少女「嫌われモノを好きになった」 (26)

少女(恋なんて馬鹿がするものだとずっと思っていた)

少年「少女ー教科書見せてー」

少女「えーまたなのー?」

少女(でも、今度は私が馬鹿になってしまったらしい)

少年「机くっつけて…っと、サンキュー!少女」

少女「もう、忘れすぎだよ」

少女(だけど)

クラスメイト1「クスクス」

クラスメイト2「少女ちゃんかわいそー」ヒソヒソ

少女(その恋の相手は)

少女「……………」

少年「どした?」

少女「……………なんでもない」

少女(苛めを受けていたのでした)


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少女(少年くんの机にはバカだの[ピーーー]だのの字がシャーペンで)

少女(机を削るように書かれていたのだ)

少年「あー、授業めんどくさいなぁ………」ボソボソ

少女(朝だって少年くんのロッカーにゴミが大量に入っていた。)

少年「眠い………」

少女(なのに、少年くんは苛められる前と全く変わらない)

少年「ちょい寝るわ」

少女「はいはい先生にバレないようにねー」

少年「zzz」

少女「…………………」

少女(…………………………………)

少女「…………私の肩に頭預けて寝るのやめてくれないかな?」

?昼休み?

校庭

ダンッダンッ

苛めっ子「よう、少年」

少年「なんだよ」

苛めっ子「殴らせてくれよ」

少年「…………は?」

ダンッダンッ

苛めっ子「ちとストレス溜まっててさー遊ぼうと言ってんだよ」

少年「知るか、ヘディングの練習してんだから邪魔すんな」

苛めっ子「…………」イラッ

ドゴッ

少年「ぐっ!!」

苛めっ子「腹に一発」

少年「っ………!」

ドゴッ

少年「ぐふっ………!」

苛めっ子「うっぜぇな」

少年「ふー……ふー………!」

バスッ

ガッ

少年「う"っ…………」

少年「……………いってぇー………」

苛めっ子「……チッ」

苛めっ子「……………あースッキリしたわー」

苛めっ子「次に口答えしたら水責めの刑な」

苛めっ子「あばよ」

少年「…………………」

少年(…………行ったか)

少年「キッツいなこれ……」

少年(校庭には俺とあいつ以外誰もいなかった)

少年(あいつらは夏で暑いから運動をしたくないんだろうか)

少年(苛められ始めて、俺はあいつらの不気味さに気づけた気がした)

少年(運動をしなく、スマホばっかりのせいで、皆がイライラしている)

少年(そのイライラを俺に当てて解消したいんだろう)

少年「中学生なら運動しろ、って兄ちゃんから言われたんだけどな………」

少年「あいつら何考えてんのか………」

少年「………キャッチボールをする相手さえいないんだもんな………………」

少女「いるよ」

少年「!……」クルッ

少年「なんだ少女か………」

少女「なんで落胆するのよー」

少年「キャッチボールなんかしたらお前腕壊すだろ」

少女「壊れないし!」

少女「そもそも昔からやってるじゃん!!」

少年(少女は俺の幼馴染みだ)

少年(家が隣近所のおかげか、ずっと仲も良い)

少年(とても明るくて優しくて、クラス委員長を務めるほど気前もよく、皆に人気)

少年(でも……)

少女「………大丈夫?」

少年「何が?」

少女「…ううん何でもない」

少年(優しすぎるからかもしれないけど、色んなものを抱え込もうとするんだよなぁ…………)

少年(あんなバカどものする悪戯や悪口なんて気にしなくて良いのに)

少年「ともかくさ、サッカーでパスしあおうぜ」

少女「あ、うん」

バンッ

ポスッ

少女「少年くんも蹴る力、強くなったね」

バンッ

少年「当たり前だろー」

ポスッ

少女「少年くんはさ、今のクラスって退屈?」

バンッ

少年「……退屈ってゆーかムカつく?」

少女「そう、だよね……」

ポスッ

少年「でもまだ」

少女「?」

バンッ

少年「少女と一緒のクラスになれたことが嬉しいからいいや」

一旦休憩

ポスッ

少年「……………………」

少女「な、なんで………」カアァ……

少年「だって少女が面白いから?」

バンッ

少女「へ?」

やられたらやりかえせよ

できないからこれなんだよ(体験談)
あと、しても相手の同レベルになることになるんだぞ

やり返すと倍返しされるのよ
しかもいじめのあるクラスは掃き溜めでドキュンのが多いから大体アウェイ
隣のクラスがそんなんだった

蜀埼幕

少年「いやぁ………だって行動がなんか面白いよなー」

少年「この前だって……」

ドゴッ

少年「ブッ!!」ドゴッ

少年「いってぇ!!なにすん………」

少女「この前が………何?」ニコ

少年「あ」

少年「あ」

少女「もしかして……」

少年「え!?あぁ!!」

少年「き、気にすんなって!」

少年「ドッジの試合で頭上に来るボールを避けようとしたら転んでヘッドスライディング決めたことなんて」アタフタ

少女「それ少年くんが私の顔に向けた投げたせいでしょー!!」ムキーッ

少年「ま、待て、まずその振り上げた拳を下ろせって!!」

少女「成敗ー!!」ダダダ

少年「ぎゃああー!殺されるー!!」

ギャーギャー
ワーワー

苛めっ子「あいつら楽しそうだな」

不良「そうだな」

苛めっ子「もっと懲らしめるか」

不良「…………………」

不良「………少女には手を出すな」

苛めっ子「やっぱ少女ちゃん好きなの?あいつ可愛いし」

不良「ちげぇよ」

不良「女は男より恐ぇんだよ」

苛めっ子「そうかよ」

苛めっ子(…………女が恐い?)

苛めっ子(そんなわけねぇだろ)

苛めっ子(あんな惰弱な存在がよ)ククク


アノボールハヨケラレタダロ!!
ナニヲーー!!

苛めっ子「…………」

苛めっ子(良いこと思い付いた)ニヤ


?翌日?



少女「な、なにこれ………」

少年「……………」



苛めっ子「ククク……」

苛めっ子(おーおー怒ってんじゃねぇか少年)

苛めっ子(なにせ今度の被害者はお前じゃなくて)

苛めっ子(少女ちゃんだもんなぁ)

苛めっ子(少女ちゃんよ、自分のロッカーに入ってた教科書がビショビショになってみてどうだ?)

少女「………………」

苛めっ子(ああ、その泣きそうな顔いいなぁ!)

苛めっ子(悔しいか?!辛いかぁ??)

苛めっ子(それとも少年くんに慰めてもらいたいのかなぁ???)ククク

不良「…………おい」

苛めっ子「何だ不良」

不良「少女には手を出すなって言ったよな?」

苛めっ子「あ、そういう意味なの?」

苛めっ子「てっきり俺は性的な意味かと思ってたぜ」ゲラゲラ

不良「……………………」

不良「…………これから何が起きても知らねぇぞ」

苛めっ子「別に構わねぇよ」

苛めっ子(そっちの方が面白そうだし)

不良「………俺は屋上で寝てくる」

苛めっ子「いってらー」

苛めっ子(何も起きねぇだろ)

苛めっ子(どれだけ人気の委員長だろうが結局被害者になればどん底に落ちるんだからよ)

はよ

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