絵里「どこかへと、飛び出して」 (32)


前回の反省も踏まえて、今回の絵里は3割増しで賢いです、ご容赦。

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前回のスパシーバ!
チョコを勝手に食べられた挙句、怒っても相手にされず拗ねたエリチカ。
希との決着はどうなってしまうのチカ。




海未「今日は練習が休みですし、生徒会の仕事を片付けましょう」ガラッ

海未「おや?」

絵里「ハロー、ドギー」グニー

海未「私はドギーマンじゃありません…どうしたのです、そんな体勢で」

絵里「机に、こう、ぐでーってなるとね、身体の普段使わない所が伸びてる感じがして気持ち良いのよ」グニーーッ

海未「普通にストレッチしたらいいのでは?」

絵里「ぐでー、ってしていたいのよ」

海未「だらしないですよ」

絵里「ところで海未はゲームとかやるの?」

海未「えぇ、古いものが多いですが」

絵里「やっぱり家の影響?」

海未「そんな事でもないんですが…個人的に古い世代の物が好きなんです」

絵里「そう…私はwiiばっかりだわ…」

海未「別に今のゲームが嫌いなわけではないですよ?」

絵里「スパシーバ、海未」

海未(…ハラショー以外も言えたのですね)

絵里「海未はmoonってゲーム知ってる?」

海未「懐かしいですね、私のプレステはまだ現役ですよ」

絵里「アレの月の女王って『スパシーバ』って言いそうな顔してない?」

海未「…スパシーバの意味はわかりませんがなんとなくその意見は同意です」

絵里「あの顔でスパシーバって言われたらなんか凄いしっくりくるわぁ」

海未「というか、ことりから聞きましたよ、希とケンカしたんですか?」

絵里「あぁあれね…そんなケンカだなんて大袈裟なものじゃないわよ」

海未「なら良いのですが、はやく仲直りしてくださいね」

絵里「仲直りっていうか…ちょっと希が素っ気なかったから私が拗ねてるだけよ?」

海未「自覚があるなら尚更です」

絵里「だって勝手にチョコ食べられたから怒ったのに、希ったら全然反省してくれないんだもの」

海未「希がそんな事を? 信じ難いですが…」

絵里(しまった…この言い方だと完全に希が悪者になってしまうチカ…賢い私はそれとなくフォローをしておくわぁ)

絵里「いいのよ別に、なんかそういうノリっていうか流れだったし、私も本当は怒ってるわけではないし」

海未「『ノリ』?」

絵里(あっ…)

海未「ダメです! 場の雰囲気とかそういうので話を誤魔化すのは一番許せません!」

絵里「あー…」

海未「希の所へ行って来ます」

絵里 (ダメだったわぁ)グテーーッ

穂乃果「海未ちゃー…ってあれ?絵里ちゃん」

絵里「ハロー、履かせるオムツ」

穂乃果「ほのかはムーニーマンじゃないよ…なにしてるの?」

絵里「海未が行っちゃったから代わりに仕事やってるの」テキパキ

穂乃果「えー、悪いよー、あとはほのかがやっとくから絵里ちゃんは休んでて」

絵里「あいにく息抜きするほど息が入ってないの…」テキパキ

絵里(あと、私のせいだし)

穂乃果「そういえばことりちゃんに聞いたよ、ら…ラザヴァヤってどういう意味?」

絵里「………友達想い、って意味」

穂乃果「へぇー、ほのかも覚えておこ」

絵里「ダメチカ、早く忘れなさい」テキパキ


穂乃果「よーし、お仕事終わり!」

絵里「息抜きした分は取り戻せたわね」

希「えりち…」

絵里「あれ?希?」

希「海未ちゃんに何言ったん…」

海未「悪は去った」


絵里「海未…? 希は悪じゃないわよ?」

海未「ですが、絵里の話を聞く限り希が悪いような…」

絵里「ちょっと余計なこと言わないで」

希「詳しく聞かせて?」

絵里「ほら飛び火したじゃない!おねんね!」

穂乃果(『おねんね』もことりちゃんから聞いたけど、どういう意味なんだろう…)

絵里「まずね、私は関係ないの、希の悪口を言ってたとかじゃないんだから」

希「うん」

絵里「いや、関係ないっていうとアレだけど、海未の早とちりは私のせいじゃないっていうか」

希「うん」

絵里「えーと、むしろ私は止めようとしてた感じで」

希「うん」

絵里「希は一体何をされたの?」

希「…園田家に代々伝わる有難いお説教や」

絵里「…どう、感想は?」

希「………えぐっ…」ポロリ

絵里「の、希!?」

穂乃果「!」

穂乃果「うみちゃん!またアレをほのか以外にやったの!?」

絵里「 『アレ』?」

海未「し、しかしですね、希が」

穂乃果「言い訳はナシだよ!うみちゃんの本気のお説教は罪意識の低いほのか以外は耐えられないっていつも言ってるでしょ!」

絵里(自分で言ってて辛くないのかしら…って、罪意識が低いのね…)


穂乃果「罰として三日間ほむまん禁止だよ!」ダッ

海未「あっ!待ってください!せめて二日間に!」ダッ

絵里「行っちゃった…」

希「クスン…」

絵里「希…ごめんね、私がうっかりしてたから、私が賢くなかったから…」

希「ううん…それは知っ」

絵里「?」

希「…大丈夫や…」

絵里「希が弱気になるなんて…一体どんなお説教だったの…」

希「言ってることは普通のお説教なんやけど…なんか心に来るというか…」

絵里(よし、ここで希の元気を取り戻して、ついでに私の賢さも取り戻すチカ)

絵里「希、元気がでる言葉を教えてあげるわ」

希「…なに?」

絵里「『助けてのんたんスマイル』…」

希「…………スマイル……」

絵里「助けてのんたんスマイル、助けてのんたんスマイル…」

希「助けて、のんたんスマイル…」

絵里「助けてのんたんスマイル…!」

絵里「助けてのんたんスマイル…!助けてのんたんスマイル!」

希「助けてのんたんスマイル…!」

絵里「everybody say!!!!!!!」

希「助けてのんたんスマイル!助けてのんたんスマイル!」

絵里「助けてのんたんスマイル!助けてのんたんスマイル!」

絵里「助けてのんたんスマイル!助けてのんたんスマイル!」

希「………ッッッスマイル!!!」バキィ

絵里「痛チカ!!!!!」

希「はぁ…はぁ…なんやのんたんスマイルて………!」

絵里「ご、ごめんなさい…なんか、リズムが良くって…つい…!」

希「…次から気をつけてな………」

絵里「はい……すんませんした…」






希「焼肉でも、行こか…」

絵里「………Yes! Nontan smile!!!」






バキィ…!!!




次の日

絵里「なんか話が大きくなっちゃったけど、仲直り出来て良かったわ」

希「せやな、二回も殴ってごめんなえりち」

絵里「いや…あれは調子こいた私が悪いわ…」

ことり「おはよう!絵里ちゃん、希ちゃん!」

絵里「あら、ことりおはよう」

希「おはよー」

ことり「絵里ちゃん、ちょっといい?」

絵里「どうしたの?」





ことり「ラザヴァヤの意味…調べたよ」ボソッ

絵里(あ……)チカッ

ことり「…」

絵里「………あ、あのね、ことり」

ことり「…」

絵里「……」


ことり「…おねんね………」

絵里「!!?」ゾクウゥゥゥゥ

ことり「…」スタスタ

希「ことりちゃん…?」

絵里「ぁ……あぁ…」ガクガクガク

絵里(なんて…なんて怨念のこもった『おねんね』なの……!)




絵里(私は……間違ってなんかいなかった…………! やはり『おねんね』は最強だったのよ……!! 私は賢かったんだわ…………!!!)



バタッ…


希「えりち!?」


おわり

どう頑張っても短いssしか書けません、100とか軽く越える人はすごいなって思いました。

助けてのんたんスマイルは「助けて」の予測変換から偶然出来た言葉です、なんやのんたんスマイルって、おやすみ!

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