女上司「人肌恋しい季節だな」男部下「もう夏ですよ」(64)

女上司(以下女)「夏だからこそだよ」

男部下(以下男)「夏だからですか」

女「夏祭りだとかバーベキューだとか、イベントが目白押しだろ」

男「一緒に行く相手は?」

女「それを言うな」

女「やっぱり祭りはいいな」

男「祭りですか」

女「こちとらちゃきちゃきの江戸っ子だからな、祭囃子を聞くと思わず脚が進むよ」

男「出身九州でしたよね」

女「それを言うな」

男「思わず脚が進むとか、年齢考えましょうよ」

女「それも言うな」

女「やっぱり祭と言えば出店だよな」

男「出店ですか」

女「焼きとうもろこし、焼きそば、お好み焼き、はし巻き、たこ焼き、りんご飴、冷やしパイン…他にもあるが挙げたらキリがないな」

男「食べ物しかないですね」

女「いいだろ別に」

男「太りますよ」

女「それを言うな」

期待

>>4
ありがとうございます
ちまちまと書いていくんで気長に待っててもらえればうれしいです

女「はし巻きとお好み焼きってなにが違うんだろうな」

男「違いですか」

女「はしに巻いてるかどうかしか違いがないと思わないか?」

男「確かにそうですね」

女「私ははし巻きが好きだな」

男「なにゆえ」

女「まぁ屋台限定ってのもあるが、単純に食べやすいだろ」

男「そういうこと気にするんですね」

女「私はまだ女を捨ててないぞ」

女「しかしあれだな、やはり人肌が恋しいな」

男「そんなこと言われましても」

女「釣れないな」

男「僕は魚じゃありませんので」

女「君のことを魚だと思ったことはないよ」

女「やはり祭りとは誰かと回ってこそだと思うんだよ」

男「一人で回ってる人とか見たことないですよ」

女「…だ、だよなー」

男「えっ」

男「なんですか今の間は」

女「ええいうるさい!仕事に集中しろ!」

男「こんな時だけ上司風吹かされましても」

女「うるさい!いいから仕事だ仕事!」

男「仕事してれば寂しいの忘れられますもんねー」

女「それを言うな!」

女「」ブツブツ

男(あー、拗ねちゃったかー)カタカタ

女「どうせ私は喪女だよ…」ブツブツ

男(こういうとこ子供っぽいんだよなー…そこが可愛いんですけど)

男「女さーん」カタカタ

女「…なんだ…」グジグジ

男「明日仕事終わって予定ありますかー?」

女「えっ!?いや、ない!全然ないぞ!」パァッ

男「そうなんですか、寂しいですね」カタカタ

女「」

男(超楽しい超可愛い)

これは期待

良いぞ

>>11>>12>>13
ありがとうございます
ちまちまといきますんで、時間かかると思います
一応完結はさせるつもりなんで、よろしくお願いします

女「お前は上司をからかって楽しいのか!?」

男「からかってなんかいませんよ?ただ、女さんに予定はあるのかなーって」カタカタ

女「予定なんてないよ!ふざけんな!」バンッ

男「ふざけてなんかいませんよー」カタカタ

女「ふざけてないでなんで私の予定を聞いたんだ!?なんだ?バカにしてるのか?モテない私をバカにしてるのか!?」

男「被害妄想もほどほどにお願いしますよー」カタカタ

女「被害妄想じゃない!実際に心に被害をこうむっている!」バンッ

男「あのー…エキサイトする前に仕事に集中しません?仕事終わったら構ってあげますから」

女「んがぁぁぁぁぁあ!!!」バンバン

女「もういい!お前クビ!絶対クビ!」

男「女さんにそんな権限ないじゃないですか」カタカタ

女「…そうだけどさぁ…」シュン

男「へこむなら言わないでくださいよ」カタカタ

女「うるせぇ…」

女「あー…仕事する気なくなったー」グデー

男「先輩帰ってきたら女さん怒られますよ」

女「うるせぇ…こんなもんどうにでもなる…」

男「ならないと思うんですがそれは」

数十分後

女「すまんな、少し取り乱した」

男「あれで少しなんですか?」

女「それを言うな」

女「さぁ、仕事片付けるか」

男「そうですね」

女「仕事終わったら構ってもらうからな」

男「覚えてたんですか」

女「当たり前だ」

男「当たり前なんですか」

男「女さんのソレって、作ってるんですか?」

女「ソレ?」

男「その喋り方です」

女「喋り方?」

男「普段は落ち着いた喋り方なのに、ちょっとテンパったりするとすごいボロボロになりますよね」

女「そんなことないぞ?私はいつでもこんな喋り方だ」

男「ほう」

男「女さん女さん」トコトコ

女「ど、どうしたそんなに近寄って」ビクッ

男「明日、予定ないんですよね?」

女「さ、さっきさんざっぱら話しただろ…どうした?」ドキドキ
男「明日、僕の地元でお祭りがあるんですよ」

女「ほ、ほう?それは楽しみだな」ドキドキ

男「良かったら一緒に行きませんか?」

女「ふぇ!?」

女「ばばば、バカ言うな!お前さっき興味なさげだったじゃないか!」

男「さっきのは予定の有無を確認しただけです」

女「ばばば、バカ言うな!お前さっき興味なさげだったじゃないか!」

男「さっきのは予定の有無を確認しただけです…誘うのが恥ずかしかったのでちょっとはぐらかしてしまいました」

女「い、いやしかし、まだ心の準備が…」ドキドキ

男「祭りに行くのに心の準備が必要なんですか?」

女「私は九州出身だから…っ!」

男「関係ないじゃないですか」

男「で、一緒に祭り行ってくれるんですか?」ギュッ

女「てっ、手を握るな!ま、まだ早いだろ!」ドキドキ

男(手に早いとかあるのか)

おと

誤爆多くて心折れそう

男「で、一緒に祭り行ってくれるんですか?」ギュッ

女「てっ、手を握るな!ま、まだ早いだろ!」ドキドキ

男(手に早いとかあるのか)

男「言い方が気にくわなかったですか?

女「い、言い方…?」ドキドキ

男「女さん」

女「は、はい」

男「明日僕と、デートしてくれますか?」

女「ふぇ!?は、はい!」

男(ちょれぇ)

男「ふぇ!?とか、ほら口調かわってる」

女「か、変わってない!そんな言葉言ってない!」アタフタ

男「言いましたよね」

女「言ってないもん!」

男(ないもん…)

男「まぁそういうことにしときます」

女「わ、わかればいいんだ」ゼェゼェ

仕事終了後、社内

男『じゃあ明日仕事終わったら着替えて○○駅集合で。お先失礼します、お疲れ様です』

女「…ふへへへ」

女(まさか男君から誘ってもらえるなんて思わなかった
嬉しすぎてニヤニヤが止まらない)

先輩「女、お前は何故ニヤニヤしている?」

女「」ビクッ

女「あ、おっ、おかえりなさいです」

先輩「ただいま。すまんな、会議が長引いた。
男はもう帰ったのか…俺も書類まとめたら帰るかな」

女「遅くまでお疲れ様です」

先輩「女ももう仕事終わったろ?
暗くなる前に帰れよ」

女「は、はい!お先失礼します!」

先輩「はい、お疲れ」

先輩(こりゃ男となんかあったな

電話プルプル

男『もしもし』

先輩『おー、おつかれさん』

男『お疲れ様です』

先輩『今大丈夫か?』

男『終業後にまた会社こいって電話かけてくるとかとんだブラック企業ですね』

先輩『仕事の話じゃねーよ
本当にお前は真面目だな』

男『皮肉なのはわかりました』

先輩『おーおー、こんなん話してても進まねぇから勝手に話続けるぞ』

男『同意見です』

先輩『お前今日女にアプローチ的ななにかしたろ』

男『あ、バレました?』

先輩『あいつは仕事以外はからっきし不器用だしな
分かりやすすぎる』

男『同意見です
で、なんですか?俺の愛しの女に手を出すなってですか?』

先輩『お前俺に嫁がいるって知ってて言ってる?』

男『最近流行ってるじゃないですか、社内不倫』

先輩『悪いが俺は嫁一筋だ
それに、もし女が不倫するような女だったら、お前はあいつに惚れてないだろ』

男『バレてましたか』

先輩『お前も案外不器用だからな』

男『女さんほどじゃないですよ』

先輩『同意見だ』

男『明日の祭りに誘いました』

先輩『ほう』

男『正直どうやって誘えば女さんの面白い反応を見れるか思い浮かばなくて誘えなかったんですよね』

先輩『お前も存外酷い性癖だな

男『先輩には言われたくないです』

先輩『あれは俺じゃなくて嫁の性癖だ!』

男『奥さんの性癖とか平気で言わないでくださいよ
ってか奥さんと俺同期なんですから』

先輩『あいつは性癖の幅が広すぎるんだ。知的探究心が強すぎるんだ』

男『だからって社内とか公園とかはないでしょ
しかも公園は警察に見付かるし』

先輩『酔ってベラベラ喋った俺のバカっ!』

そのころの女さん

女「今日のごっはんは?ちょっと豪っ華だぞ?♪」

女「米は実家から送られてきた高級コシ○カリ!野菜はもちろん、肉も国産の純国産肉野菜炒め(肉多め)!しかも!味噌汁まで作ってしまったぞ!栄養面にも気を配った久々に超豪華な食卓だ!どこに嫁にいっても恥ずかしくない!」

女(あー、でも食べ過ぎかなー…明日浴衣きれなくなったらどうしよ
でもなー、夕方からだから消化はできてるだろうし…でもなー…
ってか、料理できても披露する相手がいなきゃ意味がないじゃないか!!!)

女「悩んでも仕方ないし食べるか」イタダキマース

先輩『すまん、取り乱した』

男『大丈夫です』

先輩『元はと言えばお前のせいなんだがな』

男『申し訳ない』

先輩『構わんよ』

男『で、話は女さんのことだけですか?』

先輩『だけだ』

男『そうですか』

先輩『お前も女もいい歳なんだ、早く身を固めると良いさ』

男『女さんあれですよねー
あの年まで結婚してないってなんか欠陥あるんですよねー、きっと』

先輩『そうとも言えんぞ?』

男『そうですか?』

先輩『俺と嫁が結婚したのも遅かったし、嫁は俺が初めてだったし』

男『…まじっすか?』

先輩『まじまじ』

男『奥さんですけど、同期から結構言い寄られてましたよ?』

先輩『やれ仕事だ勉強だと若い頃は男に興味なかったんだと』

男『はぁ』

先輩『で、それが爆発して、色んな巡り合わせがあって俺と結婚した』

男『なるほど』

先輩『みたいなこともあるから、欠陥だとか欠点だとか無闇に言うんじゃない』

男『わかりました』

先輩『説教くさくてすまんな』

男『年取るとそうなるみたいですし、しょうがないです』

先輩『否定できんのが辛いとこだなぁ…』

翌日

男「おはようございます」

女「おはよう、今日も早いな」

男「女さんの方が早いじゃないですか」

女「一応まとめ役みたいなもんだからな、早く来たら皆の体調をチェックできるし、仕事の確認もゆっくりできる」

男「社畜脳ですね」

女「他に熱中することがないだけだ」

男「その情熱を恋愛方向に向けてたら今頃行き遅れとか呼ばれてなかったはずなのに」

女「それを言うn…え?私行き遅れとか呼ばれてるの?」

男「あー、今日で一週間の仕事も終わりだー」セノビー

女「なぁ男、私は行き遅れと呼ばれてるのか?」

男「祭り楽しみですね」

女「そうだな
で、私は行き遅れなのか?」

男「先輩と昨日電話したんですけど、早めに上がらせてもらえるようになったんで」

女「嬉しい気遣いだな
え?先輩もデートのこと知ったの?」

男「言っちゃいました」

女「」

先輩「おはよう」ニヤニヤ

男「おはようございます」

女「お、おはようございます」

先輩「おう、男から聞いたと思うけど、今日は早めに上がってくれて良いから」ニヤニヤ

女「あ、ありがとうございます…」

先輩「お前も三十路なんだから早く旦那見付けんとな」ミミウチー

女「セクハラですよ」

仕事中

女(結婚かー…したいけど相手がなー…)

男「…」カタカタ

女(男君と結婚できたら最高なんだけど…早く結婚しなきゃ親もお見合いだのなんだのとうるさいし…)

男「…」カタカタ

女(今日の祭りが勝負だな…まさか向こうからアプローチしてくるとは思ってなかったが…まさかあんなに取り乱してしまうとは…)

男(仕事進めてくれねーかなー…)

女(しかし、男君と一緒にで、デートするなんて考えたこともなかったな…)

男(あー、今度のイベントどうするかなー…)カタカタ

女(会社の飲み会くらいじゃないか?プライベートを共にしたのは…どんな風の吹き回しなのだろうか…)

男(イベントコンサルティングなー…依頼者が俺と趣味趣向が同じ人だったらそういうの考えるの楽なのになー…)カタカタ

女(確かに席が近いと言うこと、この職場で未婚が私達二人しかいないと言うことで、二人で仕事することがよくあるが…今まで私を祭りに誘うなんて、好意のあるようなそぶりは一つもなかったのだがな…)

男(あー、これここにこんくらい人数配置して…ここに垂れ幕かけて…あれ?垂れ幕こっちの方がいいか?)カタカタ

女(まさか罰ゲーム?いや、身体目的か…?あぁ、一度考え出すと嫌なことばかり考えてしまう…そうか、身体目的か…)ドヨーン

男「女さん」

女「ん!?ど、どうした…?」

男「この幕のことなんですけど…」

女「さすがにこの歳で膜はないぞ!?」

男「えっ」

女「取り乱した、すまん」

男「いえ、大丈夫です」

女(やってしまった…不埒なことを考えてたからだ…)

男「で、この幕なんですが、どこに配置すればいいでしょう」

女「これかー…ここなんてどうだ?ここなら皆注目するし、邪魔にもならない」

男「なるほど…勉強になります」

女「経験の差だよ
昔はこういうとこに置いたりして、怒られたもんさ」

男「女さんがですか?」

女「私だって昔はダメダメだったんだぞ?」

男「そうなんですか?」

女「で、怒られたくなかったから、褒められたかったら一生懸命仕事して、気付いたら仕事のリーダーになってた」

男「なるほど」

女「あぁ、日がな仕事仕事でなー…」

男「それで婚期が遅れたと」

女「今良い話してるのにその反応はどうなの?」

女「しかしあれだな、最近暑いな」

男「唐突にどうしたんですか」

女「話題作りだよ」

男「そうですか」

女「こう暑いと外で仕事してる人間はかわいそうだな」

男「俺らデスクワークですもんねー」

女「クーラーがんがんだからな」

男「がんがんって言っても28℃ですけどねー」

女「それでも涼しいもんだろ」

男「普段家では26℃くらいなんで」

女「環境破壊に貢献してるな」

男「ぶっちゃけエアコンより産業廃棄物とか有毒ガスの方がまずいですよ」

女「それ以上は偉い人に怒られるからやめような」

女「しかし金曜日の夜に祭りだなんて、珍しいな」

男「明日明後日が本番で、今日は前夜祭です」カタカタ

女「なるほどな」

男「今日は出店と花火ですね
明日明後日はブラスバンドとかダンスとかが練り歩くみたいですけど」

女「そうか」

男「はい」

女「しかし、何故本番の祭りに私を誘わない」

男「土日は女さん忙しいかなーって」

女「私に遊ぶ相手がいないとわかってて言ってるのか?」

男「はい」

女「そこは否定しろよ」

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