『裏切り者ベルトルト・フーバーに死を』(23)

エレン……
起きて……起きて……


エレン「んー……」

ペトラ「エレン!起きて!」

エレン「んー……?ミカサぁ……?」

ペトラ「なに寝ぼけてるの!ペトラよ!」

エレン「ふぇ……ペトラさん……?」

ペトラ「大変なの!今すぐ起きて!」

エレン「えぇ……まだ日も昇ってないじゃないですかぁ……」

ペトラ「人が殺されたの!!」

エレン「ふぁ……?」

ペトラ「あなたの同期のベルトルト・フーバーって子よ!!」

(※ 以下、ネタバレ注意)



ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン「ライナー!」

ライナー「……! エレン!」

エレン「ライナー!一体何が……」


スッ


ライナー「あれだ……見てみろ」

エレン「!!!」

『裏切り者ベルトルト・フーバーに死を』




エレン「な……血文字!?」

ライナー「……深夜の見回りだった上官方が見つけたらしい」

ライナー「宿舎の壁一面に……ベットリだ」

エレン「そ、それで!?ベルトルトは!!」

ライナー「姿が見えない……どこにもいないんだ……」

エレン「そんな……!」



コニー「おいおい……何だよこれ……」

ジャン「冗談にしちゃ悪趣味すぎるだろ……」

クリスタ「ユミル、どうしたの!?顔色が……」

ユミル「うっせえ!余計な心配すんな!」

サシャ「ベルトルト!ベルトルトは本当にいないんですか!?」

エレン「……っ」

エレン(みんなも混乱してやがる……)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン(ん……?)


エレン「……っ」

エレン(みんなも混乱してやがる……)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


アニ「……」



エレン(アニ?なんで憲兵団のあいつがここに……)

これは怖いな……

エレン「……っ」

エレン(みんなも混乱してやがる……)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン(ん……?)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


アニ「……」



エレン(アニ?なんで憲兵団のあいつがここに……)

アルミン「エレン!!」


エレン「!」

エレン「アルミン!ミカサ!」

アルミン「よかった!無事だったんだね!」

エレン「は?なんで俺の心配なんか……」

ミカサ「エレン!!」

エレン「!」ビクッ

ミカサ「……!」

エレン「な、何だよ……怖い顔しやがって」

ミカサ「エレン……心配しなくていい」

ミカサ「エレンは私が必ず守る」

エレン「は……?」

エルヴィン「皆静粛に!」


ピタッ


アルミン「あっ……」

エレン「エルヴィン団長!」

エルヴィン「あとは我々が捜査をする!」

エルヴィン「君たちは沙汰があるまで宿舎で待機せよ!」

ジャン「しかし……!」

エルヴィン「命令だ!従え!」

ジャン「……!は、はっ!」

ペトラ「エレン、私たちも戻るよ」

エレン「は、はい」


ライナー「……」

エレン「おいライナー、お前も早く……」

ライナー「……てやる」

エレン「えっ……?」

ライナー「許さない……絶対に……」

エレン「お、おい!まだ死んだと決まったわけじゃ……」

ライナー「俺がこの手で見つけ出して……」

ライナー「必ず殺してやる……!!」

エレン「!」ビクッ

~半日後~


エルヴィン「……ミケ、どうだった」

ミケ「宿舎や訓練場はあらかた調べたが、死体は出なかった」

エルヴィン「そうか……ハンジは?」

ハンジ「血文字を調べた結果……ベルトルト・フーバーの血液の型と一致したよ」

ミケ「……」

ハンジ「ベルトルトのものだと断定は出来ないけど、その可能性はあると思う」

エルヴィン「なるほど……よくわかった」

リヴァイ「んで?」

ハンジ「?」

リヴァイ「部下を集めずにわざわざこのメンツで報告会ってのは……
何か意図があるんだろ?」

エルヴィン「ああ」

ミケ「……? 何かわかったのか?」

エルヴィン「まだ仮説の段階だが……順を追って説明する」

期待

エルヴィン「……あの血文字を見て、お前たちもピンと来ただろう?」

ミケ「……ああ」

ハンジ「あの『裏切り者』ってフレーズね」

エルヴィン「およそ10日後に控えていた壁外調査の真の目的は、
我々人類の中にいる『敵』を探しだすことだった」

エルヴィン「もっとも、それも今回の件で延期せざるを
得ないだろうが……」

リヴァイ「……なるほど、タイミングが良すぎるってわけか」

エルヴィン「そうだ。おそらくこの事件、そう単純なものではない」

エルヴィン「私が立てた仮説は3つある」

ハンジ「……」

エルヴィン「一つ目は、何者かがベルトルト・フーバーが『敵』で
あると�・勘違い�・し、彼を監禁もしくは殺害した……というものだ」

ミケ「勘違い?」

エルヴィン「彼が無実だった場合の過程だよ」

エルヴィン「犯人は独自の調査でベルトルトが『敵』であると誤解し、
犯行に及んだ」

ふとハリポタの2作目が頭をよぎった
期待

ミケ「しかし、『敵』の存在を認識しているのは我々調査兵団の中でも……」

ハンジ「……なるほど、だからこのメンツってわけね」

エルヴィン「そうだ。私は今回の壁外調査において、五年以上前から
兵団に所属しているかどうかで線引きをした」

リヴァイ「超大型と鎧の巨人が現れたのが五年前だからな」

エルヴィン「ああ。そして私は今回の作戦で、5年以上前のメンバーに
『敵』の存在を示唆した」

ハンジ「それを受けた誰かが、今回の犯行に及んだと……」

エルヴィン「その通り。だから今回は彼らを呼ぶわけにはいかない。
犯行の晩に会議に参加していたメンツだけが、唯一潔白であるとわかるからな」

ミケ「……それが俺たちってわけか」

エルヴィン「もちろん、五年前のメンバー以外の犯行であることも考えられる」

エルヴィン「一つ目の仮説は以上だ」

リヴァイ「……」

エルヴィン「次に、二つ目の仮説だが……始めに断っておく」

ハンジ「?」

エルヴィン「次の二つの仮説は、ベルトルト・フーバーが有罪……
すなわち我々が探していた『敵』である場合のものだ。そこを念頭に置いてくれ」

ミケ「……」

エルヴィン「二つ目は……これはベルトルトの自作自演である、というものだ」

ハンジ「自作自演……?」

リヴァイ「つまり、ベルトルトが自分の血であれを書いてどっかに隠れてる
ってことか?」

エルヴィン「そうだ。そうすれば血液型が一致したことにも筋が通る。
それに巨人化能力者は、あれくらいの出血でも死なないだろう」

ミケ「でも何のために……」

エルヴィン「問題はそこだ。ベルトルトが『敵』だとするなら、わざわざ
自分でそんなことをするメリットがない」

エルヴィン「不用意に怪しまれ、今回の壁外調査も先延ばしになるからな」

リヴァイ「……」

エルヴィン「だからまぁ、私はこの線は低いと見ている」

エルヴィン「他にちゃんとした目的があるなら話は別だが……」

ミステリやね

ss速報vipに移動して書いてるでこの1ちゃん

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スレタイ同じだから自分でどうぞ

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