同棲ゲーム (9)

謎の組織によって行われるゲームの一つ。

こんなゲームに巻き込まれる男が一人。

そう、俺だ。

今から半日前に遡る。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405607371

ゲームに巻き込まれる半日前(午前6時)のことだ。

早朝から俺の携帯に友人の武から連絡があった。


武「もしもし。龍司?起きてる?」

俺「お前朝っぱらから連絡してくるなよな…。起きちまったじゃねぇかよ…」

武「早く起きれたんだからいいだろう」

俺「良くない…。折角の土曜日なのに…」

武「土曜日だからさ。今日の午後6時に飲みに行こう」

俺「午後6時?別にいいけど…」

武「なら、6時な。それじゃあな!」


ツーツーツー

俺「朝っぱらからうるせぇんだよ…もう一眠り…」


現在2014年4月26日午後1時

俺起床。

朝に武に起こされ、現在かなり不機嫌。

俺と武は大学2年で、1年から仲がいい。

元々、地元が北海道だった俺は一年前に上京。

東京で知人も友人もいなかった俺の初めての友達が武だ。




欠伸を一つし、携帯から武に電話した。

俺「もしもし。武?」

武「どうした?」

俺「お前集合場所言ってねぇぞ」

武「あ、そうだ。忘れてた。駅前でいいだろう?」

俺「いいよ」

武「なら待ってるから」


支援

午後5時

俺は家を出て、駅へと向かった。

到着したのは集合時刻の10分前。

武はまだ来ていないようだった。

10分が経過し、約束の6時丁度に武がコーラを片手に持って、こちらに向かってきた。


武「ごめんごめん。待った?」

俺「俺がすこし早く着いただけだよ」

武「はい、これ。お詫びに。お前の好きなコーラ」

俺「おお。気が利くねー」


そう言って、俺は武に貰ったコーラを口にした。

俺「やっぱりコーラはうめーな。生き返るわ」

武「本当にコーラ好きなのな。糖尿になるぞ」

俺「大丈夫だ。ならねぇよ」

武「じゃあ、行こうか」


俺達は駅から居酒屋に向かおうと並んで歩き始めた。

しかし、俺は突然の眩暈と眠気に襲われ、その場にしゃがみ込んでしまった。


武「おい、大丈夫か?」

俺「なんか…。眩暈と眠気が…」


俺の視界がどんどんと歪み、暗くなっていき、周りの音も遠のいていく…。

武「龍司…。りゅ…。…。ごめ…。」

俺が目を覚まし、気付くとそこは車の中だった。

後部座席の真ん中に俺が座っており、両サイドには仮面を被ったスーツ姿の男が座っていた。

俺の手には手錠が掛けられ、脚にも足枷、口はガムテープで塞がれていた。


俺「んん…!ん…!んんん!!!」


体を大きく揺らして、暴れるが両サイドの仮面男に押さえつけられる。


仮面男1「すまないが、暴れないでいただきたい。運転の邪魔になるので」

仮面男2「きっと今自分が置かれている状況が分からないのでしょうが、もう暫くしたらご説明します。今はしばしのご辛抱を」


車はなんの変哲のない住宅地を走っているようだった。

俺はこれからどこに連れていかれ、何をされるのか不安でいっぱいだった。



(これから俺どうなんだよ…。怖えぇよ…。てか、武はどこだよ…。)

車はある場所に停車した。

俺は仮面男に連れられるように車から降りると、目の前には自分が乗っていた車と同じような車が一台。

その中から、仮面をつけた女性二人と、その間に眼鏡をかけた黒いスカートスーツを来た地味な女性が連れられるように出てきた。

そして、俺の乗っていた車の助手席からは他の奴らとは違う仮面を被った男が出てきた。

出てきた謎の仮面の男は俺達を見ながら話し始めた。


謎「龍司様、凰香様。ようこそお越しくださいました」

謎「私たちはとある組織の構成員のもので、組織が今回初めて試みるゲームの参加者にお二人は選ばれたわけです」

俺・女「ん!?」

謎「組織が全国の満19歳以上になる男女から選出したのが、あなたたちなのです。さて、どんなゲームをするのか」

謎「ゲーム内容は至って簡単。あなた方二人に一年間同棲していただきます」

俺・女「ん!?!?」

謎「名の通り、同棲ゲーム。簡単なようで難しい。何故なのかは肌身で感じていただこう」



こうして、俺は謎の組織が行う同棲ゲームという謎のゲームに巻き込まれてしまった。

ただの同棲。

でも、それはとても難しいことだと俺は実感することになる。



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