男「あんたら何なんだ?」騎士達「陛下の命令でここにきた」(632)












公爵「陛下、どうやら『男』と言う者のようですな」

陛下「ついに見つけたか。で、その者は今何処に?」

公爵「城下町の外れの牧場に居るようですな」

陛下「では、早速だが連れてきてもらおうか」

公爵「本人に勇者になって魔王を討つ様に伝えるのですかな?」

陛下「いや、いや、本人にはあくまで勇者のサポートをしてもらう、と伝えよ。

他の者を勇者と名乗らせておく」

公爵「では、騎士達に向かわせましょう。

で、勇者は誰がなるのです?」

陛下「余の姪だ」

公爵「大丈夫ですかな?まだ少女ではないですか?」

陛下「それは言うな。あれでも勇者魔法が使えるのだ。

それに、本物の勇者には自分が勇者と思わせないほうがよいだろう?」

公爵「そうですな。過去何度も勇者に対する魔物の攻撃のすさまじさに

皆死んでしまいましたしな。」

陛下「では、明日の明朝、謁見の間に連れてくるように。

もし、家族とかに保障がいるなら金貨を十分に与えよ。」

公爵「わかりました。それでは明朝、謁見の間に連れてまいります。」

王様「頼んだぞ。」

城下町の外れの牧場


男「おーい、牛舎に帰るぞ。付いてこい」

牛達「モー」

男「よしよしよい子達だ。よし、全部入ったな。閉めよう」

ガサガサガサガサ

男「?何の音だ?人間か?重装備のやつらが何でこんなところにくるんだ?」

???「貴方が男だろうか?」

男「俺が男だが、あんたら何なんだ?」

???改め騎士「国王の命令でここに来た」

↑間違い 国王ではなく陛下 騎士ではなく騎士達

男「はあ?陛下の命令?こんな牧場にいるやつに何の用だ?」

騎士長「陛下は勇者に魔王を討ってほしいようなのだが、勇者の仲間として

男殿が選ばれたようだ。」

男「あんたがこの騎士達のまとめ役かい?冒険もしたこと無いのに勇者の仲間なんて勤まるわけ無いだろう?

何かの間違いじゃないのかい?」

騎士長「いや、大賢者が魔術で探したようで、間違いは無い。

明朝城の謁見の間で陛下に会ってもらうので準備を整えてほしい」

男「えっ!今から?そんなの無理だ」

騎士長「家族はいないのか?」

男「母と妹が一緒に住んでいる。」

騎士長「では、牛の世話は其の物たちに任せて、出発の準備をしてほしい。

それと、これは男殿の家族への保障だ。これだけあれば不自由しないだろう」

男 ジャラジャラ「すごい数の金貨だな。これは本気なんだな。ちょっと待っててくれ。母と妹に話してくる。」

騎士長「事態を理解してもらえて助かる。我々はここで待つ。」

男の家の中

男「という訳で、旅に出なくてはならなくなった。これは保証のお金らしい。」ドサッ

母「陛下の命令・・・・時間が無いんだろう。後の事は気にせず、しっかり勤めを果たしてきなさい。」

妹「お兄様、気を付けて行って下さい。後の事はお母様と私で何とかします。」

男「ごめん、母さん、妹よ。しかいs、母さん、驚かないんだな。」

母「お父さんも若いころは冒険者だったからいずれはこうなる事は分かっていたわ。」

↑しかしの間違い

男(父さんが冒険者だったって?聞いたこと無かったな)「父さんが冒険者だったって聞いたこと無いんだけど?」

母「それは・・・・今は時間が無いのでしょう?

お父さんの部屋に昔から我が家においてある武器防具があるから、

好きなのを持っていきなさい。」

妹「はい、これ、いつもお兄様が読んでた魔法の本よ。お兄様は牛を襲ってくる魔物を魔法で撃退してたの

知ってるんだから」

男「妹、ありがとう。知ってたのか。母さん。今度帰ってきたら父さんのこと教えてくれないかい?」

母「分かったわ。では、これはお父さんの部屋の鍵よ」

男「ありがとう。じゃあ装備を見てくるよ。」

(あれほど入ってはいけないと言っていた父さんの部屋か・・・)

父の部屋

男(ここが父の部屋か・・・武器や鎧が多いな・・・

???この鎧は・・・軽くて動きやすそうだな。)

男(・・・・・武器は、普段持っていたような剣がいいかな?)

ワレヲエラブガヨイ・・・・

男(!?何だ?今、頭に何かが語りかけてきたような気が?

・・・・この剣か??スッ   軽いな・・・それに何か不思議な力を感じる)

男(これにするか・・・・・・防具もちょうど大きさもあうな・・・・・・・)

家の外

男「母さん、妹、行って来るよ。」

母、妹「気を付けて」



男「待たせたな。準備はできた。」

騎士長「早かったな・・・・・よい防具だな。よし、出発しよう。準備はよいか?」

騎士達「はっ!何時でも出発できます」

騎士長「では、行こう。男殿、馬には乗れるか?」

男「ああ、乗れるよ。」

騎士長「ではこの馬をつかうといい。騎士A、馬を1頭連れて参れ」

騎士A「はっ!男殿、どうぞ」

男「ありがとう。」

騎士長「それでは、出発!」

城下町

騎士長「本日はこの宿に泊まってもらう。我々は城に戻るゆえ、

明日の明け方迎えに来る」

男「分かった。しかし、装備はしてきたが旅の準備は何もしてないぞ。」

騎士長「それには及ばん。必要な物は明日、準備金が出る筈ゆえ、

明日勇者殿と買いに行けばよい。あと、ここの支払いはこれで足りるだろう」


金貨ジャラッ

男「わかった。では明日の明け方だな。」

宿の部屋

男(なんなんだ、この事態は・・・・ただの牛飼いに勇者の仲間になれだって?)

男(それに、父さんの事もだ。冒険していたって知らなかったし、この装備もかなりの品みたいだし。)

男(心配しても仕方ないか・・・食事をして、風呂入って寝よう。)

翌日、明朝、宿の前

男(眠い・・・さすがに早いな・・・・??どうやら来たようだな)

騎士長「おはようございます。」

男「・・・・おはよう・・・・。」

騎士長「出発してもよろしいかな?」

男「ああ。いつでもよいよ。」

騎士長「では、こちらです。」

城の中

男(初めて入るが・・・流石にでかいな。)

騎士長「こちらで暫く待っていてほしい。」

男(控えの間か・・・)「分かった・・・。」

1時間後、控えの間

男(陛下に会うのだろうが、結構待たされるな。相手は国の王、仕方ないか)

コンコン

???「男様、陛下がお会いになります。こちらへどうぞ。」

男「分かった。あんたは誰だい?」

???「ただの小間使いでございます。」

男「そうか。では、案内をよろしく頼むよ。」

???改め小間使い「では、付いてきて下さい」

謁見の間の前

騎士長「小間使い、案内ご苦労、下がってよい。」

小間使い「かしこまりました。」

騎士長「私の後を」

男「分かった」

謁見の間

男(玉座は空か。まだ国王は来てないようだな。)

騎士長「もうすぐ陛下が入室される。ここで待つように。」

男「分かった」

国王入室

公爵「これより、陛下と男との謁見を執り行う」

国王「わしがこの国の王、国王だ。そなたが男か?」

男「はい、私が男です。」

国王「うむ、そなたに来てもらったのはほかでもない、

勇者の仲間として魔王を討つ旅に出てほしいからじゃ」

男(・・・・・)

国王「詳細は公爵、話してやってくれぬか?」

公爵「分かりました・・・・。男とやら、そなたは大賢者の魔術により、

勇者の仲間として旅に出てもらう事となった。」

男(・・・・・)

公爵「知っての通り、魔王は周りの国々を支配しておる。

このままではこの国もいずれは魔王に滅ぼされてしまう」

男(・・・・・)

公爵「そうなる前に、魔王を討ってほしいのだ。魔王を討つのは勇者しかできぬ。

しかし、勇者1人ではそれもかなうまい。」

男(・・・・・)

公爵「それゆえ、勇者には仲間が必要なのだ。

魔王の野望を阻止する為に、やってはくれまいか?」

男「・・・・・分かりました。しかし、ただの牛飼いにそんな大任が勤まるとも思えませんが。」

公爵「それには及ばん。大賢者の魔術で探したのだから間違いは無い。」

男「では、勇者に会わせてもらえませんかね?」

公爵「陛下、どうされますか?」

国王「よかろう、勇者を連れて参れ。」

公爵「騎士長、勇者を連れてきてくれ。」

騎士長「畏まりました。」

暫く後

騎士長「陛下、勇者を連れてまいりました」

国王「うむ、ご苦労。勇者よ、ここにおるのが今回そなたと、

魔王を討伐に向かってもらう仲間の男だ」

???(・・・・・)

男(こいつが勇者?まだ少女じゃないか?大丈夫なのか?いろいろな意味で。)

???「貴方が男ですか?私は女勇者です。」

男「私が男です・・・・・・。」

国王「騎士長、旅の軍資金を持ってまいれ。」

騎士長「畏まりました」

暫く後

騎士長「陛下、お待たせいたしました。」

国王「男よ、旅に必要な軍資金じゃ。」

公爵「これだけあれば暫くは不自由せんと思うが、

必要とあればさらに用意する。」

男「こんなに・・・・・・・(日本円にして1000万円位

)良いのですか?こんなに渡して」

公爵「仮にも魔王を討つのに二束三文ではなんともならんだろう。

有効に使うのだ。」

男「・・・・・分かりました。」

国王「では、勇者に男よ、頼んだぞ。下がってよい。騎士長、

支度部屋に案内してやれ。」

騎士長「了解いたしました。男殿、勇者殿、こちらへ・・・。」

支度部屋

騎士長「男殿、何かあれば報告をしてくれたまえ。これは城の中への通行書だ。」

男「・・・・・わかった・・・。」

騎士長「これにて失礼する。旅の成功を祈る。」

勇者と2人

男「あんたの事はなんと呼んだらいい?」

女勇者「女勇者で。」

男「分かった。俺の事は男でいいよ。」

女勇者「・・・・・・・わかった・・・・。」

男「これからどうする?」

女勇者「分からない。男が決めて。」

男「???、では、城を出て装備を整えよう。

仲間も見つけないと、2人ではどうしようもないしな。」

女勇者「分かったよ。」

城下町の店

男「女勇者、あんたも装備は買う必要は無いみたいだから旅に必要なものを買おう。」

女勇者「任せるよ。」

男(おいおい、なんか投げやりだな。まあ、そういうんならこちらで決めてしまおう。)

旅に必要な道具や回復アイテム等、を買う。

男「これからどうする?」

女勇者「情報が無いとどうしようもないよね・・。」

男「では、冒険者ギルドに向かおうか。」

冒険者ギルド

ギルドの受付「こんにちは、どのような用件でしょうか?」

男「我々は魔王を討つべく旅を開始した勇者パーティなんだが、

2人ではどうしようもなくて。

仲間を探すのと魔王に関する情報がほしい・・・・・。」

受付「今はこの街にはこれといった強い冒険者はいないようです。

魔王に関しては・・・魔王に関する情報は皆無で、

挑んだ勇者達は魔王の直属の部下に敗れ去ったようです。」

男、女勇者(・・・・・・)

受付「また、この国より北と西は既に魔王が支配しています。

次に狙われるのは、この国ではないかと噂されていますね。」

男「厳しいな・・・・。」

男「女勇者、これからいったん東に行ってみようと思う。」

女勇者「何故?」

男「北と西はもう手遅れだから、まずは東に行き、仲間を募ろうと思う。」

女勇者(・・・・・)

男「どうだろうか?」

女勇者「任せるわ。」

街の東


男「馬の調子はどうだ?」

女勇者「大丈夫。良い馬ね、この子・・・・。」

男「ウォーホースと言うらしい。軍馬だな。」

女勇者「かなり高いんじゃないの?」

男「国からの支給さ。子の馬は馬車も引くことができるらしいから、

仲間が増えれば車を引かせればよいんじゃないかな?」

暫く街道

女勇者(!?)「男、前、何か見えない?」

男「いや、特に何も・・・・?!何か砂煙が見えるな・・・。」

女勇者「馬車が・・・・横倒しになってるわ。」

男「何か金属音がするな。まずい、馬車がモンスターに襲われてるんだ。」

女勇者「どうする?」

男「いや、どうするって人がモンスターに襲われてるんだ、助けよう。」

馬車の付近

ゴブリン’S 「女だあ!犯せ!殺せ!ぐはははは」

女達「ひいいい助けてええええ」

ゴブリンA 「ぐっへへへ、おらあ大人しくせえ 」

女A「いやあ・・・やめてぇ」

女Aの服がゴブリンによって破られる

女長「女Aが危ない!」

ゴブリンA「邪魔スンナ」剣を女長に突き立てる・・・。

女長「ぐはっ」バタッ

女B「女長様が!女Aが!シスター!」

???「何て事でしょう。皆はここにいるのですよ。」

防御結界

???は魔法を唱えた。女達は結界で守られる。

ゴブリンBCDE 「くそっ!近づけれないゾ」

ゴブリンF「あっちのやろうゼ!」

女B「ひいいい」

男「やばい!女達がゴブリンに襲われているんだ・・・。」

女「許せない!」

男「魔法は使えない。剣でしとめるぞ!」

男「おらあ!」ザシュ

ゴブリンAは倒れた。

女勇者「・・・・・」グサッ

ゴブリンBは倒れた。

ゴブリンCDEF「!?」

女B「助けてええ」

男「あ!馬に不用意に近づくな!」

ウォーホースA「ヒヒーン」

ウォーホースAは驚いて女Bの目の前で後ろ足で立ち上がった・・・。

男は落馬。とっさに女Bを庇う。

男「ぐはっ!危ない。ぐあああ」

男はウォーホースAに踏まれた。

全身が痛みに襲われる。

それを見たゴブリン’S

ゴブリンC「あいつからやろうゼ!」

女B「ああああああ、ごめんなさいごめんなさい。」

男「ぐああああ」

ゴブリンC「死ねエ」

???「危ない!防御魔法!」

男 かろうじてゴブリンCの攻撃を受け止める。

女勇者「大丈夫?」

女勇者の攻撃。ゴブリンCはダメージを受けた。

男「アバラがやられたかも。」

???「女B、こちらに来てください。そこの方、回復魔法をかけます。」

女B「シスター、ごめんなさい。」

???改めシスター「早くこちらへ。回復魔法!」

男は楽になった。

男「動ける。女勇者、一気に行くぞ。」

しかし、そこに女Aが。

ゴブリンC「くそオ、死ねエ!」

男「不用意に近づくな!危ない!」ザクッ

男は女Aを庇って負傷をした。

男「ぐあああ」

男の顔に血が付いた。

男「目が見えない!」

シスター「これを。」

シスターは、はいているスカートを破り、男の顔を拭いた。

シスター「回復魔法!」

男「何度もすまない。女勇者、敵は固まっている。魔法でしとめる。」

男「大地に還れ!爆発魔法大!」

ゴブリン’S 「グエエエエ」

女勇者「1匹残ってる。とどめだ!」ズシャアア

ゴブリンC「グエエエ」

男「全部倒したか?」

女勇者「周りにはいないようだね。」

男「みんな、無事か?」

シスター「女長様が・・・・・。」

男「すまん、間に合わなかったようだな。」

シスター「女長様・・・・・・女A、これを羽織って。」

シスターは、自分がつかっていたマントを女Aに羽織らせた。

男「うっ。」

男は倒れそうになり、近くにいたシスターが支えた。

シスター「大丈夫ですか?」

男「ううう・・・・威力のある魔法を使うとどうもふらつくんだ。」

女勇者「さっきのすごい魔法だったね。無理したんじゃないの?」

男「落馬もしたからな・・・・。えっとすまないね、君は?」

シスター「私はシスターと申します。」

男「俺は男。もう一人は女勇者。

国王に命じられて魔王を討つべく勇者パーティを組んでいる。」

シスター「ここにおられるのは・・・・・・グスッ・・・女長様で、

私たちを率いておられたのです。」

男&女勇者「・・・・・・」

シスター「私たちは城下町の教会からの帰りで、

ここより東にある街に帰る所だったのです。」

シスター「普段はこの道には魔物は現れないので、油断してしまい、

このような事態になってしまいました。」

シスター「ところで、男様方は此れからどちらへ行かれるのですか?」

男「ちょうどその東の町を目指していたところです。」

(このシスター、ものすごい美人だ。こんな美人今まで見たことない。

すらっとしていてスタイルは・・・・・)

男(胸は少し控えめみたいだが、破れたスカートから見える脚は、

すらっとして長そうだな。なんて恵まれてるんだろう・・・・)

男(それに、清楚な雰囲気の中にも気品と女性らしさが・・・・・・・っていかん、何を考えているんだ。)

シスター「?どうされましたか?あの、もしよろしければ街までご一緒していただけないでしょうか?」

男「ああ、いいですよ。それより、他のお連れは大丈夫なのですか?」

シスター「幸い他の仲間は大した怪我もないようなので。」

男「そうですか。では、まずはこの馬車を起こして動かせるようにしましょう。」

馬車起こし中

男「とりあえず街までは持ちそうですが、後でちゃんと修理をしないといけないですね。」

シスター「ありがとうございます。しかし、馬が・・・・。」

男「私たちの馬に引かせます。全員乗せて下さい。」

シスター「はい、いろいろと申し訳ありません。では、皆さん、馬車に乗って下さい。」

東にある街

男「街に着いたけど、教会は何処かな?」

シスター「街の中心部です。」

男「もう暫くの辛抱だ。」

教会の前

男「ここかい?」

シスター「はい。ありがとうございます。」

男「では、これで。」

シスター「お待ち下さい。助けていただいたのに、このまま帰す訳には行きません。」

男「気にしなくていいさ。」

女勇者 男にツンツン(ねえ、シスターを仲間にできないかしら?)

男(何言ってるんだ。シスターはここで暮らしてるんだ。無理だろう?)

女勇者(でも、このパーティでは魔王を倒すなんて無理。それにシスターなら回復魔法使えるから

貴重な戦力になるわよ・・・・・・・『できれば女性に一緒に旅してほしいのが本音なんだけど』)

男(そりゃーそうだが・・・・聞くだけ聞いてみようか?『こんな美人と旅ができれば最高だなんて言えない』)

シスター(何か2人に見られているような・・・・・・・・・)

シスター(この方たちの力になれないかしら?私のこの力は、このような時に使うべきでは?教母様がお許しになればよいのですが・・・)

シスター(それに、男様、素敵な方ですしポッ  はっ!いけない、こんな事を考えてはいけないですわ。兎に角一度教母様に。)

シスター「あの、男様、女勇者様、よろしければ一度教母様にお会いしていただけないでしょうか?」

男「教母様?」

シスター「この修道院・・・今は教会になっていますが・・・・ここの長ですの。」

男「・・・・・・」

シスター「一度報告もしないといけませんので、兎に角一度中にお入り下さい。」

男「あ、行っちゃった・・・・・。」

教会の中 シスターは中で教母と話し中

女勇者「何か強引に入らされたね。」

男「まあ、助けられたまま返したくないのだろう。教会の人を助けたんだしな。」

男「しかし・・・ここは女の人だらけだな。視線が気になる。」

女勇者「さっきシスターがさらりと言っていたけど、もともと修道院と言っていたようだから、

元々女性のみの修道院だった?」

男「なるほど、壮だと納得がいくな。お!シスターが戻ってきた。」

シスター「お待たせしてしまいました。こちらが教母様です。」

教母「初めまして。わたくしがここを纏めている、教母でございます。」

教母「此の度は、教会のメンバーを助けていただき、感謝申し上げます。」

男&女勇者「・・・・・・」

教母「この街へは、何か目的があってこられたのでしょうか?」

男「われわれは、旅を始めたばかりで、仲間も少なく、情報と仲間を探すのが目的できました。」

女勇者「・・・・・・」

教母「そうでしたか。何か私たちでお力になれれば良いのですが・・・・・」

教母「仲間をお探しでしたら、もう少し先に魔法都市があるので、そちらに行かれるとよいでしょう。」

男「魔法都市ですか?」

教母「ええ。魔術が盛んな都市で色々な呪文や道具などを扱っているようですし、魔術を志すものにとっては良い学びの場となっておるようです。」

男「そうですか。参考になります。」

女勇者「・・・・・」

男「教母様、今回、私はシスターの回復魔法にずいぶん助けられました。シスターのような回復の呪文を扱える人が仲間になってもらえれば、大変心強い・・・・。」

シスター「男様・・・・。」

教母「・・・・・」

男「シスターを、われわれの仲間として一緒に旅をしたいのですが、お願いできませんか?」

シスター「!!」

シスター「教母様、私のこの力はこのような時のためにあるのではないでしょうか?教母様のお許しがあれば、この方たちとご一緒したいと思います。」

教母「・・・・・・シスター、そなたがここに来てからもう既に14年が経とうとしておる。」

シスター「はい。」

教母「これまで修道院、今は教会じゃが、これまで良く尽くしてくれた。これからはもっと外の世界を知るのも大事かも知れん。」

シスター「教母様・・・・・。」

教母「男様、女勇者様、シスターに外の世界を見せてやってはもらえまいか?シスターは賢い。しかし、ここに長い事居た所為で少々世間に疎い。」

男&女勇者「・・・・・」

教母「シスター、そなたの力をこの方々のために役立てるのじゃ。」

シスター「ありがとうございます。主よ、ここを離れます事をお許し下さい。」

男&女勇者「・・・・・」

シスター「男様、女勇者様、なにぶん少人数のたびに離れておりませんが、何卒よろしくお願い致します。」

男「あ・・・ああ、こちらこそよろしく頼む。」

女勇者「歓迎するわ。」

↑少人数の旅には慣れて です。 誤字、脱字お許し下さい。

教母「男様、女勇者様、今日は何処か泊まる予定はあるのですか?」

男「この街に来たのは初めてなので、何も考えてません。何処かで宿を探そうかと。」

教母「それでは、本日はここにお泊まりなさい。来客を泊める部屋もここにはありますゆえ、心配なさらず。」

男「お気遣い感謝します。ご厚意に甘えさせていただきます。」

教母「シスター、二人を案内して差し上げなさい。」

シスター「はい。では、男様、女勇者様、こちらへどうぞ。」

客間の前

シスター「男様は右の部屋を、女勇者様は左の部屋をお使い下さい。」

男「シスター、ありがとう。」

シスター「よろしければ、後ほど入浴されてはいかがですか?」

女勇者「!!」

シスター「入れるようになりましたら誰かに呼んでもらうよう申し伝えておきますので、暫くは部屋でお待ち下さい。」

男「結構汚れたからな、助かるよ。」

シスター「では、後ほど。」

風呂場前

教母「女D、まだ誰か入浴しておるか?」

女D「教母様、私で最後でございます。」

教母「では、男殿に入ってもらおうかの。すまないが、男殿が居る部屋に行って入浴するよう伝えてはくれまいか?」

女D「畏まりました。どの部屋でしょうか?」

教母「右の客間じゃ。」

女D「では、行って参ります。」

男の部屋の前

コンコン

女D「男様はおられるでしょうか?」

ガタン

男「何ですか?」

女D「風呂場が空きましたので、入浴していただきたくお伝えに参りました。」

男「ありがとう。早速行くよ。場所が分からないので案内してくれないか?」

女D「承りました。此方へどうぞ・・・・。」

風呂場前

女D「こちらです。」

男「ありがとう。早速入らせてもらうよ。」

女D「礼には及びません。では、失礼いたします。」

お風呂

男「ふー気持ち良い。」

男(沢山の人が住んでいるからなのか、大きい風呂だな。ここは基本的に女性のみで住んでいるようだから、風呂場は1つなのかな?)

男(案内してくれたから入ってるが、これで誰か風呂に入りにきたら俺の立場はどうなるのだろう?)

男(まあ、その辺は入り口にでも男性入浴中とでも表示ぐらいしてくれてるよな?)

その頃、シスター

シスター(報告も終わったので、お風呂にしましょう。女勇者様はもう済まされたのでしょうか?一度聞いてみましょう。)

女勇者の部屋の前  コンコン

シスター「女勇者様、居られますか?シスターです。」

ガタン

女勇者「シスター、どうしたの?」

シスター「私、今から入浴しようと思っておりますが、女勇者様はもう行かれましたか?」

女勇者「まだだよ。じゃあ私も今から行く。」

シスター「では、行きましょうか?こちらです。」

風呂場前

シスター「ここがお風呂場ですわ。」

女勇者「戦闘でかなり汚れてたから嬉しい。」

シスター「では入りましょうか。」

脱衣所(ここの脱衣所は衣服を置いておく場所には扉が付いていて、他の入浴者の衣服が見えない)

シスター「では、適当なのを選んで衣服を置いて下さい。ヌギヌギ」

女勇者「わかった。ヌギヌギ」

女勇者「シスター、びっくりするぐらい肌が綺麗ね。それに、すらっとしていて羨ましいプロポーションね。」

シスター「恥ずかしいのでそんなに見ないで下さい。女勇者さんだって細くてスラッとしてますよ?」

女勇者「私は胸ないし、貧相な身体だよ。おまけに剣を扱ってるから変な筋肉ついてるし。シスターが羨ましい。」

シスター「私も胸は・・・・・控えめですが、背が高いので、小柄な女勇者様が羨ましいですわ。では、入りましょうか。」

浴場 男は一番奥で湯に浸かっている

男(気持ちいい・・・疲れが取れる・・・・寝てしまいそうだ・・・・・ウツラウツラ)

ガラガラ

??「意外と広いね。」

???「沢山の人がここで暮らしていますから、このぐらいはないと全員は入れないのです。」

男(!!)

男(今、声がしたような?)

??「誰か入ってるようね。」

???「誰でしょうか?頭だけでは・・・・・・・!!」

??「こんばんは、広くて気持ちよいですね・・・・って、えっ!」

男「うわっ!!何で2人がここに?」

男(すげーシスターと女勇者が裸で居るよ・・・シスターめっちゃ綺麗で抜群のプロポーションだな・・・胸は少し控えめなのが特に良い!)

男(女勇者も鎧着ていると分かりにくいがかなり細いな。胸はシスターよりさらに小ぶりか。)

男(って今はそんな時じゃない・・ああ、でも目が行ってしまう・・・息子よ静まれ!)

シスター、女勇者 カタマッテイル「・・・・・・・・・・・キャー!!!」

この場から動けない2人

シスター「なぜ男様が今入浴されてるのでしょうか?」

男「ドキドキ ここの人に風呂場が空いたから入るように言われて・・・・。」

シスター「えっ!」

男「風呂場に何か表示とかなかった?」

女勇者「そんなの見てないよ・・・・。」

動揺し、混乱する2人

シスター「あああ、ごめんなさいごめんなさい・・・。私、気がつかなかったですわ。」


男「俺、とりあえず出るから、通らせて。」

シスター「邪魔したのは私たちです。男様はこのままで。もう既に裸を見られてしまいましたし、今更です。」」

女勇者「!!」

シスター「この際なので、ご一緒しますわ。失礼します。」

シスターが湯船に入る。が、男が気になってつまずいてしまう。

シスター「キャー。ドボン」 男「危ない!」

男がシスターを受け止める。男とシスター、裸で抱き合ってしまう。

男(シスターの胸が・・・柔らかい・・・それより、息子がシスターの股間に触れている・・・やばいビクンビクン)

シスター(男様に抱きついてしまいましたわ。どうしましょう?それに、お股に何か当たってます。これが男性の・・・・・ドキドキ)

シスター(少しだけ、少しだけ・・・これが男性の・・・・初めて見ますが凄いです、何か動いてますわ。)

女勇者「わーシスター、だめー離れてードテッ」

女勇者もつまずき、男の背中に抱きつく。

男(!!俺、悪くないよな、今度は女勇者が背中に・・・胸、ないと思ったけど、意外といい感触・・・)

男(どうにでもなれ・・・・バタッ)

シスター「キャー、男様、しっかり!」

女勇者「とりあえず湯船から出そう。シスターは右を、私は左を。」

シスター「男様、とりあえず湯船を出ますよ。」

男「ああ、すまん、刺激が強すぎた。」

湯船に出て、タオルを枕に横になる。

シスター&女勇者(これが男の・・・・ジー)

男(2人のお股が丸みえだ・・・2人とも綺麗だなあ。ってうわーめっちゃ股間見られてるな、俺も)

男(改めてみるとやっぱり2人とも綺麗な身体だな。こんな機会はもうないだろう。一生焼付けとかないとな。)

男「すまん、もう大丈夫だ。先に出るよ。」

女勇者「うん、わかったよ。」

シスター「お気を付けて・・・。」

男「では、ごゆっくり・・・・・。」

一時間後、男の部屋

男(どうしてこうなった)

男(俺は悪くないよな?しかし、完璧嫌われただろうな。これから仲間として常に一緒に居るのに、気まずい・・・)

コンコン 男ビクッ

シスター「男様、居られますか?」

男「はい、空いてますよ。」

シスター「では、失礼いたします。」

部屋の中

シスター「先ほどは、お見苦しい所をお見せしてしまい、申し訳ありませんでした。」

男「いえ、こちらこそ、お粗末なものをお見せしてしまいました・・・・それに、シスターはとても綺麗でしたよ。」

シスター カオマッカ かああ///「えっと、ありがとうございます?かしら。えっとですね、これから旅をするのに、買出しに行きませんか?」

男「そうだな、人数が増えればそれだけ準備も必要になるし、色々いるしな。」

シスター「では、女勇者様も呼んで参りますわ。」

男「頼む。その間に出かける準備を整えておくよ。」

女勇者の部屋の前

シスター コンコン 「女勇者様、シスターです。」

女勇者「空いてるよ。」

シスター「失礼いたします。」

女勇者「どうしたの?」

シスター「今から、買出しに行かれませんか?」

女勇者「いいよ。行こうか。」

シスター「では、男様と3人で、商店街に行きましょう。」

商店街

男「沢山店があるんだな。」

シスター「ええ、この街は商売が盛んなので充実していて助かってます。」

女勇者「それより、周りの視線がシスターに集まってるね。」

周りの男共(わーシスターだ、相変わらず綺麗だなあ)(あんな美人、早々居ないから・・・ありがたやあ)

周りの女性「あら、シスター、こんにちは(あの美貌、羨ましいわね。しかも性格も美人だから見習わないとね)


シスター「こんにちは。お久しぶりですね。買い物がありますので、これにて失礼いたします。では、ごきげんようペコリ」

女勇者「シスター、人気者だね。」

シスター「これも、主のお導きによるものです。あ、あちらのお店などどうでしょう?」

男「旅に必要なのが揃ってるな。では、3つに分類して買おうか。」

女勇者「3つ?」

男「ああ、知らないか?」

女勇者「??」

男「まず、個人的に持つ荷物。1人になってしまっても最低限生き残れるようにしとかないとな。」

シスター「確かに、1人になってしまう事も考えないといけませんね。」

男「うん。次に、パーティに必要な物。テントとか。」

女勇者「大きいの?」

男「いや、とりあえず持ち運べれないと。馬や馬車で移動しても、洞窟や建物の中には直接持っていかないとな。」

シスター「旅って大変なのですね。」

男「宿屋や建物で寝泊りできればよいが、野宿は必ずしないといけなくなるから準備をしないとな。大きな布があればとりあえず木にくくりつけて雨露凌げれるし。」

女勇者「で、3つ目は?」

男「あれば便利だが、最悪捨ててしまっても大丈夫な奴だ。」

シスター「捨ててしまわれるのですか?」

男「いや、途中で馬や馬車を手放さなくてはならなくなった時や、敵から逃げる時に、最悪捨ててしまったり置き去りにしてしまっても何とかなるって意味さ。」

女勇者「なるほどね。具体的には?」

男「余分な消耗品とか、衣類だな。衣類は最悪今着ているやつだけでも生きていける。まあ、替えの下着や肌着は個人的に持っていれば良いから、どちらかといえば寒さに対する備えとか、予備の武具かな。」

シスター「男様、詳しいのですね。」

男「いや、本の知識さ。まあ、後は調理道具やら食料だな。」

女勇者「食料も捨てるの?」

男「ああ、これに関しては、最低限は個人で持っていて欲しいからな。干し肉や乾パンや、水は。」

シスター「生き残るために必要ですね。」

男「うん。それとランタンやロープは必須だな。後は塩が沢山あると尚良い。」

女勇者「塩?少なくても良いんじゃないの?」

男「塩は食べる以外にも、道に巻いたり目印にしたり使える。後は油も臨機応変に使えるな。」

シスター「勉強になります。」

男「まあ、道具はこんな所だな。後は装備か。女勇者は、、、何かあれば追加で買うとして、シスターだな。」

シスター「私ですか?」

男「シスターはその服で旅に行くのかい?」

シスター「この服は、教会で着るのが義務付けられております。私にはこの教会服しかありません。」

女勇者「えっ!遊びに行くのもその服?」

シスター「私たちは外に遊びに行く事はありません。したがって、この服だけで間に合っていたのです。」

男「シスターはもうわれわれの仲間なんだから、旅に向いている服を装備しておらうよ。」

シスター「ありがとうございます。しかし、お金がもったいないですわ。」

男「それなら心配ない。国王から軍資金はたっぷり貰ってるからな。」

シスター「そうでしたか。それでは、お任せいたします。」

道具を買い物中

男「よし、こんなものか。シスター、女勇者、終わったか?」

女勇者「これでどう?」

男「悪くないな。シスターの分も含め纏めて払おう。」

シスター「感謝いたします。」

防具屋

男「シスターが装備できそうなのはあるかな?」

女勇者「この法衣は?」

男「それは見てくれだけだな・・・・!!これは・・・・・?」

店主「その法衣には魔法がかかっております。値段はかなり高いですが、値段に見合った効果があるかと。」

男「何の魔法だ?」

店主「物理攻撃と、火炎、寒さへの耐性ですな。普通の武器では法衣に傷をつけることも出来ませんし、火への耐性もあります。また、相反する寒さに対する耐性もありますのでかなり高くなっております。」

男「しかも、これは女物だな?シスター、一度着てみてくれ。」

シスター「いけません!こんなに高いではありませんか!馬が買えますよ、この値段では。」

男「金はあるから心配しなくていい。それに、シスターは補助魔法でサポートしてもらうのが主な役割になると思うから、いざというときの為にこれぐらいの装備はしてもらわないと。」

シスター「でしゃばって申し訳ありませんでした。着てみますね。」

女勇者「シスター、似合ってるね。」

男「めっちゃ気品のある姿になったな。しかも自然な感じで似合ってる。」

シスター「とても動きやすいですわ。本当にこんなに高いのを私が買ってもよろしいのですか?」

男「大丈夫だ。では、店主、これを頼む。シスター、そのまま着ててくれ。」

武器屋

男「次は武器な訳なんだが、シスターは武器を使ったことがあるかい?」

シスター「いえ、一度も・・・・申し訳ありません。」

男「うーん、じゃあ杖にしようか?魔法の補助になるやつがあればいいのだが。」

男「店主、何か杖で魔法の効果の付いたので良いのはないか?」

店主「そうですなあ、どなたが装備をされるので?」

シスター「私ですわ。」

店主「これは、シスターではないですか!では、女性向けで・・・此方などはいかがでしょうか?」

男「どんなのだ?」

店主「重量がかなり軽くなっています。あと、複数の効果があります。ひとつは、マジックアローが打てます。あとは、打撃武器としても使用できるように武器自体に強化の魔法がかかっていますな。値段も高いですが、どうでしょうか?」

男「よさそうだな。これをくれ。あと、ナイフを貰おうか・・・。」

店主「畏まりました。まいどありー」

店の外

男「こんな所か?」

女勇者「買い忘れはないと思うけど。」

シスター「こんなに買っていただいて、申し訳ないですわ。」

男「俺たちはもう一緒に旅をするパーティだ。気にする必要はないよ。」

シスター「・・・・・はい。」

男「最後に馬車を買っておこうか。まだ金は残っているし。」

女勇者「高いんでしょ?だいじょうぶなの?」

男「まだいける。今後は戦利品に期待しないといけないがな。」

シスター「戦利品ですか?」

男「うん?モンスターが落としていく武具や、獣の皮とか、肉とかさ。馬車があれば運べれるし、凍結魔法で凍らせておけば肉は腐らないし。」

女勇者「武具ならラッキーだけど、皮は肉は大変ね。」

シスター「どうして大変なのでしょうか?」

男「今回買ったナイフがあるだあろ、あれで獣の皮をはぎ、肉を得る。」

シスター「!!私にも出来るでしょうか?料理は得意なのですが、そのような事はした事がありません。そのような時になれば教えていただけますか?」

男「シスターは血を見るのは大丈夫?無理なら俺たちだけでするけど。」

シスター「血は大丈夫ですわ。回復魔法をかける時、対象者はたいてい血だらけでしたから。」

男「分かった。さて、馬具店に行こう。」

馬具店

男「店主、馬車が欲しいのだが、二頭乃至一頭立てで良いのはないか?」

店主「いらっしゃいませ。いくつかありますが、どのような馬に牽かせるおつもりで?」

男「二頭とも軍馬だ。馬車を牽く訓練済みの馬だ。できれば二頭でも一頭でも牽けるやつがいい。」

店主「豪華なのがよろしいのかな?それとも、飾りのない機能的なのがよろしいのですかな?」

男「任務を帯びての危険な旅に赴くので、小さくても機能的なのがいいな。飾りはいらない。人と荷物を載せたい。」

店主「では、こちらはどうですかな?荷物を運ぶ馬車ですが、人も乗せれます。造りがシンプルゆえに頑丈です。」

男「これはよさそうだな。これを貰おうか。」

店主「まいどあり。いつお渡しいたしますかな?」

男「明日の朝、馬を連れてくるのでそのまま馬に牽かせる。」

店主「それでは、お待ちしております。」

店の外

男「買い物は終わった。これからどうする?」

シスター「特に何もありませんわ。」

女勇者「私もないよ。」

男「では、冒険者ギルドに行って情報を収集しとこうか。」

シスター「冒険者ギルドですか?私は行った事がありませんわ。場所はここから近いようですね。」

男「多分あれだな。看板が出ている。行ってみよう。」

冒険者ギルド

男「特に何もないな。受付に声をかけるか。」

男「情報が欲しくて来た。」

受付「どのような情報でしょうか?」

男「魔王とその勢力、モンスターについてだ。」

受付「魔王については何も分かりません。勢力については、北と西は既に魔王が支配しており、次に狙われるのはここより西の城下街ではないかと噂されています。」

男「・・・・・」

受付「モンスターについては、人型、獣型、ドラゴンやゴーレム、レイスや恐ろしい形相をしたものが居ると聞いております。」

男「そんなのが来たらひとたまりもないな。あとは?」

受付「これはあくまで噂ですが、今まで倒されてしまった勇者達ですが、本物の勇者ではなく、いまだ真の勇者は現れていない、と。」

男「勇者が本物ではない?では、今まで死んでいった勇者たちは何だったんだ?」

受付「これはあくまで噂なので、私に言われても困ります。」

男「すまないね。色々ありがとう。」

冒険者ギルドの前

男「あまり良い情報は得られなかったな。状況は厳しい。」

女勇者「これからどこに行くの?」

男「まだ決まってない。一度教会に戻り、教母に話を聞いてみよう。」

シスター「では、私が教母様をお呼びいたしますね。」

再び教会

教母「何か聞きたい事があるようですね。」

男「これからどこに向かおうか決めかねていて。何か情報はないかと思ってるんです。」

教母「男様方はまだ仲間が少ないようですね。これより北に魔術都市があります。魔術を扱うものも多数居りますし、魔法の効果のかかっておるアイテムも揃っておると聞いておる。」

男「・・・・・」

教母「行き先が決まっておらなんだら、そちらに行ってみるのも良いのではなかろうか。」

男「魔術都市ですか。ありがとうございます。そちらに行ってみます。」

教母「決めるのはそなたらじゃ。好きにするが良い。明日、旅立ちですかな?」

男「明日の朝早くに出ようと思ってます。」

教母「分かり申した。今宵はゆるりと休まれるが良い。」

翌朝、教会前

男「色々と世話になりました。」

シスター「それでは皆様、これでお別れです。」

教母「しっかり勤めを果たしてまいれ。」

女達「後のことは任せて下さい。御武運を。」

シスター「それでは、行ってまいります。さようなら・・・・・・。」

男ですが、色々な知識は本を読んでいる事により得ています。

また、今後書く機会があれば書こうと思いますが、男は冒険自体はしていませんが、
牧場を襲うモンスターと戦ったり、用事で街に行ったりする事もあるので馬、馬車の扱いが上達し、
旅の知識はこういったところである程度実践しているとお考え下さい。


馬具屋

男「店主、朝早くすまないが、馬車を取りにきた。」

店主「これはこれは、おはようございます。もう準備は出来ています。立派な馬ですな。ウォーホースですな。」

男「国王より頂いた。では、頼む。」

店主「馬と馬車のつなぎ方は分かりますかな?」

男「家業で馬車は使っていたから大丈夫だ。」

店主「これは出すぎた真似を。では少々お待ち下さい。」

しばらく後

店主「お待たせいたしました。どうぞ。」

男「ありがとう。では、これは代金だ。」

店主「確かに頂戴いたしました。まいどあり。」

男「女勇者、シスター、馬に乗せていた荷物は馬車に入っているが、確認しといてくれ。いざという時に分かるように。後、昨日も言ったが必要最低限自分が生き残るのに必要な荷物は背負うか腰に巻きつけといてくれ。」

女勇者「もうやってるよ。」

シスター「私は背負うのと腰に巻くのとに分けましたわ。」

男「確認が終わったら出発しようか。」

店主「気をつけて行ってらっしゃいませ。」

魔術都市に向かう道中

男「乗り心地はどうだ?」

女勇者「ちょっとお尻が痛いかな。」

シスター「悪くないですわ。」

男「尻が痛けりゃ藁を椅子に敷いて布を当てればいいぞ。」

シスター「藁が適度なクッションになって心地よいですね。」

女勇者「この藁って馬の餌だよね。」

男「気にするな。沢山あるから。」

シスター「お馬さん、貴方方の食事をこのような扱いをしてごめんなさいね。」

女勇者「魔術都市ってどれぐらいかかるの?」

シスター「この速度ですと明日のお昼ぐらいではないでしょうか?もちろん、夜は寝てのお話ですけれど。」

男「結構あるな。シスターは行った事があるのかい?」

シスター「ええ、二度ほど教会の用事で。ただ、教会以外には寄らなかったのであまり街の事は分からないのですけれど。」

女勇者「・・・・・」

男「女勇者はどうなんだ?」

女勇者「私?私は・・・・行った事ない。」

昼過ぎ

女勇者「男、前代わろうか?」

男「ありがたいね。馬も休憩させたいし、もう少しして休憩できそうな場所があれば一度休もう。その後代わってくれ。」

女勇者「任せるよ。」

男「向こうに何か見えるな。あのあたりなら休めるかな?」

シスター「この先は・・・・・・・確か洞窟か何かあったと思います。近くには川も流れていますので、馬を休めるのに丁度良さそうですわ。」

男「この近くだな・・・・って馬がいるな。誰か洞窟に来ているのか?」

女勇者「見てみる?」

シスター「この洞窟は冒険者にはモンスターが出るので力試しに丁度良いところだと聞いておりますわ。後はこの奥には何か鉱石が取れるらしく、冒険者が護衛しながら鉱石を採りに来る人たちも居るとか。」

男「この馬はその為か?奥には荷馬車もあるようだ。では、一度洞窟に入ってみるか?」

女勇者「そうしてみましょう。」

洞窟の前

男「寄るつもりがなかったから、事前に情報も得てないし、準備もしてないから今あるアイテムで行く事になるから、無理しないように。」

女勇者「そうだね。」

シスター「申し訳ありません。ここの場所を知っていながら何も調べておかなくて。こんな事ではいけませんね。」

男「気にしてないよ。では、みんなランタンに明かりをつけて、中に入ろうか。一応、ライトの魔法をかけておくよ。」

女勇者「・・・・・」

男「各々の先を照らせ、ライト!」

シスター「ランタンとはまた違う明かりですね。」

男「よし、慎重に行ってみよう。」

洞窟の中に入る

男「この洞窟って炭鉱か?人口の穴って感じだな。」

女勇者「所々木で補強してあるね。」

シスター「一部は天然の洞窟と聞いています。補強しているのは鉱物を取る為に、ではないでしょうか?」

男「なるほどな。って左右に分かれてるな。地図もないし、適当に進むわけにもいかないな。」

女勇者「どうするの?」

男「・・・・・右に行こう。」

シスター「!!あの、どうして右なのですか?」

男「ぱっと見、右は木で補強している部分があるが、左は見当たらない、ただそれだけだよ。」

シスター「なるほど。」

男「とりあえず進んでみよう。」

しばらく進む

男「何もないな。」

女勇者「誰にも会わないね。」

シスター「モンスターはもっと奥なのでしょうか?」

男「分からないな。おっと、また分かれ道だ。」

女勇者「どうするの?」

男「迷わない為にも、もう一度右に行こう。」

シスター「今度はどうしてですか?」

男「常に右に曲がっておけば、帰りは左に行けば帰れる。」

女勇者「そうだね。」

男「では、行こうか・・・。」

暫く何事も無く進む

男「何も無いな・・・・・。」

女勇者「変化が無い。」

シスター「誰にも会いませんね。モンスターも出現してないですし。」

男「この辺は出ないのだろう。」

女勇者「・・・・・・」               ドン

男「!!今、何か音がしなかったか?」

シスター「私には聞こえませんでした。しかし、注意が必要ですね。」       カキン キン  ドゴーン

女勇者「!!何か聞こえるね。」

男「三叉路に来た。」      ドカーン

女勇者「左から音が聞こえる。」

シスター「どうしますか?行ってみますか?」

男「迷いたくは無いが・・・・・左を行ってみよう。行った先でまた分かれ道があれば戻ろう。」

カキーン ドカーン パラパラパラ

男「何か居るな。近いな。」   オイシッカリシロアンタハニゲロ アブナイサセルカ グワア

女勇者「!!声が聞こえる。」  ダダダダ

シスター「何か近づいてきてますわ。」

男「誰だ!止まれ!  女勇者、一応剣を抜いておいて。シャキン」

女勇者「もう構えてる。」 オイアカリガミエルダレカイルタスカッタ

????「助けてくれ!」

男「あんたら人間か?」

????「そうだ。鉱物を掘りに来てたんだが、モンスターが出て・・・・・今は護衛をお願いしている冒険者が相手してくれてるんだが・・・。」

工夫A「何人かやられてしまい、俺達を逃がしてくれたんだ。」

????改め工夫B「あんたら、助けてやってくれないか?」

男「何が出たんだ?」

工夫A「冒険者はヘル・ハウンド」と言ってた。」

男「ヘル・ハウンド!!ケルベロスの事じゃないのか?何でそんなのがこんな所に居るんだよ!」

工夫B「鉱物を掘ってたらなんか出てな。開けたら出てきたんだよ。」

シスター「どうします?」

男「逃げよう。俺達でどうにかなる相手ではないだろう。今戦ってる冒険者には悪いが、相手が悪すぎる。」

女勇者「そうも言ってられないよ。誰か来た。」

???「うう・・・・マジックミサイル!」

?????「クウーン」

???「!!ヨロヨロ早く逃げて!」

男「間に合わない。戦おう。シスター、防御の呪文唱えれるか?」

シスター「はい・・・ただ、此方からも攻撃は仕掛けれません。魔法のみ攻撃出来ます。」

男「とりあえず工夫達を先に逃がそう。あんたら道は判るよな?」

工夫A「ああ、わかるよ。」

男「じゃあ、行ってくれ。」

工夫A&B「ありがとう。」

工夫たちは去っていった。

女勇者「あなた、大丈夫?」

???「まだ動けれます。です。ですが、仲間がみんな殺されてしまって・・・。」

男「やばい!きた。」カキン

男「うっ。硬い!」

女勇者「あなた、怪我してるわね。シスター、回復魔法できる?」

シスター「はい、今なら唱えれますわ。そこのあなた、こちらへ。」

???「ありがとう。」

シスター「回復魔法!」

???は回復した。

男「もう一匹きた!援護を頼む、女勇者!」

女勇者「わかった!えいっ!」カキン

女勇者「ううう、硬い・・・」

男 「おらぁ! キン どりゃー キンキン」

女勇者「とお! カキン せい!カン」

男「こいつ、強すぎ、全部爪ではじかれる!!」

女勇者「何か口から出てる!」

男「炎だ!よけろ!」

ヘル・ハウンド 「クーン」ガーーーー  ヘル・ハウンドは男と女勇者に炎を吐いた!

男「うおー」 横に飛び、間一髪でよける男

女勇者「きゃー」 よけきれずに左肩に炎が当たってしまう

女勇者「熱い!痛い!痛い!」

男「女勇者!ぐわ!」 別のヘル・ハウンドが男に突っ込んで来て、剣で受け止めたが吹っ飛んでしまう ドーン

男「痛てえ・・・・」尚も突っ込んでくるヘル・ハウンド。男は、目の前に転がっていた自分の水筒を手に取り、時間稼ぎに投げつけた。

ヘル・ハウンドは爪で水筒を叩いたが、その時、水筒の水がヘル・ハウンドに掛かった。

ヘル・ハウンド「グゲエエエエ」のたうち回るヘル・ハウンド。見ると水の掛かった場所からは激しい煙が立ち上がっている。

男「!!何だ、水に弱いのか?」

シスター「女勇者様!回復魔法!」女勇者の傷は治った。

女勇者「シスター、ありがとう!」

男「おい、あんた、そのなりだと魔法を使う職業なんじゃないのかい?そうなら何か魔法を使って援護してくれないか?」

???「私の魔法は効かなかったのよ!」

男「水を出す魔法とかコールドとかないのか?」

???「それに、もう魔法は出し尽くして何も唱えられないの。」

男「なんだと!女勇者は?」

女勇者「水魔法なんて知らない!コールド系は苦手。」

男「じゃあ、俺が唱える!援護を!」

男「召喚魔法を唱える!おれも水の魔法なんて知らないから、水精霊を呼び寄せる!」

女勇者「!!召喚魔法?上級魔法じゃない!制御できるの?」

男「判らん。しかし、このままでは全滅だ!しばらく無防備になる!頼む!」

女勇者「わかった。えい!キカイン」

男「わが名は男。男の名において命ずる。そなたの力を持ってヘル・ハウンドを討て!いでよ!波の乙女・ウィンディーネ!」

ウィンディーネ「われを真名で呼んだのはそなたか?」そこには、青みが掛かった肌を持つたいそう美しい裸の女性が現れた。

男「ああ、そうだ、俺が男だ。ハアハアゼエゼエ」

ウィンディーネ「契約に従い、魔力をいただくわ。」

男「ハアハアゼエゼエあいつらを倒せ、波の乙女よ。」

ウィンディーネ「契約成立ね。先に魔力をいただくわ。」

男「ううぉおお!」バタ 男はその場に倒れてしまう。

ウィンディーネ「ワンちゃん、私が相手よ。」

ヘル・ハウンド「クーン」

ウィンディーネ「わが親愛なる水の妖精たちよ、あのものを囲んで。」 突如現れた水が一斉にヘル・ハウンドに襲い掛かる。

ウィンディーネ「よい魔力だわ。力があふれるわ。」

ヘル・ハウンド達「ゴウォブゴホホホ」 ヘル・ハウンド達はなすすべもなく体中から煙を噴出して、倒れていく。

女勇者「ちょっと男、あれ四大精霊の一つなんじゃないの?あんな高度なの召喚できるなんて、何なのあんた?」

男「ハアハア・・・・・」男は倒れたまま動けない。

シスター「それより、男様を回復させないと!回復魔法!」男は起き上がらない。

シスター「!!私の魔法が効いてない?」

男「ハアハアハアハア・・・いや・・・効いてない・・・訳では・・・・ない・・・ウィンディーネと・・・召喚の契約で・・・・・残ってい・・・・る魔力を・・・・与えた・・・・」

シスター「!!」

男「時間が・・・・経てば・・・・起き上がれる・・・・」

シスター「なんて無茶な!下手をしたら死にますよ!」

男「どの道・・・・ウィン・・・ディーネを・・・呼ばないと・・死ん・・・で・・いただろう・・・・」

シスター「それはそうですけど。」そう言いながらシスターは男の元に行き、やさしく抱き上げる。

シスター「無茶はしないで下さい。」

男「シスターは・・・優しいな・・・それに・・・気持ちいい・・・」

ヘル・ハウンドは全部消えた。

ウィンディーネ「全部消えたわ。まだ何かあるかしら?」

男「奥に行って・・・まだ・・・ヘル・ハウンドが・・・いないか・・・確かめてくれ・・・可能であれば・・・ヘル・ハウンドが・・・出てきた・・・元を封じれるなら・・・封じといてくれ・・・」

ウィンディーネ「あなたの魔力に見合う働きはまだ終わってないし、それぐらいいいわ。」ウィンディーネは奥に消えた。

女勇者「終わったの?」

男「まだ・・・判らない・・・ウィンディーネが動いてくれた・・・という事は・・・まだ奥に・・・何かがいる・・・」バタッ 男は気を失った・・・。

シスター「男様、しっかり! オトコサマ・・・・」

しばらくして

男「ううう・・・はっ!ここは?」

シスター「男様はウィンディーネを召喚した後気を失われていたのですよ。」

男(気を失っていたのか・・・シスターの顔が近い・・・シスターが膝枕してくれてたのか・・・やわらかくて気持ちよい・・・それにシスターからよい香りが・・・)

シスター「男様お気を確かに。」

男「すまん。もう立てるヨロヨロ」

シスター「まだだめです!」

男「ううう・・・ウィンディーネは戻らないのか?」

女勇者「男の後ろにいるよ。」

ウィンディーネ「先ほど戻ったところですよ。」

男「・・・・どうだった?」

ウィンディーネ「2匹残っていたわ。死体を食い散らかしてた。そして。」

???「!!」

ウィンディーネ「何故こんな所にあるのかは知らないけど、冥界への門が開いていたから閉めておいたわよ。」

男「冥界への門?」

ウィンディーネ「ええ。小さかったからヘル・ハウンドぐらいしか出てこれなかったようだけど、大きかったら大変な事になっていたわね。」

ウィンディーネ「もう安全だから、後で行くといい。これで契約終了ね。」と言ってウィンディーネはいずこへか消え去っていった。

男「終わったか。奥に行ってみようか。ところで、あんた、名前は?俺は男と言う。」

???「私は魔法使いって言うのよ。助けてくれてありがとう。」

女勇者「私は女勇者。」

シスター「私はシスターと申します。」

魔法使い「悪いんだけど、仲間を助けてくれない?」

シスター「!!」

男「君の仲間は、もう生きていない。ウィンディーネが言っていただろう。」

魔法使い「そんな事ない!きっとうまく逃げてくれてるわ。」

男「・・・・・シスター、この娘を見ててやってくれないか?」

シスター「・・・・・・わかりましたわ。」

女勇者「男、もう大丈夫なの?」

男「ウィンディーネが去ったからな。もう魔力を取られないから大丈夫だ。では、奥に行ってみるか。」

魔法使い「こっちよ。」

男「悪いがもう少しゆっくり歩いてくれ。一度魔力が尽きて、まだフラフラなんだ。」

魔法使い「・・・・」

ヘル・ハウンドが出現した辺り

男(最初この娘は自分たちの仲間がみんな殺されたと言っていた。仲間を助けてほしいって・・・・混乱してるのか?)

シスター「うっ!」

女勇者「これは・・・・酷い・・・」

そこには、ひしゃげた防具とともに、食い散らかされた人間の残骸が飛び散っていた。別の場所には炭化して横たわっている?人らしき姿もあった。

魔法使い「クレリック!!ファイター!シーフ!」

魔法使いは炭化した人らしきものに近づき、抱き上げようとしたが粉々に砕け散ってしまった。

魔法使い「そんな・・・・・ううう・・・」

シスター「ここまで損傷が酷いと、蘇生も不可能ですわ。」

男「魔法使い、君たちは4人パーティだったのか?」

魔法使い「私達は4人です。」

男「・・・残念だ。」

魔法使い「何故?何故こんな事に?ここは新米パーティーでも大丈夫と聞いていたのに・・・あんな上級者でないと、倒せないモンスターが出るなんて聞いた事がないわ!」

男「ああ、こんな所に不自然だな。」

魔法使い「どうして、どうして・・・」

シスター「魔法使い様・・・」

男「仕方ないけどここで埋葬しよう。」

女勇者「こんなになってたら外に埋葬は無理だもんね。」

魔法使い「うわーん」泣き崩れる魔法使い

男「シスター、魔法使いを頼む。」


シスター「わかりましたわ。」

埋葬中

男「女勇者、終わったか?」

女勇者「ええ、そこの穴に纏めた。どうするの?」

男「燃やそう。このまま埋めても後が大変だ。」

女勇者「どうやって?」
男「魔法で燃やす。あと、気になるから、そこにある蓋を開く事ができないように魔法で溶かす。」

女勇者「ファイヤーでも唱えるの?」

男「ファイヤーより威力の強いファイヤーストームを使う。女勇者、悪いが武具の残骸で、金属使ってるやつを蓋の上に置いてくれ。」

準備中

男「こっちは準備完了だ。女勇者ももういいぞ。」

女勇者「わかった。」

男「皆、下がってくれ。シスター、祈りを捧げてやってくれないか?」

シスター「はい。では・・・・」

シスター「・・・・・・・・」

他の者「・・・」

シスター「・・・・・・・」

シスター「終わりましたわ。」

男「では、皆下がってくれ。」

男(キツいがいけるか?何とかなるか・・・)

男「灼熱の焔よ、燃やし尽くせ!ファイヤーストーム!」

ゴゴゴゴゴブォオーーーゴーーーー

男(まだ足りない。もう1つ唱えるか?)

男「灼熱の焔よ、燃やし尽くせ!ファイヤーストーム!」

ゴゴゴゴゴーーー

男(頭が割れそうだ、無理をしたな・・・うっ)

男がその場にうずくまってしまう。

男(もう少しの辛抱だ・・・・・・)

・・・・サマ・・・オト・・・・シッカリ・・・ワカリ・・・
・・オトコサマ、シッカリ・・・オワリマシタ・・・


男(なにか聞こえるような気がする・・・何だったかな・・・)

??「男様、お気を確かに!しっかりして下さい!もう全て終わったのですよ!」

男(!!俺はどうしたんだ?)

男「ううう・・・俺はどうしたんだ?」

シスター「気が付かれましたか?」

男「ここは?」

シスター「ここは先程の洞窟の外ですわ。」

男「??どういう事だ?」

シスター「男様は魔法の使いすぎでお気を失われていたのです。それで、皆で外に出たのですわ。」

男「!!気を失っていたのか。すまなかったな。」

シスター「男様が気が付かれて安心いたしましたわ。キャンプを張ってますので、今夜はここで一晩過ごしましょう。」

テントの中

男「みんな、すまなかった。ここまで運ぶのは大変だっただろう?」

女勇者とシスターは微妙な顔をしている。

魔法使い「私の魔法で運んだのよ。」

シスター「魔法使い様が、浮遊の魔法を男様にかけて下さったので、重たくはなかったんです。」
男「そうか、ありがとう。」

女勇者「テントの外に食事の用意がしてあるから、食べよう。」

食事が終わり、就寝

男「俺が見張りにつくよ。」

シスター「あ、見張りはしなくて大丈夫です。」
男「いや、危ないだろう?」

シスター「テントの周りに結界を張り巡らせましたので、今晩はモンスターに襲われる事はないですよ。」

男「便利な魔法があるんだな。」

シスター「はい。動かせれないので、こういった限定した使い方になるのですけれど。」

男「じゃあ寝よう、おやすみ。」

皆「おやすみなさい。」

現在の配置

テントの中 入り口側から
魔法使い 女勇者 シスター 男

男はすぐに寝た。女勇者と魔法使いも暫くして寝た。シスターは・・・

シスター(寝れません・・・男様の横でなんて、寝れません・・・)←実は男に一目惚れ

シスター(もう皆さん寝られたでしょうか?キョロキョロ)

シスター(起きているのは私だけのようでよね・・・)

シスター(少しなら男様の方に近づいても大丈夫よね?)ジリジリ

男 ゴロリ シスターの方に顔を向ける。

シスター(!?顔が・・・近いですわカアア)

シスター(眠った振りをしていれば気付かれない!?)

シスター(寝ぼけたふりをすれば・・・)ギユ チュ

シスター(カアアア何で大胆な事をしてるのでしょうか、私。)

シスターはそっと自分の寝床に戻り寝た。

シスターは誰にも気が付かれないで済んだと思っていたが、男は起きていた。

男「」

実は女勇者も起きていた。

女勇者「」

男(シスターが抱きついたと思ったらキス!!)

男(嬉し過ぎて死んでもいい・・・)

男(シスターの胸元と太股が!はだけて見える!何かエロいぞ?)

女勇者(シスター、寝相悪いのかな?それにしても・・・キ、キ!キス?カアア)
こうして夜は更けていった・・・



魔法使い「おはようございます。」

男「」

シスター「」

女勇者「」

魔法使い「??皆さんどうしたんですか?」

男「いや、何でもない、おはよう。」

シスター「お、おはようございます。」

女勇者「・・・おはよう。」

シスター「食事がまだですね、用意いたしますわ。」

シスターはテントから出ていった。

男(あまり寝れなかった・・・)

女勇者(眠りが浅かった)
男「魔法使い、よく寝れたようだな。」

魔法使い「色々ありすぎて寝てしまいました。」
男「魔法使いは、これからどうするんだ?」

魔法使い「その事ですが・・・」

テントの外から

食事ができました~皆さん食べましょう~

魔法使い「食べましょう。続きは後で。」

食事中

男「何だこれ、めっちゃうまい!」

女勇者「確かにこのスープ美味しい・・・」

魔法使い「力がわきます、美味しい~」

シスター「お口に合うかどうか、心配だったのですが、よかったですわ。」

男「この肉も旨い!」

女勇者「これって只の干肉だよね?なんで?」

魔法使い「朝からこんな美味しいの、贅沢です。」

シスター「ハーブと塩、胡椒で味付けしただけですよ?」

女勇者「シスター、凄い!素敵なお嫁さんになれるね。」

シスター「お、お、お嫁さん、ですか!ドキドキあ、ああ、でも私は、神に仕える身、残念ながら・・・オトコサマナラユルシテクレルカシラゴニョゴニョ」

男「?」

男「御馳走様でした。大変美味しく頂けました。」

女勇者「美味しかった。」

魔法使い「御馳走様。とても美味しかったよ。」

シスター「御粗末様でした。」

男「魔法使い、さっきの話なんだが?」

魔法使い「!?」

男「今後どうするんだ?」

女勇者「あ、男、その事だけど。」

シスター「申し訳ないと思ったのですが、男様がお気を失われている間に、魔法使い様と色々話し合ったんです。」

男「??」

魔法使い「私は、仲間を全員亡くしてしまいました。独りでは行く宛もありません。」

男「・・・・・」

魔法使い「男さんと、女勇者さんとシスターさんの目的も聞きました。」
男「・・・・・」

魔法使い「色々悩んだけど、皆さんさえよければ、ご一緒したいと思うんです。駄目ですか?」

男「二人とは話し合ったんだろ?どうするんだ?」

女勇者「私とシスターの答えは同じだったよ。」
シスター「男様さえ宜しければ、魔法使い様を仲間として受け入れたい・・・いえ、歓迎したいと結論いたしました。」

男「・・・・・ 」

女勇者「何か不満でも?」

男「俺からは何も言う事はないな。魔法使い、歓迎するよ。」

魔法使い「此方こそ、よろしくお願いしますね。」

魔法使いが仲間になった。

道中

男(うーん、何で女ばかり?いや、皆スタイルよいし、可愛いし・・・シスターは桁違いいの美人だが・・・よいのだろうか、こんなんで。仮にも一国の王から命じられて魔王?の討伐に向かってるのに・・・)

シスター「男様、どうかしましたか?」

男(俺は・・・俺の事は・・・まあ、旅は楽しくしたいから、よいんだけど、彼女らは同姓が多いから安心する・・・旅もしやすいか・・・まあ、考えても仕方ないな、なるようになるか。次に仲間を見つけるなら、真面目な男にしとこう。このメンバーを見れば、軟派な奴等が寄ってきそうだしな・・・)

シスター「男様?大丈夫ですか?どうされましたか?」

男「ああ、すまないな、シスター、考え事をしていたものでな。」

シスター「何か不満や不安でも?」

男「いや、これからどうするかな、と思って。」

シスター「男様、その様な事は一人で抱え込まないで下さい。私達は仲間です。街に着いたら皆で話し合いましょう。」

男「ああ、ありがとう。そうするよ。」

シスター「約束ですよ?」(男様は何か言えない悩みを抱えているようですね。パーティーの事をでしょうか?一人で抱え込まないように、注意していましょう。)

馬車の外

女勇者「そろそろ街が見えてきたよ。」

馬車から外を見ると、目の前に魔術都市の街並みが見えていた。

魔法使い「所で男さん、男さんは上級者でないと扱えない召喚魔法とかを使ってたけど、何処かで修行したのかしら?」

男「修行?」

魔法使い「??普通は魔法は誰かに師事して、師に教えてもらい覚えるののだから、召喚魔法とかを教えてくれる師なら、相当な使い手ではないかと思ったのですが。」

男「えっ!そうなの?全部自分で覚えたけど。」
シスター「ええっ!独学ですか?」

魔法使い「誰からも教えてもらってないの?あんな難しい魔術、しかも召喚していたのはさらに上級のウィンディーネでしょ?どうやって?」

シスター「私も回復魔法を扱えるようになるのに、教母様に教えていただきましたが、一年以上掛かりました。それでもかなり短い期間で覚えれたと誉めていただいたので。上級魔術は何十年と覚えるのに時間がかかる、とも聞き及んでいましたので・・・」

男「えっ!そうなの?本に書いてあった通りに唱えたら、普通に使えたけど?」

魔法使い・シスター「ええー!!」

いつも読んでいただきありがとうございます。

改行ミスや単純なミスがあったりして申し訳ありませんでした。
注意はしてるんですが、携帯からしてる時は見逃しやすいので、今後もあると思いますが、広い心で見逃してやって下さい。
それでは再開です。



馬車の外

女勇者「そろそろ着くよ!」

男「わかった。ありがとう。」

魔法使い(男さんの魔術、気になるなあ。街に入って落ち着いてから、もう一度聞こうかしら。)「男さん、続きはまた後でしましょうね。」

シスター(男様の魔術、何か他の人と違うようですね。街に入ったら詳しく調べてみましょう。このまま男様に、あんな魔術を使い続けさせてもよいのか、不安になりますし、何より男様の身体が心配です。)

シスター「男様、また後でこの件についてお話しても宜しいでしょうか?」

男「ああ??いいよ、しかし、俺のやり方は他の人と違うのか・・・?」

街の中

男「あれから何事もなく無事に着いたな。」

女勇者「まあ街道を通ったからね、普通は何もないんじゃない?」

シスター「何はともあれ、無事に着いた事に感謝いたします。」

女勇者「これからどうするの?」

男「先ずは宿の確保と冒険者ギルドに寄って情報収集だな。」

女勇者「何処に泊まる?」

男「馬車を預けれる所が良いな。シスターはどこか知らないか?」

シスター「申し訳ありません。この街に来た時は、教会で寝泊まりできたものですから、宿については何も知らないのです。力になれず申し訳ありませんわ。」

男「では、先にギルドに行ってその辺りの事も聞いておこう。」

いつも見ていただきありがとうございます。

明日から家族サービスで温泉旅館に泊まりに行くので、次の更新は月曜になりそうです。
時間があれば少しでも更新したいと思います。
今からは少し更新します。



冒険者ギルド

受付「ようこそ冒険者ギルドへ」

女勇者「何かこの前の街のギルドとは雰囲気が違うね。」

男「ああ、ここは明るい雰囲気だな。」

受付「お客様は当ギルドは初めてですか?」

男「別の街ではお世話になってるが、この街に来るのは初めてだからな。」

受付「ニコッ この街では観光のお手伝いもさせて頂いておりますので、他の街とは多少違うようですね。」

男「そういう事か。普通のギルドなら、厳つい冒険者ばかりで独自の雰囲気があるが、ここは普通に街の人が利用してる感じだな。」

女勇者「外に停めてる馬車ごと受け入れてくれる宿はない?」

受付「はい、御座いますね。馬宿亭ではいかがでしょうか?此方に地図もありますので、よかったらどうぞ。」

女勇者「ありがとう。」
魔法使い「あの、魔術を教えていたり、扱ったりしている所でよい所はあるかしら?」

受付「沢山御座いますわ。ここに訪れる旅人の殆どは、魔術を志しているか、何かしら魔術を必要とされている方々ですし。」

シスター「私は教会以外には寄った事が無かったのですが、教会も何かしらこの街の発展に貢献したりしているのでしょうか?」

受付「この街の中心はある意味教会ですから、大いに関わりが御座いますね。」

男「教会がこの街を支配してるのか?」

受付「そうではなく、魔術を管理しているのが、ここの教会に派遣されている枢機卿ですから。」
シスター「枢機卿が今この街にいらしてるのですか?」

受付「もう何年も前の事ですよ。」

シスター「そうでしたか。機会があれば一度御挨拶に御伺いしたいですわ。」

男「・・・・・」

女勇者「最近何かしら変わった事はない?」

受付「特にこれといっては無いようですが?何か知りたい事でも御座いますか?」

男「魔王の事について何か情報はないか?」

受付「魔王?帝国の帝王の事でしょうか?どうも王国の城下では魔王と魔王軍と呼んでいるようですが。」

男「王からは魔王と聞いてるんだが、違う名前があるのか?」

受付「帝王の帝王は、魔物を統率しているので、一部で魔王と呼んでいる、と言う感じですね。」


この後は特に有益な情報もなく、男達はギルドを後にした。

男(魔王と言うのは、帝国と言う国を統べる王、と言う事なのか?今後、もっと情報局を仕入れて見ないとわからないな。)

男(今はあまり考えても仕方ないか・・・)

女勇者「宿を確保しに行くの?」

男「そうだな、先ずは宿を確保しとこう。馬宿亭だっけ?」

シスター「はい、合ってます。」

魔法使い「その後はどうするのかしら?」

男「先ずは買い物だな。魔法使い、君の装備を見直す必要がありそうだから、先ずは防具屋だな。」
魔法使い「えっ!私の装備なんか後でよいよ?」
シスター「魔法使い様は先の戦闘で防具が使い物にならなくなってしまわれてますから、最優先ですね。」

魔法使い「後でよいのに・・・」

男「その後はアイテムの補充とかかな。」

男「では、先に見つけた店から行こうか?」

シスター「そうですね。よいお店が見つかるとよろしいですね。」

魔法使い「本人の考えを無視しないでー!」

女勇者「無駄。」

防具屋前

男「やってきました、防具屋です!」

シスター「先に見つけたのは防具屋でしたね!」
女勇者「さあ中に入ろ。」

魔法使い「何か皆さんノリノリですよね。男さん、楽しんでるでしょ?」
男「そんな事はないよ?」
シスター「魔法使い様ならローブか外套でしょうか?」

女勇者「普通に服とかワンピースても良いんじゃないの?」

魔法使い「もう、好きにして。」

男「シスター、女勇者、選んでやってくれ。」

シスター「お任せ下さい。さあ、魔法使いさま、いらして下さいな。」

防具屋の中

シスター「此れは如何でしょうか?」

女勇者「素敵なワンピースね。何か効果は?」

シスター「火の耐性と、暑さに対する耐性となっていますね。」

女勇者「魔法使い、どう?」

魔法使い(お洒落なワンピースね。私に似合うかしら)「それ、高いんじゃないですか?」

男「値段は気にするな。お、良いの選んだな、シスター。」

シスター「この付加価値ででこのデザイン、買いだと思います。」

女勇者「どう、此れにする?」

魔法使い「ありがとう。ではこれを頂くわ。」

男「シスター、魔法使い、ハットも何か良さそうなのがあれば、見といてくれ。」

シスター「ありがとうございます。魔法使い様、一緒に見ましょう。」

魔法使い「ワンピに合うの有るかな?」

女勇者「私は掘り出し物見てみる。」

男「良いのがあるといいな。」

暫くして

シスター「この法衣に合いそうなので、良さそうな被り物がありました!」

魔法使い「ワンピースに合う素敵なハットがありましたよ!」

男「それはよかった。ほうほう、魔法の耐性と精神防御か。」

シスター「どちらも作り手が同じようで、効果が同じみたいなんです。」
魔法使い「じゃあそれを買おう。女勇者勇者はどうだ?」

女勇者「私は無い。できれば今の装備に魔法の効果を付け足したい。」

男「この街でできるのか?」

女勇者「近くに武具に魔法の効果を付ける専門の店があるみたい。」

男「其処にも行ってみよう。」

武具屋

男「隣が武具屋だったから先に武器を見ようか?」

女勇者「見てみよう。」
シスター「魔法使い様に丁度良いロッドがあれば良いですね。」

魔法使い「ごめんなさい。ロッドまで駄目にしてしまってて。」

男「気にするな。まあ、入ろう。」



ちなみに、馬車は冒険者ギルドに預けてます。

武器屋の中

シスター「魔法のかかった武器ばかりですね。」

女勇者「魔術都市だからね。」

魔法使い「ロッドも沢山あります!」

男「剣も色々あるな。魔法使いはロッドを選んでくれ。シスター、一緒に見てやってくれ。」

シスター「分かりましたわ。魔法使い様、あちらに行きましょう。」

魔法使い「良いのあるかしら。」

シスター「此れは如何でしょうか?」

シスターが選んだのは、魔力の増幅効果のあるロッドだった。
力のない後衛に適した、軽くなっている。

女勇者「これは?」

女勇者が見つけたのは、氷の魔法を放つ事のできるロッド。
打撃武器としても使えるよう、しっかりした造り。

魔法使い「これも捨てがたいわね。」

魔法使いが取り出したのは、術者の魔力を回復でき、ライトニングを唱える事のできるロッド。

男「どれも良さそうだな。他にはないか聞いてみよう。」

男「店主、すまないがロッドを探している。どれもよい品なんだが、ここに選んだ3本よりもよいのはないだろうか?」

店主「これよりよい品ですかぁ?あるけどぉ高いよぉ?払えるぅ?そのぉロッドよりもぉヒトケタ高いよぉ?」

男「金なら心配ない。見せてはくれまいか?」

店主「これだよぉ」

店主が見せたのは、シンプルな細いロッドだった。先端には宝石がはめ込んである。

店主「魔法の防御とぉ、ライトニングぅ、アイスストームおぉ放てれてぇ、ロッドのぉ耐久力がぁ増してあるのぉ。」

男(この店主、疲れるな。)「魔法使い、どうだ?」
魔法使い「!!!」(なにこの値段、馬が余裕で買える)

シスター「あら、よい品ですね。魔法使い様、良かったですね。」

魔法使い「いやいや、ロッド自体はもう、凄すぎてだけど、値段が尋常じゃないよ?」

女勇者「気にしたら負け。」

男「何に負けるんだか。魔法使いも不服はないみたいだから、これをくれ。」

店主「ありがとねぇ。」

武器屋の外

魔法使い「とてもよいロッド!」

男「大事に使ってくれ。」

女勇者 クイクイ「男、男、向こうに行きたい店があるみたいだから、あっちに行こう?」

シスター「ま女勇者様、装備の強化でしょうか?」

女勇者「そうだよ。鎧と剣に何か魔法の効果が付けれたら、と思って。」
魔法使い「行ってみましょう。」

男「お、あの店だな。行こう。」

魔法の店

男「ここか?よくわからないな。」

女勇者「入ってみよう。」
シスター「重々しい雰囲気ですね。」

魔法使い「すごい魔力を感じるわね。」

男「よし、入ろう。」




すいません、月曜まで殆ど更新できないと思います。

???「ようこそ、勇者よ。」

女勇者「何故、私が勇者だとわかった?」

???「はて?そっちの男、アンタの事じゃ。」
男「!!いや、俺は単なる勇者の仲間。勇者はそこの女勇者だ。」

???「はて、異な事を言う勇者じゃのう。自分ではなく、連れを勇者と言うか。」

シスター「此れはどういう事でしょうか?」

???「どうしたも何も、勇者を勇者と言っただけじゃが。」

魔法使い「あのー勇者はこっちだけど?」

???「吾は魔術を修めて久しい。じゃから判るのじゃ。」

男「・・・・・」

女勇者「あの、其れは置いといて、装備の強化をしてもらいに来たんだけど、できる?」

???「物によるが、殆んどの物に魔法の付加ができるぞえ。」

女勇者「じやあ、私の装備を頼める?」

???「どれじゃ、見せてみい。」

女勇者「この剣と今装備してる鎧一式。」

???「むむ!良い剣じゃな。魔法で軽くなっておるようじゃな。魔力を蓄えて放つ事ができるようじゃな。」

女勇者「よくわかるね。」

???「魔法をきちんと修めれば基本じゃな。さて、剣に何を掛けたいのじゃ?」

女勇者(しまった・・・何も考えてない。どうしよう。)

男「まだ沢山掛けれるのか?」

???「どれにも限度と言うものがある。追加するより、今掛かっているのを更に、掛ける方が良い場合もある。」

女勇者「それは?」

???「つまり、今ある効果をさらに高めると言う事じゃな。」

少し時間ができたので、ちょっと更新していきます。



女勇者「剣の強化か、ダメージを増大する事とかできる?」

???「2つともできるが、おそらく今回強化をすれば、もう追加はできんものと思っとくんじゃな。」

女勇者「・・・・・武器の強化と、ダメージを増大する、でやって。」

???「お安い御用じゃ、と言いたい所じゃが、金はあるのかえ?2つともなると、馬が買えるぐらいの値段になるが?」

女勇者「男、ある?」

男「それぐらいならまだまだ大丈夫だ。」

女勇者「では、お願い。あと、防具にも魔法をかけて欲しい。」

???「どれ、見せてみよ。むむむ・・・かなり良い防具じゃの。火炎の防御と軽量化じゃな。」

???「どうしたいんじゃ?」

女勇者「物理攻撃を防ぐ効果と、防具の耐久力を上げて欲しい。」

???「わかった。これも剣と同じぐらい金が掛かるがよいか?」

男「では、これでやってくれ。」

男は金を渡した。

???「少し待っておれ。触媒が貴重ゆえ、高額になってしまうが、魔法そのものはすぐに加えれれるからの。」

そう言って???は奥に行き、しばらくして戻ってきた。

???「では、するかの。防具はそのままでも良いからの。」

女勇者「そうなのか。」

???「ではゆくぞ!」

???はよく分からない呪文を唱え、剣と防具を触っていく。

そのうち、剣と防具は青光りし、まぶしく輝いたと思ったら、次の瞬間には何事もなかったかのように元に戻った。

???「できたぞえ。」

女勇者「何か今までにない魔力を感じる。」

???「それはそうじゃろ。今までの+2から、それぞれ+4に変わったからの。もし要らなくなって手放す時が来ても、相当高値で売れるじゃろう。」

???「さて、勇者殿、そなたの武具を見せてはくれまいか?」

男「おれは男って言う。勇者ではない。」

???「そうか、では男と呼ぼうかの。我の事は魔術師とでも呼んでもらおうかの。」

男「ああ、分かったよ、魔術師。でも、おれの装備を見てどうするんだ?」

???改め魔術師「うむ、そなたの装備は特別な力を感じる。が、その力が発揮できていないように見受けられる。」

男「そうなのか?」

魔術師「そなた、この武具はどうやって手に入れた?」

男「実家にあったのを持ってきただけだ。よく分からないが、昔父親が使っていたらしい。」

魔術師「どれ、詳しく見せておくれ。」

そう言って魔術師は、男の剣に触れたり、防具に触れたりした。

魔術師「やはりの。武具にはある程度の制限が掛かっておるが、それはそなたのせいじゃな。」

男「俺のせい?」

魔術師「この武具は、装備をした者の魔力によって力を発揮する。しかし、そなたは魔力自体は膨大にあるのじゃが、それを引き出せないでおる。」

男「・・・・・」

魔術師「そなた、魔法はあまり沢山掛けれないであろう?」

シスター「!はい、男様は強力な魔法を唱えれるのですが、一度か二度唱えると、気絶をしてしまうようです。」

男「それは本当か?シスター!」

シスター「先の戦いで、洞窟の中で男様は魔力を使い果たし、倒れてしまわれました。」

男「なんてこったい。いままでも魔法は使ってきたが、そんなに沢山唱えていなかったから気絶とかは、した事無かったんだがな。」

魔術師「そなたの魔力を解放する必要があるが、それはわしにはできぬ。おそらくこの街では誰にもできんじゃろう。」

男「そんなに大変なのか?」

魔術師「そなたの魔力はわれらの魔力とは桁が違うほどあるのじゃ。これだけ違うとわれらには扱えん。旅をし、開放するすべを見つけるのじゃな。」

男「・・・・・」

魔術師「それに、この剣は何かを訴えておる。この剣からの意思は聞こえた事はあるかの?」

男「ああ、この剣を選んだのは、何か聞こえた気がしたからだよ。」

魔術師「必要な時は、その剣に魔力をつぎ込んでみるが良い。剣が答えてくれるであろう。」

男「よく分からないが、気に留めておくよ。」

装備を整えた男達は、店を出た。

男「さて、次はどうする?」

シスター「宿を確保したほうが宜しいのではないですか?」

魔法使い「街の中で野宿は勘弁だしクスッ」

女勇者「たしかギルドの受付は馬宿亭って言ってたね。もらった地図を見ようよ。」

男「意外と近いな。向こうの角を曲がればすぐだ。行ってみるか。」

馬宿亭の前

男「中に入ってみようか?」

シスター「そうしましょう。」

馬宿亭

宿主「ようこそ馬宿亭へ!」

男「しばらく厄介になりたいんだが、冒険者ギルドから、ここは馬車が預けられると聞いてきたんだが。」

宿主「大きさにもよりますが、2頭だてまでなら空きがございますな。」

男「それは助かる。あと、部屋は空いているか?」

宿主「二人まで出使う部屋が一つ、4人ぐらいで使う部屋が一つ空いておりますな。」

男「どうする?」

シスター「えっと、私は、皆さん同じ部屋でも良いと思うのですが、女勇者様、魔法使い様、どうしましょう?」

魔法使い「お金に余裕があるなら2部屋借りたほうがいいわね。」

女勇者「今更、どっちでもいい。」

男「・・・・・二部屋、借りるか?」

シスター「魔法使い様がそう言うなら、二部屋にしましょう。」

魔法使い(流石に宿で男女が同じ部屋って気を使うから嫌なのよね。)「ありがとう。」

男「では、二部屋にしてくれ。とりあえず二、三日は滞在すると思うから、馬車代も含め先に払っておくよ。」

店主「まいどありい!」

男「では、案内してくれないか?」

店主「畏まりました。おい、宿娘、案内してやってくれ!」

宿娘「おっとう、分かったよ。ちょっと待ってて。??何か外が騒がしいね。まあ、いっか。」

男「案内をよろしく頼む。」

宿娘「こっちだよ、ついて来て。」

宿娘に案内されて、部屋の前に来た。

宿娘「部屋自体は隣同士だよ。右が小さい部屋、左が大きい部屋。下には食堂もあるから、朝と夜は注文してくれたら提供するよ!」

シスター「お昼はここでは食べられないのですか?」

宿娘「昼は食堂やってないんだ。悪いけど昼はどこかで食べて。あと、風呂も下にあるから、好きに使ってね。」

女勇者・シスター・魔法使い(!!!)

シスター「お風呂は、大きいのでしょうか?」

宿娘「一度に10人ぐらいはいけるよ!」

魔法使い「なかなか大きいのね。」

女勇者「旅をすると体が汚れるから、ありがたいね。」

宿娘「あとは、あまり大きな音を立てないでくれたら、ナニをしててもいいよ?ムフフ」

魔法使い「」

男「」

女勇者(?)

シスター「わかりましたわ。私たちはいい大人ですから、静かにいたしますわ(あれ、これってひょっとしてHな事を言ってるのかしら?カアア)」

宿娘「まあ、そういう事で、あと、何かあったら下に誰かに声を掛けてよ!(それにしても外が騒がしいなあ?何だろう)」

男「・・・・・ああ・・・・ありがとう・・・・」

シスター(男様を見てしまうと意識してしまいますわ。カアア)

宿娘「じゃあ、下に戻るから。ごゆっくり~(あ、風呂の事説明終わってなかった。まあ、いいかウフフ)」

男「さて、部屋の割り振りだけど・・・・・」

魔法使い「男女別!」

女勇者「はや!」

シスター「魔法使い様は男様と同じ部屋はお嫌ですか?」

魔法使い「そういう問題じゃないわよね?」

男「シスター、いいよ、普通、この2部屋だとこうなるだろう?」

シスター「おっしゃる通りです。」

男「さて、馬車を取りに行ってから少し休もうか?」

女勇者「荷物取りに行かないといけないしね。」

男「じゃあ、ちょっと取りに行ってくるよ。みんなは休んでてくれ。」

シスター「私もご一緒いたしますわ。」

男「シスターも休んでよいんだぞ?」

シスター「私なら、元気ですわ。」

男「じゃあ、行こうか。」

シスター「はい、男様。」

男とシスターが馬車を取りに外に出ようとしたら、店主が血相を変えて男の前に出てきた。

店主「失礼ですがお客様は、冒険者でしょうか?」

男「見たとおりの冒険者だよ。何か?」

店主「先ほどから外が騒がしいのに気が疲れましたでしょう亜K・?」

男「店主、落ち着け、ちょっと言葉がおかしいぞ。」

店主「申し訳ありません。外が騒がしいのに気がつかれましたでしょうか?」

男「先ほど宿娘が騒がしいと言っていたが、その事か?」

店主「はい、その通りで。じつは、街の外にモンスターが出没したようで・・・。」

男「モンスター?それぐらい、街の警備で何とかならないのか?」

店主「じつは、街のの警備が全滅し、たまたま居合わせた冒険者達が戦ってくれているのです。」

すいません、宿主を店主と記載してしまいました。


シスター「!!警備が全滅したのですか?100名近くいたと記憶していますが。」

宿主「お客様はこの街に来たことが?」

シスター「この街の教会に何度か。」

宿主「左様でしたか。」

宿娘「おっとう、そんな事話してる暇は無いよ。本題を話さないと!私はこの人たちの仲間を呼んでくる!」

宿主「頼んだぞ!」

男「まさかとは思うが、俺らに助けて欲しいとか?」

シスター「そんなに強いモンスターなのですか?」

宿主「分かりません。とにかく、この街の戦えるものはそのモンスターの所にに向かっております。」

シスター「男様!」

女勇者「何があったの?」

魔法使い「なにやら騒がしいようですが。」

男「モンスターが出たらしい。戦えるものはモンスターと戦って欲しいらしい。」

2人に手短に話す。

男「どうする?」

女勇者「行こう。」

魔法使い「警備が全滅するようなモンスター、私達にどうにかなるとは思えませんわ。」

シスター「しかし、こうやって助けを求められているのに、戦える私達が行かない訳には参りません。」

魔法使い「仕方ないわね。宿娘さん、場所分かる?」

宿娘「分かるよ。門の所だよ。。近くまで案内するよ。」

男「では、行こう。」

門の付近

男「うわ、熱い!」

シスター「門が滅茶苦茶になってます。」

女勇者「周りは倒れている警備兵と冒険者だらけ。」

魔法使い「これはただ事ではありませんわ。」

カキンドゴーンドンガラガッシャン

男「向こうから戦いの音がするな。何時でも戦える体制に!」

男達が門の付近まで来ると、目の前に一人の冒険者が吹っ飛んできた。

男「ううぉおお!」

男はかろうじてよけたが、冒険者は近くの壁に激突した。

男「大丈夫か!しっかりしろ!」

冒険者「ううう、まったく歯が立たん。それがしは単騎での行動なのですが、沢山のパーティがやつに焼き殺され、潰されてしまいました。」

男「シスター、回復魔法を!」

シスター「分かりましたわ。回復魔法!」

冒険者「かたじけない。」

シスター「それには及びませんわ。」

冒険者「!!貴女は、シスター様、いえ、姫様ではありませんか?」

シスター「!!何故それを?」

冒険者「覚えておりませんか?公爵の息子の男爵です。今は魔法戦士と名乗っておりますが。」

シスター「!!何故貴方がここに?」

女勇者「!!男爵?何でここに?」

冒険者改め男爵「魔王を討つべく旅に出たのです。その途中でこの街に・・・・女勇者様?まさしく女勇者様ではありませんか?ご立派になられた。私を覚えておりますか?」


女勇者「覚えてるよ。もう10年ぐらい経つけど。」

魔法使い「ちょと、よく分からないけど、その話は後にできるかしら?」

男「悪いがそうしてくれ。男爵とやら、俺は男、こっちが魔法使い。あんた戦えるか?」

男爵「まだいける。」

シスター「補助魔法をおかけいたします。火炎防御!」

男「よし、行こう!」

男達がモンスターの近くに着いたが、そこには・・・・・・

男「うわ、人が焼け炭になってるじゃないか?」

シスター「これはひどい・・・・回復魔法も蘇生魔法も、これでは無理です。」

魔法使い「ちょっと!向こう見てよ、向こう、あんなの勝てっこないよ?」

男「おい、冗談だろう?」

そこには、身の丈10メートルはあろうかという、大きなドラゴンがいた。

男「こんなの勝てっこないだろう?オレシンダナ」

シスター「向こうの冒険者に気を取られているようです。」

魔法使い「魔法をありったけ全力で放つしかないわね。」

男「全員、魔法で攻撃をしてみよう。もてる最大の威力で。みな、俺の最大の魔法を唱えてみる。俺の周りで、剣と杖をかざしてくれ!」

魔法使い「何を唱えるつもりですの?」

男は魔法の詠唱に入った。

男「火 地 水 風 よわれに力を!究極魔法、ファイナルストライク!」

シスター「えっ!そっそれは、古の失われた魔法ではないですか?どうしてそれを?」

男「目の前のドラゴンを貫け!」

ズドーン!

男「ハアハアゼエゼエハアハアゼエゼエど・・・・う・・・・・だ・・・・・?」

ドラゴン「グウォオオオオオオオオオオ」ズドーン

ドラゴンは腹を魔法で貫通され、倒れた。

シスター「男様、すごい!」

女勇者「何あの魔法?」

魔法使い「あんなの反則ですわ!」

男爵「あのドラゴンを一撃で仕留めてしまうとは、素晴らしいですな!」

男「ハアハアゼエゼエ油・・・断・・・・する・・・・な・・・・」

ドラゴンはのた打ち回りつつも、起き上がってきた。

シスター「ドラゴンが起き上がってしまいましたわ。」

男「皆・・・・ドラゴンの傷・・・口に・・・魔法・・・・を・・・」

シスター「分かりました。杖よ!矢を放て!マジックアロー」

魔法使い「私はロッドに魔力をこめて、威力を増して放ちますわ。ロッドよ!ライトニングとアイスストームを同時に放て!」

女勇者「剣よ。わが魔力を用い、放て!」

それぞれの魔法が、ドラゴンに命中した。

だが、ドラゴンは倒れない。

ドラゴン「グウウウウ」男達に向けて、口から火炎を放った!!ゴオオオオ

だが、あらかじめ掛けておいた魔法のおかげで、男達は無事だった。

男「このままでは・・・・ハアハアやられる・・・・ゼエゼエ」

男「近づいて剣で攻撃だ。男爵、女勇者、行くぞ!」

シスター「男様、無理はいけません!」

男達はドラゴンに剣で攻撃を仕掛けたが、硬い鱗にはじかれてしまう。

ドラゴンが男の正面に顔を向けた。

男爵と女勇者は離れる事ができたが、男は魔法のせいで疲れ果て、動けなかった。

ドラゴン「グルーーーーーーー」

ドラゴンは、男を飲み込んでしまった!

シスター「男様!」

シスター「あああああ、何て事!」

女勇者がシスターの元に掛けてきた。

女勇者「シスター、男はわざとドラゴンに喰われた。」

シスター「えっ!」

女勇者「ドラゴンを見て!」

魔法使い「何か動きが変ですわ。」

ドラゴン「グゲゲキギキギ」

しばらくすると、ドラゴンは倒れた。

よく見ると、ドラゴンの背中から剣が生えてきた。

剣が引っ込んだ後、ドラゴンの背中が爆発した。

ドラゴン「グウォーー」バタッ!ドラゴンは倒れた。

もう少し戦闘シーン勉強したほうがいいね。

>>187

元ネタは20年以上前のD&DやT&T、F&F、戦闘シーンはこんなもんですよ。

ちなみに、書いてませんがサイコロ振って決めてます。4,6,12,20面体使ってます。

今後、書きませんが、今回のドラゴンは本当は倒せれなかったのですが、クリティカル連発出たので倒せた、見たいな。

今後も戦闘シーンは短めで行きます。

一応、勇者も出てきてますが、ドラクエみたいな勇者の位置決めとは違う内容になると思いますが、書き溜めて書いてませんので、

どうなるかは分かりませんが、多少見苦しい所があっても、大目に見てやって欲しいと思います。

更新は夜中に行いたいと思います。

楽しんで見てるよ!
気にせず続けて!!!

>>190 ありがとう!ま、自分のペースで更新していきます。それでは、再開です。


しかし、まだドラゴンは生きている。が、起き上がれないのかその場で暴れている。

先ほど爆発した所から、男が出てきた。

しかし、力尽きたのか、男はすぐに倒れこむ。

魔法使い「!!浮遊魔法!」

魔法使いはすかさず男に魔法を掛けた。男はゆっくりと倒れていく。

男爵「男を連れてくる。援護を!」

男爵は男の元に掛けていった。

シスター「結界魔法!」

ドラゴンが男の上にのしかかろうとしていたので、シスターは結界魔法を男に掛ける。

女勇者「男、しっかり!」

女勇者も男の元に駆けていった。

魔法使い「今ならドラゴンに私たちの魔法が効くんじゃない?」

シスター「ドラゴンの傷口を狙って放ちましょう!」

魔法使い「もう一度、ロッドよ!ライトニングとアイスストームを同時に放て!」

シスター「杖よ!矢を放て!マジックアロー」

女勇者「!!私も唱える!剣よ。わが魔力を用い、放て!」

シスターのマジックアローはドラゴンの傷口に突き刺さり、魔法使いの魔法はドラゴンの背中から体内を駆け巡った。

女勇者の魔法はドラゴンの傷口付近の鱗を吹き飛ばした。

男爵「今だ!」

男の近くまで駆けて行った男爵だが、ドラゴンの鱗が吹き飛んだのを見て、すかさず剣で攻撃を試みた。

ザシュ!

男爵の剣は、鱗をなくしたドラゴンに突き刺さった。

ドラゴン「グエエエエ」

男「・・・・・・」

男はボーっとしている・・・・・・・・

男(ナニカガチカクニイル)

男(タオサナイト)

男(ケンヨワレニチカラヲ)

男は起き上がり、剣を構え、ドラゴンに突進しようとしたが、結界に阻まれた。

しかし、男が結界に剣を当てると、結界はあっけなく無くなった。

シスター「!!結界が無くなった?男様、大丈夫ですか?」

男は聞こえていないのか、ドラゴンに向かっていく。

男の持っている剣が青光りしていく。

男(・・・・・【われの力を一時的に解放しよう】)

男は、ドラゴンに剣を突き刺した。易々と剣はドラゴンに刺さる。

男は更に、剣をそのまま下に降ろす。

ドラゴンは切り裂かれた。

男はドラゴンの切口に魔法を唱える「爆ぜよ!」

ドラゴンは吹き飛んだ。そして、そのまま動かなくなった。

男はボーっと立っている。剣は、いつの間にか光らなくなっていた。

そして、男はその場に崩れ落ちた。

シスター「男様!」

シスターは男に駆け寄り、抱きかかえた。

シスター「男様、今回復魔法をかけます!回復魔法!」

男の傷口は見る見るふさがったが、男は目を瞑ったままだった。

女勇者「男!しっかり!」

魔法使い「これは・・・・男様の魔力が空ですわ。」

シスター「ちゃんと息はしています。また気絶でしょうか?」

男爵「すごい!ドラゴンを仕留めてしまうとは!」


暫くすると、ドラゴンが死んだのを確認しに、他の冒険者たちも周りに集まってきていた。

冒険者A「すごい!ドラゴンを倒してしまうなんて!」

冒険者B「すごい魔法だったね!驚いたわ!」

冒険者C「倒したやつ、死んだのか?」

暫くしていると、身分の高そうな法衣に身を纏った人物がやってきた。

法衣を纏った人物「貴方方がドラゴンを仕留めて下さったのかな?感謝いたします。」

シスター(!!あの方は・・・)

シスター「枢機卿様、お久しぶりでございます。シスターです。覚えておられるでしょうか?」

法衣を纏った人物「!!おお!シスターではありませんか?ドラゴンを倒してくださり、感謝いたします。」

シスター「そんな、もったいない。」

法衣を纏った人物改め枢機卿「いやいや。わしらは何もできなかった。貴女達だけですよ、ドラゴンに対抗できたのは。皆、なす術も無く死んでしまわれた・・・・。」

枢機卿「おや、シスターが抱き抱えているのは、先程ドラゴンを仕留めた勇者ですな。」

シスター(また、男様を勇者と・・・男様は、何か特別なのでしょうか?)

枢機卿「気を失われておるようですな。」

シスター「はい、ドラゴンを倒したら倒れて動かなくなってしまいました。普通に息はしておりますので、単に気を失っただけのようです。」

枢機卿「ふむ。しかし・・・なんだ、この魔力は?うーむ、彼は疲れておるのであろう。明日にでも、我の所に連れて来るが良い。うまく魔力を扱えておらぬようだからの、一度見てみよう。」

シスター「おわかりになられるのですか?」

枢機卿「伊達に歳はとってはおらんよ。」

こう言って、枢機卿は他の教会のメンバーに指示を出しに行った。

シスター「男様・・・」

負傷者の事は教会に任せ、シスター達はは、男を休ますのに宿に向かった。

しばらく休憩をしたあと、男爵と女勇者と魔法使いは、ドラゴンを倒した場所に馬車で向かった。

ドラゴンの鱗と牙、である。

鱗は鎧や楯、触媒に、牙は武器や杖に使えるからだ。

硬い鱗でおおわれた鎧は、普通の剣では傷すら付けられず、牙で作った剣は、どんな硬いものでも切り裂き、特別な力が宿ると言う。

3人は早速取りに向かった。

女勇者「鱗、硬いのに軽いね。」

魔法使い「此れを用いれば、素晴らしいマジックアイテムが作れそうですわ。」

男爵「この牙、素晴らしい!ロングソードが作れそうなのが4本も確保できた。シヨートソードに良さそうなのもあるし、ダガーにも事欠かない!」
魔法使い「それにしても、ドラゴンのブレスは凄まじかったのね。」

と言って見たのは、街の壁がブレスで溶けてしまった跡だった。

男爵「直撃を食らった冒険者は、一瞬で消し炭になってしまったほどの威力でござった。」

3人はその場を後にした。

さて、男爵は、宿に向かう前に精肉屋に寄った。
店員「いらっしゃいませ。」

男爵「申し訳ないが、責任者は居られるだろうか!」

店員「店長が奥にいますが、何か御用ですか?」
男爵「ああ、お願いがあってきたのでござるよ。」

店員「ござる?ちょっとお待ち下さいね。テンチョーオキャクサンガヨウガアルッテコッチキテクダサーイ」

店長「ナンダナンダあ、らっしゃい!なんかようすっか!」

男爵「この肉を精肉してほしいでござるよ。」

店長「なんすか?この肉?見たことないっすね。」

男爵「先程まで暴れていた、ドラゴンの肉でござるよ。」

店長「」

店長「いやいや、どどどどドラゴンっすか?」

女勇者「珍しいの?」

店長「ドラゴンのステーキっつったら、食通の垂涎の、最高級の料理っすよ!」

魔法使い「そんなに凄いの?」

店長「ドラゴンっすよ!?キングオブモンスターっすよ?倒せばドラゴンキラーの称号っすよ?」
店長「しかも、一攫千金を狙って挑む冒険者を悉く蹴散らすあの強さっすよ?」

店長「倒せば一生遊んで暮らせるンスよ?」

店長「これがそのお肉っすか?」

男爵「我々が倒したからな、と言っても本当に倒した人は疲れはて寝ているが。」

男爵「まだ、倒した場所に行けば肉が大量に手に入るでござるよ。そこでお願いがあるのでござるよ。」

店長「まままままさか?肉を取ってこいと?」

男爵「肉の専門家であれば、沢山採ってくれると思うたのでござるよ。」
店長「」

男爵「手数料として、一割差し上げようと思うておるでござるよ?」

店長「1割!(1割って、そんなにもらったらもう一生遊んで暮らせるやん!素晴らしい!)」

男爵「それと、肉は我々は少し食せばよいと思うておるでござるので、残りの加工、販売も任せたいでござるよ。」

店長「」

男爵「食通が欲しがるであろうが我々は、何もわからんのでお任せしたいでごさるよ。」

店長「わわわわわかりましたっす!」

女勇者「私達、暫くは馬宿亭に居るから、何かあれば教えて。」

店長「任せてほしいっす!」

女勇者達は立ち去った。




男爵「勝手に話を進めてしまったでござるが、よかったので?」

女勇者「男がいないからね、助かったよ。」

魔法使い「ドラゴンの肉って美味しいのかしら?」

男爵「滋養強壮によく効き、肌にも良いらしい」
魔法使い「!!」

男爵「若返りの効果もあると信じられとおるでござる。」

魔法使い「若返り!!食べたいわ!」

男爵「明日にでも食べられるでござるよ。」

宿

男はまだ起きなかった。

シスターが付きっきりで看病をしていた。

女勇者達が出ていってから暫くして・・・

男「ううう・・・?ここは?」

男が気が付いた。

シスター「良かった。ここは宿ですよ。」

男「あれ、何で宿にいるんだ?」

シスター「覚えておられないのですか?」

男「うん?何かあったような気がするんだが・・・思い出そうとすると、頭が少し痛い。」

シスター「もう暫く、無理せず休んでいて下さいね。」

男「シスター、ありがとう。もう少し休むよ。」
男はまた何事も無かったかのように眠りについた。

シスター「ゆっくり休んで下さいませ。」

二日後

男(なんかよく寝たな。起きるか。)

男は目を覚ました。覚ますと目の前にシスターの寝顔があった。

シスター(スヤスヤ)

男(あれ?何でシスターが?しかも寝てるし?というか、俺は寝込んでた?)
男が起き上がると、シスターも目を覚ました。

シスター「男様、お目覚めになられましたね。」
男「何だかぐっすり寝てしまったようだね。」

シスター「御気分はいかがですか?」

男「すごくスッキリしているよ。」

男はベッドから立ち上がろうとしたが、足元がフラつき、倒れそうになった。

シスターが支えてくれたが、シスターを押し倒す形で倒れてしまった。

シスター「キャッ」

シスター(男様の顔が近いですドキドキしかも、男様が私に覆い被さっててドキドキ)

男(うおお!シスターを押し倒してしまったあああ、しかも、目の前にシスターの顔が!あ、なんかてに柔らかな感触がモミモミ)

シスター(男様の手が私の胸にビクンビクン)

男「シスター、すまん、何だか身体が言うことを聞かなくて、倒れてしまった。しかも、シスターを押し倒してしまうなんて。」

シスター「お気になさらずギュー」

男「シスター?」

シスター「暫くこのままでいてもいいですか?ウワメヅカイ」

男「あ、ああドキドキ」

シスター「男様・・・」
その時、扉をノックする音が聞こえた。二人は飛び退いた。

女勇者「シスター?何か音がしたんだけど、男、起きた?」

シスター「今起きた所です。もう暫くしたら皆の所へ行きますね。」

女勇者「皆に知らせてくる。」

宿の食堂

女勇者「男が起きた。」
魔法使い「本当に?このまま寝たままだったらどうしようかと思っちゃってたよ。」

男爵「それはようござった。」

女勇者「暫くしたら、来るってさ。」

男爵「男殿は腹をすかせてはいないのだろうか?」

女勇者「わからない。シスターが付いているから心配いらない。」

魔法使い「シスター、ずっとつきっきりだったよね。」

男爵「流石はひ・・・シスター殿だ。」

魔法使い「そう言えば男爵さん?ドラゴンと戦っている時に、シスターの事を姫と呼んでいたわね。それってどういう事かしら?」

男爵「それは・・・」

男爵「男殿と、シスターさ・・・殿が降りてきたでござるな。」

魔法使い「・・・」

女勇者「男、ちゃんと歩けるのか?」

男「まだふらつくよ。シスターの肩を借りないと倒れそうになるんだ。」
シスター「暫くお身体を動かされていなかったのですから、仕方のない事です。お気になさらず。」

男爵「私が代わるでござる。」

男「すまんな。」

全員が宿のテーブルに

男「皆、すまんな。ずっと寝てしまってたようで、後の事を丸投げにしてしまった。」

女勇者「男が居なかったら、ドラゴン仕留めれなかったんだから、気にしてない。」

魔法使い「それにしてもよくあんなの倒せたわね。」

男爵「鬼神のごとき戦いぶりでござったよ。」

シスター「男様、まだ痛むところはありますか?」

男「ああ、楽になった。痛みはないな。俺はどうやって倒したんだ?そもそも俺が倒したのか?」
男以外の全員「!!」

忘れてたけど、飲み食いしながら会話してます。

あと、男爵ですが、戦闘中や、極度の緊張状態だと、ござるは出ず、言葉短めになります。



シスター「男様、どこまで覚えていますか?」

男「・・・ドラゴンの口に入り、剣を突き立てた所までは覚えているんだが、、その後はベッドに寝ていた。」

女勇者「覚えてないの?」
男「ああ、全く思い出せん。」

シスター「今は起きたばかりですが、そのうち思い出せますよ。」

男「・・・」

男「そう言えば、君は男爵と言ったかな?なかなかタフだな。」

男爵「あれぐらいでくたばってしまっては魔王討伐は不可能でござるよ。」

男「君は魔王を討伐しに旅をしているのか?」

男爵「左様でござる。」
男「・・・」

魔法使い「あのね、男さん?貴方が寝ている間に色々話し合っていたんだけど。」

男「うん?」

魔法使い「男爵さんに仲間に加わってもらいたいと皆で話してたのよ。」
女勇者「目的も同じだし。」

シスター「どうでしょうか?男様?」

男(今まで女とばかり旅をしていたからな。もう一人男がいないと、と思っていたし、男爵とやらはなかなか気のきくやつみたいだし、皆が信用しているみたいだな)

男「皆が決めたのなら、歓迎さ!宜しく頼むよ、男爵。」

男爵「ありがとうでござるよ。しかし、今後は男爵ではなく、魔法戦士と呼んで欲しいでござるよ。」

男爵改め魔法戦士「改めて、皆さま方宜しく頼むでござるよ。」


こうして魔法戦士が仲間に加わった。



食事が終わった


シスター「申し訳ありません、少し寝させてもらってもよろしいでしょうか?」

男「ひょっとして、俺の為に寝てなかったのか?」

シスター「あ、あの・・御免なさい、ご心配をおかけてしまって。」

男「いや、悪かったな。ゆっくり休んで来てくれ。」

シスター「ありがとうございます。皆さま方、先に少し休ませていただきますね。失礼いたします。」

シスターは部屋に戻った。

女勇者「シスターに頼まれてた買い物行ってくる。」

女勇者は宿を出た。

残った三人「・・・」

魔法使い「魔法戦士さん、先程のお話の続きだけれども。」

魔法戦士「そうでござったでござるな。丁度シスター様と女勇者様が居られないので、お二人にお話をするでござるよ。」

男「何の事だ?」

魔法使い「男さんは魔法戦士さんがドラゴンと戦っている時に、シスターさんと女勇者さんに話していた事覚えている?」
男「そういえば二人と顔見知りだったような事を話していたな。」

魔法戦士「おの通りでござる。かいつまんでお話いたそう。」

色々言われていますが、文章を書くのが苦手、下手なのは認めますよ。

一度でも自分の文章を自慢してないと思ったのですが。

批判をなさるのは結構ですが、文章を書いて金稼いでる人にしておいてほしいです。

本を読んでいる、いないと文章表現力は結び付きませんよ。

私は今まで海外の作家の小説を700冊ほど、日本人の作家の小説は300冊ぐらい読みましたが、読んだだけでは文章表現力は上達しなかったですね。

書くのは、兎に角書き続けないといけない。
本を読むにも自分で書くのを前提にしないといけない。

私みたいに、読んで話を楽しんだり、知識を得るだけでは書く力は養えません。

私はこの話は完成させることを前提で続けています。

気に入らないようでしたら、どうぞお引き取り願います。

それに、上手に書いている人も沢山いますので、上手い文章を望むなら、私の文章は読まない事をお勧めします。

どんな本を読んだか記載した方が良いですか?

取り敢えず、次のレスから続き行きます。

魔法戦士「まず、某の事から。」

魔法戦士「おふたがたは公爵を御存知で?」

男「ああ、知ってる。国王の横にいたな。」

魔法使い「私は会った事ないよないよ?知ってるけど。」

魔法戦士「某は、公爵をの次男坊でござるよ。」
男「」

魔法使い「」

男「あんた、良いとこのボンボンか!」

魔法戦士「道楽息子でござるよ。」

皆さん、ありがとう!
励みになります。
少しだけ更新します。


道楽息子「某は、次男坊でして、兄は父の跡を次ぐ気があった上に、父のほうも兄に期待をしていたようで、某はほったらかしでござってな。」

男「ほうほう。」

道楽息子「好き勝手し放題で、色々な国を旅したでござるよ。」

魔法使い「で?」

道楽息子「放蕩息子の烙印を押されたあげく、旅の資金がほしければ、親の役に立てと。」

男「ふむふむ。」

放蕩息子「あちこちを渡り歩いた経験を生かし、魔王を討ってこいと言われ、追い出された次第でござるよ。」

魔法使い「どうでも良いけど、名前コロコロかわってるよ。」

男「で、本当は?」

魔法戦士「嘘とわかったでござるか?」

男「あんた、どう考えても放蕩息子にはほど遠いからな。」

魔法戦士「体よく追い出されたでござるよ、兄に。」

魔法使い「弟が驚異に感じたのね。」

魔法戦士「仕方ないでござるよ。現国王陛下も兄を陥れて玉座を手に入れたのでござるし。」

男「えっ!そうなのか?」

魔法戦士「あまり大っぴらにはできませんが、陛下は陛下の兄を暗殺したのでござるよ。」

男「何だって?今の陛下は、前陛下と陛下兄を病で亡くしたため、玉座についたって有名じゃないか!」

魔法戦士「暗殺でござるよ。後継者問題に巻き込まぬよう、実の娘を秘密理に寄宿学校から修道院に匿った直後に・・・」

秘密裏の間違いでした。更新します。


魔法使い「まさか、その娘って・・・」

魔法戦士「姫様、シスター様でござる。」

男「!!」

魔法戦士「そして、陛下兄にはもう一人娘がいたのでござるが、こちらは当時幼すぎて無害だろうと無事でござった。」

魔法使い「え?え?もしかしないでも、もう一人の娘って?」

魔法戦士「女勇者様でござる。」

男「あの2人、姉妹だったのか?しかし、そんなそぶりは無かったぞ?」

魔法戦士「おそらく、2人とも互いの存在を知らされていないでござるよ。」

魔法使い「でも何故貴方がそれを知っているの?」

魔法戦士「わが父、公爵は陛下兄派でござったのだが、姫を守るため陛下に従う事にしたのでござるよ。自分が陛下の身近にいる事で、姫に害が行かぬようにと。」

男「そういう風には見えなかったぞ。」

魔法戦士「あくまで病死によって正当な権利を得て玉座に就いた、とう事になっているのでござる。」

魔法戦士「姫様は、幼い頃より寄宿学校で学ばれており、おそらく女勇者様がお産まれになった事は知らされなかったはずでござる。」

魔法戦士「そして、幼い女勇者様も姉がいる事は聞かされておったでしょうが、誰が、というのは姫の安全の為知らされる事が無かったと聞いておるのでござるよ。」

男「シスターは今でも危険な立場なのか?」

魔法戦士「大丈夫でござるよ、おそらく。」

魔法戦士「今、こうして姫が外に出ているという事は、もう権力争いに巻き込まれることも無いのでござろう。」

男「・・・・・」

魔法戦士「陛下には息子がおり、おそらく後継者問題は息子が次の国王になるという事で決着がついたと思われるのでござるよ。」

男「で、魔法戦士はシスター達とはどういう関係なんだ?」

魔法戦士「いとこでござるよ。姫と女勇者様の母親は、私の父の姉でござる。」

男「2人ともそれ知ってるのか?」

魔法戦士「姫様は御存知のようでござるが、女勇者様は知らないようでござるな。」

男「そう言われると、シスターと女勇者は似ている気がするな。」

魔法使い「シスターは背が高いし、女勇者は少し低めだから気が付かなかったけど、そういう風に見てみると顔立ち似てわね。」

男「かいつまんで言うと、シスターと女勇者はお互いが姉妹だと知らない、シスターは魔法戦士がいとこだと知っているが、女勇者は知らない、といった所か。」

魔法戦士「左様でござる。」

魔法使い「うーん、それって私達が知っててもどうにもならないわね、私から聞いといてこう言うのも何だけど。」

男「まあ、差し迫った事態ではないからいいが、何かあった時の事を考え、頭の片隅に留めて置こう。」

女勇者「ただいま。」

男「!!話はここまでのようだな。女勇者おつかれ!頼まれた物は買えたのか?」

女勇者「買えたよ。シスターはまだ寝てる?」

魔法使い「おかえり。まだ寝てるんじゃないかな?」

女勇者「そっか。起きたら渡す。」

男「それはそうと、俺がくたばってる間、何か変化はあったのかい?」

魔法戦士「ドラゴンを倒した後、戦利品といって良いのか判らんでござるが、牙と鱗と肉を手に入れたのでござる。」

男「それはすまんな。牙とか、取るの大変じゃなかったのか?」

魔法戦士「牙は加工すれば素晴らしい品になるゆえ、必死になって取りもうしたが、根元から意外と簡単に取れたでござるよ。」

男「もう売ったのか?」


魔法使い「部屋に置いてるわ。男さんが起きたらどうするか話し合おうと思ってたから。」

男「どうするとは?」

魔法戦士「売るか加工してもらい武具として利用するか、でござる。」

男「ドラゴンの牙で武器か?鱗は防具にできるのか?」

魔法戦士「幸いこの街は魔法で加工してくれる職人がおるでござる。」

男「それはいいな。明日にでも頼みに行ってみるか?」

魔法使い「鱗は魔法の道具としても相性がいいから、私にも何かできないか聞いてみたいと思ってたのよ。」

男「明日の予定は武具に加工してくれる職人のところに行く、だな。」

魔法使い「あ、シスターさんが男さんに会って欲しい人がいるから、少し付き合って欲しいって言ってたわよ。」

男「そうか。じゃあ、その武具を加工してくれる職人の所に行った後に、シスターと付き合うよ。」

暫くして・・・・

魔法使い「今日はもう遅くなったから、お風呂に入って休みましょうよ。」

男「ああ、さっぱりしたいな。なんだかんだ言って俺って風呂に入ってない。」

魔法使い「あ、シスターが体拭いてくれてたわよ。」

男「そうか、それはシスターに悪い事したな。今更だが、いつの間にか着替えてるしな、俺。」

魔法使い「先に行ってるわね。」

魔法戦士「某も行ってもよいでござるか?」

女勇者「じゃあ、私も行く。」

男「俺は、シスターが起きてからにするよ。」

魔法使い「そうして頂戴。じゃあ、3人で行きましょ。」

3人が風呂に行った後、男は暫く考え事をしていた。

気が付くと、シスターが戻ってきた。

シスター「男様、お待たせしてしまいました。他の方々は出かけられたのでしょうか?」

男「シスター、いろいろ世話になってしまったな。ありがとう。他の3人は風呂に行ったよ。」

シスター「好きでした事ですから、お気になさらないで下さいね。そうでしたか。男様は行かれないのですか?」

男「あ、ああ、少し考え事をしていたんだ。そろそろ行こうかと。流石に、きちんと汚れを落としとかないとな。」

シスター「それでは、ご一緒いたしませんか?私もまだ入っていないので・・・・」

男「俺のために入らなかったのか?すまん。じゃあ、部屋に戻って用意をして、行こうか。」

シスター「はい、お供いたします。」

部屋に戻って準備をするシスターと男。

準備が終わって男とシスターが一緒になる。

男「さあ、行こうか。といっても行った事ないから勝手が分からないが。」

シスター「あ、そうですね。私は水を汲みに行ったりしていましたから。案内しますね。」

男「では、行こう。」

風呂の入り口。ちょうど3人が出てきた所だった。

魔法戦士「シスターさ・・・殿、起きられましたか。」

シスター「はい。皆様おそろいで。」

魔法使い「今は誰もいないから、ゆっくりしてくといいわ。」

女勇者「シスター、ここの風呂初めて?」

シスター「湯船には行かなかったので、中は初めてですね。」

女勇者「じゃあ、着替えた後、お湯につかる時は気をつk・モゴモゴ・・・」

魔法使い「女勇者ちゃん、あっちで飲み物飲みましょうよ」ガシッ!

女勇者「えっ!ちょっちょちょっと話がとty・・・・ナニスルノヒッパラナイデ」

魔法使い「そんなのいいから早く早くズルズル   魔法戦士さんもほら、行くわよ。」

魔法戦士「あ、あ、はい。ただいま。エーイワナクテイイノデゴザルカ?   イイノヨソンナノ、ソノホウガオモシロイジャナイ   ソウイウモンダイデハナイトオモウノデゴザルガ   オトコノクセニコマカイコトキニシチャダメイクヨ」

男「・・・・・・」

シスター「・・・・・・・」

シスター「何だったのでしょうか?」

男「なんか女勇者が言いかけてたな。湯船がどうのこうのとか。まあ、分からんな。」

シスター「少し気になりますが、もう皆様行ってしまわれましたので。では、入りましょうか?」

男「そうしよう。」

互い脱衣所で服を脱いだ後、洗い場で洗う。

男「ふーさっぱりした。ここの風呂は温泉か。これを女勇者は言いたかったのかな?」

男「誰もいないし、ちょっと奥の露天に行ってみよう。」


その頃シスター

シスター「さっぱりしました。流石に臭いも気になっておりましたし。」

シスター「誰もいないので静かで良いですね。さて、せっかくですので奥の露天にも行ってみましょう。」

男(いいお湯だな。疲れが取れる。おや、誰か来たな。)

シスター(あの岩場がちょうどよさそうです。少し奥ですが折角ですので。あら?誰か先客でしょうか?)

シスター「あの、すみません。お邪魔でしたでしょうか?」

男「!!えっつ!シスター?」

シスター「・・・・・え?え?ええええ!男様?」

男「何でシスターがここに?」

シスター「それは私のセリフです。男様、ここは女湯ですよ?」

男「いや、ちゃんと男湯から来たよ。」

シスター「あ、あああ、女勇者様が言いかけた事って。」

男「この事のようだな。」

シスター「この温泉、混浴だったのですか?」

男「そのようだな・・・・ってシスター、目のやり場に困るから、とりあえず浸からない?」

シスター「あ、あ・・・・・きゃー!」

シスター(また見られてしまいました、男様に。恥ずかしくて倒れそう。)

男(また見てしまった。相変わらずスタイル良いよな。スラッとしていて、足も細くて長いし、肌も透き通るような白さで肌理も細かそうだ)

シスター「男様、恥ずかしいのでそんなにマジマジと見ないで下さいカオマッカ」

男「すまん、つい綺麗で見とれてしまったマエカガミ」

シスター///

男///

シスター「こんな貧相な体をお見せしてしまって申し訳ございません。」

男「何を言っているんだ、とても綺麗だぞ、シスター。」

シスター「胸もこんなに小さいですし。」

男「ジー ソンナコトナイヨ 確かに、胸は少し控えめだが、シスターのすらっとしたスタイルにはちょうど良いと思うぞ。」

シスター「そ、そうですか?男様はこんな小さな胸でも受け入れてくれるのですか?」

男「俺は、胸の大きさで差別はしないよ?俺の前で今後胸が控えめなことは言わないように。そのままのシスターが一番魅力的だ。」

シスター「男様・・・・・」

見つめあう2人。そうしていると・・・・・

魔法使い(ジー)

男「」

シスター「」

魔法使い「あ、ごめんね。ちょっと忘れ物取りに来ただけだから。そのまま続けてねウフフ、ハプニングセイコウネ」

男「魔法使い、後で部屋に来るように。」

魔法使い「さいならーピュー」

男「ちっ!逃げたか。シスター、そろそろ出ようか。」

シスター「はい、男様。」

その後、魔法使いはシスターと男にたっぷりと説教を食らったとか食らわなかったとか。

翌日

男「さて、武具を造ってくれる所へ行くが、準備はいいか?」

魔法戦士「こちらは大丈夫でござるが、魔法使い殿はいかがした?」

魔法使い「ナ、ナンデモナイヨ?」

女勇者「何故片言?」

シスター「私も準備は整ってます。」

男「では、魔法戦士、案内を頼む。」

魔法戦士「了解でござる。」

魔法鍛冶屋の前

魔法戦士「ここでござる。」

男「鍛冶屋か。」

魔法戦士「ここの鍛冶屋は、火を使わず、魔法を使うのでござるよ。」

女勇者「鉄とか、火を使って鉄を熱してするんだよね。」

魔法戦士「普通はそうでござるが、ここでは魔法で鉄を加工するようでござる。」

男「今回は鉄ではなく、ドラゴンの牙だが大丈夫なのか?」

魔法使い「ここの鍛冶職人はドラゴンの牙を扱ったことがあるのでござるよ。どうするかは秘術とされ、誰にも分からない特別な方法で行っているようでござるよ。」

シスター「つまり、一般的には知られていない、特別な秘密の製法で、他ではできないという事でしょうか?」

魔法使い「それも、魔法でって事よね。ちょっと興味あるなあ。」

男「興味本位で職人が身に着けた秘密を覗き見するんじゃないぞ。」

魔法使い「そんな事しないわよマダネニモッテルノネ  アホカシスターニアヤマットケ」

魔法戦士「もうそろそろ中に入ってもよいでござるか?」

シスター「お構いなくオトコサマモウキニシテナイノデイイデスヨ  シスタースマンナ」

魔法戦士「では、中へ。」

魔法戦士「魔鍛冶殿、おられるか?」

魔鍛冶「魔法戦士?。久しいね。」

魔法戦士「うむ。すまんでござるが、武器と防具を作って欲しいでござる。」

魔鍛冶「素材は何を使えばいいの?って、後ろの人たちは魔法戦士の連れ?」

魔法戦士「うむ。今回の素材の提供者でもあり、今は仲間でござる。」

男「あんたが武具を作ってくれる職人か?俺は男という。」

魔鍛冶「そうだよ。で、素材は何?」

男「これなんだが。」

と言って男はドラゴンの牙と鱗を差し出した。

魔鍛冶「あんた、これってドラゴンの牙と鱗じゃないかい?これをどうやって?」

魔法戦士「数日前、この街でドラゴンが暴れたのは知ってるでござろう?」

魔鍛冶「ずいぶん沢山の冒険者や軽微のものが犠牲になったと聞いてるよ。」

魔法戦士「そのドラゴンの牙と鱗でござるよ。我々が・・・・・主にこの男殿によって成敗致したのでござるよ。」

魔鍛冶「あんたが噂のドラゴンキラーね。」

男「ドラゴンキラー?」

魔鍛冶「ドラゴンを仕留めたものに贈られる名誉ある称号の事ね。」

男「そうなのか?」

女勇者「戦士にとって、これ以上ない名誉。」

男「そうなのか。まあ、それはいい。どうだ?やってくれるかい?」

魔鍛冶「どれぐらいあるんだい?」

男「長い牙が4本に、小さいのは可也。鱗は100枚以上あるんじゃないかな?」

魔鍛冶「ほう?長い牙が4本もあるの?鱗も沢山あるようね。それだけあれば沢山の防具ができるね。」

魔法戦士「どうでござる?受けてほしいのでござるが。」

魔鍛冶「うーん、ここに材料全部持ってきてくれる?」

男「わかった。ちょっと待っててくれ。ほれ、魔法使い、お前の魔法でさくっと運ぶぞ。」

魔法使い「私は便利やじゃn・・・ ツベコベイウナ、ハヤクコイ ズリズリ  ワカッタワヨ、ヒキズラナイデ」

魔鍛冶「ほう、よい牙だねえ。鱗も無傷なのが多いね。細かくなってたり割れてるのは触媒に使うから、無駄が無いのよね。」

男「3人とも武器は剣を使っているんだが、できるかい?」

魔鍛冶「これだけ長い牙だ、できるよ。そこの小さなのはダガー、ショートソードもいけるね。」

男「鎧はどうなんだ?」

魔鍛冶「やっぱり3人が使うの?数はあるからできると思うけど、あんた、必要なのかい?」

男「どういう意味だ?」

魔鍛冶「そのままの意味さ。その鎧は今から私がこの鱗で作っても太刀打ちできないね。」

男「!!そんなにこの鎧ってすごいのか?」

魔鍛冶「何言ってるんだい?そんなにぴったりフィットしてて、しかもすごい耐久力があるじゃないか。魔法もしっかりかかってる。それに、その剣。それはどうやって手に入れたんだい?」

男「防具も剣も、家に置いてあった父が使っていたらしいのを持ってきたんだが。」

魔鍛冶「!!あんたの父親って優れた冒険者なのかい?」

男「さあ、知らないんだ。」

魔鍛冶「あんた、男って言ったかい?この鎧と剣は魔力によって力を発揮する魔具だよ。だけど、あんた自身魔力を制御できてないから使いこなせてない?違うかい?早く制御できるようにしたほうがいい。」

シスター「それに関してなのですが、この後枢機卿様の所に行く事になっているんです。枢機卿様がが何らかの解決の道を示してくれるそうで。」

魔鍛冶「あのおっさんが?なら大丈夫だね。あと、この武具、任せてくれるなら作ってもよいけど、報酬は高いよ。」

魔法戦士「いかほどでござるか?」

魔鍛冶「そおねえ。触媒に費用が相当かかるのよ。鱗半分と、長い牙ひとつでやってあげるよ。どうせ余るんだし、いいだろう?」

男「!!どうする?」

女勇者「別に余るんだったら残りはあげてもいい。」

魔法使い「鱗半分って、ぼりすg・・・ウグウグ ナニスンノヨ イランコトイウナ」

シスター「このような素材を扱うのには、それ相当の見返りが必要なのは当然です。お任せしてよいと思います。」

魔法戦士「では、決まりでござるな。」

男「魔鍛冶、任せるよ。どれぐらいの期間でできるのかい?」

魔鍛冶「ショートソードやダガーなら明日にでもできるけど、剣と鎧は1週間はかかる。」

男「分かった。あんたを疑うわけではないが、明日までにダガーとショートソードを頼む。どんなのになるか見てみたい。」

魔鍛冶「いいよ。明日の夕方ここにおいで。」

そういって魔鍛冶は早速鍛冶場に向かっていった。

男「それでは、出ようか。」

シスター「よい武具ができるとよいですね。さて、男様、行きましょうか?」

男「ああ、行こうか。」

魔法使い「デートですか?いいですね。」

シスター「!!  ////」

男「あほ言ってろ。さっきの話聞いてなかったのか?シスター行こう。」

男はシスターの手をとり歩き始めた。

シスター「男様////」

魔法戦士「我々はどうするでござるか?」

女勇者「街の探索と修行。」

魔法使い「私は、魔法を教えてもらいに行ってくるわ。」

魔法戦士「2人の後を追おうとは思わんほうがよいでござろう。」

魔法使い「ソンナコトシナイヨ?」

女勇者「何故片言?」

教会

シスター「男様、ここが教会です。」

男「大きい建物だな。」

シスター「この国でおそらく一番大きな教会と聞いています。」

男「へーそうなんだな。シスター。とりなしを頼むよ。」

シスター「はい、男様。少し待ってて下さいね。」

暫くして

シスター「男様、お待たせしてしまいました。枢機卿様が会ってくださるそうです。」

男「ありがとう。行こう。」


枢機卿の部屋

シスター コンコン「枢機卿様、シスターでございます。男様をお連れいたしました。」

枢機卿「おお、来たか。早く中に入るのじゃ。」

シスター「それでは、失礼いたします。」

枢機卿「待っておったぞ。そなたが男というものか。」

男「そうです。貴方が私の身体を見てくれると聞いて、来た。」

枢機卿「そなたがが気絶しておる間に一度見たのじゃが、魔力を制御するのには、裸になってもらう必要があるゆえ、ここに来てもらったのじゃ。」

シスター「あ、あの私は出ていたほうがよろしいでしょうか?」

枢機卿「いや、シスターには補佐を頼みたい。」

シスター「補佐、ですか?」

枢機卿「なかなか1人では難しいゆえ、細かいことを頼みたいのじゃ。」

シスター「分かりました。」

枢機卿「下着以外は脱いでくれないか?」

男「分かったが、何故?」

枢機卿「そなたの身体に、魔力が見えるようにするゆえ、着衣が邪魔になるのじゃ。」

パンツ一丁

男「これでいいのか?」

シスター「////」

枢機卿「それでよい。そのままそこに立っていてくれ。そなたに少し魔法をかける。害は無いゆえ安心いたせ。」

男「任せるよ。」

枢機卿「魔力の流れをここに示せ!」

シスター「!!枢機卿様、これは?」

枢機卿「男の魔力が何処にあるのか見えるようにした。青く渦巻いておるのが見えるか?」

シスター「はい。」

枢機卿「これが男殿の魔力の源じゃ。」

男「何処にあるんだ?」

シスター「背中です、男様。」

男「・・・・・」

枢機卿「普通はここまで大きくは無いんじゃが。さて、この杖を渦の中心に当てるゆえ、動かぬように。」

男「分かった。」

枢機卿「では、行くぞ。」

枢機卿が男の背中の渦の中心に杖が触れた瞬間、触れた場所から閃光と共に、杖が吹き飛んだ。

枢機卿「ううぉ」

男「うぐううう」

シスター「枢機卿様、大丈夫ですか?男様は?」

枢機卿「わしは大丈夫じゃ。杖がはじかれてしもうた。」

男「うわああぐうう」

シスター「男様!」

枢機卿「触ってはならぬ!」

シスター「!!」

枢機卿「見よ、男殿の身体を。」

シスター「これは・・・・・?」

枢機卿「これが男殿の魔力の正体じゃ。一筋縄ではいかぬ。」

男の背中にあった渦はさらに大きくなり、胸部に赤い渦、脚部に黄色い渦、、腕部に緑色の渦が現れた。

枢機卿「男殿は4大精霊すべてを扱えるのか?」

シスター「ドラゴンを相手に、ファイナルストライクという失われたはずの呪文を使っておりました。」

枢機卿「なんと!それは失われたのではなく、全ての精霊を使うものが居なくなったゆえ、誰も使うことができなくなった魔法じゃ。」

シスター「それでは、男様は何か特別な存在なのでしょうか?」

枢機卿「男殿の額を見てみよ。輝いておる。あそこになにやら封印をされた痕跡が見える。恐らく、幼少の頃に魔力を使いすぎぬよう、封印されたのであろう。」

枢機卿「今よりその封印を退ける。そうしないと、近いうちに男殿は魔力に取り込まれてしまう。」

シスター「!!何故でしょうか?」

枢機卿「男殿は限界以上の魔力を引き出してしまい、封印が不安定になっておるんじゃよ。恐らく上位の精霊を呼び出したこともあるのじゃろう。このままでは膨れ上がった魔力が行き場をなくし、男殿は魔力に食い尽くされ、いずれ魔力が身体を突き破ってしまう事になる。」

シスター「そんな・・・」

枢機卿「じゃが、安心いたせ。封印を解けば大丈夫じゃ。その後は、シスター、そなたに任せる。」

シスター「何をするおつもりですか?」

枢機卿「恐らくこの男殿の力は、この世界に無くてはならんものになるじゃろう。それに比べれば、わしの命など、とるに足らんのじゃ。」

枢機卿「男殿、少々荒っぽくなるが、赦せ・・・」

枢機卿は懐から何かを取り出すと、男の額に押し当てた。

男「!!うぐぐぐっぐぎぎ!?ナニヲスル、ヒタイカラソレヲドケルノダ」

枢機卿「やはり額か。死んでも離さんよ。男に施されし封印よ、この珠に遷り給え!」

男?「ヤメロオオオヤメルンダア」

男?は暴れ始めた。枢機卿の頭を何度も殴るが、枢機卿は男の額から手を離さない。

シスター「いけない、枢機卿様、回復魔法を!」

枢機卿「今はならん!魔法は使わないでおくれ。珠に、遷れ!」

男?「ヤメロオオオオオ」バタッ

男はその場に倒れた。そして、枢機卿が手に持っている珠が激しく光り始めた。

枢機卿「なんという力じゃ。抑え切れん。もう少しもっておくれ。シスター!そこに箱があるじゃろう。持って来てはくれまいか?」

シスター「はい、ただいま!」

シスターが枢機卿の元に箱を持っていくと、枢機卿は手に持っていた珠を箱にしまった。

枢機卿「シスター、その箱を元の場所に置いておくれ。」

シスター「畏まりました。」

シスターが箱を元の場所に戻す。

シスター「枢機卿様、元の場所に戻しました。」

枢機卿「うむ。助かる。それと、向こうに行ってしもうた杖を持ってきておくれ。」

シスター「はい、ただいま。」

シスターが杖を持ってくると、枢機卿は受け取った。

枢機卿「杖よ、珠を抑えたまえ!」

枢機卿はそう言うと、杖を箱に突き刺した。すると、杖は紐のように変化し、箱の中に入っていった。

暫くすると、珠は静かになった。

枢機卿「終わった・・・・・」バタッ

シスター「!!枢機卿様、どうしたら?」

枢機卿「男殿の様子はどうじゃ?」

シスター「渦も消え、額の輝きも消えました。」

枢機卿「うまくいったようじゃ。」

シスター「枢機卿様、回復を!回復魔法!」

枢機卿の頭の出血は止まり、、顔の晴れもおさまった。

枢機卿「死を覚悟したのじゃが、生き残れたようじゃな。」

枢機卿「どれ、男殿の様子を見てみようかの。」

枢機卿「顔色は悪くなさそうじゃ。気絶しておるだけのようじゃな。ほれ、男殿、起きられよ。」ペチペチ

枢機卿は男の頬を何度かたたく。すると、男が目を覚ました。

男「???う、ううう・・・・・・!?ここは?」

シスター「男様!気が付かれましたか?」

男「シスター?俺はどうしたんだ?」

シスター「枢機卿様が男様を見て下さっていたのですが、覚えておられますか?」

男「枢機卿?ん???んん??・・・・・・!そうだ、確か裸になって立っていたはずだ。俺はまた気絶したのか?」

枢機卿「そなたの魔力は封印されておったのじゃ。それを取り除いた折に、そなたは気を失ってしまわれた。」

男「封印はどうなったんだ?」

枢機卿「そなたの封印は取り除いた。そこの箱に珠が入っておるが、そこに移し、封じてある。」

男「それじゃあ、俺の魔力はどうなったんだ?」

枢機卿「暫くは魔法を使わん事じゃな。今日はシスターと教会に留まり、明日になったら魔法を試してみるが良い。シスター、男殿が動けるようになったら、部屋に案内してやっておくれ。わしは部屋を用意するように言うてくるでの。」

シスター「分かりました、枢機卿様。男様、暫く休んで、それから部屋に行ってみましょう。」

男「ああ、任せるよ。」

枢機卿の使い コンコン「シスター様、お部屋の用意が整いました。」

シスター「ありがとうございます。男様、そろそろお部屋に行きましょうか?」

男「そうだな、行こう。案内頼むよ。」

枢機卿の使い「それでは、ついてきて下さい。」

そういって枢機卿の使いは2人を部屋まで案内した。

部屋の前

枢機卿の使い「こちらでございます。」

シスター「ありがとうございます。えっと、お部屋はここだけなのでしょうか?」

枢機卿の使い「はい、この一部屋だけど伺っております。先日のドラゴンとの戦いで、負傷した冒険者を受け入れているので、この部屋しか空いてないとの事です。」

シスター「そうでしたか。ありがとうございます。」

枢機卿の使い「それでは、下がらせていただきます。」

シスター「はい。」

男「・・・・・」

シスター「男様、申し訳ありません。この部屋しか空いていないので、私と同部屋になってしまいますので・・・」

男「何を言ってるんだ、シスターと一緒なら願ったりかなtt・・・・・・シスターと一緒なら、大丈夫さ。」

シスター「それならよろしいのですが、では、お部屋に入りましょう。」

部屋の中

男「部屋に入ったわけだが・・・・・」

シスター「ベッドがひとつしかありません・・・・。」

男「しかもこれ、キングサイズだろ。」

シスター「こんな部屋があるとは知りませんでした。」

男「風呂もトイレもあるぞ。」

シスター「これは、身分のある方用の、夫婦用の部屋のようです。」

男「だからここしか空いてなかったのか?」

シスター「男様、今日一日の辛抱です。どうかご辛抱を・・・。」

男「シスター、俺は辛抱とか考えてないよ。むしろシスターと二人っきりになれるのがうれしい。」

シスター「男様・・・・・」

コンコン 枢機卿の使い「お食事の用意ができております。」

男、シスター「・・・・・」

シスター「ありがとうございます。すぐにまいります。」


これから旅行に出かけるので、更新は明日の夜か明後日になると思います。

食事中~男とシスターの2人での食事

枢機卿の使い「枢機卿様より伝言を預かっております。」

シスター「何でしょうか?」

枢機卿の伝言「調べる事があるので、暫くは図書室に篭もる事になる。男殿の様子をしっかりと見、うまくまほうを制御できるよう、助けてやって欲しい。」

シスター「わかりました。枢機卿様にはご心配なさらず、とお伝え下さい。あと、明日の朝にここを立ちます、ともお伝え下さい。」

枢機卿の使い「承りました。それでは、ごゆっくりどうぞ。」

男「教会の食事って、やはり質素なんだな。ただで食べさせてもらって言うような事ではないんだが。」

シスター「私は慣れておりますけれど、男様には物足りなく感じてしますよね。では、頂きましょう。」

食事後、部屋に戻る

シスター「男様、お体は大丈夫でしょうか?」

男「特に変化はないな。何か魔法を使ってみようか?」

シスター「では、害のないもので。明かりとかはどうでしょう?」

男「では早速。光よ、照らせ!」

男が唱えると、部屋に光球が現れ、部屋を明るく照らす。

シスター「男様、どうですか?何か疲れるとか痛みがあるとかはありませんか?」

男「いや、特に何も感じないな。いや、以前のような魔法を唱えるたびに、かすかに感じる脱力感みたいなのがないな。」

シスター「それは良かったですね。明日は、念のためひらけた郊外で強い魔法を唱えてみましょう。」

男「そうしよう。ところで、シスター、風呂に入ってもいいか?なんだか汗を沢山かいてしまっているようで、不快なんだが。」

シスター「はい、では、風呂の準備をしましょう。」

シスター「男様、入浴の準備が整いました。お先にどうぞ。」

男「すまんね。じゃあ、先に入るよ。それとも、一緒に入ってくれるかい?」

シスター「えっ!えー、えっと・・・・・カアア///」

男(シスターめっちゃかわええ)「あ、い、今の冗談だから。」

シスター「もう、男様ったら、からかわないで下さい(ちょっとドキドキしてしまいました)」

男「す、すまん。じゃあ、先に入ってくるよ。」

シスター「はい、そうして下さい///」



そのご、特に何事もなく入浴を済ませた男とシスターは、ベッドで朝を迎えた。



シスター(男様の顔がすぐ近くに///男様、素敵です///)

男「う、うーん・・・・・」

シスター(あ、起きそう///そろそろ起きていただきましょう)「男様、そろそろ朝です。起きて下さいね。」ユサユサ

男「シスター」抱きっ!

シスター(!!キャー、男様が、抱きついてきました///あ、寝ぼけてますね///)

男(?朝か?って、ううぉーやってまったシスターを抱いとるやんけ、俺!)「シ、シスター?おはよう///」

シスター「お、おはようございます、男様///あ、あの、放していただければ、助かります....(もう少しこうしていたいのですが///)」

男 ガバッ「す、すまない、シスター、俺、寝ぼけて抱いてしまったようだ///」アレ?ハナレナイ?

シスター「あ、あの、き、気にしてませんから、何ともないですから////」ギュウ

男「シ、シスター?」

シスター「ご、ごめんなさい」ツキトバシ

男「グホッ」ベッドから落下する男

シスター「あ、大丈夫ですか?男様、つい突き飛ばしてしまいました。」

男「いや、大丈夫だ、それより、すまなかった///」

シスター「うれしかったです///」

男「えっ!」

シスター「あ・・・・・忘れて下さい!今の///」

男「お、おう///」

この後、仕度を整えた男とシスターは、宿へ帰っていった。

宿

女勇者「2人が帰ってきた。」

魔法戦士「上手くいったのでござろうか?」

魔法使い「今までナニをしていたのかしら?」

魔法戦士「おおかた教会で一晩を過ごしたのでござろう。」

男「ただいま。今帰ったよ。」

魔法使い「キャー朝帰り!」

シスター「ち、違います///」

女勇者「ねえ、魔法使い、朝帰りって何?」

魔法使い「朝帰りってね、男女が一晩をホt・・・・」スパン  イ、イタイイ、ナニスルノヨ  ヘンナコトオシエルナ

魔法戦士「どうでござったか?」マタヤッテルナ、コノヒト。コリナイナ

シスター「成功しました。詳しくは朝食を取りながらお話いたしますね。」

食事中

魔法使い「ねえ、どうだったの?」

シスター「////男様の魔力はなぜか封印されていたのですが、枢機卿様が封印を解除して下さいました。」

魔法使い「ちょっとシスター、何赤くなってるの?」

男「シスター、魔法使いの言う事にいちいち反応するな。俺はこの通り、何ともない。」

シスター「はい、男様。で、男様は今まで魔法を使うのにかなりの負担が掛かっていたのですが、その負担がなくなった、と考えています。」

魔法戦士「というと、今後はどうなるのでござるか?」

シスター「今まで男様は、威力のある上級の魔法を唱えると、気絶をされておりましたが、今後はそんなこともなく普通に魔法が使えるのでは?と思っています。」

女勇者「思っているってどういう事?」

男「つまり、これから試してみてどうなるかを確認しないと駄目って事だ。そうだな?シスター。」

シスター「はい、その通りです、男様。」

魔法使い「どこかで魔法を使うのかしら?」

男「郊外か街の外の平原にでも行って、周りに何もない場所で大きな呪文を唱えようと思っている。」

魔法戦士「もう魔法を使っても大丈夫なのでござるか?」

シスター「昨日、簡単な呪文を使ってみましたが、問題はありませんでした。」

男「そこで、食事が終わったら、試そうと思っているんだ。」

魔法使い「いきなり大丈夫なの?」

男「まあ、問題ないだろう。念のため人の居ない所でするだけさ。」

魔法戦士「男殿の魔法に制限がなくなれば、ますます強くなり申す。」

女勇者「皆で行くの?」

男「そのつもりだが、誰か用事とかあるのか?」

魔法使い「急ぎはないわ。」

魔法戦士「特にないでござる。」

女勇者「私も用事はない。」

男「それじゃあ、頼むよ。万が一は皆に止めてもらわないといけないしな。まあ、何も起こらない予定なんだが。」

食事後、街の外の平原

男「という訳で平原に来てみた訳ですが。」

女勇者「誰に言ってるの?」

シスター「それは言ってはいけません。」

魔法使い「え?そうなの?」

魔法戦士「・・・・・あそこにモンスターがいるでござる。試すのには手ごろではないかと。」

男「よし、魔法で仕留めるか。」

シスター「あれは、ユニコーン?あれ?角が二本ありますね・・・バイコーンですか・・・・・男様、跡形もなく消しちゃって下さい。」

魔法使い「シスターらしくないわ。何、あの馬?」

シスター「バイコーン、不純を司る獣です。」

女勇者「神獣?」

魔法戦士「ドラゴンといい、何故めったに現れない魔物がいるでござる?」

男「まあ、いい。ドラゴンよりは弱いんだろ?」

魔法戦士「油断は禁物でござる。」

男「まず、魔法で攻撃しとくよ。氷よ、敵を貫け!アイスストーム!」

ズドーン  男の放ったアイスストームはバイコーンに命中した。

シスター「すごい威力です。男様、何ともないですか?」

男「ああ、何ともないな。これならまだいける。」

魔法使い「すごい威力のアイスストーム。周りが凍ってしまってるじゃない?」

男「せっかくだから剣を使って仕留めるかな・・・・念のため・・・・我を守れ!プロジェクトイメージ!!」

女勇者「えげつない・・・・」

男「いくぜ!魔法戦士、援護を頼む。」

魔法戦士「わかったでござる。」

男「おりゃー!」ザシュ

男の振りかざした剣は、身動きの取れなくなっていたバイコーンの角を額の根元から2本とも切断した。

魔法戦士「見事でござる。」

そう言いながら角を失って暴れるバイコーンを巧みに避ける。

男「どりゃー」ズシャ

男はバイコーンの胴に剣で切りつけた。なおも暴れるバイコーン。

魔法戦士「危ない!」

バイコーンが男に前足で攻撃を仕掛けた。しかし、魔法戦士がバイコーンの足を切り裂く。

男「止めだ!大地に還れ!爆発魔法大!」

バイコーンは爆発し、絶命した。

魔法使い「すごい威力ね。」

女勇者「出番なかった・・・。」

シスター「男様、流石です。お体は大丈夫ですか?」

魔法戦士「神獣クラスを相手にこんなに、一方的に仕留めてしまうとは、流石でござるな。」

男「あれだけ魔法を使っても何ともない。」

シスター「何故、男様は封印されていたのでしょうか?それにしても、今までではこれだけ魔法を使えばい気絶していたのですが、今回は大丈夫そうですね。」

すいません、また間違えました。シスターの最後のセリフ 今までではこれだけ魔法を使えばい気絶

の気絶の前のいがいりません。


魔法使い「バイコーンの角って高価なのかしら?」

シスター「不純な行為に使用するにあたり、かなり高額で取引されていると思いますよ。」

女勇者「不純って何の事?」

魔法使い「不純って言うのはね、純潔の反対ね。つまり、男jy・・・・・」イタイ、ナニスルノ!オトコ、ヤメテヨ!   ソンナノセツメイシナクテイイ

シスター「不純というのは、邪な考えという事ですよ。」

女勇者「・・・・」

魔法戦士「一応、角は回収したでござるよ。」

男「さあ、街に戻ろうか?」

こうして、男の魔法を試した一行は、街に戻った。

男「宿に戻ったわけだが。」

女勇者「さっきから誰に言ってるの?」

シスター「女勇者様、気にしては駄目ですよ。男様、あれから本当に大丈夫ですか?」

男「ああ、大丈夫だ。まだまだ魔法を使えそうな感じだ。」

魔法戦士「武具ができるのはもう少し先でござるので、暫くはこの街で修行でござるな。」

魔法使い「私も魔法を覚えておきたいから、ちょうどいいわね。」

女勇者「皆一緒に行動しないの?」

男「魔法使いみたいに一人で大丈夫なら、単独でもいいんじゃないか?街の外で魔物と戦うなら、何人かで行ったほうがよさそうだが。」

シスター「では、街の中であれば各々自由に行動、街の外で修行をするようでしたら仲間と行動、でよろしいでしょうか?」

魔法戦士「某は、それでよいでござる。」

女勇者「いいよ。」

魔法使い「ありがとー」

こうして、一週間が過ぎた。

シスター「あれから、一週間経ちましたが、男様、大丈夫でしょうか?」

男「心配性だな、シスター。あれから更に魔法を使ったが、何ともなかっただろ?」

魔法使い「ファイナルストライク2連発とかありえないわ。」

男「流石にあの時は、二発目を放った直後はふらついたな。」

シスター「あんな魔法を使えばふらついて当然です。」

女勇者「その剣もずいぶん威力があるね。」

男「ああ、以前は良くわからなかったが、今はわかる、すごい剣だと。」

魔法戦士「剣を使うときの男殿は剣と一体となっておりましたな。」

女勇者「そろそろ武具、できてるよね。取りに行かなくてよいの?」

男「そうだな、そろそろ行こうか。」

魔法戦士「ドラゴンの牙で出来た剣でござるか。楽しみでござる。」

魔法鍛冶屋の前

男「着いたぞ。」

魔法戦士「早速入るでござる。」

魔法戦士「魔鍛冶殿はおられるか?」

魔鍛冶「なんだ、あんたらか。」

魔法戦士「言われたとおり、一週間経ったから来たでござるよ。」

魔鍛冶「今日だっけ?まあ、出来てるけどね。」

女勇者「!!」

男「早速だが、見せてはもらえないか?」

魔鍛冶「ついてきな。」

魔鍛冶「先に、武器を見てもらうよ。」

魔法戦士「これが・・・・・ドラゴンの牙で出来た剣でござるか・・・・・見事な出来でござるな。」

女勇者「持ってもいい?」

魔鍛冶「あんたのはこれさ。」

女勇者「あ、軽い。それに、この刀身、何か文字が彫ってあるね。」

男「あの牙から、こんな美しい剣ができるのか。」

シスター「美しいですね。」

魔法使い「何か、魔力を感じるわ。」

魔鍛冶「どの剣にも、魔力がこめられているよ。一応、使用する人の能力を元に、相性とか考えて込める魔法は選んであるよ。」

魔鍛冶「それと、そこの尼さんにはこのダガー。そっちの魔女さんにもダガーを作ってみたよ。」

シスター「尼さん・・・・あ、このダガーも美しいです。刃もそうですが、柄も凝っていますね。」

魔法使い「私は魔法使いって言うの。で、これが私用のダガーね。とても軽いのね。それに、このダガーに込められている魔術って・・・・」

魔鍛冶「尼さんのダガーは魔力の消費を抑えてくれる効果があるのさ。持ってるだけでいいから便利だよ。魔女さんのは魔法の効果を増してくれるようになってるよ。」

魔法使い「それは有難いわね。」

シスター「魔法を沢山使う必要がある時には、重宝しそうです。」

女勇者「私の武器は?」

魔鍛冶「ああ、あんたのは、今使っている剣と同じのにしたよ。ただ、威力はかなり増しているから、一度街の外で試すといいだろう。」

女勇者「使いやすい.......」

魔法戦士「某のはどのようなのでござるか?」

魔鍛冶「この剣は、一番大きな牙で作った。軽量化と剣が魔法をはじくようにしてある。」

魔法戦士「魔法をはじくとは、具体的にはどうしたらよいのでござるか?」

魔鍛冶「敵が放った魔法を、剣で受け止めればいいのさ。剣に当たればその魔法を弾き飛ばすことが出来るって訳さ。上手く使いこなせば、その魔法を相手に跳ね返すことも可能だ。」

魔法戦士「それは凄いでござる。剣に魔法を当てる必要があるのでござるか?」

魔鍛冶「そう。剣に当たらなければ発動しないから、仲間の魔法は弾かなくてすむ。」

魔法戦士「それは有難いでござる。」

魔鍛冶「そして、男といったかい?あんたのだ。」

男「これは・・・・・?」

魔鍛冶「見立てに間違いが無ければ、あんたの今使っている剣と対をなすように仕上げたつもりだよ。」

男「色以外はそっくりだな。軽さも同じような気がする。」

魔鍛冶「あんたの魔法に対する耐性も考えたんだが・・・・何か変わったかい?この前来た時となんだか違うな・・・。」

シスター「実は、男様は今まで魔法に関して制限があり封印されていたのです。その封印を枢機卿様が一週間前に取り払って下さったのです。」

魔鍛冶「それが感じた違和感か。じゃあ、この剣につけた魔法の効果は無駄に終わるかもしれないな。」

男「何があるんだい?この剣には。」

魔鍛冶「魔力の増幅と、魔力のある敵にダメージを与えれば、相手の魔力を奪ってエネルギーに換えて放つことが出来るようにしている。」

男「何気に凄いな。」

魔鍛冶「次に防具なんだが、まず男、あんたには今以上のを作れなかった。したがって、今の鎧に重ねてもらうように作った。」

男「どれ、お、今装備しているのに合わせた造りにしてくれたのか。」

魔鍛冶「相当軽いから、今までとそんなに違和感無く使えるはず。」

男「かなり軽いな。動きも制限されない。」

魔鍛冶「鱗は硬いからな。それだけで相当の防御力が期待できる。」

魔鍛冶「魔法戦士は、今の装備は止めてこれ1つにするといい。熱、炎の耐性とコールドの耐性がある。元々ドラゴンの鱗は炎の耐性があるから、コールドの耐性もつけた。」

魔法戦士「それは助かるでござるよ。」

魔鍛冶「耐久性は、かなりあるはず、しかも固いから普通の剣ではダメージが入らないと思う。」

魔鍛冶「次にそこの小さい女の子に。」

女勇者「・・・・・どう見ても子供じゃない。女勇者っていう名前がある。」

魔鍛冶「すまないね、女勇者ちゃん。君にはやはり今装備している鎧は素晴らしい物だから、上から装備してもらうよ。」

女勇者「何これ、軽い・・・・・というより、重さが無い?」

魔鍛冶「元々軽い鱗に、浮遊の魔法を込めたのさ。浮きはしないが、今までの装備と違和感無く使えるようにしたつもり。」

女勇者「・・・・・違和感ないね。」

魔鍛冶「どうだい?気に入ってくれたかな?」

魔法戦士「素晴らしいでござる。この鎧、某と一体となっているようでござる。」

女勇者「動きに違和感ないし、いいね。」

男「それに、ちょっとかっこよくなってるよな?」

シスター「皆様、とても似合ってます。」

魔法使い「私たちには何か無いのかしら?」

魔鍛冶「すまないが、特に作ってないね。と言っても、こんなのを作ってみたんだが。」

そういって2人に見せたのは、肌着の上に着る服のようなものだった。

シスター「これは?」

魔鍛冶「あんたら、ブラの上に肌着着てるだろ。その上にこれを着てみな。暑さ寒さを調節してくれる上に、多少の物理攻撃もしのいでくれる。」

魔法使い「これもドラゴンの鱗から?」

魔鍛冶「鱗を糸のようにして作ったのさ。ぶっちゃけ女勇者ちゃんのもあるよ。」

暫く、お色直し・・・・・

シスター「これは、サイズがぴったりです。それに、快適ですね。」

魔法使い「何で私のサイズ判るのよ。まあ、貴女が女だからいいけれど。それにしても、着心地良いわね。」

女勇者「動きやすい。」

魔鍛冶「替えも用意してあるから、常に着ておくのをお勧めするよ。あと、一応男たちにも。」

魔法戦士「某にもでござるか?」

男「何から何まですまないな。」

野郎共も着替え・・・・

男「お、快適だ!すごい!」

魔法戦士「これは、素晴らしいでござる。」

魔鍛冶「あ、あとこれ、ステテコとタイツ二着分も用意してるから。」

シスター「あ、これは、タイツというより、ストッキングですね。色気には欠けますが、お腹まであって、冷えなくてうれしいですね。」

魔法使い「流石は魔鍛冶さん、気配りが素敵ですわ。」

女勇者「ありがとう。」

男「ドラゴンの鱗からこんなのが出来るのか。」

魔鍛冶「靴下と手袋もどうぞ。あとは、マスク。少しの毒ならこれで防げるよ。」

魔法戦士「かたじけのうござる。」

魔鍛冶「牙一本もらってるからね。これぐらいはしておかないと。」

魔鍛冶「下着は自分で用意して。男共はどうでもいいけど、女性陣はね。」

シスター「替えまであるので、旅が快適になります。」

魔鍛冶「あんたらの旅の目的が無事に終わる事を願ってるよ。旅が終わったらここに来てくれると嬉しい。」

魔法使い「必ず寄りますわ。」

魔鍛冶「まあ、何かあったらいつでも来てくれ。じゃあな。」

そう言って魔鍛冶は奥に消えていった。

宿

男「さて、そろそろこの街から移動しようと思う。」

女勇者「武器も防具も充実したからね。」

シスター「男様、何処へ行くかは決めおられるのですか?」

魔法戦士「そろそろ、北に向かい魔王の支配している地域を目指すのでござるか?」

魔法使い「街を離れるなら買出しが必要ですわ。」

男「魔法戦士の言う通り、北に向かおうと思う。そろそろ倒すべき相手の支配している地域に行って、状況を見てみたいと考えていた所だ。」

シスター「わかりました。では、出発は明日で宜しいでしょうか?」

男「明日の朝がいいんじゃないか?」

女勇者「わかった。」

魔法使い「いよいよね。装備も充実したから、心強いわね。」

魔法戦士「装備が充実したといっても、まだまだ使いこなしていないゆえ、油断は禁物でござるよ。」

シスター「では、各々買い出しに行った後は宿で休む、で宜しいでしょうか?」

女勇者「いいよ。」

男「魔法戦士と魔法使いは?」

魔法使い「明日の朝、出発で宜しいですわ。」

魔法戦士「任せるでござる。」

シスター「では、明日の朝、出発という事にしましょう。」

男「では、明日。」

この後、各自買い出しに行った後、宿で休んだ。

翌朝

男「みな、準備はいいか?」

シスター「はい、整っております。」

魔法戦士「大丈夫でござる。」

女勇者「問題ない、一人を除いて。」

魔法使い「・・・・・・頭痛い・・・・・飲みすぎた・・・・・」

男「あほか?魔法使いは馬車で寝てろ。では、出発するぞ。」

こうして、一同は北を目指して出発した。

名前・サンシャイン モチーフ・ゴーレム 性格・暴力的 性別・男 武装・特になし(己の体そのものが武器) 能力・体を砂にすることができる 、人を食べてエネルギーにする事ができる 願望 人間を腹いっぱい食べたい

ああ、上のは間違い。
今から続き書きます。


道中

男「特に何も無いな。」

シスター「そろそろ、北との国境です。気をつけたほうが良いかと。」

魔法戦士「向こうに国境らしきものが見えるでござる。」

魔法使い「国境の向こうって魔王が支配してるのよね?特に何もなさそうだけど・・・・・。」

女勇者「誰かいるね。」

国境の境目

???「そこの馬車、止まれ!」

男「何だ?あんたら国境の警備兵か?」

???「その通りだ・・・・。ここより先は魔王の支配している国になる。何の用があるんだ?」

男「われわれは勇者パーティーだ。その魔王を討つべく旅をしている。」

国境警備兵「あなた方が勇者一行ですか。」

シスター「できれば、ここを通して欲しいのですけれど、駄目なのでしょうか?」

国境警備兵「これより先は、人間は魔王の所為でまともな扱いを受けていないと聞いています。そのような場所に行かれるのですか?」

魔法戦士「実際に見ておかぬと魔王を倒す算段がたたぬでござる。」

魔法使い「・・・・・・」

女勇者「私たちを、行かせてほしい。」

国境警備兵「少々お待ち下さい。警備長に聞いてまいります。」

暫くして

国境警備兵「お待たせしました。警備長です。」

警備長「こんな所に何のようだ?向こうに行きたいのか?」

男「できれば、通してもらいたいのだが。」

警備長「死にたければ勝手に行くがいいさ。ただし、通れたらな。」

男「どういう意味だ?」

警備長「話すより見たほうが早い。砦の上に登らせてやる。付いてこい。」

砦の上   ここの国境の境には砦があり、砦から出入りしている、といった感じです。

警備長「ほれ、下を見てみろ。」

男「何だあれは?」

シスター「これは、酷い・・・・・」

女勇者「人が沢山倒れてるじゃないか?」

魔法戦士「どういう事でござるか。警備長殿?」

警備長「この砦の向こうには、化け物がいてな、向こうからこちらに逃げてくる人は大勢いるが、ほとんど助けられなくてな。」

魔法使い「言ってる意味が判りませんわ。」

警備長「つまり、あの化け物が砦のすぐ近くに出没するから、死体を回収できないんだよ!」

国境警備兵「運よくあの化け物がいない時にこの砦にたどり着いた人は、何とか入れて差し上げる事ができるのですが・・・・・」

男「そのモンスターが強すぎて、どうにもならない、と?」

警備長「その通りさ。今も、向こうで人間を喰ってるよ。」

警備長「今の内ならあんたらを通してやれるが、砦の向こうに行けばすぐに化け物が襲ってくる。まあ、襲われても助けてやれんがね。助けに行った奴が死んでしまうのでね。」

魔法戦士「それでも行かねばならぬゆえ、通して下さらんか?」

警備長「今すぐ行くのか?」

男「ここで指をくわえていても仕方ないからな、通してくれないか?」

警備長「なら通りな。国境警備兵、行けそうなら通してやれ。」

国境警備兵「かしこまりました。それでは、皆様、こちらへ。」

扉の前

国境警備兵「皆様、準備はよろしいですか?向こうに行けば、すぐに化け物が来ますので、直ぐに戦える準備をしていて下さい。」

男「化けものって何なんだ?」

国境警備兵「トロルの群れです。しかも、何かの指示で動いているようで、通常のトロルとは別物と考えて下さい。」

男「わかった。」

警備長「我々も、やつらを仕留めれられれば良いのだが、殺しても直ぐに次のが来てな、殲滅はできなかったのだ。」

男「・・・・」

魔法使い「魔法では何とかならないのかしら?」

警備長「魔法は効く。しかし、トロルを操っているのは、どうも魔法を使うやるみたいでな、こちらが魔法を使うと、向こうも対策をとってくる。」

男「厄介だな。」

国境警備兵「それでは、今から門を開けます。」

国境の外

魔法戦士「酷いでござるな。」

女勇者「喰い散らかされてるね。」

シスター「かわそうに・・・・・」

魔法使い「向こうにいるのがトロルじゃないかしら?」

男「みな、戦うぞ!」

男「シスター、防御の魔法を!魔法使い、攻撃の呪文を!女勇者もまずは攻撃魔法だ!魔法戦士は攻撃魔法は使えるんのか?」

魔法戦士「多少は使えるでござる。」

シスター「わかりました!結界魔法!」

男「俺はサラマンダーを召喚する!契約に従い、わが命に従え!いでよ!サラマンダー!」

魔法使い「ロッドよ!ライトニングとアイスストームを同時に放て!」

女勇者「剣よ。わが魔力を用い、放て!」

魔法戦士「トロルよ、燃えよ!!ファイヤーボール!」

男が魔法を唱えると、サラマンダーが出現した。

サラマンダー「呼んだか?」

男「トロルを殲滅せよ!」

サラマンダー「魔力をくれ!」

男「それ、吸い取るがいい。」

サラマンダー「あんた魔力が増えたか?さて、必要な魔力は手に入った。では行ってくる。」

そう言ってサラマンダーはトロルに向かっていった。

魔法使いの魔法は、次々とトロルに命中していった。

女勇者の魔法は、剣から放った光がトロルを貫いていく。

魔法戦士が唱えたファイヤーボールは、トロルを燃やしていく。

サラマンダーは次々とトロルを倒していき、ついには、トロルは周りにいなくなった。

男「ご苦労だった。トロルはもういないのか?」

サラマンダー「周りにはいないようだが、向こうに魔力を感じるな。」

シスター「向こうの空間がなんだかおかしいです。」

魔法戦士「男殿、何か来ますぞ!」

女勇者「シスターの結界の中に入って!」

魔法使い「強い魔力を感じますわ。」

男達がシスターの結界に入ったとき、少し離れた空間が突然裂け、裂けた場所から何かが現れた。

何かが出現したかと思うと、男達に向かって何かが飛んできた。

魔法戦士「危ない!」キン!

魔法戦士の剣が飛んできた何かを弾き飛ばす。

???「なかなかやりますなあ?」

男「お前は誰だ?」

???「別に名乗るほどのものではありませんよお?」

魔法使い「今のは魔法ですわ。」

シスター「結界を越えてきました。注意して下さい。かなりの実力者です。」

男「サラマンダー、やつを倒せ!」

サラマンダー「人使いの荒いやつだ。」

そう言ってサラマンダーは謎の敵に向かっていった。

???「サラマンダーですかあ?厄介ですなあ?その前に、トロルよ!いでよ!」

そう言うと、どこからともなくトロルが沸いて出現してきた。

男「あいつがトロルを呼んでいるのか!ウィンディーネを呼ぶ!契約に従い、わが命に従え!いでよ!ウィンディーネ!」

男が唱えると、ウィンディーネが現れた。

ウィンディーネ「あら?貴方魔力が豊富にあるのね?頂戴。」

男「ほれ、もってけ。」

ウィンディーネ「トロルをやればいいのね?」

男「頼んだ。」

???「なんと!ウィンディーネも出すのかあ?ちょっと聞いてないよお?」

いつの間にか魔法戦士と女勇者は剣で戦っていた。

シスターと魔法使いは魔法で敵を攻撃しつつ、援護をしていた。

???「分が悪いですねえ?」

男「火 地 水 風 よわれに力を!究極魔法、ファイナルストライク!」

男は正体不明の敵に魔法を放った。

サラマンダーを相手していた正体不明の敵は、男の放った魔法に気が付いていなかった。

???「これはやばいい?」

気が付いたときには、魔法が当たっていた。

???「おげyらふべgy・・・・」

正体不明の敵は男の魔法を受け、その場に倒れた。そして、砂になってその場から消えていった。

地下

???「まさか4属性の魔法を使うとは?・・・・油断した?お腹に穴開いちゃったよ?暫くは回復で動けないい?」

こうつぶやいて正体不明の敵は去って行った・・・・・



砦の中

警備長「いったい貴殿たちは何者なんだ?我々がまったく歯が立たなかった相手を蹴散らせてしまった。」

男「勇者パーティーさ。」

警備長「特に貴殿、あんな魔法は見たことが無い。何者?」

男「??ただの牛飼いだが。」

警備長「はぐらかすのか?まあいい。これで砦の外の死体を埋葬してやれる。感謝するよ。」

シスター「やすらかに眠って下さるとよいのですが。」


こうして、砦の外の死体は、国境警備兵たちによって埋葬された。


警備長「行くのかい?」

男「ああ、そうさせてもらうよ。」

魔法戦士「さらばでござる。」

魔法使い「ごきげんよう。」

女勇者「さよなら。」

シスター「それでは、失礼いたします。」


こうして、男たちは国境を越えて行った。

道中

男「さっきの敵はなんだったんだ?」

シスター「最後はは砂になって消えてしまいましたね。」

女勇者「不自然な消え方だった。」

魔法使い「変なやつだったわね。でも、もうあそこには現れないんでしょ?」

魔法戦士「砦に現れなくとも、我々の所に現れるかも知れぬでござるな。」

一同「・・・・・・」

シスター「何か建物が見えてきました。」

男「そのようだな。」


一行の前に現れたのは、住む人の居なくなった村であった。

魔法使い「みんな逃げたのかしら?」

魔法戦士「人の住んでいる気配が無いでござる。」

女勇者「というより、何かに破壊されてるね。これでは住めない。」

魔法使い「魔物が襲撃したのかしら?」

男「分からんが、争ったというより、一方的な破壊だな、これでは。」

男の言う通り、村は所々建物が残ってはいるが、ほとんどの建物は人が住めないほどに破壊されていた。

男「ここに居ても仕方ない、先に進もう。」

その後、幾つか放棄された村を見つけたが、人は居なかった。

シスター「周りに人が居ませんね。砦で死んでしまった人々は何処から来たのでしょうか?」

魔法戦士「町や村はこの道沿いだけではないでござる・・・。」

女勇者「もっと奥にに行けば、きっと街がある。」

魔法使い「ねえ、そろそろ暗くなってきたから、この辺りの建物で寝ない?放置されてるから使ってもよいんじゃないかしら?」

男「そうだな。使えそうな建物を借りよう。」


こうして男たちは放置された村で一晩を過ごした。



男「さあ、出発だ!」

魔法戦士「そろそろ大きな街があれば、でござる。」

シスター「ここまで人が居ないと、何処に行ってしまったのか気になりますし、大きな街ならまだ人が居そうな気がするのですが・・・・・」

女勇者「無事ならいいけどね。」

魔法使い「見捨てられた村々の人々が何処に消えたのかも気になりますわ。」

男「とりあえず、この国の首都だった所までは行きたいな。」

暫くして

シスター「大きな街が見えてきました。」

魔法戦士「入り口に何か見えるでござる。」

女勇者「トロルなんじゃない?」

魔法使い「入り口を警備しているのかしら?」

シスター「もしかして、街には人が居るのではないでしょうか?その人を街から出さないようにしている・・とか?」

男「とにかく、しとめよう。」

魔法戦士「男殿、少し待つべきでござる。」

男「!?」

魔法使い「何故かしら?」

魔法戦士「不用意に倒してしまうと、敵が次々と出てくる可能性があるでござるし、もしなかに人がいて、中にいる魔物が人を襲うという事態も考慮いた方がよいでござるよ。」

シスター「なかに人がいて、襲われてしまうと本末転倒ですね。」

女勇者「様子見てこようか?」

男「危険だ。」

魔法戦士「某も一緒に行くでござるよ。」

女勇者「二人とも剣を使って守れるから。」

そう言って二人でトロルの前まで進んで行った。


シスター「少し魔法で支援できるようにしますか?」

男「ウィンディーネを召喚しておく。契約に従い、我が命に従え!いでよ!ウィンディーネ!」

ウィンディーネ「最近よく呼ばれるわね。魔力頂戴。」

男「ほれ、持ってけ。」
ウィンディーネ「ありがとね。またトロルを倒すの?」

男「女勇者と魔法戦士次第だ。二人が戦闘になったらトロルを仕留めてくれ。」

ウィンディーネ「わかったわ。」

魔法使い「あ、トロルが動き始めましたわ。」

シスター「二人が危ない!」

見ると、近付いた二人を見るなり、トロルは攻撃を仕掛けた。

男「ウィンディーネ、頼む!」

ウィンディーネ「任せて。」

そう言うと二人を襲いはじめたトロルを次々と倒していった。

その頃魔法戦士と女勇者は・・・


一匹のトロルが女勇者の背後に忍び寄っていた。


魔法戦士「女勇者殿!危ない!」

女勇者「えっ?」


トロルが女勇者の頭を、こん棒で凪ぎ払おうとしているのを、魔法戦士が女勇者をを押し倒して回避した。

女勇者「背中打った。」

魔法戦士「大丈夫でござるか?」ムニュ

女勇者「アン・・・おっぱい・・・触ってる・・・///」

魔法戦士「」

二人はイチャついていた。

魔法戦士「す、すまないでござる!」モニュ

女勇者「わかったから手を退けて///」

ウィンディーネ「お楽しみの所、悪いんだけど、後にしてくれない?」

ウィンディーネなトロルを片付けた。


女勇者・魔法戦士「///」


残りは、男とシスターと魔法使いの魔法で、トロルを殲滅。



魔法戦士「面目ない。」
女勇者「役に立たなかった、ごめん。」

シスター「まあ、二人とも無事だったんですし、気になさらず、ね。」

魔法使い「ハプニングはあったけどね。」

シスター「あの、お取り込み中申し訳ないのですけれど。」

男「どうした、シスター?」

シスター「街の大門が開いていきます。」

男「えっ?」

魔法使い「やだ何あれ?また魔物?」


そこに現れたのは、スライムだった。



スライム・触れた物体を自身の体に取り込み、溶かしとしまう。
また、直接武器で攻撃しても自在に変形するので攻撃してもダメージを与えられない。
逆に武器を吸収してしまう。
また、魔法に関しても体を適度に軟化、液化する事より、柔軟に対応するため倒すのが難しい。
倒すなら二属性以上の魔法を使わねばならず、そのような魔法の使い手は希少なため、スライムを見たら逃げるのが一般的である。

男「ヤバい!何でスライムがこんな街中にいるんだよ!」

女勇者「これがスライム・・・そんなにヤバいの?」

魔法戦士「最悪でござるよ。魔物の中でも最強クラスでござるよ。普通は湿ったダンジョンに居て、中に入ってきた生き物を上から落下して、押し潰して取り込んで仕留めているでござるよ。」

魔法使い「嫌だわ、気持ち悪いですわ。」


そう言ってる間にも、スライムは一同に向かってすごいスピードで迫ってきた。


男「シスター、結界を!」

シスター「はい!結界魔法!」

スライムはシスターのかけた結界に阻まれ結界に体当たりをしている。

男「絶対に結界から出るなよ?シスター、頑張ってくれ。」

シスター「はいと言いたいのですが、そんなに持ちません。男様、何とかなりませんか?」

男「サラマンダーを召喚する!契約に従い、我が命に従え!いでよ!サラマンダー!」


サラマンダー「来たぞ。おいおい、スライムが相手か?無理だぞ。」

男「ウィンディーネの協力してくれ。」

サラマンダー「まじかーないわあー・・・取り敢えず魔力くれ。」

男「持ってけ。頼んだぞ。」

サラマンダーはウィンディーネのところに行った。


ウィンディーネ「はあ?何故かしら?何故貴方とスライムを戦わなくてはいけないのかしら?」

サラマンダー「仕方なかろう。我もそなたもスライムは仕留められんだろう?だが、火と水の連携なら、なんとかなるだろ?」

ウィンディーネ「どうするのかしら?」

サラマンダー「スライムを加熱する。加熱したらそなたが急冷してくれ。」

ウィンディーネ「下品ね、するけど。」

シスター「はあはあ・・・」

男「シスター、しっかり!」

シスター「ありがとう・・・ごさい・ます・・・」

男「不味いな。」

そうしている間に、サラマンダーはスライムに熱を加えていた。

己の変化に気がついたスライムは、怒り狂い、サラマンダーを襲いはじめた。

サラマンダー「ウィンディーネ、そろそろだ!」
スライムとサラマンダーは取っ組み合いをしていた。
流石はサラマンダー、普通はスライムに取り込まれるが、取り込まれず頑張っている。

ウィンディーネ「うまく避けるのよ?サラマンダー。」

ウィンディーネはスライムとサラマンダーに向かって冷水を放った。

サラマンダーは冷水が当たった瞬間、呻いたが、すぐにスライムから離れた。

スライムは・・・熱した身体に冷水がかかったので、身体が急に冷え、だんだん動きが鈍くなっていった。

動きが止まったと思うと、行きなり爆発してしまった。

男「うまくいったぞ!」

喜んでいるのもつかの間、門から2体のスライムが現れた。

スライムの後ろからは、トロルの大群も出現。


魔法戦士「これは・・・・・だれか召喚士がいるでござるな。」

シスター「この前いた敵でしょうか?なぜか砂になって消えてしまいました。倒したとおは思えませんし。」

魔法使い「何とか探せないかしら?」

女勇者「とにかくトロルをやっつける。」

男「キリがないな!仕方ない、別の精霊も呼ぶ!契約に従い、わが命に従え!シルフ!ノーム!」

男が唱えると、そこには風の衣装をまとった女の姿をした精霊と、背の高い男の姿があった。

ノーム「なんじゃ?呼ばれたのか?お前がそうか?」

シルフ「何か用かしら?」

男「2人でスライムを相手してほしい。」

ノーム「面倒じゃな!まあよい、シルフもおるなら倒せるじゃろ?で、魔力くれんか?」

シルフ「あのスライムね。では、魔力をくださる?あら?かわいいお嬢さんがたね?ちょっとお相手してもいいかしら?」

男「ほれ、魔力もってけ。シルフ、オイタは駄目だ。」

シルフ「あら、残念。お嬢さん方、また後でね。ノーム、行きましょう。」

ノーム「わかったわかった。そう急かすな。」

男「呼ぶの間違えたか?まあ、相手しなくていいからな?」

魔法使い「シルフって百合?」

女勇者「百合って何?」

魔法使い「百合tt」ヤメテ、ナニスルノ、タタカナイデヨ!  オンナユウシャニイランコトオシエルナ!

魔法戦士「またやってるよ。」

シスター「百合って?どういう意味かしら?」


無垢な天使が2人いた。

そうしている間にも、ノームはスライムに土をかけていた。

スライムはその土を吸収していたが限界があるようで、動きが鈍くなっていた。

そこにシルフが風でスライムに襲い掛かり、切り裂いた。

切り裂かれたスライムをノームの作った土壁が分断する。

スライムは土を取り込みすぎ許容量を越えていたため、分断された身体をつなぐ前に、土壁を取り込んで分断された身体をつなぐ事ができず、崩壊していった。

その間に、男と女勇者と魔法戦士はトロルを剣で攻撃していた。

男は以前から持っていた剣とドラゴンの牙で作った剣の二本を使い二刀流を試していた。

トロルが次々と倒れていく。

女勇者と魔法戦士も負けじとトロルを倒している。

トロルの攻撃は男に当たったが、ドラゴンの鱗がそれを阻み、ダメージらしいダメージを与えられない。

だが、一体のトロルが男に体当たりをし、男は吹き飛んでしまった。

男「ぐわあ。」

倒れるときに剣を手放してしまい、倒れる男。そこにトロルが襲い掛かるが、シスターが魔法で援護をする。

シスター「男様!危ない!防御魔法!」

シスターの唱えた魔法で男はトロルの攻撃を防ぐことができ、体制を立て直すことができた。

男「シスター、すまない。」

その間、一人魔法使いはじっとしていた。

もう一体ののスライムをウィンディーネとサラマンダーが倒し終えた頃、魔法使いは叫んだ!

魔法使い「さっきからそこにいるのね!浮遊魔法!」

魔法使いは地面に魔法を唱えると、地面から一人の人間らしき姿をした何かが出現した。

???「おや?ばれた?これはまずい?よく気が付きましたね?」

魔法使い「さっきからスライムやトロルを呼び出してるのはあなたね!拘束魔法!」

そう言って魔法使いが魔法を唱えると、正体不明の敵は拘束されてしまった・・・・どうやら、召喚のし過ぎで魔法に対処できなかったようだ。

???「ああああああああやばい?やばすぎ??動けない?」

そうしている間に、敵は全滅した。

シスター「砦にいたのはあなたね?」

???「それが?なにか?」

そう言いながら正体不明の敵はもがいていた。

男「砦に死体の山を築いたやつか!許さん!」

男はそう言った後、召喚していた精霊たちに襲わせた。

男「罪もなく死んでいった人々に対する報いを受けろ!」

サラマンダーが敵に熱を加え、シルフが風の刃で切り裂き、ウィンディーネが凍らせ、ノームが逃げられないように壁を作り囲ってしまった。

男「いつぞやのように砂になって消えてもらっては困るのでな。」

???「あ、あ、あ、砂になれない?凍った?もぐれない?助けてヘイk」

注意深く見ていた魔法使いが、敵の核を見つけた。

敵に最後まで言わせないうちに魔法使いは核を魔法で打ち抜いた。

???「ぶげrひあおy」

正体不明の敵は核を失い、切り裂かれたまま砂になれず、崩壊した。

男「何だったんだ?奴は。」

シスター「トロルやスライムを召喚していたのでしょうか?」

魔法使い「よくわからないわ。」

魔法戦士「今回はきっちり倒したでござる。」

女勇者「街はどうなってるんだろう?」

男「サラマンダー、念のため、この敵を燃やしといてくれ。」

ノームが作った土壁があったので、それを利用しサラマンダーは敵だった残骸を徹底的に燃やした。

暫くすると、消し炭となり、風が吹いて何処かへ消えていった。


男「サラマンダー、すまないな。」

サラマンダー「大したことではないさ。」

サラマンダーは役目を果たし、帰っていった。


シスター「消し炭となってしまえば、どんな蘇生魔法でも復活は無理ですね。」

魔法戦士「徹底ぶり、感服いたしたでござる。」
魔法使い「もう敵は出てこないようね。」

女勇者「街に入るべき。」

男「そうしよう。」


一行は街に入った。

街に入ったものの、誰にも会わない。

気配は確かにあるのだが・・・


男「これはどういう事なんだ?」

シスター「私達を警戒しているのでしょうか?」
魔法戦士「誰かいるようでござれば、話を聞いてみたいでござる。」

女勇者「店か酒場か宿に行ってみない?」

魔法使い「いいですわね。生きてる人を探しましょ?」

酒場は閉まっていた。

男達は宿を探した。

シスター「あそこにあるのは宿ではないでしょうか?」

シスターが指差した先には、それらしい建物と看板があった。

男「シスター、よくわかったな。じゃあ、行ってみようか。」

宿に近づくと、建物の隅になにかが動くのが見えた。

女勇者「誰かいる!」

女勇者はそう言うと、あっという間に建物の隅に行き、動いていた何かを捕まえた。


何か「助けて下さい。ごめんなさい。赦して下さい。」エーン

まだ小さな子供だった。
すると、宿と思われる建物から、慌てて主人らしき人が出てきて、女勇者の前で土下座をした。

宿の主人らしき人「お許し下さいませ。まだこの子は小そうございます。お見逃し下さい。」

女勇者「」

男達が追い付いた。

男「ちょっと待ってくれ。いきなり土下座されても困る。俺達はさっき街に入ったばかりで、何も。」

女勇者「何もじゃなく、街に入ったばかりで何もしてないよ、私達。」

宿の主人らしき人「!!それは本当ですか?」

魔法戦士「本当も何も、先程まで門の前でトロルとスライムを相手に戦っていたでござるよ。」

宿の主人らしき人「トロルとスライム?倒しなされたんですか?」

魔法使い「召喚してる敵も倒しましたわ。」

宿の主人らしき人「なんと!おい、子供たち、大人を呼んできなさい。」

そう言うと何処からともなく沢山の子供が現れた。


子供たち「は~い!」

宿の主人らしき人「皆さん、中の食堂へ入って。」

宿の前に集まった沢山の人は、宿の中に消えていった。

宿の主人らしき人「さあさあ、貴殿方も、中にお入り下さい。」

男「何処に居たんだ、この人達。」

宿の主人らしき人「周りの建物ですよ?」

シスター「男様、後で聞きましょう。今はこの人達と中に入った方が良さそうです。」

宿の中、食堂

魔法使い「それにしても、沢山の人ですわ。」

宿の主人らしき人「100人程居ますよ。あ、申し遅れました、宿の女将です。」

魔法戦士「何故ここに集まったでござるか?」

宿の女将「いつも何かあれば、ここで話し合いをしているのですよ。」

男(何かおかしい。違和感がある。これは・・・?)
男は隣にいるシスターに耳打ちした『シスター、何かおかしいと思ったんだが、男が一人もいない。』

シスター『はい、私も気が付いてました。店に男の方がいてもおかしくないのに、これだけの人数がいて、男の方が一人も居ないのは不自然です。』

男達が小声で話しているのが聞こえたのかどうか、宿の女将が話をはじめた。

宿の女将「皆さん、今日集まってもらったのは、この冒険者の方々を紹介するためです。」

集まった人達「男の人が普通に街にいるわよ!」「なんで?」「この人達は誰?」

集まった人達は一斉に喋りはじめた。

宿の女将「ちょっと静かに。この人達は、外のトロルとスライム、何よりあの憎き召喚士を倒して街の中に来てくれたんだよ。」

集まった人達「召喚士を倒したの?」「トロルをどうやって倒したの?」「スライムは私の亭主を骨も残さず吸収したの。あんなのをどうやって?」

宿の女将は、集まった人達に、男達の事、男達がトロル、スライム、召喚士を倒して街に入った事を説明した。

男「すまないが、何故ここには女性しか居ないのか、教えてくれないか?それ以前に、どういう状況か教えてもらえると有難い。」

宿の女将「ああ、すまなかったね。私達は分かってるけど、貴殿方は知らない事だったね。」

こう言うと、宿の女将では男達に説明をはじめた。

宿の女将「この国が、帝国・・・魔王に奪われたのは知ってる?」

シスター「はい、存じています。」

宿の女将「首都と城が落ちてからはこの街で抵抗しててね。」

魔法使い「魔王の勢力と戦っていたのかしら?」
宿の女将「王や兵がこの街で再起をはかってね、街の主だった男共も参戦してね、私の亭主もなんだけどね。」

一同「・・・・・」

宿の女将「一度は追い返したんだけどね。
喜んだのもつかの間、召喚士がトロルを引き連れてやって来てね、兵達が次々とトロルにやられちゃって・・・」

宿の女将「それでも、なんとか持ちこたえていたんだけどね・・・スライムを召喚士が呼び出した途端に形勢が悪くなってね、兵隊は全滅、王様やお妃様は打ち首、皇太子様や姫様もことごとく殺されてしまいました。」

宿の女将「残された私達は、もう戦う力もなく、捕虜となりました。」

一同「・・・・・」

宿の女将「そのうち、力のある男達は、街から連れ去られてしまい、残ったのが私達です。」

魔法戦士「男達は何処へ連れてかれたでござる?」

宿の女将「この街の近くに、魔石が採れる場所があって、そこで働かされてるよ。」

男「生きているんだな?」

宿の女将「今のところはね。で、私達が食事を用意したり、魔王軍の世話をさせられてるんだ。」

シスターは話を聞きながらも、集まった人達を見ていた。
すると、食堂の隅に見覚えのある顔を見いだした。

シスター(どこかで見たような・・・)

男「シスター、どうした?」

シスター「申し訳ありません。隅にいる少女と少年な見覚えがあるような気がしてたんです。」

男「見たことがあるのか?ここは北の国だぞ?」

この場に女しかいない、と言うのは大人の事で、子供は男の子もいた。


シスター「もしや・・・?女将様、王族の方々は全員お亡くなりになられたのでしょうか?」

宿の女将「あ、えー・・・」

シスターは、宿の女将が答えに困っているのを確かめると、奥にいる少女と少年の所に移動した。

すると、制服のような服装の女性二人に阻まれた。

制服のような服装の女性「何か用ですか?」

シスター「無礼ですよ、そこをお退きなさい。」
男はビックリした。いや、魔法戦士以外の全員が驚いていた。
男はシスターがこんな言い方をするのを初めて聞いた。

制服のような服装の女性は、驚いた様子で、進路を譲った。

シスターは二人の前に来ると膝をつき
「北の国の第三皇女さまですね?そちらは第四皇子でいらっしゃいますね?」

少女と少年はシスターを見た。

少女「えっと・・・」

シスター「覚えておられないようですね。4年前、この街の教会でお会いした事があるのですが、思いだせれませんか?」

少女と少年「!!!シスター?」

シスター「はい。シスターでございますよ。」

少女と少年「シスター!!」

そう言うと二人はシスターに抱きついた。

少女と「父も母も兄も姉も皆殺されてしまったわ。」ワーン

皆がざわついている。

宿の女将「あ、あ、あの・・・」

宿の女将がおどおどしながらシスターに近づくと、少女が口を開いた。

少女「心配は要らぬ。シスターとは旧知の間柄だ。」

宿の女将「は、はい、それならばよろしいのですが・・・」

宿の女将はシスターを怪訝そうに見ている。

シスター「私は、皇女さまとはこの街の教会でお会いした事があるのです。」

少女改め皇女「教会で学んでおった所、シスターが教会に訪ねて来ておっての、その間に色々教えてくれたのだ。」

少年改め皇子「僕とは沢山遊んでくれたよ。」

シスター「フフ、懐かしいですね。」

皇女「宿の女将、話を遮ってしまったようだ。続けてくれて構わない。」

宿の女将「皇女さま、だいたいの話は終わりましてございます。宜しければ、皇女さまからお話なさっては如何でしょうか?」

シスター「皇女さま、私からもお願いします。

皇女「わかった。シスターの供の者にも聞いてもらおう。」

皇女「この国が魔王の軍勢に敗れた時、我等二人はこの街で学んでおったのだ。」

皇女「父上も母上も、姉さまも、兄上も皆死んでしまわれた、我等二人を除いて。」

皇女「我等二人は、成人していなかった事もあり、この街で何を逃れることができたのだ。」

皇女「兄上や姉さまはみな立派に、国の為に死んだというのに!」

皇女「我等には力もなく、ただココに居るしかなかった・・・・・」

宿の女将「何をおっしゃるのです。あなた様と皇子様は、この国の希望です。そんな事を仰らないで下さい!」

集まった人達も、皇女と皇子に宿の女将が言った事と似たような事を一斉に言い始めた。

シスター「お二人様は皆に慕われているのですね。」

少し間が空いたので、男が聞いた。

男「で、二人はこれからどうするんだ?国を再建するのか?このまま市民として暮らすのか?」

皇女「この国を皆のもとに戻したい。助けてはくれまいか?」

男「俺たちには無理だ。国を滅ぼした奴等にこんな少人数ではどうしょうもない。」

皇女達はうなだれた。

男はなおも話す。

男「余所者が取り返しても意味がない。自分達の国は、自分達で何とかしないと。」

シスター「男様、それはあんまりです。」

男「まあ待て、助けないとは言ってないさ。この国の男達を助けようじゃないか?」

皇女と皇子「!!」

男「国を取り戻すには人がいるだろう?その手助けはできるんじゃないかと思うんだが?」

シスター「男様・・・」

魔法戦士「男殿、どのようにして助けるでござるか?」

男「まずは見てみないとなんとも言えない。皆、教えてくれないか?」

こうして街の男達の救出作戦が始まった。

話を聞いた結果、早く実行した方がよい事がわかった。

この街の男達は、暗くなると街に帰ってくる。

明るくなると、出ると言う。

女達は、昼に街から出て、男達に昼を届けていると言う。

その間、所々見張りのトロルが居るだけで、他に見張りは居ないらしい。
どうやら、トロルが居れば男達が従うのを分かっているようで、街の中にはこれと言って見張りはなく、門の外にトロルが居れば問題ないらしい。

トロルに勝てる街の人は居なく、昼は女性と子供が街に人質となっている状態のため、男達は魔王軍の言うことに従わざるをえないらしい。

また、女達は決まった時間以外は街を出てはいけないらしく、出れば問答無用でトロルに殺されてしまうようだ。


男「つまり、トロルさえ何とかしてしまえば良いわけだな。」

宿の女将「はい。召喚士が居ない今、問題は残ったトロルだけです。」

女勇者「男達が帰ってきたら、門のトロルが居ないのに気が付くから、行くなら早くしないと。」
魔法使い「つまり、状況を見ないで、即行動と言う訳ですのね?」

魔法戦士「トロルの不意をついて、一気にいくでござるか?」

シスター「案内の人達も必要ですし、どうしますか?」

男「もうすぐここの女達が昼を届けに行くだろう?そこに紛れて俺達も出発し、そのまま俺と魔法戦士でトロルを倒す。」
女勇者「!!二人で?」
男「三人は女達の護衛と、何かあった場合には、自分の判断で動いてもらう。」

シスター「臨機応変ですね。」

魔法使い「それを行き当たりばttモガモガ」

ナニスルノヨ ソレヲイウナ イイジャナイ
魔法戦士「魔法使い殿は懲りないでござるな。」

シスター「男様、一つ重要な事を忘れています。」

男「シスター、なんだい?」

シスター「魔王軍です。」

男「」

魔法使い「忘れてたわね、で、宿の女将さん、魔王軍の世話をしているって言ってたけど、具体的にはどうなのかしら?」

宿の女将「魔王軍ですか。あいつらは夜になると集団でやって来ます。組織だってではなく、各々適当に来ている感じです。」

男「どこに来るんだ?」
宿の女将「ここと、酒場と、夜のゴニョゴニョです。」

シスター、女勇者「」

男「あるのか、夜のゴニョゴニョが。」

宿の女将「あるんです・・・」

魔法使い「えっ?夜のゴニョゴニョって風z」モガモガナニスルノヨ コドモモイルンダソレイジョウイウナ ヤメテヨギャアギャア

魔法戦士「魔法使い殿、口は災いの元、でござるよ。ご自愛なされよ。」イミシン

男「では、今から行って、夜までに魔王軍を迎える準備をしたらよいんだな。」

女勇者「私達は少人数だから、軍隊相手は部が悪いよ。」

男「助けた男達が居れば何とかなるだろう。」



こうしている間に、時間になったので、出発する事になった。

男達は街の人が外出する時に着る外套を借りた。

頭を隠すのに便利なフードが付いていたので、剣を隠すのにも、顔を隠すのにも、便利だった。

シスター「当初とは少し違いますが、男様と魔法戦士様が、近くにいらして下さるので安心です。」

門の外には、敵はいなく、男達が来た道とは反対方向に進み始めた。

街道を歩いていたが、暫くすると脇道が見えてきた。

宿の女将「あそこを曲がるのですが・・・トロルが守ってます。」

一同「!!」

シスター「トロルが居ます!二匹でしょうか?」
宿の女将「この辺りのトロルは二匹で居ます。」
男と魔法戦士は、一行の最後尾にいた。

そして、街の人が遠ざかったのを見て、男は魔法戦士に話しかけた。

男「やるぞ!」

魔法戦士「いつでもよいでござる。」

一行から遅れる二人に、トロルはいつもと違う様子に戸惑った。

男は予めノームを召喚し、地面を移動させていた。


男「ノーム、今だ!トロルを地面に沈めてくれ!」

男が言い終わると同時に、トロルが地面に沈みはじめた。

トロルは何が起こったかわからず、うろたえた。

首まで沈んだ所で、男と魔法戦士は隠し持っていた剣を抜き、トロルの首に突き刺した。

地面に転がる二つの首。

トロルを二匹とも倒した。

魔法戦士「楽勝でござったな。」

男「トロルだけだったからな。魔法を感知出来る奴が居たらこうはいかない。」

トロルにそのままトロルを地面に沈めてもらい、トロルが今まで居た所に、念のため土で出来たトロルの人形を用意させた。

ノームによる「どうじゃ?うまいもんじゃろう?」

男「パッと見た目、本物だな。」

ノーム「フォッフォッフォッ。」

二人は皆を追いかけた。

その頃、前を行く一行

魔法使い「二人は大丈夫かしら?」

女勇者「伏兵がいなければ大丈夫。」

シスター「心配しなくても、あの二人ならトロル相手に、上手く立ち回っているはずです。?あ、後ろから二人が追い付いてきてますよ。」

二人は追い付いた。

シスター「お疲れ様でした。」

男「お、シスター、ありがとう。」

シスター「どうでしたか?」

男「殆どノームがやってくれたから、楽勝だったよ。」

一行は森の中に入っていく。

魔法戦士「先程までとは違い、木々の中でござるか。」

宿の女将「この森を抜けたらまたトロルが居ます。その後、直ぐです。」

宿の女将の話によると、森を抜けたら直ぐに魔石のとれる場所に着くと言う。

女勇者「近いの?」

宿の女将「街から目的地までは1時間かからないんですよ。」

魔法使い「じゃあ後少しね。」

女勇者「開けた場所が見えてきた。」

女勇者の言う通り、森の出口が見えてきた。

そして、そこにはトロルの姿があった。

男「さて、倒すぞ。ノーム、また頼む。」

ノーム「過剰労働じゃの。」

そいう言いながらノームはトロルを地面に沈めた。

首だけ地面から出ているトロルを、先程と同じように男と魔法戦士が攻撃をし、仕留めた。

魔法使い「近くで見ると、中々えげつないわね。」

シスター「まともに戦えば音がすごく周りか気付くので、仕方ないですね。」

魔法戦士「ノーム殿の能力、恐ろしいでござるな。」

男「土の精霊の中で、一番だからな。」

男「ノーム、また頼む。」

ノーム「疲れるわい。」

そう言いながらも、先程と同じように、トロルを地面に隠し、トロルと同じように見える土で出来たトロルを出現させた。

ノーム「もうよいかの?疲れたから寝るわい。」

そう言って、ノームは消えた。

男(ノームに無理をさせ過ぎたな。ゴブリンを生き埋めにするのとは訳が違うからな。ノーム、ありがとう。)

男がそう思っている頃、宿の女将が喋り始めた。

宿の女将「直ぐ其処に目的地の入り口があります。」

勇者パーティー一同「!!」

そこには、大きな荷馬車が置いてあり、人が荷馬車に何か入れていた。

魔法使い「人が見えるわね。近くには鞭を持ったヒト?が居るわね。」

勇者パーティーは木々の間から向こうを見ていた。

魔法戦士「どうするでござるか?」

女勇者「どうするって、状況を把握しないと何もできないね。」

シスター「宿の女将様、これからどうするのですか?」

宿の女将「食事の時間だから、男達は皆一度上に上がって、一斉に食事です。」

男「全員ここに来るのか?上って?」

宿の女将「ここは地下に鉱脈があって、食事の時は、全員上に来て食べるんですよ。」

魔法戦士「これはチャンスでござるな。」

シスター「魔法戦士様、チャンスとは?」

魔法戦士「救出したい対象が全員纏まって居ると言う事は、少数の人質の心配がないという事でござるよ、姫。あ、いや、シスターさm・・・殿。」

魔法使い「で、敵はどうするのかしら?見た所ヒト見たいだけれども。」

男「宿の女将、敵はどうなんだ?」

宿の女将「先程のトロル以外はヒト型の亜人です。」

女勇者「亜人って?」

魔法使い「人とエルフやオークとのハーフの事ね。異種間で頑張った結果ね。」

女勇者「何を頑張ったの?」

魔法使い「ナニって決まってるじゃない、セックsモグモグ」ナニスルノヨ ソレイジョウイウナ ハナシテ、セクハラギャアギャア

魔法戦士「もはや突っ込む気にもならんでござるな。」

シスター「セック何ですか?」

ここには天使が二人いた。


宿の女将「あ、あの、宜しいですか?」

男「すまない、続けてくれ。」

宿の女将「私どもの知る限り、ここの敵も皆上に来ます。」

男「一気に片付けるか?」

魔法戦士「状況次第でござるが、不意を突いて一気には、よさそうでござるな。」

シスター「ここの人達はどうしましょうか?」

女勇者「安全な所に避難してもらえばいいんじゃないの。」

魔法使い「人型の亜人ってどんな種族なのかしら?」

宿の女将「ダークエルフです。」

男「ダークエルフだって?魔法使うから危険だな。って本の知識だが。」

男「ここは精霊を召喚して一気に決める。」

シスター「援護いたします。」

魔法使い「魔法の防御もしておかないといけませんわ。」

魔法戦士「拙者も自分に魔法を少しかけれるでござる。」

女勇者「剣で守ってあげる。いざとなれば魔法使う。」

男「よし、やろう。」

シスター「男様、相手はダークエルフと言ってましたが、エルフは風の精霊が得意と記憶しています。シルフを呼ぶのは無駄にならないでしょうか?」

男「そうなのか?じゃあシルフの上位を呼ぼう。」

魔法使い「何いってるの?シルフの上位ってジンでしょ?そんなの扱えるのかしら?」

男「問題ない。」

魔法戦士「無理はしない方がよいでござる。」

女勇者「それより早くしないと。」

見ると、いつの間にかダークエルフ達が姿を表していた。

異変を感じたのか、男達の方を警戒している。

男「とにかく、召喚する。契約に従い、我が命に従え!いでよ!ジン!」

すると、男の前に威厳のある初老の人らしきものが現れた。

ジン「我を呼んだか?」
男「ああ、呼んだ。あんたの助けがいる。ダークエルフを駆除してほしい。」

ジン「・・・よかろう。」

そう言うと、ジンは風となって消えてしまった。
シスター「消えてしまいましたが?」

男「風になってダークエルフに近づいてるんだ。それともう一つ召喚しておく。」

男「契約に従い、我が命に従え!ベヒモス!」

すると、其処には大きな獣が現れた。

ベヒモス「・・・・」

男「わかるな?」

ベヒモス「コクッ」

男「行ってこい!」

男が言い終わるとベヒモスはダークエルフに駈けていった。

魔法戦士「何と!あれらは伝説の存在ではござらんか?」

男「ああ、前に半信半疑で召喚してみた事があってな、ジンには戯れで呼ぶなと怒られて以来かな、召喚したのは。」

魔法使い「凄いですわ。」

ダークエルフ達が異変に気がついたようで、次々とシルフを召喚している。

矢を次々と放つが、それよりも早くシスターが防御魔法を唱えたので、矢は男達には当たらなかった。

慌てるダークエルフ達。

混乱に拍車をかけるように、ジンが現れ、シルフを無力化していく。

ダークエルフがジンに攻撃を仕掛けるが、ジンは風になり消えてしまい、当たらない。

そうしているうちに、ベヒモスが現れ、次々にダークエルフに襲いかかる。

ベヒモスはダークエルフを土の中に引きずり込み、動けなくなったダークエルフをどんどん食べていく。

気が付くと、動いているダークエルフが見当たらなくなっていた。

辺りはベヒモスが、ダークエルフの骨を砕く嫌な音が響き渡っていた。

男はジンに、周りに生きているダークエルフが居ないか見てくるよう頼み、近くに腰かけた。

そっとシスターが男に近づいていく。

男「どうした、シスター?」

シスター「無理をなさってはいけません、男様。」

男「なんの事かな?」

シスター「私の目は誤魔化せませんよ。立っているのもキツいのでしょう。」

男「・・・・・」

シスターは男の隣に腰を下ろすと、男を抱き寄せ、そのまま自分の太股に男の頭をのせ、寝かさせた。

シスター「先程の召喚、かなり無理があるのでしょう?表情には出ていませんが、顔色が相当悪いですよ。」

男「流石はシスターだな、誤魔化せれないか。」
男は立て続けに召喚したので疲れていた。
魔力も消費しているが、召喚した対象を従えるのには相当精神力を使う。
実際、これ以上歩ける自信はなかった。

男「少し休ませてもらうよ。しかし、シスターの太股、気持ちよいな・・・」

シスター「////」

暫くするとジンが戻ってきた。

ジン「邪魔のようだな。」

男「あ、いや大丈夫だ。どうだったか?」

ジン「もう居ない。周りにも人以外は知的生命は居ない。」

男「すまなかった。」

ジン「貰うものを貰えばそれでよい。」

ジンは男の魔力を吸い上げると、去っていった。

やがて、骨の砕ける音も止み、静寂がその場を支配する。

ダークエルフを食べて満足したのか、ベヒモスは地面に消えていった。

ベヒモスが消えたのを合図にするかのように、人々は男達の元に集まってきた。

宿の女将「あの、お、終わったのですか?」

男は魔法戦士に目で合図をする。

気がついた魔法戦士が、宿の女将に説明をした。

魔法戦士「ご覧の通りでござる。終わりもうした。」

更新遅れてます。すいません。
少しだけ投下します。


魔法戦士と女勇者は、辺りを警戒する事になった。

その間、着いてきていた皇子と皇女が、皆をまとめはじめていた。

男はそれを見て、よい傾向だと感じていたが、自分は召喚のし過ぎで立ち上がれなかった。

男「シスター、すまないな。」

シスター「私は先の戦闘では力になれなかったので、こんな事でしか」

男「それ以上は言わなくてよいよ。」

シスター「ですが。」

男はシスターの言葉を手で止めた。

シスターは、おとなしく引き下がった。

シスター「男様、無理はいけませんよ。」

男「気を付けるよ。所で、魔法使いは?」

シスター「向こうで色々指示を出しているようですね。」

意外にも魔法使いは、周りの人達に色々と、指示を出していた。

魔法使いの意外な一面を見たような気がした。


このあと、男は回復し、皆無事に街に帰還した。

魔法使いは街に戻るまでの間、色々と指図していた。

一つは今まで採集した魔法石の回収と、地下の入り口の封鎖だった。

罠もしかけていったようで、魔法石を使って色々していたようだった。

男が魔法使いに何をしているのか聞くと、魔法使いは、

魔法使い「魔法石を使って、トラップを仕掛けたのよ。フフッ。」

と言うだけで、具体的には教えてくれなかった。

街に着いてから、一つ大きな問題があった。
男達の武器が無い事だった。

一から調達する時間もなく、このままでは丸腰で相手をしなくてはいけなくなる。

結局、夜、街に来る兵を魔法で倒したあと、武具を奪う事で先ずは戦闘経験のある者達に武具を行き渡らす事となった。

しかし、此では本格的に軍が攻めてくれば太刀打ちできない。

したし、ここで魔法使いがよい提案をしてくれた。

魔法石の使用である。

魔法使い「この魔法石、魔石の事だけど、普通は道具や武具に埋め込んで使うのだけれども、物によっては投げつけて、衝撃を与えるだけで、効果を発揮するのがあるのよ。」

男「詳しいんだな。」

魔法使い「これでも魔法を習得する時に、師から色々と教えてもらったんですわ。」

魔法戦士「拙者は剣がメインでござるゆえ、そこまで魔法は勉強しなかったでござるよ。」

女勇者「私も魔法石の使い方は気にしてなかった。」

シスター「私も、魔法石単体は扱った事がなく、あくまで道具に埋め込んである魔法石の使い方しか習わなかったので、魔法使い様は博識なんですね。」

魔法使い「博識ってほどではないですわ。」

魔法使い「先程持って帰ってきた魔石は、色々な種類があって、中には強い衝撃を与えると爆発するものもあるのね。」

男「おいおい、物騒だな。」

魔法使い「その辺りは大丈夫ですわ。魔力の増幅の効果のある魔石をセットにしないと爆発しないから。」

シスター「二つ使うのですか?」

魔法使い「ほんのひとかけでよいの。」

男「沢山あるのか?威力は?」

魔法使い「大きさによるけど、大きな豆粒ほどの大きさで、人が一人吹き飛ぶほどの威力があるわ。」

魔法戦士「凄いでござるな。」

魔法使い「勿体無いから普通はそういう使い方はしないわね。」

女勇者「今回は仕方なく?」

魔法使い「武器が無いから仕方なく、ね。」


魔法使いの指導のもと、爆弾作りが急いで行われた。

結局、そのまま投げるのに、石に巻き付けたのと、スリングとして使うのと、パチンコとして使うのと、弓矢として使うの、大きく分けて4つの方式になった。

弓は、猟に行くのに僅かながら使えるのが手元に置いてあり、それを使う事に。

パチンコとスリングも、手持ちの材料で幾つか使えるようになった。

男「上手くいくのだろうか?」

シスター「信じるしかないですね。」

こうしているうちに、夕方になった。

街の男達には、各々扱える魔石を持たせ、街の外に隠れさせた。

そして、一部の男達には街の中に潜んで待機してもらった。

魔法戦士「そろそろ我々も配置場所に行く頃合いでござるな。」

女勇者「準備はできてる。」

魔法使い「私はここで待機した方が・・・」

男「今更だな、諦めろ。」

魔法使い「ぎゃー」

シスター「御武運を。」
男「シスター、君もな。」

こうして、街での戦いがまくをあけた。

男たて魔法戦士は、街の外で敵を仕留める事になった。

この国の首都には風俗のエリアがなく、首都にいる魔王軍の兵は風俗エリアに夜な夜な来るらしい。

首都まで歩けば相当かかるが、馬車を使うか馬に乗ってやって来れば1時間かからないのでかなりの人数が来るらしい。

首都には元々風俗エリアがあったのだが、魔王軍の攻撃に際して、壊滅的な被害を受け、この街に集約した経緯があるらしい。

男「手はず通り、街の男達は動くだろうか?」

魔法戦士「自分の街の事でござる、きっと大丈夫でござるよ。」

男「そうだな、信じるしかないな。」

男と魔法戦士は、首都への街道沿いの林の中に身を隠した。

一方、女勇者、シスター、魔法使いの三人は・・・

風俗エリアに行く事に。
シスター「そろそろ目的の場所ですね。」

女勇者「周りの建物がさっきまで居た所と違うね。」

魔法使い「それはこの辺りが風俗エリアだからですわ。」

風俗嬢「もう目の前ですよ。はあ、この店です。魔法使い様はお嫌ですか?」

魔法使い「え?だって、貞操の危機ですから。」
風俗嬢「この店は大丈夫ですよ。このエリアきっての人気スポット、≪きゃばくら≫ですから。」

シスター「きゃばくらとは具体的にはどんな事を?」

風俗嬢「店に来た魔王軍の兵の話し相手になったりお酒をついだりとかです。」

女勇者「」

魔法使い「おさわりとかあるんでしょ?」

風俗嬢「おさわりはまあ、多少は。」

魔法使い「ぎゃーやっぱり帰る!」

シスター「今更です。入りますよ。」

女勇者「魔法使い、諦めて。」

風俗嬢「あの、いやらしいことをするのはこの店ではなく、向こうの≪へるす≫とか、≪そうぷ≫ですから。」

風俗嬢は、魔王軍の兵はこの店のきゃば嬢と交渉して持ち帰りしているのは言うのをやめておいた。今回はそんな事にはならないはず、だから・・・

シスター「お店の中は少し暗めですね。」

女勇者「こっそり殺るには都合がいいね。」

風俗エリアでの作戦はシンプルだった。

兵の飲む酒に眠り薬を入れ、寝たところを殺してしまうと言うものだった。

風俗嬢達の殆どは、夫か恋人を魔王軍に殺されており、寝ている兵を殺すのに何の躊躇いもなかった。

魔王軍の兵達は、なにも知らないまま酒をのみ、寝てしまう。

風俗嬢達は何のためらいもなく魔王軍の兵達を殺していき、装備を奪っていった。

暫くすると、他の兵達が、自分の仲間の姿が見えなくなっている事に気づき始めた。

魔王軍の兵A「なんか、仲間の姿見えなくなってね?」

魔王軍の兵B「お持ち帰りしてんじゃね?」

魔王軍の兵C「マジっすか!俺も持ち帰りてぇッス!」

こうしてどんどん魔王軍の兵は消えていった。

そんな中、異変に気がついた兵が居た。

魔王軍の兵の隊長クラスである。

魔王軍の隊長A「おい、何かおかしいぞ。」

魔王軍の隊長B「街に溢れかえっているはずの兵達の姿が少ないな。」

魔王軍の隊長C「何だあの荷馬車は?」

魔王軍の隊長Cが指差した先には魔王軍の兵達から奪った装備を運んでいる荷馬車だった。

魔王軍の隊長A「おい!そこの荷馬車、停まれ!」
荷馬車が停まると中から数人の女性が現れ、なにも言わず魔王軍の隊長達に何かを投げつけた。

魔王軍の隊長B「貴様ら何のつもりだ?」

装備を言い終わるか終わらないかの内に魔王軍の隊長達に何かが当たった。

その瞬間、派手な爆発が起こった。

街の中にいる人々「!!」

爆発が起こった直ぐ後から一斉に街の男達が装備を固めて魔王軍の兵達に襲いかかった。

驚いた魔王軍の兵達は防御しようとしたが、剣を抜く暇もなく、街の男達に次々と倒されていった。

その後は街の女達が死体を引きずり、装備を奪っていった。


きゃばくらの中


店の中も、兵達の死体が沢山あった。

魔法使い「うんざりするわね。」

シスター「なまじ人ですから躊躇ってしまいます。」

女勇者「モンスターだったらもっと倒しやすかったのにね。」

そうやっていると、店の外で爆発音がした。

一同「!!」

シスター「始まりましたね。」

女勇者「私達も外へ行こう!」

魔法使い「急ぎましょ。」

女勇者達は店を後にした。


一方、男と魔法戦士達である。

街の中から密かに運び出された、魔王軍の兵から奪った装備を街の男達に渡していく。

男「いいか、街で爆発が起これば、街の外へ出て報せをしに兵達が行こうとするだろうし、異変に気がついた街の外にいる敵も来るだろう。」

男「一人も漏らさず仕留めないといけない。」

男「躊躇うな!」

魔法戦士「男殿!街の中から爆発音がしたでござるよ。」

男「!!」

街の男達「ザワザワ」

男「いいか?この街の出入りは基本的に門からだけだ。さあ、持ち場につこう!」

暫らくすると、街から門の外に兵隊たちが次々と現れた。

兵隊あ「さっきの爆発は何だ?」

兵隊い「分からないって門にトロルが居ないじゃないか?」

兵隊う「街に入るときに気が付かなかったよ。これってやばいんじゃ?」

兵隊え「お、向こうに集まってるじゃないか・・・聞いてみよう。」

兵隊たちが男達に近づいてきた。

兵隊あ「おい、さっきの何の爆発かわかるか?」

敵の装備をしている街の男、以下・街の男「俺ら、街の外に居たから知らんよ。そっちこそ街に居たんだろ?」

兵隊い「やばそうだから外に来たのさ?」

街の男「やばいのは街の外も変わらんよ。」

ザシュ

兵隊たち「ぐわあ何をする、気でも狂ったか?」

街の男「本当は何が起こってるのか知ってるんだけどね。」

これを期に街の男達は一斉に飛び出し、街から出てきた兵隊たちに襲い掛かった。

兵隊たちは味方と思っていた者に襲われ、反撃をする暇もなく全滅した。

男「第一弾は成功だな。こいつらの装備を剥いで、死体は茂みにでも隠しておこう。」

敵の兵たちはバラバラにやってくるので、倒すのは容易かった。

しかし、街の外から来た一団に気がつかれてしまう。

魔法戦士「男殿、向こうに敵の一団が。」

男「知らせに行かれるとまずい。魔法で行き手を遮ろう。」

魔法戦士「了解でござる。」

男「契約に従い、わが命に従え!ノーム!」

ノーム「今日はよく呼び出すのう。」

男「話は後だ。向こうに見える一団の行く手を阻んでほしい。」

ノーム「急いでおるようじゃの。では少し魔力を頂こうか。」

ノームは男に近づいた後、離れた場所に居た敵の一団の行く手を阻むように、土の壁を作った。

ギャアナンダコレハカベニイキナリカコマレタゾ

契約に従い、わが命に従え!シルフ!

シルフ「何かしら?」

男「ノームが土壁を作ってくれたのだが、中に居るやつらの首を落としてほしい。」

シルフ「いきなりな話ね。いいわ。魔力を少し頂戴。行ってくるわ。」

そう言うとシルフは土壁の前まで行き、消えた。

そう思うのもつかの間、土壁の中からは悲鳴が飛び交っていたが、やがて静かになった。

シルフ「皆死んだよ。」

ノーム「埋めようか?」

男「ちょっと待ってくれ。死体から装備を剥ぎ取ってからにしてくれ。」

魔法戦士「では、奪いに行くでござるか。」

何人かで死体まで見に行くと・・・

街の男達「これは!体長クラスの装備が手に入りました。」

男「やっとか。これで魔王軍の一団のふりをし易くなるな。」

魔法戦士「男殿、一つ問題があるでござるよ。」

男「どうした?」

魔法戦士「こやつら、何の隊だったのかさっぱりわからないでござるよ。」

男「」

男「しまったぁぁぁぁあ。」

男「次現れたら聞き出そう。」

魔法戦士「上手く行くでござろうか?」

男「何とかなるだろ。」

再び、街の中


女勇者達は街の外へ移動しようと門に向かっていたが、ふと見ると、女性が敵の兵士に倒されて、馬乗りになっている場面に遭遇した。


兵士「何だてめえら、許さねえ。」

女性「く、苦しい・・・」

魔法使い「あ、あそこ!」

シスター「助けましょう!」

魔法使い「拘束魔法!」

兵士「な、何だ?動けねえ。」

女勇者「そこをどいて。」

女勇者は敵の兵士を引きずり下ろした。

兵士「何をしやがる!俺が第七師団と知っての行いか?」

女勇者「そんなの知らないよ。」ザシュ

兵士「」

シスター「あっ!」

女勇者「えっ?」

シスター「遅かった・・・」

女勇者「殺しちゃ不味かった?」

シスター「この兵士、第七師団と言っていたので、どういう組織か知っておいた方がよかったのではと思っただけです。」
魔法使い「まあ、こんなのはサッサと死んでよかったのですわ。」

シスター「次の機会で。兎に角、この兵士の装備も奪ってしまいましょう。」

シスター「そちらの方、大丈夫ですか?」

倒されていた女性「はい、少し背中を打ちましたが、大丈夫です。」

女勇者「この兵士、任せてもいい?」

倒されていた女性「はい、任せといて下さい。」
女勇者達は街の外へと再び、移動を開始した。

組織だった行動をしていない兵士達は、呆気なく街の住民に殺されていく。

日頃の恨みがそうさせたのか、降伏をしようとしている敵にも容赦がなかった。

女勇者達は途中、宿で見かけた女性達が敵の兵士達を囲んで今にも殺そうとしているところに出くわした。

シスター「待って下さい!」

女達「!?」

この一団の中心者「なぜ止めるのですか?」

魔法使い「私達、情報がほしいんですわ。」

この一団の中心者「どういう事ですか?魔法使いさん。」

魔法使い「この兵達を捕虜にして、魔王軍の事を色々聞いておきたいのですわ。」

兵士達「た、助けてください!何でも言いますから、命だけは。」ゲシッ

女性達「あんたらそう言ってこの国の住民を殺してきたじゃないか!ゲシゲシ」

兵士達「それは我々では・・」ゲシッ グハッ

シスター「取り敢えず待って下さい。」

女達「止めないで頂戴。」ゲシッドゴッ

シスター「今後の事を考えると、生かしておくべきです。」

一団の中心者「殺すのは後でもできるから、ここは一旦シスターさんの話を信じよう。」

女達「だけど!」

一団の中心者「私だって辛いけど、今後の事を考えたら、情報はあった方がいいから、わかって。」

女達「ううう・・・」

魔法使い「兎に角、この兵士達は逃げ出さないように厳重に監視して下さい。」

魔法使い「其処の兵隊さんがた、一人一人尋問していきますが、言っている事が一人でも違えば、全員殺しますから、くれぐれも注意して下さいね。勿論、何も言わなくても、ですが。」

兵士達「ガクガクブルブル」
女勇者「連れて行って下さい。」

この兵士達は、知っている事を全て話した。

全員傭兵上がりだったので、そもそも魔王に忠誠を誓ったわけではなく、金で動いていた。

だから、こんな所では死にいはずはなく、率先して喋った。



女勇者達は、門にたどり着いた。

シスター「先程の兵士達、きちんと話してくれるでしょうか?」

魔法使い「釘さしたから、あること無いこと色々と自分から言うわね、きっと。」

女勇者「魔法使い怖い。」

シスター「中心者さんに任せましょう。では、門の外に出ましょうか?」

街の外

女勇者「向こうに何か居る!」

シスター「男様達でしょうか?」

魔法使い「ここからでは、わからないわね。」

シスター「向こうからも別の一団が来ているようですが。」

三人が様子を見ていると、向こうからやって来た一団が、もう一つの一団に何やら話しかけている様子だった。

シスター「どうなっているのでしょうか?」

女勇者「あっ!」

向こうからやって来た一団の何人かが、突如倒れた。

魔法使い「片方の一団のは味方かしら?」

シスター「あ、あの人は、男様です!男様が切ったんですね。援護しましょう。」

魔法使い「こういう時に、拘束魔法は便利ですわ。」

魔法使い「拘束魔法!」
逃げようとしていた兵に魔法が届き、突如動きが止まった。

男「!!魔法使いか!助かる!」

魔法戦士「援護を頼む。」

魔法使い「任せてですわ。」

シスター「私は負傷者の治療をいたします。」

男「シスター、頼む。」

魔法戦士「男殿、向こうに別の一団が!」

男「不味い!離れていく。魔法戦士、追うぞ!」
魔法戦士「了解!」

男と魔法戦士は連れてきていた馬に乗って追いかけ始めた。

乙なんだよな?
終わる時何か言って欲しい

>>444 すまんです。終わる時は終わりと書くようにします。
ちょっと間が開きました。申し訳ありません。今から更新です。


男「あ、まずい、向こう全力で逃げに掛かってるな。」

魔法戦士「あれでは追いつくのに相当時間が掛かるでござるな。」

男「仕方ない・・・・・ノーム、シルフ、近くにいるか?」

ノーム「男の近くに居るぞ。」

シルフ「私も居るわよ。」

男「向こうの一団を何とかしてくれないか?」

ノーム「そんなの簡単じゃ。後でまた魔力をもらうがな。フォフォフォ。」

シルフ「急ぎみたいだから、つけとくね~。」

馬に乗る敵あ「おい、引きかえしたら追いかけてきたぞ!」

馬に乗る敵い「やはり街で何かあったんだ。こりゃやばい、急いで報告に行くぞ!」

馬に乗る敵う「あ~あ、あの娘とにゃんにゃんするはずだったのに・・・・」

馬に乗る敵え「あほか!それどころじゃないぞ!?追ってくるのは2騎か。こちらは4騎。逃げずとも殺れるんじゃ?」

馬に乗る敵あ「いや、反乱とかなら用意周到だろう。ここは戻るに徹したh・・・ぎゃーなんじゃこりゃ!」

ノーム「悪いがこれ以上はいかさんよ。ホイ壁!」

馬に乗る敵い「何じゃこれ目の前n ドゴグシャ」

馬に乗る敵う「わーぶつかるー グシャ」

馬に乗る敵あ「止まれええええ!!」カンイッパツセーフ

馬に乗る敵え「あぶねえあぶねえ。おい、い、う、大丈夫か!」

シルフ「お仲間の心配より、自分の事を心配した方がよいのじゃないかしら?」

以下、あ、い、う、え

え「どこから声g  ザシュ」ボトッ

あ「ぎゃー!えの首が・・・・」

う「アバラが逝った・・・・ってうっ!えの首が・・・・えっどこに敵が?」

あ「とにかく馬に乗れ!ここから急いで離れるぞ!」

い「痛い・・・・肩の骨いかれた・・・・おい・・・・・待ってくれよ・・・」

あ「付いてこい!」

う「馬はどこだ・・・・・」

い「駄目だ・・・・乗れない・・・・」

あ(こいつら、駄目だな。一人で逃げよう!)

あ「行くぞ!」

い・う「待ってくれー」



男と魔法戦士

男「足止め成功だな!」

魔法戦士「直ぐに追いつけるでござるな!」

男「あ、一騎逃げる!」

魔法戦士「この場はそれがしにお任せあれ。男殿は逃げる一騎を。」

男「わかった。」


あ「ぎゃー来た!先に行くぞ!」

い・う「ああああ!待ってくれー」


男「シャキン 追いついた!悪いが死んでくれ!」

あ「くそ!何だお前!おいそれと死ぬわけないだろ!」

男「まあそう言わず!シルフ!この敵兵だけ襲ってくれ!」

シルフ「・・・・・わかったわ。」

あ「何だ?一体なn・・・ギャー ザクッザクッ」

あ「いてええ ドサッ」

あ「くそ・・・俺まで落馬かよ・・・・って、あ・・・・」

男「シルフすまんな。あんた、死んでくれ!」ザシュ

あ「」首ドサッ

しばらくして・・・

男「魔法戦士、終わったか?」

魔法戦士「こちらは手負いだったので簡単でござったよ。」

い・う「」

男「もう居ないようだな。今敵本体に知られるとまずいからな。」

魔法戦士「そうでござるな。では、門の所まで戻るでござるか?」

男「そうしよう。?今、空が何か光ったような気がするんだが、魔法戦士、あの方向だが何か見えるか?」

魔法戦士「いや、何も見えないでござるよ。」

男「気のせいか・・・・・戻ろう。」

・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・

・・



公爵「陛下!今男がこちらを見ましたが?」

陛下「昼間から見えんじゃろう。気のせいじゃ。」

公爵「それはそうですな。この男、上手くやっておるようですな。」

陛下「うむ。今まで魔王に何度も勇者を向かわせたが、

皆途中で音信不通になり、勇者としての存在が消えてしまった。」

陛下「何度も同じ事をする訳にはいかんからのう。」

公爵「男を見つけられたのは運が良かったですな。」

陛下「うむ。なんせ、次の勇者候補だからの。

して、男の後の勇者候補は見つかったのか?」

公爵「いえ。どうも次の勇者候補までしか判らないようでして。」

陛下「そうか。まあよい。さて、わしのカンが当たれば、

この男という存在が魔王を倒す鍵となる。」

公爵「そうですな。何故今までの勇者が皆音信不通になったのか、

今一解せませんからな。」

陛下「それに、今回はワシもそなたも、

身内が魔王討伐に向かっておるからの。」

公爵「それは言わない約束ですぞ。」

陛下「さて、この件はこれぐらいにして、

魔王軍の進行を食い止める算段を練らんといかんな。」

・・・・・・・・

・・・・・

・・

シスター「男様、魔法戦士様、お疲れ様です。」

男「治療、済まなかったな。」

魔法戦士「しかし、女性陣は、化粧が色っぽいでござるな。」

女勇者「普段化粧してないけど、似合う?」

魔法戦士「似合うでござるよ。」

魔法使い「そんなにジロジロ見ないでほしいですわ。」

男「い、いや、俺はシスターがゴニョゴニョ」

シスター「男様、私は似合いますか?カオマッカ」

男「う、うん、シスターは元々ありえないぐらい美人だから、

化粧したらもう美の女神だよ。」

シスター「言いすぎですよ、男様。」

魔法使い「はいはいおふたりさんご馳走様。」

男・シスター「////」

男「話は変わるが、魔法使いの考えてくれた魔法石の爆弾、凄い効果だったな。」

魔法使い「私を誰だと思ってるんですか?」

魔法戦士「余計な一言を言ってしまうおっちょこちょい?でござる。」

魔法使い「」

女勇者「これからどうするの?」

シスター「街の住民の話からすると、武具はかなりの数が手に入ったようです。」

シスター「殆どの男の元には装備が行き渡ったかと。」

男「急いで次の手を考えないといけないな。」

暫らくして・・・・・


男「じゃあ、頼んだぞ。」

街の男達「わかった。自分たちの街だしな。」

シスター「何かあれば直ぐに笛を鳴らすか、爆弾を投げて下さい。」

街の男達「わかってるよ。よし、皆、持ち場に着こうか・・・・。」

魔法戦士「我々はどうするでござるか?」

魔法使い「夜更かしは美容に悪いのよ?」

女勇者「どうしよう?私結構夜更かししてたよ?」

魔法使い「大丈夫大丈夫、すっきりすればぐっすり寝れるからウフフ」

女勇者「ぐっすりって?どうやって?」

魔法使い「女勇者ちゃんにはまだ早いかな?お酒とオナn ンンンン」

男「待て、それ以上言うな!」ナニスンノヨギャーギャー

シスター「お酒とオナ何ですか?」

魔法使い「オナnモゴモゴ ヤメテヨ!」

男「シスター、いやらしい事だ、聞かないほうがいい。」

シスター「////」

魔法戦士「さて、これからでござるが・・・・・どうするのでござるか?」

男「・・・・・敵はそのうち様子を見に来るだろう。」

男「敵の出方次第だが、撃破した後

敵の本国に乗り込むのもありかな、と思うのだが?」

一同「・・・・・」

シスター「敵が情報を得ないうちに

一気に魔王を討つ算段でしょうか?」

男「ああ、そのつもりだ。」

魔法戦士「この街はどうずるでござるか?」

男「街の男達が居るし、リーダーも居るだろう?

ここまでしたら後は自分たちでやってもらわないとな。」

女勇者「魔王はどこに居るんだろうね?」

魔法戦士「やはり敵の本国の首都でござろうか?」

魔法使い「そうね。今まで沢山の勇者が挑んで敗れたのって、

魔王の居る場所に何かあるんじゃないかしら?

魔王があちこちに出現したって聞いたことないんですの。」


男「勇者ってそんなに居たのか?」

シスター「ここ10年では5名程と聞いてます。

それ以上前はもっと居たとか。」

男「勇者たちってどうなったんだ?」

魔法戦士「某が聞いた所では、行方が判らなくなっている様でござる。」

女勇者「・・・・・」

男「行方が判らないってどういう事だ?」

魔法戦士「よく判らないのでござるが、死んだのではなく、

勇者としての存在が消えてしまったようでござる。」

女勇者「それってどういう・・・・・?」

魔法使い「勇者ってそもそも何なのかしら?」

シスター「私の知る限り、勇者とは、神官を通して

神から使命を帯び任を受けるものと聞いています。」

女勇者「うん、城で神官の立会いの下国王の前で任命を受けた。」

シスター「所謂女神の加護を受ける事になるのですが、その加護を受けたものが

勇者といわれているようです。」

女勇者「女神の加護の事は何も聞いてない。」

シスター「それは変ですね。何か陛下の考えがあったのでしょうか?」

女勇者「わからない。任命を受けて直ぐに男が来て、

出発する事になったから。」

男「えっ!あれって任命受けて直ぐだったのか?神官らしきやつ居なかったぞ、確か。」

女勇者「勇者の儀式が終わったら直ぐに帰っていった。」

魔法使い「で、女勇者ちゃん以前の勇者は、

どうして勇者としての存在が消えたのかしら?」

魔法戦士「そこが判らないのでござる。

死んだ訳ではないとだけ判っているのでござるよ。」

男「・・・・・隔離されたとか、異世界に飛ばされたとかか?」

シスター「どうなのでしょうね?勇者は一度に一人、

今まではそのようになっていたみたいです。」

男「判らないな・・・・・以前の勇者は生きてはいるが、

もう勇者ではない。と?」

魔法戦士「それは判らないのでござる。加護が消えているだけで、

行方が判ればどうなるかは過去に例が無い様でござる。」

シスター「魔王の城に何か仕掛けがあるのか、男様が言ったように隔離されたか、

異世界に飛ばされたのかもしれませんね。」

男「とにかく、魔王と対峙した時に、

気をつけなくてはいけないと言う事だな。」

シスター「はい。」

魔法使い「ね、この話はこれで終わりにして、休みたいですわ。」

女勇者「そうだね。何かあったら知らせてくれるだろうし、休みたい。」

男「そうだな、色々あって疲れたな。休もう。」

■□■□■□■□■□

■□■□■□

■□

パンパンパンパンパンパンパンパン

????「・・・・・・・」

???「ハアハアハアハアどうだ?」パコパコパコパコパンパンパンパン

????「・・・・・・・」

???「ハアハア相変わらずダンマリか?」パンパンパンパン

????「・・・・・・・」

???「まあ・・・ハアハア・・・いい・・・そろそろ出すぞ!」パンパンパンパン

????「・・・・・・・」

???「うっ!」ドピュドピュ

????「・・・・・・・」ドサッ

??「閣下、お楽しみの所申し訳ありません。

お耳に入れておきたい事がありまして。」

???「何だ、側近、こんな所に来るのだ、

あまり良い知らせではないのだろう?」

??改め側近「北の街の召喚士からの連絡がありません。」

???改め閣下「何?いつからだ?」

側近「連絡が途絶えて丸一日になります。」

閣下「北の街に何かあったのか?」

側近「これから調べようと思うのですが、誰を送りますか?」

閣下「任せる。余は其処の女と話がしたいのだ。」

側近「わかりました。こちらで手配いたします。」

閣下「話はそれだけか?」

側近「はい。では、失礼します。」

閣下「・・・・・まあ、いい。おい、女、そろそろ余の物にならんか?」

????改め女「誰が貴様の物になどなるものか!さっさと殺せ!」

閣下「余が殺すわけにはいかんのだよ。」

閣下「自殺する訳にはいかんし、

其処に転がっておる女の同類に殺してもらう訳にもいかぬし、

不便よのう、勇者というのは。」

女「・・・・・」

閣下「挙句の果てには敵に捕まり性奴隷に甘んじているとは。」

閣下「おい、其処の元勇者、我と女の契り、堪能したか?」ゲシゲシ

元勇者「殺せ!」

閣下「ハッハッハッ!老いて死ぬまでここに居てもらうさ。」

元勇者達「・・・・・・・・」

■□■□■□■□

■□■□

■□

街の宿

シスター「宿の女将さま、今晩はここに泊まらせてもらいますね。」

宿の女将「何をおっしゃいますか!何日でも泊まっていって下さい。」

魔法使い「お部屋もそうなのだけれども、お風呂に入りたいですわ。」

女勇者「激しく同意。」

宿の女将「部屋に案内いたしましたら、お風呂のほうも案内いたします。」

男「今回は大部屋で全員で寝泊りすると言う事になった訳ですが。」

シスター「個室にしようとか、

男女別の部屋にしようとも思ったのですが、

敵がいつ攻めてくるのかわからない以上、

纏まっていたほうが良いと判断しました。」

魔法使い「個室がいい!」

女勇者「贅沢いわないで。」

魔法戦士「当然の選択でござるな。」

男「次は風呂だな!」

宿の女将「こちらでございますよ。」

魔法使い「男女別なんでしょうね?」

宿の女将「中で繋がっているとか、

そのような事は無いので安心して下さい。」

魔法使い「良かった・・・・・」

シスター「では、また後ほど、男様、魔法戦士様」フリフリ

男・魔法戦士 フリフリ

男「俺たちも入ろう。」



一旦ここまでです。

おぉ!!

大量更新乙です!

>>471 ありがとう。

起きていたら同じぐらいの時間に更新したいと思います。

今からは少し更新です。


男「ふうぅぅぅ、生き返る!」

魔法戦士「気持ちがよいでござるな。」

男「いつかのように、

魔法使いが隠し事してて、また混浴とか無いよな?」

魔法戦士「今回は大丈夫そうでござる。

そういうのは、風俗エリアなのでござろう。」

男「それは安心だ。」

女勇者「気持ちよいね。」

魔法使い「シスターったら、すごく綺麗ですわね!

こんなの見たこと無いですわ。」

シスター「そうかしら?魔法使い様の

お胸のほうが羨ましいのですけれど。」

魔法使い「うーん、そんなにシスターと変わらないですわよ?」

シスター「そういう事にしておきますね。

それにしても気持ちよいですね。

女性同士なので安心できます。」

魔法使い「そ、そうね。私としては

何かイベントがあった方が良かったのですけれど。」

女勇者「そういうの好きね・・・・・」


戦いの疲れを取った一同だった・・・


起きていればまた夜中に更新します。

何とか起きてますので、更新します。

寝落ちしたらごめんなさい。



部屋

男「部屋に戻ったわけなんだが・・・・

どうして俺とシスターの布団だけくっついてるんだ?」

シスター「////」

魔法使い「粋な計らいねフフフ」

女勇者「魔法使いだけ先に戻ったから

怪しいと思ってたら、こんな事してたんだね。」

魔法戦士「魔法使い殿、また男殿に突っ込まれますぞ。」

魔法使い「突っ込むのはシスターにですわ。」

シスター「えっ?////」

男「シスター、其処で反応しない。」マホウツカイ、ユルサン コメカミグリグリ    ギャーイタイイタイデモチョットウレシカッタデショ

魔法戦士「もはや突っ込むのも面倒でござる。」ゴメンナサイゴメンナサイモウシマセン  ホントウダナ?  タブン

女勇者「先に寝る。」

男「そうしよう。」フトンデクタバットケ   ドサッ

魔法使い「」

シスター「おやすみなさい。」

魔法戦士「おやすみでござる。」


何事も無く朝になった。

魔法使い「おはようございます。昨晩はお楽しみでしたね?」

男「皆で寝てて何を楽しむって言うんだ?」

シスター(男様の手を握って寝てたなんて言えない////)

魔法使い「あ、シスター!顔赤いですわね?怪しいですわ!」

シスター「な、何がですか?」

男(あ、シスター、うそつくの無理っぽいな。)

男「魔法使い、一緒の部屋で寝てたのなら、

俺とシスターがあんな事やこんな事をしていたのを

知ってるんだろ?今更聞くなよ。」

魔法使い「えっ?えー!そんな!気が付かなかったですわ。」

シスター「えっ?えっ?」

魔法戦士「魔法使い殿、男殿にからかわれているでござるよ。」

魔法使い「ドキドキしちゃったじゃない!」

女勇者「ご飯食べに行こう?」

シスター(男様は私の事どう思って下さってるのでしょうか?)

シスター(もっと男様に触れていたい・・・・・)

シスター(神に使える身としてはいけない事なのでしょうか・・・・)

シスター(男様・・・・・)

男「シスター、食事に行こう?大丈夫かい?」

シスター「あ、男様・・・・・・・・あ、大丈夫です。少し考え事をしていただけです。」

男「ならいいんだが・・・・・さあ、行こう。」テ、サシダシ

シスター「はい、男様。」ニギッ

魔法使い「やっぱりあの2人デキテるジャン・・・・」

男「さて、食事も終わった所で、これからどうするかだが・・・・・。」

魔法戦士「この街はこの街の住民に

任せるのではなかったのでござらぬか?」

男「いや、そうではなく、この国の首都も

この際奪還すべきではないか考えてな。」

男「聞けばこの街と首都は馬で2時間もあれば

着いてしまうほど近い距離というし、

昨日来た敵の兵達も首都から来ているようだし、

元を絶たないと一気に攻められてしまうのではないかと思ってな。」

シスター「賢明な判断です、男様。ただ、

我々だけでは到底無理ではないでしょうか?」

女勇者「何か考えはあるの?」

男「ない。」

魔法使い「・・・・・・・はあ?」

魔法戦士「なんにせよ、いずれはそのようになるのは間違いないでござるな。」

女勇者「それに、魔王軍の幹部、この街を仕切ってたんじゃないの?

召喚士、やられたのなら誰か調べにこないの?」

男「首都には敵兵は誰も戻ってないはずだから、

こちらの状況は知らないはず。そうさせないために

昨日は必死になったんだからな。だが、もうやつを倒してかなり時間が経っている。

しかも、首都に戻るはずの敵兵が誰も戻らないとなると、

様子を見に誰か来るのは間違いないだろう。」

魔法戦士「様子を知られる前に先に動いてしまおうと、という事でござるな。」

男「そうだ。向こうの兵士は昨日はバラバラに来たから簡単に倒せたし、

かなりの数を仕留めれた。」

男「だが、組織だって襲ってきたら数に劣るこちらに

分が悪くなるのは仕方が無い。」

女勇者「で、どうするの?」

男「それに、まさか我々が首都を奪還するとか

思っても無いだろうし、油断している今なら。」

魔法戦士「奪還する好機というわけでござるな。」

男「そうだ。それに、敵の兵士はかなり未帰還だし、兵を編成しても

行方不明者の事もあって上手く纏まらないだろう。」

魔法使い「まだ昨日作った爆弾は沢山あるから、それも使えますわ。」

魔法使い「宿の女将を連れてきた方がよさそうですわね。」

シスター「私が呼んでまいります。」

男「頼む。」

男「・・・・・・・というわけだ、宿の女将。皆に連絡を急いでしてくれないだろうか?」

宿の女将「わかりました。直ぐに集めます。

男達には直ぐに出れる準備させます。」

男「頼んだぞ。」

ドンドン

宿の女将「どうしたの?」

子供「門の向こうから何かがやってきてるって。」

一同「!!」ガタッ

魔法戦士「早速来た様でござるな。」

女勇者「トロルが居ないから直ぐにバレるね。」

男「魔王軍なら有無を言わさず始末しよう。」

?1「何で俺が見に行かないかんのだ?」

?2「しかたないでしょ?側近に言われたら。」

?3「でもどうして幹部が三人も行くんだ?」

?2「召喚士がやられちゃったんじゃないの?だから見に行け、と・・・。」

?1「あいつがそんな簡単にやられるか?で、

万が一やられていたら実力のある我々三人がかりで倒せという事か?」

?3「まあ、召喚士がサボってるんだろうが、万が一くたばっていたら

対処できるのが我々だけ、しかも、召喚士を倒すほどの実力者なら

我々三人がかりで無いと勝てないという事か。」

?2「まあ、召喚士が倒されたって決まったわけじゃないから・・・

そろそろ問題の街ね。で、トロルが居ないんだけど。」

?3「倒されたと考えるべきか・・・・・」

男「配置に着いたか?」

魔法戦士「まだ我々には気が付いていないようでござる。」

女勇者「三人だけね。」

シスター「敵の幹部でしょうか?」

魔法使い「どう見ても味方じゃないわね。明らかに魔物。」

男「一気に魔法で攻撃をしよう。」

男「よし、今回はエフリートとジンを呼ぶ。」

シスター「えっ!エフリートですか?そんなに強力なのを呼んで大丈夫なのですか?」

男「何とかなるだろう。援護を頼む。」

男「契約に従い、わが命に従え!いでよ!エフリート!」

男契約に従い、わが命に従え!いでよ!ジン!」

エフリート「我を呼びしは男か・・・・・。」

ジン「・・・・・男、また用か?」

男「エフリート、ジン、向こうからやってくる三人を仕留めてくれ。」

エフリート「我一人でもできるだろう・何故ジンも呼んだのか?」

男「あの三人はおそらく魔王軍の幹部だ。相手の実力がわからない以上、

こちらの最大限の力で挑むのが筋と思ってな。」

ジン「そういう事なら・・・・・。エフリート殿、蹴散らしに参ろう。」

エフリート「これも契約だ。仕方ない・・・。」

?1「おい、何だあれは?」

?2「あれて・・・・伝説級の精霊じゃない・・・・。」

?3「話にならん。引き返そう。」

?2「何であんな強力なのを呼べるのよ?」ズドーン

?2「きゃあ!」

エフリート「うぬらは魔王軍の幹部か?」

?1「何だ貴様!そっちから名乗れ!」

エフリート「我はエフリート・・・・・。」

?3「エフリート!我らは陛下の幹部だ。」

ジン「なら消えてもらおう。」ズバズバズバズバ

?1「うぎゃー魔法防御!」

エフリート「そんなの効かぬわ!」ゴゴゴゴゴ

?2「熱い・・・焼ける・・・・・ううう・・・・

炎の耐性があるはずなのに・・・・役に立たない?」

?3「来るな!」ガキンカキン

ジン「ほお、なかなか良い剣を持っているな。だが無意味だ。」ザシュ

?3「」

エフリート「諦めろ。」

?1「そうは行くか!食らえ!アイスストーム!」

エフリート「焼け石に水だ。」ジュ

?1「何!効かぬだと!」

エフリート「さらばだ!」ゴオオオオオ

?1「ギャーああ焼ける・・・・・・・・」

?1「」

?2「そ、そんな、我ら陛下の幹部がこんなあっさりとやられるなんて。」

ジン「さらば。」ザシュ

?2「」

エフリート「一応焼いておくか。」ゴゴゴゴゴ

魔法戦士「敵の三人、消し炭になったでござる。」

女勇者「恐ろしいね。」

魔法使い「男が敵でなくて良かったですわ。」

シスター「男様?大丈夫ですか?」

男「ボー」

シスター「男様?しっかり!」パシッ

男「!!ん?はっ!すまん。

どうやら魔力を一度に使いすぎたようだ。」

魔法戦士「無理はいかんでござる。」

女勇者「後は私達で警戒するから、暫らく休んでて。」

シスター「とにかく、横になって下さい。」

男「すまんな。じゃあ遠慮なく。ふううぅ、度々すまんな、シスター。」

シスター「私たちは何もしていないので、気になさらず。」

シスター「・・・・・・ま、男様・・・。」

男「あ、シスター、すまん、眠ってしまったようだ。」

シスター「お気になさらず。具合はどうですか?」

男「少しふらふらするが大丈夫だ。女勇者達は?」

シスター「向こうで首都奪還の準備をしています。」

男「そうか。で、先ほどの敵は?」

シスター「エフリートが灰にしてしまいました。」

男「そうか。」

魔法戦士「男殿、気が付かれたでござるな。」

シスター「今回は気絶ではなく、寝ていただけです。」

男「そういう事らしい。」

女勇者「準備は整ったよ。」

魔法使い「私たちは馬車で行くから、男は馬車の中にいて。」

魔法戦士「男殿、しっかりするでござる。」

男「ああ、すまんな。では、頼む。」


眠いのでここまで。

皆様ありがとうございます!

普段は携帯で更新しているのですが、

ここ最近はパソコンから更新しています。

少し更新します。


馬車の中

男「首都の奪還、手はずはどうなってるんだ?」

魔法使い「皇女と皇子が上手く仕切ってますわ。」

女勇者「まだ学んでいるはずの歳なのに、

上手くまとめてくれてる・・・」

男(・・・・・・皇女と女勇者はそんなに歳は変わらんと思うんだが・・・・・)

魔法戦士「我々は主に魔法での支援でござるな。」

シスター「男様は無理をしてはいけません。」

男「わかったよ。魔法戦士、御者すまんな。」

魔法戦士「先ほどは殆ど何もしなかったゆえ、

気にせずともよいでござるよ。」

男「では、遠慮なく休ませてもらうよ。何かあったら教えてくれ。」

シスター「はい、男様。」


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆




首都

見張り1「おい、聞いたか?どうも北の街に遊びに行った連中が

帰ってこないらしい。」

見張り2「まじっすか?脱走っすか?」

見張り3「それよりもなあ・・・・・・幹部連中も帰ってこないらしい・・・・」

見張り2「まじっすか!幹部ってこの国を4人で制圧したんすよね?」

見張り1「そうだ。兵士よりも幹部が戻ってこないってのが怖いな。」

見張り2「どうなるんすかね?」

見張り3「奪還しにこの国の元住民が攻めてきたりしてな。」

見張り2「それはないっしょー」

見張り1「おい、何かが近づいてくるぞ!」

見張り3「どれどれ」トオメガネ ジー

見張り3「何だ、味方の兵じゃないか。

あいつら今まで何してたんだか。」

見張り2「知らせるんすか?」

見張り1「その必要は無いだろ。勝手に自分らで行くだろ。」

見張り1「おーいおまえら、何で今頃帰ってくるんだよ。

みんな心配してたぞ。」

帰還兵?「すまんすまん、急に演習が入ってな、抜き打ちの。」

見張り3「なんじゃそりゃ。」

帰還兵?「急に幹部連中が言い出してな。せっかく遊んでたのに。」

見張り1「疲れただろう。さ、通れよ。」

帰還兵?「お、すまんな。全員通すぞ。おーい、通るぞ!」

見張り2「お疲れっす。今度連れてって下さいよ。」

帰還兵?「休みが合えばな。じゃあな。」


今日はここまでです。

少し前・・・


魔法使い「男が先程の戦闘で、

魔力を使い果たしたので今は休んでいます。


代わりに私がまとめます。よいですか?

皇女さま?皇子さま?」

皇女「魔法使いが進めてくれ。」

魔法使い「では、話を進めます。」

魔法使い「首都までは、魔王軍のフリをしてもらいます。」

魔法使い「この街で急に居合わせた兵士が、

魔王軍の幹部の命令で、演習をした事にします。」

魔法使い「本来遊びに行った兵士達は、

既に首都に戻っている予定です。」

魔法使い「ですが、現実には誰も戻らない。」

魔法使い「その理由を演習をしたと言う事にします。」

魔法使い「行きはバラバラで向かった兵ですが、

この街で演習をして、まとまって帰る、

と言う行動もとれます。」

この後細かい話 省略


魔法使い「次に、首都に着いてからの目標ですが。」

魔法使い「大きく3つに分けます。」

魔法使い「先ずは食糧の強奪及び爆破。」

魔法使い「もう一つは武具の破壊。」

魔法使い「最後は司令の無力化。」

魔法使い「これに関しては少数精鋭で」

挑む事になると思うので、勇者パーティーで行います。」

魔法使い「食糧と武具を皆さんで担当していただきたい。」

魔法使い(なにこれ疲れますわ。責任重大ですし。)

魔法使い(誰か代わってくれないかしら。)


皇女「魔法使い、理解した。

早速班分けをしようと思う。」

魔法使い「あ、はい、それはお任せします。」

皇子「では、我々で細かい打ち合わせをしよう。」

魔法使い「そうですね、何から決めましょうか。」

魔法使い(私より年下だからどうかと思いましたが

なかなかどうして、しっかりしてますわ。

流石は皇族ですわ。)

そして、再び馬車の中

魔法使い「上手く街に入れたようですわ。」

男「魔法使いのお陰だな。」

魔法使い「////」

シスター「まさしくその通りですね。」

魔法戦士「後は味方が思うような動きを

してくれるかどうかでござるな」

女勇者「敵の司令もどうでるかは

遭遇しないとわからないね。」

男「もうサイは投げられたんだ。

俺達はいかに司令を無効にし、

敵兵の組織だった行動を阻止するかだ。」

シスター「その為には食糧を燃やして

敵の胃袋と士気を押さえれるかどうかが

重要になりますね。」

魔法戦士「それに、武具がなければ殆どの兵は

戦えないでござるし。」

魔法使い「問題は敵にもどれだけ魔法の使い手が

いるかですわ。」

男「まあ、司令の所に居ると考えて行動だな。

後は臨機応変だ。」

敵・司令部付近



男「ここがそうなのか?」

魔法使い「捕虜の話だと間違いないですわ。」

女勇者「ねえねえ、あそこ。」

シスター「あれは・・・?」

魔法戦士「なんと!司令部の庭で食事でござるよ。」

魔法使い「階級がありそうな人が沢山居ますわね。」

シスター「男様、どうしますか?

段取り通りに進めますか?

それとも今が好機と仕掛けますか?」


ここまで。次は日曜になりそうです。

月曜になってしまいました。申し訳ありません。

中途半端で終わっていたら寝落ちですので・・・・・

更新します。


男「いや、待った方がいいんじゃないか?」

魔法戦士「何故でござるか?」

男「よく確認しとかないと、街の住民が

無理やりつき合わされている可能性もある。」

魔法使い「そう言われてみますと、なんだか

ここに居合わせている人のうち殆どが

楽しんでないようにも見えますわね。」

シスター「あの、ここってやはりお城の跡でしょうか?」

女勇者「砦っぽく見えるけど?」

男「半分壊れてるんじゃないか?ずいぶん瓦礫が見える。」

魔法戦士「!!何か動きがあるようでござる。」

魔法使い「食事が終わったみたいですわ。」

シスター「幹部らしき一団は建物に入っていくようですね。」

女勇者「あ、こっちにに何人か来る!」

男「兵ではないようだが。」

魔法戦士「身なりから判断いたすと街の有力者でござるな。」

シスター「所謂富裕層でしょうか?」

女勇者「・・・・・・」

ちょうどその頃、街のとある場所


北の街の男1「食料庫はこのあたりだよな?」

北の街の男2「間違いなさそうだな。開けれるか?」

北の街の男3「ちょっと待ってくれ・・・・っと、」カチャ

北の街の男3「よし、開いたぞ。」

北の街の男1(この3人、以下1・2・3)「よし、急げ!時間がないぞ!」

2「準備はいいか?そろそろ合図があるはずだ。」

3「おい、あれじゃないのか?合図って。」

1「あの煙は合図に間違いないな。よし、やろう。」

2「よし、魔石は置いた。後は火をつけるだけだな。」

3「点けたぞ。離れよう。」

再び、勇者パーティ


ドゴーン   モクモク

一同「!!」

男「はじまったな!」

魔法戦士「建物に入るでござるか?」

男「そうしよう。」

女勇者「其処に居る人達はどうするの?固まってるけど。」

魔法使い「気にしなくても良いのではないかしら?

早く行きましょう。」

シスター「男様?」

男「よし、行くぞ!」

司令部の中


男「まだ気が付いてないみたいだな。一気にいくぞ!」

シスター「はい。」

魔法戦士「捕虜の言っていた通り、無警戒でござるな。」

魔法使い「攻めてくるとか考えてなかったのかしら?」

女勇者「こっちには好都合だけど。」

敵の司令部

部下あ「司令官殿、この後の予定なのですが。」

司令官「あ?そんなんあとあと。今から昼寝。」

部下い「よいのですか?先ほどの食事で商人から

要望があった場所を見に行かなくて。」

司令官「そんなのお前ら行ってこいよ。」

部下う「そんな事を言わずに。

司令官自ら行く事に意義があると思うのですが。」

司令官「仕方ないなあ。じゃあさくっと行きますか。

おい、ドアを開けろ。出るぞ。」

部下あ「かしこまりました。ってうわ!何だ?」

部下あ「?何だきs」ザシュ  ドサッ

部下い「おい、部下あ、何こけてんだ?」

部下う「何だ?おい、部下あ、どうした?」グサッ

部下い「!!何だ貴様ら!部下あと部下うに何をした!」

男「こうしたのさ!」ザシュ!  グハ!  バタ

司令官「何だお前ら?気でも狂ったか?」

魔法戦士「司令官と見受けする。」

司令官「いかにもワシが司令官だ。」

男「じゃあ死んでくれ。」グサ!  グボラゲ ナニヲスル・・・・  バタ

女勇者「入り口は確保したよ。」

シスター「敵の司令官を捕虜にしなくて良かったのですか?」

男「いいんだ。最初から殺す予定だっただろ?」

魔法使い「それより、司令部ってこんなに人数少ないのかしら?

魔法を使う者がこの場に居ないのが気になりますけれど。」

シスター「何人か来ます!」

敵の兵え「司令官殿!何の音ですか!」

魔法戦士「ああ、すまんでござる。」ザシュ   ナ、ナニヲスル......  バタ

敵の兵お「え?え?」

男「おらあ!」ザシュ  ウ.ウウウ  ドサ

その後も司令部にやってくる敵を切り続けた

男「ハアハアキリがないな。」

魔法戦士「油断は禁物でござる。」

魔法使い「あ、魔力のある敵が近づいてきますわ。」

シスター「男様、準備を!」

男「よし、魔法使い、出してくれ。」

魔法使い「はい、魔法石。上手くいくのかしら?」

男「皆の連携次第だな。援護してくれ。」

敵魔法兵1「何やら血の臭いがしますな。」

敵魔法兵2「司令官殿は何をやっておられるのか?」

敵魔法兵3「なにやら司令室が騒がしいようですな。」

敵魔法兵1「気になるな。また司令官殿のかんしゃくか?」

敵魔法兵2「まあ、部屋に入ろう。コンコン 

司令官殿、魔法兵2でございます。」



ちょっと台風が気になって仕方ないので、いったんここまで。

台風は無事通過してくれました。
夜中に更新していたのですが、

音が凄すぎて集中できなかったんです。


少し投下します。



敵魔法兵's(・・・・・)
敵魔法兵1「反応がない・・・司令官殿、いかがなされましたか?」

(・・・・・・)

敵魔法兵3「おかしいぞ。司令官殿?入りますぞ?」

敵魔法兵2「入ってみよう。」

ギイイ 敵魔法兵2「失礼しますぞ。」スッ

敵魔法兵2「司令官殿、これは・・・?」バタン

敵魔法兵2「何だ?とびrモゴモガモガ」グサ ドサ

(・・・・・)

敵魔法兵3「どうした?何の音だ?」

敵魔法兵1「わからん。それより

何故扉を閉めたんだ、敵魔法兵2は?」

敵魔法兵3「我々も入ってみよう。」

敵魔法兵1「司令官殿、失礼しますぞ。」ギイイ

敵魔法兵1「おい、敵魔法兵2、どうした!」

敵魔法兵3「この部屋、なにか様子が変だぞ!」

敵魔法兵1「どういうこtムゴムゴ」グサッ ドサッ

敵魔法兵3「何か居る?クソッ何処だ?出てhモガモガ」グサッ ドサッ

男「上手くいったな!魔法使い。」

魔法使い「この魔法石のお陰ですわ。」

シスター「それにしても不思議ですね。

光の屈折でした?の効果を魔法石を使い増幅

するなんて。」

魔法戦士「効果は絶大でござるよ。」

女勇者「本当に向こうから見えてないんだね。」


ここまで。

更新遅くなって申し訳ありません。風邪ひいたので寝込んでます。

連休中に大幅な更新をしたいと思ってます。今は少しだけ更新します。


男「さて、今からどうする?」

魔法戦士「この部屋はあまり戦闘に向いているとも思えないでござるゆえ、

敵を探しながら打って出るべきでござる。」

女勇者「ここに居たら個別に迎い討てるから楽なんだけど。」

魔法使い「その前にこの死体の山をどうにかしないといけませんわ。

今は魔法石で姿を消していますけれど、現実は死体の山・・・・・」

シスター「しかし、ここに篭もっているわけにも参りませんし、どういたしましょうか?」

男「うーん・・・・・」

男「いや、やはり一度移動したほうがいいと思う。」

魔法戦士「どうしてでござるか?」

男「この建物を制圧する必要があるが、今の所は

司令部本体を討伐したに過ぎない。」

女勇者「敵兵の本体ね。」

魔法使い「それもそうですけれど、魔法兵の方もあれだけとは思えませんの。

何とかしないといけませんわ。」

シスター「では、とにかく敵の伝令組織を潰しておいてはいかがでしょう?」

魔法戦士「シスター殿、どうやって?」

シスター「おそらくは司令室の近くには伝令部隊が居るのではないかと考えていたのです。」

にはそのような人材が常に待機していましたので。」

男「とにかく捜してみよう。伝令にこの事態を本国に知らされると厄介だしな。」


一旦ここまでです。

薬飲んで楽になりました。

昼に寝てしまって、この時間目が冴えてしまって寝れない・・・・

眠くなるまで更新です。



男「いちかばちか、呼びかけてみるか?」

魔法使い「敵に?どういうふうにですの?」

男「魔王の居る所から魔王の命令で来た事にして

魔王直属に成りすますのはどうだ?」

魔法戦士「この格好でできますかな?」

男「敢えて自分たちの装備のままで

いけるのではないかと考えたんだが。」

女勇者「敵兵ではなく、魔王直属の幹部だから

統一した姿でなくても良いって事?」

シスター「上手くいかなかったらこの拠点中に知れ渡る恐れがありますが

その辺りはどう考えておられますか?」

男「その時は・・・・実力行使さ!」

魔法使い「上手くいく事をお祈りいたしますわ。」

シスター「で、どういう段取りでしょうか?」

男「そうだな、俺たちは魔王・・・・敵は閣下と呼んでいるようだから、

暫くは閣下と呼ぼうか・・・・から直接様子を見に行くよう命令された・・・・」

男「そして、北の街には詳しい司令官を直接向かわせた・・・・・これは俺たちの命令だが・・・・・」

男「で、司令官が戻るまで、ここの指揮はわれわれが執る、と・・・・・」

男「司令官には・・・・・明日戻ってくるように申し付けてあり・・・・・

先程俺たちが倒した敵を供にして行かせた・・・・・この死体を何とかしないといけないな・・・・・」

(・・・・・・・は考えながらしゃべってます)

魔法戦士「細かい所は我々がフォローすれば何とかなりそうでござるな。」

女勇者「そんな急ごしらえで大丈夫?お芝居は自信ないよ?」

魔法使い「その時は、何もしゃべらなければいいんですわ。」

シスター「では、行動開始しますか?」

男「そうしよう・・・・ただ、いくらなんでも外の異変には気が付いてそうだから、その辺りをどうするかだが・・・」

女勇者「いろいろ難しいね。剣を振ってる時の方が楽でいいや。」

男「考えても仕方ない、行動しよう。」

司令室の外

男「おい!誰か近くに居ないか?居たら司令室にこい!」

魔法使い「あ、何か物音がしてますわ。こちらに駆け足で誰か向かって来ているようですわ。」

ダダダダダダダダ

敵兵「失礼します。何か用でしょうか・・・・って誰ですか?貴方方は?」

男「来るのが遅い!」

敵兵「ビクッ」

男「我々は閣下の直接の命令でここに様子を見に来た。お前らの司令官には北の街の様子を見に行かせた。」

敵兵「そ、それは失礼しました!」ピシッ ケイレイ

男「今城内にはどれぐらいの兵が居るんだ?」

敵兵「はっ!一般兵は外に居ますので、今居るのは騎馬隊1000名、魔法兵百名ほどです。」

男「ほどですとはどういう事だ?」

敵兵「はっ!休暇で北の街に行って戻ってきていない者が数十名居ますので。」

魔法戦士「男殿、ちょっと。」

男「ちょっと待て、何だ?」

魔法戦士「ゴニョゴニョ」

男「イイカンガエダ  おい、今ここにいる兵を全員外の広間に集められるか?」

敵兵「はっ!可能であります。」

男「武装はしなくて良い、今すぐ集めろ。」

敵兵「了解しました!」

男「それとな、本国から連れて来た兵が居るから

中に入れるので、そのつもりで。」

敵兵「かしこまりました!」

男「行け!1時間後にわれわれも広間に行く。行け!」

敵兵「はっ!」ダダダダ

シスター「何か考えがおありですか?」

男「ああ、魔法戦士の提案なんだが、我々の味方をこの建物の中に入れる。」

女勇者「敵兵の相手させるの?」

男「武装はしないで集めさせるから、捕虜だな。人数が多いから、これだと犠牲も出なくて済む。」

魔法使い「爆破の班はもう用がないから、ちょうどいいわね。じゃあ呼んできましょうか?」

男「1人では危ないから、魔法戦士と行ってくれ。」

魔法戦士「了解でござる。」

建物の外  魔法戦士と魔法使い

魔法使い「一応、任務が終わったらどうするかは指示してあるから、そちらに行きましょう。」

魔法戦士「手際がよいでござるな。」

魔法使い「あ、ちょうど居ましたわ。ちょっとそこの貴方!」

北の街の男「見つかった?くそって魔法使い殿ではないですか!よかった・・・」

魔法使い「任務が終わった人を集めて敵の司令部の前・・・・城跡ね・・・に集めてほしいの。」

北の街の男「予定変更ですか?」

魔法使い「1時間以内に集められる?簡単に説明すると、我々は魔王軍・・・閣下と呼んで・・・

の命令で本国から幹部と来た事にして、城内に入る手はずが整ったから入ってほしいの。」

北の街の男「急ぎます、で、城内でどうすれば?」

魔法使い「城内に残っている敵兵を丸腰で広間に集めるから捕虜にしてほしいのよ。」

北の街の男「時間が無いですな。では、早速向かいます。」

1時間後 司令室

魔法戦士「戻ったでござるよ。」

魔法使い「伏兵も兼ねて、城内のあちこちに配置しましたわ。」

男「助かった。よく間に合わせたな。」

シスター「お疲れ様でした。こちらも準備は進んでいますよ。」

女勇者「既に外の広間には敵兵を集めさせてるよ。」

男「では早速外の広間に敵兵を囲むように味方を入れよう。」



ここまでです。また似た時間に更新できたらします。

シスター「」

すいません、最後のシスターは気にしないで下さい。

お待たせしました。今から更新します。



コンコン  敵兵「失礼します。」

男「誰だ?」

敵兵「敵兵でございます。場内に居た兵士はすべて外で待機しております。」

男「ご苦労。さて、われわれが連れてきた兵をその周りに配置させてもらおうか。」

敵兵「ではそのように伝えてまいります。」

男「頼んだぞ。皆の前で話が終われば、我々が連れてきた兵は

武装を外させ場内で休ませるつもりだ。場内の兵と同じように

武装を外しておいても良いのだが、勝手が分からぬゆえ、こうしたほうが早いと思ってな。」

敵兵「各体長にもそのように伝えます。では、失礼します。」

男「わかった。では、我々も行こうか。」

外の広間の前

魔法戦士「手はず通り、我々の味方は敵を囲うように

配置できているでござるな。」

魔法使い「分かり難いですけれど、

弓を持った方々には建物の影に居させてますわ。」

女勇者「後は敵の出方次第だね。」

シスター「きっと上手くいきますわ。魔法兵に対してはどうしますか?」

男「考えがある。最終的にはジンを召還しようかと考えている。」

シスター「太刀打ちできないものを召還されれば

戦意を失いますね。あ、そろそろ着きます。」

兵士たちの前


ザワザワ  敵兵’Sヒソヒソ(なんだろうな、話って?)

敵兵’S(なんか司令官が不在になってるらしいな。)

敵兵’S(本国から閣下の命令できたらしいぞ。)

ヒソヒソヒソヒソ


男「皆、よく集まってもらった。我々は、閣下の直接の命令により、

この地の様子を見に来た。ここの司令官には供をつけて

北の街の様子を見に行かせた。」

敵兵’s  ザワザワ

男「明日には司令官は戻る予定だ。その間、俺が留守を預かることになった。」

男「それより、不穏なうわさを聞いた。この中に元々この国の者が居るはずだが、

そいつらがおかしな動きをしているという。」

敵兵’S  ザワザワ

男「この中に元々この国の者が居るはずだ。魔法兵も含め、前へ出よ。」

敵兵’S  ザワザワ

元々この国の兵だった隊長「失礼ながら、どうされるおつもりで?」

男「何だ貴様は?」

元々この国の兵だった隊長「私達は負けた後、家族を人質にとられ、

やむなく従っている部隊の隊長です。」

男「ほう?たくさん居るのか?」

元々この国の兵だった隊長「ここにはは一割ほどの兵が該当します。ですが、

家族を人質にとられている以上、我々はは家族の安全の為に

何かしでかそうなんてあり得ないです。

そんな噂はあくまで噂です!信じて下さい!」

男「その事についてはわれの直属の部下と話をしてもらおうか。魔法戦士!

こいつの話を聞いてやれ。それと、元々この国のやつらを全員向こうに集めろ、今すぐにだ。

疑いが晴れれば何もせんさ。で、魔法兵はどうなっている?」

元々この国の魔法兵「我々がそうです。」

男「10名ぐらいか?少ないな。」

男「お前らも同じか?」

元々この国の魔法兵「はい、やはり家族を人質にとられ、従っています。」

男「魔法使い!こいつらを奥に連れて行き、話を聞いておけ。」

魔法使い・魔法戦士「かしこまりました。」

魔法戦士「さあ、全員こっちに来てくれ。」

魔法使い「こっちに来なさい。別に話を聞くだけだから悪いようにはしないわ、ふふふ。」


敵兵’S ザワザワ

魔法戦士「全員集まったな。隊長以外はこの場で待機しろ。隊長、ちょっと来い。」

元々この国の兵だった隊長、以下元隊長「誓って不穏な動きなどしてません!信じて下さい!」

魔法戦士「この者たちに見覚えがあるか?」

北の街の男達「やあ、久しぶりだな・・・魔法戦士殿、こいつは信用できます。」

元隊長「お、お前ら!生きていたのか!どうやってここに?」

魔法戦士「話は後だ。今武装して周りを囲んでいる兵たちは

全員北の街から来たのござる。」

元隊長「!!」

魔法戦士「北の街は我々が制圧したのでござる。ここの司令官には死んでもらったでござる。」

元隊長「なんと!」

魔法戦士「一気にこの国を制圧し、

取り返す手はずは整っておるのでござるよ。

協力してほしいのでござる。」

元隊長「そのような事、にわかに信じられませんが・・・・」

魔法戦士「ここを仕切っていた召喚士には死んでもらったし、敵の幹部も

悉く討ち取ったのでござるよ。それゆえ我々はこのようにこの国に

こうやって堂々と進入できたのでござるよ。」

元隊長「なんと!」

魔法戦士「我々はもうすぐここを完全に制圧できる。そのとき協力してほしいでござるよ。」

元隊長「も、もちろんです!」

魔法戦士「敵に分からぬよう、皆に伝えるのでござる。」

元隊長「分かりました!早速!」

魔法戦士「慌てずでござるよ。」

魔法使い「貴方方は人数が少ないですね。元々もっと居たはずですが?」

元々この国の魔法兵、以下元魔法兵「この国を占領された折、生き残ったのが我々だけで、

皆死んでしまったので、これだけしか残っていません。」

魔法使い「そうですか。まあいいでしょう。合わせたい人が居ます。来なさい。」

元魔法兵「・・・・・」

魔法使い「ここですよ。」

元魔法兵「あ!貴方方はもしや!」ヒザマズキ

第三皇女、第四皇子「よく来てくださいました。」

元魔法兵「おおおおおお!皇女様、皇子様!生きておられたのですね!」

第三皇女「我々は北の街を取り返しました。もうすぐこの国も取り返せれます。

協力をしてほしいのです。」

元魔法兵「ですが、どうやって?」

第四皇子「今、武装している兵がここを取り囲んでいるであろう?

あれは皆我々の味方だ。」

元魔法兵「なんと!」

第四皇子「敵兵は何とかなるが、魔法兵はそうもいかぬ。少ない人数だが、

敵の魔法兵の動きを封じたい。」

第三皇女「幸い、この魔法使いもそうですが、今外で話をしている男も魔法の達人です。

この者達の補佐をしてほしい。」

元魔法兵「我々にできる事であればなんでもします!」

男「・・・・・であるからして、閣下は大変ご立腹である。」チラ

魔法使い・魔法戦士(準備完了)

男「ウン それよりも、お前たちにいいものを見せてやろう!」

男「契約に従い、我が命に従え!いでよ!ジン!」

ジン「このような兵の前で、どうした?」

男「向こうに居る魔法兵を残らずしとめてくれ!」

ジン「わかった。」サー

男「まだあるぞ!契約に従い、我が命に従え!ベヒモス!」

ヘビモス「・・・・・」

男「大丈夫だな?向こうの魔法兵だ。」

ヘビモス「コク」

男「行って来い!」

ヘビモス「ウガー」ドスドスドスドス

敵魔法兵’s「ギャーどういうこt」グボ グチャ ザク

敵魔法兵’s「なだあの精霊は!何故我々が襲われなk」ゴボロゲ

ジン「・・・・・」スー

ヘビモス「グガー」グシャグシャモグモグ

敵魔法兵’sだったもの「」


男「という訳で、お前らの魔法兵には死んでもらった!」

敵兵’s「どういう事だ!味方じゃないのか?」

男「それはな!」ミギテアゲ

男「こういう事さ!」

味方兵’s シャキン

敵兵’s「はめられた!しかも向こうは武装してるぞ!」

敵兵’s「我々は丸腰だ!どういう事なんだ!」

元隊長「この国は我々が取り戻したっていう事さ!」

敵兵’s「なんだとー!」

魔法戦士「素直に負けを認め、おとなしくするでござる。」

魔法使い「頼みの魔法兵は、全滅いたしましたわ。」

敵兵’s「げえええ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・



程なくして、城を制圧した一同は、

周りに展開していた作戦も上手くいき、この国を取り戻した。


本日はここまでです。

風邪ひいていて、体調不良で更新してませんでした。

寝れずに常に寝不足状態だった事もあり、一週間ほったらかしになりました。

今から更新です。

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・

・・



一ヵ月後

女勇者「ふう、終わったよ。」

シスター「女勇者様、お疲れ様でした。」

女勇者「様ってやめてよ。」

シスター「ふふ。こればかりは何度言われてもなおせませんよ。

何せ修道院で様づけする習慣が完全に身についてしまいましたからね。」

女勇者「・・・・・・・・」

魔法戦士「まあ、気にしない事でござるな。最近は、魔物が攻めてくるのも少なくなりもうした。」

シスター「それは何よりですね。」

女勇者「魔法使いは?」

シスター「いつもの所ですよ。」

女勇者「そっか。ちょっと魔法使いの所に行ってくる。」

魔法戦士「拙者は皇子と皇女の所に報告に行ってくるでござる。」

シスター「はい。」

魔法戦士「シスター殿、無理はなさらぬよう。」

シスター「私はただここに居るだけですもの。何も疲れるような事は。」

魔法戦士「・・・・・・・・そういうのがなかなかできる事では無いと思うのでござるよ。

では行ってくるでござる。」

シスター「はい、行ってらっしゃいませ。」

シスター(男様・・・・・・・・・私がそばに居ますからね。)

男「・・・・・・・・・・・」

シスター(ゆっくり休んで下さいね・・・・・・・)

男「・・・・・・・・・・・」

シスター(男様とおしゃべりしたいですが・・・・・・)

男「・・・・・・・・・・・」

シスター(こうしてそばに居られるだけで、私は幸せですよ・・・・)

男「・・・・・・・・・・・」ガサッ

シスター「!!男様?」

男「ウウウ・・・・」

シスター「男様!気が付かれましたか?」

男「ウ・・・・・ウウウアアアアア」

シスター「男様、しっかり!」

男「・・・・・・・・!」

シスター「男様、シスターです。分かりますか?」

男「・・・・・・シスター?ああ、わかる・・・・・・・」

シスター「よかった・・・・・・・」ポロポロ

男「・・・・・・・・シスター・・・・・・・・何故泣いてるんだ・・・・・・・」

シスター「だって・・・グスッ・・・男様が・・・・グスッ・・・このまま戻ってこないのではないかと・・・グスッ」

男「俺は何処にも行かないよ・・・」

シスター「男様・・・・・」

しばらくして


ドカッ!

魔法戦士「男殿!」

男「やあ、魔法戦士。血相変えてどうしたんだ?」

魔法戦士「よかった・・・・・・もう無理なのではないかと、シスター殿以外は半ば諦めていた所でござるよ。」

男「俺はちゃんとこうして生きてる。」

ドカ!

女勇者「男!」

男「女勇者まで・・・・・」

女勇者「うわーん男の馬鹿あ。心配かけさせて・・・・・うわーん・・・・・」

男「色々すまなかったな。」

バタン!

魔法使い「男が目を覚ましたんですって!」

男「やあ、魔法使い。相変わらずだな。」

魔法使い「何よ!心配したんだから!でも、戻ってきてくれてうれしいですわ。」

男「みんなそろったな・・・・シスターに聞こうとも思ったんだが、

みんなが揃ってから聞いたほうがいいと思ってな。俺はどうしてたんだ?」

シスター「簡単に言うと、男様は魔王郡の幹部と戦った時、敵の最後の攻撃を1人で受けて、

その後3週間ほど目を覚まさなかったのです。」

男「・・・・・・・・覚えてないな・・・・・」


一旦ここまでです。

ちょっと風邪が中々治らないせいで更新できてません。

申し訳ありません。今から少し投下します。




首都奪還から1週間がたった頃

パンパンパンパンハアハアハアハア

閣下「女、いい加減余の物になれ。」

女「・・・・・」

パンパンパンパンパコパコ

閣下「うっ!膣に出すぞ!」ドピュドピュ ハアハアハアハア
女「・・・・・」ドサッ

閣下「相変わらずダンマリか。いい加減そのだんまりにも飽きたぞ。」

閣下「どうだ、元勇者達!堪能したか?」

元勇者達「・・・・・」
側近「閣下、失礼します。」

閣下「久しぶりだな、側近よ。あれから1週間がたったが、一体どうなっておるのだ?」

側近「申し訳ありません。各方面の司令官を同時に送ったのですが、連絡がありません。」

側近「つまり、北の街は奪還された可能性が高いです。」

閣下「・・・・・」

側近「3人から何の連絡もないというのは、普通あり得ないので、恐らくは3人とも討ち取られたかと。」

閣下「役立たずめ!」ドゴッ

閣下「余がこの城から動けれたらこんな事にはならぬと言うのに!」ドカ

側近「申し訳ありません。」

閣下「で、何もわからずじまいか?」

側近「報告が無い以上、推測するしかありません。」

閣下「もう一度誰かを行かせよ!」

側近「・・・・・では、私が行って参ります。」
閣下「何ぃ?そなたが行ってしまえば、誰がこの城の管理をするのだ!」

側近「私の部下がおります。」

閣下「あーあいつらかーまあよい、行って参れ!」

側近「必ず戻ってて参ります。」

側近の部屋


側近「今から北の街と、その前に首都にいってくる。」

側近「留守にする間、閣下の事を頼んだぞ。」


???「わかったよ~いってら~」フリフリ

側近「・・・・・」

首都付近


側近(まさかとは思いましたか・・・首都が奪還されている・・・)

側近(何があったのか・・・旅人に扮して中に入るしかなさそうですね・・・)

側近(新たに出現した勇者の仕業ですか・・・)

同じ頃、勇者パーティー

男「城の地下に牢獄が?」

魔法戦士「今まで気がつかなかったようでござるが、魔王軍が城の地下に作っていたようでござる。」

魔法使い「誰か居たのかしら?」

魔法戦士「これから見に行くようでござる。」

女勇者「行ってみよう!」

シスター「誰か有力者が幽閉されているのでしょうか?」




ここまで。ミスすいません。

お待たせしてしまいました。風邪が治ったと思い油断していたら、ぶり返してしまいました。

今から更新します。




城の地下

男「足元に気をつけろ。段がある。」

シスター「ありがとうございます。所で男様、体調はよいのですか?

まだ休んでいたほうが良いと思うのですが。」

男「大丈夫だよ。何故か以前にも増して調子が良いんだ。」

シスター「しかし、一ヶ月も寝たきりだったのですよ?それがたった一日で歩けるようになるなんて、

少しおかしいです。」

女勇者「シスターの言うとおりだよ。普通、筋力が元に戻るのに一週間は掛かるよ。」

魔法戦士「拙者も女勇者殿の意見に賛同するでござる。

一体男殿の身体はどうなっているでござるか?心配でござるよ。」

男「まあそう言うなよ。この通り元気になったんだから良いじゃないか・・・・」

シスター「そうは言っても、以前の魔法を使った後の昏睡の件といい、

男様は何か普通ではない特別な力があるのでは?と思ってしまいます。」

男「神に選ばれた存在ってか?ははは、そんな訳はないか・・・・って魔法使い、どうした?」

魔法使い「男はきちんと調べてもらった方が良いのではないかしら?

まあ、その件は置いておいて、今はこの地下に集中しないと。」

魔法使い「扉の向こうに力を感じます。引き締めておいたほうが良いのではないかしら?」

ここまで無口な案内人「皆様、そろそろ扉に到着です。」

男「すまんな。で、城を落としてから一月、ここには誰も出入りしていないのか?」

案内人「はい、扉からは誰も出入りしていないと思います。」

魔法使い「では、何故ここが牢獄だと?」

案内人「はい、皇女様がおっしゃるには、国の主だった有力者は殺されたが、

まだ行方のわかっていない大臣等が居るようで、おそらくどこかに幽閉されているだろうと

仰っていて、幽閉されているなら城の構造上地下しかない、と。」

シスター「しかし、一月も経っていれば、中に人が居たとして、食料、水が無ければ

生きていくのは難しいのではないでしょうか・・・・・」

魔法戦士「想像したくはないでござるよ。」

案内人「それは私にはわかりません。あ、ここです。」

男「閉まっているな・・・・・開くのか?」

案内人「生憎鍵が掛かっているようで開けれないのです。」

女勇者「無理やり開ける?」

魔法使い「どうやって?武器で扉を壊すか、魔法で開けるしかなさそうですわね。」

男「どれ、試してみよう。この模様は何だ?」サワリサワリ

魔法使い「其処には魔力が感じるわ。」

男「どれ、ちょっと魔力を流してみるか・・・・魔力放出っと。」

シスター「大丈夫でしょうか?」

魔法使い「まあ、変わった事があれば止めればよいのではないかしら?案内人さん、ここは開けれなかったのですよね?」

案内人「はい、仰るとおりです。この扉には鍵穴も無く、掴む所も無いので、おもいっきりハンマーで叩いたりもしたのですがビクともせず。」

魔法使い「ありがとう。って、あ男、止めて!何か光ってますわ。」

男「えっ!わかった。止めr・・・・・」プシュー

女勇者「あ、開いた・・・・・」

男「うわー」ドテッ

シスター「男様、しっかり!」

男「あ、ありがとう。まさか開くとは。」

魔法戦士「気をつけるでござる。中から光が発せられているでござる。」

男「案内人、皇女達にここが開いたと伝えに行ってくれないか?このまま中に入ってみる。」

案内人「えっ?中に入っちゃうんですか?」

男「そのつもりだ。では、頼む。」

案内人「かしこまりました。では行ってきます。」

案内人(一緒に入れって言われたらどうしようかと思っちゃったよドキドキ早く知らせに行こ)

魔法使い「全員で行くのかしら?」

魔法戦士「何があるか判らないでござる。全員で行ったほうがよさそうでござるな。」

シスター「何か研究施設なのでしょうか?かなり綺麗な壁と明かりですが?」

女勇者「こんな地下に何だろうね?床も綺麗だよ。」

男「とにかく入ってみよう。」

地下牢?の中

カツン カツン カツン カツン

男「やけに響くな。それになんだこの明かりは?」

シスター「何か天井に発効する物が付いていますね。」

魔法使い「ああ、これは魔石ね、きっと。」

魔法戦士「魔石でござるか。」

魔法使い「あの鉱山にはこうやって光る石もあるのよ。ただ、加工しないと発光はいたしませんけど。」

女勇者「魔石って便利なんだね。」

男「だからなのか?魔王がこの国を攻め落としたのは?」

魔法使い「その可能性は否定できないわね。」

シスター「ちょっと待ってください。其処に透明な壁があります。」

男「ガラスの扉か?」コンコン プシュー

男「うぉ!また勝手に開いたぞ。」

シスター「気をつけましょう、男様。この先何があるのかわかりませんし。」

透明な扉?の先


ソロソロショクリョウガナクナルンダガ、ダレカトッテキテクレナイカシラ?

イヤヨメンドクサイ アンタガイケバイイジャナイ ハラヘッター ナンデショクリョウダレモモッテキテクレナインダ?モウヒトツキタツゾ

魔法戦士「誰か居るようでござるな。なにやら話し声が聞こえてくるようでござるよ。」シャキン

男「ここは牢獄ではなく、魔石か何かの研究施設って所か?」シャキン

女勇者「どちらにしても、声をかけて確認する必要があるみたい。」シャキン



すいません、ここまでです。子供が起きちゃって・・・・・

おまたせしてしまいました。


>>756ですが、時間がずれてしまっているミスしてました。

首都奪還から一ヶ月後、です。

魔王の側近は首都奪還から一週間後に首都に入り、勇者パーティーと戦った・・・この戦いは詳しくは記載してませんが・・・

その後の側近は後で記載します。


それでは続きです。


???「あれ?誰か来たんじやないですかね?」
????「本当か?やっと来たな!おーい、今まで何やってたんだ?もう食糧がないんじゃ、早くくれ!」

男「誰かいるな。」ヒソヒソ

魔法戦士「確かに。」ヒソヒソ

シスター「どうしますか?」

男「剣を後ろに隠して、前へ出よう。」ヒソヒソ

魔法使い「私はいつでも魔法使えますわ。」ヒソヒソ

女勇者「いつでもいいよ。」ヒソヒソ

????「遅かったじゃないか、ってお前ら誰じゃ?見ない顔だが?」

男「あんたこそ誰だ?」
????「ここへ来るのは初めてか?わしがここの責任者じゃよ。はゅう食べ物寄越せ。」

???「所長、なにか様子が変ですよ。」

????改め所長「おい、いつもの奴等はどうした?」

男「なあ、こかの上の首都は魔王軍から北の国が奪還したんだが、あんたらは魔王軍の手下か?」

???「あ、あ?!どういう事?閣下を魔王と呼ぶな!」

魔法戦士「敵でござるな。」シャキン

男「俺達は勇者パーティーだ。魔王軍とは敵対している。」シャキン

男「大人しく降伏してもらおうか。」

所長「何だと!敵に奪還されたのか。おい助手、どうしたらよい?」

???改め助手「この人数じゃ勝てないですよ、従った方がよさそうですよ。」

所長「仕方ないのう。我々は研究者であって、戦いには向いてないからのう。」

男「賢い選択だな。ここは何なんだ?」

所長「魔石の研究施設じゃよ。」

魔法使い「こんな地下に?」

所長「それは知らんかな。何せ、我らが造った訳ではないからのう。」

シスター「どういう事ですか?」

所長「これはこれは別嬪さん。この国に前からあったんじゃよ。」チラ

助手「我々は元々本国で研究してたんですが、閣下にここで研究するように言われてきたんです。」チラ


こまでです。

おつー
幾つか世界観について質問を
魔王軍には占領された街の人間も兵士として徴用しているみたいですが魔王の国本国にも多くの普通の人が居住していて、魔王に忠誠を誓って従軍しているのでしょうか?
勇者一行は外見だけでは敵か味方か判断できていないようですし
またそうであれば魔王側の人間は亜人や魔物とどういった関係なのかも気になります
長文失礼しました

ご無沙汰してしまいました。色々あって暫らく更新できませんでした。
今日はちょこっと更新、後は日曜の夜か月曜の明け方に更新です。

>>595
魔王の本国ですが、人間は殆ど居ません。
今回は前もって人間の領土を奪っていたたため、北の国へは前もって奪っていた国で雇った傭兵を中心とした軍隊で攻めてます。
亜人は人間の住む領土にはあまり居ません。亜人が人間の領土に行く事は珍しい、と考えて下さい。

では、少し投下します。


所長「よければこの研究所の成果を見てみるかね?」チラ

助手「ドアの向こうにあるのですが、案内しますよ?」チラ

男「・・・・・・・・・」

シスター「男様、どうしますか?」

男「怪しいな・・・・・・ドアの向こうに何か居るんじゃないか?」

所長「ドキッそそそそんな事はないですぞ。」アセアセ

男「まあ、いい。万が一何か戦闘になるような事があれば、真っ先にお前らをを仕留めるだけだ。」

助手「ひいいい!そんな物騒な事は言わないで下さいよ。」ドキドキ

魔法戦士「おぬしら、怪しすぎるでござるよ。」ガチャン

勇者「信用はしないけど、案内して。」

所長「はい、こちらです。ついて来て下さい。」

魔法使い「本当にこのまま着いて行くの?大丈夫かしら?」

魔法戦士「その時はその時でござる。」

男「敵が出てくればあの二人を締め上げるだけさ。」

助手「あ、このドアです。今開けますからちょっと待って下さい。」

ドアオープン

所長「ささ、こちらです。」

男「ここは暗いな。」

助手「あ、消えてる。ちょっと待って下さい。明かりを点けてきます。」

所長「暗いから足元に気をつけるんじゃぞ。」チラ

助手「わかってますって。」チラ

一同「・・・・・・・・・・」

助手「点けますよ。」ガチャ ウウィ------------ン ガコン ゴゴオゴゴゴゴ

シスター「男様、何かいます!」

魔法使い「急に魔力が上がったようですわ。」

勇者「罠?」

魔法戦士「・・・・・・・」

所長「これが我々の研究成果の一つ、ゴーレムですよ。」

ゴーレム・・・・・・・グウォーーーン

魔法戦士「なんとゴーレムでござるか!」

所長「折角ですからゴーレムと遊んで下さいよ!」ダッシュ ウハハッハハ

助手「ポチッとな。」

所長「ゴーレムよ、侵入者を抹殺せよ。」

ゴーレム「シンニュウシャヲ ハイジョ シマス」ゴカゴカドカドカ

男「お前ら、覚悟しとけよ。」

所長「何の事やら。ゴーレムは強いですぞ。わっはっはっは・・・・・」

男「皆、戦うぞ。」

シスター「分かりました。結界魔法!」

魔法使い「私も最初から全力でいきますわ。ロッドよ!ライトニングとアイスストームを同時に放て!」

魔法戦士「勇者殿、足を狙ってみるでござる。援護を。」ダダダダ

女勇者「わかったわ。」




すいません、先ほどまで女勇者を勇者と記載してました。あと、今回はここまでです。

ゴーレム「ターゲットカクニン、コウゲキK」ガーガガガガガー

魔法使い「あらら?簡単に凍っちゃいましたわ!見掛け倒しですか・・・・」

ゴーレム「コ ガー ウ ギー ゲキ ガガー カイS 」プスプス

魔法戦士「今でござる!」ドゴッ

女勇者「私も!えい!」ドカッ

ゴーレム「」ドスーン

男「あれ?俺いらね?」

シスター「そのようですね、男様。魔法使い様と、魔法戦士様と、女勇者様で、倒してしまいましたね。」

所長「そ、そんな!話が違う!これ!しっかりせい!ゴーレム!」

ゴーレム「」

助手「しょ、所長!どどどどどどどうします?」

所長「どうするってそりゃ・・・・・」

男「まあ、こうなるわな。」捕獲×所長&助手

所長&助手「命だけは!お助けを~!」

暫らくして・・・・・

男「で、本当は何があるんだ?この奥に?ゴーレムに守らせていたぐらいだから、何かあるんだろ?」

所長「うぐ!そ、それは・・・・・」

助手「言いますから助けて下さい!」

シスター「え、えっと・・・・・では、教えていただけますか?」ニコッ

助手「は、はい!」カオマッカ

所長「こ、これ!」

魔法使い「貴方は少し黙っていた方がいいようですわね。」ウフフ

所長「ひいいい」ガクブル

魔法戦士「一体何をしたのでござろうか・・・・」

女勇者「じゃあ教えて。」

助手「は、はい!こ、この施設は、魔石の研究施設でして、しかし、他所ではやっていない事を研究しているのですが・・・・・」

一同「・・・・・」

所長「いや、良い、わしがしゃべろう。ここではな、魔石を使った飛行船の研究をしておったのじゃよ。」

男「飛行船?」

所長「そうじゃ。魔石は色々使えるのじゃが、それはあくまで範囲が小さい。それを、大きな物に作用させようと研究しておったのじゃ。」

所長「まあ、あらかた北の国の者が完成真近かまで進めておったようじゃが。」

シスター「では、あなた方がここを占拠するまでここに居た研究をされていた人々は何処へ?」

所長「ああ、この奥に監禁しておるよ。」

一同「!!」

所長「何を驚いておるんじゃ?あやつらが居なくなればこの研究は上手くいかぬのでな。」

魔法使い「監禁している人達を解放してほしいわね。」

女勇者「連れていって。」

所長「いや、それは・・・・・」

魔法戦士「何か反対する理由があるでござるか?」シャキン

所長「い、いや、滅相もない。今開けるよ。」

男「さっきみたいな事があれば、どうなるか分かるよね?」シャキン

所長「わ、わかっておるわ!ではついて来てくれ。」

奥の部屋

所長「ここじゃよ・・・・」

北の国の研究者A「何度来ても手伝わないぞ!」

北の国の研究者B「今度は武装兵を連れてきたのか?何する気だ?」

一同「・・・・・」

所長「この者たちがそうじゃ。ちなみに、ひどい扱いはしていないつもりじゃ。」

シスター「では、この方たちを解放して下さい。」

助手「は、はい!」ガチャガチャ

北の国の研究者達「!!!」

????「どういう事ですか?我々をどうするのですか?」

男「ああ、あんたらは俺たちを知らないよな。俺たちは勇者パーティ。

ここは我々が奪還したので、ここも制圧しに来たら、

あんたらが居たと言う訳さ。」

????「我々は解放されるのですか?」

シスター「はい。上には第三皇女様、第四皇子様を始め、北の国の方々が

この国を取り戻したのです。」

????「なんと!弟達が生きているのですか?」

北の国の研究者A「それはまことですか!それはようございました!殿下、耐えた甲斐がありましたな。」

????「諦めずに皆もよく秘密を守ってくれた。礼を言う。」

シスター「殿下?ひょっとして第二皇子様ではありませんか?」

????「?私をを知っているのですか??あ、ひょっとしてシスターではありませんか?

お久しぶりですね、確かに私は第二皇子です。」

魔法使い「えっ!王族は第3皇女様と第四皇子様以外は、

皆死んだと聞かされておりましたけど?」

????改め第二皇子「ああ、私は戦場にはいなかったのですよ、お嬢さん。」

魔法使い「私はお嬢さんではなく、魔法使いという名前がありますのよ。」

第二皇子「それはすまない、魔法使いさん。」

シスター「私も第二皇子様が生きているというのは驚きです。

王族は悉く討ち取られたと聞いていましたので。」

第二皇子「ああ、私は、この施設の責任者だったのですよ、シスター殿。

先ほどは驚いて呼び捨てにしてしまい申し訳なかったですね。」

シスター「お気になさらず。」

魔法使い「え?でも、よく生かしてくれてましたね、魔王軍が。」

第二皇子「ああ、それに関してはね、黙っていたのですよ、王族であるというのを。

私は開くまでこの施設の責任者。というよりここの研究の中心者というべきか。」

女勇者「王族が研究していたの?あ、私は女勇者といいます。」

第二皇子「初めまして、女勇者殿。皆さんは魔石の重要性をご存知でしょうか?」

魔法戦士「魔石はいろいろな事ができる貴重な石でござるな。

魔王軍はそれが目当てでこの国を攻めたと認識しているでござる。」

男「しかし、それでわざわざ王族が研究をするのか?」

第二皇子「ああ、普通の研究ならわざわざ、王族がしないのですよ。」

第二皇子「特殊な研究でね、魔石に関しては国が管理をしていてね、

我々の国では重要な研究は王族が代々取り仕切ってきたのですよ。」

シスター「わたくし、第二皇子様には一度しかお会いしたことがなかったのですが、

そのような事は知りませんでした。」

第二皇子「国家の最重要機密の一つだからね。代々王族でのみ引き継いできたのですよ。」

魔法使い「では何故、第二皇子様が?この国には他にも沢山の王族の方が

いらっしゃったはずですが。」

第二皇子「基本的に第一皇子・・・・・兄は跡取りですから、このような研究は次男坊と相場が決まっているのですよ。」

第二皇子「まあ、そのお陰で私は生き残れたのですが。で、やはり父上、母上、兄様、

姉様、妹は皆死んだのですか?」

シスター「残念ながら・・・・・第三皇女様と第四皇子様を除いて皆お亡くなりに。」

第二皇子「そうか、それは残念だ・・・・・ここの所長から聞かされてはいたのだが、

心の何処かで皆生きていると思いたかったので・・・残念だ・・・・・」

魔法戦士「その話はここまでで、一度上に戻ってはいかがでござろうか?」

男「そうだな、第二皇子が生きていたと知ったら皆も喜ぶだろうし。」

第二皇子「そうですね。一度上に行きましょう。皆、一度上に戻るぞ。」



ここまでです。

お待たせしてしまってます。

なかなか娘の風邪(気管支炎)が治らず、ネットにかじりつてけないもので。

少し更新します。



地上

第二皇子「久しぶりの地上は良いものですね。」

北の国の研究者A・以下研A「はい。我々は中々研究所から出してもらえないので、日光が眩しいです。」

研B「我々は見た目モヤシですしハハハ」

第二皇子「それよりも、たらふく食べたいと思わないかい?」

研A・B「グゥゥ」

第二皇子「うんうん、体は正直だ。お、来たな。」

ダダダダダダ

第三皇女「兄上!兄上!」

第四皇子「兄様!」

第二皇子「やあ、二人とも。元気そうで何よりだ。」

第三皇女「兄上、よくぞご無事で。王族は私たち二人以外は、死んだと思っていましたので、あ、あぅぅポロボロ」

第二皇子「僕はこの通り生きてるよ。」


このあと暫くは感動の再会が続いた。


???「成程。王族があんなに生きているとはね。いいこと聞いた。」

皆から見えない場所からこのうよな視線があるとはまだ誰も気がついていなかった。


今日はここまでです。

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