ユミル「ベルトルさん」(126)

ベルトルト「・・・・・・ふぐっ」ボロボロ

ユミル「!? 何で急に泣きだしてんだよ!?!?」

ベルトルト「だ、だって・・・っ」

アーユミルガベルナントカヲナカシテルー
ベルベートダロバカ
ペペロンチーノジャネ???

ベルトルト「・・・!!!」ブワアアアアッ

ユミル「おいおい・・・何なんだよコレは」

ユミル「これじゃ私が泣かしたみたいだろ!泣くのをやめろ!」

ベルトルト「そん、んぐっ、無理だよ・・・」グスグス

サシャ「あ!ユミルがベランベエを泣かしています!」

ユミル「ほら面倒くさいのが来た!」

ベルトルト「ベラ・・・うわああああああ!!!」ブワアアブシャアアアアッ

ユミル(汚え)

サシャ「うわぁ・・・穴という穴から液体が・・・」

サシャ「ここまで泣くには理由がある筈ですよ!ユミル、白状して下さい!」

ユミル「こいつが勝手に泣いたんだよ!私は名前呼んだだけだ!」

サシャ「どんな風に?」

ユミル「だからベルトルさんって・・・別に変な呼び方じゃないだろ」

ベルトルト「・・・・」ズビーズビビビビチーン

サシャ「・・・・」アセダラダラ

ユミル「何で汗流してるんだよ芋女」

サシャ「いや、あのー・・・ユミルはその、ベルトル・・さんの名前言えますか?」

ユミル「はあ?ベルトルトだろ?姓は・・・あー・・フーバーだっけ?」

ベルトルト「!!!」コクコクコク

サシャ「・・・・」アセダラダラ

ユミル「お前凄い汗だけど・・・マジでなんなんだ」

サシャ「ベラ・・・ベ、ベルトルト・・・あの」チラッ

ベルトルト「・・・」プイッ

サシャ「!?!? す、すいませんでしたあああああ!!!!!!」

ユミル(ちっとも状況がわかんねえ)

~30分後~

カクカクシカジカ

ベルトルト「・・・ということなんだ」

ユミル「なるほど、男共の悪ふざけがエスカレートしたってか」

サシャ「・・・」ショボーン

ユミル「んでお前は普通に覚えてなかったんだな」

サシャ「・・・すみませぇん」

ユミル「コイツはアホだからいいとして、そっちは明らかに悪意があるじゃないか。いいのかよ」

ベルトルト「そう・・だね。気にしないようにしてたけど、結構ダメージ溜まってたみたいだ・・なんとかしないと駄目だよね・・」

ユミル「・・・・」

ベルトルト「でも最近は女子にもそういう扱いされてたから、ユミルに普通に呼ばれて嬉しかったよ」

ユミル「あだ名でだけどな」

サシャ「素直じゃありませんねー」

ユミル「五月蝿いな!それでどうすんだよ?お前悔しくないのか?」

ベルトルト「悔しいさ。でも僕が必死になればなるほど面白がられるから」

ベルトルト「ライナー達も始めは庇ってくれたけど、そうすると今度はライナー達が悪く言われるし」

ベルトルト「それに同室の皆や成績上位の人はあまりそういうこと言わないし・・・」

ガンッ!!!

ベルトルト「!?」ビクッ

サシャ「ゆ、ユミル・・・」

ユミル「お前恥ずかしくないのかよ」

ユミル「自分のことを悪く言われてるだけで済んでると思ってるのか?」

ユミル「その名前が誰に付けられたものか忘れてるんじゃねえだろうな」

ベルトルト「!」

ユミル「名前を玩具にされるってことは自分の両親や果てには先祖まで馬鹿にされるようなもんだ」

ユミル「ベルトルト・フーバー・・・お前は恥ずかしくないのか。両親に、先祖に恥ずかしくないのかよ」

ベルトルト「・・・!!!」プルプルプルプル

ベルトルト「そんなの・・・」ギリッ

ベルトルト「そんなの・・・悔しいに決まってるじゃないか・・・!!」

サシャ「ベン・・・ベルトルト・・・」

ユミル(こいつ今間違えそうになったな)

ユミル「あーまあ、とにかくだ。やられっぱなしってのはいい気分でもないだろ」

ベルトルト「でもどうしたらいいんだろう・・・僕も色々と手をつくしたんだ」

ベルトルト「特に酷い相手には怒ったこともあるけど、逆効果だったみたいで・・・」

ユミル「怒り方がぬるかったんじゃねえの?ちょっとやってみなよ」

ベルトルト「ええっ、でも急には・・・」

ユミル「いいからいいから。丁度ここに名前間違えたバカがいるし」

サシャ「私ですかぁ!?」

ユミル「自覚があって何よりだよバカ女。ほら、ベルトルさんやってみなって」

ベルトルト「うーん・・女の子相手だとやりづらいけど・・わかったよ」

サシャ「」ビクビク

ベルトルト「・・・名前を間違えないでくれるかなサシャ。僕は怒っているんだ」

ベルトルト「こ、こんな感じ?」

ユミル「・・・・・・・・はぁ~~~?????」

サシャ「クリスタのほうがおっかないくらいですねコレは・・正直全然怖くなかったです」

ベルトルト「!?」ガーン

ユミル「あのよぉ・・・幼児相手に言い聞かせてるのと違うんだからさぁ・・・」

ベルトルト「これでも精一杯怒ったんだけど・・・」

サシャ「ベルトルトは優しすぎるんですよ」

ユミル「はっきりしないとも言うけどね」

ベルトルト「そ、そこまで言わなくてもいいじゃないか・・・!でも、これで駄目ならますます手詰まりだよ」

ユミル「ああ、コレでお前自身がどうにかするのは無理ってことはハッキリした」

ベルトルト「・・・・」グスッ

ベルトルト「地道に頑張るしかないのかな。一人一人話しあえば・・・」

サシャ「そ、そうですよ!話せばわかる人だって居るはずです!」

ユミル「・・・・」

ユミル(これは勘だが・・・多分これはただの悪ふざけじゃない)

ユミル(さしずめ成績上位陣を妬んだ奴の私怨半分と、本当にふざけてる奴が半分ってトコか)

ユミル(やっかいなのは私怨のほうだが・・・後者なら何とかなるかもな)

ユミル(・・・だが私がそこまでやる義理はない。話を聞いてやっただけでも十分だろ)

ユミル(ベルトルさんとは別に親しいわけでもないしな・・・)

ユミル「なあ、ベルトルさん―――」

ベルトルト「二人共、話を聞いてくれてありがとう。大分気が楽になったよ」

ベルトルト「でも二人まで悪く言われると辛いから・・・あとは自分でなんとかする」

サシャ「ベルトルト・・・」

ユミル「・・・・」

ユミル(・・・くそっ、クリスタの「良い人」が私に移ったってのか?)

ユミル(大して親しくもない相手に・・・私はバカか・・・)

ユミル(・・・)

ユミル「・・・解決するまでの間、朝食のパンを渡しな。それで手を打つ」

ベルトルト「え?」

ユミル「どうするのか早く決めろ」

ベルトルト「え・・・っと?」

サシャ「この悪ふざけを収めるのに協力すると言ってるんじゃないですかね」ヒソヒソ

ベルトルト「そ、そうなのかな?」ヒソヒソ

サシャ「だから素直じゃないんですよユミルは。あれでも心配してるんです」ヒソヒソ

ユミル「おいさっさと決めろ。いーち!にーぃ!さぁーん!」

ベルトルト「ま、ま、待って待って!打つ!手を打つから!」

ユミル「よーし決定だ。解決まで朝食のパンと私の水汲みをやること、いいな?」

サシャ「あ、じゃあ私はもう水汲みしなくていいんですか?」

ユミル「あーいいぞ。その代わり、お前にも手伝ってもらうけど」

サシャ「フゥー・・・仕方ありませんねぇ」ドヤガオ

ベルトルト(何かやることが増えてる・・・)

ユミル「とりあえず女子側は何とかしてやる。サシャはコニーに話しつけとけ」

ベルトルト「えっと・・・何でコニー?」

ユミル「コニーは結構交友関係広いからな。それにこういう悪ふざけを嫌う奴だ」

サシャ「エレンもそうですけど、エレンは喧嘩っ早いですからねぇ」

ユミル「女子側は・・・ミーナが妥当か。ハンナの方が顔が広いが感情的になりやすいし・・・」

サシャ「ミーナならアニから話してもらうのがいいんじゃないですか?仲いいですし」

ユミル「それもそうだな。じゃあ先にアニに話しておくか」

ベルトルト「な、なんだかどんどん話が進んでいくね・・・」

サシャ「まあ・・・私も名前を間違えてた負い目もありますし」

サシャ「それに知らん顔すると明日の朝食が不味くなりそうですから」

ベルトルト「サシャ・・・」

ユミル「とにかく、女子側は出来るだけ早めに何とかしてやる」

ユミル「女ってのは周りがやらない雰囲気になれば、やらなくなるからな」

ベルトルト「そういうものなの?」

サシャ「まー女子も案外単純なんですよ。私にはトイレについていく感覚は判りませんけど」

ベルトルト「うーん・・・?よくわからないけど、任せるよ」

ユミル「問題は男のほうだ。コニーに話を通すつもりだが・・・あいつだけじゃ不安だね」

サシャ「コニーもエレンほどじゃないけど、短気なところありますよね」

ベルトルト「・・・・」

ユミル「ベルトルさん、心当たりはあるか?」

ベルトルト「・・・・えっと、やっぱり・・・ライ・・・」

ライナー『お前らいい加減にしろ!』

ライナー『人の名前をそうやって弄んで、何が楽しいんだ?』

ライナー『俺の親友を馬鹿にしてるつもりなら、俺も容赦しない!』

『何本気にしてんだよライナーwww』
『ベル・・・なんだっけの名前が長いから覚えにくいんだよ』
『悪気はないから許してくれよー』

ライナー『・・・痛い目に遭わないとわからないようだな』

ベルトルト『ら、ライナー・・・頼む、やめてくれ。そんなことしたらライナーが教官に・・・』

ライナー『お前・・・悔しくないのか!俺は悔しい!親友が馬鹿にされてるんだぞ!』

『ライナーってベルトルトのことになると必死になるよな』
『デキてるんじゃねーの?wwwウホッwwwいいライナーwwww』
『ライナーwwwホモかよwwwホモダチ乙wwwww』

ベルトルト『ち、違う!ライナーはクリスタのことが・・・』

ベルトルト『ライナーはそんなんじゃない・・・ライナーは・・・ライナーは・・・』

ユミル「ベルトルさん?」

ベルトルト「・・・あ、いや、何でもない。そうだね・・・マルコなら頼れるかな」

サシャ「ライナーじゃないんですか?」

ベルトルト「ら、ライナーは・・・その、ああ見えてライナーも短気だし、それに・・・」

ユミル「・・・もういい。わかった、マルコだな。コニーと一緒に話しておくか」

ベルトルト「いや、マルコとコニーには僕から話すよ」

ベルトルト「何でもかんでも君たちに任せるのも悪いから・・・」

サシャ「そうですか?でもそうすると私のやること無くなっちゃいますね」

ユミル「じゃあお前がミーナに話をしてこい。私は他のことを調べておく」

ユミル(私怨でやってる奴とかな)

ユミル「それじゃ、ここらで解散しよう。明日の夕食後にまた集まるか」

サシャ「はー真面目な話をするとお腹が空きますね!」

ベルトルト「あの・・・二人共ありがとう」

サシャ「解決したら私にもパンを分けてくださいねベルトルト!夕食分だけでもいいんで!」

ベルトルト「うん、そうするよ」

ユミル「名前間違えた侘びはどうしたんだよ芋女・・・」

ベルトルト「あはは、肝に銘じておく。それじゃ僕も部屋に戻るよ」

ユミル「ああ・・・なあベルトルさん」

ベルトルト「?」

ユミル「私は誰かのために自分を犠牲にするってのが嫌いだ・・・それもまた自己中心的だからだ」

ユミル「犠牲といえば聞こえがいいが、やられる側はたまったもんじゃない」

ユミル「・・・傷ついてる友達に関わるなって言われるってのも、結構傷つくもんだよ」

一部ミスがあったので訂正


ユミル「それじゃ、ここらで解散しよう。明日の夕食後にまた集まるか」

サシャ「はー真面目な話をするとお腹が空きますね!」

ベルトルト「あの・・・二人共ありがとう」

サシャ「解決したら私にもパンを分けてくださいねベルトルト!夕食分だけでもいいんで!」

ベルトルト「うん、そうするよ」

ユミル「名前間違えた侘びはどうしたんだよ芋女・・・」

ベルトルト「あはは、まあいいさ。それじゃ僕も部屋に戻るよ」

ユミル「ああ・・・なあベルトルさん」

ベルトルト「?」

ユミル「私は誰かのために自分を犠牲にするってのが嫌いだ・・・それもまた自己中心的だからだ」

ユミル「犠牲といえば聞こえがいいが、やられる側はたまったもんじゃない」

ユミル「・・・傷ついてる友達に関わるなって言われるってのも、結構傷つくもんだよ」

ベルトルト「・・・ユミルは優しい人なんだね」

ユミル「はあぁ!?」

ベルトルト「今の言葉、肝に銘じておくよ」

ベルトルト「今はまだ、気持ちが整理できてないけど・・・ライナーにもちゃんと話すから」

ユミル「・・・わかってるならそれでいい」プイ

サシャ「おやおやぁ~?ユミル、照れてますかぁ?」ニヤニヤ

ユミル「照れてねーよ芋女ァ!!やっぱり水汲みはお前がやれ!!!」

サシャ「no, thank you.」

ベルトルト「け、喧嘩はしないで・・・」

ユミル「うるせーこのウドの大木!お前が訳判らねえことを言い出すからだ!!」ドガッ!!!

ベルトルト「エンッッ!!!???」

サシャ「ベルトルトのフーバーを無慈悲に狙う一撃・・・汚いさすがユミル汚い」

ユミル「お前もやられたいか?」

サシャ「絶対にno!」

ベルトルト「ボクハコキョウニ・・・ライナー・・・アトイッポナンダ・・・」ビクンビクンッ

ユミル「・・・ちっ」

ユミル「サシャ、部屋に戻るぞ。なんか今直ぐクリスタを愛でたい気分だ」

サシャ「ベルトルトはあのままでいいんですか?」

ユミル「・・・・」スッ(拳を構える)

サシャ「ビクッ お、男の子ですからきっと平気ですよね!体大きいですし!」ブルブルブル



スタスタスタスタ


ユミル(・・・・・・・・・)

ユミル(・・・・・・優しい、か。男に言われたのは初めてかもな)

眠いのでここまで。また夜にでも投下します。

~翌朝~

ワイワイガヤガヤ

クリスタ「んんー・・・まだ筋肉痛が残ってる・・・・」

ハンナ「昨日はクリスタ、頑張ってたもんね。揉んであげようか?」

クリスタ「ううん、大丈夫。ありがとうハンナ・・・あっ」

ハンナ「どうしたの?・・・あっ」


ユミル「おいベルトルさんよ、水汲み終わったのか?」

ベルトルト「うん終わったよ。ええと、あとはパン・・・だよね」

ユミル「はっ、ちゃんと覚えてたか。じゃあさっさと飯に行くぞ」

ベルトルト「お、押さないでユミル・・・」


ハンナ「なんか珍しい組み合わせ・・・」

クリスタ「ユミルが・・・男の子とあんなに仲良く・・・」キラキラキラ

ハンナ(そしてこっちはキラキラしてる・・・)

ベルトルト「はい、約束のパンだよ」

ユミル「ん、確かに。さてどいつに売りつけるかね・・・」

ベルトルト「えっ、ユミルが食べるんじゃないの?」

ユミル「生憎私は食がそこまで太くない。こいつはサシャみたいな奴とかに有効なんだよ」

ベルトルト「ああ・・・労働力と対価にってことか」

ユミル「軽蔑するか?」

ベルトルト「らしいなとは思うけど、軽蔑したりはしないさ」

ベルトルト「それにそのパンはもうユミルのものだ。ユミルの好きなようにするのがいい」

ユミル「意外だな。そういうのを咎めるタイプだと・・・」

ベルトルト「・・・人のことをとやかく言えるほど善人でもないよ、僕は」

ベルトルト「・・・と、それはとにかく。あの後、コニーとマルコに話をしたよ」

ユミル「ああ、ご苦労さん。どうだった?」

ベルトルト「コニーが怒ってちょっと大変だったけど、とりあえず協力してくれるみたいだ」

ベルトルト「マルコが他の部屋のまとめ役と話をして、コニーは友人知人に悪ふざけをやめるように呼びかけるって」

ユミル「ふーん・・・・まあそんなもんかね」

ベルトルト「ユミルの方は?」

ユミル「ああ、こっちはもう解決した。というか、アニに話した時点で終わったというかな・・・」

ベルトルト「あー・・・」

ユミル「凄かったぞ・・・ハンナとミーナから悪ふざけしてたって言う女子を聞き出してさ・・・」

ベルトルト「いいよ説明しなくて・・・アニは相変わらずだなぁ・・・」

ユミル「仲いいんだな」

ベルトルト「ギクッ え、えと、ここに来たばかりの時によくしてくれたんだよ」

ユミル「ふーん・・・」

ベルトルト「? ユミル、なんか怒ってる・・・?」

ユミル「はあ?何で私が怒らなきゃいけないんだ?ばぁっっっっっかじゃねーの」

ベルトルト「ご、ごめん」

ユミル「謝るな鬱陶しい!つーかお前、もっとシャキっとしろよ!」

ベルトルト「そんなこと言われても・・・簡単には直せないよ」

ユミル「ベルトルさんはエレンの短気か、ジャンの口の悪さをもうちょっと見習え」

ベルトルト「悪いところを見習うのはちょっとな」

ユミル「くはっ、言うじゃないか!もっとそういうところを出せよベルトルさん」ニカッ

ベルトルト「! う、うん」

クリスタ「・・・」キラキラキラ

サシャ「ねークリスタ。ユミルを呼ばないんですかぁー?」

クリスタ「ううん、あのまま二人にさせてあげようよ。だってユミルに春が来たんだよ!」

サシャ「まー二人共背が高いですし、見栄えはいいかもしれませんねぇ」

クリスタ「うん!うん!ユミルって背が高いし、あまり男の子に女の子扱いされないじゃない?」

クリスタ「でもベルトルトと並ぶと、なんかこう、女の子なんだなぁって・・・」

ハンナ「背の高い人って素敵よね。フランツも背が高くて、大きな体で私をいつも・・・///」キャッ

クリスタ「キャー!は、ハンナったら!///」ドキドキ

サシャ(パンうめえ)

エレン「見ろよアルミン、サシャが死んだ魚のような目でパン食ってるぞ・・・」

アルミン「何となく気持ちが判る気がするよ」

ミカサ「・・・さして興味が無い恋バナに巻き込まれる心痛を察する」

ベルトルト(ユミルって意識してなかったけど・・・笑うとなんか・・・こう・・・)

ベルトルト(こう・・・女の子って感じがするんだな・・・)

ベルトルト「・・・あ、あのさユミル。良ければ今日、対人格闘とk」

ライナー「隣いいか」

ベルトルト「!」

ユミル「・・・ライナーか」

ライナー「随分楽しそうだったなベルトルト。・・・そんなお前、久しぶりに見た気がするぞ」

ベルトルト「そう、かな」

ライナー「・・・悪ふざけの件は俺も知っている。コニーから聞いた」

ベルトルト(コニー・・・言わないでって言ったのに・・・)

ライナー「コニーを責めるなよベルトルト。俺が無理に聞いたんだから」

ライナー「そしてユミル・・・お前も助けてくれてるんだって?」

ユミル「見返りは求めるけどな」

ライナー「それでもいい。むしろ、その方がこちらも気を遣わずに済んで楽だ」

ライナー「だがベルトルト。俺はお前の口から言われるまで何もしないつもりだ」

ベルトルト「・・・・」

ライナー「でも判って欲しい。俺とお前の間には色々とありすぎるが・・・これだけは本当だ」

ライナー「俺はお前を本当に信頼出来る友人だと思っている」

ライナー「・・・だから早く俺にお前を助けさせてくれよな、ベルトルト」

ベルトルト「ライナー・・・」

ライナー「話はそれだけだ。話し中、邪魔して悪かった」

ユミル「それだけのためにわざわざ来たのか?暇人だなライナー」

ライナー「そうだな。あとは友人がお前に取られかけたから、ちょっと寂しくなってな」

ユミル「・・・お前もつまんねー冗談を言うんだな」

ライナー「ああ、何ならもっと言ってやろうか?」

ユミル「いらねーよ持って帰れ。壁にでも言ってろ」

ベルトルト「・・・・」オロオロ

ユミル「オロオロしてんじゃねーよ!なっさけねえな!」

ベルトルト「!?」ガーン

ユミル「あーなんかイライラするから私はもう戻る。あ、トーマス。クリスタ知らないか?」

トーマス「クリスタならあそこにいるけど」

ユミル「サンキュー。おーいクリスター!次の対人格闘、一緒にやろうぜー!」

ベルトルトハイイノユミル?キラキラキラキラ
ナンデカガヤイテンダクリスタマジテンシ!!
パンウメエ

ベルトルト「・・・・」

ライナー「・・・・なあ、俺はもしかしたら余計なことを言ったか?」

ベルトルト「ライナー、暫くは君に助けを求めないからそのつもりで」

ライナー「ファッ!?!?」

~訓練中~

ベルトルト「・・・・・」ムスッ

ライナー「おいベルトルト・・・悪かったと言ってるだろ。そんなにユミルと組みたかったのか?」

ベルトルト「そ、そんなんじゃないよ」

ライナー「判ってるだろうが、忘れてないだろうな?」

ベルトルト「・・・判っているさ」

ライナー「それならいい。今の悪ふざけ、純粋に心配しているのもあるが・・・」

ライナー「同時にこんなことでお前が潰れてしまっては、本来の目的を達成できなくなる」

ライナー「帰るんだろう?三人で、故郷に」

ベルトルト「・・・」

ベルトルト(判っている。そのために、必要以上に人と関わらないようにもしている)

ベルトルト(人とこんなに関わるのはこの悪ふざけが収まるまで、それまでのことだ)

ベルトルト(ユミルともそれまでの話だ・・・)

ライナー(なんか考えこませちまったようだな・・・)

ライナー「なあベルトルト―――」

ブンッ!!!!!!

ライナー「ぬおおおおおおお!?!?!?!?!?」

ベルトルト「ら、ライナー!?」

エレン「・・・・」チーン

アニ「だらしないね。もう気絶しちまったのかい?威勢だけはよかったのにね」

ベルトルト「あ、アニ・・・やりすぎだよ・・・」

アニ「この馬鹿には痛みを学ぶことも必要さ。ベルトルト、アンタはどう思う?」

ベルトルト「え?」

アニ「私は昨日、ユミルから話を聞いて・・・悪ふざけに乗った女子を脅しつけた」

アニ「ガキみたいなことやってるんじゃないよってね」

アニ「一応暴力まではしていないけど、でもあいつらのあの時の顔・・・私が怖かったんだろうね」

アニ「アンタはそれを、やりすぎだろ思うかい?」

ベルトルト「ええと・・・でも僕のためにやってくれたんだろ?」

アニ「そう、アンタの為にやった。私らが故郷に帰るために、アンタも必要だからね」

アニ「あいつらは分からず屋だった。だから私もそうした」

アニ「言っても聞かない奴・・・頼んでも嘲笑う奴・・・理解できない馬鹿にはやりすぎることも必要だ」

ベルトルト「・・・・僕はやっぱり、ぬるいのかな」

アニ「人としてはぬるいね。でも戦士として意志が強いのはアンタが一番だと思ってるよ」

アニ「目的のために人との関わりを必要最低限にしようなんて、簡単にできることじゃない」

ベルトルト「・・・・・」

アニ「だからさ、そんなアンタの戦士としてのベルトルト・フーバーをちょっとくらい出せばいい」

アニ「結果としてそれがやり過ぎることに繋がっても、それで解決できることがある」

アニ「だからそういう場合・・・私はやりすぎることなんて無いと、思っている」

ベルトルト「そっか・・・なんか、ありがとうアニ」

アニ「どういたしまして」フフッ

ライナー(いい話・・・だが、エレン投げたことが有耶無耶にされてるぞベルトルト・・・)

エレン「」チーン

アニ「それじゃ私はこいつを医務室n」

ミカサ「」ハロー

ベルトルト「」

ライナー「」

エレン「」チーン

アニ「私が賭けたのはここからだから・・・!」ダッ

ミカサ「逃がさない・・・!」ダッ

ベルトルト「ああ!野生動物並の反射速度で逃走を図ったアニをミカサが追いかけていく!」

ライナー(今日の理由のある暴力はアニを襲うのか・・・)

ベルトルト「大丈夫かなアニ・・・」

ライナー「仕方ない、俺がミカサを止めてくる。ベルトルトは他のやつと組んでこい」

ベルトルト「他の人と・・・」チラッ

クリスタハカワイイナァー!ハッハッハ!
ユミルジャイアントスウィングハヤメテェー!

ベルトルト「・・・はぁ」

更新してるのに気付かなかったぞ~
ageてくれー

>>55 すまん、癖でやってた


ベルトルト「アニが行っちゃったし、僕がエレンを医務室に運ぶのかな・・・あの、キース教官」

キース「なんだ」

ベルトルト「イェーガー訓練兵が負傷したので医務室に連れて行きます」

キース「許可する」

ベルトルト「ありがとうございます。・・・ほら、エレン」

エレン「クチク・・・クチクシテヤル・・・ウーン」

ベルトルト「少しは意識が戻ってきたみたいだね。まあ一応休ませておこうかな」

ベルトルト「よっと・・・エレン結構重いな」

「おっ、ベベベンベンじゃん」
「エレンの世話をするなんて優しいなー」
「だってほらライナーのホモダチだからwwww」

ベルトルト「・・・・」


アニ『言っても聞かない奴・・・頼んでも嘲笑う奴・・・理解できない馬鹿にはやりすぎることも必要だ』


ベルトルト「ねえ」

「なんだよwww」

ベルトルト「エレンを医務室に連れて行きたいんだ。・・・邪魔だからどいて」

「・・・・・はあ?」
「デラベッピンwwwなんだよ急にwwww」
「強気なホモwwwファーwww」

ベルトルト「どいてくれないなら・・・君たちも僕の対人格闘の成績知ってるだろ?」

ベルトルト「だからどいて」

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」スッ

ベルトルト「ありがとう」

エレン「んー・・あ?ここはどこだ?」パチッ

ベルトルト「あ、エレン起きた?アニに投げられて気絶してたんだよ・・・医務室に連れて行くからね」

エレン「えっ、あっ?いやいらねーよ!俺は訓練に戻・・・」

ベルトルト「駄目だよ。頭も打ってたんだから」

エレン「いやもう平気だって・・・つーかおんぶとか恥ずかしい・・・あっ、くそっ!降りられねえ!?」

ベルトルト「休んでからまた訓練をすればいいよ」

エレン「微妙に揺するんじゃねえよ!安心しちゃうだろ!!」

アルミン「あはは、まるで親子みたいだねエレン」

ミカサ「恥ずかしがるエレンも可愛い・・・」ゼエゼエハァハァ

アルミン(いつの間に隣に・・・しかも何で全力疾走したあとみたいになってるんだ・・・)

~医務室~

医師「うん、ぶっちゃけ頭以外悪く無いから訓練に戻っていいよ」

エレン「えっ、俺頭が悪いのに戻っていいのか?」

ベルトルト「エレン・・・そういう意味じゃないと思うよ・・・」

エレン「? よく判らないけど訓練に戻っていいならそうする。行こうぜベルトルト」

ベルトルト「うん」

ガラッ

エレン「アニの奴、もう他の誰かと組んじまったかなー」

ベルトルト「あー・・・まあそれどころじゃない気もするけど・・・」

エレン「何の話だよ・・・おっ」

ミカサ「エレン、待っていた」

エレン「何だよミカサ・・・お前まで心配して来たのか?お前ら大げさだよ」

ミカサ「・・・あの女は見失ってしまった。エレンの仇を討てなかったことを申し訳なく思う」

ベルトルト(アニ・・・逃げ切れたんだね・・・)

エレン「何の話をしてるんだよ・・・それより、お前サボってていいのか?」

ミカサ「教官の許可は貰っている」

エレン「ならいいんだけどよ。アニどっかに行ったなら、また相手探さないとなー」

エレン「そうだベルトルト。俺と組んでくれよ」

ベルトルト「えっ、僕・・!?」

ベルトルト(いやいやいや!ミカサ居るならそっちを誘いなよ!!?)

ミカサ「・・・・」ジイイイイイッ

ベルトルト(凄い見てる・・・ど、どうすれば・・・)

ユミル「お前ら何やってるんだ?」

ベルトルト「!」

ベルトルト「ゆ、ユミル!僕と対人格闘やろうと!今すぐやろう!!」

ユミル「はあ?何だよ急に・・・つーかライナーと組んでたんじゃねえのかよ」

ベルトルト「今は君とやりたい気分なんだ!お願い!」

ユミル「・・・判ったよ」

ベルトルト「という訳で僕はユミルとやるから!エレンはミカサとやるのがいいんじゃないかな!」

ミカサ「!」

ミカサ(ベルトルト・・・感謝する・・・!)

エレン「えー・・・まあ仕方ないか。ミカサ、じゃあ俺と組もうぜ」

ミカサ「うん!」パアアッ

ベルトルト(あー良かった)

ユミル(・・・そういう意味かよ。ちょっとびっくりしたじゃないか・・・)ムスッ

ユミル「上手く行ってよかったなぁベルトルさん?私はもう行くぞ」

ベルトルト「えっ、訓練はいいの?」

ユミル「クリスタが伸びちまったからサボってんだ。それにあの二人が組んだならもういいだろ」

ベルトルト「えっ、いや、あの」

ユミル「なんだ」

ベルトルト「その・・・僕はユミルとやりたいんだけど・・・駄目かな?」

ユミル「・・・・はあ?」

ベルトルト「へ、変な意味じゃないよ!だってユミル・・・結構いい動きするじゃないか」

ベルトルト「前に一度だけ立体駆動訓練で一緒の班になったけど、覚えてない?」

ユミル「そうだっけ?」

ベルトルト「覚えてないよね・・・立体駆動の扱いもそうだけど、身のこなしも軽やかだったからさ」

ベルトルト「だからユミルとなら対人格闘も良い訓練になると思うんだけど・・・駄目かな」

ユミル「・・・・お前も自覚なしにそういうこと言うんだな」

ベルトルト「えっ?」

ユミル「はぁー・・・勘違いする奴もいるから気をつけろよ。私だからいいけど」

ベルトルト「?? 気をつけるね・・?」

ユミル(影薄いおかげでエレンほど女をたらしてないってところだな)

ユミル(素材は悪くねえのに勿体無い奴・・・)

ユミル「そういえばお前、さっきはなかなかやるじゃないか」

ベルトルト「さっきの?」

ユミル「お前のことをからかっていた奴らに何か言ったんだろ?」

ユミル「あの顔、見ものだったぜ・・・くくっ」

ベルトルト「み、見てたんだ・・・発破かけられたからかな。少しだけ強気に出れたよ」

ユミル「いいじゃん、その調子でいけよ。ベルトルさんはもう少し強く出ればいい」

ユミル「その図体で成績上位なんだ。普通なら一目置かれる立場だろ?」

ベルトルト「それは過大評価だよユミル」

ユミル「そうか?まあそうならなかったから現状こうなってるんだろうがな」

ベルトルト「・・・・」ショボーン

ユミル「だからいちいち落ち込むなっての!コニーとかなら言い返してるところだぞ」

ベルトルト「でも・・・事実だし」

ユミル「事実とか正論でも言われて腹立つもんは腹立つだろ」

ベルトルト「・・・・」

ユミル「・・・あー悪かったよ。ベルトルさんは怒るのが苦手なんだったな」

ベルトルト「いや、いいよ。確かに僕がもっと抵抗すればここまで悪ふざけが深刻にならなかった」

ベルトルト「僕はもっと強くならないと駄目だね・・・」

ユミル「強くなりすぎてエレンみたいになられても反応に困るけどな」

ベルトルト「そ、そこまではちょっと」

ユミル「ははっ、冗談だよ!それじゃ、行くぞ」

ベルトルト「? どこに?」

ユミル「私と対人格闘やりたいって言ったのはベルトルさんだろ」

ベルトルト「! く、組んでくれるの?」

ユミル「ベルトルさんは背がでかいし、3m級くらいをやるコツを掴めそうだ」

ベルトルト「そ、そっか」

ベルトルト(実際はその20倍くらいなんだけどね・・・)

ベルトルサンホントウハ2mキュキョジンナンジャネ?
ギクッ キョジンナワケナイダロ・・・ハハ・・・

クリスタ「・・・・」キラキラキラキラ

医師「レンズ訓練兵、もう訓練に戻っていいぞ何か元気そうだし」

負傷訓練兵a「クリスタが輝きを増す、つまりこれ女神への進化」

負傷訓練兵b「ただ一つ言えることがある。『クリスタは光に染まれ』」

負傷訓練兵c「これ以上クリスタが神格化したら俺達どうなってしまうんです?」

医師「お前らも出て行っていいぞ」

~一週間後~

モブ訓練兵「おいベルトルト、アニのやつを知らないか?」

ベルトルト「アニならあそこでミーナと話してるよ」

モブ訓練兵「さんきゅー。おーいアニ!そろそろ掃除に行くぞ―!」

ベルトルト「・・・・」フウ

ライナー「前より悪ふざけをする奴が減ってきたな」

ベルトルト「コニーとマルコと・・・あとジャンとアルミンも協力してくれたんだ。皆のおかげだよ」

ライナー「ジャンが協力してくれたのは意外だったが、思ったより早く解決しそうで何よりだ」

ベルトルト「ジャンは普段の言動で誤解されやすいけど、真っ直ぐなやつだよ」

ライナー「・・・お前、変わったな」

ベルトルト「そ、そうかな」

ライナー「ああ、以前より・・・なんというかな。神経が太くなったように見える」

ベルトルト「それって図太くなったってこと?はは、そうなのかもね」

ライナー「・・・ベルトルト、お前はまだ戦士だよな?」

ベルトルト「それは・・・勿論だよ。ちゃんとわかっている」

ライナー「すまん」

ベルトルト「なんで謝るんだよライナー。始めからそうだっただろ?」

ライナー「そうだな・・・」

コニー「おいライナー!教官に壁の穴のことを気づかれたぞ!」

ライナー「ぐっ、アレがバレたのか?」

コニー「ああ・・・もう誤魔化しきれねーよ。皆で謝りに行くから行こうぜ」

ライナー「わ、わかった行く。ベルトルト、そういうわけだから」

ベルトルト「大変そうだね・・・頑張ってね二人とも」

コニー「ああ、頑張るよ。くそーどうやって言い訳するかなー」

ライナー「そう怯えるなコニー。反省の色を見せれば教官もそこまで怒らないさ」

ライナー(・・・むしろ戦士になり切れてないのは俺の方かもな)

ユミル「ようベルトルさん」

サシャ「おはようございますベルトルト」

ベルトルト「あ、おはよう。えっと、水汲みはさっきやったし、朝食はまだ・・・」

ユミル「そうじゃねえよ。私怨でやってる奴、見つかったぞ」

ベルトルト「!」

サシャ「ふっふーん。私が見つけたんですよ!」

ベルトルト「すごいねサシャ。それで一体誰だったの?」

サシャ「えーと名前は何でしたっけ・・・成績20位と23位、39位のやつでしたよ」

ユミル「要するにお前にいつも絡んでる三人組だよ」

ベルトルト「あの三人か・・・何となくそんな気はしてたけど、やっぱりそうだったんだね」

ユミル「サシャがあいつらの会話を聞いたのが決め手になった」

サシャ「そうそう。あの三人、何か仕掛けようとしていますよ」

ベルトルト「何か、って?」

サシャ「すいません、そこを聞く前に気づかれたんですよね」

サシャ「ただ不穏な雰囲気でしたから碌なことをしないとは思いますけど」

ユミル「リンチとか企てているかもな」

ベルトルト「怖いこと言わないでよ・・・。でも、暴力で来るなら僕も対抗しやすい」

ユミル「へー言うねえ」

ベルトルト「さすがに自分の身が危ないのに相手を気遣うほどお人好しじゃないよ」

サシャ「でも念のため誰かと居たほうがいいかもしれませんね」

ユミル「そうだな。まあベルトルさんは普段ライナーと一緒だから大丈夫だろ」

ベルトルト「・・・・」

ユミル「・・・おいおい、まさかまだライナーに頼らないつもりか?」

ベルトルト「いや・・・そうじゃないけど」

ベルトルト(タイミング逃してただけだけど、さすがに怪我させることに巻き込むのは・・・)

ベルトルト(正体バレる方が厄介だし・・・どうしよう)

ベルトルト(今まで蚊帳の外にしていた分、話せば絶対にやる気になるからなぁ)

ユミル「そろそろ素直に頼っとけよ。ライナーもいい加減スネるぞ」

ベルトルト「そ、そうだね」

ベルトルト(一日目の時点で拗ねてたけどね・・・)


ライナー「ぶええええくしょい!!!!」ブハアアアアアアアッッ

コニー「ライナー汚え!」

アルミン「うわあああ・・・・」ビショビショ

ジャン「この手の被害は大抵アルミンに行くよな・・・」

ライナー「す、すまん(誰か噂したのかな・・・)」

キース教官「・・・・・・」ベトベト(ちょっとかかった)

サシャ「でも誰かと一緒に居たほうがいいですよ」

ベルトルト(うーん・・・まあ黙っておくほうがライナーはもっと拗ねそうだ)

ベルトルト(釘を刺しておけば大丈夫かな)

ベルトルト「判ったよ。朝食の時にでも、ライナーに話しておくから」

ユミル「パンも忘れんなよ」

サシャ「ユミルもパンを忘れないでくださいね!情報料のパァン!!」

ベルトルト「僕のパンはサシャのものになるのか・・・それなら直接渡すほうが良くない?」

ユミル「報酬の受け渡しなんだから私がサシャに渡さないと意味ないだろ」

ベルトルト「??」

サシャ「形だけとはいえ、そういう行為もまた必要ってことですよ」フゥー

ユミル「それじゃまた後でな」

サシャ「パンを期待して待ってますからね!」

ベルトルト「うん、また後でね」

ベルトルト(さて、ライナーにどう話を切り出そうかな・・・)ドカッ

ベルトルト「あっ、ご、ごめ・・・」

「あ」
「・・・よう」
「・・・」

ベルトルト「君たち・・・」

「・・・行こうぜ」
「ああ」
「じゃあなベルファーレさんよ」

ベルトルト「・・・・」

ベルトルト(前より余裕が無いようにみえる・・・ここらが正念場なのかもな・・・)

~朝食~

カクカクシカジカ

ベルトルト「というわけでライナー・・・君に頼りたいんだけど」

ライナー「ああ!俺の出番だな!」メラメラ

ベルトルト「いや燃えられちゃ困るんだよ!今説明したよね!?」

ライナー「しかしなベルトルト!やっと頼られたから嬉しくてな!」メラメラ

ベルトルト「君のそういうところは好きだけど・・・とにかく怪我をするのは駄目だよ」

ベルトルト「ライナーは僕と一緒にいてくれるだけでいいんだからさ」

ライナー「判っている!だがベルトルト。本当に狙われてるのはお前なんだな?」

ベルトルト「どういうこと?」

ライナー「今まで遠回しだった奴らが直接お前にどうこうというのも不思議でな・・・」

ベルトルト「・・・怖いこと言わないでよライナー」

ベルトルト「でも、一応協力してくれた皆にも一人でいないようにして貰うのがいいかな」

ライナー「それがいいだろ。万が一ってこともあるしな」

ベルトルト「・・・もし僕自身じゃなく、彼らが周りの人達を攻撃するというのなら」

ベルトルト「僕はもしかしたら、凄く怒ってしまうかもしれない」

ライナー「・・・・」

ベルトルト「そうなると最悪、戦士としての目的を達成できなくなる。・・・だからライナー、その時は」

ライナー「判っている。殴ってでも止めてやる」

ライナー「お前は、怒るのが苦手だからな」

ベルトルト「ありがとうライナー」

ライナー「今まで仲間はずれにしてくれたんだ。活躍させてくれよな?」

ベルトルト「ははっ、頼りにしてるよ」

ライナー「さて、訓練までの間にマルコ達にも今の話をしておくか」

ベルトルト「ジャンとマルコは今日の立体駆動訓練で同じ班だから、僕から話すよ」

ライナー「じゃあ俺はコニーとアニとサシャに話しておく。ユミルは・・・お前から話すか?」

ベルトルト「えっ、と。ユミルもライナーと同じ班だよね?なんで?」

ライナー「・・・お前、自覚がないのか?」

ベルトルト「ごめん・・・何の話だかわからない」

ライナー「まあ俺から言うことでもないからなぁ・・・まあお前から頼むよ」

ベルトルト「うーん?ライナーがそう言うなら、そうするけど・・・」

ライナー(・・・本当は咎めるところなんだろうが・・・俺も人のこと言えないからな)

ライナー(俺もクリスタとなんとか・・・一人か二人くらいなら故郷に・・・うーん)

ベルトルト「とはいえ、ユミルがどこにいるのか・・・ん?」


クリスタ「サシャとコニーも仲いいよね。もしかして・・・キャー!///」

サシャ「ソッスネ」ムシャムシャ

ハンナ「でもさでもさ!トーマスとミーナも最近怪しくなーい?」

ミーナ「そ、そんなんじゃないよ///と、トーマスとは別に・・・///」

クリスタ「ミーナったら赤くなってるじゃない!本当のところはどうなの?」

サシャ「パンウメエ」ムシャムシャ

ハンナ「白状しなさいよ~」

ミーナ「だから違うってばー!もー!///」


ベルトルト「うわあ・・・」

ベルトルト「あのピンクのオーラ・・・ユミルの場所を凄い聞きづらい雰囲気だ・・・」

クリスタ「あっ、ベルトルト」

ベルトルト「!?」ビクッ

ハンナ「そういえばベルトルト、さっきからウロウロしてたね」ヒソヒソ

ミーナ「きっとユミルに会いに来たんじゃない?」ヒソヒソ

クリスタ「やっぱりそうなのかな?そうなのかな?」ヒソヒソ

ベルトルト(この場から逃れたい・・・)

サシャ「ベルトルト、ユミルなら装置の点検に行っていますよ」

ベルトルト「あ、そうなんだ。ありがとうサシャ」

タッタッタッタ

クリスタ「・・・やっぱりユミルを探しに来てたんだね」キラキラキラキラ

ハンナ「ベルトルトって結構積極的ね~」

ミーナ「いいなぁ・・・トーマスもあんな風に・・・」フゥ

サシャ(あとで助け賃にパンを請求しますからねベルトルト)

ベルトルト「女子って凄い・・・サシャが居なかったら危なかった・・・」

ベルトルト(ユミルもああいう話とかするのかなぁ・・・)


ユミル『ベルトルトって素敵だな。凄くいいと思うぞ』


ベルトルト「・・・・」

ガンガンガンガン(頭を打ち付けている)

ユミル「お前なにやってんだ」

ベルトルト「!? いや、これは・・・別にそういうアレでは・・・」

ユミル「意味わかんねーよ。つーか訓練行かなくていいのか?」

ベルトルト「えっ、もうそんな時間?クリスタ達はゆっくりしてたけど」

ユミル「どうせ恋バナでもしてたんだろ?そのうちサシャが言い出すから」

ベルトルト「サシャ・・・凄く死んだ目をしてたね」

ユミル「何故か知らんがあいつはいつもあいつらの恋バナに巻き込まれるんだよ」

ユミル「まあサシャは本気で嫌な時は断ってるから、気にするなって」

ベルトルト「そ、そうなんだ」

ユミル「それじゃあな。訓練、遅刻するなよ」

ベルトルト「あ、ちょ、ちょっと待ってユミル」

ユミル「うん?」

ベルトルト「その・・・気をつけて。あの三人、僕を狙っているとも限らないから」

ユミル「何だそんなことか。判ってるよ」

ベルトルト「でも君は今一人じゃないか。危ないよ」

ユミル「私の対人格闘がどんなものか判るだろ?」

ベルトルト「駄目だよ。ユミルは・・その、女の子じゃないか」

ユミル「は?」

ベルトルト「ユミルは強いけど、男三人相手だと何があるかわからないだろ」

ベルトルト「だから訓練場まで僕が付いて行くよ」

ユミル「・・・私が女に見えるか、ベルトルさんには」

ベルトルト「え!お、男じゃ・・・なかった筈だよね?どう見ても女の子だけど」

ユミル「・・・・」ゲシッ

ベルトルト「ヴンッ!?」

ユミル「お前は本当に、本当にアレだ、色々と自重しろ」ゲシゲシッ

ベルトルト「痛い!なんで蹴るの!?痛いってば!」

ユミル「うるせえ唐変木!ケツが10倍くらい腫れちまえ!」

ベルトルト「なんなの一体・・・っ」


クリスタ「ねえサシャ!あれ!サシャあれ!」キラキラキラキラ

サシャ「はいはい、訓練に遅れますよクリスタ」

クリスタ「これは夜に問い詰めなきゃだよね!ふあああ///」

サシャ「ソーデスネー」

~訓練場~

キュイイイイイインキリキリキリ

ジャン「よおおおっし!俺が一番乗りだ!」ザシュッ

コニー「あーくっそ!ジャンのやつ、最近調子いいなー」

ベルトルト「はあ・・・」スパスパ

ジャン「ベルトルトは体調でも悪いのか?」

コニー「落ち込みながらも人形のうなじはしっかり切ってるのが不気味だな・・・」

ジャン「おいベルトルト!今回の訓練は班単位で評価つくんだから真面目にやれ!」

コニー「そーだそーだ!ライナー達の班が今のところトップなんだぞ!」

ベルトルト「ライナー達の班が・・・」


ユミル『ベルトルさんの班が一番なんだって?やるじゃないか』


ベルトルト「・・・!」ザシュザシュザシュザシュ

コニー「うおすげえ。ミカサみてえ・・・」

ジャン「何アレ凄い怖い」

ライナー班のはずのコニーが同じ班にしちまった。すまん適当に頭の中で補完してくれ

ベルトルト「・・・・」フー

ジャン「あー終わった・・・つかまだベルトルトは落ち込んでるのかよ」

コニー「あの後、凄い勢いで点数稼いでいたのに何が気に喰わないんだ?」

ジャン「ベルトルトの考えることはよく判らん・・・お、教官が来るぞ。整列だ」

バッ(整列)

キース「諸君、訓練ご苦労!」

キース「今回は普段の訓練と違いチームプレイが要求された」

キース「各々努力していたが、その中でも特に成績の良い上位3班を発表する!」

キース「まずは3位、イェーガー班!点数は高いが、イェーガー訓練兵の個人行動が目立った!」

アルミン「・・・だから言ったじゃないか。個人訓練とは違うって」

エレン「う、うるさいな」

キース「次に2位!ブラウン班、申し分の無いチームプレイだ!」

マルコ「特にアニとライナーが頑張ってたよね。二人とも息ぴったりだったよ」

アニ「・・・ふん」

キース「最後に一位!・・・キルシュタイン班!」

ベルトルト「!?」

ジャン「よおっしゃああああああああ!!!」

コニー「マジか!」

キース「途中までフーバー訓練兵の調子が悪かったようだが、後半に追い上げたな!」

キース「以上を持って上位3班の発表とする!」

ベルトルト「僕達の班が1位・・・」

ジャン「なにしけた顔してんだよベルトルト!へへ、これで憲兵団への道にまた一歩近づいたぜ」

コニー「もっと嬉しそうな顔をしろって。ほら、親友のライナーも喜んでるぞ」

ベルトルト「・・・」チラッ

ライナー「・・・ユミル、ベルトルトに手を振ってやったらどうだ?」

ユミル「あ?なんでだよ」

ライナー「いいから。ついでに笑いかけてやれ」

ユミル「・・・ニヤアッ」フリフリ(手を振る)

ライナー(それじゃ笑いかけるというより暗黒微笑だろうが・・・!)

ベルトルト「!」カアアッ

ライナー(そしてお前はそれでいいのかベルトルト・・・)

ジャン「何いきなり顔を赤くして・・・あっ(察し)」

コニー「おい大丈夫かベルトルト。マジで体調悪いんじゃねえn・・・むぐっ」

ジャン「奴にも春がきたんだ。邪魔してやるなって」ヒソヒソ

コニー「むぐぐー!」

ベルトルト「・・・これは・・・うーん・・・なんなんだろうなぁ・・・」モヤモヤ

ジャン(俺はその感情の名前を知ってるぜベルトルト・・・!)チラッ

ミカサ「エレン、顔に泥が付いている」

エレン「自分で取れるから!わざわざ拭かなくていいっての!」

ジャン「畜生が!!」

アーオワッタオワッター
カラスガナクカラカエロウゼ

ライナー「ベルトルト・・・」

ベルトルト「」ビクッ

ライナー「・・・故郷に連れて行きたい女ができたら相談しろよ。その、何とかする」

ベルトルト「ななな何の話かなライナー!」

ライナー「俺らは戦士だが、年頃だから気持ちはわかる」

ベルトルト「言っている意味がわからないな!」

ライナー「だってお前、ユミルのことをずっと見てただろ?さすがに判る」

ライナー「自覚していないようだから言わないでおくつもりだったが・・・重症のようなんでな」

ベルトルト「・・・・・・そんなに見てた?」

ライナー「さすがに本人も気づいてたぞ。その・・・何で見てんだろうなって」

ライナー(本当は何で見てるんだ気持ちわりい、くらい言っていたけどな)

ベルトルト「ユミルにまで・・・恥ずかしい、僕は埋まりたい・・・」

ライナー「直球で聞くが、ユミルの事が好きなのか?」

ベルトルト「・・・よく判らないけど、ユミルと居るのは嫌じゃないよ」

ライナー「そうかつまり楽しいってことだな」

ベルトルト「翻訳するのやめてよライナー・・・でも、彼女を見てると落ち着かない時がある」

ベルトルト「でも彼女の方はきっと僕に興味ないよ」

ベルトルト「今、僕と関わってくれるのもこの悪ふざけがあるおかげなんだ」

ライナー「俺はそうは思わんがなぁ・・・」

ベルトルト「それに・・・僕らがこれからやることを彼女が知ったら、きっと軽蔑する」

ベルトルト「ああ見えてさ、結構正義感とかあるみたいだから」

ライナー「・・・・・」

ベルトルト「だから僕は誰も好きになったりしない。故郷に戻れればそれでいいさ・・・」

ライナー「・・・お前がそれで納得してるならこの話はここまでにする」

ライナー「だが、こんな俺らでも人くらい好きになってもいい・・・俺はそう思うぞ」

ベルトルト「・・・・」

ライナー「最終的にどうするかはお前の勝手だがな。さあ訓練所に戻るぞ」

ベルトルト「・・・・・うん」




ベルトルト(いっそユミルも僕達と同じだったら良かったのにな・・・)

ベルトルト(・・・やっぱり、人と関わるべきじゃなかったんだ)

ベルトルト(特別な感情を持っている誰かを裏切るなんて・・・僕には荷が重すぎるよ・・・)

~夕食~

クリスタ「・・・あれ、あれー・・・?」キョロキョロ

ライナー「(結婚しよ)どうしたクリスタ」

クリスタ「あ、えっと・・・サシャとユミルがいないの。一緒に食べる約束してたのに」

ライナー「サシャとユミルが?ユミルはとにかく、サシャが居ないのは珍しいな」

クリスタ「でしょう?特にサシャはベルトルトからパン貰うって言ってたのに」

ライナー(・・・まさか)

ライナー「おいベルトルト!こっちに来い!」

ベルトルト「なにライナー・・・いきなり大きな声を出して・・・・」

ライナー「ユミルとサシャがいない」

ベルトルト「え・・・?」

ライナー「探すぞ。サシャが夕飯時に居ないなんてあり得ない・・・二人に何かあったのかもしれん」

ベルトルト「・・・!!!」

ガシッボカッ

ユミル「はっ、他愛ねーなおい?」

サシャ「狩猟民族を舐められては困りますねー」

サシャ「でも一人だとさすがに危なかったです。ユミル、ありがとうございます!」

ユミル「明日の掃除当番頼んだぞ」

サシャ「うへえ・・・まあいいですけどぉ・・・」

「ううう・・・いてえ・・・」
「ユミル、何でお前まで来るんだよ・・・」
「サシャだけなら何とかなったのに・・・」

サシャ「悪が栄えることがないんですよ!ざまあみろで・・・!?」ガッ

ドサッ

ユミル「!? サシャ・・・ぐっ!」ガンッ

「そうでもないぜサシャ。悪は栄えるもんだ」

ユミル「・・・てめえ」ダラダラ

「4人目がいるって知らなかっただろ?油断大敵ってやつだ」

ユミル「くそ・・・」

「おいサシャの服を脱がせ。めちゃくちゃに犯しとけよ」
「人使い荒いな・・・くそっ、まだ身体がいてえ」

ユミル「おい・・・あぐっ」グイッ

「ユミル、お前は大人しくしとけよ。安心しろ、犯すのはサシャだけだ」
「つーか男みたいなお前じゃ勃たねえしwww」

ユミル「糞野郎・・・!」

「ベルトルトの奴は最近強くなってきたからな。ターゲットを変えることにしたんだ」
「まさか聞き耳をたてていた自分が狙われたとはサシャも思ってなかっただろ」
「なあユミル、俺の順位がいくつか知ってるか?」

ユミル「お前は・・・11位だったな」

「そうだ。だから一人いなくなれば十分なんだ」
「ベルトルトが一番狙い易かったけど・・・誰だっていいんだよ、俺は」

ユミル「こんな下衆が11位とは、教官もお嘆きだろうよ・・!」

ドガッ

ユミル「う、げぼっ」ビシャビシャ

「うわきたねえ!吐きやがったこいつ!」
「もっと傷めつけとけよ。真っ最中に邪魔されたら萎えるからな」

ユミル「サシャに触んな・・・!・・!」メキッ

「やべ、折っちまった・・・」
「なあ、いくらなんでも折るのはやばくないか?」

ユミル「サシャ・・・」

ユミル(駄目だ、なんか気が遠くなってきやがった)

ユミル(私の第二の人生、こんななのか?)

ユミル(あーくそ・・あの野郎、汚いもんをおっ勃ててんじゃねえよ・・・)

ユミル(サシャも早く起きやがれ・・・そんなもん、食いちぎれ……・!)

ガラッ

ライナー「・・・!これは・・・お前ら、何をしてやがる!」

「!!ライナー」
「くそ、これじゃ分が悪い・・・逃げるぞ!」

ベルトルト「駄目だよ」ガシッ

「ベルトルト、てめえ・・・!」

ベルトルト「なんだ、僕の名前・・・ちゃんと言えるじゃないか・・・」

ベルトルト「だけどもう駄目だよ。僕は今、凄く怒っているんだ」

ベルトルト「君たちはやり過ぎたんだ・・・僕だけなら、僕はそのまま見逃したのに・・・」

ベルトルト「サシャを、ユミルをあんなにして、駄目じゃないか」

ベルトルト「ユミルは女の子なんだよ・・・それをあんなにボロボロにして・・・」

ベルトルト「女の子にあんなことをしたら・・・駄目だろ・・・?」

「・・・」ゾクッ

ライナー「・・・ベルトルト、お前は怒るのが苦手なんだろう?」

ベルトルト「そう・・・だからライナー。お願い。『僕が怒り過ぎないように』してね」

ベルトルト「僕は怒るのが苦手なんだ・・・だから一度怒ると限度ってものが無い・・・」

ベルトルト「でも大丈夫、ライナーがいるからきっと死んだりはしないよ」

ベルトルト「だから安心して『僕に怒られて』ね・・・それじゃ、始めようか」

「ひ・・・」




ウワアアアアアアア・・・・

~三日後~

監視兵「ブラウン訓練兵、フーバー訓練兵。キース教官がお呼びだ、出ろ」

ライナー「キース教官・・・三日ぶりですね」

ベルトルト「・・・」ペコリ

キース「たった三日でやつれたような顔だな。だがそれも今日で終わりだ。営倉から出ていいぞ」

ライナー「え、もういいんですか?」

キース「・・・フーバー訓練兵はまだ入らなければらないが、お前はもう出てもいい」

キース「さすがに4人の訓練兵を兵士として使い物に出来なくしたんだ」

キース「理由が理由だけに私個人としてはすぐに出してやりたいが・・・理解して欲しい」

ベルトルト「いえ、当然のことだと思います」

ライナー「・・・すまんベルトルト。俺がもっとちゃんと止められれば良かったんだ」

ベルトルト「ライナーのせいでもないよ。やったことの責任は取るのは当然だ」

ベルトルト「それより・・・あの、ユミルとサシャは?」

キース「ブラウス訓練兵は元より軽傷だったが、乱暴にされかけたことがショックのようでな」

キース「だか周りの友人知人に恵まれたおかげか、今は乗り越えたようだ」

キース「昨日から訓練には復帰している」

ライナー「そうですか・・・それは良かった」

ベルトルト「うん・・・本当に良かった。えっと、ユミルの方はどうですか?」

キース「・・・実は・・・」

ベルトルト「えっ、まさか、まだ目を覚まして居ないんですか・・!?」

キース「・・・ふっ」

ベルトルト「きょ、教官?」

ユミル「よう」

ベルトルト「・・・!ゆ、ユミル!も、もう大丈夫なの!?」

ユミル「脚が折れているんでこの通りだがな。だが幸い、綺麗に折れたお陰で開拓地送りは免れた」

ユミル「キース教官が計らいもあるけどな。・・・ですよねぇ?」

キース「・・・ごほん」

ライナー(教官・・・顔は無表情だが、頭が赤くなっている・・・)

ユミル(タコ頭ワロス)

キース「彼女は兵士として優秀だからな。医師からも復帰可能とのお墨付きだ」

ユミル「まあ、何にせよ教官殿には感謝していますよ」

キース「ふん・・・。さて、ブラウン訓練兵・・・営倉が名残惜しいだろうが、手続きがある」

キース「フーバー訓練兵はそのまま引き続き営倉にとどまり、反省するように」

ベルトルト「はい」

ライナー「悪いベルトルト・・・俺は先に出る。時々は面会に来るからな」

ベルトルト「ありがとうライナー・・・」

ギイッ

ライナー「・・・ユミル、ベルトルトと少し話をしてやってくれ」

ライナー「お前達を助けるためにやったんだ。それくらいいだろう?」

ユミル「・・・ああ」

ユミル「あのさ」 ベルトルト「あの」

ユミル「・・・・・・」

ベルトルト「・・・・えっと」

監視兵「・・・・」ジー

キース「・・・・」

キース「おいお前。私一人ではライナーが暴れた時に心もとない」

キース「手伝ってくれないか」

監視兵「・・・はっ!」



ベルトルト「・・・・・」

ユミル「・・・・・」

一部訂正


ユミル「あのさ」 ベルトルト「あの」

ユミル「・・・・・・」

ベルトルト「・・・・えっと」

監視兵「・・・・」ジー

キース「・・・・」

キース「おいお前。私一人ではブラウン訓練兵が暴れた時に心もとない」

キース「手伝ってくれないか」

監視兵「・・・はっ!」



ベルトルト「・・・・・」

ユミル「・・・・・」

ユミル「・・・私は気絶してたんで見てなかったが、凄かったらしいな」

ユミル「千切っては投げてたんだって?」

ベルトルト「そ、そこまでは・・・してたかもしれないけど。夢中だったんだ」

ベルトルト「サシャに乗っかってる奴らと・・・ボロボロのユミルをみたら・・・頭が真っ白になって」

ベルトルト「その後のことは、ライナーが一番良く知ってると思うよ」

ユミル「そうか。・・・サシャが無事でよかったな」

ベルトルト「え、うん?で、でもユミルのことだって・・・」

ユミル「サシャは馬鹿でも容姿はいいからな。だから余計に狙われちまったんだ」

ユミル「まさか4人目が居たなんて、甘く見てたよ」

ベルトルト「そうだね・・・」

ユミル「まあ私のほうはこんなだが、リンチされるのは慣れたもんだ」

ユミル「むしろあんな性的対象にされなかっただけ運が良かったと・・・」

ベルトルト「・・・それ、本気で言ってるの?」

ユミル「あ?」

ベルトルト「僕が怒ったのは、サシャのこともそうだけど・・・ボロボロになった君を見たからだよ」

ベルトルト「顔を腫らして、身体に靴跡がつくまで蹴られていた君を見て僕は我を忘れそうになった」

ベルトルト「万が一、ユミルがサシャみたいなことまでされていたら・・・」

ベルトルト「僕はきっと、ライナーに止められても止まらなくて、あいつらを殺したかもしれない」

ユミル「・・・なんか熱烈な告白みたいだな。冗談キツイぞ・・・」

ベルトルト「これって告白なのかな・・・」

ユミル「ああ。普通だったらイチコロだろうよ」

ベルトルト「君はそうじゃないの?」

ユミル「ああ?おいベルトルさん、冗談が過ぎるぞ」

ベルトルト「冗談を言ったつもりは・・・ないけど・・・・そう思うならいい」プイッ

ユミル(いやまさか・・・嘘だろ?こいつまさかそうなのか?)

ユミル「なあベルトルさん、単刀直入に聞くが・・・お前、私をそういう対象として見てるのか?」

ベルトルト「そ、そういう対象って?」

ユミル「私で勃つのかってことだよ」

ベルトルト「!!!???!?!?!?!」カアアアアアッ

ユミル(判りやすいくらいに顔を赤くしやがったな・・・あーマジか・・・)

ベルトルト「たっ、た、勃つとか、女の子がそんなこと、言っちゃ駄目だよ!」

ユミル「いいから答えろってんだよ」

ベルトルト「わ、わか、わからないよそんなの!」

ユミル「大事なことだよベルトルさん。ほら、これでどうだ?興奮するか?」グイッ ムニ

ベルトルト「!!!!!!!!!!(おっぱいが!)」グワシッ

ユミル「いってえ・・!おい、誰が鷲掴みにしろっつった!」

ベルトルト「ごめんなさい!ごめんなさい!」ガタガタ

ユミル「もういい。よく判った。ほんっと変わり者だよなお前」

ベルトルト「う、うん・・?」

ユミル「・・・言っておくが私は処女だぞ。ビッチだと思ってる馬鹿が居るようだがな」

ベルトルト「え、あの、なんでその情報を・・・?」

ユミル「わっかんねえかな!とにかく、私からってのはごめんだぞ!」

ベルトルト「ごめん!言っていることが判らない!」

ユミル「お前から言え!そうしたら頷いてやる!」

ベルトルト「そ、それって・・・あの、そういうことなの?」

ユミル「私からは言わないと言っただろ。気が変わらないうちに言え」

ベルトルト「ぼ、僕は・・・」

ベルトルト「・・・言う、けど、返事は先にしてくれないかな」

ユミル「は?なんでだよ」

ベルトルト「僕はこの先、君たちに凄く軽蔑されるような選択をする」

ベルトルト「だからもし・・・もし君がそれを知った時、それでも頷いてくれるなら・・・」

ベルトルト「僕は君と一緒に、故郷に行きたいと、そう思う」

ユミル「・・・・すぐに返事をすると言ったら?」

ベルトルト「悪いけど、聞かなかったことにするよ」

ユミル「っはー・・・なんか意志が硬そうだな。わかったよ、それでいい」

ベルトルト「ありがとう」

ユミル「それじゃ、前払いを早くしてくれよ」

ベルトルト「・・・うん。僕は多分・・・いや、君が助けてくれると言った時から気になってた」

ベルトルト「今はハッキリと言える。好きだよユミル」

ユミル「・・・・・」

ベルトルト「ユミル・・・顔が赤いね・・・」

ユミル「うるせえ・・・お前の方がよっぽどだろ・・・」

ベルトルト「うん、そうだね」ニコッ

ユミル「・・・・イラッ」ゲシッ

ベルトルト「い、痛い!?檻の隙間から蹴るのやめてよ!!」

ユミル「うるさい。お前はホント、ホントな」ゲシゲシッ

ベルトルト「怪我してるのにそんなに動いちゃ駄目だって!せめて治ってから・・」

ユミル「・・・!」ゲシゲシゲシドカドカドカ

ベルトルト「スタンピング!?ちょ、だ、誰か止めて!!!」

キース「何の騒ぎだ・・・なにこれぇ」

監視兵「何のプレイだよ」

ヤメテーヤメテエエエエエ
ウルセーバカ!オマエモワタシトオナジニナッチマエ!!!

・・・

・・



~???日後、巨大樹の森~

ライナー「二人共、まだ目が覚めないな」

ベルトルト「そうだね」

ライナー「・・・それにしてもベルトルト、良かったのか?ユミルも連れてきて」

ベルトルト「・・・・・」

ライナー「あの時の姿を見ただろ。あれは・・・俺達の・・・」

ベルトルト「ライナー、いいんだ」

ベルトルト「まだ整理はついてないけど・・・今ここにユミルが居るのが答えだと思う」

ライナー「・・・そうか」

ベルトルト(・・・ユミル、君は目が覚めたら僕達が何者かを知る)

ベルトルト(あの時の答え・・・君はどう答えるかな)

ライナー「・・・おい、ユミルのほうが動いたぞ。もうすぐ起きそうだ」

ベルトルト「!」

ライナー「どうする?ユミルと話すか?」

ベルトルト「いや・・・いい。時間はあるんだ。それに、今はエレンもいるから」

ライナー「エレンか・・・あいつをどう説得したものかな」

ベルトルト「例え色よい返事がもらえなくても、連れて帰るしか無い」

ベルトルト「・・・ユミルも、そうだ」

ライナー「お前、まさかそのつもりで連れてきたのか?」

ベルトルト「違うよ。ユミルのことは、本当に無我夢中だったんだ」

ベルトルト「あの時みたいにね」

ベルトルト(特別な感情を持つ誰かを裏切るのはあまりにも辛い)

ベルトルト(そして、特別な感情を持つ誰かを手放すのはそれ以上に辛い)

ベルトルト(・・・やっぱり、人を好きになるべきではなかったんだ)

ベルトルト(僕はきっと、どんな返事でも、どうすることも出来なくなった)

ユミル「う・・・ん」

ライナー「ベルトルト・・・ユミルが起きたぞ」

ベルトルト「うん、判ってる」

ユミル「・・・ここは、どこだ?」

ベルトルト「おはようユミル、ここは・・・巨大樹の森の木の上だよ」

ユミル「ベルトルト?・・・ライナー・・・そしてエレン。こりゃどういうことだ」

ユミル「ウドガルド城の後、一体何があったんだよ・・・」

ベルトルト「それはこれから、エレンが起きてからちゃんと話すよ」

ユミル「なんだよそれ・・・」

ベルトルト「全部話すから・・・そうしたら、あの時の返事も聞かせてくれよ」

ユミル「なあ、ベルトルさん」

ベルトルト「君のその呼び方、好きだったよ。あの頃の僕にとって救いだった」

ユミル「なあ、おい、なあ」

ベルトルト「救われて、一緒にいるうちに、いつの間にか手放せなくなった」

ベルトルト「だからちゃんと、答えてねユミル。『頷いてくれるのを』僕はずっと、待ってるから」

ユミル「ベルトルさん」




エレン「」ググッ

ライナー「おう、エレン」

ライナー「起きたか」


終わり

最新号のベルさんと寄せてあげるユミルに来るものがあったので
途中、支援をしてくれた人はありがとうございました。ヤンデレオチですまん

おまけ


ユミル「馬鹿野郎!頷くまで待つだ?ぬるいこと言うんじゃねーよ!」

ベルトルト「!?」

ユミル「男だったら一言、俺についてこいくらい言ってみろ!」

ベルトルト「ふええ・・・」

ライナー「ベルトルト、どうやらここが正念場のようだぞ」

ベルトルト「ライナー!言うのか、ここで!」

ライナー「ああ!勝負はここで決めろ!」

ユミル「あくしろよ」

ベルトルト「ぼぼぼぼぼ僕についてこいユミル!」

ユミル「もっと熱く!情熱が足りねえんだよ!」

ベルトルト「ユミル!僕に付いてきて下さい!」

ユミル「駄目だ駄目だ!修造だって冬にしじみとって頑張ってるんだぞ!」

ベルトルト「僕と結婚して!!」

ユミル「パンチが足りない!!!!」

ベルトルト「僕の子供を産んで下さい!!!」

ユミル「気が早い!!!!」

ライナー「ベルトルト・・・頑張れ・・・頑張れ・・・!!」ググッ



ギャーギャー


エレン(・・・なんかうるせえな)



終わり

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