ミカサ「初恋薬?」(121)

ミカサ「それって何の薬なのおじさん?」

グリシャ「これを呑むと初めて人を好きになった時みたいにその人を見てるとドキドキしたり
      ちょっとしたことでも恥ずかしくなったりして、効果が強いと顔もまともに見れなくなるッ!!」

グリシャ「……つまり初恋気分を味わえるというものだよ」

ミカサ「おじさんちょっと怖い」

グリシャ「ああすまないミカサ。だがこの薬はホントすごいものなんだ」

グリシャ「最近はカルラとの夜の楽しみもバリエーションが少なくなって困ってたんだが、これを使ったら万事解決」

グリシャ「カルラが初めてあった頃の初々しさでつい私も興奮5倍増しぐらいで何回もチャレンジしてしまったよ」

ミカサ「?」

グリシャ「……おっとミカサにはまだ早い話だったな、すまない」

ミカサ「よく分からないけど私はエレンが居ればいい。そんなもの一生必要ないと思う」

グリシャ「いや案外将来役に立つかもしれないぞ?」

グリシャ「もしもの話だがもしかしたらミカサが世話を焼きすぎてエレンが所謂“反抗期”というものに入ったとするだろう」

グリシャ「そんな時にこれを服用すればあら不思議と言った感じに仲が戻る、かも……?」

グリシャ「……いや、それ以上を目指せるかもしれん!」

グリシャ「我ながらなんて恐ろしいものを……っ!」ガタガタ

グリシャ「まぁ保険というものだよ。一応エレンが思春期が終わるまで大事に持っておきなさい」

ミカサ「はーい」

カルラ「ちょっとあなた話があるんだけど」ニコッ

グリシャ「えっ、何っ、ちょっ――――

―――――――-
―――――
―――

ミカサ「最近エレンが私を鬱陶しがっている」

ミカサ「これが反抗期というもの……?」

ミカサ「そういえば今日もエレンは……」


~食堂にて~

ミカサ「エレン、また嫌いな物残してる。ちゃんと食べないとダメ」

エレン「おまえは俺の母さんかよ」

ミカサ「嫌いな物でも食べないと栄養が片寄る」

エレン「うるさいなあ。最近鬱陶しいぞお前」

エレン「行くぞアルミン。この歳でそんなことされたら馬鹿にされちまう」

アルミン「えっ!ちょっとエレン!」

アルミン「ごめんミカサ。それじゃ」タッタッタ

――――――――
―――――
―――

ミカサ「こんなことがあったし、おじさんが言ったように使おう」

ミカサ「エレンがこのまま反抗期だったら困るし……ならいつ使うか?」

ミカサ「今でしょ!」グビッ

ミカサ「……」シーン

ミカサ「……何も変わらない」ガーン

ミカサ「でも今日は遅いしもう寝よう」

ミカサ「おやすみエレン」

サシャ(ミカサはさっきから何をブツブツ言っているのでしょう?)

サシャ(まぁ楽しそうですし別にいいですね……)zzz

~次の日~

アルミン「あれ、ミカサどうしたの?」

エレン「ん?何か知らないけど今日は朝から見てないな」

アルミン「ミカサが珍しいね。いつもならこの時間には居るのに」

エレン「あぁそうだな」

ミカサ「……」ヌボー

アルミン「あっ、おはようミカサ」

エレン「よぉミカサ、今朝は遅かったな。どうしたんだよ?」

ミカサ「え、……ぅ、うん///」フイッ

エレン「?」

アルミン「(ねぇエレン、君何かミカサに変なことした?)」

エレン「(別に何もしてないけど、藪から棒にどうしたアルミン?)」

アルミン「(いや、だってさぁ……)」チラッ

ミカサ「……///」モジモジ

アルミン「(明らかに様子がおかしいって……!いつもなら向かいか隣に座る筈なのに
      今日は同じ机でも君と一番遠い位置に座っている!)」

エレン「(いや、別におかしいことかそれ?)」

アルミン「(おかしいよっ!あの世話焼きというかエレンのお母さん代行のミカサが
      エレンに対して手が届かない位置って!)」

エレン「(アルミン落ち着けって……!それに逆に考てみろ。今までのスタイルがおかしかったって)」

エレン「(俺もミカサももう世話を焼き、焼かれという立場からは卒業したんだよ。俺の長年の願いが叶ったんだよ)」

アルミン「(それならいいんだけど……)」

ミカサ「あっ、あの、アルミン!と……その」

ミカサ「わ、私は、たまには女子と一緒に食べてくる、ので、今日は一緒に食べれないっ///」タタタ

アルミン「エレン……」

エレン「やっとアイツも人付き合いを気に始めたか。いいことだ」ウンウン

アルミン(えぇー……)

ミカサ「……」スタスタ

クリスタ「あれミカサ今日はエレンと一緒に食べないの?」

サシャ「もしかして私にパァン!を恵んでくれるためにこちらへ?」

ユミル「保護者様が一緒に居なくていいのかよ。エレンの奴寂しくて泣いちまうんじゃねーかw?」

クリスタ「ユミルっ!ごめんねミカサ気分悪くしちゃった?」

ミカサ「別に……」

ミカサ「……」

クリ・ユミ・サシャ「?」

ミカサ「……」

ミカサ(どうしようどうしようエレンのところに行きたいのに何故かこっちに来てしまった……)

ミカサ(いつもなら何も考えずともエレンの隣に座れるのに何故か今日はそれが出来ない……っ)

ミカサ(昨日はエレンのことを考えて寝不足。体調管理もまともに出来ない様じゃエレンのこと何も言えない)

ミカサ(それどころか今はエレンの顔すらまともに見れない……!)

ミカサ(でもエレンは気になる。エレンは今どうして居るのだろう)チラッ

ミカサ(~~~~~~~~っ///)ボンッ

クリ・ユミ・サシャ「!?」

ミカサ(だ、ダメっ、想像するだけで動悸が激しくなるのに直視したら……///)

ミカサ(今日はエレンと少し離れていよう。じゃないとみんなに迷惑をかけてしまう)


~対人格闘訓練~

ミカサ(今日もエレンはアニのところへ行く筈)

ミカサ(少し悔しいが今日私とエレンが一緒にやるのは危険、ので、私はアルミンとやろうと思う)

ミカサ「アルミン、今日は一緒に「ミカサ、今日は久々に俺とやろーぜ」

ミカサ「!!?」

ミカサ(な、何故あなたがここに……!)

ミカサ(エレン……ッ!!?///)カァァ

エレン「ん?どうしたんだよ」

ミカサ「ぃや……あぁ、その……///」

エレン(アルミンがおかしいって言ってたのはやっぱり正解だったか?何か今日は落ち着きがねぇな)

エレン(危なっかしいし今日は俺が訓練を一緒にやってやるか)

エレン「いいからやろうぜ」ポン

ミカサ「ひゃわっ!!?///」ビクッ

エレン「!?」

ミカサ「ぁ……いや、今のは、別にエレンは……」チラッ

エレン「……ホントに大丈夫かミカサ?」ジー

ミカサ「~~~~~~~~~っ///」ダッ

エレン「あっ、ちょっ、ミカサ!」

エレン「何だアイツ……変な物でも食ったか……?」

アルミン「どうしたのエレン?さっきミカサが変な声出した時は何があったかと……」

エレン「ホントに今日のアイツはおかしいっぽいな。後で見に行ってやるか?」

ジャン「やめとけエレン」

エレン「は?何でだよ」

ジャン「お前は振られたんだよミカサに。お前の死に急ぎ癖にうんざりしてもう付き合ってらんねえってな」

ジャン「まっ、あとは俺に任せとけ。お前の分も俺がきっちりミカサと仲良くなってやるからよ!」

エレン「アニ、俺と組もうぜ」タッタッ

アルミン「うーん、何が原因であんなことに……」ゴニョゴニョ

ジャン「おいっ、無視すんじゃねーよ!!」

マルコ(やれやれ……)

アニ「結局私と組むのか?別にいいけどお前アイツに何かしたの?」

エレン「いや、これと言って心当たりねぇけど」

アニ「あっそ」ゲシッ

エレン「うわっ!?」グルン、ドテ

エレン「痛ってぇ~……ッ!おい、不意打ちはなしだろ」

アニ「別に」フンッ

エレン「?」

ミカサ「……///」ジー

ライナー「いきなり猛ダッシュで駆け寄ってきたかと思ったら俺を壁にして向こう側を除くのはやめろ」スッ

ミカサ「避けちゃダメ」スッ

ライナー「直接行けって!」サッ

ミカサ「できない……っ///」サッ

ライナー・ミカサ「――――――ッ!!」スッ、サッサッ

キース(うむ、中々見事な相手の後ろの取り合いだな……)

ミカサ「ふんっ」ドスッ

ライナー「いっ!殴るのはなしだろ!」

ベルトルト「僕の相手は……?」ホロリ

~立体起動訓練~

エレン「今度こそミカサと組むか。ええっとミカサはどこだ?」キョロキョロ

エレン「おっ、居た居た」タッタッ

ミカサ(今度こそエレンに見つからないように)キョロキョロ

ミカサ(!!な、なんかこっちに向かって来てる!隠れないと)ピャッ

エレン「あれ?おっかしいな。確かこっちに居たはずなんだが……」

エレン「ユミル、ミカサどこにいるか知らね?」

ユミル「……別に、あいつがどうかしたか?」

エレン「いや、いないなら別にいいや。じゃあな」タッタッ

ユミル「保護者が居ないからって迷子になるなよ!」

エレン「うるせー!」

ユミル「で、なんであんたは私の後ろに隠れたんだ?説明してもらおうか」ニヤッ

ミカサ「……っ」タタタ

ユミル「っておい、逃げんじゃねー!」

ミカサ(理由なんて言えるわけがない。エレンのお父さんから貰った薬飲んだらドキドキし始めたなんて)

ミカサ(最悪変な誤解を招き変態にされてしまう、ので、私は逃げ――)ドンッ

???「うぉ!」

ミカサ「あっ、ごめ……」

エレン「おっ、ミカサ丁度よかった。立体機動訓練一緒にやろうぜ」

ユミル「ざまぁ見ろwwwww!」

ミカサ「ぅう……///」

ミカサ「私はその、アっ、アルミンと「よし、それじゃあ訓練を始めるぞ!!」

ミカサ「えっ……あの、ちょっと」

キース「どうした……?アッカーマン訓練兵。訓練開始だ、早く行け……」ゴゴゴ

ミカサ「……はい」

エレン「……ッ」バシュッ、ビュンッ

ミカサ「……!」バシュッ、ビュンッ

ミカサ(こうなったらスピードを出してエレンと近づかない作戦。私の最高速ならさすがのエレンも追いつけないはず
    エレンには悪いけど今日は勝負にもならないほど差をつけるッ!)

エレン(ミカサの奴、早いのはいいけどあれじゃあガス吹かしすぎじゃねぇか?気合があるのはいいけどあれじゃあ……)

ミカサ「ふんッ!」ザシュッ

エレン「くっ……!」ビュンッ

ミカサ(よし、このままならエレンに追いつかれず訓練を終われる。)ビュンッ

ミカサ「はあッ!」ザシュッ

ミカサ(あとは終わるだけ……!)

ミカサ「!?」プシュウ

ミカサ(しまった、ガスの消費を考えてなかった。結構高いしそのまま落ちたら……!)

エレン「ミカサッ!!」ガシッ

ミカサ「――――ッ!?///」カァァアアア

エレン「お前何やってんだよ!?気合入れんのはいいけど事故でも起こして怪我したら――――ってミカサ?」

ミカサ「///」プスプス

エレン「……気失ってる」

アルミン「ちょっと二人とも大丈夫!?」

エレン「ああ、大丈夫だ。ただミカサが気失ってる」

アルミン「ミカサが!?大丈夫なの?」

エレン「多分大丈夫だ。俺はこのままミカサを医務室まで運ぶからアルミンは教官にこのこと言っといてくれ」

アルミン「分かったよ」

エレン「悪いなアルミン」

~夕食~

ミカサ(エレンは何時になったら食べ終わるの……?さっきのことも合って同じ空間に居るのもつらい……///)

ミカサ(もう30分ぐらいずっと入り口をウロウロする始末で周りからも変な視線で見られるし……うぅ///)

ミカサ「……」チラッ

エレン「」ペラペラ

ミカサ「///」シュゥゥゥ

アニ「さっきから何してんのアンタ?」

ミカサ「ここからエレンを見守ってるだけ。お気になさらず」

アニ「ふーん。あんた腹は減ってないの?」

ミカサ「別に」ギュルルル

アニ「……」

ミカサ「……///」

アニ「それはそうとエレンがあんたのこと待ってたよ」

ミカサ「!?」

アニ「だから早く食いに行ってやりな。たぶんあの馬鹿あんたが来るまでずっと待ち続けるよ。」

ミカサ(何故なのエレン。何故今日に限ってそっちから構ってくれるの。いつもなら鬱陶しがってるのに)

ミカサ(もしかしていつも私がベッタリだからその報復にエレンが私にベッタリくっ付こうと……///)テレテレ

アニ「……」

ミカサ「――――はっ……情報ありがとう」

アニ「別に」スタスタ

アニ(コイツ大丈夫か?)

ミカサ(そうか、エレンが待ってくれているんだ。流石にこれは行かないと失礼)

ミカサ(大丈夫いつも通りごく普通に座るだけ。そう私は出来る!)スタスタ

ミカサ(そっと座るだけでいい……そうそっと……)

アルミン「あっ、大丈夫だったミカサ?」

ミカサ「大丈夫、アルミン」

エレン「おお、ミカサホントに大丈夫だったか?」

ミカサ「う、うん、エ、エレンのお蔭で……///」カァァ

エレン「?」

ミカサ(良し出来た。ちょっとエレンに声をかけられ動揺してしまったがそうこれが普段の私)

ミカサ(大丈夫、自分の身体なら支配できる……!)

エレン「ミカサ本当に大丈夫か?顔が赤いぞ、熱でもあるのか?」スッ

ミカサ「ひゃっ!!?」

エレン「!?ど、どうした!?」

ミカサ「あっ、っと、その、だ、大丈夫っ、大丈夫///」アセアセ

エレン「ホントか?だったらいきなり叫ぶなよ。びっくりしたな」

ミカサ(いや、逃げ出さないだけ今朝よりは進歩した!と思う……)

ミカサ(でも、こんな態度を取っていたらそのうちエレンが怒るかも……)チラッ

エレン「ん?」

ミカサ「えぅ……っ///」

エレン「ミカサ本当に大丈夫か?さっきのこともあるしちょっとおでこ出してみろ」ズイッ

ミカサ「っ!い、いや、私は、ほっ、ほんとに、大丈、ぶ///」アワワ

エレン「いいからじっとしてろ」ピタ

ミカサ「~~~~~~っ///」

エレン「う熱っちッ!熱いぞ!」

エレン「やっぱりお前熱あるんじゃ――――」

ミカサ「ごっ、ごちそうさま!私、もう行くっ!///」ピュンッ

エレン・アルミン「……」

エレン「……ごちそうさまって、あいつまだ何も食ってねぇぞ」

エレン「なぁアルミン、ミカサの奴ホントに大丈夫か?」

アルミン「うーん、立体起動の訓練の時はどういう経緯があったの?」

エレン「近くでやってたんだけどよ何か今日はやけにガス吹かしてるなぁ、と思ったら案の定ガス切らして落下してよ」

エレン「で、ミカサが落ちる前に俺がしっかりキャッチしたからどこもぶつけていない筈だ」

エレン「まだ抱きかかえたときは意識があった気がしたんだけど、声かけようとしたら気絶してた」

アルミン「やっぱり今日のミカサはおかしくないかい?こんな単純なミスをミカサがするとは思えないんだけど」

エレン「ああ、確かにちょっとおかしかったな。訓練が始まる前俺が近くで声かけただけでまた悲鳴上げたし」

アルミン「なるほど……」

エレン「あいつもしかしてすっげぇ悪い病気でも隠してるんじゃないかな?」

エレン「でも俺たちを心配させまいと敢えて自分から俺たちを避けて……」

エレン「なぁアルミン、俺あいつに何かしてやれることないか?」

アルミン「いや、エレンを見てああなってるんだ。今は多分エレンが何かするのは逆効果だ」

エレン「……そうか」

アルミン「大丈夫、僕が何とかしてみせるから」

ミカサ「アルミン、話って何?」

アルミン「ちょっと確認しておきたいことがあってね」

アルミン(エレンは病気と言っていたけど僕の予想ではミカサは十中八九病気の類いではないと思う)

アルミン(いや、ある意味病気でもあるのか……?)

アルミン(今はそんなことどうでもいいや。ただ僕は何故ミカサがその病状を発症したかが疑問だ)

アルミン(ミカサはエレンが好きだと思う。もちろん家族以外、異性として、という意味でも)

アルミン(ただ長年一緒に生活してたから今さら異性として意識しても感覚が麻痺して恥ずかしがるなんてことはありえない)

アルミン(ましては今回のように唐突に意識がガラッと変わるのなんて尚更だ)

アルミン(何かこの事件、裏がある……)

アルミン「それで突然なんだけどさ、ミカサはエレンのことが好きなんだよね?」

ミカサ「そ、そうだけど何?私はエレンのことを家族として好きであって……」

アルミン「いや、異性として」

ミカサ「!?はぇっ!?ア、アルミンっ?どっ、どうしてそんなことっ!?わ、私はエレンの家族っ!ので、そんな感情これっぽっちも!///」

アルミン(やっぱり違う……多分いつものミカサなら)

アルミン『エレンのこと異性として好き?』

ミカサ『当然』

アルミン『そう……』

アルミン(なんて2秒持つか持たないかの素っ気ない言葉のキャッチボールで終わる筈)

アルミン(というか自分で想像しといてなんだけど親にその日の晩御飯聞くぐらいあっさりした会話だ……)

アルミン(それなのに今日のミカサは)チラッ

ミカサ「あぁ……うぅ……えぅ///」アセアセ

アルミン(重症だね)

アルミン「で何があったのミカサ?」

ミカサ「なっ、何も、ない……///」

アルミン「嘘はよくないよ。次嘘ついたらミカサがエレンのこと好きだってことバラしちゃうよ。もちろん異性として見てましたって」

ミカサ「っ!……分かったアルミン!言おう、だからその、それは困る……!///」アワアワ

アルミン「うん、じゃあ改めて聞くけど今日のミカサはエレンに対しての態度が明らかにおかしい。何があったの?」

ミカサ「それは……」

~~~~~説明中~~~~~

アルミン「イェーガー先生ェ……」

アルミン「ちなみにその薬って時間で抜けるタイプなの?それとも別の薬を使って分解するタイプなの?」

ミカサ「分からない」

アルミン「飲む前にそれぐらい確認しようよ……」

ミカサ「こうなるとは思ってなかったから……」

ミカサ「それでアルミン、私はどうしたらいいと思う?」

アルミン「逆にミカサはどうしたいの?」

ミカサ「戻したい。今のままじゃエレンとまともに話すことも出来ない……」

アルミン「……」

ミカサ「……アルミン?」

アルミン「ミカサのエレンへの愛はその程度なのかい?」

ミカサ「!?」

アルミン「ただの薬ごときで会うことすら叶わなくなるほどミカサの思いは簡単なものなのかな?」

ミカサ「違う!」

アルミン「だったらその程度の障害で諦めちゃだめだよ!」

アルミン「薬なんかに行動を左右されずにミカサは自分のしたいようにするべきだ」

アルミン「我慢できないならエレンと会えない。我慢すればエレンと会える。なら君はどうする?」

ミカサ「我慢する!」

アルミン「もう答えは見えてるじゃないか」

ミカサ「ありがとうアルミン……私はもう迷わない。だから自分のこの気持ちにも勝ってみせる」

アルミン「うん!」

アルミン(根本的な問題は解決してないけどここまで鼓舞すれば解毒方法なんてミカサにはもう関係ないはず)

アルミン(イェーガー先生の発想は大分ぶっ飛んだものだけど確かに方法としては悪くないかも。エレンもミカサの異変に気づいてるし)

アルミン(ただエレンの考えはまったくの別方向へ行ってたけど……)

アルミン(でもきっかけは出来たし僕は全力でサポートに回ろう。これも二人の幸せのためだ!)

~次の日の朝~

エレン「なあアルミン、結局ミカサは大丈夫だったのか?」

アルミン「うん、特に異常は見受けられなかったよ」

エレン「……ならいいんだけど」

エレン「そういえばアルミン、飯はどうしたんだよ?スープしかねぇけど」

アルミン「ちょっとお腹が空いてエレンが来る前に少しだけ先に食べちゃったんだ。ごめんよ」

エレン「いや、いいって。そんなことで謝るなよ」

アルミン「ありがとうエレン。あっ、ミカサだ」

ミカサ「おはよう、アルミン……とエレン///」モジモジ

アルミン「おはよう、ミカサ」

エレン「ミカサ体は大丈夫か?昨日は大分熱があった気がしたけど」

ミカサ「だ、大丈夫っ、だった!ので、心配無用……!///」

エレン「そうか、もう体調なんて崩すなよ?」

ミカサ「う、うん……///」

ミカサ「それで、その……エレン、えーっと……///」モジモジ

ミカサ「隣、いい……?///」

エレン「あっ……べ、別にいいけどよ。いつものことだし態々聞くことでもないだろ」

ミカサ「うん、そうだった……///」テレテレ

エレン「お、おう……」

アルミン「……」ニヤニヤ

~対人格闘訓練~

エレン「今日は久々にライナーと組んでみよっかな」

エレン「おーいライナー!」

ライナー「どうしたエレン?」

エレン「久々に格闘訓練で組まないか?」

ライナー「ああ別に良いk「ライナーーーーーー!」

ライナー「ん?どうしたアルミン」

アルミン「ライナー、今日は確か僕と組むんじゃなかったっけ?」

ライナー「そんな約束したか俺?」

アルミン「したした!昨日したじゃないか!」

ライナー「うーん?やっぱり覚えt……」

アルミン「(とりあえず今は話を合わせてくれライナー。そしたら後でクリスタのとっておき情報を上げるから)」ボソボソ

ライナー「ッ!!?あーっと、悪いなエレン実は昨日アルミンと一緒にやるって約束したのすっかり忘れてた」

ライナー「だから悪いけど今日は無理だ。だから今日もまたアニとかとやっててくれ」

エレン「何だよそれ!」

ライナー「すまん!ただ俺がすべきことは自分がした行いや選択した結果に対し、戦士として最後まで責任を果たすことなんだ」

ライナー「それが今なんだエレン!分かってくれッ!!」クワッ

エレン「お、おう分かったライナー。確かに男として約束は破っちゃいけないな」

ライナー「ということでまた今度やろうエレン」

エレン「分かったよ。……ライナーはアルミンとやるのか、じゃあライナーに言われた通りアニとやるかな」

エレン「おーい、アニー!」

アニ「何?」

エレン「ライナーと組もうと思ったんだけどよ。ライナーがアルミンと組んでたみたいで相手が居ないんだよ」

エレン「だから一緒に組んでくれね?」

アニ「悪いけど先客が居るよ」

サシャ「アニ!私と組みましょう!!」ピョンピョン

アニ「見ての通り何故かやる気満々で私のところに来た。追い返すのも一苦労しそうだから今日は無理」

サシャ「パァン!」

エレン「そうか、悪かったな」

アニ「別に」

エレン「じゃあまた今度組もうぜ!」

アニ「まぁ覚えてたらね」スタスタ

エレン(うーん、完全に一人だ。もうみんな二人組になってて一人の奴が居ないな)

エレン(どうすれば……)チョンチョン

エレン「ん?」

ミカサ「エレン……///」モジモジ

エレン「どうしたミカサ?」

ミカサ「その、私も一人、相手が居ない……ので、エレン組まない……?///」

ミカサ「というより、その、えーっと……」

エレン「どうしたんだよ?はっきりしろって」

ミカサ「その、エレンとくっ、く、く、く……組みたい……っ!///」カァァ

ミカサ「だから、一緒に……しよ?///」

エレン「……えっ?……あっ、ああ、わっ、分かった。組手を……だよな?」アセアセ

ミカサ「う、うん……///」

エレン「お、おう……じゃあやるか!」

~立体起動訓練~

エレン「……」

アルミン「どうしたのエレンぼーっとして?」

エレン「いや、別に……」

アルミン「ふーん」

エレン「というかアルミン、何か嬉しそうだな。顔がにやけてるぞ?」

アルミン「……えっ!?そ、そうかな」ニヤニヤ

エレン「ああ、すっげーニヤケ顔だ。アルミンじゃなかったら殴りたくなるぐらいだ」

アルミン「ごめんよ。これから気を付けるから」

エレン「ああ……」

アルミン「それで次の立体起動訓練、エレンは誰と一緒にやるの?」

エレン「アルミン一緒にやってくんね?俺ちょっと疲れてるかも」

アルミン「別にいいけど他の人も呼んでいい?」

エレン「ああ」

アルミン「分かった、ありがとうエレン。じゃあ、おーいミカサー!」

エレン「!!?ちょ、おいっアルミン!!」

アルミン「えっ?誰でもいいって言ってたしあそこで一人のミカサでも誘おうかと……」

エレン「お前なあ!俺が今疲れてるのって「アルミンどうしたの?」

エレン「!」

アルミン「えーっと、ミカサが丁度一人だったから次の立体機動訓練僕たちと一緒にやろうかと」

アルミン「もちろんエレンも一緒にね!」

ミカサ「……!エレンも、一緒に……?///」ドキドキ

アルミン「いいよねエレン!」

エレン「~~~~~~ッ勝手にしろ!」

アルミン(エレンも素直じゃないなあ)

ミカサ(エレンと一緒……っ///エレンと一緒……っ///)ニコニコ

エレン(ミカサの奴嬉しそうだな……)

アルミン「何にやけてるのエレン?」

エレン「っ!!べっ、別ににやけてなんかねーよ!!」ビュンッ

アルミン「あっ、ちょっと待ってよ!ミカサも行くよ!」

ミカサ「えへへ……///」プシュー

アルミン「ちょっ!」

~数日後・夜~

エレン(今日もあまり訓練に集中できてなかったな……)

キース『どうしたエレン・イェーガー!前と比べて斬撃が鈍くなってるぞッ!!』

アニ『何ぼーっとしてんの?そんなに宙を舞いたいの?』ドゲシッ

ジャン『おい、どうした!?このままだと服が破けちゃうぞ!?いいのか?おい!ちったぁ抵抗しろよッ!!』

エレン(くっそ~~~~っ!どうしちまったんだよ)チラッ

ミカサ「……?///」キョトン

エレン「~~~~~~~っ……!」フイッ

エレン(そう、その集中出来ない原因のほとんどがコイツにある……)

エレン(前はミカサに対してこんなことなかったのに、最近はコイツの一挙一動にドキドキしている自分が居る……)

エレン(ミカサは家族なんだぞ!?それなのにこいつにこんな感情抱いてたら俺はただの変態じゃねーか!!)

エレン(なああああああああああああっっ!クソッ何なんだよこの感情は!!?こんな感情今すぐ駆逐すべきだ!!)

エレン「はぁ……」ガックリ

ミカサ(何かエレンが困ってる……薬を飲んでからエレンの感情の機微なんてよく分からなかったけどこれは私でも明らかに分かる……)

アルミン「ちょっとエレン?もうスープの皿は空だよ?」

エレン「――――あっ、ああ悪い、アルミン……」

ミカサ(昨日はサシャにパンをあげたのに、それを忘れて机の下に落としたんじゃないかって探してたし……)

ミカサ(ちょっと心配……)

アルミン(エレンの感情の変化もだんだん分かりやすくなってきてるな。これはそろそろ頃合いか……?)

ミカサ「エ、エレン……///」

エレン「っ!?なっ、何だ?」

ミカサ「その……む、無理しないでね?///」

エレン「~~~~~~~っ、も、もう俺食い終わったし俺先帰るわ。それじゃ!」スクッ

アルミン(今だ……!)ヒョイッ

サシャ「パァン!」ドンッ

エレン「――――なっ!?」グラッ

ミカサ「!?///」

ドタドタドタ


エレン「痛ってぇ……、何がどうな――――」

ミカサ「あわあわ……///」カァァ

エレン「――――え……はぁッ!!?」

エレンガミカサヲオシタオシタ!
ヒューヒュー!
エレンモナカナカヤルナ

ミカサ「エ、エレン……///」

エレン「あっ、えっと、そのこれはだなっ!別に悪気があった訳じゃなくて!///」アセアセ

ミカサ「その、こっ、こんな人前だと恥ずか、しぃ……///」

ミカサ「流石に困る……///」

エレン「っ!!!」ドキッ

キース「今しがた大きな音がしたが誰か説明してもらおうか?」ギイィ

キース「……」ジー

エレン「……あ、そのこれは……!」モミッ

ミカサ「ひゃんっ!!!///」

エレン「ミ、ミカサっ?ど、どうし……なっ、ご、ごめッ!!///」

ミカサ「……っ///」ウルウル

キース「まぁお前らの年齢でこう娯楽などの欲求を手早くすませる性欲に奔るのも分かるが程ほどにな……」バタン

エレン・ミカサ「アルミンっ、へ、部屋に戻る!!///」ドダダダ

ザワザワ


クリスタ「エレンたち、すごかったね……///」キャー

ユミル「まさか教官の目の前で乳揉むとはエレンのやつも中々やるなwww」

ライナー「あいつは俺たちの誰よりも早く戦士になっちまった……」

ベルトルト「いや、戦士ってそういうものじゃないよね?」

サシャ「いきなりでびっくりしました。エレンがいきなり押し倒すだなんてビックリです」モグモグ

コニー「いやお前のせいだよ!」

マルコ「ま、まぁ今回は事故だししかたないよジャン」

ジャン「」サラサラ

マルコ「ジャン!!?」

アニ「くだらない……」

~男子寮~

あれから数日経ったが、エレンとミカサは前よりさらに余所余所しくなった

顔を合わせれば二人とも罰が悪そうに眼を逸らし、食事も別で摂るようになった……

エレン「はぁ……」

アルミン「エレンまた溜息」

エレン「ん?ため息なんてついたか俺?」

アルミン「ついてた、最近癖になってるよ」

エレン「気を付ける……」ハァ

アルミン「……」

アルミン「突然のことで悪いんだけどエレンはさ、ミカサのことどう思ってるの?」

エレン「はぁっ!?何で今ミカサの名前が出るんだよ!?」

アルミン「いいから言ってみてよ。それがエレンの悩みの解決になるかもしれないし」

エレン「別にアイツは家族以外のなんでもねぇよ……」

アルミン「耳が赤くなってるよ」

エレン「……!」

アルミン「溜め込んでることを話すだけで気持ちって言うのはスッキリする物だよ。それとも親友の僕にも言えないことかい?」

エレン「……」

エレン「さっきも言ったけどあいつはアルミンも知ってるとおり俺の家族だよ……」

エレン「一緒の家に住んで一緒に母さんの手伝いして、薪拾って、寝て……」

エレン「けど、あいつは家族なのに……ここ最近ミカサを見てると胸がドキドキしたりうまく言葉が言えなくなるんだ……」

エレン「俺も馬鹿じゃないからこれがどういう感情なのかも分かってる」

エレン「でも……この気持ちを吐き出してしまったら、これからは今までの関係じゃ居られなくなる」

エレン「俺は今のままじゃなくなるのが溜まらなく怖いんだ……」

エレン「この気持ちを押さえれば、言わなければ、これからも今までのように一緒に居られる」

エレン「俺がこの胸の苦しさを我慢すればこの関係が終わることはないんだ。だから……」

アルミン「そのまま自分に嘘を吐き続けるのかい?」

エレン「……っ!」

アルミン「自分を騙して、ミカサを騙して、そうやって生きていくのかい?」

エレン「そんなこと……ッ」

アルミン「僕が知っているエレンはそんなことでいつまでも悩んだりしないし、困難にぶつかれば逃げずに正面から乗り越える」

アルミン「エレンは何かから逃げることを最も嫌ったはずだ!そんなのエレンらしくない!」

エレン「アルミン……」

アルミン「ミカサにも正面からぶつかって、そしてその気持ちを伝えるんだ!」

アルミン「きっとその先に君の求める答えがあるはずだから」

エレン「……あぁ、そうだったな。こんなので悩むなんて俺らしくなかった」

エレン「ありがとうアルミン、やっぱりお前はすごい奴だよ」

アルミン「そんなことないって」

エレン「じゃあ行ってくる!」

アルミン「今から!?」

エレン「当たり前だろ!それが俺なんだからよ!」タッタッタ

アルミン(……俺だからか、エレンの告白の成功を祈ってるよ……)

アルミン(って祈らなくても大丈夫か。なんたってあの二人は今や両想いなんだからね)

ライナー「お前ら小っ恥ずかしい話してんなって……」

ベルトルト「僕たちが居ることも忘ないでよね」

ライナー「部屋に元から居たのに居ない振りをするこちらの身にもなってくれよ」

アルミン「ご、ごめん……///」

アルミン(うわぁ、恥ずかしい……っ)

~森の中~

ミカサ「エレン、話って何……?///」

エレン「……お前に伝えたいことがあるんだ」

エレン(胸は張り裂けそうなほどドキドキするのに驚くほど思考は冷静だ。これなら言える)

エレン(最近まで気にならなかったがジャンが言ってた通りミカサはかわいい)

エレン(そして俺は今からこいつに告白するんだ。絶対に成功させてみせる)

エレン「ミカサ、家族の俺にいきなりこんなこと言われてどう思うかは分かんねぇ……」

エレン「でも俺自分の、この気持ちに嘘はつけない……!」

エレン「俺、ミカサのことが好きだ。付き合ってくれ……!」

ミカサ「……私も、最近ずっと思ってたことがある」

ミカサ「家族のことが好きになったらそれって気持ち悪いことなのか……ダメなのか……」

ミカサ「でも私はそれでも、どんなに周りに気持ち悪がられても……」

ミカサ「エレンならいいと思った……!///」

エレン「……じゃ、じゃあ……っ!」

ミカサ「うん……」

ミカサ「私も大好き、エレンっ///」ニコッ

ミカサ「じゃあ、これからは彼女としてよろしく……っ!///」

エレン「ああ、何年後かまた家族になろう。今度は夫婦だ!」ダキッ

ミカサ「……うん///」



チュッ



~おしまい~


薬はいつ抜けるんだろうか

これにておしまいです
疲れたよ

他の純愛ssのミカサのかませっぷりが可哀そうで作ってみたんだ

初めて書いてみたけど数日に別けてこれっぽっちの量なのにすごい疲労感
長編書く人ってホント人間やめてんじゃないかな……

>>111
薬は一緒に過ごせば自然と抜ける
初恋は一度だけ、それを過ぎたらもうそれは初恋じゃないので

童貞なだけだよ

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