

家老「…そ、そして、何より…水…の、大切さ…を…」バタッ

伊織「…」チラ

伊織(…ジイが、逝ったわね…)ボー

伊織「…」ボー

伊織「…」ボー

伊織(これ、ただのサウナじゃない…)

伊織「…っ」

伊織「……あつい……」

伊織「あついあつい!あつすぎるのよバカー!」ガバッ

伊織「ハァ、ハァ…」

伊織「…」

伊織(私、死ぬんじゃないかしら…)




エブラーナの洞窟 救護室

伊織「…はっ!」ガバッ

伊織「…生きて…る?」

家老「お嬢…」

家老「よく、耐えましたな」

伊織「ジイ…」

家老「これでお嬢は、水遁の術を使えるようになったのですぞ?」

伊織(はぁ?あんな修行、とも言えないような苦行で…?)

伊織(これで使えるようになってたら、質の悪い冗談ね…)グッ

伊織「…水遁」スッ

ズバシャーー!

伊織「」

家老「おお!この調子で雷迅の術も…」

伊織「やらないわよ!」スパーン!

家老「あいたっ!」

パロムは誰よりも早くメテオ習得するんだよな…
5才児のくせに

バロン平原

春香「どっどうしよう…」ブルブル…

ゴブリン1「グルル…!」

P「春香、落ち着くんだ!」

P(敵はゴブリン2体…)

P(こいつらで苦戦するようじゃ…)

ゴブリン1「グアッ!」バッ!

春香「わっ!」

千早「…くっ!」ダッ!

ガキィン!

春香「ち、千早ちゃん!?」

千早「春香、怪我はない?」ググッ

春香「だっ大丈夫!」

ゴブリン2「グアァー!」バッ


P「春香!左だ!」

春香「えっ?あ、ダメっ!来ないでっ!」ブン!

ゴブリン2「グァッ」ヒョイ

P「か、かわされた?」

春香「あ…千早ちゃんの方に…!」

千早「!」

ゴブリン2「ガッ!」ザシュッ

千早「うっ!」ヨロ…

ゴブリン1「グァァァ!」ブン

春香(あ…!)



春香「やめてぇーーーー!!」ズゥン


ズババーーン!



P「……!」

P(今のが、春香の…)

千早「…」

ゴブリン1「」

ゴブリン2「」

春香「千早ちゃんっ!」タッタッタッ…

春香「大丈夫?」









千早「え、ええ……くっ」

春香「あ、肩が…!」

春香(こんなに、血が…!)

春香(どっどうしよう!とりあえず止血を…)オロオロ…

P「春香、ポーションだ!さっきもらったろ?」

春香「!」パッ

P「ぐえっ?」

春香「あ、あれ?どこだっけ…」ゴソゴソ

P「は、はは春香、そそんなトコ…うひゃっ!」

春香「あった!」バッ

春香「…コレ、飲み薬ですかねぇ…」

P「うーん、見る限り、そうだなぁ」

春香(化膿止め、とかかなぁ?)

春香「千早ちゃん!」スッ

千早「…」

千早(大丈夫なの?本当に…)

千早「…飲むわ」パシッ

千早「…」グビッ

P「おお!行った!」



>>211
そうなんだ?
毎回ガ魔法すら覚えずに別れてたなーたぶん

まぁ、考えたら、ゲーム唯一の黒魔道士だもんな…

千早「!」スゥッ

春香「き、傷が…!」

千早(信じられない)

春香「よ、良かったぁ!」ウルッ

春香「良かったよぉ…!」ギュ

千早「春香…」

千早「春香、さっきのは…」

春香「あ、あの…」

春香「良く、わからないんだ」

春香「千早ちゃんが危ない!って思ったら」

春香「あんなふうに…」

千早「そう…」

P「さっきのは、春香の力だ」

春香「…」

春香「私の…?」

P「ああ。ちなみに、千早には千早の力があるぞ?」

千早「え?」

千早(ひょっとして、美希を助けた時のアレかしら…)

P「ああ、まだお前達の力について、話してなかったな」

春香「…」

千早「…」

P「まず、春香の力は…」

P「さっきみたく、敵をまとめて攻撃できる」

P「だが、使うとかなり体力を消耗するはずだ」

P「あんまり使い過ぎるなよ?」

春香「は、はい」

春香(どうやったかなんて、覚えてないけど…)

春香(使いこなせば、皆を守る事ができるかも…)

P「で、千早だが…」

P「かなり高く跳べる力、だ」

千早「…」

千早(やっぱり…)

P「たぶん、高所からの落下で重力を味方に付けて」

P「敵に協力な攻撃をする、という感じだな」

千早(あ、そういう使い方なのね…)

P「これも、おそらく足に負担がかかるから、気をつけるんだぞ?」

千早「わかりました」

千早(確かに、ね)

P「もう一つ、言いたい事がある」

春香「?」

P「戦うだけじゃなく、危ない時は逃げるのも手だと思う」

春香「確かに…!」

千早「そう…ですね」

P「もらったポーションも、数が限られてる」

P「無理して危険に身を晒すより…」

P「安全策を摂るのが、一番いいと思うんだ」

P「お前達の命が、何より大切だから」

春香「プロデューサーさん…!」

千早「プロデューサー…」

P「本当は、俺も何かできればいいんだが…」

春香「そ、そん…」

千早「そんな事ありません!」

P「千早…」

千早「こうして、生き抜く術を私達に解いてくれる」

千早「それだけで、私達の生存率がどれだけ上がっているか…」

千早「それに…」

千早「私達は、た、大切な指揮官を失っては…」

千早「進む意味がありませんから」

P「千早…」

春香「…ふふっ」

春香「同じ、ですね。プロデューサーさん」

P「まったくだな…はは」

千早「?」

P「今の千早の言葉はさ…」

P「昨日、春香に言われたのと似たような言葉だったんだ」

千早「!」

春香「言い方は、千早ちゃんらしかったけどねー?」

P「千早の気持ち、嬉しいよ」

千早「…///」カァー



P「さて、そろそろ行くか!」

千早「ええ」

春香「行きましょう!」



P(…しかし)

P(暗黒騎士の力が、あんなに禍々しいものだとはな…)

P(春香…気をつけろよ…?)

ミストの谷

春香「うわー、真っ白…!」

千早「ほとんど前が見えないわね…」

P「足元、気をつけろよ?」

スタスタ…




P(忘れてたが、この指輪…)

P(確か、村を…)

P(…)

P(避けては、通れないのか…?)




千早「春香…そこ、気をつけて…」

千早「崖になってるから」

春香「え?」ガラッ

春香「うわっ!わ、わっ…」

グラ…

千早「春香!」ガシッ

ヒューー………

春香「…っ!」

春香「はー…危なかったぁ…!」

春香「千早ちゃん、ありがとぉ~!」

P(危なかったな…春香が落ちたら必然的に俺も…)

P(あ、あれ?)

P(…)

P(…ない)

P(ボムの指輪が…ない!)

P(まさか、さっきの…)

ーードゴォォ…ンーー

春香「わ、下の方で…」

千早「…爆発したわね?」

P(うそーー!?)



ミストの洞窟 入り口

P(どうしよう…!)

P(探しに戻った方が、いいか…?)

P(でも確か、ボムの指輪って)

P(一度使ったら無くなるんじゃなかったか?)

春香「プロデューサーさん!洞窟ですよ、洞窟!」

P「あ…」

P(考えてるうちに、洞窟に着いてしまった…)

P(…とりあえず、進んでみて…)

『引き返しなさい…』

千早「…?」

春香「誰…?」

P(あれ?普通にイベントが起きるのか?)

P(なら、進むしかないな)

P「2人共、気にせず進むんだ」

春香「え?いいんですか?」

P「ああ、話しも進まないからな…」

春香「わかりました…」スタスタ…

ミストの洞窟

春香「なんか…すごいね…」テクテク

千早「ええ…とても神秘的…」スタスタ

春香「あ…明かりがあるんだね」

千早「…本当」

千早「でも…この明かり、誰が…」

『戻るのです…』

『今ならこちらから危害を加える事は、ありません…』

千早「また…!」

春香「あ、あの!あなたは誰ですか?」

『…』

『命が惜しければ、戻るのです…』

春香「…い、いいんですか?プロデューサーさん…」

P「ああ…行くしか、ないんだ…」



春香「あ、あそこ…明るい…」

春香「出口、かなぁ?」

千早「でも、なんだかあそこだけ…」

千早「異様に霧が濃いわね…」

P「春香、千早、気をつけろ!」


スゥーー…


千早「!」

千早「霧が、集まって…」


スタッ


ミストドラゴン「ここまで…来てしまったのですね…」

春香(霧の中から…)

春香(血だらけの女の人が…)

P(人間…?ドラゴンじゃないのか…?)

P(しかも、すごい怪我じゃないか…)

ミストドラゴン「私は…もう、ここから動く事もできません…」

ミストドラゴン「…ですが、最後の力を振り絞って…」

ミストドラゴン「あなた方を…道連れにするくらいは…できるでしょう」

春香「えっ?ちょ、ちょっと待ってください!」

千早「私達は、あなたに敵意はありません」

ミストドラゴン「……?」

P(なんだ?一体どうなって…)

P(ボムの指輪が使えなくなった事で)

P(物語が、歪んだ…?)



ミストドラゴン「あなた方は…バロンから来たのでは…?」

春香「えっと、はい」

ミストドラゴン「ミストの村を、滅ぼしに…」

春香「え?ち、違いますよう!」

千早「私達、友達を探してるんです」

ミストドラゴン「…」

ミストドラゴン「どうやら、あなた方は…敵ではないようですね…」フラッ

ドサッ

春香「だっ大丈夫ですか?」

春香「そうだ、ポーションを…」

ミストドラゴン「お気遣い、ありがとうございます…」

ミストドラゴン「ですが、私はもう…長くはありません…」

春香「そ、そんな…」

ミストドラゴン「先ほど、バロンの兵士達が…攻めて来ました」

春香「兵士さんが…?」

千早「…」

ミストドラゴン「ミストの村は、召喚士の村…」

ミストドラゴン「おそらくバロン王は、召喚士の力を恐れ…」

ミストドラゴン「村を滅ぼそうと思ったのでしょう…」

春香「…!」

春香(社長さん…)

ミストドラゴン「私はここで、バロン兵を迎え撃ったのですが…」

ミストドラゴン「何人か…止める事ができませんでした…」

ミストドラゴン「あなた方に…お願いしたい事が、あります…」

春香「は、はい…」

ミストドラゴン「村には、私のかわいい娘が待っています…」

ミストドラゴン「血の繋がりはありませんが、私の大切な娘…」

ミストドラゴン「私にはもう…娘を守る力は残っていません…」

ミストドラゴン「ですが、私達幻獣は、召喚士の力になる事で…」

ミストドラゴン「たとえ命が尽きても、召喚士の側にいる事ができるのです」

ミストドラゴン「私の娘…ヤヨイもまた、召喚士…」

春香「えっ…?」

千早「…」

P(やよい…!)

ミストドラゴン「私は、ヤヨイの力になりたい…!」

ミストドラゴン「お願いです。どうか私を…」

ミストドラゴン「ヤヨイの元へ、連れて行ってもらえませんか…?」

春香「…」

春香「わかりました」

P「春香?」

春香「だって、ほっとけないですよ…」

春香(ゲームの世界の事、とはいえ…)

春香(やよいの…お母さん、だしね)

ミストドラゴン「ありがとうございます…!」

ミストドラゴン「…これでもう…悔いはない…」



スゥーー…



…コロン

春香「…」

春香(やよいのお母さんが…)

春香(小さな石に、なっちゃった…)

スッ…

春香(真っ白で、細長い石…)

春香(あ、これ、髪留めだ…)

P(…)

P(この先…)

P(俺の知識は、通用するのか…?)

千早「プロデューサー、高槻さんが待っています」

P「あ、ああ、そうだな」

P「春香、行こう」

春香「はい!」




ミストの村

やよい「うぅ…やめてください!」ガシッ

兵士「離せ!」ブン!

やよい「あうっ!」ドサッ

兵士「召喚士は根絶やしにせよ、との…」

兵士「王のご命令だ…」

召喚士「ゆ、許して…!」ガクガク

兵士「恨むなら、自分の運命にしてくれ…」ブン!

グサッ!

召喚士「あ、ぐ…!」

ドサッ!

やよい「あ…うぁ…!」



春香「やよいーーー!」タッタッタッタッ…

春香「やよいー!怪我はないー?」タッタッタッタッ…

千早「高槻さん!」タッタッタッタッ…

P「やよい!」

やよい「あぅ……!」ブルブル

兵士「誰だ?」

兵士「…!」

兵士「ハルカ隊長に、チハヤ隊長!」

兵士「丁度いい…!2人の首も持って帰れば、オレは…!」チャキ!

やよい「いや…いや……!」

春香「やよい…?ど、どうしたの…?」

千早(高槻さんの様子が、おかしい…)


やよい「いやあぁぁーーーーー!!」



ゴゴゴゴ…



ーーズドオォォォーーン…



グラグラ…



春香「じ、地震?」ヨロッ

千早「春香!」グイッ

春香「やよい!大丈夫?」

やよい「…」

千早「大丈夫!気を失っているだけよ!」

バリバリバリ…!


兵士「うわ!うわ…!」ヨロッ

兵士「うわぁーー!」ヒュー

千早「!」

千早「地割れが…」

春香「ダメ、立っていられない…」ガク




ズズ…



ガラガラ…



P「まずい!家が崩れる!」

春香「……っ!」



ドォン! ドガァン!



ドゴオォォーーーーーン!

律子さんへ

前略、お元気ですか?

まぁ、律子さんなら、どこの世界でも

しっかりやって行けると思うので、

余計な心配はしてませんが…。

…なんだか、妙な事になってしまい

ましたね?

私は今、月にいます。

うふふ、夜空に浮かぶ、あの月ですよ?

とってもロマンチックなんですが…。

一人ぼっちで、妄想がはかど…

いえ、なんでもありませんよ?

いきなりお手紙出したのは、実は、

律子さんにお願いしたい事が

ありまして…。

それについては、添付した資料を見て

下さい。

それでは…また、お手紙書きますね?

身体に気をつけて…。




音無小鳥より

飛空艇

律子「小鳥さんたら…」

律子「もう、こんな事してる場合じゃないのよ」

律子「早く帰って仕事しないと…」

律子「あ、あれ…?」ドクン

律子「…」

兵士「リツコ様!まもなく到着します!」

律子「…」

兵士「リツコ様?」

律子「…ええ、わかったわ」

律子(何かしら…?)

律子(頭がボーッとする…)




ミストの村

律子「…」スタスタ

律子「…ひどい有様ね…」

律子「…」キョロキョロ

律子「……あ」スタスタ

律子「いたわ…」

律子「この子を、運んで頂戴!」

兵士「は!」

律子(皆、息はあるみたいね…)

律子(少し、安心したわ)

律子「あら…?」チラ

律子(これは確か…)

P「……うっ」

律子「!」

律子(まさか…?)

律子(小鳥さんの指示にはなかったけど…)

律子「…」スッ

律子「さっ、引き上げるわよ!」


ミストの村

春香「……」

春香「……う」ピクッ

春香「あ…痛たた…」

春香「は!そうだ!」ガバッ

春香(皆、無事かな…!)ヨロッ

春香「あ…!」

春香「やよい!」タッタッタッタッ…

やよい「……」ピクッ

春香「…よかった!生きてる!」

春香「…千早ちゃん!」

春香「千早ちゃーん!」キョロキョロ

春香「千早ちゃん、どこー!?」スタスタ





春香(千早ちゃん、見つからない…)

春香「プロデューサーさん、大変です!千早ちゃんが…!」

春香「あ、あれ?」

春香「な、なんで!?」キョロキョロ

春香(べろちょろが…ない!)

春香(うそ…!ずっと、首に掛けてたハズなのに…!)

春香「プロデューサーさぁん!どこですかぁーー!?」

春香「返事してくださーい!」

春香「…」

春香「うぅ…どうしよう…」グスッ



春香(村中探したけど…)

春香(千早ちゃんとプロデューサーさんは、見つからなかった…)

春香「うっ…ひぐっ…」ポロポロ

春香(どうしよう…どうしよう!)

春香(私が…しっかりしてれば…)

やよい「うう…」

春香「そ、そうだ…」グスッ

春香「…と、とりあえず…」ゴシゴシ

春香「やよいを、どこかで休ませないと…」

春香「…よい、しょ、っと」グイッ

やよい「…」

春香(やよい、軽いなぁ…)

春香「…」

春香(千早ちゃん…プロデューサーさん…)グスッ

春香(2人に何かあったら…)

春香(私の…せいだ…)

トボトボ…




カイポの村付近の砂漠

ズッ…ズッ…

春香(暑い…)

ズッ…ズッ…

春香(立ってるのが、やっとだよ…)

ズッ…ズッ…

春香(私…)

ズッ…ズッ…

春香(2人を守れなかった…)

ピタ…

春香(私、なんで…)

魔物「ギャァーー!」



春香「…」

魔物「ギャァーー!」

春香「………れば、いい…」

魔物「ギャ?」

春香「私なんて、いなくなればいいんだ!」

春香「うあああああああああ!」

ズババーーー!

魔物「ギャァーーーー!」ドガッ

バタ

魔物「」

春香(私…なんで生きてるの…?)

春香(なんで…?)ポロポロ…

『……』





カイポの村

春香「ハァ、ハァ…」ヨロッ

春香「どこかで…やよい…を…休ませ…ない…と…」ガクッ

ドサッ!

村人1「?」

村人1「あ…た、大変だー!」

村人2「どうした?」

村人1「ひ、人が倒れてるぞ!」

小鳥さん封印されてるのにどうやって手紙を…と思ったが手紙って名の念波(?)か…
さすが小鳥さん…恐ろしい

でも小鳥さんの場合は百合世界やBL世界にしそうだなある意味世界を滅ぼす行為だ…
あ、だから封印されたのか(納得)

>>234
だったら>>1には責任取ってもらいもっと投下してもらわないとな

俺の知ってるFFと違うんだけどパルスに浮かぶファルシのコクーンでルシがファルシからビジョンによって伝えられる使命を果たせなかったシ骸と召喚獣で戦う展開はまだ?

>>233
ピヨさんは、ホントありがたいキャラですね…

感謝してます

>234>>235
あっ…がんばります

ただ…これ、1000で終わるのかしら…?

>>237
終わらなかったら次スレに移動してもいいのよ

>>236
うーん…

言ってる事が一つもわからないから、違うFFなんじゃ…

この物語は、初代FF4です

>>238
そうですね…

まあ、まだ先の話か

カイポの村 宿屋

春香「…」

春香「…う…ん」

店主「お、気がついたね?」

春香「……」

春香「ここは…」

店主「ああ、ここは、カイポの村の宿屋だよ」

店主「あんたらが村の入り口に倒れてたから…」

店主「勝手に運ばせてもらったんだ」

春香「そうだ!やよい…!」ガバッ

春香「…痛たた…」

店主「あー、もう一人の嬢ちゃんなら、ホラ、隣に…」スッ

やよい「スースー…」

春香「…よかった…!」ポロ

春香(でも…)

店主「大分弱ってたみたいだったから、こっちで手当てさせてもらったよ」

春香「…あ、ありがとうございます」

店主「しっかしあんた、無茶するねぇ…」

春香「?」

店主「何の準備も無しに、人ひとり背負って砂漠越えだなんて…」

春香「はぁ…」

春香(覚えてない…)

春香(私、どうやってここまで…)

春香「…」

春香(でも…)

春香(すっごく嫌な気持ちが渦巻いていたのは、覚えてる…)

店主「ま、あんたも無理するな」

店主「2、3日は休んでってもらって構わないからさ」

春香「あ、ありがとうございます」

店主「ちなみに、お代は結構だからな?」

春香「え…?そんな…」

店主「困った時は、お互い様ってやつさ」

店主「…そうだあんた、腹、減ってるだろ?」

春香「あ、いえ…別に」グゥ

春香「あ…///」

店主「あっはっは!なんか作るから、安静にしてな!」スタスタ

ギィ…バタン

春香「…」

春香(私…助かったんだ…)






春香(なんか、久しぶりに食事した気がする…)

春香(やよいはまだ起きてないから…)チラ

春香(やよいの分は、手つかずだけど…)

やよい「……う」モゾ

春香「!」

春香「やよい?」

やよい「…ん…あ」

やよい「あれ?ここは…」

春香「やよい!よかった…!」グスッ

やよい「は、春香さん?」

やよい「春香さん!」ガバッ

春香「やよい…」

やよい「会いたかったですー!」ギュ

春香「……」ナデナデ

やよい「…」

やよい「はっ!そういえば」

やよい「みすとどらごんさんは…どこですか?」

春香「みすとどらごんさん?」

やよい「はい、私の…お、お母さん、らしいんですけど…」モジモジ

春香「あ…」

春香「…」

やよい「どーしたんですか?」

春香「やよい…あのね?」





春香「…という訳なんだ」

やよい「そんな…!」ウルッ

やよい「一緒にもやしパーティするって…」

やよい「言ってたのに…!」グスッ

春香「でもね?あの人は最後に…」

春香「やよいの力になりたい、って言って…」

春香「私をやよいの所に連れて行って、って…」

春香「やよい…」スッ

やよい「…これ、なんですか?」

春香「それが、やよいのお母さんだよ…」

やよい「…」

やよい「…」ギュッ

春香「綺麗な髪留めだよね…?」

やよい「…」

やよい「…はい!」

やよい(キレイです…真っ白で…)

やよい(まるでもやしみたい…ふふっ)

やよい(ずっと、一緒です)パチン

春香「うん、すっごく似合うよ!」

やよい「えへへ、そうですかー?」

春香「…」

やよい「そういえば、他の皆は、どうしたんですか?」

春香「…!」

春香「…他の、皆は」



春香「響ちゃん…と、美希…は無事…だよ」

やよい「うー、よかったですー!」

春香「ち、千早ちゃ…と、ぷ、プロデューサー…さ…は…っ」ポロ

やよい「は、春香さん?」

春香「いな…っいの…どこ…にも…」グスッ

春香「村…中…ヒック…さ…がし…た…のに…」ポロポロ

やよい「そ、そうですか…」

やよい(春香さん、すっごく辛そう…)

春香「わ、わた…しの、せ…いで…っ」グスッ

やよい「!」

やよい「そんな事ないです!」ガバッ

春香「…?」

やよい「春香さんは、いっつも皆の事を1番に考えてます!」

やよい「そんな、春香さんのせいで、2人がいなくなるなんて…」

やよい「考えられないかなーって!」

春香「…やよい」ヒック

やよい「大丈夫ですよ!2人とも、きっと無事です!」

やよい「いつもの、元気な春香さんに戻って下さい!」

春香「や、やよいぃ…」グスッ

春香「…っごめ…いっ…今だけ…」ガシ

やよい「…はい」ギュ

春香「…う、うわぁぁぁぁん!」ポロポロ



そういえば洞窟に入り込んでオクトを起こしてしまったあずささんはあれからどうなったんだ…
逃げてる途中にやっぱいつも通り迷子になりしらない場所にたどり着いたのか?

春香「…」

春香(やよい…あったかい…)ギュ

春香(柔らかくて、いい匂い…)クンクン

やよい「…」

やよい「…春香さん?」

春香「はっ!」ガバッ

春香「あ…ご、ごめんね?」

春香「もう、大丈夫だから」

やよい「うっうー!春香さんがスッキリしたなら、よかったですー!」



ガシャーン!

「な、なんだ、あんた達!」

「ここにいるのはわかっている!」

「探せ!」

「はっ!」

「ちょっと、やめてくれよ!」





やよい「なんか、下の階が騒がしいですね?」

春香「うん…私、ちょっと見てくるね?」

やよい「あっ…」

やよい「私も、行きます」

春香「やよい?」

春香「身体は、平気なの?」

やよい「もう、大丈夫ですー!」

やよい「それに…」

やよい「一人は、さみしいです…」

春香「わかった。一緒に行こ?」スッ

やよい「はい!」ギュ

スタスタ…

>>246
ストーリー的には、カイポの村を出たら、次は地下水脈ですね…

今は、これだけしか言えません…

大幅な改変あるの?

カイポの村 宿屋1F

春香「…うわ、ぐちゃぐちゃ…」

やよい「ひどいです!」

春香「あ、店主さん!」タッタッタッタッ…

春香「大丈夫ですか?」

店主「ああ、あんたらか…」

店主「オレは平気だが…店が…」

春香「何があったんですか?」

店主「ああ、バロンの兵隊が来てな…」

春香(また…バロン)

店主「なんか、あんたらを探してたみたいだったけど…」

店主「逃げなくていいのか?」

やよい「…春香さん!これじゃ…」

春香「うん…」

春香「私、ちょっと文句言ってきます!」スタスタ

やよい「あ、待って下さい!」スタスタ

店主「おい!兵隊さんに逆らって無事で…」

店主「…って、行っちまったか…」





カイポの村 はずれ

兵士1「あ…!」

兵士2「隊長!いました!」

兵士長「まったく、手こずらせやがって…」

春香「あ、あの!」

春香「なんでこんな事、するんですか!?」

やよい「店主さんに謝って下さい!」

兵士長「ハルカ隊長…そこの召喚士を差し出せば、許してやろう」

春香「召喚士って、やよいの事?」

やよい「う?」

>>249
基本、FF4のストーリーに沿って行く…つもりです

大きな変更は…ないようにします

うーん、あまり言うとネタばれにならないかな…

春香「やよいは…私の大切な仲間です!そんな事できません!」

兵士長「ふっ…まあ、問題ない」

兵士長「…もともと、2人とも始末する予定だったからな!」

春香「なっ…!」

やよい「うぅ…そんなの、ひどすぎます!」

兵士長「かかれ!」

兵士1「でやぁ!」ダッ!

兵士2「おおぉ!」ダッ!

やよい「や、やめて下さい!」ブゥン

パキィン!

兵士1「うあっ、て、手が…凍って…!」

春香「え…?」

兵士2「なっ…こ、こいつ、黒魔法も…!」

春香(あれが、やよいの力…!)

やよい「……!」

兵士2「こんのおっ!」ブン!

春香「あっ…!」

春香「やよい、危ない!」

やよい「あ…!」

春香「やめてーー!」ゴゥ

ズババーン!

兵士2「がはっ!」ガクッ

兵士長「な、なにをしておる!」

兵士「かかれ!かかれ!」

兵士1「む、無理です…」

兵士2「手に負えません…」

兵士長「こ、この、役立たず共が…!」

兵士長「ふ、ふふふ。こ、今回だけは、見逃してやろう…」

兵士長「さらばだ!」ダダダダ…

兵士1「隊長!」

兵士2「待って下さい!」

タッタッタッタッ…

春香「…」

やよい「…」

春香、やよい「…恐かったぁ~」ヘナヘナ

春香「やよい、平気?」

やよい「は、はい!春香さんも、だいじょーぶですか?」

春香「うん」

やよい「…」

やよい「春香さん」

春香「ん?」

やよい「あの宿屋が荒らされたのって…」

やよい「私のせい…ですよね…?」

春香「そ、そんな事…!」

やよい「私、わかってるんです。自分が狙われてる事…」

春香「やよい…」

やよい「それで…私…」

やよい「あの店主さんに、お詫びがしたいかなーって」

春香「!」






カイポの村 宿屋

やよい「じゃあ、私はこっちをお掃除しちゃいますね?」

春香「うん!じゃ、私はこっちを…」

やよい「うっうー!がんばりまーす!」タッタッタッタッ…

店主「なあ、ホントに手伝ってもらっちゃって、いいのか?」

春香「もちろん!」

春香「やっぱり、ただで泊めてもらうのは、悪いですし…」

店主「しかしなあ…」

春香「それに、店主さんも、言ってたじゃないですか?」

店主「へ?」

春香「困った時はお互い様、ですよ?」ニコッ

店主「…!」

店主「よーし!がんばるか!」

春香「はい!」

翌日、カイポの村

村人1「なあなあ、あの宿屋で働いている子達、知ってるか?」

村人2「ああ、かわいいよなぁ~!」

村人2「ハルカちゃんに会うためなら、オレ、毎日でも泊まっちゃうぜ!」

村人1「オレは、ヤヨイちゃんだな!」

村人1「あの純真無垢な笑顔…守ってあげたい!」

村人3「何言ってる!2人ともオレの天使だ!」

村人4「ヤヨイはオレの嫁」

村人5「ぼ、僕は、残った方をもらって行きますね?」

「なんだと!」

「オレのだ!」

「貴様には渡さん!」

ワイワイ ガヤガヤ…





カイポの村 宿屋

店主「2人のお陰で、大繁盛な訳だが…」

春香「店主さーん!2号室の準備、終わりましたー!」バタバタ

店主「よーし、じゃあ、夕食の仕込みを手伝ってくれ!」

春香「はーい!」

店主「ヤヨイは風呂の準備を頼む!」

やよい「うっうー!わかりましたー!」タッタッタッタッ…

店主「い、忙しい…」




夜、カイポの村

店主「ふぅ~!やっと落ち着いた~」

春香「あはは!お疲れ様です」

やよい「すっごいたくさんのお客さんが来てくれましたねー?」

店主「ああ、全部、2人のお陰だよ」

店主「ありがとう!」ペコリ

春香「そ、そんな…頭を上げて下さい!」アセアセ

店主「…」

店主「なあ」

春香「はい?」

店主「ハルカとヤヨイは、仲間を探してる、って言ってたよな?」

春香「はい、そうです」

店主「もしかしたら、違うかもしれんが…」

春香「?」

店主「ハルカとヤヨイがこの村に来る2日前に…」

店主「ここらじゃ見かけない女性が、この村に訪れたんだ」

春香「…」

やよい「…」

店主「ひょっとしたら、2人の探してる仲間なんじゃないかと、思ってな」

やよい「春香さん…!」

春香「う、うん…」

春香「その人、どんな人でした?」

店主「う~ん、キレイな人だったよ…確か、髪は青くて…」

春香「…!」

春香(…千早ちゃん?)

店主「あ、そういや、やたらと、あらあら言う人だったな…」

春香「あずささんだ…!」

やよい「あずささんですね!」

春香「それで、その人は、どこに…?」

店主「ああ、行き先は決まってなかったみたいだが…」

店主「地下水脈がある方角へ向かったよ」

やよい「ちかすいみゃく?」

店主「ああ、ダムシアンへ行くために通らなきゃならない洞窟さ」

春香(あずささん…)

店主「…」

店主「探しに、行くんだろ?」

春香「え?でも、明日もお店が…」

やよい「そうですー!」

店主「店の事なら、心配すんな」

店主「もともと、一人でやってきた訳だしな」

春香「店主さん…」

店主「明日の朝、出発しなよ」

店主「もちろん、泊まってっていいからさ」

やよい「あ、ありがとうございますー!」ウル

店主「バッ、バカ、泣くなよ…」

店主「ま、まあ…2人がいなくなるのは…」

店主「少し…さみしいかもな?」

店主「な、なんてな!あはは…」

春香「店主さん…」

店主「さ、もう夜も遅い、もう寝たらどうだ?」

春香「はい、おやすみなさい」

やよい「おやすみなさい!」

店主「ああ、おやすみ…」

宿屋 従業員の部屋

春香「…」

やよい「…」

春香「やよい…まだ起きてる?」

やよい「はい…」

春香「そっか…私も寝れなくて…」

やよい「…」

やよい「あの店主さん、すっごくいい人ですね…」

春香「うん、そうだね」

やよい「私、ちょっと思ったんです」

やよい「あの人、ちょっとだけ、プロデューサーに似てるかなーって」

春香「…!」

春香「そう言われてみれば…」

春香(ああ、だから、あの人と話すと、安心するのか…)

春香(だから、あの人の力になってあげたくなるのか…)

春香(プロデューサーさん…)

春香(今、どこにいるんですか…?)

春香「あ、そういえば…」

やよい「?」

春香「やよいには、まだ話してなかったけど…」

春香「プロデューサーさんね…?」

春香「べろちょろになっちゃったんだよ…」

やよい「え?それってどういう…」

春香「言葉の通り。プロデューサーさんは、べろちょろで…」

春香「私がいつも首から掛けてたんだけど…」

やよい(だから、あの時べろちょろが消えたんだ…)

やよい「会ってみたいです!」

やよい「べろちょろになったプロデューサーに」

春香「ふふ…」

春香(また、会えますよね?プロデューサーさん)




翌朝、カイポの宿屋

店主「おはよう、ハルカ、ヤヨイ」

春香「おはようございます!」

やよい「おはようございまーす!」

店主「…」

店主「ホラ、餞別…いや、給料だ、持っていきな」スッ

春香「わっ…とと」ズッシリ

春香「これ…お金ですか…?」

店主「ああ、働いてもらったんだから、対価は払わないとな?」

店主「あと、薬も少し、入れといた」

やよい「ありがとうございます!」

春香「店主さん…」グスン

店主「おいおい、笑って別れようぜ?」

店主「かわいい顔が、勿体無いぞ?」

やよい「ふふっ、そうですよ?春香さん」

春香「あっ…」ゴシゴシ

春香「そ、それじゃあ…」

店主「ああ」

春香「いろいろ、お世話になりました」

店主「こちらこそ」

やよい「お店、頑張って下さいねー?」

店主「ああ、ありがとう」

春香「ありがとうございました!」ペコリ

スタスタ…

店主「うん…」ポロ

春香「…」クルッ

春香「さようならぁー!」

やよい「お元気でー!」




店主「行っちまったな」

店主「いい子達、だったな…」

店主「あとは…」チラ

村人1「おい、オレのヤヨイちゃんはどこにいるんだ?」

村人2「ハルカちゃんを出せー!」

ワイワイ ガヤガヤ…

店主「これをどうするか、だな…」ハァ

春香たちがくる二日前だとすると現在かなり遠くにいそうなテレポ師あずささん(道に迷うとどこいくかわからないテレポート的意味でテレポ師)

>>259
ち、地下水脈は、きっとすっごい広いんじゃないかな?

春香「あ、そうだ」

春香「少し、買い物して行こうか?」

春香「お金ももらったし…」

やよい「そうですねー」



「人が倒れてるぞー!」

「大丈夫かー?」

ワイワイ ガヤガヤ…

やよい「…?何かあったんですかねー?」

春香「ちょっと見に行ってみようか」スタスタ

やよい「あ、春香さーん!」スタスタ



「おい、大丈夫か?」

「すごい熱だ…」

「しかしこの子、かわいいな。よしオレが…」

「おいやめろ」

春香「す、すいませーん、ちょっと通して下さーい…」ススッ

村人「あっハルカちゃん」

春香「あ!」

春香「美希!」

やよい「美希さん!」

美希「ハァ、ハァ…」

美希「は、ハニー…」

春香「な、なんでここに…?」

やよい「春香さん!」

やよい「美希さんを、休ませましょう!」





カイポにセシルより先に来てたのってローザじゃ…
倒れて寝込んでるけど

カイポの村 宿屋

店主「…で、また戻って来た訳か」

春香「は、はは…す、すいません…」

店主「まったく、センチな気分が台無しだな…」

やよい「あ、あの!」

やよい「美希さんは、大切な、仲間なんです!」

店主「ああ、わかってるよ」

店主「ただな…」

店主「あんた達のお陰で、今やこの宿屋も大繁盛」

店主「オレも、店を回すので手いっぱいなんだ…」

店主「どっちか一人、この子の看病の為に残ってもらわないと…」

ガチャ…

村人1「オレがやります!」

村人2「いやオレが!」

村人3「オレも!」

店主「うわっ!お、お前ら…聞いてたのか…」

店主「まったく、なんて客だ…」

村人1「オレ達が手伝えば、看病できるでしょ?」

春香「皆さん…」

やよい「皆、やさしいです…!」

店主「…わかったよ。じゃあ、この子は、1号室に運んでくれ」

村人達「はい!」

>>263
うん、さすがです

まあ、細かい事は気にしない(>>1が忘れてただけってのは、秘密にしておこう…)



これだけの人数の行動を管理するのは、やっぱ大変だなぁ…

初SSなので、生暖かく、甘酸っぱく見守ってもらえれば…

宿屋 1号室

店主「それにしても、すごい熱だな…」

春香「美希…」

春香(とりあえず、美希は店主さんに任せる事になったけど…)

春香(早くあずささんの所に向かわないと…)

春香(でも、美希も心配だし…)

春香(プロデューサーさん…)

春香(プロデューサーさんなら、どうしますか…?)

店主「こりゃ、もしかしたら、高熱病かもしれないな…」

やよい「こうねつびょう?」

店主「ああ、主に砂漠でかかる病なんだが…」

店主「ずっと熱が下がらず、下手すりゃそのまま…」

春香「…!」

店主「…っと、すまん…」

店主「治すには、『砂漠の光』ってアイテムが必要らしいぜ?」

春香「砂漠の…光、ですか」

やよい「それって、どこにあるんですか?」

店主「ダムシアン地方に住む、アントリオンって魔物の分泌液、らしいぜ?」

店主「だから、どちらにしろあんたらは…」

店主「地下水脈を通ってダムシアン地方へいかなきゃならないみたいだな」

店主「と…ここまでの話、理解できたか?」

春香「多分、8割くらいは…」

やよい「はうー!半分もわかりませんでした…」

店主(うーん、この2人、心配だ…)

店主「で、2人でダムシアンに行くんだよな?」

春香「あ…」

春香(ねぇ、やよい…)

やよい(な、なんですかー?)

春香(さすがに、男の人しかいないとこに…)

春香(美希を置いて行くのも、気が引けるんだけど…)

やよい(あ、確かに!)

やよい(でも、それじゃあ、どっちかが残るんですか?)

春香(それだと、一人で旅立たなきゃいけないんだよね…)

やよい(うー、難しいです…)



ガチャ…




「や、やっと…辿り着いたわ…」

店主「ん…?あんただれだ?」

店主「お客さんなら、ちょっと下に…」

春香「あ……!」

春香「あなたは…!」




春香「ものまね士さん!」





ものまね士「……」

ものまね士(……白魔道士ですから!)

ものまね士「ハ、ハルカ様、お久しぶりでございます」

やよい「?」

店主「ものまね…士?」

春香「でも、どうしてここに?」

ものまね士「ああ、ミキさんが、どうしても『ハニー』という方に会いたいと…」

ものまね士「城を飛び出してしまって…」

ものまね士「途中まで、一緒だったんですけどね…」

ものまね士「いつの間にか、はぐれてしまって…」

ものまね士「すみません…」

春香「あ、いえ…来てくれただけでも、嬉しいですよ?」

春香(ものまね士さんに、美希の看病をお願いしよう!)

やよい「あの…春香さん?」

春香「えっ?」

やよい「このお姉さんは、誰ですか?」

春香「そっか、やよいとは面識がないんだ…」

ものまね士「ハルカ様、説明をお願いします」

店主「うん、何がなんだがわからん」

春香「あ、ええとですね…」




春香「と、いう訳です…」

やよい「へー、美希さんのものまねですかー」

やよい「ちょっと見てみたいかなーって」

ものまね士「…え?」

美希「zzz…」

ものまね士(な、何を…!)

ものまね士(無茶でしょ?無茶過ぎるでしょ?)

ものまね士(いきなり初対面の人の前で…)

春香「や、やよい…ものまね士さん、困ってるよ?」

やよい「うぅ…見たかったですー」ションボリ

ものまね士(あ…)キュン

ものまね士(な、なんて純粋な目なのかしら…)

ものまね士(まさか…天使?)

ものまね士(この目を曇らせたら、私は地獄に落ちるわね…)

ものまね士(大丈夫、できる…)

ものまね士(あれだけ練習したじゃない!)

ものまね士「やります!」

春香「え?やるの!?」

やよい「ほんとーですかぁ!」パァー

ものまね士(う…この笑顔、すごい破壊力ね…)

ものまね士「じゃあ…いきます!」ゴゴゴゴ…



ものまね士「ミキね、ハニーの事を思うと…」

ものまね士「すっごく、すっごーく胸がドキドキするの!」




春香「…」

やよい「…」

美希「……ん」

やよい「わー!すごいです!」

やよい「本物かと思っちゃいましたー!」

春香「すごい…また、精度が上がってる…」

ものまね士(なんだろう…?)

ものまね士(達成感と共に、虚無感が…)

店主(元ネタ知らんオレとしては…)

店主(なんのこっちゃ、って感じだけどな…)

美希「…むにゃ…」

春香「それでですね…」

春香「ものまね士さんには、美希の看病をお願いしたいんですけど…」

ものまね士「あ、はい。もちろん、そのつもりです」

やよい「ありがとうございますー!」

店主「うん。そいつは助かるな」

店主(ん?そういえば、このねーちゃんは…)

店主(一人で砂漠越えして来たんだよな…?)

店主「なあ、あんた…」

店主「身体は、なんともないのか?」

ものまね士「?…ええ、特に…」

店主「そうか」

ものまね士(そこら辺の男より、よっぽどタフだなぁ)

春香「それじゃ、そろそろ…」

やよい「はい!今度こそ…」

店主「おお、行くか」

ものまね士「お気をつけて…」

ものまね士「ミキさんの事は、任せて下さい!」

春香「はい、よろしくお願いします!」

店主「どこかで水を買っていった方がいいぞ?」

やよい「あ、そうですねー!」



春香、やよい「じゃ、行ってきまーす!」

あれ?この人にエスナ使ってもらえば解決するんじゃ

>>272
それだと、ゲームでも万能薬で治療可能に…

まあ、イベントなのでね…

ものまね士は、美希を看病させる為に出したんです…

飛空艇

律子「……ふぅ」

律子「…」

律子「とりあえず、小鳥さんの指示通りにしたけど…」

律子「この後はどうすればいいのかしら…」

律子(小鳥さんの手紙では…)

律子(この世界は、まるで異世界のような言い方だった)

律子(確かに、船が空を飛ぶ、なんて現代の技術じゃ無理よね…)

律子(小鳥さん、私に何をさせようというの…?)

律子(私は、どんな役を演じればいいの…?)

律子「…」

律子(演じる…か)

律子(アイドルを卒業した私が…?)

律子(ふふ…)

律子(うまくできるかしら?)

P「うう……」

律子「あら?」

P「…ここ…は?」

P「…そうだ」

P「春香ー!千早ー!」

P「やよいー!」

律子「…大丈夫、皆無事ですよ?」

P「え…律子か?」

P「…そうか、律子も来たのか」

P「ともかく、無事でよかった…」

律子「驚きましたね…」

律子「プロデューサーさん、本当にあなたなんですね…」

P「ああ、なぜか俺だけこんな姿でな…」

P「どうやら俺は、招かれざる客、らしい…」

律子(招かれざる…?)

P「あ、そういえば皆は?」

P「律子が助けてくれたんだろ?」

律子「ええ…」

律子「…」

律子「…じゃあ、案内しますね」スッ

スタスタ…

P「あっ…」

律子「どうしたんですか?」

P「すまん、連れてってくれないか?」

律子「…」

律子(…そっか、あんな姿だもの…)

律子(自分で移動できないのね)

律子(ふふ…なんだかかわいい…)

律子「じゃあ、行きましょうか」フワッ

P(あ…)

P(いい匂い…)ドキドキ

P(…って、何ドキドキしてるんだ俺は…)

律子「着きましたよ」

P(ダメだ…この身体になってから…)

P(人と、触れ合う事が多くて…)

律子「プロデューサーさん?」

P「あ?うん、そうだな」

律子「…?」

飛空艇 船室

千早「…」

千早(ここは、どこかしら…)

千早(私、助かったの?)

千早(春香…高槻さん…)

千早(プロデューサー…)


ガチャ…


千早「…!」

律子「あら…お目覚めね?」

千早「律子…?」

千早「そう…あなたも来てたのね…」

千早「律子が助けてくれたの?」

律子「…」

律子「ええ…」

P「千早…!」

千早「プロデューサー?」

千早「無事だったんですね…」

千早(…よかった)

千早「…それで、皆は…?」

P「そうだ!律子、皆はどこにいるんだ?」

律子「…」

律子「いないわ」

P「えっ?」

千早(……?)

律子「あなた達だけよ」

P「ど、どういう…?」

律子「他の2人は、見つからなかったの」

千早「……!」

P「まさか、地震で飛ばされて…?」

P(春香…やよい…)

律子「今も、捜索中よ」

>>1は初SSなのにここまで書けるとはすごい

千早「ところで、律子」

律子「どうしたの?」

千早「プロデューサーを、渡してもらえないかしら?」

P(ん……?)

P(ひょっとして、俺が恋しくなったか…?)

律子「…」

律子「なぜ?」

千早「少し、話があるの」

律子「私に聞かれたら、困るのかしら?」

千早(罠か…もしくは誘導か…)

千早(いずれにしても…)

千早(ここは、前に出るしかないわ)

千早「そうね…」





千早「嘘をつく人は、信用できないものね」






P「え……?」

律子「……!」

律子「どういう事、かしら?」





P「千早…何言ってるんだ?」

千早「プロデューサーも、気づいてたと思ったんですけど…」

律子「…」

千早「簡単な事です」

千早「私達は『皆はどこに?』と、律子に尋ねましたね?」

P「ああ…」

千早「でも律子は『わからない』『他の2人は見つからなかった』と言った…」

P「………あ!」






千早「なぜ、2人だと断言できたの?」





千早「私達は、人数については明言していない」

P「そ、そうだ!皆、としか、言ってない…」

律子「……!」

千早「私とプロデューサーだけ救出した理由が、あるのね?」

律子「…」

律子「……合格よ」ニコッ

P「?」

千早(やはり…罠?)

律子「私の目に、狂いはなかったわね」
スッ


律子「千早…あなたを、もらうわ」ギロッ


千早「……くっ!」ドクン

千早(な、何…?)

千早(か、身体に…頭に…)

千早(何か…入ってくる…っ)

千早「ああっ!」ビクン

P「千早!」

P「り、律子!何をしたんだ!?」

律子「大丈夫、そのうち慣れるわ」

律子「千早…あなたなら、罠だって事も、気づいたんでしょうね…」

律子「でも、まさか『こう』なるとは、思わなかったみたいね…」

千早(そ、そう…ね…勇み足、だったわ…)

律子「私ね…ある人から、言われたのよ」

律子「パートナーを見つけなさいって」

律子「私のパートナー…」

律子「誰が相応しいと思う?」

P(ま、まずいぞ…)

P(まさか『こっち側』に来てしまったとは…)

律子「私、考えたわ…」

律子「765プロで、誰の頭脳が一番私に必要か…」

律子「雪歩、やよい、春香、響は論外…」

律子「伊織と真は、我が強すぎる…」

律子「亜美、真美は、考えが甘い…」

律子「あずささんと美希は、たまに鋭いけど、不安要素が多すぎる…」

P「律子!お前、何言ってるかわかってるのか!」

千早(プロデューサー…おそらく律子は…)

千早「…くっ!」ガクッ

律子「貴音さんと千早で、悩んだの」

律子「…でも」

律子「やっぱりあなたが一番…」

律子「私に近いのよ」

千早(ダ、ダメ…)

千早(意識…が…)ドサッ

>>279
ありがたいお言葉…

でも…実際やってみると、うまくいかないね…


P「千早ぁーーー!」

P「律子!なぜ……ぐぁ?」ガシッ

律子「プロデューサーさん、あなたはなぜ、平気なんですか…?」ググッ

P「ぐっ…な、何の事…だ…」ジタバタ

律子(…そう、か)

律子(招かれざる、客…ですものね…)

律子(私にとっては、全く逆ですけど…)

律子「…」

律子「…千早のそばに…いてあげてください」スッ

P「律子…」


スタスタ…

ガチャ…バタン


P(律子が『あの役』だとしたら、操られてるだけだ…)

P(そうだよな…律子…?)




飛空艇 船長室

律子(…プロデューサーに効かなかったのは、想定外だったけど…)

律子(小鳥さんに対する駒としては、充分ね…)

律子(あとは…千早がうまくやってくれるかどうか…)

律子(…悪役って、結構楽しいかも…)フフフ…

やはり、原作に完全に沿っていくのは無理かも…


なぜなら、>>1が、やりたい事を思いついたら、無理やり話にねじ込んでしまうから…


で、後で辻褄合わせに苦労するという…


大筋は逸れないように、頑張ります…



ところで、リッちゃんって、Pの事さん付けで呼ぶっけ?

殿付けか呼び捨てだった気がする

でぃあ 律子さん

お疲れ様です!

どうやら、千早ちゃんをパートナーに

選んだみたいですね?

さっすが、お目が高いです!

それと、何か隠し事、してます?

ううん、怒ってませんよ?

むしろ、大歓迎です!

頭脳戦で律子さんと戦えるなんて、

こんな光栄な事、ありませんから!

あ、次のお願い、添付しておきました~

それでは、千早ちゃんと仲良くしてくださいね。


音無小鳥

>>287
ありがとう

じゃあ、やっちまったのね…

飛空艇 船長室

コンコン

律子「どうぞ?」

兵士「失礼します!」ガチャ

律子「何?」

兵士「リツコ様、手紙が…」

律子「はぁ~…」

律子「そこ、置いといてくれる?」

兵士「はい!」スッ

兵士「失礼しました!」


ガチャ…バタン


律子「今度は何よ…?」

律子「…」

律子「…」

律子「…………ばれてる」

律子「っていうか何?小鳥さんのこの自信は…」

律子(まあ、今の私は、小鳥さんに逆らえないみたいだけど…)

律子(でも、さすがの小鳥さんも…)

律子(プロデューサーにはまだ気づいてないみたいね…)

律子「で、今度は何をしろってのよ…」

律子「…」

律子「…」

律子「そんな…!」

律子「…本当に、ここまでするの…?」

律子(まあ、選択肢は、ひとつしかない…か)

律子は基本呼び捨て
茶化したりするとき殿つけたりする
あと律子は貴音を呼び捨てする

>>291
ありがとう

そっか、両方とも勘がはずれたのか

リッちゃんごめん

呼称表、呼称表を使う
笑顔の記事にあったはずなの

まあ765アイドルで頭がキレるというかいざって時に冷静沈着に行動にでれるとしたら千早か貴音くらいだもんな
それに貴音は月にいるからどちらにしろ選択肢は一つしかないし
つか小鳥さんはどうやって手紙出しとんねん封印の身状態なのに…
念波かと思ってたのに
あと実際のストーリーに大きく外れなきゃ好きなように書いていいのよ

律子が登場する度にあのテーマが流れるんですね

念話な手紙なんだよきっと

>>293
ありがとー

こしょーひょーホントにあってウケた

便利なの



>>294>>297
なんかもう…いろいろすんません

いちいち言い訳するのはやめた

しょせんGだしね

地下水脈前半

春香「わぁ、涼しい~」

やよい「はわー、ホントですねー」

春香「外と比べると、天国だよね」

春香(なんか、真夏にコンビニに入った時みたい…ふふ)

やよい「さーがんばって、あずささんを探しましょー!」

春香「おー!」




春香「ふぅ、ふぅ…」テクテク

やよい「るんるん」スタスタ

春香「け、結構、歩いたね…」

やよい「そうですかー?私はまだまだ平気ですよ?」

春香「やよいは元気だねー」




春香「ハァハァ…」トボトボ

やよい「ふんふーん」スタスタ

春香「や、やよい…少しやす…」

やよい「あっ!こんなところにカブトムシが!」

やよい「長介に持って帰ってあげたいかなーって」

春香「…」

春香(何、この体力の差は…)




春香「ゼェ…ゼェ…」ヨロッ

やよい「あーゆーれでぃ!あいむれいでぃ~」

春香(も、もう…無理…)

春香「あ…」ズルッ

ドテッ

春香「…」ゼェゼェ

やよい「は、春香さん!」タタタタ

やよい「だいじょーぶですかぁ?」

春香「ハァ、ハァ…ちょっと…休まない?」

やよい「はい、わかりましたー」



やよい「あっ、あそこ、出口じゃないですかぁ?」




地下水脈前半を抜けたフィールド

あずさ(困ったわ…)

パチパチ…

あずさ(あのタコさんをどうにかしないと…)

あずさ(先に進めないのね…)

メラメラ…

あずさ(あ…)

あずさ(お魚、焼けたみたい…)スッ

あずさ「はむっ…」

あずさ「!」

あずさ「身が引き締まっていて、美味しいわ」ウフフ

あずさ(お刺身にしてみても、いいかも…)

あずさ「…」

あずさ(うう…)

あずさ(お酒…飲みたいわ)





春香「もう、すっかり夜だ…」

春香(今晩、どこで寝よう…)

やよい「あっ、春香さん!あっちが明るいですー!」

春香「あ…ホントだ」

やよい「行ってみましょう!」

春香「そうだね!」

スタスタ…




春香「これって、テント?」

やよい「はう~キャンプですかね~?」ワクワク

春香「あの~」

春香「誰か、いますかぁ」

あずさ「は~い?」スタスタ


春香「…あ!」

やよい「あ!」

あずさ「あらあら~?」


春香「あずささ~ん、探しましたよぉ~」

やよい「うっうー!見つかってよかったですー!」

あずさ「春香ちゃん…!やよいちゃん…!」

あずさ(2人とも…無事でよかったわ~)

あずさ(というか、久しぶりに人に会った気がするわね~)

あずさ「あら?そういえば…」

あずさ「2人…だけ?」

春香「あ、ええとですね…」




春香「………と、いう訳です」

春香(こうして説明するのも…)

春香(もう何度目だろ…)

あずさ「あらあら、大変だったのねぇ…」

あずさ(2人とも…)

あずさ(私も、しっかりしなきゃ、ね)

やよい「…」グゥ

やよい「はっ!」

春香「…クスッ」

あずさ「あらあら…」ウフフ

やよい「あぅ……///」

春香「そういえば、お腹空いたね…」

あずさ「あ…じゃあ、お魚、食べる?」

やよい「え?いいんですかー?」

あずさ「もちろんよ!」

あずさ「丁度、ひとりじゃ食べ切れないな~って思ってたとこなのよ~」

あずさ「ちょっと待っててね?」

スタスタ…



あずさ「はい、どうぞ?」

ドッサリ

やよい「わー!たくさんありますねー!」

春香「あ、あずささん、これ、どうしたんですか?」

あずさ「獲ったのよ?」

春香「ひとりで?」

あずさ「もちろん!」ウフフ~

春香(あずささんのサバイバル能力がすごすぎる…)

やよい「じゃあ、いただきまーす!」モシャモシャ

やよい「!」

やよい「お、美味しいですー!」

あずさ「あら~よかったわ~」

あずさ「どんどん食べてね?」

春香「もぐもぐ…」

春香(あ…ホント、美味しい)

春香(調味料もないのに、不思議…)

春香「あ、そうだ」

春香「お水、あった方がいいよね…」

ゴソゴソ…

コロンッ

あずさ「あら?」

あずさ「何かしら?」

あずさ(………これは!)

あずさ「春香ちゃん、気がきくわね~」
ウフフ

春香「え?……あ」

春香「あずささん、それぽーしょ…」

あずさ「ゴクゴク…」

あずさ「ふぅ~」

あずさ「美味しいわぁ」

春香「あ、あずささん?」

あずさ「ら~いじょうぶよぉ~」ヒック

春香(あれ…?)

春香(ポーションって、お酒だったの…?)

あずさ「はるかちゃ~ん」ダキッ

春香「ちょ…あ、あずささん…!」ジタバタ

やよい「…はるかさぁ~ん」ギュ

やよい「な、なんだか…身体が熱いんです…」モジモジ

春香「や、やよいまで…?」

あずさ「ウフフ~楽しくなってきちゃったぁ」

あずさ「まだまだ宴はこれからよぉ~」

春香(プロデューサーさん)

春香(私、無事に明日を迎えられるんでしょうか?)

春香「や、やよい…そ、そんなトコ…あっ///」

あずさ「かわいいわ…春香ちゃん…」ムニュッ

春香「だっ、ダメ…」

春香「ああぁぁぁ~~!」




カイポの村

店主「ぁぁああああああ!!!」

…ガチャ

ものまね士「ちょっと、もう夜なんだから、静かにしてくだ…」

店主「オレの…」

ものまね士「?」

店主「オレの秘蔵の…」

店主「バッカスの酒が、無い!」

店主「楽しみにしてたのに…」グスン

ものまね士(…知らんがな)



ダムシアン城

ドゴーン! ズガーン!


「来たぞ!」

「空からなんて卑怯な!」

「女子供を避難させるんだ!」

ザワザワ…


アンナ「…どうやら、何者かが攻めてきたようですわね…?」

雪歩「こ、恐いですぅ…!」

タッタッタッタ…

兵士「王女!またこんな穴におられたのですか!」

雪歩「ひっ!」

雪歩(お、男の人~!)

アンナ「ユキホ様、私がついております…安心してください」ギュッ

雪歩「…アンナさん…」

アンナ「王女は私に任せていただけませんか~!」

兵士「わかった!頼んだぞ、アンナ殿!」

タッタッタッタッ…

アンナ「さあ、ユキホ様…」

アンナ「とりあえず、この穴から出ましょう?」

雪歩「えっ…でも…」

アンナ「大丈夫!ユキホ様は、何があっても私がお守り致しますわ!」

雪歩「あ、アンナさん…」

雪歩(こんなひんそ~でチンチクリンな私のために…)

雪歩(せ、せめて…足手まといにならないようにしよう…)

ズガーン!

兵士1「うわぁ!」

ドサッ

兵士2「大丈夫か!」

兵士3「まだ来るぞ!」

バロン兵「」ゾロゾロ

兵士2「くそっ!」



アンナ「…」キョロキョロ

アンナ「ユキホ様、こちらへ!」

雪歩「は、はい!」

タッタッタッタッ…




律子「…」スタスタ…

律子(…嫌な気分になるわね)

律子(さっさと引き上げたいわ…)

律子(千早とプロデューサーは、置いてきて正解ね)

律子(…所詮、私は駒に過ぎない…)

律子(…今は、ね)



王の間

アンナ「ここなら、少しは時間を稼げるでしょう」

兵士4「ですが、王はすでに討たれ…」

兵士4「城の周りも囲まれました…」

兵士4「もはや、逃げ道はないかと…」

アンナ「だから、何か策を考えるのです」

アンナ「最期まで、諦めてはいけません!」

雪歩(アンナ…さん)

兵士4「…わかりました!この扉は、我々が死守します!」

アンナ「ええ、お願いします」



雪歩「アンナさん…強いんですね…」

雪歩「私、恐くて…足が震えちゃってますぅ」ガクガク

アンナ「ふふっ…私の足を見てください」

雪歩「?」チラ

ガクガク…

雪歩「あ…!」

アンナ「私も、ユキホ様と同じくらい、恐いんです」

アンナ「でも…私は、ユキホ様を守りたい」

アンナ「だから、ありったけの勇気を奮い立たせてるんです」

雪歩「…勇気」

アンナ「ユキホ様…」

雪歩「はい?」

アンナ「あなたは、すでに心に決めた人が、いるのでしょう?」

雪歩「えっ…あ、あの、その………うぅ///」

アンナ「…はじめから、わかっておりました」

アンナ「けれど、私はやっぱり、あなた以外は考えられません」

雪歩「そ、そんな…」モジモジ

アンナ「だから、決めたのです!」

アンナ「たとえ、あなたの心が私になくても、ユキホ様は私が守る…」

アンナ「あなただけは、死なせませんわ」ニコッ

雪歩「あっ……」ドキドキ

雪歩(私も、強くならなきゃ…!)



アンナ「ところで…」

アンナ「想い人にはもう、気持ちを伝えたのですか?」

雪歩「うぅ…まだなんですぅ…」

アンナ「ユキホ様…時には壁に向かって行く勇気も…必要ですよ?」

雪歩「は、はい…頑張りますぅ…」

雪歩(真ちゃん…)

クリスタルルーム

律子(これが、クリスタル…)

律子(すごい輝き…ダイヤの比じゃないわね)スッ

律子「…」スタスタ…

律子(クリスタルも手に入れたし、もう帰りたいんだけど…)

律子(…サボったら、小鳥さんに何言われるかわからないわね)

律子(あら…?)

律子(ふふ…いつもと、逆ね…)



王の間前

兵士達「」

律子「…さて」

律子「行きますか!」

…ガチャ

アンナ「!」

雪歩「あ…」

律子「雪歩…久しぶりね」

雪歩「り、律子さん…!」

雪歩(よかったぁ…律子さんなら、なんとかして…)

ブゥン!

雪歩「きゃっ!」ドサッ

アンナ「ユキホ様!」タッタッタッタッ…

アンナ「大丈夫ですか!」ガシッ

雪歩「は、はい…」

雪歩(今…律子さんの方から、何かが飛んで来たような…)

律子「あら、はずしたわね」

雪歩「えっ?」

律子「雪歩…そういう事だから…」




律子「悪いけど…死んで?」


ゴゥ…


シャキィーーン!


アンナ「ユキホ様!」バッ!

雪歩「あ、アンナさん!」








真が演じることになったヤンって既婚者だよな
しかも朝フライパンで殴って起こすような嫁

>>308
ヤンの妻、そのうち出てきます

話とか、まだ考えてないけど


早くヤン妻と雪歩を絡ませたいの

>>309
奥さん涼ちんあたりかな

りっちゃんとはるるんは姉妹なのかー

春香が嫌いだ。

>>310
あっ…

765と961しか出ません…

876知らない

961もどうしようか悩んでる



役的には、姉妹だけど…

りっちゃんは、ちーちゃんの方がお気にみたい

はたして、春香に興味持ってくれるのかな

>>311
どうでもいいって言われるよりはましかなーって


でも、表現がまだ中途半端かも…


このスレ見て丁度セールしてたからFF4買ったわ

地下水脈後半

あずさ「この先に、出口があるみたいなんだけど…」スタスタ

あずさ「タコさんが出口を塞いでるのよね~」

春香「タコさん…ですか」スタスタ

やよい「なんだか、あまり恐そうに思えないかなーって」スタスタ




3人「……」じーっ

オクトマンモス「zzz…」



春香「寝てる…ね」

やよい「寝てますね」

あずさ「寝てるわね~」

あずさ(そういえば、この間も寝てたわね~)

あずさ(ふふ…なんだか、美希ちゃんみたいね~)

春香「静かに行けば、平気…かなぁ」

あずさ「そうねぇ…」

あずさ(そもそもこの間は…)

あずさ(私が、便利な棒を落としちゃったから起きたのよね~)

あずさ(あら?忘れてたけど…)

あずさ(あの便利な棒、置いてきちゃったのね…)

あずさ(便利だったのに、残念ねぇ)


やよい「あのー」

やよい「通してくださいってお願いしても、ダメですかねー?」

春香「え…それは、どうだろう?」

あずさ「言葉が通じれば、いいんだけどね…」

やよい「言葉…」

あずさ「……あ」

あずさ「こういうのは、どうかしら…」

ヒソヒソ…


やよい「あずささん、すごいです!」

春香「いい考えですね…」

春香「やってみましょう!」

あずさ「………」

あずさ「2人とも、準備はいいかしら?」

2人「はい!」

あずさ「じゃ、いくわよ…?」ポゥ…

あずさ「えいっ!」


ピシャァァーーン!


オクトマンモス「……」パチ

オクトマンモス「……?」キョロキョロ


あずさ「今よ、2人とも!」

2人「えーいっ!」


ドサドサッ


オクトマンモス「……!」

ズル… ズル…

春香「やった!魚の方に行った!」

あずさ「今のうちに、行きましょ!」

タッタッタッタッ…

オクトマンモス「モシャモシャ…」

オクトマンモス「……」チラ


あずさ「もう少し…!」タッタッタッタッ…

春香「あっ…」ツルッ

バッシャーン!

やよい「は、春香さん!」

あずさ「春香ちゃん、平気?」

春香「は、はい…すみません!」

オクトマンモス「グォーン!」

ズル… ズル…

春香「ああ…気づかれちゃった…!」

やよい「タコさん!」バッ!

やよい「見逃してください!」ペコリ

オクトマンモス「グォォーーン!」

やよい「……え?」



あずさ「やよいちゃん!」

春香「やよい!」

春香「やよいは私が守る…!」グッ

やよい「春香さん、待ってください!」

春香「やよい?」



やよい「タコさんは、私達を襲う気は、ないそうです…」



春香「えっ…?」

あずさ「あらあら~」

やよい「はい、それどころか…」

オクトマンモス「グォン、グォン!」

やよい「『魚、うまかった。ありがとう』って言ってます!」



春香「や、やよい…タコさんの言ってる事、わかるの?」

やよい「はい!わかりませんけど、わかります!」

あずさ「やよいちゃん…その言い方は、ややこしいわ…」

オクトマンモス「グォン、グォォン!」

やよい「え?そうなんですか?」

やよい「へぇー!ありがとうございます!」



春香「会話、成り立ってるみたいですね…」

あずさ「え、ええ…不思議ね…」

やよいが響の能力に目覚めた…

オクトマンモス「グォン、グォォン!(あ、そうだこの杖、おっぱいねーちゃんのだろ?)」スッ

やよい「えっ……」

オクトマンモス「グォンォン!(返しといてくれよ)」

やよい「え…と、あ…の……うぅ///」

春香「やよい、どうしたの?」

やよい「…」チラ

あずさ「やよいちゃん?」

やよい「…」チラ

やよい「………」

やよい(あ、あずささんの方が…)

やよい(お、大っきい…かなぁ…って///)

やよい「あずささん…」スッ

あずさ「あら~、これ、便利な棒じゃない!」

あずさ「タコさん…どうも、お手数お掛けしました」ペコリ

春香(プロデューサーさん…)

春香(人は…)

春香(ううん、タコは、見かけによらないみたいです)



あずさ「それじゃ…」

あずさ「どうもお世話になりました~」

春香「タコさん、ありがとうございました!」

やよい「お元気で~!」

オクトマンモス「グォォーーン!(あんたらも、達者でなー!)」



春香「いい人…いや、タコでしたね」

あずさ「そうね~」

春香「ところでやよい、すごいね!」

春香「タコの言葉が、わかるなんて…」

やよい「そうですねー!」

やよい「あっでも…」

あずさ「どうしたの?」

やよい「響さんと、カブってるかなーって」

春香(……確かに)

あずさ「あ、外に出るわ…」



ダムシアン砂漠

春香「また、砂漠…」トボトボ

あずさ「あ、あついわね…」トボトボ

やよい「そうですねー!」スタスタ

春香(やよい…元気すぎ…)

春香「あ…そういえば…」

春香「あずささんは、どこに向かってたんですか?」

あずさ「それが…私もよくわからないんだけど…」

あずさ「なぜか、こっちに向かわなければいけない気がしたのよね…」

あずさ(私の娘…か)

あずさ(どんな顔して会えばいいのかしらね)

春香「……あ!」

春香「あそこ、何かあるみたい」

やよい「町?でしょうか…?」

春香「それにしては、ちょっと大きいような…」

あずさ「…春香ちゃん?」

春香「ええ、とりあえず行ってみましょう!」

スタスタ…

春香の場合鎧着てるから…着てるよね?

ダムシアン城 王の間

雪歩「あ…あ……!」ブルブル

アンナ「ユキホ…様…」ヨロッ

アンナ「無事で、よかった…!」ドサッ

雪歩(アンナさんが、私の身代わりに…!)

雪歩(あ、足が…動かないよぉ…!)ガクガク

律子「……」

律子(…もう、後には引けない!)

律子「さあ、雪歩…あとは、あなただけよ…?」ゴゴゴゴ…

雪歩「い…や…!」

雪歩「こ、来ない…で…!」ズリ…

律子「それは…無理な相談ね」スッ




アンナ「ユキホ様…気を…しっかり…!」

雪歩「あ、アンナさ…」

アンナ「…忘れて…しまったのですか…?」

アンナ「どうか…勇気を!」

雪歩「勇…気」

雪歩(そうだ…私、こんな自分を変えたくて…でも…)

律子「…」

律子(スキだらけなんだけど…)

律子(ま、いいか…)

律子(どうせ、雇われの身だし…)

アンナ「そうです…!あなたには…!」



アンナ「想い人が、いるのでしょう?」

雪歩「!!」

雪歩(真ちゃん…!)

雪歩(私…ひんそーで、ちんちくりんで…)

雪歩(勇気、の欠片も持ってないけど…)



雪歩(真ちゃんを想うこの気持ちだけは!)

雪歩(誰にも負けない自信がありますぅ!)

雪歩(たとえ、相手が律子さんでも、邪魔は…させません!)

雪歩(アンナさん!ありがとうございますぅ!)



雪歩「……」チャキッ!

律子「ふむ…」

律子「まぁ、一方的なのも面白くないし、ね!」ボゥ…

律子(雪歩…あなた、そんな顔もできるのね…)

律子「…嬉しいわ!」バッ!


ゴオオォォーー!


アンナ「ユキホ様!」

雪歩「…大地に眠る元素達よ…我に、力を!」


雪歩「土遁!」


ザバァー!


律子「土遁て…いつもみたく掘ってるだけじゃないの…」

律子「え……?」

律子「な、何…あの早さ…!」

雪歩「…」ザバッ

シュンッ ザバッ

シュンッ ザバッ

シュンッ ザバッ

律子「な、何よ…あの土の量は…!?」


ザバァー! ジュ……!


アンナ(さすがですわ、ユキホ様!)

律子「雪歩…こんな力を持っていたなんてね…?」

雪歩「わ、私だけの力じゃないですぅ!」

雪歩「私と、アンナさんの…ふ、2人の力ですぅ!」

アンナ(2人の、初めての共同作業、ですわね…?)

アンナ(もう…大丈夫かしら…)

アンナ「ユキホ…様…」

雪歩「!」

雪歩「アンナさん!」タッタッタッタッ…

…ガチャ

春香「…あっ!」

春香「雪歩!律子さん!」

雪歩「は、春香ちゃん…?」

やよい「雪歩さん!」

あずさ「律子さんも…無事でよかったわ~」

雪歩「み、皆…」

律子(このタイミングで…)

律子(さて、どうしようかな…)

律子「……」

あずさ「……?」



アンナ「お、お母様…!」ヨロッ

あずさ(あの子が…!)

あずさ(ひどい、怪我)

あずさ(残された時間は多くはないみたいね…)

あずさ(…私、母親らしく、できるかしら…?)グッ

スタスタ…

春香「あ、あずささん…?」

やよい「……?」

律子(引き上げる?)

律子(……)

律子(あと、少しだけ…)

律子(皆といたい…)

あずさ「……」ダキッ

アンナ「お母…様…!」ウルッ

あずさ「よく、頑張ったわね…」ナデナデ

アンナ「会いた…かった」ギュ

雪歩「アンナさんのお母さんって…あずささんだったんですか?」

あずさ「…そうね」

アンナ「ごめんなさい…私、ユキホ様が…忘れられなくて…!」

あずさ「いいのよ…?」

あずさ「雪歩ちゃんなら、惹かれるのも無理ないわ?」

雪歩「あ、あずささん?」

あずさ「私は…賛成よ?」

雪歩「あ、アンナさん…」

雪歩「こんな、ひんそーでちんちくりんな、私でよければ…///」

アンナ「ゆ、ユキホ様…!」

アンナ(嘘でも…嬉しいですわ!)

春香「蚊帳の外だよね…」

やよい「ちょっとだけ、さみしいかなーって…」

アンナ「お母様…そこの…」

アンナ「リツコ…なる者…お気をつけください…!」

律子(まあ…そうよね…)

アンナ「あの者が…このダムシアンを滅ぼし、クリスタルを奪ったのです!」

あずさ「……!」

やよい「律子さん…?」

春香(ひょっとして…律子さんも、社長さんみたいに…?)

律子「…本当よ」

律子「あと、雪歩も…殺すつもりだったんだけどね…」

あずさ「……」

春香(…律子さん…!)

やよい「そ、そんな…う、嘘ですよ…」


アンナ「どうやら、時間…の…ようです…」

雪歩「あ、アンナさん!」ウルッ

あずさ「……」

あずさ「…安心して…お眠りなさい…?」ナデナデ

アンナ「お母…様…ユ…キホ様…あ、えて…よか……」ガクッ

雪歩「アンナさん!」グスッ

あずさ「……」ナデナデ

律子「…」

律子「…終わったかしら?」

あずさ「……」

雪歩「うっ…うっ…」ポロポロ

春香「律子さん…」

やよい「こ、こんなの…信じられないです…」

律子「悪いけど、私も暇じゃないのよね」

律子「4人相手でも、負ける気はしないけど…どうする?」

春香(どうする…?)

春香(誰も傷つけたくないよ…!)

春香(律子さん…)

やよい「こんなの…嘘です…」グスッ

雪歩「うっ…うっ…」ポロポロ

律子「……」

律子「じゃ、私行くわね?」クルッ

スタスタ…


あずさ「待ってください!」スタスタ…

律子「あ、あずささん?」

律子「だから、暇じゃないんですってば!」スタスタ…

あずさ「律子さん、話してくれませんか?」スタスタ…

律子「それは無理です!」スタスタ…

あずさ「あら、じゃあ、何か訳があるんですね?」

律子「……あ」

律子「くっ……!」タッタッタッタッ…

あずさ「律子さん!」タッタッタッタッ…

春香「あ、あずささん!」

やよい「ううっ…」グスッ

雪歩「うっ…ううっ…」ポロポロ

春香「……」

春香(2人を置いて追いかけるなんて、できない)

春香(私がしっかりしなきゃ…!)

春香(2人が落ち着くのを待って…)

春香(それから、あずささんと律子さんを追いかけ…)

春香(ああ、違う!その前に、美希を助けないと!)

春香(アントリオン…だっけ?)

春香(どこにいるんだろう…?)

春香(離れ離れになった、千早ちゃんとプロデューサーさんも…)

春香(バロンに置いてきた響ちゃんも…)

春香(他の皆の行方も気になる…)

春香(やらなきゃいけない事は、たくさんある…)

春香(しっかりして!私…!)

>>315
アプリだっけ…

一応言うけど、セールしてるからSSはじめたって訳じゃないんですからねッ

アプリ…面白いのかな…

4はストーリー重視だから、やり込み要素が…ね

>>319
多分突っ込まれると思ったので、本編でも書いたけど…

このタイミングじゃ、まるで後付けに見えるのがウケた

召喚士は、人じゃないものの言葉がわかるんじゃないかと思って…

ちなみに響は、もう1ランク上に行ってます

>>322
多分、バロン出発時に脱いだと思う

どう解釈するかは自由だけどね

というか…>>295のせいで、

タ~ラッ、タ~ラッ、タララ~~ラ~ラ~

が頭から離れなくなった

アプリ版はDS版からミニゲーム削除したverだな
あとff4はシリーズ中で一番レアアイテム集めが大変

レアアイテム集めといえばタクティクスの源氏シリーズ

黒本許さない

>>300とか、1レス内で場面の代わる所は改行をさらに空けた方が善いよ

>332
響は職業柄、乗り物の…


>>333
そういえば、アダマンアーマーを夢見て、プリプリ狩りまくったなぁ…

…結局、断念したけど

その後しばらくは、プリンを見ると殺意が…

>>334>>336
いつ見てもクスッとしてしまう…

スレ違い、と言いたいとこだけど、最初に話考える時、4、6、Tのどれでやろうか迷ったの…

アグ千早、オヴェやよいとか楽しそう

















>>337
わかりにくいかな?とは思った

改行難しい

やり過ぎると、投稿する時怒られるし…

>>339
今回みたいに範囲安価するときは>>○○-○○とやるとできるよ
※○の部分は数字でやるのは半角ハイフン

>>341-341
ありがとう

そんなテクが…

飛空艇付近

律子「……」

あずさ「……」

律子「…しつこいですね」

あずさ「ええ、しつこいです」

あずさ「律子さんが、心配ですから」

律子(あずささん…)

律子(気持ちは嬉しいけど…)

律子(私の計画には…邪魔ね…)

律子「あずささん…悪いけど…」

律子「……」スッ

あずさ「……!」

あずさ(私は…信じてる)

あずさ(律子さんは、こんなひどい事できる人じゃないって)

あずさ(きっと、何か考えがあるんだわ…)




千早「律子…?戻ったのね」

律子「…」クルッ

律子(…助かったのか、邪魔されたのか)

あずさ「千早…ちゃん?」

千早「…!」

千早「あずささん…!」

律子「千早、出発するわよ?」

千早「……」

千早「…いいのね?」

律子「当たり前でしょ?目的は果たしたの!」

律子「こんな所に、もう用は無いわ!」

千早(そんなに感情的になって…)

千早(…バレバレね)

律子「さあ皆!出発よ!」スタスタ

兵士達「おおー!」バタバタ




あずさ「…千早ちゃん、律子さんをお願いね?」

千早「……」

千早(………もちろんです)クルッ

スタスタ…

あずさ「律子さん…」バサバサ…

あずさ「あなたのお陰で、やるべき事がわかったわ」

あずさ(アンナちゃん、ごめんね…?)

あずさ(あなたの仇、打てそうにないわ…)

スタスタ…

ガタン…

あずさ(う…すごい熱気…!)

あずさ(でも、我慢しなきゃ!)

あずさ(…律子さん、私は、しつこいんですよ…?)



ブワッ…



ババババババ…

ダムシアン城 王の間

やよい「……」

雪歩「……」

春香(嵐は、過ぎ去った…)

春香(大きな爪痕を残して…)

春香(それでも…私達は、前に進まなきゃ)

春香(どうしよう…)

春香(とりあえず、気分転換とか、できないかな…)

春香(……)

春香(…そうだ!)

春香「ねえ、雪歩」

雪歩「…あ、ど、どうしたの?春香ちゃん…」

春香「雪歩…ってさ、この国の偉い人?」

雪歩「あ……」

雪歩「そ、その…」

雪歩「王女……みたい」

やよい「お、お姫様、なんですか?」

春香(やっぱり…)

春香(あとは、あれが壊されてなければ…)

春香「お姫様かぁ…雪歩にピッタリだね?」ニコッ

やよい「う、うらやましいですー」エヘヘ

雪歩「そ、そ、そんな事、ないよっ…」

雪歩「わ、私…なんて…」

春香「…ひんそーで、ちんちくりんで?」フフ…

やよい「穴ほって、うまってますー!」ニコニコ

雪歩「あ……」

雪歩「ふ、2人とも、ひどいよぉ~!」プンスカ

3人「あははは…」




春香「…で、お姫様に相談なんだけどさ」

雪歩「?」

春香「お風呂、入らない?」

ダムシアン城 大浴場

やよい「はわー…とーっても、広いですー…」

やよい「銭湯みたい…!」

チャポン…

春香「あはは…やよいらしい感想だねー」

春香(お風呂…無事でよかったなぁ…)

雪歩「私も、まだ1回しか入ってないけど…」

雪歩「こんなお風呂なら、何回でも入りたくなっちゃうよね…」

春香「ホントだねー…」

ピチャ…

やよい「あの…雪歩さん?」

雪歩「どうしたの?やよいちゃん」



やよい「お…泳いでも…いいですか?」



雪歩「え…?あ、い、いいんじゃないかな…」

やよい「ホントですか?やったぁ!」バシャバシャ

やよい「こーんな広いお風呂、泳がなきゃ損ですよね?」

春香(やよい、かわいいなぁ)


やよい「うっうー!第一のコース!」

やよい「高槻やよい、いっきまーす!」

ザボーン! バシャバシャ…

雪歩「ふふ…やよいちゃん、元気だね」



雪歩「それにしても、春香ちゃん…」

雪歩「いきなり、お風呂入ろうだなんて、びっくりしたよ…」

春香「………私ね」

春香「お仕事とかで、嫌な事があった日は…」

春香「ぜーんぶ、お風呂で流して忘れちゃお、って…決めてるんだ」パシャッ

雪歩「……」

チャプン…




春香「もちろん、今日の事は、忘れていい事じゃないけど…」

春香「気持ちを切り替えるのには、いいかな?って…」

雪歩「春香ちゃん…」

雪歩「そうだよね…皆…律子さんも、探さなきゃだよね…」グッ

春香「うん!」



バシャー!

やよい「1着、高槻やよい選手です!いぇいっ!」

春香「私も、泳ごうかなぁ」チラ

雪歩「え?は、春香ちゃんも…?」

春香「だって、こーんな広いお風呂、泳がなきゃ損、ですよ?」

やよい「あー!春香さんが、私のマネしましたー!」ザブザブ

雪歩「うふふっ」



やよい「そーいえば…」

やよい「雪歩さんって、お肌キレイですよねー」

雪歩「えっ?そ、そんな事、ないよ……///」

やよい「…触っても、いいですか?」

雪歩「へっ?あ、いや…」

ヒタッ

雪歩「ひゃんっ!」バシャッ

雪歩「は、恥ずかしいですぅ!」バシャバシャ

やよい「あ、待ってくださいよー!」バシャバシャ

春香「あっ、やよいだけずるい!私もー」バシャバシャ

雪歩「ふ、2人とも、恐いよ~」


バシャバシャ…

ダムシアン城 更衣室

3人「ふぅ……」

春香「なんか、疲れちゃったね…」

雪歩「2人のせいだよっ」

やよい「でも、楽しかったですー!」





ダムシアン城 3階

春香「忘れてたけど…」

春香「アントリオンの情報、集めなきゃね」

春香「どこかに、無事な人はいないかな?」スタスタ…

ガチャ…

春香「あのー、どなたか…」

老人「……ん?」

老人「おお…あなたは、ユキホ様!」

老人「よくぞご無事で…!」

雪歩「はぅ……!」

雪歩(お、男の人ぉ…!)

春香「あの…ちょっとお尋ねしたいんですが…」

老人「なんじゃ、お前さんは?」

春香「あ、雪歩の友人ですー」ペコリ

老人「ほぉ…そうじゃったか…して、尋ねたい事とは?」

春香「アントリオン…って、ご存知ですか?」

老人「知っとるが…」

春香「実は…友人が病気になってしまって…」

老人「高熱病か!」

老人「確かに、アントリオンの分泌液、砂漠の光で治療できるが…」

老人「アントリオンの住処は、徒歩では辿り着く事はできん」

やよい「えっ?歩いて行けないんですか…?」

老人「ああ」

老人「それに、まさかお主ら、ユキホ様を連れて行く訳ではあるまいな?」

老人「アントリオンの住処は、今や魔物の巣窟…そんな危険な所に…」

春香「あ…えっと」

春香(まずい空気?)

老人「ワシらの希望は、もうユキホ様だけなんじゃ…」

老人「頼むから、ユキホ様を危険な目に遭わせてくれるな…」

春香(そんな…)

雪歩「……」グッ

雪歩「………あ」

雪歩「あのっ!」

老人「ユキホ様?」

雪歩「わ、私の、友人でも、あるんですぅ…!」

雪歩「ど、どうか、教えてもらえませんか…?」

春香(雪歩……!)

老人「なんと、そうでしたか!」

雪歩「」ビクッ

老人「それなら!この爺の知ってる事は、全てお教えしますぞ!」

雪歩「ひぃ……!」

雪歩「あ、あり…がとう、ございますぅ…」


春香(雪歩、ありがとう…)

ダムシアン城 外

春香「これが…ホバー船かぁ…」

やよい「この車…タイヤがついてないですねー」

雪歩「こ、こんな乗り物に乗って、大丈夫かな…?」ドキドキ



春香「…で、誰が運転するの?」

雪歩「春香ちゃん…」

やよい「春香さん…」

2人「お願いしますー」

春香(…ですよねー)

春香(一応、おじいさんに説明は受けたけど…)

春香(ちょっと…いや、かなり不安…)

スタスタ…

春香「…」じーっ

春香「…ふむふむ」

春香「…確か、ここをこうして…」


ドゥルルルル…


雪歩「」ビクッ

春香「あ…エンジン、掛かりそうかも」

春香「もっと強く…えいっ!」

ドゥルル…ルルルーン!

ドッドッドッドッ…

春香「掛かった!」

やよい「春香さん、すごいです!」

雪歩(こ、恐い…)

春香(なんか…車の免許が欲しくなったな)

春香「2人とも、シートベルトはした?」

雪歩「えっ?えっ?」キョロキョロ

やよい「春香さぁん、ないみたいですよー!」

春香「あ、そう…」

春香(これがブレーキで、これがアクセル、かな…?)

春香(なんか、やれそうかも?)

春香「じゃ、どこかにしっかり捕まってね?」

春香(これをこうして…)



ブワッ…



やよい「わあ!浮きましたぁ!」ワクワク

雪歩「ひぃ……!」ブルブル

春香(よし!これで浅瀬も越えられるね!)

春香「じゃあ、行くよ…?」



春香「あーゆーれでぃ?」



やよい「あいむ、れいでぃ!」

雪歩「いや、心の準備が……」ガクガク



春香「レッツゴー!」


ゴオォォォーー!


ビューーーーー!


春香「わっ……!」バサバサッ

やよい「風が、気持ちいーですー!」

雪歩「ムリムリムリ……死んじゃうよぉ~!」

春香(…っと、雪歩の事も考えてあげないとね)

春香(スピードを落として…)グイッ


ビュィィィーーーン!



雪歩「いやぁぁーー!」

やよい「はわっ!は、春香さん、早過ぎじゃ…!」

春香「あ、あれ?」

春香(あ!ブレーキとアクセル間違えた!)

やよい「は、春香さん!前!前!」

春香「えっ?あ…!」

雪歩「死ぬ~!死んじゃうよぉ~!」ガクガク

3人「いやぁーーー!!」

律子さん江

お仕事、お疲れ様です!

律子さん、とってもカッコ良かった

ですよ?

ただ…

邪魔者は消してくださいって、お願い

しましたよね?

まあ、律子さんには律子さんの考えが

あっての事…なのかな?

あ…ひょっとして、舞台を盛り上げる

ために?

だとしたら、律子さんも相当な役者さん

です!

プロデューサーよりも、役者さんの方が

あってるんじゃないかしら?

ともあれ、次のお仕事、添付済みです!

この舞台…2人で盛り上げましょうね?



音無小鳥

飛空艇

律子「……」

律子「………はぁ」

P「律子、どうしたんだ?」

P「ひょっとして、あのh…ぐえっ!」

律子「…引きちぎりますよ?」ギロリ


ガタン!


グラグラ…


律子「……っと!」ヨロッ

P「わっ…なんだ?」

律子「ちょっと揺れましたね」

律子「この船、調子悪いのかしら…」


ガチャ…


千早「…律子、トラブルよ」

律子「…?」

千早「……」チラ


ドタドタ…


兵士「リツコ様!船に、怪しい者が…」

ズイッ


あずさ「あら~また会いましたね~」


律子「……」

P「!」

P「あ、あずささん!」

千早「動力室に、隠れてたみたいね」

律子「あずささん、なんて無茶な…」

あずさ「あら?今、プロデューサーさんの声が…」

P「あずささん、ここです!」ピョコッ

あずさ「あら~、しばらく見ないうちに…」

あずさ「ずいぶん可愛らしくなっちゃいましたね~」ウフフ

P「ええ、まあ…いろいろありまして…」





律子(…どうする?)

律子(予想外の行動さえなければ…)

律子(私の計画に、害はないはず…なんだけど)

律子(なるべく、不安要素は少ない方がいい)

律子「……」



P「……という訳なんです」

あずさ「あらあら、大変だったんですね~」

あずさ(居場所がわかってない子達は、無事かしら…)

あずさ(春香ちゃん達が見つけてくれるのを、祈るしかないわね…)




律子「それで、あずささん。どういう用件ですか?」

あずさ「さっきも言った通り、律子さんが心配だから…」

あずさ「ついて来ちゃいました~」

千早(律子のようなタイプの、天敵ね)

律子「……」

P(そういえば、おかしいぞ)

P(ゴルベーザ側に付くのは、味方キャラではカイン…千早だけのはず)

P(あずささんは、一体なんのキャラなんだ?)

P(だいぶ、話がズレてきたな…)

P(もう…オレの知識は、通用しないのか?)

律子「あずささん、私は、あなたの娘の仇のはずですが」

あずさ「わかってますよ…」

あずさ「それでも」

あずさ「あなたが私の、大切な人であることは、変わりませんよ」

P(娘………そうか!)

P(娘がいるのは、シドとテラだけ)

P(シドは響だから、あずささんは……テラだ)

P(……)

P(……なら、俺のすべき事は…)



律子(いっその事、千早と同じように…)

律子(…いえ)

律子(この人は、おそらく…)

律子(何があっても、私を裏切らない)

律子(……)

律子(いつも理詰めの私が、感情論に流されるなんてね)

律子「…わかりました」

律子「ただし、ここでの長は私です」

律子「私の指示には、従ってもらいますからね?」

あずさ「もちろんです!」ウフフ

律子「じゃあ、あずささん。早速ですけど…」



律子「次の仕事に、ついてきてもらいます」



律子「千早、あなたもね」

あずさ「ええ、わかりました」

あずさ(律子さんが暴走したら、私が…)

千早「わかったわ」

千早(クリスタル…というモノを、奪いに行くのね)

千早(春香…)


P「千早……千早!」ヒソヒソ

千早「なんですか?」

P「ちょっと、話があるんだが」

律子「……」

カイポの村 宿屋 1号室

美希「zzz…」

ものまね士「…」フキフキ

美希「…はにぃ…」ムニャ

ものまね士「ふふっ…」

ものまね士(ハニーさんの事、大好きなのね…)

コンコン…

ものまね士(ハニーさんて、どんな人かしらね…)

ガチャ…

ものまね士(やっぱり、逞しくて、優しくて、カッコ良くて…」

ものまね士「王子様みたいな…」

店主「誰が王子だって?」ヌッ

ものまね士「ぎゃー!」

店主「わっバカ…!」シーッ

ものまね士「~~~!」

店主「悪かったよ…ノックはしたんだけどな…」

ものまね士「女性の部屋なんだから、返事を待つくらい…」

店主「だから、悪かったって」

美希「…むにゃ…」

ものまね士「……」チラ

店主「…で、誰が王子様なんだ?」

店主「ひょっとして、オレの事か?」

ものまね士「そんな事、ある訳ないでしょ!バカ!」

店主「そんな怒らなくたって…」

ものまね士「…美希さんの王子様は、どんな人かなぁ、って…」

美希「…はにぃ…」

店主「気になるのか?」

ものまね士「別に、そこまで…」

店主「…あんたさ、その娘に惚れてるだろ?」

ものまね士「ばっ!そ、そんな…!」

店主「だってさ、血の繋がりがある訳じゃないのに…」

店主「普通、ここまでできないぜ?」

ものまね士(…確かに)

ものまね士(なんで私、こんなに美希さんの世話を焼いてるの…?)

ものまね士(ほっとけないできないだけ?)

ものまね士(客観的に見たら、やっぱり…その…)

ものまね士(ほ、惚れてるように見えるのかしら…///)

ものまね士「~~~!」ジタバタ



店主(やっぱ、惚れてるだろ…)

ものまね士「そっ、そんな事より!何の用ですか?」

店主「ああ、腹減ってるかな~と思って…」

店主「メシ、作ったんだが…食うか?」

ものまね士「そんなにお腹は空いてないけど…」

美希「…むにゃ…おにぎり…」

ものまね士「…」グゥ

ものまね士(くそー!)

店主「ははは!まあ、気が向いたら食堂に来いよ」

スタスタ…

ガチャ…バタン



ものまね士(女同士で…なんて)チラ

美希「…はにぃ…」

ものまね士(ありえないの!)



スタスタ…

ガチャ…バタン

アントリオンの巣

雪歩「ホント、死ぬかと思ったよぉ…」スタスタ

やよい「私も、もうダメだーって思いましたー」スタスタ

春香「2人とも…ホント、ゴメンね…」トボトボ

春香(なんとか無事に着いたからよかったけど…)

春香(さすがに『テヘッ、事故っちゃいました~』じゃ、済まなかったよね…)

春香(あーあ…私ってなんでこう、ドジなんだろう…)

春香(…カッコ良く、決めたかったなぁ)


ズズ…


グラグラ…


春香「わ…っと」ヨロッ

雪歩「な、何?」

やよい「地震、ですかね?」


……


春香「収まった…かな?」

雪歩「ホッ……」


「……ォォァァアアア!」


やよい「……!」

雪歩「ひっ…!」ズサッ

春香「も、もしかして、アントリオン…かな?」

やよい「…たぶん、そーだと思います」

雪歩「や、やよいちゃん、わかるの?」

春香「あ、雪歩、やよいはね、魔物の言葉がわかるみたいなんだ」

雪歩「へ、へぇ…す、すごいね…」

雪歩(すごいっていうか、恐いよ…)

春香「…で、なんて言ってるの?」


やよい「…ヒマだー!って…」


春香(ヒマなの?まあ、何もなさそうなトコだしね…)

春香(あ…なんとなく、嫌な予感が…)

アントリオン「ゴアアァァー!」


春香(何だっけ、アレ……アリジゴク…?)

春香(それも…すごく大きい…!)

雪歩「あ……」ガクガク

春香「やよい、通訳お願い」

やよい「オレ様と遊んでくれー!」

やよい「だ、そうです」

春香「あ、遊ぶって…」

春香(何するの…?)

雪歩(こ、こんな大きなお友達と、遊べる訳ないですぅ!)

やよい「何して遊びますかぁ?」

春香「や、やよい!?」

雪歩(やよいちゃんやめてー!)


アントリオン「ゴアアァァーー!(そうだなー、オレ様、身体なまってるからなー)」

アントリオン「ゴアアァ!(ちょっくら、バトルでもするか!)」


やよい「…って言ってますけど、どうしますかー?」

雪歩(無理ー!)フルフル

春香「ば、バトルって言っても…ねぇ…」

春香(でも、この流れなら…)

春香(なんとなく、危険は少なそうな…)

春香(あ、そうだ)

春香「やよい、ちょっと…」


ごにょごにょ…


やよい「わかりましたー!」

やよい「アントリオンさぁん!」

アントリオン「……?」

やよい「わたしたちが、ばとるに勝ったら…」



やよい「あなたの、ぶんぴちゅっ……」



やよい「あ、あぅ……///」

春香(やよい、がんばれ)

雪歩(やよいちゃんかわいい…恐いけど)


アントリオン「ゴアア!ゴアアァー!(あーわかってるって!ここに来る奴の大半がそれ目当てだからなー)」

やよい「はわ、ありがとうございますー!」




アントリオン「ゴアアァ!(じゃ、そろそろ始めるか!)」



やよい「うっうー!ばとる開始です!」


春香「……」ジリッ

やよい「……」ドキドキ

雪歩(ど、どうしよう…始まっちゃったよ~!)



アントリオン「ゴアアァーー!(なんだ、来ないのか?じゃ、こっちから行くぞ!)」


ズズッ…


ブォン!


春香「やよい、危ない!」ダッ

やよい「わわっ!」バッ


ドサッ!


春香「やよい、平気?」

やよい「あ、ありがとうございますー!」

雪歩「あ…あ…!」


ユキホ
たたかう
うたう
→かくれる
アイテム



雪歩「ムリですぅ!」


ザクザクザクザクザク…


春香「雪歩!」

春香(下が砂でも関係ないんだね…)

やよい「雪歩さんっ!」


アントリオン「ゴアアァァーー!(オイオイ、ここは砂地だぜ?人間が簡単に掘れるわけ…)」



雪歩「うぇぇーーん!」

ザクザクザクザクザク…

アントリオン「ゴアァァー!(なっ?人間の力で、あそこまで…!)」

アントリオン「ゴアアアア!(クソッ、このオレ様が、得意分野で負けてられねー!)」


ズザザザザ…


やよい「…もぐっちゃいました」

春香「……だね」

春香(雪歩、大丈夫かな?)



雪歩「ひーん!追って来ますぅ!」


ザクザクザクザクザク…


アントリオン「ゴアア!(負けるかよ!)」


ズザザザザ…


雪歩「ふ、振り払えない…!」

雪歩「なかなかやりますね…!」

雪歩「こうなったら…!」


雪歩「レベルアップで、シャベルアップですぅ!」シャキーン!

雪歩(スコップだけど…)


ザクザクザクザクザザクザクザクザクザクザク…


アントリオン「ゴアアァー!(こ、このオレ様が、追いつけない…だと?)」


ズザザザザ…


アントリオン「ゴアァ!(ば、バカな…!)」


ズザザザザ…

あれ?こんな展開前にもみたような…デジャヴ?

ズズ…


ズズズ…


春香「暇だねー」

やよい「ですねー」


ドサァッ!


春香「うわっ!」

やよい「はわわっ!」


雪歩「ハァ、ハァ…」ヨロッ

春香「雪歩!」ダキッ


ズザァッ!


アントリオン「……」


春香「ど、どうなったの?」

やよい「雪歩さん…アントリオンさん…」



アントリオン「ゴアアアァァ!(いやぁー!久々燃えたぜ!)」

やよい「アントリオンさん…」

アントリオン「ゴアアァァーー!(負けたよ…。人間にしちゃ、やるじゃねーか!)」

やよい「えっ?じゃあ…」

アントリオン「ゴアアァァー!(約束だからな、持って行きな!)」



ペッ! ビチャ!



3人「」


ピカーーー!



春香「すっごい光ってる…!」

春香(つばが…)



アントリオン「ゴアァァァーー!(楽しかったぜ、嬢ちゃん達!)」

アントリオン「ゴアアァーー!(じゃ、オレは寝るからよ!元気でな!)」

やよい「あ、ありがとう…ございました?」

やよい(つばを…)


ズザザ…




春香「これ…どうする?」

やよい「ど、どうしましょう…?」

雪歩「汚いですぅ」

春香(雪歩、それは言っちゃダメ)




春香(美希、なんか…ゴメン)

>>371
アントリオン戦は、雪歩を活躍させたい!と思ってたんだけど、結局どっかで見た展開に…



ほんと、ゴメン

>>377
面白かったから気にせずガンガン好きに書いちゃって

>>378
今日は、ここまで…


次回は、ファブール攻防戦くらいまで行けたらいいな

>>379
今日の夜も書いてくれるかなー?

>>380
今日は、夜遅くになるかな


というか、ここまでで、ちょっとペース早いかも?と思ったので、今後どうするか思案中

ホバー船


ビューーーーン!


春香「安全運転、安全運転…」ボソボソ

やよい「春香さんが、こわいですー!」

春香「ミラー、合図、目視…ミラー、合図、目視…」ボソボソ

雪歩「は、春香ちゃん…」

雪歩「行きの失敗が、悔しかったのかな…?」

春香「制動距離プラス空走距離イコール停止距離…」ボソボソ

やよい「春香さんが何を言ってるのかさっぱりですー」

雪歩「うーん、何かのおまじないじゃないかな…」


ビューーーーン!



春香「…あ、見えてきた!」




カイポの村 宿屋

店主「フンフフーン…」トントン

ドサッ

店主「よし!仕込み終了!と」

店主「あとは…」


ガチャ…


ものまね士「店主さん、薪割り終わりましたよ?」

店主「お、ありがとう。悪いな、手伝ってもらっちゃって」

ものまね士「居候の身ですから、これくらいは…」

店主「うーん、でもなぁ…」

店主「普通薪割りって、男の仕事じゃないかな」

ものまね士「私は好きですけどね、薪割り」

店主「そうか…じゃあ、明日の分も頼んでいいか?」

ものまね士「はい!わかりました」


スタスタ…

カイポの村

春香「あー!やっと帰ってきたよー!」

やよい「ですねー!」

雪歩「なんだか、のどかな村だね…」

やよい「村の人も、みなさんとーってもいい人達ですよー?」

春香「そうそう!宿屋の店主さんも…」



パカーン…



春香「?」

雪歩「何の音だろ…?」



パカーン…



やよい「やどやの方から聞こえますねー」

春香「行ってみようか」


スタスタ…




カイポの村 宿屋

ものまね士「フンッ!」


パカーン!


ものまね士「フンッ!」


パカーン!



やよい「ものまねのおねーさんですね…」ヒソヒソ

春香「そ、そうみたいだね…」ヒソヒソ

春香(なんか、声かけづらいなぁ…)

ものまね士「やっぱり、薪割りはいいわね…フンッ!」


パカーン!



春香「あ、あのー」

ものまね士「……え?」

やよい「うっうー!ただいまもどりましたー!」

ものまね士「あ…!ハルカ様と、天使ちゃん!」タッタッタッタッ

ものまね士「お帰りなさいませ!よく、ご無事で…」ペコリ

春香「すみません、長い間、看病してもらっちゃって…」

ものまね士「いえ、当然の事ですよ?」

ものまね士(…美希さんのお世話するの、楽しいし)

ものまね士(…って、何言ってるの私は……///)

雪歩「うぅ…」

ものまね士「あら?」チラ

ものまね士「ハルカ様、こちらの方は?」

春香「あ、まだ紹介してませんでしたね」

春香「この子は、765プロの…」

春香「じゃなくて、ダムシアン国の王女、雪歩ちゃんですよ!」

ものまね士「まあ、そうでしたか!」

ものまね士「ユキホ様、ご機嫌よう?」

雪歩「あ、ど、どうも…」


ものまね士「…それで、ハルカ様。目的のものは…?」



春香「…バッチリです!」ニコッ

カイポの村 宿屋 1号室

美希「zzz…」

店主「…じゃあ、砂漠の光を店主」

春香「あ、はい…」スッ



ピカーーー!



ものまね士「う、まぶしい…」

店主「まあ、そりゃな」



ピカーーー!



美希「……」

春香(あー、手が辛くなってきた…)

春香「あ、あのー」

店主「ん?どうした」

春香「このまま、照らしてればいいんですか?」

店主「ああ、じきに効果がでてくるはずだ」



ピカーーー!



美希「…う…ん」

ものまね士「あっ、ミキさんの顔色が…!」



ピカーーー!」



ものまね士「…どんどん、悪くなってく…」

美希「うーん、うーん…」モゾモゾ




春香(そりゃあ、つばだもんね)

やよい(つばだからかなーって)

雪歩(汚いですぅ)


ものまね士「ちょ、ちょっと!大丈夫なんですか?」

店主「ああ、大丈夫だよ」

店主「砂漠の光は…」

店主「身体に溜まった悪いものを、全部外に出してくれるんだ」

店主「だから、今は辛いかもしれないが…」

店主「まあ、明日にはきれいさっぱり治ってるはずだ」

ものまね士「そ、そうですか…」

ものまね士(ミキさん…頑張って…!)



店主「ま、そういう事だからさ、一晩泊まってけよ」

店主「部屋は用意するからさ」

やよい「ありがとうございますー!」

雪歩「あ…ありがとう、ございます…」

春香「お世話になります!」



春香(よし、とりあえず、これで美希はひと安心…)

春香(あとは、他の皆を探さなきゃね…)

春香(……この村とも、明日でお別れかぁ…)

春香(ちょっと…さみしいかな…)




夜、客室

雪歩「……」ムクッ

雪歩「……」チラ

春香「……」

やよい「……」スヤスヤ

雪歩「……」スッ


スタスタ…

ガチャ…バタン



春香「……」パチリ

春香「……雪歩?」

カイポの村 オアシス

雪歩「……」

雪歩(春香ちゃんも、やよいちゃんも…)

雪歩(すっごく頑張ってる…)

雪歩(私なんて…)

雪歩(穴掘って、埋まってるばっかりで…)

雪歩(……)

雪歩(…私も、皆の役に立ちたいよ…)

雪歩(勇気……かぁ)

雪歩(アンナさん…)



ガサッ



雪歩「ひゃっ…!」ビクッ


ネコ「…にゃ~ん」ヒョコッ


雪歩「…なんだ、ネコちゃんかぁ…」

ネコ「にゃ~ん…ゴロゴロ…」スリスリ

雪歩「ふふっ…くすぐったいよ…」



ズズ…



ネコ「!」バッ

雪歩「ん?どうしたの?」

ネコ「フシャー!」



ズズズズ…



ザバァー!



雪歩「み、湖から…魔物が…!」

魔物「ゲゲッ!」ヌッ



雪歩「あ、あぅ…」ガクガク

ネコ「フシャー!」


雪歩「あ、穴…」

雪歩(…掘って、また埋まってるの…?)

雪歩(……)

雪歩(……ダメ、変わらなきゃ)

ネコ「フー!フー!」

雪歩(ネコちゃんを…守らなきゃ!)

雪歩「……」チャキ


魔物「ゲェー!」バッ



ガキィン!



雪歩「うっ!」ヨロッ

雪歩(手が…しびれる)

雪歩「……」グッ


雪歩(アンナさん……力を、かしてください!)



タッタッタッタッ…



雪歩「えいっ!」ブン



バキィ!



魔物「ゲ、ゲェ…!」ヨロッ

魔物「ゲェー…」クルッ



タッタッタッタッ…


雪歩「あ……行っちゃった…」

雪歩「ホッ…」


雪歩「…そうだ、ネコちゃん!」ガバッ

雪歩「…」キョロキョロ

雪歩(……ネコちゃんも、行っちゃったみたいだね)フゥ

雪歩(……)

雪歩(アンナさん…私、変われるかな…?)




春香「雪歩…」





カイポの村 宿屋

美希「むしゃむしゃ…」

美希「ごっくん」

美希「……」




美希「完!全!復!活!なの!」バーン




春香「美希…」

やよい「美希さん…」

雪歩「美希ちゃん…」

店主「そりゃあ、そうだろうよ…」



店主「店の米、全部ひとりで食っちまいやがって…」ズーン



ものまね士「もう、いいじゃないですか」

ものまね士「美希さんの、回帰祝いって事で、ね?」

美希「だって、ミキ、信じられないくらいお腹空いてたの!」

店主「まあ…丸2日くらいなんも食ってなかったからな」

店主「それにしても…全部握り飯にして食うことないだろうに…」

店主「オレに言ってくれりゃ、いろいろ作ってやったのに」

美希「おにぎりを笑う者は、おにぎりに泣くの!」ビシッ

店主「いや…そういうつもりはないんだが…」


春香「ふふっ…いつも通りの美希だね?」

やよい「美希さんといえば、おにぎりですー!」

雪歩「美希ちゃん…良かったね」

ものまね士「……」




春香「……さて、と」

店主「…そろそろ、行くのか?」

春香「ええ、他の皆も、きっと待ってますし…」


ものまね士「……」


春香「店主さん、本当に、お世話になりました!」ペコリ

店主「よせよ…そういうの」

店主「…オレも、結構楽しかったしなぁ…」

春香「店主さん…」ウルッ

やよい「ほんとーに、お世話になりましたー!」ペコリ

やよい「わたし、店主さんのこと、ぜったい忘れません!」

店主「ヤヨイ…」

雪歩「あ、あの!」

雪歩「あ、ありがとうございましたっ!」ペコリ

店主「はは…あんた、やっと普通に話してくれたな」




ものまね士「……」

ものまね士「ミキさん…」

ちょいと聞きたいけどある程度揃ったりした場合って戦闘はゲームみたいに四人だけ?

>>393
何人までしか戦えない、とかは考えてない…


ちなみに、ゲームのFF4は、5人パーティが最高

ものまね士「うっ…」ウルッ

ものまね士「ミキさん…皆さん…」ポロポロ


ものまね士「わ、わだじ…みなざんの事…ぜっだい、わずれまぜん…うっ」グスン

春香「ものまね士さん…」グスッ



美希「ファンの人」

美希「いろいろ、ありがとうなの!」

ものまね士「ミキさん…うぅぅ…」ポロポロ

美希「ミキね…」



美希「あなたの事、3番目に好きなの」



春香「3番目…?」

雪歩「ちょっと、微妙だね…」

やよい「2番目が気になるかなーって」



美希「1番は、ハニー!」


美希「2番は、事務所の皆!」


美希「3番は…ファンの人なの!」


ものまね士「ぅう…えぐっ…」ポロポロ

ものまね士「う、うわぁぁーん!」ポロポロ

店主(3番で、満足なのか…)

春香「……じゃあ、行きますね…?」

店主「…ああ!」




春香「さようならぁー!」

やよい「お元気でー!」

雪歩「あ、ありがとうございましたっ!」

美希「ばいばーい!」




スタスタ…




店主「…行ったか…」

店主「…さびしくなるな」

ものまね士「うっ…ひっく…」グスッ

店主「…なあ」クルッ

ものまね「え…は、はい」グスッ

店主「あんたは、これからどうするんだ?」

ものまね士「え?」

ものまね士「あ……」

ものまね士(私、すっかり忘れてたけど…)

ものまね士(勝手に研究所を飛び出しちゃったのよね…)

ものまね士(今さら戻れないし…)

ものまね士(ど、どうしよう…)

店主「……薪割り役がさ、欲しいと思ってたんだ」

店主「どう思う?」

ものまね士「えっ…?い、いいんですか?」

店主「ひとりじゃキツイかな、って…思ってたとこなんだ」

ものまね士「あ、私で…良ければ…」

ものまね士「じゃあ、よろしくお願いしますね!」

店主「ああ、よろしく頼むよ!」




ホブス山 西側入口

春香「うわ……」

やよい「高いですねー」

雪歩「ほ、ホントに登るの…?」

春香「うん…この山を越えれば、隣の国へ行けるって…」

春香「店主さんに教えてもらったんだ」

雪歩(だ、大丈夫かな…)

美希「あふう」




スタスタ…




ゴンッ!




春香「痛っ!」ヨロッ

やよい「は、春香さん、だいじょうぶですかー?」

春香「う、うん…」

春香「お、おかしいな…」

春香「何もなかったのに…」

雪歩「道があるのに…進めない?」

美希「……」コンコン




美希「これ…氷なの」




3人「えっ?」

春香「氷……?」

やよい「これじゃ…すすめないです」




ガキィン!




雪歩「か、硬い…」




雪歩「ダメ、この氷も、この辺りの地面も…硬くて掘れないよ…」

春香「雪歩でもダメかぁ…」

春香(正面も下もダメ…)

春香(…じゃあ、上から?)

春香(…って、足がかりもないし、滑っちゃって登れる訳ないよね)


美希「ねぇやよい?」

やよい「なんですか?」

美希「さっき、まほう、使ってたよね?」

やよい「あ、はい…なんだか、ふしぎな力です…」





美希「ミキ、やよいの力ならどうにかできるって思うな」




やよい「うぇ?」

春香「やよいの、魔法か…」

雪歩「他に、方法はなさそうだよね」



春香「やよい、ちょっとお願いしてもいい?」

やよい「わかりましたー」





やよい「……」ポゥ…




やよい「……えいっ!」バッ




パキパキィッ!




カツンッ!




やよい「ダメでしたぁー」

春香「やよいでもダメなの…?」

春香「こうなったら、地道に削っていくしか…」

雪歩「ムリだと思うよ…」

雪歩「私のスコップでも、傷ひとつつかなかったから…」

美希「……」

美希「ねぇ、やよいって…氷のまほうしか使えないの?」

やよい「え?あ…試した事ないですけど…どうでしょう?」

美希「氷は…火で溶かしちゃうのが、1番だって思うな」

やよい「火の、まほう…」




やよい「うーんと、えーっと…」

やよい「火、火、火…」




やよい「……っ!」ボッ




やよい「あ…でた…」

春香「やった…」

雪歩「やよいちゃん、頑張って!」

やよい「……」




やよい「溶けてくださいっ!」バッ




ボオォォー!



ジュゥゥゥ…

トラウマなんてなかった

春香「あ…氷が…」

雪歩「溶けてく…!」

美希「やよい、やったの!」


やよい「うっうー!やりましたー!」


雪歩「やよいちゃん、すごい!」

春香「うん、やよいもすごいけど…」

春香「美希、火で溶かすなんて、よく思いついたね…?」

美希「氷があるなら、火もあるかなーって思ったの」

春香「なるほど…」

春香「美希も、魔法が使えるんだよね?」

美希「ミキのまほうは…怪我を治すやつだから…」

美希「やよいみたいなのは、できないの」

春香「ふーん…」

春香(怪我を治すって…結構便利じゃない?)



春香「……じゃ、行こうか」




スタスタ…

召喚士って黒魔法使えたっけ?

>>401
うん

ボムの指輪をロストしたので

>>403
リディアは黒魔法と召喚魔法が使えるよ

小さい頃は白魔法も使えた気が…

飛空艇 千早の部屋

千早「……で、話ってなんですか?」

P「話の前に、ひとつ確認させてくれ」

P「千早は、その…律子に操られてるんだよな?」

千早「……」

千早「律子の命令には逆らえないみたいなので…」

千早「そういう事になりますね」

P「その割には、いつもとあまり変わらないな…」

千早「?」

千早「変わりませんよ?」

P「え?」

千早「律子の『命令』には、逆らえないだけで、それ以外は特に変わりません」

P「そうなのか…」

P(よし、それなら行けそうだな)

P「わかった、ありがとう」

P「それで、本題だが…」



P「次の戦場に、俺も連れてってくれ」


P「俺は、春香に会わなければならないんだ」



千早「……?」

千早「説明を、お願いします」

P「ああ…」

P「まず、次の戦場になるであろうファブール城には…」

P「春香達も向かっているはずだ」

千早「……!」

千早(そうか、プロデューサーは…)

千早(このゲームを…いえ、この物語を知っている)

千早(やはり、この人が頼りね…)

P「ゲーム通りなら、春香達と鉢合わせ…いや」

P「戦う事になるだろうな…」

千早「な……!」

千早(そ…んな…私が春香と…いえ、皆と戦うなんて…)

千早(でも…律子には、逆らえない…)

千早(今、私にできるのは…律子を信じる事)

千早「……」

P「そこで、だ」

P「そのタイミングで、俺を春香に引き渡してほしい」

千早「……なぜ、ですか?」

P(千早…あとで必ず…!)

P「春香とともに行動する事で、最終的には、皆を救う事になるからだ」

P「千早、お前も…」

P「もちろん、律子もな」

千早「……」

P「皆には、本当にすまないと思ってる」

P「俺に、力が無いばっかりに…」

P「だが、それでも俺は、今自分ができる事をしたい」

P「何もせずに、皆が苦しむのを見るのは、もう嫌なんだ!」

千早「……」

千早「エゴ…ですね」ボソッ

P「ん?」

千早「いえ、なんでもありません」

千早(たとえエゴでも…今の私には、それを信じるしかないみたいね)

千早(それに、この人なら…)

千早「わかりました」

千早「私があなたを、春香のところに届けます」

P「そ、そうか!ありがとう、千早!」

千早「ただ、律子の目もありますので…」

P「あ…そうだったな」

P(そこが…問題だな)


千早「あ、あの…」

P「ん?」

千早(は、恥ずかしい…でも、他に方法はない…)

千早(…覚悟を決めるのよ、千早!)

千早「当日は…」




千早「わ、私の…服のな、中に…かっ隠れていて、ください…///」




P「……え?」

やっと更新された…


もう少し投下します

ホブス山 5合目

雪歩「…そういえば」スタスタ

雪歩「私達が向かっている国って、どんな国なのかな?」

雪歩(男の人が少ないといいな…)


春香「店主さんの話だと…」スタスタ

春香「『もんくそう』っていう、お坊さん?の国らしいよ?」

雪歩「お、お坊さん?」

雪歩(ああ…行きたくなくなってきちゃった…)

やよい「もんく…?」

美希「きっと、文句ばっか言ってる人達なの」

やよい「わがままなんですかね…?」

春香「わがままなお坊さん…なんか、嫌だな」

春香(でも、お坊さんって…悟りを開いたりするよね?)

春香(皆、まだ修行中なのかな…?)




春香(プロデューサーさん、文句ばっかり言うお坊さんって…)

春香(想像すると、かなり怖いです…)

ホブス山 8合目

やよい「うわぁ!すごいけしきですねー!」スタスタ

春香「ハァ…ハァ…」トボトボ

美希「あ、足が…パンパンなの…」トボトボ

春香「あれ?雪歩は…?」クルッ




雪歩「……み、皆…待って…」トボトボ


春香「雪歩!大丈夫?」スタスタ

雪歩「だ、大丈夫…」

雪歩(じゃ、ないかも…)


春香(いくら、レッスンとかで鍛えてるからって…)

春香(素人が、なんの準備も無しに…)

春香(…ちょっと、無謀だったかなぁ…)




美希「春香ー、ちょっと休憩した方がいいって思うな!」

春香「そうだね…」

雪歩「ホッ……」

春香「やよいー、ちょっと休憩…」クルッ




春香「……あれ?」


春香「や、やよいー?」キョロキョロ



ホブス山 山頂

やよい「さかのうーえのー」スタスタ


マザーボム「……!」


やよい「おしろみたいなーぼくのいえっ」


マザーボム「……」スーッ


やよい「くものーうえーのーよぉなーひーのあたりぐあいーっ」


マザーボム「……」ヌッ


やよい「はわわっ!」ビクッ


マザーボム「……」


やよい「……」


やよい「こ、こんにちはー!」ペコリ


マザーボム「……?」


やよい「いいお天気ですねっ?」


マザーボム「……」


やよい「……」


やよい「ねっ?」


マザーボム「……」コクッ

ホブス山 山頂 東側

真「セイッ!」ドゴッ!


魔物1「ゴァ!」


真「やぁ!」バキッ!


魔物2「グァ!」


真「破っ!」ドンッ!


魔物3「ギャァ!」




ドサドサッ!



魔物1「」

魔物2「」

魔物3「」




真「ふぅ……」


真「んー、悪くはないけど…」

真「もっと強いやつはいないのかなぁ?」キョロキョロ

真「今のボクが、どこまでやれるか知りたいしね!」

真「……」



真「……ん?」

真「あんなところに、人が…」

真「…魔物に襲われてるみたいだ!」バッ



真「助けなきゃ!」


ダダダダダダ…

ホブス山 山頂 西側

ダダダダダダ…




真「魔物め!そこまでだ!」ビシッ



マザーボム「……?」

やよい「う……?」クルッ



真「ボクが来たからには、もう悪さはさせないぞ!」

マザーボム「……?」

真「その人をはな…せ?」



やよい「真さん!」



真「やよい?」



マザーボム「……!」スッ


やよい「あ…ぼむちゃん、めっ!」

マザーボム「……」チラ


真「ぼむちゃん…?」


やよい「真さん、無事だったんですね!」

真「うん!あー、やーっと知ってる人に会えたよ…」


真「で、何してたのさ?」

やよい「ぼむちゃんと、おはなししてましたー!」

マザーボム「……」コクッ


真(魔物と…?)

真(うーん、まあゲームだし、そんな事もあるのかな?)

真「そっか、ボクはてっきり…」

真「やよいが襲われてるのかと思ったよ…」

やよい「いーえ、おそわれてるのはむしろ…ぼむちゃんの方なんですよ?」

真「え?どういう事?」




やよい「ぼむちゃんは、子ども達を魔物から守ってるんです!」




真(魔物が、魔物を襲う…?)

真(そういうのも、アリなの?)


マザーボム「……!」

やよい「ふむふむ…」

マザーボム「……!」

やよい「そうなんですかぁー」


真(あれで、会話できてるんだ…)

真(しゃべってるの、やよいだけじゃないか…?)




やよい「でも、だいじょーぶです!」

やよい「ぼむちゃんと子ども達は、わたし達が守りますから!」エヘッ




真(ん?私…達?)

やよい「小さいおじさんが…」

真「小さいおじさん?」

やよい「はい、いつも、小さいおじさんがおそってくるそーです」


マザーボム「……!」チラ


やよい「えっ?あ……」クルッ

真「ん…?」チラ


ワラワラ…


真(…あれか)

真(さっきボクが倒したやつらと、そっくりだ)

真(ぷっ…確かに、小さいおじさんだね)

真(ま、あれなら楽勝だよ)



魔物達「ガァーー!」


ワラワラ…


真「え…?」


ワラワラ…


真「ちょ、ちょっと…!」


ワラワラ…


やよい「はわっ、どんどんふえていきます!」


ワラワラ…


真「何体出て来るんだよっ!」

真(50…いや、もっといるな)

真(ちょっと…ヤバい?)

真(こんな時は…)

真(少しでも早めに、数を減らす!)スッ

真「やよい!できたら援護して!」バッ



ダダダダダダ…




やよい「あっ…いっちゃいました…」

マザーボム「……!」

やよい「だいじょうぶ、わたし達がまもります!」ニコッ



タッタッタッタッ…

真「でやぁ!」バキッ!



真「はっ!」ドゴッ!



真「とりゃ!」ベギッ!



ドサドサッ!



真(ひい、ふう…10体は倒したかなぁ)

真(このペースじゃ、追いつかない…)

真(…よし!)

真「はぁぁぁぁーー!」グッ



真「虎煌拳!」バッ



ゴオォォォーー!



魔物達「ギャァー!」



ドサドサッ



真「やーりぃ!20は倒したよね!」


魔物「ガァーー!」ブン



真「えっ?」クルッ



やよい「真さん、あぶないっ!」

タッタッタッタッ…

やよい「そんな事しちゃ…」



やよい「めっ!です!」バッ




パリパリ…パキィン!



ドサッ



魔物「」

真「やよい!助かったよ!」

やよい「はい!でも…まだまだきます!」

プロデューサーがゲーム知識を活かすためには「た5」を伝えなくちゃ

>>421
た5ww

それやると、いおりんが肩壊すので…



もう少ししたら投下します。

なかなか話がすすまなくてスマん

ワラワラ…



真(やよいは、魔法が使えるみたいだけど…)

真(使いこなすって程じゃ、ないみたいだ)

真(…ここは、ボクが道を切り拓く!)

真「おおぉぉぉーー!」


ダダダダダダ…


真「だあー!」バッ


バキッ! ドサッ


魔物「」




やよい「こ、こないでください!」バッ


パリパリ…パキィン!


魔物「」カチコチーン





魔物「ガァァー!」ブン


真「やよい、危ない!」バッ


やよい「…え?」クルッ


真「間に合えぇぇーー!」


ダダダダダダ…

ドガッ!


真「っぐぅ……!」ヨロッ

やよい「ま、真さん!」ガシッ


魔物「ガァァー!」ブン


真(ま…まずい!)




シューン…

ズバババァーー!


魔物達「ギャァーー!」


ドサドサッ

真「え?」

真(な、なんだ?黒い…オーラが…)

やよい「………あ!」




春香「私が…皆を守る!」バーン

春香「やよい、真、大丈夫?」


やよい「春香さん!」

真「は、春香なの…?」




雪歩「皆、一旦こっちに!」バッ


真「雪歩…!」

春香「わかった!」

やよい「りょーかいです!」

春香「真、大丈夫?」

真「あ、うん…痛てて…!」


美希「真クンは、ミキに任せるの!」ガシッ

真「美希…!」

真「み、みんな…!」

春香「美希、真をお願い!皆、一旦雪歩のところへ!」




タッタッタッタッ…




魔物達「ガァァァーー!」


ゾロゾロ…




ガバッ! ガラガラ…


魔物達「!!!」


ヒューー… ドサドサッ グシャ!




雪歩「特大の、落とし穴ですぅ!」




魔物達「ガァァ……」クルッ


ゾロゾロ…


……




春香「行った…みたいだね」ホッ

やよい「よかったです!これでぼむちゃん達も…」



シャララーーン! キラキラ…



真「す、すごい…傷が治ってく…!」


美希「……ふぅ」

美希「はい、終わりなの!」

真「ありがとう、美希!」



雪歩「真ちゃーん!」ダキッ

真「わっ…と…」ガシッ

雪歩「会いたかったよぅ!」ギュ

真「はは…」

真(雪歩…ボクも会いたかった…)

真(けど…)


雪歩「私…真ちゃんに、何かあったら…って…」

雪歩「思う…と…」ガクン

真「おっと…」ガシッ


雪歩「zzz…」





真「なんだ…寝ちゃったのか…」ナデナデ

春香「雪歩…頑張ったもんね」フフ


やよい「うぅ…みなさん、ひとりで先に行っちゃって、すみません…」ペコリ

春香「ううん、気にしないで?」

春香「そのお陰で、真とも無事に会えたし…」


マザーボム「……!」スッ


やよい「あ、ぼむちゃん…!」


コボム1「……」

コボム2「……」

コボム3「……」


やよい「子ども達…かな?」

やよい「みんなぶじで、よかったですー!」

春香「う、うん…」

春香(目つき悪いのが、ちょっとなぁ…)


美希「ねぇ、雪歩も寝ちゃったし、早く山を降りた方がいいって思うな!」

春香「そうだね」

真「じゃあ、雪歩はボクがおぶっていくよ!」

美希「彼氏が彼女の面倒を見るのは、当たり前なの!」

真「いや、ボク、女の子だからね?」




やよい「ぼむちゃん達…さようなら…」チラ


マザーボム「……!」ペコリ

コボム「……?」チラ


コボム1「……」ペコリ

コボム2「……」ペコリ

コボム3「……」ペコリ




やよい「ふふっ…ばいばい」クルッ



スタスタ…

ホブス山 東側登山口

春香「へぇー、真も隊長さんなんだねー」スタスタ

真「うん、僧長って、呼ばれてたけど」


やよい「あのー…」スタスタ


真「ん?どうしたの?」




やよい「へいしのみなさんは、わがままなんですか?」




真「え?い、いや…そんな事はないと思うけど…」

春香(よかった…)

美希(よかったの!)



真「あ…でも」

真「ちょっとタイミングが悪いかもね」

春香「?」

真「王様が言ってたんだけどさ…」

真「近いうちに、悪者が攻めてくるかもって…」

真「クリスタルがどうのって言ってたけど…」

真「ははは、あんまり覚えてないや」

春香(クリスタル……!)



『あの者が、このダムシアンを滅ぼし、クリスタルを奪ったのです!』



春香(律子さん……何を考えてるんだろう?)

春香(そういえば、あずささんも律子さんを追いかけて行ったっきり…)

春香(律子さんに会えたら、あずささんの事を聞かなきゃ…)




ファブール城付近の山道

真「あ、あのさ…」


春香「どうしたの?」

真「えっと…みんなに……」ゴニョゴニョ

春香「?」

真(紹介しなきゃいけない人が、いるんだけど…)

真(気が進まないなぁ…)

真(特に、雪歩は、いろいろ勘違いしそうで恐い)


美希「真クンにしては、歯切れ悪いって思うな」

真「えっと…はは、なんでもない」

真(後で……いいか)

春香(真…何か隠してる?)




スタスタ…




真「あれが、ファブール城だよ」スッ

ファブール城 マコトの家

真「……」ドキドキ


真「た、ただいま~?」



シーン…




真「ホッ……」

やよい「どうかしたんですかー?」

真「あ?い、いや、なんでもないよ、なんでもない…」

やよい「?」


美希(あやしいの)

美希(絶対何か隠してるの)

春香(明らかに態度がおかしい…)

春香(何か…大変な事が起こらなきゃいいけど)


ガチャ…




マコトの家 寝室

真「よっ…と」ソッ


ドサッ


雪歩「zzz…」

真「雪歩…心配かけてゴメンね」ナデナデ


春香「真ぉー!ちょっと来てー!」


真「……」

真「ゆっくり、お休み…」

雪歩「…ん…むにゃ…」


スタスタ…

ファブール城 市場中央

美希「ミキ、夕飯の買い物なんてしないから…」スタスタ

美希「何買っていいかわからないの」

美希「だから、やよいに全部任せるの」

やよい「うっうー!お任せです!」スタスタ

美希「あっ、でも…」

美希「お米だけは、絶対欲しいの!」

やよい「わかりました!」

やよい「でも…」

やよい「なるべく少ないしゅっぴで、いかにいいものを買うか」

やよい「これが、とーってもたいせつなんですよ?」

美希「よく、わからないの」


美希「あ、イチゴババロア、あるかな?」

やよい「うーん、どうでしょうねー」

やよい(もやし、あるかなー?)




美希「……あれ?」ピタ

やよい「美希さん、どうしたんですかー?」

美希「今、あっちに雪歩がいたの」スッ

やよい「……」キョロキョロ

やよい「いないですよー?」

美希「うーん、確かにいたハズなの…」

やよい「じゃあ、もう帰ったんじゃないでしょうか?」

美希「そうなのかな…?」

やよい「さぁ、行きましょー!」

美希「……」

ファブール城 市場南

春香「…ここを、曲がるんだっけ?」チラ

春香(あーあ、私も夕飯の買い出しが良かったなぁ…)

春香(ひとりで、井戸に水汲みって…)

春香(桶が、地味に重い…)

春香(ま、じゃんけんで負けたから、仕方ないか…)

春香「なんか、お店がいろいろあるけど…」キョロキョロ

春香「こんなとこに、井戸なんてあるのかなぁ?」




「あ…井戸なら、こっちですぅ」




春香「ん?」クルッ

春香(雪歩…)

春香「起きたんだね?よかった…」

??「?」

??「井戸に…行くんですよね?」

春香「あ、そうだった」

??「それなら、こっちですぅ」スタスタ

春香「あっ、待ってー!」スタスタ




ファブール城 井戸

ザブザブ…

春香「ふぅ…」

春香「辿り着けて、よかった…」

春香「それにしても、詳しいんだね?雪歩」

??「ユキ…ホ?」

春香「あれ?どうかした?」

??「いえ、私、これから買い物があるので…」

春香「なんだー、雪歩も買い出し組かぁー」

??「そ、それでは、失礼しますぅ!」


タッタッタッタッ…


春香「行っちゃった…」

春香「雪歩…少し、雰囲気変わった?」

ファブール城 マコトの家

美希「ただいまなのー!」

やよい「ただいまなのー!」



美希「あ、やよいがミキのマネしたの!」

やよい「えへっ、似てました?」

美希「うーん…ファンの人の方が、うまいの」

やよい「うー、あっちは、ほんしょくですから!」



美希「……」

美希「真クンも春香もいないの」

やよい「真さん、おーさまに呼ばれたーって、言ってましたね」

美希「あっ、そうだ、雪歩…」


スタスタ…


やよい「あっ、美希さん待ってくださーい!」


スタスタ…




マコトの家 寝室

雪歩「……」スヤスヤ


美希「…寝てるの」

やよい「寝てますね」

やよい「美希さん、見間違えじゃないですか?」

美希「ううん、あれは絶対…」




春香「た、ただいま~!」

春香「よっこら…しょ!」


ドスン!

春香「あ~、疲れた…」


やよい「春香さん、お帰りなさい!」スタスタ

春香「ただいま、やよい」

美希「…絶対…おかしいの…」ブツブツ

春香「ん?美希、どうかしたの?」

やよい「それが……」




春香「買い出しの途中で、雪歩を見た?」

美希「うん、ちょっとだけど、あれは絶対雪歩なの!」

やよい「わたしは、見なかったんですけど…」



春香「私は、会ったよ?雪歩に」

美希、やよい「えっ!?」



美希「ど、どこで見たの?」ユサユサ

春香「え?えっと…あれは、市場?の近くだったと思うけど…」グラグラ

美希「ミキが見たのも、市場だったの!」ユサユサ

春香「あ…だ、だって…雪歩は、ふ、2人と一緒に、買い出しだったんでしょ?」グラグラ

春香「美希、揺らすのやめて…?」クラクラ

美希「揺らさずには、いられないの!」ユサユサ

春香(なぜ…)



美希「ミキとやよいは、2人で買い出ししたの!」

やよい「わたし達、雪歩さんには、会ってないんです」



春香「え……?」

春香(ひとりで、帰ったのかな…?)



やよい「でも雪歩さん、今はぐっすり寝てるんですよ」

美希(あ、ミキのセリフ、取られたの!)

春香「ちょ、ちょっと待って!」

春香「私、雪歩と会話もしたよ?」

春香「井戸の場所を教えてもらった後…」

春香「買い出しに行くって…」

春香(な、何…コレ?)


美希「ま…まさか……!」

やよい「は、春香さん…?」

春香「な、なに…?」

やよい「春香さんが見た雪歩さんって…」





やよい「…足は、ありましたよね…?」





春香「なななな何言ってるのよやよいいいい!」ガクガク

春香「ちゃんと…!」

春香(……あったっけ…?)

春香(私……確認、した?)

美希「ああああありえないの!」ブルブル

美希「そそそそんなの…!」




??「……ただいまですぅ」




3人「いやああああぁぁぁぁぁーーー!!!」



ヒタ… ヒタ…



春香「あ…足音が…!」



ヒタ… ヒタ…



やよい「ち…ちかづいて…!」



ヒタ… ヒタ…



美希「悪霊退散悪霊退散南無阿弥陀仏…!」



ガチャ…



3人「っ……!」



??「……?」



春香「ゆ、雪歩…?」



??「ひぃ……!」ビクッ



??「え…えっと…」

??「ひ、人違いですぅ!」



春香(どう見ても雪歩だけど…)

美希(や、やっぱりユーレイなの!)

やよい(雪歩さんが…2人?)



??「あ、あの…?」



春香「は、はい…?」



??「あ、あなた達は……泥棒さん、ですか?」


春香「えっ?い、いや…あの…」


??「……」チャキッ


春香(ど、どこからフライパンを…?)


春香「ち、違います!私達は…真の友達で…」


??「マコトさん…の?」


??「しっ、失礼しましたっ!」


??「マコトさんのお友達だったなんて…!」

??「うぅ……」

??「私なんて…」


春香(うん?)


??「ひんそーで…」


やよい(あれ?)


??「ちんちくりんで…」


美希(これは!)


??「あ…」


3人「あ…?」


??「あ…油敷いて、炒めてますぅ!」


ジャー! ジュー!


3人「」




ガチャ…


雪歩「んん…なんか、いい匂い…」



春香「あれ?あっちが本物?」

やよい「見分けがつかないかなーって」

美希「雪歩が増えたの!」



??「あれ…?」ピタ


雪歩「あ…」チラ


「「わ、私……?」」




ガチャ…


真「たっだいま~!」


雪歩「あ…!」

??「あ!」



??「お帰りなさい、『あなた』」



雪歩「」



真「えっと…」チラ


春香「……」ジロ

美希「……」ジロ

やよい「はわわっ」オロオロ

??「うふふ…」

雪歩「」グッタリ



真「しょ…紹介するね…」

真「こ、この人は…ユキコさん」

真「ボクの………奥さんらしい」

ユキコ「『夫』が、いつもお世話になってますぅ!」

雪歩「」グサァ

春香「雪歩、しっかり!」ガシッ



真「で、ユキコ、ボクの友達の…春香、美希、やよい…雪歩」

ユキコ「よろしくお願いしますぅ」

雪歩「嘘だよ…こんなの、何かの間違いだよぉ…」グスン

雪歩「これは…きっと、ただの悪夢なんだよね…?」


雪歩「真ちゃん…ひどいよ…私達、あんなに『愛し合った仲』なのに……!」

ユキコ「……!」ピク


ユキコ「マコトさん、どういう…」

真「あああ!ち、違う!ただ、他の皆より仲がいいってだけで…!」

雪歩「そ、そんな…!ひ、ひどいよ、真ちゃん…」ポロポロ

真「あああ!ゴメン、雪歩!結婚したって言っても、架空の世界の話だから…!」

ユキコ「架空の…世界?」

ユキコ「わ、私の愛が、作り物だって言うんですかっ?」ウルウル

真「ち、違うって…!」

雪歩「真ちゃんひどい!」

ユキコ「マコトさんひどい!」

やよい「わ、わたし、夕飯つくってきまーす…」ソソクサ

春香(あ!やよいが逃げた…)

美希「や、やよい、手伝うの!」ササッ

春香(美希まで…!)

春香「あ…私も…」

真「ちょっと春香フォローしてよ~!」

春香「あっ、えっと、あの…」

春香(ゴメン、無理)

真「ゼーゼー…」

雪歩「ガルル…」

ユキコ「キシャー!」

春香(恐いよぉ~)




やよい「うっうー!お待たせしました~!」スタスタ

美希「エサなのー!」スタスタ

春香(美希…シャレにならないって…)



ドッサリ!



雪歩「すごい…!これ、2人で作ったの?」

美希「もっちろんなの!」ドヤァ

やよい(美希さんは、いない方がはかどったかなーって)


春香「ホント、美味しそう!ねっ、真?」

真「あっ…ああ、うん!はは、お腹空いたー!」


ユキコ「あれ?これは…」

やよい「あ、すみません」

やよい「さっきユキコさんが炒めてたもやしも、温め直しましたー!」

やよい「かってに、すみません…」

ユキコ「いえ、こちらこそ、お客様に料理させるなんて…」

ユキコ「こんな私なんて…」チャキ

真「あ、あーユキコ、美味しそうだね?」

真「さあ食べよう!すぐ食べよう!」


6人「いただきまーす!」




真「ぱくっ…」

真「……!」

真「…美味しい!このもやし炒め」

やよい「ユキコさんのおかげですー!」

ユキコ「そ、そんな事、ありますぅ!」

雪歩「……!」カチン

春香(やよい…火に油だよ…美味しいけど)パクパク


真「ところで、美希はどれを作ったの?」

美希「あは!これなの!」ズイ

真「あ……おにぎりね、うん…いいんじゃないかな」

美希「召し上がれなの!」ズイ

真「え、えっと…」

美希「召し上がれなのー!」ガシッ

真「んぐっ…モガモガ…!」

雪歩「!」

ササッ

ジャー!

トン

雪歩「真ちゃん、お茶、どうぞ?」

真「もぐもぐ…あ、ありがと…」

真「ゴクゴク…」

真「ふぅ…やっぱ、雪歩のお茶は落ち着くね…」

雪歩「うふふ、そんな事、あるかも~?」

ユキコ「……!」イラッ


春香(うーん…)

春香(料理はおいしいけど…空気がおいしくない…)

春香(話題、変えなきゃ)

春香「あのさ…」

春香「真は、王様に会ってきたんだよね?」

真「あ…うん」

真(すっかり忘れてたよ)

春香「どんな話だったの?」

真「それがさ、明日には攻めてくるんじゃないかって…」

真「ボク、一応隊長だからさ、防衛線を仕切ってくれって言われたよ…」

春香「そっか…」

春香「……」

春香「あのね、皆に話しておかなきゃならない事があるんだけど…」

雪歩「……」

やよい(律子さんのゴクかなーって)

真「どんな話?」

春香「実は…」




美希「律子…さんが?」

真「雪歩の国を…滅ぼしたって?」

真「ほ、ホントなの?それ」

春香「うん…私とやよい、雪歩はその場にいて…」チラ

雪歩「……」

やよい「……」

春香「あずささんも、その場にいたんだけど…律子さんを追いかけて行っちゃって…」

真「……」

美希「みんな、バラバラなの」

真「……」

真「ボクは…」

真「律子に会って、話をしたい」

春香「うん…」

真「でも、この国が滅びるのを、黙って見てるつもりもない」

ユキコ「マコトさん…!」

真「みんな、ボクに良くしてくれるし…」

真「隊長のボクが、戦わない訳にはいかないからね」

雪歩「うん…もう、人が死ぬのは…見たくないよ…」

雪歩(アンナさん…)


美希「それって、律子…さんと戦うって事?」

やよい「み、みなさん仲良くする方法は…ないんですか…?」

真「律子が仕掛けてくるなら…ボクは戦うつもり」

真「もちろん…これはボクのわがままだから…」

真「みんなは、付き合う必要はないからね?」ニコッ


ユキコ「…私は、妻です」

ユキコ「私は、マコトさんについて行きますぅ!」

雪歩「わ、私もっ…!」

雪歩(アンナさんみたいな人をこれ以上…)

真「2人とも……いいの?」

雪歩、ユキコ「」コクン

真「へへっ、2人がいれば、心強いよ!」



春香「私も……行くよ」

やよい「春香さん?」

美希「春香…」

美希(春香なら、そう言うと思ったの)


真「仲間だった人と…戦う事になるかもしれないよ?」

春香「それは、違うよ」

真「?」

春香「今も…仲間だよ?」

真「……!」

春香「仲間だから、たとえ戦う事になっても…話をしたい」

春香「だから…話をしに行くつもり」

真「そ、それは…!」

春香「わかってるよ?もちろん、死にに行くつもりはない」

春香「みんなが傷つかなくていいように、戦うの!」

真「春香…!」



美希「単なる、理想論なの」

春香「え…?」

真「み、美希…!」

美希「そんなに、何もかもうまくいく訳ないって…思うな」


美希「春香はおっちょこちょいだし、真クンは短絡的だし、雪歩は…埋まっちゃうし」


美希「…だから、ミキっていうブレーンが必要だって思うな!」

春香「美希…!」

雪歩「美希ちゃん…」

真「……そうだね!」

真「やよいは…どうする?」

やよい「……」

真「安全なところに隠れてても、いいよ?」

やよい「っ……!」

真「一緒に戦わないから、仲間じゃない、なんて言うつもりはもちろん無いし」

やよい「……!」フルフル

春香(これは…やよいが決める事、だよ?)

やよい「うぅ……」


やよい「……っ!」グッ


やよい「わ、わたし…!」

やよい「わたしも、みなさんと一緒に…いきたいです!」

やよい「わたし、頭よくないから、どうすればいい…とか、わからないけれどっ…」

やよい「わたしも、つれてってください!」

春香「やよい…!」

真「もちろん!」



美希「でね?ブレーンのミキが、考えたんだけど…」

美希「真クンは、やっぱり大将なの!」

春香「うん…真が最後の砦かもね…」

真「ちょっと春香、不吉な事言わないでよ!」

春香「あ…ゴメン…」

雪歩「でも…」

雪歩「律子さんも、相当、強いよ…」

雪歩「私、ちょっとだけど、戦ったからわかる…」

春香「え!?雪歩、律子さんと戦ったの?」

やよい「す、すごいです…!」

美希「だから、真クンは、律子…さんの相手をするの」

真「え?」

美希「春香と雪歩と2号が前衛で…やよいとミキが後方支援」

ユキコ(2号って、私の事かな…うぅ)

春香「なるほど…理に適ってるね」

春香「みんなで真を守って、律子さんの相手をしてもらう…いい作戦だと思う」

真「で、でも…みんなに悪いよ…」

雪歩「真ちゃん、律子さんは…真ちゃんしか相手できないんだよ?だから…」

真「…わかったよ。でも、危なくなったら、ボクも出るからね?」

美希「大丈夫、ミキにいい考えがあるの!」チラ

雪歩、ユキコ「…?」

すっごい誤変換が多くてすみません…


今のところ致命傷はないっぽいので、以後、気をつけます


あと、ファブール城攻防戦が思いの他難航してるので、投下ペースが落ちるかも…

夜、マコトの家 寝室

やよい「……」

やよい「……」ゴロン

やよい「……」

やよい(眠れない…)

やよい「……」

やよい(春香さん達は、すごいなー…)

やよい「……」

やよい(わたしは、何をすればいいんだろう…)

やよい(…何が、できるんだろう…)

やよい(……わたしにも…春香さん達みたいな…)

やよい(みなさんを守る力があれば…)



パァーーー!


キラキラ…


やよい「!?」ガバッ

やよい(何か光って…?)キョロキョロ

やよい(あ…髪留めが、光ってる)


「ヤヨイ……」


やよい「……!」


「私のかわいいヤヨイ…」


やよい「お、お母さん…?」


ミストドラゴン「あなたは…あなたが思うほど、非力ではありません…」

やよい「え…?」

ミストドラゴン「あなたが望めば、私はあなたの力になります…」

やよい「お母さん…」

ミストドラゴン「あなたの願いを…強く、想うのです…」

やよい「強く…想う」


ミストドラゴン「私は、いつでもあなたのそばにいますよ…」

ミストドラゴン「それを…忘れないで…」



シューー…


やよい「お、お母さん…!」

やよい「光が…消えちゃった…」


やよい「お母さん…」


やよい「……」グッ


マコトの家 リビング

雪歩「ゴク…ゴク…」

雪歩「ふぅ……」


ガチャ…


雪歩「?」チラ


ユキコ「あ……」


雪歩「あ……」


雪歩(ユキコさん…)


雪歩(ど、どうしよう…)


ユキコ「……」


雪歩「あ……」


雪歩「お、お茶…飲みます?」


ユキコ「えっ……?」


ユキコ「……」


ユキコ「あ……」


ユキコ「じゃあ、お願いしますぅ…」


雪歩「ちょっと待っててくださいね…?」


スタスタ…


ユキコ(ユキホさん…)



雪歩「お、お待たせしました…」


スタスタ…


トン


ユキホ「いただき…ます…」


ユキコ「ゴク…ゴク…」

ユキコ「!」



ユキコ「お…おいしい…!」



雪歩「ホッ…」


雪歩「よ、良かったですぅ!」


ユキコ「……」


雪歩「……」


ユキコ「あ、あの…」


雪歩「は、はい…?」


ユキコ「私達って…何もかも…同じですよね?」


ユキコ「顔も、声も、身体も…」


ユキコ「…す、好きな人も…」


雪歩「ユキコさん…」


ユキコ「ユキホさん…あなたがマコトさんの大切な人だって事…」


ユキコ「私、はじめから…気づいてたんです」


雪歩「……」


ユキコ「だって、私達は…同じ、でしょ?」


雪歩「そう…だね」


ユキコ「私達が争う事で、マコトさんが困るのは…」

ユキコ「あなたも…望む所じゃないはず…」

ユキコ「だから」

ユキコ「今は、停戦しよう?」


雪歩「あ……」


雪歩「う、うん…!」


ユキコ「お茶、おいしかったよ?」

ユキコ「おやすみ、ユキホさん…」


スタスタ…

雪歩(亜美ちゃんと真美ちゃんも…)

雪歩(こんな気持ちなのかな…?)

雪歩(ユキコさん、おやすみ)


スタスタ…



マコトの家 外

春香(…みんなには、カッコいい事言っちゃったけど…)

春香(大丈夫かな…?)

春香(美希の言うように、失敗しないようにしないとね)

春香「……」

春香(美希、プロデューサーさんの事、聞いてこないけど、どうしたんだろう…)

春香(美希なら、ハニーをどこに隠したの?とか、言いそうだよね」




美希「言って欲しいの?」



春香「わっ!美希…き、聞いてたの?」


美希「言って、欲しいの?」


春香「……」

春香「えっ…と…」

美希「じゃあ、言うね?」



美希「ハニーを…どこに隠したの?」



春香(いつもの、気だるそうな美希じゃない)

春香(すごく…真剣な表情…)

春香「……」

春香「ごめん、はぐれちゃった…」

美希「……」


美希「春香だから…任せたのに…!」グッ

春香「ホントに、ごめん…」

美希「春香のバカ!」


ブンッ


春香「っ……!」グッ


コツン…



春香「……?」

美希「春香がハニーとはぐれた事くらい、わかったの」

美希「あの村で目が覚めて…ハニーの気配がなかったから」

春香「美希…ホントに…」


美希「謝って欲しい訳じゃないの!」


春香「……」


美希「春香の辛さは…ちょっとわかるの」

美希「ミキも…いきなりハニーと離ればなれになって、辛かったから…」

美希「だから…なーんにも聞けなかったの」


春香「み、美希…!」グスッ

美希「ライバルの前で弱みを見せるなんて…春香らしいの」クスッ

春香「ライバル、の前に…仲間、だよ…?」ギュ

美希「そーだね…」ナデナデ



美希(ハニー……元気かな?)

ファブール攻防戦…長くなりそうです


投下開始します


誰か見てくれてるかな…

マコトの家 トレーニングルーム

真「945…!946…!」グッ




真「998…!999……っ!」グッ


真「せ…ん……っ!」ググッ


バタッ


真「ハァ、ハァ……!」


真(律子は、やっぱり魔法も使うのかな…?)

真(…こっちも、技のバリエーションを増やさないとな…)

真(最大の必殺技、覇王翔吼拳は…タメがないと使えない…)

真(虎煌拳じゃ…威嚇くらいにしかならないかもしれないし…)

真(やっぱこう、『ザ・空手』っていう技も欲しいよね)

真(魔法対策と………いや)

真(全部、使えればいいんだ…!)



真「よお~し!」ガバッ

ff知らないけど見てるぜ

翌日、ファブール城 王の間

春香(…ここの王様は、操られてたり…しないよね?)

やよい「雪歩さんのお城の方が、かわいらしかったかなーって!」キョロキョロ

美希「あふう」

王「……」



王「マコトよ、この者達は?」

真「はい!ボクの…頼もしい仲間達です!」

真「きっと、力になってくれます!」

王「…そうか」

王(あの娘…暗黒騎士か…?)

王「…今は、少しでも戦力が欲しい。力になってくれるか?」

春香「はい!」

やよい「がんばりまーす!」

美希「zzz…」

真「こら美希、起きなよー!」ユサユサ

王(不安…)

王「…敵はすでに、ホブス山上空を越えたようじゃ…」

王「間も無く、ここへ来る」

真「……」グッ


<●> <●> みておりますよ

王「…時にそこの娘、名はなんと申す?」


春香「……」

春香「…え?私?」キョロキョロ

春香「あ、天海春香、16歳ですっ!」

王(ハ…ルカ…?)

王(ハルカ……暗黒騎士……)

王(まさか、クルーヤ殿の……?)

王「……」

王「マコトよ、戦の準備をせよ!」バッ

王「今より、軍の全指揮権は、そなたに与える!ゆけ!」

真「わっかりましたー!」

真「じゃ、みんな、行こうか!」


スタスタ…


王「ハルカよ!」

春香「…え?」クルッ

王「そなたは残るのじゃ」

春香「あ、はい…」

春香(私…何かした…?)ドキドキ


真「春香、後でね」


スタスタ…

王「ハルカよ…」

春香「あ、はい」

王「お主に、受け取ってもらいたい物がある…」ゴソゴソ

春香「は、はぁ…」

春香(なんだろう…?)



カチャカチャ… スウッ…



王「…これじゃ」スッ



キラーン!



春香(剣……かな?)


王「さあ……」ズイッ


春香「はい…」スッ


ズッシリ


春香(なんだか、すごい威圧感だけど…)

春香(どことなく、懐かしい感じ…)

春香(不思議と、手に馴染む…)グッ

春香(こんな剣、知らないのに…)

王「暗黒剣デスブリンガーと言ってな…」

春香「で、です……!」

春香(嫌な感じだなぁ…)

王「昔、この国の危機を救ってくれた暗黒騎士が、置いて行ったものじゃ…」

春香「あ、あの…」

春香「そんな物を…もらっちゃっていいんですか?」

王「うむ、どうやら、そなたに渡すために、ここにあったようじゃ…」

王「どうじゃ、感想は…?」

春香「え…っと、使いやすい、です」

春香(使いたくはないけどね)

王「見たところ、お主も暗黒騎士…」

王「暗黒剣では、真の悪は打ち破れんやもしれんが…」

王「そなたの力には、なってくれるはずじゃ」

春香「はぁ…」

春香(暗黒騎士って…響きが好きじゃないんだよね…)

春香「あ、ありがとうございます…」ペコリ


王「…では、春香よ!どうか、この国を救ってくれ!」

春香「が、頑張ります…」



スタスタ…

飛空艇 千早の部屋

千早「……」

千早「……っ!」ビクッ

千早「じっとしててください!」

P「す、すまん…」

千早「あっ……しゃ、しゃべるのも、ダメです!」

P(……ひょっとして)

P(大きな勘違いをしていたのかもしれないな…)

P(俺は…………巨乳より、貧n…)

P(ああ、ついに俺も変態さんの仲間入りか…)


千早「……あ」

千早「い、いかなきゃ…!」スッ



スタスタ…



飛空艇 船長室

律子「…そろそろ目的地に着くわ」

律子「…そしておそらく、春香達が待ち構えているでしょうね」

P(……!)モゾ

千早「んっ……!」ビクッ

律子「千早、どうしたの?」

千早「…なんでもないわ」

千早「……!」

P(ホント、すまん)



律子「最初に言っておくけど…」

律子「目的のためなら、多少の犠牲は厭わない」

あずさ「……!」

千早(春香…)


律子「2人とも、そのつもりでね?」

あずさ「は~い」

千早「わかったわ」

あずさ(律子さん、私が、必ず…!)


律子「最初は、兵達で城を攻める」

律子「ある程度攻めたところで、私がクリスタルを取りに出るから…」

律子「あなた達は…私に着いてきてね」

千早、あずさ「…」コクン


律子「大丈夫よ。あなた達が、向こうの兵士に遅れを取るとは思えない…」

律子「問題は、春香達ね…」

律子(雪歩は…今までにない力を発揮した…)

律子(他の子達も、見くびらない方がいいわね)



兵士「リツコ様、目的地に到着しました!」



律子「……さあ、行くわよ!」

>>469>>471
ありがとう


続けて投下!


俺もFFはFFCC位しかやったことないが見てるぜ

ファブール城 1F広間

雪歩「……」ドキドキ



タッタッタッタッ…



ユキコ「ユキホさんっ、そ、そろそろ…来るみたいだよ…」

雪歩「う、うん!わかったよ…」

ユキコ「じゃ、私は隠れてるから…頑張って!」

雪歩「……うんっ!」




バァン!



ゾロゾロ…



バロン兵1「ん?」

バロン兵1「なんだ?女が、ひとりだけ…?」

バロン兵1「おいおい、モンク僧は腰抜けの集まりか?」

バロン兵1「おい女、降参するなら…可愛がってやるぞ…ゲヘヘ」

バロン兵2「あっ、隊長だけずるい!」

バロン兵3「オレもオレも!」


雪歩「い、いやですぅ!」グッ

雪歩「わ、私には、心に決めた人が……!」

バロン兵1「ふん、つまらん…」


バロン兵1「突撃ぃ~!」

バロン兵2、3「おおぉぉーー!」


ダダダダダダ…


ガラガラッ…


バロン兵1「あ…足場が…!」グラッ


バロン兵達「うわぁーー!」


ドサドサッ!


雪歩「や、やった……!」



ゾロゾロ…


雪歩「ひっ!まだ…来るっ!」

>>478
FFCCは知らないけど、ありがとう

バロン兵4「…うわっ…と」

バロン兵5「な、なんだ?いきなりでっかい穴が…」

バロン兵6「おい、女がひとりいるだけだぞ?」



スタスタ…



雪歩(ひぃ…穴をよけて、こっちに来るよ…!)



バロン兵4「仲間が何人かやられたようだが…」

バロン兵5「ここは、通らせてもらうぞ?」


スタスタ…


雪歩「ひーん、埋まってますぅ!」チャキ


ザクザクザクザクザク…


バロン兵6「穴に…入っちまった」

バロン兵4「バカめ、袋のネズミだ…」




ユキコ「……後ろですぅ!」ヌッ




バロン兵5「えっ?」クルッ



ガコン! ドカッ! バキッ!


ドサドサッ



バロン兵4「」

バロン兵5「」

バロン兵6「」



雪歩「ユキコさん…!」ガサガサ


雪歩「助かったよ~!」



ドタドタ…



ユキコ「また、来ますぅ!」



やよい「雪歩さーん!ユキコさーん!」

やよい「早く、こっちへ!」フリフリ

ファブール城1F 大階段

やよい「ここは、わたしにまかせてください!」

雪歩・ユキコ「…」コクン


雪歩「やよいちゃん、危なくなったら…下がってね?」

ユキコ「ヤヨイさん、無事で…!」


タッタッタッタッ…


やよい「……」

やよい(わたしだって…)

やよい(みなさんの役にたって、みせますっ!)


やよい「……!」ポゥ


やよい「……ぶりざどっ!」バッ


カチコチーン!



ゾロゾロ…


バロン兵7「…なんだ、子供がいるだけじゃないか…」

バロン兵8「先行隊は、落とし穴にやられたみたいだが…」

バロン兵9「ここは楽勝だな!」


スタスタ…


ツルッ ドテッ


バロン兵7「痛てて…なんだ?」


やよい「あのー!」

やよい「このかいだん、すべりやすいので、気をつけてくださいねー?」


バロン兵8「あ…この階段、凍ってる!」

バロン兵9「…うわ…とっ…と…」ツルッ

バロン兵8「ば、バカッ!こっち来るなっ!」ズサッ


ツルッ…ゴチーン!


ドサドサッ


バロン兵8「」

バロン兵9「」


バロン兵7「くそー!こんな子供だましに…!」



ゾロゾロ…

バロン兵10「なんだなんだ…?」

バロン兵11「どうした…?」



やよい「はわわっ!たくさん来ました!」

やよい(少しは、じかんかせぎできるかなーって!)

やよい「じゃーみなさん、頑張ってくださいねー!」


タッタッタッタッ…


バロン兵7「くっそー!」

バロン兵10「あっ…!」ツルッ

ドテッ

バロン兵11「す、滑る…!」




スタスタ…


律子「……まったく、こんなところで手こずってたの?」

バロン兵7「あ、リツコ様!す、すみません…!」

律子(ふーん…少しは頭を使ったのね…)

律子(やるじゃない、みんな)


律子「……あずささん?」

あずさ「は~い」


あずさ「……」ボッ


あずさ「…ファイア!」バッ


ボオォー! ジュウゥゥ…


バロン兵7「氷が…溶けた!」

律子「さあ…行きなさい?」


バロン兵達「はい!」


タッタッタッタッ…

ファブール城 2F 広間

春香「……」じーっ

春香(不思議な剣だなぁ…)

春香(…あれ?)

春香(柄のところに、何か書いてある…)

春香「えっ…と…」

春香「わが…さ…あ…い…の、む…す…め…」

春香「…ル…カ…?」

春香(ルカさん?っていう人のもの、なのかな…?)

春香(やっぱり、私が持っていていいモノじゃないよね…)


タッタッタッタッ…


やよい「春香さぁーん!」


春香「やよい!」

春香「無事で良かった…!」

やよい「はい!」

やよい「でも…まだまだ来ると思います!」

春香「わかった!やよいは、みんなのところへ…」

やよい「あ…これ!使ってください!」スッ

春香「…ポーション?ありがと!」


やよい「春香さん、待ってますから!」

春香「…うん!」



タッタッタッタッ…



春香「………………よし!」グッ


ゾロゾロ…


バロン兵達「……!」


春香「…天海春香、行きますっ!」

バロン兵7「また…女…!」

バロン兵10「なめやがって!」

バロン兵11「おい、さっさと倒して、先行くぞ!」

バロン兵7「いやまて…また罠があるかもしれん…」


春香「罠なんて、ありませんよ?」

バロン兵達「?」

春香「みなさんがこのまま帰ってくれるなら…」

春香「こちらからは、何もしません」

バロン兵7「そんなの、信じられるか!」

バロン兵10「調子に乗ってんじゃねーぞ!」

バロン兵11「お仕置きだ、嬢ちゃん…!」


バロン兵10・11「でやぁぁーー!」


ダダダダ…


春香「…気が進まないけど」グッ


春香「…ごめんなさいっ!」バッ


ズバババァーーー!


バロン兵10「ぐあっ!」

バロン兵11「ぎえっ!」


ドサドサッ


バロン兵10「」

バロン兵11「」


バロン兵7「なっ……!?」

バロン兵7「リツコ様と同じ…暗黒剣…?」

春香「お願いします、帰ってくださいっ!」ペコリ

バロン兵7「そ、そんな事…!」



律子「……それは、できない相談ね」

律子「春香…やっぱりいたのね」


春香「律子さん…!」グッ


千早「春香…!」

あずさ「あら~春香ちゃん、久しぶりね~?」

春香「千早ちゃん?あずささんも…!」

春香「な、なんで……!?」


千早「……」

律子「なんで、も何も、見ての通り」

律子「この2人は、『こちら側』という事よ…」

春香「そ…んな……!」

律子「さあ、どうする?戦う?それとも…」


律子「私も、暇じゃないのよね」

春香「……っ!」

春香(こんな事に…なるなんて…!)

春香(ど、どうしよう…!)


千早「律子、ここは私が…」

律子「……」

律子「…そうね。最後の時間くらい、親友同士で過ごすといいわ」


春香「千早…ちゃん…」

律子「あずささん、行きましょう」

あずさ「ええ…」


スタスタ…


あずさ「千早ちゃんを、お願いね…?」ヒソヒソ

春香「……え?」クルッ

春香(あずささん…?)


千早「…春香………ごめんなさい」

春香「千早ちゃん…」

千早「どうやら私、律子の命令には、逆らえないみたいなの」

春香「そ、そんな……!」

千早「だから、どうか…私を殺して欲しい…!」

千早「あなたの手で…!」

春香「な、何言ってるの…?」ウルッ

春香「そ…んな事、できる訳っ……!」ポロポロ


千早「ダメ…!じゃないと…私、がっ…グスッ」

千早「は、春香…を…殺し…ちゃ…!」ポロポロ

千早「ううっ…ひっ……グスッ…!」ポロポロ


千早「あ……いや、いや!やめて!」ググッ

春香「ち、千早ちゃ…ど、どうしたの?」

千早「いやぁ!やだよぉ!」ググッ

春香「千早ちゃん!大丈夫…?」

千早「は…はる…に…げ…!」


ブンッ!


ザシュッ!


春香「うあっ…!」ガクン


春香(か…体が…熱い…!)


春香(わた…し…千早…ちゃ…に…)


春香(それ…でも…い…か…)


春香(わた…し…が…ころ…す…よ…り…)



ドサッ



千早「あ……!」ガクガク


千早「…るか…はる、かっ…!」ガシッ



千早「いやあぁぁぁーーー!!」



ファブール城 3F 王の間

美希「zzz…」

美希「……ん」モゾッ

美希「……はっ」ガバッ

美希「……」キョロキョロ

美希「まだ、誰も来ないの」

美希「あふう」


タッタッタッタッ…


バロン兵7「ハァ、ハァ…!」

バロン兵7「また…ガキか…!」


美希「やっほー!」

バロン兵7「この…!」ブチッ

バロン兵7「……大人の恐ろしさ、見せてやらぁぁーー!!」


ダダダダダダ…


美希「んふっ」


美希「…………みにまむ」クイッ



ボンッ!



バロン兵7「……!」キョロキョロ

バロン兵7「……!」ピョンピョン


美希「あはっ!ホントにちっちゃくなったの!」


バロン兵7「……!」ピョコピョコ


美希「んー、何言ってるか、わからないの」


スタスタ…


律子「あら、今度は美希?」

律子「みんなに会えて、嬉しいわ」

美希「律子……!」

律子「……さん、でしょ?」

美希「……ワザとなの」

律子「……」


スタスタ…プチッ


あずさ「あら~美希ちゃん、久しぶりね~?」

あずさ(…今、何か踏んだかしら…?)

美希「あずさ…!」

美希(あずさが人殺しなの)


律子「美希、通してもらえるかしら?」

美希「律子…さんは、いいよ?」

律子「?」

あずさ「あら~、私はダメなの?」

美希「うん!律子…さんは、うちの大将と、勝負なの!」

律子(大将…)

あずさ(誰かしらね…?)


美希「男なら、正々堂々、勝負するの!」ビシッ

律子「私、女だけど…?」

美希「だって、真クンは…!」

美希「あ!」

律子(真が大将…妥当な選択ね)

律子「じゃ、通らせてもらうわ」

律子「あずささん、お願いしますね?」

あずさ「は~い」


スタスタ…


あずさ(まずいわ…私は、律子さんのそばにいないといけないのに…)

あずさ(美希ちゃんを、どうにかしないと…ね)


あずさ「美希ちゃん、どうしても、通してもらえないの?」

美希「ダメ!作戦だから!」


あずさ「…仕方ないわね~」

あずさ「少し、手荒になっちゃうけど…ごめんね?」バリッ


あずさ「…サンダー!」


ピシャァーン!


美希「…おっと!」ヒョイ


美希「そっちがその気なら…!」


美希「あずさ、勝負なの!」ビシィ

ファブール城 4F クリスタルルーム

真「……」



ガチャ…



真「……」


真「…待ってたよ」


真「…律子!」


律子「……」

律子(へえ…)

律子(弱い者いじめには、ならなくて済みそうね…?)


律子「真…あなたって、意外に人望が厚いのね…」


真「そんな事ないよ」


真「みんな、頑張ってる…」


真「だからボクも…」


真「全力を尽くすだけだっ!」バッ



ゴオオォォー!



律子「……!」

律子(これは…予想外…っ!)


律子「……楽しみましょう!」バッ




真・律子「はあぁぁーーー!!」



ダダダダダダ…




ドゴオオォォォーーン!!

ファブール城 3F王の間

あずさ「加減は、してあげるからね?」バッ


あずさ「…ファイア!」ボッ


ボオォーー!


美希「あちちっ!」ヨロッ


美希「…けある!」スッ


キラリーン!


あずさ「あら~回復できるのね?」

あずさ「なら、もう一段階…」

あずさ「……!」ボッ


あずさ「ファイラ!」バッ


ボオオォォーー!


美希「でかっ!」


タタタタ…


美希「速さなら、負けないの!」

美希「…こんふゅ!」バッ


あずさ「きゃっ!」スッ


あずさ「あ、危なかったわ…!」

あずさ(体力差を考えてなかったわ…)

あずさ(それにしても…)


美希「どーしたの?まだまだこれからなの!」


あずさ「なら……!」ブゥン


あずさ「…バイオ!」バッ

ブニューーン!


美希「ひぃ!き、キモいの!」


タタタタ…


美希「あ、そうだ!」


美希「…ぶりんく」


シュパパッ


パシュッ


あずさ「分身…?考えたわね」

あずさ(あと1回は防がれる訳ね…)


美希「すごいでしょっ?」

美希「ミキが増えたの!」


あずさ「ミキちゃん…あなた、白魔道士ね?」


美希「えっ?うん」

美希「よくわかったね、あずさ」


あずさ「白魔道士には、攻撃魔法がほとんどない…」


あずさ「ある魔法を、除いて」


美希「……」


あずさ「そして、美希ちゃん…あなた、その魔法が使えるわね?」


美希「!」


あずさ「自分がどこまでやれるか、試してみたくない?」


美希「……」


美希「…誘いに、乗ってあげるの!」スッ


シューーン…

あずさ(やっぱり…)

あずさ(さっき、正々堂々…なんて言ってたから…)

あずさ(こうやって勝負を申し込めば、分身を消してくれると思ったわ)

あずさ(…ちょっと、ズルかったかしらね)


美希「さっ!勝負なの!」バッ


あずさ「楽しいわね~」バッ


あずさ「…滅びゆく肉体に、暗黒神の名を刻め…」スッ


美希「…汚れなきなんちゃらの光よ、血にまみれしうんたらかんたら…」スッ


あずさ「フレア!」バッ

美希「ほーりー!」バッ




ブゥーーーーン…


ババババババババ!


キラキラキラ…


ドドドドドドドドド!



ーードガァァァァ…ンーー



ホーリーか…そういやホーリーって魔法あったね

美希「ハァ、ハァ…」ヨロッ


美希「あ、あずさ…」キョロキョロ


あずさ「……」


美希「あ、あずさ…大丈夫?」ガシッ


あずさ「う…ん…」


あずさ「私は、平気よ…?」


美希「良かった…」


美希「じゃ…遠慮なく勝たせてもらうの!」


あずさ「?」


美希「…すりぷる!」ナノ


あずさ「リフレク」ウフフ


美希「あ…」


ドサッ


美希「スヤスヤ…」


あずさ「最後まで卑怯で、ごめんなさいね~?」


あずさ「……律子さん」

あずささんって黒魔法使いじゃないの?
リフレクは白魔法なはず…

>>498
そうです

スーファミFF4のホーリーは、エフェクトがフレアを白くしただけって感じだったな


あ…もう半分か

本日はありがとうございました

>>500
リフレクは白魔法だけど…

あずささんはテラ役、テラは賢者で、白黒両刀使いです



詠唱台詞はタクティクスのやつかな?
ゲームだとテラはホーリー、クエイク、トルネド、フレアが使えないし
スリプルは黒魔法だぜ

>>504
あー…やっちゃったか…


言い訳をさせてもらうと…


あずさvs美希の、フレア、ホーリー対決をさせたくて、頭が回らんかった…

ホーリーに匹敵するのは、フレアかなーって…

あと、このバトル、どうしても美希の寝落ち決着にしたかったんだよぉ…

コンフュが白なのに、スリプルが黒とは…

同じ異常付加魔法なのに…


詰めが甘かった…申し訳ない



あ、詠唱は、お察しの通りです

バレないかなと思ってたけど…



計算したらあずささんの消費MP120だったんだけどテラのMP90設定までは引き継いでない感じ?

MP上げるアイテムなかったっけ?

>>506
それは絶対突っ込まれると思ってたけど、そこはまあ、あずささんだから(底が知れないって意味で)って事で


パラレルワールドなので、多少は大目に見てね

下位魔法でちまちまやるバトルなんてつまらないかなーとも思うし…


>>507
確か、金のリンゴだか、銀のリンゴだかがMP最大値上昇アイテムだった気がする…

面白ければ細かいことはいいんでない?

間違いを指摘する意見も、>>511みたいな意見も、両方嬉しいです


お盆休みに入ったから、がっつり遊んじまった…


少しだけ投下します

ファブール城 2F 広間


『目をそらすな』


春香「……っ!」ピク


『敗北とは、死に非ず』


春香(あ……れ……?)


『敗北とは、目を閉ざす事』


春香(わた…し…生き…て…る…?)


『全てを見据えよ』


春香(この…声…は…?)


『世界を、友を見据えよ』


春香(と…も……っ!)


『さすれば、道は拓かれよう…』


春香(千早…ちゃん…!)


春香(ダメだ…私が…諦めたら…!)


春香「……っ!」グッ


春香(千早ちゃんが…みんなが…待ってる…!)


春香「……!」ヨロッ


千早「…は、春香っ!?」ガシッ


春香「…ちは…や、ちゃ…っ!」ググッ


千早「春香…良かった…!」グスッ


春香「ハァ、ハァ……!」


春香「千早ちゃん…私、諦めないよ…!」

千早「は、春香…ダメ!」


千早「私を、殺して…!」


春香「ダメだよ…!」


春香「みんな揃って、帰るんだから…!」


千早「で、でも…わ、私は…!」


春香「これは…私の、わがままだけど」


春香「誰かひとりでも、欠けてたら嫌なんだ」


千早「春香…」


春香「ちょっと、ゴメン」スッ


春香「ゴク…ゴク…」


春香「ふぅ……」


千早「私は、律子の命令には逆らえないの…」


春香「うん」


千早「だから…」


春香「…じゃあ、他の方法を考えようよ?」


千早「え……?」


春香「簡単に、殺せ、なんて言わないで?」

春香「…そうだ、律子さんに頼んでみよう!」


千早「無理よ…律子も誰かに操られてるみたいだから」


千早「…それに、私、止まらないの…!」グッ


千早「今は抑えているけれど…」


千早「春香を…こ、殺そうと…!」グッ



春香「…いいよ」



春香「辛そうな千早ちゃんを見てるのは、私も辛いから」


千早「え……?」


春香「でも、私…死ぬつもり…ない」


春香「私は、千早ちゃんに殺されないし」


春香「私は、千早ちゃんを殺さない」


春香「…だから、千早ちゃんの思うように、ぶつかって来て欲しい」


春香「私も、全力で受け止めるから!」


千早「春香…」


千早(…強く、なったのね)


千早(運命を呪ったところで…前に進める訳じゃない…)


千早「何もしなくても、死は訪れるなら…」


千早「精いっぱい、足掻いてみてからでも…遅くはないわね」


春香「…うん!」


春香「じゃあ…」チャキ


千早「ええ…!」チャキ



春香・千早「……いざ!」


タタタタ…



ガキィーン!


グググッ…


千早(くっ……春香、なかなか…!)


春香(不思議…)


キィーン!


スタッ


千早(やるわね!)


千早(でも、私の間合いに持ち込めれば…)スッ


ブンッ


春香(千早ちゃんは…)スッ


ガキィン!


春香(自分の間合いで戦うつもりだね…)


バッ!


スタッ


千早(え……後ろへ飛んで、さらに間合いを広げた…?)


春香(千早ちゃんが考えてる事…)


ユラ…


千早(……?そんなゆっくりとした動きじゃ…)


ピタ


春香(大体、わかっちゃう)バッ


ビュン!


千早(は、速いっ!)


スタタタタ…

春香(こんな、チャンバラみたいな事…)


ドゴッ


千早「くっ……!」ヨロッ

千早(間合いを詰めての、当て身…!)


ガッ


千早「あっ…!」グラッ


ドサッ


千早(あ、足払い…?)

千早(春香がこんなに、格闘技に精通していたなんて…)


春香(私、お芝居ですら、経験ないのにね…)

春香(この剣が…導いてくれてる…そんな気がする)チラ



春香「千早ちゃん、ホラ、立って?」スッ


千早「え、ええ…」グッ


スタッ


春香「ふふ、なんか新鮮だね?こういうの」


千早「…そうね。親友同士で殺し合いだなんて…」


千早「まるで、映画の世界ね……クスッ」

春香「千早ちゃん、どうせなら…楽しもうね!」


千早「…ええ!」


千早(…負けたく、ない)


千早(…春香に、楽しんでもらいたい!)


千早「……!」グッ


春香(ん……?)


千早「……くっ!」


タンッ


フワッ


春香(…そうか、ジャンプ力を生かして…)


春香(でも、いくら千早ちゃんでも…)


春香(空中で身動き取れないよね?)


春香(…格好の、餌食だよ?)チャキ


ダンッ!


春香「なっ!!」


ヒュン!


ドカッ


春香「う……!」ヨロッ


春香(…天井を蹴って、落下スピードを変えたのか…)


スタッ


千早「……」


春香(さっきの私のフェイントと同じ…)


千早「…一矢、報いたわ」


春香「ふふっ!」チャキ


春香「千早ちゃん、楽しいね!」


千早「ええ!」チャキ

千早「……」ジリ


春香「……」


千早(春香は…何を狙ってるの?)


千早(例の…必殺技…かしら)


千早(さすがにあれは…槍の間合いの比じゃない)


千早(今度は、こっちが間合いを詰める番ね!)バッ


タタタタ…


春香「…させないよ!」ググッ


ズババァーー!


ダンッ


フワッ


春香(…やっぱり翔ぶよね)


春香(天井を蹴った時のスピードは、もう覚えた)


春香(どうするの…?)チラ


千早「春香、こういうのは…」グッ


千早「…どうかしらっ!」バッ


ビュン!


春香(く、空中から槍投げ!?)


春香(躱せない!けど…!)


ザシュッ!


春香(っ…左肩に…!)ガクン


春香「…お返しだよっ!」バッ


シュッ!


ドカッ


千早「うっ…!」


ドサッ


千早(あ、あの一瞬で鞘を投げるなんて…たいした反射神経ね…!)

春香「千早ちゃん、平気?」


千早「ええ…でも…」


千早「足を…痛めたみたいね…!」


春香「そっか…」


千早「…私の負け、ね」


春香「ううん、違うよ」


春香「これは、私の力じゃない…」


春香「この剣に…導かれただけだから…」スッ


キラーン


千早「…剣に?」


春香「不思議な剣なんだ…」


春香「見た目は不気味なのに…持ってると、安心するの」


春香「見守ってくれてる、っていうか…」


千早「見守って……?」


千早(あ……!)


千早「すっかり忘れてたわ」


千早「春香、私の服の中、見てくれる?」


春香「え!?どどどどういう事?」

一度に8人もキャラが出てくるともう…わけわかんなくなるね…

今日の夜、投下します

大丈夫、そんな>>1を俺は応援してる

>>527
いつもありがとう

なんとか…面白い展開にしたい…


投下します

春香「……え?プロデューサーさんが?」


千早「ええ」

千早「あの地震の後、どうやら私とプロデューサーは…」

千早「律子に連れて行かれたみたいなの」

千早「だから今回、プロデューサーを連れて来たの」

春香「…そうだったんだ…」

春香(律子さんの意図が…読めないな)


千早「だ、だから…春香」モジモジ

春香「で、でも……」モジモジ

千早「もう、腕も上がらないの…」




春香「わ、わかった……」


春香「……」ドキドキ

千早「……」ドキドキ

春香「し、失礼しまーす……」ガバッ


千早「あ……///」


春香「わぁ……!」

春香(ち、千早ちゃんの…!)

春香「……」じーっ

千早「は、春香…あんまり見ないで…恥ずかしいから…」

春香「で、でも、すっごくキレイだよ……ゴクッ」

千早「そ、そんな事……///」

春香「……」ゴソゴソ


千早「あっ……!」ピクッ


春香「千早ちゃん、少し、我慢してね?」

春香(千早ちゃんの肌、スベスベだぁ…)


ゴソゴソ


千早「ひっ……あっ……ん…!」ビクン


春香(あ…あった…)

春香(で、でも……もう少しだけ…)


ゴソゴソ


千早「んっ……は、春香…あっ…///」


春香「あ、うん……見つかったよ?」

春香(千早ちゃん、あんまりかわいいから…つい)

千早(わ、悪い気は…しなかった……かも)



P「……」グッタリ

春香「プロデューサーさん…?」

春香「千早ちゃん、プロデューサーさん、どうしたの?」


千早「大丈夫よ。きぜ…寝てるだけだから」

ファブール城 4F クリスタルルーム

律子「ふっ…!」バッ


ブンッ


真「…おっと!」ヒョイ

真「はっ!」


ドゴッ!


律子「……何か、したかしら?」


タンッ スタッ


真「さすが…あんな突きじゃ、ビクともしないか…」


律子「がっかりさせないでね?」ボッ

真(……魔法!)


律子「…ファイラ」バッ


ボオオォォーー!


真「……!」ジリッ

律子(まさか、まともに受ける気…?)


ボオオォォーー!


真「ぐっ……!」ググッ


ジュウゥゥ…


真「……よし!」


律子「…ふぅん」

律子「じゃあ…これはどうかしら?」

律子「…地の底に眠る、星の火よ…」ボッ


真(呪文を唱え出した…?)

真(さっきのとは、段違いだ…!)


律子「古の眠り覚まし、裁きの手を翳せ!」


律子「ファイガ!」バッ


ボオオオオォォォーー!


真「……!」ググッ

真「…砕破っ!」バッ


ブォン!

真「ぐぐぐっ…!」


真「はっ!」バッ


ボオオオォォーー!


律子「は、跳ね返した?」

律子「…ちっ!」ダッ


ゴロン


ドゴオォー…


真「へへっ!どう?ビックリした?」


律子「…やるわね」


律子「なら……光の速さには、反応できるかしら?」


真「え?」


律子「…天空を満たす光、一条に集いて…」バリバリッ


真(雷…?)


真「…させるかっ!」ググッ


真「……飛燕!」ダンッ


ビュンッ


律子(は、速いっ!)


真「疾風脚!」


ドゴォ!


律子「ぐ……!」ヨロッ


スタッ


真「…幻影脚っ!」


ズダダダダダダダ…


律子「がっ…ぐぅ……!」


真「せいっ!」バッ


ドゴォン!


律子「かはっ!」ガクン


真「…どうだっ!」

律子「…調子に…!」グッ


律子「乗るなぁ!」


ドゴォ!


真「ぐあっ!」


ドサッ


真(くっ…ただの足刀が…こんなに重いのか…)


律子「…少し、本気を出すわ!」チャキ


律子「はぁぁぁ…!」ググッ


真(剣を…?あれは…まずい!)


真(なら…!)


真「はぁぁぁーー!」グッ


ゴオオォォーー!


律子(今までに無い威圧感…!)


律子(…でも、私の暗黒剣に勝てるかしら…?)


真「……覇王!」バッ


律子「…喰らいなさいっ!」スッ


真「翔吼拳っ!」バッ


ズバババババァーー!


ゴオオオオォォーー!




ーーズドオオォ…ンーー

ファブール城 3F 王の寝室

やよい「みなさん、無事ですかねー?」

雪歩「うん…」

ユキコ(マコトさん……)



ユキコ「……」

ユキコ「…やっぱり…マコトさんが気になるよ…」

ユキコ「様子を見に行かない?」

雪歩「で、でも…足手まといにならないかな…?」

ユキコ「そ、そうかもしれないけどっ…!」



やよい「いえ!そんな事ありません!」

やよい「わたしたちだって、力になれる事はきっとあるはずですっ!」



ユキコ「ヤヨイさん…!」

雪歩「……っ!」

雪歩「…そうだね、やよいちゃんの言う通りだ…」

雪歩「私、また勇気を失うところだったよ…!」

ユキコ「ユキホさん…」


やよい「だいじょーぶですよ!」

やよい「わたし、雪歩さんがすっごく強い人だって、知ってますから!」


雪歩「ありがとう、やよいちゃん」


雪歩「じゃ…真ちゃんのところへ、行こう!」スッ



ゴトン!



雪歩「あっ…何か、落としちゃった…」

やよい「これは…」スッ

やよい「時計?ですかねー?」


ユキコ「あ…それは、目覚まし時計ですぅ」

雪歩「へぇ…でもここ、王様の部屋だよね…?」

やよい「きっとおーさまも、お寝坊さんなんですよ!」

雪歩「ふふっ…」

雪歩(美希ちゃんみたい…)

雪歩「………あ」


雪歩「これ、持って行こうよ」

雪歩「もし美希ちゃんが寝ちゃってたら、厄介だから…」

やよい「なるほどー!さすが雪歩さん!」

ユキコ「?」


雪歩「じゃ…行こうか」



スタスタ…

正直プロデューサーはあんな激しい戦闘の中でよく気絶するまで声を我慢したなと思った

ファブール城 4F クリスタルルーム前

あずさ「…よいしょっと」

あずさ(美希ちゃん…起きないわねぇ)

あずさ(背負って歩くのも、しんどいわ~)


スタスタ…


あずさ「ここに、律子さんと真ちゃんが…」



ガチャ…



あずさ「!」


あずさ(地震か何か、あったのかしら…?)キョロキョロ

あずさ(壁がボロボロ…)

あずさ(それに、粉塵がすごくて…中の様子がわからないわ…)


あずさ(…とりあえず、もう少し中へ行ってみましょ…)

あずさ「美希ちゃん、ちょっとここにいてね…?」


ドサッ


スタスタ…

ファブール城 4F クリスタルルーム

真「ハァ、ハァ…!」ガク


律子「真…あなたはよくやったわ」


律子「…だから、そろそろ休みなさい?」チャキ


真「く…そ…!」




あずさ「律子さん!」



律子「あずささん…?」

律子(美希…それほど足止めできなかったのね…)


真「えっ?あずささん?ど、どういう事…?」


あずさ「律子さん、あなたが道を間違えたら…」

あずさ「それを止めるのは、私の役目です…!」


律子「そう…ですか…」

律子(迷ってるヒマはないわ…)

律子(さすがにこの2人をいっぺんに相手にしたら…)

律子(私も無事じゃすまない)


律子「……」グッ


スタスタ…


あずさ「律子…さん?」


真「律子!何をする気だ!」

律子「あずささん………ごめんなさい」ギロッ


あずさ「え……?」ドクン


あずさ「あ……」グラッ


ドサッ


真「くそっ!」


タタタタタタ…


真「あ、あずささん、しっかり!」ガシッ


あずさ「……」グッタリ


真「律子!何をした!」


律子「大丈夫よ。死ぬ訳じゃない」


律子「今は…眠ってもらっただけ…」


律子「それより……決着を、着けましょう」


真「……」


真(どうする…?)


真(覇王翔吼拳が負けたのは…計算外だった…)


真(…まだだ。まだ、できる事はあるはず…!)


真「……」ヨロッ


律子「お祈りは、済んだかしら?」


律子「……さよなら、真」バッ




ーージリリリリリリリ…ーー

律子「え!?」


律子「な、何の音!?」キョロキョロ


真(…チャンスだっ!)


ダンッ


律子「あ…しまっ…!」


真「……覇王…!」バッ


律子「…させないわ!」グッ




真「……やっぱやーめた!」




律子「え?」


真「飛燕…疾風脚っ!」バッ


ビュン!


ドゴォ!


律子「ぐぅ……!」ヨロッ


スタッ


真「ハァ、ハァ…!」ガクッ


律子「そ、そんな技じゃ…致命傷には、ならないわ…!」


真「へへ…!でも…ち、ちょっとは、効いた…みたいだね…?」


律子「ちっ…!」


律子「…次で、本当にお別れよ…!」スッ


真「……くっ!」

クリスタルルーム 入口付近


美希「……ん」

美希「んんっ…」

美希「あふう」

美希「朝……?」モゾモゾ

美希「はっ!あずさ!」ガバッ

雪歩「よかったぁ…起きた…」

美希「ぐぬぬ…ミキ、あずさに負けちゃったの…」


雪歩「そんな事より…今、真ちゃんが…」

ユキコ「押されてますぅ!」オロオロ

美希「真クン!美希が回復してあげるの!」スタッ

やよい「美希さん、わたしも行きますっ!」



タタタタ…



雪歩「わ、私達も…!」

ユキコ「うん!行こう!」



タタタタ…

律子「これで…最後よ…!」ボッ


律子「……ファイガッ!」バッ


ボオオオォォーー!


真(くっ……!)


真(もう、打つ手は…ないのか…?)




やよい「真さんがっ!」


やよい「……!」ギュッ


やよい(……お母さん、助けて!)


パァーーー!


スゥーー…


ミストドラゴン「……ヤヨイ…任せてください」


シュウゥゥゥーー!


キラキラキラ…!



律子「なっ!何よこれ!?」キョロキョロ


真「き、霧……?」


ボオオォー…


ジュウゥー…



雪歩「やよいちゃん、すごい!」


やよい「えへっ!やりましたー!」


やよい(お母さん、ありがとうございます…!)

シュウゥゥー…



律子(…これじゃ、何も見えない…!)

律子(今のは、やよいが…?)


律子(いつの間にか、みんな集まってる…)

律子(全員を相手になんか、してられないわ)

律子(ならせめて、今のうちに目的を…)


スタスタ…




美希「真クン、平気?」

真「美希…みんな!」


美希「…けあるら!」


シャララーン!


真「ありがと、美希!」

雪歩「真ちゃん…よかったぁ…」グスン

ユキコ「ホッとしました…!」

真「ごめん、心配かけたね」


真「やよい、さっきのは、やよいが…?」

やよい「なんとか、間に合いましたー!」

真「ありがと、助かったよ!」

やよい「えへっ」


真「でも、律子がまだ…」





ガチャ…

春香「あれ…?真っ白…?」

千早「…どうなっているの?」



やよい「あっ…この声は!」

雪歩「春香ちゃんに……千早ちゃん…かな?」



春香「ん…?みんなの声が…」

春香「みんなぁー!無事ー?」



真「うん!」

美希「平気なの!」

やよい「大丈夫です!」

雪歩「なんとか…」

ユキコ「無事ですぅ」



春香「うん、みんな無事みたいだね…」

千早(みんな…)

千早(ん?ひとり、多くないかしら…?)



スゥゥーー…



春香「あ…霧が、晴れてく…」

春香「千早ちゃん、美希に手当てしてもらおう?」


スタスタ…


美希「あはっ!千早さん、また足を怪我してるの!」


シャララーン!


千早「美希、ありがとう」

千早(律子とあずささんはどこかしら…?)キョロキョロ




律子「……千早、引き上げるわよ」

千早「律子……」

春香「律子さん…」



律子「目的のモノは、もう手に入れたわ…」キラーン


真「律子…行かせるか……ぐっ!」

美希「真クン、まだ動いちゃダメなの!」ガシッ


律子(美希が…治療を…?)

律子(……)

律子(敵に回すと、厄介ね…)



律子「千早……美希も、連れて行くわ」


千早「律子…!」

律子「…………命令よ」

千早「くっ……」

春香「千早ちゃん…」


千早「美希…ごめんね…?」

美希「?」


ドスッ


美希「」ドサッ


真「ち、千早!なんで…!?」


千早「………………ごめんなさい」ボソッ

ダキッ


スタスタ…



春香「千早ちゃん…」




律子「あずささん…」ダキッ

律子(申し訳ない…?)

律子(…そんな気持ちは、もう持ってないわ)

律子(…じゃあ、なぜ、私は…?)ポロッ

律子「……」



スタスタ…

律子「また…会いましょう」クルッ



スタスタ…






春香「……」

真「くそっ!ボクの…せいだ!」

真「ボクがしっかりしてれば、あずささんも…美希も…!」ガンッ

雪歩「真ちゃん!」ギュッ

真「雪…歩?」

ユキコ(ユキホさん…)

雪歩「ひとりで、背負わないで…?」

雪歩「みんな、いるよ…?」

やよい「そうですよ…真さんだけの責任じゃないと思います」

春香「……」


やよい「春香さん、これからどうしましょう?」

春香(誰のせいでも、ないよ…)

やよい「春香さん…?」


春香「…へっ?あ、ごめんね…?」


春香「……なんか、疲れちゃって…」



春香「とりあえず…真の……い…え…」フラッ


ドサッ


やよい「は、春香さん!?」

ファブール攻防戦がようやく決着したので、今日はこれにて



なんか、だんだん暗い話になってきたなぁ…

ドワーフ城の開発室ではっちゃけりゃいいんでね?

>>536
一応、戦いの前に(あまりにPが動くので)千早がキレてPを気絶させた…という脳内設定があったけど、まあ、あえて書く程の事じゃないかな、と


>>548
地底はおそらく次スレになるよね、このペースだと…


あれ、貴音…

下手にモブキャラを出すと、後始末に苦労するという…


もう少ししたら投下します

マコトの家 リビング

真「うーん、やっぱり…」

真「美希が連れて行かれたのは…ちょっと痛いね」

雪歩「そうだね…美希ちゃん、回復魔法が使えるんだよね…」

雪歩(…あれ?それが律子さんの狙いなのかな…)



真「で、春香の具合は?」

雪歩「私はお医者さんじゃないから、詳しい事はわからないけど…」

雪歩「…ひどい怪我、だと思う」

雪歩「……しばらくは、安静にしてた方がいいんじゃないかなぁ…」

雪歩「今は…寝てるよ」


真「……そっか」

真「ボクも何か…」ガタッ

真「…つっ…!」


雪歩「真ちゃん!」ガシッ

雪歩「ダメ、真ちゃんも、しっかり休んで?」

雪歩「真ちゃんだって、怪我人なんだからね?」

真「う、うん…」

真(こういう時の雪歩って、なんかキビキビしてるよね…)


雪歩「私が春香ちゃんの面倒をみるから!」

雪歩「…今、ユキコさんとやよいちゃんが買い物に行ってるから…」

雪歩「2人が帰ったら、ご飯にしよう?」

真「わかった、頼むよ」



雪歩「…ちょっと、春香ちゃんの包帯替えて来るね?」


スタスタ…

ガチャ…バタン

マコトの家 寝室

ガバッ…


雪歩「……うわ、もう真っ赤になっちゃってる」

雪歩「とりあえず、服を脱がせて…」


ゴソゴソ…


雪歩(……千早ちゃんと、何があったのかな…)


ジャブジャブ…


雪歩(こんなにひどい怪我って事は、やっぱり…)


ギューッ


雪歩(……千早ちゃんの様子、おかしかったもんね…)


フキフキ…


雪歩(仲のよかった、春香ちゃんと千早ちゃんが…)


フキフキ…


雪歩(……もし私が、真ちゃんと争う事になったら…)


フキフキ…


雪歩(……ううん、そんなの考えたくないよ…)


フキフキ…



雪歩「……うん、キレイになったね」


雪歩「……よし、新しい包帯を…」


グルグル…

雪歩(左肩の傷もひどいけど…)


グルグル…


雪歩(右の脇腹…すごく痛々しい…)


グルグル…


雪歩(……春香ちゃんが生きててくれて…)


グルグル…


雪歩(ホントに、よかったよ…)



雪歩「……うん、とりあえずは、これでいいかな」


雪歩(後は……)チラ


雪歩(あのポシェットにも、少し血がついちゃってるね)

雪歩(洗ってあげなきゃね)

雪歩(でも、あれって確か、やよいちゃんの…)




春香「…う……」モゾモゾ


雪歩「あ……」


春香「んっ……あ…れ?」

春香「ここは…?」キョロキョロ

雪歩「おはよう、春香ちゃん」ニコッ


春香「雪歩…?私…」


雪歩「気を失っちゃったんだよ?覚えてない?」


春香「……」

春香(あれ?何があったんだっけ…)

春香(お城に、律子さんが攻めてきて…)

春香(……そうだ、私、千早ちゃんと…)



春香(あ、あれ…?私、服着てない…?)バッ

春香「あ…包帯…」


春香「ひょっとして、雪歩が?」

雪歩「うん、勝手にやってゴメンね…?」

春香「そんな…!助かったよ、ありがとう、雪歩」

雪歩「…うん」



雪歩「あ、春香ちゃん…」

雪歩「このポシェットって…」スッ


春香「あ…それは…」


P「う……」


雪歩「ひっ……!」

春香「雪歩、信じられないかもしれないけど…」

春香「今は『これ』がプロデューサーさんなんだよ」


雪歩「え?……ええっ?」


P「あれ…ここは…?」


春香「プロデューサーさん、おはようございます」


P「春香…と、雪歩か…?」


雪歩「ほ、ホントに、プロデューサーなんですか…?」


雪歩「ビックリですぅ」


P「久しぶりだな、雪歩」

P「ん……?」チラ


P「えっ?ちょっと待って…」

P「あのー、春香さん…」



P「なんで、裸…?」



春香「え?」

春香「あ……!」チラ


春香「わ、忘れてたー!」アタフタ


春香「ちょ、ちょっと、見ないでください!」バッ

春香「雪歩、服、服ー!」アセアセ


雪歩「あ、えっと…!」キョロキョロ

雪歩「……は、はい!」スッ


春香(えーん!恥ずかしいよー!)


雪歩(あれ?これって…私のせいかな?)

雪歩(春香ちゃん…なんか、ゴメンね)

雪歩「あ、あのぅ、プロデューサー?」


P「ん?どうした?」


雪歩「ちょっと血がついちゃってるので、私が洗ってあげますよ」

春香(あ…私の血か…なんか、申し訳ないなぁ)



P「……」

P「……いや、いいよ」

雪歩「えっ、でも…」

春香「そうですよ。汚いです」


P(洗わないと、やよいに悪いんだけど…)

P(これは…この血は…俺自身への戒めと、誓い…)

P(そして、春香が頑張った、証だから…)

P(ま、恥ずかしいから言わないけど)


P「大丈夫だよ。そんなに目立たないしな」


雪歩「そ、そうですか…」

春香(なんか、罪悪感…)




ガチャ…




ユキコ「ただいまですぅ」

やよい「戻りましたー!」


雪歩「あ、やよいちゃん達、戻って来たみたい」

春香「じゃあ…とりあえず、みんなに説明しましょうか」

P「そうだな」

マコトの家 リビング

真「え?これが…プロデューサー?」

やよい「ほんとーにべろちょろになっちゃったんですねー?」

P「うん、まあ…そういう事だから、よろしくな」



ユキコ「あ、あの…」

ユキコ「みなさんは、誰と話してるんですか…?」

P「ゆ、雪歩が2人…?」



真「えっ!ユキコ、見えないの?」

雪歩「ユキコさん、ほら…ここに…」

やよい「べろちょろが…」

ユキコ「??」



春香「あ……」

春香「えっと…みんな」

春香「プロデューサーさんは多分、私達にしか、見えないよ?」


真・雪歩・やよい「えっ!?」


春香「ユキコさん、ごめんなさい」

春香「少しだけ、私達だけで話をさせてもらってもいいかな?」


ユキコ「は、はい、わかりました…」



スタスタ…

ガチャ…バタン

P「……という訳だ」




真「なんか…妙な事になってますね」

雪歩「なんでプロデューサーだけ…?」

やよい「えっと、うーんと…」

やよい「プロデューサーは、誰にも見えないんですね?」


P「うん、そうだ」

P「俺は…こんな体だから、戦えない」

P「俺は…みんなに指示を出すくらいしか、できない」

P「すまん…」ペコリ


真「なーに言ってるんですかー!」

真「普段とあんまり変わらないですよ!」

雪歩「うん…そうだね」フフッ

やよい「プロデューサーは、わたしが守りますっ!」

P「みんな…」



P(それじゃまるで、俺が普段何もしてないみたいじゃないか…)

P(普段は、営業とかもしてるんだけどな…)

P(ん?営業…?)

P(そうか…)

P(俺からは、何もできないが…)

P(みんなを介して、ゲームのキャラに干渉する事はできるな…)

P(…やるべき事が、なんとなく見えてきた)




春香「プロデューサーさん、これからどうしますか?」

P「うん、それなんだが…」

P「今、美希が捕らえられている場所は…」

P「飛空艇じゃないと行けない場所なんだ」

やよい「ひくうてい?」

真「あ…ひょっとして、あの空飛ぶ船ですか?」

P「その通り。だが、飛空艇は、バロンにしかない」

春香「バロン…」


P「だから、一度バロンへ向かう必要がある」

雪歩「あの…バロン…へは、どうやって行くんですか?」

P「うん。陸路でも行けない事はないが、時間がかかり過ぎる」

春香「じゃあ…」



P「海から行く」

P(……そうしないと、先に進まないしな)

P(……)

雪歩「海から…?という事は…」

真「船ですか?」

P「うん」

春香「でも、私達、船なんて持ってないですよ?」

P「大丈夫。ファブール王に頼めば、貸してくれるはずだ」



真「じゃあ、明日にでも、お城へ行きますか?あいさつも兼ねて…」

P「うん、そうだな」





やよい「わたし、そろそろご飯作ってきますね?」

雪歩「あ…もうそんな時間か…」

春香「私も手伝いたいところだけど…」

やよい「だいじょーぶですよ!春香さんは、ゆっくり休んでてくださいね?」



スタスタ…

ガチャ…バタン


マコトの家 リビング

やよい「お待たせしましたー!」


ドッサリ!


やよい「まだまだありますから、たくさん食べてくださいねー!」


真「……」

真(もやし、おいしいんだけど…)

真(ちょっと、飽きたかなーって…)


雪歩「あ、今日は…お肉も入ってるんだね」

真「あ…ホントだ」


ユキコ「あ、それは…」



ユキコ「チョコボの肝臓ですぅ」




真「ちょこぼ?」

P(チョコボを…食べるのか?)


やよい「ユキコさんが、みなさんのために栄養がつくものをって…」

ユキコ「チョコボの肝臓は、とっても栄養価が高いんですぅ」

ユキコ「それに…臭みも少なくて、食べやすいんですよ?」

真「ユキコ、ありがとね!」

ユキコ「うぅ…マコトさんのためなら…」モジモジ


P(この子、まんま雪歩だなぁ)

雪歩「レバーには鉄分が多く含まれてるから…」

雪歩「たくさん血を流した真ちゃんや春香ちゃんには、うってつけだね」


春香「ぱくっ…」

春香「あ…おいしい!」


ユキコ「よかったですぅ!」



やよい「ユキコさん、このタレはどうやって…?」

ユキコ「うふふ、秘密ですぅ!」

真「おかわり!」

雪歩「あ、ちょっと待ってね?」ガタッ

春香「この食感、クセになりそう…!」



P(なんだかんだで、みんなうまくやってるな…)

ユキコ「あ、そうだ」

ユキコ「みなさんに、お土産があるんですよ?」

春香「お土産?」


ユキコ「ちょっと待ってくださいね…」ゴソゴソ


ユキコ「はい、どうぞ?」スッ


春香「これは…?」


ユキコ「ハイポーションですぅ」


春香「ハイポーション…?」


ユキコ「マコトさんやハルカさんの怪我は、ポーションでは治りきらないみたいなので…」

ユキコ「ハイポーションなら、効くかと思って…」

ユキコ「……」




ユキコ「みなさん、すぐにでも旅立つんですよね…?」




春香「……」

真「ユキコ…」

やよい「ユキコさん…」

雪歩「……」

ユキコ「マコトさんが、みなさんを連れて来た時から…」

ユキコ「なんとなく、そんな気がしてました…」


真「ユキコ…黙ってて、ゴメン?」

ユキコ「いいんですよ…?」

ユキコ「もう、覚悟はできてますから…」グッ



真「……」



真「……必ず、帰ってくるよ!」グッ


ユキコ「……!」


真「いつになるかわからないけど、絶対、帰ってくる!」


真「だってここは…」


真「ボクの帰る場所だから…!」


春香「真……」


ユキコ「マコトさん…!」

ユキコ(…嘘でも…嬉しいですぅ)


雪歩「ユキコさん、真ちゃんは、私達が必ず守るよ…」


ユキコ「ユキホさん…お願いね…?」ウルッ

ユキコ(ありがとう…もうひとりの私…)


春香「ユキコさん…」グスッ



やよい「……」

やよい「みなさん、笑いましょう?」

春香「やよい…?」


やよい「かなしい時って、きっとかなしい顔してるから、かなしいんだと思います」

やよい「だから、もしかなしくても…笑っていれば、かなしくなくなるんです!」


雪歩「やよいちゃん…」

春香「うん…そうだね」

真「やよいの、言うとおりだ…」

真「ユキコ、最後の夜くらい、笑って過ごそう?」


ユキコ「グスッ…はい、わかりました」ゴシゴシ

ユキコ「ヤヨイちゃん、ありがとう」

ユキコ「お礼に、秘密のタレの作り方、教えてあげるね?」


やよい「ほ、ほんとーですか?」


やよい「これで、きゅーきょくのタレに、また一歩近づきます!」


春香「やよいってば…」

真「ははっ…」

雪歩「うふふ」


P(やよいは偉いなぁ)

楽しんでもらえると…嬉しいです


投下します

翌日、ファブール城 王の間

王「……そうか、マコトよ…行くか」

真「はい!お世話になりました!」

王「本当なら、引き止めたいところじゃが…」

王「お主は…いや、お主らは、何か大きな運命の渦中にいるようじゃな」

王「城の事は、案ずるな。皆、復興に奮起しておる」


王「そして…」

王「ハルカ殿、ユキホ殿、ヤヨイ殿…」


王「本当に、感謝する!」

王「我が国のために戦ってくれた礼と思って…」

王「船は、自由に使ってもらいたい」


春香「王様、ありがとうございます!」ペコリ



王「…時に、春香殿」

春香「はい」

王「そなたに、話さなければならない事がある」

春香「?」

王「お主に渡した剣じゃが…」

春香「あ、はい…」

春香(まさか、返せとか言われるんじゃ…)



王「…もともとは、そなたの父上のものじゃった…」


春香「あ、はい…」


春香「……」


春香「……」


春香「……ええっ!?」

春香「い、今、なんて…?」


王「じゃから、その剣は、そなたの父上の剣じゃった」


春香「父…上?」

春香(私のお父さんなら、家に…って、そういう話じゃないよね…)

P(クルーヤの剣か…)


春香(なんか、複雑…)

春香(響ちゃんや真の気持ちが、わかった気がするよ…)

春香「そう…ですか…」

春香(なんとなく…納得)

春香(だから、懐かしいような…不思議な気持ちになるんだね)


王「まさか、親子二代で国を救ってもらう事になるとは…」

王「本当に、感謝している」


春香(お父さん…か)

春香(…どんな人だろう?)


王「…ところで、クリスタルじゃが…」

真「……!」

王「4つあるうちの3つが、あのリツコなる者の手に渡ってしまった」


春香「あ、あのー…」

春香「クリスタルって、なんなんですか?」


王「ふむ、わしが知っているのは…」

王「全てのクリスタルを手にした者は…」

王「神のごとき力を手にするという事」

王「そして、その力は…」

王「持つ者の魂によって、吉とも凶ともなりうる、という事じゃ」

春香「神のごとき、力…?」


王「もはや、無事なのは、トロイアの土のクリスタルのみとなってしまった」

王「あのリツコという者が、何を考えているのかはわからんが…」

王「世界に危機が迫っているのは、確かなようじゃ」


王「どうか、あのリツコなる者の野望を止めてくれ!」


春香(なんか、いきなり話が大きくなった気が…)


王「船はもう用意してある。整備もすぐに終わるじゃろう」

王「さあ、行け!この世界を頼んだぞ!」



春香(世界…かぁ)

春香(私に、何ができるんだろう…?)

船着場

春香「あのー…」


船長「ん…?」

春香「船を、使わせてもらいたいんですが…」

船長「あんた、ひょっとしてハルカさんかい?」

春香「はい!」

春香「これ、王様の書状です!」スッ

船長「…うん、確かに」




船長「しかし…」

船長「国のために戦った戦士っていうぐらいだから、オレはもっとゴツい女を想像してたんだが…」

船長「なんだ、結構かわいいじゃないか」


春香「えっ?そ、そんな事、ないですよぅ!」ニコニコ

P(春香、嬉しそうだな)


船長「じゃああんたら、船でくつろいでいてくれよ!」

船長「すぐに出港するからなっ!」



船長「野郎ども!出港の準備だぁー!」




船員達「アイアイサー!」

船の上

雪歩「だ、大丈夫かな…沈んだりしないかな…?」ガクガク

真「大丈夫だよ、雪歩」

真「結構しっかりした船みたいだしさ」


P(……)


やよい「だれもがっきーづっけーばっ!そのてをーふっていたー!」

やよい「おーーごんのーうなばらーをーはっしーるっ!ふーねーにーむーけーてぇ!」


春香「やよい、ご機嫌だね」

P(あの歌って、最後、嵐に巻き込まれるんじゃなかったか…?)

P(なんだかなあ…)


P「なあ、春香」

春香「なんですか?」

P「ちょっと、船長に頼んでもらいたいんだが…」

P(一応、備えがあった方がいいよな…)




春香「……救命具?」

P「ホラ、ライフジャケットとか浮き輪とか…もしあれば、何かあった時に…」

春香「…いいですけど、ありますかねぇ?」

P(まあ、なかったら……仕方ないよ)

???

黒井「王者とは…」


黒井「常に、孤独なのだ…!」バーン





冬馬「いや、ていうか…」


冬馬「…普通に散歩に行くだけだろ?」


黒井「……」


翔太「変にカッコつけた言い方するよねー、黒ちゃんって」アハハ


冬馬「俺らだって、心細いんだ…」

冬馬「…その、なるべく早く帰って来いよな」ボソボソ


黒井「ん?なんか言ったか?」


冬馬「うるせー!なんでもねー!」

冬馬「とっとと行っちまえっ!」プイ


黒井「フッ…反抗期か」


北斗「やれやれ…」

北斗(…こんな妙な事になったのに、みんな、緊張感がないなぁ…)

北斗(まあ…らしいと言えば、らしいのかな…?)




黒井「では、行ってくる…」

律子さんへ

激闘、お疲れ様でした!

みんな…すごく頑張ってて、私…

とっても感動しました!

でも…指示にない事をされるのは、

困ります。

あずささんを操るなんて…。

ホントなら、あずささんは…。

いえ、なんでもありませんよ?

そうだ、いい事教えてあげます。

春香ちゃん達、飛空艇を求めてバロンに

向かうみたいですよ?

お城を奪還されないように、気をつけて

くださいね。

次の指示は…少し、難易度高めです。

でも、律子さんなら、やってくれるって信じてます!


音無小鳥

バロン城

カイナッツォ「フフフ…観念するんだな…」


高木「……」

高木「本当に、私を殺すつもりかね…?」


ベイガン「カイナッツォ様、ここは私が…」スッ

ベイガン「心配いりませんよ」

ベイガン「苦しまないよう、一撃で首を落としてあげますから…」チャキ


高木「ふむ……」


ベイガン「死ねぇ!」バッ


ズバッ!


ドサッ ゴロン…


ベイガン「……あっけないですね」

カイナッツォ「フフフ、これで私は、この国の王だ…!」

カイナッツォ「はーっはっはっは…!」





高木「……これが、不思議なもので…」ムクッ


カイナッツォ「……は?」

高木「首を落とされたように見えて…」


スタスタ…


高木「……実は、斬られていないんだよ」ニコッ


ベイガン「な……!」


高木「それより、君…左腕は、どうしたね?」


ベイガン「……っ!」ボタボタ

ベイガン「私の左腕が…ない!?」


高木「タネも仕掛けもあるんだが…聞きたいかね?」


ベイガン「なかなかやりますね…」

ベイガン「だがっ!」


ズボッ!


ベイガン「私の腕は、再生可能なのですよ…!」グッ


高木「……」


カイナッツォ「…ベイガン、どけ!」バッ


ザァァァァ…


高木「む?水が…集まっていく…?」


カイナッツォ「溺死するがいい…!」

カイナッツォ「津波よ!」


ザバアァァァーーン!


高木「ぐ……!」ジタバタ


ゴボゴボ…


高木「……がぼっ!」


ゴボゴボ…


高木(……息…が…!)


ゴボゴボ…


カイナッツォ「フフフ、終わりだな!」


ゴボゴボ…


高木(ま…ず…い…)





パァーーーー!


高木(な…んだ…?ひか…り…が…)

『まこと、おもしろい力を持つ者よ…』


高木(……?)


『そなたの様な者を探していた…』


高木(あ……いし…き…が…)


『我の魂、そなたに託そう』


キラーン!


スゥーー…





カイナッツォ「……ん?」

カイナッツォ「奴が、いない…?」キョロキョロ

カイナッツォ「どこへ消えた?」

ベイガン「どちらにしろ、あの状態では、生きてはいないでしょう」

カイナッツォ「ふむ、それもそうだな…」




スタスタ…


律子「…王位継承は、終わったかしら?」

カイナッツォ「…リツコ様」

カイナッツォ「ご覧の通り、奴は消え去りました」ニヤリ


律子「……」キョロキョロ

律子(社長の事だから、万が一があると思うんだけどね)

律子(こいつは…詰めが甘いタイプなのね…ま、始めから期待はしてないけど)


律子「この城は、あなたに任せるわね?」

カイナッツォ「はっ!命に替えても!」

律子「じゃ、そういう事で…」クルッ


スタスタ…

飛空艇

千早「律子、本当にあんな化け物に任せていいの…?」

律子「私も嫌いなタイプだけど…上からの指示だから、仕方ないのよ」

千早(上からの…?)


律子「ま、別に春香達に城を奪還されようと、私は知ったことじゃないけどね」

千早「なんだか、投げやりね」

律子「ええ。別に私は、世界征服しようなんて考えてないし」

千早「じゃあ、なんのために…」


律子「……」

律子「千早、あなたが本当に信頼できる、と私が確信した時…」

律子「私の目的を教えてあげるわ」

千早「……」



律子「それより、四天王…だったかしら。どいつも曲者だから、扱いにくそうなのよね…」

律子「美希の様子も気になるし、一度アジトに戻らなきゃね」

律子「あのおばさんの相手は…あまりしたくないけど」

千早「同感だわ」



千早(律子の目的…か)

千早(ぜひ、知りたいわね)

千早(そのためには…)

ゾットの塔

バルバリシア「ご飯よ、お嬢ちゃん?」


コトッ


美希「ミキ、おにぎりが食べたいの!」

バルバリシア「わがまま言うんじゃないわよ!人質のクセにっ!」プンスカ


美希「あー、怒ったら、シワが増えちゃうよ?」

バルバリシア「きーっ!余計なお世話よ!」

美希「せっかくキレイな顔してるのに、もったいないって思うな!」


バルバリシア「えっ…?」


バルバリシア「そ、そう…かしら?」モジモジ


美希「うん!」

バルバリシア「な、なかなか…わかってるじゃない、あなた」


美希「でも、顔もスタイルもいいけど…」

美希「髪が長過ぎるの!」

美希「お手入れが大変そうなの」


バルバリシア「髪は、女の命なのよ?そう簡単に切らないわよ」


バルバリシア「…それに」


バルバリシア「この髪は、私の自慢の武器だから」


美希「?」

ゲーム開始時にはもうバロン王は偽物だったんじゃ…

>>589
最初は操られていただけ…という方向でお願いします


少し前に、『原作を知っている者にとっては、原作と違う展開になった方がおもしろい』という意見をもらって、確かに、と思ったので…


ところどころ微妙に違いますが、話が破綻しないように気をつけます


ホントは…もっとビックリする展開にしたいけど…

ビックリするどユートピア!!(訳:ガンバって!)

>>592
ありがとう!


今日は予定がないので…

少し投下


果たして1000までに、どこまで進めるのか…?

ミシディアの村の外

真美「慈悲に満ちた大地よ、繋ぎとめる手を緩めたまえ…!」ポワ


真美「…レビテト!」



……フワッ



亜美「おわっ!?」

亜美「すげー!亜美達、浮いてるよ!」プカプカ

真美「んっふっふ~!すごいっしょ?」プカプカ





魔物「ガアァ!」ヌッ


真美「あっ、魔物!」

亜美「よっし!」

亜美「じゃあ次は、亜美の番ね?」


亜美「カ~エ~ル~の~き~も~ち~!」ポワ


亜美「……トードッ!」バッ



ボンッ!




カエル「ゲロッ!」ピョコ


真美「……!」

真美「あはははははは!ホントにカエルになっちゃったよ!」

亜美「ね?ね?ウケるっしょ~?」


真美「いいな~!それ、楽しそう~!」

魔物「ギャア!」ヌッ


真美「あっ!また魔物だ!」

真美「先生、お願いします!」


亜美「任せたまえ!」ニヤリ


亜美「トード!」バッ



ボンッ!



カエル「ゲロゲロッ!」ピョンピョン


亜美「よ~っし!乗ってきたぜぇ~!」





ミシディアの村

白魔道士「最近、カエルが増えたよねー」

黒魔道士「というか、村の外に出ても、カエルしか見ない気がするよ」

白魔道士「やっぱり…何か悪い事が起きようとしてるのかな…?」

黒魔道士「…カエルに世界を滅ぼされるのだけは、嫌だなぁ」




真美「亜美…ちっと、やり過ぎたんぢゃね?」ヒソヒソ

亜美「別に平気っしょ~?カエルは何もしないよ?」ヒソヒソ

真美「うーん、それもそっか」


亜美(…今度は、人間をカエルに変えてみたいな~)

海上

黒井「……」プカプカ

黒井「ふむ……」


黒井「やはり、雄大な自然は…良いものだな…」




パカラッパカラッ…




黒井「……ん?」チラ

黒井「あれは…!」



黒井「高木!なぜここに…?」



高木「やあ、黒井じゃあないか!

高木「奇遇だねぇ」


黒井「貴様…なんだ、その姿は…?」

黒井(空を飛ぶ馬…だと?)


高木「ははは…気がついたら、こんな姿になっていてね」

高木「でも、君こそ、なんだか妙な姿になっているじゃないか」

高木(ふむ…信じられないくらい大きな…海蛇だねぇ)


黒井「……」


高木「……」

黒井「……そういえば」

黒井「貴様とは、まだ決着がついていなかったな」


高木「……」

高木「黒井…本気かね?」


黒井「怖気づいたのか?」


高木「……」


黒井「我々は、争う運命なのだよ!」


高木「……やるしか、ないようだねぇ」


黒井「ふっふっふ…楽しませてくれよ?高木」


高木「…微力を尽くそう」


黒井「……」ゴゴゴゴ…


高木「……」チャキッ

黒井「……大海衝!」


ゴゴゴゴゴゴ…


ザバァァァーー!



高木「……斬鉄剣!」


ヒュンッ!


パキィン!




ーーザッパァァァァン…ーー

船の上

グラグラ…


船員1「な、なんだ…?」

船員2「船が…!」

船員3「揺れて…?」


雪歩「いやぁ…!」ガクガク

真「雪歩、落ち着いて!」ガシッ


やよい「あっ!」

やよい「あっちに、何かいますよ?」スッ


船長「あれは…!」

船長「ホントにいたのか…!?」ワナワナ


船長「大海原の主、リヴァイアサンだ…!」


P(やはり、逃れられないのか…?)

P「春香、浮き輪をみんなに!」

春香「は、はいっ!」


グラグラ…


春香「わっ…とっと!」ヨロッ


ドテッ



船長「てめーら!なんとかやり過ごさんかいっ!」


船員達「あ、アイアイサー!」




真「や、やよい、そんなに身を乗り出したら…!」

やよい(なんだろう…?)ドキドキ

やよい(なんだか、胸がドキドキします…!)

やよい(わたし、あのへびさんのところへ行かなきゃいけないような気が…)


グラッ…


やよい「あっ……」ヨロッ


ヒュー…ザバァン!


真「や、やよいっ!」バッ

真「くそっ!」


タタタタ…タンッ!


ザバァン!


雪歩「やよいちゃん!真ちゃん!」ガバッ

春香「雪歩!」ガシッ

春香(やよい!真!)

春香(そんな…せっかく会えたのに…!)



船員1「海が…!」

船員2「渦巻いてやがるっ!」

船員「す、吸い寄せられてるっ!」


船長「くそっ!ここまでか…!」




ゴゴゴゴ…



ザッパァァァーーン!

ゾットの塔

美希「でね?このコスメが…」

バルバリシア「へぇ…そうなの…?」

美希「アクセとかも、可愛いのいっぱいあるよっ?」


バルバリシア「ふ、ふんっ!」

バルバリシア「この私の美しさは、世界一なのよっ!」

バルバリシア「これ以上美しくなれる訳、ないじゃない!」



美希「……ガッカリなの」シュン



バルバリシア「……」チラ


バルバリシア「……ま、まあ…す、少しくらいなら…その、使ってみてあげても、いいけどっ」



美希「!」パァー

美希「ホント!?」ガシッ


美希「じゃあじゃあ、早速やってみるの!」


バルバリシア「で…私はどうすれば…?」



美希「…全部、ミキに任せるの!」バーン

ガチャ…


律子「美希、お土産持ってき…」


バルバリシア「お帰りなさいませっ!リツコ様!」キラリーン


律子「ひっ!」ビクッ

千早「……?」

あずさ「あらあら~」



美希「あっ!律子…さんと千早さん、あずさもお帰りなの!」


律子「え、えっと…美希、こちらの方は…?」


美希「ミキの友達の、シアちゃんだよっ!」


律子「……しあちゃん?」

あずさ「律子さん、四天王の方じゃないかしら?」


律子「え?あなた、バルバリシア…?」


バルバリシア「そうでございますわ!リツコ様!」キラリーン



あずさ「美希ちゃん、これは…美希ちゃんがやったのよね?」


美希「んふっ!可愛いでしょっ?」



律子(これは…年甲斐もなく、ケバいわね)

千早(全体的に、目がチカチカするわ)

あずさ(美希ちゃん、頑張ったのねぇ)


一旦終了…


夜にまた投下します




場面転換が多くてわかりにくいかもしれませんが…ゴメンなさい

キャラが多いとあっちこっち動かさなきゃいけないので…

投下します


いおりんとお姫ちん…もっと出番を増やしたい

ミシディア西の海岸

春香「……」

春香「……」ピクッ

春香「ん……」

春香「あ…れ…?」

春香「……!」ガバッ

春香「……」キョロキョロ


春香「……ここは…?」


春香「…そうだ、みんな!」スクッ



春香「やよいー!雪歩ー!真ー!」



スタスタ…



春香「みんなぁー!どこー!」



春香「……」

春香「そんな…」


春香(また…みんなとはぐれちゃった…)

春香(せっかく…仲間が…集まったのに…!)

春香(また、私…みんなを守れなかった…)グッ



キラーン!



春香(ん?剣が…光って…?)

春香「……」

春香(なんか、落ち着きなさいって、たしなめられてるみたい…)

春香「……クスッ」

春香(…うん、わかったよ…お父さん)

春香(みんな…きっと無事だよね…?)



春香(……どうしようかな?)キョロキョロ


春香(あっそうだ、プロデューサーさんの事、忘れてたよ…)


ガバッ チラ


春香(……ホッ、よかったぁ…今度はちゃんといるみたい)


春香「プロデューサーさん!」


シーン…


春香「プロデューサーさん?」


シーン…


春香「…気を失ってるのかな?」

春香(どうしようかな…)


春香(見たところ、どこかの海岸みたいだけど…)キョロキョロ


春香(とりあえず、陸の方へ行ってみようかな)チラ

春香「……」グッ



スタスタ…

月の民の館 図書室

貴音「……」

貴音「……ふむふむ」

貴音「……なるほど」

貴音「……」パタン


貴音「ふぅ……」

貴音「暇なので、ここにある本は、あらかた読んでしまいました…」


貴音(しかし、どうやら…)

貴音(わたくしひとりの力でも、なんとかなりそうな気がしてきましたね…)

貴音(一度、小鳥嬢に会いに行くべきでしょう…)


貴音(月の…地下へ)



ガチャ…



月の民「タカネ様ー」


貴音「おや……?」


月の民「手紙が届いてるッスよー」スッ

貴音「ありがとうございます」

貴音(どなたからでしょうか…?)


貴音「……」ピラッ



貴音「……茶を飲みに来い…」



貴音「……ばはむーと」


貴音(ばはむーと…先ほど読んだ本に、載ってましたね…)

貴音(確か…)


月の民「あー、バハムートさんからの手紙ッスかー」


貴音「あの…ばはむーと…殿とわたくしは、どういう関係で…?」

バハムートはあまとうかな

月の民「タカネ様とバハムートさんは、大親友ッスよ!」

貴音「そうなのですか?」

貴音(わたくしと響…みたいなものでしょうか?)


貴音「ならば、ご挨拶に伺った方が良いですね」スクッ


月の民「あっタカネ様、ちょっと待ってくださいッス」

貴音「?」


ゴソゴソ…


月の民「行くなら、お土産を持って行くッス!」スッ

貴音「なるほど、確かにそれが礼儀というものですね」

貴音「ありがとうございます」スッ


貴音「では…行って来ます」


スタスタ…

ガチャ…バタン

バハムートの住処

貴音「こんにちは」ニコッ


男の子「あっ……お前は!」

女の子「もしかして…タカネちゃん?」


貴音「はい、そうですが」


男の子「タカネー久しぶりだなー!」ダキッ

女の子「タカネちゃん、会いたかったよー!」ダキッ


貴音(はて…?確か、ばはむーと殿は龍の姿をしていると、あの本に…)

貴音(…なるほど、お忍びの姿、という訳ですね…?)



貴音「…ところで、どちらがばはむーと殿ですか?」


男の子「え……?」

女の子「タカネちゃん?」


男の子「お前、ボケてるのか?」

女の子「バハムート様なら、中にいるよ?」



貴音「そ、そうでしたか…」

貴音(恥をかいてしまいましたね…)


貴音「それでは、お邪魔しま…」


ビュンッ!


貴音「む?」ヒョイッ


スタッ


男の子「…うん、やっぱいい反応してるな」

女の子「だから、本物だって言ったじゃない」

貴音「いきなり、何を……?」


男の子「なんかとぼけた事言ってたから…」

男の子「ニセモノの可能性もあると思ってね!」


女の子「バハムート様は、すごい力を持っているから…」

女の子「その力を利用しようっていう悪い人達が、たくさん来るんだよ?」

女の子「私達、そんな悪い人達から、バハムート様を守ってるのよ」



貴音「なるほど、そうでしたか…」

貴音「わたくし、実は目覚めたばかりで、記憶が曖昧で…」


男の子「うん、そーみたいだなっ!」

女の子「バハムート様と話をすれば、何か思い出すかもね?」

貴音「そうですね…」



貴音「それでは、今度こそ…」チラ


男の子「もう何もしねーよっ!」


貴音「クスッ…」

貴音「では、お邪魔します」



スタスタ…

>>609
バハムートは、冬馬じゃないです


幻獣王が黒ちゃんなので…

バハムートの住処 客間

バハムート「久しいな…タカネよ」ゴゴゴゴ…


貴音「こ、これは…!」

貴音(龍、を間近で見るのも初めての事ですが…)

貴音(何やらにじみ出るおーらが…人間のそれとは全く別物ですね)

貴音(この方が、幻獣神であり、わたくしの親友…ですか…)



貴音「あの…ご無沙汰しております?」

バハムート「ふむ、そう堅くなるでない…我とそなたの仲ではないか…」


貴音「ええと、お土産をどうぞ」スッ


バハムート「ほう、気がきくな…ならば、茶を淹れよう…」


スタスタ…


コトッ


バハムート「…こ、これは!」

バハムート「『プリンプリンセス・プリン』ではないか…!」

バハムート「我の好物を、覚えていてくれたのだな?」ニコッ


貴音「はあ…」


バハムート「…チョルンッ」

バハムート「うむ、美味じゃ…!」

バハムート「タカネ、そなたもどうだ?」


貴音「では…お言葉に甘えて」


貴音「……ぱくっ」


貴音「……!」

貴音(こ、これは…!)

貴音(ぷりんの様な、ぜりーの様な…ましゅまろの様な…はたまたばばろあの様な…)

貴音(まこと、面妖な食感ですが…)

貴音「まこと、美味ですね…!」


バハムート「そうであろう?」ニヤッ




バハムート「で…本題だが」

バハムート「タカネよ、青き星で起きている事は、理解しているな?」

貴音「ええ、一応」

バハムート「ならば、その原因も…?」

貴音「はい」

貴音(身内です、と答えたら、はたしてどうなるのでしょうか…?)


バハムート「ふむ…ならば、話は早い」




バハムート「では…行くぞ」


貴音「え…?」

貴音「どこへ…?」

バハムート「決まっておろう?コトリのところだ」


バハムート「案ずるな、我とそなたが組めば、敵などいない様なものだ」


貴音「……」

貴音(まあ、もともと小鳥嬢には会いに行く予定でしたし…)

貴音(幻獣神殿のお力を拝借できるのは、とても心強いです)

貴音(断る理由は、ありませんね)


貴音「…わかりました。頼りにしています、バハムート殿」ニコッ

バハムート「ふふ…久々に腕が鳴るぞ…!」ニヤリ

黒井幻獣王の隣にジュピターが多分いるよ。顔三つだし…

ミシディア西

春香(もしも魔物が出たら…)

春香(お父さんの剣で…!)


スタスタ…


カエル「ゲロッ!」ピョコン


春香「わっ……!」ビクッ

春香「…なんだ、カエルかぁ…」ホッ


カエル「ゲロゲロッ!」


春香「えっ?」ビクッ

春香「こ、こっちにも…?」クルッ


春香(カエルばっかり…)

春香(あんまり得意じゃないんだよなぁ…)

春香(どっかに行ってくれないかなぁ…)


カエル「ゲロッ!」ピョン


春香(…ついてくるよぉ…)ビクビク


春香(…………よし!)

春香「さよならっ!」バッ


タタタタタタ…





春香「ハァ、ハァ……!」

春香「こ、ここまで…来れば…」クルッ


春香(……よかった、追ってこないみたい)



カエル「……ゲロッ!」ピョコン


春香「ひっ!」ビクッ




カエル1「ゲロッ!」

カエル2「ゲロゲロッ!」

カエル3「……ゲロッ!」

カエル4「ゲロゲーロ!」

カエル5「ゲロゲロッ!ゲロゲロッ!」

……


春香「ぎゃー!カエルがたくさん…!」ブルブル


カエル達「ゲロゲロゲロゲロッ!」


ピョンピョンピョン!


ピョンピョンピョン!


春香「いやぁーー!来ないでぇーー!」


ダダダダダダ…



ミシディアの村 入口

春香「ハァ、ハァ……!」

春香「あー…悪夢だった…」

春香「なんであんなにカエルばっかり…」



春香「……ん?」キョロキョロ

春香「あれ?私…いつの間にか、村みたいなとこに…」


春香「あ…人がいる!」




春香「あのー、すみません!」




黒魔道士「……ん?」チラ


黒魔道士「あ……お前は!」

黒魔道士「いつぞやの、暗黒騎士っ!」

黒魔道士「な、何しに来たんだっ!」


春香「え?え?」

春香(あれ…?なんか、好意的じゃ…ない?)





「なんだなんだ…」

「あ、あいつは…!」

「お前のせいで、この村はっ!」

「クリスタルを返せ!」

「この村から、出てけー!」



春香(え?私、ひどい嫌われよう…?)

春香(なんで…?この村に来るのは、初めてのハズなのに…?)





黒魔道士「……出てってくれよ!」


ドンッ!


ドサッ


春香「痛たた…」


黒魔道士「オレ達の仲間は、お前達にもっと痛い思いをさせられたんだ!」


黒魔道士「もう、二度と顔を見せるなっ!」


ギィ…バタン



春香「……」

春香(…閉め出されちゃった…)

春香(訳がわからない…)


春香(あれ…でも、さっきクリスタルを返せ、とか言われたよね…?)

春香(雪歩の国と真の国のクリスタルは、律子さんが持って行ったはず…)

春香「あ……!」


『…罪もない人々から、クリスタルを!』


春香(そうだ、私がこの世界に来てすぐに…飛空艇の兵士さん達が、言ってた…)




春香(この村のクリスタルを奪ったのは、私なんだ…)

春香(村の門は…閉められちゃった)

春香(今日は…野宿かぁ…)


トボトボ…


春香「……」グゥ

春香(……お腹空いたな)

春香(確か……)ゴソゴソ



春香「あ、あった、ユキコさんにもらった果物」

春香(でも…潰れちゃってる…)



春香「いただきまーす…」

春香「……ぱくっ」

春香「……!」

春香「うぇぇ…しょっぱい…」


春香(海水に浸かったから、仕方ないか…)




春香(これから、どうしよう…?)

春香(とりあえず、プロデューサーさんが起きるのを待って…)

春香(それからだよね…)



春香「……」

春香(……シャワー、浴びたい)

春香(寝るところも、探さなきゃ…)




春香(……みんなは、無事かなぁ?)

ミシディアの村 長老の家

バタン!


黒魔道士「長老、大変です!」


長老「どうしたのじゃ?」

黒魔道士「バロンの暗黒騎士が、攻めて来ました!」


長老「何っ!?人数は?」ガタッ

黒魔道士「あ、えっと…ひとり、でした」

長老「ひとりで…?」

長老(一体どういうつもりじゃ…?)


長老「で、今はどこに?」

黒魔道士「はい、村の外に追い出しました」

長老「そうか…わかった」

長老「一応村の者に、気をつけるよう言っておいてくれ」


黒魔道士「はい!」ペコリ


スタスタ…

ガチャ…バタン



長老(暗黒騎士…)

長老(ひとりで、村を滅ぼせるとでも…?)

長老(いや、あの者は…クリスタルを奪った時も、どこか、気が進まなそうじゃった…)

長老(村への被害は、ほぼ無いと見ていいか…)

長老(…それに、あの暗黒騎士の方も…)

長老(亜美のいたずらのおかげで、魔物がほとんどカエルになっとる)

長老(放っておいても、死ぬ事はないか)



長老(しかし、なぜひとりで…?)

長老の家 扉の外

亜美「……」チラ

真美「……」コクッ



ガチャ…



亜美「長老っち~!」


長老「アミ、マミ…どうした?」

真美「真美達、これから少ししゅぎょーしてくるYo!」

長老「今から…?もう、すぐに暗くなるぞ?」


亜美「だーいじょーぶ!ちょこっとだけだからさっ!」


長老「……」

長老「すぐに、帰ってくるのじゃぞ?」


真美「りょ~かい!さっ、亜美、行こっ!」

亜美「おっけ~!」



タタタタタタ…




長老「あやつら…何か、企んでおるな…?」

長老「…まったく、困ったものじゃ」

ミシディアの村の外

春香「はぁ……」

春香「……」

春香「もう、日も沈むね…」チラ


春香(…少し、寒くなってきたかも…)ブルッ

春香「……」


春香(私、何してるんだろう…?)

春香(みんなと離ればなれになって、村にも入れてもらえなくて…)

春香(…周りはカエルばっかりだし…)チラ


カエル「ゲロッ!」


春香「……グスッ」

春香(あ……涙出てきた)



春香「……」ブンブン

春香(ダメ、弱気になっちゃ…)

春香(……私が、頑張らないと)

春香(みんなで…帰るんだから…)ポロッ


春香(あ…ダメだ、止まらない…)ポロポロ


春香「ひっぐ…うぇ…グスッ」ポロポロ





「「はるるん見~っけ!!」」


春香「……え?」

>>616
その通りです

表現がわかりにくかったかもしれない…



本日の投下はこれで終了です


ホントはもっと春香さんをみじめにしたかったけど、りょうしんのかしゃくにたえられなかった…




亜美「姫、お怪我はありませんか?」スタッ

真美「我々が来たからには、もう安心ですぞ?」スタッ


春香「ひっ…く…」グスッ

春香「亜美…真美…」


亜美「あり?はるるん…泣いてるの?」

亜美(まあ…ここまで、いろいろあっただろうから…ね)


真美「真美達に会えて、嬉しいのかな?」

真美(はるるんの事だから…きっとここまで、ちょー頑張ったんだよね?)


春香「……」ゴシゴシ

春香「ふ、2人共…無事だったんだね…!」


亜美「んっふっふ~!はーるるんっ!」ギュッ

真美「はるるんこそ、無事で良かったよん!」ギュッ


春香「よかった…2人に会えてよかったよ…!」ガシッ


春香(……ありがと、2人共)

長老の家

長老「…どういう事じゃ?」


亜美「だーかーらー!はるるんは、亜美達の大切な仲間なのさ!」

真美「真美達は、はるるんと一緒に行くかんねっ!」


長老「……」

長老「……お主、ハルカと申したか…」

春香「はっ、はい!」

長老「…お主の目的は…なんじゃ?」


春香「えっと…友達を、探してるんです」

春香「…大切な、仲間なんです!」グッ


長老「……」

長老(クリスタルを奪いに来た者と同一人物とは…到底思えんな…)

長老(…嘘を言ってるようにも見えん)

長老(……それに、どこか不思議な雰囲気を持つ娘じゃな…)

長老(知らぬ間に、周りのものを味方に引き込む、というか…)

長老(まあ、狙ってやってる訳ではなさそうじゃが)


長老「……ハルカよ、話しを聞こう」


春香「はい…」

春香「……で、私はここへ来ました」


長老「なるほど…リヴァイアサンに遭遇したか…」

長老「それも、そなたに与えられた試練じゃろうな…」

春香(試練……)


長老「ハルカよ…お主はこのまま、暗黒剣に身を捧げるつもりか?」

春香「え……?」


亜美(……ついに)

真美(この時が来た!)


春香「えっと…どういう…?」


長老「暗黒剣は、悪しき者には通用せん。それどころか、お主自身が悪に染まってしまう事も、あるやも知れん」

春香「じゃあ…どうすれば…?」


長老「うむ。もしもそなたが、光に満ちた剣を欲するならば…」

長老「…この村の東にある、『試練の山』へ向かうのじゃ」

春香「試練の…山」


春香「……」

春香(光に満ちた剣か…暗黒剣よりは、イメージいいよね…?)

春香(……よし!)


春香「……わかりました」

春香「私、行きます!」

長老「そうか……」

長老(よい目をしておる…)

長老「……」チラ


亜美「……」ソワソワ

真美「……」ソワソワ


長老(まったく…)

長老(ま、あの山は、ゾンビ共の巣窟…)

長老(暗黒剣だけでは辛かろうな)

長老(…それに、見届ける役目は、必要じゃ)


長老「……アミ、マミ」


亜美「はい、よろこんで!」

真美「がってん承知!」


長老「……まだ何も言っておらん」


亜美「長老っちのいじわる~!亜美達も一緒に行っていいんでしょ?」

真美「『米付け役』ってやつっしょ?」


長老「うむ。お主らも、ハルカと共に行くのじゃ」

長老「くれぐれも、気をつけるのじゃぞ?」


亜美・真美「やたー!」


春香「頑張ろうね、2人共!」

長老「今日はもう遅い…泊まっていくがよい」


春香「あ、ありがとうございます!」ペコリ


亜美「よかったね~はるるん」

真美「野宿は回避だね~?」


春香「あぅ……///」


長老「そなたの事、村の者達にも話しておく」

長老「もう、村から追い出される事もないじゃろう」


春香「どうもすみません…」



亜美「……さ~て、はるるん?」チラ

真美「今夜は寝かせないよ~?」ワキワキ


春香「ダメだよ、明日出発なんだから」

亜美「い~じゃん、少しくらい!」

真美「みんなの事、聞かせてよ!」



春香「んーじゃあ、少しだけだよ?」

長老の家 客室

春香「……で、私はここに辿り着いたんだよ」


亜美「いいな~みんな!亜美も、早くボウケンしたいよ~!」ウズウズ


春香「でも、いろいろと大変だけどねー?」

亜美「……村から追い出されたり?」ニヤリ

春香「う……そ、それは、もう終わった事だからいいのっ」

亜美(…はるるん、結構ダメージ受けてたっぽいもんね~)


亜美「…それにしても、ゆきぴょんもまこちんも、ハマり役だよね~?」

亜美「ね、真美?」


真美「……」ボーッ


亜美「おーい、真美ー帰ってこーい」

春香「真美、ボーッとして、眠いの?」



真美「……はっ!」

真美「な、なんでもないよ?」アセアセ



真美「に、兄ちゃんの事なんて、全然気にならないもんね!」



真美「あ……」

真美「……っ///」


亜美(やっぱ、兄ちゃんの事考えてたのか…)

春香「そっか…真美は、プロデューサーさんの事が心配なんだね…?」

春香(ライバルが…増えた…)



真美「うあうあ~、ち、違うってば~!」

真美「そういえばさ、兄ちゃんって、寝てるの?」

春香「うーん…津波に飲まれた後だから…気を失ってると思うよ?」


真美「ふ~ん…」


真美「でも兄ちゃん、こんな姿じゃあ戦力にならないね~」

亜美「カエルのポシェットだもんね~」



亜美「……ん?」



亜美「あーーっ!!」ガタッ



真美「亜美が壊れた…」

春香「亜美、どうしたの?」




亜美「……ねえ2人共」


亜美「亜美、ティンと来たっぽいよ…!」


春香・真美「?」

春香「カエルの姿に変える魔法…?」


亜美「うん。その魔法ってさ、人間とかをカエルに変えちゃうだけじゃなくてさ…」

亜美「カエルに変えられた人を、元に戻す事も、できるんだよ…!」


春香「そんな魔法が…?」

春香「じゃ、じゃあ…その魔法をプロデューサーさんに使えば…!」


亜美「…人間の姿に戻るって事!」


真美「亜美ってば天才!ちょー天才!」

亜美「んっふっふ~!もっと褒めてもいいんだよ?」

春香(まさか、こんな解決法があったなんて…)



真美「ね、ね!さっそくやってみようよ~!」

春香「亜美…お願い!」


亜美「任せんしゃい!」バッ


亜美「……」

亜美「……!」ポワ…


亜美「…トードッ!」


…ボンッ!


P「……」


3人「え……?」

3人「いやあぁぁぁーーー!!!」



P「ん……」モゾモゾ

P「…うるさいなぁ…」

P「もう…朝か…?」キョロキョロ


P「あれ……?春香…と、亜美、真美…?」



春香「ぷっ…プロデューサーさんっ!セクハラですよっ!セクハラ!」ドキドキ


P「春香…?何言ってるんだ…?」


亜美「つ、ツチノコは、ホントにいたんだ……!」ワナワナ

真美「に、兄ちゃん…か、身体…!」


P「……?」

P「何だ…?身体?ちゃんとあるぞ?手も…足も……」グッ



P「………………手も足も、ある!」ガバッ

P「も、戻ったんだ…!元の身体に!」グッ


真美「そ、それもそうだけどっ!」



真美「ふ、ふ、服っ!着てよー!」カァーッ




P「………あ」


P(…………素っ裸だ)

P「………とりあえず、すまん」ペコリ



春香「あ、あははは…もう、いいですよ…」

真美「う、うんうん…真美達、気にしてないから…」

亜美「に、兄ちゃん、元に戻ってよかったね!」



P「あ、ああ…」

P(とりあえず、タンスに入っていた服を、勝手に拝借したが…)

P(俺にはもう…何が何やら……)




春香(み、見ちゃった……///)

真美(兄ちゃんの……///)

亜美(ツチノコ……///)

P「え…トードを?」


亜美「うん、兄ちゃん、カエルだったっしょ?」


P「ま、まあ、そうだが…」

P(そういう考え方もあったのか…)

P(…亜美の柔軟な発想力に、感謝だな)


P「本当に助かったよ、ありがとう!」ペコリ


亜美「んっふっふ~、お礼、期待してるかんね?」

P「はは…何か、考えとくよ」




真美「ねぇねぇ、兄ちゃんってさ、他の人には見えないし、さわれない、声も聞こえないんでしょ?」


P「うん、そうだな。身体はもとに戻ったが…声とかは、聞こえないままだろうな」


真美「そっか…」


P「どうかしたのか?」


真美「んーん、なんでも」

P「さて……そろそろ寝るか?」


春香「そうですね」

春香「あ……」

春香「プロデューサーさんは、どこで寝るんですか?」


P「俺は、適当にどこかの部屋を借りるよ。どうせ誰にも見えやしないしな」


春香「そ、それはダメですよ!そんなの、泥棒と同じですよ?」

真美「そーだよ!兄ちゃんもこの部屋で寝ればいーじゃん!」


P「いや……」


亜美(これは…真美とはるるんの間に、火花が見えるねぇ)


P「それこそ、まずいだろ…」


真美「真美は、別にいいよ?」ズイッ

春香「わ、私も!気にしないですよ?」ズイッ

亜美「亜美もいいよん!」

亜美(その方が面白いからね~♪)



P(……ま、俺がしっかりしてればいい話か)

P「……わかった。じゃあ、俺は床で寝るよ」

夜中、ミシディアの村 広場

スタスタ…


P「……」

P「よっこらしょ」ストッ

P「とりあえず、元には戻ったが…」グッ

P(『俺がゲーム内のキャラに干渉できない』というルールが、変わった訳じゃない)

P(戦闘とかでは、相変わらず役立たずかもな)

P(でも、べろちょろの時よりはマシなはず…)

P(こうして、自分で歩ける訳だし…身体さえあれば、大抵の事は……あ)

P(そっか…敵を攻撃できなくても、味方を回復したりはできるはずだよな?)

P(なんとなく、やるべき事が見えてきたな…)



真美「……兄ちゃん」



P「うわっ!」ビクッ

P「ま、真美か…おどかすなよ…」ドキドキ


真美「あはは、ごめんね?」

真美「……となり、座ってもいい?」

P「ああ、どうぞ」


真美「えへへ…」チョコン


真美「ねえ、兄ちゃんはさ…この世界の人には、さわれないんでしょ?」

P「そうだな。でも、自分なりに、できる事を探すつもりだ」




真美「じゃあ…さ、真美達にも…さわれないの?」

P「あ…えっと、どうだろうな…」

P「多分、さわる事はできると思うけど…」



真美「……真美で、試してみる?」ドキドキ



P「え?あ……その、いいのか?」


真美「う、うん……で、でも、変なトコさわっちゃ、ヤだよ?」

P「ああ…わかったよ」


P「じゃあ……いくぞ?」


真美「う、うん……!」ドキドキ





………ポンッ




真美「あ……」

真美(兄ちゃんのおっきな手が…真美の頭に…)


P「あーよかった。ちゃんと触れる事もできるみたいだ」ナデナデ


真美「そ、そだね……///」モジモジ

真美(兄ちゃんに撫でられると…不思議な気持ちになる…)

真美(よく、わかんないけど……ホッとする…)

P「なあ、真美は……このゲーム、やった事あるんだったよな?」


真美「え?うん。ていうか、何回もクリアしたよ!」

真美「ひょっとしたら、真美達の方が詳しいかもね?」


P「そっか……」

P「……」

P(じゃあ……2人とも…)



P「なら…パロムとポロムが…その、どうなるかも……知ってるんだよな…?」


真美「……!」



P「このゲームには、犠牲になる味方キャラがたくさんいる…」

P「……俺な、ずっと考えてるんだ」

P「みんなが犠牲にならずに、クリアする方法を…」


真美「兄ちゃん…」


P「情けないが、まだその方法は思いついてない…」

P「だけど、絶対にみんなで帰るからな!」

P「俺は、そのためだったら、なんでもする!から

P「もちろん、俺ひとりの力じゃ、たかが知れてる」

P「だから、みんなの力を…」



真美「兄ちゃんっ!」ダキッ


P「ま、真美…?」


真美(はるるん……ヌケガケして、ごめんね?)

真美(今だけ、許して…)

真美「絶対、とか…失敗したら、とか…」

真美「これからの事は、よくわかんないけどさ」


真美「真美は…信じてるよ?兄ちゃんの事」ニコッ



P「……!」ドキッ



真美「真美だけじゃなくて、亜美もはるるんも……みんな、兄ちゃんの事、信じてるよ、きっと!」ギュッ


真美「……だからさ」

真美「兄ちゃんも、ちゃんと真美達の事、信じてね?」


P「真美…」


P(俺は……ちゃんとみんなを信頼していただろうか?)

P(……ただの、ひとりよがりだったのかも、しれないな)

P(信頼という言葉の意味なんて、深く考えた事はなかった…)

P(……まさか、中学生にそれを教わるとはな…)

P(いや、違うぞ。亜美も真美も、もう子供じゃない…)

P(……子供は…俺だ…)


P「真美、ありがとな…」ナデナデ


真美「んっふっふ~、よきにはからえ」



真美「ね、兄ちゃん」

P「なんだ?」

真美「もう少し、このままでいても、いい?」

P「ああ、いいよ」

真美「ありがと…」ギュッ



真美(兄ちゃん、真美達、ちょー頑張るかんね!)

明日から仕事なので、今日は早めに投下

ゾットの塔

あずさ「……封印された魔法、ですか?」


律子「ええ」

律子「この世界でも、使える人はほとんどいない、とても強力な魔法らしいんです」


あずさ「……それを、私が…?」

律子「あずささんは魔道士だから、多分使えると思うんです」

あずさ「そうですか~」


律子「……試練の山へ、向かってもらえますか?」


あずさ「は~い、わかりました~」ウフフ


律子「それとどうやら…」

律子「春香達も、試練の山へ向かっているみたいなんです」

あずさ(春香ちゃん達が…)

律子「いくらあずささんといえど、複数相手にするのは厳しいと思うので…」

律子「お供を付けます」



律子「……出てきなさい!」



スゥゥーー…



スカルミリョーネ「……よ、呼んだ…か…?」


あずさ(あらあら~)

あずさ(なんだか、大人しそうな人ね~)

律子「…話は聞いていたわね?」


スカルミリョーネ「……」コクッ


律子「なら、さっそくあずささんと一緒に向かってちょうだい」


あずさ「よろしくお願いしますね?」ペコリ


スカルミリョーネ「……こ、こちらこ…そ…」ペコリ

スカルミリョーネ「……せ、背中、乗っ…て…」


あずさ「失礼しま~す」


ガシッ


律子「あずささん……くれぐれも油断しないでくださいね?」

あずさ「心配いりませんよ~?私、こう見えても、用心深いんですよ?」

律子(…とてもそうは見えないけどね)


あずさ「じゃあ、行ってきますね~?」


スカルミリョーネ「……し、しっかり、捕まっ…て…」


ブワッ……


ビューーーーン!





律子「……………さて」


律子「私達は、4つ目のクリスタルへ向かうわよ?」

千早「わかったわ」

翌日、長老の家 客室

春香「ふわぁ……」

春香「んーっ……」ノビッ


春香「……」

春香(昨日の夜…プロデューサーさんと真美が、どこかに行ってたみたい…)

春香(真美、意外に積極的なんだね…)




春香「さてと、そろそろみんなを起こそうかな…?」チラ


亜美「ん……」モゾッ

亜美「んあ……?」パチリ

亜美「ん~……」ゴシゴシ


春香「亜美、おはよ」


亜美「あー…はるるん、おはよー…」ボーッ


亜美「…………よしっ!」ガバッ



亜美「昨日は、真美に先手を打たれたみたいだね~?」


春香「うっ……!」

春香「べ、別に……気にしてないよ?」


亜美「ほ~う?はるるんはよゆ~ですな~」

亜美「でも…うかうかしてると、真美に兄ちゃん取られちゃうかもしんないよ~?」


春香「えっ?」ガンッ

春香「あっ…とっと…」ヨロッ


ドテッ


春香「痛たた……」

亜美「……やっぱ、内心は焦ってるんだね…」


春香「もー!からかわないのっ!」プンスカ


ガチャ…


真美「あり?2人とも、起きてたんだね?」


亜美「真美おはよ~」

春香「お、おはよ…」




亜美「…………夕べは、お楽しみでしたね?」




真美「……!」ギクッ

真美「ななななに言ってるのさ?に、兄ちゃんとは、別に何もなかったもんっ!」カァーッ


春香「!」

亜美「へぇ~?やっぱ兄ちゃんと一緒にいたんだね~?」


真美「あ……」

真美「え、えっと……///」


春香(むぅ……!)


亜美(ん…煽りすぎたかな…?)


亜美「こんなにシュラバなのは…」

亜美「ぜ~んぶ兄ちゃんが悪いっ!こ~なったら、くすぐりの刑だ~!」ガバッ


真美「そ、そうだそうだ!ようしゃしないかんねっ!」ガバッ


春香「あ、なんだかよくわからないけどっ……私もっ!」ガバッ


コチョコチョ…


P「ん…ひっ…」モゾモゾ


コチョコチョ…


P「ひゃっ!や、やめ……!」ジタバタ


亜美「カンネンしろ~!」コチョコチョ


真美「に、兄ちゃんごめんね?」コチョコチョ


春香「ぷ、プロデューサーさんの…身体……///」コチョコチョ




P「ひっ…!マジでっ…!くるし……!」ジタバタ


P「あひゃひゃ…!し、しぬっ…!」ジタバタ

P「ゼェ、ゼェ……!」グッタリ

P(死ぬかと思った……!)



亜美「いや~、清々しい朝だねぇ!絶好のボウケン日和じゃないかね?」

真美「そ、そうだね~?に、兄ちゃん、そろそろ支度しないとね?」

春香「プロデューサーさん!試練ですよ、試練!」



P「あ、ああ…」

P(その前に、なぜあんな起こし方なのか、誰か説明してくれ…)



P「んじゃあ、そろそろ支度を……」

P「…っと、そうだ春香、お金…持ってるか?」


春香「え?少しなら、ありますけど…」


P「ちょっと、買いたい物があるんだ」

P(しかし…年下の女の子にたかるって……どうなんだ、俺)



コンコンッ…

春香「……はい?」



ガチャ…



長老「朝食ができておるが、食べるか?」


春香「あ、いいんですか?」

長老「構わんよ」

春香「あ、じゃあ…いただきますっ!」


亜美「よ~し!メシじゃメシじゃ~!」ドタドタ

真美「長老っち、気がきくね~!」ドタドタ



長老「……まったく、もう少し淑やかにできんのか…」


長老「ん……?」チラ


P「……!」ギクッ


長老「……」じーっ


長老「……気のせいか?」


クルッ スタスタ…



P(あの人、ミシディアの長老だよな)

P(俺の気配を感じたのか…?)

P(あの人、やっぱり只者じゃないな…)

長老の家 食堂

3人「」



長老「……どうした、食べないのか?」


春香「え、えっと……」

亜美「ねぇ、長老っち……」

真美「これって……」



長老「……カエル料理じゃ」


亜美「やっぱり…」

長老「誰かさんのおかげで、カエルには困らんのでな」チラ

亜美「うっ……!」


ヒョイッ

長老「むしゃむしゃ…ごっくん」

長老「意外といけるぞ?」



春香「……」

春香(出されたものに手を付けないのは……失礼だよね?)

春香「……よし!」

真美「はるるん、まさか…」


春香「……せっかくなので、いただきますっ!」

亜美「うえぇ…はるるん、マジ?」


春香「……ぱくっ」

春香「……!」

春香「もぐもぐ……ごっくん」


真美「は、はるるん、平気?」

春香「うん…意外といけるかも?」

春香(食感が……ちょっとアレだけどね)


真美「真美も、食べてみよっかな…?」

亜美「じゃ、じゃあ…亜美も…」

真美「もぐもぐ…」

亜美「ごっくん…」


真美「うーん…まずくはないっぽいけど…」

亜美「食感が…キモいよぉ…」

長老「残さず食べるのじゃぞ?」


真美「うえぇっ!?」

亜美「そ、そんなの、無理っしょ~!」

春香(うーん、この量は…キツイかも…)

P(カエルの素揚げか…。さすがにこんなに食べたら飽きるよな…)


長老「魔法で遊んだバツじゃ」

長老「残したら、外出禁止じゃぞ?」


亜美「ええ~!そんなぁ~!」

真美「長老っちの鬼!悪魔!カエルっ!」


長老「よいか、魔法はオモチャではない…それをよく考えるのじゃ」

亜美「……」

真美「……」


長老「……では、わしは出かけてくるからな」


スタスタ…

ガチャ…バタン

亜美「いじめだよ~!」

真美「長老っち、昨日ははるるんについていってもいいって言ってたのに……!」



P「なあ……2人が何をしたか知らんが、長老は、別にいじめのつもりでやったんじゃないと思うぞ?」


亜美・真美「えっ?」


P「だって、長老がいないんだから、外出禁止も何もないじゃないか」

亜美「あ!確かに…」

P「食べたくなかったら、残して、さっさと出発すればいい…」

P「多分長老は、2人に考える余地を残したんじゃないかな?」

春香「魔法で遊ぶ事……について、ですか?」

真美「……」


P「うーん……さっきの会話から考えると、多分そうじゃないかな?」


亜美「長老っち……ごめん!」

真美「真美達、ちょっとふざけすぎたよ…」


春香「でも、これ…どうしますか?残して行くのも、気が引けますよね……」


P「ああ、俺が食べるよ」

真美「兄ちゃん…?」

P「こういうの、子供の頃によく食べたもんだ」スッ

P「ぱくぱくもぐもぐ……ごっくん」

P「…懐かしい味だな」

亜美「に、兄ちゃんすごい…!」


ムシャムシャ モグモグ…


P「ふぅ…ごちそうさま」


P「さて、行こうか!」ガタッ


3人(頼もしい……!)




蛙ってうまいらしいね
親父や兄貴が言ってた、なんか鶏肉と変わらないとか

>>655
カエルについては、想像だけで書いたから超適当です



長編SSを途中で断念する人の気持ちが、少しだけわかった今日この頃…


少ししたら投下します


長編は断念したくなるマジで…
俺も書いてるが最初は余裕だな的に書いてるが途中で昔の愚かな自分を殴りたい思う1スレ消費に下手したら半年から一年くらいかかるし
途中からだれてくるから不定期更新になるし読者がいなくなってくる

ミシディアの村 入口

黒魔道士「……ん?」チラ


黒魔道士「あ……お前は!」


春香「あ……どうも…」ペコリ


亜美「ん?はるるん、知り合い?」

春香「あはは……ちょっと、ね」


黒魔道士「……」

黒魔道士「……あんた、試練の山へ行くんだってな…」

春香「あ、はい」

黒魔道士「パラディンになるつもりか?」

春香「あ、えっと…」

春香(パラディンって…なんだろ…)

真美「そうだよ~!イマドキ暗黒騎士なんて、流行らないもんね~」

黒魔道士「そうか……」


黒魔道士「……長老はどう思ってるかしらんが、オレはあんたの事、認めたわけじゃない」

春香「……」

P(春香…苦労したよな、きっと)


黒魔道士「……」

黒魔道士「……だけど」

黒魔道士「もしあんたが、試練を乗り越えて、この村に戻ってくる事ができたら…」

黒魔道士「その時は、あんたを認めてやるよ…」


春香「……」

春香「……わかりました」

春香「私、必ず試練を乗り越えてみせます!」グッ


黒魔道士「そうか……」

黒魔道士「ま…せいぜい頑張るんだな…」クルッ


スタスタ…


ピタッ

黒魔道士「……そうだ」クルッ

黒魔道士「……持ってけ」ヒュッ


春香「え?…あっ…とっと…」アタフタ


黒魔道士「じゃあな」


スタスタ…

春香「……」


P「春香、何をもらったんだ?」


春香「えっと…砂時計?ですかね…?」スッ


亜美「ん?茶色…って事は…」

真美「『銅の砂時計』っぽいね~」


P「銅の砂時計……どんなアイテムだっけなぁ…?」


亜美「えっとね、確か、時間を止める事ができるんだYo!」

真美「でも、止められる時間は短いんだよ~」

P「あー、ストップと同じって事か」

P(使いどころを見極めれば、充分戦力になりそうだな)



春香「……」

春香(ありがとうございます…!)ペコリ

海上

ユラユラ…


真「もぐもぐ…」

真「はぁ……」

真「……」ボーッ





真(……やよいを助けられなかった…)

真(みんなを助けられなかった…)


真(…こんな板切れにしがみ付いて、自分だけ生き残って…)

真(一体…何のための力?)

真(何のための修行だったんだ…?)

真(ボクは…何のために今まで…)


真「……」

真(……お師匠様は、今のボクを見て、なんて言うかな?)

真(ははっ…今にも、『修行が足りんっ!!』って怒鳴り声が聞こえて来そう…)


真(……魚も、食べ飽きたなぁ…)チラ


真(あー……)






真(…………また、やよいのもやし炒めが、食べたいなぁ……)


パンッ!


真「…………よし!反省終わりっ!」


真「んーーっ!」ノビッ

真「……」



真(お師匠様、ボクは、自分の信念を貫き通します)

真(みんなを信じる事をやめない、という信念を……!)





真「……ん?」チラ


真「……陸地が見える!」


真「うーん、丸一日くらい修行サボっちゃったから…」コキッ

真「まずは、肩慣らししなきゃね」


真「すぅーー…」


タンッ


ザパァン!



バシャバシャバシャ…

バロンの町

真「ずぶ濡れになっちゃったな」ヒタヒタ

真「一応、服は絞ったけど、どこかで乾かさなきゃ…」


真「それにしても……」キョロキョロ


真「なんだか、辛気臭い町だなぁ…」

真「みんな暗い顔して歩いてる…」


真「あーもうっ!こっちまで暗くなっちゃうよ」

真「とりあえず、ここがどこだか確かめなきゃな」




真「あ、あの人に聞いてみよう!」


タタタタ…


真「あの!すみません!」

真「ここはなんて町でしょうか?」






「………はいさい…ここはバロンの町だぞ…」


真「!」

真「ありがとうございました!」ペコリ


「……なんくるないさー…」



真「……そうか、ここはハイサイバロンの町…」ブツブツ

真「……えっ?」

真「ちょ、ちょっと待って!」

真「こんなとこで何してんのさ!」



真「響!」



響「………え?」クルッ


響「あ……!」

響「ま……!」ウルッ


響「真ぉーーーー!!」ガバッ


真「…とっと」ガシッ


響「?わあああぁぁぁーーーん!!あいだがっだぞー!」ポロポロ

真「響……」


真「よしよし…」ナデナデ





響「ひっく……グスッ…」

真「……少しは、落ち着いた?」

響「う、うん……」グスッ


響「真……いきなり泣いたりして、ごめんね…?」

真「ううん、いいよ」


響「響の泣き顔、可愛いかったし…クスッ」



響「う……///」

響「うがー!からかうのは無しだぞー!」ポカポカ


真「あはは、ごめんごめん!」

ヒビキの家

響「でも、真に会えて、自分、元気出たぞー!」

響「ありがとな、真」


真「うーん…」

響「ど、どうしたんだー?」


真「お礼を言うのは、こっちの方かもなーって思ってね」

響「な、なんでさー?」


真「実は、さっきボクも、ちょっぴり心が折れそうだったんだ」

響「真……」

真「でも、響に会って、『ああ、ボクはお姉さんだからしっかりしなきゃな』って思えた」


響「そ、そうだったのかー…」

響(おにーさんの間違いじゃ…とか言ったら、真に殺されるな、うん)




真「それにしても、最初は響ってわからなかったよー」

真「あまりにも暗かったからさ」


響「……」

響「……ちょっと、いろいろあったんだ」


真「……何があったか、話してよ?ボクも話すからさ?」




真(……今は、誰かのために、戦いたい!)

トロイアの城 救護室

ユイット「ねえ、あのおねーちゃん、起きないの…?」ギュッ

シス「大丈夫、お姉様達が、きっとなんとかしてくれるよ…?」ナデナデ



ドゥ「なんだい、この怪我は…!?いったい何をしたらこんな…」

サンク「……私達は、やれる事をやるしかないようです」

キャトル「じゃあ、さっそく始めましょ~」ポワ


パァーーー!


シャララーン!


キラキラキラ…


雪歩「……」




サンク「……これで、命の心配はないはずですが…」

ドゥ「あとは、この子の体力次第か…」




バタン!



セット「お姉達!大変だよ!」


ドゥ「どうしたんだい?そんなに慌てて…?」



セット「クリスタルが…!」



ドゥ「!!」


キャトル「え?あのリツコさんという方、もういらっしゃるの…?」


セット「んーん、攻めて来たのは、人間じゃないみたいなの!」

ドゥ「アン姉とトロワが心配だ…!行くぞ!」

ドゥ「……シス、ここは任せたぞ?」


シス「は、はい、お姉様方!」


ドタドタ…





ユイット「……!」ブルブル

シス「ユイット、心配しなくても大丈夫よ…?」ダキッ


ユイット「シスおねーちゃん…!」ギュッ



雪歩「う……」



シス「!」

シス「意識が戻りかけてるのね…!」


シス「ユイット、お姉ちゃん、ちょっと離れるから、あの人の事…看ててね?」


ユイット「うん!ユイット、見てる!」



タタタタ…

ユイット「じーっ…」


雪歩「……ん…」モゾモゾ


ユイット「じーっ…」


雪歩「…………はっ!」ガバッ


ユイット「あっ!」


雪歩「痛っ……!」ズキッ


ユイット「……おねーちゃん、だいじょーぶ?」


雪歩「え……?」チラ

雪歩「えっと……」


ユイット「おはよう!」


雪歩「あ……」


ユイット「じーっ…」


雪歩「お、おはよう…?」


ユイット「えへっ」ニコッ


ユイット「はじめまして!ユイットです!8番目のしんかんです!」ペコリ


雪歩「は…はじめまして…」ペコリ


雪歩(この子は、いったい…?)

雪歩(8番目の新刊って、なんだろ…?)



ガチャ…

シス「あ……」

シス「目が覚めたんですね…?」


雪歩「は、はい…」

雪歩(ユイットちゃん?と、同じ服…)


ユイット「シスおねーちゃん!」ダキッ


シス「ちゃんと看ててくれたのね?ありがとう」ナデナデ

ユイット「うん!ちゃんと、見てたよ?」



シス「……お水です、どうぞ」スッ


雪歩「あ、ありがとうございますぅ…」

雪歩「ゴク…ゴク…」

雪歩「……ふぅ」


雪歩「……あ、あの、私…」


シス「……はじめまして、ダムシアン国第1王女、ユキホ様」

シス「トロイア国第6の神官、シスと申します」ペコリ


雪歩「あ…どうも」ペコリ


シス「この子は、第8の神官、ユイットです」


ユイット「さっき、じこしょーかいしたよ?」

シス「あ、そうなの、ごめんね?」




雪歩「あの…なんで、私の事を……?」

シス「ユキホ様…」

シス「あなたの国、ダムシアンが滅ぼされたとの噂は、この国にも聞こえています」


雪歩(……そうなんだね…)


シス「先日、この近くの海岸であなたを救助し、勝手ながら、手当てさせてもらいました」


雪歩「あ…すみません…助かりました…」ペコリ


シス「いいえ、どうやらご無事なようで、なによりです」


雪歩(あれ……トロイアって、どこかで聞いた気が…)


雪歩(あ……!)


『もはや、トロイアの土のクリスタルを残すのみとなった…』


雪歩(そ、そうだ!真ちゃんの国の王様が…言ってたよ…)

雪歩(全部…律子さんに奪われたら、ダメなんだよね、確か…)



雪歩「あ、あの…!」


シス「はい」



雪歩「く、クリスタルは、無事ですか?」

>>659
ああ、同じ事考えてるんだね、みんな


でも、読者が自分一人になったとしても続けます

>>675
大丈夫!みてるから頑張ってください

>>675
ああ…その台詞オレが言ってるのと似てる…
読者がいなくなろうとも何があっても完結させると言ってるの
それを言ってたらマジで読者が一人もいなくなったのには笑った

スカルミリョーネの喋り方が誰かに似てる・・・アイマス仕様って解釈でおk?

>>676
ありがとう!


>>677
読者が完全にいないって、そうそうないんじゃないかって、思った

レスがなくても、誰かしらが読んでるって思う


>>678
メインキャラ以外も個性を出したかった

そしたらミリョーネはああなった

まあ、何かしらのキャラとカブってるだろうけど…

特に何かのキャラを参考にした訳ではありません

まあ、アイマス仕様といえば、そうかも…

961を出したのは、無謀だったかも…

原作と大きく異なる場合があります



少ししたら投下します

たまにレスくれる人いるから読んでる人はいるみたいだけどね
俺のは昔から続いてたスレの主様が投げたから拾いifのifとして書いてるからもう広げすぎてどうしようかって感じ
正直なぜここまで広げたと頭を抱えるレベルに…
なのであまり広げすぎると俺みたいに後悔の嵐になり収集つかないから程ほどが一番です

>>681
もう手遅れかも…

まあ、なるようになる…かな

幻獣界

黒井「……帰ったぞ」


冬馬「おっさん!遅かったじゃ……」



やよい「うわぁ…!ふしぎなとこですねー…!」キョロキョロ


冬馬「!?」

北斗(765プロの……高槻やよい…?なんで社長と一緒に…?)



やよい「あっ……!」

やよい「えっと…」

やよい「じゅぴたぁの…」


冬馬「おい、おっさん!これはどういう事だ?」


黒井「知らん」

黒井「いつの間にか、くっついてた」


グルンッ


翔太「…まさか、黒ちゃんが捨てネコを拾って来るとはね~」


やよい「はわわっ」

やよい「あ、頭が…まわりました…」




北斗(この子がいるって事は、他にも…)

北斗(ひょっとして、俺達は巻き込まれたんじゃ…?)




やよい「みなさん、とーっても仲良しなんですねー!」



北斗(まあ、異常だよな…)

北斗(ひとつの身体に顔が3つもくっついてるんだから…)

北斗(しかしこの子は、物怖じしないんだなぁ)

冬馬「う、うるせー!誰が好きでこんな…」

翔太「まあ、冬馬がちょっと暑苦しいけどね~」




黒井「フン……考え様によっては、これほど完成されたアイドルユニットもいない、とも言える」

黒井(究極のアイドルとは、あるいはこういうものなのかもな……)



黒井「ともあれ…」

黒井「…大切な人質だ。丁寧に持てなせ……」


やよい「?」

冬馬「おっさん…またバカな事を…?」

翔太「こんな世界に来てまで黒いんだね~」

北斗(社長……)



黒井(今日は、うまい事逃げられた……)

黒井(フッフッフ…待っていろ、高木!)

幻獣王の館

やよい「うっうー!できましたよ~!」


ドサッ



北斗「もやし炒めか…」

翔太「あ~あ、僕、もっといいもの食べたかったなぁ~」

冬馬(お、女の子の…手料理!)

黒井「フン…庶民の料理か…」


やよい「まだ、塩こしょうをふっただけですっ」


やよい「これに…高槻家自慢のタレをかけま~す」


ジュー!


北斗「ん?不思議な香りが……」

翔太「お~?ちょっとおいしそうかも?」

冬馬(女の子の……手料理!!)

黒井「フン…庶民の浅知恵か…」




やよい「それじゃあ、いただきまーす!」


冬馬「ガツガツモグモグ……!」

北斗「冬馬…がっつき過ぎだ…」


黒井「もぐもぐ…」

黒井(フン、庶民にしては、上出来じゃないか…)


冬馬「ガツガツモグモグ…!」

翔太「冬馬~、そろそろ交代してよ~」

北斗(食事は3人で交代しなきゃならないのは、不便だな…)


やよい「まだまだたくさんありますから、おかわりしてくださいね~?」




黒井「騒がしいやつらだ…」


黒井(高槻やよい…)

黒井(……召使いとしてなら、雇ってやってもいいぞ…?)

翌日、幻獣王の館

やよい「うっうー!こんどは自信ありですっ!」


ドサッ


北斗「昨日と同じじゃないか…?」

翔太「確かにおいしかったけど…2日連続は、ちょっとな~」

冬馬(昨日は、醜態を晒してしまった……落ち着け、俺!)

黒井「……芸の無い事だ」

黒井(しかし…自信ありと言うからには、何か策があるのか…?)


やよい「かるーく塩こしょうをふったあと…」


パラッ…パラッ…


やよい「ユキコさんのタレのれしぴを参考にした…」

やよい「この、きゅーきょくのタレ『高槻改』をかけますっ!」


ジュー!


やよい「最後に、ギザ……ギザ……」


翔太「ギザギザ?」


やよい「ギザ…なんとかの、野菜を乗せますっ!」



北斗(これは…!)

北斗(臭い…?いや、その臭さが心地いい…)

北斗(もう、この香りの虜になってしまった…)

翔太「……ぱくっ」

翔太「………う」

翔太「うまいっ!何だコレ?何だコレ?」ガツガツモグモグ…


冬馬「お、おい…俺の分も残して…」

北斗「冬馬、次は俺の番だ」

北斗「お前は昨日、散々食べたろ?」

冬馬「くそ~!」



黒井(何だ…この香りは…)

黒井「……ぱくっ」

黒井「………!!」

黒井「フ、フン…!まあまあだな……」


やよい「ありがとーございますっ!」ペコリ


黒井「ぱくぱく…」

黒井(ば、バカな…!この私の箸が…止まらない…だと!?)

黒井(大抵のものは、食べ尽くした…)

黒井(しかしこれは、今まで食べたどんな高級料理も凌駕する……!)



黒井「モグモグ…」

黒井(くそっ!完敗だ…高槻やよい…)


黒井(……コックとして、雇ってやってもいいぞ…?)




冬馬「くそぉ、俺も食べたい…!」

翔太「冬馬は昨日、一人で食べたじゃんか~!」

北斗「今日は俺達の番だぞ?ぱくぱく…」

冬馬「うぅ……」



やよい「……」

やよい「あの…」

やよい「鬼ヶ島…さん?」


冬馬「天ヶ瀬だっ!」



やよい「はい、あーん…」スッ


冬馬「え?え?」オドオド


やよい「鬼ヶ島さんにも、食べてもらいたいかなーって!」ニコッ


冬馬(こ、これって…カップルがやるやつじゃないのか…?)

冬馬(い、いいのか、俺?)

冬馬(いいのか…高槻?)チラ


やよい「じーっ…」


冬馬(うっ!天使……)

冬馬(ここで引いたら…男じゃねぇっ!)

冬馬「し、仕方ねえな…た、食べてやるよ…」ドキドキ



やよい「ありがとーございますっ!」

やよい「はい、あーん…」スッ


冬馬「あ、あーん……ぱくっ」

冬馬「モグモグ…」


やよい「どーですかっ?」ズイッ


冬馬「う……」


やよい「う……?」


冬馬(うまい!こんなうまいもの、今まで食った事ないぞ…?)

冬馬(ていうか、高槻、顔近いっ!)ドキドキ


冬馬「う、うん…まあ、いけるんじゃねーか…?」

冬馬(女の子に、あーんしてもらった…こ、これって…こっ恋人になったって事か…?)


やよい「えへっ、よかったぁ!」ニコッ



翔太「なーんか、いつの間にか、ラブコメしてるし…」

北斗(冬馬…まんざらでもなさそうだな…)



黒井(……高槻やよい…どうやら、侮っていたようだ)

黒井(いい駒を手に入れたぞ…)

黒井「フッフッフ……!」

試練の山 入口

ボオオォーー!


春香「ぷ、プロデューサーさん、炎ですよ!炎!」

春香(なんか、前にもこんな事あったなぁ)


P「ああ。……亜美、頼んだぞ?」


亜美「おっけ~!」


亜美「……」パリパリッ


亜美「…ブリザドッ!」バッ


パリパリッ…シャキーン!


ジュゥゥ…


真美「お~!炎が消えた」

亜美「んっふっふ~、よゆーよゆー!」

春香(そうだ。あの時は、やよいの魔法だったね…)

春香(………やよい、元気かな)


真美「いいな~、黒魔道士は出番多くて~」


P「ちゃんと、真美にも出番はあるぞ?」

真美「えっ?」

P「忘れたのか?この山は…」

真美「……あ!」

真美「そっかぁ…確か、ゾンビがたくさん出てくるんだよね?」

P「そうだ。だから、心配するな」


真美「えへへ…兄ちゃん、ありがと」

P「ああ」

P(むしろ、出番が減るのは、春香じゃないかな…)チラ



春香「行きましょう、プロデューサーさん!」

スタスタ…


春香「それにしても…」

春香「すごい荷物ですねー」

亜美「兄ちゃん、そんなにたくさん、何買ったのさ?」



P「…いろいろ入ってるぞ?毒消し、目薬、金の針……」ゴソゴソ

P「十字架、やまびこ草、うちでの小槌……あと、エーテルをいくつか」

P(ホントは、万能薬があればいいんだが…あれは高いからな)


亜美「兄ちゃん…心配性だねぇ…」

真美「真美知ってるよ?『備えあれば売れイワシ』ってやつっしょ?」


P「憂い無し、な」

P「でも、一番の買い物は、この杖だ…!」スッ


春香「その杖は?」

亜美「ひょっとして、いやしの杖?」


P「うん。これで俺も、回復くらいはしてやれるからな」

春香「頼りにしてますよ!」

P「ああ!特に、春香は暗黒剣を使うからな…」


真美「兄ちゃん、真美とカブってるよ~」


P「回復役が2人いても、いいじゃないか」

P「まあ、真美の魔力が尽きた時の保険の意味が大きいかな」

真美「うーん、フォローになってない気がするよ~」

まあ、真美の生理が始まって調子を落とすかもしれんし
ちかたないね

追い付いた
古めのバンプ好きの高槻さんかわいい!

>>691
来るかな?来ないといいな


>>693
古いのしか、知らないかなーって




だんだんと、書き溜めが底をついてきた…


投下します

試練の山 3合目

スタスタ…


亜美「そろそろかな…」

真美「だね…」キョロキョロ


春香「ん?どうしたの?2人とも…」

亜美「うん、この辺りに…」

真美「あずさお姉ちゃんがいるはずなんだけど…」


P「あー…」

P「2人にはまだ、話してなかったか…」

亜美・真美「?」





亜美「ええ~っ!あずさお姉ちゃん、りっちゃん側に付いたの~?」

P「うん…どうやら、そうらしい…」

P「本来の話から、少しずつズレてきてるみたいだな」

真美「…じゃあじゃあ、この先、よそ~がいの事が起きるかも?…って事?」


P「……そう思っていた方が、いいだろうな」


春香(何が起きても…私のやる事は、変わらないですよ…)

グール「オォォ…!」

レブナント「アァァァァー!」

ソウル1「メラメラ…!」

ソウル2「メラメラ…!」


春香「わわっ…ま、魔物ですよ!」

P「おっと、お出ましか…!」


P「よし!亜美、真美でゾンビ達を!春香は、あの魂みたいなやつを攻撃だ!」


亜美「よしきた!」

亜美「……」ボッ

亜美「…ファイラッ!」バッ


ボオオォー!


レブナント「ガアァァ…!」


ドサッ


ソウル1「メラメラ…!」スーッ


亜美「うわっ!魂が、こっち来た!」



春香「……えいっ!」チャキッ


ズババァーー!


ジュゥゥ…


亜美「はるるん、助かったよ!」



真美「…ケアルラッ!」バッ


シャララーン!キラキラ…


春香「え?それって、怪我を治す魔法じゃ…?」


グール「オォォォ…!」ボロボロ


ドサッ


真美「回復魔法が効くやつもいるんだよっ!」

春香「へぇ…そうなんだね」

『目覚めの時は、近い…』

春香「えっ…?」キョロキョロ


ソウル2「メラメラ…!」スーッ


真美「あ!はるるん、危ないっ!」バッ

ソウル2「メラメラ…!」


ボォッ!


真美「あっつ!」ヨロッ


亜美「真美!」タタタタ…


亜美「平気?」ガシッ


真美「う、うん…」


亜美「おのれ~!よくも真美をっ!」

亜美「……!」バッ


P「亜美、ダメだ!そいつには、魔法がきかない!………春香!」


春香「……は、はいっ!」チャキッ


春香「たぁーっ!」


ズババァー!


ジュゥゥ…



春香「真美…ごめんね?」

真美「ドンマイ、はるるん」


春香(また…聞こえた)

春香(……目覚めの、時?)




P「真美、今回復してやるからな?」

P「……」スッ


シャララーン!


真美「あ……」

真美「火傷が、治った…」

亜美「さっすがいやしの杖!」


P「あ…うん、杖のおかげだな…」

P(……うーん、何もできなかった頃よりは、マシだよな…?)




P「みんな、さっきの魂は、アンデッドじゃないからな。間違えるなよ?」

亜美・真美「は~い!」



春香「あのー、あんでっどって…何ですか?」

P「んーと…」

P「さっき、ゾンビが出てきたろ?」

春香「はい…」

P「ゾンビみたいに、一度死んでから蘇った魔物の事をまとめて、アンデッドって言うんだ」



春香「なるほど……で、そのアンデッド、には、回復魔法が通用するんですね?」

P「うん、その通りだ」


P「でも、さっき出てきた魂みたいなやつは、アンデッドじゃない…」


春香「じゃあ、さっきみたいに、ゾンビと魂が一緒に出てきた時は…」

春香「相手によって、攻撃を使い分けなければいけない…って事ですね?」


P「その通りだ!春香もだんだんわかってきたなぁ…」ナデナデ


春香「えへへ……///」

春香(プロデューサーさんに頭撫でてもらうの、すっごく久しぶりかも…)




亜美「お~い、2人とも~!」

真美「早く行こうよ~!」



P「おっと…じゃ、行こうか」

春香「はい!」



スタスタ…

試練の山 5合目

P「ハァ、ハァ……」ヨロッ


P「なあ……」

P「少し、休まないか…?」


亜美「え~!まだ全然進んでないよ~?」

真美「まったく、兄ちゃんはだらしないな~」

春香「まあまあ、プロデューサーさん、元の身体に戻ったばっかりだし…」


亜美「ん~、ちかたないね」

真美「はるるんに免じて、休憩にしますか」

P「ホッ……」




P「ゴクゴク…」

P「…ぷはぁ!……あー生きかえる…」

亜美「兄ちゃん、もう少し鍛えた方が、いいんでない?」

P「そんなヒマないよ。毎日、遅くまで仕事だしな」

真美「筋トレとかは~?」

P「うーん…やろうとは思ってるんだが…気づいたら寝てるんだよな」

春香(あ、なんとなくわかるかも…)


亜美「でもやっぱり、男の人はがっしりしてた方がいいよね~?」

真美「そ~そ~、せめて、腹筋が7個に割れてないとね~」

P(おいおい、7個目はどこに来るんだ…?)

亜美「いやいや、この際、13個くらいに割れてて欲しいね」

春香「えっ?」

真美「じゃあ、真美は37個っ」

亜美「61個っ!」

真美「なにおう!」

亜美「やるってのか!」


P(そんな細かい腹筋、気持ち悪いだろ…)

試練の山 8合目

P「亜美、右だ!」


亜美「りょ~かいっ!」

亜美「ファイラッ!」バッ


ボオォォー!


グール1「」



P「真美は、左のやつを!」


真美「がってん!」

真美「ケアルラッ!」バッ


シャララーン!


グール2「」



P「春香!」


春香「はいっ!」



P「……呼んだだけだ」


春香「」ズルッ


ドテッ


春香「痛たた……」

春香「プロデューサーさん、落ちに使わないでくださいよぅ…」


P「すまん、ノリで、つい…」

P(ちゃんとコケてくれるところが、さすがだ)





亜美「ねえねえ兄ちゃん、あと、どのくらいかなぁ?」

P「そうだなぁ…あと少しだとは思うんだが…」

P「そろそろ、アイテムを使っておくか」



P「亜美と真美には……」ゴソゴソ

P「ほいっ」スッ


真美「これって…?」

P「エーテルだ」

P「春香、回復するから、ちょっと来てくれ」


春香「はーい」タタタ


P「……」スッ


シャララーン!


春香「ふぅ……」




…ビュゥゥーーー!



P「ん?」

真美「なんか、空飛んでるよ?」

春香「あれは……!」

亜美「頂上に降りたっぽいね」


P「頂上に……?」

P(このタイミング……まさか…)


真美「スプリミリョーネ、かなぁ?」


P(スプリミリョーネ…最初の四天王か……)

P(ん?なんか、名前が違う気が…)



春香「プロデューサーさん…」

P「どうした?」

春香「私の見間違えかもしれないんですけど…」



春香「さっき、一緒にあずささんもいた気がするんです…」



P「ええっ!?」

亜美「なんでっ!?」

真美「いきなり、よそ~がいだよ~!」



P(テラがこの山に登る目的は…)

P(ひとつしかない!)

P(ダメだ、あずささん…!)



P「みんな、急ぐぞ!」

試練の山 頂上

あずさ「あら~みんな、元気だった~?」


春香「あずささん…」

亜美「あずさお姉ちゃん…」

真美「なんで……?」


P「あずささん…なぜ、律子の元へ…?」


あずさ「あら?プロデューサーさん、元の姿に戻ったんですね~?」

あずさ「やっぱり、プロデューサーさんはその姿の方が、ステキですよ?」


P「あずささん!話を…」


あずさ「……」

あずさ「律子さんには、律子さんの考えがあるんですよ?」

あずさ「私は、それに賛同しただけです」

あずさ「それに…律子さんに味方が少ないのは、不公平じゃありません?」



P(言ってる事はわかるが…これじゃ宣戦布告じゃないか…!)


春香「あずささんは、なぜここへ来たんですか…?」


あずさ「私は、ここに封印されている魔法を求めて、ここへ来たのよ~?」



亜美「兄ちゃん…!」

真美「まずいっしょ…!」

P「……」

P(メテオさえ覚えなきゃ、あずささんが死ぬ事はないと思っていたんだが…)

P(なんとしても、阻止しなきゃ…!)


P「あずささん、あの魔法は危険です!大人しく帰ってください!」


あずさ「……」

あずさ「ごめんなさいね?プロデューサーさん。そういう訳には、いかないんです」


P「………」

亜美「に、兄ちゃん、どうするの…?」

P「なら……!」



春香「行かせませんっ!」バッ


あずさ「春香ちゃん…」


P「春香…」

春香「あずささんが危険な目に遭うのを、黙って見過ごす訳には、いかないんです!」

春香「だから……」




春香「力ずくでも、あなたを止めますっ!」チャキッ


真美「はるるん…!」

真美「そうだよっ!あずさお姉ちゃんが死んじゃったら、みんな悲しいよっ?」



あずさ「…………大丈夫、私は死なないわ?」ニコッ



あずさ「スーさん?」



スゥーーー…



スカルミリョーネ「……よ、呼んだ…か…?」

俺はアイドルぽい感じだなと思った

何故か、ロボットに乗って戦闘する

>>707
それは黒歴史の方やから…(震え声)

スプリミリョーネって半熟英雄だよな
ジュピターはアスラ…リフレクかけたらただの雑魚になるのか

>>707-709
如月…見たことない

おもしろいかな?


>>710
半熟です

おーでーんとか…いや、出てこないけど…




投下します

あずさ「…ここを、お願いしますね?」


スカルミリョーネ「……わ、わかっ…た…」ズイッ


あずさ「……」クルッ


スタスタ…



春香「あずささんっ!」ガバッ

亜美「は、はるるん、落ち着いて!」ガシッ


P「そうだ、今はこいつをどうにかしないと…!」


スカルミリョーネ「……お、お前達、足止め、す…る…」バッ


P「みんな、気をつけろ!」


スカルミリョーネ「……!」ダッ


P「真美っ!」


真美「うわわっ!」ヒョイッ


ドゴォ!


真美「あっぶな~!」


亜美「…ファイラ!」バッ


ボオオォーー!


スカルミリョーネ「……お、遅…い…」ヒョイッ


亜美「よ、よけるなんて、ズルいっしょ~!」

えっと…キサラギはアニマスの中でのオリジナルで違うですよ
ロボットいうのはゼノグラシアだったかな?
アニマスの声優と違ったりその中(ゼノグラ)の声優がアニマスで違うキャラの声やってたり
やよいと伊織が仲悪かったり千早が巨乳だったり
やよいが着ぐるみ作るの好きだったり普段着にしてたり春香の上司?だったり
伊織はやよいにオデコサンシャインといじめられてたり
響ってキャラいても使えない男でセクハラ上司だったり
もうアイマスじゃない完全に別物作品で黒歴史扱いされてるんですよ
ま、自分もみたことないからSSやらWikipediaの知識しかないのでよくわからんですが

P「春香、あいつを引き付けてくれ!亜美と真美は、魔法で援護だ!」


春香「わかりました!」

亜美・真美「おっけ~!」


春香「……」チャキッ

春香(……お父さん、力を貸してください!)


タタタタ…


スカルミリョーネ「……!」


ガキィン!


春香「……っ!」ググッ


スカルミリョーネ「……と、遠さな…い…!」ブンッ


春香「!」


ゴロンッ


春香「あ、危なかったぁ…!」


スカルミリョーネ「……!」ブンッ


春香「ぐっ!」ガキィン!


春香「うぅ……っ!」

春香(す、すごい…力!)


スカルミリョーネ「……や、やる…な…!」ギリギリ



亜美「はるるんって、あんな風に戦えるんだね…!」

P「ああ…」

P(最初は、ゴブリン相手に手こずってたのにな…)


真美「真美達も、負けてらんないっしょ!」


真美「亜美、あっち!」ビシッ

亜美「わかったっ!」

P「気をつけるんだぞ!」


タタタタ…

スカルミリョーネ「……!」グイッ


春香「あっ……!」ヨロッ


ドサッ


スカルミリョーネ「……し、死は、恐くな…い…」ブンッ


ザシュッ!


春香「うぐっ…!」

春香(……もう一撃、来るっ!)


スカルミリョーネ「……し、死とは、安ら…ぎ…!」ブンッ


春香(ダメ……!)




真美「……ケアルラ!」


シャララーン!


ジュゥゥ…


スカルミリョーネ「……うっ……!」ヨロッ

スカルミリョーネ「……こ、小癪…な…!」


亜美「ファイラッ!」


ボオオォー!


スカルミリョーネ「……がぁっ……!」

スカルミリョーネ「……ぎ、逆か…ら…?」


亜美「…へへっ、燃えたろ?」


真美「765プロ最強の双子を!」

亜美「忘れてもらっちゃあ、困るぜ!」


春香「亜美!真美!」



スカルミリョーネ「……こ、これでも、くら…え…!」ガバッ


ブワッ…


亜美「うっわ、何?……ケホッ」

真美「く、臭いよ~!……ゴホッ」


スカルミリョーネ「……と、とど…め…!」ブンッ

春香「……させないっ!」ダッ


ガキィン!


スカルミリョーネ「……ま、まだ、うごけた…か…?」ググッ


春香「プロデューサーさんっ!2人をっ!」


P「わかったっ!」ダッ


タタタタ…


P「2人とも、大丈夫か?」ダキッ


亜美「…に、兄ちゃん…なんだか…」

真美「…か、身体が…重いよ…」


P「ちょっと待ってろ?今、助けてやるからな?」ゴソゴソ

P(2人の顔色が、悪い…)

P(マヒでも、盲目でもない。なら…)


P「さ、2人とも、飲むんだ…」ダキッ

真美「うっ…ゴクッ…ゴクッ…」

亜美「んくっ…ゴクッゴクッ…」


真美「ん……治った…?」

亜美「兄ちゃん、あんがと!」


P「よかった…」サッ

P「2人とも、俺は、春香の援護をして来る。……ここで少し、休むんだぞ」


タッタッタッタッ…

真美「……中ボスって、結構強いんだね…」

亜美「うん……でも」

亜美「これで終わりじゃ、ないもんねっ!」

真美「もちろんっ!」



真美「真美達も、行かなきゃ…!」


亜美「…しばし待たれい!」

真美「ん…?」




亜美「真美、今日の朝ご飯、何食べた?」

真美「へ?」

真美「カエル…?」

真美「てか、亜美もおんなじの、食べたっしょ?」

亜美「うん、そだね」


亜美「じゃあ……」




亜美「…今日のパンツは、何色?」



真美「ぶっ!」

亜美「パンツの色。忘れてちゃったの?」

真美「わ、忘れて…ないけど…」

亜美「じゃあ、何色?」

真美「えっ…と」





真美「……………………ろ」ボソッ


亜美「ん~?聞こえないよ~?」

真美「くーーろーーーー!!」


亜美「お~?ずいぶんせくち~なのを履いてるんだね~?」


真美「……///」ボッ

真美「い、いやいや!」

真美「『今日は何があってもいいように、勝負パンツ履いてこう』って言い出したの、亜美じゃんかー!!」

亜美「あり?そうだっけ?」



亜美「……っていうのはじょ~だんで」

亜美「亜美達は、今日もシンクロ率バツグンなのでありますっ!」

亜美「…まだ、気づかない?」

真美「シンクロ率……って…」

真美「そっかぁ、その手があったか!」パン

亜美「…や~っと気づいたか…」

亜美(まあ、シンクロしてない部分もあるけど…)

亜美(今は、そんな事言ってる場合じゃないもんね)



亜美「じゃ、行くよ、真美…!」ギュッ

真美「おっけ~、亜美…!」ギュッ




亜美・真美「はあぁぁぁ……!!」ゴゴゴゴ…

山頂の祠

スタスタ…


あずさ(…よくわからないけど)

あずさ(誰か…いえ、何か、がいるわね~?)キョロキョロ



??「……?」

??「…あれっ?」


あずさ「えっ?」ビクッ

あずさ(姿は見えないけど…確かに、声がしたわ…!)


あずさ「だ、誰か…いるんですか~?」



??「あ…えっと」

??「…コホン」

??「…神聖なる祠に、何用だ?」


あずさ「あ……」

あずさ「あの~、あなたは、この祠の主様ですか~?」


??「……いかにも」


あずさ「私、『封印された魔法』を求めて来たのですが…」


??「ほう…?メテオを欲するか……」

??「……」

??「……ならば、お前がメテオにふさわしいかどうか、見極めてやろう」


あずさ「よろしくお願いしますね~?」

あずさ(…何を見極めるのかしらね~?)

??「じーっ…」


??「……」

??「……」

??「……」

??「……」



??(うん。すごい『モノ』を持ってるなぁ……!)


??(ハルカのも、ちゃんと成長してくれてればいいんだが…)



あずさ「あの~、どうでしょうか…」


??「あ、ああ…」


??(うーん…どうしようか…)

??(いい人そうだよな…)

??(まあ…巨乳に悪い人はいないっていうし……)

??(……よし)



??「うむ、合格だ…!」

あずさ「えっ?じゃあ……」

??「封印されし魔法、メテオを授けよう!」

あずさ「ウフフ、ありがとうございます」ペコリ


??「……!」



パァーーーー!


あずさ(眩しい…!)

春香「……っ!」ブンッ


ザシュッ!


スカルミリョーネ「……がぁ……!」ズサッ


春香「はあぁぁーー!」ダッ


スカルミリョーネ「……あ、甘…い…!」ヒョイッ


春香「あっ……!」


ドゴォ!


春香「あぅっ!」ヨロッ


ドサッ


春香「う……!」ガクッ

春香(こ、この人…強い!)


スカルミリョーネ「……お、終わり…だ…!」ブンッ




シャララーン!


キラキラキラ…


春香「あ……!」


P「春香、大丈夫か?」


春香「プロデューサーさんっ!」


スカルミリョーネ「……?」

春香「元気100倍ですよっ!」ダッ


スカルミリョーネ「……は、速…い…!」


ザシュッ!


スカルミリョーネ「……ぐはぁ……!」ヨロッ


ドサッ


P「春香、ここは任せても平気か?」

春香「プロデューサーさんは、どうするんですか?」

P「…ちょっと、あずささんのところへ行ってくる」

春香「あ……わかりました!ここは任せてください!」ニコッ


P(春香…頼もしくなったな…)


P「頼んだぞっ!」クルッ


タッタッタッタッ…


春香「……」チラ


スカルミリョーネ「……ぐ……」ガクッ


春香「お願いします、そこをどいてください!」


スカルミリョーネ「……そ、それは、できな…い…!」フラフラ


春香「……」


スカルミリョーネ「……あ、アズサの、めいれ…い…」


春香「……!」

春香(この人、千早ちゃんと同じ…)

春香(命令に従ってるだけ…?)


スカルミリョーネ「……と、通さな…い…!」ガバッ


春香「……っ!」ガキィン!






亜美・真美「はるる~ん!!よけるんだ~!!」ポワ…


春香「え?」


キラキラキラ…


スカルミリョーネ「……あ、あの、光…は…」


亜美・真美「いっっけぇーーー!!」


春香「あっ!ちょ、ちょっとまっt」



亜美・真美「ホーリー!!」

>>713
そんなんもあるんですね

そういえば、ゼノなんちゃらって、たまに出てくる単語かも



最初の方にも書きましたが、>>1は、SSとアニメしか、アイマスの知識がありません…

でも、もっと知識増やそうかなぁ

PSPあたり持ってるなら簡単なSF(シャイニーフェスタ)なんかオススメ
育成とかなくただファンを増やしたり大会で勝つだけの簡単なお仕事です
ただ3バージョンあるから好きなアイドルが出てるの買えばいいよ
そんな俺はロリカルテット(亜美真美やよい伊織響)のファンキーノートを買った

ふたりがけはこんな感じらしいDS版だと

プチフレア…パロム + ポロム、他
プチメテオ…パロム + ポロム
アルテマ…セシル(パラディン) + ローザ
バブル…セシル(パラディン)orローザ + カイン
ブレイブ…セシル(パラディン)orリディア(大人) + エッジ
フェイス…セシル(パラディン)orローザ + リディア(大人)

早くいおりん活躍させたい…


投下します

山頂の祠付近

P「あずささんっ!」


あずさ「え?」クルッ


あずさ「プロデューサーさん?なぜ…」

P「早まらないでください!あの魔法は……!」


あずさ「……」

あずさ「もう、魔法は手に入れました」

P「な!」

P「そ、そんな…!」


あずさ「プロデューサーさん、心配してくれるのは嬉しいんですけど…」

あずさ「私、そんなに簡単に死んだりしませんよ?」

P「あずささん…」


あずさ「危険な魔法なんですよね?」

P「はい!だから、絶対に…!」




あずさ「……」

あずさ「私、プロデューサーさんに信用ないのね~」

あずさ「……ちょっと、悲しいです」

P「あ、いや…べ、別にそういう訳じゃ……」


あずさ「なら、信じてもらえませんか?私の事も…」



P「!!」

P(信じる……)

P(そうだ、俺は……)

P(真美に教わったばかりじゃないか……!)



あずさ「プロデューサーさん…」

あずさ「私や律子さん、千早ちゃんが……変わってしまったと思いますか…?」

P「え…?」


あずさ「私達は、何も変わってなんかいませんよ?」

あずさ「みんなで笑い合ってた…あの頃のまま…」

あずさ「……何も、変わってません」


あずさ「だから、私達の事も、信じてもらえませんか?」


P「あずささん…」




P「……すみません!」ペコリ


P「俺…ゲームの内容に、囚われ過ぎていたみたいです…」

P(これが……ゲーム脳ってやつなのかな?)



P「あずささん…俺達と一緒に…」

あずさ「どうせなら…」

あずさ「楽しくやりましょう?」


P「楽しく…」


あずさ「せっかく、不思議な体験してるんですから……ね?」


P「……そう、ですね…」

P(あずささん…芯の強いビックリだとは思っていたけど…)


P(みんなに…教わってばかりだな、俺)

P(俺も…もっと強い男にならないと……!)



……ズドドドドドドドドド……


グラグラ…

P「な、なんだ…?」キョロキョロ


あずさ「きゃ……!」ヨロッ


P「……おっと」ダキッ


あずさ「あ……!」ドキドキ

あずさ「す、すみません……///」


P「……向こうで、何かあったのかも……」


P「あずささん、行ってみましょう!」

あずさ「は~い」


スタスタ…

スカルミリョーネ「……か、身体…が…」


スカルミリョーネ「……く、くず…れ…!」


ボロボロ…


スゥゥゥー…



亜美「……やった?」

真美「倒したっぽいよ~!」



ガラガラ…ドサッ


春香「うっ……けほっけほっ…」ヨロッ

春香「はぁー…死ぬかと思ったぁ…」


亜美「あ~!はるるん、無事だったんだね?」


春香「ふたりとも……ひどいよ…」

真美「まあまあ、無事だったんだから、血管お~らいって事で…」



春香「あ、そうだ…」

春香「あの魔物は……?」キョロキョロ


亜美「亜美達の、大勝利だよん!」ブイッ

春香「そっかぁ…」


真美「ねぇねぇはるるん、兄ちゃんは?」


春香「プロデューサーさんなら、あずささんのところへ…」

春香「あ!」

春香「わ、忘れてたぁー!」

春香「は、早く追いかけないと…!」アセアセ


亜美(うん。やっぱ、戦ってるはるるんより、こっちの方がはるるんらしいよね!)


春香「2人とも、プロデューサーさんのところへ行こう?」


スタスタ…






「……フシュルルル…」


真美「ん?」

真美「亜美、なんか言った?」

亜美「ううん、なんも」

真美「?」



「…フシュルルル…」


真美「あ!ほら、また何か言ったっしょ~?」

亜美「言ってないってば~!」



「フシュルルル……」


春香「あ…確かに、何か聞こえるね…」

真美「でしょ~?まったく、亜美ってばイタズラっ子なんだから~」

亜美「だから違うって……!」




ズズズズ…


ズサァァッ!

スカルミリョーネ「フシュルルル…!」



真美「で、出たぁ~!」

亜美「ほらぁ!亜美じゃなかったじゃんか~!」

春香「亜美、そんな事言ってる場合じゃ…!」



スカルミリョーネ「……よくぞ私を殺してくれた…!」

スカルミリョーネ「……死してなお恐ろしい、土のスカルミリョーネの力…」

スカルミリョーネ「……ゆっくりと味わいながら死ねえ!」


亜美「す、スーさんが、まるで別人だよぉ…!」

真美「スーさん、見逃してちょ~!」

スカルミリョーネ「……それは、出来ない相談だ」



亜美「や、ヤバいよはるるん…!亜美達、もう魔力がスッカラカンなんだよ~!」

春香「わかった。ここは私が……!」チャキッ




あずさ「……スーさん?」


スカルミリョーネ「……アズサ?」クルッ


スカルミリョーネ「……目的のものは…」

あずさ「ええ…手に入れたわ?」


春香「あ、あずささん、ダメ…!」


P「……いいんだ、春香」


春香「プロデューサーさん?だって、あずささんが…!」

P「大丈夫だから…」



春香「プロデューサーさんが、そう言うなら…」

真美「うん、兄ちゃんを信じるよ!」


P「ありがとう」


P「……あずささん」クルッ


あずさ「……また、会いましょう」ニコッ


春香「……」

春香(……いつもの、あずささんの笑顔)

春香(うん……大丈夫!)


スカルミリョーネ「……あずさ、帰ろう…」

あずさ「ええ…そうね」

春香「必ず、また会いに行きます!」

亜美「りっちゃんと千早お姉ちゃんによろしくね~!」

真美「スーさん、あずさお姉ちゃんの事、頼んだよ?」


スカルミリョーネ「……言われなくとも、アズサは無事にリツコさまの元へ送り届ける…」

スカルミリョーネ「……お前達とは…いずれまた、決着を付けよう…」




あずさ「プロデューサーさん」

P「はい」

あずさ「ちゃんと、みんなを導いてあげてくださいね?」


P「もちろんです!」



ブワッ…




あずさ「またね~~!」




ビューーーン!


……

春香「……行っちゃいましたね」

P「また、会えるさ」

亜美「…でも、物語がズレてるんでしょ?」


P「大丈夫だ」

P「そんな物語、俺が捻じ曲げてやる」


真美「お~?いつになく強気だね~?」

P「今は…そんな気分だからな」



春香「さて……」

春香「村へ、帰りますか…」


P「何言ってるんだ」

亜美「そうだよ~」

真美「本日のメインイベントが、まだ残ってるんだよ~?」


春香「え……?」


P「春香、この山に来た目的は?」


春香「えっと、試練を乗り越えに…」

春香「あれ?さっきのは試練じゃなかったんですか?」

亜美「まったく関係ないYo!」


P「この先にある祠…おそらくそこで、試練が待っているだろうな」

春香「………ゴクッ」


P「春香、覚悟はいいか?」


春香「はい!」

春香「行きましょう!」

あと1/4で、どこまで進められるか…


投下します

このペースだと次スレ行っちゃってもいいかもしんないぜ?

そして次は「アフター」・・・は無理だな、さすがにww

山頂の祠

??「……」

??「待っていたよ…」


春香「いやいや…」



春香「なんでここにいるんですか?プロデューサーさん」

春香「も~、ちゃんと入口で待っててくださいね?って、言ったじゃないですかぁ~!」



??「ふーん…」

??「それがハルカの……」


春香「え?何ですか?」


??「…なんでもないよ」


??「それより…」チラ

??「ちゃんと成長してるみたいで、嬉しいよ!」じーっ


春香「うん?」

春香(プロデューサーさんの視線が…私の胸に…?)


春香「…って、ちょ、ちょっと!どこ見てるんですかぁ~!」バチン!


??「痛てて……」



春香「あ……」

春香「ご、ごめんなさいっ!つ、つい…」ペコリ


??「……いや、いいんだ」

??「…今までハルカに辛い思いをさせてしまった、報いだから…」

春香「??……どういう…?」


??「……」ダキッ


春香「こっ……」

春香「……えっ?」

春香(ぷぷぷ、プロデューサーさん、いきなり何を……///)

??「もう、安心していいよ…」

??「これからは、ずっと一緒だ…」ナデナデ



春香「ぷ、プロデューサー…さん…」ドキドキ

春香(プロデューサーさん、どうしたんだろう…?)

春香(いきなり、こんな…だ、大胆な…)

春香(あ…!ひょっとして、やっと私の気持ちに気づいて…?)



春香(あったかい…)


春香(プロデューサーさんの…温もりが…匂いが…)



春香(愛おしい……)ギュッ



??「ねえ、ハルカ」

春香「はい…」ボーッ

??「…一緒に、暮らそうか」

春香「え……そ、それって…!?」

??「2人の家を建てて…ずーっと、一緒にいよう」

春香「……!」

春香「う…嬉しい…です!」グスッ


春香(ああ、これからは、ずっとプロデューサーさんと一緒…)ウットリ


春香(あ…でも、たまにはみんなに会いたいなぁ…)

春香「プロデューサーさん、たまにはみんなに会いに行きましょうね?」


??「…何を言ってるんだ?」

??「僕達2人以外は、何もいらない」

春香「え…?」

??「他の事は、忘れていいんだよ?」

??「ハルカが傷つくだけだから」


春香「な、何を言ってるんですか?」ガバッ

春香「そりゃあ、たまにはケンカもしますけど…」

春香「みんな、大切な仲間じゃないですか!」



??「じゃあ…」

??「みんなと、俺。どっちが大切なんだ?」


春香「ぷ、プロデューサー…さん…?」

春香(そんなの、答えられるワケ…)

??「まさか、ハルカを傷つけるあんなやつらの方が、僕より大切なのか…?」



春香「……!」



ドンッ!

春香「あなた、誰ですか?」


??「……」


春香「プロデューサーさんは、みんなの事を、『あんなやつら』なんて、絶対に言いません!」


春香「あなたは、プロデューサーさんじゃありませんよね…?」


??「うーん、さすがにバレたか…」


春香「あ……」


シュゥゥー…



??「はじめまして」

??「僕はクルーヤ」

クルーヤ「君の…父親だよ」


春香「お父…さん?」


春香「あなたが…!」

春香(この剣の…持ち主…)



春香「じゃあ、今のは……」


クルーヤ「あ、ごめんね?」

クルーヤ「こういうのって、試練ぽいかなーと思って、やってみたんだけど…」

クルーヤ「『お前の心を試したのだー!はっはっはー』なーんて…」


春香「は、はぁ…」

春香(想像してた感じと…だいぶ違うなぁ…)

春香(お父さん…こんなキャラだったんだ…)

山頂の祠 入口

真美「ねえ、兄ちゃん。はるるん、大丈夫かなぁ~?」

P「大丈夫だよ。春香を信じよう」

亜美「でもさぁ~、せっかくのイベントなのに…」

P「まあ、亜美の言いたい事もわかるが…」

P「春香がひとりで行くって、決めたんだ。尊重してやろう」

P(まあ、どちらにしろ、入口は開かないみたいだけどな)


亜美・真美「……」




亜美「そういえば…」

亜美「兄ちゃん、あずさお姉ちゃんと何があったのさ?」

真美「!」ドキッ

P「いや…普通に話をしただけだぞ?」

真美「ホッ…」


亜美「それにしちゃ~、あずさお姉ちゃんと会ってから、ずいぶん自信マンマンだよねぇ?」


亜美「ひょっとして、男女の一線を…」

真美「!!」



P「越えてない!越えてないからな?」

亜美「ホントかなぁ~?」

真美「……」ソワソワ

P「ほ、ホントだって!し、信じてくれないのか?」

亜美「なんだかんだ言っても、兄ちゃんも男だかんね~?」


P「か、考えてみろ?そんな事したら、俺はとっくにあずささんに殺されてるって!」

亜美「いや、むしろ逆だと思うけどね~」

亜美(って言っても、このニブチンは、気づかないんだろうけどねぇ…)


P「ば、バカ!俺があずささんを殺すワケないだろ!?」


亜美「兄ちゃん…そういう意味じゃないって…」

亜美(やっぱ、兄ちゃんはいじり甲斐がないとね~!)

亜美(自信マンマンな兄ちゃんなんて、兄ちゃんじゃないもんね!)ニヤリ


真美(亜美…わっるい顔してるなぁ…)

春香「えっと…私、試された…んですかね…?」


クルーヤ「うん。いきなりで、すまなかったねー」


クルーヤ「でも、弱い心では、この先の試練には、耐えられない…」

クルーヤ「これはホントだよ?」


春香「はぁ…」

春香(なんだ…そっか…)

春香(そうだよね…プロデューサーさんが、あんなに積極的なワケ、ないよねぇ…)



春香(……ちょっとだけ期待した自分が、恥ずかしい……///)



クルーヤ「この先の、本当の試練を受ける気は…あるかい?」


春香「……」

春香(…どんな試練かな?)

春香(できれば、簡単なのが…)

春香(…って、それじゃ、試練の意味がないか)

春香(もう、前に進むしかないよね…!)


春香「はいっ!」


クルーヤ「…うん、いい返事だ」ニコッ


クルーヤ「……」バッ


パアァァーーー!


スゥゥゥー…



闇春香「……」


春香「え……!?」

春香(私……!?)

春香(顔も、髪型も……)

春香(何もかも、同じ…)



クルーヤ「そう、この子は…ハルカ、君自身の、『闇』だ」


春香「私の……闇?」

あ…>>760は、再び山頂の祠に場面転換です…

クルーヤ「ハルカ…君はこれから、この…自分自身の闇に、打ち勝たなければならない」


闇春香「……」


春香「闇に……」

春香(私の闇…って事は、あの子も、私…なのかな?)



クルーヤ「ハルカ。見事、試練を乗り越える事を、祈ってるよ」



闇春香「……」チャキッ


ブンッ!


春香「わっ…と」ゴロン


春香「……」チャキッ


闇春香「……」ゴゴゴゴ…


春香「あ、あれは…!」


闇春香「……!」バッ


ズバババァー!


ドガッ!


春香「うぁっ…!」


ドサッ


春香「あ、あの技……」ヨロッ

春香「ホントに、私なんだね…」


春香(自分に…打ち勝つ!)

春香「……!」チャキッ

春香「やーっ!」ブンッ


闇春香「……」ヒョイッ


春香「あっ……」ズサッ

春香「……なら!」チャキッ

春香「……!」バッ


ズババァー!


シュゥゥー…


闇春香「……」


春香「え……効いてない?」


クルーヤ「ハルカ、暗黒剣を使ってはいけない。闇に、暗黒剣は通用しないんだ」


春香(暗黒剣が、通用しない…?)


闇春香「……!」バッ


ズバババァー!


春香「ぐ……!」

春香(あの子の暗黒剣は、私に通用するのに…)

春香(どうやって戦えば…)



闇春香「……で……しが…」


春香「え…?」


闇春香「なんで私が、みんなを探さなきゃいけないの?」バッ


ズバババァー!


春香「うっ…!」ガクッ

春香「な、何言って……?」フラフラ


闇春香「……プロデューサーさんさえいてくれれば…」バッ


ズバババァー!


春香「あ……」ヨロッ


ドサッ


闇春香「……みんなの事なんて、ホントはどうでもいいんだ」ニコッ


春香(ち…がう…っ)

春香(わた…し、は…)

クルーヤ(ハルカ…やはり、まだ早かったのかな…?)

クルーヤ(僕は、『干渉』できない)

クルーヤ(……自分を、信じるんだ!)



闇春香「……邪魔なんだよ、みんな…」


スタスタ…


闇春香「せっかくプロデューサーさんと2人きりだったのに…」


ドカッ!


春香「うぐ…!」

春香(……違…う!違う…のに…っ)

春香(か、から…だ……う…ごか…な…)


闇春香「美希も…やよいも…」

闇春香「千早ちゃんも……」

闇春香「みんな、いなくなっちゃえばいいんだ!」


春香「やめ……て…!」グッ


闇春香「……そうだ」ニヤッ


闇春香「今から、みんなを…」クルッ


スタスタ…


春香(…だ…め……ダメ…っ)ググッ



クルーヤ(……)

クルーヤ(限界……か)

春香「ダメ……!」ポゥ


春香「ダメェーーーーー!!」


パァーー!


シャララーン!


キラキラキラ…


クルーヤ(治癒魔法の光!)

クルーヤ(ハルカ……目覚めたんだね?)


春香「みんなはっ…!」ググッ


春香「大切な……っ!」ヨロッ


春香「私の……大切な、仲間なんだ!」スタッ


春香「ハァ、ハァ…!」



闇春香「……」クルッ


闇春香「ううん…」


スタスタ…


闇春香「ちっとも、大切なんかじゃないよ?」チャキッ


闇春香「……うっとおしいだけ!」バッ


ズバババァー!


ドゴォ!


春香「あ…ぅ…!」ヨロッ


春香「……っ!」ズサッ


春香「確かに……」


春香「うっとおしい…って、思う事もあるかもしれないよ」

春香「…ケンカだってするし…最初の頃なんて、全然まとまりがなかった…」


春香「でもね……?」


スタスタ…


闇春香「……!」ズサッ


春香「みんながそばにいて……」


スタスタ…


闇春香「こっ、来ないで!」チャキッ


春香「一緒に、笑い合える……」


スタスタ…


闇春香「うあああああ!」バッ


ズバババァー!


春香「……」ヒョイッ


闇春香「あ……!」スッ


カランカラン…





春香「…それが、私の1番の宝物なんだよ?」ニコッ


闇春香「あ…あ…!」ガクガク


春香「ゴメンね…?」ダキッ

闇春香「え……?」


春香「私は、知ってる」


春香「あなたも、私だって事」


闇春香「……」


春香「暗い事、嫌な事を考える私も…私だから」ギュッ






春香「私は、あなたを捨てないよ?」




クルーヤ(自分の闇と決別するんじゃなくて…)

クルーヤ(闇と向き合って生きる道を選んだのか…)

クルーヤ(ハルカ…僕は、君の成長を、もう少しだけ見ていたかったなぁ…)




パァァーーーー!


闇春香「……ふふ」


闇春香「……ありがとう」ニコッ


春香「あ……」


闇春香「ありがとう、私」


闇春香「……」ギュッ


闇春香「……これからも、よろしくね?」


スゥゥー…


……

春香「……」

春香(……こちらこそ、私)




クルーヤ「ハルカ、」

クルーヤ「よく…頑張ったね…」


春香「あ…お父さん」


クルーヤ「ハルカ…君は、無事に試練を乗り越えた」

春香「ほ、ホントですか?」

春香「よ、よかったぁ…」ヘナヘナ


クルーヤ「それにしても、自分の闇を切り捨てない、か…」

春香「…誰でも、嫌な部分ってあると思うんです」

春香「でも、悪いから捨てる…って、なんか、しっくりこなくて…」

クルーヤ「うん。偉かったよ…」ナデナデ

クルーヤ(善と悪が同居する、か…。こりゃ…前代未聞の聖騎士様だな…)

春香「えへへ……///」


クルーヤ「…そうだ。ハルカはもう、パラディンになったんだから、衣装も替えなきゃだね」

春香「ぱらでぃん…?」

クルーヤ「うん。暗黒騎士とは対極にある…聖騎士だよ」

春香「聖騎士…」

春香(うん。暗黒騎士より、全然響きがいいよね)

春香(でも……)

春香(ちょっとだけ、さみしいかな…)



春香(…ばいばい、暗黒騎士)

>>754
確実に終わらないので、キリがいいところになったら、次スレ立てようと思います


次スレ立てる時って、ルールとかあるのかな?

1000まで埋めないといけないとか…

HTML化依頼出しておけば何の問題もない
あとは、可能なら新スレに誘導するくらいじゃね

>>770
ありがとう

それだけでいいんだね…

ベタな展開が多いですが、>>1の引き出しは少ないので…


投下します

春香「らいとぶりんがー?」


クルーヤ「うん」

クルーヤ「暗黒剣『デスブリンガー』は、その役目を終えた」

クルーヤ「ハルカがパラディンになった事で、伝説の剣『ライトブリンガー』に変化したんだよ」


春香「そうなんですか…」チラ


キラーン!


春香(まぶしい…ってほどじゃないけど…)

春香(…神秘的、というか…不思議な輝きだなぁ…)

春香(伝説の剣…か。私に、使いこなせるかな?)



クルーヤ「さっ、次は衣装だね!」

クルーヤ「とびっきり可愛い衣装にしてあげるからねー!」


春香「ホントですか?」

春香(よかった~…暗黒騎士の鎧って、真っ黒で、可愛さからほど遠かったからなぁ…)

春香(どんな衣装かなぁ?)ワクワク


クルーヤ「そうだ、衣装を着替えたら、君の仲間達にも、お披露目しなきゃね!」


春香「あ、そうですね!」

春香(みんな、待ちくたびれちゃってるよね…?)


春香「それじゃあ、着替えてきますね?」




春香「……着替えました…けど…」

春香「…こ、これは……」ヒラヒラ

春香(ちょっと…恥ずかしいなぁ…)

春香(いろんなところが、風通しいいし…)



クルーヤ「可愛いよ~、ハルカ!」ダキッ

春香「あ、ちょ、ちょっと…」ジタバタ




スタスタ…


P「入口が開いたって事は…」

P「入って来いって事だよな…?」


亜美「あっ、兄ちゃん!はるるんが…」

真美「何者かに、襲われてるYo~!」

P「は、春香!?」ダッ


タタタタ…


P「おい、あんた!その娘を離すんだ!」グイッ

真美「!?」


クルーヤ「おっと…」

春香「…プロデューサーさん!」パァァ

クルーヤ(ん?この人が、ハルカの……?)

クルーヤ(でも、この人……?)


P「春香、平気か?」ダキッ

春香「あ……」

春香(本物の…温もりだぁ…)ギュッ


P「あんた、いったいどういうつもり…?」

真美「ね、ねぇ、兄ちゃん!それより……」




真美「その人には、さわれるんだね…?」

P「あ…!」

P「そういえば、そうだ…!」チラ

P(俺は、ゲームのキャラには触れられないんじゃ……?)



クルーヤ「あなたが、ハルカの『大切な人』ですね?」ニコッ

P「え?」

真美「!」

亜美「お~?」

春香「あ、あああああのっ!た、大切な、仲間ですよ、仲間っ!」アセアセ

真美(な、何があったのさ~!)オロオロ

亜美「はるる~ん?あとで詳しく聞かせてもらうからね~?」



クルーヤ「…あなたは、不思議な人ですね…?」

P「あ、ああ、そうかもな…」

P(そりゃあ、本来いるはずのない人間だからなぁ)


P「それより、なぜあんたは…」

クルーヤ「ハルカの父、クルーヤです」ペコリ

P「あ……そうか」

P(そうだよ、セシルに試練を課すのは、父親だった…)


P「で、クルーヤ。説明してもらえないかな?」

クルーヤ「うーん、説明と言っても…僕も、よくわからないんですけどねー」

クルーヤ「一つ、言えるとしたら…」



クルーヤ「僕が、『月の民』だからではないでしょうか…?」

P「!」

春香「つきの、たみ…?」

クルーヤ「あなたからは、不思議と、膨大な生命エネルギーを感じる…」

クルーヤ「この世界の存在とは、思えないほどの、ね」


クルーヤ「我々月の民は、青き星の民とは、違った進化の道を歩んできました」

クルーヤ「青き星の民が科学の力に長けているのに対して…」

クルーヤ「我々月の民は、生物の持つ生命エネルギーを、深く研究して来たのです」

クルーヤ「もし、青き星の民があなたを見ても、膨大な生命エネルギーに対して防衛本能が働き、結果、認識できない」

クルーヤ「おそらく、こういう事じゃないかと思う…」


P「は、はぁ…」

P(なんだか難しい話をしてるが…)

P(要は、青き星の民には気づかれないが、月の民には気づいてもらえる…って事か)

P(これは…収穫だな!)

P(あ……ひょっとして…)


P「なあ、クルーヤ。ミシディアの長老を知ってるか?」

クルーヤ「ええ。彼は、僕の…叔父ですよ」

P(やっぱり……!)


亜美「えっ?長老っちは、月の民なの?」

P「ああ、そうみたいだな」

P(あの時の反応…やっぱり、俺を認識していたんだ…!)


P「…そうか、ありがとう」ペコリ

クルーヤ「いやいや、ハルカの未来のおむk」

春香「わあああああああ!」ガシッ

P「?」



真美(ぬぅ…はるるんめ…一歩どころか、百歩くらいリードされちゃってるよ~!)

P「それじゃあ、そろそろ…」

春香「あ…はい」


春香「お世話になりました」

春香「お父さん!」ペコリ



クルーヤ「ハルカ、気をつけて行くんだよ?」

春香「……」コクリ

クルーヤ「試練を乗り越えた君には、もうわかりきった事かもしれないけど…」



クルーヤ「この世界には、『正義よりも、正しい事よりも、大切な事』がある」


クルーヤ「それを、忘れないようにね?」


春香(正義よりも…正しい事よりも…)

春香(……)


春香「はいっ!」




クルーヤ「さよなら…ハルカ…」


スゥゥゥー…


……



春香「……」

春香「……」チャキッ


キラーン!


春香「お父さん…私、頑張りますっ!」

エブラーナの洞窟

兵士達「えっほ、えっほ…!」


ザクザク…


伊織「みんな、じゃんじゃん掘りなさい!」


兵士達「おおーー!!」

兵士達「えっほ、えっほ…!」


ザクザク…


家老「お嬢…進行状況は、あまり良くないようですな…?」

伊織「そうね。兵士達を交代で休ませながら…となると、効率悪いわね…」

伊織(しかも得物は、ツルハシやらスコップやら…。まったく、原始的ったらないわよ!)


伊織「この調子じゃ、いつ…えっと…」

家老「…バブイルの塔、ですな?」

伊織「それよそれ。いつになったら、辿り着けるのかしらね…」



伊織「……はぁ」

伊織(こんな時、雪歩がいればね…)


伊織(…なんて、現実逃避してる場合じゃないわね)

伊織(何か、手はないかしら…?)

伊織(こう…一発で、どかーんって穴が空くような手は…)

伊織(……どっかーんって…)




伊織「…………あ!」

伊織「…にひひっ!」

伊織「……ねえ、ジイ?」

家老「はい?」



伊織「火薬って……あるかしら?」








家老「…お嬢、本当にやるおつもりで?」

伊織「あったりまえじゃない!」

伊織「ツルハシやらスコップやらでチマチマやってても、埒が明かないわ!」

伊織「一気に行くわよ、一気に!」

伊織「早く、あの赤い悪魔に一泡吹かせたいのよ!私は!」


家老「しかし…いささか不安が…」


伊織「大丈夫よ!」

伊織「この、スーパー忍者アイドル水瀬伊織ちゃんに、まっかせなさい!」



伊織「みんなー!危ないから下がってるのよー?」


兵士達「おおーー!!」



伊織「えっと…この導火線に火を…」

伊織「…火遁」ボソッ


ボッ…


ジジジジ…


伊織「…よし!」


タタタタ…


伊織「じーっ」


ジジジ…


伊織「そろそろね…」


ジジ…


伊織「……っ!」


メラメラ…


伊織「…………ん?」チラ

伊織「……何よ、ただ燃えてるだけじゃない!不良品じゃないの!?」プンスカ


スタスタ…


家老「お、お嬢!その爆薬は、時間差で雷管に…!」



伊織「……え?」クルッ






…ドッカァァーーン!

伊織「……」

伊織「……」

伊織「……んっ」ピクッ


伊織「…あれ…?私……」ムクッ


伊織(そうだ…爆風に飛ばされて…)


伊織「……っ!」ズキッ

伊織(まずいわ…足が…)

伊織(…動けない、か)


伊織「……」キョロキョロ

伊織(落石で、完全に塞がれてるわね…)


伊織(ん……?)チラ

伊織(天井に、穴が…)

伊織(……まあ、この足じゃ、ムリか…)


伊織(みんながここまで掘るのを、待つしか…)




ヒューーー…


ズドーン!


伊織「きゃっ……!」ビクッ

伊織「な、何……?」


ギギ…


??「……マイゴ。ココ、ドコ?」ギギ

伊織「……?」

伊織「ろ、ロボット…?」



??「ばるなば、マイゴ。ココ、ドコ?」キョロキョロ


伊織(何か、しゃべってる…)

伊織(言葉は、通じるのかしらね…?)


伊織「……」

伊織「ロボットでも、何かの役に立つかもね…」



伊織「…ちょっと、あんた!」ビシッ


??「……?」ギギ

??「オマエ、ダレ?」ギギ


伊織「……聞いて驚きなさい!」



伊織「私は、スーパー忍者アイドル、水瀬伊織ちゃんよっ!」バーン



??「……?」


伊織「……」

伊織(ロボットに、リアクションを期待した私が、バカだったわ…)

??「イ…オ…リ?」ギギ

伊織「そう。私の名前は『いおり』」

伊織「ちゃんと覚えなさいよねっ!」ビシッ


??「イオリ……いんぷっと、カンリョウ!」ギーガシャン



伊織「……それで?あんたの名前は?」

??「ばるなば、ナマエ、ばるなば」ギギ

伊織「ばるなば?……ダッサい名前ねー?」

バルナバ「ばるなば、ダサイ?」ギギ


伊織「ううん、あんたじゃなくって、あんたを造ったやつがダサいのよ!」

バルナバ「ハカセ、ダサイ…?」ギギ


バルナバ「ハカセ、ダサイ……いんぷっと、カンリョウ!」ギーガシャン




伊織「痛っ……!」ズキズキ

伊織(まずいわ…足が腫れてきてる…!)

伊織(えっと…こういう時って、冷やすのかしら…?)



バルナバ「イオリ、ドウシタ?」ギギ

伊織「な、なんでもないわよっ!」

伊織「痛っ……!」ズキズキ



バルナバ「イオリ、イタイ?」ギギ

伊織「ふ、フンッ!このくら……いっ!」ズキズキ

伊織(あ…痛みが……!)


バルナバ「イオリ、クルシイ?」ギギ


伊織(や、ヤバい…かもね…)



バルナバ「イオリ、ナオス!」スッ


伊織「えっ…?」

バルナバ「イオリ、クルシイ、ナオス!」ズイッ


伊織「な、何これ…?」スッ

伊織(薬…かしら?)


バルナバ「ハカセ、ばるなば、クルシイ、ナオシテクレタ」ギギ

バルナバ「ばるなば、イオリ、クルシイ、ナオス!」ギギ


伊織「ま…他に道は…なさそうね…つっ!」ズキズキ


伊織「スゥーーッ…」

伊織「…ゴクッ…ゴクッ…」


スゥゥ…


伊織「ふぅ…」

伊織「あ、あれ…?痛みが…」

伊織「足の腫れも……なくなってる!?」ガバッ


伊織「……すごいわ!」


バルナバ「イオリ、イタイ、ナオッタ?」ギギ


伊織「ええ…」

伊織「…あんたのおかげね…」


伊織「………あ、ありがと」ボソッ

バルナバ「イオリ、ナオッタ。ばるなば、ウレシイ!」ギギギ

伊織「クスッ…変なロボットね…?」



伊織「……そうだ、あんたに、お礼しなきゃね?」

バルナバ「……?」

伊織「……あんたに、名前をあげるわ!」

バルナバ「ナマエ…?」ギギ


伊織「あんたは今日から…」






伊織「…シャルル・バルナバ・19世よ!」


バルナバ「しゃるる?」


伊織「そうよっ!」

伊織「さあ、インプットしなさい?シャルル・バルナバ・19世?」


バルナバ「しゃるる・ばるなば・19セイ……いんぷっと、カンリョウ!」ギーガシャン



??「……こんなところにおったか…」


スタッ


バルナバ「ハカセ!」ギギ

伊織「え?」チラ

伊織(ふーん…あいつが造ったのね…)


??「まったく、勝手にいなくなりおって…」

??「ん?」チラ

??(ほぉー…エブラーナの王女か…)

??(ルビカンテが逃がしたという…)

??(ここで始末しても良いが、『お楽しみ』が控えておるからの…)

??(今日のところは、見逃してやろう)

??「さっ、バルナバ、帰るぞ?」


バルナバ「……」

バルナバ「イオリ、サヨナラ」ギギ


ガシャン!シュボー…


伊織「……」

伊織「またね…『シャルル』?」


バルナバ「……!」ギギギ


??「何を言っておる?こやつは…」



バルナバ「しゃるる・ばるなば・19セイ!」


伊織「…にひひっ!」


??(小娘に、何か吹き込まれたか…?)

??(まあいい。あとでデータを書き換えるか…)


ゴオォォォーーー…




伊織「…………さて」

伊織「掘るか…」

投下します

トロイア城 謁見の間

アン「バロンから遥々、こんな田舎までようこそおいでくださいました」

律子(皮肉かしらね…)

アン「トロイア国、第1の神官、アンと申します。以後、お見知り置きを…」ペコリ


律子「ああ、そういうのはいいわ。あなた達には、特に興味ないから」

トロワ「貴様!姉上に向かって…!」チャキッ

千早「……」チャキッ


アン「トロワ、剣を収めなさい…」

トロワ「姉上…」


アン「……それで、どのようなご用件でしょう?」

律子「……わかってるんでしょ?」

アン「いいえ、存じ上げませんが…?」

律子(ふーん、国のトップだけあって、肝は座ってるみたいね…)

律子(なら……)


律子「あくまで、シラを切るのね…」

アン「……」



律子「……なら、この国はもう終わりね…?」ボッ


アン「……!」

千早「律子、そんな予定じゃ…」

律子「黙ってなさい!」

千早「……」

千早(プライド…?)

千早(あまり囚われていると、身動き取れなくなるわよ…?)


アン「……あなたがこの国を滅ぼしたら…土のクリスタルのありかは、永遠に闇の中…」

アン「…それでも、よろしいのですか?」


律子「…呆れたわね。国そのものを取り引き材料にするなんて」


アン「……」

アン「この国には、一切手を出さない」

アン「そう、約束していただけるのでしたら、土のクリスタルのありかをお教えしますわ?」ニコッ


律子「国のトップともあろう人間が、約束を反故にされる可能性を考えない訳じゃないわよね…?」

トロワ「……!」グッ

千早「……」


アン「……」

アン「……平行線、ですわね」

律子「そうみたいね」

アン「…ただ、これだけは言っておきましょう」

アン「あなたは、クリスタルについて、全てを知らない」

律子「え……?」

アン「こちらには、『土のクリスタルの情報』と、『それ以外の情報』があります」

律子「それ以外…?」

律子(どういう…こと?)


アン「どちらが優位かは、憂慮いただけると、幸いですわ」

トロワ(さすが姉上…!これでこちらが一手リード…)


千早「……」

千早(切り札があったのね…?ハッタリかもしれないけど)

千早(外交的には、向こうの勝ち。でも…)


律子「……」

アン「……」

律子「……」

アン「……」



律子「………わかったわ」

律子「土のクリスタルの情報だけでいいわ。この国の安全も保証しましょう」

律子「それに、『それ以外の情報』とやらもいらないわ」

アン「あら…ずいぶん譲歩していただけるんですね?」

律子「……そのかわり」ギロリ

アン「……」

律子「『それ以外の情報』をこちらが手にいれた時は…」


律子「この国が無事かどうかは…保証できないわね…」ニヤリ

千早(まあ、武力も立派な外交手段だけど…)

千早(子供の逆恨みにしか、見えないわ…)


トロワ「な、なんだと…!」

アン「わかりました。では、それで手を打ちましょう」

トロワ「姉上…!」

アン「大丈夫よ、トロワ」



律子「……それで、土のクリスタルはどこに?」




アン「このトロイアの北西にある、『磁力の洞窟』にあります」

トロワ「姉上…先ほどは、肝が冷えましたよ…」

アン「うふふ、ごめんなさいね?」

アン「でも、勝算がなかった訳じゃないのよ?」

トロワ「『地底』のクリスタルの事ですか…?」

アン「そう。たとえ土のクリスタルまでもがあの方の手に渡っても、それで全部じゃないもの」

アン「それともう一つ」


アン「いくら屈強な戦士といえど、磁力の洞窟を攻略できる人間は、まずいないわ!」バーン

トロワ(それって…我々も回収できないってことなんじゃ…)


アン「今となっては、この城からクリスタルを奪ったあの『ダークエルフ』という方に、感謝してるくらいよ」

トロワ「まあ、この城よりは、安全ですかね…」


アン(あと、ユキホ王女のお友達の事も、気になるし、ね)


アン「……さて、お茶にしましょうか」


トロワ(姉上…楽観が過ぎるのでは…)

トロワ(はぁ……)

バロン城 城門

兵士「…通行許可の無い者は、通すなとの命令だ…」


響「真ぉ~、何言っても入れてくれないぞ~、きっと」

響「自分も、何回も頼んだのに、全然聞いてくれないんだ~」


真「うーん…」

真「仕方ない」

真「こうなったら、実力行使で…!」グッ


兵士「……!」チャキッ


響「だ、ダメだぞー!きっとこの兵士も、操られてるだけなんだ…」

兵士「……」


真「ははっ、冗談だよ!ボクだって、騒ぎは起こしたくないからね」

響(いや、目が本気だったぞ…)


真「どうしようか…」

真「他に、城に入る手段はないかな…?」キョロキョロ

兵士「……」

兵士「これは、独り言だ…」

真・響「?」

兵士「昔、バロンの町と城をつなぐ、水路があったらしいが…」

兵士「…確か、水路の入口は、バロンの町にあったな…」

兵士「今も、つながってるのかな…」

真・響「!!」

響「ありがとう!これで城に入れるぞー!」

兵士「……」プイ

真「響、独り言だって…」


真(ありがと!兵士の人)

バロンの町 水路入口

真「ここかな…?」


響「うーん…っ!」ググッ

響「この扉、ビクともしないぞ…」


真「ボクに任せてよっ!」ポキポキッ


真「ふんっ……!」グググッ


真「おりゃー!」バコンッ


響「おー!扉が……」

響(もげたぞ……)

響(真…頼りになるなぁ~)



真「ふぅ……」

真「じゃ、行こうか!」

響「扉、このままでいいのかー?」


真「細かい事は、気にしない!」


真「さっ、行くよ、響!」

響「おー!」


スタスタ…

昔の水路 B1F

スタスタ…


真「響は、飛空艇がどこにあるか知ってるんだよね?」

響「うん!エン太郎の世話をしてるのは、自分だからな!」エッヘン

真「えんたろう…?」

真「それって、飛空艇の名前?」

響「そうだぞー!自分が付けてあげたんだぁ」

響「いい名前だろー?」

真「う、うん…そうだね」

真(名前はともかく、これで飛空艇は確保できた…)

真(あとは、響の娘さんを助けて…)

真(春香達が到着するのを待って…)




魔物1「ピキー!」

魔物2「キェー!」


響「うわぁ!」ズサッ

真「…出たな!」


真「響、ここはボクに任せてよ!」バッ

響「じ、自分だって戦えるぞー!」バッ


真「そっか!」ニコッ


真「じゃ、行くよ!」


タタタタ…

タンッ


真「どっ……」


真「せぇーーーいっ!!」


ドコォ!


ヒューー…


響「なっ……!」

響「ただの張り手が…とんでもない威力だぞ…!」

響「魔物が…飛んで行っちゃった…」


魔物2「キェー!」


真「響!」


響「…おっと!」ヒョイッ


響「…自分だって、負けないぞー!」


ヒュンッ


真「速いっ!」


響「…デチャギッ!」ブンッ


ドガッ!


魔物2「キェ…!」ヨロッ


響「ネリチャギッ!」ブンッ


バキッ!


ドサッ


魔物2「」


真「響、やるじゃないか!」

響「へへん!自分、完璧だからなー!」ドヤッ


真「今のって、もしかして…?」

響「うん!テコンドーだぞ!」

響「通信で習ってるんだー!」

真(後ろ蹴りから、踵落とし…)

真(通信で習ったとは思えないほど、綺麗な蹴りだった)

真(それに、威力はともかく、速さはボクより上みたい…)

真(ボクも、負けてられないな!)

昔の水路 B1F

真「虎煌拳!」


ゴオォー!


ドサドサッ


魔物1「」

魔物2「」

魔物3「」


響「アプチャギッ!」ベキッ


響「ドリャチャギッ!」ドガッ


ドサドサッ


魔物4「」

魔物5「」



響「ふー……」

真「よしっ!」

響「真はやっぱり強いなー!」

真「そんな事ないよ」

真「ボクは…まだまだ…」グッ

真(律子に、勝てなかった…)

真(ボクのせいで、あずささんと美希が…)

真(…だから、ボクはもっと……!)グッ


響(律子の事、聞いたけど…)

響(やっぱり、仲間同士で争うなんて、変だぞ!)

響(律子を叱ってやらなくちゃ…!)



バロン城 1F広間

真「お城に出たみたいだけど…どっちに行けばいいのかな…」キョロキョロ

響「えっと、確か、こっちに王様が…」


スタスタ…


真「あ、響待ってよ!」


スタスタ…


ベイガン「……おや?」チラ


響「あー!お前は!」

響「隊長!」

真「響、知り合い?」

響「あいつが、自分の娘を…!」

響「娘を返してよー!」

真(こいつ……?)


ベイガン「ヒビキ殿…」

ベイガン「新型飛空艇の開発状況は、どうなのです?」

ベイガン「新型飛空艇が完成すれば、あなたの娘は解放しますよ?」


響「ま、まだ開発の途中だぞー!」

響「娘はどこにいるんだ?無事なのかー?」

ベイガン「地下牢にいますよ。もちろん無事です」


真「……よし、必要な情報は揃った!」

響「えっ?」

真「響、こいつは…人間じゃない!」


ベイガン(ほう……?)


ベイガン「だったら、なんだと言うのです?」ニヤリ


真「……こういう事だよっ!」ダッ


タタタタ…


ドゴォ!

ミシディアの村

スタスタ…


亜美「控えい!控えおろ~!」

真美「パラディン様のお通りだ~!」

春香「ふ、2人とも…やめてよぉ…」モジモジ

P「いや、それだけの事を成し遂げたんだ。春香、胸を張っていいんだぞ?」

春香「で、でも…」




黒魔道士「……おい、あんた」

春香「あ、どうも…」ペコリ


黒魔道士「その姿……」

春香「あ、はい!どうにか、無事に…」




黒魔道士「…すまなかった!」ペコリ


春香「え?…え?」

春香「ちょ、ちょっと、頭を上げてください…!」オロオロ


黒魔道士「まさか、あんたが『光に選ばれし者』だとは、思わなかったんだ…」


春香「光に…?」

P(うん…?そんなの、あったっけか…?)

P(そういえば、竜の口よりなんちゃら…って伝承が、ミシディアに伝えられてるんだっけ…?)


黒魔道士「ミシディアの人間は、光に選ばれし者に従えと、昔から伝えられているんだ…」

黒魔道士「まあ、詳しい事は長老に聞くんだな」

黒魔道士「長老も、あんた達を待ってるはずだ」



春香「はい!」


黒魔道士「……」

黒魔道士「あんた…」



黒魔道士「……そのカッコの方が、似合ってるよ」

春香「え……」



黒魔道士「じゃ、じゃあなっ!」クルッ


タッタッタッタッ…


P「春香、人気者だなぁ…」

春香「そ、そんな事ないですよぅ!」バシン

P「痛って……!」ヨロッ


亜美「はるるん…ちょっとは加減してあげないと、兄ちゃん、死んじゃうよ…?」


真美(これが、しゅじんこ~ほせ~ってやつ?)

真美(はるるんが、どんどん強敵に…!)

真美(うあうあ~、真美も頑張らないと、まずいっしょ~!)


亜美「真美?」

真美「…ふぇっ?」

亜美「どったの?行くよ?」

真美「う、うん」


真美(あとちょっとしか…一緒にいられないのに…!)

ミシディアの村 長老の家

ガチャ…


長老「ん……?」チラ


春香「ただいま……戻りました!」


長老「……!」

長老「その姿は…!」


真美「んっふっふ~!試練たっせ~だよっ!」

亜美「亜美達だって、頑張ったんだかんね!」

長老「そうか……」


長老「アミ、マミ…そしてハルカよ…」

長老「……本当に、ご苦労じゃった…!」


長老「それに……」チラ


P「……!」


長老「ともかく、今日はゆっくり休むがよい…」

長老「じきに、晩飯もできるじゃろう」


亜美「ね、ねぇ…長老っち…?」

真美「晩飯って、もしかして…?」





長老「…………カエル料理じゃ」



3人「」


P(カエル料理、うまいと思うけどなぁ)

長老「心配するでない。今日のは、特別じゃ!」


亜美「特別…?」

真美「これは…」

春香「期待しても…いいのかな?」


長老「ふっふっふ…楽しみにしておれ」


長老「……さて」ガタッ

長老「お主らも、長旅で疲れたじゃろう?」

長老「晩飯まで、部屋でゆっくり休むがよい」


長老「…わしも、『自室で休む』とするか…」


スタスタ…

ガチャ…バタン


亜美「う~、疲れたぁ~!」ノビッ

亜美「亜美達も、部屋に行こっか」

真美「そだね」


スタスタ…


春香「……プロデューサーさん?」クルッ


P「…ん、ちょっとトイレに……」


春香「……部屋で、待ってますからね?」

P「ああ」


ガチャ…バタン

長老の家 客室

春香「zzz…」


亜美「はるるん、そっこ~寝ちゃったね…」

真美「うん…」

真美(…なんとか、真美もアピールしたいけど…)


亜美「あ~あ、試練の事とか、いろいろ聞こうと思ってたのになぁ~」

真美「うん…」

真美(う~、なんかモヤモヤしてきたよぉ~)


亜美「……」

亜美「そ~いえば、パパが言ってたけど…亜美達、ホントは三つ子なんだってさ~」チラ

真美「うん…」

真美(兄ちゃん、まだ帰って来ないな~…)




亜美「ちぇすとぉ!!」ビシッ


真美「痛っ……!」

真美「な、何すんのさ、いきなり…」


亜美「も~真美ったら、兄ちゃんの事ばっか!」

真美「ギク…!」

真美「そ、そんな事ないよぉ~」

亜美「だって、真美の顔に『兄ちゃんらぶ』って、1000個ぐらい書いてあるもんっ!」

真美「うえぇ?ほ、ホント?は、早く消さなきゃ…恥ずかし~!」ゴシゴシ


真美(あ、でも…1コぐらい残しといてもいいかな……///)

亜美「どいつもこいつも、色気づきやがってよぉ~!」プクーッ

真美「あ、亜美ごめん~!」ガシッ


亜美「……」チラ

亜美「……あ~なんか、『ゴ』の付くプリンが食べたいなぁ~」チラ

真美「わ、わかったっ!あとで買ってあげるからさぁ~」ユサユサ

亜美「……ホント?」

真美「ホントにホント!ちょ~ホントッ!」


亜美「……んじゃあ、許したげよぉか…」ナデナデ

真美「はは~、ありがたきしあわせ~」





亜美「ねぇ、真美」

真美「ん?」

亜美「魔法で、絡め取っちゃえば?」

亜美「きせ~じじつを作っちゃえばいいんだよっ!」

真美「ん~…」

真美「それは…ひきょ~だよ」

亜美「ふ~ん…なんぎだねぇ…」


亜美(亜美も、そ~いう気持ちがわかる時が来るのかなぁ…?)

ライトブリンガーってGBA版以降で追加されたセシルの最強武器だよな…
いきなりそんな武器とかもう無双じゃね

>>811
4にも出てくるんだね…

スーファミのしかやった事ないから知らなかった


FF6に出てくるやつをイメージしたつもりだけど…どちらにしろチート過ぎたかな…


投下します

長老の部屋


コンコンッ


長老「……」

長老「開いておるぞ」


ガチャ…


P「……」


長老「……」



長老「……………クルーヤに、会ったか」

P「……はい」

長老「……そうか」



長老「最初に言っておくが…」

長老「わしも、もうジジイじゃ」

P「……」


長老「そなたを『認識』するのも、一苦労じゃ…」

P「…そうなんですか?」

長老「うむ」

長老「そなたのように、生命エネルギーに満ち溢れた者を認識するには…」

長老「こちらも、かなりの生命エネルギーを必要とする」

P「……」

長老「平たく言えば、『目を凝らして見る』ようなものじゃ」

P「なるほど…」



長老「ふむ」

長老「…して、何用じゃったか?」

P「あ、えーと…」


P「じゃ…まずひとつ」

P「単刀直入に言います」







P「『魔導船』を、復活させてくれませんか?」



長老「!!」

長老「お主、なぜ魔導船の事を……?」


P「うーん…うまく言えませんが…」

P「俺は…少しですが、未来が見えるんです」

長老「未来が…?」

長老「お主は、占い師か何かか?」

P「いいえ」

P「ですが、占い師のそれよりは、具体性と確実性がある、と自負しています」


長老「……」

長老(『魔導船』の存在を知る者など、もはやいないはず…)

長老(こやつは、いったい…?)

長老(まさか、本当に単なる占い師、という訳ではあるまい…)


長老「質問させてくれ」

P「はい」



長老「……この世界は、この先どうなる?」


P「……」

おお…

寝落ちするとは…

すんません、今日の夜、また…

投下します

P「……」

P「それは…」

P「俺が言うべき事ではない…と、考えてます」



長老「…その言い方は…」

長老「そなたには、未来が見えておる…と捉えていいのか?」



P「たとえそうだとしても…」

P「人が創り出す未来は、ひとつじゃない…」


長老「……」


P「可能性は、無限ではないでしょうか?」


長老「…すまん。そうじゃな…」


P「だから、俺が見たこの世界の未来について、明言はできませんし…」

P「俺を信じるかどうかは、あなた次第です」


長老「……」


P「…ただ、ひとつだけ言えるのは」

P「ハルカ達は、信じるに足る人間です」


長老「……」


P「……だから、あなたのお力を、お借りしたい」





長老「……不思議じゃな」

長老「そなたの言葉には…信憑性も、虚偽性も感じられん」


P「……」


長老「わしはこれでも、人を見る目には、自信があるつもりなんじゃが…」

長老「そなたは…プラスでもマイナスでもない」

長老「まるで、赤子を相手にしているような…」

長老「こんな事は…初めてじゃ」




長老「しかし、そなたはあの娘らと、強い絆で結ばれているようじゃな…」

長老「それだけは、唯一信用できる」




長老「……話を、聞こう」


P「ありがとうございます!」

長老の家 食堂

亜美「おお・?ちょーいい匂いっ!」

真美「朝とは、比べものになんないくらい、豪華じゃんか…!」

春香「ホントだねぇ…これ、全部カエル料理なんですか?」


長老「もちろんじゃ!」

長老「さ、遠慮するな」


P(カエルの唐揚げ、カエル焼き、カエルのスープに…)

P(カエルの……刺身!?)

P(これは…興味あるな!)




4人「いただきまーす!」


亜美「モグモグ…」

亜美「ん・!んまいっ!」

亜美「これ、ふつ・の唐揚げと、変わらないよ?」

真美「この、カエル焼きも、お魚みたいでおいし・!」


春香「モグモグ…」

P「春香、どうだ?」

春香「……うん、おいしいです!」

春香「なんか、食感が鶏のささみに似てますねー」



長老「……そなたも、どうだ?」


P「はい、いただきます!」


3人「えっ?」

亜美「長老っちが、兄ちゃんとふつ・に話してる…?」

真美「なんで?」

P「おいおい、忘れたのか?」

P「試練の山でクルーヤが言ってたろ?」

P「月の民には、見えてるんだよ、俺が」ニコニコ


長老「月の民全て…という訳ではないと思うがな」


P「あ…そうですか…」

春香「でも、これでやっと、仲間外れじゃなくなりましたねぇ」モグモグ


P「ああ…」

P(ま、このゲームに出てくる月の民なんて数えるほどなんだけどな…)



P「パクッ…」

P「モグモグ…」

P「うん、カエルの刺身、うまいな!」

P(ちょっと、飲みたくなってきたな…)




亜美「これ、いただきっ!」パクッ

真美「あー!真美が食べようと思ってたのにぃ!」

亜美「ふははは!力こそが正義なのだ!」モグモグ

真美「むぅ……」

真美「あっ……!」

真美「あっちでいおりんが、裸でコサックダンスしてるっ!」ビシッ


亜美「えっ?」

亜美「どこどこ?」キョロキョロ


真美「今だっ!」

パクパク ムシャムシャ…

おかしい…

誤変換はないはずなのに…

波線が点に…

それは文字化けといふものなり

亜美「いおりんなんていないじゃ…」クルッ

亜美「…あああっ!」


スッカラカン!


真美「おいひい!」

亜美「ひきょーだぞー!」

真美「ひかあこふぉ、ふぇいうぃ!」モグモグ


長老「…まったく、落ち着いて食えんのか…」ゴクゴク


春香「賑やかですね、プロデューサーさん?」

P「そうだな」

P「春香も、もっと食べた方がいいんじゃないか?あの2人、ほっとくと全部食っちまうぞ?」

春香「ふふっ!そうですねぇ」

春香「でも、私は、こうしてみんなといられるだけで…お腹いっぱいですよ?」

P「遠慮する事ないのに…」




トンッ


長老「……どうじゃ、そなたも一杯やらんか?」

P「…いいんですか?」

長老「今日は、特別じゃ!」

P「じゃあ、お言葉に甘えて…」

春香「プロデューサーさん、飲み過ぎないでくださいよー?」

P「わかってるよ」

>>833
これが…ウワサの…

じゃあもう文字化けするやつは使えないんですかね?


もし使えないとなると…困るなぁ


記号で変換したらでるかな?
~~

・・・

ちょっとテスト(テストスレでやれと言われるかもしれないけど、テストスレ、異様に重いので…)

どう変換しても・になる…


運用情報のスレ見てきたら、スマフォの文字化け直しましたみたいな書き込みあったけど、関係あるのかな…


>>836では出てるのに…なぜ?

・ ・ ・

文字化けが直らないと…投下できません

すみません…

>>836の波線コピペってもダメなのか?
環境依存文字とかに変換してる場合もあるんじゃないか

~と逆向きの波線があって、それだと化けるとかも聞いたこともあるけど
俺はそんなのに変換できたこと無いから分からないが

~~

どうか?

>>843
コピペで解決しました

ありがとうございます・




再開します~~

P「ゴク…ゴク…」

P「っぷはぁ~……」

P「……うまい!」

長老「当たり前じゃ。わしの秘蔵じゃからの?」


P(ゲームの世界にも、うまい酒があるもんだなぁ~)





亜美「あ~!あっちでいおりんが裸でブレイクダンスしてる~!」

真美「いやいや、いおりんなら、あっちでヒゲダンスしてるもんね!」



P(…まだやってたのか…)

P(あんまり伊織で遊ぶなよ…?)


P(でも…)


P(やる事はたくさんあるけど…今日くらいは、ハメを外してもいいよな…)


P(……律子がいたら、『うるさ~い!』なんて怒られそうだな…)




P(律子……また、俺達を、怒ってくれよな…?)ゴクゴク…

長老「zzz…」

P「ヒック…」ヨロッ

P「あっれぇ~?ちょ~ろ~、ねちゃったんすかぁ~?」フラフラ


春香「ぷ、プロデューサーさん、ちょっと、しっかりしてくださいよぉ…」ガシッ

真美「も~、フラフラじゃんか~」ガシッ

真美(真美だって、負けないもんねっ!)チラ

春香(真美……!)


亜美「ねぇ兄ちゃん…そんなに飲んで平気なの?」

P「らぁいじょ~ぶらって…」ガタッ

真美「に、兄ちゃん、急に立ったら危ないよ~!」ガシッ

春香「も~…ベロベロじゃないですか~」ガシッ


亜美「…でもそれって……」


亜美「バッカスの酒…でしょ?」


P「ばっかしゅ~?」ヨロッ

真美「あ…!」

春香「?」



……ドクンッ……



P「ぁ……!」ガクッ


春香「ぷ、プロデューサーさん!?」ガシッ

真美「に、兄ちゃ…」


P「うがぁーー!」

P「うがぁーー!」ガバッ


春香「きゃっ…!」ドサッ

真美「うぇっ…!」ドサッ


亜美「ちょ、に、兄ちゃん…?」


P「うがぁーー!」ガバッ


亜美「ぎゃー!な、何すんのさっ!」ジタバタ


P「うがぁーー!」ガバッ


春香「ぷ、プロデュ…さ……あっ…///」ビクン

真美「に、兄ちゃん…や、やさしく…ひゃあ……///」ビクン

亜美「兄ちゃ…ひ、ひどい…んっ……///」



春香(こ、これって…まさか…)ドキドキ

亜美(こ、越えちゃいけない一線を…)ドキドキ

真美(こ、越えちゃう…のかな…///)ドキドキ


P「うがぁーー!」ガシッ





長老「……うるさくて眠れん…」ガバッ


長老「…スリプル」


ボワン!


バタッ


P「zzz…」


長老「…よっこらせ」ゴロン

長老「zzz…」



春香「寝よっか…」

真美「うん…」

亜美「そだね…」


3人「プロデューサーさん(兄ちゃん)のバカッ!!!」

翌日、長老の家

P「用意、できたか?」


春香「は、はい…」

春香(プロデューサーさんの顔、まともに見れないよぉ…)ドキドキ

亜美「は、早く行こっ?」

亜美(……まさか、これが『恋』……?)

真美「……」

真美(あと、ちょっとだったのになぁ…)ドキドキ



P「……?」

P(みんなの様子が、おかしい…?)


P「みんな、大丈夫か?どこか、具合が悪いのか?」




3人(お前のせいだー!!)ジロッ



P(うっ……殺気が…)



長老(……罪な男じゃの)



長老「気をつけて行くのじゃぞ?」

長老「わしも、この地からそなた達の無事を祈っておる」

亜美「長老っち…」

真美「真美達、長老っちの事…」



長老「アミ、マミ…」

長老「……」





長老「お主らは、わしの誇りじゃ!」



亜美・真美「……!」




長老「何があっても、へこたれるんじゃないぞ…?」

長老「弱音を吐いたら、わしの拳骨が飛ぶと思え」ニヤリ



亜美・真美「……」



亜美「んっふっふ~!そしたら、またイタズラしてやるかんね?」

真美「多い手は子に従え、ってやつだよっ!」



長老「ふふ…」

長老「……行ってこい!」ニコッ



亜美・真美「…うんっ!!」

春香「…お元気で!」ペコリ

P「……」ペコリ



P(あなたが頼りだ……)

P(長老……!)

投下します

月の地下渓谷 B2F

ズシャアッ!


ドサッ


魔物「」


バハムート「ふむ……」

バハムート「少しは、退屈しのぎになるかと思うたが…」

バハムート「この程度か…」

バハムート「これでは、準備運動にもならぬ…」


貴音(ふむ…あの本にあった、面妖な術を使うわけではないのですね…)

貴音(…見てみたかったのですが…)


貴音「ふふ…どうやら、ばはむーと殿の敵は…」

貴音「魔物ではなく、『退屈』のようですね…?」ニコッ


バハムート「……まったくだ」ククッ



バハムート「…我は、もう飽きたぞ」

バハムート「タカネ、あとはそなたに任せる」

貴音「わたくしに…?」

貴音(うまく…できるでしょうか?)


バハムート「うむ。我も、久々にそなたの戦いが見たいぞ」

貴音「…わかりました。やってみましょう」



魔物「……!」ヌゥッ

貴音「おや…」チラ

貴音「早速、いらっしゃったようですね…」


魔物「……!」ダッ


貴音「…ええと、確か…」


貴音「…ぶりざど?」


コオォォォ…


シャキーン!


魔物「」



バハムート「……ふ」

バハムート「さすがだな…」

バハムート「下級魔法が、まるで上級魔法の威力…」


バハムート「ククク…!やはり、そなたは人間にしておくには惜しい…!」


貴音「あの…」

貴音「わたくしは、人間のままでいたいのですが…」

バハムート「……冗談だ」ニヤリ

バハムート(半分は……な)


貴音(しかし…)

貴音(まこと、美しいところですね…)キョロキョロ

貴音(月の地下に、こんな神秘的な場所があるとは…)

貴音(……心が、洗われるようです)ウットリ



バハムート「……時に、タカネよ」

貴音「はい…」

バハムート「そなた、どのような夢を見ていたのだ?」

貴音「?」

バハムート「永き…眠りについていたのであろう?」

貴音「あ……」

貴音(そういえば、そういう設定でしたね…)

バハムート「そなたの見る夢…興味があるぞ…?」



貴音「ええと…」

貴音「そうですね……」

バハムート「……あいどる?」

貴音「はい。ばはむーと殿は、ご存知ですか?」

バハムート「いや…知らぬな」

バハムート(…我にも、まだ知らぬ事があったか…)

バハムート「あいどる…とは、どのようなものだ…?」

貴音「はい…」



貴音「あいどるとは…」

貴音「らいぶで歌を歌ったり、だんすを踊ったりして…」

貴音「ふぁんの方々を、楽しませたり…」

貴音「らぁめんを食べたり…」

貴音「ぐらびあ撮影をしたり…」

貴音「…らぁめんをたり…」


貴音「…まこと、良いものです」ニコッ

貴音(……らぁめんが、食べたくなってきました…)


バハムート「ふむ……」

バハムート(タカネの言っている事は、何ひとつわからぬが…)

バハムート(夢とは、得てしてそういうものであろう)

バハムート(しかし…)チラ

バハムート(タカネよ…良い顔で語るのだな…)


バハムート(あいどる…とやらは、そなたにとって、余程大切なものと見える…)




バハムート「タカネよ、もっと聞かせよ…」


貴音「ふふ…喜んで」

月の地下渓谷 B5F

貴音「…さんだら」スッ


ズガガドゴーン!


ドサッ


魔物「」



貴音「…あいどるのわたくしには、苦楽を共にした仲間がいます」


貴音「支え合い、助け合い……時に、仲違いもしますが…」

貴音「皆、強い絆で結ばれた、わたくしの大切な仲間達です…」


バハムート(仲間……)

バハムート「…神である我には、わからぬ感覚だな…」



貴音「そう、ですか…」



バハムート(いや……)

バハムート(本当は、わかりかけている……)




バハムート(タカネ…そなたが、我に……)




貴音「しかし、ばはむーと殿には…あの子達がいるのでは……?」


バハムート「まさかそなた…あやつらを、我の子と思うたか…?」

貴音「…違うのですか?」キョトン


バハムート「あれらは、我の眷属…」


貴音「けんぞく…?」

バハムート「うむ」

バハムート「我に仕え、我に奉仕する為に生まれた存在だ」

バハムート「人間の世界で言うところの…『召使い』…だったか…」

バハムート「強い繋がりがある訳でもない。ただの、主従関係だ」

バハムート「そなたの言う『絆』とは、ほど遠い存在であろうな」


貴音(なんだか、じいやを思い出しますね…)フフ


貴音(しかし……神とは、なんと孤独で悲しい存在なのでしょうか?)

貴音(……)



貴音「ばはむーと殿」

バハムート「うん…?」



貴音「絆は、あります」


バハムート「タカネ…?」


貴音「どういった関係であれ、今まで苦楽を共にしてきた…」

貴音「その、かけがえのない時間こそが…」


貴音「絆、ですよ」


バハムート「……」


貴音「はっ……!」

貴音「すみません…偉そうに語ってしまって…」

バハムート「いや、よいのだ…」

バハムート(絆……)

バハムート(かけがえのない時間、か…)


バハムート(フッ…よもや、神である我に、時の流れを説くとはな…)

バハムート(おもしろき女よ…)ククク



スタスタ…


貴音「ん……?」チラ

貴音「どうやら、ここからは、少し雰囲気が違うようですね…?」

バハムート「ふむ…そのようだな」



バハムート「ククク…面白い…!楽しませてもらうぞ…?」ニヤリ

幻獣界 幻獣王の館

冬馬「お、おい!

やよい「う?」

冬馬「き、気をつけて行くんだぞっ!」

冬馬「なんか、変なやつらばっかりなんだからなっ!」


やよい「だいじょーぶですよっ?」

やよい「みなさん、とーってもよくしてくれますからっ!」ニコッ



翔太「まー、この子なら、心配いらないんじゃない?」

北斗「そうだな。…それに、友達と遊ぶだけだろ?」

やよい「うっうー!そーです!お友達に会いに行くんですよっ!」


冬馬(な、なら…俺達と…)

冬馬(…って、何考えてるんだ、俺は!)

冬馬(こいつは、俺達のライバルだぞ?)


黒井「フン…未来の為の…」

黒井「先行投資、といったところか…?」

翔太「黒ちゃん…絶対そんな事考えてないと思うよー?」



やよい「それじゃ、行ってきまーすっ!」


タタタタ…

やよい「みなさんっ!」


やよい「おはよーございますっ!」ペコリ



イフリート「やあああぁよいいいぃぃぃ!!」ボオォ

イフリート「まっっっってたぜっっ!!」

やよい「いふりとさんっ!」



シヴァ「……ヤヨイさん、ご機嫌よう」キラキラ

やよい「しばさんっ!」



ラムウ「ヤヨイさん…メシはまだかのぅ…?」

やよい「らむさんっ!」



イフリート「今日ぉぉぉはっっっ!!何して遊ぶんだあああああ!!?」

シヴァ「…イフリート、暑苦しいわ…」

イフリート「相っっ変わらず!!冷てえええええ女だぜっっっ!!」

やよい「2人とも、ケンカは、めっ!ですよ?」

ラムウ「…争いは、何も産まんのじゃ…」

イフリート「おおおお!!すまねえええええっっ!!」

シヴァ「…ごめんなさい」


シヴァ「ヤヨイさん、今日は何を…?」



やよい「……オセロですっ!」

イフリート「おおおぉせろおおおぉぅ!!?」

シヴァ「…知らないわ」

ラムウ「はて…?何か言ったかのう…?わしゃ、耳が遠くて…」


やよい「わたし、家で作ってきちゃいましたぁー!」バーン

やよい「2人で遊ぶゲームなんですけど…」

やよい「ルールはかんたんなので、みなさんなら、すぐに覚えられると思いますよ?」

ラムウ「そんな事より、腰を揉んでくれんか?腰痛がひどくてのぅ…」

やよい「……ルールは、だいたいこんな感じですけど、わかりましたかー?」モミモミ

ラムウ「はぁ~、極楽極楽…」



シヴァ「…だいたいわかったわ」

イフリート「わっっかんねええええええ!!」

イフリート「けどっっ!!燃えてきたぜええええええええぁ!!」ボオッ

ラムウ「ヤヨイさん、すまんが、肩も揉んでくれんかの…?」


やよい「じゃあ、さっそくやってみましょー!」モミモミ


やよい「まずは、しばさんといふりとさんで、やってみてくださいっ」トントン



イフリート「うおおおお!!?どうすりゃいいんだあああああ!!?」

やよい「いふりとさん、最初は石を置けるところが決まってますから…」

やよい「その中から選んで置いてくださいね?」モミモミ

ラムウ「あ~そこそこ」


イフリート「わかっっったぜえええぁ!!」

イフリート「どおおおおおりゃっっ!!」ズガン

シヴァ「……」パチ

イフリート「だりゃあああああ!!」ドゴン

シヴァ「……」パチ

イフリート「ずええええええいっっ!!」バゴン

シヴァ「……」パチ

シヴァ(…楽勝ね)



………



シヴァ「…わたしの、勝ちね」

イフリート「負ぁけたぜええええええっっ!!」

やよい「はわっ!しばさん、すごいです!」

シヴァ「そ、そんな事……///」

やよい「いふりとさん、次は頑張ってくださいね?」

イフリート「いよっしゃああああああ!!」

やよい「じゃあ、次は、らむさんとしばさんで…」


ラムウ「ヤヨイさん、わしゃ漬物が食べたいのぅ…」


やよい「はい、どうぞっ」スッ


ラムウ「…やっぱり、まんじゅうはうまいのぅ…」モグモグ


やよい「じゃあ、らむさんはわたしとチームを組みましょう」

やよい「…しばさん、行きますよっ?」

シヴァ「…ええ、相手になるわ」



………



シヴァ「……」パチ

やよい「はわわっ…」

やよい「うーん、うーん…」

ラムウ「モグモグ…」じーっ

やよい「えっと…はいっ」パチ

シヴァ「……」パチ

シヴァ(……このまま行けば、おそらくわたしの勝利…)

シヴァ(でも…)チラ

やよい「えっと…あれがこーなって……ごにょごにょ」

やよい「はわっ…ダメです…」

シヴァ(……)

シヴァ(……やはり、ここはヤヨイさんに花を持たせて…)


ラムウ「モグモグ…」じーっ

ラムウ「……」スッ


ラムウ「……………」パチリ



シヴァ「え……?」

シヴァ(そこに置かれたら…)

やよい「…らむさんっ?」


シヴァ(これは…まずいわ)

シヴァ(でも…)チラ


やよい「わあぁ!らむさん、すごいですっ!これで有利になりましたぁー!」

イフリート「うおおおお!!なんかわかんねえええええがっっ!!ラムウううっっ!!やぁるじゃねえええかああああっっ!!」

ラムウ「……ヤヨイさんは、ばあさんの若い頃にそっくりじゃ…」ニコッ


シヴァ(これで…よかったのね)



………




イフリート「今日ぉぉはっっ!!たぁのしかっっったぜええええええ!!」

シヴァ「…また、遊びましょう」

ラムウ「…ヤヨイさん、メシはまだかのぅ…」


やよい「みなさん、また遊びましょー!」



やよい「さよーならぁー!」




幻獣王の館

やよい「ただいまーっ!」


冬馬「お、おう!遅かったじゃねーか…」

翔太「待ってたよー!僕、もうお腹ペコペコだよー!」

北斗「俺達にできる事があったら、手伝うよ」

黒井「フン…庶民の料理で我慢してやるから…早くしろ」


やよい「うっうー!わかりましたー!すぐ用意しますねっ?」



やよい(明日は、何して遊ぼうかなー?)

バロンの町

亜美「うえ……」ヨロッ

真美「ぎぼぢわるい…」フラフラ


P「……おっと」ガシッ

P「2人とも…平気か?」


亜美「に、兄ちゃんは…なんで平気なの…?」

真美「ああ…もうダメだ~」ギュッ

P「長老の話だと…」

P「バロンとミシディアをつなぐ『デビルロード』は…」

P「通るのに、生命力を消費するらしいからな」

P「魔道士の2人には…ちょっときつかったかな」


亜美「う~…兄ちゃんもはるるんも…ズルいっしょ…」

P(……俺の生命力は、こんなところで尽きたら、困るんだよ)




春香「みんな~!」


タッタッタッタッ…


P「春香!」

春香「2人とも…大丈夫?」

亜美・真美「…だいじょばないよぉ~」


P「……」スッ


シャララーン!


亜美「おお…ありがたや…」

真美「は~ええわぁ~」


P「……で、どうだった?」

春香「あ、それが…」

P「え?いなかった?」


春香「はい…」


春香「酒場以外のお店も覗いてみたんですけど…」

春香「真らしき人は、どこにもいませんでした」


P「そうか…ありがとな」


P(真…どこに行ったんだ?)

P(まだ、バロンに着いてないのか…?)

P(ゲーム通りなら…真は操られてるはずだから…)

P(ひょっとして、城の中にいるのかな…?)


春香「…あ、そう言えば…」

P「ん?なんだ?」

春香「『開かずの扉』がどうのって話を、酒場の人に聞きましたけど…」

春香「何か、関係ありますかね?」


P「開かずの扉?」

P(そんなの、あったっけか?)

P「うーん…まずは、真を見つけないと…」



亜美「兄ちゃん、それってさぁ…」

真美「お城に通じてる、あの通路の扉のことじゃないかなぁ?」



P「あー…そうかもな」


P「地下の…水路、だっけな」

P「でも、確か鍵がかかってるんだよ」

P(あ、だから『開かずの扉』か…)

P「それに、その扉の鍵は、真が持ってるはずだから…」

P「どちらにしろ、真を探さないとな」

亜美「でもさ、まこちん、見つからなかったんでしょ?」

春香「うん…」

真美「じゃあ、先に開かずの扉に行ってみよ~よ!」


P「うーん…」

P(もう、ゲーム通りには進まない気がしてきたな…)

P(俺には、何がなんだか…)



P「……そうだな。そこへ行ってから、考えようか」


亜美「まこちん、頑丈だからきっとだいじょ~ぶだよ!」

真美「死んだって死なないタイプだもんね~?」


P(いや、死んだら…死ぬだろ)


春香「…じゃあ、行きましょう!」

バロンの町 昔の水路入口

P「何だ…こりゃ?」


P(扉が…壊されてる)

P(いったい、誰がこんな事…)


P(…って、ひとりしかいないか)

P(真なら、やりそうだもんなぁ…)


春香「プロデューサーさん、どうしますか?」

P「……これは、前に進んだ方が良さそうだな」





亜美「……」ブルブル

真美「亜美…」ギュッ


春香「…どうしたの?2人とも…」


亜美「あ……」

亜美「な、なんでもないよっ?」

亜美「ちょっと、ムシャムシャ震いが…」

真美「は、早く…行こっ?」

春香「……?」



P(……)

P(そうだよ…)

P(……恐くないはずが、ないんだよな…)




P「……」ダキッ

真美「あっ……」

亜美「に、兄ちゃん…?」

P「……大丈夫」

P「俺が…ついてるから」


亜美「……うん」ギュッ

真美「…兄ちゃん、ありがと」ギュッ


春香「あっ…2人とも、ずるい~」

春香「プロデューサーさん、私も…」

P「……おいで」ダキッ

春香「はい…」




P「…いいか?何があっても、みんなで帰るぞ!」

P「お互いを信じれば、必ず道は開ける!」


亜美「うん……!」

真美「そうだね……!」

春香「あっ……そうだ」

P「春香…どうした?」


春香「えーと…」キョロキョロ


春香「とりあえず、建物の中に入りましょう」

3人「?」





春香「亜美、真美…プロデューサーさん」


春香「…気合い、入れますよ!」


亜美「あ…なるほど~!」

真美「確かに…人がいるところじゃ、恥ずかし~もんね~!」

P「そういう事か…さすが春香!伊達にリーダーやってないな?」ナデナデ

春香「えへへ…」



春香「じゃあ、いくよ…?」




春香「765プロー…」




春香「……ファイトッ!!」




4人「おおーーー!!!」

バロン城 1F広間

ベイガン「いきなり暴力を振るうとは…野蛮な方ですね…?」


真(…そこらの雑魚とは…違うみたいだ)


真「響……」

響「な、なんだ?」ドキドキ

真「ボクがあいつを引きつけるから、そのスキに…」

響「で、でも……」


ブンッ!


真「……」ヒョイッ

響「うわっと!」ヒョイッ


ベイガン「あなた方の首を、カイナッツォ様に差し出しましょうか…」チャキッ


真「響、考えてるヒマはないっ!」ダッ


響(ま、真ぉ…)


真「やあー!」ブンッ


ベイガン「…鋭い蹴りだ」ヒョイッ

ベイガン「ふんっ!」


ブンッ!


真「…おっと!」ヒョイッ


真「セイッ!」


ドゴォ!


ベイガン「ぬ……!」


真「響、早く!」


響「わ、わかったぞー!」

響「真ー!あとで絶対、助けに来るからなぁー!」クルッ



タタタタ…

ベイガン「……」チラ


ベイガン「あなたひとりで、私が倒せるとでも?」


真「わからない」

真「…けど、ボクはもう絶対に負けないって、決めたんだ!」


ベイガン「自信たっぷりですね?」

ベイガン「…いいでしょう」チャキッ


ベイガン「…その自信、へし折ってあげますよ!」ダッ


ヒュン…ババババッ!


真「うわっ!」ヒョイッ


真「…なんて速い突きだ…」タンッ


スタッ


ベイガン「逃げてばかりでは、勝ちはありませんよ?」ダッ


ヒュン…ババババッ!


真「くそっ…!」ズサッ


ベイガン「…もらったっ!」ヒュン



真「…なーんてねっ」ダンッ


ベイガン「!?」

ベイガン「ど、どこだ?」キョロキョロ


真「…上だよっ」

真「…飛燕」


真「…龍神脚!」ヒュン


ドゴォ!


ベイガン「がはっ…!」ヨロッ


真「暫烈拳!」


ドゴゴゴゴゴゴゴゴ…


真「だあっ!」ドゴォ


ドサッ


ベイガン「が……っ!」ピクピク

バロン城 B2F地下牢

スタスタ…


響「いない…いない…」キョロキョロ


響「ここも違う…」キョロキョロ



響「ど、どこにもいないぞー?」オロオロ


響「うがー!あいつ、嘘ついたのかー!?」



響(だ、だまされたぞー!)

響(早く戻らないと、真が心配だぞ…)


響(はっ!まさか、真もあいつにだまされてるんじゃ…!)



響「真ぉーー!!」


タタタタ…

今日の夜、投下します


とりあえずは、1000目指して…

キャラがたくさんいすぎて、ごちゃごちゃに…


投下します

バロン城 1F広間


ベイガン「ぐ……!」ヨロッ

ベイガン(つ、強い……)


真「君…本気出してる?」

真「ボク、勝っちゃうよ?」スタッ


ベイガン(なんだこの強さ…めちゃくちゃだ…!)


ベイガン(……かくなる上は…)



ベイガン「じ、実は…私は、命令されてるだけなんです…!」

真「え……?」

ベイガン「私も……部下を人質に取られて…」チラ

真「じーっ…」

ベイガン「う……!」ドキドキ

真「……」



真「……そっか!」

ベイガン「は、はい……!」

ベイガン(ふ…ちょろいな)


真「じゃあ、見逃してあげるよ!」

真「さーて…響を追いかけないとな…」キョロキョロ


ベイガン「ち、地下牢へ行くなら、鍵をお持ち下さい!」スッ

真「えっ?いいの?」


スタスタ…


ベイガン「……」ニヤリ

真「ありが…」

ベイガン「ミニマムッ!」


真「え?」


ボンッ!


チョコンッ


真「な、何だ?あいつ、急に大きくなって…?」


ブォン!


真「わーっ!」タンッ


ゴロン


真「危なかったぁ…」

真「なんなんだいったい…あいつ、まるで巨人じゃないか…」チラ


真「…あれ?」キョロキョロ

真「扉も、柱も、大きくなって…?」

真「…そうか!ボクがちっちゃくなったのか!」


ベイガン「ふふふ…立場が逆転しましたね…?」ニヤリ

ベイガン「ふんっ!」


ドゴッ!


真「…よっと!」スタッ

真「あんな攻撃なら、当たる気はしないけど…」

真「これじゃあ、あいつを倒せないなぁ…」


ブォン!


真「くそっ!」ダッ


真「うーん…」

真「どうするかな…?」キョロキョロ


真「あ…あそこの壁、スキマが…」

真「しょうがない、一旦退却だ」


タタタタ…



ベイガン「ち…壁のスキマに…」

ベイガン「まあいい。やつはもう戦えまい」

ベイガン「これで、あとひとり…」



「魔物、全然いませんねー」

「まこちんが全部倒しちゃったんじゃね?」

「真美達の分も、残しといてくれればいいのに~」



ベイガン「ん?誰だ……?」クルッ

春香「あれ…?」


ベイガン「あ……」


春香「えっと……」

春香(あの人の名前、なんだっけ…?)


ベイガン「ハルカ殿!ご無事でしたか!」

ベイガン(くそっ…またゾロゾロと…)

ベイガン(…だが、やつは…利用しやすそうだな…)


真(え?春香?)チラ



ベイガン「ハルカ殿、どうやらこの城は魔物の手に…」


真(春香ー!)ピョンピョン




真美「ねぇねぇおっちゃん…」


ベイガン「ん……?」

ベイガン「…こちらは、ハルカ殿のお仲間で…?」

春香「はい、そうですよ!」


真美「魔物の手に落ちたお城で…」

真美「なんでおっちゃんは無事なの?」


ベイガン「それは……私にも、部下がいましたが、生き残ったのは私だけで…」


真(誰かー!ボクに気づいてー!)ピョンピョン


亜美「じゃあ、おっちゃん…」

亜美「ここで、ひとりで何してたの?」


ベイガン「な、何って…無事な仲間がいないか、探索していたのですよ?」

ベイガン(こいつら…まさか…)


亜美・真美「じゃあさ~」




亜美・真美「…おっちゃんは、なんでそんなに魔物臭いの~?」ニヤリ

ベイガン「な、何をバカな事を…!」


真(みんなー!ボクもいるよー!)ピョンピョン


ベイガン「わ、私は人間です…!」


亜美「んっふっふ~」

亜美「あんた……」


亜美「……背中が、透けてるぜ…」



P(……透けてどーする)





ダダダダ…


響「うそつきーー!!」ダッ


ドゴォ!


ベイガン「へぶっ!」ヨロッ


響「地下牢にいなかったぞー!」

響「どこに隠したんだー!」プンスカ


真(あ…響!)



春香「響ちゃん?」

亜美・真美「ひびきん!」

P「響……?」

P(なんか、怒ってるみたいだけど…)

P(とりあえず、合流できて良かった…)




響「あー!みんなー!」

響「どーしてここにいるんだー?」


春香「えーとね…私達、飛空艇が必要なんだ」

春香「だから、探しに来たんだけど…」

響「飛空艇…?エン太郎の事かー?」

春香「えんたろう…さん?」

春香(誰だろう…?)


亜美「ひびきん、ひょっとしてそれ…」

真美「飛空艇の名前?」

響「そうだぞー!エン太郎は、自分の家族なんだぁ!」エへへ

ベイガン(…なんだか知らんが、私から注意が逸れたみたいだな…)チラ

ベイガン(これでは、多勢に無勢…)

ベイガン(このスキに…)コソコソ


P「……」チラ



P「…なあ、みんな」

P「ベイガンが、逃げようとしてるみたいだぞ?」


春香「え?」

響「あーー!」

亜美・真美「逃がさん!」


真(誰も…気づいてくれない…)


ベイガン「あ……」


響「待てーー!」ダダダダ…


ベイガン「は、速……」


バキッ!


ベイガン「あだっ!」


真美「ホールド!」バッ


シュルルルッ ガキン!


ベイガン「うぐ…動けない……っ!」ジタバタ


P「響、真美、ナイスだぞ!」



響「あ、そういえば…」

響「真はどーしたんだ?」


真(だから、ここだってばー!)ピョンピョン


ベイガン「ぐ……あのモンク僧なら、魔法で小人にしてやったぞ…?」

ベイガン「どこへ行ったかまでは、知らん…」


春香「小人…?」

亜美「ありゃりゃ…まこちんにも、弱点があったか…」

P「まずいな…早く見つけないと…」

真(そうだよ!ここにいるんだよー!)ピョンピョン


真(もー…こうなったら…)



真(ガブッ!)



響「痛っ…?」


春香「響ちゃん、どうしたの?」

響「なんか、足がチクッって…」チラ


響「んん?」じーっ

真(響ー!ボクだよー!)


響「なんだコレ…?」ヒョイ

響「この生き物…」

響「なんだか、真に似てる気がするぞー…」

P「あ……」

春香「本当…ちっちゃくなった真って感じだねぇ…」

P「……さっきあいつが言ってたろ?」

P「魔法で小人にされた真だと思うぞ?」


春香・響「あ、なるほど…」



真(やっと…やっとみんな気づいてくれたよー…)

真「はぁ~…」

真「ひどい目にあった…」


真美「真美の魔法のおかげだかんね~?」

真「うん、助かったよ!ありがと、真美!」



亜美「でもさ~、ちっちゃいまこちん…結構可愛かったよ?」

真「えっ…?」

春香「そうだねぇ。か弱い真って…なんか新鮮だったかも?」

響「確かになー!」

真「そ、そうかな…?へへ…」


真「プロデューサー…」

真「これからはボクを、こういう路線でプロデュースして下さい!」

P「無茶言うなよ…現実でちっちゃくなる訳ないだろ?」

真「はは…ですよね…」



P「それより、こいつ…どうする?」


ベイガン「ぐ……」


真美「魔法の効果も、そのうち消えちゃうんだよね~」


真「ああ、それなら…」

真「ボクに任せてよ!」


真「いろいろお世話になったからね~?」ポキポキッ



亜美「おっちゃん…」

真美「ご愁傷さま…」



響「真ぉ、自分も手伝うぞー!」


ベイガン「な、何をする気だ…?」

ベイガン「や、やめろ!ち、近寄るな…」




真「お礼はさせてもらうよ?」ニコッ

響「だぞー!」ニコッ




ドカバキボコグシャッ!


ベイガン「」


真「あースッキリしたぁ!」

響「真…ちょっとやりすぎたんじゃ…」チラ



亜美・真美・春香(真(まこちん)恐い……)



P「…さて、残るは王のみだが…」

真美「ナツオさんか~」


響「そーいえば…プロデューサー、いつの間に人間になったんだー?」

真「あっ、言われてみれば…」

P「あのな…たまたまべろちょろだっただけで…」

P「言うまでもなく、こっちが本当の姿だからな?」

亜美「んっふっふ~!大魔道士亜美様のおかげなのだ~」

響「そーなのかー」

春香「私は…みんなより、べろちょろの姿のプロデューサーさんと一緒だった時間が長いから…」

春香「人間に戻った時は、ちょっと戸惑ったなぁ~」

真美「まあ、べろちょろよりは戦力になるよね」

真「プロデューサー、戦闘ならボクに任せてくださいよ!」

P「あ、ああ……」

P(さすがに、これだけ揃うと賑やかだなぁ)




P「…みんな、準備はいいか?」


5人「は~い!!」


P「…よし、行くか!」




投下します…

バロン城 王の間

カイナッツォ「ふふふ……愛いやつめ…」

カイナッツォ「よいではないか…!」ガバッ


娘「いやっ!やめてくださいっ!」ジタバタ

娘「お母さん…助けて…!」ウルッ


カイナッツォ「いくら叫んでも無駄だぞ?この城には、もはや人間などいない…」

カイナッツォ「諦めて、私のものになるのだ!」ガシッ

娘「や、やだっ…離してっ…!」ジタバタ


カイナッツォ(まあ、もし侵入者がいたとしても…)

カイナッツォ(…ベイガンがなんとかするだろう)ニヤリ



カイナッツォ「ぐへへ……さあ、お楽しみだ…!」



バタン!



響「あーーーー!!」

真「あいつが……ボス?」

春香「な、なんか…見ちゃいけない場面のような気が…」

亜美「これはこれは…」

真美「お楽しみだったみたいですな~?」

P(2人目の四天王、水のカイナッツォ…)


P(……ロリコンだったのか…)



カイナッツォ「な、なんだ貴様ら!?」

娘「お母さんっ!」

響「娘を離せー!!」ビシィ



カイナッツォ「む……!」

カイナッツォ(ベイガンの役立たずめが……!)


カイナッツォ「娘の命が惜しければ、それ以上近づくな!」スッ

娘「お母さん…!」




響「くそぉーー!」

春香「な、なんとかしないと…!」

真「…さっきのやつといい…卑怯なやつばっかりだな…!」グッ


P「…まさか、響の娘が人質に…」

P「どうする…?」



カイナッツォ「貴様らは、津波の藻屑としてやるか…!」




真美「あ……!」

真美「兄ちゃん、こんな時こそ、アレを使うんだよっ!」

P「アレ……?」

亜美「ほらぁ、ミシディアの人にもらったじゃんか!」


P「あ……」

P「…そうか、砂時計!」


P「確か……」ゴソゴソ


P「あ、あったぞ!」スッ


P「…これでも、食らえ!」

カイナッツォ「…私に楯突いた事を、後悔させてやろう…!」ゴゴゴゴ…



P「……あ、あれ?効果がないぞ?」

亜美「兄ちゃん…それ、砂時計だよね?」

亜美「逆さまにしないと、意味ないんじゃね?」


P「あ……///」

P「…こほん」


P「…これでも、食らえっ!」クルッ



ーーーピタッ…ーーー



カイナッツォ「」


真「あれ…?」

春香「…動かなくなっちゃった…?」

P「…響、今のうちに助けるんだ!」


響「え?あ……」

響「わ、わかったぞー!」タタタタ…



響「…もう、大丈夫だからなっ!」ダキッ

娘「お母さんっ…!」ギュッ


響「恐かっただろ…変な事、されなかったか?」

娘「変な事って…?」キョトン

響「え、えっと…か、身体を触られたり…とか……ごにょごにょ」

娘「?」


響「と、とりあえず…危ないから、お前は隠れてるんだぞ?」



真美「…ひびきんの子育ては、前途多難なんだねぇ~…」しみじみ


P(未経験の女性が母親って…情操教育的に、どうなんだ?)

カイナッツォ「はっ……!」キョロキョロ


響「娘は、返してもらったぞー!」


カイナッツォ「い、いつの間に……!?」

カイナッツォ「ぐぬぬ…!貴様ら、私を怒らせたな…!」ゴゴゴゴ…



春香「水が…集まってく…?」


P「……津波が来るぞっ!」

P「……亜美!」


亜美「おっけ~!」バリッ


亜美「…サンダラッ!」バッ


ゴロピシャァーン!


シュパッ…


カイナッツォ「あががが…!」ビリビリ


真「水が…消えた!」

P「ああ。やつは、雷に弱いからな」

真(雷……)


カイナッツォ(あの魔道士……厄介だな…)



P「よしっ!春香、真、響…今だっ!」


3人「やああぁぁーー!」タタタタ…


カイナッツォ「ちっ…!」


シュルンッ!


真「……!手足を引っ込めた…!」


カイナッツォ「ふははは!これぞ鉄壁の守りだ!」



響「カメーー!!」ダッ


ドゴォ!


響「痛てて……ビクともしないぞ…!」


カイナッツォ「ふっ、そんな攻撃は通用しないぞ?」

春香「えいっ!」ブンッ


ガキィン!


春香「うぅ…手が痺れるぅ…!」ジーン


カイナッツォ「無駄無駄ぁ!」



真「……」

真「よしっ!ボクに任せてよ!」タタタタ…


真「へへっ、とっておきだよっ!」バリバリッ


P「え?真の手に、雷が…?」


タンッ


真「……雷煌拳っ!」


ズガガガガッ!


カイナッツォ「うあああああっ!」


響「おおー!効いたみたいだぞー!」



P(真……なんでもアリなのか…)




カイナッツォ「お、おのれ…!」シュルンッ

カイナッツォ(あのモンク僧も…動きを封じねば…)


カイナッツォ「……!」ゴゴゴゴ…


P「…また水を集めだした!」

P「亜美、頼む!」


亜美「よし来たっ!」バリッ

カイナッツォ「…サイレス!」


ボワーン…


亜美「あぅ……!」


P「亜美…!」

P(しまった…サイレスを使うのか…)

P(…こいつの攻撃は、津波くらいしか印象に残らないからなぁ…)



真「…なら、ボクがっ!」ダッ


カイナッツォ「ホールド!」バッ


シュルルル…ガキン!


真「ぐ……!」ピタ


P「ま、まずい…!」

P(やつの水を消せる2人が…!)

P「真美!亜美と真を頼む」

真美「う、うんっ」タタタタ…


P「春香と響は、やつを牽制してくれ」


春香「わかりました!」タタタタ…

響「わかったぞー!」タタタタ…



春香「えいっ!」ブンッ


ザシュッ!


カイナッツォ「ぐっ……!」


響「たーっ!」タンッ


バキッ!


カイナッツォ「がっ……!」ヨロッ

真美「エスナッ!」


シャララーン!


亜美「ふぅ……さんきゅ、真美」

真美「あとは、まこちんを…」チラ




カイナッツォ「くくく……!」ゴゴゴゴ…


ザァァァァ…



P「み、みんな、津波が来るぞ!」


真美「げっ…もう…?」

亜美「まずいっしょ~!」

真「くそっ…!」ジタバタ

春香「ま、真がっ…!」

響「真は、自分に任せろー!」ガシッ




カイナッツォ「……飲み込まれろ!」





…ザッパァァァーーーン!




5人「うわぁぁぁぁーーー!」




………

真はいずれ氷とか二つの属性を合わせた技使いそうだよな
氷燕脚とか炎雷破とかみたいな
そうなったら真一人いればもう他のやつが空気になっちゃう…

>>897-898
真の属性技は、雷煌拳のみです

極限流空手の技のみ使用



真は強くしすぎたので、状態変化魔法に弱い感じにした…つもりです

なんか真が雷だけを使うとは思えないチートになりそうに感じる

>>900
真の活躍、目立ち過ぎますかね…


当たり前だけど、やっぱり、読み手と書き手では、思う事が違うんだね…

もちろん、いい意味で


真は、ファブール城でのりっちゃんとのタイマンのためにあのような強さに…


やっぱ、やりすぎたかなぁ…


とはいえ、急に弱くすると不自然なので…

他のメインキャラにも、活躍の場を設けていく方向で…


まあ、春香さんの空気具合の問題もありますが、なんとか頑張ります

響「っ…はぁ、はぁ…!」ヨロッ

響「ま、真……」

真「」グッタリ



P「響!」


タッタッタッタッ…


P「大丈夫か?」ガシッ

響「プロデューサーこそっ…だ、大丈夫なのか…?」

P「俺には…通用しないんだよ…」

響「そ、そうなのかー…?な、なんか、ずるいぞー!」

響(…でも、なんでそんな悲しい顔するんだ…?)

P「……」スッ


シャララーン!


響「な、何…?」キョロキョロ

P「…少しは、体力が戻っただろ?」

響「た、確かに…」グッ

響「…これも、魔法、なのかー?」

P「まあ、同じようなもんだ」



響「…それより、みんなは?」

P「3人とも、意識を失ってる…」

響「な、なんとかならないのか?」

P(いくら回復しても、気絶してるからな…)

響「そ、そうだ、人工呼吸を……!」

P「じ、人工呼吸!?」



カイナッツォ「…ほぅ、一匹生き残ったか…」


響「あいつは、自分がなんとかするから…」

響「プロデューサーは、みんなを!」ダッ

P「あ、おい、響!」


響「このやろーー!」タタタタ


ドゴォ!


カイナッツォ「ぐっ……」

カイナッツォ「ふふ、お前の攻撃は…軽い!」ブンッ


響「ふん、遅いぞ!」ヒュン


カイナッツォ「ち……ちょこまかと…!」

P(じ、人工呼吸……)ドキドキ

P(し、仕方ないんだ……別に、やましい気持ちがある訳じゃないぞ?)

P(…って、俺は、誰に言い訳してるんだ)

P(まずは……真美から起こした方がいいだろうな…)チラ



真美「」グッタリ


P(真美……すまん!)スッ


P(………あ……唇、柔らかい…)ドキドキ

P(…じゃなくて!ちゃんとやらなきゃ!)


P「フーー…」

真美「……」ピクッ

P(ん……?動いた…?)

P(…もう少し、かな…?)

P「フーー…」

真美「…っ…ぷあっ……けほっ」

P「……!」

P「真美…真美!」ペチペチ

真美「ごほっ…ぅ……あ…れ…?」チラ

真美「兄ちゃ……?」

真美(兄ちゃん、顔近い…!)ドキドキ

真美(あれ?真美…どうしたんだっけ…?)

真美(津波に飲まれて…気を失って……)



真美(……この状況、ま、まさか…!)ドキドキ


P「良かった!気がついたか…!」


シャララーン!


真美「あ……」

P「真美、具合はどうだ?」

真美「え?あ…う、うん…へ、平気っぽいよ…」ドキドキ

真美「に、兄ちゃん…もしかして…」

P「あ、ああ…………すまん」

真美「あ、あやまる事じゃ…ないじゃんか……///」

真美(うっわ~!兄ちゃんと…ちゅ、ちゅ~しちゃったよぉ……!)ドキドキ


P「真美、響が戦ってる。サポートしてくれるか?」

真美「あ…う、うん…わかったよっ!」タタタタ


真美(あ~あ…全然覚えてないや…)

真美(…ど、どんな感じだったのかなぁ……///)

響「とりゃっ!」ヒュン ドゴッ!


カイナッツォ「ぐ……このっ!」

カイナッツォ「…スロウ!」


カタカタ…シュン…


響「あ、あれぇ~…なんか、急に遅く…」ノロノロ


カイナッツォ「…くたばれっ!」ドゴッ!


響「ぐあぁ~…」ヨロッ



真美「ひびきんっ!」

真美「…ヘイスト!」バッ


カタカタ…シャキーン!


響「おっ?元に戻ったぞー!」ヒュン


バキッ!


カイナッツォ「がっ……くそっ!」

カイナッツォ「スロウ!」


響「ま、また遅くなったぞ~…」ノロノロ


真美「ヘイスト!」


響「おっ!戻った!」ヒュン


カイナッツォ「こ、この……スロウ!」

真美「なにおー!ヘイスト!」

カイナッツォ「スロウ!」

真美「ヘイスト!」

カイナッツォ「しつこいぞ!スロウ!」

真美「そっちこそっ!ヘイスト!」


………



響「うがー!遅くなったり速くなったり、いそがしいぞー!」プンスカ




P(……なんなんだ、この戦いは…)

P(…っと、呑気に観戦してる場合じゃなかった)

P(他のみんなも起こさないと…)


………



亜美「あ、亜美の……初キッスがあああぁ~!」

亜美(……な~んつって。まあ、兄ちゃんなら…悪くないかな)

春香「………///」

春香(こ、今度は…意識がある時に……なーんて…)ドキドキ

真「プロデューサー!責任、取ってもらいますからねっ!」キリッ

真(……まだ、ちょっとドキドキしてる…)ドキドキ



P「みんな、すまん!」ペコリ


P「あとでなんでもするから、とりあえず今は、目の前の敵に集中してくれ!」



亜美(あとで……かぁ)

亜美(…まあ、今さら何言ったって、兄ちゃんを困らせるだけだもんね…)



亜美(…最後に、どでかい花火を上げますかね!)



亜美「……ねえ」


亜美「まこちんとはるるんに、お願いがあるんだけどさぁ~?」


春香・真「ん?」

カイナッツォ「くっ…!埒があかん!」

カイナッツォ「…こうなったら…!」ゴゴゴゴ…



真美「…やばい、津波が来るよ、ひびきん!」

響「え!?」


響「このー!」ドカッ!


響「やめるさー!」バキッ!


カイナッツォ「ぐぬっ……!」ゴゴゴゴ…


響「あああ!どんどん水が集まって…!」




真「…雷煌拳っ!」ズガガガガガッ!


カイナッツォ「うがががががっ!」


シュパッ…


カイナッツォ「な、なんだと…!?」

カイナッツォ(あいつは、戦闘不能だったはず…!)


真「…春香っ!」


タタタタ…


春香「やあぁぁーーっ!」ブンッ


ザシュッ!


カイナッツォ「ぐあっ……!」


ドサッ


響「真っ!春香っ!」

響「起きたんだなー!」

春香「あ…う、うん……ぷ、プロデューサーさんの…」

響「人工呼吸だろー?」

春香「あぅ……///」


真「2人とも、まだ終わってないよ!」



カイナッツォ「くそぉ…!」ヨロッ

カイナッツォ「私は……!」


カイナッツォ「……この国の、王だぁーっ!!」

カイナッツォ「ふんっ!」シュルンッ!


響「?」

響「また…手足を引っ込めたぞ…?」


ゴロゴロ…


春香「ええっ?こ、転がって来るっ!?」


ゴロゴロゴロ…


真「…ダメだ!亜美と真美を…守らなきゃ!」


真「……よし、来いっ!」バッ



カイナッツォ「轢き殺してくれるっ!」


ゴロゴロゴロ…!


真「……ふんぬっ!」ガシッ


真「ぐぐぐっ…!」ズサッ


真「ぐっ……!」ヨロッ

真(だ、ダメだ…!)


カイナッツォ「終わりだぁー!」



春香「真っ!」ガシッ

響「自分も、手伝うぞ!」ガシッ


真「2人ともっ!」

真「よーしっ!」ググッ


カイナッツォ「このっ……!」

カイナッツォ「人間ごときがあっ!」


ゴロゴロゴロゴロ…!


P(みんな、なんとか…耐えてくれっ!)



亜美・真美「………!」ゴゴゴゴ…

亜美(ねえねえ真美~)


亜美(今日の朝、何食べたの~?)


真美(またそれ~?)


真美(…昨日の残りの…カエル料理だよっ)


亜美(じゃあじゃあ~…パンt)


真美(み・ず・い・ろっ!)


真美(も~、心配しなくても大丈夫だってば~!)


真美(真美達のシンクロ率は、バッチリだって)


亜美(……)


亜美(………じゃあさ…)




亜美(真美の…好きな人は、誰?)


真美(なっ……!)


亜美(んっふっふ~!)


亜美(…こないだは、そこだけがネックだったんだけどさ…)




亜美(……今回は、完璧っぽいよ~!)


真美(え?…ええ?そ、それって、どういう…?)


亜美(……さぁてね~?)


真美(亜美……)


真美(…負けないかんねっ?)


亜美(おうよっ!4つに畳んでやるぜっ!)




真美(…そろそろ、行こっか)


亜美(…そだね。みんな、待ってる)




亜美・真美(亜美(真美)達の本気、見せてやるっ!!)

真「くそぉー!押されてる…!」ググッ

春香「ダメ!諦めちゃ…!」ググッ

響「で、でも、このままじゃ…!」ググッ



カイナッツォ「ふははは!このまま押し潰してくれるっ!」


シャララーン!


P「3人とも、耐えてくれっ!」



真「プロデューサー…!」

春香「プロデューサーさんっ!」

響「よーしっ!元気出たっ!」


カイナッツォ「何?回復した…だと?」



響「みんなー、行くぞー!」




3人「なんくる…ないさぁーっ!!」ガシッ


ヒューー…ドゴォ!



カイナッツォ「ごはっ……!」

カイナッツォ「……バカなっ!人間ごときに、こんな力が…!」


カイナッツォ「…認めん…認めんぞぉーー!!」ガバッ



真「し、しぶといなぁ…」

春香「でも、私達だって…」

響「…まだ、やれるさー!」



亜美・真美「みんなー!!お待たーー!!」

3人「亜美!真美!」


亜美・真美「そんじゃ~、双海姉妹のラストライブ…行ってみよ~!!」


P(何言ってるんだ…!)

P(ラストライブなんかに、させるものか…!)グッ


カイナッツォ「人間ども……跡形もなく消し去ってくれるっ!」ゴゴゴゴ…



亜美・真美「………時は、来た」スッ




亜美・真美「………許されざる者の頭上に…」ゴゴゴゴ…




亜美・真美「星砕け、降り注げっ!!」バッ



カイナッツォ「な……なんだ…あの魔力は…!」





亜美・真美「…………メテオッ!!」




……ヒューー……ドゴォォーン!



カイナッツォ「ぐはぁっ……!」ヨロッ


カイナッツォ「ぐ……!」

カイナッツォ「くくく……」

カイナッツォ「どうした、それで終わりか?人間ども…」


カイナッツォ「…ならば、今度はこちらの番だっ!」

カイナッツォ「これで終わりだ…!私のすべ…」



ヒューー…ドゴォォン!!



カイナッツォ「てっ…!?」ヨロッ



……ヒュー………ヒュー……



ヒューー……ヒューヒュー…



ヒュー…ヒュー…ヒュー…ヒュー…ヒュー…



ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!



カイナッツォ「あがががががががっ!」フラフラ



亜美・真美「…最後の曲だよっ!!」スッ



ゴゴゴゴ…



カイナッツォ「……ぁ……でか…!」



ゴゴゴゴゴゴ…




亜美・真美「いっっっけぇーーーー!!」





ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…





ーードゴオォォォォォォォ…ンーー

カイナッツォ「に…く…い………」


カイナッツォ「に、く、い、ぞ……!」



カイナッツォ「…………ごはっ!」



ズズズズ…


グシャッ…





真「…よーっし!」グッ

響「やったぞー!」

春香「…2人とも、すごいっ!」


亜美「いやいや…みんなのしょ~りってやつだよっ!」

真美「そ~そ~、誰かが欠けてたら、勝てなかったよ?きっと」


P「みんな!」

P「よく…頑張ったな!」


亜美・真美「兄ちゃ~ん!」ダキッ


真「プロデューサー!」

春香「プロデューサーさん!」

春香「…帰りましょうか」

P「あ、ああ……」



響「おーい、もう大丈夫だぞー?」


娘「……」キョロキョロ

娘「…お母さんっ!」タタタタ…


娘「あっ……」ヨロッ


ドテッ


響「だ、大丈夫かー?」タタタタ…



娘「…えへっ、転んじゃいましたぁ」


春香「あ……」

真「あれ…なんか、デジャヴ…?」

P(ああ、そういえばこの子は…)

P(これが持ちネタだったっけな……)

バロン城 1F通路


スタスタ…


亜美・真美「……」ギュッ



真「はは……2人とも、プロデューサーにベッタリだね…」


春香「そうだねー…」

春香(2人とも…頑張ったもんね…)



P「…そうだ、春香」

春香「はい?」

P「これを…持っていてくれ」スッ


春香「ん……?」ピラ

春香「これ、なんですか?」


P「ちょっとした、手紙だ」

春香「手紙…ですか」

P「あとで、読んでくれ」

春香「はあ……」

春香(何かあるなら、直接言ってくれればいいのに…)

春香(…はっ!まさか……ラブレター?)


春香(……な訳、ないよねー)







……………ガチャン!




亜美・真美「」ビクッ

響「な、なんだ…?」キョロキョロ

「くくく……」



真「だ、誰だっ!」キョロキョロ

P「……」グッ



「まさか……この私を倒すとはな…」



春香「この声……!」

響「…さっきの化け物かっ?」

娘「……!」ギュッ



「……だが、私は寂しがり屋でなぁ…」



亜美・真美「……!」ギュッ

P(亜美……真美……)ガシッ


真「…どこだっ!」キョロキョロ



「安心しろ。みんなまとめて、地獄に引きずり降ろしてやる……!」

「……死してなおすさまじい、この水のカイナッツォの恐ろしさ…」

「とくと味わいながら、死ねぇ!」




ズズ…



真「か、壁が……!」



ズズズズ…



響「迫ってくるぞー!」

春香「え?え?」キョロキョロ


真「響っ!そっちの入口!」ダッ


タタタタ…


響「わ、わかったぞー!」


タタタタ…


春香「ぷ、プロデューサーさん!壁が…!」

P「ああ……」

春香「ど、どうしたんですか…?」


ポタ…ポタ…


春香「……!」

春香「プロデューサーさん……血が出て…!」


P「ああ……」


P(……何も、出来ないのか…?)ポタポタ


ズズズズ…


真「くそっ!こっちは開かない!」ガチャガチャ


響「こ、こっちもだぞー!」ガチャガチャ



春香「うそ……!」


P(みんな………ごめん)ポタポタ


春香「こ、こうなったら…壁を壊して…!」チャキッ


タタタタ…


ガキィン!


春香「うぅ……」

春香「び、ビクともしない…!」


P(何も出来なくて………ごめん)ポタポタ


ズズズズ…



亜美「……」チラ

真美「……」コクン

前から気になってたがべろちょろだったPが元の人間に戻ったがべろちょろはどうなったのか…
もともとのべろちょろとしてやよいの元に戻ったのかPが人間に戻ったことにより消えたのか
後者ならやよいが可哀想だな

真美「…さて、最後に一仕事…」


スタスタ…


亜美「…やっつけるとしますかね…」


スタスタ…


P「」ビクッ


春香「2人とも、どうしたの…?」


P(あ…み……ま…み……!)


P「……………だ」


P「ダメだ、2人とも!」

P「やめるんだ!」


真「プロデューサー?ど、どうしたんですか?」

響「な、何がなんだか、わからないぞー!」


P(……やめろ、だって?)

P(……何言ってるんだ?)

P(2人に委ねる事しか出来ないくせに…?)

P(………)



亜美「ダメだよ、兄ちゃん?」

真美「真美達の、濡れ場…なんだから、ね?」



ズズズズ…



亜美「兄ちゃん、はるるん、まこちん、ひびきん…」

真美「あとは……任せたよ?」


真「な、何するつもり…?」

響「亜美、真美……どうしたんだ…?」

春香「な、何かするなら…私も…」

>>921
Pイコールべろちょろ

これは変わりません

トードで一時的(半永久的?)にPの姿になってます

なら元の世界に戻ったらべろちょろは元に戻るのかな?

>>924
そうですね

ゲームの世界でのPの魂の器として、たまたまべろちょろが選ばれた、と考えてもらえれば



昨日投下できなかった分、投下します

亜美・真美「じゃ、みんな……」




亜美・真美「し?ゆ?、れいた?」シュタッ




P「亜美っ!!真美っ!!」








亜美・真美「……ブレイクッ!!」




バババババッ……



……ガキィン!




ズズズズ…




ズズ…




ピタ…

また化けた…

?~


やりなおし

亜美・真美「じゃ、みんな……」




亜美・真美「……し~ゆ~、れいた~」シュタッ




P「亜美っ!!…真美っ!!」







亜美・真美「……ブレイクッ!!」




バババババッ…



……ガキィン!!





ズズズズ…




ズズ…





ピタ…

春香「え………!?」

真「亜美…真美…?」

響「い、石になっちゃった……?」




響「あ、あー!わ、わかったぞー!」

響「い、いつもみたいな、イタズラなんだろー?」



亜美・真美「………」



真「亜美、真美……!」

真「…い、イタズラだったら、怒るからね…?」



亜美・真美「………」



春香「ふ、2人とも…返事してよ…!」



亜美・真美「………」




P「………っ!!」グッ



P(………ダメだっ…!冷静になれ……!)

P(たとえ、どんな状況でも……)


P(……みんなを…導いてやらないと……!)

春香「そ、そうだプロデューサーさん!」

春香「ふ、2人を治す、便利な道具…あるんですよね……?」



P「……………すまない」

P「ないんだ……」


響「そ、そんな…っ!」

真「…じゃあ、2人とも、ずっとこのままなんですかっ!?」



P「………」



春香「ぷ、プロデューサー…さん……」



響「なんとか、ならないの?」

響「こ、こんなの……ひどっ…すぎる…っ…グスッ…」ウルッ



P「………!」グッ


P「……みんな…聞いてくれ」

P「ここからは、3人で進んで欲しい」



響「え……?」

真「ボク達、だけで…?」

春香「プロデューサーさんは、どうするんですか……?」



P「俺は……」


P「ミシディアへ行く」


春香(ミシディア…って、昨日までいたところ…?)




P「おそらく……」

P「亜美と真美を、元に戻す手段が…ミシディアにあるんだ」


P「2人は、俺が必ずなんとかするから……」

P「お前達は、他のみんなを探してくれ」

響「………」

真「………」

春香「………」




真「……ボクは…」

真「プロデューサーを、信じます!」


真「…必ず、みんなで帰るんですよね?」



P「真……」

P「…ああ、もちろんだ」



真「……リーダー?」チラ



春香「は、はいっ…!」

春香(プロデューサーさんがいないのは、心細いけど……)

春香(……亜美と真美の事で、私達にできる事は、なさそうだよね……)

春香(やよいや雪歩……他のみんなも心配だし…)



春香「わかりました!」

春香「きっと、みんなを探し出しますっ!」


P「春香……頼む」


響「は…春香……」


春香「響ちゃん……大丈夫だよ!ここまで来れたんだから」

春香「それに、他のみんなも……貴音さんも、きっと待ってるよ?」


響「貴音……」

響「……」

響「うん…わかった」

響「自分も……頑張るっ!」



P(頼んだぞ、みんな)

P(俺は、俺にできる事を……)

「アフター」で再登場するポロム、衣装がやたらエロいんだよな・・・

>>932
髪が…ピンクになってる!

いのりも使うのかぁ…

アフターやってみたくなってきた…

980過ぎくらいに、次スレを立てる予定です…



投下します

トロイア城 謁見の間

アン「……本当に、行かれるのですか?」


雪歩「は、はい…!」


ドゥ「あんた…まだ完全に治ってないんだよ?」


雪歩「承知の上ですっ…!」


トロワ「ユキホ王女……失礼ですが…」

トロワ「己の力量を弁えぬ蛮勇は、勇気とはいいません」

トロワ「それは…わかってらっしゃるので?」



雪歩「うぅ……」

雪歩(蛮勇……)

雪歩(……やっぱり、そう思われちゃうのかな…?)


雪歩(………でも!)



雪歩「た、確かに…無謀って、思われるかもですが……」

雪歩「…仲間のために、『今』、『自分にしかできない事』をするのは……」



雪歩「…ま、間違っているとは、思いませんっ!」


トロワ「しかし…!」

ドゥ「……」



アン「………わかりました」

トロワ「姉上っ?」

ドゥ「トロワ、この国のトップの言葉だぞ…?」

トロワ「……!」


アン「……とはいえ、やはり怪我人をひとりで行かせられません」

アン「磁力の洞窟の入口まで……ですが、道案内を付けましょう」


雪歩「あ…ありがとうございますっ!」ペコリ


アン「トロワ、ユキホ王女を…頼みましたよ…?」ニコッ


トロワ「へ…?わ、私が…ですか?」

アン「ええ。この国で一番腕が立つのは、あなたですものね…?」

トロワ「し、しかし…!」


ドゥ「トロワ…この国の…トップの言葉、だぞ?」ニヤリ



トロワ「はぁ…わかりましたよ…」


雪歩「あ、あの……」

雪歩「よ、よろしくお願いしますっ!」ペコリ


トロワ「はい。まあ、道案内くらいなら…」



トロワ「…それでは、私は『黒チョコボ』を捕まえて来ますので…」

トロワ「…出発は、明日にしましょう」


スタスタ…


雪歩(…ちょこぼ、って…どこかで…)

雪歩(…あ、ユキコさんの料理に、確か……)

雪歩(この世界の動物?なのかな…?)

雪歩(……捕まえて、どうするの…?)



アン「……ところで、ユキホ王女」

アン「あなたは、あのリツコという方に、ずいぶん執着しているようですが…」

アン「…何か、因縁でもお有りなのですか?」


雪歩「因縁……なんて、ありません」



雪歩「あの人は、仲間ですから!」ニコッ


アン「まあ…そうでしたの…!」

ドゥ(…どういう事だ……?)


雪歩(正直、クリスタルの事はどうしていいかわからないけど…)

雪歩(…律子さんには、今、会わなきゃいけない気がする……)

雪歩(みんな………私、やれるだけやってみるよ…!)

トロイアの町 パブ『王様』

マスター「おお~似合ってるよ、ユキホちゃ~ん」



雪歩「うぇぇーん、恥ずかしいですぅ!」モジモジ

雪歩(ふ、普通のお店だと思ったのに…)

雪歩(こ、こんなはしたない格好させられるなんて~…///)



マスター「お金が必要だって言ったのは、ユキホちゃんの方じゃないか~」

マスター「一晩だけだけど、しっかり働いてもらうよっ?」サワッ


雪歩「……っ!」ゾクゾクッ


雪歩「ひぃぃーん!埋まってますぅ!」チャキッ


ザクザクザクザクザクザク…


雪歩(うぇぇーん!お、おしり、さわられたよぉ~!)


ザクザクザクザクザクザク…



マスター「ゆ、ユキホちゃん、穴掘っちゃダメだよ~!」アタフタ



雪歩(…でも、お金が無いと…)


ザクザクザクザクザクザク…


雪歩(あの、不思議な薬が買えないから…)


ザクザクザクザクザクザク…


雪歩(が、頑張るしか…ないよね……?)

マスター「ユキホちゃん、コレ、3番テーブルにお願い!」スッ


雪歩「は、はいぃ…!」オドオド


テクテク…


「…おっ?君、かわいいね、新人さん?」


雪歩「ひぃぃ…!」ビクッ


「ねーちゃん、オレと飲もうぜ?」

「うまい酒、ご馳走してあげるよ!」

「わしの武勇伝を聞きたいかっ?」

「君、一晩、いくら?」


雪歩「ひぃぃーん!埋まってますぅ!」ガシャァン!


ザクザクザクザクザクザク…



マスター「ゆ、ユキホちゃ~ん、穴はやめてよ、穴は~!」

雪歩「ど…どうぞぉ…」トクトク…


客1「おっ、ありがと!」

客1「ゴクッ…ゴクッ…」

客1「ん……?」

客1「コレ、お茶じゃないか!」


雪歩「ひぃぃ…ご、ごめんなさいぃ…!」ビクビク


客1「…しかし、うまいお茶だなぁ…」

客1「ホントは、酒を飲みに来たんだけど…」

客1「このお茶なら、何杯でも飲めるよ!」ゴクゴク


雪歩「あ、ありがとうございますぅ!」



客2「おい、そろそろ時間だぞ?こっちのテーブルに来てくれよっ!」グイッ


雪歩「あっ……」ビクッ


雪歩「ひぃぃーん!埋まってますぅ!」チャキッ


ザクザクザクザクザクザク…


客1「ゆ、ユキホちゃん…?」

客2「あ、穴掘っちゃったよ…」



マスター「すいません!すいません!」ペコペコ


マスター「ゆ、ユキホちゃ~ん?店が、穴だらけになっちゃうよ~!」

ガチャ…


マスター「あ、いらっしゃいませ~」


客3「マスター、新しい子雇ったんだって?」

客4「…あれ?穴だらけだけど、改装するの?」


マスター「あはは……ま、まあ、やんごとなき理由がありまして……」チラ



雪歩「ひぃぃーん!」


ザクザクザクザクザクザク…


客5「ユキホちゃん、頑張れー!」

客6「ユキホちゃん、次は、こっちに来て掘ってよ!」


雪歩「あ、はーい!」


ザクザクザクザクザクザク…


客7「おもしろい子だなぁ!」

客8「しかも、かわいいしな!」


雪歩「そ、そんな事…ないですぅ…!」


ザクザクザクザクザクザク…




マスター(わ、私の店が……!)


客4「適当に座らせてもらうよ!」


マスター「あ、は~い!あとで、伺いますね~」



ガチャ…


マスター「あ、いらっしゃいませ~」


マスター(しかし、今日はお客さんが多いなぁ…)




雪歩「しょ、少々お待ちくださいませっ!」


ザクザクザクザクザクザク…

磁力の洞窟 入口付近

メラメラ…


律子「……」

千早「ふぅ……まさか、中へ入れないとはね…」

律子「……」

千早「……どうするの、律子?」

律子「……」

千早「…律子?」

律子「……」


千早「……律子!」


律子「はっ……!」


パチパチッ…


律子「ど、どうかしたの…?」


千早「…それは、こっちのセリフよ」

千早「珍しいわね。律子がぼーっとしてるなんて」

律子「え、ええ、ちょっと、考え事をね……」


律子(……なんだろう。最近、意識が飛ぶ事が増えたような…)

律子(…………疲れてるのかな)


メラメラ…


千早「…これから、どうするの?」

律子「そうね…」

律子「やっぱり、鎧を脱いで行くしか、ないわね」

千早「それは、そうだろうけど…」

千早「武器も、置いていかないといけないんでしょう?」

律子「まあ……そうなるわね」

千早「武器が無ければ、私はただの足手まといよ…?」

律子「確かに……魔法も、使えないものね…」



律子「でも、千早……ジャンプ力は、すごいと思うわよ?」


千早「……ジャンプ力『は』?」


律子「あ……」


千早「……律子が、強すぎるのよ」プイ


律子「…あら、拗ねたの?」

千早「す、拗ねてなんか……!」



律子「…プッ……クスクス…!」


千早「り、律子!今は…そんな場合じゃ……!」

律子「あははっ…!」


律子「……ごめん、そうよね」

律子「でも……」



律子「…千早の拗ねた顔なんて、久しぶりに見た気がするわ…」ニコッ


千早「……」

千早(確かに……)

千早「でも、律子の笑顔も……久しぶりじゃないかしら?」


律子「……」

律子「……ホントね」

律子(この世界に来る前は、普通に笑ってたんだけどね……)

律子(…最初は、悪役って面白そう…なんて、軽い気持ちだったけど……)

律子(少しずつ、見えない闇に蝕まれていくような……)

律子(嫌な感覚を、感じる……)



律子(私が、闇に染まる前に……)

千早「……律子?」


律子「あ…ごめん」


千早「また……考え事?」



律子「千早……」

千早「……何?」



律子「ここのクリスタルを手に入れたら…」





律子「私の『目的』を、あなたに教えてあげるわ」



千早「律子……」


千早「それは…私を信用してくれた、と考えていいのかしら?」


律子「ええ、そうよ」


律子「頼りにしてるわ、千早」


千早「ふふ……それは、光栄ね」


千早(……これで、本当にやるべき事が、わかるかもね…)


千早(春香……)


ミシディアの村 祈りの塔

長老「じーっ…」


長老「むぅ……」


長老「……確かに、赤いのぅ…」


長老(赤い月……か)


長老(異変は、この星ではなく…)


長老(月で起こっておるのか……?)


長老(やはり……あの青年の言う通り、魔導船を……)



黒魔道士「長老、その、奇妙な物体は……?」


長老「ああ……」


長老「『望遠鏡』といってな…遥か遠くのものも見る事ができる…優れものじゃ」


黒魔道士「そんなもの、いったい、どこから……?」


長老「うむ……ちと、アガルトの知人から借りたのじゃ」


黒魔道士「アガルト…そんな僻地から……」




ガチャ…



長老「……」

黒魔道士「……?」


黒魔道士「扉が、勝手に開いた……?」




長老「お主は、もうさがってよい…」


黒魔道士「長老……?」


長老「あとは、わしひとりで充分じゃ」


黒魔道士「はあ、わかりました…」


スタスタ…


長老「……」


長老「そなただけ、か?」



P「はい……」



長老「……」

長老「と、いう事は…」

長老「そなたの予言通り、2人は……」

長老(あんな、幼子が……)


P「………」



P「長老、どうか、あなたの力をお貸しください」ペコリ



長老「わしも、年じゃ……」

長老「そなたの思うような結果には、ならんかもしれんが…」

長老「それでも、良いか……?」


P「はい!俺も、できる事はします」



長老「……わかった」


長老「支度をして来る。少し、待っておれ」


スタスタ…



P(……亜美、真美…待ってろよ…!)

暗黒騎士としても律子の方が強かったのに律子までパラディン化したら春香の存在がさらに薄く…
果たして律子はパラディンになるのか!?
それとも完全に闇へと堕ちてしまうのか!?
(次回予告風)

とりあえず律子&貴音のあの名(迷?)シーン再現は期待してる

>>949
りっちゃん、どうなるんだろう


>>950
まだ先ですが、ぜひ再現したいです


もちろん、その他の名シーンも…

ヒビキの家

春香「……え?響ちゃん、操縦できないの…?」

響「う、うん……修理なら、教わったんだけどな…」



春香(うーん、困った……)



真「…じゃあさ」


真「その、修理を教わった人に、頼めないかな?」

響「えっ?」

真「飛空艇の、操縦をさ」


春香「あー、そっか…」

春香「いい案かもね」


響「んーでも…みんな、無事かどうかわからないぞー?」



ガチャ…



娘「ご飯できましたよ~」


響「おおー!お腹すいたぞー!」

真(……もやし炒めかなぁ?)


娘「今、持って来ますね?」



春香「あ、私も手伝いますよ!」ガタッ


娘「え?いいんですか?」


春香「うん!ご飯、作ってもらっちゃってるし…」


娘「それじゃ、お願いしますね~」



スタスタ…

春香「お待たせ~」

娘「しましたぁ~」



スタスタ…



響「いい匂いだぞー!」

真(……もやし炒めじゃ、ないみたい)シュン



ズルッ…



春香「あっ……」ヨロッ

娘「えっ……」ヨロッ



真「あっ……」

響「あっ……」



春香「わっ…と、とっ…!」

娘「きゃ……っ!」



タタタタ…


ガシッ



真「あ、危なかったぁ……!」

響「間一髪だぞ……!」



春香「ご、ごめんね……」

娘「ご、ごめんなさい……」




真(ドジっ子を…助けて食べる晩ご飯…)

響(字余り、だぞー……)

真「ふおひぅはぁほ、ふぇあい……?」モグモグ



春香「うん…」

春香「真……とりあえず、飲み込んでから話そっか…」



響「手紙…かぁ……」

響「次はどこに行く、とか、書いてあるのかな…?」


春香「うん、多分、そうじゃないかなぁ」



真「……ゴックン」

真「ふぅ……」


真「春香、読んでよ」


春香「わかった」

春香「えっと……」ゴソゴソ


春香「……じゃ、読むよ…?」ピラッ


みんなへ


この手紙をみんなが読む頃には、俺は

別行動してるだろうな。

俺が思った事、お前達に必要な情報を

書いていくからな。




俺は……このゲームの知識があるし、

この先どうなるかも、だいたいわかって

いる。

はずだったんだが。

物語は、本来の道筋からズレて

きている。

俺の知識はもう、役に立たないかも

しれない。

だから、ここから先はお前達に託そう

と思うんだ。

あ、もちろん俺も、できる限りの

サポートはするつもりだからな?



それと…

みんなわかっていると思うが、

敵は、律子じゃない。

本当の敵は……月にいる。

みんなで力を合わせて、本当の敵を

打ち破ってくれ。



もし、何か困った事があったら…

ミシディアの長老を訪ねるといい。

俺も、おそらくはそこにいるから。



次の目的地は、トロイア。

バロンの北西にある国だ。

森に囲まれているから、それを目印に

するといい。

4つ目のクリスタルと……雪歩が、

待ってるはずだ。


本当なら、俺が覚えてる限りの道筋を

全て書き記した方がいいんだろうが…。

あえて、書かないことにする。



試練の山で、あずささんが言ってた。

『どうせなら、楽しみましょう』って。

そんな事言ってる場合じゃない、なんて

思うかもしれないが……。

ここ最近は忙しくて、みんなで

集まったり、何かしたりなんて暇、

なかったろ?

あずささんの言葉に、ちょっと

感心したよ。

もちろん、亜美と真美にも、また

活躍してもらうつもりだ。



……だから、ここからは。



お前達アイドルが、物語を紡ぐんだ。



春香「……健闘を祈る」


春香「…プロデューサーより」





響「……」

真「……」モグモグ



春香(プロデューサーさん…!)



響「……よし!」

響「…頑張るぞー!」

響「早く、雪歩を迎えに行かなきゃ!」


響「きっと、ひとりでさみしいはずだぞー!」


春香「…うんっ!」






真「ほうふぁへっ……!」モグモグ

真「うぃふひぁうむぉ……っごほっごほっ!」



春香「ああーもー、食べながらしゃべるから…」サスサス

春香(せっかくの、いい雰囲気が……)


真「うっぷ……ご、ごめ…」


真「……ふぅ。春香、ありがと」


真「クリスタルの事も、気になるし…」

真「明日にでも、出発しようか」


春香「そうだね。響ちゃん飛空艇の場所、わかるんでしょ?」


響「うん、まかせるさー!」



娘「…お母さん」

響「あ……」

響「娘……」



娘「はい、これ」スッ


響「ん?これは、なんだ?」


娘「お母さん……旅に出るんでしょ?」

娘「『せんべつ』だよっ」


響「娘……」

響「……ありがとな!」



春香(……ポーションかな)

春香(そういえば…)

春香(私と千早ちゃんが旅立つ時も、あの子にポーションをもらったよね……)



響「……」

響「自分っ……何も…お、お母さんらしい…事…っ…グスッ…!」



娘「…お母さん」ナデナデ


娘「お母さんは……なかまを信じてるんでしょ…?」


響「うぇ……?」グスッ


娘「お母さんは、私の『なかま』でもあるから……」



娘「……私、お母さんの事、信じてるんだっ!」ニコッ

響「うっ…うぅ…っ!」ポロポロ



響「…うわあぁぁーーん!」ポロポロ


娘「えへへ……」ギュッ



娘「……負けないでね?お母さん……」ナデナデ




真「……」

真(…ユキコ、元気かなぁ……)


春香「…ホント、いい娘さんだねぇ……」ニコニコ


真「そうだね……」

真「…でも、普通、逆じゃない?」


春香「あはは、まあね……」

春香「でも、響ちゃんらしいんじゃないかな……」





春香(……私達が、紡ぐ……かぁ)


春香(……頑張らないとね)

夜中、バロンの町


トボトボ…


春香(うーん……)


春香(私……あんまり役に立ってない気がするなぁ……)


春香(……スーさんの時も、カイ…なんとかの時も…)


春香(私、影薄くなかった……?)



春香(魔法じゃ、亜美、真美には敵わないし…真みたいな必殺技もないし……)


春香(まずい……また『個性がない』って言われちゃうよぉ……)


春香(これなら、暗黒騎士のままの方が良かったんじゃ……?)




春香「あ~あ…かっこいい決め技が欲しいなぁ……」


春香「……」チャキッ


春香「……甘味の精霊よ、力を与え給え…!」ゴゴゴゴ…



春香「…必殺、ケーキブレードッ!」ブンッ


春香「なーんて……」




……ドゴォォン!



春香「……えっ!?」クルッ


春香「あ……壁が、壊れてる……」チラ


春香(まさか、ケーキブレードのせいで……?)




「なんだ?すごい音が……」

「ひょっとして、魔物が……?」

「くそっ!こんな夜中に……」



春香「わわっ……人が……!」



タタタタ…


町人「お嬢さん、こんな夜中にひとり歩きは危険だよ?」


春香「は、はい…」


町人「それに、どうやら魔物が攻めて来たみたいなんだよ」

町人「ほら、あの家の壁、壊されてるだろ?」スッ


春香「あ、あの…すみません…」ペコリ


町人「ん?どうして君が謝るの?」

町人「あれは、魔物仕業だよ」


春香「え、えっと……」


町人「とにかく、もう家に帰りなさい。いいね?」


スタスタ…



春香「あ……」

春香「行っちゃった……」




春香(……本当に、すみませんでした!)ペコリ

トボトボ…


春香「はぁ……」

春香「壁、壊しちゃった……」


春香「……でも」チラ


春香「技、使えた…よね?」


キラーン!




「……ハルカ」


春香「え?」キョロキョロ


「君が望むなら…きっと、力は引き出せる」


春香「こ、この声…」


春香「お、お父さん…?」


「うん。僕は、いつでもハルカを見守ってるよ…?」


「…ただ、ハルカの力は…人を傷つける為にあるものじゃない……」


「…それだけは、覚えておいて」


春香「……はいっ!」


「僕の技を……君に……」


スゥゥーー…


パァァーー!


春香「あ……!」


春香(お父さんの意識が…伝わってくる……)


春香(お父さん…ありがとうございます!)




ゾットの塔付近の上空


ヒューー…ゴォォーー


あずさ「スーさん、あとどのくらいかしら~?」


スカルミリョーネ「……も、もうすぐ…だ…」


あずさ「うふふ、安全運転でお願いね~?」


スカルミリョーネ「……し、心配する…な…」


スカルミリョーネ「……」


あずさ(…また、物静かなスーさんに戻っちゃったわね……)


あずさ(さっきまでは、いろいろおしゃべりしてくれたのに……)


あずさ(…スーさん、もう少し明るければ、ちょっとステキなのにね~)


あずさ(………あら、私ったら…///)




あずさ(律子さん達は、うまくやってるかしら~?)


あずさ(……)




あずさ(…封印された、魔法……か)


あずさ(使う時は、来るのかしらね……)



ヒューー…ゴォォーー



ゾットの塔

美希「…ふんふーん」カキカキ



美希「……はい!終わりっと」



マグ「おお…!私の爪が……!」ピカー


マグ「ま、まばゆい……!」

マグ「これが、ネイルアートというものか……!」

マグ「ふふふ、心なしか、力が湧いてくるようだ……!」



ラグ「み、ミキ殿!次は是非、この私めに!」


ドグ「ラグっ!姉であるこの私が先だぞっ!」



美希「もー、2人ともあとでちゃんとやってあげるから…」

美希「…ケンカしちゃ、ダメなの」



ドグ・ラグ「本当ですかっ!?」


美希「うん、でも……」


美希「…ちょっと、お腹が空いたの……」グゥ…




ドグ「ミキ殿が……」

マグ「空腹でいらっしゃる!」

ラグ「これは、一大事だ!」



メーガス3姉妹「者共ー!であえー!!」


メーガス3姉妹「握り飯だー!握り飯を持てー!!」


ドドドド…




美希「……行っちゃった」


美希「…あふぅ」


美希「ご飯が出来るまで、お昼寝しよっかな…」


ガチャ…


バルバリシア「…ミキー?」

美希「んん~?シアちゃん…?」ムニャ


バルバリシア「あら?メーガス3姉妹がいない…」

バルバリシア「……って、あなた、また寝るの?」

バルバリシア「ホント、よく寝るわね……」


美希「むにゃ…寝る子は育つって…」

美希「N太先輩が言ってたの……」ゴロン



バルバリシア「……もう」

バルバリシア「そんなところで寝たら、頭痛くなっちゃうでしょ?」


バルバリシア「……仕方ないから、膝枕してあげるわ」

バルバリシア「…ほら、来なさいよ」



美希「んふ~…ありがとなの~」ノソノソ


美希「…柔らかくて…気持ちい~の…」ムニャ


美希(…シアちゃん、なんだかお姉ちゃんみたいなの…)



バルバリシア「……ミキ、あなた、少しは髪のお手入れしないと…」

バルバリシア「…痛んでるわよ?」


美希「zzz…」


バルバリシア「ん……寝ちゃったのね…」


バルバリシア「まったく……」ゴソゴソ


バルバリシア「……髪は、女の命なのに…」スッ


スルッ…スルッ…


バルバリシア(……ちょっと、パサパサになっちゃってるわ…)


スルッ…スルッ…


バルバリシア(ミキの髪は…水分が足りないわね……)


スルッ…スルッ…


バルバリシア(…とりあえず、これくらいでいいかな…)


美希「……むにゃ…」



ガチャ…


スカルミリョーネ「……も、戻った…ぞ…」


バルバリシア「……あら、スカル…」

バルバリシア「ずいぶん遅かったわね……?」


スカルミリョーネ「……す、少し、迷っ…た…」


スカルミリョーネ「……な、なかなか手強かった…ぞ…?」


バルバリシア「…ああ、例の、ハルカとかいう……」


バルバリシア(確か、ミキの仲間…なのよね……?)


バルバリシア「……ところで」


バルバリシア「どうやら、カイナッツォがやられたみたいね」


スカルミリョーネ「……そ、そのようだ…な…」


バルバリシア「まあ、あいつはしぶといから…」

バルバリシア「今頃、そこら辺の魚にでも寄生してるんでしょうけどね…」


スカルミリョーネ「……あ、あいつら、侮れな…い…」



バルバリシア「……そういえば、アズサは?」

バルバリシア「一緒に帰って来たんじゃないの?」



スカルミリョーネ「あ……」


スカルミリョーネ「……あ、アズサ…ど、どこ…だ…?」


スタスタ…



バルバリシア(……ホント、マイペースなやつ……)



バルバリシア(……どうやら、ミキの仲間と戦う事になるのも….)

バルバリシア(そう遠くはなさそうね……)



バルバリシア(ミキ……)ナデナデ


バロン城 造船所

技師1「親方ー!」

技師2「無事だったんですね!良かった…」


響「うん!お前達も、無事で何よりさー!」



響「ところで……エン太郎を使いたいんだけど、いいかー?」


技師1「もちろんです!」

技師2「エンタープラ……エン太郎は、ちゃんと整備してあります。いつでも使えますよ!」



真「これは…ありがたいね!」


春香「あの、ところで…」


春香「飛空艇を操縦してもらいたいんですけど……お願いできますか?」



技師1「あ……」

技師2「……すみません、それは、できないんです」


響「だ、ダメなのかー…?」


技師1「親方のお役に立ちたいのはやまやまなんですが……」

技師2「我々は、新型の飛空艇を作らないと…」


響「なんで?ニセ王は倒したぞー?」


技師2「はい、それは聞いています」

技師1「…これは、親方の為でもあるんです!」

技師1「エン太郎が使えなくなった時の事も考えて……」



響「そ、そんな…!エン太郎がダメになるなんて……考えたくないぞ……」


真「うーん……」

真「響……気持ちはわかるけど、備えは必要だと思うよ…?」


春香「うん……みんなを探すために、必要なものだし…ね?」



響「ん……」

響「わかったぞ…」



技師2「…その代わり、親方には、これをプレゼントします」スッ


ドサッ


響「これは…?」

響(辞書?みたいに、分厚い本だなぁ……)

春香(これって……)

真(まさか……)



技師1「エン太郎の、取り扱い説明書ですよ!」


真(うわぁ…ボク、絶対ムリだ……あんなの、読めないよ……)

春香(全部読むのに、丸一日くらい、かかるんじゃ……)


響「よーし!自分、頑張って覚えるぞー!」


技師2「全部覚える必要はないですよ。必要な箇所に、付箋を付けてありますから」


響「そっか、ありがとなー!」



響「……ところで、新型飛空艇の名前は、もう決めたの?」


技師1「はい。『ファルコン号』っていう名前です!かっこいいでしょ?」


響「うーん……」





響「…よし、その子の名前は…ファル子にしよう!」



技師1・2「」



響「ファル子に会える日が、待ち遠しいぞー!」

飛空艇

ババババババ…


真「うわぁ…すごいなぁ!」キョロキョロ

真「こんなに大きい船が、空を飛ぶなんて…!」

真「なんか…感動…!」ジーン



春香(…そういえば)

春香(私、この世界に来たばかりの時も、飛空艇にいたよね……)

春香(あの時は、大きな舞台と勘違いしたっけなぁ……)



真「……ところで、進行方向はあってるのかな?」

春香「あ、どうだろうね?響ちゃんに、聞いてみようか」チラ



響「…へぇー、そうなのかー!」

響「意外だなぁ…」



真「…あれ?響、誰かと話してる……?」

春香「で、でも…ここには、私達3人しか……」



真「響!」

響「真?…どうしたんだー?」



真「それはこっちのセリフだよ…」

真「何をブツブツ独り言を言ってるのさ……?」



響「…ああ」

響「自分、エン太郎とお話してたんだぞー!」



春香・真「ええっ!?」



響「……ふむふむ」

響「2人とも、エン太郎が『これからよろしく』だってさ!」


春香「は、はぁ……」

真「よ、よろしく……」



真「……あ、そうだ」

真「方向は、こっちであってるの?」



響「…うんうん」

響「そうかー」


響「心配しなくても、ちゃんとあってるから大丈夫、だってさ!」


春香「な、なんか、頼もしい?ね……」

真「う、うん、そうだね……」




春香(響ちゃんのお株を、やよいが持っていったと思ってたけど……)


春香(さらに一歩先に行くなんて……)


春香(さすが、響ちゃんだね……)


できたら今日中に次スレを立てたい


あと、疑問なんですが…

オリキャラはダメなんですよね…?

オリキャラを出す予定はないけど、ゲーム内のモブキャラに勝手に名前付けたり、個性持たせたりするのはアウト?

別にいいんじゃないかと、ものまね士さんとかすでにそうだし

>>974
ですよねー…

ありがとうございます

トロイアの町

スタスタ…


春香「ここが、トロイアの国かぁ……」キョロキョロ

真「雪歩、どこにいるのかな?」キョロキョロ

響「きっと、ひとりで寂しがってるはずだぞー!」



春香「それにしても……」

春香「こーんな森の中に、お城があるなんてねぇ……」

真「なんだか、ジョギングでもしたい気分だなぁ!」

響「確かに、身体を動かしたくなってくるぞー!」



スーー…ハーー…



春香「うーん…空気がおいしい!」



女性「あら……?」

女性「旅の方ですか?」


春香「あ、はい。こんにちは!」ペコリ



女性「うふふ、森と湖と穴の国、トロイアへようこそ!」



3人「……ん?」


春香(聞き間違い……かなぁ…?)

真(森と湖と……なんだって?)

響(3つ目のやつ、明らかにおかしいでしょ!)


春香「あ、あの…穴って……?」


女性「ああ、穴について知りたいのなら…」

女性「…あのお店に行くといいわよ?」スッ


春香「あ、ありがとうございます…」



春香「………どう思う?」クルッ

真「もともと、穴が有名だったって可能性もあるけど…」

響「雪歩が掘ったって考えた方が、しっくりくるぞー!」


春香「…だよね」

春香「じゃ……あのお店に、行ってみよう!」


トロイアの町 パブ『迷宮』

ガチャ…


春香「………うわぁ」

真「穴だらけだ…」

響「まるで、迷路だぞー…」



マスター「ん……?」

マスター「…ごめんなさい、店は夜からなんですよ~」


春香「あ……すみません、ちょっとお尋ねしたい事が…」


マスター「?」



春香「この穴って……あなたが掘ったんですか?」


マスター「ああ、この穴はね…」

マスター「ここで働いていた女の子に、掘ってもらったんですよ~」


春香(雪歩…だよね?)

真(雪歩だ…)

響(雪歩以外、あり得ないぞー)



マスター「いやぁ~、私も最初は『ああ、店がめちゃくちゃになる~!』なんて思ってたんですがね?」


マスター「お客さんからは、なぜか大好評でして…」

マスター「『隠れ家っぽい』とか、『土の香りを楽しみながら飲む酒も、乙なものだ』とか、『お茶がうまい』とか…」


マスター「おかげで、前よりお客さんが増えちゃいましてね~」

マスター「ついでだから、店の名前も変えちゃったんですよ~」


春香「そんな事が……」

春香(よくしゃべる人だなー)


真「それで、その女の子は、今どこに?」


マスター「その子なら、お城の神官様に連れて行かれましたよ?」

マスター「…あれ?よく見ると…君達、3人ともかわいいね~?どう?ウチで働いてみない?」

マスター「今なら、時給割り増しでまかないもタダにしてあげるよ?それにしても、君達、あの子の知り合い?またウチに…」


春香「あ、ありがとうございましたー!」


タタタタ…



春香(…雪歩、なんであんな店で……?)

トロイア城 謁見の間

春香「……もういないんですか?」



アン「はい。つい先ほど、磁力の洞窟に向かわれたところですわ」


春香「そうですか…」

春香(もう少し早く来てれば……)



真「…それで、クリスタルはその洞窟にあるんですね?」


アン「はい。『ダークエルフ』という者が持っているはずです」


響「なんか、あからさまに悪そうな名前だぞー」


春香「もし、クリスタルを手に入れる事ができたら、一度、ここに持って来ますね?」



アン「……いえ。その必要はありません」

ドゥ(姉上……この者達に、委ねる事にしたのか…)


春香「え……?」


アン「クリスタルは、その力を発揮する時が来たのでしょう…」

アン「あなた方に託す事にします」


春香「え、でも……」


アン「……ハルカさん」

アン「あなた方に、話しておきたい事が……」


春香「?」


アン「あなた方は…クリスタルを集めているのですね?」


春香「集めている…というか…」

春香(むしろ、集めているのは仲間なんだけどね…)


春香「律子さんに、すべて奪われないために……」

春香「……まあ、もう残りひとつになっちゃいましたけど…」



アン「……いいえ。リツコさんは、まだ半分も集めていませんよ?」


春香「え?でも、律子さんはすでに3つ……」




アン「クリスタルは……全部で8つあります」


3人「ええ!?」


春香(いきなり、倍に増えたよ…)

春香(あ、でも……少し余裕があるって事か……)



アン「…光と影、昼と夜……全ての事には、表と裏があります」

アン「……それは、『この世界』も例外ではありません」


春香「ええと…つまり…?」


真「この世界にも、表と裏がある、って事…?」


アン「…その通りです」

アン「今、私達がいるのは『表の世界』」

アン「『裏の世界』は……」



アン「地底にある、と云われています」



響「地下にも、世界があるのかぁ……」

響(…そうゆうの、読んだ事あったな……)


アン「はい」

アン「そして、残り4つのクリスタルは、地底にあります」



春香「地底……」


春香(うーん……)


春香(なんだか、どんどん大げさになっていくなぁ……)

キリがいいので、次スレ立てて来ます


以降の投下は次スレにて

貼れてるのか


URLが貼り付けられない…

テストスレも使えない…

P「ゲームの世界に飛ばされた」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405694138/)

P「ゲームの世界に飛ばされた」2
P「ゲームの世界に飛ばされた」2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410099092/)

これで良いかい

次スレ立てました

P「ゲームの世界に飛ばされた」2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410099092/)


>>983は無視してください

繰り返します>>983は無視してください



>>984
あっ……カブった……

すいません…ホント

ありがとうございます



>>984>>985から飛んでください


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