凛「西木野SS総合診療所...?」 (217)


凛「なんだろうこの建物...。
病院みたいだし名前からして人物に心当たりはありまくりだけど...」

花陽「マキチャン...?」

凛「どうするかよちん?入ってみるかにゃ?」

花陽「病人でもないのにいいのかなあ...?」

凛「練習サボった真姫ちゃんを懲らしめるんだにゃ!探すならここしかないよ!」

花陽「そうだね...!
あの真姫ちゃんがサボりなんて理由が気になるし!」

凛「よし、お邪魔するにゃー!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405607356


真姫「あら凛、花陽」

凛「探すまでもなかったにゃ」

花陽「マキチャン!!」

真姫「ごめんね、いま結構混んでて、診察受けるのに結構時間かかるけど?」

凛「え?診察?」

花陽「真姫ちゃん違うよ、花陽達は診察を受けに来たんじゃなくて...」

真姫「話があるなら診察で聞くわ。
整理券もらって待ってなさい」

凛「あっ、ちょっと真姫ちゃん!」

花陽「待つしかないみたいだネ...」

凛「でも本当に忙しそうだったにゃ...」


ー2時間後ー

20番でお待ちの星空様ー、小泉様ー

凛「凛達の番にゃ!」

花陽「長かったぁ~...」


真姫「次の人どうぞー」

ガチャッ

凛「待ちくたびれたにゃ!」
花陽「真姫ちゃんお医者さんナノォ!?」

真姫「悪いわね。随分待ったでしょ」

凛「そんなことはどうでもいいにゃ!何で今日練習来なかったの?」

花陽「真姫ちゃんがサボりなんて心配で来ちゃったの...」

真姫「ああ、それはここのせいよ」


凛「ここのせい?」

真姫「今日オープンでね。
準備が忙しかったのよ。」

花陽「携帯で連絡してくれれば...」

真姫「病院では携帯の電源は切らなきゃダメだからね、連絡できなかったの」

凛「あっ、ごめんにゃ」電源オフ
花陽「ご、ごめんね...!」電源オフ

真姫「よろしい」

凛「で、ここ何なの?」

真姫「よく聞いてくれたわね」


真姫「ここはSSで患者さんの体に起こってしまった病気を診察する場所よ」

凛「病気?真姫ちゃん本当にお医者さんなの?」

花陽「すごい!SSとか難しい専門用語使ってかっこいいよ真姫ちゃん」

真姫「専門用語って程でもないけどね。あなた達も診察してあげようか?」

凛「凛は元気だよ?」

花陽「花陽も特に病気とかは...」

真姫「いや、あなた達。
見たところ結構ヤバイわ」


凛「凛達やばいの!?」

花陽「う、嘘...!!
ご飯食べれなくなっちゃうノォ...!?」

真姫「診察すれば分かるわ。
凛、こっちいらっしゃい」

凛「うう...怖いにゃ...」

真姫「楽にしなさい」

真姫「...うん...なるほどね...」ジロジロ


真姫「凛、あなたは"群発性猫語症候群"にかかっているわ」

凛「ぐ、群発性猫語症候群!?」

真姫「最近必要以上に語尾に「にゃ」が付くと思わない?」

凛「にゃっ!?」

真姫「図星のようね...」


真姫「語尾に"にゃ"を付ける分かり易いキャラ故にSSではそのイメージばかりが先行し、全てのセリフに"にゃ"がついてしまっているのね」

真姫「しかしSID、アニメ、漫画。
様々な媒体ではそれほど"にゃ"を付けていない...!!」

凛「た、確かに...!?」

真姫「多めに見積もっても5回に1回にゃって言うくらい...。
凛、あなたにはこの薬を処方するわ」

凛「お薬?なんの?」

真姫「にゃ止め薬よ。
3日飲めば収まるはずだわ」

真姫「でも飲み過ぎは厳禁。
にゃが消えてしまって(キャラ的に)死に至るわ」

真姫「用法用量を守って飲むのよ」

凛「はいにゃ」


真姫「次は花陽ね。
ここに座って」

花陽「緊張するよぉ...」

真姫「リラックスしてね」

真姫「ふむふむ...これは...」ジロジロ


真姫「花陽...あなたも病気ね」

花陽「えぇっ!?そんなぁ!?」

真姫「あなたは"デバンガネー症候群"にかかっているわ」

花陽「デ、デバンガネー症候群!?」

真姫「他のメンバーと比べて出番が圧倒的に少ないと思わない?」

花陽「うっ...!!!」

真姫「図星のようね...」


真姫「基本的に凛の横にいるだけ...。スレタイに出てくるのなんてかなり稀。」

真姫「特徴である声やキャラがイマイチストーリーとして発展させにくいためね」

花陽「た、確かに...?」

真姫「兄がいるという設定も公式があまり情報を明かさないので扱いにくいし...とても不憫な病気よ」

真姫「これは特に処方する薬はないわね。映画とSIDの続編の待ちなさい」

花陽「はい...」


真姫「まあ、ざっとこんな感じよ」

凛「真姫ちゃんすごいny...すごいよ!本物のお医者さんみたい!」

花陽「うん!花陽なんか頑張ろうって気持ちになったよ!」

真姫「ちょっと診察するだけなんだから、そんな褒めないでよね」

真姫「まあ、あんた達は 命に関わる病は見つからなかったからね。安心するといいわ」

凛「うん!真姫ちゃんありがとー!」

花陽「またね!」

真姫「はい、さよなら」


真姫「...」


真姫「花陽キチ症候群と米キチ症候群の話はしない方がいいわね...」


ー次の日ー

真姫「...ふう、この仕事もあまり楽じゃないわね」

真姫「はい次の人ー」

ことり「こんにちわ~」

真姫「あら、ことりじゃない。
どうしたのよ突然」

ことり「凛ちゃん達から聞いたよ?
病気見てくれるんだって?」

真姫「早速言いふらされたってわけね...。で?ことりは何しに来たの?」

ことり「せっかくだから診察してもらいにきたよ!」

真姫「遊び感覚で来られても困るんだけど...まあいいわ、ここ座りなさい」

ことり「はぁーい☆」


ことり「お医者さんとか久しぶりだなあ」

真姫「はいキョロキョロしない。
じっとしてなさい」

真姫「うーん...なるほどねぇ...」ジロジロ

真姫「ことり。
落ち着いてよく聞くのよ?」

ことり「え?うん」

真姫「ことりはホノキチ症候群の合併症としてヤンデレー症候群を発症、さらに軽めの小鳥型言語障害を引き起こしているわ」

ことり「ホノキチ症候群及びヤンデレー症候群、さらに小鳥型言語障害!?」

真姫「最近、海未が邪魔だなぁ...とか感じるんじゃないかしら?」

ことり「チュンッ...!?」

真姫「図星のようね...」


真姫「アニメでは穂乃果と海未の仲裁をしたり天然が入っていたりと天使色が強かったけれど、SSでは基本的にクレイジーサイコレズ」

真姫「あんたが穂乃果を想っている感じで始まるSSは基本的に嫌な予感しかしないわ...」

ことり「確かに...」

真姫「さらに心配なのが小鳥型の言語障害ね。」

真姫「セリフでも効果音でもチュンチュンチュンチュン。これは深刻よ。」

真姫「まあホノキチ症候群は流行病だから安心しなさい。」

ことり「よ、よかったぁ」ホッ

真姫「はい、これは幼馴染が3人で仲良くなれる薬...通称E・ハナシダナー。必ず飲むのよ。いいわね?」

ことり「はぁい...」


ことり「でも真姫ちゃんすごいね...。ことりの誰にも気づかれたくない気持ちがすぐ分かっちゃうなんて...」

真姫「確かにことりは色々抱え過ぎね...。ヤンデレー症候群は最悪の場合死に至る重病なんだから、早めに相談しなきゃだめよ」

ことり「うん...そうだよね...」

真姫「完治には時間がかかるかもしれないけど、この真姫ちゃんに任せなさい。必ず心透明なあなたにしてあげるわ」

ことり「....うん!ありがとう真姫ちゃん!」

真姫「お安い御用よ。またね」

ことり「バイバーイ!」


真姫「...頭に穂乃果の下着を被っていたことにはツッコめなかったわ...。心のカウンセリングが必要ね...」


真姫「さてと...SSについて勉強し尽くした私の予測からすると、これはμ'sのメンバーが全員くるパターンね」

真姫「問題は順番...か」

真姫「次の人ー?」

希「やっほー真姫ちゃん」

真姫「あら希じゃない」

希「面白そうな噂聞いて来ちゃったよ」

真姫「なるほど軽度の人から来るパターンね...」

希「え?」

真姫「なんでもないわ。
そこに座って」

希「はーい」


希「で?ウチもなんか病気にかかっちゃってる感じなん?」

真姫「いまからそれを見るのよ...。
ちょっと上着脱いでもらっていい?
あ、うんそれでいいわ」

真姫「ほぉ...ああ...なるほど」ジロジロ

希「どぉ?」

真姫「希、あなたは"突発性正式関西弁症"ね」

希「と、突発性正式関西弁症...!?」

真姫「最近エセ関西弁とかいってdisられるのが減ったんじゃない?」

希「ハッ...!!」

真姫「図星のようね...」


真姫「希は元々エセ関西弁キャラ...。最初の頃は関西弁が変だの声優が下手だの散々言われてたけど...」

真姫「SSだと書き手が関西弁に流暢すぎて不自然なところが無いのよ」

希「た、確かに...」

真姫「でもこれは特に生活に支障がでる病気でもないわね。エセ関西弁になれる薬よ。これでバランス取りなさい」

希「これで関西弁に憧れる中学生みたいな喋り方になってしまうん...」

真姫「元に戻るだけよ。気にしない方がいいわ」


希「でも以外やな。もっとスピリチュアルシンドロームみたいな病名言われる思てたわ」

真姫「まあ確かに希がマジでスピリチュアルな感じになっちゃうケースも見受けられるけど、全然軽度だからね。発症とまではいかないわ」

希「ウチは割と安全ってことやね」

真姫「ええ。μ'sで一番じゃないかしら」

希「そうかー。なんか安心したわ。
ありがとな真姫ちゃん」

真姫「いいのよ」

希「ほな帰るわー」

真姫「気をつけてね」


真姫「発症しかかっているのが、虐められ症候群...。希がいじめられるスレが増えてきている気がするわ」

真姫「...気をつけてね、希...」

休診

寝ます。
続きはまた明日。


ー西木野SS総合病院ー


ー翌日ー

真姫「ふあぁ、よく寝た」

真姫「今日は土曜だから朝から仕事ね。疲れるわ...」

穂乃果「まーきちゃんっ!」

真姫「ひゃあっ!!
えっ穂乃果!?なんでここに」

穂乃果「真姫ちゃん最近練習来てくれないから寂しかったよ~」

真姫「あぁだからわざわざここまで...って馬鹿でしょ!!
今何時だと思ってんのよ!!」

穂乃果「朝の8時だよ!」

真姫「あんた早起き苦手じゃなかったの...?」


穂乃果「真姫ちゃんに会いたかったのと、あと診察してもらいたくてー」

真姫「あぁ、なるほど。
朝早くじゃないと混むものね」

穂乃果「あとこの後漫画買いにいくから売り切れてたら困るなーって」

真姫「完全にそっちが本命じゃない!まあいいわ、ちょうど次は穂乃果あたりが来ると思ってたのよ。とりあえず中入りなさい」

穂乃果「うん!お邪魔します!」

真姫「別に家じゃないからそういうの言わなくていいわよ」


真姫「はい、それじゃ診察始めるわよ」

穂乃果「わわ、どうしよ真姫ちゃん、保険証忘れちゃったよ」

真姫「いいわよそんなの...じっとしてなさい」

真姫「ふんふん、これは...」ジロジロ

真姫「分かったわ」

穂乃果「穂乃果病気?」

真姫「あなたは"天然性タラシ症"と"ソーウケ症候群"ね。しかもかなり進行してるわ」

穂乃果「て、天然性タラシ症とソーウケ症候群!?」

真姫「最近、友達が必要以上にベタベタしてきたり二人きりになろうとしてこない?」

穂乃果「嬉しいよ!」

真姫「図星のようね...」


真姫「穂乃果、あなたの病気はあなた自身には危害を及ぼさないわ」

穂乃果「じゃあ心配はいらないんだね!よかった!」

真姫「良くないわよ。
あなたの天然性タラシ症はホノキチウイルスっていう菌を撒き散らして近くにいる人をホノキチ症候群にしてしまうのよ」

穂乃果「穂乃果のせいで病気になっちゃうの!?」

真姫「ことりはすでに発症していたわ...。他にも何人かかかっているかも...」

穂乃果「そんな...ホノキチ症候群になっている人が他にもいるなんて...。
全然分からないよ...。」

真姫「そうね、さっぱり見当もつかないわ...」


真姫「ソーウケ症候群は天然性タラシ症の合併症よ」

真姫「アニメで各キャラにフラグを乱立させまくった挙句この人懐っこくて従順な性格...。発病はまぬがれなかったわね」

穂乃果「そうなの...?」

真姫「ソーウケ症候群はそれ自体に危険性は無いけど貞操を失ってしまう事例が多いわ。気をつけるのね」

穂乃果「テーソウ...?」

真姫「まあこれは穂乃果以外は滅多に発症しないんだけど...ってこれ以上は難しいみたいね」

穂乃果「難しい話は無理だよぅ...」プシュー


真姫「はいこれ。スタンガンよ」

穂乃果「スタンガン...?
お薬とかじゃなくて...?」

真姫「まあ危ないと思ったら使いなさいよ。二人きりには気をつけて」

穂乃果「よくわかんないけど...
ありがとう...」

真姫「大丈夫よ死なないから。
ところで漫画買うんじゃなかったの?」

穂乃果「あっーー!そうだった!
ありがとう真姫ちゃん!また来るね!」

真姫「また来てどうすんのよ!!
はいはい、早く行きなさい」

真姫「...最近多いからね。
本当に気をつけなさいよ穂乃果...」


真姫「さてと...そろそろ嫌な感じになってきたわね...気が抜けないわ」

真姫「次の人どうぞー」


コンコン

絵里「ハロー真姫。診察を受けに来てあげたわよ!」

真姫「ついに来たわね...もう診察いらないくらいあからさまな奴が!」

絵里「何ブツブツ言ってるのよ」

真姫「結構ハッキリめに喋ってるわよ。診察に来たんでしょ、こっち座りなさい」

絵里「なんで私が考えてることが分かったのよ...さすが真姫ね」

真姫「もうつっこまないわよ。相当進行が進んでるみたいね」


絵里「ここに座ればいいのね」

真姫「そうよ、座るくらいは出来るのね。...うん、とりあえず口開いてるから閉じなさい」

真姫「...ふむふむ...こ、これはっ...!!」

絵里「な、何!?
私病気!?ガン?ガンなの?」

真姫「絵里...どうか気を落とさないで」

絵里「やだ!エリチカ死にたくない!」

真姫「あなたは...PKEウイルスに感染しているわ...」

絵里「...PKEウイルス?」ポカン

真姫「最近自覚ナシでおかしなことを言ったり、みんなにツッコミを入れられることが増えたと思わない?」

絵里「いや、特に...?」

真姫「図星のようね...口閉じなさい」



真姫「ポンコツだということは予測していたけど...ここまで来てるなんて...」

絵里「もしかして私ヤバイ?注射する...?」

真姫「...ハッキリ言って、もう治療は不可能よ。PKEウイルスが全スレに転移していて...賢さは雀の涙ほども残っていない...」

絵里「注射...?注射するの...?」

真姫「私に出来ることは、このKKE細胞を絵里の体に投与して、進行を遅らせることくらいよ」

絵里「注射は無いのよね?」

真姫「KKE細胞を注射します」

絵里「いやあああああ!!!!」


絵里「待って本当にダメ!!
注射とか、大体なんで針なのよ!!」

真姫「大人しくしてなさい!
ポンコツになりたいの!」

絵里「お願い真姫!!お願い一生のお願い、真姫、バカーー!!」


ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー

絵里「はあもう、びっくりしたわよ、突然注射なんて」

真姫「ごめんね。でも急を要してたのよ」

絵里「いや、いいのよ。
にしても真姫も頑張ってるのね。無理は禁物よ。」

真姫「そうね、少しは休むことにするわ」

絵里「ハラショー。
あ、そろそろ帰らないと!
たまには練習にも顔出すのよ。」

真姫「ええ。絵里も定期的に来なさいね」

絵里「ええ、じゃあまた今度」

真姫「またね」


真姫「...久しぶりに見たわね...」


~その夜~

真姫「穂乃果は最近ちょっと黒めのSSも増えたわね。腹部黒化症候群の凶兆かしら...」カリカリ

真姫「うーん、絵里はPKEが深刻だけど、軽度のホノキチ症候群も引き起こしてるわね...まとめておかないと」カリカリ

真姫「...」

真姫「っと、いけない。
つい頑張り過ぎたわ」

真姫「絵里にも言われたし、ちょっと早いけど今日はもう休診にしようかしら」

真姫「うーーん...疲れたわ。
さっさと片付けて寝ちゃいましょう」

ドンドンドン

真姫「...?こんな時間に誰よまったく...もう終わろうとしてたのに厄介な客ね...」

真姫「適当に追っ払っちゃおうかしら...そうよね。休診にするつもりだったんだからそれで問題ないわ」

ガチャ

真姫「すいませんもう今日は」

にこ「あっ真姫ちゃん久しぶり~」

真姫「入りなさい」


にこ「すごい。
凛や希が言ってるから冗談だと思ってたけど立派な診療所じゃない」

真姫「でしょ?
結構費用かかってんのよ」

真姫「ところでにこちゃんなんでこんな時間に」

にこ「いや最近練習来ないし、診療所とか気になるから行くのに丁度いいと思ってたんだけど、買い物してたらこんな時間になっちゃったにこ☆」

真姫「まったく...でも他のお客さんもいないし、丁度いいわね」

にこ「そうね、空いてるし」

真姫「都合がいいわ」

にこ「都合...なんで?」

真姫「こっちの話よ」


休診

眠いので今日はここまで
明日で多分完結します

ー西木野SS総合診療所ー


にこ「ここに座ってればいいの?」

真姫「ええ、準備してくるからちょっと待ってて」


真姫「...」

真姫「にこちゃんが来た...!!」

真姫「夜中に!にこちゃんと!密室に!二人きり!」

真姫「これは職権乱用してアダルティなお医者さんごっこをするチャンス、えーとローションはっと....」ハァハァ


真姫「ってウオオオオ落ち着け私!!!」パーン!!!

真姫「...」

真姫「...あぶない、理性が飛んでしまうところだったわ」




真姫「私のニコニーシンドロームも薬じゃ押さえられなくなってきたわね...潮時だわ」

真姫「...にこちゃんを前にして耐えられるかしら...いいえ、できる。やるのよ真姫。ヤらずにやるのよ...!!」

真姫「くっ...でもにこちゃんを前にするだけで顔がにやけるわ...!!どうすれば...!!」


にこ「真姫ちゃん遅いわね...」

真姫「お待たせ」

にこ「もう、遅......真姫ちゃん、なんでマスクとサングラス?」

真姫「...気にしないで。医師の正装よ」

真姫「(表情を悟られないだけ冷静に診察できる...はず)」

真姫「とりあえず診察を始めるわね。じっとしてて...」

にこ「はーい」

真姫「...」ジロジロ

にこ「...」

真姫「...」ジロジロ

にこ「まだー?」

真姫「(見えにくい)」


真姫「ごめん、にこちゃん。
ちょっと見にくいから触診してもいいかしら?」

にこ「は?いやサングラス外せばいいじゃない」

真姫「できないのよ...お願い」

真姫「(ニコニーシンドロームのせいでにやけ顔がおさまらない....)」

にこ「仕方ないわね...変なところ触らないでよね」

真姫「当たり前でしょ」

真姫「(すごい役得な展開になったけど理性を保てる自信がない)」


にこ「で?どこを触るわけ?
やっぱ心臓とか?」

真姫「ん?別にどこでも」

真姫「...」

真姫「...し、しししし心臓!!?」

真姫「(心臓ってそのつ、つまり...む、む、胸....)」

にこ「それとも背中?」

真姫「せっせ、せ、背中!!?」

真姫「(背後を私にあずけるっていうの!!?)」

にこ「任せるからさっさとしてよねー。にこ早く帰ってご飯作らないと」

真姫「う...じゃ、じゃあ、いくわよ...!」


ムニィ

ムニムニ

真姫「...診察は終わったわ」

にこ「...なんでほっぺなのよ」

真姫「うちはそういう場所なのよ...」

にこ「ほっぺ触って診察とか意味わかんないだけど...」

真姫「(耐えた...!!なんとか理性を保ってほっぺで踏みとどまった!!)」

真姫「(...ていうかヘタレた...。そうよね、考えてみればヘタレの私がこの場面でにこちゃん襲ったりできるわけないじゃない...)」

にこ「で?結果はどうだったの?
アイドルは健康管理も大事だからね、にこは自信あるニコ☆」

真姫「...それは」


真姫「...正直認めたくないわ。
にこちゃんはもう病気を発症してる...」

にこ「えっ!?ウッソォ!?
にこ全然体調いいわよ!?」

にこ「冗談よしてよ真姫ちゃん...!!」


真姫「体調とは関係がないのよ...。
触って確かめたんだもの、間違いないわ...」

にこ「そんな...どうして...」

真姫「なんで...なんでよりによってにこちゃんがこんな病気に...ッ!」


真姫「ソーウケ症候群に!!」


にこ「ソ、ソーウケ症候群!?そ、そんな....!!!」

にこ「...いや何よそれ」


真姫「普通は穂乃果くらいしか発症しない病気なのよ!!」

真姫「でも...迂闊だった。総受けという程ではないにせよ、最近にこちゃんがやたらモテるSSが多いことに全く気づかなかった...!!」

真姫「普通に楽しく読んでた...!!」

にこ「ちょっと何わけの分からないこと言ってんのよ、にこに分かるように言ってよぉ...」

真姫「...つまり、みんなにこちゃんが大好きになっちゃう病気よ。
LOVEの方で...」

にこ「...それって、大丈夫?」

真姫「大丈夫じゃないわよ!!
主に私のメンタルが!!」

真姫「そりゃちょっとは見てたいけどね!?」

にこ「助けなさいよ!!」


真姫「(...ハッ)」

真姫「(何取り乱してるのよ私。
にこちゃんが不安そうな目で私を見てる...)」

真姫「(サングラスで大切なものまで見えなくなったのかしら...。患者の不安を取り除くのが医者の仕事なのに、私ったら自分が慌てて不安を煽るようなことを...!!)」


真姫「...にこちゃん大丈夫よ、安心して。私が付いてるのよ?」

にこ「にこ...病気だったなんて...今まで大きな病気にもかかったことなくて、風邪くらいしかなくて...不安で...」

真姫「ごめんね、大丈夫よ。
ソーウケ症候群なんて大層な名前だけど、にこちゃんのソーウケ腫瘍は全く育ってない」

真姫「私が慌てただけで実はそんなになかったのよ、矢沢にこ総受けなんてジャンルはね...!!」

にこ「...本当に?」

真姫「大丈夫、このままメジャーなジャンルとして蔓延することはほぼ無いわ!」

真姫「それに、にこちゃんには決定的な治療薬がある。それさえあればソーウケ症候群なんて怖く無いわ」

にこ「治療薬って...?」

真姫「私よ」



にこ「真姫ちゃんが...治療薬...?」

真姫「そうよ。
にこちゃんをどうこうしようなんて言わない。でもね、文字通り私がにこちゃんを守るわ!!」

真姫「私が側にいてにこちゃんを守る。
何故なら、患者を守るのがこのドクター西木野の仕事だから!」

にこ「真姫ちゃん...」

真姫「...だから、にこちゃんはそんなに怖がることないのよ?だってにこちゃんがみんなにモテモテなのはいつものことじゃない。なにせ宇宙ナンバーワンアイドルなんだから」

にこ「...」

にこ「...ふふ、そうね。私としたことが、何を怖がっていたのかしら。」

にこ「どめどめどめ~!
だってにこにーはぁ、皆のモノ!だもんね!」

真姫「気持ち悪い」クス

にこ「何よぉ!?
せっかく元気出したのにぃ!!」


にこ「はぁ、でもよかったわ安心した。
真姫ちゃんありがとね。にこはもう帰るわ」

真姫「待ちなさいもう夜更けよ。
送ってくわ」

にこ「えっ悪いわよ」

真姫「何言ってるの守るって言ったでしょ。支度してくるからちょっと待ってて」



真姫「...」

真姫「何を言っているのかしら私は...」

真姫「ニコニーシンドロームにかかっている私が...一番危ない存在なのに...!」

真姫「私がにこちゃんを襲うのなんて定番中の定番じゃない!何が治療薬よ...毒薬の間違いだわ」

真姫「大体ニコニーシンドロームの影響で今でも顔がこんなににやけて」鏡チラッ

真姫「...あれ?」



真姫「にやけて...ない。
口角上がってないし目尻も下がってない!」

真姫「知性溢れるこの美貌!
いつもの私だわ!」

真姫「そんな...ニコニーシンドロームはもう治療が追いつかない程に進行していたのに...なんで...」

真姫「...まさか、治療法?
素直ににこちゃんに対する想いを告げて、にこちゃんの側にいることが、ニコニーシンドロームの治療法だっていうの...?」

真姫「だからさっきまで触れ合ったり、守りたいって心から告げたことでニコニーシンドロームが緩和された...ってこと?」

真姫「...なるほど。確かにおかしくなっちゃう私はいつも素直じゃなくて、想いを溜め込んで、嫉妬して...。素直に側にいるなんてことできなかったものね」

真姫「私がにこちゃんの治療薬だなんて...とんでもないわ。にこちゃんが私の特効薬だったのよ...」


真姫「待たせたわね、行きましょ」

にこ「やっと帰れるわ~。きっとここあもこころもお腹すかせて怒ってるわよ」

真姫「それは...謝らなきゃいけないわね...」

にこ「...まあ夜道からにこを守ってくれてるからそこは許してあげるわ。」

真姫「ありがとう...」

にこ「....!?」

真姫「...何よ。その顔」

にこ「真姫ちゃんが...素直....!!
こわい...!!」

真姫「何がおかしいのよ!!」

にこ「だっていつもの真姫ちゃんなら「ソウヨ!カンシャシナサイ!」...とか言いそうなのに」

真姫「...まあ私も変わろうとしてるのよ」

にこ「にこはいつもの真姫ちゃんでもいいけどなあ」

真姫「そう言ってくれるとありがたいわね」

にこ「きょ、今日の真姫ちゃん本当にこわいー!」



~数日後~

真姫「...」

ことり「...」

真姫「...うん。
血糖値も正常、ことり。完治よ!」

ことり「本当に!?
よかったぁ~~」

真姫「よく頑張ったわね。
ホノキチ症候群は完治が本当に難しいのに...」

ことり「ううん、真姫ちゃんのお陰だよ。今考えたら穂乃果ちゃんの下着をかぶって出歩くなんて、ちょっとおかしいもんね」

真姫「ちょっとどころじゃないけど、ことりの口からまともな言葉が聞けて涙が出そうだわ」

ことり「ふふっ。
じゃあこの穂乃果ちゃんの下着で拭いて?」

真姫「あんた本当に治ってるの?」


ことり「冗談だよ。
ところでことり他の病気もあったよね?
そっちは大丈夫なの?

真姫「小鳥型言語障害は、平気みたいね。ヤンデレー症候群だけど...海未に対する意識はどう?」

ことり「海未ちゃんか...
前みたいに邪魔...とかは思わなくなったけど、なんというか、変なんだよね最近」

真姫「...変?」

ことり「そう。前のことりみたいに穂乃果ちゃんにやたらベタベタしてるというか...ことりの考えすぎかもしれないけど」

真姫「まあ海未ならホノキチ症候群はかかっててもおかしくなさそうね...。
でも海未は意志が強いから治療も簡単だと思うわ。今度来るよう言っておいてくれる?」

ことり「うん!わかった!」


~その夜~

真姫「ことりは完治と...。
凛も昼間見た感じだと着実に"にゃ"が減っていたわ」

真姫「希も最近カップリングが増えてきていい傾向ね。花陽は...まあ前よりマシになったけどやっぱり増えないわねぇ...。どうしたものかしら。」

真姫「にこちゃんも正常で...ん?
あれ?穂乃果のカルテが無い...?」

真姫「やだ、どっか行っちゃったのかしら。おかしいわね、ちゃんとここにしまったハズ...」



ガタッ

真姫「!?」

真姫「だ、誰!?誰かいるの!?」

真姫「もう休診のはずよ!
どこから入ったの!?大人しく出てきなさい!」


ーーーふう。

やれやれ。ばれてしまいましたか。



休診

眠いので中断します
今日で完結っていったのにごめんなさい

ー西木野SS総合診療所ー



真姫「...こ、この声...まさか...」

真姫「海未...!?」

海未「ふふふ、声だけで分かるなんて流石真姫です...」スタスタ

真姫「いや普通に分かるし、メンバー的に考えてあなたしかいないし...」

真姫「というか...一体どうやって忍び込んだっていうの...」

海未「まるで私が来たことに憤っているようですが、私はあなたに呼ばれたから来たのですよ真姫?」

真姫「いやどうやって入ったかって聞いてんのよ」

海未「鍵が閉まっていたので壊させていただきました」

真姫「ぶん殴るわよ」


海未「怖いですね。医師が人を傷つけてはいけませんよ」

海未「ところで真姫、先ほど何か探していませんでしたか?」

真姫「あっ...そういえば...穂乃果のカルテ....!!」

真姫「なによ海未、もしかしてカルテの場所が分かるの?」

海未「知りたいのですか?」

真姫「知ってるのね?」

海未「フフ...真姫が探してるのはもしかしてこれですかね....?」スッ

真姫「お前かよ」


真姫「あんたそれ言いたかっただけでしょ!言い回しがイチイチ腹立つわね!なんかの病気とみたわ!ちょっとここ座りなさい!」

海未「嫌です」

真姫「はぁ!?
ていうか穂乃果のカルテ返しなさいよ!」

海未「お断りします」

真姫「マネシナイデ!!」


真姫「...どうしたの海未?
なんかあなた、変よ?」

海未「変ですか...そうかもしれませんね」

海未「ですが真姫、あなたの診察は受けられません」


真姫「ど、どうして!
海未、今あなたは病気なのよ!」

海未「そんなこと、どうしてわかるんです?」

真姫「それは私が医者だからよ!」

海未「違うでしょう?
あなたは音ノ木坂高校の学生です」

海未「未成年の診察など、危なっかしくて受けられませんよ」

真姫「(い、勢いだけで始めたSSに現実的なツッコミ....!!!)」

真姫「(この海未...冷めてる。
異様に鋭いし、これはシリアス症候群の症状...病気はひとつやふたつじゃないってこと...!?)」

真姫「(もしかして、すでに手遅れなのかもしれない...海未がどれほどの病気を抱えているか、想像もつかない...!!)」


海未「それにしてもこの穂乃果のカルテといい、学生の分際で女性の情報を溜め込んで....いかがわしいにも程があります」

真姫「わっ、私はそんなつもりじゃ!!」

海未「事実あなたは沢山の女性の情報を握っている...見損ないましたよ真姫」

真姫「あんた言わせておけば好き勝手に物を言って....!
私はただ人の悩みを聞いていただけよ!あんたにとやかく言われる筋合いはないわ!」

海未「...確かに他の人間の悩みを聞いていたことに文句など言いません。私が言っているのは...」

海未「あなたが穂乃果にしたいかがわしい行為のことを言っているのですよ?」

真姫「はぁ!?」


真姫「(独占欲と被害妄想...!!
相当進行したホノキチ症候群の症状...!!)」

真姫「...なるほど、私が穂乃果を診察したことに怒っているのね。
カルテも私が所持していることが許せないから奪った...ってところかしら?」

海未「...そう...なのでしょうね。
きっとそんなところでしょう。」

海未「あなたが穂乃果を舐めるように診察したこと、穂乃果に触れたこと...考えるだけでイライラする」

真姫「(病気が多すぎて、感情の判断が自分でも出来てないのね...)」

真姫「(しかし、マジにやばいわ...。
これ完全に鬱ストーリーの流れじゃないの...私殺されちゃうかも)」

海未「ですが、そのイライラなどどうでもいい程に、真姫。あなたを見ていると興奮する...」

真姫「...ん?」

海未「ああ、真姫...」


真姫「...え?海未今なんて...?」

海未「真姫...あなたは私が穂乃果のカルテを取り返すためにここに来た...そんな言い方をしましたが、違います」

海未「私がここに来たのは、この興奮をおさめる為です...あなたでね」

真姫「...!!!」

真姫「ちょ、ちょっと待って海未!
落ち着いて!落ち着いて!私達女の子同士よ!?」

真姫「(しまった!!!最近のSSを読んでれば普通に気づくことだったのに!!)」

真姫「(最近多いと思ってたのよ...!!
しかも狙ったように海未ばっかり!!)」

真姫「(海未は...海未は...!!
"突発性男根発芽症候群"!!!)」

海未「もう私達は女の子同士とか関係ないのです!」ヌッ

真姫「図星のようね!!!」


真姫「(まずい!すごくまずい!
刺されるかもとは思ってたけどまさか挿されるなんて!!」

真姫「(本当にやばい、あの病気は診察するの初めてだから治療法が分からないし、合併症で"持続性発情症"も発症してる...!!)」

真姫「(この海未、シリアス症候群、男根発芽、持続性発情症、あと軽度の中二病...)」

海未「逃げても無駄ですよ真姫」

真姫「うわっ」

フワッ
クルン ドシャッ

真姫「いったあ!!」

海未「捕まえましたよ...」

真姫「何よ今の体術!!」

真姫「(そして原作以上に強キャラ!!"若年性強靭症"!!
どんだけ発症してんのよぉ!!)」


真姫「やめなさいよ海未!
なんでこんなことするの!」

海未「さっきも言ったでしょう?
欲求が抑えられないのですよ...」

真姫「本当にやめて!
海未は元々こんなことする人間じゃない!そうでしょ...?」

海未「...説得しても効果が無いことはあなたが一番分かっているはずです...」

海未「私は...自分でも知らないうちにこんな人間になってしまった...。
こんな汚らわしいものまで生やされて...正気でいれると思いますか?」

真姫「...海未」

真姫「...なら!私がなんとかする!
もちろん私は学生よ、でも!患者の為だったら私はなんでもする!」

海未「ならば大人しくしていてください!今は欲望に従っている方がずっと...ずっと楽なのです!」

真姫「...そんなっ!!」


真姫「....っ!!」

真姫「...」

真姫「...分かったわ」

海未「...!」

真姫「好きにしなさい。
海未が私で満足して他の子を守れるなら、それが私の役目だわ...」

海未「真姫...いいんですね?」

真姫「ええ...。ただ条件があるわ」

海未「私が聞き入れるとでも?」

真姫「私をちゃんと愛して...」

海未「...っ!?」



真姫「私だって初めてなの。
もし海未が愛してくれるなら、私は受け入れるわ。」

海未「そ、それは」


真姫「...」

真姫「...今、悲しそうな顔になったわよ」


海未「...っ!」

真姫「...SSに出てくる男根発芽を起こした海未なら、口先だけでも愛してると言ってくれるわ」

真姫「言わなくたって、とっくのとうに無理矢理あたしに手を出してる」

真姫「海未、あなたはまだ、元々の人格が残ってる。そうでしょ?」

海未「...違います」

真姫「じゃあ何故私に愛してると言えないの?なぜそんな悲しそうな顔をするの?」

真姫「...他に、真に愛してる人がいるからじゃないの...?」

海未「っ!!違います!!」

真姫「...図星のようね」


海未「あなたッ!
自分が今どういう状況か分かってるんですか!!」

海未「今の私は誰だっていいんです!汚らわしい獣なのですよ!」

真姫「違うわ...!!
あなたは好きな人に想いも伝えられない繊細で可愛らしいただの臆病な女の子よ...!!」

海未「...ッ!!」

真姫「...あなたが診察を受けないのは、私が学生だからとかそんな理由じゃない...」

真姫「普段のあなたは好きな人の性別、もう一人の親友。様々な障壁や不安に押し潰されそうになって、常に悩んでいた」

真姫「でも病気になれば、そんなこと気にしなくていい。
ホノキチとして振る舞えばいくら好きな人に好き勝手しても許されるし、男根発芽症にかかったなら欲望に従って思い悩むこともない...!!」

真姫「あなたは、病気を盾にして好きな人から逃げる口実を作ってるだけよ!!だから病気にしがみついて治そうとしない!!」

海未「違います!!」

真姫「いいえ図星よ!!!」


真姫「決めたわ!
あなたに正常な心があるのなら、責任を持って私が治療する!」

海未「あなたに何がわかるんです!
ただの学生のあなたに...私の何が...!」

真姫「...分かるわよ。
だって私は生まれながらのスーパードクター、真姫ちゃんなんだから」


真姫「...海未、もっとよく周りを見て。確かにあなたはおかしなキャラクターにされたり勝手に色々生やされたり、不愉快なSSが多々あるかもしれない」

真姫「でもね?嫌だったら見なければいいのよ。嫌いな物からは目を逸らせばいい」

真姫「でも!好きな物から目を逸らすのはダメよ!好きならば真正面から素直に堂々と向かって行きなさい!」

真姫「...それが病気を治すただ一つの手段よ」

海未「...」ポロポロ


海未「...」

海未「...くっ...うう...」ボロボロ

真姫「海未...分かるでしょ?」

海未「...が...れば...」

真姫「え?」

海未「...ッそれが出来れば!!」ガバッ

真姫「きゃっ...!?」

海未「それが出来るなら最初から苦労はしません!!!」

海未「私にはこうするしかないのです!!」

真姫「(...まずいっ!)」


バァン!!

真姫「!?」

海未「...ッ!誰です!」

海未「...あ」


穂乃果「...」



真姫「...穂乃果」


穂乃果「...」スタスタスタ

海未「...!」

パァン!!

海未「...ッ」

穂乃果「...」


穂乃果「...最低だよ」


穂乃果「海未ちゃんは最低だよ!!」


海未「穂乃果、ちがっ...違うんです。これは...これは」

穂乃果「...」

海未「私は...ううっ、私はただっ...」

穂乃果「...なんで」

海未「...」

穂乃果「なんで...穂乃果に言ってくれなかったの?」ポロポロ


海未「...えっ?」

穂乃果「だって、海未ちゃん最近変だったし...こんな夜遅くになっても家に帰ってないし...穂乃果、心配で...!」

穂乃果「親友なんだから...!!
苦しいんなら相談してよぉ...!!」

海未「...穂乃果...」


穂乃果「思い病気だって事隠して...!一人で苦しんで...!
それで死んじゃったらどうするつもりだったの!?」

海未「...それは」

穂乃果「海未ちゃんはいっつもそうだよ!私にはガミガミ言うクセに自分のことは穂乃果に隠してばっかり!」

穂乃果「隠れて無理する海未ちゃんなんて...嫌いだよ!最低だよ!
海未ちゃんの馬鹿!!うぁぁぁーーん...」

海未「穂乃果...」

海未「私が病気だって...気付いていたんですか...?」

穂乃果「...違うよ。
今さっき真姫ちゃんがメールしてくれたの。海未ちゃんが病気で危ない状態だから、今すぐ来てくれって...」

海未「...っ!」バッ

真姫「...なによ、嘘は言ってないでしょ。あの状況で何もしないでされるがままでいると思う?」


真姫「まあいいわ。今日は二人とも帰りなさい」

海未「...ま、真姫」

穂乃果「真姫ちゃん、海未ちゃんはもう大丈夫なの?助かるの?」

真姫「もう大丈夫よ。
薬は処方したし、たっぷりお説教もしたから。」

穂乃果「よかった~!さすが真姫ちゃん!」

真姫「当然でしょう。ドクター西木野と呼びなさい」

穂乃果「ほら海未ちゃん。
真姫ちゃんにお礼!」

海未「あぁ、はいありがとうございます...」

海未「...本当に、ありがとうございます」

真姫「...いいえ。
気・を・つ・け・て、帰るのよ」

穂乃果「は~い!」


穂乃果「海未ちゃんはやくー!」



海未「はい、今行きます」

真姫「ほら。呼んでるわよ」

海未「...真姫。私は大丈夫なのでしょうか」

真姫「え?」

海未「私は穂乃果と肩を並べて、正気でいられるでしょうか。そもそも...こんな汚らわしい体で穂乃果の隣に立つ資格が...あるのでしょうか」

真姫「まだそんなこと言ってるのね」

真姫「...これはにこちゃんが教えてくれたんだけど。正面から素直に接していれば、正気でいられるハズよ。どうせ今まで素直に接したことなんて無いんでしょ?」

海未「うっ...素直、ですか」

真姫「そう。
嫉妬、悩み、そういった感情が一番病気に障るわ。せっかくなんでも話せる親友がいるんだから、素直になってさっさと病気治しなさい」

海未「...はい」

真姫「...ほら、穂乃果が待ってるわ」

海未「しかし、なんとお詫びすればいいか...」

穂乃果「うーみーちゃーん!!
はーやーくー!!」

海未「...すみません。後日必ず」

真姫「そうね。
もう診察の必要はなさそうだけど」


真姫「っはぁ~~~」

真姫「まったく、散々な目にあったわねえ...。穂乃果が来てくれなかったら私どうなってたのかしら...」

真姫「しかし、海未も贅沢よね。
好きな人があんなに尽くしてくれてるっていうのに...いやそれが辛いのかしら」

真姫「親友か...」

ダーリンベイベー!

真姫「ん?メール...」



ーーーーーーーーーーーーーーーー

真姫ちゃん今暇??

暇だったらかよちんを慰める会を始めるから今すぐラーメン屋まで来るにゃ(≧ω≦)ノ


真姫「...もう、今何時だと思ってんのよ...理由くっつけといて結局いつものラーメンじゃない...」

真姫「...まぁ、確かに花陽がかわいそうだし、これは私が行ってあげないとダメね」

真姫「あー、最近仕事ばっかりでラーメンとかいつぶりかしら...」


バタバタ


パチン


~数日後~

真姫「...ふんふん」

真姫「うん!だいぶ良くなったわね。病気は殆ど治ってるし、その悪性腫瘍もどんどん退化してってるみたい」

真姫「治るのは時間の問題よ。頑張ったわね海未」

海未「...本当になんとお詫びをすればいいか...。私は真姫になんてことを」

真姫「いいのよ。
人間誰だってああいう時期はあるわ」

海未「無いと思いますが...」

真姫「で?最近どうなの?穂乃果とは」

海未「...正直今でも不安です。
私がまたあの時のように豹変してしまったらと考えると...怖くてたまりません」

海未「それに...叩かれてしまいました。私は穂乃果に嫌われてしまっているかもしれません...」ウルウル

真姫「大丈夫よ。
むしろビンタで済んでよかったんじゃない?私穂乃果にはスタンガン持たせてたのよ」

海未「ススス、スタンガン!?」

真姫「さすがに海未には使えなかったのねー」

海未「今になって怖くなってきました...」


真姫「とにかく!
あんたは穂乃果をもうちょっと信頼してあげなさい。一周回って穂乃果がかわいそうよ」

海未「...そうですね。
本当にありがとうございます、真姫」

真姫「いいえ。
おっと、そろそろ次の患者さんが来るわね」

海未「ああ、すぐ出て行きます」

真姫「悪いわね、はい次の人ー」

ガチャッバーーン

凛「真姫ちゃーーん!」

真姫「うわっ凛!?」

花陽「マキチャン!」

真姫「花陽まで、一体なにが」

希「真姫ちゃんおひさー!」

絵里「助けて真姫!」

にこ「真姫ちゃんいつまでお仕事してるのー?」

ことり「真姫ちゃん!」

真姫「希、絵里、にこちゃん、ことり!一斉になんなのよ!?」


凛「真姫ちゃぁん!
凛練習に真姫ちゃんがいないと寂しいよぉーー!!」

花陽「真姫ちゃん!ずっとお仕事よくないよ!病気になっちゃうよ!」

希「せやでー!少しは休まないと、ワシワシするよー?」

絵里「真姫!かしこいエリチカが全然増えないわ!?どうなってるの!?」

にこ「真姫ちゃんにこのこと守るって言ったのに全然来ないじゃん!どういうこと!」

ことり「真姫ちゃん!穂乃果ちゃん知らない!?」

ッバァン

穂乃果「真姫ちゃん!
練習やろう!!」ドーン


真姫「...」

真姫「...何よ。皆していきなり、な、何が言いたいのよ!」

海未「どうやら皆、診察してもらうより真姫と一緒にいた方が薬になるみたいですよ?」

凛「そうそう!そうだよ!
図星だにゃー!」


真姫「....っ」カァァ

真姫「...くっ....うう」

真姫「...」


真姫「シカタナイワネッ////」



ーおしまいー







完結です。自分でもこんなに長くなるとは思いませんでした。
海未ちゃんのところは賛否両論ありましたが私は生えちゃうSSを否定するつもりはありません。
真姫ちゃんが言うように嫌なら見なければいい話だと思います。

最後に、ここまで温かいレスの数々ありがとうございました。
次回作にご期待ください。

   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|

   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
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