バルクホルン「あらゆる擬音を口に出してしまう奇病?」 (8)

坂本「奇病というか、つい先日スオムス辺りで発見された妙な症状だ。原因はわかっていないらしい」

芳佳「擬音っていうと、歩くときのコツコツとか、食器が触れあうカチャカチャとかいう音ですよね?」

バルクホルン「それが口から出てくるのか……どんな症状だ」

ハルトマン「精神病じゃないの? 強迫性障害みたいな」

坂本「よもやこのロマーニャまで影響があるとは思えんが、一応みんなの耳に入れておこうと思ってな」

ペリーヌ「そんな病に犯された日には、二度と部屋から出られないでしょうね」

バルクホルン「私はウイルスにも精神病にも無縁だが、ハルトマンは身の回りが不潔なせいで抵抗力が落ちているだろうからな。気を付けろよ」

ハルトマン「はいはい」



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―翌朝―

バルクホルン「……」

バルクホルン「むくっ」

バルクホルン「ぐぐっ(伸び)……ふう、今朝もよく晴れたな」

バルクホルン「おい、ハルトマン。朝だぞ」

ハルトマン「……」スヤスヤ

バルクホルン「……この時間帯は、起こす努力をするだけ無駄か。身支度をしておこう」

バルクホルン「ガチャッ、バタン」

―手洗い―

バルクホルン「ガチャッ」

バルクホルン「む、宮藤」

芳佳「バルクホルンさん。おはようございます」

バルクホルン「おはよう。今朝は宮藤が食事を作ってくれるのか」

バルクホルン「きゅっきゅっ(蛇口)」

芳佳「? はい、季節の変わり目なので、風邪予防になるものを」

バルクホルン「それは楽しみだ。じゃああああ……ばしゃばしゃばしゃ」

芳佳「っ!?」

バルクホルン「ぷはっ。ごしごし」

芳佳「ちょ……」

バルクホルン「きゅっきゅっ……ん、どうかしたか?」

芳佳「……な、なんでもありません」

―バルクホルンとハルトマンの部屋―

バルクホルン「ガチャ」

ハルトマン「ねむ……」

バルクホルン「バタン。珍しく早起きだな、ハルトマン?」

ハルトマン「今日は出掛ける用事があるんだよ。言ってなかったっけ」

バルクホルン「そうだったか。羽目を外し過ぎるなよ」

ハルトマン「分かってるよ」

バルクホルン「……まさか、その服で外に出るんじゃないだろうな」

ハルトマン「悪いのか?」

バルクホルン「悪いに決まってるだろ! そんなくたびれた服じゃみっともない。何かないのか」

ハルトマン「別に恥ずかしくないし」

バルクホルン「がさがさ……ごそごそ……ええい、どうしたらこんなに散らかるんだ! ぽいっ」

ハルトマン「ん?」

バルクホルン「がらっ。くそ、箪笥の中に服が1着も無いってどういうことだ」

バルクホルン「ぬるっ、うわぁ! なんだこれは!? このぬめりはなんなんだハルトマン! ぬるぬるぬるぬる」

ハルトマン「んんん? トゥルーデ、どうかしたの?」

バルクホルン「どうもこうもあるか! 見ろこれを! ベビーローションが思いっきりぶちまけられているぞ! べたべたぬるぬる」

ハルトマン「???」

バルクホルン「聞いてるのか? はぁ、どうも洗濯済みの服が無いな。宮藤にでも借りるか……」

ハルトマン「いや……服はついでに買ってくるよ」

バルクホルン「うむ……まあそれでもいい。ところで手を拭きたいんだがタオルか何かあるか? きょろきょろ」

ハルトマン「はい……これ」

バルクホルン「すまんな。ふきふき……あとであのローションだけでもぬぐっておけよ。ごしごし」

ハルトマン「ていうかトゥルーデさぁ……さっきから何言ってるの?」

バルクホルン「何言ってるのって……私はお前のためを思ってだな!」

ハルトマン「そっちじゃないよ。がさがさとかぬるぬるとか、擬音が口から出てるんだけど。子どもみたい」

バルクホルン「うん? 何のことだ? さあ、支度が終わったら朝食を食べに行こう」

ハルトマン「……」

今はここまで
そこそこ時間かかったわりに5レス分しか書けなかった

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