魔法使い、僧侶、盗賊「この身全て魔王様に捧げます」(229)









  ∧,,∧
 ( ´・ω・) ようこそID腹筋スレへ!
 / ∽ |
 しー-J
ここはsageずに書き込み、出たIDの数字の数だけ腹筋をするという
硬派なトレーニングスレです
例1 ID:2hwG13Ms0の場合は2+13なので15回頑張りましょう
例2 ID:bicycle.の場合は数字がないので今日は一休み。
さあ、存分に腹筋するがよい↓(´・ω・`)

魔王「くくく……、何やかんや色々がんばって、勇者の仲間どもをついに陥落したったわ」

魔法使い「んく……っちゅる……、魔王ひゃま……どうれすかぁ……? ちゅ……んぅ……」

魔王「いいぞ、もっと奥まで咥えろ」

魔法使い「ふぁい……っんぐ、ひぁ……ペニスのにおい……しゅご……ぃ、クラクラしちゃって……んむっ、はむぅ……」チュウチュウ

魔王「なんだ、しゃぶっているだけで濡らしているのか……、変態め」

僧侶「ま、魔王様ぁ……、お願いです、私の胸、いじめてくださいぃ……」タプン

魔王「ふん、なんだこのバカでかい胸は……、男を悦ばせるためだけに育った、エロおっぱいめ」モミモミ

僧侶「ひゃうんっ! はぁぁ……そうでしゅぅ……! 魔王様に揉まれるためだけに、こんないやらしく……んんっ!」ビクン

魔王「ふふ……、乳首を摘まれただけで絶頂してしまったのか? 淫乱なヤツだ……」

盗賊「あ、アタシは……、アタシには、テクニックもないし、胸もない……」

魔王「ならば自分で考えろ。どうやって私を悦ばせるか、な」

盗賊「……っ! 魔王……様、見てください……、私の――……」

盗賊「ふンッッ!!」ビキィッ!!!!

魔法使い「すごい!!盗賊ちゃんの腹筋がバッキバキに割れて!!!!!!!!」

僧侶「なんて見事なシックスパック!!!!!!!!!!」

魔王「beautiful――……」

エロが少なめで良ければ書きますが……


魔法使い「……ん」パチッ

僧侶「あ、気がつかれましたか魔法使いさん」

魔法使い「僧侶……ってここは?」ムクッ

僧侶「さあ……私達は確かに宿屋のベッドで寝ていた筈なんですけどね」

魔法使い「薄汚れたベッドが豪華に変わってるなんて……まだ夢でも見ているのかしら」

僧侶「……これでも夢だと仰いますか?」ムニッ

魔法使い「うにゃっ! もう、冗談よ……ただちょっと信じられなかっただけで」

盗賊「おーい。オレもいるぜー」ヒラヒラ

魔法使い「あ、盗賊。ここが何処かわかる?」

盗賊「うんにゃ、わかんね。抜け出そうと試みてはみたんだけどよー……」チラッ

僧侶「どうやら扉や窓に強力な結界が張ってあるみたいなんです」


魔法使い「……ほんとだ。えっと杖、杖……あれ?」キョロキョロ

僧侶「あー、私達も辺りを探しては見たんですが……どうやら身1つでここにいるみたいです」

盗賊「勇者や戦士の気配もしねーし、もうお手上げ状態だな」

魔法使い「あんた、こんな異常事態にどうしてそんなにお気楽でいられるのよ!?」

盗賊「オレは自分がどうなろうが興味はないんでね。正直何時死んでも別にどうでもいい」

僧侶「ですからそんな考えはもう……」

盗賊「あ? また説教でもするつもりか? それで本当に人が救えると思ってんのか甘ちゃんが」

僧侶「何ですって……聞き捨てなりません!」

盗賊「あんたらと出会うまでにこっちは散々頭達に慰み物にされてんだよ! それで生きたいって思う方がどうかしてるぜ!!」

僧侶「今はもう自由の身でしょう!? これから自分の人生を大切にしていけば良いではありませんか!!」

盗賊「そう簡単に割り切れるもんじゃねえんだよ生娘が!」

魔法使い「ちょ、ちょっと2人とも止めなさいよ!」


魔王「おお、目が覚めたかお前達」ガチャッ

魔・僧・盗「!」

魔王「ここで暴れられても困るのでな。悪いが武器や荷物はこちらで預からせてもらった」

魔法使い(凄い魔力……こいつが魔王!?)

僧侶(神よ……どうか我らを御救いください……!)

盗賊(ここがオレの死に場所かなあ……)

魔王「腹が減っただろう。食事にするからさっさと来い」クルッ

魔法使い「……へ?」

僧侶「な……」

盗賊「どういうこった?」

魔王「? 言葉どおりの意味だが。何だ、食欲がないのか?」

魔法使い「あ……あのね……突然こんな所に連れて来られて、目の前に宿敵が来て、食事にするって言われて」ヒクヒク

魔法使い「そんな訳分からない状況でこっちは頭がパンクしそうなんですけど!?」

魔王「……話は食事の時にする。今はとりあえず共に来てくれないか」

魔法使い「……どうする?」ヒソヒソ


僧侶「相手は魔王ですからね……罠かもしれませんよ」ヒソヒソ

盗賊「でもよ、オレ達別に体を縛られてもいないし……信じてみても良いんじゃね?」ヒソヒソ

魔法使い「それは! ……す、素手で足掻く様を見たいだけなんじゃないの?」ヒソヒソ

盗賊「オレは腹減ってるからできれば行きたいんだけどなー」グゥ……

僧侶「ちょっと盗賊さん! ……あ」キュルルル……

魔王「何をしておる。料理が冷めてしまうぞ」ギロッ

魔法使い「うっ……わ、わかったわよ!」クキュウウウ……

僧侶「神よ……どうか、我らをお守りください」

盗賊「さて、どーなるかねー」




魔法使い「うわ……」

僧侶「凄いご馳走ですね……」ゴクッ

盗賊「美味そうだなー」

魔王「さあ、席に着くが良い。遠慮せず食べろ」

魔法使い「……はっ! だ、騙されないわよ!! どうせ料理の中に変な薬でも……」

魔王「私も同じものを食べるが」

僧侶「食器に毒を塗っているのでは……?」

魔王「私のと交換するか?」

盗賊「なあ、早く食べようぜー?」ストッ

魔法使い「何であんたはもう座ってんのよ!?」

僧侶「……」ストン

魔法使い「僧侶まで!」

僧侶「す、座っただけですよ? 別にご馳走に釣られた訳では……」アセアセ


魔王「……もう無理に食べろとは言わん。だがとりあえず座ってくれないか?」

魔法使い「くっ……」スッ

盗賊「もう食べて良いか?」ウズウズ

魔王「ああ」

盗賊「よっしゃ! いっただきまーす♪」モグモグ

魔法使い「ちょっ」

僧侶「あああ盗賊さん……そんな無防備な」オロオロ

盗賊「……!」ピタッ

僧侶「! やはり毒が……」

魔法使い「盗賊!!」

盗賊「……う、うめえ……凄くうめえぞこれ!!」ガツガツ

魔王「当然だ。うちの料理人が腕によりをかけて作っておるからな」モグモグ


僧侶「ほ、本当に……大丈夫なんでしょうか」スッ

魔法使い「僧侶! あんたまで……!!」

僧侶「神よ……っ」パクッ

魔法使い「あ……!」

僧侶「! ……美味しい……こんなに美味しい物、生まれて初めて」パアアッ

魔王「それは良かった」

魔法使い「……嘘」

魔王「食べながらで良いから聞いてほしい……食べたくない者もな」チラッ

魔法使い「……」

魔王「今回、勇者達の元からお前達をここへ招待したのは他でもない……お前達、私の討伐から手を退いてくれないか」

魔法使い「!?」ガタッ

僧侶「!」ピタッ

盗賊「」ガツガツ

とりあえず、書き溜めはここまで。
構想的に3人のうち1人しかエロくならない……ッ!


魔法使い「何言ってんのあんた……戯言も大概にしなさいよ」

魔王「私は至って本気だが」

僧侶「魔王……貴方は私達人間にとって絶対的な悪です。討たれて当然な存在ですよ」カチャッ

魔王「その魔王から振舞われた食事を美味そうに食っておいて良く言う」

僧侶「うぐっ……!」

盗賊「あんたさ、色々と悪い事してるんだろ? どっかの国のお姫さん攫ったり、魔物を使って人間を虐殺したり」モグモグ

魔王「……前者は認めるが、後者は言いがかりだな。それに攫ったのには確固たる理由がある」

魔法使い「理由? あんた達の中では酷い事をするのに理由がいるの?」フンッ

魔王「信じてもらえるかはわからんが……私は魔王の座を継承してから今日まで、君臨すれど統治せずの姿勢を貫いている」

魔王「各地で魔族や魔物が起こしている事は私には関わりのない事だ」

魔法使い「信じられないわね」


魔王「私以前の魔王が魔王だったからな……そう思われるのも無理はないだろう」

魔王「だが、これだけは言っておこう。私はただ、穏やかに暮らしたいだけだ」

僧侶「穏やかに……? 仮にも魔王がそんな事を望むのですか?」

魔王「そうだな……我ながら魔王である必要性が良くわからん」

魔法使い「……は?」

魔王「他者を害する事に興味もなく、これと言った趣味もない……私はそんなつまらない存在だ」

盗賊「へえ、なんかおもしれえなあんた。まさか魔王がこんな奴だとは思わなかったぜ」ニヤニヤ

魔王「……おかわりは必要か?」

盗賊「頼む!!」キラキラ

魔法使い「……そんなに美味しいの?」チラッ

魔王「ん? 食べる気になったか? もう大分冷めていると思うから温め直して……」

魔法使い「ッ! そ、そんな訳ないでしょ!! 第1あたしはまだあんたの事を信用できない」プイッ


僧侶「あ、私もおかわりをいただいても……?」オズオズ

魔法使い「僧侶おおおお!?」

僧侶「は、腹が減っては戦はできぬと言いますし……少なくとも変な物は入っていないみたいですよ?」

盗賊「何だ? 食わねえならオレが貰っちゃうぜ?」ヒョイッ

魔法使い「あっ……」

魔王「……」ジーッ

魔法使い「! す、好きにすれば良いでしょ! 後でどうなっても知らないわよ!!」

盗賊「よっしゃ!!」ガツガツ

魔法使い「……うう」キュルルルル……

魔王「……姫に会わせれば、少しは私を信用してくれるか」

魔法使い「!」

僧侶「ひ、姫様に!?」

盗賊「ふう……」ゲフッ


魔王「ああ。だが今日はもう夜も遅いので明日になるが……それで良ければ」

魔法使い「……それ、本物なんでしょうね」

魔王「勿論だ」

僧侶「今からでも……せめてほんの少しだけでもお姿を見る事はできませんか?」

魔王「……今行っても姫はもう寝ているだろう」

魔法使い(あ、結構優しい……?)

魔王「それに……お前達の身なりももう少し整えてもらう必要がある」チラッ

僧侶「あ……」カアッ

盗賊「?」

魔法使い「そ、それは……」


魔王「お前達の旅の模様は調査済みだ。風呂を用意しているから食事が済んだら入ると良い」

魔法使い「お……お風呂……」

魔王「……報告を聞く限り、今まで相当苦労したようだな」

魔法使い「! あんたに……何がわかるってのよ!!」ギロッ

魔王「……」

魔法使い「あんたを倒すために……あたし達がどれ程……!」

魔王「……とにかく、今日はゆっくり休むと良い。側近」クルッ

側近「はい」ススッ

僧侶(い、何時の間に……!)

魔王「彼らを大浴場へ案内しろ。着替えの用意も頼む……その後の事もな」

側近「御意」

魔王「では、また明日」ザッザッ

魔法使い「ちょ、ちょっと待ちなさいよ……!」


僧侶「……行ってしまいましたね」

盗賊「なあ、オレはあんたらの仲間に加わってまだ日が浅いから良くわかんねえけど……勇者ってずっとあんな?」

魔法使い「……そうよ」

僧侶「考えてみれば、まともにお風呂に入るのってどれ位ぶりですかね……」

魔法使い「いっつも水浴びとかで素早く済ませなくちゃいけなかったからね……宿屋は食べて寝たらすぐに出発だし」

僧侶「考えてみたら服も……ずっと同じ物ですしね」

魔法使い「うわ、思い出したら腹立ってきた……何が正義のためよ」

僧侶「少しでも早く魔王城へ近付くために、町に行ってもちょっとした買い物と情報収集以外の行動は許されていませんでしたね」

魔法使い「戦士は戦えればそれで良いって抜かすし! 幾ら勇者でも横暴過ぎるのよ!!」

僧侶「正義を振りかざすのにも程があります!」

魔法使い「少しでも不満を言えば『正義のためだ!』……あんたはそれしか言えんのか!!」

盗賊「へ、へえ……」


僧侶「他人事じゃありませんよ! 盗賊さんの居た盗賊団だって、正義のためだからって貴女以外皆殺しにされてしまったではありませんか!!」

魔法使い「あたしと僧侶は止めようとしたのに、戦士は勇者に同調しちゃうし……もうあんなの嫌よ!!」ブルブル

盗賊「……あ、そういやそうだったな」ポンッ

魔法使い「だから何でそんなに軽いのよ!」

盗賊「いやあ、あそこに未練はねえし、オレにとっちゃ仕事するか輪姦されるかの毎日だったあの頃に比べりゃ今が本当に平穏だからさー」ヘラッ

魔・僧「……ごめんなさい」

盗賊「何で謝るんだよ。あんたらはオレまで殺されそうになった時に必死に止めてくれたじゃねえか」

魔法使い「そ、それは……あんたがあの中で最年少だったし、あんな事……されてたし」

盗賊「でもさ、だからこそオレは死ぬ前にあんたらの力になるって決心できたんだぜ?」


僧侶「お、横暴な勇者さんに怯える私達には、あれが精一杯だったんですよ……」

魔法使い「……ええ。情けない事にね」

魔法使い(だから、本当は認めたくなんかないけれど……)

魔法使い(今、ここにいる事に安心しているあたしがいるのも……事実だわ)ギュッ

側近「あのー……盛り上がっている所申し訳ないんだけど、そろそろお話は終わるかしら?」

魔・僧・盗「!」

魔・僧・盗(わ……忘れてた)

とりあえずここまで。
こうして見ると女性比率高いなー。
因みに勇者や戦士のキャラは出番が少ないせいかやっつけ気味です。


僧侶「ご、ごめんなさい! 行きましょうか」

側近「じゃあ、私についてきて頂戴」スタスタ

魔法使い(……敵意はないようだけれど、だからといって油断はできないわね)キッ

盗賊「なんでそんな怖い顔してんだよ魔法使い~」ツンツン

魔法使い「! よ、余計なお世話よ」

側近「……そこの貴女」チラッ

魔法使い「……何」

側近「顔色を見る限りお料理には手をつけていないようね」

魔法使い「!」

側近「私達の事を疑うのは仕方のない事だけれど……せめてこれだけはお腹に入れておきなさい」スッ

魔法使い「あ……」

盗賊「おっ、美味そうなサンドイッチ」ゴクリ

僧侶「まだ食べれるんですか盗賊さん……」


魔法使い「……いらない。盗賊、欲しいならあげるわ」

盗賊「ほんとか!?」

側近「何時までも意地を張るのは止めなさい。今まで碌な物を食べてきていないでしょう?」

魔法使い「知ったような事を言わないで」

側近「わかるわよ。貴女達の事を直々に調査したのは私だから。ここに招く事を魔王様に進言したのもね」

魔・僧・盗「!」

側近「あの勇者ったら、女の気持ちなんて欠片もわかっていないんだから……困ったものね」

僧侶「何故、私達だけを……?」

側近「……1つは、言い方は悪いけど、あの中で辛い目に遭っている分説得がし易そうだったから」

魔法使い(まあ、あいつらならここに来た途端問答無用で暴れかねないわね)

側近「それと……同じ女として貴女達が憐れだと思ったから」

魔法使い「……憐れ、ですって? 魔物の癖に何様のつもりよ!」


側近「あら、私達も似たようなものよ? 女の魔物や魔族はお洒落が好きだし、恋愛話に花を咲かせもする」

僧侶「そうなんですか?」

魔法使い「僧侶、騙されちゃ駄目よ」

側近「心外ね、本当の事を言っているだけなのに……とにかく貴女はこれを食べなさい」

魔法使い「嫌よ」

側近「変な物は入れてないわ」

魔法使い「信じられない」

側近「今の状態じゃ貴女、毒を盛られていなくてもそう遠くないうちに死ぬわよ」

魔法使い「……」

側近「それとも、人生が嫌になって死に急いでいるの? まだそんなに若いのに」

魔法使い「……」


側近「貴女の人生はまだまだこれからなのよ。こんな所で死を考えるなんて勿体ないわ」

魔法使い「……」バッ

側近「……ここには私達しかいないから、なりふりなんて構わなくて良い」

魔法使い「……別に、あんたの言葉に絆された訳じゃないから」

側近「ええ」

魔法使い「ただ、こんな所でみっともない死に様を見せたくないだけだから。親も悲しむだろうし」

側近「……そういう事にしておきましょう」

魔法使い「」ガツガツ

盗賊「……」ゴクリ

側近「はい、お茶」スッ

魔法使い「」バッ ゴクゴク……

側近「おかわりもあるわよ」スッ

魔法使い「」バッ ガツガツ

僧侶(一体何処から出しているんでしょう……?)




側近「……さて、着いたわよ」

僧侶「もうですか? ここに来るまでに誰ともすれ違いませんでしたね……」

盗賊「そういやここ、妙に気配がなくてがらーんとしてるよな。こんなに広い城なのによ」

側近「ここには私達と……貴女達が姫と呼んでいる者以外は、城を維持するのに最低限の魔物しかいないわ」

魔法使い「随分と寂しい事ね」

側近「これでも増えた方よ。私が来るまで魔王様はほぼお1人で暮らしておられたらしいし」

僧侶「え? 魔王ともあろう者が……?」

盗賊「ってかあんた、ずっとあいつに仕え続けてきたわけじゃねーのか?」

側近「……早くお入りなさい。脱いだ服はここに。必要な物はすべて中にあるわ」

魔法使い「……ねえ、あたしたちの調査ってあんたの独断?」

側近「ほとんどね。それ以外に各国の動きも常に調べているわ……あの方は世の中の動きにも関心をお持ちではないから」

魔法使い「無関心を決め込んでいても、殺されるのは怖いんだ?」

側近「……明日になればわかるわ。着替えは用意しておくからごゆっくり」スタスタ


盗賊「行っちまったな」

僧侶「そうですね。では早速」ゴソゴソ

魔法使い「……」

僧侶「魔法使いさん、早く行きましょう! 久しぶりのお風呂ですよ」ウキウキ

魔法使い「え、ええ……」スッ……プチプチ

盗賊「なあ、そんなに風呂って良いもんか?」グイッ……バサッ

僧侶「だって、体を綺麗にできますし、疲れも癒せるんですよ?」

盗賊「ふうん……水浴びとどう違うんだ? 入った事ねえからよくわかんねえんだよなあ」

魔法使い「……はあっ!?」




僧侶「わあ……凄く広い……」

魔法使い「流石魔王城、と言った所かしら。あ、盗賊、床は滑るから走っちゃ駄目よ」

盗賊「ん、わかった」


魔・僧「……」ジッ

盗賊「? 何だよ、ジロジロ見て」ユッサユッサ

魔法使い「あ、べ、別にっ」プイッ

僧侶「た、他意はありませんよ~……あ、桶。まずはこれで体にお湯をかけるんですよ」ヒョイッ

盗賊「へー……こうか?」ザバッ ボヨンッ

魔・僧「!」バシャン

盗賊「お、おい、零れてんぞ!」

魔法使い「あっ……いっけない! あたしとした事が」ザバッ

僧侶「何やってるんでしょうね、あははは……」ザバッ

盗賊「……変な奴らだなー」


魔法使い(何なのよあの胸……! そりゃ、服の上からでもそれなりにあると思ってたけどさ)

僧侶(体の傷が痛々しいので素直に羨ましいとは思いませんが……凄い)ゴクリ

魔法使い(肌が黒いせいか、結構迫力が……うう、僧侶には勝ってるわよね?)フニッ

僧侶(み、見せる相手はいませんが……女としての自信が……)スカスカ

盗賊「なあ、もう入っていいのか?」

魔法使い「! え、ええ、全身に充分かけたならね」

僧侶「ゆっくり入るんですよ」

盗賊「おう……んー、あったかいな~」トプン……

魔・僧(……やっぱりちょっと悔しい)

ここまでです。
もう少しでエロに入るかどうか悩み中……。


魔法使い「……とりあえず、あたし達も入りましょ」スッ

僧侶「そうですね」チャプッ

盗賊「風呂って気持ち良いんだな」フニャン

魔法使い「でしょ?」

僧侶「ああ、本当に久しぶりです……! 今までの疲れや汚れをここですべて洗い流して……」ジーン

魔法使い「ここが魔王城じゃなかったらあたしも素直にくつろげるんだけどね」

盗賊「ったく、細けえ事は良いじゃねえか」

魔法使い「細かくないし良くないわよ」

僧侶「でも、こんなに広くて綺麗な所、生きているうちにほんの数回来れるかどうかですよ……」ポーッ

魔法使い「そりゃあ、そうだけどさ……」ブクブク

盗賊「な、なあ……この下から湧いてる泡は何だ?」

僧侶「! ジャグジーまであるんですか!?」ガバッ

盗賊「うおうっ!?」ビクッ


魔法使い「実際に見るのは初めてだわ……水と癒しの魔法を持続させる高度な魔法を使うから、一部の王族や富豪しか持ってないのに」

僧侶「盗賊さん、この泡は疲れを癒してくれるんですよ。肩とか腕とか、疲れている部分にあててみてください」

盗賊「お、おう……ッ!」ビクンッ

魔法使い「わ、これちょっとくすぐったいわね」ブクブク

僧侶「ですねー。慣れればきっとそうでもなくなりますよ」ブクブク 

盗賊「……んっ……ぁ……」ビクビク

魔法使い「ん? どうしたの盗賊、逆上せた?」スッ

盗賊「! さ、触んな!!」バシッ

魔法使い「!?」

僧侶「と、盗賊さん!?」

盗賊「あっ……わ、わりい、ちょっと古傷が疼いちまって」ハァハァ

魔法使い「そ、そうだったの……こっちこそごめんなさい」

盗賊「気にすんな」


僧侶「えっと……そろそろ上がりましょうか。体も洗いたいですし」ザバッ

魔法使い「あ、そうね! ほら盗賊、洗い方も教えてあげるわ」ザバッ

盗賊「ああ……頼むよ」ザバッ

盗賊(……糞ッ)ギュウッ




魔法使い「はあ、さっぱりした~……」ホカホカ

僧侶「ええ、本当に……まさか魔王城で極楽に行けるとは思いませんでしたよ」

盗賊「……」

魔法使い「どう盗賊、お風呂初体験の感想は?」ズイッ

盗賊「んあぁっ!?」ビクッ

魔法使い「ちょ、そんなに驚く事ないでしょ!」

盗賊「わりい……で、なんだっけ?」


僧侶「ですから、初めて入ったお風呂の感想を……」

盗賊「ああ……悪くねえな、うん。凄くあったかくて、気持ち良かったよ」

魔法使い「そりゃあ良かったわ」

僧侶「でもびっくりしましたよ、体を洗った後の盗賊さんの変わり様には」

魔法使い「あたしも……まさかお風呂に入るだけで肌の色が薄くなるなんてね」

盗賊「そ、そうか?」

僧侶「そうですよ! それに以前から整ったお顔だと思っていましたけど、ますます綺麗になりました」

盗賊「大袈裟だな……風呂にはそんな効果まであるのかよ」

魔法使い「真っ黒から褐色になるなんて……今までよっぽど洗ってなかったのね」

盗賊「そうみてーだな」

僧侶「汚れが削ぎ落されて、見違えるようです。本当に」ウンウン

盗賊「ふうん? 自分じゃよくわかんねえけど……」ポリポリ

魔・僧(でも幾ら削ぎ落されても、胸は相変わらず……)ガクッ

盗賊「?」プルンッ


側近「あら、早かったわね。もっとゆっくり浸かってて良かったのに」

魔法使い「!」

側近「……そろそろ警戒するのは止めてもらえたら嬉しいわね。はい、タオルと着替え」スッ

僧侶「せ、清潔な服……ありがとうございます!」ギュッ

側近「どういたしまして。貴女達が着ていた物は洗ってから返すから、今はそれで我慢して頂戴」

魔法使い「……ありがとう」

魔法使い(これ……可愛いわね)マジマジ

盗賊「……なあ、側近。俺達の持ち物は……」

側近「私が預かっているわ」

盗賊「せめて武器だけでも返してくれねえか? あれがないと落ち着いて眠れないんだ」

側近「それはできない相談ね。ここで暴れられて万が一何か壊されたり、傷つけられたりしては困るもの」

盗賊「そ、そんな事しねえよ!」


側近「どうかしらね……とにかく今は駄目」

盗賊「ちっ……」

側近「……代わりを用意しているから安心して」ボソッ

盗賊「!?」ビクッ

魔法使い「盗賊ー? 早く着ないと湯冷めしちゃうわよ」

盗賊「あ、ああ……」ゴソゴソ

側近「……支度ができたら教えて。貴女達の部屋に案内するわ」




側近「右と左と少し奥、好きな部屋を選んで頂戴」

魔法使い「えっ、1人1部屋?」

側近「そのつもりだけど、相部屋にしたいならそれでも良いわ。因みに内装はこんな感じよ」ガチャッ

盗賊「……でかいベッド……」

魔法使い「ドレッサーやクローゼットまでついてるわ……」

僧侶「ご、豪華にも程がありますよ……宿屋はベッドだけでしたし、当然のように相部屋……」

魔法使い「酷い時には勇者達とも一緒の部屋だったものね……」

側近「大した物は入ってないけれど、部屋の中にある物は好きに使ってくれて構わないわ」

盗賊「……オレ、奥の部屋にしようかな」スタスタ

側近「どうぞ」

魔法使い「……良く見たら可愛いぬいぐるみまであるじゃない」

僧侶「あ、ほんとですね。ベッドにちょこんと」クスクス

側近「……ぬいぐるみ?」ピクッ


魔法使い「え? あれ、あんたが用意したんじゃないの?」スッ

側近「……ごめんなさい。入るのは少し待って頂戴」タタタッ バタンッ

盗賊「うおうっ!?」

僧侶「側近さん……あんなに焦ったお顔もするんですね」ポカン

魔法使い「……何だか知らないけれど、とりあえず使う部屋を決めましょう」

僧侶「あ、魔法使いさん、ようやく状況に慣れてきました?」

魔法使い「どうにでもなれ、よ……あたし、早く寝たいし」ファァ……

僧侶「私もです……で、どちらを使います?」

魔法使い「適当で良いわよ……寝られれば何でも」

僧侶「じゃあ、私は右、魔法使いさんは左のお部屋でよろしいですか?」

魔法使い「うん、わかった」

側近「お待たせしてごめんなさいね。もう良いわよ」ガチャッ

僧侶「わあ……ぬいぐるみが一杯」


側近「どうやら私がいない間にここ一帯の部屋すべてに置かれてたみたいね……」ゼェゼェ

盗賊「お、お疲れさん」

僧侶「別にそのままでも良かったのに……私は気にしませんよ?」

側近「お部屋のインテリアの一部だったらね。でも、これはそうじゃないから」

魔法使い「誰かがわざと置いたって事?」

側近「ええ。でも大丈夫、犯人の目星は付いているわ……あの子には後でしっかりと言い含めておかなくちゃ」

魔法使い「なら良いけど」

側近「その様子だと部屋割は決まったみたいね。明日の朝に着替えを持ってこっちに来るから、それまでゆっくり休んで頂戴」

僧侶「は、はい。何から何までありがとうございます」

盗賊「おう……」

魔法使い「……不本意だけど、そうさせてもらうわ」


側近「じゃあ、おやすみなさい」スタスタ

魔法使い「……」

僧侶「……」

盗賊「……オレ達も寝るか」

魔法使い「……そうね」

僧侶「では……おやすみなさい」ペコリ

魔法使い「おやすみー」

盗賊「おやすみ」

ガチャッ……バタン

側近「……」スッ スタスタ

側近(彼女の部屋はここね……)ピタ

側近(……防音魔法。念のため、ね)ポウッ

側近「……良い夢を」フッ

ここまで。
次回はエロ予定です。

エロとそうでない所の落差が激しい……良いんだろうか。




魔法使い「……」ボフンッ

魔法使い(気持ち良い……)

魔法使い「っていけないいけない! ここは魔王城よ!! 気を引き締めなくちゃ……ふああ」

魔法使い(……悔しいけど、旅を始めてから今までにこんなにリラックスしたのは初めて)

魔法使い(お腹は一杯、汚れも落として、綺麗な服まで着られているし……こんなんじゃ駄目なのに)ギュウッ

魔法使い「……今だけ……そう、今だけよ! こんなに疲れてるんだから……」ゴシゴシ

魔法使い「明日はもっと、奴らに毅然とした対応をね……!」ウツラウツラ

魔法使い(……それにしても……父さんと母さん……元気か……)ウトウト

魔法使い(な……)スヤスヤ




僧侶「神よ……私は今迷っております」ブツブツ

僧侶「敵である筈の我らにこのような施しをし、自身の討伐から身を退けと言う魔王の言葉に」

僧侶「私自身、魔王の甘言に惑わされているのでしょうね……罪深い事です」

僧侶「信徒となってから日が浅い自分の心が未熟なのは、痛い程承知しております」

僧侶「ですが……私には、彼らが本当に悪しき者だとは思えないのです」

僧侶「一体私はどうすれば良いのでしょうか……どうか、御導きを」ペコリ

僧侶(……そして願わくば……)ウトウト

僧侶(今この瞬間、敵の思い通りとなる事をどうかお許しください……)スヤ……




盗賊「ふっ……ん、は……っ」クチュッ フニュンッ

盗賊(ッ糞……! やっぱ指じゃ足りねえ)ギリッ

盗賊(まさか七つ道具があんな形で取り上げられるなんて)

盗賊(まあ、こんな体になってるオレも大概おかしいけどな)ブチュックチャッ

盗賊「あぁ……っ」クリッ ヌチャァ……

盗賊(っ……熱が……消え、ねえ……)ハァハァ

盗賊(毎日ぐちゃぐちゃにされてた頃の事を思い出すだけで……こんな……)トロォ……

盗賊(あいつら……オレのこんな姿を見たらどう思うかな)クタッ

盗賊(あの時は咄嗟に誤魔化したけど……バレてねえよな?)

盗賊「うぐ、っ……オレ……やっぱり……」ジワッ

盗賊(あの時頭達と一緒に……殺されていれば……)スウッ……




盗賊(……)パチッ

盗賊(オレ……何時の間に寝ちまったんだ……?)

盗賊「……!?」ガバッ

盗賊「ここ……何処だよ」

盗賊(確かにベッドの上にいたのに……)キョロキョロ

盗賊「真っ暗で……天井も床も見えね……ふああっ!?」ビクッ

盗賊(なんでオレ、す、素っ裸なんだよ!?)

盗賊(そりゃ、自分を慰めるために肌蹴させてはいたが……)

盗賊「魔法使い! 僧侶! ……いねえのか?」


シィ……ン

盗賊(……ははっ。ちょっとだけホッとしちまったよ)

シュル……シュルル……

盗賊「ん?」

盗賊(何か……いる?)ペタ、ペタ……

盗賊「おい、誰かいるのか……うわああっ!!」

触手「……」ズルッ……

盗賊「何だこいつ……魔物か!?」バッ

盗賊(言葉通り丸腰の状態じゃ逃げるしか……!)

触手「!」シュッ

盗賊「!?」

盗賊(は、早……右脚がッ!)シュルルッ


触手「」ビュッ

盗賊「うわっ」ビタンッ

触手「」フシュウウ……

盗賊「は、放せ、放しやがれ!」グイグイ

触手「……」ズル……ズルルッ……

盗賊(くそっ、ぬるぬるして解けねえし……どんどん引き寄せられてる……不味い!)ギリッ

触手「」グイッ……

盗賊「お、お前、オレをどうするつもりだ……」ブルブル

触手「……」シュルシュル

盗賊「ひゃ……!」

盗賊(りょ、両腕にまで絡みついてきやがった……こっちも凄い力だ)ギシ……ッ


触手「……」

触手「……♪」シュルンッ

盗賊「んんっ!?」ヌルッ

盗賊(こいつ、オレの顔ににゅるって……)

触手「」スリスリ

盗賊「馬鹿、擦りつけてくるな……ああっ!」

触手「」フニッ

盗賊(何時の間にか胸にまで……何本あるんだよこいつら!)

触手「……」ギュウッ

盗賊「ひィうっ!」ビクンッ

盗賊(そ、そんな……握るように締め付けちゃ……っ)

――餓鬼の癖に牛みてえな乳しやがって。

盗賊「!?」


こうして搾ればミルクも出るんじゃねえのか!? ああ!?

盗賊(や……やめ……!)

――そんな事言いながら、乳首おっ立てて気持ち良さそうな面してんじゃねえか牝犬があっ!

盗賊「違う……っ! お、オレは牝犬なんかじゃ……」ジワッ

触手「」チロッ

盗賊「んああっ!」

触手「♪」チュウウウ……ッ

盗賊「ひ、はぁあッ……! しょ、しょんなとこ吸うなあっ……」ビクビク

――なんだ、何も出ねえのかよ……つまんねえ。

くっ……でもこっちの締め付けは良くなったな。見ろよ、出しちまった。

盗賊「あ……ああっ……」トロン……


――じゃあ、次は俺の番だな。

盗賊「!」

触手「……」スルッ

盗賊(ふ、太腿にまでっ……)クタッ……

触手「」スリッ

盗賊「ん、んっ」ビクンッ

触手「」スリスリ

盗賊(や……つ、突っ込むなら、早く突っ込んでくれよお……!)モジモジ

触手「♪」トロォ……ッ

盗賊(ぁ……お、オレの股から垂れてるの……見せつけてんのか?)ハァハァ


――こんなにグショグショなら慣らす必要はないな。

盗賊「う……あ……」ドクン……ドクンッ……

ほら、2本いっぺんにやるからありがたく思えよ淫売!

触手「……」スッ

盗賊「うう……」

触手「……」……ズズッ……ズブブブブッ

盗賊「ぐ、あ……あああああああッッッ!!!!」

中途半端ですがここまで。
エロは次回でいったん終わらせます。


触手「」クチッ……ジュプッジュプッ

盗賊「ああっ……ひィんッ、ふ、太いぃ……んぅうううッッッ!!」ビクッビクッ

――おい、ちゃんと何時もの薬飲ませてんだろうな!?

触手「……」クチクチクチ……ニュプッグチュッ

盗賊「やぁああ……! み、耳ま、で弄んな……ひぃああああああ!!!!」

当たり前だ、じゃねえとガキ孕んじまうからな。

触手「♪~」クチュチュチュッ チュプッ

盗賊「ふあああんっ! お、おねが……耳までお、お……おかひゃな……で……んくぅぅぅぅ!」ブルンッ

触手「」フニュ……チュウウッ

盗賊「あうッ! む、胸もう……ひぃうっ!!」


気持ち良いのか? ん? 輪姦(マワ)されて喜ぶ盗賊ちゃんよぉ。

盗賊(か……頭……!)ビクッ

その蕩けた頭でよおく覚えておけ。

盗賊(あ、あ……そっちは……)ガクガク

――お前は一生俺達の玩具だからなぁ……。

触手「……」グチュチュチュチュ……ッ!

盗賊「あひっ! ……は、激ひ……ひぎぃぃッッッ!!!!」ググッ……ピンッ

盗賊(お、オレ……どうしてこんな事に……)ガクンッ

盗賊(過去の幻聴と……んあッ……! こんな化け物に犯されながらヨガってるなんて……)ピクッピクンッ


触手「」チュウッ……チュプンッ

盗賊「んひいぃぃぃ……!!」バタッバタッ

盗賊(確かに状況はあの時に似てるかもしれねえ……だが、1つだけ違う……)

触手「」クチィ……ッ

盗賊「あ、は……もっと……」トロォ……

盗賊(なんで、尻には突っ込んでくれねえんだ……!)ジワッ

触手「……」ズッズッ

盗賊「あぁんッ! ま、た……前ばっかりぃ……!」フルフル

盗賊(オレはあいつらのせいで……前と後ろに突っ込まれねえと満足できねえ……っ)ポタポタ

盗賊(そこ以外はずっと……弄くり回してる癖に……)ボロボロ


盗賊「う、ひぐ……っ、頼むよ……」

触手「」ピタッ

盗賊「こっち、にも……挿れて、くれよぉ……っ!」ギュッ

触手「……」

触手「」スッ

盗賊「!?」ビクッ

触手「」スリスリ

盗賊「な、何だよ……急に止めたかと思ったら頭に擦りつけやがって」ビクビク

盗賊(まさか……慰めてるつもりか?)


触手「」ポンポン

盗賊「や、止めろよお……お前らみてえな化け物に、そんな事されたら……」ブルブル

盗賊(余計惨めじゃねえか……っ!)

触手「……」ズッ……ズッ……

盗賊「んはぅッ! な、なかぁ……また動いて……っ」ピクンッ

触手「」クチュクチュ

盗賊「こ、こっちまで……急に優しくすんなよお……」カクカク

触手「」ナデナデスリスリ

盗賊「うぅう……ふぇ……っ」ポロポロ




盗賊「……」パチッ

盗賊「朝か……?」ムクッ キョロキョロ

盗賊(ここは……そっか、俺達今魔王城に)

盗賊「……は!」バサッ

盗賊(服が乱れてやがる……やっぱあのまま寝ちまったんだな)ズーン

盗賊(……あの化け物、良い奴だったな。夢とはいえ結構気持ち良かったし)トクン……ッ

盗賊「って何考えてんだオレは!?」ブンブン

盗賊「……」チラッ

盗賊(あ、あんなに弄ったのに汚れてねえ……ん?)

盗賊「何だ? この紙。こんなのあったか?」ピラッ




『とーぞくさんえ

おいしいおつゆ、ごちそうさまですっ

しょくしゅ』



盗賊「な……な……」ワナワナ

盗賊「何じゃこりゃあああああああああ!!!!」

ここまでです。
エロ描写難しいな……とりあえず盗賊はエロ担当という事で。

次回で姫が出せるかどうか……。

カーズ「ワムウ・・・なんだこのクソスレは・・・」

ワムウ「分かりませぬ・・・」

カーズ「フン・・・人間という者は昔より退化したようだな・・・」

ワムウ「フフッ・・・笑えますな」

エシディシ「カーズよ・・・こんなゴミは置いておいてそろそろ書こうではないか」

カーズ「そうだな・・・」

エシディシ「究極のSSを書く・・・それが我々の目的ッ!」

ワムウ「カーズ様・・・」

カーズ「うむ・・・やるぞッ!」バァーン


魔法使い「盗賊、何かあったの!? ここを開けて!!」ドンドン

盗賊「! な、何でもねえよ!!」グシャッ ゴソゴソ

僧侶「本当ですかー!?」

盗賊「本当だ! 今開けるから待ってろ!!」バタバタ……ガチャッ

魔法使い「はあ、良かった……朝からびっくりさせないでよね」

盗賊「あ、ああ……わりいな」ゼエゼエ

僧侶「どうしたんですか盗賊さん? 何だかお疲れのようですが」ジッ

盗賊「あ……こ、この部屋に目ぼしい物がねえか探してたら夜が明けちまって……」

僧侶「では、さっきの絶叫は……?」

盗賊「……ね、寝る時間がない事に絶望して思わず叫んじまったんだ!!」

魔法使い「そ、そうだったの……」


僧侶「貴女のした事にはこの際目を瞑りますが……気をつけてくださいね?」

盗賊「ああ……」

側近「あら、何をしているの?」スタスタ

僧侶「あ、側近さん……おはようございます」ペコリ

側近「おはよう。昨日は良く眠れたかしら」

僧侶「は、はい」

魔法使い「……お陰様でね。忌々しい位ぐっすり眠れたわ」

側近「そう、それは良かった。着替えの服を幾つか持ってきたから選んでもらえる?」スッ

僧侶「あ……」

魔法使い(くっ、これまた良さそうなのが沢山……!)


側近「量があるから誰かの部屋を借りなくちゃね……」チラッ

盗賊「! そ、僧侶! 僧侶の部屋で良いよな、なっ!?」

僧侶「え? あ、構いませんが……」

魔法使い「盗賊、さっきから何だかおかしいわよ? 本当に大丈夫?」

盗賊「お、おかしかねえよ! これが何時ものオレだよ!!」

側近「……まあ良いわ。行きましょう」クルリ

盗賊(ま、まさか昨日こいつが言ってた代わりって……)ブルッ

側近「身支度が終わったらすぐに朝食ね。魔王様がお待ちかねよ……そしてその後に」

魔法使い「会わせてくれるのよね? 姫様に」

側近「……ええ」

僧侶「では、早く行きましょう」




側近「魔王様。遅くなってしまい申し訳ありません」ペコッ

魔王「いや、良い。では早速いただこう……」

盗賊「うっひゃあ! また朝から豪勢だなこりゃ」マジマジ

僧侶「嗚呼、神様……これは、試練なのでしょうか」ギュッ

魔法使い(宿敵にもてなされているこの状況……確かに試練かもね)

魔王「……」ジーッ

魔法使い「な、何よ」

魔王「……昨日とは大違いだな。見違えるようだ」

魔法使い「なっ……!」カアッ


側近「どうやら私の見立ては間違っていなかったようです」

魔王「うむ、そのようだな」

僧侶「あ、あはは……」テレッ

魔法使い「敵に褒められて照れてんじゃないわよ」

盗賊「でも良いのかー? 飯だけじゃなく服まで用意してもらっちまって」

側近「こっちが強制的に連れて来たのだから、これ位当然よ」

僧侶「私、こんなに可愛らしい服を着るのは初めてです……変ではないでしょうか」

側近「良く似合っているわ。やはり貴女は明るいワンピースで正解だったわね」

僧侶「そ、そうですか?」

側近「身長は適度に小柄で、顔も可愛らしいのだからもっと自信をお持ちなさい」

僧侶「うぅ……はい」

魔法使い(確かに僧侶に似合うけれど……こいつの用意した服だから素直に認めるのは癪だわ)


盗賊「オレはあんまり変わらねえな」

側近「貴女は髪も短いし、やはり活動的な服がピッタリだと思ったのよ。流石に露出は前より抑えたけれど」

魔法使い「……確かに格好は人間らしくなったわね、前よりも」

盗賊「そうかー? そりゃあ良い事だよな」ヘラッ

僧侶(思えば、良く今まであんな襤褸に近い服でやっていけたものです……慣れなのでしょうか)

側近「そして……貴女」ジッ

魔法使い「……」ムスッ

側近「そのワンピースは、僧侶のお嬢さんの物に比べたら大分色は落ち着いているけれど……これならローブにも合うでしょう」

魔法使い「……どうせ、何処かの服屋から略奪してきた物でしょ? そんなの着せられても素直に喜べないわ」

側近「ご心配なく。全てちゃんとお金を払って買った物よ。大切な客人に盗品なんか着せるものですか」

魔法使い「……あっそ」


盗賊「なあ、もう良いだろ? 早く食おうぜ~」ウズウズ

魔王「そうだな……側近、良いな?」

側近「ええ、勿論です。おかわりもあるから遠慮せずに召し上がれ……貴女もね」チラッ

魔法使い「……ふん」



側近「今度はちゃんと食べてくれて安心したわ」スタスタ

魔法使い「……」

側近「……嗚呼、そうそう。彼女に会わせる前に、1つだけ約束してほしいの」

僧侶「約束……ですか?」

魔法使い「内容にもよるわね。あんまり無理難題なら……」

側近「別に難しい事じゃないわ。ただ、くれぐれも……あの子の前では元いた場所の事を思い起こさせるような事は言わないで頂戴」

僧侶(あの子……? どうしてそんな言い方を?)


盗賊「どうしてだ? お姫さんは国に帰りたがってるんじゃ……」

側近「訳を話したいのは山々だけれど、長くなるから後でね。とにかくそれだけは約束して」

盗賊「あ、ああ……」

僧侶「わ、わかりました……」

魔法使い「……善処するわ」

側近「さあ、着いたわよ」ピタッ

魔法使い「へえ、てっきり地下牢とかに入れていると思ったけど違うのね」

僧侶「というか、私達のお部屋と同じような扉ですね」

側近「……そんな事、間違ってもするものですか」ボソッ

盗賊「え?」

側近「準備は良いかしら? 絶対に約束は守ってね」コンコン


『! だあれ?』

側近「私よ。貴女に会いたいって言う人を連れてきたの。悪い人じゃないわ……今入ってもらっても大丈夫?」

『そうなの? えっと……どうぞーっ』

魔法使い(思っていたよりも、声が……幼い?)

側近「では、開けるわね」ガチャッ

魔法使い「なっ……!」

盗賊「おお、何かすげえなこの部屋」キョロキョロ

側近「もう、またこんなに散らかして……お客様の前よ?」

『えへへ、ごめんなさーい』

僧侶「ひ、姫様は……こんなに幼い御方だったのですか!?」

側近「……そうよ」

幼姫「んぅ? ……お姉ちゃん達は、だあれ?」コテン

ここまでです。

勇者達の事もそろそろ出すべきかな……。


側近「この人達はね、幼姫の事を聞いてお友達になりたいと思って来てくれたのよ」

幼姫「お友達……?」

側近「ほら、お姉さん達にご挨拶をして」ポン

幼姫「あ、えっと……幼姫ですっ! 7歳ですっ」ビシッ

魔・僧・盗「……」ポカン

側近「さあ、貴女達も」

魔法使い「っ! ……魔法使いです」ペコッ

僧侶「そ、僧侶です」ペコリ

盗賊「盗賊だ」


幼姫「んーと……じゃあまほねえと、僧侶お姉ちゃんと、盗賊お姉ちゃんだねっ」ニコッ

魔法使い「まほねえ……」

盗賊「ははっ、確かに魔法使いじゃ長いもんな~」

僧侶「あの……幼姫様は何時もここでどんな事をされているんですか?」

幼姫「えっとね……お絵描きしたりぬいぐるみと遊んだりしてるよー! あ、お勉強もちょっとだけやってるけど……」

僧侶「まあ、そうなんですか。偉いですね~」

幼姫「えへへー」テレッ

側近「……部屋にぬいぐるみを置いたのはこの子よ」

盗賊「へえ、そうだったのか」

魔法使い「……」


幼姫「ときどきねー、まおーさまとお散歩したりもするよ~」

僧侶「えっ」

盗賊「ふうん?」

幼姫「まおーさまね、たのめばおままごとにもつきあってくれるし、肩車もしてくれるんだよ~」ニコニコ

僧侶「そ……そうなんですか」

幼姫「でもね、あんまり動きたがらないからね、おままごとではいつも犬か猫の役なの」

魔法使い「……そんな事、あるわけない」ボソッ

側近「!」ピクッ


魔法使い「姫様……私達と一緒に帰りましょう。陛下もさぞや心配しておられる事でしょう」

幼姫「へいか……?」パチクリ

側近「ちょっと貴女……!」

魔法使い「貴女の父君ですよ。ここで魔王達に洗脳されてお忘れですか」

幼姫「あ……ああ……」ブルブル

僧侶「ま、魔法使いさん、そんないきなり……!」

魔法使い「こういうのはショック療法が1番なのよ」

盗賊「良かったのかよ? 側近との約束は……」

魔法使い「敵との約束なんて守ってられるかっての」フンッ

側近「お前……なんて事を……!」


幼姫「……いや」

魔法使い「姫様?」

幼姫「いや……いやあああああああ!!!!」ガクガク

僧侶「よ、幼姫様!」

幼姫「もう帰りたくないっ! あんな所もういやだよおおおおお……!!!!」ブンブン

側近「幼姫……大丈夫よ。大丈夫だから」ギュウッ

幼姫「うあああああああ……!!!!」バリバリバリ……ガリガリガリガリ

側近「幼姫! 掻き毟っては駄目!!」ガシッ

魔法使い「な……」

盗賊「おい……不味いんじゃねえかこれ」

僧侶「い、一体何が……!?」


側近「……お前達」

僧侶「!」ビクッ

側近「今すぐここから出ていきなさい」ギロリ

魔法使い「……っ」ゾクッ

側近「出ていけ……早く」ゴォッ

魔法使い(側近から……とんでもない魔力の渦が……!)ブルッ

盗賊「い、行くぞ」グイッ

僧侶「あ……」

魔法使い「……くっ」

幼姫「……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいなんでもするからおいださないですてないでごめんなさい……」ブツブツ

側近「大丈夫よ、私達は絶対にお前を捨てたりなんかしないから……大丈夫、大丈夫」ナデナデ

ここまで。

少しずつしか進まなくてごめんなさい。




魔法使い「……」

僧侶「……」

盗賊「……!」ピクッ

側近「……」ガチャッ……バタン

僧侶「あ、あの……幼姫様のご様子は?」

側近「今は何とか落ち着いているわ。貴女達の自己紹介の下りの記憶は消す必要があったけれど」

盗賊「……そっか」ホッ

側近「それより」ツカツカ……ガシッ

魔法使い「! う……ぐ……!」

僧侶「魔法使いさん!」


側近「あれ程言ったのに……幾ら私達の事を信じていないとはいえ……」ギリギリ

盗賊(嘘だろ……あのほっそい腕で魔法使いを持ち上げてやがる)ゾクッ

魔法使い「あ……な……」パクパク

僧侶「そ、側近さん! 怒る気持ちは分かりますが、どうか魔法使いさんを解放してあげてください!!」

側近「!」パッ

魔法使い「ゲホッ……ごほっ……」ゼエゼエ

僧侶「だ、大丈夫ですか……!」バッ

側近「……ごめんなさい。人間だからもっと手加減するべきだったわね」


魔法使い「あ……まさ、か……」ケホッ

側近「?」

魔法使い「あんな事に、なるなんて……思わなかったから……」ジワッ

側近「ッ! ……やはり最初に説明しておくべきだったわね。お陰でいたずらにあの子を傷つけてしまった……」ギュッ

盗賊「側近……あんた、姫さんの事が……」

側近「嗚呼、思えば貴女達を信用させる事に躍起になり過ぎていたわね……全く、感情で動き過ぎるのが私の悪い癖だわ」クルッ

僧侶「あ……」

側近「……来なさい。あの子がここにいる理由を包み隠さず話しましょう」




側近「そこに座って。今お茶を用意するわ」カチャカチャ

魔法使い「え、ええ……」ガタッ

僧侶「……」カタン

盗賊「ここ、あんたの部屋か?」キョロキョロ

側近「そうよ。魔王様の部屋からはやや遠いけれど、あの子の部屋とはかなり近いから気に入っているわ」

盗賊「小難しそうな本や新聞ばっかだなあ……見てるだけで眩暈がしそうだ」

側近「どれも情報収集には欠かせない物よ。とりあえずこれでも飲んで落ち着いて」コトン

盗賊「あー……良い匂いだな~」ホワン


側近「……さて、突然だけど貴女達はあの子の国について何処まで知っているの?」ガタン

魔法使い「え? ど、何処までって……直接行った事ないし……」ウーン

僧侶「私もです……」

盗賊「んーっと、確か王サマがとにかく気性の激しい奴なんだっけ? 敵対する国の兵士は容赦なく皆殺しにする位」

魔法使い「そうなの? 良く知ってるわね」

盗賊「あんたらに出会うずっと前にさ、たまたま奪った荷物の中にそういうのが載った新聞記事が入ってたんだよ」

側近「貴女の言う通りよ。あいつは何処までも苛烈で、残虐で……愚かな男」ギュゥッ

僧侶(側近さん……あんなに拳を握りしめて……)

側近「敵には勿論の事、身内や忠臣にさえも裏切りがあれば容赦がなかったわ……例えそれが自身の妻であってもね」

魔法使い「……! まさか……」

側近「あの子は……幼姫は、妃と宰相の間にできた不義の子供なのよ」


僧侶「な……!」

盗賊「へえ、じゃあ王サマの本当の娘じゃなかったってわけだ」グビッ

側近「あいつにとって幼姫は、いわば彼らの罪の塊……だから愛せなかったのかしらね」

魔法使い「そんな……」

側近「それでも……幼い子供にあんな仕打ちをするなんて……!」ブルブル

僧侶「一体、何をしたというのです……?」

側近「……まず手始めに幼姫の目の前で、自分を裏切った2人を惨たらしく処刑したわ。自らの手でね」

側近「そしてまだ乳飲み子だった彼女は……乳母と共に冷たい地下牢へと閉じ込められた」

盗賊「地下牢ってのがどんな環境かはわかんねえけどさ。そこはオレがいた所よりひでえのか?」ポリポリ

側近「私が知る限りでは、とにかく1年中寒くて暗い場所よ。赤ん坊を育てる場所としては最悪と言って良いわ」


魔法使い「ね、ねえ、どうして姫様は、その……お妃様達と一緒に殺されなかったの?」

側近「……表向きの理由は恐らく、その時彼女以外に王位を継承できる人間がいなかったから」

側近「でも本当は……あの2人にぶつけきれなかった憎悪を向けるためだったのではないかしら」

側近「これはあくまで私の想像だけれどね」

僧侶「うう……」

側近「……そんな顔をするのはまだ早いわよ。お乳を必要としなくなった後は更に酷い事をされたのだから」

盗賊「酷い事っつってもよ、まさか刃物で切り付けられたとかいう訳じゃないだろ? 一応女だしさ」

側近「ふふ……本当にそう思う?」

盗賊「えっ?」

側近「あいつは人の皮を被った……人ではない何かよ」

盗賊「……マジかよ」ゾッ


側近「乳母を幼姫の目の前で殺した後は、食べ物や着る物は碌に与えられずに……体を清めるのも何日かに1度、しかも申し訳程度」

側近「それだけならばまだマシな方よ。時には食べ物の中に得体の知れない薬まで混ぜて……」ギリッ

魔法使い「そんなの……一国の王女どころか罪人以下の扱いじゃ……」

側近「……あいつにとってはそうだったのよ。あの子は生まれた事そのものが罪」

側近「ねえ、知ってる……? あの子の服の下には無数の切り傷や火傷の跡があるのよ……つけたのはすべてあの男」ユラリ

僧侶「そ、側近さん……」

側近「周囲の者は誰1人としてあいつを止めようとはしなかった……それはそうよね、あの暴君からどんなとばっちりを受けるかわからないもの」

盗賊「おい、もう止めろよ……」

側近「初めて見た時のあの子は汚物に塗れて……骨と皮ばかりで……!」ガチャンッ

魔法使い「もう良い! もう良いから!!」

側近「言葉だって!! ……満足に話せていなくて」ポタポタ

魔・僧・盗「……」


側近「私がもっと、この事を早くから知っていれば……」ギュッ

僧侶「……幼姫様の現状を知った切っ掛けは……?」

側近「情報収集のために、使用人の1人に化けてから入れ替わったの……当時は世継ぎがいないものだとばかり思っていたわ」

魔法使い「姫様の事は公にされていなかったのね」

側近「というよりも、民へは最初は生まれてすぐに母親共々亡くなったと知らされていたみたい」

盗賊「あの王サマだ、万が一庶民の中で不審に思った奴がいてもどうする事もできなかったんだろうな」

側近「……まあ、今は国として機能しているかどうかも怪しいけれど」ボソッ

魔法使い「え?」


側近「貴女達は、その国が今どうなっているか知らないでしょう?」

僧侶「どういう事ですか?」

側近「あそこは今頃大変な事になっているんじゃないかしら……私のした事で」クスッ

魔法使い「あんた……まさか」

側近「嗚呼、勘違いしないで頂戴。別に誰かを直接手にかけたわけじゃないわ」

盗賊「そうなのか? てっきり王サマの首でも飛ばしたのかと思ったけどな。物理的に」

側近「そんな事をしたらあいつと同じ場所に堕ちてしまうでしょう? 第1私は人っ子1人殺めた事はないわ」

僧侶「へ?」ポカン

側近「私はただ単に……ほんの少し魔王様のお力をお借りしただけ」

とりあえずここまで。

話の切り所が難しい……。


魔法使い「魔王の力を借りた、ですって……?」

側近「そう……嗚呼、また訊きたいのだけれど、貴女達から見て私は強そうに見える?」スッ

僧侶「えっ? そ、それは……」

盗賊「そりゃ、魔王の側近やってんならつえーんじゃねえのか?」

側近「ふふっ。ご期待に添えなくて悪いけれど、実は素の私はそんなに強くないのよ」カチャ……ゴクッ

魔法使い「嘘! だってさっきあんなに……」


側近「今の私は魔王様の魔力をほんの少しだけ持っている状態だから……強そうに見えるだけ」

僧侶「魔王が貴女に力を譲渡したというのですか!?」

側近「私から頼み込んだのよ。あの子を救うためにね」

魔法使い「救うって……」

側近「だってあの子をあそこから解放するには、元々の私ではあまりにも非力過ぎたもの」

盗賊「よく魔王が応じたな」

側近「勿論最初は渋られたわよ。何が起こるかわからないから当然よね」

僧侶「……」


側近「それでも粘って粘って……ようやくほんの少し、1割にも満たない力をお借りできたの」

魔法使い(1割以下で……あんな)ゴクリ

側近「魔力を取り込むのに成功はしたものの、結局すぐに倒れて3日3晩程生死の境を彷徨ってしまったけれどね」

盗賊「無茶したな~あんた」

側近「この時ばかりは自分の非力さに感謝したわ。なまじ力があったら内側から爆発していたかもしれないもの」

僧侶「ば、爆発ですって……!?」カタカタ

側近「貴女はお茶を飲んで少し落ち着きなさい、せっかく淹れたのに冷めてしまうわ」

僧侶「……」ス……コクッ

側近「よろしい。それで話を続けるけれど、魔王様の魔力は私達の持つそれとは全く異質なの」コポポポ……


魔法使い「まあ、魔物の王って位だしね。次元が違うのも無理はないでしょ」

側近「だから体内に取り込めば、副作用として人でも魔でも関係なくじわじわと命を蝕んでいく……まさに破壊の化身と言った所ね」

盗賊「おいおい、そんな物騒なもんを取り込んでて大丈夫なのかよ?」

側近「大丈夫でなければ、今ここでこうしてなんていられないわ。運が良かったのよ」ニコッ

側近「どうやら一定以下の魔力しか持たない者になら、少量だったら分け与える事も可能みたいね」

魔法使い「そんな他人事みたいに……」

僧侶「……それで、そんな恐ろしい力の欠片で貴女はあの国へ何を?」


側近「別に、あいつが幼姫にしてきた事に比べたら大した事はしていないわ」

側近「ただ……城の中の者達を残らず外に転移させた直後に、彼らの目の前で城を瓦礫の山にしてやっただけよ」

魔法使い「がれ……ッ!?」ブフッ

僧侶「ちょ、何ですかそれ!? 今とんでもない事をさらっと言いましたね!」ガタッ

盗賊「なーんかスケールがでか過ぎてイマイチぴんとこねえなあ」ポリポリ

側近「そうでしょうね、自分でも驚いたわ……まさかあれ程の事ができるなんてね」

魔法使い(その時の城の人々の顔が見てみたい気もするわね……)スッ……ゴクン

側近「後は幼姫を抱き抱えてさっさとその場を後にしただけ……別にどうって事ないでしょう?」

僧侶「いえいえそんな事ありませんよ!!」


側近「そう? 私にとっては幼姫を普通の生活に慣れさせる方が大変だったわ」

魔法使い「あ……」

側近「何せ、トイレやお風呂とかの基本的な生活習慣は勿論、まともな言語も教えていかなければならなかったから」フウッ

僧侶「……よく、あの状態まで回復されましたね」

側近「すべてが自力で教え込めたわけではないわ。特に知能の面は……魔の力に頼らざるを得なかった」ギリッ

魔法使い「ちょっと……何か妙な術をかけたんじゃないでしょうね?」

側近「いいえ。私達の間に古くから伝わる、生物の知能を高める木の実があってね……それを幼姫に食べさせたの」

魔法使い「! それってまさか『知恵の実』?」

側近「良く知っているわね。流石は魔導の端くれと言った所かしら」

魔法使い「でも、あれは何百年かに1度、それも1つしか実をつけないんじゃ……!」

側近「少し前にその『何百年に1度』が運良く到来したのよ。それを私が取って来たというわけ」


魔法使い「か、簡単に言ってくれるわね……とんでもない競争率な上に、木まで辿り着くのも大変だって聞いたわよ」

側近「そんなの関係ないわ。だってあの子のためですもの」ニッコリ

魔法使い「ッ……!」タジッ

僧侶「……」

盗賊「……」グビッ

側近「とにかく、わかったでしょう? あの子がここにいる理由は……あんな所へはとてもじゃないけれど帰せない」

僧侶「……貴女から話を聞いた限りではそうですね」

側近「だから、魔王様が倒される事によってこの場所を無くすわけにはいかないの」

魔法使い「!」ハッ

盗賊「……オレ達をここに閉じ込めてまで説得する真の理由はそれか?」


側近「私達がいなくなった後の……あの子の事を考えるだけでゾッとするの。きっとすぐに捕まって奴隷にされるか、政治の道具にされる」

僧侶「最悪……殺されるという事もありますね」

魔法使い「……」

側近「私の話は以上よ。こちらを完全に信用してくれるまでここから出す事はできないけれど、それ以外なら自由にしてくれて構わないわ」

盗賊「んじゃ、ここから出る手段を考えるのもアリだよな?」

側近「……ええ。見つかるかはわからないけれど、それでも良ければね」

魔法使い「……部屋に戻るわ。色々と考えたい事もあるし」ガタッ

僧侶「あ……私も。紅茶ご馳走様でした」カタン

側近「ふふ、どういたしまして」


盗賊「オレとしては茶菓子も欲しかった所だな」ガタタッ

側近「じゃあ、今日のおやつの時間を楽しみにしていなさい。とびきり美味しいのを用意するわ」

盗賊「マジか!?」キラキラ

魔法使い「盗賊! さっさと行くわよ」

側近「お部屋への戻り方はわかる?」カタッ……ツカツカ

盗賊「オレが道を覚えてるから問題ないぜ」


側近「なら良いわ、昼食の時間になったら呼びに来るわね。それまでに何か欲しい物があれば……」

僧侶「あ……側近さん」

側近「何?」

僧侶「……よろしければ、また近いうちに幼姫様の所へ来ても良いですか? 今度は絶対にあのような事にはしませんから!」

魔法使い「僧侶……」

側近「……考えておくわ」ガチャッ

魔・僧・盗「……」ザッザッザッ……

側近「……」バタン

側近「……!」クラッ……ブンブン

側近「……」ガタンッ トポポポ……ゴクリ

側近「……ふう」カチャッ

側近(幼姫。何があっても貴女だけは絶対に……)




魔法使い「……」

僧侶「……」

盗賊「……なあ。何時までこうしてるつもりだよ?」

魔法使い「ちょっと話しかけないで。今情報を整理しているから」

盗賊「……」ハァ

魔法使い(まさか側近の口から知恵の実の事が出てくるなんて……それだけ姫様の事を本気で救いたいという事?)

魔法使い(信じても良いのかしら……? でも相手は魔物だし)ウーン

僧侶「……盗賊さんは、どう思われますか? 側近さんの仰った事」

盗賊「オレ? そうだな~、別に嘘は言ってないと思うぜ」

僧侶「何故ですか?」


盗賊「まあ、勘、って言っちまえばそれまでだけどさ……後は、ちゃんと姫さんをオレ達に会わせてくれたからかな?」

僧侶「……」

盗賊「もしもオレ達が、あの時隙をついて姫さんを人質に取ってここから脱出しようとしたら……多分あいつ動けなかったと思うぜ」

僧侶「!」

盗賊「怒りに任せてオレ達を傷つけたり、殺したりすればすべてが水の泡になっちまうし……姫さんのトラウマも呼び起こしただろうさ」

僧侶「……」

盗賊「そんな危険があったにも関わらず、あいつは真っ先にオレ達を対面させた」

盗賊「って事は、信じて貰うために先にあいつなりの誠意を見せようとしたって事じゃねえのか? まあ、結果はああなっちまったが」

僧侶「それは……」


盗賊「そんな奴が、俺達に嘘を吐くとは思えねえよ」

僧侶「盗賊さん……」

僧侶(……確かに、もしもあのような説明の後に幼姫様にお会いしても、私達……特に魔法使いさんは不信感を拭えなかった可能性がありますね……)

僧侶(そう考えると……何れにせよ、あのような事態になる事は避けられなかったのかもしれません)

僧侶(……側近さんに最善を考える余裕がなかったというのも考えられますね)

魔法使い「……よし、もう大丈夫」スッ

盗賊「待ちくたびれたぜ~。で、これからどうするんだ?」

魔法使い「そうね……とりあえず、今はもっと情報が欲しいわ。この魔王城の事とか、外の事とか。結論を出すのはそれからよ」

僧侶「幼姫様の御国の事も、ですね……」


魔法使い「ええ。今まで思うように世の中の動きを知る事ができなかったもの。この際良い機会だと思う事にするわ」グッ

盗賊「そっか。ま、あんたがそう決めたんならオレはそれで良いぜ」

僧侶「私も異存はありません」

魔法使い「それじゃ、そうと決まればまずは手始めに魔王城の探検よ!」

盗賊「ん? オレ達全員でか?」

魔法使い「当たり前でしょ? ここの構造は把握しておかないと! とくにあんたにはみっちり覚えてもらうからね~」

盗賊「こりゃまた面倒な……まあ良いけどさ」ポリポリ


僧侶「……」

魔法使い「どうしたの僧侶? 疲れちゃった?」

僧侶「いえ、大丈夫です! ただ……勇者さん達はどうしているかと思って」

魔法使い「! ……そうだったわね。一体どの辺りまで来ているのかしら」

盗賊「まあ、あいつらの事だ。オレ達がいなくてもピンピンしてんだろ」

魔法使い「それはそうでしょうけど……」

魔法使い(あたし達がいない間も、きっとあの2人は……)ブルッ




『おらああああああ死ねええええええええ!!!!』ザクッザクッ

『あぐ、は……やめ……』

『うるせええええ! 正義のために魔物は問答無用で死刑じゃああああああああ!!!!』グチュッ

『……ぁ……たす、け……』

『……』ザシュッ

『死ねっ! 死ねおらあああああ!!!!』ズブッザクッ

『……勇者』

『ああ!?』

『もう全員死んでいる』

『! ……嗚呼、本当だ』ブンッ


『流石に疲れたな。しばらく休むとするか』ドカッ

『もうか? 俺はまだまだ行けるぞ!!』

『少し落ち着け。今日は朝からずっと魔物狩りをしていただろう……ここぞという時に倒れでもしたらどうする』

『……ちっ』ドカッ

『……あいつら、何処に行ったんだろうな』

『んなもん知ってたら苦労しねえよ! 糞ッ……』

『……案外、逃げたのかもしれんな』

『なわけねえだろ!! この勇者の旅に同行できるんだぞ!? 寧ろ光栄な事だろうが!?』

『……確かにそうだが。その重圧に耐えきれなくなったという可能性もある』


『もしもお前の言う通り逃げたのだとしたら……そんな弱虫は正義のために粛清しねえとな』

『……』

『女神様から貰ったこの加護はそのためにある……だろう? 戦士』

『……そうだな』

『これさえあれば、正義の名のもとに魔物も悪人も皆殺しにできる。例え魔王だろうが関係ない……』

『……』

『まだまだ足りないんだ……正義のためにもっと……もっと殺さなきゃ……』

『……狂人が』ボソッ

『何か言ったか戦士』

『いや、何も』

ここまで。

ほんの少しだけ勇者達を出してみるという……。




魔法使い「……」

僧侶「……」

盗賊「ま、まあとりあえず行こうぜ! 城の中歩いてりゃ気も紛れるって」

魔法使い「……それもそうね。じゃあ行きましょうか」

僧侶「では、何を探してみましょうか?」

魔法使い「まずは……ざっと城内を歩き回ってみましょう。1度行った場所とかを中心に」

僧侶「この建物に慣れる所から始める、という事でしょうか」

魔法使い「そんな所ね。側近の口ぶりからして、あたし達が何処にいようがわかるみたいだし」

盗賊「そんで暫くうろうろしながらあいつを出し抜く機会を伺う……ってか」

僧侶「問題はそれを与えてくれるかですが……」

魔法使い「ああもう、これ以上深く考えるのは今はなし! 行くわよ!!」





コンコン……ガチャリ

側近「お疲れ様」

魔法使い「……」クタッ

僧侶「……」グッタリ

盗賊「あ、もう昼か?」

側近「ええ、用意はできているわ。行ける?」

魔法使い「大丈夫……よ」ムクッ

僧侶「私も……うう」フラリ

側近「無理しないで。良ければ貴女の分は後から部屋に運びましょうか」

僧侶「す、すみません……お願いします」ペコッ

魔法使い「僧侶が残るならあたしも……!」

僧侶「大丈夫です魔法使いさん。私の事は気にせず行ってください」

魔法使い「でも……」


僧侶「本当に、大丈夫ですから」

盗賊「なあ早く行こうぜー」

魔法使い「っ……じゃあ、ゆっくり休むのよ?」

僧侶「はい」

ガチャッ……パタン

僧侶「……ふう」

僧侶「では……」フワァ……ウトウト

僧侶「お言葉に……甘えて……」スゥ……スゥ……

僧侶(幼姫、様……)


魔法使い(予想以上に広かったわね)モグモグ

魔法使い(うっかり進み過ぎて部屋からかなり遠い場所まで来ちゃってたし……)

魔法使い(あたし達の中で1番体力がない僧侶にはちょっと酷だったわね。もっと慎重に行かなくちゃ)グッ

盗賊「うめえ! やっぱここの料理は最高だな!!」ムグモグ

側近「ふふ、ありがとう。実は全て私が考えているのよ」

盗賊「そっか。なーんか薄々そんな気はしてたんだよな~」

側近「あら、そうなの。鋭いわね」

盗賊「ま、職業柄な。後は女の勘? なーんて……」ケラケラ

魔法使い「……って何であんたはそう和やかに話ができるのよ!?」


盗賊「え? 今更じゃね?」

側近「幼姫に会わせるという約束は守ったでしょう? 貴女も少しは打ち解けてくれても良いと思うのだけれど」

魔法使い「ぐ……でも……」

側近「……まあ無理強いはしないわ。そちらのペースで慣れてくれればそれで」

魔法使い「あっそ……と、ところで! その……なんで魔王がいないのよ」ガタッ

盗賊(かなり無理矢理話題を変えてきたな~)ムッシャモグ

側近「……気になるの?」

魔法使い「べ、別にっ! ……寧ろほんの少しは心穏やかに食べられるわ」

側近「なら良かった。これからはこうしてずっと別々だから」

魔法使い「え……!」


盗賊「んじゃ、毎日顔を合わせなくても済むのか」

側近「ええ。この方が貴女達も気まずい思いをしなくてすむでしょう?」

魔法使い「確かにそれはありがたいけれど……」

盗賊「良いのか? オレは魔王が一緒だろうが別に気にしねえけど?」ムシャムシャ

側近「あの方は普段から1人でいることを好まれるから大丈夫よ」

魔法使い「そうなの……」

側近「そうよ。それよりも早く食べた方が良いんじゃない? あの子も待っているんだし」

魔法使い「! そ、そうだったわね! お腹空かせて倒れてないと良いけど……」モグモグ

盗賊「案外ぐっすり寝てんじゃねえか?」ガツガツ

側近「そうかもしれないわね」





魔法使い(それから私達は部屋に戻り、僧侶にも無事にご飯を食べさせる事ができた)

魔法使い(その後側近に頼んで筆記用具を用意して貰って、行けた場所をまとめようとは試みたけれど……)

魔法使い(結局私達の部屋の周辺以外はほぼ白紙になってしまった)

魔法使い(お茶の時間に、側近に書庫の場所を教わったのでその後は夕飯までそこで時間を潰した)

魔法使い(盗賊はお茶の後に自室に引っ込み、僧侶も同じ)

魔法使い(……お茶菓子のフルーツたっぷりのケーキ……美味しかったな)

魔法使い(明日はもっと、計画的に行動しなきゃ……おやすみ、なさい)





盗賊「……」ドクン……ドクン……

盗賊(……あの事を考えると、眠るのが少し怖えな)

盗賊(夢の中でオレにあんな事をしただけじゃなく、部屋に入ってメッセージまで残していきやがった)

盗賊(多分城の何処かにいるんだろうな……探索の時に会わなかったのはラッキーだったが)

盗賊「……んっ」クチュ……ッ

盗賊(それなのに……何でアレの事を考えるだけでこうなってんだ?)ハァハァ

盗賊(やっぱりオレの本質はこうなのかよ……!?)ポロッ

盗賊「うう……畜生ッ!」ボフンッ

盗賊「見てろよ……次会った時は……!」ギュウッ

盗賊「絶対……抵抗して……」ウツラウツラ

盗賊「……」スヤスヤ……

ここまで。

次回はエロ予定。
これでキャラは大体出揃う……かな。





盗賊「んぅ……」パチッ

盗賊「!」ガバッ キョロキョロ

盗賊「……マジかよ」

触手「♪」シュルシュル

盗賊(昨日と同じだ……! しかも今度はこんなに至近距離にこいつがいやがる)ゴクリ

盗賊「うあ……ッ」ズリズリ

触手「」ジリジリ

盗賊「く、来んなよ……あっちいけよぉ……」ウルッ


触手「……」シュルルッ

盗賊「あッ! はっ離せ!!」グイッ ギチギチ

触手「♪~」ジュルジュル

盗賊「な、何だよその液体……」ドクッ……ドクッ……

触手「」ポタポタ

盗賊「ひっ、や、やだあっ……近付けてくんな……ッ!」

盗賊(糞ッ、このままじゃまた……!!)ギュッ



?「……そこまでにしておきなさい」


触手「!」ピタッ

盗賊(……止まっ、た……?)

?「全くお前は……昨日あんなに楽しんでおいて」

触手「……」ブルブル

盗賊(震えてやがる……怖がってんのか?)

?「今日は僕達の番だと良く言い聞かせていたでしょう? お仕置きしますよ?」

触手「~~~~~!!」シュルッ

盗賊「あ……解放された……?」

?「ふふ、分かれば良いんですよ……嗚呼、覚醒早々手荒な真似をしてしまい申し訳ありません」ペコッ

盗賊(な、何だこの優男……何処から現れやがった)


?「自己紹介がまだでしたね。僕は魔王城の庭師をしている淫魔と申します、以後お見知り置きを」ニッコリ

盗賊「魔王城の……庭師……?」

淫魔「……そしてこちらが」スッ

?「」プルンッ

淫魔「スライム。そこの触手と同じ僕の友人です」

盗賊「こいつも何時から……って友人!?」

淫魔「ええ。まあどちらかと言えば幼い頃から共に育ってきた家族のようなものですがね……こんな風に」パチンッ

スライム「」プルルルルッ

盗賊「なっ……」タプン……ッ

淫魔「『食事』の時も一緒なんですよ」ペロリ


盗賊「ッ……昨日のふざけたメッセージはお前の仕業か?」ギリッ

淫魔「そうですが、あれは触手の言葉をそっくりそのまま書いただけですよ? 筆跡もそれらしく見せかけましたし」

盗賊「どうやって……部屋の中に入った……?」

淫魔「貴女の夢を渡って、ですよ……淫魔は夢魔。異性の夢から夢を伝って移動ができるのです」

盗賊「……オレをどうする気だ?」

淫魔「悪い様にはしません。ただ、昨日の触手のように精気を貪らせていただくだけです」

盗賊(昨日みたいに……?)トクンッ

盗賊「! ふ、ふざけんな、そんな事……」

淫魔「おや、貴女だって満更でもなかったでしょう? あんなに可愛らしく喘いで……」

盗賊「!? 何処から見てやがったんだ!?」カアッ


淫魔「あの空間は僕が用意したんですよ? 起こった事は一部始終手に取るようにわかりますとも」

スライム「」ニュプッ

盗賊「んあッ!?」ビクッ

淫魔「さて、彼も待ちきれないようですし、そろそろ行かせていただきましょうか」

盗賊「や、止めろ、来るな!!」ジタバタ

淫魔「ふむふむ、スライム越しに見える乳房、腰つき、お尻……やはり僕好みで素晴らしい」ジロジロ

盗賊「い、いちいち言うなよそんな事……ッ」

淫魔「わざとですよ? 実にそそられますね~その表情」ニコニコ

盗賊「~~~~ッッッ!!!!」


淫魔「昨日と同じ……いえそれ以上に貴女を気持ち良くして差し上げますからね」ワキワキ

盗賊「や、嫌だ……」フルフル

淫魔「おや、口ではそう言っていますが」スッ

盗賊「!?」

淫魔「胸のそれは悦んでいるようですねえ」

盗賊「こっこれは……スライムの奴が……!」ゾクッゾクッ

淫魔「まあ、お喋りはここまでにしておきましょう。大丈夫、すぐに挿れたりはしませんから」

触手「……」ジーッ

淫魔「お前は暫くお預けです」ニッコリ

触手「」ショボン





盗賊「は、あっ……ひぅん……っ」ハアッハアッ

淫魔「どうですか? スライムのクッションで胸や股間などを擦られ、僕の手とオイルで背中やお尻を弄られる気分は」ヌチャッ トロォ……

盗賊「あひいいいいいっ!! こ、こりぇしゅごいいいいい……ッ」ガクガク

淫魔「おや、気に入っていただけたようで何よりです」ヌルッ グニッ

盗賊「あ、あっ、しょこはぁ……ふああああんッ!!」ビクンッ

淫魔「ふふ、どうぞ達してください……ここでは遠慮なんて要りませんよ。夢の中ですから」ヌチュッ……グプッ

盗賊「ひは、あ、あ……ああああああああっ…………!!!!」ビクビクビク……ッ


淫魔「嗚呼、見てください。スライムがご褒美を貰えて喜んでいますよ」

盗賊「んあ……ごほ、び……?」ボーッ

淫魔「ええ。ほら、貴女の秘所から溢れる蜜を吸っています」

スライム「……」チュプッ……ジュルルルッ

盗賊「やああっ……お、おれイッたばっか……んああああああッ!!!!」ガクガクガク

淫魔「……やはり貴女は、大浴場の泡では物足りなかったようですね」ニュルンッ

盗賊「しょ、しょんなとこ吸っちゃ……にゃああああああ!!!!」ギュウッ

淫魔「! おやおや、そんなに彼に抱きついては……」

スライム「!」ジュルッ……ジュルルルルルルッ

盗賊「ひゃ、ふああああ……~~~~ッッッ!!!!」コプッ……ドロォッ

ここまで。

書きたかったシチュが書けて個人的に満足してます(笑)
次回は恐らく来年かと。

お待たせ致しました、今夜更新予定です。

暴走した結果……プレイがややマニアック注意な事に←




淫魔「……少々やり過ぎてしまいましたかね?」ツヤツヤ

スライム「……」ツヤツヤプルルン

盗賊「あ、はァ……っは……」ピクッ……ピクンッ

淫魔「申し訳ありません、何せ久しぶりのまともな食事でしたから……お陰でかなりの充足感を得る事ができましたよ」

盗賊「……な、なあ」

淫魔「! 何ですか?」

盗賊「……こっち、にも……挿れて……っ」クプッ……

淫魔(おねだりですって? まだできる事にも驚きだというのに……しかも)

盗賊「アソコだけじゃ物足りねえんだ……頼む……」フルフル

淫魔「……お尻にも欲しいと?」

盗賊「」コクコク


淫魔「……貴女は」

盗賊「?」

淫魔「僕を、侮辱しているのですか……?」ワナワナ

盗賊「……え?」

淫魔「淫魔というのはっ!」カッ

盗賊「!?」ビクッ

淫魔「他者の精気を搾り取りっ! 時に子供を孕み、孕ませる種族ですっ!!」

淫魔「間違っても不必要に体を傷つけるような所には挿れません!!」

盗賊「お、男同士とか……」

淫魔「同性間でのそういった行為に理解がないわけではありませんが、少なくとも貴女はそこに挿れる必要はないでしょうっ!!」


盗賊「あ、あんたら……輪姦とかは……?」

淫魔「淫魔の性交渉は常に1対1ッッッ!!!!」クワッ

盗賊「ひっ」

淫魔「仮に複数で相手を襲ってしまったらたちまち干乾びてしまいます! 淫魔の本気を舐めないで頂きたい!!」

盗賊「そ、そんなの……知らな……」プルプル

淫魔「例えスライムや触手のオプションはあっても、それは我々の中で変わる事はありません」

盗賊「で、でもオレ……こっちにも貰えねえと……」モジモジ

淫魔「そうですか……今夜はこれで開放して差し上げようと思っていましたが、気が変わりました」ユラリ……

盗賊「ふぇ……?」

淫魔「これから少し貴女を調教する事に致しましょう……健全な方向へね」キラン


盗賊「!? ちょ、何を……!」

淫魔「問答無用!! スラアァァァァイム!!!!」パチンッ

スライム「♪」プルルルンッ グニュニュニュ……

盗賊(な、何だ……? スライムが小さく分裂して……)ビクビク

淫魔「行っきなさあああああああい!!!!」ビシッ

スライム群「」プルプルプルプル……ピョインッ

盗賊「や、こっち来ん……んぐううッ!!!?」ズボボボッ……ゴクン

淫魔「ふふふ……2度とそのような事が言えないようにして差し上げましょう」ゴゴゴゴ……

盗賊「あ、ああ……スライム……呑んじまった……」ガタガタ


淫魔「ここは夢の中。別に何ともなりませんよ……触手、お前も来なさい」

触手「!! ~~~♪♪」シュルシュル

盗賊「ひっ……またこいつ……んあああッ!?」ビクンッ

淫魔「おや、そろそろですか」

盗賊「うぁ、あ……腹が……ッ」ボコッ……ボココッ

淫魔「……これから貴女の中に入ったスライムが排泄されます。それと同時に触手が貴女を犯します」

触手「♪」シュルンッ

盗賊「!?」


淫魔「すべて出てきても貴女がまだお尻への挿入を求められるならば……再びスライムを体内へ」

盗賊「な、何だよ……それぇ……ふ、あ……っ」ガクガク

淫魔「夜が明けるまでそれを繰り返し……お尻が挿れる場所ではなく出す場所であるという事を体に再認識させます」

盗賊「ひ、ひいっ……!? やだ、やめろ、そんな……あぅ!」コポ……プルンッ

淫魔「嗚呼、少し出てきてしまいましたね……それでは始めましょうか」パチンッ

盗賊「嘘だろ……ひぐっ! ……嘘だって言っ、てぇ……」

淫魔「大丈夫です、痛みは全くありませんよ……あるのは何処までも快楽のみ」

盗賊「こ、こんなの、やだ……いやあああああ……!!!!」プルル……ズブブブッ




チュンチュン……

盗賊「……」

盗賊「……うう」ズーン

盗賊(何か……決定的な物を失っちまったような気がする……それに)チラッ



『昨晩はご馳走様でした

少々無理をさせ過ぎてしまいましたね

今夜はゆっくりお休みください

明日の晩にまたお会いしましょう

淫魔』




盗賊(このふざけた手紙……まさか、ここにいる限りオレはずっとあいつらに……ッ)ゾクゾクッ

魔法使い「盗賊~、起きてるー?」コンコン

僧侶「朝食に行きましょう。お腹が空いていらっしゃるでしょう?」

魔法使い「……まさかまた夜更かs」

盗賊「お、起きてる! 起きてるって!!」

魔法使い「なんだ。じゃあ早く出てきなさいよー」

盗賊「……」

盗賊「……わりい。食欲ないから先に行っててくれ」

魔・僧「!?」

ここまで。
エロはいったん終了です。

……どういうプレイだこれorz
次は魔法使いと僧侶のどちらに焦点を当てるか考え中です。

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