千早「名探偵コナン?知らないわ。」 (60)

春香「えっ、この前知ってるって言ってたじゃん!」

千早「なんの話かしら?」

春香「ほらss紹介したときに、半年前くらいまでコナンss読んでたって言ってたよね?」

千早「えぇ、コナンssなら知っているわ。」

春香「ちょっ、どういうこと?」

千早「どういうこともなにも、コナンssを知っていると言ったつもりなのだけど…」

春香「名探偵コナンは?」

千早「知らないわ。」


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春香「いやいや、今回は今までで一番謎だよ!」

千早「名曲ね」

春香「だってコナンss読んでるのに名探偵コナン知らないって…どういうことなの千早ちゃん?」

千早「ふふ…それは秘密よ。」

春香「秘密にする意味がわからないよ…」

千早「…A secret makes a woman woman.」

春香「…いや、コナン知ってるよね?」

千早「知らないわ。」

千早「私は高校生アイドル、如月千早。同じ事務所で同級生の天海春香と遊園地に遊びに行って、 黒ずくめの男の怪しげな取り引き現場を目撃した。」

千早「取り引きを見るのに夢中になっていた私は、背後から近付いて来る、もう一人の仲間に気付かなかった。私はその男に薬を飲まされ、目が覚めたら…」

千早「バストが72になっていた。」

春香「元からだよ!」

千早「…くっ。」

春香「だから千早ちゃんはこの時こう動くのね。」

千早「せやかて春香。」

春香「で、そのあと伊織達と同じ動きで…」

千早「あかんで春香。」

春香「そのまま舞台下手にフェードアウトして…」

千早「ええんか春香。」

春香「で、このパートになったら今度は上手から出てくるのね。」

千早「なんやて春香。」

春香「で、最後は…こう。どう分かった?」

千早「分かったで春香。」

春香「コナンは…?」

千早「知らんで春香。」

響「んがー、自分のシュークリームがないぞー!春香、知らないか?」

春香「えっ…私は知らないよ。」

響「千早は何か知らない?」

千早「ごめんなさい我那覇さん、私も知らないわ。」モグモグ

響「そっか…二人とも疑ってごめんね。」

千早「いえ、いいのよ。気にしないで。」モグモグ

春香「…いや、明らかに千早ちゃんでしょ…」

千早「なっ…」

響「なに、騙したのか千早!」

千早「いえ…それは…」モグモグ

春香「じゃぁ今食べてるそれは何?」

千早「こ、これはお煎餅よ。」

響「なんだ、お煎餅か。また疑っちゃってごめんね、千早。」

春香「響ちゃんはもう少し人を疑うことを覚えた方がいいよ! それよりも…」ペロッ

千早「なっ!」

春香「うん、甘い。やっぱりこれはシュークリームだよね…千早ちゃん?もう言い逃れはできないよ。」

響「すごいぞ春香!まるで探偵みたいだっだぞ!」

春香「え、そんなことないよー。」

千早「春香…」

春香「なに?」

千早「…怪盗は鮮やかに獲物を盗み出す創造的な芸術家だけど、探偵はその後を見てなにくそつけるただの批評家にすぎないのよ。」

春香「…コナン…」

千早「知らないわ」

やよい「うっうー千早さん、春香さん!この黒のニットとグレーのニットとどっちが良いと思いますか?」

春香「うーん、どっちもやよいに似合うと思うけど…」

千早「断然グレーよ。」

春香「えっ、なんで?黒も似合ってるよね?」

千早「もちろん黒も似合っているわ。というかこの世に高槻さんに似合わない物なんてないのよ、春香。」

春香「う、うんそう…かもね。でもじゃぁなんでグレー?」

千早「だってねずみ色よ?動物の名前が入ってる色ってなんだか暖かそうじゃない?」

春香「千早ちゃん、やっぱりコ…」

やよい「千早さんに言われたのでグレーにしました。どうでしょう?」

千早「とっても似合っているわよ。」

やよい「うっうー、ありがとうございます!」

春香「…まぁ…いいか。」

響「…」

P「どうかしたか響?」

響「自分…やっぱり変なのかな?」

P「ん、急にどうした?」

響「昨日ね、インターネットの掲示板を見てたら…自分の方言が聞きにくくて気持ち悪いって…」

P「…それはひどいな。 でもな響、ああいうところはそういう悪口みたいのを書かれることが多いんだよ。だからそれをいちいち気にしてたら…」

響「うんそれは分かってる。でもね、一人じゃなくてたくさんの人がそう書いてたんだよ。それに、自分の方言が聞きにくいのはたぶん本当だし…アイドルにとって方言なんて邪魔なだけだよね…方言なんて…いらn…」

P「響…方言は言葉につけたアクセサリーだ。外したければ外してもいいけど、捨てちゃだめだ。そこにはお前がそこで育ったっていう大切なメッセージが込められてるんだからな。」

響「…プロデューサー…自分が間違ってたよ…そうだよね。自分、沖縄が大好きだもん!」

P「あぁ…おれはそんな響が大好きだよ。」





………

春香「うぅ…良い話だね…」

千早「…くっ。」

千早「…」ビクッ

スタスタ

千早「…」ハッ

スタスタ

千早「…」サッ

春香「黒い服着てる人とすれ違う度に反応するのやめなよ!というか絶対コナン知ってるよね!影響されすぎだよ!」

千早「…知らないわ。」



千早「逃げるなよ春香…自分の運命から逃げるんじゃねーぞ…」

春香「…なにが!?」



千早「あら、私は人を待つのって嫌いじゃないわ。長く待てば待つほど…会えたとき嬉しいじゃない?」

美希「それは遅れてきた千早さんが言う台詞じゃないって思うな。」



千早「真って…時々女の子みたいなこと言うわね…」

真「千早、それは僕に喧嘩を売ってるってことでいいんだよね?そうだよね?」



千早「ダメよね忘れちゃ…それが大切な思い出なら忘れちゃダメよ…人は死んだら、人の思い出の中でしか生きられないんだから…」

響「…今日は弟君の命日だったね…千早、自分も一緒にお参り行くさ。」



千早「あれれ~」

千早「おかしいぞ~」

あずさ「あらあら千早ちゃん、急に子供っぽくなっちゃったわね。うふふ、甘えたかったらいつきてもいいのよ。」



千早「分からないわ…どんな理由があろうと、殺人者の気持ちなんて分かりたくないわ。」

亜美「だよね→千早お姉ちゃん良いこというね→」



千早「理由なんているのかしら。人が人を殺そうとする理由なんて知らないけれど…人が人を助ける理由に論理的な思考なんて存在しないわ。」

真美「うんうん、千早お姉ちゃんの言うことは深みがありますな→」



千早「バーロー」

貴音「はて、『ばーろー』 とはどういった意味なのでしょうか。教えていただけますか、千早。」



千早「悪いな萩原…どうやらお前との約束は…」

雪歩「えっ、私なにか約束してた? うぅ…約束も覚えていられないダメダメな私は…穴ほって埋まってますぅ!」



千早「そう、私は怪盗。盗むのが仕事…たとえそれが、人の心でも…」

伊織「ふん、やよいのことは絶対渡さないんだからね!」



千早「分かっていたのに…私の居場所なんてどこにもないことぐらい…所詮裏切り者には居場所なんてないんだから…」

やよい「うっうー、千早さんの居場所はここですよ! 忘れちゃだめです!」



千早「また会いましょうプロデューサー…世紀末を告げる鐘の音が鳴り止まぬうちに…」

P「あぁ、明日10時だから遅刻するなよ。」



千早「ではお嬢さん、またいつか月下の淡い光の下で、お会いしましょう。」

律子「だから明日10時だって言ってるでしょ。」



千早「焦っちゃだめ。時の流れに人は逆らえないもの。それを無理矢理ねじ曲げようとしたら人は罰を受ける。」

小鳥「うぅ…この歳で彼氏がいない時点ですでに罰を受けてるピヨ…」

響「で、結局自分のシュークリーム食べたのは千早なの?」

千早「…」

春香「千早ちゃん、往生際が悪いよ。」

千早「…えぇ。そうね、確かに我那覇さんのシュークリームを食べたのは私よ。」

響「千早、なんでそんなことしたんだ?」

千早「待って我那覇さん。私が我那覇さんのシュークリームを食べたのが事実でも、それがイコール真実とは限らないんじゃないかしら?」

春香「限るよ!というか絶対コナン知ってるよね!」

千早「知らないわ。」

千早「そういえばプロデューサー」

P「ん、どうした千早?」

千早「私、昔から覚えてるけどよく意味の分からない言葉があるんです。」

春香「うわー、これはもうオチ見えたよ。絶対あれだよ。」

P「ん、なんだ?」

千早「バルシェ 肉買ったべか」

春香「案の定だよ! 変化球で来るかと思ったけどド直球だったよ。」

P「あぁ、それはおそらくロシア語だな。日本語にすると…『世紀末の魔術師』かな。」

春香「ってプロデューサーさんもコナン知ってたよ!」

P「知らないぞ」
千早「知らないわ」

春香「千早ちゃん、ご飯いこう!」

千早「えぇいいわよ。じゃぁポアロでいいかしら?」

春香「うん、すぐ下の階だし楽だもんね!」

ガチャ テクテク

春香「ってたるき亭だよ!」

千早「あら、ノリツッコミした割には面白くないわね。」

春香「…コナ」

千早「知らないわ」

春香「うー、ボイストレーニングだったのに、電車が遅れたせいで遅刻だよ。」

ガチャ

春香「遅れてすいません!電車が…」

千早「らああああああああああああん!!」

春香「!」ビクッ

春香「ちょっと、千早ちゃん…どうしたの? ねえ真…どうしたの…?」

真「らあああああああああああああああああああん!」

春香「えぇ真まで?…えっと…あずささ…」

あずさ「あらあらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

春香「あらあらん!?」

やよい「うっうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

春香「もうそれただのやよいだよ! 意味が分からないけど、春香さんは空気を読める子だってところを見せますよ!」

春香「しんいちぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

トレーナー「ちょっと天海さん。意味の分からないことを叫ばないで。」

春香「のワの」

やよい「うっうー!遊園地楽しいです!」

伊織「ふん、なんでこの伊織ちゃんが何時間も待たなきゃいけないのよ。そうだわ、ここを貸し切りにしちゃえばいいのよ。」

やよい「だめだよ伊織ちゃん!遊園地はみんなで楽しむものなんだよ! 自分達だけで独占しちゃうのは良くないかなって。」

伊織「わ、分かってるわよ。ちょっと言ってみただけよ。」

やよい「あっそうだったんだ。早とちりしちゃってごめんね!」

伊織「べ、別にやよいが謝ることじゃないわよ。」

千早「(高槻さん可愛いわ)」

春香「…」

千早「…」

春香「オチは!?というかコナンネタは!?」

千早「何を言っているの春香?」

春香「知らないよ!」

春香「あれ?なんか落ちてるよ。なんだろう?」

--------------
我は円卓の騎士なり
愚かで狡猾な
警官諸君に告ぐ
本日正午と14時に
我が戦友の首を弔う
面白い花火を打ち上げる
止めたくば我が元へ来い
72番目の席を空けて
待っている
--------------

春香「えっ、なにこれ…良く見たら色んな所にバラまかれてるよ。」

千早「…」

アナウンス「緊急事態が発生しました。今すぐ園内から避難してください。繰り返します…」

春香「こ、これは…」

千早「行くわよ、春香!」

春香「えっ…どこに?」

千早「分からないの?円卓の騎士が72番目の席を空けて待ってるって言ってるんだ。円盤上で72も席があるって言ったら…観覧車しかないじゃない。」

春香「…」ププ

千早「…っく。」

春香「何があったんですか?」

警備員「こら、こんな所にいてはダメだ。早く離れなさい。」

千早「…72番目のゴンドラは…あれね。」

スタスタ

春香「千早ちゃん!」

伊織「ちょっと、千早…」

やよい「千早さん。」

千早「あら。円卓の騎士は待ってなかったけど…代わりに妙なものが座席の下に置いてあるわ。」

伊織「そ、それって。まさか爆弾?」

春香「千早ちゃん!」

警備員「はやく降りなさい!」

千早「大丈夫よ。こういうことはプロに任せなさい。」

春香「…ってプロって誰!?」

警備員「と、とにかく…一周して降りてきたら引きずり出さなくては…」

ドカーン

やよい「千早さん!」
伊織「千早!」

春香「もしもし千早ちゃん?千早ちゃん!?大丈夫?」

千早『えぇ大丈夫よ。ただ今の振動で妙なスイッチが入ってしまったわ。』

春香「えっ…」

千早『水銀レバーよ…わずかな振動でも中の玉が転がり、玉が線に触れたらオダブツよ…』

春香「千早ちゃん爆弾の解体なんてできないでしょ。早く降りてこないと…」

千早『大丈夫よ、ハワイで親父に習ったから。』

春香「ハワイってなに!? 親父って誰!?」

千早『とにかく私の肉片を見たくなかったら爆弾を解体するまでゴンドラを動かしちゃだめよ。』

春香「で、でも…爆発まであと5分もないよ…」

千早『大丈夫よ…この程度の仕掛け、3分もあれば…』

春香「えっ?千早ちゃん、急に黙ってどうし…」

千早『勇敢なる挑戦者よ…君の勇気を称えて褒美を与えよう…』

春香「ちょ、ちょっと、何言ってるの!?」

千早『もう一つのもっと大きな花火の在処のヒントを…表示するのは爆発3秒前…健闘を祈る。』

千早『これがたった今、液晶パネルに表示された文字よ。どうやら爆弾を止めてパネルの電源が落ちると、二度とそのヒントは拝めなくなってしまうみたいね。』

春香「そ、それって…」

千早『つまり犯人は、最初から誰かをゴンドラに閉じ込めて、この文字を見せるつもりだったんでしょうね。』

春香「じゃぁさっきの爆発は…この近くに犯人がいるんだよね!?」

千早『この人ごみの中から犯人を特定するのは難しいわ…ただ、もう一つの爆弾の在処は見当がついてるわよ。』

春香「えっ…」

千早『さっきの紙に書いてあったでしょ?【我が戦友の首】って…。円卓の騎士は中世ヨーロッパ。あの頃の騎士は大抵、十字がデザインされた仮面をつけていたのよ。もう分かるでしょ?』

春香「びょ…病院の地図記号!?」

千早『えぇそうよ。それがどこの病院かは、ヒントを見たら連絡するわ。』

春香「連絡するって…ヒントが出るの3秒前…」

千早『もう電池が切れそうなの…じゃぁね…春香…』

春香「千早ちゃん…千早ちゃん!」

警察M「いかん…あと一分だ…」

警察S「皆さん!ここから離れてください!!」

春香「千早ちゃん!千早ちゃん!!!!」

伊織「春香、下がりなさい!もう間に合わないわ!」

やよい「春香さん、下がってください。」

春香「でもまだ千早ちゃんが…」

ドォォォン!!

春香「千早ちゃぁぁぁぁぁぁん!!!」

ブルブル

春香「…!千早ちゃんから、メール。」

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From 如月千早
Sub 無題
ヴぇい病院





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春香「って千早ちゃん打つの遅いから間に合わなかったんだ!無駄死にだよ!!」

伊織「春香…あんたって子は…」

春香「って、よく見たら下にまだ何かある。ひょっとして、こっちに書いたのかな?」

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From 如月千早
Sub 無題
ヴぇい病院






追伸
高槻さんのこと
かなり好きだったわ
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春香「やよいに送れや!!!!!!」

伊織「春香…」

伊織「まさかあの爆発で生きてるなんて…あんたもタフね。」

やよい「千早さん…本当に無事でよかったです。」

千早「ありがとう、二人とも。」

春香「まぁこのss的にシリアスな展開とかはないと思ってたしね。」

春香「でも千早ちゃん、もしあそこで死んじゃってたら、『如月千早 72番目のゴンドラで死す』とか書かれちゃうところだったね。」

千早「どういう意味かしら?」

春香「知らないわ(千早の声真似)」

ガチャ

小鳥「千早ちゃん、大丈夫?」

千早「音無さん…はい、大丈夫です。」

春香「どうしたんですか小鳥さん?」

小鳥「これを届けに来たのよ。」

やよい「うわぁー白くて綺麗な花です!」

伊織「コロンバインね。」

小鳥「えぇ、でも不思議なことに千早ちゃん宛に届いたんだけど、中には何故か高木社長へって書いてあったのよね。」

春香「…」

千早「…」

春香「千早ちゃん、このssってもう終わる感じじゃなかったの?もしかして、次回に続くとかそういう感じなのかな…?」

千早「…知らないわ」




終わり

おまけ

千早「春香、さっきの72番目の話なんだけど。」

春香「あれ、千早ちゃん怒ってる?ごめんね、冗談だよ。」

千早「まぁ…許してあげるわ。」

春香「えっ、許してくれるんだ。良かった。」

千早「えぇ…だって、アメイジング・グレイスは…許しの歌だから。」

春香「…なにが!?」

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『片栗粉入りコンドーム』





本当に終わり

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